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特開2023-177312プロモーション管理装置、プロモーション管理システム、プロモーション管理方法、及びプログラム
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  • 特開-プロモーション管理装置、プロモーション管理システム、プロモーション管理方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177312
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】プロモーション管理装置、プロモーション管理システム、プロモーション管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20231206BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088549
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】P 2022088406
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】515139846
【氏名又は名称】ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】所定の店舗において顧客を特定する情報を取得したことに応じて、当該所定の店舗で利用可能なクーポン等のプロモーション情報を当該顧客の端末に出力させることができる技術を提案する。
【解決手段】プロモーション管理装置としてのサーバ1は、店舗Sにおいて顧客を特定する情報を顧客端末2又は店舗端末3から受信する顧客情報受信部31と、顧客を特定する情報に基づいて、顧客が所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを顧客端末へ送信するプロモーション情報送信部32を備える。これにより、所定の店舗で顧客が店舗端末に自らを特定する情報を取得させたり、又は所定の店舗で顧客が店舗を特定する情報を取得し、自らを特定する情報と共にサーバへ知らせたりするだけで、当該所定の店舗で利用可能なクーポン等のプロモーション情報を受け取ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信手段と、
前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末又は前記顧客が利用する前記所定の店舗の端末へ送信するプロモーション情報送信手段と、
を備えることを特徴とするプロモーション管理装置。
【請求項2】
前記プロモーション情報送信手段は、送信先の端末に応じて、前記プロモーション情報に差異を設ける、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロモーション管理装置。
【請求項3】
前記顧客の端末から、前記所定の店舗において前記顧客が利用を要望する所定のプロモーションの選択を受け付けるプロモーション利用要望情報受信手段と、
前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーションの利用を承認するための情報を前記店舗の端末へ送信するプロモーション利用承認情報送信手段と、
前記店舗の端末から、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付けるプロモーション出力承認情報受信手段と、
をさらに備え、
前記プロモーション情報送信手段は、前記店舗の端末から前記プロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付けたことに応じて、利用が承認された前記プロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロモーション管理装置。
【請求項4】
前記プロモーション情報送信手段は、前記プロモーション情報を出力させるためのデータを、前記店舗のデジタルサイネージ機器において放映されている動画又は音声に含まれる非可聴信号により前記顧客の端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロモーション管理装置。
【請求項5】
前記プロモーション情報送信手段は、時間帯により利用可能なプロモーション情報を出力するためのデータを前記顧客の端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロモーション管理装置。
【請求項6】
前記プロモーション情報送信手段は、所定の確率で特別なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロモーション管理装置。
【請求項7】
ネットワークを介して通信可能に接続された、顧客を特定する情報を保有している顧客の端末と、所定の店舗において用いられる店舗の端末と、前記請求項1乃至5の何れか1項に記載のプロモーション管理装置と、から構成され、
前記顧客の端末は、
前記顧客を特定する情報を出力する手段と、
前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記プロモーション管理装置から受信して所定の表示手段に表示する手段と、
を備え、
前記店舗の端末は、
前記顧客を特定する情報を取得する手段と、
取得した前記顧客を特定する情報を前記プロモーション管理装置へ送信する手段と、
を備えることを特徴とするプロモーション管理システム。
【請求項8】
ネットワークを介して通信可能に接続された、顧客を特定する情報を保有している顧客の端末と、所定の店舗において用いられる店舗の端末と、前記請求項1乃至5の何れか1項に記載のプロモーション管理装置と、から構成され、
前記顧客の端末は、
前記店舗を特定する情報を取得する手段と、
取得した前記店舗を特定する情報と共に、前記顧客を特定する情報を前記プロモーション管理装置へ送信する手段と、
前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記プロモーション管理装置から受信して所定の表示手段に表示する手段と、
を備え、
前記店舗の端末は、
前記店舗を特定する情報を出力する手段、
を備えることを特徴とするプロモーション管理システム。
【請求項9】
所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信ステップと、
前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末又は前記顧客が利用する前記所定の店舗の端末へ送信するプロモーション情報送信ステップと、
を有することを特徴とするプロモーション管理方法。
【請求項10】
所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信ステップと、
