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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177642
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】伝送部材の結合構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/639 20060101AFI20231207BHJP
   F16B 21/08 20060101ALI20231207BHJP
   H01P 5/08 20060101ALI20231207BHJP
   H01R 24/38 20110101ALI20231207BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
F16B21/08
H01P5/08 K
H01P5/08 D
H01R24/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090420
(22)【出願日】2022-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000155724
【氏名又は名称】株式会社雄島試作研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】野田 一房
【テーマコード(参考)】
3J037
5E021
5E223
【Fターム(参考)】
3J037AA10
3J037BA01
3J037BA02
3J037BB02
3J037DA11
3J037DB02
5E021FA02
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB11
5E021FC36
5E021HB07
5E021HB11
5E021HB15
5E021HC09
5E021HC35
5E223AA01
5E223AB28
5E223AC25
5E223BA15
5E223BA20
5E223BB12
5E223CA13
5E223DA42
5E223EC07
5E223EC26
5E223GA08
5E223GA34
(57)【要約】
【課題】高周波信号を伝送する伝送路が複数の伝送路を組み合わせて構成される場合に、作業性の向上を図る上で有利な高周波信号の伝送路の結合構造を提供する。
【解決手段】2つの伝送部材(誘電体線路D、導波管W)を着脱可能に結合する結合構造であって、2つの伝送部材の端部にそれぞれ設けられ各伝送部材の伝送路に接続されたコネクタ伝送路1202を有する第1コネクタ10およびコネクタ伝送路6202を有する第2コネクタ60を備える。コネクタ10、60には、コネクタ伝送路1202、6202が同軸上に位置決めされる位置決め機構と、コネクタ伝送路1202、6202が位置決めされて接続された状態を保持する保持機構とが設けられ、さらに、操作部材16の操作により保持機構による保持を解除する解除機構が設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの伝送部材を着脱可能に結合する結合構造であって、
前記2つの伝送部材の端部にそれぞれ設けられ前記各伝送部材の伝送路に接続されたコネクタ伝送路を有する2つのコネクタを備え、
前記各コネクタには、前記各コネクタの前記コネクタ伝送路が同軸上に位置決めされる位置決め機構と、前記各コネクタの前記コネクタ伝送路が前記位置決めされて接続された状態を保持する保持機構とが設けられ、
さらに、操作部材の操作により前記保持機構による前記保持を解除する解除機構が設けられている、
ことを特徴とする伝送部材の結合構造。
【請求項2】
前記位置決め機構は、前記2つのコネクタの一方のコネクタの前記コネクタ伝送路と同軸上で前記コネクタ伝送路の周囲から突出する外側筒部と、前記2つのコネクタの他方のコネクタの前記コネクタ伝送路が貫通形成され前記外側筒部の内部に挿入されて前記2つのコネクタの前記コネクタ伝送路が同軸上に位置決めされる内側筒部とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の伝送部材の結合構造。
【請求項3】
2つの伝送部材を着脱可能に結合する結合構造であって、
前記2つの伝送部材の端部にそれぞれ設けられ前記各伝送部材の伝送路に接続されたコネクタ伝送路を有する2つのコネクタと、
前記コネクタ伝送路と同一の断面形状のアダプタ伝送路が貫通形成されたアダプタとを備え、
前記アダプタ伝送路の軸心方向の両端に位置する前記アダプタの両端部と、前記2つのコネクタには、前記コネクタ伝送路と前記アダプタ伝送路とが同軸上に位置決めされる位置決め機構と、前記コネクタ伝送路と前記アダプタ伝送路とが前記位置決めされて接続された状態を保持する保持機構とが設けられ、
さらに、操作部材の操作により前記保持機構による前記保持を解除する解除機構が設けられている、
