(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177618
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】商談状況管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20230101AFI20231207BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090372
(22)【出願日】2022-06-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・令和4年4月22日にウェブサイト「IMPRY」、「4×4method」、「Facebook」にて掲載 https://imply.jp/ https://imply.jp/4x4method/ https://www.facebook.com/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4-176105055803592/ ・令和4年4月20日に株式会社新建新聞社発行の新建ハウジング 2022年4月20日号(Vil.929)にて掲載 ・令和4年5月10日に株式会社インプライ主催の「4×4発表記念セミナー」というオンラインセミナーにて公開 ・令和4年4月26日に株式会社インプライ主催の「住宅営業力向上 受注の会」のメーリングリストのメールにて掲載
(71)【出願人】
【識別番号】517095869
【氏名又は名称】株式会社インプライ
(74)【代理人】
【識別番号】100153246
【弁理士】
【氏名又は名称】伊吹 欽也
(72)【発明者】
【氏名】官谷 浩志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】組織全体における複数商談案件の商談状況及び商談状況に応じた案件数を一度にまとめて把握可能な商談状況管理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】住宅販売等の商談状況を管理する商談状況管理サーバは、商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得部101、フェーズ値及びレベル値が同じ組み合わせの商談案件の数を集計する案件数集計部102、第一軸にフェーズ値を目盛りとし第二軸目にレベル値を目盛りとして、目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成部103及び案件数集計手段によりフェーズ値及びレベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、組み合わせ毎に対応したマス目の内に入力する案件数入力部104を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談案件の数を集計する案件数集計手段と、
第一軸に前記フェーズ値を目盛りとし第二軸目に前記レベル値を目盛りとして、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、
を有することを特徴とする商談状況管理装置。
【請求項2】
ユーザ端末に表示された前記商談状況表示画面において、ユーザにより何れかの前記マス目が操作された場合、該マス目において商談案件の数が入力された商談案件に関する情報を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の商談状況管理装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、商談案件毎に、商談案件を管轄担当する組織の情報を含んで記憶し、
前記画面生成手段は、前記組織毎に、前記商談状況表示画面を生成し、
前記案件数集計手段は、前記組織の管轄担当毎に、前記商談案件の数を集計すること、
を特徴とする請求項1に記載の商談状況管理装置。
【請求項4】
前記組織は、階層構造を有し、
ユーザ端末に表示された第1組織の前記商談状況表示画面において、ユーザにより所定操作された場合、該第1組織よりも下位階層に位置する第2組織の前記商談状況表示画面を表示すること、
を特徴とする請求項3に記載の商談状況管理装置。
【請求項5】
前記商談状況情報は、顧客との次回商談予定日の情報を含み、
前記商談状況取得手段は、最新の前記商談状況情報に含まれる前記次回商談予定日が、商談状況表示の対象期間外である場合に、商談案件の該商談状況情報を取得対象から除外すること、
を特徴とする請求項1に記載の商談状況管理装置。
【請求項6】
コンピュータに、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談案件の数を集計する案件数集計手段と、
第一軸に前記フェーズ値を目盛りとし第二軸目に前記レベル値を目盛りとして、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項7】
商談状況管理装置とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を表示するユーザ端末に、
第一軸に商談の進捗度を示すフェーズ値を目盛りとし第二軸目にフェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値を目盛りとして、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を表示する画面表示制御手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に表示する案件数表示制御手段と、
