(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177462
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】地図型クラウドファンディングシステム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231207BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090149
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】522220016
【氏名又は名称】藤田 原野
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】藤田 原野
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことが可能な、地域活性化に資する地図型クラウドファンディングシステ
ムを提供する。
【解決手段】表示制御部と、地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示を受け付ける表示範囲変更指示受付部と、クラウドファウンディングの位置プロジェクトDBから、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する位置プロジェクトデータ抽出部と、を備え、表示制御部は、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって位置プロジェクトデータ抽出部に抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、をユーザ端末に表示させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末に表示する表示内容を制御するための表示制御部と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコンを表示させ、
前記表示制御部は、ユーザが前記アイコンを選択した場合に、選択された前記アイコンの位置に関連付けられた前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、2以上の前記位置プロジェクトに対応する2以上の前記アイコンが重なって表示されないように、前記2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、前記1つのアイコンの内側又は前記1つのアイコンの隣に前記1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成された、請求項2に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、ユーザが前記1つのアイコンを選択した場合に、選択された前記1つのアイコンの位置に関連付けられた前記2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、請求項3に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項5】
クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存する前記位置プロジェクトデータベースを更に備え、前記複数の位置プロジェクトの前記データは、前記複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた地図上の位置を示す位置情報を含む、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項6】
前記位置情報は、緯度と経度との組み合わせ又は住所を含む、請求項5に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニューを前記ユーザ端末に表示可能に構成され、
前記表示制御部は、前記位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置と前記カテゴリ選択メニューから選択された前記カテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出可能に構成された、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項8】
前記カテゴリ選択メニューは、農地活用を示すカテゴリ、飲食店支援を示すカテゴリ、施設設置を示すカテゴリ、施設修理を示すカテゴリ、施設運営支援を示すカテゴリ及び施設誘致を示すカテゴリのうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含む、請求項7に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置。
【請求項9】
ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付ける表示範囲変更指示受付ステップと、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する位置プロジェクトデータ抽出ステップと、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、を前記ユーザ端末に表示させるステップと、
を備える、地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クラウドファンディングにおけるリターンとしてのデジタルコンテンツを効率的に提供するクラウドファンディングシステムが開示されている。このクラウドファンディングシステムは、ユーザが、プロジェクトに設定された複数の支援コースの中から一以上の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムであって、一以上のユーザから受け付けたプロジェクトに対する支援である金銭の総額が一定額に達しているかを判断する第一判断部と、第一判断部により金銭の総額が一定額に達していると判断された場合に、一のユーザが支援した第一の金銭の額を含むユーザ情報に基づいて、当該一のユーザに対して提供すべきデジタルコンテンツの種類および量を決定する決定部と、決定部により決定された種類および量のデジタルコンテンツを提供するためのウェブページを、ユーザがアクセス可能に設定する設定部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のクラウドファンディングシステムでは、ユーザが資金を提供するプロジェクトを探すためには、例えばウェブサイト上に表示された「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」といったカテゴリの中から希望するカテゴリを選択し、選択されたカテゴリに基づいて表示されたプロジェクトの一覧から希望するプロジェクトを選択するという選択フローが一般的である。
【0005】
しかしながら、このような一般的なクラウドファンディングシステムでは、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことはできない。ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことができれば、プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域を活性化することができる。
【0006】
上述の事情に鑑みて、本開示は、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことが可能な、地域活性化に資する地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置は、
ユーザ端末に表示する表示内容を制御するための表示制御部と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことが可能な、地域活性化に資する地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置及び情報処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステム2の概略構成を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るサーバ装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図1及び
図2に示したサーバ装置3の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータの一例を示す図である
【
図5】地図型クラウドファンディングシステム2を用いたクラウドファンディングの位置プロジェクトの検索フローを示す図である。
【
図6】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の一例を示す図である。
【
図7】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の他の一例を示す図である。
【
図8】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図9】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図10】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図11】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0011】
図1は、一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステム2(以下、CFシステム2と記載する。)の概略構成を示す図である。CFシステム2は、地図を利用する新規な方式のクラウドファンディングシステムであり、地図上の位置に関連付けられたプロジェクトである位置プロジェクトを効率的に探すことを可能とする。なお、CFシステム2において、資金調達の手法等には既知の手法を用いることができるため、ここでは説明を省略する。
【0012】
図1に示すように、CFシステム2は、サーバ装置3及び複数のユーザ端末4を備える。ユーザ端末4の各々は、CFシステム2を利用するユーザが使用する情報端末であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末であってもよいし、デスクトップ型のコンピュータ端末等の定置型端末であってもよい。ユーザ端末4は、例えばタッチパネル等により構成される表示部40を含む。サーバ装置3とユーザ端末4の各々とは情報通信ネットワーク60を介して接続され、相互に情報通信できるように構成されている。
【0013】
図2は、一実施形態に係るサーバ装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、サーバ装置3は、例えばプロセッサ5、RAM(Random Access Memory)6、ROM(Read Only Memory)8、HDD (Hard Disk Drive)10、入力I/F12、及び出力I/F14を含み、これらがバス16を介して互いに接続されたコンピュータ(例えばサーバ)を用いて構成される。なお、サーバ装置3のハードウェア構成は上記に限定されず、制御回路と記憶装置との組み合わせにより構成されてもよい。またサーバ装置3は、サーバ装置3の各機能を実現するプログラムをコンピュータが実行することにより構成される。以下で説明するサーバ装置3における各部の機能は、例えばROM8に保持されるプログラムをRAM6にロードしてプロセッサ5で実行するとともに、RAM6やROM8におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。サーバ装置3を構成するハードウェアは、1つの場所に集約されていてもよいし、複数の場所に分散して設けられていてもよい。
【0014】
図3は、
図1及び
