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特開2023-177429シミュレータ提供サーバ、シミュレーションシステム、および特定の建築業者専用のシミュレータを生成する方法
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  • 特開-シミュレータ提供サーバ、シミュレーションシステム、および特定の建築業者専用のシミュレータを生成する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177429
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】シミュレータ提供サーバ、シミュレーションシステム、および特定の建築業者専用のシミュレータを生成する方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/30 20180101AFI20231207BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20231207BHJP
   G09B 25/04 20060101ALI20231207BHJP
   G09B 9/00 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
G06F8/30
G06Q50/08
G09B25/04
G09B9/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090088
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(72)【発明者】
【氏名】木村 昌雄
【テーマコード(参考)】
2C032
5B376
5L049
【Fターム(参考)】
2C032DB00
5B376BC14
5B376BC23
5B376BC31
5L049CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】住宅設備メーカと建築業者との間の取り決めを熟知していない建築業者の担当者であってもシミュレーションツールを容易、かつ、安価に構築し使用するシミュレータ提供サーバ及び方法を提供する。
【解決手段】シミュレーションシステムにおいて、建築業者毎に、住宅設備のスタイルやカラーを含む構成項目のシミュレーションを専用シミュレータで実行するシミュレータ提供サーバ20は、専用シミュレータに関連する情報を保持するデータベースと、専用シミュレータを生成するプロセッサと、を備える。プロセッサは、専用シミュレータのアクセス先情報を生成する処理と、アクセス先情報を第1コンピュータに送信する処理と、専用シミュレータを生成する処理と、アクセス先情報と関連付けて専用シミュレータをデータベースに登録する処理と、専用シミュレータの登録が完了したことを住宅設備メーカのコンピュータに通知する処理と、を実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築業者ごとに、住宅設備のスタイルやカラーを含む構成項目のシミュレーションを実
行する専用シミュレータを提供するシミュレータ提供サーバであって、
前記専用シミュレータに関連する情報を保持するデータベースと、
前記住宅設備の全ての前記構成項目が選択可能に構成されているソースシミュレータを
変更することにより、前記専用シミュレータを生成するプロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
住宅設備メーカの第1コンピュータから受信した、特定の建築業者専用のシミュレー
タ生成リクエストに応答して、前記専用シミュレータのアクセス先情報を生成する処理と

前記アクセス先情報を前記第1コンピュータに送信する処理と、
前記第1コンピュータから受信した、前記建築業者が前記住宅設備の前記構成項目の
選択可能な範囲を示す選択可能情報であって、前記アクセス先情報に関連付けられた選択
可能情報に基づいて、前記ソースシミュレータにおける前記構成項目の選択範囲を限定す
ることにより、前記専用シミュレータを生成する処理と、
前記アクセス先情報と関連付けて前記専用シミュレータを前記データベースに登録す
る処理と、
前記専用シミュレータの登録が完了したことを前記第1コンピュータに通知する処理
と、を実行する、シミュレータ提供サーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記プロセッサは、
前記第1コンピュータから受信した、既登録の前記専用シミュレータの編集・変更内
容に基づいて、前記専用シミュレータを変更する処理と、
変更前の前記専用シミュレータに関連付けられた前記アクセス先情報と変更後の前記
専用シミュレータを前記データベースに登録する処理と、
前記専用シミュレータの変更登録が完了したことを前記第1コンピュータに通知する
処理と、を実行するシミュレータ提供サーバ。
【請求項3】
請求項1において、
前記プロセッサは、
建築業者の第2コンピュータから前記アクセス先情報に基づく前記専用シミュレータ
へのアクセスに応答して、前記専用シミュレータを構成するシミュレータ情報であって、
前記建築業者が選択可能な前記構成項目を示すシミュレータ情報を前記第2コンピュータ
に送信する処理と、
前記第2コンピュータから受信した、前記選択可能な構成項目のうち前記建築業者に
よって選択された構成項目を示すシミュレーション用選択情報に基づいて、前記専用シミ
ュレータによるシミュレーションを実行する処理と、
前記専用シミュレータによるシミュレーション結果を前記第2コンピュータに送信す
る処理と、を実行するシミュレータ提供サーバ。
【請求項4】
住宅設備メーカの第1コンピュータと、
建築業者の第2コンピュータと、
住宅設備の全ての構成項目が選択可能に構成されているソースシミュレータを変更する
ことにより前記建築業者のみ使用可能の専用シミュレータを生成し、当該専用シミュレー
タを前記第2コンピュータに提供するシミュレータ提供サーバと、を備え、
前記専用シミュレータを生成するプロセッサと、を備え、
前記第1コンピュータ、前記第2コンピュータ、および前記シミュレータ提供サーバは
、互いにネットワークを介してアクセス可能なように構成され、
前記第1コンピュータは、
特定の建築業者専用のシミュレータ生成リクエストを前記シミュレータ提供サーバに
送信する処理と、
前記専用シミュレータのアクセス先情報を前記シミュレータ提供サーバから受信する
処理と、
前記住宅設備メーカの担当者によって入力され、前記建築業者が前記住宅設備の前記
