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特開2023-177321高解像度ディミングのためのLEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177321
(43)【公開日】2023-12-13
(54)【発明の名称】高解像度ディミングのためのLEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/10 20200101AFI20231206BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20231206BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20231206BHJP
   H05B 47/195 20200101ALI20231206BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20231206BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
H05B45/10
H05B47/105
H05B47/165
H05B47/195
H01L33/00 J
G02F1/133 535
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089049
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0066912
(32)【優先日】2022-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520051230
【氏名又は名称】ウェラング・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 鐘泰
(72)【発明者】
【氏名】趙 成 勳
【テーマコード(参考)】
2H193
3K273
5F241
【Fターム(参考)】
2H193ZG03
2H193ZG14
2H193ZG48
2H193ZG50
3K273AA05
3K273BA07
3K273BA31
3K273CA02
3K273CA25
3K273DA02
3K273FA03
3K273FA04
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA26
5F241AA01
5F241BB07
5F241BC02
5F241BC17
5F241BC18
5F241BC24
5F241BC42
5F241BC47
5F241BD02
(57)【要約】
【課題】高解像度ディミングを可能にするLEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】入力信号に基づき、LED(light emitting diode)駆動電流を生成するLEDドライバは、LED駆動電流が、入力信号の上位nビットに対応する直流成分、及び入力信号の下位mビットによって交番する交流成分を含むように、コードを生成するコード生成器、並びにコードに基づき、LED駆動電流を生成する電流生成器を含むものでもあり、入力信号は、m及びnそれぞれがゼロより大きい整数であるとき、(m+n)ビット信号でもある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号に基づき、LED(light emitting diode)駆動電流を生成するように構成されたLEDドライバであり、
前記LED駆動電流が、前記入力信号の上位nビットに対応する直流成分、及び前記入力信号の下位mビットによって交番する交流成分を含むように、コードを生成するように構成されたコード生成器と、
前記コードに基づき、前記LED駆動電流を生成するように構成された電流生成器と、を含み、
前記入力信号は、前記m及び前記nそれぞれが、ゼロより大きい整数であるとき、(m+n)ビット信号であることを特徴とするLEDドライバ。
【請求項2】
前記交流成分は、前記下位mビットにより、第1周期において、少なくとも1つのパルスを含み、
前記コード生成器は、クロック信号に基づき、前記下位mビットから前記少なくとも1つのパルスを定義するビット信号を生成するように構成されたビット生成器を含むことを特徴とする請求項1に記載のLEDドライバ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのパルスの幅の和は、前記第1周期ごとに一定であることを特徴とする請求項2に記載のLEDドライバ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのパルスの幅の和は、2以上の第1周期を含む第2周期で変動することを特徴とする請求項2に記載のLEDドライバ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのパルスの幅の和は、前記下位mビットのうち下位kビットによって変動する部分、及び前記下位mビットのうち上位(m-k)ビットによって一定している部分を含むことを特徴とする請求項4に記載のLEDドライバ。
【請求項6】
前記コード生成器は、前記上位nビットと前記ビット信号とを加算することにより、(n+1)ビットの前記コードを生成するように構成された加算器を含むことを特徴とする請求項2に記載のLEDドライバ。
【請求項7】
前記コードは、前記上位nビットと前記ビット信号とを含み、
前記電流生成器は、
前記上位nビットに対応する第1電流を生成するように構成された第1電流源と、
前記ビット信号に対応する第2電流を生成するように構成された第2電流源と、を含み、
前記LED駆動電流は、前記第1電流と前記第2電流との和に対応することを特徴とする請求項2に記載のLEDドライバ。
【請求項8】
入力信号に基づき、LED(light emitting diode)を駆動する方法であり、
LED駆動電流が前記入力信号の上位nビットに対応する直流成分、及び前記入力信号の下位mビットによって交番する交流成分を含むように、コードを生成する段階と、
前記コードに基づき、前記LED駆動電流を生成する段階と、を含み、
前記n及びmそれぞれは、ゼロより大きい整数であり、
前記入力信号は、(n+m)ビット信号であることを特徴とするLED駆動方法。
【請求項9】
前記交流成分は、前記下位mビットにより、第1周期において、少なくとも1つのパルスを含み、
前記コードを生成する段階は、クロック信号に基づき、前記下位mビットから、前記少なくとも1つのパルスを定義するビット信号を生成する段階を含むことを特徴とする請求項8に記載のLED駆動方法。
【請求項10】