して機能させるためのアプリケーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商談状況管理装置、プログラム、及びアプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、営業担当者の活動状態を管理する営業管理システムや営業支援システムが知られている。これに関する技術として、例えば特許文献1には、営業担当者の活動状態について、数値による表示が可能な客観的なデータを、グラフ上に経時的に表示し、瞬時に案件ごとの進捗状況と競合上のリスクを把握でき、営業活動のプライオリティ付けを可能ならしめる営業管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特に会社経営者や営業部門責任者等の営業管理者は、組織全体の営業状況を管轄するという立場上、日々の営業進捗状況は勿論のこと、営業結果である成約状況(ひいては売り上げ)に常に留意し関心が高いという側面がある。しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は進行中の一のプロジェクト案件(商談案件)についての営業状態を表すものであるため、営業管理者や営業担当者があくまで個別的に個々のプロジェクト案件についての営業状態を把握したりすることができるものの、会社全体、エリア毎、支店(店舗)毎といったように、各々の組織全体として今期どのくらいの成約(ひいては売り上げ)が見込めるか、即ち特に営業管理者の高関心事である全体成約見通しを容易に把握することは困難である。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、組織全体における複数商談案件の商談状況及び商談状況に応じた案件数を一度にまとめて把握可能な商談状況管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係る商談状況管理装置は、ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談案件の数を集計する案件数集計手段と、第一軸に前記フェーズ値を目盛りとし第二軸目に前記レベル値を目盛りとして、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施の形態によれば、組織全体における複数商談案件の商談状況及び商談状況に応じた案件数を一度にまとめて把握可能な商談状況管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る商談状況管理システムのネットワーク構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る商談状況管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る商談状況管理サーバのソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るユーザDBのデータ構成例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る新規顧客DBのデータ構成例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る商談履歴DBのデータ構成例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る質問DBのデータ構成例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その1)である。
【
図9】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その2)である。
【
図10】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その3)である。
【
図11】本実施形態に係るユーザ端末の担当顧客リスト画面を示す図である。
【
図12】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その1)である。
【
図13】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その2)である。
【
図14】本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その3)である。
【
図15】本実施形態に係る商談状況管理サーバの商談状況4×4画面生成処理を示すフローチャート図である。
【
図16】本実施形態に係る商談状況8×8画面を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<システム構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態に係る商談状況管理システムのネットワーク構成例を示す図である。
図1の商談状況管理システム100は、商談状況管理サーバ10及びユーザ端末20(20a、20b・・)を含み、ネットワーク50を介して接続されている。
【0010】
商談状況管理サーバ(以下単に管理サーバともいう)10は、住宅販売等の商談状況を管理するサーバ装置である。後述するように本実施形態に係る「商談状況」は、商談の進捗度(進行度)を示す概念であるフェーズと、商談の見込み度(商談の質・濃さ・成約確度)を示す概念であるレベルとにより表される。
【0011】
ユーザ端末20は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(パーソナルコンピュータ)などであり、商談状況管理システム100を利用するユーザの端末装置である。
【0012】
例えば住宅販売等の営業担当者は、自身のユーザ端末20用いて管理サーバ10にアクセス・ログインし、ユーザ端末20の画面上から自身が担当する商談状況を参照することができる。また例えば住宅販売等の営業管理者(会社経営者や営業担当者の上司等)はユーザ端末20用いて管理サーバ10にアクセス・ログインし、ユーザ端末20の画面上から、会社全体、エリア毎、支店(店舗)毎といったように所定の組織全体単位での商談状況を参照することができる。
【0013】
なお、ユーザ端末20には、管理サーバ10にアクセスするために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、専用アプリケーション等)がインストールされる。
【0014】
ネットワーク50は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク50は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを含む。
【0015】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る商談状況管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、及び通信装置15を有する。
【0016】