構成項目の選択可能な範囲を示す選択可能情報であって、前記アクセス先情報に関連付け
られた選択可能情報を前記シミュレータ提供サーバに送信する処理と、
前記専用シミュレータの登録が完了したことを前記シミュレータ提供サーバから受信
し、前記アクセス先情報を前記第2コンピュータに送信する処理と、を実行し、
前記シミュレータ提供サーバは、
前記第1コンピュータから受信した、前記特定の建築業者専用のシミュレータ生成リ
クエストに応答して、前記アクセス先情報を生成する処理と、
前記アクセス先情報を前記第1コンピュータに送信する処理と、
前記第1コンピュータから受信した前記選択可能情報に基づいて、前記ソースシミュ
レータにおける前記構成項目の選択範囲を限定することにより、前記専用シミュレータを
生成する処理と、
前記アクセス先情報と関連付けて前記専用シミュレータを、前記専用シミュレータに
関連する情報を保持するデータベースに登録する処理と、
前記専用シミュレータの登録が完了したことを前記第1コンピュータに通知する処理
と、を実行する、シミュレーションシステム。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1コンピュータは、さらに、
既登録の前記専用シミュレータの編集・変更内容を前記シミュレータ提供サーバに送
信する処理と、
前記シミュレータ提供サーバから前記専用シミュレータの変更登録完了通知を受信す
る処理と、を実行し、
前記シミュレータ提供サーバは、
前記第1コンピュータから受信した、前記既登録の前記専用シミュレータの編集・変
更内容に基づいて、前記専用シミュレータを変更する処理と、
変更前の前記専用シミュレータに関連付けられた前記アクセス先情報と変更後の前記
専用シミュレータを前記データベースに登録する処理と、
前記専用シミュレータの変更登録が完了したことを前記第1コンピュータに通知する
処理と、を実行する、シミュレーションシステム。
【請求項6】
請求項4において、
前記第2コンピュータは、
前記アクセス先情報に基づいて前記専用シミュレータにアクセスする処理と、
前記専用シミュレータを構成するシミュレータ情報であって、前記建築業者が選択可
能な前記構成項目を示すシミュレータ情報を、前記シミュレータ提供サーバから受信する
処理と、
前記選択可能な構成項目のうち前記建築業者によって選択された構成項目を示すシミ
ュレーション用選択情報を、前記シミュレータ提供サーバに送信する処理と、
前記専用シミュレータによるシミュレーション結果を前記シミュレータ提供サーバか
ら受信する処理と、
前記シミュレーション結果を出力する処理と、を実行し、
前記シミュレータ提供サーバは、
前記第2コンピュータから前記アクセス先情報に基づく前記専用シミュレータへのア
クセスに応答して、前記シミュレータ情報を前記第2コンピュータに送信する処理と、
前記第2コンピュータから受信した前記シミュレーション用選択情報に基づいて、前
記専用シミュレータによるシミュレーションを実行する処理と、
前記専用シミュレータによるシミュレーション結果を前記第2コンピュータに送信す
る処理と、を実行する、シミュレーションシステム。
【請求項7】
住宅設備のスタイルおよびカラーを含む構成項目に関し、特定の建築業者専用シミュレ
ータを生成する方法であって、
住宅設備メーカの第1コンピュータが、前記特定の建築業者専用シミュレータ生成リク
エストをシミュレータ提供サーバに送信することと、
前記シミュレータ提供サーバが、前記特定の建築業者専用シミュレータ生成リクエスト
に応答して、前記特定の建築業者専用シミュレータのアクセス先情報を生成し、当該アク
セス先情報を前記第1コンピュータに送信することと、
前記第1コンピュータが、前記特定の建築業者が前記住宅設備の前記構成項目の選択可
能な範囲を示す選択可能情報であって、前記アクセス先情報に関連付けられた選択可能情
報を前記シミュレータ提供サーバに送信することと、
前記シミュレータ提供サーバが、前記第1コンピュータから受信した前記選択可能情報
に基づいて、前記住宅設備の全ての構成項目が選択可能に構成され、予め用意されている
ソースシミュレータにおける前記構成項目の選択範囲を限定することにより、前記特定の
建築業者専用シミュレータを生成し、当該特定の建築業者専用シミュレータを前記アクセ
ス先情報と関連付けて前記特定の建築業者専用シミュレータに関連する情報を保持するデ
ータベースに登録することと、
前記シミュレータ提供サーバが、前記特定の建築業者専用シミュレータの登録が完了し
たことを前記第1コンピュータに通知することと、
前記第1コンピュータが、前記アクセス先情報を前記特定の建築業者の第2コンピュー
タに送信することと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記第1コンピュータが、既登録の前記特定の建築業者専用シミュレータの編集・変更
内容を前記シミュレータ提供サーバに送信することと、
前記シミュレータ提供サーバが、前記既登録の特定の建築業者専用シミュレータの編集
・変更内容に基づいて、前記特定の建築業者専用シミュレータを変更することと、
前記シミュレータ提供サーバが、変更前の前記特定の建築業者専用シミュレータに関連
付けられた前記アクセス先情報と変更後の前記特定の建築業者専用シミュレータを前記デ
ータベースに登録することと、
前記シミュレータ提供サーバが、前記特定の建築業者専用シミュレータの変更登録が完
了したことを前記第1コンピュータに通知することと、
前記第1コンピュータが、前記変更登録の完了通知を受信し、前記第2コンピュータに
前記特定の建築業者専用シミュレータの変更を通知することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シミュレータ提供サーバ、シミュレーションシステム、および特定の建築業
者専用のシミュレータを生成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以前からシステムキッチンの各メーカは、カラーシミュレーションをウェブ上で公開し
ており、ユーザはこれを使って自分の好みのキッチンのスタイルや色をシミュレーション
することができる。例えば、非特許文献1によれば、ユーザがウェブ上でキッチンの各構
成部分の色やスタイルをそれぞれ選択すると、選択されたスタイルや色などに対応するキ
ッチンを画面上に表示することができるようになっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】株式会社LIXILホームページ 水回り商品カラーシミュレーション[キッチン],[2022年5月9日検索],インターネット<https://kantan-navi.lixil.co.jp/colorsimulation/kitchen.htm>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1に開示されるようなウェブ上のシミュレーションツールは
