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特開2023-177257体感シミュレート裝置及び作動システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177257
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】体感シミュレート裝置及び作動システム
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/04 20060101AFI20231206BHJP
   G09B 9/00 20060101ALI20231206BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
A63G31/04
G09B9/00 Z
G09B19/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075748
(22)【出願日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】111120259
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】516343734
【氏名又は名称】智▲ウェイ▼資訊科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(74)【代理人】
【識別番号】100115451
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 武史
(72)【発明者】
【氏名】鄭 天倪
(57)【要約】      (修正有)
【課題】体感シミュレート裝置を提供する。
【解決手段】体感シミュレート裝置は、ベース、ベースの上方に設置される可動プラットフォーム、ベースと可動プラットフォームとの間の第一側に設置され、第一クロスアーム群は、相互に交差して接続される第一アームと第二アームとを含む第一クロスアーム群、ベースと可動プラットフォームとの間における前記第一側と相対する第二側に設置され、第二クロスアーム群は、相互に交差して接続される第三アームと第四アームとを含む第二クロスアーム群、第一アームの上部と前記ベース又は第三アームの下部とを斜めに接続し、可動プラットフォームが第一方向又はその反対方向に沿って移動するように駆動するアクチュエータ、及び、第一アームの前記上部と第三アームの上部を接続するリンクを含み、ベース、可動プラットフォーム、第一アーム及び第三アームは、アクチュエータが作動しているときにほぼ平行四辺形を呈する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース、
前記ベースの上方に設置される可動プラットフォーム、
前記ベースと前記可動プラットフォームとの間の第一側に設置され、相互に交差して接続される第一アームと第二アームとを含む第一クロスアーム群、
前記ベースと前記可動プラットフォームとの間における前記第一側と相対する第二側に設置され、相互に交差して接続される第三アームと第四アームを含む第二クロスアーム群、
前記第一アームの上部と前記ベース又は第三アームの下部とを斜めに接続し、前記可動プラットフォームが第一方向又は前記第一方向の反対方向に沿って移動するように駆動するためのアクチュエータ、及び、
前記第一アームの前記上部と前記第三アームの上部とを接続するリンクを含み、
前記ベース、前記可動プラットフォーム、前記第一アーム及び前記第三アームは、前記アクチュエータが作動しているときに、ほぼ平行四辺形を呈する、ことを特徴とする体感シミュレート裝置。
【請求項2】
前記第一アームの上部及び前記第二アームの下部に設置される第一ローラー群、及び、
前記第三アームの上部及び前記第四アームの下部に設置される第二ローラー群をさらに含み、
前記第一ローラー群と前記第二ローラー群とは、共に、前記アクチュエータが作動しているときに第二方向又は前記第二方向の反対方向に沿って移動することにより、前記可動プラットフォームが昇降するようにするためのものである、ことを特徴とする請求項1に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項3】
前記アクチュエータが作動しているときに、前記可動プラットフォームと前記リンクとがほぼ前記第二方向と平行になる、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項4】
前記第一アームと前記第三アームとは、相互にほぼ平行となり、それぞれ、二つの固定端に前記ベースと接続され、
前記リンクの長さと前記二つの固定端間の距離とがほぼ等しい、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項5】