前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末又は前記顧客が利用する前記所定の店舗の端末へ送信するプロモーション情報送信ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロモーション管理装置、プロモーション管理システム、プロモーション管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗が顧客に来店してもらう集客のための効果的なプロモーションの一つとして、商品やサービスの提供の割引や優待等が受けられるクーポンの発行がある。このクーポンは、以前は、新聞の折込み広告(チラシ)や雑誌等の印刷物から切り離したり、店頭等で配布されたりする、紙のクーポン券であって、利用するためには当該クーポン券を持ち歩く必要があった。
ところが、近年ではスマートフォンの普及に伴い、インターネット等の通信ネットワークを介して発行される電子クーポンの利用が主流になりつつある。つまり、電子クーポンは、印刷物から切り離す手間が必要ないと共に、それを持ち歩く必要もなく、スマートフォンがあれば、例えば、単にアプリケーションと称される専用のソフトウェアを起動するだけで、利用したいときに手軽に電子クーポンを得ることができるものとなっている。
【0003】
例えば、スーパーマーケット等の店舗において、ショッピングカートを利用して買い物を行う顧客に対して、クーポン情報を提供し、割引サービスを行う電子クーポンシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-213276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、所定の店舗で利用可能なクーポン等のプロモーション情報を、顧客が把握することは容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、所定の店舗で利用可能なクーポン等のプロモーション情報を当該顧客の端末に容易に出力させることができる技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信手段と、前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末又は前記顧客が利用する前記所定の店舗の端末へ送信するプロモーション情報送信手段と、を備えることを基本とするプロモーション管理装置である。
【0008】
また、前記プロモーション情報送信手段は、送信先の端末に応じて、前記プロモーション情報に差異を設けるとよい。
【0009】
また、上記のプロモーション管理装置は、前記顧客の端末から、前記所定の店舗において前記顧客が利用を要望する所定のプロモーションの選択を受け付けるプロモーション利用要望情報受信手段と、前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーションの利用を承認するための情報を前記店舗の端末へ送信するプロモーション利用承認情報送信手段と、前記店舗の端末から、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付けるプロモーション出力承認情報受信手段と、をさらに備え、前記プロモーション情報送信手段は、前記店舗の端末から前記プロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付けたことに応じて、利用が承認された前記プロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末へ送信するとよい。
【0010】
また、前記プロモーション情報送信手段は、前記プロモーション情報を出力させるためのデータを、前記店舗のデジタルサイネージ機器において放映されている動画(画像)又は音声に含まれる非可聴信号により前記顧客の端末へ送信するとよい。
【0011】
また、前記プロモーション情報送信手段は、時間帯により利用可能なプロモーション情報を出力するためのデータを前記顧客の端末へ送信するとよい。
【0012】
また、前記プロモーション情報送信手段は、所定の確率で特別なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末へ送信するとよい。
【0013】
また、本発明の他の態様は、ネットワークを介して通信可能に接続された、顧客を特定する情報を保有している顧客の端末と、所定の店舗において用いられる店舗の端末と、上述のプロモーション管理装置と、から構成され、前記顧客の端末は、前記顧客を特定する情報を出力する手段と、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記プロモーション管理装置から受信して所定の表示手段に表示する手段と、を備え、前記店舗の端末は、前記顧客を特定する情報を取得する手段と、取得した前記顧客を特定する情報を前記プロモーション管理装置へ送信する手段と、を備えることを特徴とするプロモーション管理システムである。
【0014】
また、本発明の他の態様は、ネットワークを介して通信可能に接続された、顧客を特定する情報を保有している顧客の端末と、所定の店舗において用いられる店舗の端末と、上述のプロモーション管理装置と、から構成され、前記顧客の端末は、前記店舗を特定する情報を取得する手段と、取得した前記店舗を特定する情報と共に、前記顧客を特定する情報を前記プロモーション管理装置へ送信する手段と、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記プロモーション管理装置から受信して所定の表示手段に表示する手段と、を備え、前記店舗の端末は、前記店舗を特定する情報を出力する手段、を備えるプロモーション管理システムである。
【0015】
また、本発明の他の態様は、所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信ステップと、前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末に送信するプロモーション情報送信ステップと、を有するプロモーション管理方法である。
【0016】
また、本発明の他の態様は、所定の店舗において顧客を特定する情報を前記顧客の端末又は前記所定の店舗の端末から受信する顧客情報受信ステップと、前記顧客を特定する情報に基づいて、前記顧客が前記所定の店舗で利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータを前記顧客の端末に送信するプロモーション情報送信ステップと、をコンピュータによって実行させるコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、所定の店舗で利用可能なクーポン等のプロモーション情報を当該顧客の端末に容易に出力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係るプロモーション管理システムの概要を示す図である。
図2】本実施形態に係るプロモーション管理システムのシステム構成図である。
図3】本実施形態に係るサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5】プロモーション管理処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態における画面構成の一例を示す図である。
図7】本実施形態において顧客を特定する情報を読み取る例を示す図である。
図8】プロモーション管理処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<概略>