CPU11は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM12は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM13は、CPU11での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD14は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置15は、ネットワーク50を介して他装置との通信を行う。
【0017】
なお、本実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成については、例えば周知のスマートフォン、タブレット端末又はPC(パーソナルコンピュータ)などでよく、図示は省略する。
【0018】
(ソフトウェア構成)
図3は、本実施形態に係る商談状況管理サーバのソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ10は、主な機能部として、商談状況取得部101、案件数集計部102、画面生成部103、案件数入力部104、表示制御部105、及び記憶部107を有する。
【0019】
商談状況取得部101は、商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する機能を有している。
【0020】
案件数集計部102は、フェーズ値及びレベル値が同じ組み合わせの商談案件の数を集計する機能を有している。
【0021】
画面生成部103は、第一軸にフェーズ値を目盛りとし第二軸目にレベル値を目盛りとして、目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面(商談状況4×4画面)を生成する機能を有している。
【0022】
案件数入力部104は、案件数集計部102によりフェーズ値及びレベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談案件の数を、組み合わせ毎に対応したマス目の内に入力(挿入)する機能を有している。
【0023】
表示制御部105は、ユーザ端末20からの商談状況表示画面の表示要求に応答して、ユーザ端末20に送信され、マス目の内に商談案件の数が入力された商談状況表示画面(商談状況4×4画面)をユーザ端末20の画面上に表示させる機能を有している。
【0024】
記憶部107は、ユーザDB107a、新規顧客DB107b、商談履歴DB107c、及び質問DB107dを、HDD14等の記憶装置に記憶する。
【0025】
なお、各機能部は、管理サーバ10を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部107の各DBは、ネットワーク50上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0026】
(データベース)
図4は、本実施形態に係るユーザDBのデータ構成例を示す図である。ユーザDB107aはユーザのユーザ情報が予め登録されたDBである。本実施形態に係るユーザDB107aは、例えば「会社ID」、「会社名」、「ユーザID」、「所属」、「役職」、「氏名」、「メールアドレス」、「パスワード」、「管理権限」などのデータ項目を有する。
【0027】
「会社ID」は、会社毎に付番される固有の識別子である。「会社名」は、会社名を示す。「ユーザID」は、ユーザ毎に付番される固有の識別子である。例えば営業担当者や営業管理者毎に発行される。「所属」、「役職」、「氏名」は、ユーザの所属配属先名、役職、氏名である。「メールアドレス」は、ユーザのメールアドレスである。「パスワード」はユーザが管理サーバ10にアクセス・ログインするためのパスワードである。なお、「所属」は階層構造を有する組織である。
【0028】
「管理権限」は、商談状況を参照可能な商談案件の範囲を制限するための権限レベルを示す。例えば会社経営者や支社長などの営業管理者は管理権限1が付与されるので、ユーザ端末20の画面上から、「(株)〇〇ホーム」社全体の商談状況を参照することができる。また例えば営業マネジャは管理権限2が付与されるので、ユーザ端末20の画面上から、管轄下及び/又は管轄下と同階層における支店毎の商談状況を参照することができる。また例えば無役職者は管理権限3が付与されるので、ユーザ端末20の画面上から、自身が担当する商談状況のみを参照することができる。勿論無役職者であっても自身の所属支店全体の商談状況を参照できるよう、管理権限2が付与されてもよい。
【0029】
図5は、本実施形態に係る新規顧客DBのデータ構成例を示す図である。新規顧客DB107bは、現在商談中の顧客が登録されたDBである。住宅販売の場合、新規に展示場に来場した顧客や問合せ等の初回コンタクト時、当該顧客の情報が登録される。本実施形態に係る新規顧客DB107bは、例えば「顧客ID」、「氏名」、「性別」、「年齢」、「電話番号」、「住所」、「メールアドレス」、「職業(勤務先)」、「年収」、「担当者ID(ユーザID)」、「担当者」などのデータ項目を有する。
【0030】
「顧客ID」は、顧客毎に付番される固有の識別子である。「氏名」、「性別」、「年齢」、「電話番号」、「住所」、「メールアドレス」、「職業(勤務先)」、「年収」は、顧客の氏名、性別、年齢、電話番号、住所、メールアドレス、職業(勤務先)、年収である。「担当者ID(ユーザID)」、「担当者」は、当該顧客を担当する営業担当者のID及び担当者氏名を示す。なお「担当者ID」はユーザDB107a上の「ユーザID」に、「担当者」はユーザDB107a上の「氏名」に対応する。
【0031】
図6は、本実施形態に係る商談履歴DBのデータ構成例を示す図である。商談履歴DB107cは、営業担当者と顧客との商談履歴が登録されたDBである。住宅販売の場合、顧客と複数回の商談が実施されるので、毎回の商談が実施されるたびに商談履歴情報が記録される。本実施形態に係る新規顧客DB107bは、例えば「顧客ID」、「担当者ID」、「商談日」、「開始時刻」、「終了時刻」、「来場者」、「場所」、「目的」、「次回商談アポ日」、「質問回答」、「フェーズレベル」などのデータ項目を有する。
【0032】
「顧客ID」は、商談を実施した顧客を特定するための顧客IDである。「担当者ID」は、顧客と商談を実施した営業担当者のIDである。「担当者ID」はユーザDB107a上の「ユーザID」に対応する。「商談日」、「開始時刻」、「終了時刻」は、商談の実施日、開始時刻、終了時刻である。「来場者」は、商談に来場(参加)した顧客である。「場所」、「目的」は、商談の実施場所、目的である。「次回商談アポ日」は、顧客とアポイントを取った次回の商談予定日である。