前記第一アームは、第三方向に沿って間隔を置いた第一サブアームと第二サブアームを含み、前記第一サブアームと前記第二サブアームは、第一ピン接合部を介してピン接合され、
前記第二アームは、前記第三方向に沿って間隔を置いた第三サブアームと第四サブアームを含み、前記第三サブアームと前記第四サブアームは、当該第一ピン接合部を介してピン接合される、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項6】
前記第三アームは、第三方向に沿って間隔を置いた第五サブアームと第六サブアームを含み、前記第五サブアームと前記第六サブアームとは、第二ピン接合部を介してピン接合され、
前記第四アームは、前記第三方向に沿って間隔を置いた第七サブアームと第八サブアームとを含み、前記第七サブアームと前記第八サブアームとは、当該第二ピン接合部を介してピン接合される、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項7】
前記第一サブアームと前記第三サブアームとは、相互に交差して接続され、前記第二サブアームと前記第四サブアームとは、相互に交差して接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項8】
前記第五サブアームと前記第七サブアームは、相互に交差して接続され、前記第六サブアームと前記第八サブアームは、相互に交差して接続される、ことを特徴とする請求項6に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項9】
前記第二アームと前記ベースとの間に設置される第一支持部、及び、
前記第四アームと前記ベースとの間に設置される第二支持部をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項10】
前記第一方向、前記第二方向及び前記第三方向は、相互に実質的に垂直となる、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項11】
前記第一クロスアーム群及び前記第二クロスアーム群は、X型にて接続されると共に、設置方向が同じとなる、ことを特徴とする請求項2に記載の体感シミュレート裝置。
【請求項12】
乗員を適当に乗せる乗員プラットフォーム、及び、
請求項1から11の何れかの一項に記載の複数の体感シミュレート裝置を含み、
前記体感シミュレート裝置における前記可動プラットフォームは、複数の関節部品により前記乗員プラットフォームにピン接合される、ことを特徴とする作動システム。
【請求項13】
前記複数の体感シミュレート裝置における前記アクチュエータは、操作により、前記乗員プラットフォームが前記第一方向又は前記第一方向の反対方向に沿って移動するように駆動する、ことを特徴とする請求項12に記載の作動システム。
【請求項14】
乗員を適当に乗せる乗員プラットフォーム、及び、
請求項2から11の何れか一項に記載の複数の体感シミュレート裝置、を含み、
前記体感シミュレート裝置における前記可動プラットフォームは、複数の関節部品により、前記乗員プラットフォームにピン接合され、
前記複数の体感シミュレート裝置における前記アクチュエータは、操作により、前記乗員プラットフォームが前記第二方向の軸線回りに揺動するように駆動することを特徴とする作動システム。
【請求項15】
乗員を適当に乗せる乗員プラットフォームと、
請求項5、6、7、8、10の何れか一項に記載の複数の体感シミュレート裝置であって、前記体感シミュレート裝置における前記可動プラットフォームが複数の関節部品により前記乗員プラットフォームにピン接合される複数の体感シミュレート裝置と、
前記乗員プラットフォームと前記複数の関節部品との間に設置され、前記乗員プラットフォームがほぼ前記第三方向又は前記第三方向の反対方向に沿って前記複数の関節部品における少なくとも一つに対して移動する複数の摺動部品と、を含む、ことを特徴とする作動システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体感シミュレート裝置に関し、特に、作動システムに適用される体感シミュレート裝置に関する。
【背景技術】
【0002】
体感シミュレート裝置は、一般的に、娯楽設備又は訓練設備に用いられる。一般的に、体感シミュレート裝置は、アクチュエータを備え、異なる体感をシミュレートする。よく知られているアクチュエータ設置は、その形態がほぼ直立型であり、又は、体積が相対的に大きいことから、相対的に高い空間に設置することが必要になり、空間が限られる場所にとって不利である。このような構成は、複雑さが増して、製造用コストが高くなることが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ゆえに、現在、少なくとも上記の課題を解決できる設計手段が要求されている。