、ユーザの使い勝手を考慮しているため、各構成部分の選択肢を敢えて絞って提供される
ことが多い。
一方、建築業者向けのシミュレーションツールは、各構成部分の選択肢が豊富に用意さ
れている。
【0005】
しかし、キッチンメーカ(住宅設備メーカ)と建築業者との間で選択できるアイテムや
カラーについて取り決めがなされているため、各建築業者は、用意された全ての選択肢を
自由に選択できるわけではない。このため、建築業者の担当者は、本来選べるものではな
いスタイルやカラーであるのに誤って選び、本来なら実現できないパターンのシミュレー
ション結果を施主に提示し、施主を混乱させてしまう可能性がある。キッチンメーカと建
築業者との間の上記取り決めを熟知した担当者(経験豊富な担当者)であればこのような
可能性は回避できるが、上記取り決めを熟知していない担当者(経験が浅い担当者)にと
っては困難である。
【0006】
従って、各建築業者が選択できる条件にカスタマイズされたシミュレーションツールを
キッチンメーカが提供すれば上記不都合は回避できるが、キッチンメーカと各建築業者と
の複数の取り決めにそれぞれ対応してシミュレーションツールを作製しなければならず、
多大な費用や時間が掛かるため、現実的ではない。
【0007】
本開示はこのような状況に鑑み、上記取り決めを熟知していない建築業者の担当者であ
っても安心してシミュレーションツールを使用でき、かつ当該シミュレーションツールを
容易、かつ安価に構築する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示は、一例として、建築業者ごとに、住宅設備のスタ
イルやカラーを含む構成項目のシミュレーションを実行する専用シミュレータを提供する
シミュレータ提供サーバであって、専用シミュレータに関連する情報を保持するデータベ
ースと、住宅設備の全ての構成項目が選択可能に構成されているソースシミュレータを変
更することにより、専用シミュレータを生成するプロセッサと、を備え、プロセッサは、
住宅設備メーカの第1コンピュータから受信した、特定の建築業者専用のシミュレータ生
成リクエストに応答して、専用シミュレータのアクセス先情報を生成する処理と、アクセ
ス先情報を第1コンピュータに送信する処理と、第1コンピュータから受信した、建築業
者が住宅設備の構成項目の選択可能な範囲を示す選択可能情報であって、アクセス先情報
に関連付けられた選択可能情報に基づいて、ソースシミュレータにおける構成項目の選択
範囲を限定することにより、専用シミュレータを生成する処理と、アクセス先情報と関連
付けて専用シミュレータをデータベースに登録する処理と、専用シミュレータの登録が完
了したことを第1コンピュータに通知する処理と、を実行する、シミュレータ提供サーバ
を提供する。
【0009】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものであ
る。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添
付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例
示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するもの
ではないことを理解する必要がある。
【発明の効果】
【0010】
本開示の技術によれば、経験が浅い、建築業者の担当者であっても安心してシミュレー
ションツールを使用できる。また、シミュレーションツールを容易、かつ安価に各建築業
者の条件に合わせてカスタマイズすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態によるシミュレーションシステム1の構成例を示す図である。
図2】本実施形態による住宅設備メーカのコンピュータ10の内部構成例を示す図である。
図3】本実施形態によるシミュレータ提供サーバ20の内部構成例を示す図である。
図4】本実施形態による建築業者のコンピュータ30の内部構成例を示す図である。
図5】住宅設備メーカのコンピュータ10とシミュレータ提供サーバ20との間で実行される、新規建築業者専用のシミュレータを生成する処理(新規建築業者専用シミュレータ生成処理)を説明するためのフローチャートである。
図6A】建築業者情報入力フォーム画面601の構成例を示す図である。
図6B】レイアウト選択可能範囲設定GUI(Graphical User Interface)と扉カラー・取手カラー選択可能範囲設定GUIを示す図である。
図6C】扉カラー・取手カラー選択可能範囲設定GUI(つづき)を示す図である。
図6D】ワークトップ・シンク選択可能範囲設定GUIを示す図である。
図6E】キッチンパネル・水栓金具・浄水器選択可能範囲設定GUIを示す図である。
図6F】加熱機器選択可能範囲設定GUIを示す図である。
図6G】キッチン床・レンジフード選択可能範囲設定GUIを示す図である。
図7】本実施形態による、既登録の建築業者専用シミュレータを編集・変更する処理を説明するためのフローチャートである。
図8】本実施形態による、建築業者のコンピュータ30とシミュレータ提供サーバ20との間で行われるシミュレーション実行処理およびシミュレーション結果表示処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態は、特定の建築業者専用シミュレータを逐一作製するのではなく、全ての選
択肢(構成項目:スタイルやカラー)を有するソースシミュレータから選択範囲を限定す
る(住宅設備メーカと当該特定の建築業者との間の事前の取り決め(契約)によって定ま
る、建築業者の構成項目の選択可能範囲に基づいて限定する)ことにより上記専用シミュ
レータを生成することを開示する。このような処理により、シミュレーションツールを容
易、かつ安価に各建築業者の条件に合わせてカスタマイズすることができる。
【0013】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符
号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また
、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のも
のとは限らない。
【0014】
<シミュレーションシステムの構成例>
図1は、本実施形態によるシミュレーションシステム1の構成例を示す図である。本実
施形態は、シミュレーションシステム1として、システムキッチンのオリジナルスタイル