【0033】
「質問回答」は、商談終了後に営業担当者がシステムに商談状況を反映するため、顧客から得た回答に基づいて質問回答形式で入力した回答結果データである。営業担当者は顧客との商談終了後、管理サーバ10にアクセス・ログインし、Q&A方式で各質問に回答する形で会社に対して現在における顧客との商談状況を報告する。
【0034】
「フェーズレベル」は、現在時点の顧客との商談状況が、「質問回答」に基づいて判定されたフェーズ及びレベルの形で示されたものある。本実施形態に係る「商談状況」は、商談の進捗度(進行度)を示す概念であるフェーズと、商談の見込み度(商談の質・濃さ・成約)確度を示す概念であるレベルとを含み、具体的な現在時点の商談状況は、フェーズレベル4×4(フォー・バイ・フォー)の表現形式で表現される。
【0035】
フェーズレベルの表記として、例えばフェーズレベル(1.2)は、フェーズが1であってレベルが2であることを示す。またフェーズレベル(1.3)は、フェーズが1であって、レベルが3であることを示す。よって例えばフェーズレベル(1.3)の商談は、フェーズレベル(1.2)よりも、商談の進捗度(進行度)は同じであるが、その商談の見込み度は高い商談である。
【0036】
また本実施形態において、各フェーズの最小値は1であり各レベルの最小値は1である。また各フェーズの最大値は4であり各レベルの最大値は4である。即ちフェーズレベルは(x.y)と表した場合、1≦x≦4、1≦y≦4、x及びyは正の整数である。フェーズレベルについては再度後述する。
【0037】
図7は、本実施形態に係る質問DBのデータ構成例を示す図である。質問DB107dは、商談状況を特定するための質問が登録されたDBである。住宅販売の場合、顧客と複数回の商談が実施されるので、毎回の商談が実施されるたびに営業担当者はQ&Aによる入力回答方式で質問に回答する形で現在における顧客との商談状況を報告する。本実施形態に係る質問DB107dは、例えば「質問ID」、「質問分類」、「質問内容」、「回答必要フェーズ」、「評点」などのデータ項目を有する。
【0038】
「質問ID」は、質問毎に付番される固有の識別子である。「質問分類」は、質問の分類種別・カテゴリを示す。現在時点の顧客との商談状況をより適切に特定するという目的から、本実施形態に係る質問は、「時期」、「動機・意欲」、「資金」、「土地」、「当社」、「障害」といった6種類の観点の質問内容(チェック項目)から分類される。
【0039】
「質問内容」は、営業担当者が顧客に確認すべきチェック項目・要確認事項である。「回答必要フェーズ」は、その質問内容を顧客に確認しておかなければならない時期段階、つまり質問内容に回答しなければならない期限たるフェーズを示している。その質問内容を顧客に確認しない限り、次のフェーズへは進むことができない。例えば入居希望時期は必ずフェーズ1において顧客に確認しておくべき重要な質問内容である。入居希望時期を未確認のまま商談を次のフェーズ2に進めることはできない(入居希望時期の話しを抜きに以降の商談を進めることはできない)。
【0040】
「評点」は、回答毎に規定された加点又は減点形式の評点である。評点は、現在時点の商談状況を示す「フェーズレベル」を特定するために用いられる。例えば質問内容が入居希望時期であって、「半年以内」、「1年以内」、「1~3年以内」、「3年以上・未定」という回答選択肢のうち、顧客から得た回答が「半年以内」である場合、+3点の加点である。一方、顧客から得た回答が「3年以上・未定」である場合、-3点の減点である。当該評点数は、入居希望時期が近いほど商談状況として成約の見込み度(レベル)は高くなり、入居希望時期が遠いほど成約の見込み度(レベル)は低くなるという営業経験則に基づき規定された加点数及び減点数である。
【0041】
また例えば質問内容が入居家族構成であって、「妻」、「子ども1人追加」、「祖父・祖母」という追加式回答選択肢のうち、顧客から得た回答が「妻」である場合、+0点の加点である。顧客から得た回答が「子ども」である場合、子ども1人追加につき+1点の加点である。顧客から得た回答が「祖父・祖母」である場合、+4点の加点である。当該評点数は、特に入居家族構成に祖父・祖母がいる場合、成約の見込み度(レベル)は高くなるという営業経験則に基づき規定された加点数である。
【0042】
なお、本実施形態に係る上記各DBのデータ構成はあくまで一例であり、他のデータ項目を有していてもよい。
【0043】
<ユーザ画面例>
(商談状況表示画面)
図8は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その1)である。である。管理権限1が付与された例えば会社経営者や支社長などの営業管理者ユーザは、ユーザ端末20から管理サーバ10にアクセス・ログインし、
図8に示す商談状況表示画面(以下商談状況4×4画面ともいう)A1を、ユーザ端末20の表示画面上に表示する。
【0044】
本実施形態に係る商談状況4×4画面A1には、横軸(x軸)方向において商談状況のフェーズ111を示す4つのマス目(セルともいう)、縦軸(y軸)方向において商談状況のレベル112を示す4つのマス目から成る16(4×4)個のマス目が表示される。また各マス目内には、マス目に対応する商談状況の商談件数113を示す数字が表示される。
【0045】
上述したように本実施形態に係る「商談状況」は、商談の進捗度を示す概念であるフェーズと、商談の見込み度を示す概念であるレベルとで表現される。即ち各商談案件は商談状況に応じて、商談の進捗度に応じた1~4の何れかの一のフェーズ、及び、商談の見込み度に応じた1~4の何れか一のレベルに位置付けられると共に、4×4のマス目内には、各マス目に対応する商談状況下にある商談件数113に計上される。
【0046】
具体的に
図8に示す商談状況4×4画面A1によれば、フェーズ1レベル1(以下(1.1)などとも表記する)の商談状況下にある商談案件は、現在3件があることが把握される。フェーズ1レベル1の商談案件は、商談の進捗度が最も初期フェーズの商談案件であり、商談の見込み度が最も低いレベルの商談案件と位置付けられる。フェーズ1レベル1の商談案件は、例えば顧客が住宅展示場に来場した進捗段階であって(フェーズ1)、何となく見学だけしてみたといった程度で成約がまだ見込めない状況(レベル1)の商談状況を示す。
【0047】
