(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177073
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】ジョイントバスバー
(51)【国際特許分類】
H01R 31/08 20060101AFI20231206BHJP
H01H 45/04 20060101ALI20231206BHJP
H01R 13/40 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
H01R31/08 A
H01H45/04 D
H01R13/40 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022089774
(22)【出願日】2022-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】中野 祐也
(72)【発明者】
【氏名】中山 慎
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087FF02
5E087GG16
5E087QQ03
5E087RR06
(57)【要約】
【課題】端子接続部が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能なジョイントバスバーを提供する。
【解決手段】ジョイントバスバー30,30A,30Bは、第1挿通孔222bに臨むように配置され、第1端子14bを挿入して電気的に接続することが可能な第1端子接続部32を備えている。また、第2挿通孔222cに臨むように配置され、第2端子14cを挿入して電気的に接続することが可能な第2端子接続部33と、第1端子接続部32と第2端子接続部33とを電気的に接続する連結部34と、を備えている。そして、電気部品10をホルダ20に着脱させる際に電気部品10がホルダ20に対して相対移動する方向である着脱方向への移動が規制された状態でホルダ20に係合することが可能な係合部352と、を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気部品が有する第1端子および第2端子をホルダに形成された第1挿通孔および第2挿通孔にそれぞれ挿入して前記電気部品を前記ホルダに着脱可能に装着する際に、前記第1端子と前記第2端子とを電気的に接続することが可能なジョイントバスバーであって、
前記第1挿通孔に臨むように配置され、前記第1端子を挿入して電気的に接続することが可能な第1端子接続部と、
前記第2挿通孔に臨むように配置され、前記第2端子を挿入して電気的に接続することが可能な第2端子接続部と、
前記第1端子接続部と前記第2端子接続部とを電気的に接続する連結部と、
前記電気部品を前記ホルダに着脱させる際に前記電気部品が前記ホルダに対して相対移動する方向である着脱方向への移動が規制された状態で前記ホルダに係合することが可能な係合部と、
を備える、
ジョイントバスバー。
【請求項2】
前記着脱方向に延在する係合片を備えており、
前記係合片に前記係合部が形成されている、
請求項1に記載のジョイントバスバー。
【請求項3】
前記係合片を複数備えており、
複数の前記係合片のうちの少なくとも2つの係合片は、前記係合部を前記ホルダに係合させる際に前記係合部が移動する方向である係合方向が互いに異なっている、
請求項2に記載のジョイントバスバー。
【請求項4】
前記第1端子接続部、前記第2端子接続部、前記連結部および前記係合部を有する本体部を複数備えており、
複数の前記本体部が第2連結部によって電気的に接続された状態で連結されており、
前記第2連結部は、複数の前記本体部の係合部を前記ホルダにそれぞれ係合した状態を前記着脱方向に沿って見たときに、前記ホルダから露出するように形成されている、
請求項1~3のうちいずれか1項に記載のジョイントバスバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョイントバスバーに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の技術としては、特許文献1に開示されたものが提案されている。この特許文献1には、リレー(電気部品)をブロック本体(ホルダ)に装着する際に、リレー(電気部品)が有する複数の端子を相互に接続するジョイントバスバーが開示されている。
【0003】
この特許文献1では、ジョイントバスバーは、リレー(電気部品)の端子を挿入接続可能な複数の端子接続部と、複数の端子接続部を一定の位置関係に配設した状態で連結する連結部と、を有している。また、ブロック本体(ホルダ)におけるリレー(電気部品)の複数の端子に対応する位置には、複数の端子挿入凹部が形成されている。
【0004】
