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特開2023-177688電子ファイル保存処理装置、電子ファイル保存処理プログラムおよび電子ファイル保存処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177688
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】電子ファイル保存処理装置、電子ファイル保存処理プログラムおよび電子ファイル保存処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231207BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090486
(22)【出願日】2022-06-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】512192554
【氏名又は名称】株式会社ユーエスエス
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(74)【代理人】
【識別番号】100159178
【弁理士】
【氏名又は名称】榛葉 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】與良 剛
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】取引関係書類の管理の手間を削減する電子ファイル保存処理装置、電子ファイル保存処理プログラム及び電子ファイル保存処理方法を提供する。
【解決手段】電子ファイル保存システム1では、任意のユーザIDによりログインした端末20に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄及びメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、電子ファイル入力欄、書類情報入力欄及び送信先情報入力欄が入力され、電子ファイル送信指示が行われると、電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けてサーバ10の送信側記憶エリア14Aに保存し、送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、メッセージ入力欄に入力された情報を送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する電子ファイル保存処理装置であって、
一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信手段と、
前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信手段と、を有し、
前記送信手段は、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、電子ファイル保存処理装置。
【請求項2】
前記送信側記憶エリアおよび/または前記受信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルおよび/または前記書類情報入力欄へ入力された情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段をさらに有する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記電子ファイルを、前記送信先情報入力欄に入力された受信者情報に関連付けて前記送信側記憶エリアに記憶することで、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを受信者に閲覧可能とする、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項4】
承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、をさらに備え、
前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項5】
承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、をさらに備え、
前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項6】
前記承認者設定手段は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができ、
前記承認手段は、前記承認経路の順番に応じて、承認者による前記電子ファイルの承認を可能とする、請求項4または5に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項7】
前記端末に電子ファイル入力欄および書類情報入力欄を表示する保存情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄および前記書類情報入力欄が入力され、電子ファイル保存指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存する保存手段をさらに有する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項8】
ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する処理をコンピューターに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、
一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信処理と、
前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信処理と、を行い、
前記送信処理において、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、電子ファイル保存処理プログラム。
【請求項9】
請求項7に記載の電子ファイル保存処理装置を用いた電子ファイル保存処理方法であって、
前記電子ファイル保存処理装置が提供する電子ファイル保存処理サービスを利用できるユーザを会員ユーザ、利用できないユーザを非会員ユーザとした場合に、
会員ユーザ間の取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記送信手段および前記受信手段により、送信側の会員ユーザの前記送信側記憶エリアおよび受信側の会員ユーザの前記受信側記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能であり、
会員ユーザと非会員ユーザとの取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記保存手段により、会員ユーザの記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能である、電子ファイル保存処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ間における取引関係書類の電子ファイルを保存する処理を行う電子ファイル保存処理装置、電子ファイル保存処理プログラムおよび電子ファイル保存処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、重要書類の電子データを適切に保管する仕組みが求められている。たとえば、特許文献1では、帳票などの電子ファイルを、担当者の指示に基づいてサーバーに保存する文書管理システムが知られている。
また、2022年1月から施行された改正電子帳簿保存法では、タイムスタンプ要件等が緩和される一方、電子取引に関するデータ保存の義務化が盛り込まれた。大企業のみならず中小企業においても、電子取引の記録を電子的に保存することが必要になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-103592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、取引関係書類を電子データとして保管するためには、特定のシステムに適した電子データを準備する必要があり、手間がかかるという課題があった。
また、発注者と受注者の間でやり取りされる取引関係書類の電子ファイルは、発注者と受注者の両方でそれぞれが保管する必要があり、管理に手間がかかるという課題もあった。たとえば、特許文献1に記載のシステムにおいて、企業Aから企業Bに発行した請求書を企業Aおよび企業Bでそれぞれ電子的に保存する場合、請求書の発行元である企業Aは、企業Aの担当者が、作成した請求書のデータをそのまま、または紙で印刷した請求書をスキャンなど電子化して特定のデータベースに保存するとともに、請求書を企業Bに別途郵送やメールなどで送付する。そして、発行先の企業Bでも、企業Bの担当者が、郵送やメールで受領した請求書をスキャンまたはダウンロードし、特定のデータベースに保存する必要があった。そのため、このような電子ファイルの管理上の手間を削減することが希求されている。
【0005】