図2に示したサーバ装置3の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図3に示すように、サーバ装置3は、表示制御部20、位置プロジェクトデータ抽出部22、表示範囲変更指示受付部24、位置プロジェクトDB32(位置プロジェクトデータベース)及びその他DB34(その他データベース)を含む。
【0016】
表示制御部20は、以下で説明するように、ユーザ端末4の表示部40に表示される表示内容を制御する(すなわち表示部40の画面に表示する内容を指示する指示信号をユーザ端末4に送信する)ように構成されている。
【0017】
位置プロジェクトDB32は、クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存している。
図4は、位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータの一例を示す図である。例えば
図4に示すように、位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータは、複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた位置(地図上の位置)を示す位置情報を含む。ここでの「位置」とは、例えば緯度と経度の組み合わせであってもよいし、住所等であってもよい。
図4に示す例では、各位置プロジェクトのデータは、プロジェクト名、位置(位置を示す位置情報)、位置プロジェクトが属するカテゴリ、位置プロジェクトの目標金額、位置プロジェクトへの資金提供の報酬、位置プロジェクトへの資金提供の期限、位置プロジェクトの識別情報(例えば位置プロジェクトの番号等)を含む。各位置プロジェクトにおける上記プロジェクト名、位置情報、カテゴリ、目標金額、報酬及び期限等のデータは、それぞれ各位置プロジェクトの識別情報に関連付けられて位置プロジェクトDB32に記憶されている。すなわち、各位置プロジェクトに上記プロジェクト名、位置情報、カテゴリ、目標金額、報酬及び期限等のデータが関連付けられて位置プロジェクトDB32に記憶されている。
【0018】
以下、サーバ装置3の各部の機能の詳細について、
図5等を用いて説明する。
図5は、上記サーバ装置3を用いてクラウドファンディングの位置プロジェクトを検索するフローを示す図である。以下では、
図1に示した複数のユーザ端末4のうちの任意の1つのユーザ端末4とサーバ装置3との間で相互に情報通信を行うことを前提として説明する。
【0019】
図5に示すように、S11において、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲を決定する。S11では、例えば、ユーザの現在位置を示す位置情報をサーバ装置3がユーザ端末4から取得可能である場合には、表示制御部20は、取得したその位置情報が示すユーザの現在位置を中心とした所定の範囲の地図を、表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。あるいは、S11において、表示制御部20は、例えば位置を示す位置情報(例えば都道府県名、市区町村名、郵便番号、駅名、住所又は居所等)の入力をユーザ端末4の表示部40を介してユーザに要求し、ユーザに入力された位置情報に応じた所定の範囲の地図を、表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。この場合、例えば該位置情報が都道府県名又は市区町村名である場合には、表示制御部20は、その都道府県又は市区町村の庁舎の位置又は代表的な駅の位置を中心とする所定の範囲の地図を、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。あるいは、S11において、表示制御部20は、ユーザからの位置情報の入力を要することなく、予め設定された所定の範囲の地図(例えば予め設定された国の地図又はその国の首都の地図等)を、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。
【0020】
S12において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベース32から、S11で決定した初期の表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。
【0021】
S13において、表示制御部20は、
図6に示すように、S11で決定した初期の表示範囲の地
図M1であって位置プロジェクトデータ抽出部22によって抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M1と、S12で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図6に示す例では、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、S12で抽出された複数の位置プロジェクトにそれぞれ関連付けられた複数の位置にユーザが選択可能なアイコンpをそれぞれ表示させており、各位置プロジェクトに関連付けられた位置にアイコンpを表示させることにより、各位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示している。図示する例では、各アイコンpは吹き出しの形をしており、アイコンpの内側にプロジェクト名が記載されている。なお、本明細書において、表示制御部20がユーザ端末4の表示部40に地図等のコンテンツを「表示させる」とは、ユーザ端末4の表示部40に地図等のコンテンツを表示するための信号を表示制御部20がユーザ端末4に送信することを意味する。なお、表示制御部20は、表示部40に表示する地図のデータをその他DB34から取得してその地図のデータをユーザ端末4に送信してもよいし、表示部40に表示する地図のデータをサーバ装置3の外部の地図データベース等からユーザ端末4が取得するために必要な信号をユーザ端末4又は当該外部の地図データベース等に送信してもよい。
【0022】
S14において、表示範囲変更指示受付部24は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図の表示範囲(表示部40に表示される地図の範囲)を変更するための指示である表示範囲変更指示をユーザからユーザ端末4を介して受け付ける。ここで、表示範囲変更指示は、表示部40に表示される地図の表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、表示部40に表示される地図を拡大する拡大指示及び表示部40に表示される地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含んでいてもよい。ここで、例えばユーザ端末4の表示部40がタッチパネルである場合には、移動指示は、例えばユーザがタッチパネルに対してスワイプ又はドラッグ等の操作を行うことで実現されてもよく、拡大指示及び縮小指示は、例えばユーザがタッチパネルに対してそれぞれピンチイン及びピンチアウトの操作を行うことで実現されてもよい。また、移動指示は、例えば表示部40の画面上でカーソルを用いてドラッグ等の操作をユーザが行うことで実現されてもよく、拡大指示及び縮小指示は、例えば
図6に示すように、表示部40に表示された拡大指示ボタンB1及び縮小指示ボタンB2をそれぞれユーザが操作することで実現されてもよい。また、表示範囲変更指示は、例えば、表示部40に表示された現在地ボタンB3(ユーザの現在地をGPS測位又は情報通信ネットワークを介したその他の方法で取得するためのボタン)をユーザが操作することで実現されてもよい。
【0023】
S15において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、位置プロジェクトデータベース32から、S14でユーザ端末4から受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。
【0024】
S16において、表示制御部20は、
図7に示すように、S14で受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)の地
図M2であってS15で抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M2と、S15で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(図示する例では位置プロジェクトに関連付けられた位置及び位置プロジェクトのプロジェクト名)と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図7に示す地
図M2は、
図6に示す地
図M1に対して、地図の表示範囲を西方向へ移動させる表示範囲変更指示(移動指示)をS14で受け付けた場合に該表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図である。
図7に示す例では、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、S15で抽出された複数の位置プロジェクトにそれぞれ関連付けられた複数の位置にユーザが選択可能なアイコンpをそれぞれ表示させており、各位置プロジェクトに関連付けられた位置にアイコンpを表示させることにより、各位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示している。図示する例では、アイコンpは吹き出しの形をしたアイコンであり、アイコンpの内側にプロジェクト名が記載されている。
【0025】
幾つかの実施形態では、例えばS16で表示部40に表示された表示内容についてユーザが例えば
図7に示した複数のアイコンpの何れかを選択した場合に、
図8に示すように、選択されたアイコンpの位置に関連付けられた位置プロジェクト(選択されたアイコンpに対応する位置プロジェクト)のデータの少なくとも一部(
図7の表示画面に表示されたデータよりも詳細なデータ)をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図8に示す例は、S16で表示された地図上でプロジェクト名が「古民家再生」である位置プロジェクトのアイコンpをユーザが選択した場合について、表示部40に表示される表示内容を示しており、プロジェクト名が「古民家再生」である位置プロジェクトについて、位置プロジェクトのプロジェクト名、位置、カテゴリ、目標金額、報酬、期限等が表示部40に地
図M2上に重ねて表示されている。また、表示部40に表示された地図上において、ユーザが選択した「古民家再生」のアイコンpを他のアイコンpに対して強調表示(アイコンの色の変更等)している。
【0026】
幾つかの実施形態では、例えば
図6~
図8に示すように、表示制御部20は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニュー50をユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
図5~
図8に示す例示的なカテゴリ選択メニュー50は、プルダウンメニューであり、ユーザは、カテゴリ選択メニュー50を操作することにより、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中から興味のあるカテゴリを選択することができるようになっている。カテゴリ選択メニュー50は、例えば施設設置、施設修理、農地活用、施設誘致のうち少なくとも1つのカテゴリ(好ましくはこれらのうち2以上のカテゴリ)をカテゴリの選択肢として含んでいてもよい。カテゴリ選択メニュー50は、例えば施設設置をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、施設修理をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、農地活用をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、施設誘致をカテゴリの選択肢として含んでいてもよい。また、カテゴリ選択メニュー50は、2以上のカテゴリを選択可能であってもよいし、すべてのカテゴリを一括的に選択可能であってもよい。
【0027】
例えば
