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特開2023-177423オンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177423
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】オンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/24 20120101AFI20231207BHJP
   G06Q 20/12 20120101ALI20231207BHJP
【FI】
G06Q20/24
G06Q20/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090072
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】500028515
【氏名又は名称】ビジネスラリアート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(72)【発明者】
【氏名】中西 俊之
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA27
5L055AA52
(57)【要約】
【課題】手数料率を変更することが容易なオンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラムを提供する。
【解決手段】オンラインショップシステム1は、クレジットカード決済による支払い可能なオンラインショップのためのオンラインショップシステム1であって、ユーザによる支払い対象の選択を受け付ける選択受付部21と、選択された支払い対象に対する支払いを、クレジットカード決済によって受け付ける支払受付部22と、選択された支払い対象の種別又は前記ユーザの種別に応じて、クレジットカードの手数料率を決定する手数料率決定部23とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカード決済による支払い可能なオンラインショップのためのオンラインショップシステムであって、
ユーザによる支払い対象の選択を受け付ける選択受付部と、
前記選択された支払い対象に対する支払いを、前記クレジットカード決済によって受け付ける支払受付部と、
前記選択された支払い対象の種別又は前記ユーザの種別に応じて、前記クレジットカードの手数料率を決定する手数料率決定部とを備えるオンラインショップシステム。
【請求項2】
前記手数料率決定部は、前記選択された支払い対象の種別に応じて前記手数料率を決定する請求項1に記載のオンラインショップシステム。
【請求項3】
前記支払い対象の種別には、有体物と、有体物ではないものとが含まれ、
前記手数料率決定部は、前記種別が有体物である場合の前記手数料率よりも、前記種別が有体物ではない場合の前記手数料率を大きくする請求項2に記載のオンラインショップシステム。
【請求項4】
前記有体物ではないものの種別には、お賽銭又は役務が含まれる請求項3に記載のオンラインショップシステム。
【請求項5】
前記手数料率決定部は、前記ユーザの種別に応じて前記手数料率を決定する請求項1に記載のオンラインショップシステム。
【請求項6】
前記ユーザの種別には、個人と、法人とが含まれ、
前記手数料率決定部は、前記種別が法人である場合の前記手数料率よりも、前記種別が個人である場合の前記手数料率を大きくする請求項5に記載のオンラインショップシステム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1~6のいずれか1項に記載のオンラインショップシステムとして機能させるオンラインショッププログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカード決済による支払い可能なオンラインショップに用いられるオンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オンラインショップの利用が拡大している。オンラインショップでは、クレジットカードによる決済が広く用いられている。このようなオンラインショップのためのオンラインショップシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-22267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、オンラインショップで消費者がクレジットカードを使ってショッピングした場合、オンラインショップで販売を行う販売者は、クレジットカード会社又は決済代行会社へ代金を請求する。一方、ショッピングを行った消費者は、代金をクレジットカード会社へ支払う。販売者からの代金請求と、消費者の支払いとは時差が生じるため、その間、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が、販売者へ立替払いすることになる。
【0005】