【0004】
本発明は、上記の技術課題を解決できる体感シミュレート裝置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、前記体感シミュレート裝置が設けられる作動システムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施例によると、体感シミュレート裝置は、ベース、前記ベースの上方に設置される可動プラットフォーム、前記ベースと前記可動プラットフォームとの間の第一側に設置され、相互に交差して接続される第一アームと第二アームとを含む第一クロスアーム群、前記ベースと前記可動プラットフォームとの間における前記第一側と相対する第二側に設置され、相互に交差して接続される第三アームと第四アームとを含む第二クロスアーム群、前記第一アームの上部と前記ベース又は第三アームの下部とを斜めに接続し、前記可動プラットフォームが第一方向又は前記第一方向の反対方向に沿って移動するように駆動するためのアクチュエータ、及び、前記第一アームの前記上部と前記第三アームの上部とを接続するリンクを含み、前記ベース、前記可動プラットフォーム、前記第一アーム及び前記第三アームは、前記アクチュエータが作動しているときにほぼ平行四辺形を呈する。
【0007】
実施例によると、前記体感シミュレート裝置は、前記第一アームの上部及び前記第二アームの下部に設置される第一ローラー群、及び、前記第三アームの上部及び前記第四アームの下部に設置される第二ローラー群をさらに含み、前記第一ローラー群と前記第二ローラー群とは、共に、前記アクチュエータが作動しているときに第二方向又は前記第二方向の反対方向に沿って移動することにより、前記可動プラットフォームが昇降するようにする、ためのものである。
【0008】
実施例によると、前記アクチュエータが作動しているときに、前記可動プラットフォームと前記リンクとが共に、ほぼ前記第二方向と平行になる。
【0009】
実施例によると、前記第一アームと前記第三アームとは相互にほぼ平行となり、それぞれ、二つの固定端に前記ベースと接続され、前記リンクの長さと前記二つの固定端間の距離とがほぼ等しい。
【0010】
実施例によると、前記第一アームは、第三方向に沿って間隔を置いた第一サブアームと第二サブアームを含み、前記第一サブアームと前記第二サブアームは、第一ピン接合部を介してピン接合され、前記第二アームは、前記第三方向に沿って間隔を置いた第三サブアームと第四サブアームを含み、前記第三サブアームと前記第四サブアームは、当該第一ピン接合部を介してピン接合される。
【0011】
実施例によると、前記第三アームは、第三方向に沿って間隔を置いた第五サブアームと第六サブアームとを含み、前記第五サブアームと前記第六サブアームとは、第二ピン接合部を介してピン接合され、前記第四アームは、前記第三方向に沿って間隔を置いた第七サブアームと第八サブアームとを含み、前記第七サブアームと前記第八サブアームとは、第二ピン接合部を介してピン接合される。
【0012】
実施例によると、前記第一サブアームと前記第三サブアームとは、相互に交差して接続され、前記第二サブアームと前記第四サブアームとは、相互に交差して接続される。
【0013】
実施例によると、前記第五サブアームと前記第七サブアームとは、相互に交差して接続され、前記第六サブアームと前記第八サブアームとは、相互に交差して接続される。
【0014】
実施例によると、前記体感シミュレート裝置は、前記第二アームと前記ベースとの間に設置される第一支持部、及び、前記第四アームと前記ベースとの間に設置される第二支持部をさらに含む。
【0015】
実施例によると、前記第一方向、前記第二方向及び前記第三方向は、相互に実質的に垂直となる。
【0016】
実施例によると、前記第一クロスアーム群及び前記第二クロスアーム群は、共に、X型にて接続され、設置方向が同じとなる。
【0017】
他の実施例によると、作動システムは、乗員を適当に乗せる乗員プラットフォーム、及び、複数の前記体感シミュレート裝置を含み、前記体感シミュレート裝置における前記可動プラットフォームは、複数の関節部品により、前記乗員プラットフォームにピン接合される。
【0018】
実施例によると、前記複数の体感シミュレート裝置における前記アクチュエータは、操作により、前記乗員プラットフォームが前記第一方向又は前記第一方向の反対方向に沿って移動するように駆動する。
【0019】
実施例によると、前記複数の体感シミュレート裝置における前記アクチュエータは、操作により、前記乗員プラットフォームが前記第二方向の軸線回りに揺動するように駆動する。
【0020】
