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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176871
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089410
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110002158
【氏名又は名称】弁理士法人上野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼▲崎▼ 潤也
(72)【発明者】
【氏名】早川 康太
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA42
2C088BA03
(57)【要約】
【課題】高開閉モードを利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】第一始動領域を狙って遊技球を発射すべき第一遊技状態として、低開閉モードが設定された通常第一遊技状態と、高開閉モードが設定された状態であるものの第二始動領域の開放時間が短く、当該第二始動領域を狙って遊技球を発射することが遊技者にとって不利となる特殊第一遊技状態と、が設けられており、第二始動領域を狙って遊技球を発射すべき高開閉モードが設定された状態であって、第一遊技状態よりも遊技者に有利な第二遊技状態が設けられており、第一抽選が当たりとならなかった場合に第二遊技状態に移行する状態移行権利が獲得できる可能性があり、当該状態移行権利が獲得できる確率は通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態の方が高いことを特徴とする遊技機。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第一抽選情報に基づき第一抽選を、第二始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第二抽選情報に基づき第二抽選を実行する抽選手段と、
低開閉モード、および、当該低開閉モードよりも前記第二始動領域が開放されやすい高開閉モードを切り替えることが可能な開閉モード設定手段と、
を備え、
前記第一始動領域を狙って遊技球を発射すべき第一遊技状態として、
前記低開閉モードが設定された通常第一遊技状態と、
前記高開閉モードが設定された状態であるものの前記第二始動領域の開放時間が短く、当該第二始動領域を狙って遊技球を発射することが遊技者にとって不利となる特殊第一遊技状態と、
が設けられており、
前記第二始動領域を狙って遊技球を発射すべき前記高開閉モードが設定された状態であって、前記第一遊技状態よりも遊技者に有利な第二遊技状態が設けられており、
前記第一抽選が当たりとならなかった場合に前記第二遊技状態に移行する状態移行権利が獲得できる可能性があり、当該状態移行権利が獲得できる確率は前記通常第一遊技状態よりも前記特殊第一遊技状態の方が高いことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記通常第一遊技状態では、前記状態移行権利が得られる可能性がないことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第一抽選の当たりの態様として、当たり遊技終了後前記第二遊技状態に移行する特定当たりと、当たり遊技終了後前記特殊第一遊技状態に移行する非特定当たりと、が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる時短状態(高開閉モード)に移行する抽選を実行する遊技機が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】先読み通信 突然時短機能付きパチンコを解説つきで先読み!果たして使える機械が出てくるのか?(https://sakiyomi-tsushin.jp/featured_topics/change-with-over-games/helpful-machine/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、高開閉モードを利用して遊技の趣向性を向上させることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、第一始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第一抽選情報に基づき第一抽選を、第二始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第二抽選情報に基づき第二抽選を実行する抽選手段と、低開閉モード、および、当該低開閉モードよりも前記第二始動領域が開放されやすい高開閉モードを切り替えることが可能な開閉モード設定手段と、を備え、前記第一始動領域を狙って遊技球を発射すべき第一遊技状態として、前記低開閉モードが設定された通常第一遊技状態と、前記高開閉モードが設定された状態であるものの前記第二始動領域の開放時間が短く、当該第二始動領域を狙って遊技球を発射することが遊技者にとって不利となる特殊第一遊技状態と、が設けられており、前記第二始動領域を狙って遊技球を発射すべき前記高開閉モードが設定された状態であって、前記第一遊技状態よりも遊技者に有利な第二遊技状態が設けられており、前記第一抽選が当たりとならなかった場合に前記第二遊技状態に移行する状態移行権利が獲得できる可能性があり、当該状態移行権利が獲得できる確率は前記通常第一遊技状態よりも前記特殊第一遊技状態の方が高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、高開閉モードを利用して遊技の趣向性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態にかかる遊技機の正面図である。
図2】(a)は大入賞領域が開放され、特典領域が閉鎖された状態にある大入賞領域内の様子を示した模式図であり、(b)は大入賞領域が開放され、特典領域が開放された状態にある大入賞領域内の様子を示した模式図であり、(c)は大入賞領域が閉鎖された状態にある大入賞領域近傍の様子を示した模式図である(各領域を開閉する部材(開閉部材、V規制部材)については、開位置に位置する状態を点線で、閉位置に位置する状態を実線で示す)。
図3】表示領域に表示された装飾図柄、保留図柄を示した図である。
図4】本実施形態にかかる遊技機の遊技性(遊技状態の移行)を説明するための図である。
図5】(a)は第一抽選の振分(各結果となる確率)を説明するための図であり、’(b)は突時B当選演出を説明するための図である。
図6】具体例1-1を説明するための図である。
図7】具体例1-2を説明するための図である。
図8】具体例1-3を説明するための図である。
図9】具体例1-4を説明するための図である。
図10】非特定ラウンド遊技における大入賞領域(開閉部材)および特典領域(V規制部材)の開閉状態の制御を説明するためのタイムチャートである。
図11】特定ラウンド遊技(小当たり遊技)における大入賞領域(開閉部材)および特典領域(V規制部材)の開閉状態の制御を説明するためのタイムチャートであり、(a)は特殊閉鎖状態に至るよりも前に特定ラウンド遊技が終了するケースを、(b)は特殊閉鎖状態に至るまでV入賞が発生しなかったケースを示している。
図12】特定ラウンド遊技にて実行されることがある、(a)通常演出、(b)V入賞後演出、(c)警告演出を説明するための図である。
図13】具体例2-1を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1)遊技機の基本構成
以下、本発明にかかるぱちんこ遊技機1(以下、単に遊技機と称する)の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、特に明示した場合を除き、以下の説明における各種画像には、静止画だけでなく動画も含まれるものとする。また、「○○に遊技球が進入(入賞)」等というときは、厳密には当該○○に設けられたセンサが進入した遊技球を検出したことをいう。
【0009】
遊技機1(図1参照)の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。遊技領域902には、始動領域904、大入賞領域906、アウト口907などが設けられている。
【0010】
表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認されるものである。なお、一部の図においては、遊技盤90に覆われずに露出する表示領域911の形状を簡略化して記載する(方形状に記載する)が、当該部分の大きさや形状は適宜変更可能である。
【0011】
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0012】
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動領域904や大入賞領域906等の入賞領域に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。本実施形態では、始動領域904入賞時の賞球数は3個であり、大入賞領域906入賞時の賞球数は10個である。
【0013】
2)遊技性(スペック等)
2-1)当否抽選(特別図柄抽選)
