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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176879
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】蓄電池ケースおよび照明器具
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/244 20210101AFI20231206BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20231206BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20231206BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20231206BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20231206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231206BHJP
【FI】
H01M50/244 A
F21S8/02 430
F21V23/06
H01M50/213
F21S9/02 200
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089427
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 弘明
(72)【発明者】
【氏名】石井 慎二
(72)【発明者】
【氏名】鶴留 和幸
【テーマコード(参考)】
3K014
5H040
【Fターム(参考)】
3K014AA01
5H040AA07
5H040AS27
5H040AT01
5H040AY05
5H040AY06
5H040AY09
5H040AY12
5H040CC33
5H040LL06
5H040NN03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】蓄電池セルの個数が異なる場合においても、簡易な構成で、蓄電池セルを安定して固定させることができる蓄電池ケースを提供する。
【解決手段】蓄電池ケース81は、取付部主部810aと、取付部主部810aの外面に設けられた結束部固定部814と、取付部主部810aの第1方向の端部から内部側に突出して設けられた第1の支持部815と、取付部主部810aの第1方向の反対側の端部に折り曲げ自在に接続された取付部主部側折り曲げ部817aaを有し、内部を介在させて第1方向に第1の支持部815に対向して配置された、第2の支持部817と、帯状形状を有し、長手方向に第1端と第2端とを有し、第2の支持部817の取付部主部側折り曲げ部817aaが設けられた端部と反対側の端部に第1端が固定され、第2端が結束部固定部814に対して長さ調節可能に固定される被取付部を有する、結束部818と、を備えている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の蓄電池用セルを内部に収容する蓄電池ケースであって、
板状形状を有し、前記内部側に配置された内面と、前記内面と反対側に配置された外面と、を有する、取付部主部と、
前記取付部主部の前記外面に設けられた結束部固定部と、
前記取付部主部の第1方向の端部から前記内部側に突出して設けられた第1の支持部と、
前記取付部主部の前記第1方向の反対側の端部に折り曲げ自在に接続された取付部主部側折り曲げ部を有し、前記内部を介在させて前記第1方向に前記第1の支持部に対向して配置された、第2の支持部と、
帯状形状を有し、長手方向に第1端と第2端とを有し、前記第2の支持部の前記取付部主部側折り曲げ部が設けられた端部と反対側の端部に前記第1端が固定され、前記第2端が前記結束部固定部に対して長さ調節可能に固定される被取付部を有する、結束部と、
を備えた、蓄電池ケース。
【請求項2】
前記第2の支持部は、
前記取付部主部側に設けられた取付部主部側支持部と、
前記結束部側に設けられ、前記結束部の前記第1端が固定された結束部側支持部と、
前記取付部主部側支持部と前記結束部側支持部との間に設けられた中間支持部と、
を有し、
前記中間支持部は、
前記取付部主部側支持部に対して折り曲げ自在に接続された第1中間折り曲げ部と、
前記結束部側支持部に対して折り曲げ自在に接続された第2中間折り曲げ部と、
を有する、
請求項1に記載の蓄電池ケース。
【請求項3】
前記中間支持部を1または複数有し、
前記中間支持部の個数は、前記蓄電池用セルの個数に応じて決定される、
請求項2に記載の蓄電池ケース。
【請求項4】
前記取付部主部の前記外面に設けられ、前記蓄電池用セルに設けられた蓄電池側コネクタが保持されるコネクタ保持部を備えた、
請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
【請求項5】
前記蓄電池ケースは、前記蓄電池用セルが蓄積する電力を供給する電源部に取り付けられるものであって、
前記取付部主部の前記外面に設けられ、前記電源部に設けられた1対の電源部側ガイド部と摺動自在に嵌り合うように形成された、L字形状の1対の蓄電池側ガイド部を備えた、
請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
【請求項6】
前記第1方向に交差する第2方向における前記取付部主部の両端部のそれぞれに設けられ、前記両端部のそれぞれから前記内部側に突出して設けられた、第3の支持部を備えた、
請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
【請求項7】
1以上の蓄電池用セルと、
前記蓄電池用セルを内部に収容する請求項1に記載の蓄電池ケースと、
前記蓄電池ケースに取り付けられ、外部電源に電気的に接続され、前記外部電源からの電力を用いて前記蓄電池用セルが蓄積する電力を供給する電源部と、
光源を有し、前記外部電源または前記蓄電池用セルからの電力が前記電源部を介して供給されることで前記光源を点灯させる、光源ユニットと、
を備えた、照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電池ケースおよび照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天井などの被取付部に埋め込まれる埋込型の非常用照明器具が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の非常用照明器具は、光源ユニットに電力を供給する電源部と、電源部に接続される蓄電池と、を備えている。蓄電池は、複数の蓄電池セルと、蓄電池セルを収容するセルケースと、を有する。セルケースの内部には、蓄電池用セルの位置を固定させるスペーサが収容されており、蓄電池セルの数がセルケースに収容できる個数よりも少ない場合でも、蓄電池セルをセルケースの内部に安定させて収容することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-029991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の照明器具では、セルケースに収容される蓄電池セルの個数に応じて形状の異なるスペーサを収容して、蓄電池セルをセルケースの内部で安定させることが要求される。そのため、形状の異なるスペーサを複数用意しなければならず、照明器具の構成が複雑になるという課題があった。
