(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177587
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/85 20140101AFI20231207BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20231207BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20231207BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20231207BHJP
【FI】
A63F13/85
A63F13/533
A63F13/69
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090327
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】阿部 恭大
(57)【要約】
【課題】アンケートに回答する動機付けをユーザに与えることのできる技術を提供すること。
【解決手段】本開示の一態様によれば、情報処理システムが実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。第1表示ステップでは、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させる。質問項目は、ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるものである。受付ステップでは、質問項目に対するユーザからの回答を受け付ける。付与ステップでは、特典の付与条件が満たされた場合に、ユーザに特典を付与する。付与条件とは、回答を受け付けた質問項目の数をアンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
次の各ステップを備え、
第1表示ステップでは、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させ、ここで
前記質問項目は、ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるもので、
受付ステップでは、前記質問項目に対する前記ユーザからの回答を受け付け、
付与ステップでは、前記特典の付与条件が満たされた場合に、前記ユーザに前記特典を付与し、ここで
前記付与条件とは、前記回答を受け付けた質問項目の数を前記アンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらに、第2表示ステップでは、前記第1シーン以外の第2シーンにおいて、少なくとも前記付与条件の達成に必要な数の前記質問項目を、前記回答を受付可能な態様で表示させる、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第1表示ステップで表示される質問項目は、前記回答を一度も受け付けていない質問項目の中から選択される、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第2表示ステップで表示される質問項目は、前記第1シーンにおいて前記回答を受け付けていない質問項目の中から選択される、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の情報処理方法において、
さらに、変更ステップでは、前記第2表示ステップで表示された質問項目に対して新たな回答を受け付けた場合に、過去に同一の質問項目に対して受け付けた回答の内容を変更する、方法。
【請求項6】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第2表示ステップは、前記第2シーンにおいて前記ユーザの入力に応じて実行され、ここで
前記第2シーンは、任意のゲームパートから呼出可能なゲームパートを含む、方法。
【請求項7】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記第2シーンは、最初に前記ゲームを開始させるための準備が実行されるゲームパートを含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理方法において、
さらに、通知ステップでは、前記準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、前記ユーザに通知し、
ゲーム制御ステップでは、前記時点において前記質問項目への回答を終了させて前記ゲームを開始させる指示を、前記ユーザからの入力を介して受け付けた場合に、前記ゲームを開始する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記第1シーンは、前記ユーザがプレイ可能な特定ゲームパートを開始させるための準備が実行されるゲームパートを含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法において、
さらに、ゲーム制御ステップでは、前記準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、前記回答の受付を中断し、前記特定ゲームパートを開始する、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の情報処理方法において、
さらに、第3表示ステップでは、前記付与条件が満たされていない場合に、前記特定ゲームパートの終了後に、第2表示ステップの実行指示を受け付けるウィジェットと、前記付与条件の達成のために回答が必要な残りの質問項目の数とを表示させ、ここで
前記第2表示ステップでは、少なくとも前記付与条件の達成に必要な数の前記質問項目を、前記回答を受付可能な態様で表示させる、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記質問項目の内容は、前記ゲームの進行の進捗状況にかかわらず、前記ユーザが回答可能な内容である、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記質問項目の内容は、前記ユーザの属性に関する、方法。
【請求項14】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項13の何れか1つに記載の各ステップを実行させる、もの。
【請求項15】
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、請求項1~請求項13の何れか1つに記載の各ステップを実行するように構成される、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム内においてユーザに対するアンケートを実施するゲームが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームのユーザにとっては、アンケートへの回答が面倒である場合が多い。
【0005】
本開示では上記事情に鑑み、アンケートに回答する動機付けをユーザに与えることのできる技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、情報処理システムが実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。第1表示ステップでは、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させる。質問項目は、ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるものである。受付ステップでは、質問項目に対するユーザからの回答を受け付ける。付与ステップでは、特典の付与条件が満たされた場合に、ユーザに特典を付与する。付与条件とは、回答を受け付けた質問項目の数をアンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである。
【0007】