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るプロモーション情報の一つとしてクーポンが発行されるプロモーション管理システムの概要を示す図である。本実施形態では、店舗Sへ出向いた顧客が、顧客(自ら)を特定する情報を所定の店舗の端末(以下、「店舗端末3」という。)に取得させる。そして、サーバ1から、当該店舗Sで利用可能なクーポンを、顧客の端末(以下、「顧客端末2」という。)や顧客が利用する店舗端末3で受け取る。
また、本実施形態では、店舗Sへ出向いた顧客が、当該店舗Sを特定する情報と共に、顧客を特定する情報をサーバ1へ提供することにより、サーバ1から、当該店舗Sで利用可能なクーポンを顧客端末2で受け取ることができる。
【0020】
ここで、プロモーション情報は、本実施形態ではクーポンである例について説明するが、現在利用可能な発行済クーポンがあることを顧客に知らせるリマインド(通知)や、店舗Sへ次回出向いたときに利用可能なクーポン情報等とすることができる。
【0021】
顧客を特定する情報とは、店舗Sがクーポンを発行又は管理する上で、他の顧客と区別するために用いる識別情報である。顧客を特定する情報としては、例えば、顧客の氏名や住所といった、いわゆる個人情報でもよいが、クーポンを発行するサービスを享受することを求める顧客に対して店舗Sが独自に付与する識別情報(例えば、顧客ID)とすることができる。
店舗Sが付与する識別情報は、例えば、本実施形態のプロモーション管理システムに対応してクーポンの発行及び利用を行う機能を有する専用のアプリケーションを、顧客が自身の顧客端末2にインストールすることに伴って付与(発行)される。
また、店舗Sが付与する識別情報は、例えば、顧客が店舗Sに対して、店舗会員カード4(図7B参照)に示す専用カードの発行と共に付与される。つまり、店舗Sが付与する識別情報は、専用のアプリケーションをインストールした顧客端末2が保有するほか、店舗Sにて発行される店舗会員カード4に格納されたものとなっている。
なお、店舗会員カード4は、磁気ストライプが入った磁気カードや、ICチップが入ったICカードとすることができ、ICカードの場合、接触型でもよいし、非接触型でもよい。更に、店舗会員カード4には、後に詳述するバーコードやQRコード(登録商標)を印刷しておくことができる。
【0022】
≪サーバ1≫
サーバ1は、店舗Sで利用可能なクーポンを発行するプロモーション管理装置であって、演算処理機能や、通信機能を有する。サーバ1は、顧客端末2及び店舗端末3に、ネットワークを介して通信可能に接続されている。サーバ1は、例えば、サーバ装置又はパーソナルコンピュータ等の電子機器により実現される。
【0023】
≪顧客端末2≫
顧客端末2は、店舗Sへ出向いた顧客が操作するコンピュータであり、演算処理機能、通信機能を有する装置である。顧客端末2は、プロモーション管理処理を実行するために必要な情報を記憶する記憶部を備える。つまり、顧客端末2は、本実施形態における上述のサービスを享受するための専用のアプリケーションや、顧客を特定する情報等、及び発行されるクーポン情報等を記憶する記憶部を備える。この記憶部は、例えば、不揮発性メモリ等から構成される。
【0024】
顧客端末2は、顧客を特定する情報や、サーバ1から送られたクーポン情報の表示が可能な情報出力部を備える。この情報出力部は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディプレイ;液晶パネル)等から構成される。顧客を特定する情報やクーポン情報は、例えば、コード化されて情報出力部に表示される。
【0025】
本システムで用いるコードとしては、情報が一方向に表示される一次元コード(バーコード)や、情報が水平方向と垂直方向の二方向に表示される二次元コードとすることができる。一次元バーコードには、JAN(EAN)や、UPC(Universal Product Code)、Code128等がある。また、二次元コードには、バーコードを多段に積み重ねたスタック型二次元コードや、マス目を塗りつぶしたような形をしたマトリックス型二次元コード等がある。スタック型二次元コードとしては、例えば、PDF417、コード49、コード16K、コーダブロック等があり、マトリックス型二次元コードとしては、例えば、データコード、QRコード(登録商標)、マキシコード、CPコード等がある。ゆえに、顧客端末2は、コード化された顧客を特定する情報やクーポン情報を、情報出力部に表示することができるものとなっている。また、情報出力部は、タッチ操作可能なタッチパネルで構成され、動画、画像、テキスト等を表示すると共に、指やタッチペンで画面上の表示に触れることにより、例えば、通信操作や文字入力操作、選択操作等の入力操作を受け付けることができるとよい。
【0026】
顧客端末2は、コード化された店舗Sの情報を読み取る読取部を備えるものとしてもよい。この読取部は、汎用のコードリーダから構成され、例えばCCD(Charge-Coupled Device)等の撮像素子を用いてコードを撮像し、撮像により得られた画像から、コードが示す店舗Sの情報を読み取ることができるものとなっている。ゆえに、読取部にて読み取った情報は、情報出力部に表示されるものとなる。
【0027】
顧客端末2は、顧客を特定する情報を記憶し、無線発信する、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグや、NFC(Near Field Communication)タグを備え、近距離無線通信によって店舗端末3と接続されるものであってもよい。近距離無線通信機能としては、静電結合方式、電磁結合方式、電磁誘導方式、電波方式、光通信方式等を含む。
【0028】
このように顧客端末2は、出力部、表示制御部を有するものとする。
出力部は、顧客を特定する情報を出力する。
表示制御部は、顧客が店舗Sで利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータをプロモーション管理装置であるサーバ1から受信して所定の表示部に表示する。
また、顧客端末2は、取得部、送信部、表示制御部を有していてもよい。
取得部は、店舗Sを特定する情報を取得する。
送信部は、取得した店舗Sを特定する情報と共に、顧客を特定する情報をサーバ1へ送信する。
表示制御部は、顧客が店舗Sで利用可能なプロモーション情報を出力させるためのデータをサーバ1から受信して所定の表示手段に表示するよう制御する。
このような顧客端末2は、例えば、携帯可能なスマートフォンやタブレットコンピュータ等により実現される。
【0029】
≪店舗端末3≫
店舗端末3は、顧客が出向いた店舗Sの従業員が操作するコンピュータ、又は店舗Sに設置された顧客が利用できるコンピュータであり、演算処理機能、通信機能を有する装置である。店舗Sは、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、量販店、ドラッグストア、ディスカウントストア、ホームセンター、倉庫型店舗等の小売店等であってもよいし、レストランやファーストフード店、カフェ、酒場等の飲食店等であってもよい。また、店舗Sは、屋内に限らず、例えば、屋台やテント等の仮設販売所といった、屋外(野外)の一定規模の敷地に設けられていてもよい。
【0030】
店舗端末3は、本実施形態のプロモーション管理システムに対応して、顧客を特定する情報の送信、クーポンの出力(発行)又は利用の承認等を行う機能を有する専用のアプリケーションがインストールされているものとする。また、店舗端末3は、上述した専用のアプリケーションや店舗Sの情報を記憶する記憶部を備える。