そして、端子接続部が対応する端子挿入凹部にそれぞれ臨むようにジョイントバスバーをブロック本体(ホルダ)の装着面上に載置した状態で、リレー(電気部品)の端子を対応する端子接続部および端子挿入凹部にそれぞれ挿入するようにしている。こうすることで、複数の端子をジョイントバスバーによって相互に接続させた状態で、リレー(電気部品)がブロック本体(ホルダ)に装着されるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の技術では、ジョイントバスバーをブロック本体(ホルダ)の装着面上に配置した際には、連結部がブロック本体(ホルダ)の装着面上に載置されており、端子接続部が片持ち状態で端子挿入凹部上に浮いた状態で載置されている。そのため、リレー(電気部品)をブロック本体(ホルダ)に装着する際に、端子接続部がリレー(電気部品)の端子に押圧されて変形してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、端子接続部が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能なジョイントバスバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るジョイントバスバーは、電気部品が有する第1端子および第2端子をホルダに形成された第1挿通孔および第2挿通孔にそれぞれ挿入して前記電気部品を前記ホルダに着脱可能に装着する際に、前記第1端子と前記第2端子とを電気的に接続することが可能なものである。このジョイントバスバーは、前記第1挿通孔に臨むように配置され、前記第1端子を挿入して電気的に接続することが可能な第1端子接続部と、前記第2挿通孔に臨むように配置され、前記第2端子を挿入して電気的に接続することが可能な第2端子接続部と、前記第1端子接続部と前記第2端子接続部とを電気的に接続する連結部と、前記電気部品を前記ホルダに着脱させる際に前記電気部品が前記ホルダに対して相対移動する方向である着脱方向への移動が規制された状態で前記ホルダに係合することが可能な係合部と、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、端子接続部が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能なジョイントバスバーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態に係る電気部品の取付構造の一例を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係る電気部品の取付構造の一例を示す分解斜視図である。
【
図3】第1実施形態に係る電気部品の配線例を示す回路図である。
【
図4】第1実施形態に係るホルダの一例を示す平面図である。
【
図5】第1実施形態に係るジョイントバスバーをホルダに固定した状態を示す平面図である。
【
図6】第1実施形態に係る電気部品の端子にジョイントバスバーおよび電線を接続した状態を示す斜視図である。
【
図7】第1実施形態に係る電気部品の端子にジョイントバスバーおよび電線を接続した状態を示す平面図である。
【
図8】第1実施形態に係るジョイントバスバーを一方向から見た斜視図である。
【
図9】第1実施形態に係るジョイントバスバーを他方向から見た斜視図である。
【
図10】第1実施形態に係るジョイントバスバーを示す平面図である。
【
図11】第1実施形態に係るジョイントバスバーの係合部をホルダに係合させる方法の一例を示す図であって、ジョイントバスバーの係合部をホルダに係合させた状態を示す正面図である。
【
図12】第1実施形態に係るジョイントバスバーの係合部をホルダに係合させる方法の他の例を示す図であって、ジョイントバスバーの係合部をホルダに係合させた状態を示す正面図である。
【
図13】第1実施形態に係る電気部品の具体的な配線例を示す回路図である。
【
図14】第1実施形態に係る電気部品の他の配線例を示す回路図である。
【
図15】第2実施形態に係る電気部品の取付構造の一例を示す分解斜視図である。
【
図16】第2実施形態に係る電気部品の配線例を示す回路図である。
【
図17】第2実施形態に係る電気部品の他の配線例を示す回路図である。
【
図18】第3実施形態に係る電気部品の取付構造で用いられるジョイントバスバーの一例を示す平面図である。
【
図19】第3実施形態に係るジョイントバスバーをホルダに固定した状態を示す平面図である。
【
図20】第3実施形態の変形例に係るジョイントバスバーを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本実施形態に係るジョイントバスバーについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0012】
また、以下では、電気部品としてリレーを用いたものを例示し、ホルダが下方に位置し、リレーが上方に位置する状態で上下方向を規定して説明する。
【0013】
また、以下の複数の実施形態及びその変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0014】
(第1実施形態)
本実施形態に係る電気部品の取付構造1は、
図1および
図2に示すように、リレー(電気部品)10と、リレー10が着脱可能に装着されるホルダ20と、を備えている。
【0015】
本実施形態では、
図2に示すように、リレー10が4本(複数本)の端子14を有しており、ホルダ20には、
図4に示すように、リレー10の4本(複数本)の端子14をそれぞれ挿入することが可能な端子挿通孔222が形成されている。そして、リレー10をホルダ20に着脱可能に装着させる際には、リレー10の4本(複数本)の端子14が、ホルダ20の各端子14に対応する端子挿通孔222に上方から挿入されるようにしている。
【0016】
また、各端子挿通孔222は、ホルダ20に上下方向に貫通するように形成されており、端子挿通孔222に挿入された端子14には、電線40の先端に接続された圧着端子50を装着させることができるようになっている。具体的には、圧着端子50は、例えば、金属等の導電性を有する材料で形成することができ、電線40の先端を圧着させて、電線40を圧着端子50に電気的に接続させる電線圧着部51と、この電線圧着部51に連設される端子接続部52と、を備えている。そして、電線40の先端を電線圧着部51に圧着させた状態で、リレー10の端子14を端子接続部52に圧入することで、電線40と端子14とが圧着端子50を介して電気的に接続されるようになっている。
