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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177407
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】コンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/00 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
B65D5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090038
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】512198419
【氏名又は名称】株式会社タカムラ産業
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 弘宗
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB32
3E060BC04
3E060DA01
3E060DA07
3E060DA25
3E060EA06
(57)【要約】
【課題】従来技術に比べて、折り畳み容易性や折り畳み後収納時の省スペース等が向上したコンテナを提供する。
【解決手段】 コンテナは、底面3と4側面11,12,13,14からなる。4側面のうち対向する一対の2側面12,14は、それぞれ2つの側面半体21,22,41,42からなる。側面半体21,22同士は回動可能に連接される。側面半体41,42同士は回動可能に連接される。底面3は、2つの底面半体31(35,37も含む),32(36,38も含む)からなる。底面半体31,32同士は分離した状態で係合しあう。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面と4側面からなるコンテナであって、
前記4側面のうち対向する一対の2側面は、それぞれ2つの側面半体からなり、
前記側面半体同士は回動可能に連接され、
前記底面は、2つの底面半体からなり、
前記底面半体同士は分離した状態で係合しあう
ことを特徴とするコンテナ。
【請求項2】
四角状の底面と前記底面からに立設される第1~4側面からなり、
前記第1側面と第3側面は対向し、前記第2側面と第4側面は対向し、
前記第1側面と第2側面とは連続し、前記第2側面と第3側面とは連続し、前記第3側面と第4側面とは連続し、前記第4側面と第1側面とは連続し、
前記第2側面は第2側面第1半体と第2側面第2半体とからなり、前記第4側面は第4側面第1半体と第4側面第2半体とからなり、
前記底面は第1底面半体第1三角部と第1底面半体中央部と第1底面半体第2三角部と第2底面半体第1三角部と第2底面半体中央部と第2底面半体第2三角部とからなり、
前記第1側面と第2側面第1半体とは第1軸を介して回動可能であり、前記第2側面第1半体と第2側面第2半体は第2軸を介して回動可能であり、前記第2側面第2半体と第3側面とは第3軸を介して回動可能であり、前記第3側面と第4側面第2半体とは第4軸を介して回動可能であり、前記第4側面第2半体と第4側面第1半体は第5軸を介して回動可能であり、前記第4側面第1半体と第1側面とは第6軸を介して回動可能であり、
前記第1側面と第1底面半体中央部とは第7軸を介して回動可能であり、前記第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とは第8軸を介して回動可能であり、前記第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とは第9軸を介して回動可能であり、前記第3側面と第2底面半体中央部とは第10軸を介して回動可能であり、前記第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とは第11軸を介して回動可能であり、前記第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とは第12軸を介して回動可能であり、
前記第1底面半体中央部と第1底面半体第1三角部とは第13軸を介して回動可能であり、前記第2底面半体第1三角部と第2底面半体中央部とは第14軸を介して回動可能であり、前記第2底面半体中央部と第2底面半体第2三角部とは第15軸を介して回動可能であり、前記第1底面半体第2三角部と第1底面半体中央部とは第16軸を介して回動可能であり、
前記第1底面半体中央部は第3側面方向に突出する第1底面半体係合部を有し、前記第2底面半体中央部は第1側面方向に突出する第2底面半体係合部を有し、
前記第1底面半体係合部は第2底面半体中央部に係合し、前記第2底面半体係合部は第1底面半体中央部に係合する
ことを特徴とするコンテナ。
【請求項3】
前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体を対向させ、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体を対向させると、
前記第7軸を介して第1側面と第1底面半体中央部とが対向し、前記第8軸を介して第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とが対向し、前記第9軸を介して第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とが対向し、前記第10軸を介して第3側面と第2底面半体中央部とが対向し、前記第11軸を介して第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とが対向し、前記第12軸を介して第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とが対向する