【0031】
店舗端末3は、コード化された顧客を特定する情報を読み取る読取部を備えるものとしてもよい。この読取部は、顧客端末2と同様、汎用のコードリーダから構成され、例えばCCD等の撮像素子を用いてコードを撮像し、得られたコード画像が示す顧客を特定する情報を読み取ることができる。
また、店舗端末3は、読取部として、顧客端末2や店舗会員カード4が保有する顧客を特定する情報を読み取る機能(例えば、RFIDリーダ)を備えるものであってもよい。
【0032】
店舗端末3は、店舗Sの情報や、サーバ1から送られたクーポンの出力(発行)を承認するための情報、及びクーポンの利用を承認するための情報等の表示が可能な情報出力部を備える。店舗Sの情報は、顧客を特定する情報と同様、例えば、コード化されて情報出力部に表示される。
【0033】
さらに、店舗端末3は、顧客を特定する情報を取得する取得部と、取得した顧客を特定する情報をサーバ1へ送信する送信部と、を備えていてもよい。
また、店舗端末3は、店舗を特定する情報を出力する出力部のみを備えるものとしてもよい。
このような店舗端末3は、例えば、店舗Sの従業員が所有するスマートフォン3Aや、店舗Sで従業員が操作するタブレットコンピュータ3Bのほか、店舗Sの入り口や各売り場に設置されたデジタルサイネージ機器3C、店舗Sに設置され、顧客が自由に利用できるプリンタ3D等により実現される。
【0034】
デジタルサイネージ機器3Cは、ディスプレイやプロジェクタといったデジタル映像の表示が可能な表示部を備える装置である。デジタルサイネージ機器3Cには、コンテンツを書き込んだUSBメモリやSDカード等を差し込んで、ディスプレイ等に表示するスタンドアロン型もあるが、本実施形態においては、コンテンツをサーバへアップロードし、有線LANやWi-Fi等のネットワークを通じてディスプレイ等に表示させるネットワーク配信型が望ましい。
【0035】
また、デジタルサイネージ機器3Cは、上述した記憶部や読取部と共に、情報出力部、顧客検出部等を備える。
情報出力部は、種々のメッセージを出力する機能部であって、液晶パネルやLEDパネル等の表示デバイスにメッセージを表示してもよいし、スピーカ等の音響デバイスによってメッセージを出力してもよい。音響デバイスによるメッセージの出力は、デジタルサイネージ機器3Cにおいて放映されている動画又は音声に含まれる非可聴信号(例えば、高周波音声信号等)により行うことができる。つまり、動画又は音声における信号音に紐付けたプロモーション情報が顧客端末2上に自動で表示されるものとなる。
【0036】
顧客検出部は、デジタルサイネージ機器3Cの近傍の顧客を検出する機能部である。顧客検出部は、定期的又は所定のタイミングで、例えば、顧客を特定する情報の送信要求を近距離無線通信によって送信する。顧客検出部は、当該要求を受信した顧客端末2から顧客を特定する情報を含む応答情報を取得する。そして、顧客検出部は、顧客端末2から顧客を特定する情報を取得すると、当該顧客を特定する情報を含む来店通知をサーバ1へ送信する。このように、顧客検出部は、来店した顧客が所持する顧客端末2と近距離無線通信によって通信することで、顧客を特定する情報を取得する。
【0037】
プリンタ3Dは、顧客端末2や店舗会員カード4が保有する顧客を特定する情報を読み取る機能(例えば、RFIDリーダ)を備え、顧客を特定する情報に基づいて発行されたクーポン情報を紙クーポンとして発行するための装置である。つまり、プリンタ3Dは、顧客端末2の操作が苦手な顧客であっても、本サービスを享受できるように設けられた顧客が自由に利用できる店舗設備である。
【0038】
<システム構成>
図2は、本実施形態に係るプロモーション管理システムのシステム構成の概要を示す図である。本実施形態に係るプロモーション管理システムは、サーバ1と、顧客を特定する情報を保有している顧客端末2と、店舗Sにおいて用いられる店舗端末3とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続して構成される。また、本実施形態に係るプロモーション管理システムは、顧客を特定する情報を記憶する店舗会員カード4を含めるものとしてもよい。
なお、サーバ1、顧客端末2、店舗端末3、店舗会員カード4は、上述と同様のため、説明を省略する。
【0039】
<ハードウェア構成>
図3は、本実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0040】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。すなわち、CPU11は、プログラムに従って各種の処理を実行する、サーバ1全体の動作を制御するプロセッサである。また、プログラムは、例えば、サーバ1の各部を動作させるためのオペレーティングシステムやファームウェア、或いは、後述の機能ブロックを実現するためのアプリケーションソフトウェアといったプログラムである。
【0041】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0042】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス、マイク等で構成され、ユーザUの指示操作を受け付け、受け付けた指示操作に応じて各種情報を入力する。なお、例えば、タッチパネルにより、出力部16と入力部17とを一体にして実現してもよい。
【0043】
記憶部18は、サーバ1が情報処理を実行するために必要な各種データを記憶するものであって、例えば、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成される。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0044】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0045】
なお、サーバ1は単体で動作する装置に限らず、ネットワークNを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、一般にクラウドサーバ又はクラウドストレージと称される、インターネット等のネットワークNに接続された一つ以上のサーバが含まれ得る。
【0046】
<機能構成>
図4は、本実施形態に係るサーバ1における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
サーバ1のCPU11においては、動作する際に、顧客情報受信部31、プロモーション情報送信部32、プロモーション利用承認情報送信部33、プロモーション出力承認情報受信部34、プロモーション利用要望情報受信部35、プロモーション利用確認情報送信部36、プロモーション利用承認情報受信部37が機能する。
すなわち、本実施形態に係るサーバ1は、補助記憶装置(例えば、ROM)に記憶された各種のプログラム(OS、アプリケーション等)が主記憶装置(RAM)にロードされ、CPU11により実行されることによって、顧客情報受信部31、プロモーション情報送信部32、プロモーション利用承認情報送信部33、プロモーション出力承認情報受信部34、プロモーション利用要望情報受信部35、プロモーション利用確認情報送信部36、プロモーション利用承認情報受信部37を含む装置として機能する。
【0047】