【0005】
本開示は、セルケースに収容される蓄電池セルの個数が異なる場合においても、簡易な構成で、蓄電池セルを安定して固定させることが可能な、蓄電池ケースおよび照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る蓄電池ケースは、1以上の蓄電池用セルを内部に収容する蓄電池ケースであって、板状形状を有し、前記内部側に配置された内面と、前記内面と反対側に配置された外面と、を有する、取付部主部と、前記取付部主部の前記外面に設けられた結束部固定部と、前記取付部主部の第1方向の端部から前記内部側に突出して設けられた第1の支持部と、前記取付部主部の前記第1方向の反対側の端部に折り曲げ自在に接続された取付部主部側折り曲げ部を有し、前記内部を介在させて前記第1方向に前記第1の支持部に対向して配置された、第2の支持部と、帯状形状を有し、長手方向に第1端と第2端とを有し、前記第2の支持部の前記取付部主部側折り曲げ部が設けられた端部と反対側の端部に前記第1端が固定され、前記第2端が前記結束部固定部に対して長さ調節可能に固定される被取付部を有する、結束部と、を備えたものである。
【0007】
本開示に係る照明器具は、1以上の蓄電池用セルと、前記蓄電池用セルを内部に収容する上記の蓄電池ケースと、前記蓄電池ケースに取り付けられ、外部電源に電気的に接続され、前記外部電源からの電力を用いて前記蓄電池用セルが蓄積する電力を供給する電源部と、光源を有し、前記外部電源または前記蓄電池用セルからの電力が前記電源部を介して供給されることで前記光源を点灯させる、光源ユニットと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る蓄電池ケースおよび照明器具によれば、折り曲げ自在な折り曲げ部を有する第2の支持部が形状を変化させて、蓄電池セルの形状に沿って支持することによって、蓄電池セルの個数が変わった場合でも、蓄電池ケース内に蓄電池セルを安定して固定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係る照明器具の構成を示す斜視図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具の構成を示す分解斜視図である。
図3】実施の形態1に係る照明器具の電源部の構成を示した斜視図である。
図4】実施の形態1に係る蓄電池の構成を示す斜視図である。
図5】実施の形態1に係る蓄電池のセルパックの構成を示す斜視図である。
図6】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す斜視図である。
図7】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す正面図である。
図8】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す側面図である。
図9】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す下面図である。
図10】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースに貼付された製品ラベルの一例を示す図である。
図11】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースで用いられる結束部の構成の一例を示す図である。
図12】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースで用いられる結束部の構成の一例を示す図である。
図13】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースで用いられる結束部の構成の一例を示す図である。
図14】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースにおける第2の支持部の各支持部の外周方向Cに沿った長さLを説明する側面図である。
図15】実施の形態1に係るセルケースによるセルパックの支持方法を説明する図である。
図16】実施の形態1に係るセルケースによるセルパックの支持方法を説明する図である。
図17】実施の形態1に係る蓄電池のセルケースで用いられる第2の支持部において、複数の中間支持部が設けられている場合の構成の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る蓄電池ケースおよび照明器具の実施の形態について図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の実施の形態およびその変形例に示す構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係または形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、各図面において、Z方向は上下方向を示し、例えば、鉛直方向である。Z方向は「第1方向」と呼ばれることがある。また、X方向およびY方向は、Z方向と交差する方向であり、例えば、水平方向である。X方向は「第2方向」と呼ばれることがある。また、Y方向は「第3方向」と呼ばれることがある。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具の構成を示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明器具の構成を示す分解斜視図である。
【0012】
照明器具100は、本体部1と、光源ユニット2と、枠部3と、を備えている。照明器具100は、室内空間などの照明空間に光を照射する非常用照明器具である。照明器具100は、照明空間の天井などの被取付面に形成された取付孔に本体部1が挿入されて、被取付面に取り付けられる。
【0013】
本体部1は、図1および図2に示すように、カバー4と、端子台5と、電源部6と、取付金具7と、蓄電池8と、を有している。カバー4は、例えば板金を筒状に形成した構成である。カバー4の内部には、端子台5と、電源部6と、取付金具7と、蓄電池8と、光源ユニット2と、が収容される。カバー4は、天面が塞がっており、下面が開口している。下面の開口部の周囲には、外側に向かって形成された鍔部40が設けられる。鍔部40は、被取付面に設けられた取付孔の外周に引っ掛けるために設けられている。なお、カバー4は、アルミダイキャスト又は絞りで形成してもよい。
【0014】
カバー4の外側面には、取付バネ42を取り付けるバネ取付部41が2つ設けられている。バネ取付部41は、径方向に対向させて設けられている。取付バネ42は、基端部がバネ取付部41に取り付けられ、先端部が外方に向かって突き出すように設けられている。取付バネ42は、例えばステンレス等の弾性を有する材質であり、帯状の板材を湾曲させて形成した板バネである。被取付面に本体部1を取り付ける際は、取付バネ42をカバー4に向けた方向に弾性変形させ、取付バネ42と共に本体部1を取付孔に挿入する。その後、カバー4の鍔部40が取付孔の縁部に当接する場所で取付バネ42が元の形状に戻る方向に変形し、本体部1が被取付面に固定される。