【0017】
さらに、本実施形態では、電気部品の取付構造1は、ジョイントバスバー30を備えている。そして、このジョイントバスバー30を用いることで、リレー10をホルダ20に着脱可能に装着させる際に、4本(複数本)の端子14のうちの少なくとも2本の端子14をジョイントバスバー30によって電気的に接続させることができるようにしている。
【0018】
以下では、電気部品の取付構造1が備える各部品の具体的な構成について説明する。
【0019】
リレー10は、
図2に示すように、略直方体状の形状をした筐体11を備えており、この筐体11の内部には空間が形成されている。そして、筐体11の空間内には、
図3に示すように、通電状態と非通電状態とを切り替えるスイッチとしての機能を有する接点部12と、接点部12を駆動させる駆動部としての機能を有するコイル部13と、が内蔵されている。また、上述した4本(複数本)の端子14が、筐体11から下方(外方)に突出するように形成されている。本実施形態では、2本の端子14が接点部12の両側にそれぞれ電気的に接続されており、残りの2本がコイル部13の両側にそれぞれ電気的に接続されている。したがって、4本の端子14は、接点部12の一端に電気的に接続される第1接点端子14aと、接点部12の他端に電気的に接続される第2接点端子14bと、を備えている。また、コイル部13の一端に電気的に接続される第1コイル端子14cと、コイル部13の他端に電気的に接続される第2コイル端子14dと、を備えている。本実施形態では、
図2に示すように、第1接点端子14aおよび第2接点端子14bは、筐体11の短手方向が幅方向となる平板状をしており、筐体11の長手方向で対向するように離間配置されている。一方、第1コイル端子14cおよび第2コイル端子14dは、筐体11の長手方向が幅方向となる平板状をしており、筐体11の短手方向で対向するように離間配置されている。
【0020】
ホルダ20は、
図1および
図2に示すように、上部に形成されて、リレー10の筐体11が保持される筐体保持部21と、筐体保持部21の下部に連設されてリレー10の端子14が挿入される端子挿入部22と、を備えている。本実施形態では、ホルダ20は、2個のリレー10を着脱可能に装着させることができるようになっている。具体的には、同一の形状をした2個のリレー10を、向きを同一にしつつ筐体11の短手方向に並設された状態で、ホルダ20に装着されるようになっている。なお、この筐体保持部21には、リレー10を装着した際に、筐体11の長手方向の両側の壁部に形成された係合突起111を解除可能に係合する被係合部211が形成されている。
【0021】
また、端子挿入部22は、上面がリレー10を装着させる際の装着面221となっている。そして、複数個の端子挿通孔222がこの装着面221に開口するように形成されており、リレー10をホルダ20に装着させる際には、リレー10の4本の端子14が、ホルダ20の各端子14に対応する端子挿通孔222に上方から挿入されるようになっている。本実施形態では、
図4に示すように、第1接点端子14aが第1接点端子挿通孔222aに挿入され、第2接点端子14bが第2接点端子挿通孔222bに挿入されるようになっている。また、第1コイル端子14cが第1コイル端子挿通孔222cに挿入され、第2コイル端子14dが第2コイル端子挿通孔222dに挿入されるようになっている。
【0022】
そして、この端子挿通孔222は、各リレー10の4本の端子14にそれぞれ対応するように、形成されている。したがって、本実施形態では、端子挿入部22には、第1接点端子挿通孔222a、第2接点端子挿通孔222b、第1コイル端子挿通孔222cおよび第2コイル端子挿通孔222dを1組とする組が2組形成されている。
【0023】
ここで、本実施形態では、リレー10をホルダ20に装着させる際に、ジョイントバスバー30を用い、リレー10の4本(複数本)の端子14のうちの2本の端子14をジョイントバスバー30によって電気的に接続させるようにしている。具体的には、2個のリレー10のそれぞれで、ジョイントバスバー30を用いるようにし、各リレー10の第2接点端子14bと第1コイル端子14cとが1個のジョイントバスバー30によって電気的に接続されるようにしている。したがって、本実施形態では、第2接点端子14bが第1端子に相当し、第1コイル端子14cが第2端子に相当している。また、第2接点端子挿通孔222bが第1挿通孔に相当し、第1コイル端子挿通孔222cが第2挿通孔に相当している。
【0024】
ジョイントバスバー30は、例えば、金属等の導電性を有する材料で形成することができる。本実施形態では、約0.4mmの板厚を有する一枚の金属板をプレス加工により打ち抜いたり屈曲させたりすることでジョイントバスバー30を形成している。
【0025】
このジョイントバスバー30は、本体部31を備えており、この本体部31には、第2接点端子(第1端子)14bを挿入して電気的に接続することが可能な第1端子接続部32が形成されている。また、本体部31には、第1コイル端子(第2端子)14cを挿入して電気的に接続することが可能な第2端子接続部33が形成されており、第1端子接続部32と第2端子接続部33とが連結部34によって電気的に接続されている。
【0026】