始動領域904への遊技球の進入を契機として乱数源から数値(以下、抽選情報と称することもある)が取得される。当該数値を用いて当否抽選(一般的には特別図柄(特図)抽選等と称される)が実行される。基本的には、周知の遊技機と同様に、当該数値を予め定められた判定用数値(当否抽選テーブル)と照らし合わせて、当否抽選結果が導出される。また、当該数値は、変動中演出(後述)としてどのような演出を実行するかを決定する際にも用いられる。
【0014】
本実施形態では、始動領域904として第一始動領域904aと、当該第一始動領域904aとは異なる位置にある第二始動領域904bと、が設けられている(図1参照)。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一抽選情報が取得され、それに基づき第一当否抽選(いわゆる特図1抽選のことである。以下、第一抽選と称することもある)が実行される。第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として第二抽選情報が取得され、それに基づき第二当否抽選(いわゆる特図2抽選のことである。以下、第二抽選と称することもある)が実行される。第一始動領域904aは、遊技領域902の左側(表示領域911の左側)を流下するように遊技球を発射する(いわゆる「左打ち」を行う)ことにより遊技球が進入する領域である。第二始動領域904bは、遊技領域902の右側(表示領域911の右側)を流下するように遊技球を発射する(いわゆる「右打ち」を行う)ことにより遊技球が進入する領域である。本実施形態では、「右打ち」を行った場合に第一始動領域904aに遊技球が進入することはなく、「左打ち」を行った場合に第二始動領域904bに遊技球が進入することはないように設定されている。
【0015】
本実施形態では、第一抽選の結果として「当たり」が生じ得る。ここで、本実施形態では、第一抽選の結果として生じる「当たり」は全て「大当たり」とされており、「小当たり」は生じないものとされている。ただし、第一抽選の結果(当たりの一部)として「小当たり」が生じうるものの、第一抽選を経た場合、「小当たり経由での大当たり」(詳細は後述)の獲得が事実上不可能とされた構成としてもよい。すなわち、第一抽選を経た小当たりの場合は、特典領域10の開放時間が極めて短く、当該特典領域10に遊技球を進入させることは事実上不可能である構成としてもよい。本実施形態における第一抽選の大当たり確率は約1/319である(図5(a)参照)。
【0016】
また、第一抽選の結果が「当たり」(本実施形態では大当たり)ではない場合には、「突時」(「突時」は突然時短の略である)に当選しうる。本実施形態における「突時」の当選確率は約3/319である(図5(a)参照)。第一抽選の結果が「大当たり」および「突時」のいずれでもない場合が「はずれ」(約315/319)となる。なお、「突時」の当選は、大入賞領域906が開放される小当たり遊技や大当たり遊技(後述)が実行されることになる「当たり」の当選の概念には含まれない(「突時」の当選は、「当たり」の当選とは異なる当否抽選の結果態様である)ものとする。
【0017】
「突時」の当選態様として、付与される時短回数=0回である突時Aと、時短回数=100回である突時Bが設けられている(図5(a)参照)。時短回数は、高開閉モード(詳細は後述)が継続する回数である。付与される時短回数=0回である突時Aは、事実上、高開閉モードへの移行が発生しないはずれと同等の結果であるといえる。一方、時短回数=100回である突時Bは、時短回数100回の高開閉モード(後述する第二遊技状態)への移行が発生するものである。すなわち、突時Bの当選は、小当たり遊技や大当たり遊技を経ずに第二遊技状態への移行を生じさせる状態移行権利の取得に相当するものである。上記突時Aに当選すること(時短回数=0回の付与)は、高開閉モードへの移行が発生しないのであるから、状態移行権利の取得にはあたらない。
【0018】
大当たりと同時に突時に当選する(状態移行権利を獲得する)ことがない構成とされるのであれば、大当たりの抽選と突時の抽選が別に実行されるようにしてもよい。例えば、第一抽選情報に基づき大当たりの抽選を行い、大当たりではない場合に第一抽選情報に基づく別の抽選により突時の抽選が実行されるようにしてもよい。また、大当たりと突時の抽選を一緒に行うものの、大当たりと同時に突時に当選した場合には、大当たりが優先される構成としてもよい。いずれにしても、遊技者にとってみれば、始動領域(第一始動領域904a)に遊技球が進入することを契機とした抽選の結果態様として、「突時」(の当選)という態様が設定されているということである(どのような抽選方式を採用する場合でも、予め定められた確率で「突時」に当選しうるようにしていればよい)。
【0019】
本実施形態では、第二抽選の結果として「当たり」が生じ得る。ここで、本実施形態では、第二抽選の結果として生じる「当たり」は「大当たり」または「小当たり」とされている。本実施形態では、第二抽選の大当たり確率は約1/319(第一抽選の大当たり確率と同じ)であり、第二抽選の小当たり確率は約316/319であり、それ以外ははずれとされている。なお、第二抽選の結果としてはずれがない(全て大当たりまたは小当たりである)構成としてもよい。なお、本実施形態では、第二抽選の結果として「突時」は発生しない。すなわち、「当たり」に当選せずに遊技状態が移行することはない。
【0020】
2-2)当たり遊技
大当たりに当選した場合には大当たり遊技が実行される。なお、詳細を後述する小当たり経由の大当たり(遊技)と区別するため、大当たり当選を「直当たり」と称することもある。大当たり遊技は、所定条件成立まで大入賞領域906(常態において閉鎖されている)が開放される単位遊技(いわゆる1「ラウンド」分の遊技のことをいう。以下の説明において「ラウンド」と称することもある)が一または複数回繰り返される。本実施形態では、大入賞領域906に遊技球が10個入賞する入賞条件、および、単位遊技が開始されてから所定時間が経過する時間条件のいずれか一方が成立することである終了条件が成立することをもって単位遊技が終了(大入賞領域906が閉鎖)する。継続的に大入賞領域906に向かって遊技球を発射していれば、時間条件が成立するよりも前に入賞条件が成立するように構成されている。大当たり遊技が含む単位遊技の数(ラウンド数)が多くなるほど、当該大当たり遊技にて得られる遊技者の利益(利益の期待値)が大きくなる。本実施形態では、大入賞領域906は遊技領域902の右側に設けられており(図1参照)、遊技者は遊技領域902の右側に遊技球が進入するよう遊技する(いわゆる「右打ち」を行う)。
【0021】
小当たりに当選した場合には小当たり遊技が実行される。小当たり遊技は、大入賞領域906が開放されるとともに、当該大入賞領域906内に設けられた特典領域10(図2参照)が開放されるものである。当該特典領域10はV領域等と称されるものであるから、当該特典領域10の付近には「V」の文字が付されており(図1、2参照)、当該特典領域10を遊技者に示す文言として当該「V」が用いられる。特典領域10は常態において閉鎖されているものであるところ、小当たり当選時には一時的に開放される。なお、大入賞領域906には二つの出口領域が設けられており、大入賞領域906に進入した遊技球は当該二つの出口領域のいずれかを通過することになる。当該二つの出口領域のうちの一方が特典領域10とされている(図2参照)。当該出口領域のそれぞれにはセンサが設けられており、当該出口領域のいずれかを通過した遊技球が大入賞領域906に入賞したものと扱われる。つまり、特典領域10に進入した遊技球は、大入賞領域906にも進入したものでもある。
【0022】
特典領域10に遊技球が進入したとき(一般的に「V入賞」と称される)には、大当たり遊技が実行される。つまり、抽選により大当たりに当選することだけでなく、小当たりを経由して大当たりを獲得することができる(大当たりを獲得するためには、1つの遊技球が特典領域10に進入すればよい)。
【0023】
小当たり遊技は、それを経て獲得した大当たり遊技の1ラウンド分の単位遊技とみることもできる。例えば、小当たりを経由した10ラウンド大当たり(単位遊技が10回実行される大当たり)とは、小当たり遊技(大入賞領域906が開放されるとともに特典領域10が開放される遊技)が1ラウンド目の遊技として、その後の大当たり遊技として実行される大入賞領域906の開放が2~10ラウンド目の遊技として実行される(特典領域10に遊技球が進入しなかった場合には当該2~10ラウンド目の遊技が実行されず、小当たり遊技のみで終了する)。小当たり遊技は、大当たり遊技を構成する単位遊技と同様、時間条件および入賞条件(本実施形態では10個入賞)の少なくともいずれか一方が成立することにより終了する。継続的に遊技球を発射していれば先に入賞条件が成立することになるから、小当たり遊技においては一回の単位遊技と同様の賞球を得ることができる。なお、各種大当たり遊技に含まれる単位遊技の数(ラウンド数)はどのようなものであってもよい。
【0024】
本実施形態では、小当たりに当選した場合に大入賞領域906とともに特典領域10が開放されることになるが、その時間は、当該特典領域10に遊技球を進入させるために十分な長さが確保される。特典領域10は遊技領域902の右側に設けられており、特典領域10に遊技球を進入させるためには遊技者は右打ちを行うところ、継続的に右打ちを行っていればほぼ確実に特典領域10に遊技球が進入する(図2(b)参照)。小当たり当選時には表示領域911に右打ちを実行する旨の指示が出されるため、遊技者はそれに従うだけでよい。指示が出されてから10数秒遅れて右打ちを開始しても、ほぼ確実に遊技球が特典領域10に進入するように設定されている。このように、本実施形態では、実質的には「小当たり当選=大当たり当選」となる(小当たり当選が大当たり獲得に結びつく)設定である。なお、本実施形態では、小当たり遊技以外の大当たり遊技を構成する単位遊技においては、特典領域10は閉鎖された状態(図2(a)参照)にある。また、小当たり遊技の詳細および当該小当たり遊技におけるパンク回避機能については後述する。