本開示によれば、アンケートに回答する動機付けをユーザに与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】第2シーンにおいて実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図4】第1シーンにおいて実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【
図5】アンケートの情報を管理する、アンケート管理テーブルT1の概要図である。
【
図6】タイトル画面50および初回準備画面51の一例を示すイメージ図である。
【
図7】初回準備画面51に通知が表示された状態の一例を示すイメージ図である。
【
図8】ホーム画面52から準備画面53へ遷移する態様の一例を示すイメージ図である。
【
図9】設定画面54からアンケート選択画面55へ遷移する態様の一例を示すイメージ図である。
【
図10】クエスト結果画面56の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示す情報処理システム1では、情報処理装置2および複数のゲーム装置3が通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置3においてゲームが実行される。
【0014】
本実施形態に係るゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置3のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタと対戦させたりする。また、キャラクタは、オブジェクトの一例である。
【0015】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などの電子機器であるゲーム装置3を用いて実行される。
【0016】
2.情報処理システム1の概要
図1に示されるように、情報処理システム1は、情報処理装置2および複数のゲーム装置3にて構成される。情報処理装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置3の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。情報処理装置2は、例えばサーバにより構成される。複数のゲーム装置3それぞれは、互いに同じ構成を有する。なお、本実施形態において、システムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2やゲーム装置3単体であっても情報処理システム1の一例となりうる。
【0017】
ゲーム装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置3は、通信ネットワーク11を介して、情報処理装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置3から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0018】
ユーザ認証を経て、情報処理装置2とゲーム装置3との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を情報処理装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ4aおよびスピーカ4bに出力しながら、ゲームを進行させる。
【0019】
2.1 ハードウェア構成
以下、
図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。
【0020】
<情報処理装置2>
図1に示されるように、情報処理装置2は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。通信部21および記憶部22は、通信バス20を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0021】
通信部21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク11を介して各ゲーム装置3と通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。情報処理装置2が通信部21を介して受信する主な情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理装置2が通信部21を介して送信する主な情報としては、ゲームプログラムをゲーム装置3が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0022】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。
【0023】
具体的には例えば、記憶部22は、ユーザDBや抽選リストなどを記憶している。ユーザDBには、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報などが、対応付けられて記憶されている。抽選リストは、一般にガチャと呼ばれる抽選処理に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リストには、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さなどを含む。
【0024】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である情報処理装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0025】
制御部23によって実行される情報処理として、例えば、課金の決済処理、ユーザアカウントの認証処理、ガチャの抽選選択処理などが挙げられる。課金の決済処理は、例えばゲーム中のパラメータを所定量回復するために必要な課金の要求に基づいて実行される。ユーザアカウントの認証処理は、例えばゲーム装置3から受信したユーザの識別情報を用いて実行される。ガチャの抽選選択処理は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リストの中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する処理である。ガチャの抽選選択処理によれば、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とが、ユーザDBにて関連付けられ、これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0026】
ここで、上記をさらに補足すると、「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDBに記憶され管理される。さらに、「ガチャ」とは、情報処理装置2にて、抽選リストの中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置3に付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0027】
<ゲーム装置3>
ゲーム装置3には、ディスプレイ4a、スピーカ4bおよび入力デバイス4cが外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置3は、通信部31、記憶部32、制御部33、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cを有する。通信部31、記憶部32、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cは、通信バス30を介して制御部33と電気的に接続されている。
【0028】
通信部31は、ゲーム装置3と情報処理装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク11に通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。ゲーム装置3が通信部31を介して受信する主な情報としては、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などが挙げられる。ゲーム装置3が通信部31を介して送信する主な情報としては、ダウンロード要求情報に応じて情報処理装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。