顧客情報受信部31は、顧客を特定する情報を受信する。具体的には、顧客情報受信部31は、店舗Sにおいて顧客を特定する情報を顧客端末2又は店舗Sの店舗端末3から受信する。つまり、顧客情報受信部31は、顧客を特定する情報を、従業員が所有するスマートフォン3Aや、従業員が操作するタブレットコンピュータ3B、店舗Sの入り口や各売り場に設置されたデジタルサイネージ機器3C、店舗Sに設置されたプリンタ3D等の店舗端末3、又は顧客端末2から受信する。
【0048】
プロモーション情報送信部32は、顧客を特定する情報に基づいて、顧客が店舗Sで利用可能なプロモーション情報(例えば、クーポン)を出力させるためのデータを、顧客端末2又は顧客が利用する店舗Sの店舗端末3へ送信する。つまり、プロモーション情報送信部32は、プロモーション情報として顧客が店舗Sで利用可能なクーポンを発行するためのデータを、顧客端末2や、顧客が利用するデジタルサイネージ機器3C、プリンタ3D等へ送信する。
【0049】
また、プロモーション情報送信部32は、店舗端末3からプロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付けたことに応じて、利用が承認されたプロモーション情報を出力させるためのデータを顧客端末2へ送信する。ここで、後述するように、店舗Sの従業員の裁量によって利用が承認される。つまり、プロモーション情報送信部32は、後述するように、店舗Sの従業員の裁量によって利用が承認されたクーポンを発行するためのデータを、顧客端末2、又は顧客が利用するプリンタ3D等へ送信する。
【0050】
また、プロモーション情報送信部32は、プロモーション情報を出力させるためのデータを、店舗Sのデジタルサイネージ機器3Cにおいて放映されている動画又は音声に含まれる非可聴信号により顧客端末2へ送信する。
例えば、プロモーション情報送信部32は、デジタルサイネージ機器3Cから顧客を特定する情報を受け付けることに応じて、プロモーション情報を出力させるためのデータを、近距離無線通信により顧客端末2へ送信する。
また、例えば、プロモーション情報送信部32は、デジタルサイネージ機器3Cを特定する情報と共に、顧客を特定する情報を顧客端末2から受け付けることに応じて、プロモーション情報を出力させるためのデータを、近距離無線通信により顧客端末2へ送信する。
これにより、店舗Sのデジタルサイネージ機器3Cが放映する動画が見える範囲(又は音声が聞こえる範囲)に顧客を誘導しつつ、店舗Sで利用可能なプロモーションの利用を促すことができる。
【0051】
また、プロモーション情報送信部32は、時間帯により利用可能なプロモーション情報を出力するためのデータを顧客端末2へ送信する。つまり、プロモーション情報送信部32は、顧客が店舗Sで利用可能であって、かつ利用時間が限定されたクーポンを出力するためのデータを顧客端末2へ送信する。これにより、時間帯により利用可能なクーポンにより顧客を店舗Sに誘導することができる。
【0052】
さらに、プロモーション情報送信部32は、所定の確率で特別なプロモーション情報を出力させるためのデータを顧客端末2へ送信する。つまり、プロモーション情報送信部32は、割引率や値引き額を高めたクーポンや、日時や曜日に関係なく無条件で利用できるクーポン、所定のプレゼントを獲得できるクーポン、といった特別なクーポンをランダムに発行するためのデータを顧客端末2へ送信する。これにより、いわゆる“当たり”が出るプロモーションにより顧客を店舗Sに誘導することができる。つまり、いわゆるガチャやクジ引きのような演出を入れることで、プロモーションを効果的に高めることができる。
【0053】
プロモーション利用承認情報送信部33は、顧客を特定する情報に基づいて、顧客が店舗Sで利用可能なプロモーションの利用を承認するための情報を店舗端末3へ送信する。
ここで、プロモーションの利用の承認とは、従業員等が顧客に対して発行することができるプロモーションの利用に対する承認をいう。つまり、顧客を特定する情報に基づいてサーバ1側で抽出したプロモーションの利用に対する承認ではなく、店舗Sの従業員等が顧客と対話をすることで、従業員等が顧客に対して発行することができるプロモーションの利用に対する承認である。具体的には、店舗Sの従業員等に対して、顧客が所定のプロモーションを利用することを認める裁量権を与えるものであって、店舗Sの店舗端末3による従業員等の承認操作に基づいて、プロモーションの利用を承認させることができるものである。
これにより店舗Sの従業員等が顧客と対話をする機会を提供しつつ、顧客に明示的にプロモーションの利用を承認することができる。
【0054】
プロモーション出力承認情報受信部34は、店舗端末3から、顧客が店舗Sで利用可能なプロモーションの利用を承認する旨の情報を受け付ける。つまり、プロモーション出力承認情報受信部34は、店舗Sの従業員が裁量によって利用を承認した(発行した)クーポンを特定する情報を受け付ける。
【0055】
プロモーション利用要望情報受信部35は、顧客端末2から、店舗Sにおいて顧客が利用を要望する所定のプロモーションの選択を受け付ける。つまり、プロモーション利用要望情報受信部35は、店舗Sにおいて顧客が利用することを要望したクーポンを特定する情報を顧客端末2から受け付ける。
【0056】
プロモーション利用確認情報送信部36は、所定のプロモーションの選択を受け付けた場合に、所定のプロモーションの利用可否の確認をするための情報を店舗端末3へ送信する。つまり、プロモーション利用確認情報送信部36は、店舗Sにおいて顧客が利用することを要望したクーポンに誤りが無いか、店舗Sの従業員が顧客に対して確認するための情報を店舗端末3へ送信する。
【0057】
プロモーション利用承認情報受信部37は、店舗端末3から、所定のプロモーションの利用を承認する旨の情報を受信する。つまり、プロモーション利用承認情報受信部37は、店舗Sにおいて利用することを要望したクーポンに誤りが無いか、店舗Sの従業員が顧客に対して確認した承認結果に関する情報を受信する。
なお、店舗端末3が、顧客端末2に表示されたクーポン情報(例えば、二次元コード)を読み込み、当該クーポン情報を受け付けた場合に、承認されたものとしてもよい。
また、店舗端末3が、サーバ1からの送信(すなわち、クーポンの利用可否の確認をするための情報の送信)に対する返信を行った場合に、承認されたものとしてもよい。
【0058】
また、図4に示すサーバ1の記憶部18においては、顧客情報DB41、プロモーション情報DB42が設けられている。
顧客情報DB41は、顧客に関する情報を記憶する。すなわち、顧客情報DB41は、顧客の生年月日や年齢、性別、配偶者の有無、興味のあるカテゴリ、といった顧客が利用可能なプロモーションを導き出すのに必要な情報を記憶する。また、顧客情報DB41は、サーバ1より発行された各種クーポンの情報を記憶するものとしてもよい。
【0059】
プロモーション情報DB42は、店舗Sにおいて利用可能なプロモーション情報を記憶する。すなわち、プロモーション情報DB42は、例えば、所定の時間帯だけ利用可能な時間帯クーポン、所定の商品やサービスを無料提供する無料クーポン、商品やサービスの価格を減額する割引クーポンや値引きクーポン、顧客の年齢や性別等の属性に応じて提供する属性クーポン、お店限定のグッズ等をプレゼントする特典付きクーポン、所定の商品を購入した場合や所定の天候といった条件を満たした場合にのみ使用できる条件付きクーポン、といったプロモーションに関する情報を記憶する。プロモーションに関する情報としては、各プロモーションのコード情報やサービス名、プロモーション発行のための属性や条件、割引価格、値引き率、対象商品・サービス等が含まれる。