【0015】
端子台5は、外部電源に接続された電線(図示せず)と接続され、外部電線から電力が供給される端子を有するものである。端子台5は、外部電源から供給された電力を電源部6へ供給する。外部電源とは、例えば商用電源である。
【0016】
電源部6は、端子台5と図示省略の電線で電気接続されている。電源部6は、端子台5を介して外部から供給される電力を変化させ、光源ユニット2に電力を供給すると共に、蓄電池8を充電するものである。
【0017】
取付金具7は、端子台5と電源部6をカバー4の内部で固定させるために設けられている。取付金具7の上部には、端子台5が固定される。取付金具7の下部には、電源部6が固定される。取付金具7は、端子台5と電源部6とを固定した状態で、カバー4の天面に例えばネジ等の接合部材70によって取り付けられる。
【0018】
蓄電池8は、電源部6に取り付けられ、停電、断線または点検などで外部電源からの電力の供給が受けられない時に、照明器具100の電源となるものである。蓄電池8は、通常時に、電源部6によって外部電源から電力を供給されて充電される。
【0019】
光源ユニット2は、電源部6からの電力供給により点灯する光源(図示省略)と、光学制御部材20と、放熱板21と、熱伝導シート(図示省略)と、ホルダ22と、を有している。光源は、1個又は複数個のLEDが実装された光源基板を有している。光源は、電源部6にハーネス等により電気的に接続されており、電源部6からの電力供給により点灯する。また、光源は、非常時において、蓄電池8を電源とする電源部6からの電力供給により点灯する。
【0020】
光学制御部材20は、具体的にはレンズであり、光源から発光される光を目標の方向に制御するものである。放熱板21は、光源から発生する熱を放熱するものである。放熱板21は、例えばアルミニウム合金といった熱伝導率の高い金属である。熱伝導シートは、光源から発生する熱を放熱板21に伝達するために設けられている。熱伝導シートは、例えばシリコン系材料又はアクリル系材料からなる。ホルダ22は、光源、光学制御部材20、放熱板21および熱伝導シートを保持した状態で、電源部6に取り付けられる。
【0021】
枠部3は、図1および図2に示すように、円盤状であり、カバー4の下面開口を塞ぐと共に光源ユニット2の下面側を覆うように、カバー4に取り付けられる。枠部3の中央部には、光学制御部材20を露出させる開口部30が形成されている。
【0022】
次に、図3を参照して電源部6の具体的な構造を説明する。図3は、実施の形態1に係る照明器具の電源部の構成を示した斜視図である。電源部6は、略直方体形状の電源部ケース60の内部に、図示省略の回路基板が収容された構成である。電源部ケース60は、例えばプラスチック、又は適切な絶縁処置が施された金属等で成型されている。
【0023】
電源部ケース60の外面には、蓄電池8が取り付けられる。電源部ケース60は、蓄電池8が取り付けられる側面6aに、蓄電池8の蓄電池側コネクタ802を接続する電源部側コネクタ61が設けられている。電源部側コネクタ61は、電源部ケース60の下面から上方に向かって内方に凹んだ矩形状の凹部60aの内部に設けられている。電源部側コネクタ61と蓄電池側コネクタ802(図5参照)とは、いずれか一方が他方に挿し込まれて電気的に接続される構成である。なお、実施の形態1では、蓄電池側コネクタ802が電源部側コネクタ61に挿し込まれて接続される構成を示している。
【0024】
また、電源部ケース60には、蓄電池8が取り付けられる側面6aに、蓄電池8を取り付けるための電源部側ガイド部62が設けられている。電源部側ガイド部62は、凹部60aの左右両側に設けられ、電源部ケース60の側面6aから蓄電池8に向かう方向に突出している。電源部側ガイド部62は、平面視でL字形状を有している。電源部側ガイド部62は、X方向に互いに離間して1対設けられている。1対の電源部側ガイド部62のL字形状は、それぞれ、X方向の外方に向かって屈曲するように配置されている。電源部側ガイド部62のそれぞれは、上下方向に沿って長尺状に形成されている。さらに、電源部ケース60の側面6aには、蓄電池8を位置決めして固定するための三角形状の溝部63が形成されている。
【0025】
電源部ケース60内に収容された回路基板は、光源ユニット2に電力を供給するための電力を生成する電源回路と、蓄電池8を充電する充電回路と、外部電源が停電した際に蓄電池8の電力で光源ユニット2を点灯させる点灯回路と、を備えている。また、回路基板は、蓄電池8により規定の時間の間、光源ユニット2を点灯可能か否かを判定する点検回路と、点検動作を開始するためのスイッチと、リモートコントローラにより点検動作を実行するための信号受信部と、を備えている。
【0026】
次に、図4図10を用いて、蓄電池の構成について説明する。図4は、実施の形態1に係る蓄電池の構成を示す斜視図である。図5は、実施の形態1に係る蓄電池のセルパックの構成を示す斜視図である。図6は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す斜視図である。図7は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す正面図である。図8は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す側面図である。図9は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースの構成を示す下面図である。図10は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースに貼付された製品ラベルの一例を示す図である。
【0027】
図4に示すように、蓄電池8は、複数の蓄電池用セル800を纏めたセルパック80と、セルパック80を収容するセルケース81と、を備えている。
【0028】
(セルパック80)
セルパック80は、図5に示すように、複数の蓄電池用セル800と、パッケージ801と、蓄電池側コネクタ802と、ケーブル803と、を備えている。図示は省略しているが、複数の蓄電池用セル800は、電気的に直列接続されている。なお、以下では、説明のため、セルパック80において、蓄電池側コネクタ802が設けられている側の面を第1面80aと呼び、第1面80aに対向して配置された面を第2面80bと呼ぶこととする。第1面80aと第2面80bとは、図5に示すように対向して配置されている。
【0029】
蓄電池用セル800は、円柱形状をしており、電源部6から供給される電力を蓄積する。複数の蓄電池用セル800は、図5に示すように、軸方向が互いに平行になるように配置される。また、複数の蓄電池用セル800のそれぞれは、径方向において、隣り合う他の蓄電池用セル800と接触している。このように、複数の蓄電池用セル800は、同じ方向に並んで纏められるものである。図5の例に示すように、セルパック80は、例えば、1列目に3個、2列目に2個の計5個の蓄電池用セル800を有する構成のものが有る。ここで、各列は、Z方向に延びている。また、1列目は蓄電池側コネクタ802側に配置され、2列目は1列目より蓄電池側コネクタ802より遠い側に配置されている。なお、蓄電池用セル800の個数は、照明器具100の点灯時間、照明器具100を設置する天井高さ、照明器具100の配置間隔などの、照明器具100に求められる仕様によって変わることがある。そのため、セルパック80に用いられる蓄電池用セル800の個数は、上述した5個に限定されず、必要に応じて、任意の個数に設定される。