【0029】
記憶部32は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部32には、情報処理装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置3のアカウント情報、ユーザ情報などが格納されている。なお、ユーザ情報は、情報処理装置2の記憶部22で記憶するユーザDBの少なくとも一部の情報である。ユーザDBでユーザ情報のマスタを管理し、ゲーム装置3の記憶部32は、このマスタの少なくとも一部の情報が情報処理装置2から配信され、これを記憶する。
【0030】
制御部33は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置3の動作を制御する。特に、制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0031】
特に、制御部33は、自装置であるゲーム装置3のユーザによる入力デバイス4cの操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、制御部33は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部32から読み出すか、または情報処理装置2から受信したデータを用いて、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部34aによって処理されることにより、ディスプレイ4aには処理後のゲーム画像が逐次表示される。換言すると、制御部33は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置3のユーザの操作などに応じてディスプレイ4aの表示制御およびスピーカ4bの音声出力制御を行うように構成される。
【0032】
グラフィック処理部34aは、制御部33から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部34aは、例えば液晶型であるディスプレイ4aと接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ4a上に表示される。オーディオ処理部34bは、スピーカ4bと接続され、制御部33の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ4bから出力させる。操作部34cは、入力デバイス4cと接続され、操作入力に関するデータを入力デバイス4cとの間で送受信する。ユーザは、入力デバイス4cを操作することで、ゲーム装置3に操作信号を入力する。なお、入力デバイス4cは、ディスプレイ4aと一体化されたタッチパネル、外付けのゲームパッド、マウスやキーボード等の総称である。
【0033】
2.2 機能構成
続いて、
図2を参照して、情報処理システム1の情報処理装置2における各機能構成について説明する。
【0034】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、表示制御部230、受付部231、付与部232、変更部233、通知部234、ゲーム制御部235、出力制御部236、および特定判定部237として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。例えば、表示制御部230、受付部231、付与部232以外は、省略可能である。
【0035】
表示制御部230は、第1表示ステップ~第3表示ステップとして、記憶部22または記憶部32に記憶された種々の情報またはこれらを含む画面等を、視認可能な態様でゲーム装置3のディスプレイ4aに表示させる。具体的には、表示制御部230は、画面、画像(例えば、静止画または動画)、アイコン、テキスト等といった、ヒトが視認可能な態様で生成された視覚情報そのものを生成してもよいし、例えばディスプレイ4aに視覚情報を表示させるためのレンダリング情報を生成し、これを送信するようにしてもよい。
【0036】
受付部231は、受付ステップとして、種々のデータを受け付けるように構成される。例えば、受付部231は、ユーザのアカウント情報、ゲームデータ、ユーザからの入力等を、情報処理装置2の記憶部22またはゲーム装置3から受け付ける。本実施形態では、受付部231が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。
【0037】
付与部232は、付与ステップとして、ゲーム制御部235によって進行を制御されるゲームにおいて、ユーザに種々の特典を付与するように構成される。一例として、付与部232は、ユーザに第1特典または第2特典を付与する。特典とは、ゲーム内またはゲーム外でユーザが享受することのできる、何らかの利益である。物や媒体に限らず、ユーザに与えられる有利な効果等も含まれる。報酬とは、特典の一例であり、ゲーム内で使用可能なゲーム媒体(例えば、アイテム、ゲーム内通貨等)である。ユーザに与えられる有利な効果は、通常時と比較してユーザがゲームを有利に進行することを可能とする各種の仕様変更を含み、特別なイベントを発生させる、発生頻度を変更する、イベントの難度を変更させる、敵キャラクタの数や強さを変更させる、等を含む。また、ユーザに与えられる有利な効果は、通常時と比較してユーザに対するゲームの興趣を向上させるための効果を含み、ゲーム画面に特別な視覚演出を発生させる、ゲーム画像の表示をリッチにさせる、特別なBGMや効果音を発生させる、コントローラに振動を付与する等、ユーザの五感を介してゲームの興趣を向上させるための効果を含む。
【0038】
変更部233は、変更ステップとして、記憶部22に記憶された情報を、新たに受け付けた情報によって変更するように構成される。一例として、変更部233は、受付部231が受け付けた情報に基づいて、記憶部22に記憶された情報を変更または更新する。
【0039】
通知部234は、通知ステップとして、ユーザに対して種々の通知を実行するように構成される。通知の方法は特に限定されず、例えば、通知部234は、表示制御部230を介してゲーム装置3のディスプレイ4aに通知を表示させてもよく、スピーカ4bから音を出してもよく、入力デバイス4cを振動させてもよい。通知部234による通知は、一部のユーザに対して継続的に行われてもよく、入力デバイス4cを介したユーザからの入力により解除されてもよい。
【0040】
ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、ゲームの進行を制御するように構成される。一例として、ゲーム制御部235は、ゲームを構成する区分であるゲームパートを開始させ、ゲームパートの進行を制御し、またはゲームパートを終了させる。
【0041】
出力制御部236は、出力制御ステップとして、種々のデータを出力するように構成される。例えば、出力制御部236は、ユーザのアカウント情報、ゲームデータ、アンケートに関する情報等を、通信部21を介してゲーム装置3に送信する。例えば、出力制御部236が出力した種々の情報は、ゲーム装置3の記憶部32に記憶される。
【0042】
特定判定部237は、特定判定ステップとして、ゲーム制御部235によって進行を制御されるゲーム上での種々の情報の特定、ゲーム上での種々の状態の判定等を行うように構成される。一例として、特定判定部237は、任意のゲームパートを開始させる準備が完了したか否かを判定する。
【0043】
3.情報処理システム1の動作の流れ
3.1 情報処理の概要
本節では、前述した情報処理システム1により実行される情報処理方法の流れについて説明する。ところで、情報処理システム1において提供されるゲームは、複数のゲームパートによって構成される。以下では、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて実行される処理と、第1シーン以外の第2シーンにおいて実行される処理とに分けて説明する。
【0044】
<初回準備パートにおける処理>