一方、フェーズ1レベル4の商談状況下にある商談案件は、現在7件あることが把握される。フェーズ1レベル4の商談案件は、商談の進捗度が最も初期フェーズの商談案件であるものの、商談の見込み度が最も高いレベルの商談案件と位置付けられる。フェーズ1レベル4の商談案件は、例えば顧客が住宅展示場に来場した段階であって(フェーズ1)、高い購入意欲が伺えるといった高確度の成約が見込めうる状況(レベル4)の商談状況を示す。なお言うまでもなく、営業担当者としては、初期フェーズ1の商談案件について、可能な限りレベル4に近い商談状況に至りうる又は導きうる営業姿勢が望まれる。
【0048】
また、フェーズ4レベル1の商談状況下にある商談案件は、現在9件あることが把握される。フェーズ4レベル1の商談案件は、商談の進捗度が最も後期フェーズの商談案件であるものの、商談の見込み度が最も低いレベルの商談案件と位置付けられる。フェーズ4レベル1の商談案件は、例えば商談が最終段階まで進行したものの、例えば見積りだけ貰ってくといった成約に至る見込みが低いと推定される顧客との商談案件である。
【0049】
一方、フェーズ4レベル4の商談状況下にある商談案件は、現在7件あることが把握される。フェーズ4レベル4の商談案件は、商談の進捗度が最も後期フェーズの商談案件であると共に、商談の見込み度が最も高いレベルの商談案件と位置付けられている。フェーズ4レベル4の商談案件は、例えば商談が最終段階まで進行し、高い購入意欲が伺えるといった極めて成約間近と推定される顧客との商談案件である。
【0050】
「申込・契約」114は、成約案件に対応するマス目(セル)であって、所定期間(例えば2022年2月期)において申し込み・契約(成約)があった商談案件数を示す。
図8に示す商談状況4×4画面A1によれば、今期は既に現在3件の商談成約案件があったことが把握される。
【0051】
住宅販売等の営業管理者(特に経営者等)はユーザ端末20用いて管理サーバ10にアクセス・ログインし、ユーザ端末20の画面上から、商談状況4×4画面A1を参照することで、フェーズ及びレベルという観点から現時点における「(株)〇〇ホーム」社全体の複数の商談状況を一度にまとめて把握することが可能である。営業管理者は日々営業売り上げに常に留意しているという側面があるところ、商談状況4×4画面のマス目(セル)内の商談案件の数をみながら、社全体で今期どのくらいの成約件数が見込めるかを適切かつ容易に把握することができる。
【0052】
例えば
図8の場合、既に現時点3件の成約案件があること、フェーズ4レベル4の商談案件が現在7件あることから、今期ほぼ確実に成約件数10件(ひいてはその売り上げ)を見込めるものと判断することができる。またフェーズ4レベル3の商談案件は現在4件、更にはフェーズ4レベル2の商談案件は現在8件の商談件数があることから、このうち更に数件の上乗せ(ひいてはその売り上げ)を見込めるものと判断することができる。
【0053】
ここで、フェーズ及びレベルについて更に言及する。
フェーズ1は、初回接客フェーズである。住宅販売の場合、例えば顧客の見学会来場、展示場来場・各種セミナー参加が開始トリガーとなる。フェーズ1においては顧客との初回接点を持ち、顧客の基本情報等を得るフェーズである。次のフェーズ2への移行トリガーは、次回アポイント取得である。
【0054】
フェーズ2は、見極めフェーズである。フェーズ2においては例えば顧客の購入希望時期、土地(建築予定地)、資金計画等について明らかにする。次のフェーズ3への移行トリガーは、土地決定及び現地調査実施である。土地が決まらないと建てられないといった理由による。
【0055】
フェーズ3は、ポジショニングフェーズである。フェーズ3においては例えば存建築物件見学、建築設計について顧客要望のヒアリング、各種問題事項の解決等を行う。次のフェーズ4への移行トリガーは、土地決定及び現地調査実施である。次のフェーズ3への移行トリガーは、顧客要望のFIXである。
【0056】
フェーズ4は、クロージングフェーズである。フェーズ4においては例えば顧客要望に基づく具体的なプラン提示及び見積提示、並びに結論交渉等を行う。フェーズ4は最後のフェーズであるため、フェーズ4からの移行・脱出は成約又は失注の何れかである。
【0057】
なお、レべルは、「質問回答」に基づく評点に応じて判定される。例えば評点数が第1の評点値より低い場合は見込み度が低いレベル1、第1の評点値~第2の評点値の場合は普通の見込み度を示すレベル2、第2の評点値~第3の評点値の場合はまずますの見込み度を示すレベル3、第4の評点値より高い場合は見込み度が高いレベル4となる。
【0058】
図9は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その2)である。次にユーザが商談案件の詳細を参照したい場合、所望のマス目領域を操作すると、画面が商談状況4×4画面A1から画面A2に遷移する。例えば商談案件7件となっているフェーズ1レベル3のマス目領域を選択操作した場合、画面A2において、フェーズ1レベル3の商談状況下にある7件分の個別商談案件がリスト表示される。また更にこのうち例えば顧客「伊藤真吾」を選択操作した場合、画面A3において、当該顧客「伊藤真吾」の個別商談案件の詳細情報が表示される。
【0059】
また、ユーザが商談案件のフェーズレベル詳細を参照したい場合、画面A3においてフェーズレベル表示領域を操作すると、画面が画面A4に遷移する。画面A4には、フェーズ1レベル3における評点が、「時期」、「動機・意欲」、「資金」、「土地」、「当社」、「障害」といった6種類の観点分類され表示される。このように、ユーザは商談状況4×4画面A1を起点として所望のマス目領域を操作することで、操作したマス目に対応した商談状況下にある個別商談案件の詳細情報を容易に表示することも可能である。
【0060】
図10は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況表示画面を説明する図(その3)である。ユーザは、
図9に示した「(株)〇〇ホーム」社全体の商談状況を示す商談状況4×4画面A1を、下方向にスワイプ操作を行うことで、異なる階層(例えば下位階層)の商談状況4×4画面A1-2に切り替えて表示できる。具体的に商談状況4×4画面A1-2は、「(株)〇〇ホーム」社「西日本支店」の商談状況を示す。ユーザは、商談状況4×4画面A1-2を参照することで、フェーズ及びレベルという観点から現時点における「西日本支店」全体の商談状況を把握することが可能である。営業管理者(例えば会社経営者や支店長)は「西日本支店」において全商談案件の商談状況をみながら、当該支店から今期どのくらいの成約件数が見込めるかを適切かつ容易に把握することができる。