図6に示す表示画面でユーザがカテゴリ選択メニュー50から「農地活用」のカテゴリを選択した場合には、S15において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、表示範囲変更指示受付部24によって受け付けた表示範囲変更指示と、ユーザがカテゴリ選択メニュー50から選択した「農地活用」のカテゴリと、に基づいて、位置プロジェクトデータベース32から、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置とユーザがカテゴリ選択メニュー50から選択した「農地活用」のカテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。そして、表示制御部20は、S16において、
図9に示すように、S14で受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)の地
図M2であってS15で抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M2と、S15で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(図示する例では位置プロジェクトに関連付けられた位置及び位置プロジェクトのプロジェクト名)と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図9に示す例では、「農地活用」のカテゴリに関連付けられた「耕作放棄地の再生」というプロジェクト名の位置プロジェクトのみが抽出されて該位置プロジェクトに対応する位置がアイコンpにより強調表示されている。
【0028】
幾つかの実施形態では、例えば
図10に示すように、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンpが重なって表示されないように、該2以上のアイコンpの代わりに1つのアイコンpを表示し、該1つのアイコンpの内側又は該1つのアイコンpの隣に該1つのアイコンpに対応する位置プロジェクトの数を表示させてもよい。例えば、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、所定の範囲内(例えば表示部40に表示する地図の表示範囲のうちの所定の割合を占める範囲内)の位置に関連付けられた位置プロジェクトの数が閾値以上である場合に、該所定の範囲内の位置に関連付けられた位置プロジェクトの数をアイコンpの内側又はアイコンpの隣に表示させてもよい。また、
図10に示すように、2以上の位置プロジェクトに対応するアイコンpの形状と1つの位置プロジェクトのみに対応するアイコンpの形状とを異ならせてもよい。また、2以上の位置プロジェクトに対応するアイコンpの大きさ、色又は形状と1つの位置プロジェクトのみに対応するアイコンpの大きさ、色又は形状とを異ならせてもよい。
【0029】
また、表示制御部20は、
図10に示す表示部40の表示画面において、2以上の位置プロジェクトに対応する1つのアイコンp(2以上の位置プロジェクトに関連付けられた1つのアイコンp)をユーザが選択した場合に、
図11に示すように、ユーザが選択したその1つのアイコンpに対応する2以上の位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(
図10の表示画面に表示されたデータよりも詳細なデータ)を、ユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
図11に示す例では、表示制御部20は、ユーザが2つの位置プロジェクトに対応するアイコンpを選択した場合について、該2つの位置プロジェクトの詳細情報(プロジェクト名、位置、カテゴリ、目標金額、報酬、期限等)を表示部40における地図に重ねて又は地図の隣に表示させている。
【0030】
以下、上述した地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステム2のサーバ装置3が奏する効果について説明する。
【0031】
図5~
図11等を用いて説明したように、上記地図型クラウドファンディングシステム2のサーバ装置3によれば、ユーザ端末4に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末4から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトDB32から抽出することができる。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末4に表示することができる。
【0032】
したがって、ユーザは、自分が興味のある位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示をサーバ装置3へ送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0033】
また、表示制御部20は、ユーザ端末4に表示される地図上において、位置プロジェクトデータ抽出部22によって抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコンpを表示させ、ユーザがアイコンpを選択した場合に、選択されたアイコンpの位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザ端末に表示させる。このため、ユーザ端末4に表示される地図上において、アイコンpの位置をユーザが確認し、ユーザが興味を持つ位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータをユーザが容易に取得することができる。このため、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトをユーザがより一層効率的に探すことを可能にし、ひいては地域活性化に資することができる。
【0034】
また、
図10及び
図11を用いて説明した例では、表示制御部20は、ユーザ端末4に表示される地図上において、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンpを表示し、1つのアイコンpの内側又は1つのアイコンpの隣に1つのアイコンpに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成される。
【0035】
アイコンは一定の大きさを有しているため、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合、何も工夫しないと、2以上のアイコンが重なってしまい、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することができなくなる問題が生じうる。このため、上記のように、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンpを表示し、該1つのアイコンpの内側又は該1つのアイコンの隣に該1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させることにより、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することが可能となる。
【0036】
また、
図11に示した例では、表示制御部20は、ユーザが該1つのアイコンを選択した場合に、選択された該1つのアイコンの位置に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザ端末に表示させる。したがって、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザが容易に把握することが可能となる。
【0037】
また、カテゴリ選択メニュー50によって位置プロジェクトのカテゴリの選択を可能とすることにより、ユーザが興味を持つ地図上の位置とカテゴリの両方に基づいて、位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0038】
また、従来のクラウドファンディングシステムでは、プロジェクトを分類するカテゴリとして「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」などが用いられている。これに対し、上記の地図型クラウドファンディングシステム2のサーバ装置3では、農地活用、飲食店支援、施設設置、施設修理、施設運営支援、施設誘致のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含んでいるため、地図上における農地の位置、飲食店の位置又は施設の位置に基づいて、ユーザが興味を持つプロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0039】
例えば農地活用をカテゴリの選択肢として含む場合には、耕作放棄地の再生等に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能となり、地域活性化に寄与することができる。
【0040】
また、飲食店支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている飲食店の経営を飲食店の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0041】
また、施設設置(又は公共物の設置)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を設置する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。
【0042】
また、施設修理(又は公共物の修理)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を修理する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。また、例えば古民家再生等の位置プロジェクトについて興味のあるユーザから効率的に資金調達することが可能となり、空き家問題等の解決により地域活性化に寄与することができる。
【0043】
また、施設運営支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている施設の運営を施設の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0044】
また、施設誘致をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば空き店舗等が発生したときに、その位置に誘致したい店舗等に対して近隣住民等が資金提供を行うことができ、地域の需要に合致した施設をその位置に誘致することができる。また、その空き店舗等がある地域への出店を検討している事業者等は、その地域における施設誘致のカテゴリの位置プロジェクトを調査することにより、地域需要の調査に利用することができる。
【0045】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0046】
幾つかの実施形態では、例えばS13で表示部40に表示された表示内容(
図6参照)についてユーザが複数のアイコンpの何れかを選択した場合に、選択されたアイコンpが表示された位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(例えば
図8の下部に示したような位置プロジェクトの詳細情報)をユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
【0047】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0048】
(1)本開示に係る地図型クラウドファンディングシステム(例えば上述のクラウドファンディングシステム2)のサーバ装置(例えば上述のサーバ装置3)は、
ユーザ端末(例えば上述のユーザ端末4)に表示する表示内容を制御するための表示制御部(例えば上述の表示制御部20)と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部(例えば上述の表示範囲変更指示受付部24)と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部(例えば上述の位置プロジェクトデータ抽出部22)と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0049】