このように、本実施形態では、互いに幅方向が交差する第2接点端子(第1端子)14bと第1コイル端子(第2端子)14cとをジョイントバスバー30によって電気的に接続されるようにしている。そのため、第1端子接続部32は筐体11の短手方向に延在するように形成されており、第2端子接続部33は筐体11の長手方向に延在するように形成されている。そして、第1端子接続部32には、上下方向に貫通する貫通孔321が筐体11の短手方向に延在するように形成されており、第2端子接続部33には、上下方向に貫通する貫通孔331が筐体11の長手方向に延在するように形成されている。
【0027】
このような構成をしたジョイントバスバー30を用いて第2接点端子14bと第1コイル端子14cとを電気的に接続させる場合、まず、第1端子接続部32を第2接点端子挿通孔(第1挿通孔)222bに臨むように配置することになる。同様に、第2端子接続部33を第1コイル端子挿通孔(第2挿通孔)222cに臨むように配置することになる。すなわち、貫通孔321が第2接点端子挿通孔222bと上下方向で連通するように第1端子接続部32を装着面221上に配置することになる。また、貫通孔331が第1コイル端子挿通孔222cと上下方向で連通するように第2端子接続部33を装着面221上に配置することになる。
【0028】
そして、このような状態で、第2接点端子14bを貫通孔321に上方から挿入しつつ、第1コイル端子14cを貫通孔331に上方から挿入する。こうすることで、第2接点端子14bと第1コイル端子14cとがジョイントバスバー30によって電気的に接続されることになる。なお、第1端子接続部32には貫通孔321に向けて突出する接触片322が形成されており、第2接点端子14bを貫通孔321に上方から挿入した際には、この接触片322が第2接点端子14bに接触することになる。同様に、第2端子接続部33には貫通孔331に向けて突出する接触片332が形成されており、第1コイル端子14cを貫通孔331に上方から挿入した際には、この接触片332が第1コイル端子14cに接触することになる。
【0029】
このとき、第1端子接続部32が第2接点端子14bによって下方に押圧されつつ、第2端子接続部33が第1コイル端子14cによって下方に押圧されながら、第2接点端子14bおよび第1コイル端子14cが各貫通孔321,331に挿入されることになる。
【0030】
そのため、第1端子接続部32や第2端子接続部33が変形してしまうことを、より確実に抑制できるようにするのが好ましい。
【0031】
そこで、本実施形態では、本体部31に係合部352を形成し、リレー10をホルダ20に着脱させる際にリレー10がホルダ20に対して相対移動する方向である着脱方向への移動が規制された状態で本体部31をホルダ20に固定させるようにしている。なお、本実施形態では、上下方向が着脱方向となっている。こうすることで、端子接続部が端子によって下方に押圧された場合であっても、端子接続部を変形させにくくしている。
【0032】
具体的には、
図8~
図10に示すように、第1端子接続部32における筐体11の長手方向の両端に、下方に延在するように一対の係合片35を形成し、各係合片35に係合部352をそれぞれ形成している。そして、ジョイントバスバー30を装着面221上に載置する際に、ジョイントバスバー30を下方に相対移動させることで、各係合片35がホルダ20の端子挿入部22に形成されたキャビティ223内に挿入されるようにしている。このキャビティ223内には、係合部352に係合する係合突起2231が形成されており、この係合突起2231に係合部352を係合させることで、第1端子接続部32の上下方向の移動が規制されるようにしている。
【0033】
一方、
図8~
図10に示すように、第2端子接続部33には、互いに直交する辺のそれぞれに、下方に延在するように一対の係合片35が形成されており、各係合片35に係合部352がそれぞれ形成されている。そして、ジョイントバスバー30を装着面221上に載置する際に、ジョイントバスバー30を下方に相対移動させることで、各係合片35がホルダ20の端子挿入部22に形成されたキャビティ223内に挿入されるようにしている。このキャビティ223内にも、係合部352に係合する係合突起2231が形成されており、この係合突起2231に係合部352を係合させることで、第2端子接続部33の上下方向の移動が規制されるようにしている。なお、本実施形態では、ホルダ20が1極のトランスファーリレー(1Tリレー)を装着させることもできるように構成されている。そして、リレー10の端子14は挿入されないが1極のトランスファーリレー(1Tリレー)の端子が挿入される挿通孔が、このホルダ20には形成されている。そして、本実施形態では、1極のトランスファーリレー(1Tリレー)の端子が挿入される挿通孔を、筐体11の長手方向が幅方向となる係合片35を挿入するキャビティ223として利用している。
【0034】
このように、本実施形態では、各端子接続部に2個(複数個)の係合部352が形成されるようにしている。さらに、本実施形態では、複数の係合片35のうちの少なくとも2つの係合片35が、係合部352をホルダ20に係合させる際に係合部352が移動する方向である係合方向が互いに異なるようにしている。
【0035】
具体的には、各係合片35は、
図10の矢印で示す方向に移動することで、キャビティ223内の係合突起2231に係合するようになっている。したがって、本実施形態では、
図10の矢印で示す方向が各係合片35の係合方向となっている。
【0036】
さらに、本実施形態では、
図10に示すように、第1端子接続部32に形成される2個の係合片35の係合方向も異なるようになっており、第2端子接続部33に形成される2個の係合片35の係合方向も異なるようになっている。すなわち、各端子接続部に形成される複数個の係合片は、一直線上に配置されないようにした状態でそれぞれ形成されている。こうすることで、ジョイントバスバー30をより強固にホルダ20に固定させることができるようにしている。