【0061】
なお、ユーザが商談状況4×4画面A1-2を、左右方向にスワイプ操作を行うことで、同階層の商談状況4×4画面に切り替えて表示できる。同階層の商談状況4×4画面は、例えば「西日本支店」と同階層である「東日本支店」の商談状況を示す画面である。
【0062】
また、ユーザは商談状況4×4画面A1-2を、更に下方向にスワイプ操作を行うことで、異なる階層(例えば更に下位階層)の商談状況4×4画面A1-3に切り替えて表示できる。商談状況4×4画面A1-3は、「(株)〇〇ホーム」社「西日本支店」に所属する営業担当者の担当する商談状況を示す。営業管理者は、商談状況4×4画面A1-3を参照することで、フェーズ及びレベルという観点から現時点における当該営業担当者の商談状況を把握することが可能である。営業管理者等(例えば支店長や営業マネジャ)は当該営業担当者の担当する全複数商談案件の商談状況をみながら、当該営業担当者から今期どのくらいの成約件数が見込めるかを適切かつ容易に把握することができる。
【0063】
また、ユーザが商談状況4×4画面A1-3を、左右方向にスワイプ操作を行うことで、同階層の商談状況4×4画面に切り替えて表示できる。同階層の商談状況4×4画面は、例えば「(株)〇〇ホーム」社「西日本支店」に所属する他の営業担当者(例えば鈴木二郎)が担当する商談状況を示す画面である。
【0064】
(商談状況登録画面)
図11は、本実施形態に係るユーザ端末の担当顧客リスト画面を示す図である。営業担当者ユーザ(例えば西日本支店の田中一郎)は、商談終了後にユーザ端末20から管理サーバ10にアクセス・ログインし、担当顧客リスト画面B1を、ユーザ端末20の表示画面上に表示する。
【0065】
ユーザは、担当顧客リスト画面B1に示される自身が担当する顧客リスト121の中から、今回商談を実施した顧客(例えば「伊藤真吾」)を選択すると、商談状況表示画面B2において、当該顧客の個別商談案件の詳細情報が表示される。その後、「商談」122を操作すると、画面が今回実施した商談状況を登録するための商談状況登録画面に遷移する。
【0066】
図12は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その1)である。商談状況登録画面B3は、営業担当者ユーザが顧客(例えば「伊藤真吾」)と今回実施した商談状況を商談履歴として登録するための画面である。ユーザは商談日等の商談基本情報を入力の上、「評定開始」122を選択すると、画面は商談状況登録画面B4に遷移する。画面上、「商談お疲れ様でした。現在のフェーズは「フェーズ1」です。」「まず「時期」レベルの確認をします。時期に関する商談内容を入力してください。」と表示されているように、質問DB107dが参照されて、現在のフェーズの確認及びフェーズ1に対応する質問「時期」に対する回答入力が促される。本実施形態に係る質問は、「時期」、「動機・意欲」、「資金」、「土地」、「当社」、「障害」といった6種類の観点の質問内容(チェック項目)から分類される。よってユーザはまず「時期レベルを開く」123を操作し、商談状況登録画面B5において、「時期」に関する質問に対して回答入力を行っていく。なお、今回の商談で顧客から新たに得た未入力の情報を登録する。既に以前の商談で回答入力済みの情報は入力済み状態となっている。ユーザが商談状況登録画面B5において、「時期」に関する質問に対して現在可能な限り回答入力を完了後、「次へ」124を操作する。
【0067】
図13は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その2)である。商談状況登録画面B6において、画面上、「ありがとうございます。次に「動機・意欲」レベルの確認をします。動機・意欲に関する商談内容を入力してください。」と表示されているように、フェーズ1に対応する質問「動機・意欲」に対する回答入力が促される。次いでユーザは「動機・意欲レベルを開く」125を操作し、商談状況登録画面B7において、「動機・意欲」に関する質問に対して回答入力を行っていく。ユーザが商談状況登録画面B7において、「動機・意欲」に関する質問に対して現在可能な限り回答入力を完了後、「次へ」126を操作する。以降、同様の要領でユーザは「資金」、「土地」、「当社」、「障害」に関する質問に対して現在可能な限り回答入力を完了させる。
【0068】
図14は、本実施形態に係るユーザ端末の商談状況登録画面を示す図(その3)である。商談状況登録画面B8において、画面上、「ありがとうございます。最後に次回アポイントの情報を入力してください。」と表示されているように、次回アポイント情報の入力が促される。ユーザは「次回アポを開く」127を操作し、商談状況登録画面B9において、次回アポイント情報(次回商談アポ日)を入力する。ユーザが次回アポイント情報の入力を完了後、「次へ」128を操作すると、画面は商談状況登録画面B10に遷移する。商談状況登録画面B10において、画面上、「商談履歴の入力が完了しました。評定結果は「フェーズ2レベル3」です。」と表示されているように、ユーザが今回実施した商談状況を登録した結果(質問に回答入力した結果)、質問DB107dの評点と、ユーザにより入力された回答とに基づいて評定処理が実行されることで、現時点における評定結果が算定される。具体的に、画面は商談状況登録画面B10における商談状況4×4表示129にも示されるように、今回の商談により当該商談案件の商談状況は「フェーズ1レベル3」から「フェーズ2レベル3」に遷移したことになる。
【0069】
以上、ユーザが商談状況登録画面を介して登録した実施した商談状況は、算定されたフェーズレベルの情報を含め商談履歴DB107c(
図6)に登録される。
【0070】
<商談状況4×4画面生成処理>
図15は、本実施形態に係る商談状況管理サーバの商談状況4×4画面生成処理を示すフローチャート図である。管理サーバ10が「管理権限」1である営業管理者がユーザ端末20から商談状況4×4画面の表示要求を受信した場合、商談状況4×4画面A1を生成する処理を例として以下に説明する。なおCPU11が本フローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップ(以下、「S」と表記する)を実現することができる。
【0071】
S1:管理サーバ10は、はじめにメモリ(RAM13)上において、1~4の各フェーズ及び1~4の各レベル毎に対応して設けられた合計16個のフェーズレベル・カウンタ値記憶領域を展開するとともに、全カウンタ値を初期化(0をセット)する。
【0072】