クレジットカード会社又は決済代行会社から販売者が受け取る代金は、消費者の支払金額から、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社の手数料(以下、単に手数料と称する)が差し引かれた金額になる。この、消費者の支払金額に対する手数料の比率が、クレジットカードの手数料率(以下、単に手数料率と称する)となる。
【0006】
ここで、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社は、立替払いしている期間、消費者による支払いが行われないリスクを負う。従って、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクが小さければ手数料率を低くし、リスクが大きければ手数料率を高くするのが合理的である。また、リスクの大きさに関わらず、手数料率を変更したいという、ニーズがある。
【0007】
本発明の目的は、手数料率を変更することが容易なオンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るオンラインショップシステムは、クレジットカード決済による支払い可能なオンラインショップのためのオンラインショップシステムであって、ユーザによる支払い対象の選択を受け付ける選択受付部と、前記選択された支払い対象に対する支払いを、前記クレジットカード決済によって受け付ける支払受付部と、前記選択された支払い対象の種別又は前記ユーザの種別に応じて、前記クレジットカードの手数料率を決定する手数料率決定部とを備える。
【0009】
この構成によれば、支払い対象の種別又は前記ユーザの種別に応じて手数料率を変更することができるので、手数料率を変更することが容易となる。
【0010】
また、前記手数料率決定部は、前記選択された支払い対象の種別に応じて前記手数料率を決定することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、支払い対象の種別に応じて手数料率を変更することができるので、手数料率を変更することが容易となる。
【0012】
また、前記支払い対象の種別には、有体物と、有体物ではないものとが含まれ、前記手数料率決定部は、前記種別が有体物である場合の前記手数料率よりも、前記種別が有体物ではない場合の前記手数料率を大きくすることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、有体物ではないために担保にすることができない支払い対象に対する手数料率を、担保にすることができる有体物の支払い対象よりも大きくすることができるので、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクに応じた手数料率を設定することが容易となる。
【0014】
また、前記有体物ではないものの種別には、お賽銭又は役務が含まれることが好ましい。
【0015】
お賽銭又は役務は、有体物ではない。
【0016】
また、前記手数料率決定部は、前記ユーザの種別に応じて前記手数料率を決定することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、ユーザの種別に応じて手数料率を変更することができるので、手数料率を変更することが容易となる。
【0018】
また、前記ユーザの種別には、個人と、法人とが含まれ、前記手数料率決定部は、前記種別が法人である場合の前記手数料率よりも、前記種別が個人である場合の前記手数料率を大きくすることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、法人よりも支払いが行われないリスクが大きいと推定される個人に対する手数料率を、法人に対する手数料率よりも大きくすることができるので、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクに応じた手数料率を設定することが容易となる。
【0020】
また、本発明に係るオンラインショッププログラムは、コンピュータを、上述のオンラインショップシステムとして機能させる。
【0021】
このオンラインショッププログラムによれば、コンピュータを、上述のオンラインショップシステムとして機能させることができる。
【発明の効果】
【0022】
このような構成のオンラインショップシステム、及びオンラインショッププログラムは、手数料率を変更することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るオンラインショップシステムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る種別情報の一例を示す説明図である。
図3】手数料率情報の一例を示す説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係るオンラインショッププログラムを用いたオンラインショップシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
図5】選択された支払対象がお賽銭の場合の支払い画面の一例を示す説明図である。
