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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177607
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】血液浄化装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 60/104 20210101AFI20231207BHJP
【FI】
A61M60/104
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090356
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 祥人
(72)【発明者】
【氏名】尾上 慶次
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA02
4C077AA09
4C077CC03
4C077DD01
4C077EE01
4C077JJ03
4C077JJ08
4C077JJ18
4C077KK07
(57)【要約】
【課題】本体部の幅を狭くしつつ装置内部を容易にメンテナンスする。
【解決手段】シリンジポンプ80と、本体部10と、側壁20とを備える。シリンジポンプ80は、シリンジのプランジャを軸方向(X軸方向)に移動させるスライド部81を有する。本体部10には、上記軸方向が水平になるようにシリンジポンプ80が取り付けられている。側壁20は、本体部10に着脱可能に設けられている。スライド部81は、上記軸方向(X軸方向)の一方に移動した際に側壁20より外側に突出する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンジのプランジャを軸方向に移動させるスライド部を有するシリンジポンプと、
前記軸方向が水平になるように前記シリンジポンプが取り付けられている本体部と、
前記本体部に着脱可能に設けられた側壁とを備え、
前記スライド部は、前記軸方向の一方に移動した際に前記側壁より外側に突出する、血液浄化装置。
【請求項2】
前記側壁に、ガードが設けられており、
前記ガードは、前記軸方向の前記一方に最も移動している状態の前記スライド部における前記側壁より外側に突出している先端と間隔をあけて対向する、請求項1に記載の血液浄化装置。
【請求項3】
前記ガードは、把持可能な取っ手部を有し、
前記取っ手部は、前記スライド部の前記先端と対向している、請求項2に記載の血液浄化装置。
【請求項4】
前記本体部に、前記スライド部を収容する凹部が形成されており、
前記側壁の縁に、前記凹部に沿って凹んだU字状部が形成されており、
前記ガードは、前記U字状部に沿って前記側壁と接触している接続部を有し、
前記取っ手部は、前記側壁に直交する方向から見て、U字状の前記接続部の両端を直線状に結ぶように延在している、請求項3に記載の血液浄化装置。
【請求項5】
前記接続部における前記側壁との接触面に、鉛直方向に延在する溝が形成されている、請求項4に記載の血液浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透析装置用複合ポンプユニットの構成を開示した先行技術文献として、特開2007-37563号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された透析装置用複合ポンプユニットは、合成樹脂製のコンソールパネルと、合成樹脂製の複合ポンプユニットベースと、血液ポンプ本体と、シリンジポンプ本体とを備える。複合ポンプユニットベースは、コンソールパネルの表面に固定される、血液ポンプ用のロータハウジングおよびシリンジポンプ用のシリンジベースを有する。血液ポンプ本体は、血液ポンプ用のロータハウジングに着脱自在に設けられている。シリンジポンプ本体は、シリンジベースに着脱自在に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-37563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
集中治療室などで使用される血液浄化装置には、占有面積が小さくなるように本体部の幅が狭く、かつ、装置内部を容易にメンテナンスできることが求められる。本体部にシリンジポンプが取り付けられた従来の血液浄化装置においては、正面から見て、シリンジポンプの水平方向の可動域が本体部の幅の内側に位置するように構成されており、本体部の幅が広かった。特許文献1に記載された血液浄化装置は、正面と側壁とが一体に形成されたコンソールパネルを備えているため、側壁を取り外して装置内部を容易にメンテナンスすることができない。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、本体部の幅を狭くしつつ装置内部を容易にメンテナンスすることができる、血液浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に基づく血液浄化装置は、シリンジポンプと、本体部と、側壁とを備える。シリンジポンプは、シリンジのプランジャを軸方向に移動させるスライド部を有する。本体部には、上記軸方向が水平になるようにシリンジポンプが取り付けられている。側壁は、本体部に着脱可能に設けられている。スライド部は、上記軸方向の一方に移動した際に側壁より外側に突出する。
【0007】
本発明の一形態においては、側壁に、ガードが設けられている。ガードは、上記軸方向の上記一方に最も移動している状態のスライド部における側壁より外側に突出している先端と間隔をあけて対向する。