【0025】
本実施形態にかかる遊技機1のように、大当たり当選時だけでなく、小当たり当選時にも大当たりを獲得できる可能性がある遊技機は「一種二種混合機」等と称される(小当たり経由での大当たりの獲得は「二種」の遊技性である)。
【0026】
2-3)装飾図柄
当否抽選結果は、表示領域911に表示される装飾図柄80(図3参照)により報知される。本実施形態では、それぞれが複数種の装飾図柄80を含む三つの装飾図柄群80gが設定される。具体的には、表示領域911の左側に表示される左装飾図柄群80gL、右側に表示される右装飾図柄群80gR、左装飾図柄群80gLと右装飾図柄群80gRの間に表示される中装飾図柄群80gCの三つである。各装飾図柄群80gから選択されて表示された三つの装飾図柄80の組み合わせにより抽選結果が報知される。当該三つの装飾図柄群80gが変動を開始してから、当該変動が停止して抽選結果を示す組み合わせが表示されるまでの演出が変動中演出(以下単に「変動」、「回転」等と称することもある)である。なお、一部の図面においては、装飾図柄80の図示を省略する。本実施形態では同じ数字を含むものが同種の装飾図柄80とされる(異なる種類の数字を含むものは異種である)。
【0027】
本実施形態では、大当たりまたは小当たり当選時には、同じ種類の装飾図柄80の三つ揃いが表示される。上述した通り、本実施形態では実質的には「小当たり当選=大当たり当選」となる設定であるため、大当たりおよび小当たりのいずれに当選した場合であっても、「当たり用の組み合わせ」である同じ種類の装飾図柄80の三つ揃いが表示される。
【0028】
なお、装飾図柄80以外の図柄(別図柄)が表示されるようにし、当該別図柄により大当たりや小当たりの当選が示されるようにしてもよい。別図柄は、表示領域911の外縁近傍に小さく表示されるものであってもよいし、表示領域911外に表示される(表示領域911外に表示されるランプ等の点灯パターン)であってもよい。ただし、大当たりや小当たり当選時の別図柄の態様は、当選態様を容易に判別できるようにパターン化されたものではないから、当該別図柄により当否の具体的内容を判別することは困難である。よって、通常の遊技者(別図柄等を見ずに装飾図柄80を見て遊技する遊技者のことをいう)は、別図柄の態様を意識することなく、装飾図柄80や表示領域911にて実行される各種演出等を見て遊技を楽しむことができる。
【0029】
一方、はずれである場合には、上記「当たり用組み合わせ」以外の装飾図柄80の組み合わせ(はずれ組み合わせ)が表示される。また、「突時」当選時にも、上記「当たり用組み合わせ」以外の装飾図柄80の組み合わせが表示される。つまり、「突時」の当選は、装飾図柄80が当たり用組み合わせとされることで報知されるものではない。ただし、本実施形態では、「突時B」の当選(状態移行権利の取得)は、表示領域911にて実行される突時B当選演出(表示領域911に表示される装飾図柄80以外の画像)により報知されることになる(図5(b)参照。当該突時B当選演出時に表示される装飾図柄80の組み合わせは当たり用組み合わせではない)。当該突時B当選演出は、状態移行権利の取得を報知するものであるため、突時A当選時に実行されるものではない。本実施形態では、突時B当選演出は、突時Bに当選しうる特殊第一遊技状態(後述)においては実行されうるものの、突時Bに当選する可能性がない通常第一遊技状態(後述)においては実行されることがない。
【0030】
なお、上述したような別図柄により、「突時B」に当選したか否かが示されるものとしてもよい。また、このような別図柄として、大当たりや小当たり用の別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄)と、それとは異なる突時用の別図柄(時短図柄)が用意されたものとしてもよい。
【0031】
2-4)保留
第一始動領域904aに遊技球が進入し、新たな第一抽選情報が取得されたとき、それよりも先に取得された第一抽選情報に対応する変動中演出が実行されている場合(装飾図柄80の変動中である場合)には、当該新たな第一抽選情報は保留情報(保留)として記憶手段(図示せず)に記憶される。本実施形態では、第一抽選情報として取得された第一保留情報(特図1保留)の最大の記憶数は四つである。
【0032】
第一始動領域904aを狙って遊技球を発射させるべき状態である第一遊技状態(後述)において、記憶手段に記憶されている第一保留情報は保留図柄70として表示されることがある(図3参照)。本実施形態では、保留図柄70は、変動中保留図柄71と変動前保留図柄72に区分けされる。変動中保留図柄71は、対応する当否抽選結果についての変動中演出は開始されていないものの、当該当否抽選結果の報知は完了していない(変動中演出が終了していない)抽選情報の存在を示すものである。なお、当該抽選情報は、厳密には保留情報に該当するものではないが、一般的には「当該変動保留」等と称されるため、当該抽選情報の存在を示す図柄を変動中保留図柄71とする。変動前保留図柄72は、対応する当否抽選結果についての変動中演出は開始されていない抽選情報(保留情報)の存在を示すものである。
【0033】
なお、本実施形態では、第二抽選情報は保留情報として記憶されない(特図2保留=0とされている)。ただし、第二抽選情報についても保留情報として記憶される構成とする(そのようなスペックとする)ことを否定するわけではない。第二抽選情報が保留情報として記憶される場合には、当該保留情報が保留図柄70として表示されるようにしてもよい。
【0034】
第二抽選情報に基づく変動中演出が実行されている際には、第一抽選情報に基づく変動中演出が実行されない(当該第一抽選情報は第一保留情報として記憶手段に記憶される)。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆる特図2優先消化(第二抽選の結果が優先的に報知される)である。
【0035】
2-5)遊技状態
遊技者が大当たり獲得を目指して遊技する(始動領域904を狙って遊技球を発射させる)遊技状態は、大まかに第一遊技状態と第二遊技状態に区分けされる(図4参照)。第一遊技状態は第一始動領域904aを狙って遊技球を発射すべき(いわゆる「左打ち」を行うべき)遊技状態である。第一遊技状態にて遊技者が「右打ち」を行うと、遊技者は目論見通りの利益を享受することができなくなる(「左打ち」を行った場合に比して享受できる利益が著しく低下する)から、「右打ち」を行っていることが検出された場合には「左打ち」を行うよう注意が促される。一方、第二遊技状態は第二始動領域904bを狙って遊技球を発射すべき(いわゆる「右打ち」を行うべき)遊技状態である。第二遊技状態にて遊技者が「左打ち」を行うと、遊技者は目論見通りの利益を享受することができなくなる(「右打ち」を行った場合に比して享受できる利益が著しく低下する)から、「左打ち」を行っていることが検出された場合には「右打ち」を行うよう注意が促される。
【0036】
第一遊技状態は、通常第一遊技状態と特殊第一遊技状態に区分けされる(図4参照)。通常第一遊技状態は、低開閉モード(詳細は後述)が設定された状態である。特殊第一遊技状態は、高開閉モード(詳細は後述)が設定された状態である。なお、第二遊技状態は、高開閉モードが設定された状態である。通常第一遊技状態、特殊第一遊技状態、第二遊技状態のうち、通常第一遊技状態が遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、第二遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態である。
【0037】
2-6)開閉モード、開放抽選
開閉モードとして低開閉モードと高開閉モードが設けられている(図4参照)。低開閉モードと高開閉モードは、第二始動領域904b(図1参照)の開放されやすさが異なる。第二始動領域904bは、常態において閉鎖されている領域(閉鎖されているときには遊技球は進入不可能)であり、開放抽選(始動領域904に遊技球が進入することを契機として実行される当否抽選(特別図柄抽選)とは異なる抽選であり、一般的には普通抽選、普通図柄(普図)抽選等と称される)に当選することで開放される領域である(いわゆる「電チュー(領域)」である)。
【0038】
開放抽選は、普通領域905に遊技球が進入することを契機として取得される数値(開放抽選情報)に基づき実行される。本実施形態では、遊技領域902の左側に一または複数の左普通領域905Lが、右側に一または複数の右普通領域905Rが設けられている(図1参照)。左打ちを行った場合には(右普通領域905Rに遊技球が進入する可能性はないが)左普通領域905Lに遊技球が進入する可能性があり、右打ちを行った場合には(左普通領域905Lに遊技球が進入する可能性はないが)右普通領域905Rに遊技球が進入する可能性がある。つまり、左打ち、右打ちのいずれを行っても普通領域905に遊技球が進入する可能性がある構成とされている。
【0039】
開放抽選の当否を報知する手法は、一般的な遊技機と同様に行うことができるから詳細な説明は省略する。本実施形態では、表示領域911外に設けられたランプの点灯パターンにより報知される(当該ランプの点灯パターンが「普通図柄」にあたる)。なお、開放抽選の結果の報知が完了していない状態(普通図柄の変動中)に、新たに普通領域905に遊技球が進入した場合には、開放抽選情報は図示されない記憶手段に記憶される。本実施形態では、当該開放抽選情報の最大の記憶数は四つ(普通図柄保留の最大値=4)である。