上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置は、地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置である。上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出する。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末に表示することができる。
【0050】
したがって、ユーザは、自分が興味のある局所的な位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示をサーバ装置へ送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0051】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコン(例えば上述のアイコンp)を表示させ、
前記表示制御部は、ユーザが前記アイコンを選択した場合に、選択された前記アイコンの位置に関連付けられた前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0052】
上記(2)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、ユーザ端末に表示される地図上において、アイコンの位置をユーザが確認し、ユーザが興味を持つ位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータをユーザが容易に取得することができる。このため、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトをユーザがより一層効率的に探すことを可能にし、ひいては地域活性化に資することができる。
【0053】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、2以上の前記位置プロジェクトに対応する2以上の前記アイコンが重なって表示されないように、前記2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、前記1つのアイコンの内側又は前記1つのアイコンの隣に前記1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成される。
【0054】
アイコンは一定の大きさを有しているため、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合、何も工夫しないと、2以上のアイコンが重なってしまい、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することができなくなる問題が生じうる。このため、上記(3)に記載のように、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、該1つのアイコンの内側又は該1つのアイコンの隣に該1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させることにより、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することが可能となる。
【0055】
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記表示制御部は、ユーザが前記1つのアイコンを選択した場合に、選択された前記1つのアイコンの位置に関連付けられた前記2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0056】
上記(4)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザが容易に把握することが可能となる。
【0057】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかに記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存する前記位置プロジェクトデータベース(例えば上述の位置プロジェクトDB32)を更に備え、前記複数の位置プロジェクトの前記データは、前記複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた地図上の位置を示す位置情報を含む。
【0058】
上記(5)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出することができる。
【0059】
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記位置情報は、緯度と経度との組み合わせ又は住所を含む。
【0060】
上記(6)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、緯度と経度との組み合わせ又は住所に基づいて、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。これにより、位置プロジェクトへの資金提供が一層活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0061】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかに記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記表示制御部は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニューを前記ユーザ端末に表示可能に構成され、
前記表示制御部は、前記位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置と前記カテゴリ選択メニューから選択された前記カテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出可能に構成される。
【0062】
上記(7)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置によれば、ユーザが興味を持つ地図上の位置とカテゴリの両方に基づいて、位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0063】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置において、
前記カテゴリ選択メニューは、農地活用を示すカテゴリ、飲食店支援を示すカテゴリ、施設設置を示すカテゴリ、施設修理を示すカテゴリ、施設運営支援を示すカテゴリ、施設誘致を示すカテゴリ、のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含む。
【0064】
従来のクラウドファンディングシステムでは、プロジェクトを分類するカテゴリとして「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」などが用いられている。これに対し、上記(8)に記載の地図型クラウドファンディングシステムのサーバ装置では、農地の活用を示すカテゴリ、飲食店の支援を示すカテゴリ、施設の設置を示すカテゴリ、施設の修理を示すカテゴリ、施設運営の支援を示すカテゴリ、施設の誘致を示すカテゴリ、のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含んでいるため、地図上における農地の位置、飲食店の位置又は施設の位置に基づいて、ユーザが興味を持つプロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0065】
例えば農地活用をカテゴリの選択肢として含む場合には、耕作放棄地の再生等に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能となり、地域活性化に寄与することができる。
【0066】
また、飲食店支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている飲食店の経営を飲食店の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0067】
また、施設設置(又は公共物の設置)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を設置する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。
【0068】
また、施設修理(又は公共物の修理)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を修理する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。また、例えば古民家再生等の位置プロジェクトについて興味のあるユーザから効率的に資金調達することが可能となり、空き家問題等の解決により地域活性化に寄与することができる。
【0069】
また、施設運営支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている施設の運営を施設の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0070】
また、施設誘致をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば空き店舗等が発生したときに、その位置に誘致したい店舗等に対して近隣住民等が資金提供を行うことができ、地域の需要に合致した施設をその位置に誘致することができる。また、その空き店舗等がある地域への出店を検討している事業者等は、その地域における施設誘致のカテゴリの位置プロジェクトを調査することにより、地域需要の調査に利用することができる。
【0071】
(9)本開示に係る地図型クラウドファンディングシステム(例えば上述のクラウドファンディングシステム2)の情報処理方法は、
ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付ける表示範囲変更指示受付ステップと、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する位置プロジェクトデータ抽出ステップと、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、を前記ユーザ端末に表示させるステップと、
を備える。
【0072】
上記(9)に記載の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法は、地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法である。上記(9)に記載の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法によれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出する。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末に表示することができる。
【0073】
したがって、ユーザは、自分が興味のある局所的な位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示を送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【符号の説明】
【0074】
2 地図型クラウドファンディングシステム
3 サーバ装置
4 ユーザ端末
5 プロセッサ
6 RAM
8 ROM
10 HDD
12 入力I/F
14 出力I/F
16 バス
20 表示制御部
22 位置プロジェクトデータ抽出部
24 表示範囲変更指示受付部
32 位置プロジェクトDB
34 その他DB
40 表示部
50 カテゴリ選択メニュー
60 情報通信ネットワーク
B1 拡大指示ボタン
B2 縮小指示ボタン
B3 現在地ボタン
【手続補正書】