S2:次に管理サーバ10は、新規顧客DB107bを参照し、一の「顧客ID」を取得する。取得順序は任意でよく、例えば顧客IDのID番号順(上から順)でよい。
【0073】
S3:管理サーバ10は、商談履歴DB107cを参照し、取得した一の「顧客ID」と一致するレコードの中から最新(商談日が最新)のレコードを特定し、そのレコードの「フェーズレベル」を取得する。
【0074】
例えば「顧客ID」U0003(伊藤慎吾)とすると、商談履歴DB107cを参照し、「顧客ID」と一致する2つのレコードの中から最新(商談日が2022/3/1)のレコードの「フェーズレベル」(1.3)を取得する。
【0075】
S4:管理サーバ10は、合計16個のフェーズレベル・カウンタ値のうち、S2で取得した「フェーズレベル」に対応するフェーズレベル・カウンタ値に、1カウントアップする。例えばS2で取得した「フェーズレベル」(1.3)である場合、メモリ(RAM13)上のフェーズレベル(1.3)・カウンタ値に、1を加算する。
【0076】
S5:管理サーバ10は、新規顧客DB107bから、全ての顧客IDを取得したか否かを判定する。全ての顧客IDを取得しない場合、再びS2へ進み、新規顧客DB107bから次の一の「顧客ID」を取得する。一方、全ての顧客IDを取得した場合、S6へ進む。
【0077】
S6:管理サーバ10は、商談状況4×4画面枠を生成すると共に、メモリ(RAM13)上の合計16個のフェーズレベル・カウンタ値を、各々対応するマス目に表示することで、商談状況4×4画面を生成する。生成された商談状況4×4画面データは、商談状況4×4画面の表示要求に応答してユーザ端末20に送信され、ユーザ端末20の画面上に表示される。
【0078】
以上により、例えば会社経営者や支社長などの営業管理者はユーザ端末20の画面上から、「(株)〇〇ホーム」社全体及び下位組織の商談状況を、商談状況4×4画面により参照することができる(例えば
図9のA1、
図10のA1-2、A1-3)。
【0079】
なお、ログインしたユーザが例えば営業マネジャの場合、管理権限2が付与されている。ログインしたユーザが例えば営業担当者の場合、管理権限3が付与されている。この場合、管理サーバ10は、ログインしたユーザの「管理権限」に応じて、自身の「所属」管轄下にある顧客の「顧客ID」のみを取得し、上記商談状況4×4画面生成処理を実行すればよい。これにより、営業マネジャはユーザ端末20の画面上から、自身「所属」管轄下にある例えば「西日本支店」内全体の商談状況を、商談状況4×4画面により参照することができる(例えば
図10のA1-2、A1-3)。また営業担当者は自身が担当する商談状況の商談状況を、商談状況4×4画面により参照することができる(例えば
図10のA1-3)。
【0080】
なお、以下の実施形態についても言及する。
・本実施形態に係る商談状況4×4画面は、合計16個のマス目としたが、フェーズ数及びレベル数は各々少なくとも2個以上(複数)であればよく、例えば4個よりも多くとも少なくてもよい。例えば
図16に示す商談状況8×8画面とも呼べる画面を参照する。ユーザがフェーズ1レベル4のマス目を操作すると、さらにフェーズ1レベル4内で4つのマス目が表示される。スマートフォンなど画面制約がある端末上、このようなインターフェースを採用することで、マス目が小さくなりすぎて操作性低下することを防止できる。なお、
図16の場合、フェーズ1レベル4内でも、4つの商談状況があることを表現できる。
【0081】
・
図15のS3において、管理サーバ10は、商談履歴DB107cを参照し、S2で取得した一の「顧客ID」と一致するレコードの中から最新(商談日が最新)のレコードを特定し、特定したレコードの「フェーズレベル」を取得するとしたが、オプション機能として、特定した「次回商談アポ日」が今期でないレコードについては、そのカウント対象から除外することも可能である。より具体的に、今期「20022年2月」の商談状況4×4画面を表示するに際し、「次回商談アポ日」が「2022年3月1日」となっているレコードの場合、次回商談が今期中に実施されないことからして、今期中(20022年2月中)に成約に至ることは基本的にほぼ困難である。よって営業管理者が、当オプション機能を有効又は設定することにより、100%とまでは言えないもののほぼ明らかに今期内での成約可能性が見込めない商談案件を、商談状況4×4画面表示から除外することで、より正確に成約件数の見込み(ひいては売り上げ見込み)を把握することが可能である。
【0082】
この点に関し、極めて成約間近であるフェーズ4レベル4の商談案件であっても次回商談が今期中に実施されない場合、今期の成約が見込めるものではない(勿論次期の成約は見込める)。よって営業管理者として、あくまで今期の成約件数(ひいてはその売り上げ)の見込みを把握したい場合、より具体的にいえば、例えば決算期どうしても当期内実績にしたい場合や直近運転資金の問題がある場合等に、当オプション機能は極めて有効である。
【0083】
・本実施形態に係る商談状況4×4画面は、住宅販売の商談状況を管理する例を挙げて説明したが、住宅販売営業に限られず、その他商品やサービスの営業販売の商談状況を管理する場合に適用することも可能である。
【0084】
<総括>
以上、本実施形態に係る商談状況管理システム100よれば、特に会社経営者等の営業管理者はユーザ端末20用いて管理サーバ10にアクセス・ログインし、ユーザ端末20の画面上から、商談状況4×4画面を参照することで、フェーズ及びレベルという観点から現時点における組織全体の複数の商談状況を一度に把握することが可能である。また営業管理者は日々営業売り上げに常に留意しているという側面があるところ、商談状況4×4画面のマス目(セル)内の商談案件の数をみながら、会社組織全体として今期どのくらいの成約件数を見込めるかを適切かつ容易に把握することができる。
【0085】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0086】
10 商談状況管理サーバ
20 ユーザ端末
50 ネットワーク
100 商談状況管理システム
101 商談状況取得部
102 案件数集計部
103 画面生成部
104 案件数入力部
105 表示制御部
107 記憶部
【手続補正書】
【提出日】2022-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、
前記ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、
を有し、