ことを特徴とする伝送部材の結合構造。
【請求項4】
前記位置決め機構は、前記コネクタ伝送路または前記アダプタ伝送路のうちの一方の伝送路と同軸上で前記伝送路の周囲から突出する外側筒部と、前記コネクタ伝送路または前記アダプタ伝送路のうちの他方の伝送路が延長形成され前記アダプタ伝送路と前記コネクタ伝送路が同軸上に位置決めされる内側筒部とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項3記載の伝送部材の結合構造。
【請求項5】
前記保持機構は、前記内側筒部の周囲の前記コネクタの箇所から突設された弾性板、前記弾性板に設けられた爪部、および前記弾性板に設けられた係合部を有する係止爪と、前記外側筒部に設けられ前記爪部が係止する係止溝とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項2または4記載の伝送部材の結合構造。
【請求項6】
前記操作部材は、前記爪部が前記係止溝に係止するロック位置と、前記爪部が前記係止溝から外れるロック解除位置との間で前記コネクタ伝送路の延在方向に沿ってスライド可能に結合されると共に、前記ロック位置に位置するように常時付勢されている、
ことを特徴とする請求項5記載の伝送部材の結合構造。
【請求項7】
前記操作部材には、前記コネクタ伝送路の延在方向に沿って延在し前記係合部に係合可能で前記係止爪を前記係止溝に係脱する方向に変位させるカム面が設けられ、
前記解除機構は、前記係合部と前記カム面とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項6記載の伝送部材の結合構造。
【請求項8】
前記弾性板は、前記コネクタの箇所から突設する方向と直交する方向の幅を有し、
前記爪部は、前記弾性板の先部の幅方向の中央に設けられ、
前記係合部は、前記弾性板の先部の幅方向の両側に設けられ、
前記カム面は、前記幅方向の両側の前記係合部に係合可能に設けられている、
ことを特徴とする請求項7記載の誘電体線路の結合構造。
【請求項9】
前記爪部と前記係合部とが設けられた前記弾性板は、前記内側筒部を挟んで前記内側筒部の周囲の前記コネクタの箇所から互いに対向して一対設けられ、
前記カム面は、前記一対の弾性板の前記各係合部に対応して一対設けられている、
ことを特徴とする請求項8記載の誘電体線路の結合構造。
【請求項10】
前記操作部材を、常時前記ロック位置に位置するように付勢する弾性部材と、前記操作部材に当接可能で前記ロック位置と前記ロック解除位置との間での前記操作部材のスライドを可能とするストッパ機構とを備えている、
ことを特徴とする請求項6記載の誘電体線路の結合構造。
【請求項11】
前記コネクタは、前記コネクタ伝送路に沿った長さを有し、
前記位置決め機構は、前記コネクタの長さ方向の一方の端部に設けられ、
前記2つの伝送部材の少なくとも一方は誘電体線路であり、
前記誘電体線路の端部は、前記コネクタの長さ方向の他方の端部から前記コネクタ伝送路に挿入され、前記コネクタ伝送路に固定されている、
ことを特徴とする請求項1または3記載の伝送部材の結合構造。
【請求項12】
前記コネクタは、前記コネクタ伝送路に沿った長さを有し、
前記位置決め機構は、前記コネクタの長さ方向の一方の端部に設けられ、
前記2つの伝送部材の少なくとも一方は導波管または同軸ケーブルであり、
前記コネクタの長さ方向の他方の端部に、前記コネクタ伝送路が開口する接続用フランジが設けられている、
ことを特徴とする請求項1または3記載の伝送部材の結合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送部材の結合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
高周波信号を伝送するために、同軸ケーブルや導波管などの伝送路を有する伝送部材が使用されている。
実験や試験などにおいて、高周波信号を取り扱う装置同士を伝送部材で接続する場合、同軸ケーブルや導波管といった互いに高周波信号の伝搬モードが異なる伝送部材を組み合わせて使用すること、あるいは、同軸ケーブル同士、あるいは、導波管同士といった互いに高周波信号の伝搬モードが同一の伝送部材を組み合わせて使用することが考えられる。
例えば、第1の装置が、この第1の装置に接続された同軸ケーブルを備え、第2の装置が、この第2の装置に接続された導波管を備える場合、第1の装置と第2の装置を接続する伝送路は、互いに伝搬モードが異なる複数の伝送路を組み合わせて構成することになる。
具体的には、第1の装置と第2の装置を接続する伝送路を構成する伝送部材は、同軸ケーブルと、同軸ケーブの端部に連結された同軸導波管変換器と、同軸導波管変換器に連結される接続用フランジを有する導波管とを含んで構成されている。
この場合、同軸導波管変換器は、第1の装置の同軸コネクタに同軸ケーブルを介して接続される同軸コネクタと、導波管の接続用フランジに連結される接続用フランジとを備えている。