前記コードを生成する段階は、前記上位nビットと前記ビット信号とを加算する段階をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のLED駆動方法。
【請求項11】
前記コードを生成する段階は、前記上位nビットと前記ビット信号とを連接することにより、前記コードを生成する段階をさらに含み、
前記LED駆動電流を生成する段階は、
前記上位nビットに対応する第1電流を生成する段階と、
前記ビット信号に対応する第2電流を生成する段階と、
前記第1電流及び前記第2電流を合算する段階と、を含むことを特徴とする請求項9に記載のLED駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(light emitting diode)駆動に係り、詳細には、高解像度ディミングのためのLEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(light emitting diode)は、低い電力消費、小サイズのような有利な特性により多様なアプリケーションに使用されている。例えば、LEDは、ディスプレイのバックライトとしても使用され、LEDをバックライトで使用する一例として、ミニ(mini)LEDは、小サイズ(例えば、数百μm)のLEDを隙間なく配列させ、ディスプレイコンテンツにより、LEDの明るさを調節する方式を称しうる。そのようなローカルディミング(local dimming)の解像度が高いほど、ディスプレイの性能が増大されうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の技術的思想は、高解像度ディミングを可能にするLEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述のような目的を達成するために、本開示の技術的思想の一態様により、入力信号に基づき、LED(light emitting diode)駆動電流を生成するLEDドライバは、LED駆動電流が入力信号の上位nビットに対応する直流成分、及び入力信号の下位mビットによって交番する交流成分を含むように、コードを生成するコード生成器と、コードに基づき、LED駆動電流を生成する電流生成器と、を含むものでもあり、該入力信号は、m及びnそれぞれがゼロより大きい整数であるとき、(m+n)ビット信号でもある。
【0005】
本開示の例示的実施形態により、交流成分は、下位mビットにより、第1周期において、少なくとも1つのパルスを含むものでもあり、コード生成器は、クロック信号に基づき、下位mビットから、少なくとも1つのパルスを定義するビット信号を生成するビット生成器を含むものでもある。
【0006】
本開示の例示的実施形態により、少なくとも1つのパルスの幅の和は、第1周期ごとに一定でもある。
【0007】
本開示の例示的実施形態により、少なくとも1つのパルスの幅の和は、2以上の第1周期を含む第2周期において変動しうる。
【0008】
本開示の例示的実施形態により、少なくとも1つのパルスの幅の和は、下位mビットのうち下位kビットによって変動する部分、及び下位mビットのうち上位(m-k)ビットによって一定している部分を含むものでもある。
【0009】
本開示の例示的実施形態により、コード生成器は、上位nビットとビット信号とを加算することにより、(n+1)ビットのコードを生成する加算器を含むものでもある。
【0010】
本開示の例示的実施形態により、コードは、上位nビットとビット信号とを含むものでもあり、電流生成器は、上位nビットに対応する第1電流を生成する第1電流源、及びビット信号に対応する第2電流を生成する第2電流源を含むものでもあり、LED駆動電流は、第1電流及び第2電流の和に対応しうる。
【0011】
本開示の技術的思想の一態様により、入力信号に基づき、LED(light emitting diode)を駆動する方法は、LED駆動電流が、入力信号の上位nビットに対応する直流成分、及び入力信号の下位mビットによって交番する交流成分を含むように、コードを生成する段階と、該コードに基づき、LED駆動電流を生成する段階と、を含むものでもあり、n及びmそれぞれは、ゼロより大きい整数でもあり、入力信号は、(n+m)ビット信号でもある。
【0012】
本開示の例示的実施形態により、交流成分は、下位mビットにより、第1周期において、少なくとも1つのパルスを含むものでもあり、コードを生成する段階は、クロック信号に基づき、下位mビットから、少なくとも1つのパルスを定義するビット信号を生成する段階を含むものでもある。
【0013】
本開示の例示的実施形態により、コードを生成する段階は、上位nビットとビット信号とを加算する段階をさらに含むものでもある。
【0014】
本開示の例示的実施形態により、コードを生成する段階は、上位nビットとビット信号とを連接することにより、コードを生成する段階をさらに含むものでもあり、LED駆動電流を生成する段階は、上位nビットに対応する第1電流を生成する段階、ビット信号に対応する第2電流を生成する段階、及び第1電流及び第2電流を合算する段階を含むものでもある。
【発明の効果】
【0015】
本開示の例示的実施形態による、LEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置によれば、ディミングの解像度が増加され、それにより、LEDを含むアプリケーションの性能が増大されうる。
【0016】
また、本開示の例示的実施形態による、LEDドライバ、発光モジュール及びディスプレイ装置によれば、高解像度ディミングのために要求される面積が低減され、それにより、LEDを含むアプリケーションの効率が上昇されうる。
【0017】
本開示の例示的実施形態で得ることができる効果は、以上で言及された効果に制限されるものではなく、言及されていない他の効果は、以下の記載から、本開示の例示的実施形態が属する技術分野で当業者に明確に導き出されて理解されるであろう。すなわち、本開示の例示的実施形態を実施することによる意図されない効果も、本開示の例示的実施形態から、当該技術分野の当業者によっても導き出されるのである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の例示的実施形態によるシステムを示すブロック図である。
図2A】比較例示によるLEDドライバの例示を示す図である。
図2B】比較例示によるLEDドライバの例示を示す図である。
図3A】本開示の例示的実施形態による、コード生成器の動作の例示を示す図である。
図3B】本開示の例示的実施形態による、コード生成器の動作の例示を示す図である。
図4A】本開示の例示的実施形態による、ビット生成器の動作の例示を示すタイミング図である。
図4B】本開示の例示的実施形態による、ビット生成器の動作の例示を示すタイミング図である。
図5】本開示の例示的実施形態による、入力信号に対応するLED駆動電流を示す図である。