(アイテムおよびカラー)をシミュレーションするシミュレータ(シミュレーションツー
ル)を建築業者毎に生成するシステムを説明するが、本実施形態による技術は、システム
キッチン以外の住宅設備(例えば、ユニットバスなど)にも適用可能である。
【0015】
シミュレーションシステム1は、例えば、住宅設備メーカのコンピュータ10と、シミ
ュレータ提供サーバ20と、少なくとも1つの建築業者のコンピュータ30(通常複数の
建築業者のコンピュータ)と、を備え、これらが例えばインターネットや専用ネットワー
クで構成されるネットワーク40を介して互いに通信可能なように接続されるように構成
される。
【0016】
住宅設備メーカのコンピュータ10は、住宅設備メーカの担当者(例えば、営業担当)
によって操作され、シミュレータ提供サーバ20に新規建築業者の情報を登録し、シミュ
レータ提供サーバ20からシミュレーション用URLを取得するとともに、当該URLを
建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0017】
シミュレータ提供サーバ20は、住宅設備メーカのコンピュータ10からの情報に基づ
いて、建築業者専用のシミュレータを生成し、当該生成したシミュレータのアクセス先を
示す情報(URL)を住宅設備メーカのコンピュータ10に送信する。また、建築業者の
コンピュータ30から当該URLへのアクセスがあった場合、シミュレータ提供サーバ2
0は、シミュレータを実行するためのGUI(Graphical User Interface)情報を建築業
者のコンピュータ30に送信する。そして、シミュレータ提供サーバ20は、建築業者の
担当者によって選択された情報に基づいてシミュレーションを実行し、シミュレーション
結果を建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0018】
<住宅設備メーカのコンピュータ10の内部構成例>
図2は、本実施形態による住宅設備メーカのコンピュータ10の内部構成例を示す図で
ある。
【0019】
住宅設備メーカのコンピュータ10は、CPUやMPUなどのプロセッサ101と、キ
ーボードやタッチパネルなどの入力デバイス102と、データベースや各種メモリ(RO
MやRAM)を含む記憶デバイス103と、プロセッサ101の制御の下、ネットワーク
40を介してシミュレータ提供サーバ20や建築業者のコンピュータ30と通信を行う通
信デバイス104と、プリンタやディスプレイなどの出力デバイス105と、を含む。
【0020】
プロセッサ101は、記憶デバイス103から各種プログラムを読み込み、読み込んだ
プログラムを内部メモリ(図示せず)に展開することにより、必要な機能を実現する。本
実施形態では、例えば、建築業者情報設定部1011と専用シミュレータ情報設定部10
12がプロセッサ101内に生成される。建築業者情報設定部1011は、住宅設備メー
カの担当者によって入力された新規建築業者の情報をシミュレータ提供サーバ20に送信
する。また、専用シミュレータ情報設定部1012は、住宅設備メーカの担当者の入力に
応じて、シミュレータ提供サーバ20に登録した建築業者がシミュレーションの際に選択
できる項目(住宅設備メーカとの取り決めによって決まる)をシミュレータ提供サーバ2
0に送信する。
【0021】
<シミュレータ提供サーバ20の内部構成例>
図3は、本実施形態によるシミュレータ提供サーバ20の内部構成例を示す図である。
シミュレータ提供サーバ20は、コンピュータによって構成することができ、CPUや
MPUなどのプロセッサ201と、各種メモリ(ROMやRAM)を含む記憶デバイス2
02と、各建築業者のシミュレータに関連する情報を保持するシミュレータ関連情報デー
タベース203と、建築業者の情報を保持する建築業者情報データベース204と、プロ
セッサ201の制御の下、ネットワーク40を介して、住宅設備メーカのコンピュータ1
0や建築業者のコンピュータ30と通信を行う通信デバイス205と、を含む。
【0022】
プロセッサ201は、記憶デバイス202から各種プログラムを読み込み、読み込んだ
プログラムを内部メモリ(図示せず)に展開することにより、必要な機能を実現する。本
実施形態では、例えば、専用URL生成部2011と、建築業者情報登録部2012と、
シミュレータ登録部2013と、シミュレータ情報提供部2014と、シミュレーション
実行部2015と、シミュレーション結果提供部2016とがプロセッサ201内に生成
される。
【0023】
専用URL生成部2011は、住宅設備メーカのコンピュータ10からの新規建築業者
登録のリクエストに応答して、建築業者専用シミュレータへのアクセス先を示すアクセス
先情報(URL)を生成する。
建築業者情報登録部2012は、住宅設備メーカのコンピュータ10から受信した建築
業者の情報を建築業者情報データベース204に登録する。
【0024】
シミュレータ登録部2013は、建築業者の情報と建築業者の選択可能範囲情報(後述
)を用いて建築業者専用シミュレータを生成する。そして、シミュレータ登録部2013
は、生成したシミュレータを、専用URL生成部2011が生成したURLが示すアクセ
ス先と関連付けてシミュレータ関連情報データベース203に登録する。
【0025】
シミュレータ情報提供部2014は、建築業者のコンピュータ30からシミュレータの
専用URLにアクセスしてきた場合、該当する建築業者のシミュレータ情報をシミュレー
タ関連情報データベース203から取得し、建築業者専用シミュレータのGUIを構築す
る情報として、建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0026】
シミュレーション実行部2015は、建築業者のコンピュータ30において表示された
建築業者専用シミュレータのGUI上で選択された項目を用いてシステムキッチンのスタ
イルおよびカラーシミュレーションを実行する。
シミュレーション結果提供部2016は、シミュレーション実行部2015が実行した
シミュレーションの結果を建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0027】
<建築業者のコンピュータ30の内部構成例>
図4は、本実施形態による建築業者のコンピュータ30の内部構成例を示す図である。
建築業者のコンピュータ30は、CPUやMPUなどのプロセッサ301と、キーボー
ドやタッチパネルなどの入力デバイス302と、データベースや各種メモリ(ROMやR
AM)を含む記憶デバイス303と、プロセッサ301の制御の下、ネットワーク40を
介して住宅設備メーカのコンピュータ10やシミュレータ提供サーバ20と通信を行う通