上記の例では、同軸導波管変換器の接続用フランジと導波管の接続用フランジとがねじ締結により着脱可能に接続される。
【0003】
また、サブミリ波と呼ばれる波長λが0.1mmから1mm程度、周波数fが300GHzから3000GHz程度の高周波信号が、次世代の移動通信システムで使用されることから、このような高周波信号を低損失で伝送することができる伝送路として誘電体導波路(誘電体線路)が利用されつつある。
このような誘電体導波路を、同軸ケーブルや導波管と組み合わせて伝送路を構成する場合においても、上述した場合と同様に、接続用フランジどうしをねじ締結することで着脱可能に接続することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-157486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、実験や試験の内容に応じて装置や伝送路の構成が変更されると、伝送路の組み立てや分解を行なう必要が生じる。
その場合、伝送路の組み立てや分解を行なう毎に、手間が掛かるねじの締結作業やねじの取り外し作業が必要となり、作業性の向上を図る上で改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、高周波信号を伝送する伝送路が複数の伝送路を組み合わせて構成される場合に、作業性の向上を図る上で有利な高周波信号の伝送路の結合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため本発明の一実施形態は、2つの伝送部材を着脱可能に結合する結合構造であって、前記2つの伝送部材の端部にそれぞれ設けられ前記各伝送部材の伝送路に接続されたコネクタ伝送路を有する2つのコネクタを備え、前記各コネクタには、前記各コネクタの前記コネクタ伝送路が同軸上に位置決めされる位置決め機構と、前記各コネクタの前記コネクタ伝送路が前記位置決めされて接続された状態を保持する保持機構とが設けられ、さらに、操作部材の操作により前記保持機構による前記保持を解除する解除機構が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、2つの伝送部材を着脱可能に結合する結合構造であって、前記2つの伝送部材の端部にそれぞれ設けられ前記各伝送部材の伝送路に接続されたコネクタ伝送路を有する2つのコネクタと、前記コネクタ伝送路と同一の断面形状のアダプタ伝送路が貫通形成されたアダプタとを備え、前記アダプタ伝送路の軸心方向の両端に位置する前記アダプタの両端部と、前記2つのコネクタには、前記コネクタ伝送路と前記アダプタ伝送路とが同軸上に位置決めされる位置決め機構と、前記コネクタ伝送路と前記アダプタ伝送路とが前記位置決めされて接続された状態を保持する保持機構とが設けられ、さらに、操作部材の操作により前記保持機構による前記保持を解除する解除機構が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、2つの伝送部材の端部にコネクタを取り付けておけば、ねじの締結、取り外し作業を要せず、操作部材のワンタッチ操作により、2つの伝送部材の結合および結合解除を行なえる。
また、本発明の一実施形態によれば、2つの伝送部材の端部にコネクタを取り付け、アダプタを用意しておけば、ねじの締結、取り外し作業を要せず、操作部材のワンタッチ操作により、2つの伝送部材の結合および結合解除を行なえる。
したがって、通信システムの試験を行なう場合に極めて好適となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態の説明図で、(A)は誘電体線路と導波管とが第1コネクタと第2コネクタを介して着脱可能に結合された状態の平面図、(B)は同断面正面図である。
図2】誘電体線路の端部に第1コネクタが取り付けられた状態の斜視図である。
図3】(A)は誘電体線路の端部に第1コネクタが取り付けられた状態の平面図、(B)は同正面図である。
図4】誘電体線路の端部に第1コネクタが取り付けられた状態の断面正面図である。
図5】(A)は第1コネクタ本体の斜視図、(B)は同側面図である。
図6】(A)は第1コネクタ本体の平面図、(B)は同断面正面図である。
図7】外側筒状部材を構成する分割体の説明図で、(A)は分割体の斜視図、(B)は同側面図、(C)は同平面図、(D)は同断面正面図である。
図8】操作部材を構成する2つの分割体の説明図で、(A)は一方の分割体の斜視図、(B)は他方の分割体の斜視図である。
図9】操作部材を構成する分割体の説明図で、(A)は分割体の平面図、(B)は同断面正面図、(C)はカム面部分の拡大図である。
図10】第2コネクタの斜視図である。
図11】第2コネクタの断面正面図である。
図12】第2コネクタ本体の斜視図である。
図13】第2コネクタ本体の説明図で、(A)は第2コネクタ本体の平面図、(B)は同断面正面図、(C)、(D)は同側面図である。