図6】選択された支払対象がお守りの場合の支払い画面の一例を示す説明図である。
図7】本発明の第二実施形態に係る種別情報の一例を示す説明図である。
図8】本発明の第二実施形態に係る手数料率情報の一例を示す説明図である。
図9】本発明の第二実施形態に係るオンラインショッププログラムを用いたオンラインショップシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第一実施形態)
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るオンラインショップシステムの構成の一例を示すブロック図である。図1に示すオンラインショップシステム1は、例えばサーバ装置2と、記憶装置3とを備えている。サーバ装置2は、ネットワーク8を介して、複数のユーザ端末装置4、端末装置5、決済代行会社サーバ装置6、及びクレジットカード会社サーバ装置7とデータ送受信可能に接続されている。端末装置5、決済代行会社サーバ装置6、及びクレジットカード会社サーバ装置7も複数であってよい。
【0026】
ネットワーク8は、例えばインターネット、公衆電話回線、移動体通信網、LAN(Local Area Network)、WiFi(登録商標)、専用回線等、種々の通信手段であってもよく、これらの通信手段が組み合わされていてもよく、有線、無線、あるいは有線と無線とが組み合わされて構成されていてもよい。
【0027】
ユーザ端末装置4は、オンラインショップでクレジットカードによる支払いを行うユーザが用いる端末装置である。決済代行会社サーバ装置6は、ユーザとクレジットカード会社との間で決済を代行する決済代行会社が用いるサーバ装置である。クレジットカード会社サーバ装置7は、支払いに用いられるクレジットカードを運用するクレジットカード会社が用いるサーバ装置である。
【0028】
端末装置5は、オンラインショップを介してユーザから支払いを受ける、販売等を行う販売者等が用いる端末装置である。オンラインショップシステム1では、物品等の有体物や、役務等の有体物ではないものが販売される。また、オンラインショップシステム1は、販売に伴う支払いを受ける例に限らない。例えば、支払いを受ける者は神社等であり、支払い対象は「お賽銭」であってもよい。
【0029】
以下、オンラインショップシステム1において、販売される物又は役務、及びお賽銭等、有体物か否かを問わず、ユーザの支払いの対象となる事柄を総称して、「支払い対象」と称する。また、オンラインショップシステム1において、物の販売を行う販売者、役務の提供を行う役務提供者、及びお賽銭を受け取る神社等を総称して、「支払対象者」と称する。
【0030】
ユーザ端末装置4、及び端末装置5としては、いわゆるパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等、種々の情報処理装置を用いることができる。決済代行会社サーバ装置6、及びクレジットカード会社サーバ装置7としては、いわゆるサーバ装置やパーソナルコンピュータ等、種々の情報処理装置を用いることができる。
【0031】
サーバ装置2は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、所定のオンラインショッププログラムを記憶するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶装置、通信回路、及びその周辺回路等を備えて構成されている。そして、サーバ装置2は、オンラインショッププログラムを実行することによって、選択受付部21、支払受付部22、手数料率決定部23、手数料算出部24、及び決済処理部25として機能する。
【0032】
記憶装置3は、例えばHDDやSSD等を用いて構成された不揮発性の記憶装置であり、サーバ装置2からアクセス可能とされている。記憶装置3には、種別情報31と、手数料率情報32とが予め記憶されている。種別情報31は、支払い対象と、支払い対象の種別とを対応付ける情報である。手数料率情報32は、各種別と、予め定められた手数料率とを対応付ける情報である。
【0033】
図2は、種別情報31の一例を示す説明図である。図2に示す種別情報31は、支払い対象である「お賽銭」、「お守り」、「お札」、「御朱印帳」、「お祓い」、及び「ご祈祷」に対して、種別コードで表されたそれぞれの種別が対応付けられている。種別コードAは物品等の有体物を示し、種別コードBは有体物ではないものを示している。
【0034】
「お守り」、「お札」、及び「御朱印帳」は、物品であるから有体物の種別コードAと対応付けられている。「お祓い」及び「ご祈祷」は、役務であるから有体物ではない種別コードBと対応付けられている。「お賽銭」はお供えであり、有体物ではないから種別コードBと対応付けられている。
【0035】
なお、支払対象者が神社等である場合を想定した支払い対象を例示したが、支払対象者は神社等でなくてもよく、支払い対象もお賽銭やお守り等に限らない。支払対象者は例えば企業等の販売事業者等であってもよく、支払い対象は例えば事務用品、工具、燃料、その他種々の物品であってもよい。
【0036】