信デバイス304と、プリンタやディスプレイなどの出力デバイス305と、を含む。
【0028】
プロセッサ301は、記憶デバイス303から各種プログラムを読み込み、読み込んだ
プログラムを内部メモリ(図示せず)に展開することにより、必要な機能を実現する。本
実施形態では、例えば、シミュレータアクセス部3011と、シミュレータGUI構築部
3012と、選択情報送信制御部3013と、シミュレーション結果表示制御部3014
とがプロセッサ301内に生成される。
【0029】
シミュレータアクセス部3011は、住宅設備メーカのコンピュータ10から取得した
シミュレータのアクセス先情報(URL)を用いてシミュレータ提供サーバ20にアクセ
スし、当該建築業者専用のシミュレータ用GUIを構築するためのデータ(シミュレータ
GUI構築データ)を取得する。
【0030】
シミュレータGUI構築部3012は、シミュレータアクセス部3011が取得したシ
ミュレータGUI構築データを用いて、シミュレータ用GUIを構築し、出力デバイス(
ディスプレイ)に表示する。
【0031】
表示画面に表示されたシミュレータ用GUI上で各項目の選択が建築業者の担当者によ
ってなされると、選択情報送信制御部3013は、通信デバイス304を制御し、選択さ
れた項目の情報(シミュレーション用選択情報:カラーやスタイルの選択情報)をシミュ
レータ提供サーバ20に送信する。
【0032】
シミュレーション結果表示制御部3014は、通信デバイス304がシミュレータ提供
サーバ20からシミュレーション結果を受信すると、出力デバイスを制御し、受信したシ
ミュレーション結果をディスプレイ上に表示する。
【0033】
<新規建築業者専用シミュレータ生成処理>
図5は、住宅設備メーカのコンピュータ10とシミュレータ提供サーバ20との間で実
行される、新規建築業者専用のシミュレータを生成する処理(新規建築業者専用シミュレ
ータ生成処理)を説明するためのフローチャートである。各ステップの動作主体は、住宅
設備メーカのコンピュータ10やシミュレータ提供サーバ20の対応する各処理部(建築
業者情報設定部1011や専用URL生成部2011などプロセッサ101および201
内部の各処理部)として以下説明するが、プロセッサ101あるいはプロセッサ201を
動作主体としてもよい。
【0034】
(i)ステップ501
初めてシミュレータを生成する建築業者からシミュレータ生成依頼を受けると(建築業
者のコンピュータ30から通知を受けたり、建築業者の担当者から直接連絡を受けたりす
る場合)、住宅設備メーカの担当者の指示に応答して、建築業者情報設定部1011は、
通信デバイス104を制御して、新規建築業者のためのシミュレータ生成リクエストをシ
ミュレータ提供サーバ20に送信する。
【0035】
(ii)ステップ502
シミュレータ提供サーバ20が住宅設備メーカのコンピュータ10から新規建築業者の
ためのシミュレータ生成リクエストを受信すると、専用URL生成部2011は、当ギア
新規建築業者専用のURL(専用シミュレータのアクセス先情報)を作成し、通信デバイ
ス205を用いて、これを住宅設備メーカのコンピュータ10に送信する。
【0036】
(iii)ステップ503
住宅設備メーカのコンピュータ10がシミュレータ提供サーバ20から対象の新規建築
業者専用のURLを受信すると、専用シミュレータ情報設定部1012は、出力デバイス
(ディスプレイ)105に建築業者情報の入力を促すメッセージとともに建築業者情報入
力フォーム画面(図6Aを用いて後述する)を表示する。また、新規建築業者の情報の入
力を受け付ける(住宅設備メーカの担当者が入力を完了する)と、専用シミュレータ情報
設定部1012は、当該新規建築業者がシミュレーション実行時に選択できるスタイルや
カラーの範囲を示す選択可能範囲情報(住宅設備メーカと建築業者との間の取り決めで定
まる選択可能なスタイルやカラーの範囲の情報)を受け付ける(図6Bから図6Gを用い
て後述する)。
【0037】
(iv)ステップ504
専用シミュレータ情報設定部1012は、ステップ503で取得した(住宅設備メーカ
の担当者が入力した)新規建築業者の情報および選択可能範囲情報をシミュレータ提供サ
ーバ20に送信する。
【0038】
(v)ステップ505
シミュレータ提供サーバ20が新規建築業者の情報および選択可能範囲情報を取得する
と、建築業者情報登録部2012は、新規建築業者の情報を建築業者情報データベース2
04に登録する。また、このとき、シミュレータ登録部2013は、全スタイルおよび全
カラー情報等を含む全構成項目を選択情報として有するソースシミュレータ(予めシミュ
レータ提供サーバ20に用意されている)から上記選択可能範囲情報によって指定される
範囲に選択情報を限定することにより、当該新規建築業者が使用できるシミュレータを生
成する。さらに、シミュレータ登録部2013は、新規建築業者の情報に含まれるURL
を当該生成したシミュレータのアクセス先として設定し、シミュレータ関連情報データベ
ース203に登録する。
【0039】
(vi)ステップ506
シミュレータ登録部2013は、対象の新規建築業者専用シミュレータの完成および登
録完了を住宅設備メーカのコンピュータ10に通知する。
【0040】
(vii)ステップ507
住宅設備メーカのコンピュータ10が対象の新規建築業者専用シミュレータの完成およ
び登録完了通知を受信すると、プロセッサ101は、専用URLの情報(対象の新規建築
業者専用シミュレータのアクセス先情報)を当該対象の新規建築業者のコンピュータ30
に送信する。この専用URLを取得した後は、当該対象の新規建築業者は専用シミュレー
タで実行されたシステムキッチンのスタイルおよびカラーシミュレーションの結果を取得
・閲覧することができる。
【0041】
<建築業者情報入力フォーム画面>
図6Aは、建築業者情報入力フォーム画面601の構成例を示す図である。建築業者情
報入力フォーム画面601は、建築業者名入力欄6011と、住宅設備メーカの担当者名
を入力するための担当者名入力欄6012と、担当者メールアドレス入力欄6013と、
カスタムURL入力欄6014と、登録日入力欄6015と、更新日入力欄6016と、
保存ボタン6017と、キャンセルボタン6018と、を含む。ここで、カスタムURL
入力欄6014には、シミュレータ提供サーバ20から取得したURLが入力される。シ
ミュレータ提供サーバ20から取得するとURLが自動的にカスタムURL入力欄601
4に入力されるようにしてもよいし、住宅設備メーカの担当者が手入力するようにしても
よい。登録日入力欄6015は、新規に建築業者を登録した日付が入力される欄である。
更新日入力欄6016は、登録済の建築業者の上記選択可能範囲情報を変更した日付が入