【0037】
なお、本実施形態では、係合部352は、係合片35の下端から係合片の幅方向の両側に突出するように形成されている。また、係合片35の幅方向の中央部には、上下方向に延在するスリット351が形成されている。そして、このようなスリット351を係合片35に形成することで、係合片35をより弾性変形させやすくしている。
【0038】
一方、端子挿入部22に形成されたキャビティ223内には、係合片35の幅方向の両側に形成された係合部352と対応する位置に一対の係合突起2231が形成されている。また、各係合突起2231は、上端がキャビティ223の内面223aに連設され、下方かつキャビティ223の内側に向けて傾斜する傾斜面2231aと、傾斜面2231aの下端に連設され、上下方向に延在する鉛直面2231bと、を備えている。さらに、各係合突起2231は、鉛直面2231bの下端に連設され、水平方向に延在する水平面2231cを備えている。
【0039】
このような係合部352および係合突起2231とすることで、係合片35は、以下で述べるような動きをして係合部352が係合突起2231に係合されることになる。
【0040】
まず、係合片35をキャビティ223に上方から挿入すると、係合片35は、傾斜面2231aに沿って移動し、キャビティ223の内側に向けて弾性変形することになる。そして、係合片35を弾性変形させた状態でさらに下方に移動させると、係合片35は、キャビティ223の内面223aに対向する対向面(背面)を鉛直面2231bに摺接させながら下方に移動することになる。その後、係合部352が係合突起2231よりも下方に位置するまで係合片35を下方に移動させると、係合片35は、弾性復元力によって元の位置(キャビティ223の内面223a側)に戻ることになる。こうすることで、係合部352の上面3521が係合突起2231の水平面2231cに当接し、端子接続部の上下方向の移動が規制されることになる(
図11参照)。
【0041】
なお、係合部352の係合方法は、上述した方法に限られるものではなく、様々な方法で係合させることが可能である。例えば、
図12に示すように、係合突起2231を係合片35のスリット内351に挿入することで、係合片35の係合部352を係合突起2231に係合させるようにすることも可能である。また、係合部352や係合突起2231の形状は、係合状態で端子接続部の上下方向(着脱方向)の移動が規制されていればよく、様々な形状とすることが可能である。
【0042】
そして、2個のリレー10のそれぞれでジョイントバスバー30を用い、各リレー10の第2接点端子14bと第1コイル端子14cとを電気的に接続させるようにすれば、
図3に示す回路を構成することが可能になる。
図3に示す回路では、3本の電線40を用いて、1個のリレー10の4個の端子14を接続させている。このように、本実施形態では、ジョイントバスバー30を用いることで、4個の端子14を接続するために必要な電線の本数を減らすことができるようにしている。
【0043】
具体的には、接点部12用の太さが太い第1電線40aに圧着された圧着端子50の第1接続端子部52aを第1接点端子14aに接続させるようにしている。また、コイル部13用の太さが細い第3電線40cに圧着された圧着端子50の第3接続端子部52cを第1コイル端子14cに接続させるようにしている。そして、接点部12用の太さが太い第2電線40bに圧着された圧着端子50の第2接続端子部52bを第2接点端子14bに接続させるようにしている。こうすることで、太さが太い第2電線40bおよびジョイントバスバー30を介してコイル部13にも電流を流すことができるようにしている。そして、太さが太い第2電線40bを共用の電線40として用い、この第2電線40bを主電線40eにジョイントさせるようにしている。こうすれば、太さが細い電線40を主電線40eにジョイントさせる場合に較べてコストを削減することが可能になる。
【0044】
そして、このような構成をした回路は、様々な回路パターンに配置させることが可能である。例えば、
図13に示すような回路として使用することが可能である。
【0045】
図13では、下記リレー10の第2接点端子14bに接続した第2電線40bを、ヒュージブルリンク(FL)60に接続される主電線40eにそれぞれジョイントしている。なお、主電線40eは、ヒューズ(FUSE)に接続されていてもよい。また、第1接点端子14aに接続した第1電線40aを電子制御ユニット(ECU)70にそれぞれ接続している。そして、第1コイル端子14cに接続した第3電線40cを補機80に接続している。なお、補機80としては、例えば、ホーン(HORN)やラジエータファン(RADFAN)などがある。
【0046】
なお、本実施形態では、2個のリレー10のそれぞれにジョイントバスバー30を接続させたものを例示したが、
図14に示すように、1個のリレー10のみでジョイントバスバー30を用いるようにしてもよい。この場合、ジョイントバスバー30を用いずにホルダ20に装着したリレー10の4個の端子14は、それぞれが電線40に接続されることになる。具体的には、接点部12用の太さが太い第1電線40aが第1接点端子14aに接続され、コイル部13用の太さが細い第3電線40cが第1コイル端子14cに接続されるようにしている。そして、接点部12用の太さが太い第2電線40bが第2接点端子14bに接続され、コイル部13用の太さが細い第4電線40dが第2コイル端子14dに接続されるようにしている。このような回路としても、様々な回路パターンに配置させることが可能である。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態に係る電気部品の取付構造1は、基本的に上記第1実施形態で示した電気部品の取付構造1と同様の構成をしている。すなわち、電気部品の取付構造1は、
