IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフトの特許一覧

特開2023-177315試料容器保持および/または搬送装置
<>
  • 特開-試料容器保持および/または搬送装置 図1
  • 特開-試料容器保持および/または搬送装置 図2
  • 特開-試料容器保持および/または搬送装置 図3
  • 特開-試料容器保持および/または搬送装置 図4
  • 特開-試料容器保持および/または搬送装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177315
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】試料容器保持および/または搬送装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20231206BHJP
   B01L 9/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
G01N35/04 G
B01L9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023088861
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】22176481.4
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】501205108
【氏名又は名称】エフ ホフマン-ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミハエル バウラー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ プリスタット-グプタ
【テーマコード(参考)】
2G058
4G057
【Fターム(参考)】
2G058CB16
4G057AE05
4G057AE21
4G057AE22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】異なる直径の試料容器が確実且つ安全に保持され得る開口部を有する試料容器保持および/または搬送装置を提供すること。
【解決手段】長手方向軸Aを有する開口部10を有する試料容器保持および/または搬送装置1であって、開口部10は、試料容器を受け入れるように構成され、複数の弾性的に撓み可能な突起20を備える付勢構造2が開口部10に設けられ、突起20は、開口部10の長手方向軸Aに沿って空間的に分離して分布している、試料容器保持および/または搬送装置。試料容器保持および/または搬送装置1における付勢構造としての突起20を有する構造の使用、ならびに試料容器保持および/または搬送装置1を備える検査室自動化システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸(A)を有する開口部(10)を有し、前記開口部(10)が試料容器を受け入れるように構成され、前記開口部(10)内に付勢構造(2)が設けられている、試料容器保持および/または搬送装置(1)であって、前記付勢構造(2)が、複数の弾性的に撓み可能な突起(20、25、26)を備え、前記突起(20、25、26)が、前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に沿って空間的に分離して分布していることを特徴とする、試料容器保持および/または搬送装置(1)。
【請求項2】
アンロード状態では、各突起(20、25、26)が前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に垂直な平面内に延在することを特徴とする、請求項1に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項3】
前記付勢構造(2)が、平坦な基体(22)を有する平坦な弾性変形可能な部品から得られ、前記突起(20)が前記平坦な基体(22)に垂直な方向に前記平坦な基体(22)から突出し、前記弾性変形可能な部品が、前記開口部(10)に嵌合するように変形されることを特徴とする、請求項2に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項4】
前記突起(20、25、26)が、前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に平行に延在する1つの列(24)または2つ以上の列(24)に配置され、特に2つ以上の列(24)の場合、前記列(24)が前記開口部の円周に沿って均等に分布していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項5】
前記1つの列(24)の前記突起(20、25、26)または各列(24)の前記突起(20)が、前記開口部の前記長手方向軸(A)に沿って均等に分布していることを特徴とする、請求項2から4のいずれか一項に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項6】
前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に垂直な異なる平面内に配置された少なくとも2つの突起(20、25、26)の長さが異なることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項7】