図3は、第2シーンにおいて実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。第2シーンは、最初にゲームを開始させるための準備が実行されるゲームパートを含む。ここでは、第2シーンが、最初にゲームを開始させるための準備が実行されるゲームパート(以下、初回準備パートという)であるものとして、説明をする。例えば、「最初にゲームを開始させるための準備」とは、ユーザがゲームをインストールした後に初めて起動する際、ゲーム本編の開始前に実行される処理を指す。ここでの準備には、例えば、ゲーム装置3におけるゲームデータのインストールの実行が行われた後に、情報処理装置2からゲーム装置3へゲームデータを送信すること等が含まれる。当該準備におけるゲームデータは、例えばゲーム本編の進捗にかかわらず必要となる各種ゲーム処理を実行するために必須となるリソースデータが含まれる。当該準備において、ゲーム装置3におけるデータのダウンロード容量が大きいことから、当該準備はゲーム本編であるメインシナリオの開始前におけるチュートリアルが終了したタイミング等、ゲーム本編の開始前における所定のタイミングで実行される。メインシナリオとは、ゲームの中核となるストーリーであり、例えば、ユーザがメインシナリオに含まれる複数のクエストを達成することで、ストーリーが進行する。
【0045】
以下、
図3に沿って情報処理の流れを説明する。まず、ゲーム制御部235は、初回準備パートを開始させる(アクティビティA001)。具体的には、例えば、受付部231が、入力デバイス4cを介したユーザからの入力により、通信部21を介して初回準備パートの開始指示を受け付けたことに応じて、ゲーム制御部235が初回準備パートを開始させる。
【0046】
次に、アクティビティA002の処理と、アクティビティA003およびアクティビティA004の処理とが並行して実行される。まず、出力制御部236は、通信部21およびネットワークを介し、ゲーム装置3にゲームデータを送信する(アクティビティA002)。例えば、送信されたゲームデータは、記憶部32に記憶される。
【0047】
一方の処理では、まず、表示制御部230は、第2表示ステップとして、初回準備パートにおいて、少なくとも付与条件の達成に必要な数の質問項目を、回答を受付可能な態様で表示させる(アクティビティA003)。具体的には例えば、表示制御部230は、ディスプレイ4aに、ユーザが視認可能な態様で、複数の質問項目のうちの一部を表示させる。
【0048】
質問項目は、例えば、ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるものである。例えば、質問項目の内容は、ゲームの進行の進捗状況にかかわらず、ユーザが回答可能な内容である。具体的には例えば、質問項目の内容は、ユーザの属性に関する。ユーザの属性とは、例えば、ゲームの改善やマーケティング活動に利用可能な、ユーザの特徴であって、ユーザ個人を特定することができない情報である。ユーザの属性に関する質問は、例えば、年齢、性別、職業、趣味、起床時間または就寝時間、特定のゲームを知っているか否か、特定のゲームをプレイ経験があるか否か、関心のあるゲームのジャンル、ゲームをする頻度、ゲームのプレイ時間、どのような時にゲームをするか、ゲームに関する要望、保有しているゲーム機の種類、普段利用するメディアの種類等である。一方、ユーザの氏名や住所といったユーザ個人を特定できる情報は含まない。
【0049】
付与条件とは、ユーザに特典を付与する条件のことである。付与条件は、例えば、回答を受け付けた質問項目の数をアンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである。付与条件については、後に詳述する。
【0050】
続いて、初回準備パートにおける準備が完了したか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA004)。具体的には例えば、ゲーム装置3へのゲームデータの送信完了を示す情報を受付部231が受け付けた場合、特定判定部237は、準備完了と判定する。一方で、例えば、受付部231がゲームデータの送信完了を示す情報を受け付けていない場合には、特定判定部237は、準備が継続していると判定する。準備が完了した場合、次の処理(アクティビティA005)が実行される。一方、準備が継続している場合、アクティビティA003の処理に戻る。つまり、準備が完了したと判定されるまで、質問項目の表示が継続される。
【0051】
次に、質問項目に対するユーザの回答が完了したか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA005)。具体的には例えば、受付部231がアンケートに含まれる全ての質問項目に対する回答の入力を受け付けた場合、特定判定部237は、回答完了と判定する。一方で、例えば、受付部231が全ての質問項目に対する回答の入力を受け付けていない場合には、特定判定部237は、回答が完了していないと判定する。回答が完了した場合、受付部231は、ユーザから受け付けた回答を記憶部22に記憶し、その後、アクティビティA010の処理が実行される。
【0052】
一方で、回答が完了していない場合、通知部234が準備パート終了をユーザに通知する(アクティビティA006)。具体的には例えば、アクティビティA004において準備が完了したと判定され、かつ、アクティビティA005において回答が完了していないと判定された場合に、通知部234が、通信部21およびネットワークを介し、準備パート終了の通知指示をゲーム装置3に送信する。別の観点によると、通知部234は、通知ステップとして、準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、ユーザに通知する。
【0053】
次に、アンケートを終了させるか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA007)。具体的には例えば、受付部231が、通信部21およびネットワークを介して、アンケートの終了指示をユーザから受け付けた場合、特定判定部237は、アンケート終了と判定する。一方で、例えば、受付部231が、通信部21およびネットワークを介して、アンケートの継続指示をユーザから受け付けた場合には、特定判定部237は、アンケート継続と判定する。アンケート終了の場合、受付部231は、ユーザから受け付けた回答を記憶部22に記憶し、その後、アクティビティA010の処理が実行される。別の観点によると、ゲーム制御部235は、準備が完了した時点において質問項目への回答を終了させてゲームを開始させる指示を、ユーザからの入力を介して受け付けた場合に、ゲームを開始する。
【0054】
一方で、アンケート継続の場合、表示制御部230は、ディスプレイ4aに、ユーザが視認可能な態様で、質問項目を再び表示させる(アクティビティA008)。質問項目は、アクティビティA003と同様に、回答を受付可能な態様で表示される。
【0055】
次に、受付部231は、通信部21およびネットワークを介して、アンケートの終了指示を、ユーザから受け付ける(アクティビティA009)。例えば、受付部231は、アンケートの終了指示を受け付けたことに応じて、ユーザから受け付けた回答を記憶部22に記憶する。
【0056】
次に、付与条件が満たされたか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA010)。具体的には例えば、回答の入力を受け付けた質問項目の数が閾値以上である場合、特定判定部237は、付与条件が満たされたと判定する。一方で、例えば、回答の入力を受け付けた質問項目の数が閾値未満である場合には、特定判定部237は、付与条件が満たされていないと判定する。付与条件が満たされた場合、アクティビティA011は省略され、つまり、特典の付与が行われず、アクティビティA012の処理が実行される。
【0057】
一方で、付与部232は、付与ステップとして、特典の付与条件が満たされた場合に、ユーザに特典を付与する(アクティビティA011)。具体的には例えば、付与部232は、通信部21およびネットワークを介して、ゲーム装置3に、ユーザに対して特典を付与する指示を送信する。
【0058】
次に、ゲーム制御部235は、初回準備パートを終了させる(アクティビティA012)。
【0059】
次に、ゲーム制御部235は、ゲーム本編を開始させる(アクティビティA013)。具体的には例えば、ゲーム制御部235は、メインシナリオを構成するクエストが実行されるゲームパートを開始する。
【0060】
<準備パートにおける処理>