図6】本開示の例示的実施形態によるディスプレイ装置を示す図面である。
図7A図6のバックライトユニットに含まれるLEDを駆動するためのLED駆動電流の例示を示すタイミング図である。
図7B図6のバックライトユニットに含まれるLEDを駆動するためのLED駆動電流の例示を示すタイミング図である。
図8A】本開示の例示的実施形態による電流生成器の例示を示す図である。
図8B】本開示の例示的実施形態による電流生成器の例示を示す図である。
図9A】本開示の例示的実施形態によるLEDドライバの例示を示す図である。
図9B】本開示の例示的実施形態によるLEDドライバの例示を示す図である。
図10A】本開示の例示的実施形態による、コード生成器の動作の例示を示す図である。
図10B】本開示の例示的実施形態による、コード生成器の動作の例示を示す図である。
図11】本開示の例示的実施形態による、ビット生成器の動作の例示を示すタイミング図である。
図12】本開示の例示的実施形態によるビット生成器を示す図である。
図13】本開示の例示的実施形態による、高解像度ディミングのための方法を示す図である。
図14A】本開示の例示的実施形態による、高解像度ディミングのための方法の例示を示す図である。
図14B】本開示の例示的実施形態による、高解像度ディミングのための方法の例示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の実施形態は、当業界における当業者に、本発明についてさらに完全に説明するために提供されるものである。本発明は、多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、それらは、本発明を特定の開示形態について限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むと理解されなければならない。各図面について説明しながら、類似した参照符号を、類似した構成要素について使用する。添付図面において、構造物の寸法は、本発明の明確性を期するために、実際より拡大されるか、あるいは縮小されて図示されているのである。
【0020】
本出願で使用されている用語は、単に特定実施形態についての説明に使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらの組み合わせが存在することを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0021】
取り立てて定義されない限り、技術的であったり科学的であったりする用語を含め、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における当業者により、一般的に理解されるところと同一の意味を有する。一般的に使用される事前に定義されているような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願で明白に定義されない限り、理想的であったり、過度に形式的であったりする意味に解釈されるものではない。
【0022】
図1は、本開示の例示的実施形態によるシステム5を示すブロック図である。図1に図示されているように、システム5は、LED(light emitting diode)L1、コントローラ2及びLEDドライバ10を含むものでもある。一部実施形態において、図1のLED L1は、相互直列及び/または並列に連結された2以上のLEDに対応しうる。一部実施形態において、コントローラ2及びLEDドライバ10は、半導体工程によっても製造され、少なくとも1つの半導体パッケージに含まれるものでもある。一部実施形態において、システム5は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)を含むものでもあり、少なくとも1つの半導体パッケージが、プリント回路基板に実装されうる。
【0023】
システム5は、LED L1を介して放出される光を使用する任意のシステムでもある。一部実施形態において、システム5は、室内照明、室外照明、携帯照明、車両照明、独立して流通されるランプのような照明機器でもある。一部実施形態において、図6を参照して後述されるように、システム5は、ディスプレイ装置でもあり、LED L1は、ディスプレイ装置のバックライトを提供しうる。
【0024】
コントローラ2は、LED L1を介して放出される光の強度を調節するために、入力信号INを生成することができ、LEDドライバ10に提供しうる。入力信号INは、マルチビット信号でもあり、入力信号INの値は、LED L1を介して放出される光の強度を示しうる。すなわち、入力信号INの値は、ディミング(dimming)レベルに対応し、入力信号INのビット数が増加するほど、ディミング解像度(resolution)が増大しうる。一部実施形態において、システム5は、照明機器でもあり、コントローラ2は、システム5の外部から、例えば、無線チャネルを介して受信される信号に基づき、入力信号INを生成することができる。一部実施形態において、システム5は、ディスプレイ装置でもあり、コントローラ2は、ディスプレイされるイメージ情報に基づき、入力信号INを生成することができる。コントローラ2は、マイクロコントローラのようなプログラム可能(programmable)コンポーネント、FPGA(field programmable gate array)のような再構成可能(reconfigurable)コンポーネント、及びハードウェアIP(intellectual property)のように、固定された機能を提供するコンポーネントのうち少なくとも一つを含むものでもある。
【0025】
LEDドライバ10は、コントローラ2から、入力信号INを受信することができ、LED駆動電流ILEDを生成することができる。LEDドライバ10は、入力信号INの値に対応する大きさのLED駆動電流ILEDを生成することができ、LED L1は、LED駆動電流ILEDの大きさに対応する強度の光を放出することができる。図1に図示されているように、LED駆動電流ILEDは、第1正の供給電圧VDD1からLED L1を通過し、LEDドライバ10に流れることができる。一部実施形態において、図1に図示されているところと異なるように、LEDドライバ10は、第1正の供給電圧VDD1とLED L1との間にあり、接地電位に連結されたLED L1に、LED駆動電流ILEDを提供しうる。図1に図示されているように、LEDドライバ10は、コード生成器11及び電流生成器12を含むものでもある。
【0026】