長さが異なるいくつかの突起(25、26)が、前記長手方向軸(A)に沿っておよび/または前記開口部(A)の円周に沿って交互に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項8】
前記突起(20)の長さが、挿入深さとともに減少することを特徴とする、請求項6に記載の試料容器保持および/または搬送装置。
【請求項9】
長手方向軸(A)を有する開口部(10)を有する試料容器保持および/または搬送装置(1)内の付勢構造(2)としての複数の弾性的に撓み可能な突起(20、25、26)を有する構造の使用であって、前記構造が、前記突起(20、25、26)が前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に沿って空間的に分離して分布するように前記開口部(10)内に配置されるように構成されている、構造の使用。
【請求項10】
前記突起(20、25、26)が、アンロード状態において各突起が前記長手方向軸(A)に垂直な平面内に延在するように配置されることを特徴とする、請求項9に記載の構造の使用。
【請求項11】
前記構造が、平坦な基体(22)を有する平坦な弾性変形可能な部品を備え、前記突起(20)が前記平坦な基体(22)に垂直な方向に前記平坦な基体(22)から突出し、前記弾性変形可能な部品が、前記開口部(10)に嵌合するように変形されることを特徴とする、請求項10に記載の構造の使用。
【請求項12】
前記突起(20、25、26)が、前記開口部(10)の前記長手方向軸(A)に平行に延在する1つの列(24)または2つ以上の列(24)に配置され、特に前記突起(20、25、26)が2つ以上の列(24)に配置される場合、前記列(24)が前記開口部の円周に沿って均等に分布していることを特徴とする、請求項9から11のいずれか一項に記載の構造の使用。
【請求項13】
前記列(24)または各列(24)の前記突起(20、25、26)が、前記開口部の前記長手方向軸に沿って均等に分布していることを特徴とする、請求項12に記載の構造の使用。
【請求項14】
前記長手方向軸(A)に垂直な異なる平面内に配置された少なくとも2つの突起(20、25、26)の長さが異なることを特徴とする、請求項9から13のいずれか一項に記載の構造の使用。
【請求項15】
長さが異なる突起(25、26)が、前記長手方向軸(A)に沿っておよび/または前記開口部の円周に沿って交互に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の構造の使用。
【請求項16】
前記開口部の挿入深さとともに前記突起(20)の長さが減少することを特徴とする、請求項14に記載の構造の使用。
【請求項17】
請求項1から8のいずれか一項に記載の試料容器保持および/または搬送装置(1)を備える、検査室自動化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に検査室自動化システムにおいてまたはそれとともに使用するための、試料容器保持および/または搬送装置に関する。本発明は、さらに、試料容器保持および/または搬送装置における付勢構造としての突起を有する構造の使用、ならびに試料容器保持および/または搬送装置を備える検査室自動化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
検査室自動化システムは、多数の分析前、分析および/または分析後ステーションを備え、試料、例えば、血液、唾液、スワブおよび人体および/または培養物から採取された他の検体が処理される。一般に、試料を含む試験管またはバイアルなどの様々な容器を提供することが知られている。試験管は、試料管とも呼ばれる。本出願の文脈では、試料を収容するための試験管またはバイアルなどの容器は、試料容器と呼ばれる。
【0003】
試料容器保持および/または搬送装置は、例えば、検査室自動化システムにおいて多数の試料容器を保管および/または分配するためのトレイ、検査室自動化システムにおいて試料を処理しながら試料容器を保持するためのラックまたはホルダ、および/またはその後の分析のために試料を収集および/または手動で調製しながら試料容器を保持するためのラックまたはホルダである。
【0004】
一般に、検査室自動化システム、特に異なる直径の試験管および/またはバイアルでは、異なる種類の試料容器が取り扱われる。したがって、付勢構造、特にばねを有する試料容器保持および/または搬送装置の開口部を提供することが知られており、この付勢構造は、試料容器を開口部内にセンタリングするため、および/または試料容器を開口部の内側の非弾性対応物に押し付けるために試料容器と相互作用する。試料容器保持および/または搬送装置は、例えば、独国特許出願公開第44 09 772号明細書、欧州特許出願公開第0 940 183号明細書、および/または米国特許第4,124,122号明細書に示されている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、異なる直径の試料容器が確実且つ安全に保持され得る開口部を有する試料容器保持および/または搬送装置を提供することである。
【0006】
この目的は、請求項1の特徴を有する試料容器保持および/または搬送装置、請求項8の特徴を有する付勢構造の使用、および請求項15の特徴を有する検査室自動化システムによって解決される。好ましい実施形態が、従属請求項において定義される。
【0007】