図3は、手数料率情報32の一例を示す説明図である。図3に示す手数料率情報32は、有体物の種別コードAに対して手数料率3.6%、有体物ではない種別コードBに対して手数料率5.0%が対応付けられている。すなわち、種別が有体物の種別コードAである場合の手数料率よりも、種別が有体物ではない種別コードBである場合の手数料率が大きく設定されている。なお、図3に示す手数料率は例示であって、この手数料率に限定されるものではない。
【0037】
選択受付部21は、ユーザによる支払い対象の選択を受け付ける。支払受付部22は、選択された支払い対象に対する支払いを、クレジットカード決済によって受け付ける。手数料率決定部23は、選択された支払い対象の種別に応じて、クレジットカードの手数料率を決定する。手数料算出部24は、支払受付部22によって受け付けられた支払金額に対する、手数料率決定部23によって決定された手数料率の金額を、クレジットカードの手数料として算出する。
【0038】
次に、上述のように構成されたオンラインショップシステム1の動作について説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係るオンラインショッププログラムを用いたオンラインショップシステム1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザは、ユーザ端末装置4を用いてサーバ装置2にアクセスする。ユーザ端末装置4は、いわゆるWebブラウザを用いてサーバ装置2にアクセスしてもよく、オンラインショップシステム1用のアプリケーションプログラムを実行することによりサーバ装置2にアクセスしてもよい。
【0039】
そうすると、選択受付部21は、ユーザ端末装置4の表示装置に、オンラインショップで取り扱っている支払い対象を一覧表示させる。ユーザは、その一覧表示された中から支払い対象を選択する操作を行う。これにより、選択受付部21によって、支払い対象の選択が受け付けられる(ステップS1)。選択受付部21は、選択された支払い対象の支払い画面を、選択操作を行ったユーザのユーザ端末装置4に表示させる(ステップS2)。
【0040】
図5は、選択された支払対象がお賽銭の場合の支払い画面G1の一例を示す説明図である。図6は、選択された支払対象がお守りの場合の支払い画面G2の一例を示す説明図である。
【0041】
例えばステップS1においてユーザがお賽銭を選択した場合、選択受付部21は、支払い画面G1を表示させる(ステップS2)。図5に示す支払い画面G1には、例えば、ユーザが選択した支払い対象の名称、支払金額入力ボックスA1、及び支払確定ボタンB1が表示されている。お賽銭は金額が決まっていないから、ユーザは、任意の金額を、支払金額として支払金額入力ボックスA1に入力する。
【0042】
例えばステップS1においてユーザがお守りを選択した場合、選択受付部21は、支払い画面G2を表示させる(ステップS2)。図6に示す支払い画面G2には、例えば、ユーザが選択した支払い対象の名称、支払い対象の単価、数量入力ボックスA2、支払金額、及び支払確定ボタンB1が表示されている。ユーザは、購入したい数量を、数量入力ボックスA2に入力する。支払受付部22は、支払対象の単価に、ユーザが入力した数量を乗じて支払金額を算出し、支払い画面G2に表示させる。
【0043】
そして、ユーザが支払確定ボタンB1を操作すると、支払金額Pが確定され(ステップS3でYES)、支払受付部22によって確定した支払金額Pが受け付けられ、支払受付部22は、支払対象者の端末装置5へ、支払い対象に対する支払いが確定したことを通知する(ステップS4)。
【0044】
なお、オンラインショップシステム1は、クレジットカード決済以外の支払い方法を選択可能であってもよいが、クレジットカード決済以外の支払い方法については、その説明を省略する。
【0045】
次に、手数料率決定部23は、ステップS1で選択された支払い対象の種別に応じて手数料率を決定する(ステップS5)。具体的には、手数料率決定部23は、記憶装置3に記憶された種別情報31を参照し、ステップS1で選択された支払い対象と対応付けられた種別を取得する。例えば、支払い対象がお賽銭であれば種別情報31でお賽銭に対応付けられた種別コードBが取得され、支払い対象がお守りであれば種別情報31でお守りに対応付けられた種別コードAが取得される。
【0046】
なお、手数料率決定部23は、種別情報31を参照して支払い対象の種別を取得する例に限らない。例えば、各支払い対象に対して直接種別を示す情報が対応付けられて記憶されていてもよい。また、手数料率決定部23は、例えば各支払い対象の名称から、人工知能等を用いて各支払い対象の種別を自動判別してもよい。
【0047】
次に手数料率決定部23は、手数料率情報32を参照し、支払い対象の種別に対応付けられた手数料率を取得する。例えば、種別コードBのお賽銭に対して、手数料率情報32で種別コードBに対応付けられた手数料率5.0%が取得され、種別コードAのお守りに対して、手数料率情報32で種別コードAに対応付けられた手数料率3.6%が取得される。
【0048】