【提出日】2023-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、地図型クラウドファンディングシステム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、クラウドファンディングにおけるリターンとしてのデジタルコンテンツを効率的に提供するクラウドファンディングシステムが開示されている。このクラウドファンディングシステムは、ユーザが、プロジェクトに設定された複数の支援コースの中から一以上の支援コースを選択して支援を行うことができるクラウドファンディングシステムであって、一以上のユーザから受け付けたプロジェクトに対する支援である金銭の総額が一定額に達しているかを判断する第一判断部と、第一判断部により金銭の総額が一定額に達していると判断された場合に、一のユーザが支援した第一の金銭の額を含むユーザ情報に基づいて、当該一のユーザに対して提供すべきデジタルコンテンツの種類および量を決定する決定部と、決定部により決定された種類および量のデジタルコンテンツを提供するためのウェブページを、ユーザがアクセス可能に設定する設定部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のクラウドファンディングシステムでは、ユーザが資金を提供するプロジェクトを探すためには、例えばウェブサイト上に表示された「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」といったカテゴリの中から希望するカテゴリを選択し、選択されたカテゴリに基づいて表示されたプロジェクトの一覧から希望するプロジェクトを選択するという選択フローが一般的である。
【0005】
しかしながら、このような一般的なクラウドファンディングシステムでは、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことはできない。ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことができれば、プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域を活性化することができる。
【0006】
上述の事情に鑑みて、本開示は、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことが可能な、地域活性化に資する地図型クラウドファンディングシステム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステムは、
ユーザ端末に表示する表示内容を制御するための表示制御部と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関するプロジェクトを効率的に探すことが可能な、地域活性化に資する地図型クラウドファンディングシステム及び情報処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステム2の概略構成を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るサーバ装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図1及び
図2に示したサーバ装置3の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータの一例を示す図である
【
図5】地図型クラウドファンディングシステム2を用いたクラウドファンディングの位置プロジェクトの検索フローを示す図である。
【
図6】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の一例を示す図である。
【
図7】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の他の一例を示す図である。
【
図8】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図9】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図10】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【
図11】ユーザ端末4の表示部40の表示画面の更に他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0011】
図1は、一実施形態に係る地図型クラウドファンディングシステム2(以下、CFシステム2と記載する。)の概略構成を示す図である。CFシステム2は、地図を利用する新規な方式のクラウドファンディングシステムであり、地図上の位置に関連付けられたプロジェクトである位置プロジェクトを効率的に探すことを可能とする。なお、CFシステム2において、資金調達の手法等には既知の手法を用いることができるため、ここでは説明を省略する。
【0012】
図1に示すように、CFシステム2は、サーバ装置3及び複数のユーザ端末4を備える。ユーザ端末4の各々は、CFシステム2を利用するユーザが使用する情報端末であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末であってもよいし、デスクトップ型のコンピュータ端末等の定置型端末であってもよい。ユーザ端末4は、例えばタッチパネル等により構成される表示部40を含む。サーバ装置3とユーザ端末4の各々とは情報通信ネットワーク60を介して接続され、相互に情報通信できるように構成されている。
【0013】
図2は、一実施形態に係るサーバ装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、サーバ装置3は、例えばプロセッサ5、RAM(Random Access Memory)6、ROM(Read Only Memory)8、HDD (Hard Disk Drive)10、入力I/F12、及び出力I/F14を含み、これらがバス16を介して互いに接続されたコンピュータ(例えばサーバ)を用いて構成される。なお、サーバ装置3のハードウェア構成は上記に限定されず、制御回路と記憶装置との組み合わせにより構成されてもよい。またサーバ装置3は、サーバ装置3の各機能を実現するプログラムをコンピュータが実行することにより構成される。以下で説明するサーバ装置3における各部の機能は、例えばROM8に保持されるプログラムをRAM6にロードしてプロセッサ5で実行するとともに、RAM6やROM8におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。サーバ装置3を構成するハードウェアは、1つの場所に集約されていてもよいし、複数の場所に分散して設けられていてもよい。
【0014】
図3は、
図1及び
図2に示したサーバ装置3の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図3に示すように、サーバ装置3は、表示制御部20、位置プロジェクトデータ抽出部22、表示範囲変更指示受付部24、位置プロジェクトDB32(位置プロジェクトデータベース)及びその他DB34(その他データベース)を含む。
【0016】
表示制御部20は、以下で説明するように、ユーザ端末4の表示部40に表示される表示内容を制御する(すなわち表示部40の画面に表示する内容を指示する指示信号をユーザ端末4に送信する)ように構成されている。
【0017】
位置プロジェクトDB32は、クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存している。
図4は、位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータの一例を示す図である。例えば
図4に示すように、位置プロジェクトDB32に保存される複数の位置プロジェクトのデータは、複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた位置(地図上の位置)を示す位置情報を含む。ここでの「位置」とは、例えば緯度と経度の組み合わせであってもよいし、住所等であってもよい。
図4に示す例では、各位置プロジェクトのデータは、プロジェクト名、位置(位置を示す位置情報)、位置プロジェクトが属するカテゴリ、位置プロジェクトの目標金額、位置プロジェクトへの資金提供の報酬、位置プロジェクトへの資金提供の期限、位置プロジェクトの識別情報(例えば位置プロジェクトの番号等)を含む。各位置プロジェクトにおける上記プロジェクト名、位置情報、カテゴリ、目標金額、報酬及び期限等のデータは、それぞれ各位置プロジェクトの識別情報に関連付けられて位置プロジェクトDB32に記憶されている。すなわち、各位置プロジェクトに上記プロジェクト名、位置情報、カテゴリ、目標金額、報酬及び期限等のデータが関連付けられて位置プロジェクトDB32に記憶されている。
【0018】
以下、サーバ装置3の各部の機能の詳細について、
図5等を用いて説明する。
図5は、上記サーバ装置3を用いてクラウドファンディングの位置プロジェクトを検索するフローを示す図である。以下では、
図1に示した複数のユーザ端末4のうちの任意の1つのユーザ端末4とサーバ装置3との間で相互に情報通信を行うことを前提として説明する。
【0019】
図5に示すように、S11において、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲を決定する。S11では、例えば、ユーザの現在位置を示す位置情報をサーバ装置3がユーザ端末4から取得可能である場合には、表示制御部20は、取得したその位置情報が示すユーザの現在位置を中心とした所定の範囲の地図を、表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。あるいは、S11において、表示制御部20は、例えば位置を示す位置情報(例えば都道府県名、市区町村名、郵便番号、駅名、住所又は居所等)の入力をユーザ端末4の表示部40を介してユーザに要求し、ユーザに入力された位置情報に応じた所定の範囲の地図を、表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。この場合、例えば該位置情報が都道府県名又は市区町村名である場合には、表示制御部20は、その都道府県又は市区町村の庁舎の位置又は代表的な駅の位置を中心とする所定の範囲の地図を、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。あるいは、S11において、表示制御部20は、ユーザからの位置情報の入力を要することなく、予め設定された所定の範囲の地図(例えば予め設定された国の地図又はその国の首都の地図等)を、ユーザ端末4の表示部40に表示する地図の初期の表示範囲に決定してもよい。
【0020】
S12において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベース32から、S11で決定した初期の表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。
【0021】
S13において、表示制御部20は、
図6に示すように、S11で決定した初期の表示範囲の地
図M1であって位置プロジェクトデータ抽出部22によって抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M1と、S12で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図6に示す例では、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、S12で抽出された複数の位置プロジェクトにそれぞれ関連付けられた複数の位置にユーザが選択可能なアイコンpをそれぞれ表示させており、各位置プロジェクトに関連付けられた位置にアイコンpを表示させることにより、各位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示している。図示する例では、各アイコンpは吹き出しの形をしており、アイコンpの内側にプロジェクト名が記載されている。なお、本明細書において、表示制御部20がユーザ端末4の表示部40に地図等のコンテンツを「表示させる」とは、ユーザ端末4の表示部40に地図等のコンテンツを表示するための信号を表示制御部20がユーザ端末4に送信することを意味する。なお、表示制御部20は、表示部40に表示する地図のデータをその他DB34から取得してその地図のデータをユーザ端末4に送信してもよいし、表示部40に表示する地図のデータをサーバ装置3の外部の地図データベース等からユーザ端末4が取得するために必要な信号をユーザ端末4又は当該外部の地図データベース等に送信してもよい。