【0060】
この顧客情報DB41やプロモーション情報DB42は、必ずしもサーバ1の記憶部18に設けられる必要はなく、サーバ1とネットワークNを介して通信な、例えば、クラウドサーバ等の外部記憶装置に記憶させるものとしてもよい。
【0061】
<処理内容>
図5は、本実施形態に係るプロモーション管理処理の一例を示す図である。本実施形態では、プロモーション情報として、店舗Sで利用可能なクーポンを取得する場合を例に説明する。
まず、顧客は、本サービスを享受するため、事前に顧客端末2の通信機能を用いて本サービスのサイトにアクセスし、アプリケーションソフトをインストール(ダウンロード)しておく。このアプリケーションソフトを取得することで、店舗Sにおいて利用可能な各種クーポンを得ることができる。
また、顧客は、本サービスを享受するため、事前に店舗Sに対して店舗会員カード4の発行を求め、店舗会員カード4を取得することで、店舗Sにおいて利用可能な各種クーポンを得ることもできる。
【0062】
ステップS11において、顧客情報受信部31が、店舗Sにおいて顧客を特定する情報を受信したか否か判定する処理を行う。店舗Sにおいて顧客を特定する情報を受信したか否か判定は、顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、受け付けたか否かにより行う。
【0063】
顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、サーバ1へ送信する方法としては、例えば、次のように行うことができる。
第一に、顧客端末2において顧客を特定する情報を表示し、これを店舗端末3に読み込ませ、店舗端末3が、顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、サーバ1へ送信する(二次元コードを読み取らせるパターン)。顧客端末2において顧客を特定する情報を表示する方法は、例えば、図6Aに示すように行うことができる。
【0064】
図6Aは、店舗Sに出向いた顧客が専用アプリケーションソフトを起動させたときに、顧客端末2に表示される画面構成の例を示す模式図である。図6Aにおいて、顧客端末2の表示部50には、顧客を特定する情報を二次元コード化して表示する「Myコードを表示」ボタン51と、二次元コード化された店舗Sを特定する情報を読み取る「店舗コードを読取」ボタン52と、取得したクーポン情報の一覧を表示する「クーポンを表示」ボタン53が示されている。
【0065】
顧客は、図6Aにおいて示す「Myコードを表示」ボタン51を画面上で選択(タップ)する。そうすると、図6Bに示すように、顧客端末2の表示部50に、顧客を特定する情報を二次元コード化したMyコードCCが表示される。次に、店舗Sの従業員は、例えば、店舗端末3(タブレットコンピュータ3B)を用いて、顧客端末2の表示部50に表示されたMyコードCCを読み取る。
【0066】
図6Bにおいて、タブレットコンピュータ3Bの表示部60には、顧客を特定する情報であるMyコードCCが映し出されていると共に、顧客を特定する情報をサーバ1へ送信するための「送信」ボタン61が示されている。そして、店舗Sの従業員は、図6Bにおいてタブレットコンピュータ3Bに示す「送信」ボタン61を画面上で選択(タップ)する。そうすると、タブレットコンピュータ3Bは、読み取った顧客を特定する情報と共に、店舗Sを特定する情報をサーバ1へ送信する。
【0067】
第二に、店舗端末3において店舗を特定する情報を表示し、これを顧客端末2に読み込ませ、顧客端末2が、店舗Sを特定する情報と、顧客を特定する情報を、サーバ1へ送信する(二次元コードを読み取るパターン)。
顧客は、図6Aにおいて示す「店舗コードを読取」ボタン52を画面上で選択(タップ)する。そうすると、顧客端末2のカメラ機能が立ち上がる。次に、顧客は、図6Cに示すように、従業員が所有する店舗端末3としてのスマートフォン3Aの表示部60に表示された、店舗Sを特定する情報を二次元コード化した店舗コードSCを顧客端末2で読み取る。
【0068】
図6Cにおいて、顧客端末2の表示部50には、店舗Sを特定する情報である店舗コードSCが映し出されていると共に、店舗Sを特定する情報をサーバ1へ送信するための「送信」ボタン54が示されている。そして、顧客は、図6Cにおいて顧客端末2に示す「送信」ボタン54を画面上で選択(タップ)する。そうすると、顧客端末2は、読み取った店舗Sを特定する情報と共に、顧客端末2が保有する顧客を特定する情報がサーバ1へ送信する。
【0069】
第三に、店舗Sの入り口や各売り場に設置された店舗端末3で、顧客端末2が保有する顧客を特定する情報を取得し、店舗端末3が、顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、サーバ1へ送信する(近接を検知するパターン)。
例えば、図7Aに示すように、顧客端末2が、デジタルサイネージ機器3C(店舗端末3)から、要求情報を受信する。ここで、要求情報は、顧客を特定する情報の要求情報である。当該要求情報は、例えば、近距離無線通信又は非可聴信号を用いて送信される。なお、近距離無線通信又は非可聴信号を用いて、上述の要求信号を受信したことにより、顧客端末2とデジタルサイネージ機器3Cとが、所定の距離以内に位置するとみなされるものとする。
そして、顧客端末2は、この要求情報の受信に応じて、顧客を特定する情報を含む応答情報をデジタルサイネージ機器3Cへ送信する。
そうすると、デジタルサイネージ機器3Cは、送信された顧客を特定する情報と共に、デジタルサイネージ機器3C自身を特定する情報(店舗Sを特定する情報)をサーバ1へ送信する。
【0070】
図7Aでは、デジタルサイネージ機器3Cから、定期的又は所定のタイミングで、上述の要求情報が顧客端末2に対して送信されることが示されている。
【0071】
第四に、店舗Sに設置された店舗端末3で、顧客が保有する店舗会員カード4が記憶する顧客を特定する情報を取得し、店舗端末3が、顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、サーバ1へ送信する(会員カードをかざすパターン)。
顧客は、図7Bに示すように、プリンタ3D(店舗端末3)のカードリーダCRへ店舗会員カード4をかざす。そうすると、プリンタ3DのカードリーダCRは、かざされた店舗会員カード4に記憶される顧客を特定する情報を読み取る。そして、プリンタ3Dは、読み取った顧客を特定する情報と、店舗Sを特定する情報を、サーバ1へ送信する。
なお、店舗会員カード4の代わりに、顧客端末2を、プリンタ3DのカードリーダCRへかざすものとしてもよい。
【0072】
ステップS11の結果、顧客情報受信部31が、店舗Sにおいて顧客を特定する情報を受信したと判定した場合(S11-YES)、ステップS12に進み、そうでない場合(S11-NO)は、ステップS11での判定を繰り返し行う。
【0073】
ステップS12において、プロモーション情報送信部32が、顧客を特定する情報に基づいて、顧客が店舗Sで利用可能なクーポン情報を抽出する。つまり、発行可能なクーポンとして、上述した時間帯クーポンや、無料クーポン、割引クーポン、値引きクーポン、属性クーポン、特典付きクーポン、条件付きクーポン、等があるか否か判定する処理を行って利用可能なクーポン情報を抽出する。
【0074】