力される欄である。保存ボタン6017が押下されると、選択可能範囲情報を設定するた
めの画面(図6Bから図6G:専用シミュレーション設定画面)に移行する。キャンセル
ボタン6018が押下されると、建築業者情報入力フォーム画面601がリセットされ、
再入力が可能となる。
【0042】
<専用シミュレーション設定画面>
図6Bから図6Gは、専用シミュレーション選択可能範囲設定画面の構成例を示す図で
ある。図6Bは、レイアウト選択可能範囲設定GUI(Graphical User Interface)と扉
カラー・取手カラー選択可能範囲設定GUIを示す図である。図6Cは、扉カラー・取手
カラー選択可能範囲設定GUI(つづき)を示す図である。図6Dは、ワークトップ・シ
ンク選択可能範囲設定GUIを示す図である。図6Eは、キッチンパネル・水栓金具・浄
水器選択可能範囲設定GUIを示す図である。図6Fは、加熱機器選択可能範囲設定GU
Iを示す図である。図6Gは、キッチン床・レンジフード選択可能範囲設定GUIを示す
図である。
【0043】
住宅設備メーカの担当者は、建築業者との間の取り決めによって定まるスタイルおよび
カラーの選択可能範囲の情報に基づいて(参照して)、図6Bから図6Gに示されるスタ
イルおよびカラーの中でチェックボックスにチェックを入れることにより、当該建築業者
が選択できる範囲を設定する。
【0044】
専用シミュレーション選択可能範囲設定画面においては、各項目のチェックボックスに
逐一チェックを入れることにより所望の範囲を設定することができる。また、例えば、「
すべて選択」ボタンを押下して全グループ・種類シリーズ・カラーバリエーションを選択
してから、不要な項目やカラーのチェックボックスのチェックを外すことにより所望の範
囲を設定することもできる。さらに、例えば、グループや種類・シリーズのチェックボッ
クスにチェックを入れると、該当するグループや種類・シリーズの全てのチェックボック
スにチェックを入れることができる。この状態で不要な選択肢のチェックを外すようにし
てもよい。
【0045】
<既登録建築業者専用シミュレータの編集(変更)処理>
図7は、本実施形態による、既登録の建築業者専用シミュレータを編集・変更する処理
を説明するためのフローチャートである。各ステップの動作主体は、住宅設備メーカのコ
ンピュータ10やシミュレータ提供サーバ20の対応する各処理部(専用シミュレータ情
報設定部1012や建築業者情報登録部2012などプロセッサ101および201内部
の各処理部)として以下説明するが、プロセッサ101あるいはプロセッサ201を動作
主体としてもよい。
【0046】
(i)ステップ701
住宅設備メーカの担当者によって建築業者(既登録建築業者)専用シミュレータの編集
リクエストが入力されると、建築業者情報設定部1011は、通信デバイス104を制御
して、当該建築業者専用シミュレータ編集リクエストをシミュレータ提供サーバ20に送
信する。
【0047】
(ii)ステップ702およびステップ703
シミュレータ提供サーバ20が建築業者専用シミュレータ編集リクエストを受信すると
、シミュレータ登録部2013は、対象の建築業者のシミュレータ情報(専用シミュレー
タ内で選択できるスタイル・カラーなどの選択情報)をシミュレータ関連情報データベー
ス203から取得し、住宅設備メーカのコンピュータ10に送信する。
【0048】
(iii)ステップ704
住宅設備メーカのコンピュータ10がシミュレータ情報を受信すると、専用シミュレー
タ情報設定部1012は、住宅設備メーカの担当者による入力(編集・変更内容)を受け
付ける。編集・変更内容は、例えば、対象の建築業者との取り決めが変更になったことに
伴って選択可能範囲を変更することであったり、建築業者の名称を変更することであった
りする。
【0049】
(iv)ステップ705
専用シミュレータ情報設定部1012は、編集・変更内容を建築業者の情報に関連付け
て記憶デバイス103に保存するとともに、シミュレータ提供サーバ20に送信する。
【0050】
(v)ステップ706
シミュレータ提供サーバ20が編集・変更内容を受信すると、シミュレータ登録部20
13は、編集・変更内容を用いて、対象の建築業者専用シミュレータを変更(更新)し、
既存のURLに関連付けてシミュレータ関連情報データベースに登録する。
【0051】
(vi)ステップ707
シミュレータ登録部2013は、通信デバイス205を制御し、対象の建築業者専用シ
ミュレータの更新完了通知を住宅設備メーカのコンピュータ10に送信する。
【0052】
(vii)ステップ708
住宅設備メーカのコンピュータ10が対象の建築業者専用シミュレータの更新完了通知
を受信すると、プロセッサ101は、通信デバイス104を制御して、専用シミュレータ
の更新完了を対象の建築業者のコンピュータ30に通知する。当該対象の建築業者のコン
ピュータ30からは、更新前と同一の専用URLにアクセスすると、更新された専用シミ
ュレータを使うことができ、システムキッチンのスタイルおよびカラーシミュレーション
結果を取得・閲覧することができるようになる。
【0053】
<シミュレーション実行処理および結果表示処理>
図8は、本実施形態による、建築業者のコンピュータ30とシミュレータ提供サーバ2
0との間で行われるシミュレーション実行処理およびシミュレーション結果表示処理を説
明するためのフローチャートである。各ステップの動作主体は、シミュレータ提供サーバ
20や建築業者のコンピュータ30の対応する各処理部(シミュレーション実行部201
5やシミュレータアクセス部3011などプロセッサ201および301内部の各処理部
)として以下説明するが、プロセッサ201あるいはプロセッサ301を動作主体として
もよい。
【0054】
(i)ステップ801
建築業者の担当者によって専用URLがクリックされると、シミュレータアクセス部3
011は、通信デバイス304を制御して、専用シミュレータ呼び出しリクエストをシミ
ュレータ提供サーバ20に送信する。
【0055】
(ii)ステップ802
シミュレータ提供サーバ20が専用シミュレータ呼び出しリクエストを受信すると、シ
ミュレータ情報提供部2014は、専用URLに対応する建築業者のシミュレータが登録
されているか確認し、登録されていれば対応するシミュレータ情報をシミュレータ関連情
報データベース203から取得する。ここで、シミュレータ情報は、該当の建築業者のス
タイル・カラーについての選択可能範囲情報を含み、建築業者のコンピュータ30でシミ
ュレータ用GUIを構築するために必要な情報である。
【0056】
(iii)ステップ803
シミュレータ情報提供部2014は、通信デバイス205を制御し、シミュレータ情報