【0022】
S14において、表示範囲変更指示受付部24は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図の表示範囲(表示部40に表示される地図の範囲)を変更するための指示である表示範囲変更指示をユーザからユーザ端末4を介して受け付ける。ここで、表示範囲変更指示は、表示部40に表示される地図の表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、表示部40に表示される地図を拡大する拡大指示及び表示部40に表示される地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含んでいてもよい。ここで、例えばユーザ端末4の表示部40がタッチパネルである場合には、移動指示は、例えばユーザがタッチパネルに対してスワイプ又はドラッグ等の操作を行うことで実現されてもよく、拡大指示及び縮小指示は、例えばユーザがタッチパネルに対してそれぞれピンチイン及びピンチアウトの操作を行うことで実現されてもよい。また、移動指示は、例えば表示部40の画面上でカーソルを用いてドラッグ等の操作をユーザが行うことで実現されてもよく、拡大指示及び縮小指示は、例えば
図6に示すように、表示部40に表示された拡大指示ボタンB1及び縮小指示ボタンB2をそれぞれユーザが操作することで実現されてもよい。また、表示範囲変更指示は、例えば、表示部40に表示された現在地ボタンB3(ユーザの現在地をGPS測位又は情報通信ネットワークを介したその他の方法で取得するためのボタン)をユーザが操作することで実現されてもよい。
【0023】
S15において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、位置プロジェクトデータベース32から、S14でユーザ端末4から受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。
【0024】
S16において、表示制御部20は、
図7に示すように、S14で受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)の地
図M2であってS15で抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M2と、S15で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(図示する例では位置プロジェクトに関連付けられた位置及び位置プロジェクトのプロジェクト名)と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図7に示す地
図M2は、
図6に示す地
図M1に対して、地図の表示範囲を西方向へ移動させる表示範囲変更指示(移動指示)をS14で受け付けた場合に該表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図である。
図7に示す例では、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、S15で抽出された複数の位置プロジェクトにそれぞれ関連付けられた複数の位置にユーザが選択可能なアイコンpをそれぞれ表示させており、各位置プロジェクトに関連付けられた位置にアイコンpを表示させることにより、各位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示している。図示する例では、アイコンpは吹き出しの形をしたアイコンであり、アイコンpの内側にプロジェクト名が記載されている。
【0025】
幾つかの実施形態では、例えばS16で表示部40に表示された表示内容についてユーザが例えば
図7に示した複数のアイコンpの何れかを選択した場合に、
図8に示すように、選択されたアイコンpの位置に関連付けられた位置プロジェクト(選択されたアイコンpに対応する位置プロジェクト)のデータの少なくとも一部(
図7の表示画面に表示されたデータよりも詳細なデータ)をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図8に示す例は、S16で表示された地図上でプロジェクト名が「古民家再生」である位置プロジェクトのアイコンpをユーザが選択した場合について、表示部40に表示される表示内容を示しており、プロジェクト名が「古民家再生」である位置プロジェクトについて、位置プロジェクトのプロジェクト名、位置、カテゴリ、目標金額、報酬、期限等が表示部40に地
図M2上に重ねて表示されている。また、表示部40に表示された地図上において、ユーザが選択した「古民家再生」のアイコンpを他のアイコンpに対して強調表示(アイコンの色の変更等)している。
【0026】
幾つかの実施形態では、例えば
図6~
図8に示すように、表示制御部20は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニュー50をユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
図5~
図8に示す例示的なカテゴリ選択メニュー50は、プルダウンメニューであり、ユーザは、カテゴリ選択メニュー50を操作することにより、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中から興味のあるカテゴリを選択することができるようになっている。カテゴリ選択メニュー50は、例えば施設設置、施設修理、農地活用、施設誘致のうち少なくとも1つのカテゴリ(好ましくはこれらのうち2以上のカテゴリ)をカテゴリの選択肢として含んでいてもよい。カテゴリ選択メニュー50は、例えば施設設置をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、施設修理をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、農地活用をカテゴリの選択肢として含んでいてもよく、施設誘致をカテゴリの選択肢として含んでいてもよい。また、カテゴリ選択メニュー50は、2以上のカテゴリを選択可能であってもよいし、すべてのカテゴリを一括的に選択可能であってもよい。
【0027】
例えば
図6に示す表示画面でユーザがカテゴリ選択メニュー50から「農地活用」のカテゴリを選択した場合には、S15において、位置プロジェクトデータ抽出部22は、表示範囲変更指示受付部24によって受け付けた表示範囲変更指示と、ユーザがカテゴリ選択メニュー50から選択した「農地活用」のカテゴリと、に基づいて、位置プロジェクトデータベース32から、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置とユーザがカテゴリ選択メニュー50から選択した「農地活用」のカテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する。そして、表示制御部20は、S16において、
図9に示すように、S14で受け付けた表示範囲変更指示によって定まる表示範囲(表示範囲変更指示を反映した表示範囲)の地
図M2であってS15で抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地
図M2と、S15で抽出された位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(図示する例では位置プロジェクトに関連付けられた位置及び位置プロジェクトのプロジェクト名)と、をユーザ端末4の表示部40に表示させる。
図9に示す例では、「農地活用」のカテゴリに関連付けられた「耕作放棄地の再生」というプロジェクト名の位置プロジェクトのみが抽出されて該位置プロジェクトに対応する位置がアイコンpにより強調表示されている。
【0028】
幾つかの実施形態では、例えば
図10に示すように、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンpが重なって表示されないように、該2以上のアイコンpの代わりに1つのアイコンpを表示し、該1つのアイコンpの内側又は該1つのアイコンpの隣に該1つのアイコンpに対応する位置プロジェクトの数を表示させてもよい。例えば、表示制御部20は、ユーザ端末4の表示部40に表示される地図上において、所定の範囲内(例えば表示部40に表示する地図の表示範囲のうちの所定の割合を占める範囲内)の位置に関連付けられた位置プロジェクトの数が閾値以上である場合に、該所定の範囲内の位置に関連付けられた位置プロジェクトの数をアイコンpの内側又はアイコンpの隣に表示させてもよい。また、
図10に示すように、2以上の位置プロジェクトに対応するアイコンpの形状と1つの位置プロジェクトのみに対応するアイコンpの形状とを異ならせてもよい。また、2以上の位置プロジェクトに対応するアイコンpの大きさ、色又は形状と1つの位置プロジェクトのみに対応するアイコンpの大きさ、色又は形状とを異ならせてもよい。
【0029】
また、表示制御部20は、
図10に示す表示部40の表示画面において、2以上の位置プロジェクトに対応する1つのアイコンp(2以上の位置プロジェクトに関連付けられた1つのアイコンp)をユーザが選択した場合に、
図11に示すように、ユーザが選択したその1つのアイコンpに対応する2以上の位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(
図10の表示画面に表示されたデータよりも詳細なデータ)を、ユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
図11に示す例では、表示制御部20は、ユーザが2つの位置プロジェクトに対応するアイコンpを選択した場合について、該2つの位置プロジェクトの詳細情報(プロジェクト名、位置、カテゴリ、目標金額、報酬、期限等)を表示部40における地図に重ねて又は地図の隣に表示させている。
【0030】
以下、上述した地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステム2が奏する効果について説明する。
【0031】
図5~
図11等を用いて説明したように、上記地図型クラウドファンディングシステム
2によれば、ユーザ端末4に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末4から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトDB32から抽出することができる。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末4に表示することができる。
【0032】
したがって、ユーザは、自分が興味のある位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示をサーバ装置3へ送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0033】
また、表示制御部20は、ユーザ端末4に表示される地図上において、位置プロジェクトデータ抽出部22によって抽出された位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコンpを表示させ、ユーザがアイコンpを選択した場合に、選択されたアイコンpの位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザ端末に表示させる。このため、ユーザ端末4に表示される地図上において、アイコンpの位置をユーザが確認し、ユーザが興味を持つ位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータをユーザが容易に取得することができる。このため、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトをユーザがより一層効率的に探すことを可能にし、ひいては地域活性化に資することができる。
【0034】
また、
図10及び