ステップS13において、プロモーション情報送信部32が、抽出したクーポン情報を出力させるためのデータを、顧客端末2又は顧客が利用する店舗Sの店舗端末3へ送信する処理を行い、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。
なお、発行(送信)されたクーポン情報は、例えば、マイページを設けて、顧客を特定する情報と関連付けて登録されるものとしてもよい。
以上がサーバ1での基本的なプロモーション管理処理の流れとなる。
【0075】
このように、本実施形態では、例えば、店舗Sに出向いた顧客が、当該顧客を特定する情報を顧客端末2にコード化して表示し、これを店舗端末3が読み取ってサーバ1へ送信することによって、顧客端末2は、サーバ1から店舗Sで利用可能なクーポン情報を直接電子クーポンとして取得することができるものとなる。
【0076】
また、本実施形態では、例えば、店舗Sに出向いた顧客が、店舗端末3にコード化して表示された店舗Sの情報を顧客端末2にて読み取り、これをサーバ1へ送信することによっても、顧客端末2は、サーバ1から所定の店舗で利用可能なクーポン情報を直接電子クーポンとして取得することもできる。
【0077】
また、本実施形態では、例えば、店舗Sに出向いた顧客が、当該店舗に設置されたデジタルサイネージ機器3Cに近寄ることで、デジタルサイネージ機器3Cが当該顧客を特定する情報を近距離無線通信によって読み取り、これをサーバ1へ送信することによっても、顧客端末2は、サーバ1から所定の店舗で利用可能なクーポン情報を、デジタルサイネージ機器3Cを介して顧客端末2が電子クーポンとして取得することもできる。もちろん、顧客を特定する情報を顧客端末2にコード化して表示し、これをデジタルサイネージ機器3Cの読取部で読み取り、これをサーバ1へ送信することによっても、顧客端末2は、サーバ1から所定の店舗で利用可能なクーポン情報を直接電子クーポンとして取得することもできる。さらに、デジタルサイネージ機器3Cに、店舗Sを特定する情報を二次元コード化した店舗コードSCを表示し、店舗Sに出向いた顧客が顧客端末2にて店舗コードSCを読み取り、これをサーバ1へ送信することによっても、顧客端末2は、サーバ1から所定の店舗で利用可能なクーポン情報を直接電子クーポンとして取得することもできる。
【0078】
さらに、本実施形態では、例えば、店舗Sに出向いた顧客が、当該店舗Sに設置されたプリンタ3Dに顧客端末2や店舗会員カードをかざし、プリンタ3Dに備えられたカードリーダCRが、当該顧客を特定する情報を読み取ってサーバ1へ送信する。そして、プリンタ3Dが、サーバ1から所定の店舗で利用可能なクーポン情報を取得し、これを紙に印刷することで紙クーポンとして取得することもできる。
【0079】
次に、サーバ1での詳細なプロモーション管理処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係るプロモーション管理処理の一例を示す図である。
ステップS21からステップS23までの処理は、上述したステップS11からステップS13までの処理と同じのため説明は省略する。
【0080】
ステップS24において、プロモーション利用承認情報送信部33が、顧客を特定する情報に基づいて、顧客が店舗Sで利用可能なクーポンの利用を承認するためのプロモーション利用承認情報を店舗端末3へ送信する処理を行う。
ステップS25において、プロモーション出力承認情報受信部34が、店舗端末3から、顧客が店舗Sで利用可能なクーポンの利用を承認する旨のプロモーション情報出力承認情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
その結果、プロモーション出力承認情報受信部34が、プロモーション情報の出力承認情報を受信した場合(S25-YES)、ステップS26へ進み、そうでない場合(S25-NO)はステップS27へ進む。
【0081】
ステップS26において、プロモーション情報送信部32は、店舗端末3から、クーポンの利用を承認する旨のプロモーション情報出力承認情報を受信したことに応じて、利用が承認されたクーポン情報を出力させるためのデータを顧客端末2へ送信する。
ステップS27において、プロモーション利用要望情報受信部35が、顧客端末2から、店舗Sにおいて顧客が利用を要望する所定のクーポンの選択を受け付けたか否かを判定する処理を行う。
その結果、プロモーション利用要望情報受信部35が、所定のクーポンの選択を受け付けた場合(S27-YES)、ステップS28へ進み、そうでない場合(S27-NO)はサーバ1での一連の動作は終了する(END)。
【0082】
ステップS28において、プロモーション利用確認情報送信部36が、所定のクーポンの選択を受け付けた場合に、所定のクーポンの利用可否の確認をするためのクーポン利用確認情報を店舗端末3へ送信する処理を行う。
ステップS29において、プロモーション利用承認情報受信部37が、店舗端末3から、所定のクーポンの利用を承認する旨の利用承認情報を受信したか否かを判定する処理を行う。
その結果、プロモーション利用承認情報受信部37が、利用承認情報を受信した場合(S29-YES)、ステップS30へ進み、そうでない場合(S29-NO)はサーバ1での一連の動作は終了する(END)。
【0083】
ステップS30において、プロモーション利用承認情報受信部37は、利用要望のあったクーポン情報を消去する処理を行う。なお、クーポン情報を消去する処理は、例えば、顧客のマイページにおいて利用済とする処理としてもよい。その後、プロモーション利用要望情報受信部35は、ステップS27での判定を繰り返し行う。
以上がサーバ1での具体的なプロモーション管理処理の流れとなる。
【0084】
上記処理において、ステップS27からステップS29までの処理は、例えば、所定の商品やサービスを無料提供する無料クーポンや、お店限定のグッズ等をプレゼントする特典付きクーポン、顧客の年齢や性別等の属性に応じて提供する属性クーポン、所定の商品を購入した場合や所定の天候といった条件を満たした場合にのみ使用できる条件付きクーポン等、利用に際して確認が必要となる場合に有効である。
一方、商品やサービスの価格を減額する割引クーポンや値引きクーポン、所定の時間帯だけ利用可能な時間帯クーポン等においては、会計の際、レジで従業員に対してクーポン情報を提示する行為がある場合、ステップS27からステップS29までの処理はあってもよいが、セルフレジやショッピングカートでクーポン情報をリーダに読み込ませることで機械的に簡単に利用できるようにした場合、ステップS27からステップS29までの処理は省略するものとしてもよい。
【0085】
<本実施形態の有利な効果>
上述の実施形態によれば、顧客を特定する情報を取得することで、当該顧客が店舗Sに来店したことを認識し、その顧客に対して、利用可能なプロモーション情報を提供することができる。ゆえに、利用できるクーポンがあることを知らない、もしくは取得したクーポンが利用されない、といった顧客や店舗Sの不利益を軽減すると共に、発行するクーポンの利用率を向上させることができる。
また、従業員等が顧客に対して発行することができるプロモーションの利用に対する承認や、顧客が利用を希望するプロモーションの確認を行うことで、顧客と店舗Sの従業員等との対話機会が向上することが期待できる。
また、所定の店舗に顧客を誘導しつつ、当該所定の店舗で利用可能なクーポン等の利用を促すことができる。