【0040】
遊技球が進入することを契機として当否抽選は実行されない(抽選情報は取得されない)ものの、所定数の賞球が払い出される一般入賞領域が設けられている。本実施形態では、遊技者が第一始動領域904aを狙って遊技球を発射した場合(左打ちを行った場合)に進入可能な位置に設けられた一般入賞領域は、上記左普通領域905Lを兼ねている(図1参照)。つまり、一般入賞領域に遊技球が入賞することは開放抽選の契機とされている。すなわち、一般入賞領域への遊技球の入賞が検出されることを契機として、所定数の賞球が払い出されるとともに、開放抽選が実行されることになる。本実施形態では、左打ちを行った場合に遊技球が進入可能な複数の一般入賞領域が設けられており、そのいずれもが左普通領域905Lとなっている。複数の一般入賞領域のうち、一部のみが左普通領域905Lとされた構成としてもよい。
【0041】
なお、本実施形態では、右普通領域905Rは一般入賞領域ではない。つまり、右普通領域905Rに遊技球が進入しても賞球が払い出されることはない。本実施形態では、右打ちを行うことで比較的容易に当該右普通領域905Rに遊技球が進入する。具体的には、左打ちを行った場合にて左普通領域905Lに遊技球が進入する確率(左打ちで100個発射した場合に左普通領域905Lに進入する遊技球数の期待値)よりも、右打ちを行った場合にて右普通領域905Rに遊技球が進入する確率(右打ちで100個発射した場合に右普通領域905Rに進入する遊技球数の期待値)の方が高い。
【0042】
本実施形態における右普通領域905Rは、遊技球がそのまま通過して遊技領域902を流下する「ゲート」のような態様(いわゆる「スルー」)であり、進入した遊技球が内部に取り込まれる左普通領域905L(一般入賞領域)とは相違する(図1参照)。一般的な遊技機において、開放抽選の契機(電チューの開放契機)となる領域は、右普通領域905Rのような態様とされるのであり、左普通領域905Lのような態様とされるのは通常ではない。したがって、左普通領域905Lを、開放抽選の契機となる領域と捉える遊技者はそれほど多くない(一般入賞領域としての機能のみを有する領域であると捉えるのが通常である)といえる。
【0043】
低開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率よりも、高開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率の方が高い。低開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率が0%であってもよい。また、高開閉モードが設定されているときにおける開放抽選に当選する確率が100%であってもよい。そのため、基本的には、低開閉モードが設定されているときよりも、高開閉モードが設定されているときの方が、第二始動領域904b(始動領域904)に遊技球が進入しやすく、遊技者にとって有利であるといえる。ただし、特殊第一遊技状態は、高開閉モードであるものの第二始動領域904bに遊技球が進入しやすい状態ではない。具体的には、特殊第一遊技状態は、通常第一遊技状態に比して、開放抽選に当選しやすい状態ではあるが、開放抽選に当選したとしても第二始動領域904bが開放される時間は極めて短く、特殊第一遊技状態にて第二始動領域904bに遊技球を進入させることは事実上不可能とされている。したがって、特殊第一遊技状態は、遊技者が左打ちを行うべき状態となる(右打ちを行うことは遊技者にとって不利となる)。つまり、特殊第一遊技状態は、第二始動領域904bが開放されやすい高開閉モードではあるものの、その恩恵(第二始動領域904bが開放されることによる恩恵)を受けることが事実上不可能なものであり、外観上は(遊技者視点では)通常第一遊技状態と変わらないものである。なお、通常第一遊技状態にて開放抽選に当選したときも第二始動領域904bが開放される時間は極めて短く、第二始動領域904bに遊技球を進入させることは事実上不可能とされている。
【0044】
このように、特殊第一遊技状態は、第二始動領域904bに遊技球を進入させることは事実上不可能であるものの、厳密には「高開閉モード」(時短状態)であり、当該特殊第一遊技状態を「左打ち」すべき遊技状態とする以上、左打ちされた遊技球が進入可能な領域に普通領域905を設ける必要がある。「高開閉モード」であるにもかかわらず、推奨される発射態様(左打ち)で開放抽選を受けることができない構成とするのは規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)に反するから、高開閉モードであることの恩恵を受けることができないにしても、推奨される発射態様で開放抽選を受けることができるようにしておく必要がある。しかし、遊技領域902の左側に明らかな開放抽選の契機となる領域(例えば、右普通領域905Rのようなゲート型の領域)を設けると、左打ち状態でも開放抽選が行われ、遊技球が進入可能な程度に第二始動領域904bが開放されることがあるのではないかと遊技者が考えてしまう(無駄に第二始動領域904bを意識してしまう)おそれがある。本実施形態のように、進入した遊技球が内部に取り込まれる一般入賞領域が左普通領域905Lを兼ねている構成とすることで、遊技領域902の左側に開放抽選の契機となる領域が設けられていると遊技者が気付きにくくなる。
【0045】
2-7)大当たりの種類
本実施形態では、大当たりの種類として、非特定大当たり、特定大当たり、通常大当たりの三種が設けられている(図4参照)。なお、ここでいう大当たりとは、直当たりで獲得できるもののみならず、小当たり経由で獲得できるものを含む。また、各大当たりのラウンド数はどのようなものであってもよい。ラウンド数が異なる二種以上の非特定大当たりが設定された構成としてもよいし、ラウンド数が異なる二種以上の特定大当たりが設定されていてもよいし、ラウンド数が異なる二種以上の通常大当たりが設定されていてもよい。
【0046】
非特定大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が特殊第一遊技状態となる大当たりである。特定大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が第二遊技状態となる大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が通常第一遊技状態となる大当たりである。このように、非特定大当たり、特定大当たり、通常大当たりは、大当たり遊技終了後に移行する遊技状態が互いに異なるものである。通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態の方が、特殊第一遊技状態よりも第二遊技状態の方が遊技者に有利な遊技状態であるため、大当たり遊技終了後の遊技状態に着目すれば、通常大当たりよりも非特定大当たりの方が、非特定大当たりよりも特定大当たりの方が遊技者にとって有利な大当たりであるといえる。
【0047】
2-8)遊技の流れ
一部上記説明と重複するが、本実施形態にかかる遊技の流れ(遊技状態の移行)を説明する。一般的には、遊技者は最も不利な遊技状態である通常第一遊技状態にて遊技を開始する。また、所定のリセット操作がなされた後(リセット条件成立後)の初期状態時には、通常第一遊技状態にある。なお、当該リセット操作は、遊技店(遊技店員)が行うことができるものであり、遊技者が行うことができるものではない。本実施形態では、RAMクリア操作が当該リセット操作にあたり、電源OFF/ONはリセット操作ではない。ただし、電源のOFF/ONがリセット操作である設定としてもよい。
【0048】
通常第一遊技状態においては、遊技者は左打ち遊技を行うことになる。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一抽選情報が取得され、当該第一抽選情報に基づく第一抽選(特図1抽選)が実行される。上述した通り、通常第一遊技状態にて当選した突時は、突時A(時短回数=0回)であるため、当該突時Aの当選によって高開閉モード(第二遊技状態)への移行は生じない(状態移行権利の取得にはあたらない)。つまり、通常第一遊技状態にて突時(突時A)に当選することは、実質的にははずれと同じである。よって、通常第一遊技状態では、大当たり(約1/319)に当選しなければ遊技状態の移行は生じないこととなる。通常第一遊技状態での第一抽選を経て当選しうる大当たりは、特定大当たりまたは非特定大当たりである。その大当たり振り分けは適宜設定可能である。本実施形態では、特定大当たり70%、非特定大当たり30%とされている。特定大当たりに当選した場合にはその大当たり遊技終了後第二遊技状態に移行する。非特定大当たりに当選した場合にはその大当たり遊技終了後特殊第一遊技状態に移行する。
【0049】
特殊第一遊技状態においては、通常第一遊技状態と同様、遊技者は左打ち遊技を行うことになる。第一始動領域904aに遊技球が進入することを契機として第一抽選情報が取得され、当該第一抽選情報に基づく第一抽選(特図1抽選)が実行される。特殊第一遊技状態にて第一抽選により大当たりに当選した場合の遊技状態の移行(振分)は、通常第一遊技状態と同じである。すなわち、特定大当たり70%、非特定大当たり30%であり、特定大当たりに当選した場合にはその大当たり遊技終了後第二遊技状態に、非特定大当たりに当選した場合にはその大当たり遊技終了後特殊第一遊技状態に移行する。