図14】係止爪の説明図で、(A)は係止爪の斜視図、(B)は同平面図、(C)は同側面図、(D)は同正面図である。
図15】第1筒状部材を構成する分割体の説明図で(A)は分割体の平面図、(B)は同斜視図、(C)は同断面正面図、(D)は同側面図である。
図16】第2の実施の形態の説明図で、(A)は誘電体線路と同軸ケーブルとが第1コネクタと第2コネクタを介して着脱可能に結合された状態の平面図、(B)は同断面正面図である。
図17】第3の実施の形態の説明図で、(A)は2本の誘電体線路が2つの第1コネクタとアダプタを介して着脱可能に結合された状態の平面図、(B)は同断面正面図である。
図18】アダプタの斜視図である。
図19】アダプタの断面正面図である。
図20】アダプタ本体の説明図で、(A)はアダプタ本体の斜視図、(B)は同平面図、(C)は同断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、導波管Wと誘電体線路Dとを着脱可能に結合する第1の実施の形態の結合構造を図1図15を参照して説明する。
第1の実施の形態では、図1に示すように、誘電体線路Dの端部に第1コネクタ10が設けられ、導波管Wの端部に第2コネクタ60が設けられ、第1コネクタ10と第2コネクタ60とにより誘電体線路Dと導波管Wとがワンタッチで着脱可能に結合される。
なお、伝送路をなす誘電体線路Dの断面形状と、導波管Wの伝送路をなす断面形状とは同一である。
【0010】
図2図4に示すように、誘電体線路Dの端部に結合される第1コネクタ10は、第1コネクタ本体12と、外側筒状部材14と、操作部材16とを備えている。なお、第1コネクタ本体12、外側筒状部材14、操作部材16には金属材料や合成樹脂材料など従来公知の様々な材料が使用可能である。
図5に示すように、第1コネクタ本体12は、第1矩形部20、第2矩形部22、第3矩形部24、第4矩形部26がそれらの順で同軸上に並べられて形成され、それら第1矩形部20、第2矩形部22、第3矩形部24、第4矩形部26はそれらの順に断面形状が次第に大きくなる。なお、第4矩形部26などを断面が円環状にするなど任意である。
図6(B)に示すように、第1コネクタ本体12は中空状を呈している。
図6(A)、(B)に示すように、第1矩形部20と第2矩形部22の内部には、誘電体線路Dと同一の断面形状のコネクタ伝送路1202が形成され、第3矩形部24と第4矩形部26の内部にはコネクタ伝送路1202に接続されコネクタ伝送路1202から離れるにつれて次第に断面積が大きくなる断面が矩形の空間部1204が形成されている。
【0011】
第2矩形部22の上下の面の両側には、外側筒状部材14を取り付けるための2つの雌ねじ2202が形成され、第2矩形部22の上面の中央には、誘電体線路Dを固定するための雌ねじ2204が貫通形成されている。
また、第3矩形部24の上面に、ストッパピン50を取り付けるための雌ねじ2402が形成されている。
図4に示すように、誘電体線路Dは、空間部1204からコネクタ伝送路1202に挿入され、雌ねじ2204に螺合するねじ2205によりコネクタ伝送路1202の壁面に押し付けられ、コネクタ伝送路1202に固定されている。
誘電体線路Dの先部D1は、断面が段階的に小さくなるように複数の段部が形成され、高周波信号の伝送効率の低下が抑制されている。
【0012】
図7に示すように、外側筒状部材14は、同形同大の2つの分割体14A、14Bで構成されている。
分割体14A、14Bは、互いに対向する一対の側板部30と、一対の側板部30の端部を接続する接続板部32とを備えている。
接続板部32の外面の長手方向の中間部には係止溝3202が接続板部32の幅方向に貫通して形成され、係止溝3202寄りの接続板部32の端部の箇所には、接続板部32を第1コネクタ本体12の第2矩形部22に取り付けるための2つのねじ挿通孔3204が形成され、また、誘電体線路Dをコネクタ伝送路1202に取り付けるねじ2205の操作が第1コネクタ10の外部からできるように切り欠き3205が設けられている。
一対の側板部30と接続板部32の内側には、第1コネクタ本体12の第1矩形部20の半分の厚さで第1矩形部20の長さよりも大きい長さを有する第1半部空間部1402と、第2矩形部22の半分の厚さの第2半部空間部1404とが形成されている。
図4に示すように、2つの分割体14A、14Bの接続板部32を上下に向けて第1コネクタ本体12の第1矩形部20と第2矩形部22に被せ、ねじ挿通孔3204に挿通したねじを第2矩形部22の雌ねじ2202に螺合し、2つの分割体は第1コネクタ本体12に取り付けられている。
【0013】
このように2つの分割体14A、14Bが第1矩形部20と第2矩形部22に取り付けられた状態で、2つの分割体14A、14Bの一対の側板部30の端面どうしは合され、2つの分割体14A、14Bの第1半部空間部1402の長さ方向の中間部まで2つの分割体14A、14Bの内面にその外面が接触した状態で第1矩形部20が収容され、2つの分割体14A、14Bの第2半部空間部1404に2つの分割体14A、14Bの内面にその外面が接触した状態で第2矩形部22が収容される。