【0008】
本発明の一形態においては、ガードは、把持可能な取っ手部を有する。取っ手部は、スライド部の上記先端と対向している。
【0009】
本発明の一形態においては、本体部に、スライド部を収容する凹部が形成されている。側壁の縁に、上記凹部に沿って凹んだU字状部が形成されている。ガードは、上記U字状部に沿って側壁と接触している接続部を有する。取っ手部は、側壁に直交する方向から見て、U字状の接続部の両端を直線状に結ぶように延在している。
【0010】
本発明の一形態においては、接続部における側壁との接触面に、鉛直方向に延在する溝が形成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、血液浄化装置の本体部の幅を狭くしつつ装置内部を容易にメンテナンスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を右側上方から見た斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を左側上方から見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を右側から見た側面図である。
図4図3の血液浄化装置を矢印IV方向から見た平面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る血液浄化装置が備えるシリンジポンプおよびガードを拡大して示す正面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る血液浄化装置が備える側壁を内面側から見た図である。
図7図6のVII部を拡大して示す図である。
図8図7の側壁を矢印VIII方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0014】
本実施形態に係る血液浄化装置は、持続緩徐式血液浄化療法(Continuous Renal Replacement Therapy:CRRT)、持続的血液濾過透析法(continuous hemodiafiltration:CHDF)、持続的血液ろ過法(continuous hemofiltration:CHF)、持続的血液透析法(continuous hemodialysis:CHD)、および、持続緩徐式限外濾過(Slow Continuous UltraFiltration:SCUF)のいずれかに用いることが可能である。本実施形態に係る血液浄化装置は、病院内において、たとえば、手術室、集中治療室、救急治療室、病室、または、準備室など、様々な場所で使用可能である。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を右側上方から見た斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を左側上方から見た斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置を右側から見た側面図である。図4は、図3の血液浄化装置を矢印IV方向から見た平面図である。図5は、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置が備えるシリンジポンプおよびガードを拡大して示す正面図である。
【0016】
図1図5に示すように、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1は、シリンジポンプ80と、本体部10と、側壁20と、ガード50とを備える。シリンジポンプ80は、シリンジのプランジャを軸方向(X軸方向)に移動させるスライド部81を有する。すなわち、スライド部81は、シリンジのプランジャを保持しつつ上記軸方向(X軸方向)に移動可能に構成されている。シリンジポンプ80は、スライド部81の上記軸方向(X軸方向)の一方に先端82を有している。シリンジポンプ80は、一般的な幅寸法(X軸方向)を有する透析装置に搭載される汎用のシリンジポンプである。
【0017】
図1図5に示すように、本体部10には、上記軸方向(X軸方向)が水平になるようにシリンジポンプ80が取り付けられている。本体部10の正面11には、血液ポンプなどの各種機器が設けられている。本体部10の上方に、ディスプレイが配置されている。本体部10の内部に、血液浄化装置1の制御部などが配置されている。図2に示すように、本体部10は、金属フレーム13を含む。図1図2図4および図5に示すように、本体部10に、スライド部81を収容する凹部12が形成されている。本体部10に、側壁20が着脱可能に設けられている。
【0018】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、図4に示すように、本体部10のX軸方向の幅が狭く、かつ、汎用のシリンジポンプ80が搭載されているため、図5に示すように、スライド部81は、上記軸方向(X軸方向)の一方に移動した際に側壁20より外側に突出する。本体部10のX軸方向の幅の寸法は、たとえば、400mm以下である。
【0019】
図6は、本発明の一実施形態に係る血液浄化装置が備える側壁を内面側から見た図である。図7は、図6のVII部を拡大して示す図である。図8は、図7の側壁を矢印VIII方向から見た図である。
【0020】
図1図3図4図6図8に示すように、側壁20は、外面部30と、外面部30に積層され、本体部10の内側に向いて配置される内面部40とを含む。本実施形態においては、外面部30と内面部40とは、ねじによって締結されている。なお、外面部30と内面部40とが、接合材によって貼り合わされていてもよい。側壁20の質量は、たとえば、1kg以下である。