図11を用いて説明した例では、表示制御部20は、ユーザ端末4に表示される地図上において、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンpを表示し、1つのアイコンpの内側又は1つのアイコンpの隣に1つのアイコンpに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成される。
【0035】
アイコンは一定の大きさを有しているため、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合、何も工夫しないと、2以上のアイコンが重なってしまい、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することができなくなる問題が生じうる。このため、上記のように、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンpを表示し、該1つのアイコンpの内側又は該1つのアイコンの隣に該1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させることにより、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することが可能となる。
【0036】
また、
図11に示した例では、表示制御部20は、ユーザが該1つのアイコンを選択した場合に、選択された該1つのアイコンの位置に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザ端末に表示させる。したがって、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザが容易に把握することが可能となる。
【0037】
また、カテゴリ選択メニュー50によって位置プロジェクトのカテゴリの選択を可能とすることにより、ユーザが興味を持つ地図上の位置とカテゴリの両方に基づいて、位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0038】
また、従来のクラウドファンディングシステムでは、プロジェクトを分類するカテゴリとして「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」などが用いられている。これに対し、上記の地図型クラウドファンディングシステム2では、農地活用、飲食店支援、施設設置、施設修理、施設運営支援、施設誘致のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含んでいるため、地図上における農地の位置、飲食店の位置又は施設の位置に基づいて、ユーザが興味を持つプロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0039】
例えば農地活用をカテゴリの選択肢として含む場合には、耕作放棄地の再生等に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能となり、地域活性化に寄与することができる。
【0040】
また、飲食店支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている飲食店の経営を飲食店の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0041】
また、施設設置(又は公共物の設置)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を設置する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。
【0042】
また、施設修理(又は公共物の修理)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を修理する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。また、例えば古民家再生等の位置プロジェクトについて興味のあるユーザから効率的に資金調達することが可能となり、空き家問題等の解決により地域活性化に寄与することができる。
【0043】
また、施設運営支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている施設の運営を施設の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0044】
また、施設誘致をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば空き店舗等が発生したときに、その位置に誘致したい店舗等に対して近隣住民等が資金提供を行うことができ、地域の需要に合致した施設をその位置に誘致することができる。また、その空き店舗等がある地域への出店を検討している事業者等は、その地域における施設誘致のカテゴリの位置プロジェクトを調査することにより、地域需要の調査に利用することができる。
【0045】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0046】
幾つかの実施形態では、例えばS13で表示部40に表示された表示内容(
図6参照)についてユーザが複数のアイコンpの何れかを選択した場合に、選択されたアイコンpが表示された位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータの少なくとも一部(例えば
図8の下部に示したような位置プロジェクトの詳細情報)をユーザ端末4の表示部40に表示させてもよい。
【0047】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0048】
(1)本開示に係る地図型クラウドファンディングシステム(例えば上述のクラウドファンディングシステム2)は、
ユーザ端末(例えば上述のユーザ端末4)に表示する表示内容を制御するための表示制御部(例えば上述の表示制御部20)と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部(例えば上述の表示範囲変更指示受付部24)と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部(例えば上述の位置プロジェクトデータ抽出部22)と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0049】
上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムは、地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステムである。上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出する。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末に表示することができる。
【0050】
したがって、ユーザは、自分が興味のある局所的な位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示を送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0051】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコン(例えば上述のアイコンp)を表示させ、
前記表示制御部は、ユーザが前記アイコンを選択した場合に、選択された前記アイコンの位置に関連付けられた前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0052】
上記(2)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、ユーザ端末に表示される地図上において、アイコンの位置をユーザが確認し、ユーザが興味を持つ位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータをユーザが容易に取得することができる。このため、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトをユーザがより一層効率的に探すことを可能にし、ひいては地域活性化に資することができる。
【0053】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、2以上の前記位置プロジェクトに対応する2以上の前記アイコンが重なって表示されないように、前記2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、前記1つのアイコンの内側又は前記1つのアイコンの隣に前記1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成される。
【0054】
アイコンは一定の大きさを有しているため、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合、何も工夫しないと、2以上のアイコンが重なってしまい、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することができなくなる問題が生じうる。このため、上記(3)に記載のように、2以上の位置プロジェクトに対応する2以上のアイコンが重なって表示されないように、2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、該1つのアイコンの内側又は該1つのアイコンの隣に該1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させることにより、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲における位置プロジェクトの数をユーザが適切に把握することが可能となる。
【0055】
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記表示制御部は、ユーザが前記1つのアイコンを選択した場合に、選択された前記1つのアイコンの位置に関連付けられた前記2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成される。
【0056】
上記(4)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、地図上の比較的狭い範囲内に2以上の位置プロジェクトが関連付けられている場合であっても、その範囲に関連付けられた2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部をユーザが容易に把握することが可能となる。
【0057】
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかに記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存する前記位置プロジェクトデータベース(例えば上述の位置プロジェクトDB32)を更に備え、前記複数の位置プロジェクトの前記データは、前記複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた地図上の位置を示す位置情報を含む。
【0058】
上記(5)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出することができる。
【0059】
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記位置情報は、緯度と経度との組み合わせ又は住所を含む。
【0060】
上記(6)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、緯度と経度との組み合わせ又は住所に基づいて、ユーザが興味を持つ局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。これにより、位置プロジェクトへの資金提供が一層活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【0061】
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかに記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記表示制御部は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニューを前記ユーザ端末に表示可能に構成され、