また、第1矩形部20の先端面2002の前方に位置する外側筒状部材14の箇所は、2つの分割体14A、14Bの第1半部空間部1402により断面が矩形で、後述する相手方の内側筒部68が挿入されて位置決めされる外側筒部14Cを構成している。
外側筒部14Cは、コネクタ伝送路1202と同軸上に位置し、コネクタ伝送路1202の周囲から突出している。
【0014】
図8図9に示すように、操作部材16は同形同大の2つの分割体16A、16Bで構成され、図4に示すように、2つの分割体16A、16Bが組み付けられることで、第1コネクタ本体12の第3矩形部24と外側筒状部材14とを覆う中空の操作部材16が構成される。
各分割体16A、16Bは、外側筒状部材14の半分の厚さ部分を覆う一対の第1側板部40と、それら第1側板部40を接続する第1接続板部42と、外側筒状部材14の端部の半部の厚さ部分から第1コネクタ本体12の第3矩形部24の半分の厚さ部分を覆う一対の第2側板部44と、それら第2側板部44を接続する第2接続板部46とを備えている。
第1接続板部42には、後述する係止爪64の弾性板82の幅よりも広い幅の第1開口部4202が延在形成され、第1開口部4202の延在方向の一端に第1接続板部42の幅方向の両端を連結する連結バー4204が設けられ、第1開口部4202の延在方向の他端に、第1開口部4202よりも広い幅の第2開口部4206が設けられている。
【0015】
第1開口部4202の幅方向の両側の第1接続板部42の箇所に、後述する係止爪64の係合部8202が係合する一対のカム面48が設けられている。
図9(C)に示すように、カム面48は、第1接続板部42の先端から次第に上昇する第1傾斜面4802と、第1傾斜面4802の上端に続く第1上昇面4804と、第1上昇面4804に続き第1上昇面4804から離れるにつれて次第に下降する第2傾斜面4806と、第2傾斜面4806の下端に続く第1平坦面4808とを有し、第1平坦面4808の端部に第2開口部4206の幅方向の両端が位置している。
また、各分割体16A、16Bの第1接続板部42寄りの第2接続板部46の幅方向の中央の箇所に長孔4602が形成されている。
【0016】
図8に示すように、一方の分割体16Aの第1接続板部42寄りの第2接続板部46の幅方向の両側にねじ挿通孔4604が設けられ、他方の分割体16Bの第1接続板部42寄りの第2接続板部46の幅方向の両側に雌ねじ4606が形成され、それら分割体16A、16Bを第1コネクタ本体12の第3矩形部24と外側筒状部材14を覆うように配置し、ねじ挿通孔4604に挿通されたねじが雌ねじ4606に螺合することで第1コネクタ本体12の第3矩形部24と外側筒状部材14上に操作部材16が組み付けられている。
一対の分割体16A、16Bから操作部材16が組み付けられることで、一対の分割体16A、16Bの第1側板部40の端面どうし、第2側板部44の端面どうしは合され、操作部材16は第1コネクタ本体12と外側筒状部材14に対してコネクタ伝送路1202の軸心方向にスライド可能に結合される。
【0017】
図4に示すように、一方の分割体16Aの長孔4602を介してストッパピン50の雄ねじ5002が、第1コネクタ本体12の第3矩形部24の雌ねじ2402に螺合され、操作部材16は、ストッパピン50が長孔4602内で移動できる範囲内で操作部材16は第1コネクタ本体12にスライド可能に結合されている。
また、長孔4602を介して、誘電体線路Dをコネクタ伝送路1202に取り付けるねじ2205の回転操作ができるように図られている。
図4図8図9に示すように、長孔4602を挟んで一対の第1側板部40および第1接続板部42と反対に位置する一対の第2側板部44および第2接続板部46の箇所は、第1コネクタ本体12の第3矩形部24との間に矩形枠状のスプリング配置用空間部1602が形成されるように薄肉に形成されている。
【0018】
なお、図2図8に示すように、一対の分割体16A、16Bから操作部材16が組み付けられることで、操作部材16は、一対の分割体16A、16Bの各第1側板部40により構成された一対の第3側板部40Aと、一対の分割体16A、16Bの各第2側板部44により構成された一対の第4側板部44Aと、一対の第1接続板部42と、一対の第2接続板部44とを有して中空状に構成される。
図4に示すように、スプリング配置用空間部1602に操作部材16を後述するロック位置に付勢する弾性部材である矩形枠状に巻回されたスプリング52が配置されている。
スプリング52の一端は、一対の第2接続板部46および一対の第4側板部44Aの内面の段部に当接し、スプリング52の他端は、第1コネクタ本体12の第4矩形部26の段部に当接し、操作部材16を第1接続板部42方向に、すなわち図4に示すロック位置に常時付勢している。