このようにして、支払い対象の種別に応じた手数料率が取得され、決定される。手数料率情報32では、種別が有体物の種別コードAである場合の手数料率よりも、種別が有体物ではない種別コードBである場合の手数料率が大きく設定されているから、手数料率決定部23は、種別が有体物である場合の手数料率よりも、種別が有体物ではない場合の手数料率を大きくすることになる。
【0049】
上述したように、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社は、立替払いしている期間、ユーザによる支払いが行われないリスクを負う。従って、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクが小さければ手数料率を低くし、リスクが大きければ手数料率を高くするのが合理的である。
【0050】
一方、ユーザの支払い対象が物品のような有体物である場合、ユーザが支払いを行わなかったときは、その物品を回収することができるから、支払い対象の物品は、担保と同様の位置づけにできる。一方、消費者の支払い対象が役務等のように有体物ではない場合、役務等は担保にできないため、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社のリスクは支払い対象が有体物である場合よりも大きくなる。
【0051】
そこで、手数料率決定部23が、種別が有体物である場合の手数料率よりも、種別が有体物ではない場合の手数料率を大きくすることによって、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクが大きければ手数料率を大きく、リスクが小さければ手数料率を小さくすることができるので、リスクに応じた適切な手数料率を決定することが可能となる。これにより、リスクに応じて手数料率を変更することが容易となる。
【0052】
次に、手数料算出部24は、ステップS4で受け付けられた支払金額に対する手数料率の金額を、クレジットカードの手数料Cとして算出する(ステップS6)。
【0053】
次に、決済処理部25は、ステップS4で受け付けられた支払金額とステップS6で算出された手数料とを示す情報を、決済代行会社サーバ装置6へ送信する(ステップS7)。これにより、決済代行会社に対して支払金額と手数料とが通知される。
【0054】
以下、決済代行会社及び/又はクレジットカード会社を、クレジットカード会社等と称する。
【0055】
決済代行会社は、クレジットカード会社を介してユーザへ支払金額Pを請求し(ステップS8)、支払金額Pから手数料Cを減額した金額を、支払対象者へ支払う(ステップS9)。
【0056】
ステップS9でクレジットカード会社等が支払対象者へ支払いを行ってから、支払対象者からクレジットカード会社等へ支払いがされるまで(支払対象者の口座から引き落としされるまで)の期間、クレジットカード会社等は立替払いしていることになる。
【0057】
なお、決済代行会社が決済に介在しない場合、ステップS7において、決済処理部25は、ステップS4で受け付けられた支払金額とステップS6で算出された手数料とを示す情報を、クレジットカード会社サーバ装置7へ送信し、クレジットカード会社に対して支払金額と手数料とを通知してもよい。そして、クレジットカード会社がユーザへ支払金額Pを請求し(ステップS8)、支払金額Pから手数料Cを減額した金額を、支払対象者へ支払う(ステップS9)ようにしてもよい。
【0058】
なお、ステップS7~S9の処理は、クレジットカード決済を行うための処理であればよく、ステップS7~S9の代わりに種々のクレジットカード決済方法を用いることができる。
【0059】
また、支払い対象の種別は、有体物と、有体物ではないものとに限らない。支払い対象の種別を適宜設定することにより、各支払対象に対する手数料率を変更することが容易となる。
(第二実施形態)
【0060】
次に、本発明の第二実施形態に係るオンラインショップシステム1aについて説明する。オンラインショップシステム1aは、オンラインショップシステム1と同様、図1に示される。オンラインショップシステム1aと、オンラインショップシステム1とは、手数料率決定部23a及び手数料算出部24aの動作が異なる。また、種別情報31a及び手数料率情報32aが異なる。
【0061】
その他の構成は第一実施形態に係るオンラインショップシステム1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の特徴的な点について説明する。
【0062】
種別情報31aは、ユーザと、ユーザの種別とを対応付ける情報である。手数料率情報32aは、各ユーザの種別と、予め定められた手数料率とを対応付ける情報である。
【0063】
図7は、種別情報31aの一例を示す説明図である。図7に示す種別情報31aは、ユーザを特定する識別情報であるユーザIDに対して、ユーザの種別である「個人」又は「法人」が対応付けられている。なお、ユーザの種別は「個人」又は「法人」に限られず、他の種別であってもよい。
【0064】