【0050】
加えて、特殊第一遊技状態にて当選した突時は、突時B(時短回数=100回)であるため、当該突時Bの当選によって高開閉モードである第二遊技状態への移行が生じる。すなわち、特殊第一遊技状態では、第一抽選が大当たりではない場合に、第二遊技状態への状態移行権利が取得されうる。よって、特殊第一遊技状態は、大当たり(約1/319)に当選せずとも、突時(約3/319)に当選することで第二遊技状態への移行が生じるから、その点において通常第一遊技状態よりも遊技者に有利であるということである。大当たりの獲得および状態移行権利の獲得のいずれかとなる抽選結果を遊技者にとって有利な結果と捉えるのであれば、通常第一遊技状態は当該有利な結果となる確率が約1/319(大当たり確率)であり、特殊第一遊技状態は当該有利な結果となる確率が約4/319(大当たり確率+突時B確率)であるから、通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態の方が遊技者にとって有利であるということである。
【0051】
特殊第一遊技状態の高開閉モードは10000回連続してはずれとなるまで継続するから、事実上、大当たりに当選する(約1/319に当選する)か、突時Bに当選する(約3/319に当選する)まで継続する(約4/319に当選しないことが10000回連続することは現実的に起こり得ないような低確率であるから)。
【0052】
なお、通常第一遊技状態と特殊第一遊技状態とは、いずれも左打ちすべき第一遊技状態であるものの、厳密には開閉モード(低開閉モード/高開閉モード)が異なる「別の遊技状態」である。このような別の遊技状態であるからこそ、通常第一遊技状態にて当選しうる突時(突時A)と特殊第一遊技状態にて当選しうる突時(突時B)とで時短回数を異ならせることができるものである(同じ遊技状態であれば、抽選結果の振分けを同じにしなければならない)。すなわち、別の遊技状態であるからこそ、通常第一遊技状態では獲得し得ない状態移行権利を、特殊第一遊技状態では獲得しうる構成とすることができるものである。
【0053】
第二遊技状態においては、遊技者は右打ち遊技を行う。右普通領域905Rに遊技球が進入することを契機として開放抽選が実行され、当該開放抽選に当選することを契機として第二始動領域904bが開放される。当該第二始動領域904bの開放時間は長く(特殊第一遊技状態にて開放抽選に当選した場合の第二始動領域904bの開放時間よりも圧倒的に長く)、継続的に右打ちしていれば比較的容易に第二始動領域904bに遊技球が進入する。第二始動領域904bに遊技球が進入することを契機として第二抽選情報が取得される。第二抽選情報(第二抽選情報)に基づく第二抽選(特図2抽選)を経て大当たりを獲得した場合(直当たりおよび小当たり経由の大当たりを獲得した場合)には、大当たり遊技が実行される。第二遊技状態における第二抽選を経て獲得した大当たり(小当たり経由を含む)の大当たり振り分けは、通常大当たりが20%、特定大当たりが80%である(図4参照)。つまり、第二遊技状態にて大当たりを獲得した場合には、その大当たり遊技終了後は、20%の確率で通常第一遊技状態に移行し、80%の確率で第二遊技状態に移行する。
【0054】
第二遊技状態は、当否抽選結果が100回連続してはずれとなるまで高開閉モード(時短状態)が継続する(継続回数=100回である)。上述した通り、第二抽選の大当たり確率は約1/319(第一抽選の大当たり確率と同じ)であり、第二抽選の小当たり確率は約316/319とされているため、約317/319は大当たり獲得に結び付く(実質大当たり確率が約317/319である)。よって、100回連続してはずれとなること(約2/319が連続して100回発生すること)は事実上起こり得ない。つまり、第二遊技状態は、実質的に次回大当たり(小当たり経由を含む)が約束された状態である。そして、第二抽選を経て獲得した大当たりは80%が特定大当たりであり、その大当たり遊技終了後は第二遊技状態に再び移行することになるのであるから、80%の確率で第二遊技状態がループする(連荘する)という遊技性である。なお、第二遊技状態における第二抽選では、はずれが生じない構成(実質大当たり確率が1/1である構成)としてもよい。
【0055】
第二遊技状態にて獲得した大当たりが通常大当たりであった場合には、その大当たり遊技終了後は通常第一遊技状態に移行する(図4参照)から、左打ち遊技を行い、第一抽選を経た大当たり獲得を再び目指すことになる。
【0056】
以上の通り、特殊第一遊技状態は、第一抽選の結果が当たりではない場合であっても、第二遊技状態への状態移行権利が取得できる可能性があるというものであって、当たりに当選するしかない(状態移行権利が取得できない)通常第一遊技状態よりも有利である。具体的には、通常第一遊技状態は遊技者に有利な結果となる確率が約1/319(大当たり確率)である一方、特殊第一遊技状態は遊技者に有利な結果となる確率が約4/319(大当たり確率+突時B確率)であるのであるから、特殊第一遊技状態は事実上の「高確率状態」である(特殊第一遊技状態の大当たり確率は約1/319で通常第一遊技状態と同じであるため厳密には高確率(いわゆる確変)であるとはいえないが、状態移行権利獲得の可能性がある分、有利な結果となることが「高確率」で発生する状態である)ということができる。このように、本実施形態にかかる遊技機1は、同じ第一遊技状態であっても、通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態を有利な状態としたものであって、高開閉モードを利用して遊技の趣向性を向上させたものであるといえる。
【0057】
また、本実施形態では、通常第一遊技状態にて当選した大当たりが特定大当たりではない場合、すなわち非特定大当たりとなった場合には、その大当たり遊技終了後特殊第一遊技状態に移行することになる。つまり、遊技者にとっては、せっかく大当たりに当選しても、その大当たりが最上位状態(複数種の遊技状態のうち最も遊技者に有利な状態のことをいう)である第二遊技状態に移行する特定大当たりではなく、非特定大当たりであることは残念な事象であるといえるところ、当該非特定大当たりであった場合でも事実上の「高確率状態」である特殊第一遊技状態に移行することになるため、非特定大当たりであった場合に大当たり遊技終了後遊技者がすぐに遊技をやめてしまうことが防止される。
【0058】
以下、上記遊技性に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0059】
○具体例1-1
上記実施形態では、通常第一遊技状態では状態移行権利を獲得する可能性がない(状態移行権利を獲得する確率=0%である)ことを説明したが、通常第一遊技状態でも状態移行権利を獲得する可能性がある構成としてもよい。例えば、図6に示すように、通常第一遊技状態にて当選した突時は、突時A(時短回数=0回;状態移行権利ではない)が50%であり、突時B(時短回数=100回;状態移行権利)が50%である振分とする。また、特殊第一遊技状態にて当選した突時は、突時Bである確率が100%であるものとする。このようにすることで、通常第一遊技状態でも、第一抽選の結果が大当たりとならない場合に状態移行権利が取得できる可能性がある遊技性とすることができる。
【0060】
ただし、状態移行権利が獲得できる確率は、通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態の方が高いため、特殊第一遊技状態が事実上の「高確率状態」(通常第一遊技状態よりも遊技者に有利な結果となる蓋然性が高い状態)であることに変わりはない。なお、特殊第一遊技状態にて当選した突時が突時Aである可能性もある設定としてもよいが、通常第一遊技状態にて当選した突時が突時B(状態移行権利の取得)である確率(割合)よりも、特殊第一遊技状態にて当選した突時が突時B(状態移行権利の取得)である確率(割合)の方が高いものとする。
【0061】
○具体例1-2
通常第一遊技状態および特殊第一遊技状態はいずれも左打ちすべき第一遊技状態である点で共通するところ、通常第一遊技状態であるのか特殊第一遊技状態であるのかが遊技者が明確に判別できる構成とする。例えば、変動中演出にて変動表示される装飾図柄80の背景として表示される背景画像の態様が通常第一遊技状態と特殊第一遊技状態とで異なるようにして、当該背景画像の違いによりどちらの遊技状態であるのかが明確に判別できるものとする。通常第一遊技状態にて表示される背景画像を通常背景画像21と、特殊第一遊技状態にて表示される背景画像を特殊背景画像22とすれば、通常背景画像21は特殊第一遊技状態にて表示されることはなく、特殊背景画像22は通常第一遊技状態にて表示されることはないものとされる。また、これら通常背景画像21および特殊背景画像22は、第二遊技状態にて表示されることはないものとされる。通常背景画像21と特殊背景画像22の態様は、両画像の違いを遊技者が容易に判別できるのであればどのようなものであってもよい。例えば、通常背景画像21は「昼」を表した画像(図7(a)参照)とし、特殊背景画像22は「夜」を表した画像(図7(b)参照)とすることが考えられる。
【0062】
本例のようにすることで、通常第一遊技状態および特殊第一遊技状態のいずれにあるのかを、遊技者が容易に判別することができる。通常であれば遊技者は通常第一遊技状態にて遊技を開始するであろうから、通常背景画像21を見て遊技することになる。よって、特殊第一遊技状態にて(通常背景画像21とは明らかに異なる)特殊背景画像22が表示された状態となったときには、遊技を開始したときの状態と何らかの違いがあるであろうことを遊技者が感じ取る蓋然性が高い。つまり、特殊第一遊技状態(事実上の「高確率状態」)の存在を知らない遊技者であっても、特殊第一遊技状態にて遊技を止めてしまうおそれを低減することができる。
