(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023176946
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】作業管理システム
(51)【国際特許分類】
A01B 69/00 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
A01B69/00 303F
A01B69/00 303K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089544
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】石井 和彦
【テーマコード(参考)】
2B043
【Fターム(参考)】
2B043AA03
2B043AA04
2B043AB15
2B043BA02
2B043BA09
2B043BB01
2B043BB03
2B043EA32
2B043EB05
2B043EB15
2B043EB22
2B043EC12
2B043EC13
2B043EC18
2B043ED02
(57)【要約】
【課題】圃場作業車両が圃場内を作業経路に沿って自律走行して作業する作業管理システムがある。然しながら、圃場内を一つの圃場作業車両が自律走行して作業を行う作業経路を算出する作業管理システムであって、複数の圃場作業車両が各々自律走行して適切な作業を行う各々の作業経路を算出するものではない。そこで、作業場内で複数の作業機に各々の作業経路を算出して適切な作業を行わせる作業管理システムを提供する。
【解決手段】作業場F内で異なる作業を行う複数の作業機1,Tが作業場F内を往復移動して作業する互いに交差する経路L1,L2を算出し、複数の作業機1,Tが各々の経路L1,L2に沿って自律走行して作業を行う作業管理システム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業場(F)内で異なる作業を行う複数の作業機(1,T)が作業場(F)内を往復移動して作業する互いに交差する経路(L1,L2)を算出し、複数の作業機(1,T)が各々の経路(L1,L2)に沿って自律走行して作業を行うことを特徴とする作業管理システム。
【請求項2】
複数の作業機(1,T)に優先順位を定めて、優先順位の高い作業機(1)が作業場(F)の長手方向を往復移動する経路(L1)を走行し、優先順位の低い作業機(T)が作業場(F)の短手方向を往復移動する経路(L2)を走行することを特徴とする請求項1に記載の作業管理システム。
【請求項3】
作業場(F)の短手方向の距離が所定距離よりも小さい場合、優先順位の低い作業機(T)が作業場(F)の短手方向を往復移動する経路(L2)の算出は中止し、優先順位の低い作業機(T)も優先順位の高い作業機(1)の経路(L1)を走行することを特徴とする請求項2に記載の作業管理システム。
【請求項4】
優先順位の高い作業機(1)が乗用型田植機(1)であり、優先順位の低い作業機(T)が田植作業前に作業を行う代掻き装置を装着したトラクタ(T)であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の作業管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機や土木作業機等の各種作業機の作業を管理する作業管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
圃場作業車両が圃場内を作業経路に沿って自律走行して作業する作業管理システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圃場内を一つの圃場作業車両が自律走行して作業を行う作業経路を算出する作業管理システムであって、複数の圃場作業車両が各々自律走行して適切な作業を行う各々の作業経路を算出するものではない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業場内で複数の作業機に各々の作業経路を算出して適切な作業を行わせる作業管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、作業場F内で異なる作業を行う複数の作業機1,Tが作業場F内を往復移動して作業する互いに交差する経路L1,L2を算出し、複数の作業機1,Tが各々の経路L1,L2に沿って自律走行して作業を行う作業管理システムである。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、作業場F内で異なる作業を行う複数の作業機1,Tが作業場F内を往復移動して作業する互いに交差する経路L1,L2を算出し、複数の作業機1,Tが各々の経路L1,L2に沿って自律走行して作業を行うので、複数の作業機1,Tが互いの走行跡に対して交差するように走行し、走行跡で走行が阻害されることが極力防止でき走行安定性が良くて適切な作業が行える。