【0030】
パッケージ801は、複数の蓄電池用セル800が一体になるように保護するものである。パッケージ801は、例えば、樹脂シートで形成されている。図5に示すように、パッケージ801は、X方向の長さが、蓄電池用セル800と同じか、蓄電池用セル800より若干長くなっている。パッケージ801は、蓄電池用セル800の径方向の外側を覆うように配置されている。パッケージ801は、X方向の両端に、内縁部801aが設けられている。内縁部801aは、図5に示すように、枠形状を有している。内縁部801aは、蓄電池用セル800の両端の一部分を覆っており、これにより、蓄電池用セル800のセルパック80からの脱落が防止される。また、パッケージ801の表面には、例えば、図10に示す製品ラベル819が貼付されている。製品ラベル819には、セルパック80に関する情報が記載されており、例えば、品番(名称または型名)、定格(公称電圧または容量)、電池の種類、リサイクルマーク、製造事業者名、および、製造年が記載されている。
【0031】
蓄電池側コネクタ802は、セルパック80の第1面80a側に設けられている。蓄電池側コネクタ802は、電源部6の電源部側コネクタ61(図3参照)に接続され、蓄電池8と電源部6とを電気的に接続させるものである。蓄電池側コネクタ802は、電源部側コネクタ61に嵌合される箱状のコネクタ主部802aと、コネクタ主部802aの一端面に設けられたコネクタ鍔部802bと、を有する。コネクタ主部802aの内部には、接続端子として機能する金具が収容されている。コネクタ鍔部802bは、電源部側コネクタ61に接続されるコネクタ主部802aの接続部分とは反対側の端面に設けられている。すなわち、コネクタ鍔部802bは、コネクタ主部802aの下側の端面に設けられている。コネクタ鍔部802bは、コネクタ主部802aの側面よりも外方に向かって突き出すように形成されている。また、コネクタ鍔部802bには、ケーブル803を通すための貫通孔が形成されている。コネクタ鍔部802bが、電源部側コネクタ61に当接する場所で、コネクタ鍔部802bの電源部側コネクタ61への挿し込み動作が完了する。
【0032】
(セルケース81)
セルケース81は、図4に示すように、セルパック80、すなわち、複数の蓄電池用セル800を固定し、電源部6の側面に構造的に取り付けられるものである。セルケース81は、内部81a(図6参照)に、蓄電池8のセルパック80、すなわち、複数の蓄電池用セル800を収容する。セルケース81は、実施の形態1に係る「蓄電池ケース」である。セルケース81は、図4および図6に示すように、取付部810と、第1の支持部815と、第2の支持部817と、第3の支持部816と、結束部818と、を備えたものである。セルケース81は、PC(ポリカーボネート)、PC+ABS樹脂、PP(プリプロピレン)などの合成樹脂で形成されたものである。
【0033】
取付部810は、取付部主部810a、コネクタ保持部811、固定部812、蓄電池側ガイド部813、および、結束部固定部814を有するものである。
【0034】
取付部主部810aは、図4および図7に示すように、平板状に形成されている。取付部主部810aは、図7に示すように、正面から見た場合、矩形形状を有している。取付部主部810aは、セルケース81の内部81aに面している一方側の面(以下、内面810aaとする)(図9参照)に、セルパック80が当接する。
【0035】
コネクタ保持部811は、取付部主部810aの内面810aaの反対側の面(以下、外面810abとする)(図9参照)に設けられている。コネクタ保持部811は、取付部主部810aの外面810abから外方に突出するように設けられている。図6に示すように、コネクタ保持部811は、コネクタ保持部主部811aと、コネクタ保持部突出部811bと、を有する。
【0036】
コネクタ保持部主部811aは、直方体形状を有し、取付部主部810aの外面810abから外方に突出するように設けられている。
【0037】
コネクタ保持部突出部811bは、コネクタ保持部主部811aからさらに外方に突出するように設けられている。コネクタ保持部突出部811bは、セルパック80から離れる方向に延設されている。コネクタ保持部突出部811bは、図9に示すように、X方向において、互いに対向するように1対設けられている。1対のコネクタ保持部突出部811bの間には、セルパック80の蓄電池側コネクタ802(図5参照)が挿入される。このように、コネクタ保持部811は、1対のコネクタ保持部突出部811bの間に挿し込まれた蓄電池側コネクタ802を保持する構成を有している。
【0038】
固定部812は、図7に示すように、取付部主部810aの外面810abに設けられている。固定部812は、図4に示すように、取付部主部810aの外面810abから外方に突出するように設けられている。固定部812は、電源部6に蓄電池8が取り付けられる際に、蓄電池8の位置を固定させるために設けられている。固定部812は、弾性性能を有している。固定部812は、図6に示すように、取付部主部810aから外方へ向かって突出し、取付部主部810aと略平行に延伸する平板部812aと、電源部ケース60の溝部に嵌る三角形状の凸部812bと、を有している。平板部812aは、矩形の平板形状を有している。凸部812bは、平板部812aのZ方向の中央部より下方に配置されている。凸部812bは、平板部812aから外方に突出している。平板部812aは、取付部主部810aに対して弾性変形する。蓄電池8は、電源部6に取り付けられる際に、平板部812aの弾性力によって、凸部812bが電源部6の溝部63(図3参照)に押し付けられて嵌ることで下方向への移動が規制されて、電源部6に固定される。
【0039】
蓄電池側ガイド部813は、蓄電池8を電源部6に取り付けるために設けられたものである。蓄電池側ガイド部813は、図4および図7に示すように、取付部主部810aのX方向の両端に設けられている。蓄電池側ガイド部813は、取付部主部810aの外面810abから外方に向かって突出している。すなわち、蓄電池側ガイド部813は、取付部主部810aの外面810abから、セルケース81の内部81aから離れる方向に突出している。蓄電池側ガイド部813は、図9に示すように、平面視で、L字形状を有している。蓄電池側ガイド部813は、X方向に互いに離間して1対設けられている。1対の蓄電池側ガイド部813は、X方向に対向して配置されている。1対の蓄電池側ガイド部813のL字形状は、それぞれ、X方向の内方に向かって屈曲するように配置されている。蓄電池側ガイド部813のそれぞれは、電源部6の電源部側ガイド部62(図3参照)と摺動自在に嵌り合うように構成されている。蓄電池側ガイド部813は、電源部側ガイド部62と同様に、Z方向に延びる長尺状に形成されている。蓄電池8は、蓄電池側ガイド部813と電源部側ガイド部62とが嵌り合うことで、電源部6に取り付けられる。