ことを特徴とする請求項2記載のコンテナ。
【請求項4】
前記底面の面積は第1側面または第3側面の面積より大きい
ことを特徴とする請求項3記載のコンテナ。
【請求項5】
前記底面を下面にして使用されているコンテナを、
前記第3側面が下面となるように向きを変え、
前記第1側面と第2側面第1半体と第4側面第1半体と第1底面半体中央部と第1底面半体第1三角部と第1底面半体第2三角部とを含むコンテナ半体の自重を作用させ、
前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体を対向させ、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体を対向させ、
前記第7軸を介して第1側面と第1底面半体中央部とを対向させ、前記第8軸を介して第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とを対向させ、前記第9軸を介して第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とを対向させ、前記第10軸を介して第3側面と第2底面半体中央部とを対向させ、前記第11軸を介して第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とを対向させ、前記第12軸を介して第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とを対向させる
ことを特徴とする請求項2~4いずれか記載のコンテナの折り畳み方法。
【請求項6】
折り畳まれた状態で前記第3側面を下面として置かれているコンテナを、
前記第3側面が垂直となるように向きを変え、
前記第1底面半体中央部と第2底面半体中央部との自重を作用させ、
前記第7軸を介して第1底面半体中央部が第1側面から離れるように回動させ、前記第10軸を介して第2底面半体中央部が第3側面から離れるように回動させ、
前記第8軸を介して第1底面半体第1三角部が第2側面第1半体から離れるように回動させ、前記第9軸を介して第2底面半体第1三角部が第2側面第2半体から離れるように回動させ、前記第11軸を介して第2底面半体第2三角部が第4側面第2半体から離れるように回動させ、前記第12軸を介して第1底面半体第2三角部が第4側面第1半体から離れるように回動させ、
前記底面を形成し、
前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体とが互いに離れるように回動させ、前記第2側面を形成し、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体とが互いに離れるように回動させ、前記第4側面を形成する
ことを特徴とする請求項5記載のコンテナの展開方法。
【請求項7】
樹脂製であって、
前記第1底面半体係合部と、第2底面半体第1三角部および第2底面半体中央部のうち係合に対応する箇所とには、噛み合い構造が設けられ、
前記第2底面半体係合部と、第1底面半体第2三角部および第1底面半体中央部のうち係合に対応する箇所とには、噛み合い構造が設けられる
ことを特徴とする請求項2~4いずれか記載のコンテナ。
【請求項8】
樹脂製であって、
前記第1側面および第3側面の四隅には、スタッキング補助部が設けられている
ことを特徴とする請求項2~4いずれか記載のコンテナ。
【請求項9】
請求項2~4いずれか記載のコンテナを形成する一枚の紙製ブランクであって、
前記第2側面第1半体と第2側面第2半体とを連結する第2側面連結部と、
前記第4側面第1半体と第4側面第2半体とを連結する第4側面連結部と、を備え、
前記第2側面連結部および第4側面連結部の幅は、第1底面半体係合部および第2底面半体係合部の突出長より長く、
前記第2側面連結部と第2底面半体第1三角部と第2底面半体係合部と第1底面半体第1三角部とに囲まれた空間と、
前記第4側面連結部と第2底面半体第2三角部と第1底面半体係合部と第1底面半体第2三角部とに囲まれた空間と、が形成されている
ことを特徴とする紙製ブランク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は商品等を梱包するコンテナに関し、特に、不使用時に折り畳んで積み上げて収納可能なコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナは多用途である。一例として、商品を梱包し、店頭まで搬送し、そのまま商品を一時収納したり、陳列することを想定する。一般に店舗の倉庫は狭いことが多く、不使用時のコンテナは折り畳み、複数のコンテナを積み上げて収納しておくことが好ましい。従来から、様々なコンテナの折り畳み構造が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1274221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来例におけるコンテナは、商品を梱包し、店頭まで搬送し、そのまま商品を一時収納したり、陳列するといった使用が可能であるともに、不使用時には簡単に折り畳み、複数のコンテナを積み上げて収納しておくこともできる。これにより、狭い空間を有効活用できる。
【0005】