実施例によると、前記作動システムは、前記乗員プラットフォームと前記複数の関節部品との間に設置され、前記乗員プラットフォームがほぼ前記第三方向又は前記第三方向の反対方向に沿って前記複数の関節部品における少なくとも一つに対して移動する複数の摺動部品をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す正面図である。
図2】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す背面図である。
図3】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す斜視図である。
図4】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す斜視図である。
図5】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す側面図である。
図6】本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す斜視図である。
図7】本発明の実施例が提供する作動システムを示す斜視図である。
図8】作動システムの一部を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す正面図であり、図2は本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す背面図であり、図3及び図4は本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す斜視図であり、図5は本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す側面図であり、図6は本発明の実施例が提供する体感シミュレート裝置を示す斜視図であり、図7は本発明の実施例が提供する作動システムを示す斜視図であり、図8は作動システムの一部を示す拡大図である。図1乃至図7では、第一方向D1、第二方向D2及び第三方向D3は、相互にほぼ垂直となる。体感シミュレート裝置100は、上下方向に移動することが可能であり、シミュレートプラットフォーム又は娯楽設備に適用され得る。図1乃至図5に示すように、体感シミュレート裝置100は、ベース102、可動プラットフォーム104、第一クロスアーム群106、第二クロスアーム群108、アクチュエータ110及びリンク112を含む。
【0023】
ベース102は、水平面(第二方向D2及び第三方向D3により形成された平面)に設置される。可動プラットフォーム104は、ベース102に設置されており、ベース102に可動接続される。ベース102と可動プラットフォーム104との間には、第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とが設けられる。第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とは、それぞれ、ベース102における相対する両側に設置される。第一クロスアーム群106は、相互に交差して接続される第一アーム114と第二アーム116とを含み、第二クロスアーム群108は、相互に交差して接続される第三アーム118と第四アーム120とを含む。実施例によると、第一アーム114は、第一ピン接合部124を介して第二アーム116にピン接合され、第三アーム118は、第二ピン接合部126を介して第四アーム120にピン接合され、第一クロスアーム群106及び第二クロスアーム群108がアクチュエータ110の作動に従うようにする。実施例によると、第一クロスアーム群106及び第二クロスアーム群108は、共に、X型にて接続される。より具体的に、第一アーム114と第二アーム116とがX型にて接続され、第三アーム118と第四アーム120とがX型にて接続されることにより、挟み型昇降構成を形成してアクチュエータ110の運動に従って伸縮する。
【0024】
実施例によると、第一アーム114は、第三方向D3に沿って間隔を置いた第一サブアーム114Aと第二サブアーム114Bとを含み、第一サブアーム114Aと第二サブアーム114Bは、第一ピン接合部124を介して相互にピン接合される。なお、第二アーム116は、第三方向D3に沿って間隔を置いた第三サブアーム116Aと第四サブアーム116Bとを含み、第三サブアーム116Aと第四サブアーム116Bとは、第一ピン接合部124を介して相互にピン接合される。実施例によると、第一アーム114の下方側は、第一固定端130がベース102に固定設置される。実施例によると、第一サブアーム114Aと第二サブアーム114Bとは、第一接続部122を介して相互に接続され、第一接続部122は、ファスナー(例えばリンク又はネジ付きロッドであるがそれらの限りでない)により、第一サブアーム114Aと第二サブアーム114Bとを接続する。
【0025】