図4は、第1シーンにおいて実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。第1シーンは、ユーザがプレイ可能な特定ゲームパートを開始させるための準備が実行されるゲームパート(以下、準備パートという)を含む。例えば、「特定ゲームパートを開始させるための準備」とは、ゲーム本編の開始後に実行される準備を指す。ここでの準備には、例えば、ゲームデータ、セーブデータ等の特定ゲームパートの進行に必要なデータの読み出し処理が含まれる。例えば、特定ゲームパートとは、ユーザの入力により、種々の操作が可能なゲームパートである。特定ゲームパートは、一例として、主たるインゲームであるクエストまたはマルチプレイクエストを実行する、クエスト実行パートである。または、特定ゲームパートは、例えば、インゲームをプレイするにあたっての準備の役割を担うアウトゲームである、メニュー表示パート、ゲーム媒体の抽選パート、ゲーム媒体を購入可能な買い物パート等である。
【0061】
以下、
図4に沿って情報処理の流れを説明する。まず、ゲーム制御部235は、準備パートを開始させる(アクティビティA101)。具体的には、例えば、受付部231が、入力デバイス4cを介したユーザからの入力により、通信部21を介して準備パートの開始指示を受け付けたことに応じて、ゲーム制御部235が準備パートを開始させる。
【0062】
次に、アクティビティA102の処理と、アクティビティA103~アクティビティA105の処理とが並行して実行される。まず、受付部231は、記憶部22からゲームデータを読み出す(アクティビティA102)。例えば、読み出されたゲームデータは、通信部21およびネットワークを介し、ゲーム装置3に送信される。
【0063】
一方の処理では、まず、表示制御部230は、第1表示ステップとして、準備パートにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させる(アクティビティA103)。具体的には例えば、表示制御部230は、ディスプレイ4aに、ユーザが視認可能な態様で、複数の質問項目のうちの一部を表示させる。例えば、第1表示ステップで表示される質問項目は、回答を一度も受け付けていない質問項目の中から選択される。
【0064】
続いて、受付部231は、受付ステップとして、質問項目に対するユーザからの回答を受け付ける(アクティビティA104)。具体的には例えば、受付部231は、通信部21およびネットワークを介して、質問項目に対する回答の入力を、ユーザから受け付ける。
【0065】
続いて、準備パートにおける準備が完了したか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA105)。具体的には例えば、受付部231が、ゲームデータの読み出し完了を示す情報を受け付けた場合、特定判定部237は、準備完了と判定する。一方で、例えば、受付部231がゲームデータの読み出し完了を示す情報を受け付けていない場合には、特定判定部237は、準備が継続していると判定する。準備が完了した場合、次の処理(アクティビティA106)が実行される。一方、準備が継続している場合、アクティビティA103の処理に戻る。つまり、準備が完了したと判定されるまで、新たな質問項目の表示と回答の受付とが繰り返される。別の観点によると、表示制御部230は、第1表示ステップを複数回実行する。
【0066】
次に、付与条件が満たされたか否かが、特定判定部237によって判定される(アクティビティA106)。具体的には例えば、特定のアンケートに含まれる質問項目のうち、回答の入力を受け付けた質問項目の累計数が閾値以上である場合、特定判定部237は、付与条件が満たされたと判定する。一方で、例えば、回答の入力を受け付けた質問項目の累計数が閾値未満である場合には、特定判定部237は、付与条件が満たされていないと判定する。付与条件が満たされた場合、アクティビティA107は省略され、つまり、特典の付与が行われず、アクティビティA108の処理が実行される。
【0067】
ここでの累計数は、同一の準備パートにおける累計数だけでなく、異なる複数の準備パートにおいて回答を受け付けた質問項目の累計数を含む。例えば、ユーザ毎に管理される累計の回答数が閾値以上となった場合に、特定判定部237は、付与条件が満たされたと判定する。つまり、
図4に示す情報処理が繰り返し実行されることで累計数が加算され、付与条件が満たされる態様を含む。
【0068】
一方で、付与部232は、付与ステップとして、特典の付与条件が満たされた場合に、ユーザに特典を付与する(アクティビティA107)。具体的には例えば、付与部232は、通信部21およびネットワークを介して、ゲーム装置3に、ユーザに対して特典を付与する指示を送信する。
【0069】
次に、ゲーム制御部235は、準備パートを終了させる(アクティビティA108)。
【0070】
次に、ゲーム制御部235は、特定ゲームパートを開始させる(アクティビティA109)。アクティビティA104~アクティビティA109の処理を別の観点から記載すると、ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、回答の受付を中断し、特定ゲームパートを開始する。
【0071】
以上をまとめると、情報処理システム1は、次の各構成要素を備える。表示制御部230は、第1表示ステップとして、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させる。質問項目は、ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるものである。受付部231は、受付ステップとして、質問項目に対するユーザからの回答を受け付ける。付与部232は、付与ステップとして、特典の付与条件が満たされた場合に、ユーザに特典を付与する。付与条件とは、回答を受け付けた質問項目の数をアンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである。
【0072】
これらの態様によれば、アンケートに回答する動機付けをユーザに与えることができる。
【0073】
クエスト等の特定ゲームパートの準備パートである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させることで、比較的短い待ち時間を有効に活用してユーザからアンケートの回答を得ることができる。また、特定ゲームパートをプレイさせる度にアンケートへの回答を可能とすることで、ユーザは特定ゲームパートを複数回プレイする過程で、自然と多くの質問項目への回答が可能となることから、ユーザのアンケートへの回答に対する負担を軽減し得る。また、初回準備パートである第2シーンにおいて、少なくとも特典の付与条件の達成に必要な数の質問項目を表示させることで、比較的長い待ち時間を有効活用し、かつ、ユーザを飽きさせることなく、ユーザからアンケートの回答を得ることができる。さらに、初回準備パートは、ゲームの開始にあたり、必ず発生するゲームパートであることから、全てのユーザにアンケートの存在を認識させることが可能となる。
【0074】
第1表示ステップで表示される質問項目が、回答を一度も受け付けていない質問項目の中から選択されることで、同じ質問項目が何回も表示され、ユーザがストレスを感じることを防ぐことができる。
【0075】
第1シーンにおいて、未入力の回答がある場合に、回答の受け付けを中断して特定ゲームパートを開始することで、早くゲームをしたいユーザの心情に配慮した態様となり、待ち時間が長いことでユーザが感じるストレスを低減させることができる。
【0076】
第2シーンにおいて、準備完了時点において未入力の回答がある場合に、ユーザに通知をすることで、ユーザにゲームを開始するか、アンケートの回答を継続するかの選択をさせることができる。これにより、よりユーザフレンドリーな態様となる。
【0077】
質問項目の内容が、ゲームの進捗状況によらずに回答可能な内容であることで、アンケートを実施するタイミングに制限がなくなり、情報処理の負荷を低減することができる。また、ゲーム本編の開始前に、アンケートを実施することが可能となる。質問項目の内容が、ユーザ個人を特定できない情報であるユーザ属性に関するものであることで、アンケート結果をゲームの改善やマーケティングに利用可能な態様となる。
【0078】
3.2 情報処理の詳細
上記概説された情報処理の詳細部分を、図を用いて説明する。
【0079】
<アンケート管理テーブルT1>