本発明は、折り畳み容易性や折り畳み後収納時の省スペース等、従来例コンテナの特徴をさらに向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明コンテナは、底面と4側面からなる。前記4側面のうち対向する一対の2側面は、それぞれ2つの側面半体からなり、前記側面半体同士は回動可能に連接される。前記底面は、2つの底面半体からなり、前記底面半体同士は分離した状態で係合しあう。すなわち、2つのコンテナ半体からなる。
【0007】
一般にコンテナでは底面が側面より広く、底面を折り畳むことにより、よりコンパクトになる。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明コンテナは、四角状の底面と前記底面からに立設される第1~4側面からなる。前記第1側面と第3側面は対向し、前記第2側面と第4側面は対向する。前記第1側面と第2側面とは連続し、前記第2側面と第3側面とは連続し、前記第3側面と第4側面とは連続し、前記第4側面と第1側面とは連続する。
【0009】
前記第2側面は第2側面第1半体と第2側面第2半体とからなり、前記第4側面は第4側面第1半体と第4側面第2半体とからなり、前記底面は第1底面半体第1三角部と第1底面半体中央部と第1底面半体第2三角部と第2底面半体第1三角部と第2底面半体中央部と第2底面半体第2三角部とからなる。
【0010】
前記第1側面と第2側面第1半体とは第1軸を介して回動可能であり、前記第2側面第1半体と第2側面第2半体は第2軸を介して回動可能であり、前記第2側面第2半体と第3側面とは第3軸を介して回動可能であり、前記第3側面と第4側面第2半体とは第4軸を介して回動可能であり、前記第4側面第2半体と第4側面第1半体は第5軸を介して回動可能であり、前記第4側面第1半体と第1側面とは第6軸を介して回動可能である。前記第1~6軸は底面垂直方向に延設される。
【0011】
前記第1側面と第1底面半体中央部とは第7軸を介して回動可能であり、前記第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とは第8軸を介して回動可能であり、前記第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とは第9軸を介して回動可能であり、前記第3側面と第2底面半体中央部とは第10軸を介して回動可能であり、前記第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とは第11軸を介して回動可能であり、前記第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とは第12軸を介して回動可能である。前記第7~12軸は底面各辺に沿って形成される。
【0012】
前記第1底面半体中央部と第1底面半体第1三角部とは第13軸を介して回動可能であり、前記第2底面半体第1三角部と第2底面半体中央部とは第14軸を介して回動可能であり、前記第2底面半体中央部と第2底面半体第2三角部とは第15軸を介して回動可能であり、前記第1底面半体第2三角部と第1底面半体中央部とは第16軸を介して回動可能である。前記第13~16軸は底面内に形成される。
【0013】
前記第1底面半体中央部は第3側面方向に突出する第1底面半体係合部を有し、前記第2底面半体中央部は第1側面方向に突出する第2底面半体係合部を有する。前記第1底面半体係合部は第2底面半体中央部とに係合し、前記第2底面半体係合部は第1底面半体中央部とに係合する。相互係合により底面が形成される。
【0014】
すなわち、本願コンテナは、第2軸および第5軸を介して、一のコンテナ半体と他のコンテナ半体から構成される。底面は一の底面半体と他の底面半体から構成される。一般にコンテナでは底面が側面より広く、底面を折り畳むことにより、よりコンパクトになる。
【0015】
さらに好ましくは、上記コンテナにおいて、前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体を対向させ、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体を対向させると、前記第7軸を介して第1側面と第1底面半体中央部とが対向し、前記第8軸を介して第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とが対向し、前記第9軸を介して第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とが対向し、前記第10軸を介して第3側面と第2底面半体中央部とが対向し、前記第11軸を介して第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とが対向し、前記第12軸を介して第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とが対向する。
【0016】
これにより、コンパクトにコンテナを折り畳むことができる。特に、第1側面(または第3側面)を下面とすると占有面積を狭くできる。
【0017】
さらに好ましくは、上記コンテナにおいて、前記底面の面積は第1側面または第3側面の面積より大きい。
【0018】
一般に、商品を梱包するようなコンテナでは底面が側面より広い。このような場合、本願効果が顕著になる。
【0019】
上記目的を達成するために、本発明コンテナを下記の様に折り畳む。コンテナは前記底面を下面にして使用されている。前記第3側面が下面となるように向きを変える。前記第1側面と第2側面第1半体と第4側面第1半体と第1底面半体中央部と第1底面半体第1三角部と第1底面半体第2三角部とを含むコンテナ半体の自重を作用させる。