を対象の建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0057】
(iv)ステップ804
対象の建築業者のコンピュータ30がシミュレータ情報を受信すると、シミュレータG
UI構築部3012は、当該シミュレータ情報を用いて、シミュレータGUIを構築する
。このシミュレータGUIは、当該対象の建築業者が選択できる構成項目(スタイル・カ
ラーなど)のみで構成されるシミュレータ画面である。
【0058】
(v)ステップ805
建築業者の担当者がシミュレータGUI上でシミュレーションを実行する項目を選択す
ると、選択情報送信制御部3013は、通信デバイス304を制御し、選択された項目(
スタイル・カラー)の情報(選択情報)をシミュレータ提供サーバ20に送信する。
【0059】
(vi)ステップ806
シミュレータ提供サーバ20が選択情報(スタイル・カラー)を受信すると、シミュレ
ーション実行部2015は、当該選択情報をシミュレーション履歴情報としてシミュレー
タ関連情報データベース203に保存し、さらに当該選択情報を用いてシミュレーション
を実行する。
【0060】
(vii)ステップ807
シミュレーション結果提供部2016は、シミュレーション結果(例:選択情報を反映
したシステムキッチンの外観データ)を対象の建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0061】
(viii)ステップ808
対象の建築業者のコンピュータ30がシミュレーション結果(例:選択情報を反映した
システムキッチンの外観データ)を受信すると、シミュレーション結果表示制御部301
4は、出力デバイス(ディスプレイ)305を制御し、表示画面上にシミュレーション結
果を表示する。
【0062】
(ix)ステップ809
プロセッサ301は、シミュレーション終了あるいは継続指示があったか否か判断する
。シミュレーション終了指示が入力された場合(ステップ809でYesの場合)、当該
シミュレーション実行処理および結果表示処理は終了する。一方、シミュレーション継続
指示(例えば、シミュレーション結果のリセットボタンが押下されたような場合)が入力
された場合(ステップ809でNoの場合)、処理はステップ805に移行し、当該シミ
ュレーション実行処理および結果表示処理が継続される。
【0063】
<変形例>
上述の本実施形態では、シミュレータ提供サーバ20において、特定の建築業者専用の
シミュレータでシミュレーションが実行される度に、シミュレーションで選択された項目
(スタイル・カラー)の情報(選択情報)がシミュレータ関連情報データベース203(
記憶デバイス202であってもよい)に保存される。一定件数蓄積されたシミュレーショ
ンの選択情報は、当該特定の建築業者で対応可能な住宅設備(例えば、システムキッチン
)で施主に人気あるいは施主が興味を持った住宅設備の項目(スタイル・カラー)の傾向
を示す貴重な情報となる。そこで、建築業者のコンピュータ30は、シミュレータ提供サ
ーバ20から上記蓄積されたシミュレーションの選択情報を取得し、人気あるいは興味を
持たれたスタイル・カラーを、推奨/参考情報として施主に適宜提示するようにしてもよ
い。また、住宅設備メーカのコンピュータ10も、シミュレータ提供サーバ20から上記
蓄積されたシミュレーションの選択情報(この場合は全建築業者の情報とすることができ
る)を取得し、住宅整備メーカ側で当該取得した選択情報を分析することにより、開発・
営業に注力・強化すべきスタイル・カラーを決定する材料とすることができるようになる
【0064】
<実施形態のまとめ>
(i)本実施形態によるシミュレーションシステム1は、住宅設備メーカのコンピュータ
10と、シミュレータ提供サーバ20と、少なくとも1つの建築業者のコンピュータ30
とがネットワークを介して接続されて構成される。シミュレータ提供サーバ20は、建築
業者ごとに、住宅設備のスタイルやカラーを含む構成項目のシミュレーションを実行する
専用シミュレータを提供する機能を有している。
【0065】
シミュレータ提供サーバ20は、住宅設備メーカのコンピュータ10から受信した、特
定の建築業者専用のシミュレータ生成リクエストに応答して、特定の建築業者専用シミュ
レータのアクセス先情報(URL)を生成し、これを住宅設備メーカのコンピュータ10
に送信する。また、シミュレータ提供サーバ20は、住宅設備メーカのコンピュータ10
から受信した、特定の建築業者が住宅設備の構成項目の選択可能な範囲を示す選択可能情
報であって、アクセス先情報(URL)に関連付けられた選択可能情報に基づいて、住宅
設備の全ての構成項目が選択可能に構成されているソースシミュレータ(予めシミュレー
タ提供サーバ20に用意されている)における構成項目の選択範囲を限定することにより
、専用シミュレータを生成し、これをアクセス先情報(URL)と関連付けてシミュレー
タ関連情報データベース203に登録する。そして、シミュレータ提供サーバ20は、当
該特定の建築業者専用シミュレータの登録が完了したことを住宅設備メーカのコンピュー
タ10に通知する。住宅設備メーカのコンピュータ10は、特定の建築業者のコンピュー
タ30に、当該建築業者専用シミュレータのアクセス先情報(URL)を送信(通知)す
る。このように、特定の建築業者専用シミュレータを逐一生成するのではなく、全ての選
択肢(構成項目:スタイルやカラー)を有するソースシミュレータから選択範囲を限定す
る(住宅設備メーカと当該特定の建築業者との間の事前の取り決め(契約)によって定ま
る、建築業者の構成項目の選択可能範囲に基づいて限定する)ことにより上記専用シミュ
レータを生成するので、シミュレーションツールを容易、かつ安価に各建築業者の条件に
合わせてカスタマイズすることができる。また、住宅設備メーカと当該特定の建築業者と
の間の事前の取り決め(契約)は細かく規定されていることもあり、経験が浅い建築業者
の担当者にとって全選択肢から上記取り決めに沿ったシミュレーションを実行するのは非
常に難しいが、本実施形態によれば、上記取り決めに沿ったシミュレーションの実行が保
証されるので、安心してシミュレーションツールを使用できる。
【0066】
また、シミュレーションシステム1では、アクセス先情報(URL)を変更せずに、登
録済の専用シミュレータを編集・変更することができる。この場合、シミュレータ提供サ
ーバ20は、住宅設備メーカのコンピュータ10から受信した、既登録の専用シミュレー
タの編集・変更内容に基づいて、専用シミュレータを変更し、変更前の専用シミュレータ
に関連付けられたアクセス先情報(URL)と変更後の専用シミュレータをシミュレータ
関連情報データベース203に登録する。そして、シミュレータ提供サーバ20は、専用