【0063】
○具体例1-3
上記実施形態では、通常第一遊技状態にて当選した大当たりが特定大当たりではない場合にはその大当たりは非特定大当たりであること、換言すれば大当たり遊技終了後に第二遊技状態に移行しない場合には特殊第一遊技状態に移行することを説明したが、通常第一遊技状態にて通常大当たりに当選しうる設定としてもよい。すなわち、通常第一遊技状態にて第一抽選が大当たりとなった場合の大当たりは、特定大当たり、非特定大当たり、通常大当たりのいずれかとなる構成とする。各大当たりの割合(大当たり振分け)はどのようなものであってもよい。例えば、特定大当たりは50%、非特定大当たりは30%、通常大当たりは20%である設定とする(図8参照)。
【0064】
大当たり遊技終了後の遊技状態は、特定大当たりが第二遊技状態、非特定大当たりが特殊第一遊技状態、通常大当たりが通常第一遊技状態であって、第二遊技状態が最も有利な遊技状態(最上位状態)であり、通常第一遊技状態が最も不利な遊技状態(最下位状態)である。このことに照らせば、通常第一遊技状態にて大当たりに当選した場合には、まずはその大当たりが特定大当たりであることを遊技者は願い、特定大当たりはない場合には、その大当たりが非特定大当たりであることを願うという遊技性が実現される。
【0065】
通常第一遊技状態にて当選した大当たりが特定大当たりではない場合において、通常大当たりに当選したのか非特定大当たりに当選したのかが、遊技者に明確に判別できる設定(明瞭設定)としてもよいし、明確に判別できない設定(不明瞭設定)としてもよい。
【0066】
明瞭設定とするのであれば、大当たりを報知する装飾図柄80の組み合わせ(大当たり組み合わせ)の法則を、通常大当たりと非特定大当たりとで異ならせることが考えられる。例えば、奇数の装飾図柄80の三つ揃いは特定大当たり、偶数のうち「2」「4」「6」の装飾図柄80の三つ揃いは通常大当たり、偶数のうち「8」の装飾図柄80の三つ揃いは非特定大当たりである構成とすることが考えられる。また、上記具体例1-2のように、通常第一遊技状態および特殊第一遊技状態のいずれにあるのかが背景画像等により明確に示される構成としてもよい(大当たり遊技終了後に表示される背景画像等により、当選した大当たりが通常大当たりおよび非特定大当たりのいずれであったのかが容易に分かる)。このような明瞭設定とすることで、分かりやすい遊技性となるし、特殊第一遊技状態に移行しているにもかかわらず遊技者が遊技を止めてしまうおそれを低減することができる。
【0067】
不明瞭設定とするのであれば、大当たりを報知する装飾図柄80の組み合わせは通常大当たりと非特定大当たりとで相違が無い(法則がない)構成とする。また、大当たり遊技終了後の背景画像も、通常第一遊技状態と特殊第一遊技状態とで相違が無い構成とする(上記具体例1-2のような設定とはしない)。このようにすることで、特定大当たりとはならなかった(第二遊技状態には移行しない)場合の大当たり遊技終了後は、左打ちが促される第一遊技状態に移行することになるが、当該第一遊技状態が通常第一遊技状態であるのか特殊第一遊技状態であるのかが明確には分からない状態で遊技者が遊技する(特殊第一遊技状態の存在を知っている遊技者は、特殊第一遊技状態であることに期待しつつ遊技する)という遊技性が実現される。
【0068】
○具体例1-4
第二遊技状態にて当選した大当たり遊技終了後、特殊第一遊技状態に移行しうる設定とする。具体的には、第二遊技状態にて当選しうる大当たりとして、非特定大当たりが設けられた構成とする。各大当たりの割合(大当たり振分け)はどのようなものであってもよい。例えば、特定大当たりは80%、非特定大当たりは10%、通常大当たりは10%である設定とする(図9参照)。
【0069】
最上位状態である第二遊技状態は、特定大当たりに当選した場合に「連荘」となる状態であるから、遊技者は特定大当たりに当選することを願う。特定大当たりに当選しなかった場合には連荘終了となるが、その場合であっても非特定大当たりに当選する可能性、すなわち大当たり遊技終了後に特殊第一遊技状態に移行しうる可能性がある構成とすることで、連荘終了後も特殊第一遊技状態に移行することの恩恵(事実上の「高確率状態」であることの恩恵)を受けることができる可能性があるという遊技性が実現される。
【0070】
第二遊技状態にて当選した大当たりが特定大当たりではない場合において、通常大当たりに当選したのか非特定大当たりに当選したのかが、遊技者に明確に判別できる設定(明瞭設定)としてもよいし、明確に判別できない設定(不明瞭設定)としてもよい。
【0071】
明瞭設定とするのであれば、大当たりを報知する装飾図柄80の組み合わせ(大当たり組み合わせ)の法則を、通常大当たりと非特定大当たりとで異ならせることが考えられる。例えば、奇数の装飾図柄80の三つ揃いは特定大当たり、偶数のうち「2」「4」「6」の装飾図柄80の三つ揃いは通常大当たり、偶数のうち「8」の装飾図柄80の三つ揃いは非特定大当たりである構成とすることが考えられる。また、上記具体例1-2のように、通常第一遊技状態および特殊第一遊技状態のいずれにあるのかが背景画像等により明確に示される構成としてもよい(大当たり遊技終了後に表示される背景画像等により、当選した大当たりが通常大当たりおよび非特定大当たりのいずれであったのかが容易に分かる)。このような明瞭設定とすることで、分かりやすい遊技性となるし、特殊第一遊技状態に移行しているにもかかわらず遊技者が遊技を止めてしまうおそれを低減することができる。
【0072】
不明瞭設定とするのであれば、大当たりを報知する装飾図柄80の組み合わせは通常大当たりと非特定大当たりとで相違が無い(法則がない)構成とする。また、大当たり遊技終了後の背景画像も、通常第一遊技状態と特殊第一遊技状態とで相違が無い構成とする(上記具体例1-2のような設定とはしない)。このようにすることで、特定大当たりとはならなかった(第二遊技状態には移行しない)場合の大当たり遊技終了後は、左打ちが促される第一遊技状態に移行することになるが、当該第一遊技状態が通常第一遊技状態であるのか特殊第一遊技状態であるのかが明確には分からない状態で遊技者が遊技する(特殊第一遊技状態の存在を知っている遊技者は、特殊第一遊技状態であることに期待しつつ遊技する)という遊技性が実現される。
【0073】
3)小当たり遊技(特定ラウンド遊技)におけるパンク回避機能
上述した通り、本実施形態にかかる遊技機1は、小当たり経由での大当たり獲得が可能とされた遊技性(「二種」の遊技性)を有するものである。小当たり当選時に大当たりを獲得する条件は「特典領域10に遊技球を進入させること」である。上述した通り、小当たり遊技において継続的に大入賞領域906(特典領域10)に向かって遊技球を発射していれば、ほぼ確実に特典領域10に遊技球が進入することになるが、小当たり遊技にて特典領域10に遊技球が進入しなかった場合には大当たりが獲得できないことになる。一般的にこのような事象は「パンク」と称されているところ、本実施形態にかかる遊技機1は当該「パンク」が発生するおそれを低減する機能(パンク回避機能)を有する。以下、小当たり遊技の詳細とともに、当該パンク回避機能の詳細を説明する。
【0074】
大当たり遊技は、大入賞領域906に遊技球が進入可能となる所定回数のラウンド遊技(単位遊技)を含むものである。小当たり経由の大当たり遊技において、小当たり遊技は1ラウンド目に相当する。特典領域10が開放されるラウンド遊技(特典領域10に遊技球を進入させる(V入賞させる)ことが可能なラウンド遊技)を特定ラウンド遊技とすれば、1ラウンド目が特定ラウンド遊技に相当するということになる。以下の説明においては、特典領域10が開放されるラウンド遊技(小当たり遊技)を特定ラウンド遊技と、特定ラウンド遊技以外のラウンド遊技(特典領域10に遊技球を進入させることが不可能なラウンド遊技)を非特定ラウンド遊技と称することもある。非特定ラウンド遊技は、いわば、「通常のラウンド」であるということである。
【0075】
大入賞領域906の入口は、開閉部材30(図2参照)により開閉される。その開閉構造はどのようなものであってもよいから詳細な説明を省略する。本実施形態では、開位置と閉位置との間をスライド動作することが可能な開閉部材30が設けられている。すなわち、本実施形態における大入賞領域906は、いわゆる「スライドアタッカー」である。開閉部材30が閉位置に位置する状態においては、大入賞領域906まで到達した遊技球は閉位置に位置する開閉部材30の上面を転動することになり、大入賞領域906に進入しない(図2(c)参照)。なお、閉位置に位置する開閉部材30の上面を遊技球が転動している最中に当該開閉部材30が開位置に変位した際にはそのまま遊技球が大入賞領域906内に落下することになる。
【0076】
なお、特典領域10の入口も、所定の部材(大入賞領域906を開閉する上記開閉部材30と区別するため、当該部材をV規制部材31と称する)により開閉される。すなわち、V規制部材31が閉位置に位置している状態(図2(a)参照)では特典領域10は閉鎖された状態(遊技球が進入不可能な状態)にあり、V規制部材31が開位置に位置している状態(図2(b)参照)では特典領域10は開放された状態(遊技球が進入可能な状態)にある。ただし、特典領域10は大入賞領域906内に設けられているため、V規制部材31が開位置に位置していても(V規制部材31の位置にかかわらず)、大入賞領域906内に遊技球が進入しなければ特典領域10に遊技球が進入することはない。
【0077】