【0040】
結束部固定部814は、後述する結束部818を固定する機構を有するものである。結束部固定部814は、後述する結束部818の第2端818eを固定する固定部材814a(図7参照)を内部に有している。結束部固定部814は、上端部および下端部が共に開口した箱型形状を有している。結束部818は、結束部固定部814の下端部から挿入され、固定部材814aに固定される。結束部固定部814は、図4および図7に示すように、取付部主部810aの外面810abに設けられている。結束部固定部814は、取付部主部810aの外面810abにおいて、X方向に、コネクタ保持部811と固定部812との間に配置されている。結束部固定部814は、取付部主部810aから外方へ突出するように設けられている。
【0041】
図11図13は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースで用いられる結束部の構成の一例を示す図である。図11の例では、結束部818が、帯状形状を有し、表面に複数の開口818aが形成されたものである。図11の例では、結束部818は、例えば、ソフトタイである。図12の例では、結束部818が、帯状形状を有し、長手方向に沿って、複数の突起部818bが形成されたものである。図12の例では、結束部818は、例えば、コードバンドである。また、図11および図12の例では、結束部818は、結束バンドと呼ばれることがある。また、図13の例では、結束部818が、帯状形状を有し、先端部に折返し形状の爪部818cを有するものである。図13の例では、結束部818は、例えば、スナップフィットである。
【0042】
結束部818は、図6および図8に示すように、長手方向の一端である第1端818dが、第2の支持部817の結束部側支持部817cに固定されている。なお、図11および図12では、市販の結束バンドを、結束部818の構成の一例として図示している。そのため、第1端818d側の先端部に、第2端818eを固定するための固定部材814a-1または814a-2が設けられている。しかしながら、実施の形態1では、固定部材814a-1または814a-2は不要であるため、これらの固定部材を切除した状態で使用する。一方、実施の形態1では、結束部固定部814が、これらの固定部材814a-1または814a-2に相当する構成の固定部材814aを内部に有している(図7および図14参照)。結束部818の長手方向の他端である第2端818eは、自由端になっており、結束部固定部814の固定部材814aによって任意の位置で固定される。結束部818は、図8および図14の外周方向Cとは逆向きの方向に、セルパック80の外周部に巻き回される。そのため、結束部818は、セルパック80の外周部の形状に追従できるように、可撓性を有している。結束部818は、例えば、図8および図14に示すように、自由な形状に湾曲してセルパック80の外周部を締め回す。なお、結束部818は、図11図13の例に限らず、他の形態のものであってもよい。
【0043】
このように、実施の形態1では、結束部818は、種々の形態のものが使用可能である。結束部固定部814は、結束部818の形態に合わせた構成を有している。具体的には、図11に示すように、例えば、結束部818が帯状で表面に複数の開口818aが形成されたものである場合、結束部固定部814の固定部材814aは、結束部818の開口818aに嵌合される突出部(図示省略)が設けられたものである。当該突出部は、図11に示す固定部材814a-1に相当する構成を有している。なお、開口818aは、予め設定された一定間隔で、互いに間隔を空けて、結束部818の長手方向に並んで配置されている。
【0044】
また、図12に示すように、例えば、結束部818が帯状で長手方向に沿って複数の突起部818bが形成されたものである場合、結束部固定部814の固定部材814aは、結束部818の突起部818bが引っ掛かる開口(図示省略)が形成されたものである。当該開口は、図12に示す固定部材814a-2に相当する構成を有している。なお、突起部818bは、予め設定された一定間隔で、互いに間隔を空けて、結束部818の長手方向に並んで配置されている。突起部818bは、結束部818の短手方向、すなわち、幅方向の両側に設けられている。
【0045】
また、図13に示すように、例えば、結束部818が帯状で先端部に折返し形状の爪部818cを有するものである場合、結束部固定部814の固定部材814aは、結束部818の爪部818cが引っ掛かる凹部814cが形成されたものである。なお、爪部818cは、予め設定された一定間隔で、互いに間隔を空けて、結束部818の長手方向に並んで配置されている。
【0046】
ただし、結束部固定部814は、上述したものに限らず、結束部818と結束部固定部814とで結束部818の長さを調整可能なように、結束部818を任意の位置で固定できるものであればよい。
【0047】
図4図10の説明に戻る。第1の支持部815は、蓄電池8が電源部6に取り付けられた状態において、セルパック80を下方から支持する板状部材である。第1の支持部815は、図4および図6に示すように、取付部主部810aの下端部に取り付けられている。第1の支持部815は、図6に示すように、取付部主部810aから、セルケース81の内部81aに向かう方向に突出して、湾曲している。第1の支持部815は、セルパック80がセルケース81に取り付けられた場合に、セルパック80の蓄電池用セル800の円柱形状の円に沿うように形成されている。すなわち、図8に示すように、第1の支持部815は、側面視で、円弧形状に形成されている。このように、第1の支持部815は、蓄電池用セル800の外周の円弧の形状に沿うように形成されることによって、セルパック80がセルケース81から外れることを抑制することができる。
【0048】
第2の支持部817は、セルパック80がセルケース81に取り付けられた状態において、セルパック80の上部を覆うように設けられたものである。第2の支持部817は、第1の支持部815に対して、Z方向に対向して配置されている。第2の支持部817は、図8に示すように、取付部主部側支持部817aと、中間支持部817bと、結束部側支持部817cとを有するものである。取付部主部側支持部817aの一端は、取付部主部810aの上端部に、折り曲げ自在に接続されている。取付部主部側支持部817aの他端は、中間支持部817bの一端に、折り曲げ自在に接続されている。中間支持部817bの他端は、結束部側支持部817cに、折り曲げ自在に接続されている。このように、第2の支持部817は、取付部主部側支持部817a、中間支持部817b、および、結束部側支持部817cの3つの部分から構成されており、各部分は互いに折り曲げ自在に接続されている。そのため、第2の支持部817は、コの字形状、L字形状など、セルパック80の外形形状に合わせて、自由に形状を変更することができる。このように、第2の支持部817は、セルパック80の蓄電池用セル800の個数に応じて、自由に形状を変更することができるため、蓄電池用セル800の個数が異なる場合においても、蓄電池用セル800を安定して固定させることができる。
【0049】