【0008】
請求項2記載の発明は、複数の作業機1,Tに優先順位を定めて、優先順位の高い作業機1が作業場Fの長手方向を往復移動する経路L1を走行し、優先順位の低い作業機Tが作業場Fの短手方向を往復移動する経路L2を走行する請求項1に記載の作業管理システムである。
【0009】
請求項3記載の発明は、作業場Fの短手方向の距離が所定距離よりも小さい場合、優先順位の低い作業機Tが作業場Fの短手方向を往復移動する経路L2の算出は中止し、優先順位の低い作業機Tも優先順位の高い作業機1の経路L1を走行する請求項2に記載の作業管理システムである。
【0010】
請求項4記載の発明は、優先順位の高い作業機1が乗用型田植機1であり、優先順位の低い作業機Tが田植作業前に作業を行う代掻き装置を装着したトラクタTである請求項2または請求項3に記載の作業管理システムである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明における実施形態を示す作業管理システムの構成を示す模式図である。
【
図2】本発明における実施形態を示す作業管理システムの経路L1,L2を示す平面図である。
【
図3】本発明における他の実施形態を示す作業管理システムの作用説明用の正面図である。
【
図4】本発明における他の実施形態を示す作業管理システムの作業フロー図である。
【
図5】本発明における他の実施形態を示す作業管理システムの作業フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態として、作業場としての圃場Fで田植作業を行う作業機である乗用型田植機1と代掻き作業を行う作業機である代掻き装置を装着したトラクタTの自律走行する経路L1,L2を各々算出して、乗用型田植機1及びトラクタTに各経路L1,L2を送信して作業を行わせる作業管理システムについて説明する。
【0013】
乗用型田植機1は、圃場Fに苗を一定の深さで且つ一定のピッチで植付けなければならず、高い作業精度が要求される。代掻き装置を装着したトラクタTは、圃場Fの代掻きを行うのみで、さほど高い作業精度は要求されない。
【0014】
従って、乗用型田植機1の方が代掻き装置を装着したトラクタTよりも優先順位の高い作業機となる。
【0015】
<作業管理システム>
図1は、作業管理システムの構成を示す模式図である。作業管理システムは、管理サーバ2の地図データベースにユーザが所有する圃場Fを登録し代掻き作業、苗移植作業、防除作業、除草作業、収穫作業等を管理するシステムである。
【0016】
作業管理システムは、地上基地Bに設置した地図データベースと暦年作業データベース等の各種データベースを含む制御部と無線通信装置を装備した管理サーバ2(タブレット等の携帯端末を管理サーバとして用いても良い)と、GPS3と制御部4と無線通信装置5を搭載した自律走行式の6条植え乗用型田植機1(8条植え乗用型田植機等の如何なる自律走行式の田植機でも良い)と、GPSと制御部と無線通信装置を搭載した自律走行式のトラクタT(作業装置として代掻き装置、防除装置、除草装置等を装着)と、GPSと制御部と無線通信装置を搭載した自律走行式のコンバイン等からなる。
【0017】
管理サーバ2は、乗用型田植機1とトラクタTとコンバインと無線通信装置にて相互通信可能である。
【0018】
図2に示すように、管理サーバ2は、地図データベースに登録されたユーザが所有する圃場Fで自律走行式の乗用型田植機1が田植作業をする経路L1を算出して、地図データベースに経路L1を付加し、自律走行式の乗用型田植機1に該経路L1を付加した地図データを送信する。
【0019】
前述のように、乗用型田植機1は、代掻き装置を装着したトラクタTよりも高い作業精度が要求される優先順位の高い作業機なので、圃場Fの長手方向に往復移動して作業をする経路L1を算出する。
【0020】
また、管理サーバ2は、地図データベースに登録されたユーザが所有する圃場Fで代掻き装置を装着したトラクタTが代掻き作業をする経路L2を算出して、地図データベースに経路L2を付加し、自律走行式の代掻き装置を装着したトラクタTに該経路L2を付加した地図データを送信する。
【0021】
優先順位の低い代掻き装置を装着したトラクタTの経路L2は、優先順位の高い乗用型田植機1の経路L1に直行する圃場Fの短手方向に往復移動して作業をする経路を算出する。
【0022】
最初に、自律走行式の代掻き装置を装着したトラクタTは、該管理サーバ2から送信された経路L2が付加された地図データを制御部に記憶し、圃場にてGPSにより測位衛星Sからの信号を受信して衛星測位システムにて位置情報を算出しながら該経路L2に沿って自律走行して自動的に代掻き作業をする。
【0023】
この時、代掻き装置を装着したトラクタTが経路L2に沿って自律走行して代掻き作業を行った後には、圃場Fの耕盤に該経路L2に沿って車輪跡(轍)が直線状の凹みとなって残っている。
【0024】