したがって、図4に示すように、スプリング52の付勢力により操作部材16が第1接続板部42方向に付勢され、ストッパピン50が長孔4602の一端に係止した操作部材16の位置がロック位置となり、不図示ではあるが、スプリング52の付勢力に抗して操作部材16を第1コネクタ本体12の第4矩形部26方向にスライドさせ、ストッパピン50が長孔4602の他端に係止した操作部材16の位置がロック解除位置となる。
本実施の形態では、操作部材16に当接可能で後述するロック位置と後述するロック解除位置との間での操作部材16のスライドを可能とするストッパ機構が、ストッパピン50と長孔4602とで構成されている。
【0019】
図10図11に示すように、導波管Wの端部に結合される第2コネクタ60は、第2コネクタ本体62と、係止爪64と、第1筒状部材66と、内側筒部68とを備えている。なお、第2コネクタ本体62、係止爪64、第1筒状部材66、内側筒部68には金属材料や合成樹脂材料など従来公知の様々な材料が使用可能である。
図12図13に示すように、第2コネクタ本体62には、導波管Wの伝送路と同一の断面形状のコネクタ伝送路6202が貫通形成され、第2コネクタ本体62は、コネクタ伝送路6202の軸心方向に沿った長さを有している。
第2ネクタ本体62の長さ方向の一方の端部には、導波管Wの端部の接続用フランジW1(図1参照)が結合される接続用フランジ70が形成され、接続用フランジ70には雌ねじ7002、ノックピン7003、相手方のノックピンが結合されるノックピン用孔7004が設けられ、接続用フランジ70の中央には、コネクタ伝送路6202が開口する円柱状の凸部7006が設けられ、接続用フランジ70は導波管Wの端部の接続用フランジW1にそれら雌ねじ7002、ノックピン7003、ノックピン用孔7004、凸部7006を介して連結されている。
なお、この結合構造は、導波管Wどうしを結合する従来の結合構造と同様であり、接続用フランジの形状は、JEITA規格で定められている。
【0020】
第2コネクタ本体62の長さ方向の他方の端部の中央には、断面が矩形の内側筒部68が突設されている。
内側筒部68には、第2コネクタ本体62のコネクタ伝送路6202が貫通形成されている。
内側筒部68の基部には、断面が矩形の第1矩形部72が設けられ、第1矩形部72の基部には、第1矩形部72の断面よりも大きい矩形の第2矩形部74が設けられ、第2矩形部74の基部には、第2矩形部74の断面よりも大きい矩形の第3矩形部76が設けられ、第3矩形部76と接続用フランジ70との間は断面が円形の胴部78で接続されている。
第2矩形部74の上下の面には、第1筒状部材66を取り付けるための雌ねじ7402が設けられている。
【0021】
図14に示すように、係止爪64は、取り付け板部80と、弾性板82と、爪部84とを備えている。
取り付け板部80は矩形枠状を呈し、ほぼ矩形状の開口部8002を有している。
弾性板82は、開口部8002の互いに対向する2辺からそれぞれ突設され、したがって、弾性板82は互いに対向して2つ設けられている。
図11に示すように、弾性板82を上下に位置させた状態で取り付け板部80の開口部8002に第1矩形部72が挿入され、開口部8002に第1矩形部72が挿入された状態で、取り付け板部80の4つの端面は第2矩形部74の4つの側面と同一面上に位置し、弾性板82が突出する取り付け板部80の面は、第1矩形部72の面と同一面上に位置する。
図14に示すように、弾性板82の先部には、弾性板82の幅を大きくした幅広部が設けられ、弾性板82の延長上の幅広部の箇所に爪部84が設けられ、爪部84の両側から突出する幅広部の箇所は、カム面48に係合する一対の係合部8202として形成されている。
爪部84は、2つの弾性板82の係合部8202の互いに対向する面に設けられている。
爪部84は、弾性板82の幅と同じ幅で延在している。
爪部84は、弾性板82に直交する係止面8402と、係止面8402の先端から弾性板82の先端に至るにつれて次第の弾性板82に近づく傾斜面8404とを備えている。
【0022】
図15に示すように、第1筒状部材66は、同形同大の2つの分割体66A、66Bで構成されている。
分割体66A、66Bは、互いに対向する一対の側板部86と、一対の側板部86の端部を接続する接続板部88とを備えている。
接続板部88の端部の両側には2つのボルト挿通孔8802が形成されている。
この2つのボルト挿通孔8802が形成された箇所の分割体66A、66Bの内面は、図11に示すように、第2コネクタ本体62の第2矩形部74の半分が挿入される大きさで形成され、残りの内面は、係合部8202を含む弾性板82が弾性変形できる大きさで形成されている。
【0023】
図10図11に示すように、弾性板82を上下に位置させ取り付け板部80の開口部8002に第1矩形部72が挿入された状態で、2つのボルト挿通孔8802が位置する2つの分割体66A、66Bの端部を第1矩形部72に被せ、ボルト挿通孔8802に挿通された皿ねじを第2コネクタ本体62の第2矩形部74の雌ねじ7402に螺合させ、で一対の分割体66A、66Bを第2コネクタ本体62に取り付けると、第2コネクタ60が構成される。