シミュレータの変更登録が完了したことを住宅設備メーカのコンピュータ10に通知する
。当該通知を受けた住宅設備メーカのコンピュータ10は、関連する建築業者のコンピュ
ータ30に専用シミュレータの変更が完了したことを通知する。このとき、改めて、従前
と同一のURLを送信してもよいし、従前と同一のURLを使用することができる旨のメ
ッセージを送信してもよい。このようにすることにより、専用シミュレータの変更を容易
、かつ安価にすることができる。また、従前と同一のアクセス先情報(URL)を使用で
きるので、建築業者が混乱することもない。
【0067】
建築業者がシミュレーションを実行する場合には、一般のシミュレータと同様のプロセ
スを実行すればよい。具体的には、建築業者のコンピュータ30からは、上記アクセス先
情報へのアクセスがなされる。シミュレータ提供サーバ20は、このアクセスに応答して
、専用シミュレータを構成するシミュレータ情報であって、建築業者が選択可能な構成項
目を示すシミュレータ情報(シミュレータのGUIを構築するための情報)を建築業者の
コンピュータ30に送信する。そして、シミュレータ提供サーバ20は、建築業者のコン
ピュータ30から受信した、選択可能な構成項目のうち建築業者によって選択された構成
項目を示すシミュレーション用選択情報に基づいて、専用シミュレータによるシミュレー
ションを実行し、シミュレーション結果を建築業者のコンピュータ30に送信する。
【0068】
(ii)本実施形態の機能は、ソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。こ
の場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステ
ム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコ
ードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した
実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した
記憶媒体は本開示を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための
記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハ
ードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ
カード、ROMなどが用いられる。
【0069】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述し
た実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出された
プログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコード
の指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処
理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
【0070】
さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワー
クを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の
記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装
置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプ
ログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
【0071】
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連すること
はなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによっても実装することができる
。さらに、本実施形態では、汎用目的の多様なタイプのデバイスが使用可能である。また
、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の技術を形
成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよ
いし、異なる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本開示は、具体例に関連して記述した
が、これらは、すべての観点において限定のためではなく単に本開示の技術を説明するた
めである。本技術分野における当業者であれば、本開示を実施するのに相応しいハードウ
ェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせを特定することができると
考えられる。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、S
hell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で
実装できる。
【0072】
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示
しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成
が相互に接続されていても良い。
【符号の説明】
【0073】
1 シミュレーションシステム
10 住宅設備メーカのコンピュータ
20 シミュレータ提供サーバ
30 建築業者のコンピュータ
40 ネットワーク
101、201、301 プロセッサ
102、302 入力デバイス
103、202、303 記憶デバイス
104、205、304 通信デバイス
105、305 出力デバイス
203 シミュレータ関連情報データベース
204 建築業者情報データベース
1011 建築業者情報設定部
1012 専用シミュレータ情報設定部
2011 専用URL生成部
2012 建築業者情報登録部
2013 シミュレータ登録部
2014 シミュレータ情報提供部
2015 シミュレーション実行部
2016 シミュレーション結果提供部
3011 シミュレータアクセス部
3012 シミュレータGUI構築部
3013 選択情報送信制御部
3014 シミュレーション結果表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図7
図8