【0020】
前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体を対向させ、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体を対向させる。前記第7軸を介して第1側面と第1底面半体中央部とを対向させ、前記第8軸を介して第2側面第1半体と第1底面半体第1三角部とを対向させ、前記第9軸を介して第2側面第2半体と第2底面半体第1三角部とを対向させ、前記第10軸を介して第3側面と第2底面半体中央部とを対向させ、前記第11軸を介して第4側面第2半体と第2底面半体第2三角部とを対向させ、前記第12軸を介して第4側面第1半体と第1底面半体第2三角部とを対向させる。
【0021】
コンテナの向きを変えることで、自重を利用して、半自動で折り畳むことができる。すなわち、折り畳み容易性が向上する。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明コンテナを下記の様に展開する。折り畳まれた状態で前記第3側面を下面として置かれているコンテナを、前記第3側面が垂直となるように向きを変える。前記第1底面半体中央部と第2底面半体中央部との自重を作用させる。
【0023】
前記第7軸を介して第1底面半体中央部が第1側面から離れるように回動させ、前記第10軸を介して第2底面半体中央部が第3側面から離れるように回動させ、前記第8軸を介して第1底面半体第1三角部が第2側面第1半体から離れるように回動させ、前記第9軸を介して第2底面半体第1三角部が第2側面第2半体から離れるように回動させ、前記第11軸を介して第2底面半体第2三角部が第4側面第2半体から離れるように回動させ、前記第12軸を介して第1底面半体第2三角部が第4側面第1半体から離れるように回動させ、前記底面を形成する。
【0024】
前記第2軸を介して第2側面第1半体と第2側面第2半体とが互いに離れるように回動させ、前記第2側面を形成し、前記第5軸を介して第4側面第2半体と第4側面第1半体とが互いに離れるように回動させ、前記第4側面を形成する。
【0025】
コンテナの向きを変えることで、自重を利用して、半自動で展開できる。すなわち、展開容易性が向上する。
【0026】
さらに好ましくは、上記コンテナは、樹脂製である。前記第1底面半体係合部と、第2底面半体第1三角部および第2底面半体中央部のうち係合に対応する箇所とには、噛み合い構造が設けられ、前記第2底面半体係合部と、第1底面半体第2三角部および第1底面半体中央部のうち係合に対応する箇所とには、噛み合い構造が設けられる。
【0027】
樹脂製においては細かい加工が容易であり、噛み合い構造を設けることができる。噛み合い構造により、底面の一体性が向上する。
【0028】
さらに好ましくは、上記コンテナは、樹脂製である。前記第1側面および第3側面の四隅には、スタッキング補助部が設けられている。
【0029】
樹脂製においては細かい加工が容易であり、スタッキング補助部を設けることができる。スタッキング補助部により、収納のため折り畳まれたコンテナの積み上げ状態が安定する。
【0030】
上記目的を達成するための本発明は、上記コンテナを形成する一枚の紙製ブランクである。前記第2側面第1半体と第2側面第2半体とを連結する第2側面連結部と、前記第4側面第1半体と第4側面第2半体とを連結する第4側面連結部と、を備える。前記第2側面連結部および第4側面連結部の幅は、第1底面半体係合部および第2底面半体係合部の突出長より長く、前記第2側面連結部と第2底面半体第1三角部と第2底面半体係合部と第1底面半体第1三角部とに囲まれた空間と、前記第4側面連結部と第2底面半体第2三角部と第1底面半体係合部と第1底面半体第2三角部とに囲まれた空間と、が形成されている。
【0031】
一枚のブランクにおいて、底面の係合構造を実現できる。組立容易である。
【発明の効果】
【0032】
本願発明のコンテナによれば、折り畳み時の占有面積が狭く、積み上げて収納するとき、狭い空間を有効活用できる。
【0033】
本願発明のコンテナは、コンテナの向きを変えることで、半自動的に折り畳みおよび展開できる。手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】基本実施例の斜視図
図2】基本実施例の六面図
図3】動作説明図
図4】動作説明図
図5】動作詳細図
図6】折り畳み状態図
図7】比較対象となる従来例の動作説明図
図8】コンテナ使用例
図9】積み重ね状態図
図10】本願効果説明図
図11】樹脂製コンテナ斜視図
図12】樹脂製コンテナ正面図
図13】樹脂製コンテナ側面図
図14】樹脂製コンテナ平面図
図15】樹脂製コンテナ底面図
図16】底面半体斜視図
図17】底面半体パーツ構成図
図18】噛合構造イメージ図
図19】スタッキング補助部構成図
図20】紙製ブランク展開図
図21】紙製ブランク要部拡大図
図22】紙製コンテナ組立手順図
図23】紙製ブランク展開図(別例)
図24】紙製コンテナ斜視図
【発明を実施するための形態】
【0035】
~共通構成~
図1は基本実施例の斜視図であり、図2は基本実施例の六面図である。
【0036】
本願コンテナ使用時の基本形状について説明する。本願コンテナは、四角状の底面3と、底面3の四辺から立設される側面11,12,13,14とからなる。適宜、側面11,12,13,14上辺を塞ぐような蓋を設けてもよい。なお、蓋については本願底面3の構成を参考にしてもよい。
【0037】