実施例によると、第三アーム118は、第三方向D3に沿って間隔を置いた第五サブアーム118Aと第六サブアーム118Bとを含み、第五サブアーム118Aと第六サブアーム118Bとは、第二ピン接合部126を介して相互にピン接合される。なお、第四アーム120は、第三方向D3に沿って間隔を置いた第七サブアーム120Aと第八サブアーム120Bをと含み、第七サブアーム120Aと第八サブアーム120Bとは、第二ピン接合部126を介して相互にピン接合される。実施例によると、第三アーム118は、下側に、第二固定端132がベース102に固定設置される。
【0026】
図3及び図4に示すように、実施例によると、第一サブアーム114Aと第三サブアーム116Aとは、相互に交差して接続され、第二サブアーム114Bと第四サブアーム116Bが相互に交差して接続される。実施例によると、第五サブアーム118Aと第七サブアーム120Aとは、相互に交差して接続され、第六サブアーム118Bと第八サブアーム120Bとは、相互に交差して接続される。実施例によると、第一サブアーム114Aと第三サブアーム116AとからなるX型接続、及び、第二サブアーム114Bと第四サブアーム116BとからなるX型接続とは、第一ピン接合部124(例えば回転軸であるがその限りでない)を介して回転可能であり、第五サブアーム118Aと第七サブアーム120AとからなるX型接続、及び、第六サブアーム118Bと第八サブアーム120BとからなるX型接続は、第二ピン接合部126(例えば回転軸であるがその限りでない)を介して回転可能であり、そして、アクチュエータ110の運動に従う。
【0027】
図1乃至図5に示すように、アクチュエータ110は、第一アーム114の上部とベース102に斜めに接続される。又は、図6に示すように、アクチュエータ110は、第一アーム114の上部と第三アーム118の下部に斜めに接続される。図1乃至図6を合わせて参照すると、アクチュエータ110は、可動プラットフォーム104が第一方向D1又は第一方向D1の反対方向に沿って移動するように駆動する。より詳しくすると、アクチュエータ110は、一方側が第一接続部122に接続され、他方側がベース102又は第三アーム118の下部(例えば図6)に接続される。アクチュエータ110が伸縮するときには、可動プラットフォーム104がベース102に対して上下を移動するように駆動して、昇降(heave)の体感を実現する。アクチュエータ110は、起立型でも横型でもなく、傾斜型に設置することから、設置用空間の高さを効果的に低くすることができる。アクチュエータ110は、電気シリンダー、気圧シリンダー、油圧シリンダー、モータ(例えば減速モータ又はステップモータ)又はエネルギーを、制御される移行や行程に転換する他の装置とされてもよい。
【0028】
図1乃至図6に示すように、リンク112は、第一アーム114の上部と第三アーム118の上部とをほぼ水平に接続する。アクチュエータ110が作動しているときには、ベース102、可動プラットフォーム104、第一アーム114及び第三アーム118がほぼ平行四辺形を呈する。実施例によると、ベース102、可動プラットフォーム104及びリンク112は、共に、ほぼ前記第二方向D2に平行となる。リンク112は、長さがほぼ第一固定端130及び第二固定端132との間の距離Hと等しい。しかも、第一アーム114と第三アーム118とは、相互にほぼ平行となると共に、長さが等しい。ゆえに、第一アーム114、リンク112、第三アーム118と二つの固定端130、132とによって、ほぼ平行四辺形が形成される。そして、アクチュエータ110が伸縮するときには、可動プラットフォーム104が上下を水平かつ安定に移動するように確保することができる。他の実施例によると、リンク112は、一つ又は複数配置されもよい。その配置は、第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とが安定かつ同期に移動することにより、可動プラットフォーム104が上下を水平かつ安定に移動するように確保することを目的とする。
【0029】
実施例によると、第一アーム114の上部と第二アーム116の下部とには、それぞれ第一ローラー群134が設けられる。第三アーム118の上部と第四アーム120の下部とには、それぞれ第二ローラー群136が設けられる。図1図3図4及び図6に示すように、実施例によると、第一ローラー群134を有する第一クロスアーム群106は、アクチュエータ110の左側に設置される。第二ローラー群136を有する第二クロスアーム群108は、アクチュエータ110の右側に設置される。二つのローラー群134、136を有する第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とは、それらの設置方向が共に同じ方向である。図1から見ると、第一クロスアーム群106のローラー群134が右側に向かう。第二クロスアーム群108のローラー群136も右側に向かう。