コード生成器11は、入力信号INを受信することができ、コードCDを生成することができる。一部実施形態において、コードCDのビット数は、入力信号INのビット数よりも小さい。一部実施形態において、コード生成器11は、LED駆動電流ILEDが、入力信号INの上位少なくとも1ビットに対応する直流成分、及び入力信号INの下位少なくとも1ビットによって交番する交流成分を有するように、コードCDを生成することができる。例えば、コードCDの値は、入力信号INの値により、時間軸において変動することができる。図1に図示されているように、コード生成器11は、クロック信号CLKを受信するビット生成器11_1を含むものでもあり、ビット生成器11_1は、入力信号INの少なくとも1ビットに基づき、時間軸で変動するビット信号B0を生成することができる。コードCDは、ビット信号B0に基づいても生成され、ビット信号B0は、LED駆動電流ILEDの交流成分を生成することができる。それにより、入力信号INの高いビット数にもかかわらず、入力信号INの値に正確に対応するLED駆動電流ILEDが生成され、結果として、高解像度ディミングが達成されうる。ビット生成器11_1は、前述の動作を遂行する任意の構造を有しうる。例えば、ビット生成器11_1は、複数のロジックゲートを含むものでもあり、ビット生成回路とも称される。
【0027】
電流生成器12は、コードCDを受信することができ、コードCDに基づき、LED駆動電流ILEDを生成することができる。一部実施形態において、電流生成器12は、コードCDのビットにそれぞれ対応する電流源を含むものでもある。図8A図8B図9A及び図9Bなどを参照し、電流生成器12の例示が後述される。
【0028】
図2A及び図2Bは、比較例示によるLEDドライバの例示を示す図面である。図1を参照して説明したように、図2A及び図2Bにおいて入力信号INは、マルチビット信号でもあり、ディミングレベルに対応する値を有しうる。
【0029】
図2Aを参照すれば、LEDドライバ20aは、入力信号INを直接受信することができ、入力信号INの値に対応する大きさのLED駆動電流ILEDを生成することができる。例えば、LEDドライバ20aは、入力信号INのビットそれぞれに対応する電流源を含むものでもあり、電流源それぞれは、入力信号INのビットにより、イネーブルされたりディセーブルされたりする。LED駆動電流ILEDは、イネーブルされた少なくとも1つの電流源によって生成される電流の和に対応しうる。それにより、LEDドライバ20aは、入力信号INの値に比例する大きさのLED駆動電流ILEDを生成することができる。
【0030】
LEDドライバ20aの電流源は、異なる大きさの電流をそれぞれ生成することができる。例えば、入力信号INのLSB(least significant bit)に対応する電流源が生成する電流の大きさがI1であり、入力信号INのビット数がxであるとき、入力信号INのMSB(most significant bit)に対応する電流源が生成する電流の大きさは、2x-1*I1に対応しうる(xは、1より大きい整数である)。電流源それぞれが正確な大きさの電流を生成することが要求され、それにより、電流源それぞれは、同一サイズの素子を含むものでもあり、電流源に含まれた素子の個数により、電流の大きさが決定されうる。それにより、入力信号INのビット数が1ほど増加する場合、LEDドライバ20aの面積は、それに近似して2倍増大することができ、結果として、LEDドライバ20aを使用し、高解像度ディミングを具現することは、容易ではないのである。
【0031】
図2Bを参照すれば、LEDドライバ20bは、パルス生成器21、スイッチSW及び電流源CSを含むものでもある。パルス生成器21は、クロック信号CLKに基づき、入力信号INからパルス信号PLを生成することができる。パルス生成器21は、パルス幅変調(PWM:pulse width modulation)を行うことができ、それにより、パルス信号PLは、入力信号INの値に対応する幅を有するパルスを含むものでもある。スイッチSWは、活性化されたパルス信号PL(すなわち、パルス)に応答してターンオンされ、電流源CSが、LEDからLED駆動電流ILEDを引き出すようにさせる。他方、スイッチSWは、非活性化されたパルス信号PLに応答してターンオフされ、電流源CSをLEDと遮断させることができる。それにより、LED電流ILEDの時間軸において、平均サイズは、入力信号INの値に対応しうる。
【0032】
図2AのLEDドライバ20aと比較するとき、入力信号INのビット数、すなわち、ディミング解像度が増大しても、図2BのLEDドライバ20bの面積増大は、顕著でないのである。しかしながら、ゼロ(zero)とピークとの間で振動するLED駆動電流ILEDに起因し、寄生成分による重大な電力損失が生じ、EMI(electromagnetic interference)問題が生じてしまう。また、クロック信号CLKの周波数増大が制限される場合、入力信号INのビット数が増加するほど、パルス信号PLの周期が延長され、それにより、LEDのオン/オフが視覚的に認識可能なフリッカ(flicker)が生じたり深化されたりしうる。特に、図7Aを参照して後述されるように、パルス信号PLの延長された周期に起因し、ディスプレイ装置のディミング正確度が劣化されうる。
【0033】
以下において、図面を参照してこれから述べるように、図1のLEDドライバ10は、高いビット数の入力信号INの値に対応するLED電流ILEDを正確に生成することができる。また、入力信号INのビット数の増加にもかかわらず、LEDドライバ10の面積増加は、制限されうる。また、LED駆動電流ILEDは、ゼロ(zero)とピークとの間で振動せず、それにより、電力損失及びEMI問題が除去されうる。また、LED駆動電流ILEDは、短縮された周期の交流成分を含むものでもあり、それにより、システム5において、フリッカ特性が改善され、ディミング正確度の劣化が防止されうる。
【0034】
図3A及び図3Bは、本開示の例示的実施形態による、コード生成器11の動作の例示を示す図面である。図1を参照して説明したように、コード生成器11は、入力信号INから、コードCDを生成することができる。以下において、m及びnそれぞれは、正の整数でもあり、入力信号INのビット数は、(m+n)でもある。図3A及び図3Bは、図1を参照して説明される。
【0035】
コード生成器11は、入力信号INのMSBを含む上位(upper)nビットに基づき、LED駆動電流ILEDの直流成分に対応する第1部分CDDCを生成することができる。例えば、図3A及び図3Bに図示されているように、コード生成器11は、入力信号INの上位nビット、すなわち、IN[m+n:m+1]から、第1部分CDDCを生成することができる。また、コード生成器11は、入力信号INのLSBを含む下位(lower)nビットに基づき、LED駆動電流ILEDの交流成分に対応する第2部分CDACを生成することができる。例えば、図3A及び図3Bに図示されているように、コード生成器11は、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]から、第2部分CDACを生成することができる。第2部分CDACは、1ビットでもあり、ビット生成器11_1によって生成されるビット信号B0に対応しうる。入力信号INの下位mビットの値によるビット信号B0の例示が、図4A及び図4Bを参照して後述される。