【0021】
内面部40は、導電材料を含むことにより、導電性を有している。本実施形態においては、内面部40は、金属板で構成されている。内面部40は、導電材料としてアルミニウム合金または銅合金などの金属材料で構成されている。なお、内面部40は、金属メッシュまたは導電材料の塗膜で被覆されたパーライト板で構成されていてもよい。内面部40の厚みの寸法は、たとえば、2mm以下である。
【0022】
図6図8に示すように、内面部40に、内面部40の縁41に沿って配置された防滴シール部材60、および、金属フレーム13と導通するシールド弾性体70,71の、各々が接着材などによって取り付けられている。シールド弾性体70,71は、導電性接着材、または、はんだなどにより、内面部40と導通するように接合されている。
【0023】
防滴シール部材60は、側壁20が本体部10に取り付けられた際にX軸方向に圧縮され、側壁20と本体部10との間の隙間を埋めて、上方から滴下してきた液滴が本体部10の内部に浸入することを抑制する。
【0024】
防滴シール部材60は、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ化ビニリデン系ゴム、難燃性ゴム(FR)、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、または、スチレンブタジエンゴムなどのゴム材料で構成されている。
【0025】
シールド弾性体70,71は、側壁20が本体部10に取り付けられた際に、金属フレーム13と内面部40との間で挟まれてX軸方向に圧縮され、金属フレーム13と内面部40との導通を確保する。
【0026】
シールド弾性体70,71は、シールドガスケットまたはシールドフィンガである。シールドガスケットは、ウレタンなどのゴムで構成された芯材と、芯材の表面に形成された導電膜とから構成されている。シールドフィンガは、銅合金などの弾性性能の高い導電材料で構成されている。
【0027】
外面部30は、内面部40が含む上記導電材料より比重が軽い材料で構成されている。本実施形態においては、外面部30は、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂で構成されている。図6図8に示すように、外面部30の縁31は、本体部10の内側に向かって突出している。図7に示すように、外面部30の縁31の内周面31sと内面部40の外周面41sとが互いに対向している。すなわち、内面部40は、外面部30の縁31の内側に収容されている。外面部30における縁31以外の部分の厚みの寸法は、2mm以上である。
【0028】
図6に示すように、外面部30の縁31に、本体部10の凹部12に沿って凹んだU字状部32が形成されている。すなわち、側壁20の縁に、本体部10の凹部12に沿って凹んだU字状部32が形成されている。
【0029】
図1図6に示すように、ガード50は、側壁20の外面部30に設けられている。ガード50は、把持可能な取っ手部51を有する。すなわち、側壁20の外面部30に、取っ手部51が設けられている。本実施形態においては、ガード50は、アルミニウム合金などの高剛性かつ軽量の材料で構成されている。
【0030】
図5に示すように、ガード50は、上記軸方向(X軸方向)の一方に最も移動している状態のスライド部81における側壁20より外側に突出している先端82と間隔をあけて対向する。具体的には、取っ手部51は、上記軸方向(X軸方向)の一方に最も移動している状態のスライド部81における側壁20より外側に突出している先端82と間隔をあけて対向する。これにより、シリンジポンプ80の可動域の周りをガード50が取り囲んで保護することができる。
【0031】
図1図3図5に示すように、ガード50は、側壁20の縁のU字状部32に沿って側壁20と接触している接続部52を有する。図3に示すように、取っ手部51は、側壁20に直交する方向(X軸方向)から見て、U字状の接続部52の両端52eを直線状に結ぶように延在している。本実施形態においては、図6に示すように、接続部52がねじによって外面部30に固定されている。
【0032】
図3および図4に示すように、接続部52における側壁20との接触面52sに、鉛直方向(Z軸方向)に延在する溝53が形成されている。これにより、外面部30と接続部52との間に、鉛直方向に貫通した排水溝が形成されている。
【0033】
図6に示すように、シールド弾性体71は、内面部40に直交する方向(X軸方向)から見て、取っ手部51の近傍に配置されている。本実施形態においては、シールド弾性体71は、内面部40に直交する方向(X軸方向)から見て、接続部52に沿って配置されている。
【0034】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、シリンジポンプ80は、シリンジのプランジャを軸方向(X軸方向)に移動させるスライド部81を有する。本体部10には、上記軸方向(X軸方向)が水平になるようにシリンジポンプ80が取り付けられている。側壁20は、本体部10に着脱可能に設けられている。スライド部81は、上記軸方向(X軸方向)の一方に移動した際に側壁20より外側に突出する。これにより、本体部10の幅を狭くしつつ、側壁20を取り外して装置内部を容易にメンテナンスすることができる。また、汎用のシリンジポンプ80を搭載することにより、血液浄化装置1を廉価に製造することができる。