なお、第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108との配置は、上記の実施例に限られない。二つのローラー群134、136を有する第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とを設置する方向は、いずれも、左側に向かう。リンク112における第一アーム114及び第三アーム118と接続する一方側がベース102に対して可動可能である。そうすると、アクチュエータ110は、リンク112を介して、第一アーム114及び第三アーム118が第二方向D2又は第二方向D2の反対方向に沿って移動するように連動し、可動プラットフォーム104が昇降するようになる。リンク112の役割は、アクチュエータ110の運動に従って、第一クロスアーム群106と第二クロスアーム群108とが安定に伸縮するように連動するということにある。ゆえに、リンク112は、ローラー群134、136を有する一方側、つまり、図1乃至図6に示す第一アーム114の上部及び第三アーム118の上部に設置されなければならない。
【0030】
図3に示すように、より詳しくすると、第一サブアーム114Aと第二サブアーム114Bとの上部には、それぞれ第一ローラー134a、134bが設けられる。第一ローラー134a、134bは、第一サブアーム114Aの上部と第二サブアーム114Bの上部との間のリンク本体に取り付けられる。第三サブアーム116Aと第四サブアーム116Bとの下部には、それぞれ第一ローラー134c、134dが設けられる。図3乃至図5を合わせて参照すると、第五サブアーム118Aと第六サブアーム118Bとの上部には、それぞれ第二ローラー136a、136bが設けられる。第二ローラー136a、136bは、第五サブアーム118Aの上部と第六サブアーム118Bとの上部の間のリンク本体に取り付けられる。第七サブアーム120Aと第八サブアーム120Bとの下部には、それぞれ第二ローラー136c、136dが設けられる。このため、組み立てがコンパクトになる。なお、第一ローラー群134と第二ローラー群とを設置することにより、アクチュエータ110が伸縮するときに、第一ローラー群134と第二ローラー群136とが水平に往復移動し、これに合わせて、可動プラットフォーム104が安定に昇降するようになる。
【0031】
図1乃至図6に示すように、実施例によると、第二アーム116とベース102との間に第一支持部138を設置し、第四アーム120とベース102との間に第二支持部140を設置する。より詳しくは、第一支持部138は、ベース102に設置され、第三サブアーム116A及び第四サブアーム116Bの第一ローラー134c、134dの下方に設置される。又は、第二支持部140は、ベース102に設置され、第七サブアーム120A及び第八サブアーム120Bの第二ローラー136c、136dの下方に設置される。そして、第一ローラー134c、134d及び第二ローラー136c、136dに支持及び移動を行う空間を提供する。注意すべきことは、二つの支持部138、140についての配置が上記の実施例に限られないということである。
【0032】
図7は、本発明の実施例が提供する作動システムを示す斜視図であり、作動システムの一部を示す拡大図である。図1乃至図7に示すように、作動システム150は、乗員プラットフォーム160、複数の体感シミュレート裝置100及び複数の関節部品170を含む。作動システム150は、人員を乗せて異なる方向に移動し、プラットフォーム又は娯楽設備をシミュレートすることに適用される。乗員プラットフォーム160は、複数の関節部品170を介して複数の体感シミュレート裝置100にピン接合され、乗員を乗せることに適用される。乗員プラットフォーム160は、第二方向D2回りに複数の関節部品170とピン接合することにより、乗員プラットフォーム160が第二方向D2回りに複数の関節部品170及び複数の体感シミュレート裝置100に対して旋回運動する。そのうち、複数の関節部品170は、関節機械の構成の一つであり、関節構成によりピン接合を形成する技術手段が本発明の技術分野では周知であり、市販されている製品に適用されてきたことから、ここで詳しく説明しない。
【0033】