係止爪64の取り付け板部80は、第2矩形部74の先端面7404と、接続板部88の内面の段差部8804により挟持され、第2コネクタ本体62に係止爪64が取り付けられる。
第2コネクタ60が完成された状態で、1対の分割体66A、66Bの一対の側板部86の端面どうしは合わさり、一対の弾性板82および一対の爪部84の周囲と第1筒状部材66の内面との間に矩形枠状の空間部6602が形成され、爪部84を含む一対の弾性板82がその厚さ方向に弾性変形できるように図られている。
【0024】
第1の実施の形態では、誘電体線路Dと導波管Wとを結合する場合、図4に示すように、誘電体線路Dの端部にねじ2205、コネクタ伝送路1202を介して第1コネクタ10を取り付け、図1に示すように、導波管Wに接続用フランジW1、70を介して第2コネクタ60を取り付ける。
そして、図4図11に示すように、第1コネクタ10の操作部材16の一対の第1接続板部42を上下に位置させ、第2コネクタ60の一対の爪部84を上下に位置させ、第1コネクタ10と第2コネクタ60とを近づけていき、図2に示すように、第1コネクタ10の操作部材16の一対の第1接続板部42の部分と一対の第3側板部40Aの部分とからなる中空の矩形部分を、第2コネクタ60の一対の爪部84の内側に挿入する。
【0025】
第1コネクタ10と第2コネクタ60とをさらに近づけると、第2コネクタ60の内側筒部68が、第1コネクタ10の外側筒部14Cの内部に挿入されていき、一対の係合部8202が一対のカム面48の第1傾斜面4802と第1上昇面4804により案内されて一対の弾性板82が第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202と直交する方向で第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202から離れる方向に弾性変形し、爪部84が第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202から離れる方向に変位する。
第2コネクタ60の内側筒部68が、第1コネクタ10の外側筒部14Cの内部に挿入されることにより、第1コネクタ10のコネクタ伝送路1202と第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202は同軸上に位置決めされ、したがって、本実施の形態では、内側筒部68と外側筒部14Cとにより第1コネクタ10のコネクタ伝送路1202と第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202とを同軸上に位置決めする位置決め機構が構成されている。
第1コネクタ10と第2コネクタ60とをさらに近づけると、第2コネクタ60の内側筒部68の先端面6802が第1コネクタ本体12の第1矩形部20の先端面2002に当接し、一対の係合部8202が第2傾斜面4806から第1平坦面4808に至る。
【0026】
一対の係合部8202が第2傾斜面4806から第1平坦面4808に至った状態で、弾性板82が図4に示すように当初の取り付け板部80から直交して延在する平坦な状態に復帰し、爪部84が下降して係止溝3202に侵入し、爪部84の係止面8402が係止溝3202の被係止面3202Aに係止し、図1(B)に示すように、第2コネクタ60の内側筒部68の先端面6802が第1コネクタ10の第1コネクタ本体12の第1矩形部20の先端面2002に当接した状態が保持される。
本実施の形態では、一対のカム面48と、一対の係合部8202と、一対の爪部84と、係止溝3202とによりコネクタ伝送路1202とコネクタ伝送路6202とを同軸上で位置決めされて接続された状態を保持する保持機構が構成されている。
したがって、導波管Wと誘電体線路Dとの間で高周波信号が第1コネクタ10のコネクタ伝送路1202と第2コネクタ60のコネクタ伝送路6202を介して伝送される。
【0027】
また、導波管Wと誘電体線路Dの結合を解除する場合には、操作部材16をスプリング52の付勢力に抗して図4に示すロック位置からロック解除位置にスライドさせる。
この操作部材16のロック位置からロック解除位置へのスライドにより、一対の係合部8202が、第1平坦面4808から第2傾斜面4806に乗り上げ、この乗り上げにより弾性板82が弾性変形して爪部84が係止溝3202から外れる方向に変位する。
操作部材16をさらにロック解除位置側にスライドさせると、一対の係合部8202が第2傾斜面4806を通過して第1上昇面4804に乗り上がっていく。
操作部材16のロック解除位置では、一対の係合部8202は第1上昇面4804に乗り上げられ、爪部84が係止溝3202から外れた状態となる。
したがって、操作部材16をロック位置からロック解除位置にスライドさせ、第1コネクタ10と第2コネクタ60とを離す方向に移動させると、第1コネクタ10と第2コネクタ60とは引き離される。