第3の支持部816は、蓄電池用セル800の軸方向において、セルパック80がセルケース81から外れないように抑制する平板部材である。第3の支持部816は、取付部主部810aのX方向における両端部に設けられている。第3の支持部816は、図6および図8に示すように、側面視で、D字形状を有している。また、第3の支持部816は、図6および図8に示すように、蓄電池側ガイド部813の突出方向と反対側の方向へ突出するように設けられている。すなわち、第3の支持部816は、セルケース81の内部81aに向かう方向に突出して設けられている。第3の支持部816は、例えば、水平方向に延設されている。第3の支持部816は、図4に示すように、セルパック80のX方向の両端より外方に配置される。そのため、第3の支持部816は、セルパック80のX方向の移動を規制する。その結果、第3の支持部816は、セルパック80が、セルケース81から外れないように抑制することができる。
【0050】
次に、第2の支持部817の構成について詳細に説明する。
【0051】
上述したように、第2の支持部817は、取付部主部側支持部817a、中間支持部817b、および、結束部側支持部817cの3つの部分から構成されている。
【0052】
(取付部主部側支持部817a)
取付部主部側支持部817aは、図4に示すように、板状形状を有し、取付部主部810aから外周方向Cに向かって突出するように設けられている。取付部主部側支持部817aは、取付部主部側折り曲げ部817aaと、取付部主部側支持部本体817abと、を有する。
【0053】
取付部主部側支持部本体817abは、矩形の板状形状である。図4の例では、取付部主部側支持部本体817abは、開口817dを有している。そのため、取付部主部側支持部本体817abは、コの字形状になっている。なお、開口817dは、必ずしも形成される必要はなく、必要に応じて形成される。
【0054】
取付部主部側支持部817aは、セルパック80の蓄電池用セル800が上下方向に3本連なっている場合に、図4に示すように、取付部主部810aが当接するセルパック80の第1面80a(図5参照)を覆うように配置される。
【0055】
取付部主部側折り曲げ部817aaは、取付部主部810aの上端部と取付部主部側支持部本体817abとを接続している。取付部主部側折り曲げ部817aaは、取付部主部810aに対して、取付部主部側支持部本体817abを折り曲げ自在に接続する。取付部主部側折り曲げ部817aaは、取付部主部810aおよび取付部主部側支持部本体817abよりも厚みを薄く形成され、折り曲げ自在に形成されている。
【0056】
(中間支持部817b)
中間支持部817bは、図4に示すように、板状形状を有し、取付部主部側支持部817aから外周方向Cに向かって突出するように設けられている。中間支持部817bは、第1中間折り曲げ部817baと、第2中間折り曲げ部817bcと、中間支持部本体817bbと、を有する。中間支持部817bの個数は変更可能であり、セルパック80に用いられる蓄電池用セル800の個数によって中間支持部817bの個数が変更される。具体的には、蓄電池用セル800の個数の増加に伴って、中間支持部817bの個数を増加する。そのため、中間支持部817bの個数は、1つでもよいし、複数でもよい。実施の形態1では、中間支持部817bの個数が1つの場合を示している。なお、2つ以上の中間支持部817bが用いられる場合は、図17に示すように、それらの中間支持部817bは、外周方向Cに順に連結される。また、それらの中間支持部817bは、第2中間折り曲げ部817bcにより、折り曲げ可能に接続される。そのため、それらの中間支持部817bは、セルパック80の外周に沿えるように湾曲可能である。また、連結されたそれらの中間支持部817bは、取付部主部側支持部817aと結束部側支持部817cとの間に配置される。図17は、実施の形態1に係る蓄電池8のセルケース81で用いられる第2の支持部817において、複数の中間支持部817bが設けられている場合の構成の一例を示す平面図である。
【0057】
中間支持部本体817bbは、矩形の板状形状である。図4の例では、中間支持部本体817bbは、開口817dを有している。そのため、中間支持部本体817bbは、コの字形状になっている。なお、開口817dは、必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて形成される。
【0058】
第1中間折り曲げ部817baは、取付部主部側支持部817aに接続されている。具体的には、第1中間折り曲げ部817baは、取付部主部側支持部817aにおいて取付部主部側折り曲げ部817aaと反対側の端部に接続されている。第1中間折り曲げ部817baの厚みは、取付部主部側折り曲げ部817aaと同様または略同様に薄く形成され、折り曲げ自在に形成されている。第1中間折り曲げ部817baは、取付部主部側支持部817aと中間支持部本体817bbとの間に位置しており、取付部主部側支持部817aと中間支持部817bとを接続している。
【0059】
第2中間折り曲げ部817bcは、結束部側支持部817cに接続されている。第2中間折り曲げ部817bcは、中間支持部817bにおいて第1中間折り曲げ部817baと反対側の端部に配置されている。第2中間折り曲げ部817bcは、中間支持部本体817bbから外周方向Cに突出し、厚みが取付部主部側折り曲げ部817aaと同様または略同様に形成され、折り曲げ自在に形成されている。
【0060】
(結束部側支持部817c)
結束部側支持部817cは、矩形の板状形状である。結束部側支持部817cは、取付部主部810aと反対側から、セルパック80を支持するように設けられたものである。結束部側支持部817cは、取付部主部810aに対向して配置されている。結束部側支持部817cは、第2中間折り曲げ部817bcにおいて中間支持部817bと反対側の端部から外周方向Cに突出するように形成されている。結束部側支持部817cの板厚は、取付部主部810aと同様または略同様である。
【0061】
結束部側支持部817cは、第2中間折り曲げ部817bcにより、中間支持部本体817bbに折り曲げ自在に接続されている。
【0062】
ここで、取付部主部側支持部817a、中間支持部817bおよび結束部側支持部817cは、図14および図17に示すように、短手方向の長さLが、1つの蓄電池用セル800の直径Rと同様または略同様に形成されることが好適である。ここで、短手方向の長さLとは、セルパック80の外周方向Cに沿った長さである。第2の支持部817の各折り曲げ部の位置は、図14に示すように、セルパック80の蓄電池用セル800の個数に応じて変更される。従って、長さLを直径Rと同様または略同様にすることによって、図14に示すように、隣り合う蓄電池用セル800同士の間に、第2の支持部817の折り曲げ部が位置するようになる。これにより、第2の支持部817は、セルパック80の外周の形状に沿って、セルパック80を支持することができる。なお、図14は、実施の形態1に係る蓄電池のセルケースにおける第2の支持部の各支持部の外周方向Cに沿った長さLを説明する側面図である。
【0063】