前記表示制御部は、前記位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置と前記カテゴリ選択メニューから選択された前記カテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出可能に構成される。
【0062】
上記(7)に記載の地図型クラウドファンディングシステムによれば、ユーザが興味を持つ地図上の位置とカテゴリの両方に基づいて、位置プロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0063】
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)に記載の地図型クラウドファンディングシステムにおいて、
前記カテゴリ選択メニューは、農地活用を示すカテゴリ、飲食店支援を示すカテゴリ、施設設置を示すカテゴリ、施設修理を示すカテゴリ、施設運営支援を示すカテゴリ、施設誘致を示すカテゴリ、のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含む。
【0064】
従来のクラウドファンディングシステムでは、プロジェクトを分類するカテゴリとして「テクノロジー」「書籍出版」「スポーツ」などが用いられている。これに対し、上記(8)に記載の地図型クラウドファンディングシステムでは、農地の活用を示すカテゴリ、飲食店の支援を示すカテゴリ、施設の設置を示すカテゴリ、施設の修理を示すカテゴリ、施設運営の支援を示すカテゴリ、施設の誘致を示すカテゴリ、のうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含んでいるため、地図上における農地の位置、飲食店の位置又は施設の位置に基づいて、ユーザが興味を持つプロジェクトを効率的に探すことが可能になる。
【0065】
例えば農地活用をカテゴリの選択肢として含む場合には、耕作放棄地の再生等に関する位置プロジェクトを効率的に探すことが可能となり、地域活性化に寄与することができる。
【0066】
また、飲食店支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている飲食店の経営を飲食店の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0067】
また、施設設置(又は公共物の設置)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を設置する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。
【0068】
また、施設修理(又は公共物の修理)をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば橋や歩道橋等の公共物を修理する位置プロジェクトについて将来の受益者から効率的に資金調達することが可能となり、地域活性化及び地方自治体等の経済的負担軽減等に寄与することができる。また、例えば古民家再生等の位置プロジェクトについて興味のあるユーザから効率的に資金調達することが可能となり、空き家問題等の解決により地域活性化に寄与することができる。
【0069】
また、施設運営支援をカテゴリの選択肢として含む場合には、コロナ禍で経営難となっている施設の運営を施設の利用者等が容易に支援することができ、地域活性化に寄与することができる。
【0070】
また、施設誘致をカテゴリの選択肢として含む場合には、例えば空き店舗等が発生したときに、その位置に誘致したい店舗等に対して近隣住民等が資金提供を行うことができ、地域の需要に合致した施設をその位置に誘致することができる。また、その空き店舗等がある地域への出店を検討している事業者等は、その地域における施設誘致のカテゴリの位置プロジェクトを調査することにより、地域需要の調査に利用することができる。
【0071】
(9)本開示に係る地図型クラウドファンディングシステム(例えば上述のクラウドファンディングシステム2)の情報処理方法は、
ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を前記ユーザ端末から受け付ける表示範囲変更指示受付ステップと、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する位置プロジェクトデータ抽出ステップと、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、を前記ユーザ端末に表示させるステップと、
を備える。
【0072】
上記(9)に記載の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法は、地図を利用する新規な方式の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法である。上記(9)に記載の地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法によれば、ユーザ端末に表示される地図の表示範囲を変更するための表示範囲変更指示をユーザ端末から受け付けた場合に、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを位置プロジェクトデータベースから抽出する。そして、表示範囲変更指示によって定まる表示範囲の地図であって抽出した位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、抽出した位置プロジェクトのデータの少なくとも一部とをユーザ端末に表示することができる。
【0073】
したがって、ユーザは、自分が興味のある局所的な位置がユーザ端末における地図の表示範囲に含まれるように地図表示範囲指示を送ることにより、その位置に関連付けられた位置プロジェクトの位置を地図上で確認することができるとともに、該位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を把握することが可能となる。このため、例えばユーザの家の周辺、家の最寄り駅の周辺、又はユーザの職場の近くといった、ユーザが興味を持つ局所的な場所(すなわちユーザが地域活性化のために資金を提供したいという動機が発生しやすい場所)に関する位置プロジェクトをユーザが効率的に探すことができる。また、ユーザが興味を持つ上記のような局所的な場所は、ユーザが資金を提供する動機が発生しやすい場所であり、そのような局所的な場所に関する位置プロジェクトを効率的に探すことを可能にすることで、位置プロジェクトへの資金提供が活性化され、ひいてはその場所を含む地域の活性化に資することができる。
【符号の説明】
【0074】
2 地図型クラウドファンディングシステム
3 サーバ装置
4 ユーザ端末
5 プロセッサ
6 RAM
8 ROM
10 HDD
12 入力I/F
14 出力I/F
16 バス
20 表示制御部
22 位置プロジェクトデータ抽出部
24 表示範囲変更指示受付部
32 位置プロジェクトDB
34 その他DB
40 表示部
50 カテゴリ選択メニュー
60 情報通信ネットワーク
B1 拡大指示ボタン
B2 縮小指示ボタン
B3 現在地ボタン
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末に表示する表示内容を制御するための表示制御部と、
前記ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を受け付けるように構成された表示範囲変更指示受付部と、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出するように構成された位置プロジェクトデータ抽出部と、
を備え、
前記表示制御部は、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、
前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、
を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、前記位置プロジェクトデータ抽出部によって抽出された前記位置プロジェクトに関連付けられた位置にユーザが選択可能なアイコンを表示させ、
前記表示制御部は、ユーザが前記アイコンを選択した場合に、選択された前記アイコンの位置に関連付けられた前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記ユーザ端末に表示される地図上において、2以上の前記位置プロジェクトに対応する2以上の前記アイコンが重なって表示されないように、前記2以上のアイコンの代わりに1つのアイコンを表示し、前記1つのアイコンの内側又は前記1つのアイコンの隣に前記1つのアイコンに対応する位置プロジェクトの数を表示させるように構成された、請求項2に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項4】
前記表示制御部は、ユーザが前記1つのアイコンを選択した場合に、選択された前記1つのアイコンの位置に関連付けられた前記2以上の位置プロジェクトの各々について、前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部を前記ユーザ端末に表示させるように構成された、請求項3に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項5】
クラウドファンディングの複数の位置プロジェクトのデータを保存する前記位置プロジェクトデータベースを更に備え、前記複数の位置プロジェクトの前記データは、前記複数の位置プロジェクトの各々に関連付けられた地図上の位置を示す位置情報を含む、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項6】
前記位置情報は、緯度と経度との組み合わせ又は住所を含む、請求項5に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項7】
前記表示制御部は、クラウドファンディングの位置プロジェクトに関する複数のカテゴリの中からカテゴリの選択を受け付けるためのカテゴリ選択メニューを前記ユーザ端末に表示可能に構成され、
前記位置プロジェクトデータ抽出部は、前記位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置と前記カテゴリ選択メニューから選択された前記カテゴリとの両方に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出可能に構成された、請求項1に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項8】
前記カテゴリ選択メニューは、農地活用を示すカテゴリ、飲食店支援を示すカテゴリ、施設設置を示すカテゴリ、施設修理を示すカテゴリ、施設運営支援を示すカテゴリ及び施設誘致を示すカテゴリのうち少なくとも1つをカテゴリの選択肢として含む、請求項7に記載の地図型クラウドファンディングシステム。
【請求項9】
ユーザ端末に表示する地図の表示範囲を変更するための指示である表示範囲変更指示であって、前記表示範囲を任意の方向に移動させる移動指示、前記地図を拡大する拡大指示及び前記地図を縮小する縮小指示のうち少なくとも1つを含む表示範囲変更指示を受け付ける表示範囲変更指示受付ステップと、
クラウドファウンディングの複数の位置プロジェクトのデータが保存された位置プロジェクトデータベースから、前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲に含まれる位置に関連付けられた位置プロジェクトのデータを抽出する位置プロジェクトデータ抽出ステップと、
前記表示範囲変更指示によって定まる前記表示範囲の地図であって前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトに関連付けられた位置を強調表示した地図と、前記位置プロジェクトデータ抽出ステップで抽出した前記位置プロジェクトのデータの少なくとも一部と、を前記ユーザ端末に表示させるステップと、
を備える、地図型クラウドファンディングシステムの情報処理方法。