図15および
図16に示すように、リレー(電気部品)10と、リレー10が着脱可能に装着されるホルダ20と、を備えている。
【0048】
また、本実施形態においても、
図16に示すように、リレー10が4本(複数本)の端子14を有しており、ホルダ20には、リレー10の4本(複数本)の端子14をそれぞれ挿入することが可能な端子挿通孔222が形成されている。そして、リレー10をホルダ20に着脱可能に装着させる際には、リレー10の4本(複数本)の端子14が、ホルダ20の各端子14に対応する端子挿通孔222に上方から挿入されるようにしている。
【0049】
また、各端子挿通孔222は、ホルダ20に上下方向に貫通するように形成されており、端子挿通孔222に挿入された端子14には、電線40の先端に接続された圧着端子50を装着させることができるようになっている。
【0050】
さらに、本実施形態においても、電気部品の取付構造1がジョイントバスバー30を備えている。そして、このジョイントバスバー30を用いることで、リレー10をホルダ20に着脱可能に装着させる際に、4本(複数本)の端子14のうちの少なくとも2本の端子14をジョイントバスバー30によって電気的に接続させることができるようにしている。
【0051】
また、本実施形態においても、ホルダ20は、2個のリレー10を着脱可能に装着させることができるようになっており、2個のリレー10のそれぞれにジョイントバスバー30を接続させている。
【0052】
ここで、本実施形態では、
図15および
図16に示すように、一方のリレー10の第2接点端子14bと他方のリレー10の第2接点端子14bとを、接点部12用の太さが太い1本の第2電線40bで接続させるようにしている。すなわち、1本の第2電線40bを2個のリレー10の端子14同士を接続するUターン電線として使用している。このような構成とすることで、2個のリレー10の各端子14を接続するために必要な電線の本数をさらに減らすことができるようにしている。
【0053】
なお、本実施形態では、接点部12用の太さが太い1本の第2電線40bを、2個のリレー10の端子14同士を接続するUターン電線として使用したものを例示しているが、このような構成に限られるものではなく、様々な構成とすることが可能である。例えば、コイル部13用の太さが細い1本の第3電線40cをUターン電線として使用することも可能である。このように、太さが細い1本の第3電線40cをUターン電線として使用すれば、一方のリレー10の第2接点端子14bに接続される太さが太い1本の第2電線40bを主電線40eにジョイントさせることになる。そのため、太さが細い電線40を主電線40eにジョイントさせる場合に較べてコストを削減することが可能になる。
【0054】
また、太さが細い1本の第3電線40cをUターン電線として使用すれば、第2接点端子14bに接続される第2電線40bを減らすことが可能になる。そのため、
図17に示すように、第2電線40bが接続されない第2接点端子14bとヒューズ90とを電線40fで接続させて、リレー10の第2接点端子14bと並列でヒューズ回路を拡張することも可能になる。
【0055】
(第3実施形態)
本実施形態においても、上記第1実施形態および第2実施形態と同様に、ホルダ20が、2個のリレー10を着脱可能に装着させることができるようになっている。
【0056】
ここで、本実施形態では、
図18および
図19に示すように、2個のリレー10をホルダ20に着脱可能に装着させる際に、ジョイントバスバー30Aが用いられるようにしている。
【0057】
このジョイントバスバー30Aは、第1端子接続部32、第2端子接続部33、連結部34および係合部352を有する本体部31を2個(複数個)備えている。そして、2個(複数個)の本体部31が第2連結部36によって電気的に接続された状態で連結されている。
【0058】
本実施形態では、各本体部31は、上記第1実施形態および第2実施形態で示したジョイントバスバー30の本体部31とほぼ同様の構成をしている。すなわち、ジョイントバスバー30Aは、上記第1実施形態および第2実施形態で示した2個のジョイントバスバー30を離間配置させ、2本の第2連結部36で連結させた形状をしている。
【0059】
そして、ジョイントバスバー30Aの各本体部31に形成された係合部352をホルダ20に係合させることで、各本体部31に形成された貫通孔321,331を端子挿通孔222に連通させることができるようになっている。すなわち、第2連結部36により一体化させた2個の本体部31を一回の操作で、ホルダ20に固定させることができるようになっている。こうすることで、ジョイントバスバー30Aの組付け作業性を向上させることができるようにしている。
【0060】
さらに、本実施形態では、
図19に示すように、ジョイントバスバー30Aをホルダ20に固定させた状態における平面視で、第2連結部36がホルダ20から露出するようにしている。こうすることで、ジョイントバスバー30Aをホルダ20に固定した状態で、第2連結部36を、例えば、ハンドプレスや機械等で切断できるようにしている。すなわち、ジョイントバスバー30Aをホルダ20に固定した後で、第2連結部36を適宜切断することで、所望の本体部31を他の本体部31と電気的に絶縁させることができるようにしている。