第1の態様によれば、試料容器を受け入れるように構成された長手方向軸を有する開口部を有する試料容器保持および/または搬送装置であって、開口部に付勢構造が設けられ、付勢構造が複数の弾性的に撓み可能な突起を備え、突起が開口部の長手方向軸に沿って空間的に分離して分布している、試料容器保持および/または搬送装置が提供される。
【0008】
第2の態様によれば、長手方向軸を有する開口部を有する試料容器保持および/または搬送装置内の付勢構造としての、複数の弾性的に撓み可能な突起を有する構造の使用であって、構造が、突起が開口部の長手方向軸に沿って空間的に分離して分布するように開口部内に配置されるように構成されている、使用が提供される。
【0009】
第3の態様によれば、試料容器を受け入れるように構成された長手方向軸を有する開口を有する試料容器保持および/または搬送装置を備える検査室自動化システムであって、開口内に付勢構造が設けられ、付勢構造が複数の弾性的に撓み可能な突起を備え、突起が開口部の長手方向軸に沿って空間的に分離して分布している、検査室自動化システムが提供される。
【0010】
本明細書および以下の特許請求の範囲を通して、不定冠詞「a」または「an」は、「1つまたは複数」を意味する。特に、実施形態では、試料容器保持および/または搬送装置は、いくつかの開口部を有する。実施形態における開口部は、単一の列またはいくつかの列を有するマトリックスに配置される。
【0011】
複数の突起を有する付勢構造を備えた開口内に試料容器を挿入すると、突起は撓み、開口部内に異なる直径の試料容器を確実に保持することを可能にする。付勢構造によって加えられる付勢力は、とりわけ、突起の数、突起の配置における密度、突起のサイズ、特に、突起の長さおよび/または直径、および/または突起の材料を選択することによって、試料容器保持および/または搬送装置の特定の用途に調整され得る。
【0012】
実施形態では、突起は、付勢力を加えるための弾性撓みを可能にするヤング率を有する天然材料から作製される。別の実施形態では、付勢力を加えるための弾性撓みを可能にするばね定数を有する薄い金属突起が提供される。他の実施形態では、突起は、合成材料から作製される。実施形態では、突起は、シリコーンから作製される。シリコーンは、滅菌のための高温に耐えることができ、非常に耐久性があり、極端な条件でその形状および柔軟性を保持するという利点を有する。しかしながら、本発明は、シリコーン製の突起の使用に限定されない。例えば、他の実施形態では、突起は、これらに限定されないが、ポリエチレン材料などのポリマー材料から作製される。
【0013】
試料容器保持および/または搬送装置の実施形態では、開口部は、円形または多角形、特に三角形または長方形の断面を有する直線円筒形状を有する。
【0014】
付勢構造は、開口部に設けられる。これは、付勢構造が開口部の境界壁によって制限された空間内に少なくとも部分的に突出し、例えば開口部が開口部を有する境界壁によって囲まれている場合、付勢構造が部分的に開口部の外側に配置されてもよいことを意味する。
【0015】
突起の配置および/または分布は、特に以下の有利な実施形態を考慮して、開口部の特定の用途および/または形状のために当業者によって選択され得る。
【0016】
実施形態では、全ての突起は、アンロード状態において各突起が開口部の長手方向軸に垂直な平面内に延在するように配置される。一実施形態では、突起が配置される平面は、開口部の長手方向軸に沿って等間隔に配置される。他の実施形態では、平面は、不均一に離間されている。
【0017】
実施形態では、付勢構造は、突起が平坦な基体に垂直な方向に突出する平坦な基体を有する平坦な弾性変形可能な部品から得られ、弾性変形可能な部品は、開口部に嵌合するように変形される。
【0018】
実施形態では、全ての突起は、開口部の長手方向軸に平行に延在する単一の列に配置される。この実施形態では、突起は、開口部内に保持された試料容器を一方向に強制または付勢する。実施形態では、突起から離れた開口部は、試料容器が押し付けられる滑らかな表面を有する。他の実施形態では、1つまたはいくつかの非弾性対応部が開口部の内側に配置され、突起が試料容器を対応部に押し付ける。
【0019】
代替的な実施形態では、突起は2つ以上の列に配置される。一実施形態における2つ以上の列は、同じ長さを有する。実施形態では、2つの隣接する列の突起は、開口部の長手方向軸に垂直な共通の平面内に配置される。他の実施形態では、突起は、互い違いのパターンで配置され、隣接する列の突起は、異なる平面に配置される。実施形態では、列は、開口部の円周に沿って均等に分布しているため、開口部の内側に保持された試料容器は、開口部の中心軸に対して同軸に中心付けられる。他の実施形態では、突起は、不均等に分布しており、開口内に保持された試料容器は、付勢方向に押される。
【0020】
実施形態では、1つの列の突起間の距離または各列の突起間の距離は、長手方向軸に沿って増加または減少し、試料容器の異なる高さで異なる付勢力が加えられる。他の実施形態では、1つの列の突起または各列の突起は、開口部の長手方向軸に沿って均等に分布している。
【0021】
代替的または追加的に、実施形態では、長手方向軸に垂直な異なる平面に配置された少なくとも2つの突起の長さは異なる。
【0022】
一実施形態では、長さが異なるいくつかの突起が、長手方向軸に沿っておよび/または開口部の円周に沿って交互に配置される。この場合、その直径に応じて、開口部の内側に保持された試料容器は、突起の全部または一部のみと相互作用し、その結果、異なる力が試料容器に加えられ、その力は試料容器の直径に依存する。