【0036】
コード生成器11は、第1部分CDDC及び第2部分CDACに基づき、コードCDを生成することができる。一部実施形態において、図3Aに図示されているように、コード生成器11は、第1部分CDDC及び第2部分CDACを合算することにより、コードCDを生成することができる。一部実施形態において、図3Bに図示されているように、コード生成器11は、第1部分CDDC及び第2部分CDACを連接(concatenation)することにより、コードCDを生成することもできる。それにより、コードCDは、入力信号INより低いビット数を有することができ、電流生成器12は、図2AのLEDドライバ20aより単純な構造及び小さい面積を有しうる。
【0037】
図4A及び図4Bは、本開示の例示的実施形態による、ビット生成器11_1の動作の例示を示すタイミング図である。具体的には、図4A及び図4Bのタイミング図は、図3A及び図3Bを参照して説明したように、入力信号INの下位mビット(すなわち、IN[m:1])に基づき、LED駆動電流ILEDの交流成分に対応するビット信号B0を生成する図1のビット生成器11_1の動作例例示を示す。図解の便宜のために、図4A及び図4Bにおいて、mは、3でもあり、ビット生成器11_1は、クロック信号CLKの8個サイクルを含む第1周期Pで反復されるビット信号B0を生成することができる。ビット生成器11_1の動作が、図4A及び図4Bの例示に制限されないという点が留意される。以下において、図4A及び図4Bは、図1を参照して説明される。
【0038】
図4Aを参照すれば、ビット生成器11_1は、入力信号INの下位mビットの値に対応する幅を有するパルスを含むビット信号B0を生成することができる。例えば、入力信号INの下位mビットがゼロである場合(IN[m:1]=0)、ビット信号B0は、第1周期Pの間、ゼロでもあり、パルスは、発生しないのである。また、入力信号INの下位mビットがゼロより大きい場合(IN[m:1]>0)、ビット信号B0は、入力信号INの下位mビットの値に対応する個数の連続したクロックサイクルの間、1でもあり、それにより、第1周期Pの間、1つのパルスが発生しうる。
【0039】
図4Bを参照すれば、ビット生成器11_1は、幅の和が入力信号INの下位mビットの値に対応する、少なくとも1つのパルスを含むビット信号B0を生成することができる。例えば、入力信号INの下位mビットがゼロである場合(IN[m:1]=0)、ビット信号B0は、第1周期Pの間、ゼロでもあり、パルスは、発生しないのである。また、入力信号INの下位mビットがゼロより大きい場合(IN[m:1]>0)、第1周期Pにおいて、少なくとも1つのパルスが生じ、入力信号INの下位mビットの値は、少なくとも1つのパルスの幅の和に対応しうる。
【0040】
図5は、本開示の例示的実施形態による、入力信号INに対応するLED駆動電流を示す図面である。具体的には、図5は、漸進的に増加する入力信号INの値によるLED駆動電流ILEDを第1周期P単位で示す。
【0041】
図5を参照すれば、LED駆動電流ILEDは、入力信号INの上位nビットに対応する直流成分を含むものでもあり、入力信号INの下位mビットに対応する交流成分を含むものでもある。LED駆動電流ILEDは、図2Aの例示のように、直流成分に起因し、入力信号INの値が増加するほど、増大しうる。また、LED駆動電流ILEDは、図2Bの例示のように、ゼロとピークとを振動する代わりに、低い振幅Yで振動することができ、第1周期Pは、図2Bのパルス信号PLの周期よりも顕著に短く、それにより、漏れ電力及びEMI問題が除去されうる。
【0042】
図6は、本開示の例示的実施形態によるディスプレイ装置60を示す図面である。具体的には、図6は、ディスプレイ装置60のディスプレイパネルに含まれるバックライトユニット(BLU:backlight unit)61及び色相パネル62を、図解の便宜上、分離して図示する。
【0043】
ディスプレイ装置60は、コンテンツ、すなわち、イメージや動画をディスプレイパネルを介して出力する任意の装置を称しうる。例えば、ディスプレイ装置60は、TV、モニタのように、ディスプレイを目的にする独立した装置でもあり、スマートフォンのディスプレイ、車両のクラスタのように、ディスプレイが要求される機能のために、一部品としてシステムに含まれもする。ディスプレイ装置60は、バックライトユニット61を使用する任意の方式により、コンテンツを出力することができる。例えば、バックライトユニット61及び色相パネル62は、LCD(liquid crystal display)パネルに含まれるものでもあり、色相パネル62は、偏光板、TFT(thin film transistor)、液晶、カラーフィルタなどを含むものでもある。
【0044】
バックライトユニット61は、光源として、複数のLEDを含むものでもある。例えば、図6に図示されているように、バックライトユニット61は、アレイ状に配列された複数のLEDを含むものでもある。バックライトユニット61のLEDから出力される光は、色相パネル62により、コンテンツに対応する色相に組み合わされても出力される。ミニ(mini)LEDは、バックライトユニット61において、小サイズ(例えば、数百μm)のLEDを隙間なく配列し、少なくとも1つのLEDで構成されたローカルディミングゾーン(local dimming zone)の明るさ、すなわち、ローカルディミングゾーンから出力される光の強度を、コンテンツによって調節する方式を称しうる。そのようなミニLEDは、LCDディスプレイの低い明暗比を解消することができ、それにより、高品質低コストのディスプレイ装置を可能とする。図面を参照して説明したように、図1のLEDドライバ10は、高解像度ディミングを提供することができ、それにより、ディスプレイ装置60は、コンテンツを、さらに纎細にディスプレイすることができる。
【0045】
図7A及び図7Bは、図6のバックライトユニット61に含まれるLEDを駆動するためのLED駆動電流ILEDの例示を示すタイミング図である。具体的には、図7Aは、図2BのLEDドライバ20bによるLED駆動電流ILEDを示し、図7Bは、図1のLEDドライバ10によるLED駆動電流ILEDを示す。図7A及び図7Bにおいて、図解の便宜のために、周期PPL,Pは、誇張されて長く図示される点が留意される。以下において、図7A及び図7Bは、図1図2B及び図6を参照して説明される。
【0046】