図5は、アンケートの情報を管理する、アンケート管理テーブルT1の概要図である。例えば、アンケート管理テーブルT1は、記憶部22に記憶される。アンケート管理テーブルT1は、情報として、識別子T11と、アンケート名T12と、質問項目数T13と、実施期間T14と、第1付与条件T15と、第1特典T16と、第2付与条件T17と、第2特典T18とを有する。
【0080】
識別子T11は、アンケート毎に1対1に付される固有の情報である。
【0081】
アンケート名T12は、アンケートの名称に関する情報である。
図5においては、アンケートの名称である、ユーザアンケートA、ユーザアンケートB、イベントアンケートA、イベントアンケートB等が例示されている。
【0082】
質問項目数T13は、アンケートに含まれる質問項目の数を示す情報である。具体的には例えば、質問項目の数は、1,2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30,32,34,36,38,40,42,44,46,48,50個であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
【0083】
実施期間T14は、アンケートの実施期間に関する情報である。
図5の例に示すように、アンケートの実施期間は、特定の期限がない場合と、実施期間が定められている場合とがある。アンケートの実施期間は、例えば、アンケートの種類、目的等に応じて定められる。一例として、期間限定イベントの内容に関するアンケートの場合、イベントの実施期間に合わせてアンケートが実施される。
【0084】
第1付与条件T15および第2付与条件T17は、ユーザに特典を付与する条件である、付与条件に関する情報である。
図5の例では、1つのアンケートに、複数の付与条件が定められている。別の観点によると、付与条件は、第1付与条件と、第2付与条件とを含む。
図5においては、付与条件として、アンケートに含まれる質問項目のうち50%以上に回答すること、全てに回答すること等が例示されている。例えば、第1付与条件の方が、第2付与条件よりも、条件を満たすことが容易であるように設定される。
【0085】
第1特典T16および第2特典T18は、第1付与条件および第2付与条件が満たされた場合にユーザに付与される、特典に関する情報である。
図5の例では、1つのアンケートに、複数の特典が定められている。別の観点によると、特典は、第1特典と、第2特典とを含む。
図5においては、特典として、ゲーム内で利用可能な報酬(ガチャチケット、ゲーム内通貨、アイテム等)、または現実で利用可能な特典(プレゼント応募権、店舗での優待券等)が例示されている。例えば、第2特典の方が、第1特典よりも、内容または数量が豪華になるように設定される。
【0086】
記憶部22には、例えば、アンケート管理テーブルT1に関連する複数のテーブルが記憶される。他のテーブルの一例として、各アンケートに含まれる質問項目を管理する質問項目管理テーブル(図示せず)、ユーザ毎の各質問項目への回答の有無および回答内容を管理する回答管理テーブル(図示せず)等がある。
【0087】
<タイトル画面50および初回準備画面51>
図6は、タイトル画面50および初回準備画面51の一例を示すイメージ図である。タイトル画面50は、例えば、操作ボタン501を含む。
図6の例では、ユーザがゲームをインストールした後に、初めてゲームを起動した際に、ディスプレイ4aに表示されるタイトル画面50を示している。例えば、操作ボタン501を介したユーザの入力により、チュートリアルが開始する。別の観点によると、ゲーム制御部235が、チュートリアル実行パート(画面例の図示は省略)を開始する。その後、例えば、チュートリアルの終了後に、ディスプレイ4aに初回準備画面51が表示される。
【0088】
初回準備画面51は、
図4のアクティビティA003において、表示制御部230が表示させる画面の一例である。初回準備画面51は、例えば、プログレスバー511と、アンケート表示エリア512とを含む。
図6の例では、プログレスバー511は、情報処理装置2からゲーム装置3への、初回のゲームリソースデータを含むゲームデータの送信の進捗状況を示す。また、例えば、プログレスバー511は、ゲームデータのダウンロードの進捗状況、準備の完了までの残り時間等を示す。
【0089】
アンケート表示エリア512は、質問項目表示エリア513と、スクロールバー515とを含む。
図6の例では、アンケート表示エリア512は、例えば、アンケートが表示されるエリアであり、複数の質問項目表示エリア513を含む。
【0090】
図6の例において、アンケート表示エリア512に表示されているアンケートは、
図5におけるユーザアンケートAに対応するアンケートであり、10個の質問項目を含む。
図5の例によれば、ユーザアンケートAの第1付与条件は、50%以上(すなわち、5個以上)に回答することであり、第2付与条件は、全ての質問項目(すなわち、10個)に回答することである。表示制御部230は、アンケート表示エリア512に、少なくとも5個以上の質問項目を表示させればよいが、
図6の例では、10個全てに回答可能な態様を示す。表示制御部230は、例えば、アンケート表示エリア512を上下にスワイプする入力を受け付けたことに応じて、残りの質問項目を表示させる。スクロールバー515は、アンケート表示エリア512に表示されている表示領域の位置を示すウィジェットである。
【0091】
受付部231は、例えば、何れか1つのラジオボタン514、少なくとも1つ以上のチェックボックス(図示せず)、スライダー(図示せず)、ドロップダウンリスト(図示せず)、テキストボックス(図示せず)等に対するユーザからの入力を介して、各質問項目に対する回答を受け付ける。または、例えば、アンケート表示エリア512の最下部に表示される、回答を受け付けるための操作ボタン(図示せず)の入力を介して、入力された全ての回答を、受付部231が受け付ける。
【0092】
図7は、初回準備画面51に通知が表示された状態の一例を示すイメージ図である。初回準備画面51は、例えば、プログレスバー511と、通知表示エリア516とを含む。
図7の例では、初回準備パートにおける準備が完了したが、回答が未入力の質問項目があり、ユーザに対する通知が表示された状態を示す。例えば、通知表示エリア516には、操作ボタン517が含まれる。受付部231は、例えば、操作ボタン517を介した入力によって、
図4のアクティビティA005における、アンケートの終了指示または継続指示を受け付ける。
【0093】
図7に示すように、一例として、通知表示エリア516には、アンケートを中断した場合に入力された回答内容が保存されること、後から回答内容の変更が可能であること、未回答の質問項目数、特典の付与条件を満たすために回答が必要な質問項目数等が表示される。
【0094】
<ホーム画面52および準備画面53>
図8は、ホーム画面52から準備画面53へ遷移する態様の一例を示すイメージ図である。ホーム画面52は、例えば、操作ボタン521と、操作アイコン522と、新着表示523とを含む。ホーム画面52は、例えば、ゲーム本編が始まった後に、各画面へ遷移するための起点となる画面である。
【0095】
操作ボタン521および操作アイコン522は、各操作ボタン521等に対応する画面の表示指示を受け付けるウィジェットである。例えば、「報酬」と表示された操作アイコン522への入力を介して、ユーザに付与された報酬の一覧が確認できる。新着表示523は、新着情報がある旨をユーザに認識させる表示である。
図8の例では、新着表示523は、新たな報酬が3件付与されたことを示している。また、例えば、「クエスト」と表示された操作ボタン521を介したユーザの入力により、ディスプレイ4aに準備画面53が表示される。
【0096】
準備画面53は、
図4のアクティビティA103において、表示制御部230が表示させる画面の一例である。準備画面53は、例えば、質問項目表示エリア531と、準備中表示534とを含む。
図8の例では、準備中表示534は、ゲームデータの読み込み中である旨を示す、テキストまたは画像である。
【0097】
質問項目表示エリア531は、ラジオボタン532と、操作ボタン533とを含む。
図8の例では、質問項目表示エリア531には、1つの質問項目と、回答の入力を受け付けるラジオボタン532とが表示される。例えば、受付部231は、操作ボタン533の入力を介して、ユーザの回答を受け付ける。
【0098】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理方法に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0099】