図7に示すように、対称に配置される実施例によると、作動システム150は、二つの体感シミュレート裝置100を含んでもよい。二つの体感シミュレート裝置100は、それぞれ、乗員プラットフォーム160における相対する両側に設置されると共に、乗員プラットフォーム160とピン接合される。二つの体感シミュレート裝置100を配置することは、アクチュエータ110がそれぞれ乗員プラットフォーム160に力を加えることによりトルクが生じて、乗員プラットフォーム160が第二方向D2回りに揺動し、及び/又は、第一方向D1又は前記第一方向D1の反対方向に移動するように促進する。例を挙げると、二つのアクチュエータ110は、操作により、同期かつ同じである行程が生じると、乗員プラットフォーム160が第一方向D1又は前記第一方向D1の反対方向に沿ってベース102に対して上下を同期移動するように駆動する。一方、二つのアクチュエータ110は、操作により異なる行程が生じると、乗員プラットフォーム160が前記第二方向D2の軸線回りにベース102に対して揺動するように駆動する。ゆえに、乗員プラットフォーム160、体感シミュレート裝置100及び関節部品170の接続関係に基づいて、作動システム150が複数の体感シミュレート裝置100により昇降(heave)と左右転がり(roll)の移動モードをシミュレートすることができ、構成が簡単になるという利点を有する。この設計は、シミュレートエレベーターの昇降、空飛ぶ絨毯、サーフィン、飛行などの体感と体験に適用されるが、それらに限られるものではない。
【0034】
図7図8に示すように、実施例によると、作動システム150は、複数の摺動部品180をさらに含み、それらの設置形態は、摺動部品180(例えばスライドレールであるがその限りでない)をその一方側に位置する乗員プラットフォーム160の下方に固定してから、関節部品170を摺動部品180に摺動可能に設置することにより、ほぼ水平向に沿う移行を行う。そうすると、体感シミュレート裝置100が、昇降(heave)及び左右転がり(roll)の作動をシミュレートするときには、乗員プラットフォーム160が、複数の関節部品170の少なくとも一つに対して摺動することができ、作動システム150が剛性という問題により折られてしまうことを避けられる。そのうち、摺動部品180を設置する形態は、上記の実施例に限られない。
【0035】
図7図8に示すように、実施例によると、作動システム150は、乗員プラットフォーム160とベース102との間に設置される複数の柱体190をさらに含む。複数の柱体190と乗員プラットフォーム160との間には、複数の緩衝部192をさらに設置してもよい。複数の緩衝部192は、作動システム150に異常が発生すると、緩衝部192が乗員プラットフォーム160と体感シミュレート裝置100との間における少なくとも一つの衝突を緩衝することにより、乗員プラットフォーム160が下へ(例えば第一方向D1の反対方向)動く可能範囲が控えられるようにし、作動システム150に安全性を高めるためのものである。なお、複数の緩衝部192は、緩衝という機能を提供することにより、乗員プラットフォーム160に乗る利用者に快適な体験を与える。
【0036】
なお、作動システム150は、その配置が上記の実施例に限られない。他の実施例によると、作動システム150は、非対称に設置された複数の体感シミュレート裝置100(図示せず)を有し、乗員プラットフォーム160が移動し、及び/又は、揺動するように駆動してもよい。
【0037】
本発明が提供する体感シミュレート裝置は、構成が簡単であり、その製造用コストがそうたい
的に低く、安定に作動し、設置用空間の高さが相対的小さく、特に、空間が限られる場所にも適用される利点を持っている。体感シミュレート裝置は、作動システムに適用されると、昇降(heave)及び左右転がり(roll)という体感及び体験を提供することができる。
【0038】
以上の記載は、本発明における複数の異なる実施例によるものであり、そのうちの各特徴は、個別又は異なる組み合わせた形態により実施され得る。したがって、本発明の実施形態は、原則的に、本発明の具体的な実施例を開示するためのものであるが、本発明が開示した実施例に限られない。さらに、先に説明及びその図面は、本発明の例示を示すためのものであるが、その限りでない。他の部品に対する変化や組み合わせも可能であり、本発明の趣旨や範囲に反するものでない。
【符号の説明】
【0039】
100 体感シミュレート裝置
102 ベース
104 可動プラットフォーム
106 第一クロスアーム群
108 第二クロスアーム群
110 アクチュエータ
112 リンク
114 第一アーム
114A第一サブアーム
114B第二サブアーム
116 第二アーム
116A第三サブアーム
116B第四サブアーム
118 第三アーム
118A第五サブアーム
118B第六サブアーム
120 第四アーム
120A第七サブアーム
120B第八サブアーム
122 第一接続部
124 第一ピン接合部
126 第二ピン接合部
130 第一固定端
132 第二固定端
134 第一ローラー群
134a、134b、134c、134d第一ローラー
136 第二ローラー群
136a、136b、136c、136d第二ローラー
138 第一支持部
140 第二支持部
150 作動システム
160 乗員プラットフォーム
170 関節部品
180 摺動部品
190 柱体
192 緩衝部
H 距離
D1 第一方向
D2 第二方向
D3 第三方向

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8