本実施の形態では、弾性板82、爪部84、係合部8202を有する係止爪64と、一対のカム面48とにより、操作部材16の操作で、コネクタ伝送路1202とコネクタ伝送路6202とを同軸上で位置決めされて接続された状態の保持を解除する解除機構が構成されている。
【0028】
第1の実施の形態によれば、誘電体線路Dに第1コネクタ10を取り付け、導波管Wに第2コネクタ60を取り付けておけば、ねじの締結作業を要せず、操作部材16のワンタッチ操作により、誘電体線路Dと導波管Wの結合および結合解除を行なえる。
したがって、通信システムの試験を行なう場合に極めて好適となる。
【0029】
(第2の実施の形態)
次に、誘電体線路Dと同軸ケーブルCとを着脱可能に結合する第2の実施の形態の結合構造について図16を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同様な箇所、部材に同一の符号を付してその説明を簡略あるいは省略し、異なった箇所を重点的に説明する。
第1の実施の形態と同様に、誘電体線路Dに第1コネクタ10が取り付けられている。
同軸ケーブルCの端部に、同軸導波管変換器Tが取り付けられ、同軸導波管変換器Tの接続用フランジT1と、第2コネクタ60の接続用フランジ70を介して同軸導波管変換器Tと第2コネクタ60とが結合されている。
第2の実施の形態によれば、誘電体線路Dに第1コネクタ10を取り付け、同軸ケーブルCに同軸導波管変換器Tと第2コネクタ60とを取り付けておけば、ねじ締結を要せず、第1の実施の形態と同様に、操作部材16のワンタッチ操作により、誘電体線路Dと同軸ケーブルCの結合および結合解除を行なえる。
したがって、通信システムの試験を行なう場合などに極めて好適となる。
【0030】
(第3の実施の形態)
次に、誘電体線路Dどうしを着脱可能に結合する第3の実施の形態の結合構造について図17から図20を参照して説明する。
図17(B)に示すように、2本の誘電体線路Dそれぞれに第1の実施の形態と同様に第1コネクタ10が取り付けられている。
そして、図18図19に示すように、2本の誘電体線路Dを着脱可能に接続するためのアダプタ90が設けられている。
アダプタ90は、アダプタ本体92に加え、第1の実施の形態の第2コネクタ60と同様な、内側筒部68と、係止爪64と、第1筒状部材66とを2つずつ備えている。なお、アダプタ本体92には金属材料や合成樹脂材料など従来公知の様々な材料が使用可能である。
図20に示すように、アダプタ本体92には、誘電体線路Dと同一の断面形状のアダプタ伝送路94が貫通され、内側筒部68にアダプタ伝送路94が貫通されている。
アダプタ90は、アダプタ本体92の長さ方向の両端に、第1の実施の形態の第2コネクタ60と同様な内側筒部68と、係止爪64と、第1筒状部材66とが設けられている。
【0031】
第3の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、アダプタ伝送路94の軸心方向の両端に位置するアダプタ90の両端部と、2つの第1コネクタ10には、コネクタ伝送路1202とアダプタ伝送路94とが同軸上に位置決めされる位置決め機構と、コネクタ伝送路1202とアダプタ伝送路94とが位置決めされて接続された状態を保持する保持機構と、操作部材16の操作により保持機構による保持を解除する解除機構が設けられている。
第1の実施の形態と同様に、位置決め機構は内側筒部68と外側筒部14Cとにより構成され、保持機構は、一対のカム面48と、一対の係合部8202と、一対の爪部84と、係止溝3202とにより構成され、解除機構は、弾性板82、爪部84、係合部8202を有する係止爪64と、操作部材16のカム面48とにより構成されている。
このような第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、2本の誘電体線路Dを2つの第1コネクタ10とアダプタ90を介して、2つの操作部材16のスライドによるワンタッチ操作により着脱可能に結合することができる。
したがって、通信システムの試験を行なう場合などに極めて好適となる。
【符号の説明】
【0032】
10 第1コネクタ
12 第1コネクタ本体
1202 コネクタ伝送路
14 外側筒状部材
14A、14B 分割体
14C 外側筒部
16 操作部材
16A、16B 分割体
20 第1矩形部
22 第2矩形部
24 第3矩形部
26 第4矩形部
48 カム面
50 ストッパピン
52 スプリング
60 第2コネクタ
62 第2コネクタ本体
6202 コネクタ伝送路
64 係止爪
66 第1筒状部材
68 内側筒部
70 接続用フランジ
72 第1矩形部
74 第2矩形部
76 第3矩形部
78 胴部
80 取り付け板部
82 弾性板
8202 係合部
84 爪部
90 アダプタ
92 アダプタ本体
94 アダプタ伝送路
W 導波管
D 誘導体線路
C 同軸ケーブル
T 同軸導波管変換器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20