図7Aを参照すれば、ディスプレイ装置60を介してディスプレイされるイメージは、フレーム周期P単位で更新されうる。それにより、バックライトユニット61も、フレーム周期P単位で、ディミングレベルが更新されうる。図2Bを参照して説明したように、入力信号INのビット数が増加する場合、パルス信号PLの周期が延長され、それにより、パルス信号PLの周期の倍数が、フレーム周期Pと同一ではないのである。例えば、図7Aに図示されているように、時間t71から、パルス信号PLの周期PPLが到来する前、時間t72において、フレーム周期Pが終了しうる。それにより、LED駆動電流ILEDがゼロで下降していないまま、次の2番目フレーム周期Pまでピークを維持してしまい、結果として、LED駆動電流ILEDの平均は、2番目フレーム周期Pで大きい誤差を有しうる。
【0047】
図7Bを参照すれば、図5などを参照して説明したように、入力信号INの下位mビットに基づき、交流成分が生成され、それにより、入力信号INのビット数の増加にもかかわらず、第1周期Pは、パルス信号Pの周期PPLよりも顕著に短い。それにより、第1周期Pの倍数がフレーム周期Pと同一であるように、第1周期Pは、容易に設定されうる。また、第1周期Pの倍数がフレーム周期Pと同一ではないとしても、LED駆動電流ILEDが、直流成分及び交流成分を有し、該交流成分は、制限された振幅を有するので、LED駆動電流ILEDの誤差は、微弱なものでもある。例えば、図7Bに図示されているように、時間t73から、第1周期Pが到来する前、時間t74において、フレーム周期Pが終了しても、LED駆動電流ILEDの直流成分が直ちに変更され、制限された振幅の交流成分による影響は、微弱であるので、LED駆動電流ILEDの平均は、2番目フレーム周期Pにおいて、ほとんど誤差を有さないのである。
【0048】
図8A及び図8Bは、本開示の例示的実施形態による電流生成器12の例示を示す図面である。図面を参照して説明したように、図8A及び図8Bの電流生成器80a,80bは、コードCDを受信することができ、コードCDに基づき、LED駆動電流ILEDを生成することができる。図8A及び図8Bにおいて、コードCDのビット数は、zでもある(zは、1より大きい整数である)。図1の電流生成器12が、図8A及び図8Bの例示に制限されないという点が留意される。以下において、図8A及び図8Bに係わる説明において、相互重複される内容は、省略される。
【0049】
図8Aを参照すれば、電流生成器80aは、基準電流源CS8、増幅器A、トランジスタM8,M81ないしM8z、抵抗R80ないしR8zを含むものでもある。基準電流源CS8は、第2正の供給電圧VDD2から基準電流IREFを生成することができ、基準電流IREF及び抵抗R80により、基準電圧VREFが生成されうる。増幅器Aは、トランジスタM8のゲート電圧を調節し、トランジスタM8のソース電圧を、基準電圧VREFとして維持することができ、それにより、LED駆動電流ILEDの大きさは、抵抗R81ないしR8zにおいて、トランジスタM81ないしM8zにより、電気的に相互並列連結されるもの、及び基準電圧VREFによって決定されうる。
【0050】
トランジスタM81ないしM8zは、コードCDのビットをそれぞれ受信することができる。トランジスタM81ないしM8zそれぞれは、活性化されたビット、すなわち、値が1であるビットに応答し、ターンオンされうる一方、非活性化されたビット、すなわち、値がゼロであるビットに応答し、ターンオフされうる。それにより、活性化されたビットを受信するトランジスタ、及びそこに直列連結された抵抗は、1つの電流源として機能することができる。コードCDは、バイナリ値を示し、それにより、抵抗R81ないしR8zは、異なる抵抗値(resistances)をそれぞれ有しうる。例えば、抵抗R82の抵抗値は、抵抗R81の抵抗値の1/2倍でもあり、抵抗R8zの抵抗値は、抵抗R81の抵抗値の1/2z-1倍でもある。一部実施形態において、抵抗R80及び抵抗R81は、同一抵抗値を有しうる。
【0051】
図8Bを参照すれば、電流生成器80bは、基準電流源CS8、増幅器A、トランジスタM8,M80ないしM8z及びスイッチSW1ないしSWzを含むものでもある。トランジスタM8は、基準電流IREFを通過させることができ、バイアス電圧VBを有するゲートを含むものでもある。トランジスタM80ないしM8zのゲートは、コードCDによって制御されるスイッチSW1ないしSWzにもそれぞれ連結される。スイッチSW1ないしSWzそれぞれは、コードCDのビットにより、対応するトランジスタのゲートに、バイアス電圧VBまたは接地電位を提供しうる。それにより、トランジスタM80ないしM8zのうち、ゲートに、バイアス電圧VBが印加されたトランジスタは、基準電流IREFに比例する電流を生成する電流源として機能しうる。
【0052】
スイッチSW1ないしSWzのそれぞれは、活性化されたビット、すなわち、値が1であるビットに応答し、バイアス電圧VBをトランジスタに提供しうる一方、非活性化されたビット、すなわち、値がゼロであるビットに応答し、接地電位をトランジスタに提供しうる。コードCDは、バイナリ値を示すことができ、それにより、トランジスタM81ないしM8zは、異なる電流駆動能力(または、異なる大きさ)を有しうる。例えば、トランジスタM82の電流駆動能力は、トランジスタM81の電流駆動能力の2倍でもあり、トランジスタM8zの電流駆動能力は、トランジスタM81の電流駆動能力の2z-1倍でもある。一部実施形態において、トランジスタM80及びトランジスタM81は、同一電流駆動能力(すなわち、大きさ)を有しうる。
【0053】
図9A及び図9Bは、本開示の例示的実施形態によるLEDドライバの例示を示す図面である。具体的には、図9Aは、図3Aの動作を遂行するコード生成器91aを含むLEDドライバ90aを示し、図9Bは、図3Bの動作を遂行するビット生成器91bを含むLEDドライバ90bを示す。図9A及び図9Bにおいて、電流生成器92a,92bは、コードCDのビットにより、イネーブルされたりディセーブルされたりする複数の電流源を含むように単に図示され、複数の電流源がイネーブル状態で生成する電流の大きさが共に図示される。以下において、図9A及び図9Bに係わる説明において、相互重複する内容は、省略されるのである。
【0054】
図9Aを参照すれば、LEDドライバ90aは、コード生成器91a及び電流生成器92aを含むものでもある。コード生成器91aは、加算器91_1及びビット生成器91_2を含むものでもある。ビット生成器91_2は、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]を受信することができ、ビット信号B0を生成することができる。加算器91_1は、入力信号INの上位nビット、すなわち、IN[m+n:m+1]及びビット信号B0を加算することができ、コードCDを生成することができる。それにより、コードCDの値は、入力信号INの上位nビット(すなわち、IN[m+n:m+1])、または入力信号INの上位nビットから1ほど増加した値(すなわち、IN[m+n:m+1]+1)でもある。それにより、コードCDのビット数は、(n+1)でもある。