非特定ラウンド遊技(図10参照)において、大入賞領域906(開閉部材30)と特典領域10(V規制部材31)は次のように制御される。非特定ラウンド遊技の開始(開始条件の成立)とともに、開閉部材30が開位置に位置して大入賞領域906が開放される。非特定ラウンド遊技は特典領域10に遊技球を進入させるべきラウンド遊技ではないため、特典領域10は常時閉鎖状態にある(V規制部材31は常時閉位置に位置する)。終了条件の成立(入賞条件および時間条件のいずれか一方の成立)を契機として開閉部材30が開位置から閉位置に変位し、大入賞領域906が閉鎖されて非特定ラウンド遊技が終了する。つまり、非特定ラウンド遊技は、開始から終了まで、大入賞領域906が常時開放状態にある。
【0078】
特定ラウンド遊技(図11参照)では、当該特定ラウンド遊技の開始から、開閉部材30が閉位置に位置して大入賞領域906が閉鎖された閉鎖状態と、開閉部材30が開位置に位置して大入賞領域906が開放された開放状態が繰り返される開閉動作(以下、特定開閉動作と称する)が実行される。また、特典領域10は常時開放状態にある(V規制部材31は常時開位置に位置する。このような特定開閉動作が実行されるのは、大入賞領域906内での球詰まりの発生により、特典領域10に遊技球が進入しない状況となってしまうのを防止するためである。すなわち、大入賞領域906内に一気に遊技球が流れ込んでしまうと、遊技球同士が干渉し合い、大入賞領域906内で球詰まりが発生してしまうおそれが高まるから、大入賞領域906が閉鎖状態と開放状態を繰り返すようにして、少しずつ大入賞領域906に遊技球が進入するようにしている。特定開閉動作における一回の閉鎖状態(後述する特殊閉鎖状態と区別するため通常閉鎖状態と称することもある)の長さ(時間)は、通常閉鎖時間Tnとされる。本実施形態では、通常閉鎖時間Tnは600m秒とされている。また、特定開閉動作における一回の開放状態(後述する事後開放状態と区別するため通常開放状態と称することもある)の長さ(時間)は、通常開放時間Txとされる。通常開放時間Txは、通常閉鎖時間Tnと同程度の長さとされる。本実施形態では、通常開放時間Txも600m秒とされている。
【0079】
特定ラウンド遊技における特定開閉動作が実行されている最中には、特典領域10に向かって遊技球を発射すべき状況であることを示す演出(通常演出)が実行される(図12(a)参照)。これに従い遊技球を特典領域10に向かって発射していれば、ほぼ確実にV入賞が発生する。V入賞が発生した後は、V入賞後の演出(V入賞後演出)に切り替わる(図12(b)参照)。V入賞後も大入賞領域906へ遊技球を入賞させるべき状況である(右打ちすべき状況である)ことに変わりはないから、V入賞後演出においても大入賞領域906に向かって遊技球を発射すべき状況であることは示される。すなわち、通常演出からV入賞後演出に切り替わることで、特典領域10(V)を狙うべきであることを示す画像(本実施形態では「Vを狙え」の画像)は消去されるが、大入賞領域906に向かって遊技球を発射すべきであることを示す画像(本実施形態では「右打ち」の画像)は残る。
【0080】
特定開閉動作は、最大でN回の通常閉鎖状態を含むものである。N回の通常閉鎖状態を含むということは、特定開閉動作は最大でN+1回の通常開放状態を含むということである。当該Nの値は、特定開閉動作が実行されている最中に継続的に大入賞領域906(特典領域10)に向かって遊技球を発射していれば、当該特定開閉動作が実行されている最中にほぼ確実に入賞条件(本実施形態では10個の遊技球の入賞)を満たすことになる値とされる。継続的に大入賞領域906(特典領域10)に向かって遊技球を発射している場合における、一回の通常開放状態(通常開放時間Tx)にて入賞する遊技球の期待値をSとすれば、「S×(N+1)」の値が、入賞条件を満たす遊技球の個数C(本実施形態ではC=10である)超となるように、すなわち「S×(N+1)>C」を満たす設定とされる。好ましくは、一回の通常開放状態(通常開放時間Tx)にて最低1個の遊技球は入賞するものとし、N+1>Cとなるようにすることが好ましい。このようにすることで、指示通り遊技球を継続的に発射していれば、特定開閉動作が実行されている最中にV入賞が発生するとともに、入賞条件を満たして特定ラウンド遊技が終了することになる(図11(a)参照)。特定開閉動作が実行されている最中に特定ラウンド遊技が終了すれば、詳細を後述する特殊閉鎖状態は発生しない。すなわち、指示通り遊技者が遊技球を発射し、特段の異常も発生しなければ、特殊閉鎖状態とならずに特定ラウンド遊技が終了する。
【0081】
これに対し、遊技球の発射が停止していることに遊技者が気付いていない場合等の異常の発生により、特定開閉動作が実行されている最中に特定ラウンド遊技が終了しない場合(入賞条件が成立しない場合)には、特定開閉動作が終了した後、特殊閉鎖状態とされる。具体的には、特定ラウンド遊技が終了しない場合は、特定ラウンド遊技が開始されてからN回目までの閉鎖状態は通常閉鎖状態(通常閉鎖時間Tn)とされ、特定ラウンド遊技が開始されてからN+1回目の閉鎖状態は特殊閉鎖状態とされる(図11(b)参照)。特殊閉鎖状態は、通常閉鎖時間Tnよりも長い閉鎖時間(特殊閉鎖時間Ts)とされるものである。特殊閉鎖時間Tsは、通常閉鎖時間の10倍超の長さであることが好ましい。本実施形態では、特殊閉鎖時間Tsは10000m秒とされている。
【0082】
ここで、特定開閉動作が終了した時点(図11(b)において「P」で示した時点。当該時点は特殊閉鎖状態が開始される時点でもある)において、V入賞が発生していない場合には、特殊閉鎖状態が実行されている最中に警告演出が実行される(図11(b)参照)。上述した通り、V入賞が発生するまでは通常演出が実行されているのであるから、当該時点に到達することを契機として通常演出から警告演出への切り替わりが発生する。つまり、このままV入賞が発生しなければ、遊技者にとって大きな損失(小当たり経由の大当たりが獲得できない)となってしまうところ、そのような状況が発生するのを回避するために警告演出を実行する。警告演出は、特殊閉鎖状態に至るまでは出力されていなかった警告要素が新たに出力されるものである。警告要素は、V入賞を逃すおそれがあることを直にまたは暗に示すものとさされる。本実施形態では、「これが最後のチャンスだ」という文字を含む警告画像40が新たに表示領域911に表示される警告演出が実行される(図12(c)参照)。具体的には、特典領域10を狙うべきであることを示す画像(「Vを狙え」の画像)に付加するようにして、警告画像40が表示される警告演出が実行される。これを見た遊技者は、V入賞させる最後のチャンスであること(V入賞を逃してしまうおそれがあること)を感じ取ることになる。
【0083】
当該特殊閉鎖状態の終了後はパンクを回避するための回避期間が設けられる(図11(b)参照)。当該回避期間は、少なくとも一回の開放状態(当該回避期間での開放状態を事後開放状態と称する)を含むものである。上述した通り、V入賞非発生時における特殊閉鎖状態ではV入賞を強く促す警告演出が実行されるのであるところ、当該警告演出を受けた遊技者がV入賞を実現するため、少なくとも一回の事後開放状態が設けられる。なお、V入賞が発生するまでは、当該回避期間中も警告演出が継続するようにすることが好ましい。本実施形態では、回避期間にてV入賞が発生することを契機として警告演出(図12(c)参照)は終了し、V入賞後演出(図12(b)参照)が発生する。
【0084】
警告演出に接した遊技者がより確実にV入賞を実現するために、回避期間において二回以上の事後開放状態が発生するようにする(事後開放状態から閉鎖状態に移行し、再び事後開放状態となることが少なくとも一回発生するようにする)ことが好ましい。本実施形態では、回避期間において二回の事後開放状態が設けられており、警告演出に接した遊技者が特殊閉鎖状態中に特典領域10に向かう遊技球の発射を開始すれば、ほぼ確実にV入賞が実現される(少なくとも一つの遊技球が大入賞領域906かつ特典領域10に入賞する)ようにしている。なお、本実施形態では、事後開放状態の長さは、通常開放状態の長さと同じ(時間Tx)である。また、事後開放状態間の閉鎖状態の長さは、通常閉鎖状態の長さと同じ(時間Tn)である。
【0085】
なお、特定開閉動作が終了した時点(図11(b)において「P」で示した時点)において、V入賞が発生していても入賞条件が満たされていない場合には特定ラウンド遊技は終了しないから、特殊閉鎖状態とされる。本実施形態では、入賞条件を満たす個数C=10であるから、当該時点までに大入賞領域906に1~9個の遊技球が大入賞領域906に入賞している場合には「V入賞が発生しているが入賞条件は非充足」という状況となる。このような場合では、特殊閉鎖状態にて警告演出は実行されない。具体的には、特定開閉動作がなされている最中にV入賞が発生した時点で通常演出(図12(a)参照)からV入賞後演出(図12(b)参照)への切り替わりが発生し、特殊閉鎖状態においてもV入賞後演出が実行され、警告演出は実行されない。警告演出は、あくまでV入賞を逃すことによる損失の発生を回避するためのものである。よって、V入賞が発生しているのであれば警告演出は実行されない。確かに、特定開閉動作が終了した時点まで入賞条件が成立していないということは、通常であれば得られる大入賞領域906に対する入賞利益(本実施形態では10個の遊技球の入賞に基づく利益)が得られない可能性(1~9個の入賞に留まってしまう可能性)があるということであるが、このような状況となることによる不利益は、V入賞を逸してしまうことによる不利益に比して極めて小さいし、既にV入賞が発生していることは事実であるため、特殊閉鎖状態の開始時点にて既にV入賞が発生している場合には警告演出が実行されないようにしている。