側面11,13は対向している。側面12,14は対向している。側面11,12は連続している。側面12,13は連続している。側面13,14は連続している。側面14,11は連続している。
【0038】
本願コンテナの特有構成について説明する。側面12は2つの側面半体21,22からなる。側面14は2つの側面半体41,42とからなる。底面3は2つの底面半体からなる。
【0039】
一の底面半体(符号省略)は底面半体中央部31と三角部35,37とからなる。他の底面半体(符号省略)は底面半体中央部32と三角部36,38とからなる。
【0040】
また、本願コンテナは軸101~116を有し、各面11,13,21,22,31,32,35,36,37,38,41,42は軸101~116を介して回動可能である。
【0041】
軸101~106は底面垂直方向に形成される。側面11と側面半体21とは軸101を介して回動可能である。側面半体21と側面半体22は軸102を介して回動可能である。側面半体22と側面13とは軸103を介して回動可能である。側面13と側面半体42とは軸を104介して回動可能である。側面半体42と側面半体41は軸105を介して回動可能である。側面半体41と側面11とは軸106を介して回動可能である。
【0042】
軸107~112は底面各辺に沿って形成される。側面11と底面半体中央部31とは軸107を介して回動可能である。側面半体21と三角部35とは軸108を介して回動可能である。側面半体22と三角部36とは軸109を介して回動可能である。側面13と底面半体中央部32とは軸110を介して回動可能である。側面半体42と三角部38とは軸111を介して回動可能である。側面半体41と三角部37とは軸112を介して回動可能である。
【0043】
軸113~116は底面内に形成される。底面半体中央部31と三角部35とは軸113を介して回動可能である。三角部と36底面半体中央部32とは軸114を介して回動可能である。底面半体中央部32と三角部38とは軸115を介して回動可能である。三角部37と底面半体中央部31とは軸116を介して回動可能である。
【0044】
三角部35,36は隣接するが、隣接箇所に回動軸は形成されない。三角部37,38は隣接するが、隣接箇所に回動軸は形成されない。
【0045】
底面半体中央部31,32は略台形状である。底面半体中央部31は台形上辺付近に側面13方向に突出する係合部51を有し、底面半体中央部32は台形上辺付近に側面11方向に突出する係合部52を有する。
【0046】
係合部51は三角部35と三角部36と底面半体中央部32とに係合する。係合部52は三角部38と三角部37と底面半体中央部31とに係合する。これにより、相互係合により、2つの底面半体は底面3を形成する。
【0047】
~共通動作~
図3および図4は折り畳み動作の説明図である。図5は動作詳細図である。
【0048】
本願コンテナでは、側面11または側面13を下面とすることにより、半自動的に折り畳まれることを特徴とする。側面に取手を設けておくと、取手を掴んで容易にコンテナの向きを変えることができる。以下、簡単に折り畳み動作について説明する。
【0049】
例えば、側面13を下面とすると、コンテナ半体上側の自重が作用し、軸102を介して側面半体21外側と側面半体22外側とが対向する様に変形し、軸105を介して側面半体41外側と側面半体42外側とが対向する様に変形する。同時に、軸101を介して側面11内側と側面半体21内側とが対向し、軸103を介して側面半体22内側と側面13内側とが対向し、軸106を介して側面11内側と側面半体41内側とが対向し、軸104を介して側面半体42内側と側面13内側とが対向する。言い換えると、側面12、14がΣ字形状に変形する。
【0050】
側面12、14の変形に連動して、底面3を構成する各面31,32,35,36,37,38も以下の様に変形する。
【0051】
軸108を介して側面半体21内側と三角部35内側とが対向するように回動し、軸109を介して側面半体22内側と三角部36内側とが対向するように回動し、軸112を介して側面半体41内側と三角部37内側とが対向するように回動し、軸111を介して側面半体42内側と三角部38内側とが対向するように回動する。
【0052】
三角部35,36,37,38の動作は軸113,114,115,116を介して底面半体中央部31,32に以下の様に伝達される。
【0053】
軸113を介して三角部35外側と底面半体中央部31外側とが対向するように回動し、軸116を介して三角部37外側と底面半体中央部31外側とが対向するように回動し、その結果、軸107を介して底面半体中央部31が側面11内側に対向するように回動する。
【0054】
軸114を介して三角部36外側と底面半体中央部32外側とが対向するように回動し、軸115を介して三角部38外側と底面半体中央部32外側とが対向するように回動し、その結果、軸110を介して底面半体中央部32が側面13内側に対向するように回動する。
【0055】
これにより、コンテナは折り畳まれ、側面13が下面のまま収納状態となる。図6は折り畳み状態の断面図である。
【0056】
逆に、収納状態のコンテナの向きを変えることにより、半自動的に展開し、コンテナを形成することを特徴とする。以下、簡単に展開動作について説明する。なお、図3~6を参照する。
【0057】
下面であった側面13を垂直方向に起こす。底面半体中央部31,32の自重が作用し、軸107を介して底面半体中央部31は側面11内側から離れるように回動し、軸110を介して底面半体中央部32は側面13内側から離れるように回動する。
【0058】
底面半体中央部31,32の動作は軸113,114,115,116を介して三角部35,36,37,38に以下の様に伝達される。
【0059】