【0055】
電流生成器92aは、増幅器A、トランジスタM9、及び(n+1)個の電流源CS0ないしCSnを含むものでもある。図9Aに図示されているように、電流源CS0ないしCSnは、イネーブル状態において、異なる大きさの電流をそれぞれ生成することができる。それにより、LED駆動電流ILEDは、コードCDの値に対応する大きさを有しうる。
【0056】
図9Bを参照すれば、LEDドライバ90bは、ビット生成器91b及び電流生成器92bを含むものでもある。図9BのLEDドライバ90bにおいて、コード生成器は、ビット生成器91bのみを含むものでもあり、入力信号INの上位nビット、すなわち、IN[m+n:m+1]がコードCDのnビット、すなわち、CD[n+1:2]でもってもそのまま使用されうる。ビット生成器91bは、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]を受信することができ、ビット信号B0を生成することができる。図9Bに図示されているように、ビット信号B0は、コードCDの1ビット、すなわち、CD[1]でもっても使用され、それにより、コードCDのビット数は、(n+1)でもある。
【0057】
電流生成器92bは、増幅器A、トランジスタM9、及び(n+1)個の電流源CS0ないしCSnを含むものでもある。図9Bに図示されているように、電流源CS0ないしCSnは、イネーブル状態において、異なる大きさの電流をそれぞれ生成することができる一方、コードCDのビット(CD[1])及びビット(CD[2])をそれぞれ受信する電流源CS0,CS1は、同一サイズの電流(すなわち、IREF)を生成することができる。それにより、LED駆動電流ILEDは、コードCDの値に対応する大きさを有しうる。すなわち、図9AのLEDドライバ90aにおいて、ビット信号B0が加算器91_1により、コード生成器91aにおいて、入力信号INの上位nビットと合算される一方、図9BのLEDドライバ90bにおいて、ビット信号B0に対応する電流が、電流生成器92bにおいて、入力信号INの上位nビットに対応する電流と合算されうる。
【0058】
図10A及び図10Bは、本開示の例示的実施形態による、コード生成器11の動作の例示を示す図面である。図1を参照して説明したように、コード生成器11は、入力信号INから、コードCDを生成することができる。以下において、kは、mより小さい正の整数でもある。図3A及び図3Bを参照して説明したように、図10Aにおいて、第1部分CDDC及び第2部分CDACは、合算され、図10Bにおいて、第1部分CDDC及び第2部分CDACは、連接されうる。以下において、図3A及び図3Bと重複する内容は、省略され、図10A及び図10Bは、図1を参照して説明される。
【0059】
コード生成器11は、入力信号INの下位mビットに基づいて変動する幅を有するパルスが生成されるように、コードCDを生成することができる。例えば、コード生成器11は、入力信号INの下位mビットのうち上位(m-k)ビットに対応する一定部分、及び入力信号INの下位kビットに基づいて変動する部分を含む幅を有するパルスが生成されるように、コードCDを生成することができる。例えば、図10A及び図10Bに図示されているように、コード生成器11は、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]において、LSBを含む少なくとも1ビット、すなわち、IN[k:1]の値に基づいて変動する幅を有するパルスが生成されるように、コードCDを生成することができる。それにより、図11を参照して後述されるように、ディミング解像度の増大にもかかわらず、第1周期Pの延長が防止されうる。
【0060】
図11は、本開示の例示的実施形態による、ビット生成器11_1の動作の例示を示すタイミング図である。具体的には、図11のタイミング図は、図10A及び図10Bを参照して説明したように、入力信号INの下位mビットに基づいて変動する幅を有するパルスが生成されるように、コードCDが生成されうる。図解の便宜のために、図11において、mは5でもあり、kは、2でもある。第2周期Pは、4個の第1周期Pを含むものでもあり、ビット生成器11_1は、第2周期Pで反復されるビット信号B0を生成することができる。ビット生成器11_1の動作が、図11の例示に制限されないという点が留意される。以下において、図11は、図1を参照して説明される。
【0061】
図11を参照すれば、ビット生成器11_1は、入力信号INの下位mビットのうち上位(m-k)ビットに対応する一定部分、及び入力信号INの下位kビットに基づいて変動する部分を含む幅を有するパルスが生成されるように、コードCDを生成することができる。例えば、入力信号INの下位mビットが12である場合、パルスは、クロック信号CLKの3個サイクルに対応する一定幅を有することができ、それにより、第2周期Pにおいて、パルス幅の和は、クロック信号CLKの12個サイクルに対応しうる。入力信号INの下位mビットが13である場合、最初第1周期Pにおいて、パルスは、クロック信号CLKの4個サイクルに対応する幅を有しうる一方、2番目、3番目及び4番目の第1周期Pにおいて、パルスは、クロック信号CLKの3個サイクルに対応する幅を有しうる。結果として、第2周期Pにおいて、パルス幅の和は、クロック信号CLKの13個サイクルに対応する幅を有しうる。類似して、入力信号INの下位mビットが14である場合、第2周期Pにおいて、パルス幅の和は、クロック信号CLKの14個サイクルに対応する幅を有することができ、入力信号INの下位mビットが15である場合、第2周期P2において、パルス幅の和は、クロック信号CLKの15個サイクルに対応する幅を有しうる。
【0062】
図11を参照して説明したように、クロック信号CLKの8個サイクルに対応する第1周期Pを延長させなくとも、LED駆動電流ILEDが微細に調節されうる。結果として、ディミング解像度は、第1周期Pを延長させずに増大させることができる。
【0063】
図12は、本開示の例示的実施形態によるビット生成器120を示す図面である。具体的には、図12は、図11などを参照して説明したように、入力信号INの下位mビットに基づいて変動する幅を有するパルスが生成されるように、コードCDを生成するビット生成器120を示す。図12に図示されているように、ビット生成器120は、第1ビット生成器121及び第2ビット生成器122を含むものでもある。たとえ図示されていないにしても、第1ビット生成器121及び第2ビット生成器122は、クロック信号CLKを共通して受信することができる。
【0064】