また、サービスクーポンを持っていない顧客へサービス提供を行う間違いや、サービスクーポンを一旦利用した顧客が再度元のクーポンを利用するという二重提供の防止ができる。
【0086】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
【0087】
本実施形態においては、プロモーション情報送信手段は、送信先の端末に応じて、プロモーション情報に差異を設ける構成としてもよい。具体的には、店舗会員カードを利用した場合に比べて、顧客端末を利用した方が、得られるクーポンの割引率、割引額、付与ポイントのうち少なくともいずれかを高くする。このような構成によれば、上述した店舗会員カードや後述する貸出端末を利用するユーザに対して、顧客端末ユーザへの移行を促進することができる。差異としては、顧客端末ユーザに対する割引率、付与ポイント等を高く設定する等が挙げられる。
【0088】
プロモーション管理装置においては、顧客の識別情報に対して、商品の購入額に応じてポイントを付与する機能や、来店毎にポイントを付与する機能を有してもよい。付与されたポイントは、上記実施形態におけるサーバ1の記憶部18(顧客情報DB41)に記憶してもよく、顧客情報DB41とは異なるポイント情報DB(不図示)を設けて、ポイント情報DBに記憶してもよい。顧客端末や、店頭に設置されたPOS端末により確認する構成としてもよい。POS端末においては、顧客端末又は会員カードの読み取りによりポイントを確認できるようにしてもよい。
【0089】
プロモーション管理装置においては、店舗会員カードに登録された顧客の識別情報は、店舗に設置されたPOS端末、店舗で貸し出される貸出端末、又は、顧客の所有する顧客端末に読み込ませる構成とすることができる。なお、貸出端末としては、店舗会員カードに登録された顧客の識別情報を読み込む機能を有するとともに、店舗内の通信環境に接続することが可能な端末であり、顧客の店舗内でのみの利用のために貸し出される携帯端末等が挙げられる。
【0090】
店舗に設置されたPOS端末に店舗会員カードの識別情報を読み込ませた場合には、POS端末上において、顧客が利用可能なクーポン及び顧客が保持しているポイント数が表示される。POS端末においては、クーポンを選択利用することができるとともに、上記のポイントを利用した支払いや、支払い後に付与されるポイントの確認を行うことができる。
【0091】
店舗で貸し出される貸出端末に店舗会員カードの識別情報を読み込ませた場合には、POS端末への読込と同様に、貸出端末上において、顧客が利用可能なクーポン及び顧客が保持しているポイント数が表示される。貸出端末においては、クーポンを選択利用することができるとともに、上記のポイントを利用した支払いや、支払い後に付与されるポイントの確認を行うことができる。
【0092】
また、この貸出端末は、商品をスキャンする機能を有し、スキャンされた商品に関する商品情報を閲覧することができる。また、貸出端末においては、店舖内での買い物をより快適かつ楽しく行うために、顧客端末と同等のサービス(POS端末などの固定端末では提供できないサービス)を提供することができる。上記のサービスとしては、顧客識別情報を読み込むことで顧客に紐づく購買履歴などを基にしたレコメンド表示やクーポンの発行、商品の在庫や店内売場位置の検索、検索した商品やスキャンした商品に関連する商品のレコメンド表示やクーポンの発行等が挙げられる。
【0093】
さらに、貸出端末に読み込ませた店舗会員カードの識別情報に紐づくチャージ式電子マネーを利用することにより、商品代金等の支払いを貸出端末上で行うことができる。あるいは、決済時に顧客識別子をPOS端末に連携することにより、クレジットカードや現金による商品代金等の支払いをPOS端末で行うこともできる。
【0094】
顧客の所有する顧客端末に店舗会員カードの識別情報を読み込ませた場合には、顧客の識別情報が顧客端末のアプリに移行する構成とすることができる。このような構成によれば、顧客の識別情報に紐づくすべての情報が引き継がれる。引き継がれる情報としては、購入履歴、保持しているポイント、チャージ式電子マネー、登録されていた顧客情報等が挙げられる。なお、このようにして携帯端末に顧客の識別情報が移行した場合には、店舗会員カードは利用不能となる。
【0095】
また、プロモーション管理装置においては、店舗会員カードユーザから顧客端末のアプリユーザへの移行を促進してもよい。顧客端末のアプリユーザは、店舖の内外において様々なサービス(オンラインショッピングや配送)やプロモーションを受けられるため、顧客にとっては利便性が向上するメリットがあり、店舗側にとっては顧客との繋がりを密にすることができるとともに、顧客を囲い込めるといったメリットがある。
【0096】
店舗会員カードユーザから顧客端末のアプリユーザへの移行を促進するために、同一の販促キャンペーンであっても、店舗会員カードユーザよりも顧客端末のアプリユーザの方がよりお得になるような販売促進を行うこともできる。具体的な販売促進としては、顧客端末のアプリユーザの方が割引率やポイント付与率を高くする、顧客端末のアプリユーザのみが利用可能なクーポンを付与する等が挙げられる。
また、上記のような顧客端末のアプリユーザへの移行を促進するために、顧客の識別情報を読み取ったPOS端末や貸出端末において店舗会員カードユーザに対して表示することもできる。
【0097】
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実装させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるかは、特に上述の例に限定されない。
【0098】
また、機能ブロックの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。
また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組合せで構成してもよい。
【0099】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば、サーバの他、汎用のスマートフォンや、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0100】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0101】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等により構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0102】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、上記実施形態と変形例の各構成を組合せることも可能である。さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1:サーバ、2:顧客端末、3:店舗端末、4:店舗会員カード、11:CPU、18:記憶部、19:通信部、31:顧客情報受信部、32:プロモーション情報送信部、33:プロモーション利用承認情報送信部、34:プロモーション出力承認情報受信部、35:プロモーション利用要望情報受信部、36:プロモーション利用確認情報送信部、37:プロモーション利用承認情報受信部、41:顧客情報記憶部、42:プロモーション情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8