【0023】
別の実施形態では、1つの列の突起または各列の突起の長さは、挿入深さとともに減少する。したがって、開口部に挿入された試料容器には、徐々に減少する付勢力が加えられる。
【0024】
以下において、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図面全体を通して、同じ要素は、同じ参照符号によって示される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施形態にかかる、開口部を有し、複数の弾性的に撓み可能な突起を備える付勢構造を有する試料容器保持および/または搬送装置の一部を簡略化した断面側面図で示している。
図2図1の開口部および付勢構造を平面図で示している。
図3】第2の実施形態にかかる、開口部を有し、複数の弾性的に撓み可能な突起を備える付勢構造を有する試料容器保持および/または搬送装置の一部を簡略化した断面側面図で示している。
図4】第3の実施形態にかかる、開口部を有し、複数の弾性的に撓み可能な突起を備える付勢構造を有する試料容器保持および/または搬送装置の一部を簡略化した断面側面図で示している。
図5】第4の実施形態にかかる付勢構造を有する開口部を平面図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1および図2は、第1の実施形態にかかる複数の弾性的に撓み可能な突起20を備える付勢構造2を有する開口部10を有する試料容器保持および/または搬送装置1の一部を簡略化した断面側面図および平面図で示している。
【0027】
開口部10は、長手方向軸Aに沿って延在し、試験管またはバイアルなどの試料容器(図示せず)を受け入れるように構成されている。図示の実施形態では、開口部10は、円形断面を有する円筒形の上部を有し、付勢構造2は、開口部10の上部に配置される。
【0028】
図示の実施形態では、付勢構造2は、円筒状の基体22を備え、突起20は、図1および図2に示すアンロード状態において各突起20が長手方向軸に垂直な平面内に延在するように基体22から突出する。
【0029】
付勢構造2は、例えば、突起20が平坦な基体22に垂直な方向に突出する平坦な基体22を有する平坦な弾性変形可能な部品から得られ得る。この弾性変形可能な部品は、開口部10に嵌合するように変形される。
【0030】
図1および図2に示す実施形態では、突起20は、いくつかの、例えば12列24に配置されており、図1では2列24のみが見える。各列24は、開口部10の長手方向軸Aに平行に延在し、図示の実施形態では、いくつかの、例えば6つの突起20を備える。図1に示すように、図示の実施形態では、列24は開口部10の円周に沿って均等に分布し、各列24の突起20は、開口部10の長手方向軸Aに沿って均等に分布し、全ての突起20は、同じサイズ、すなわち同じ直径および長さ、ならびに同じ形状を有する。したがって、開口部10に挿入された試料容器(図示せず)は、突起20によって加えられる付勢力によって、長手方向軸Aと少なくとも本質的に位置合わせされるように保持される。突起20のサイズ、形態、および数は、例としてのみであり、変形が可能であり、突起20のサイズ、形態、および数、ならびに突起20の材料は、特定の用途のために当業者によって適切に選択され得ることが理解されよう。
【0031】
図3図4、および図5は、試料容器保持および/または搬送装置1において使用するための突起20を有する付勢構造2の代替実施形態の例を示している。
【0032】
図3は、複数の弾性的に撓み可能な突起25、26を備える付勢構造2が、長手方向軸Aに垂直な異なる平面内に配置された突起25、26の長さが異なる開口部10を有する試料容器保持および/または搬送装置1の一部を簡略化した断面側面図で示している。より具体的には、図3に示す実施形態では、第1の長さの第1の突起25と、第1の長さよりも長い第2の長さの第2の突起26とが設けられ、突起25、26は、長手方向軸Aに垂直な6つの平面内に交互に配置される。「第1」および「第2」という表現は、2つの突起25、26を区別するためにのみ使用され、関連性または順序を示すためには使用されない。特に、図示の実施形態では、最も低い平面に第1の突起25が配置されているが、他の実施形態では、第2の突起26が最も低い平面に配置されている。長さが異なる突起25、26により、サイズが異なる試料容器に異なる付勢力が加えられ得る。
【0033】
図4は、付勢構造2が複数の弾性的に撓み可能な突起20を備える開口部10を有する試料容器保持および/または搬送装置1の一部を簡略化した断面側面図で示しており、突起20は、長手方向軸Aに垂直な異なる平面に配置され、長さが異なる。より具体的には、図4に示す実施形態では、突起20の長さは、図4に示す矢印の方向の挿入深さとともに減少する。したがって、突起20の長さが減少することによって、開口部10に挿入された試料容器には、徐々に減少する付勢力が加えられる。
【0034】
図5は、1列24の突起20のみを有する付勢構造2を有する開口部10を平面図で示している。突起20によって、試料容器20は、開口部の内壁および/または撓み不可能な対応部12(図5に破線で示す)に押し付けられる。
【0035】
本発明は、上記の例に限定されず、特に一実施形態の特徴を別の実施形態の特徴と組み合わせることによって様々な変形が可能であることが理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】