第1ビット生成器121は、入力信号INの下位mビットのうち上位(m-k)ビット、すなわち、IN[m:k+1]を受信することができ、ビット信号B1を生成することができる。例えば、第1ビット生成器121は、図4A及び図4Bを参照して説明したように、第1周期Pにおいて、IN[m:k+1]の値に比例するパルスが生じるように、ビット信号B1を生成することができる。すなわち、変動するパルス幅において、一定部分に対応するビット信号B1を生成することができる。
【0065】
第2ビット生成器122は、入力信号INの下位mビットのうち下位kビット、すなわち、IN[k:1]及びビット信号B1を受信することができ、ビット信号B0を生成することができる。第2ビット生成器122は、第1周期Pごとに、ビット信号B1が1からゼロに遷移するとき、IN[k:1]の値に基づき、ビット信号B1をビット信号B0にバイパスさせるか、あるいはビット信号B0を1に設定することができる。それにより、図11を参照して説明したように、変動する幅を有するパルスが生成され、LED駆動電流ILEDは、さらに微細に調整されうる。
【0066】
図13は、本開示の例示的実施形態による、高解像度ディミングのための方法を示す図面である。図13に図示されているように、高解像度ディミングのための方法は、段階S10及び段階S20を含むものでもある。一部実施形態において、図13の方法は、図1のLEDドライバ10によって遂行されうる。以下において、図13は、図1を参照して説明される。
【0067】
図13を参照すれば、段階S10において、入力信号INからコードCDが生成されうる。例えば、コード生成器11は、LED駆動電流ILEDが、入力信号INの上位nビットに対応する直流成分、及び入力信号INの下位mビットに対応する交流成分を有するように、コードCDを生成することができる。図面を参照して説明されるように、コードCDは、第1周期Pまたは第2周期Pの間、LED駆動電流ILEDの大きさを示しうる。段階S10の例示が、図14A及び図14Bを参照して後述される。
【0068】
段階S20において、コードCDに基づき、LED駆動電流ILEDが生成されうる。例えば、電流生成器12は、段階S10で生成されたコードCDを受信することができ、コードCDに基づき、LED駆動電流ILEDを生成することができる。入力信号INのビット数より低いビット数のコードCDに起因し、電流生成器12は、単純な構造、及び小さい面積を有しうる。段階S20の例示が、図14A及び図14Bを参照して後述される。
【0069】
図14A及び図14Bは、本開示の例示的実施形態による、高解像度ディミングのための方法の例示を示す図面である。一部実施形態において、図14Aの方法は、図9AのLEDドライバ90aによって遂行され、図14Bの方法は、図9BのLEDドライバ90bによって遂行されうる。以下において、図14A及び図14Bは、図9A及び図9Bを参照して説明される。
【0070】
図14Aを参照すれば、高解像度ディミングのための方法は、段階S10a及び段階S20aを含むものでもある。一部実施形態において、段階S10a及び段階S20aは、それぞれ図13の段階S10及び段階S20の例示でもある。段階S10aは、段階S12及び段階S14を含むものでもある。
【0071】
段階S12において、入力信号INの下位mビットからビット信号B0が生成されうる。例えば、図9Aのビット生成器91_2は、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]から、クロック信号CLKに基づき、ビット信号B0を生成することができる。ビット信号B0は、第1周期Pにおいて、入力信号INの下位mビットの値に対応する個数の1を含むものでもある。
【0072】
段階S14において、入力信号INの上位nビット及びビット信号B0が加算されうる。例えば、図9Aの加算器91_1は、入力信号INの上位nビット、すなわち、IN[m+n:m+1]とビット信号B0とが加算され、それにより、(n+1)ビットのコードCDが生成されうる。
【0073】
段階S20aにおいて、コードCDに対応する大きさのLED駆動電流ILEDが生成されうる。例えば、図9Aの電流生成器92aは、異なる大きさの電流をそれぞれ生成し、コードCDのビットにより、それぞれイネーブルされる電流源を含むものでもあり、それにより、コードCDの値に比例する大きさのLED駆動電流ILEDを生成することができる。
【0074】
図14Bを参照すれば、高解像度ディミングのための方法は、段階S10b及び段階S20bを含むものでもある。一部実施形態において、段階S10b及び段階S20bは、それぞれ図13の段階S10及び段階S20の例示でもある。段階S10bは、段階S16及び段階S18を含むものでもあり、段階S20bは、段階S22、段階S24及び段階S26を含むものでもある。
【0075】
段階S16において、入力信号INの下位mビットから、ビット信号B0が生成されうる。例えば、図9Bのビット生成器91bは、入力信号INの下位mビット、すなわち、IN[m:1]から、クロック信号CLKに基づき、ビット信号B0を生成することができる。ビット信号B0は、第1周期Pにおいて、入力信号INの下位mビットの値に対応する個数の1を含むものでもある。
【0076】
段階S18において、入力信号INの上位nビット及びビット信号B0が連接されうる。例えば、コードCDは、入力信号INの上位nビット、すなわち、IN[m+n:m+1]及びビット信号B0を含むものでもあり、それにより、(n+1)ビットのコードCDが生成されうる。
【0077】
段階S22において、入力信号INの上位nビットに対応する第1電流が生成され、段階S24において、ビット信号B0に対応する第2電流が生成されうる。例えば、図9Bの電流生成器92bにおいて、電流源CS1ないしCSnは、入力信号INの上位nビットに対応する第1電流を生成することができ、電流源CS0は、ビット信号B0に対応する第2電流を生成することができる。
【0078】
段階S26において、第1電流及び第2電流が合算されうる。例えば、図9Bの電流生成器92bは、段階S22で生成された第1電流と、段階S24で生成された第2電流と、を合算することにより、LED駆動電流ILEDを生成することができる。
【0079】
以上のように、図面と明細書とでもって、例示的な実施形態が開示された。本明細書において、特定の用語を使用し、本実施形態について説明されたが、それらは、単に本開示の技術的思想について説明するための目的で使用されたモノであり、意味を限定したり、特許請求の範囲に記載された本開示の範囲を制限したりするために使用されたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。
【符号の説明】
【0080】
L1 LED
2 コントローラ
5 システム
10 LEDドライバ
11 コード生成器
11_1 ビット生成器
12 電流生成器
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14A
図14B