【0061】
なお、3個以上のリレー(電気部品)10をホルダ20に装着させる場合、
図20に示すように2個以上の本体部31を第2連結部36で連結したジョイントバスバー30Bを用いることが可能である。
図20には、4個の本体部31を第2連結部36で連結して一体化させたジョイントバスバー30Bを例示している。なお、ジョイントバスバー30Bの各本体部31も、上記第1実施形態および第2実施形態で示したジョイントバスバー30の本体部31とほぼ同様の構成をしている。
【0062】
このような、ジョイントバスバー30A,30Bを用いるようにすれば、複数個のリレー(電気部品)10をホルダ20に装着させる場合に、より容易にジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定することができるようになる。さらに、第2連結部36を必要に応じて切断することで、より容易に、様々な回路構成に対応させることが可能になる。
【0063】
なお、ジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定させる前に第2連結部36の少なくとも一部を切断することも可能である。このとき、ジョイントバスバー30Aの2箇所の第2連結部36を切断すれば、各本体部31を、上記第1実施形態および第2実施形態で示した2個のジョイントバスバー30と同様の方法で使用することができる。
【0064】
[作用・効果]
以下では、上記各実施形態およびその変形例で示したジョイントバスバーの特徴的構成及びそれにより得られる効果を説明する。
【0065】
上記各実施形態およびその変形例で示したジョイントバスバー30,30A,30Bは、リレー(電気部品)10をホルダ20に着脱可能に装着する際に用いるものである。具体的には、リレー10が第2接点端子(第1端子)14bと第1コイル端子(第2端子)14cとを有している。一方、ホルダ20には、第2接点端子挿通孔(第1挿通孔)222bと第1コイル端子挿通孔(第2挿通孔)222cとが形成されている。そして、第2接点端子14bを第2接点端子挿通孔222bに、第1コイル端子14cを第1コイル端子挿通孔222cにそれぞれ挿入することで、リレー10がホルダ20に着脱可能に装着されるようにしている。このとき、第2接点端子14bと第1コイル端子14cとがジョイントバスバー30,30A,30Bによって電気的に接続されるようにしている。
【0066】
ここで、ジョイントバスバー30,30A,30Bは、第2接点端子挿通孔222bに臨むように配置され、第2接点端子14bを挿入して電気的に接続することが可能な第1端子接続部32を備えている。また、ジョイントバスバー30,30A,30Bは、第1コイル端子挿通孔222cに臨むように配置され、第1コイル端子14cを挿入して電気的に接続することが可能な第2端子接続部33を備えている。さらに、ジョイントバスバー30,30A,30Bは、第1端子接続部32と第2端子接続部33とを電気的に接続する連結部34を備えている。そして、ジョイントバスバー30,30A,30Bは、リレー10をホルダ20に着脱させる際にリレー10がホルダ20に対して相対移動する方向である着脱方向への移動が規制された状態でホルダ20に係合することが可能な係合部352を備えている。
【0067】
このように、ジョイントバスバー30,30A,30Bにホルダ20に係合することが可能な係合部352を設けるようにすれば、ジョイントバスバー30,30A,30Bをホルダ20に固定するための部材を別途用意する必要がなくなる。その結果、部品点数を低減させることができ、コストを削減することができるようになる。また、構成の簡素化を図ることが可能になるため、より容易に、第2接点端子14bと第1コイル端子14cとをジョイントバスバー30,30A,30Bによって電気的に接続させつつ、リレー10をホルダ20に装着させることができるようになる。
【0068】
また、係合部352を着脱方向への移動が規制された状態でホルダ20に係合させるようにすれば、ジョイントバスバー30,30A,30Bをホルダ20に固定したままリレー10をホルダ20から取り外すことが可能になる。すなわち、リレー10を取り換えるとき等に、ジョイントバスバー30,30A,30Bが装着された状態でリレー10がホルダ20から取り外されてしまうことがなくなる。その結果、古いリレー10からジョイントバスバー30,30A,30Bを取り外すことを忘れてしまうことを、より確実に抑制することができるようになる。さらに、新しいリレー10をホルダ20に装着する際に、ジョイントバスバー30,30A,30Bをホルダ20に配置することを忘れてしまうことを、より確実に抑制することもできるようになる。また、リレー10のみをホルダ20から取り外すことが可能になるため、リレー10の交換作業がより容易になるという利点もある。
【0069】
また、係合部352を着脱方向への移動が規制された状態でホルダ20に係合させるようにすれば、第1端子接続部32や第2端子接続部33を着脱方向に変形しにくくすることができる。そのため、リレー10のホルダ20への装着時に、第2接点端子14bや第1コイル端子14cによって第1端子接続部32や第2端子接続部33が押圧されたとしても、第1端子接続部32や第2端子接続部33の変形を抑制することができるようになる。
【0070】
このように、上記各実施形態およびその変形例で示したジョイントバスバー30,30A,30Bとすれば、端子接続部(第1端子接続部32や第2端子接続部33)が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能になる。