一態様において、付与条件は、ユーザが回答した質問項目の累計数が、閾値以上となることであってよい。この態様において、質問項目の累計数は、アンケートごとに算出されてもよく、アンケートの区別なく、単にユーザが過去に回答した質問項目数の合計が算出されてもよい。別の態様において、付与条件は、ユーザが回答したアンケートの数に関する情報でもよい。また、別の態様において、付与条件は、ユーザが、他のユーザに対して、アンケートに回答するように促す行動を行ったことであってもよい。例えば、付与条件は、ユーザの入力に基づいて、アンケートに回答することを促す通知が、他のユーザに送信されたこと等であってよい。または、例えば、付与条件は、この通知に基づいて、実際に他のユーザから回答を受け付けたことであってもよい。
【0100】
一態様において、質問項目に対する回答方式は、複数の選択肢の中のから少なくとも1つ以上を選択させるものだけでなく、テキストによる自由記入をさせるもの、スライダーで任意の段階または数値を入力させるもの等であってもよい。回答時間の確保の観点から、自由記入式の質問項目は、第2シーンにおいて表示させることが好ましい。
【0101】
一態様において、通知部234は、付与条件が満たされたことに応じて、ユーザにその旨を通知してよい。例えば、通知部234は、ユーザに付与された特典の内容を、ユーザに通知してもよい。表示制御部230は、通知内容を含む画面を、ディスプレイ4aに表示させてよい。
【0102】
一態様において、質問項目の内容は、ゲームに関するもの、期間限定イベントに関するもの、ゲームを提供するゲーム会社に関するもの、ゲーム運営チームのサービスに関するもの等であってもよい。
【0103】
一態様において、特定ゲームパートが、マルチプレイにおけるクエスト実行パートであってもよい。この場合、第1シーンの具体的である準備パートは、マルチプレイをする複数のユーザ同士のマッチング処理が行われるゲームパートであってよい。
【0104】
一般的に、マッチングが成立するまでの待ち時間は、通常のロード時間よりも長いことが予想される。そのため、表示制御部230は、同時に複数の質問項目を表示させてよい。このように、表示制御部230は、第1シーンの時間の長さに応じて、同時に表示させる質問項目の数を変化させることが好ましい。これにより、ユーザがより効率的にアンケートに回答可能な態様となる。
【0105】
一態様において、表示制御部230は、第1シーンにおいて、ユーザからの入力デバイス4cを介した特定の入力があった場合に、複数の質問項目のうちの一部を表示させてよい。ユーザの行動によって質問項目の表示が出現する態様にすることで、アンケートに対するユーザの注意を引くことができる。
【0106】
一態様において、第1シーンにおいて、質問項目が表示されてから、回答を受け付けるまでの時間が閾値未満である場合、受付部231が受け付けた回答は、無効として処理されてよい。具体的には、回答を有効とするか否かを、特定判定部237が判定してよい。これにより、ユーザの誤操作による回答を無効とすることができ、より有意義なアンケート結果を得ることができる。
【0107】
一態様において、第2表示ステップは、第2シーンにおいてユーザの入力に応じて実行される。ここで、第2シーンは、任意のゲームパートから呼出可能なゲームパートを含む。このような態様により、ゲームの進捗にかかわらず、ユーザの望むタイミングでアンケートに回答することが可能となり、よりユーザフレンドリーである。
【0108】
ここで、第2シーンにおいて質問項目を表示させる、という文言は、質問項目の表示を実行する指示の送信が、第2シーンにおいて実行されるという態様を含む。すなわち、実際に質問項目が表示されるのは、ゲーム中の第2シーンでなくてもよい。例えば、質問項目は、リンク先のWEBサイト、連携された他のアプリケーションにおいて表示されてもよい。初回準備パートまたは準備パートの処理の中断を防ぐ観点から、ゲーム外における質問項目の表示は、ユーザからの入力に応じて実行されることが好ましい。
【0109】
好ましくは、第2シーンは、回答するアンケートの選択を受付可能な、アンケート選択パートである。
図9は、設定画面54からアンケート選択画面55へ遷移する態様の一例を示すイメージ図である。
図9を用いて、任意のゲームパートから、アンケート選択パートを呼び出す態様について説明する。
図9の例では、任意のゲームパートは、ゲームに関する設定、アプリケーション自体の設定、ゲームに関する情報の閲覧等が可能な、設定パートである。表示制御部230は、設定パートにおいて、ディスプレイ4aに設定画面54を表示させる。
【0110】
図9の例では、設定画面54は、操作ボタン541と、特典表示542とを含む。例えば、受付部231が操作ボタン541を介してユーザの入力を受け付けたことに応じて、各操作ボタン541に対応付けられた画面が表示される。特典表示542は、ユーザによる特定の行動に応じて、特典が付与される旨を示す表示である。
図9の例では、特典表示542は、アンケートに回答することで、特典が付与される旨を示している。例えば、「アンケート」と表示された操作ボタン541を介したユーザの入力に応じて、ディスプレイ4aにアンケート選択画面55が表示される。
【0111】
例えば、アンケート選択画面55は、ユーザによって、アンケートが選択可能に構成される画面である。表示制御部230は、アンケート選択パートにおいて、ディスプレイ4aにアンケート選択画面55を表示させる。アンケート選択画面55は、例えば、複数のアンケート表示エリア551を含む。
【0112】
アンケート表示エリア551には、一例として、アンケートの名称、特典の付与条件、特典の内容および数量、未回答の質問項目数等の、アンケートに関する情報が表示されてよい。また、例えば、アンケート表示エリア551は、操作ボタン552を含む。例えば、操作ボタン552を介したユーザの入力に応じて、ディスプレイ4aに質問項目に対する回答を受け付け可能な画面が表示されてよい。
【0113】
質問項目の表示態様は、例えば、
図6のアンケート表示エリア512と同様であってよい。例えば、アンケートに含まれる全ての質問項目が表示されてもよく、未回答の質問項目のみが表示されてもよい。好ましくは、第2表示ステップで表示される質問項目は、第1シーンにおいて回答を受け付けていない質問項目の中から選択される。このような態様により、同じ質問項目が何回も表示され、ユーザがストレスを感じることを防ぐことができる。
【0114】
図9の例のように、アンケート選択画面55には、未回答の質問項目のあるアンケートだけでなく、既に回答を受け付けたアンケートの情報も表示されてよい。一態様において、変更部233は、変更ステップとして、表示制御部230で表示された質問項目に対して新たな回答を受け付けた場合に、過去に同一の質問項目に対して受け付けた回答の内容を変更する。このような態様により、回答内容を編集したいというユーザの要望に応えることができ、よりユーザフレンドリーである。
【0115】
別の態様において、任意のゲームパートは、クエスト等のインゲーム終了後に、その結果を表示する結果表示パートである。
図10は、クエスト結果画面56の一例を示すイメージ図である。例えば、表示制御部230は、結果表示パートにおいて、ディスプレイ4aにクエスト結果画面56を表示させる。
【0116】
クエスト結果画面56は、アンケート表示エリア561と、期限表示562と、操作ボタン563とを含む。アンケート表示エリア561の説明は、アンケート表示エリア551の説明と同様であるため省略する。期限表示562は、ユーザの注意を引くための表示の一例である。
図10の例では、期限表示562は、アンケートの実施期限を示している。また、例えば、操作ボタン563を介したユーザの入力に応じて、ディスプレイ4aに質問項目に対する回答を受け付け可能な画面が表示されてよい。
【0117】
別の観点によると、表示制御部230は、第3表示ステップとして、付与条件が満たされていない場合に、特定ゲームパートの終了後に、第2表示ステップの実行指示を受け付けるウィジェットと、付与条件の達成のために回答が必要な残りの質問項目の数とを表示させる。表示制御部230は、第2表示ステップにおいて、少なくとも付与条件の達成に必要な数の質問項目を、回答を受付可能な態様で表示させる。