軸113を介して三角部35外側と底面半体中央部31外側とが離れるように回動し、軸116を介して三角部37外側と底面半体中央部31外側とが離れるように回動し、軸114を介して三角部36外側と底面半体中央部32外側とが離れるように回動し、軸115を介して三角部38外側と底面半体中央部32外側とが離れるように回動する。
【0060】
各面31,32,35,36,37,38の回動により底面3を形成し、底面3形成に連動して、以下の様に側面12、14を形成する。
【0061】
軸108を介して側面半体21内側と三角部35内側とが離れるように回動し、軸109を介して側面半体22内側と三角部36内側とが離れるように回動し、その結果、軸102を介して側面半体21外側と側面半体22外側とが離れるように回動し、側面12が形成される。同時に、軸101を介して側面11内側と側面半体21内側とが離れるように回動し、軸103を介して側面半体22内側と側面13内側とが離れるように回動する。
【0062】
軸112を介して側面半体41内側と三角部37内側とが離れるように回動し、軸111を介して側面半体42内側と三角部38内側とが離れるように回動し、その結果、軸105を介して側面半体41外側と側面半体42外側とが離れるように回動し、側面14が形成される。同時に、軸106を介して側面11内側と側面半体41内側とが離れるように回動し、軸104を介して側面半体42内側と側面13内側とが離れるように回動する。
【0063】
これにより、各面11,13,21,22,31,32,35,36,37,38,41,42は展開され、コンテナは底面3を下面として使用可能状態となる。
【0064】
~比較対象となる従来例~
図7は比較対象となる従来例の動作説明図である。本願効果を説明するために、比較対象とする従来例について説明する。従来例においても、コンテナは、底面と4つの側面から構成される。適宜、蓋を有する。蓋の有無は任意である。
【0065】
ところでコンテナは多用途であるが、一例として、商品を梱包し、店頭まで搬送し、そのまま商品を一時収納したり、陳列することを想定する。このような用途のとき、縦横サイズに比べて高さ(深さ)サイズが長いと、商品を取り出しにくい。したがって、縦横サイズに比べて高さ(深さ)サイズは短い方が好ましい。図8はコンテナ使用例のイメージ図である。なお、本願コンテナの使用用途は使用例に限定されない。
【0066】
従来例においても、コンテナ不使用時には折り畳まれ収納状態となる。以下、簡単に折り畳み動作について説明する。
【0067】
まず、短辺側側面を内側に織り込む。長辺側側面は上側半体と下側半体とから構成される。上側半体と下側半体とは底面に平行な軸を介して回動可能であり、長辺側側面を内側に折り畳む。これにより、コンテナの高さサイズは極めて短くなり、平板状となる。コンテナ不使用時には、底面を下面としたまま平板状となったコンテナを高さ方向に積み上げる。
【0068】
~共通効果~
従来例では、短辺側側面を折り畳んだ状態を維持しながら、長辺側側面を折り畳むため、手数を要する。また、収納状態の平板状からコンテナを形成するのも同様に手間を要する。
【0069】
これに対し、本願コンテナでは、本願コンテナでは、側面11または側面13を下面とすることにより、半自動的に折り畳まれる。従来例に比べて手間を省くことができる。また、収納状態のコンテナの向きを変えることにより、半自動的に展開し、コンテナを形成する。同様に、従来例に比べて手間を省くことができる。
【0070】
図9は本願折り畳みコンテナの積み重ね状態図である。図10は別の本願効果を説明するイメージ図である。従来例コンテナと本願実施例コンテナの使用状態容量は同等であると仮定する。
【0071】
従来例における収納状態では、高さサイズは極めて短くなるが、縦横サイズは変わらない。複数のコンテナを積み上げたとき、縦サイズ×横サイズが占有面積となる。
【0072】
これに対し、本願コンテナにおける収納状態では、側面12、14が折り畳まれ、側面11または側面13が下面となる。複数のコンテナを積み上げたとき、縦サイズ×高さサイズが占有面積となる。縦横サイズに比べて高さサイズは短いため、従来例に比べて、本願実施例の占有面積は狭くなる。一般に店舗の倉庫は狭いことが多く、狭い空間を有効活用できる。
【0073】
従来例コンテナは長辺側側面を折り畳む際、折り畳み側面同士が干渉しあわないよう高さサイズに制約(短辺以下)があった。これに対し、本願では高さサイズの制約はない。なお、本願では縦横比の制約はあるが、底面は比較的広い前提であり、実質的に制約はない。
【0074】
また、従来例コンテナは短辺側側面を折り込む際、底面と干渉しあわないよう高さサイズに制約(長辺以下)があった。これに対し、本願では高さサイズの制約はない。
【0075】
一般に、縦横サイズに比べて高さ(深さ)サイズは短い。したがって、従来例コンテナを高さ方向に折り畳んでも、縮小規模は限定的である。これに対し、本願では側面12、14が折り畳まれるため、縮小規模の大きい。
【0076】
~具体例~
本願発明の具体例として、樹脂製コンテナ例と、紙製コンテナ例2件について説明する。なお、下記具体例は本願発明の理解のために示すものである。したがって、本願発明は、下記の具体例に限定されるものではなく、技術思想の範囲で種々の変形が可能である。
【0077】
~樹脂製例~
本願コンテナは材質を問わないが、例えば樹脂製でもよい。各面11,13,21,22,31,32,35,36,37,38,41,42は独立した樹脂製平板である。軸101~116はヒンジである。樹脂は様々な加工成形が容易である。
【0078】