【0071】
また、ジョイントバスバー30,30A,30Bが着脱方向に延在する係合片35を備えるようにしてもよい。そして、係合片35に係合部352が形成されるようにしてもよい。
【0072】
このように、着脱方向に延在する係合片35によってジョイントバスバー30,30A,30Bをホルダ20に固定させるようにすれば、第1端子接続部32や第2端子接続部33の着脱方向への変形を、より確実に抑制することができるようになる。そのため、端子接続部(第1端子接続部32や第2端子接続部33)が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能になる。
【0073】
また、ジョイントバスバー30,30A,30Bが複数の係合片35を備えていてもよい。そして、複数の係合片35のうちの少なくとも2つの係合片35が、係合部352をホルダ20に係合させる際に係合部352が移動する方向である係合方向が互いに異なっていてもよい。
【0074】
こうすれば、ジョイントバスバー30,30A,30Bをホルダ20により強固に固定させることができるようになるため、端子接続部(第1端子接続部32や第2端子接続部33)が変形してしまうことを、より確実に抑制することが可能になる。
【0075】
また、ジョイントバスバー30A,30Bが、第1端子接続部32、第2端子接続部33、連結部34および係合部352を有する本体部31を複数備えていてもよい。また、複数の本体部31が第2連結部36によって電気的に接続された状態で連結されていてもよい。そして、複数の本体部31の係合部352をホルダ20にそれぞれ係合した状態を着脱方向に沿って見たときに、第2連結部36がホルダ20から露出するように形成されていてもよい。
【0076】
こうすれば、複数個のリレー(電気部品)10をホルダ20に装着させる場合に、1度の作業で複数個の本体部31をホルダ20に固定することが可能になる。すなわち、複数個のリレー(電気部品)10をホルダ20に装着させる場合に、1個のリレー(電気部品)10ごとに、ジョイントバスバーを固定する必要がなくなる。その結果、より容易にジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定することが可能になる。
【0077】
また、複数の本体部31の係合部352をホルダ20にそれぞれ係合した状態を着脱方向に沿って見たときに、ホルダ20から露出するように第2連結部36を形成している。そのため、ジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定した状態で、第2連結部36を、例えば、ハンドプレスや機械等で切断することができるようになっている。
【0078】
したがって、ジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定した後で、第2連結部36を適宜切断することで、所望の本体部31を他の本体部31と電気的に絶縁させることができるようになる。
【0079】
このように、ジョイントバスバー30A,30Bの構成とすれば、より容易にジョイントバスバー30A,30Bをホルダ20に固定することができる上、第2連結部36を必要に応じて切断することで、より容易に、様々な回路構成に対応させることが可能になる。
【0080】
[その他]
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0081】
例えば、上記各実施形態およびその変形例で説明した構成を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
【0082】
また、上記各実施形態およびその変形例では、電気部品としてリレー10を例示したが、電気部品をリレー10とする必要はなく、複数の端子を有する様々なタイプの電気部品に本発明を適用することが可能である。
【0083】
また、上記各実施形態およびその変形例では、複数個のリレー(電気部品)10を同じ向きで並設されるように装着させるホルダ20を例示したが、複数個のリレー(電気部品)10を向きが異なる状態で装着させるホルダとすることも可能である。
【0084】
また、種類の異なる複数の電気部品をホルダ20に装着させる構成に本発明を適用することも可能である。
【0085】
また、上記各実施形態およびその変形例では、複数個のリレー(電気部品)10を着脱可能に装着させることができるホルダ20を例示したが、1個のリレー(電気部品)10のみを着脱可能に装着させるホルダとすることも可能である。そして、このようなホルダに1個のリレー(電気部品)10を着脱可能に装着させる際にも、ジョイントバスバーを用いることができる。このジョイントバスバーとしては、例えば、上記第1実施形態および第2実施形態で示したジョイントバスバー30を用いることができる。こうすることでも、4個の端子14を接続するために必要な電線の本数を減らすことが可能である。
【0086】
また、ホルダや電線、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。
【符号の説明】
【0087】
10 リレー(電気部品)
14 端子
14b 第2接点端子(第1端子)
14c 第1コイル端子(第2端子)
20 ホルダ(リレーの端子を挿入して保持する部材)
222b 第2接点端子挿通孔(第1挿通孔)
222c 第1コイル端子挿通孔(第2挿通孔)
30,30A,30B ジョイントバスバー
31 本体部
32 第1端子接続部
33 第2端子接続部
34 連結部
35 係合片
36 第2連結部