図8は、手数料率情報32aの一例を示す説明図である。図8に示す手数料率情報32aは、種別「個人」に対して手数料率3.6%、種別「法人」に対して手数料率2.1%が対応付けられている。すなわち、種別が「法人」である場合の手数料率よりも、種別が「個人」である場合の手数料率が大きく設定されている。なお、図8に示す手数料率は例示であって、この手数料率に限定されるものではない。
【0065】
手数料率決定部23aは、クレジットカードで支払いを行うユーザの種別に応じて手数料率を決定する。手数料算出部24aは、支払受付部22によって受け付けられた支払金額に対する、手数料率決定部23aによって決定された手数料率の金額を、クレジットカードの手数料として算出する。
【0066】
次に、上述のように構成されたオンラインショップシステム1aの動作について説明する。図9は、本発明の第二実施形態に係るオンラインショッププログラムを用いたオンラインショップシステム1aの動作の一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートでは、図4と同様の処理には同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
【0067】
まず、ユーザは、ユーザ端末装置4を用いてサーバ装置2aにアクセスする。ユーザ端末装置4は、いわゆるWebブラウザを用いてサーバ装置2aにアクセスしてもよく、オンラインショップシステム1a用のアプリケーションプログラムを実行することによりサーバ装置2aにアクセスしてもよい。
【0068】
そうすると、例えばサーバ装置2aの図略のログイン処理部がログイン画面をユーザ端末装置4の表示装置に表示させ、ユーザが自分の識別情報であるユーザIDとパスワードを入力する。これにより、図略のログイン処理部によって、ユーザIDが取得される(ステップS11)。以下、ステップS1~S4が実行される。
【0069】
次に、手数料率決定部23aは、ステップS11でオンラインショップシステム1aにログインしたユーザの種別に応じて手数料率を決定する(ステップS12)。具体的には、手数料率決定部23aは、記憶装置3に記憶された種別情報31aを参照し、ステップS11で取得されたユーザIDと対応付けられた種別を取得する。例えば、ユーザIDが「AAAAA」であれば種別情報31aで「AAAAA」に対応付けられた種別「個人」が取得され、ユーザIDが「CCCCC」であれば種別情報31aで「CCCCC」に対応付けられた種別「法人」が取得される。
【0070】
なお、手数料率決定部23aは、種別情報31aを参照して支払い対象の種別を取得する例に限らない。例えば、手数料率決定部23aは、ユーザの名前から、人工知能等を用いて各ユーザの種別を自動判別してもよい。
【0071】
次に手数料率決定部23aは、手数料率情報32aを参照し、ユーザの種別に対応付けられた手数料率を取得する。例えば、種別「個人」のユーザに対して、手数料率情報32aで種別「個人」に対応付けられた手数料率3.6%が取得され、種別「法人」のユーザに対して、手数料率情報32aで種別「法人」に対応付けられた手数料率2.1%が取得される。
【0072】
このようにして、支払いユーザの種別に応じた手数料率が取得され、決定される。手数料率情報32aでは、種別が「法人」である場合の手数料率よりも、種別が「個人」である場合の手数料率が大きく設定されているから、手数料率決定部23aは、種別が「法人」である場合の手数料率よりも、種別が「個人」である場合の手数料率を大きくすることになる。
【0073】
上述したように、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社は、立替払いしている期間、ユーザによる支払いが行われないリスクを負う。従って、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクが小さければ手数料率を低くし、リスクが大きければ手数料率を高くするのが合理的である。
【0074】
一方、一般的に、支払が行われないリスクは法人よりも個人の方が大きい傾向がある。そこで、手数料率決定部23aが、種別が「法人」である場合の手数料率よりも、種別が「個人」である場合の手数料率を大きくすることによって、クレジットカード会社及び/又は決済代行会社が負うリスクが大きければ手数料率を大きく、リスクが小さければ手数料率を小さくすることができるので、リスクに応じた適切な手数料率を決定することが可能となる。これにより、リスクに応じて手数料率を変更することが容易となる。
【0075】
以下、ステップS6~S9が実行され、処理を終了する。
【符号の説明】
【0076】
1,1a オンラインショップシステム
2,2a サーバ装置
3 記憶装置
4 ユーザ端末装置
5 端末装置
6 決済代行会社サーバ装置
7 クレジットカード会社サーバ装置
8 ネットワーク
21 選択受付部
22 支払受付部
23,23a 手数料率決定部
24,24a 手数料算出部
25 決済処理部
31,31a 種別情報
32,32a 手数料率情報
A,B 種別コード
A1 支払金額入力ボックス
A2 数量入力ボックス
B1 支払確定ボタン
C 手数料
G1,G2 画面
P 支払金額
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9