前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いフェーズ値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されていること、
を特徴とする商談状況管理装置。
【請求項2】
コンピュータに、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、
ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、して機能させ、
前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いフェーズ値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されている、プログラム。
【請求項3】
複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を表示するユーザ端末に、
第一軸に商談の進捗度を示すフェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸にフェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を表示する画面表示制御手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に表示する案件数表示制御手段と、して機能させ、
前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いフェーズ値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されている、アプリケーションプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係る商談状況管理装置は、ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、前記ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、を有し、前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いフェーズ値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-03-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、
前記ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、
を有し、
前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いレベル値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されており、
商談案件毎に登録される前記商談状況情報は、顧客に確認すべき事項である顧客確認事項と、該顧客確認事項の確認が必要な期限を示すフェーズとを含み、前記期限を示すフェーズまでに、前記顧客確認事項が前記ユーザ端末から入力されていない場合、当該商談の進捗度を、該期限を示すフェーズの次のフェーズ値に進行させないこと、
を特徴とする商談状況管理装置。
【請求項2】
コンピュータに、
商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、
前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、
ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、
前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、して機能させ、
前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いレベル値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されており、
商談案件毎に登録される前記商談状況情報は、顧客に確認すべき事項である顧客確認事項と、該顧客確認事項の確認が必要な期限を示すフェーズとを含み、前記期限を示すフェーズまでに、前記顧客確認事項が前記ユーザ端末から入力されていない場合、当該商談の進捗度を、該期限を示すフェーズの次のフェーズ値に進行させない、プログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、商談状況管理装置及びプログラムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係る商談状況管理装置は、ユーザ端末とネットワークを介して接続され、複数の商談案件状況を管理する商談状況管理装置であって、商談案件毎に、商談の進捗度を示すフェーズ値と、フェーズ毎における商談の見込み度を示すレベル値との組み合わせを含む商談状況情報を取得する商談状況取得手段と、前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせの商談中案件の数を集計する案件数集計手段と、前記ユーザ端末に、第一軸に前記フェーズ値を原点位置から前記進捗度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、第二軸に前記レベル値を前記原点位置から前記見込み度の低い方から高い方へ取った目盛りとし、該目盛りのフェーズ値とレベル値とに対応するマス目を格子状に配置した商談状況表示画面を生成する画面生成手段と、前記案件数集計手段により前記フェーズ値及び前記レベル値が同じ組み合わせ毎に集計された商談中案件の数を、該組み合わせ毎に対応した前記マス目の内に入力する案件数入力手段と、を有し、前記商談状況表示画面は、前記進捗度が最も高いフェーズ値と前記見込み度が最も高いレベル値とに対応するマス目に隣接して配置された商談成約案件に対応するマス目を含み、該マス目の内に商談成約案件の数が入力されており、商談案件毎に登録される前記商談状況情報は、顧客に確認すべき事項である顧客確認事項と、該顧客確認事項の確認が必要な期限を示すフェーズとを含み、前記期限を示すフェーズまでに、前記顧客確認事項が前記ユーザ端末から入力されていない場合、当該商談の進捗度を、該期限を示すフェーズの次のフェーズ値に進行させない。