図10の例では、特定ゲームパートは、クエスト実行パートであり、第2表示ステップの実行指示を受け付けるウィジェットは、操作ボタン563である。このような態様により、ユーザにアンケートに回答する動機づけを、さらに効果的に与えることができる。また、アンケートの存在を、ユーザにより効果的に認識させることが可能となる。
【0118】
別の態様において、ゲーム制御ステップでは、ユーザの入力に応じてゲームを操作する第1状態と、前記ユーザの入力によらずにゲームを操作する第2状態とを制御してよい。ここで、第2シーンは、第2状態の一例である、オートプレイモードによって制御される、任意のゲームパートであってよい。
【0119】
一態様において、質問項目が複数表示されている場合、ユーザによる回答の入力がある度に、受付部231が1問ずつの回答を受け付け、記憶部22に記憶してよい。また、別の態様において、初回準備パートの準備が完了しておらず、かつ、ユーザの回答が完了したと判定された場合に、表示制御部230がディスプレイ4aに待機画面を表示させてよい。例えば、待機画面には、初回準備画面51と同様に、準備の進捗を示すウィジェットが表示されてよい。
【0120】
本実施形態では、表示制御部230、受付部231、付与部232、変更部233、通知部234、ゲーム制御部235、出力制御部236、および特定判定部237を、情報処理装置2の制御部23によって実現される機能部として説明しているが、この少なくとも一部を、ゲーム装置3の制御部33によって実現される機能部として実施してもよい。
【0121】
上記の実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、情報処理方法における各ステップを実行させる。
【0122】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0123】
(1)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、次の各ステップを備え、第1表示ステップでは、ゲームを構成するゲームパートのうち少なくとも1つである第1シーンにおいて、複数の質問項目のうちの一部を表示させ、ここで前記質問項目は、前記ユーザに付与される特典が対応付けられたアンケートに含まれるもので、受付ステップでは、前記質問項目に対するユーザからの回答を受け付け、付与ステップでは、前記特典の付与条件が満たされた場合に、前記ユーザに前記特典を付与し、ここで前記付与条件とは、前記回答を受け付けた質問項目の数を前記アンケートに含まれる質問項目の総数で除した値が閾値以上となることである、方法。
【0124】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、さらに、第2表示ステップでは、前記第1シーン以外の第2シーンにおいて、少なくとも前記付与条件の達成に必要な数の前記質問項目を、前記回答を受付可能な態様で表示させる、方法。
【0125】
(3)上記(2)に記載の情報処理方法において、前記第1表示ステップで表示される質問項目は、前記回答を一度も受け付けていない質問項目の中から選択される、方法。
【0126】
(4)上記(2)または(3)に記載の情報処理方法において、前記第2表示ステップで表示される質問項目は、前記第1シーンにおいて前記回答を受け付けていない質問項目の中から選択される、方法。
【0127】
(5)上記(2)~(4)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに、変更ステップでは、前記第2表示ステップで表示された質問項目に対して新たな回答を受け付けた場合に、過去に同一の質問項目に対して受け付けた回答の内容を変更する、方法。
【0128】
(6)上記(2)~(5)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第2表示ステップは、前記第2シーンにおいて前記ユーザの入力に応じて実行され、ここで前記第2シーンは、任意のゲームパートから呼出可能なゲームパートを含む、方法。
【0129】
(7)上記(2)~(6)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第2シーンは、最初に前記ゲームを開始させるための準備が実行されるゲームパートを含む、方法。
【0130】
(8)上記(7)に記載の情報処理方法において、さらに、通知ステップでは、前記準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、前記ユーザに通知し、ゲーム制御ステップでは、前記時点において前記質問項目への回答を終了させて前記ゲームを開始させる指示を、前記ユーザからの入力を介して受け付けた場合に、前記ゲームを開始する、方法。
【0131】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記第1シーンは、前記ユーザがプレイ可能な特定ゲームパートを開始させるための準備が実行されるゲームパートを含む、方法。
【0132】
(10)上記(9)に記載の情報処理方法において、さらに、ゲーム制御ステップでは、前記準備が完了した時点において回答の入力がされていない質問項目が存在する場合に、前記回答の受付を中断し、前記特定ゲームパートを開始する、方法。
【0133】
(11)上記(9)または(10)に記載の情報処理方法において、さらに、第3表示ステップでは、前記付与条件が満たされていない場合に、前記特定ゲームパートの終了後に、第2表示ステップの実行指示を受け付けるウィジェットと、前記付与条件の達成のために回答が必要な残りの質問項目の数とを表示させ、ここで前記第2表示ステップでは、少なくとも前記付与条件の達成に必要な数の前記質問項目を、前記回答を受付可能な態様で表示させる、方法。
【0134】
(12)上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記質問項目の内容は、前記ゲームの進行の進捗状況にかかわらず、前記ユーザが回答可能な内容である、方法。
【0135】
(13)上記(1)~(12)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記質問項目の内容は、前記ユーザの属性に関する、方法。
【0136】
(14)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(13)の何れか1つに記載の各ステップを実行させる、もの。
【0137】
(15)情報処理システムであって、制御部を備え、前記制御部は、上記(1)~(13)の何れか1つに記載の各ステップを実行するように構成される、もの。
もちろん、この限りではない。
【0138】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0139】
1 :情報処理システム
11 :通信ネットワーク
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
230 :表示制御部
231 :受付部
232 :付与部
233 :変更部
234 :通知部
235 :ゲーム制御部
236 :出力制御部
237 :特定判定部
3 :ゲーム装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34a :グラフィック処理部
34b :オーディオ処理部
34c :操作部
4a :ディスプレイ
4b :スピーカ
4c :入力デバイス
50 :タイトル画面
501 :操作ボタン
51 :初回準備画面
511 :プログレスバー
512 :アンケート表示エリア
513 :質問項目表示エリア
514 :ラジオボタン
515 :スクロールバー
516 :通知表示エリア
517 :操作ボタン
52 :ホーム画面
521 :操作ボタン
522 :操作アイコン
523 :新着表示
53 :準備画面
531 :質問項目表示エリア
532 :ラジオボタン
533 :操作ボタン
534 :準備中表示
54 :設定画面
541 :操作ボタン
542 :特典表示
55 :アンケート選択画面
551 :アンケート表示エリア
552 :操作ボタン
56 :クエスト結果画面
561 :アンケート表示エリア
562 :期限表示
563 :操作ボタン
T1 :アンケート管理テーブル
T11 :識別子
T12 :アンケート名
T13 :質問項目数
T14 :実施期間
T15 :第1付与条件
T16 :第1特典
T17 :第2付与条件
T18 :第2特典