【0086】
回避期間において入賞条件が成立した場合には、当該回避期間の途中で特定ラウンド遊技は終了する。回避期間においても入賞条件が成立しなかった場合には回避期間の終了をもって特定ラウンド遊技は終了する。つまり、回避期間が最後まで実行されることは、時間条件の成立により特定ラウンド遊技が終了するということになる。
【0087】
このように、本実施形態にかかる遊技機1では、特定開閉動作(通常閉鎖状態がN回)が終了するまでにV入賞が発生しなかった場合には、通常閉鎖状態よりも極めて長い特殊閉鎖状態とされる。このような特殊閉鎖状態が設けられることにより、遊技球の発射が停止している等の異常に気づいていなかった遊技者が、その時点で異常に気付く蓋然性が高まる。すなわち、V入賞を逸してしまう(パンクが発生してしまう)おそれを低減することができる。また、本実施形態のように、特殊閉鎖状態にて警告演出が実行されるようにすることでこのようなおそれをさらに低減することができる。特殊閉鎖状態は通常閉鎖状態に比して極めて長いため、警告演出を実行するための時間(遊技者が警告演出の発生に気付く時間)は十分にある。
【0088】
また、特定ラウンド遊技にて上記のような特殊閉鎖状態(比較的長い閉鎖状態)が発生しうるといっても、指示通り特典領域(大入賞領域)に向かって継続的に遊技球を発射していれば、特定開閉動作中に入賞条件が満たされて特定ラウンド遊技が終了する(図11(a)参照)から、特定ラウンド遊技にて特殊閉鎖状態とされるのは稀(遊技球の発射が停止していることに遊技者が気付いていない場合等の異常時のみ)である。すなわち、指示通り遊技していれば特定ラウンド遊技にて特殊閉鎖状態が発生することはないから、特定ラウンド遊技が長くなることで遊技者が苛立ってしまうおそれは低い。
【0089】
以下、上記小当たり遊技(特定ラウンド遊技)におけるパンク回避機能に関する事項を改良、変形、具体化等した具体例について説明する。なお、可能な限りにおいて、以下の各具体例を用いて説明する事項を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
【0090】
○具体例2-1
上記実施形態では、回避期間における事後開放状態の時間は、通常開放状態の時間と同じであることを説明したが、事後開放状態の時間(Ty)が通常開放状態の時間(Tx)よりも長い構成とする(図13参照)。
【0091】
回避期間は、特殊閉鎖状態(警告演出)にてV入賞が実現していないことに気付いた遊技者がV入賞をさせるための期間である。よって、当該回避期間での事後開放状態の時間を長くすることで、回避期間にてより確実にV入賞が実現できるようにする。
【0092】
○具体例2-2
上記実施形態では、特定ラウンド遊技が開始されてからN回目までの閉鎖状態である通常閉鎖状態とされる時間(通常閉鎖時間)の長さは一定(Tn)であることを説明したが、不定であってもよい。ただし、このように通常閉鎖時間を不定とする場合であっても、通常閉鎖時間の最も長い時間よりも、特殊閉鎖時間(Ts)の方が長いものとする。
【0093】
○具体例2-3
上記実施形態における警告演出は、警告要素として警告画像40が表示領域911に表示されるものであることを説明したが、それ以外の警告要素が出力されるものとしてもよい。例えば、スピーカ65(図1参照)より音(警告音)が出力されるものとしてもよい。当該警告音は、警告演出専用の音(それ以外の状況においては出力されることがない音)とされる。このようにしても、警告演出発生時には何らかの異常が発生していること(V入賞が発生していないこと)に遊技者が気付く蓋然性が高まる。上記実施形態のような警告画像40の出力と警告音の出力が同時期に発生する警告演出としてもよい。
【0094】
○具体例2-4
公知の遊技機として、いわゆるV確変機が知られている。V確変機は、大当たり遊技中の特定のラウンド遊技(Vラウンド遊技)にて開放されるV領域に遊技球を進入させる(V入賞させる)ことが確率変動状態(高確率状態)への移行条件とされているものである。このようなV確変機におけるVラウンド遊技にてV入賞を逸してしまうおそれを低減するため、上記実施形態にて説明した小当たり遊技における制御がVラウンド遊技にて実行されるようにしてもよい。
【0095】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
【0096】
上記実施形態にかかる遊技機1は、小当たり経由での大当たり獲得が可能とされるいわゆる「二種」の遊技性を有するものであることを説明したが、当該「二種」の遊技性でなければ成り立たない構成を除いて、上記実施形態にて説明した構成は小当たり経由での大当たり獲得ができない遊技機(「一種」の遊技機)に対して適用することも可能である。
【0097】
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
【0098】
○手段1-1
第一始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第一抽選情報に基づき第一抽選を、第二始動領域に遊技球が進入することを契機として取得される第二抽選情報に基づき第二抽選を実行する抽選手段と、低開閉モード、および、当該低開閉モードよりも前記第二始動領域が開放されやすい高開閉モードを切り替えることが可能な開閉モード設定手段と、を備え、前記第一始動領域を狙って遊技球を発射すべき第一遊技状態として、前記低開閉モードが設定された通常第一遊技状態と、前記高開閉モードが設定された状態であるものの前記第二始動領域の開放時間が短く、当該第二始動領域を狙って遊技球を発射することが遊技者にとって不利となる特殊第一遊技状態と、が設けられており、前記第二始動領域を狙って遊技球を発射すべき前記高開閉モードが設定された状態であって、前記第一遊技状態よりも遊技者に有利な第二遊技状態が設けられており、前記第一抽選が当たりとならなかった場合に前記第二遊技状態に移行する状態移行権利が獲得できる可能性があり、当該状態移行権利が獲得できる確率は前記通常第一遊技状態よりも前記特殊第一遊技状態の方が高いことを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、同じ第一始動領域を狙って遊技する遊技状態であっても、通常第一遊技状態よりも特殊第一遊技状態の方が、状態移行権利が獲得しやすい(状多移行権利が取得されるという有利な結果となる蓋然性が高い)という面白みのある遊技性が実現される。
【0099】
○手段1-2
前記通常第一遊技状態では、前記状態移行権利が得られる可能性がないことを特徴とする手段1-1に記載の遊技機。
このようにすることで、状態移行権利が獲得できる分、特殊第一遊技状態の方が有利であるという分かりやすい遊技性とすることができる。
【0100】
○手段1-3
前記第一抽選の当たりの態様として、当たり遊技終了後前記第二遊技状態に移行する特定当たりと、当たり遊技終了後前記特殊第一遊技状態に移行する非特定当たりと、が設けられていることを特徴とする手段1-1または手段1-2に記載の遊技機。
このようにすることで、特定当たりに当選しなかった(第二遊技状態に移行しなかった)場合であっても、特殊第一遊技状態(通常第一遊技状態よりも有利な遊技状態)に移行する可能性があるという遊技性が実現される。
【0101】
○手段2-1
当否抽選結果が当たりとなったときに所定回数のラウンド遊技を含む当たり遊技を実行する当たり遊技実行手段と、前記ラウンド遊技にて遊技球が進入可能となる入賞領域と、前記入賞領域を閉鎖する閉位置および前記入賞領域を開放する開位置に位置することが可能な開閉部材と、前記入賞領域内に設けられ、遊技球の進入が所定の特典付与の条件となる領域であって、前記ラウンド遊技のいずれかである特定ラウンド遊技にて前記入賞領域に進入した遊技球が進入可能となる特典領域と、を備え、前記特定ラウンド遊技では、前記開閉部材が前記閉位置に位置する閉鎖状態と前記開閉部材が前記開位置に位置する開放状態とが繰り返され、前記特定ラウンド遊技が終了しなければ、前記特定ラウンド遊技が開始されてからN回目までの前記閉鎖状態である通常閉鎖状態の長さは通常閉鎖時間とされ、N+1回目の前記閉鎖状態である特殊閉鎖状態の長さは前記通常閉鎖時間より長い特殊閉鎖時間とされ、前記特殊閉鎖状態の後少なくとも一回の前記開放状態が発生することを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、特殊閉鎖状態にて遊技球が発射されていない等の異常の発生に遊技者が気付く可能性があるため、特典の獲得を遊技者が逸してしまうおそれを低減することができる。
【0102】
○手段2-2
前記特殊閉鎖状態に至るまで前記特典領域に遊技球が進入していなかった場合には、当該特殊閉鎖状態に至るまでは出力されていなかった警告要素が出力される警告演出が発生することを特徴とする手段2-1に記載の遊技機。
特殊閉鎖状態にて警告演出を実行することで、特典の獲得を遊技者が逸してしまうおそれをさらに低減することができる。
【符号の説明】
【0103】
1 遊技機
10 特典領域
30 開閉部材
31 V規制部材
40 警告画像
65 スピーカ
80 装飾図柄(80L 左装飾図柄 80R 右装飾図柄 80C 中装飾図柄)
904 始動領域(904a 第一始動領域 904b 第二始動領域)
905 普通領域(905L 左普通領域(一般入賞領域) 905R 右普通領域)
906 大入賞領域
91 表示装置
911 表示領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13