【0035】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、側壁20に、ガード50が設けられている。ガード50は、上記軸方向(X軸方向)の上記一方に最も移動している状態のスライド部81における側壁20より外側に突出している先端82と間隔をあけて対向する。これにより、シリンジポンプ80の可動域の周りをガード50で取り囲んで保護することができる。
【0036】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、ガード50は、把持可能な取っ手部51を有する。取っ手部51は、スライド部81の上記先端82と対向している。これにより、シリンジポンプ80の可動域を保護するように配置された取っ手部51を把持して側壁20を持ち運びできるため、シリンジポンプ80の可動域を保護するとともに側壁20を持ち運びしやすくして装置内部を容易にメンテナンスすることができる。
【0037】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、本体部10に、スライド部81を収容する凹部12が形成されている。側壁20の縁に、凹部12に沿って凹んだU字状部32が形成されている。ガード50は、U字状部32に沿って側壁20と接触している接続部52を有する。取っ手部51は、側壁20に直交する方向(X軸方向)から見て、U字状の接続部52の両端52eを直線状に結ぶように延在している。これにより、取っ手部51が直線状に延在しているため取っ手部51を把持しやすくしつつ、取っ手部51が本体部10よりも上方に突出することを抑制することができる。
【0038】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、接続部52における側壁20との接触面52sに、鉛直方向に延在する溝53が形成されている。これにより、外面部30と接続部52との間に、鉛直方向に貫通した排水溝を形成して、上方から外面部30と接続部52との間に滴下してきた液滴を上記排水溝を通じて排出することができる。
【0039】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、側壁20は、外面部30、および、外面部30に積層され、本体部10の内側に向いて配置される内面部40を含む。内面部40は、導電材料を含むことにより、導電性を有している。外面部30は、上記導電材料より比重が軽い材料で構成されている。これにより、側壁が金属板のみで構成されている場合に比べて側壁20を軽量化することによって、側壁20を持ち運びしやすくして装置内部を容易にメンテナンスすることができる。
【0040】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、本体部10は、金属フレーム13を含む。内面部40に、内面部40の縁41に沿って配置された防滴シール部材60、および、金属フレーム13と導通するシールド弾性体70,71の、各々が取り付けられている。これにより、防滴シール部材60によって本体部10内に液滴が浸入することを抑制しつつ、シールド弾性体70,71によって内面部40と金属フレーム13との導通を確保して電磁シールドを構成することにより電磁妨害の発生を抑制することができる。
【0041】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、ガード50は、アルミニウム合金で構成されている。これにより、取っ手部51の剛性を確保しつつガード50を軽量化することによって、側壁20を持ち運びしやすくして装置内部を容易にメンテナンスすることができる。
【0042】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、外面部30は、絶縁性樹脂で構成されている。これにより、側壁20を軽量化するとともに、側壁20を通じた感電を抑制することができる。
【0043】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、内面部40は、金属板、金属メッシュ、または、上記導電材料の塗膜で被覆されたパーライト板で構成されている。これにより、側壁20の強度を確保しつつ電磁シールド面を構成して電磁妨害の発生を抑制することができる。
【0044】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、外面部30の縁31は、本体部10の内側に向かって突出している。外面部30の縁31の内周面31sと内面部40の外周面41sとが互いに対向している。これにより、側壁20を通じた感電をより抑制することができる。
【0045】
本発明の一実施形態に係る血液浄化装置1においては、シールド弾性体71の一部は、内面部40に直交する方向(X軸方向)から見て、取っ手部51の近傍に配置されている。これにより、把持されることによる取っ手部51の周囲からの静電気の侵入によって電磁妨害が発生することを抑制することができる。
【0046】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0047】
1 血液浄化装置、10 本体部、11 正面、12 凹部、13 金属フレーム、20 側壁、30 外面部、31,41 縁、31s 内周面、32 U字状部、40 内面部、41s 外周面、50 ガード、51 取っ手部、52 接続部、52e 両端、52s 接触面、53 溝、60 防滴シール部材、70,71 シールド弾性体、80 シリンジポンプ、81 スライド部、82 先端。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8