図11は樹脂製コンテナ参考斜視図である。図12は樹脂製コンテナ正面図である。背面図は正面図と対称につき省略する。図13は樹脂製コンテナの右側面図である。左側面図は右側面図と対称につき省略する。図14は樹脂製コンテナの平面図である。図15は樹脂製コンテナの底面図である。
【0079】
本実施例特有の構成について説明する。図16は底面半体斜視図である。図17底面半体のパーツ構成図である。コンテナ使用時下側を向く外面(図示上)と、コンテナ使用時上側を向く内面(図示下)とを示す。底面別半体は線対称であり、図示省略する。
【0080】
底面半体中央部31は係合部51を有する。係合部51の外面側には筋状凹凸61が設けられている。底面半体中央部31の内面側のうち係合部51に隣接する箇所には筋状凹凸63が設けられている。三角部35の内面側のうち底面半体中央部31に隣接する箇所には筋状凹凸65が設けられている。三角部37の内面側のうち底面半体中央部31に隣接する箇所には筋状凹凸67が設けられている。
【0081】
底面半体中央部32は係合部52を有する。係合部52の内面側には筋状凹凸62が設けられている。底面半体中央部32の外面側のうち係合部52に隣接する箇所には筋状凹凸64が設けられている。三角部36の外面側のうち底面半体中央部32に隣接する箇所には筋状凹凸66が設けられている。三角部38の外面側のうち底面半体中央部32に隣接する箇所には筋状凹凸68が設けられている。
【0082】
図18は筋状凹凸噛み合わせのイメージ図である。係合部51の凹凸61は、三角部35の凹凸65と係合部52の凹凸64と三角部38の凹凸68と噛み合う。係合部52の凹凸62は、三角部36の凹凸66と係合部51の凹凸63と三角部37の凹凸67と噛み合う。これにより、相互係合により、2つの底面半体は一体となって底面3を形成する。
【0083】
樹脂は加工成形が容易であり、噛み合い構造61~68を形成できる。
【0084】
なお、凹凸61と凹凸64との噛み合わせ時の合計厚は底面半体中央部31の板厚または底面半体中央部32の板厚に等しい。これにより係合構造51,52は厚くならず、フラットな底面を実現できる。
【0085】
本実施例特有の別の構成について説明する。図19はスタッキング補助部について示す図である。図19Aは側面13の部分拡大図である。図19Bは折り畳まれたコンテナを積み上げる動作説明図である。
【0086】
側面11の四隅にはスタッキング補助部71が設けられている。側面13の四隅にはスタッキング補助部73が設けられている。スタッキング補助部71,73は凹部と凸部とを有する。
【0087】
側面13を下面として折り畳むと側面11が上面となる。一のコンテナの上に他のコンテナを積み上げる場合、一のコンテナの側面11と他のコンテナの側面13とが対向する。このとき、スタッキング補助部71の凹部とスタッキング補助部73の凸部が噛み合い、スタッキング補助部71の凸部とスタッキング補助部73の凹部が噛み合う。これにより、荷崩れすることなく、安定した状態で折り畳まれたコンテナを積み上げることができる。
【0088】
樹脂は加工成形が容易であり、スタッキング補助部71,73を形成できる。
【0089】
筋状凹凸61~68やスタッキング補助部71,73等の加工成形が容易であれば、樹脂製に変えて、金属製や木製としてもよい。
【0090】
なお、天面開口部四隅および底面四隅にもスタッキング補助部を設けており、コンテナ使用状態においても、荷崩れすることなく、安定してコンテナを積み上げることができる。
【0091】
~段ボール製例~
本願コンテナは材質を問わないが、例えば段ボール等紙製でもよい。本実施例特有の構成について説明する。
【0092】
図20は、段ボール製コンテナのブランク展開図である。例えば、1枚の段ボールシートから1枚のブランクを切り出す。図21は、ブランクの要部拡大図である。ブランクは、一のコンテナ半体と他のコンテナ半体とを連結する連結部23,43や差し込みフラップ81,82,83,84を有する。
【0093】
連結部23は、側面半体21と側面半体22との間に設けられ、中央に折線を有する。連結部43は、側面半体41と側面半体42との間に設けられ、中央に長手方向に延設される折線を有する。
【0094】
連結部23,43の幅は係合部51,52の突出長より長く設計されている。これにより、連結部23、三角部35、係合部52、三角部36に囲まれる空間24が形成される。また、連結部43、三角部37、係合部51、三角部38に囲まれる空間44が形成される。
【0095】
連結部23,43を設けて空間24,44を確保することにより、1枚のブランクから係合部51,52を形成できる。
【0096】
側面11,13,21,22,41,42は中央に折線を有し、折線を介して2枚が対向することにより形成される。一方で、底面3を構成する各面31,32,35,36,37,38は1枚により形成される。
【0097】
差し込みフラップ81は側面11と連続するとともに側面半体21と連続する。差し込みフラップ82は側面13と連続するとともに側面半体22と連続する。差し込みフラップ83は側面13と連続するとともに側面半体43と連続する。差し込みフラップ84は側面11と連続するとともに側面半体41と連続する。差し込みフラップ81,82,83,84は中央に折線を有し、折線を介して2枚が対向することにより形成される。
【0098】
図22は段ボール製コンテナの組み立て動作手順例の説明図である。まず、折線を介して連結部23同士が対向する様にかつ連結部43同士が対向するように折り畳む。底面半体同士が隣接する。係合部51は三角部35と三角部36と底面半体中央部32とに係合する。係合部52は三角部38と三角部37と底面半体中央部31とに係合する。相互係合により、2つの底面半体は底面3を形成する。