次に、自律走行式の乗用型田植機1は、該管理サーバ2から送信された経路L1が付加された地図データを制御部4に記憶し、圃場にてGPS3により測位衛星Sからの信号を受信して衛星測位システムにて位置情報を算出しながら該経路L1に沿って自律走行して自動的に田植作業をする。なお、乗用型田植機1は、施肥装置6を装備しているので、田植作業と同時に施肥作業も行う。
【0025】
この時、乗用型田植機1は、代掻き装置を装着したトラクタTが走行した経路L2に直行する経路L1に沿って自律走行して田植作業をするので、乗用型田植機1の前輪(車輪)10,および後輪(車輪)11は代掻き装置を装着したトラクタTが残した圃場Fの車輪跡(轍、直線状の凹み)に対して直行して進行し、乗用型田植機1の車輪10,11が該車輪跡(轍、直線状の凹み)に落ち込んで車体の左右傾斜や車体の蛇行等が防止でき走行安定性が良くて適切な田植作業及び施肥作業が行える。
【0026】
なお、管理サーバ2は、代掻き装置を装着したトラクタTが圃場Fの短手方向に往復移動して代掻き作業をする経路L2を算出する際に、圃場Fの短手方向の距離が所定距離よりも小さい場合、頻繁に旋回をしなければならない経路となるので(トラクタTが短い距離で頻繁に旋回することとなり、作業効率が極端に悪くなるので)、圃場Fの長手方向に往復移動して代掻き作業をする経路L2を算出する。
【0027】
また、作業管理システムの制御部の暦年作業データベースに過去の圃場Fでの経路L1及びL2がある場合は、過去の経路L1及びL2を採用しても良い。なお、制御部の暦年作業データベースに過去の圃場Fでの経路L1のみがある場合は、過去の経路L1から経路L2を算出しても良い。
【0028】
そして、管理サーバ2は、田植作業以後の防除装置または除草装置を装着したトラクタTやコンバインに乗用型田植機1の経路L1を付加した地図データを送信する。そして、防除装置または除草装置を装着したトラクタTやコンバインは、該管理サーバ2から送信された経路L1が付加された地図データを制御部に記憶し、圃場にてGPSにより測位衛星Sからの信号を受信して衛星測位システムにて位置情報を算出しながら該経路L1に沿って自律走行して自動的に作業をする。
【0029】
<乗用型田植機1>
図1に示すように、乗用型田植機1は、走行車体7の後側に昇降リンク装置8を介して苗植付部9が昇降可能に装着され、走行車体7の後部上側に施肥装置6の本体部分が設けられている。なお、乗用型田植機1の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向と後進方向をそれぞれ前、後という。
【0030】
(走行車体7)
走行車体7は、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び左右一対の後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に左右前輪10,10が各々取り付けられている。
【0031】
また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
【0032】
エンジン20は走行車体7前部に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、ベルト伝動装置及びHST23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体7の後部に設けた植付クラッチケースに伝達され、それから植付伝動軸によって苗植付部9へ伝動されるとともに、施肥伝動機構によって施肥装置6へ伝動される。
【0033】
走行車体7中央部上には、座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。
【0034】
フロントカバー32の下端左右両側及び後方は、水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35は一部格子状になっており、該ステップ35を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下するようになっている。フロアステップ35上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。
【0035】
昇降リンク装置8は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗植付部9に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗植付部9がローリング自在に連結されている。リンクベースフレーム42と縦リンク43との間に昇降油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより、昇降リンク装置8が上下に回動し、苗植付部9がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0036】
走行車体7前端部には、フロントフレーム47の基部が固着され、該フロントフレーム47の上部にGPS3と無線通信装置5が装備されている。
【0037】
走行車体7前部の左右両側には、左右予備苗載台48,48が設けられている。