上述したように、第2の支持部817は、開口817dが形成されていてもよい。開口817dは、セルパック80のパッケージ801の表面に貼られた製品ラベル819(図10参照)を外部に露出する。そのため、開口817dが形成されている場合には、ユーザは、開口817dを通して、製品ラベル819に記載された情報を視認することができる。なお、開口817dは、例えば、取付部主部側支持部817aに形成される。あるいは、開口817dは、中間支持部817bに形成されてもよいし、結束部側支持部817cに形成されていてもよい。さらに、開口817dは、取付部主部側支持部817a、中間支持部817bおよび結束部側支持部817cのうち、2以上に跨って形成されていてもよい。実施の形態1では、開口817dが、取付部主部側支持部817aおよび中間支持部817bに跨がって形成されている例を示している。
【0064】
次に、図15および図16を用いて、セルパック80の蓄電池用セル800の個数に応じた第2の支持部817の支持方法について説明する。図15および図16は、実施の形態1に係るセルケースによるセルパックの支持方法を説明する図である。図15においては、セルパック80の蓄電池用セル800の個数が5個の場合を示している。また、図16においては、セルパック80の蓄電池用セル800の個数が2個の場合を示している。
【0065】
ここで、第1の支持部815および第3の支持部816については、蓄電池用セル800の個数によらず、保持方法が変わらない。そのため、ここでは、第1の支持部815および第3の支持部816における支持方法については説明を省略し、第2の支持部817における支持方法について説明する。
【0066】
(蓄電池用セル800が5個の場合)
セルパック80の蓄電池用セル800の個数が5個の場合は、図15に示すように、以下の通りとなる。
(1)取付部主部側支持部817a:取付部主部側折り曲げ部817aaは、まっすぐになっている状態である。取付部主部側支持部817aは、セルパック80において取付部主部810aと当接する第1面80a(図5参照)を覆うように設けられる。
(2)中間支持部817b:第1中間折り曲げ部817baは、折れ曲がる。これにより、中間支持部本体817bbは、水平方向に配置される。第2中間折り曲げ部817bcは、2列目の蓄電池用セル800に結束部側支持部817cが沿うように、折れ曲がる。これにより、中間支持部817bは、セルパック80の上部を覆うように設けられる。
(3)結束部側支持部817c:結束部側支持部817cは、2列目の蓄電池用セル800に沿うように設けられ、2列目の蓄電池用セル800の上部を覆う。結束部側支持部817cは、取付部主部側支持部817aと共に、セルパック80を挟むように支持する。
【0067】
(蓄電池用セル800が2個の場合)
セルパック80の蓄電池用セル800の個数が2個の場合は、図16に示すように、以下の通りとなる。
(1)取付部主部側支持部817a:取付部主部側折り曲げ部817aaは、折れ曲がる。これにより、取付部主部側支持部817aは水平方向になる。取付部主部側支持部817aは、セルパック80の上部を覆うように配置される。
(2)中間支持部817b:第1中間折り曲げ部817baは、折れ曲がる。第2中間折り曲げ部817bcは、まっすぐになっている状態である。これにより、中間支持部817bは、Z方向に延設するように配置される。中間支持部817bは、取付部主部810aと対向する位置になるように配置される。
(3)結束部側支持部817c:結束部側支持部817cは、中間支持部817bに対してまっすぐになっている。これにより、結束部側支持部817cは、中間支持部817bと同様に、Z方向に延設するように配置される。そのため、結束部側支持部817cは、取付部主部810aと対向する位置になるように配置される。
【0068】
(結束部818)
結束部818は、上述したように、結束部側支持部817cにおいて、第2中間折り曲げ部817bcと反対側の端部から突出するように設けられた帯状部材である。結束部818の第1端818dは、結束部側支持部817cに固定されている。結束部818は、結束部側支持部817cと反対側の第2端818e側に、取付部主部810aの結束部固定部814に長さを調整自在に固定される被固定部818f(図11図13参照)を有している。
【0069】
被固定部818fは、例えば、図11に示すように、結束部818の表面に形成された複数の開口818aである。または、被固定部818fは、例えば、図12に示すように、結束部818の帯状の幅方向に形成された複数の突起部818bである。または、被固定部818fは、例えば、図13に示すように、結束部818の第2端818e側に形成された、折返し状の爪部818cである。
【0070】
図14に示すように、結束部818は、セルパック80の外周を、外周方向Cと反対の方向に巻き回される。そして、結束部818の第2端818eが、結束部固定部814の下端の開口から結束部固定部814の内部に挿入され、結束部固定部814の内部に設けられた固定部材814aに、第2端818eに設けられた被固定部818fが固定される。このようにして、結束部818は、結束部固定部814に第2端818eが固定されたときに、第1の支持部815の下部を覆うように配置される。また、第2端818eの被固定部818fは、結束部固定部814の固定部材814aにいったん固定されると、固定された場所で、外周方向Cおよびその逆方向への移動が規制される。このことは、結束バンドの特性から明らかである。ただし、結束部818の被固定部818fは、上述したものに限定されない。すなわち、結束部818の被固定部818fと結束部固定部814の固定部材814aとで結束部818の長さを調整した状態で、結束部固定部814に取り付けられるものであれば、被固定部818fは任意の構成のものでよい。
【0071】
次に、実施の形態1における効果について説明する。
【0072】
実施の形態1の蓄電池8は、複数の蓄電池用セル800を纏めたセルパック80と、セルパック80を収容するセルケース81と、を備えている。セルケース81は、板状の取付部主部810aを有している。取付部主部810aの外面810abには、結束部固定部814が設けられている。また、取付部主部810aの内面810aaには、複数の蓄電池用セル800が配置される。さらに、セルケース81は、取付部主部810aから、セルケース81の内部81aに向かって突出するように設けられた第1の支持部815を有している。また、セルケース81は、Z方向において、第1の支持部815と対向するように配置された第2の支持部817を有している。第2の支持部817は、取付部主部810aと折り曲げ自在に接続された取付部主部側折り曲げ部817aaを有している。また、セルケース81は、帯状の結束部818を備えている。結束部818は、第2の支持部817の取付部主部側支持部817aと反対の側の端部から突出するように設けられ、蓄電池用セル800を覆った状態で、結束部固定部814に第2端818eが固定される。そのため、実施の形態1によれば、セルパック80の蓄電池用セル800の個数が変わって、セルパック80の外形形状が変化しても、簡易な構成で、セルパック80を常に安定して保持することができるセルケース81を得ることができる。
【0073】
また、実施の形態1のセルケース81においては、セルケース81の取付部主部810aにおいて、上側に第2の支持部817が配置され、下側に第1の支持部815が配置されている。そのため、Z方向に、第2の支持部817と第1の支持部815とは対向して配置されている。また、第1の支持部815は、蓄電池用セル800の円柱形状の円弧に沿うように、円弧状に湾曲して形成されている。このように、セルケース81の第1の支持部815が、蓄電池用セル800の形状に沿うように形成されて蓄電池8のセルパック80を保持しているので、セルパック80がセルケース81から外れることを抑制することができる。