【0099】
折線102を介して側面半体21を起立させ、折線109を介して側面半体22を起立させ、折線112を介して側面半体41を起立させ、折線111を介して側面半体42を起立させる。
【0100】
さらに、折線107を介して側面11を起立させ、折線110を介して側面13を起立させる。同時に、差し込みフラップ81,82,83,84が形成される。
【0101】
側面11,13,21,22,41,42の中央折線を介して2枚が対向し、端部が折線107,110,108,109,112,111に設けられた孔に嵌まることにより、側面11,13,21,22,41,42が形成される。
【0102】
このとき、折り畳まれた連結部23は、側面半体22外側と側面半体22内側の間に配置される。これにより側面半体21と側面半体22とは軸102を介して連続する。折り畳まれた連結部43は、側面半体42外側と側面半体42内側の間に配置される。これにより側面半体41と側面半体42とは軸105を介して連続する。
【0103】
差し込みフラップ81は側面11外側と側面11内側の間に配置される。これにより側面11と側面半体21とは軸101を介して連続する。差し込みフラップ82は側面13外側と側面13内側の間に配置される。これにより側面半体22と側面13とは軸103を介して連続する。差し込みフラップ83は側面13外側と側面13内側の間に配置される。これにより側面13と側面半体42とは軸104を介して連続する。差し込みフラップ84は側面11外側と側面11内側の間に配置される。これにより側面11と側面半体41とは軸106を介して連続する。
【0104】
これにより、1枚のブランクから底面3と底面四辺から立設される側面11,12,13,14とからなる段ボール製コンテナが形成される。このとき接着剤やステッチャー等の接続手段は不要であり、組み立て容易である。
【0105】
なお、係合部51,52の形状によっては、三角部36,37は先端が欠けて純粋な三角形にはならないが、概形は三角形であるため、便宜的に三角部と呼ぶ。
【0106】
ところで、従来例コンテナを段ボール等紙製で形成しようとするとき、短辺側側面を内側に織り込む軸の形成が困難である。具体的には、短辺側側面と長辺側側面都の連結部幅が顕著に狭くなり、繰り返し折り畳みと展開を繰り返すうち破断するおそれがある。したがって、実質的に紙製コンテナを実現できない。
【0107】
一方、上記の通り、本願コンテナを段ボール等紙製で容易に実現できる。
【0108】
~段ボール製別例~
図23は、別例における段ボール製コンテナのブランク展開図である。例えば、段ボールシートから2枚のブランクを切り出す。一のブランクは面11,21,31,35,37,41からなる一のコンテナ半体を形成し、他のブランクは面13,22,32,36,38,42からなる他のコンテナ半体を形成する。
【0109】
ただし、図示2枚のブランクは点対称であり、実質同じものである。すなわち、一枚のシートから、多数のブランクを切り出し、2枚を選択する。
【0110】
側面半体21の両側、側面半体22の片側、側面半体41の両側、側面半体42の片側には接合代が設けられている。
【0111】
係合部51は三角部35と三角部36と底面半体中央部32とに係合する。係合部52は三角部38と三角部37と底面半体中央部31とに係合する。相互係合により、2つの底面半体は底面3を形成する。
【0112】
側面半体21の一の接合代を側面11の一端に接合する。これにより側面11と側面半体21とは軸101を介して連続する。側面半体21の他の接合代を側面半体22の一端に接合する。これにより側面半体21と側面半体22とは軸102を介して連続する。側面半体22の接合代を側面13の一端に接合する。これにより側面半体22と側面13とは軸103を介して連続する。側面半体41の一の接合代を側面13の他端に接合する。これにより側面13と側面半体41とは軸104を介して連続する。側面半体41の他の接合代を側面半体42の一端に接合する。これにより側面半体41と側面半体42とは軸105を介して連続する。側面半体42の接合代を側面11の他端に接合する。これにより側面半体42と側面11とは軸106を介して連続する。
【0113】
これにより、2枚のブランクから底面3と底面四辺から立設される側面11,12,13,14とからなる段ボール製コンテナが形成される。図24は組立完成図である。このとき簡易な接合手段を用いる。例えば、接着剤やステッチャーにより接合する。組み立て容易である。
【0114】
なお、係合部51,52の形状によっては、三角部35,36,37、38は先端が欠けて純粋な三角形にはならないが、概形は三角形であるため、便宜的に三角部と呼ぶ。
【0115】
また、三角部36は補助係合部を有し、三角部35に係合される。三角部37は補助係合部を有し、三角部38に係合される。
【0116】
ところで、従来例コンテナを段ボール等紙製で実質困難であるが、上記の通り、本願コンテナを段ボール等紙製で容易に実現できる。
【符号の説明】
【0117】
3 底面
11,12,13,14 側面
21,22 側面半体
23 半体連結部
24 ブランク空間部
31,32 底面半体中央部
35,36,37,38 三角部
41,42 側面半体
43 半体連結部
44 ブランク空間部
51,52 係合部
61~68 噛み合い構造
71,73 スタッキング補助部
81,82,83,84 差し込みフラップ
101~106 軸 (底面垂直方向)
107~112 軸 (底面各辺上)
113~116 軸 (底面内)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24