【0038】
<苗植付部9>
苗植付部9は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分づつ各条の苗取出口51aに供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口51aに供給する苗送りベルトにより苗を下方に移送する苗載台51、苗取出口51aに供給された苗を圃場に植付ける苗植付装置52を備えている。
【0039】
苗植付部9の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらフロート55,56,56を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロート55,56,56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置52により苗が植付けられる。
【0040】
各フロート55,56,56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が迎角制御センサにより検出され、その検出結果に応じ前記昇降油圧シリンダ46を制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部9を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
【0041】
苗植付部9には、整地装置の一例である整地ロータ27が取り付けられている。
【0042】
<施肥装置6>
施肥装置6は、肥料ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61によって一定量づつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド63まで導き、施肥ガイド63の前側に設けた作溝体64によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。
【0043】
ブロア用電動モータで駆動するブロアで発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ65を経由して施肥ホース62に吹き込まれ、施肥ホース62内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
【0044】
上記実施形態では、地上基地Bに設置した地図データベースと暦年作業データベース等の各種データベースを含む制御部と無線通信装置を装備した管理サーバ2が乗用型田植機1、トラクタT及びコンバインの経路L1,L2を算出して、乗用型田植機1、トラクタT及びコンバインに送信する例を示したが、乗用型田植機1、トラクタT及びコンバインが各々地図データベースと暦年作業データベース等の各種データベースを含む制御部を装備して、各々が経路L1,L2を算出するようにしても良い。なお、相互通信にて各々の情報は、共有する。
【0045】
<他の実施形態>
図3及び
図4は、他の実施形態を示す。
【0046】
即ち、乗用型田植機1の経路L1を算出する際に圃場に暗渠溝A等の車輪10,11の走行に支障がある場合(暗渠溝A上を車輪10,11が走行すると暗渠溝Aに車輪10,11が落ち込んで走行不能となる)の経路L1の算出方法と乗用型田植機1の作業手法を示す。なお、暗渠溝Aや障害物や過去に沈没した箇所等の支障位置は、地図データベースに手動にて登録しておく。
【0047】
図3に示すように、管理サーバ2が地図データベースに登録されたユーザが所有する圃場Fで自律走行式の乗用型田植機1が田植作業をする経路L1を算出した際に、該経路L1を乗用型田植機1が走行すると車輪10,11が暗渠溝A上に沿って走行する場合には、経路L1を前工程の経路L1側に2条分移動させて車輪10,11が暗渠溝A上に沿って走行しない経路L1に補正して経路算出を行う。
【0048】
図4に示すように、上記のようにして算出された経路L1に沿って乗用型田植機1が自律走行して田植作業を行っている際に、次工程が暗渠溝Aがあって経路L1を前工程の経路L1側に2条分移動させた経路L1である場合、現工程では次工程側の2条分の畦クラッチを自動で切って、4条植えを行う。
【0049】
そして、畦際で旋回した後には、切っていた畦クラッチを入にして全条植え(6条植え)にて、以後の経路L1に沿って田植作業を行う。
【0050】
なお、左右後輪11に装着される左右補助輪18aは左右後輪11よりも小径であるので、左右補助輪18aが暗渠溝A等の上を進行することは問題なしとして、経路L1を算出する。
【0051】
図5は、経路L1途中に障害物等の規制箇所がある場合の乗用型田植機1の作業手法を示す。
【0052】
即ち、
図5のフロー図に示すように、畦クラッチを入切りして、障害物等の規制箇所を迂回して田植作業を行う。
【符号の説明】
【0053】
1 作業機(乗用型田植機)
F 作業場(圃場)
L1 経路
L2 経路
T 作業機(トラクタ)