【0074】
また、実施の形態1のセルケース81においては、第2の支持部817が、蓄電池用セル800の直径Rと同様の長さLを有する複数の支持部、すなわち、取付部主部側支持部817a、中間支持部817b、結束部側支持部817cを有している。さらに、第2の支持部817が、これらの複数の支持部を接続する複数の折り曲げ部、すなわち、取付部主部側折り曲げ部817aa、第1中間折り曲げ部817ba、第2中間折り曲げ部817bcを有している。そのため、セルケース81の第2の支持部817は、複数の折り曲げ部の曲げ具合で、形状を変化させることができる。セルパック80は、蓄電池用セル800の個数が変わっても、常に安定してセルケース81によって保持される。このように、実施の形態1では、ケーブル803および蓄電池側コネクタ802の位置を取付部主部810a側に配置した状態で、セルケース81にセルパック80を保持することができる。その結果、セルケース81への蓄電池側コネクタ802の取り付けを容易に行うことができる。
【0075】
また、実施の形態1の蓄電池8においては、セルパック80のパッケージ801にセルパック80の製品情報が記載された製品ラベル819が貼られている。そのため、第2の支持部817に、製品ラベル819を外部に露出させるための開口817dを形成してもよい。その場合には、ユーザは、セルケース81の外観から、セルパック80の製品ラベル819に記載された製品情報を視認することができる。
【0076】
また、実施の形態1のセルケース81においては、取付部主部810aの外面810abに、蓄電池側コネクタ802が挿し込まれるコネクタ保持部811が設けられている。さらに、取付部主部810aの外面810abから突出するように設けられた1対のL字形状の蓄電池側ガイド部813が設けられている。蓄電池側ガイド部813は、電源部6に設けられた電源部側ガイド部62に摺動自在である。蓄電池側ガイド部813と電源部側ガイド部62とは、互いに嵌まり合うことで、セルケース81が電源部6に固定される。そのため、上記のように、個数の異なる蓄電池用セル800を簡易的に保持することができるセルケース81を、電源部6に容易に取り付けることができる。
【0077】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0078】
(付記1)
1以上の蓄電池用セルを内部に収容する蓄電池ケースであって、
板状形状を有し、前記内部側に配置された内面と、前記内面と反対側に配置された外面と、を有する、取付部主部と、
前記取付部主部の前記外面に設けられた結束部固定部と、
前記取付部主部の第1方向の端部から前記内部側に突出して設けられた第1の支持部と、
前記取付部主部の前記第1方向の反対側の端部に折り曲げ自在に接続された取付部主部側折り曲げ部を有し、前記内部を介在させて前記第1方向に前記第1の支持部に対向して配置された、第2の支持部と、
帯状形状を有し、長手方向に第1端と第2端とを有し、前記第2の支持部の前記取付部主部側折り曲げ部が設けられた端部と反対側の端部に前記第1端が固定され、前記第2端が前記結束部固定部に対して長さ調節可能に固定される被取付部を有する、結束部と、
を備えた、蓄電池ケース。
(付記2)
前記第2の支持部は、
前記取付部主部側に設けられた取付部主部側支持部と、
前記結束部側に設けられ、前記結束部の前記第1端が固定された結束部側支持部と、
前記取付部主部側支持部と前記結束部側支持部との間に設けられた中間支持部と、
を有し、
前記中間支持部は、
前記取付部主部側支持部に対して折り曲げ自在に接続された第1中間折り曲げ部と、
前記結束部側支持部に対して折り曲げ自在に接続された第2中間折り曲げ部と、
を有する、
付記1に記載の蓄電池ケース。
(付記3)
前記中間支持部を1または複数有し、
前記中間支持部の個数は、前記蓄電池用セルの個数に応じて決定される、
付記2に記載の蓄電池ケース。
(付記4)
前記取付部主部の前記外面に設けられ、前記蓄電池用セルに設けられた蓄電池側コネクタが保持されるコネクタ保持部を備えた、
付記1~3のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
(付記5)
前記蓄電池ケースは、前記蓄電池用セルが蓄積する電力を供給する電源部に取り付けられるものであって、
前記取付部主部の前記外面に設けられ、前記電源部に設けられた1対の電源部側ガイド部と摺動自在に嵌り合うように形成された、L字形状の1対の蓄電池側ガイド部を備えた、
付記1~4のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
(付記6)
前記第1方向に交差する第2方向における前記取付部主部の両端部のそれぞれに設けられ、前記両端部のそれぞれから前記内部側に突出して設けられた、第3の支持部を備えた、
付記1~5のいずれか1項に記載の蓄電池ケース。
(付記7)
1以上の蓄電池用セルと、
前記蓄電池用セルを内部に収容する付記1~6のいずれか1項に記載の蓄電池ケースと、
前記蓄電池ケースに取り付けられ、外部電源に電気的に接続され、前記外部電源からの電力を用いて前記蓄電池用セルが蓄積する電力を供給する電源部と、
光源を有し、前記外部電源または前記蓄電池用セルからの電力が前記電源部を介して供給されることで前記光源を点灯させる、光源ユニットと、
を備えた、照明器具。
【符号の説明】
【0079】
1 本体部、2 光源ユニット、3 枠部、4 カバー、5 端子台、6 電源部、6a 側面、7 取付金具、8 蓄電池、20 光学制御部材、21 放熱板、22 ホルダ、30 開口部、40 鍔部、41 バネ取付部、42 取付バネ、60 電源部ケース、60a 凹部、61 電源部側コネクタ、62 電源部側ガイド部、63 溝部、70 接合部材、80 セルパック、80a 第1面、80b 第2面、81 セルケース、81a 内部、100 照明器具、800 蓄電池用セル、801 パッケージ、801a 内縁部、802 蓄電池側コネクタ、802a コネクタ主部、802b コネクタ鍔部、803 ケーブル、810 取付部、810a 取付部主部、810aa 内面、810ab 外面、811 コネクタ保持部、811a コネクタ保持部主部、811b コネクタ保持部突出部、812 固定部、812a 平板部、812b 凸部、813 蓄電池側ガイド部、814 結束部固定部、814a 固定部材、814a-1 固定部材、814a-2 固定部材、814c 凹部、815 第1の支持部、816 第3の支持部、817 第2の支持部、817a 取付部主部側支持部、817aa 取付部主部側折り曲げ部、817ab 取付部主部側支持部本体、817b 中間支持部、817ba 第1中間折り曲げ部、817bb 中間支持部本体、817bc 第2中間折り曲げ部、817c 結束部側支持部、817d 開口、818 結束部、818a 開口、818b 突起部、818c 爪部、818d 第1端、818e 第2端、818f 被固定部、819 製品ラベル、C 外周方向、R 直径。
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