上記課題を踏まえ、本発明は、発注者と受注者に生じていた取引関係書類の管理の手間を削減することができる電子ファイル保存処理装置、電子ファイル保存処理プログラムおよび電子ファイル保存処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子ファイル保存処理装置は、ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する電子ファイル保存処理装置であって、一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信手段と、前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信手段と、を有し、前記送信手段は、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記送信側記憶エリアおよび/または前記受信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルおよび/または前記書類情報入力欄へ入力された情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段をさらに有する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記送信手段は、前記電子ファイルを、前記送信先情報入力欄に入力された受信者情報に関連付けて前記送信側記憶エリアに記憶することで、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを受信者に閲覧可能とする構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、をさらに備え、前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、をさらに備え、前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記承認者設定手段は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができ、前記承認手段は、前記承認経路の順番に応じて、承認者による前記電子ファイルの承認を可能とする構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記端末に電子ファイル入力欄および書類情報入力欄を表示する保存情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄および前記書類情報入力欄が入力され、電子ファイル保存指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存する保存手段をさらに有する構成とすることができる。
本発明に係る電子ファイル保存処理プログラムは、ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する処理をコンピューターに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信処理と、受信者により受信操作端末から出力された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルを複製し、前記受信操作端末からアクセス可能な受信側記憶エリアに保存する受信処理と、を行い、前記送信処理において、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する。
本発明に係る電子ファイル保存処理方法は、上記電子ファイル保存処理装置が提供する電子ファイル保存処理サービスを利用できるユーザを会員ユーザ、利用できないユーザを非会員ユーザとした場合に、会員ユーザ間の取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記送信手段および前記受信手段により、送信側の会員ユーザの前記送信側記憶エリアおよび受信側の会員ユーザの前記受信側記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能であり、会員ユーザと非会員ユーザとの取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記保存手段により、会員ユーザの記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発注者と受注者に生じていた取引関係書類の管理の手間を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る電子ファイル保存システムの構成図である。
図2】送信情報入力画面における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。
図3】送信情報入力画面における書類情報の入力方法を説明するための図である。
図4】送信情報入力画面における送信情報の入力方法を説明するための図である。
図5】承認経路を説明するための図である。
図6】保存画面における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。
図7】保存画面における書類情報の入力方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る電子ファイル保存処理装置の実施形態を、図を参照して説明する。なお、本発明において保存の対象となる電子ファイルは、特に限定されないが、本実施形態では、電子帳簿保存法の対象とされる国税関係書類の電子ファイルを例示して説明する。また、本発明の電子ファイルのデータ形式も、特に限定されず、たとえば公知のアプリケーションやソフトウェア(たとえば文書作成ソフトや表計算ソフトなど)で作成した電子ファイル(テキストファイル、文書ファイルや表計算ファイル)であってもよいし、画像などの電子ファイル(画像ファイル)であってもよいし、また、インターネットでダウンロードした電子ファイル、あるいは紙ファイルをスキャンし電子データに変換した電子ファイル(たとえばPDFファイル)であってもよい。本実施形態では、テキストファイル、文書ファイル、表計算ファイル、画像ファイル、PDFファイルのいずれも利用することができるものとする。
【0010】
図1は、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を示す構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1は、電子ファイル保存処理装置として機能するサーバー10と、複数の操作端末20~40から構成される。操作端末20~40は、パーソナルコンピューター、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンなどの情報処理端末であり、サーバー10と通信する通信機能、キーボードやタッチパネルなどのユーザが情報を入力するための入力機能、ディスプレイなどのユーザに情報を表示する表示機能を有する。本実施形態に係る電子ファイル保存システム1で提供するサービスは、インターネットのウェブブラウザで提供されるASP(Application Service Provider)型のサービスであり、操作端末20~40は、インターネットに接続でき、ウェブブラウザを起動できるものであれば特に限定されない。
【0011】
また、本実施形態において、操作端末20は企業AのユーザA1が、操作端末30は企業BのユーザB1が、操作端末30は企業CのユーザC1が操作するものとして説明する。また、図示していないが、企業Aには、ユーザA1以外のユーザA2~A4が操作する操作端末があり、これら操作端末もサーバー10と接続し、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用できるものとする。なお、以下においては、企業AのユーザA1および企業BのユーザB1が、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用しており、企業CのユーザC1は本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用していないものとして説明する。なお、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用しているユーザA1,B1を会員ユーザA1,B2とも称し、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いたサービスを利用していないユーザC1を非会員ユーザC1とも称す。
【0012】
サーバー10は、本実施形態に係る電子ファイル保存処理を実行する電子ファイル保存処理装置であり、たとえばクラウド上に設置されるサーバーである。サーバー10は、図1に示すように、本実施形態に係る電子ファイル保存処理プログラムを実行する処理装置11と、本実施形態に係る電子ファイル保存処理プログラムを記憶する記憶装置12と、各操作端末20~40と通信するための通信装置13と、電子ファイルや当該電子ファイルに関連する情報を記憶するデータベース14とを有する。なお、本実施形態では、データベース14には、会員企業A,Bごとにアクセス可能な記憶エリア14A,14Bが設定されており、各会員企業A,Bの会員ユーザA1,B1は、自身が所属する会員企業A,Bの情報を権限に応じて登録、閲覧等可能となっている。
【0013】
また、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1は、電子帳簿保存法に準拠したシステムとなっている。ここで、電子帳簿保存法における電子ファイルの保存区分は、(a)電子帳簿等保存、(b)スキャナ保存、(c)電子取引データ保存の3種類に分けられるが、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、全ての区分の電子ファイルを対象として保存することができる。また、自社で作成した取引関係書類の電子ファイルは、後述する保存機能により自社の記憶エリア14Aだけに保存することができるとともに、送信機能により他社に属するユーザに送信することで自社ユーザの記憶エリア14Aおよび他社ユーザの記憶エリア14Bの両方に保存することもできる。また、電子帳簿保存法における電子ファイルの保存要件には、(1)システム概要に関する書類の備え付け、(2)見読可能装置の備え付け、(3)検索機能の確保、(4)データの真実性を担保する措置があるが、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、後述するように、電子ファイルは書類情報と関連付けて保存されることで検索機能が確保されるとともに、データの訂正・削除の履歴がデータベース14に記録されることでデータの真実性を担保する措置が取られている。以下に、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1の各種機能について説明する。
【0014】
(送信処理)
処理装置11は、CPUなどの演算装置であり、記憶装置12に記憶された電子ファイル保存処理プログラムを実行することで、送信者が発行する取引関係書類の電子ファイルを受信者に対して送信する送信処理を実行する。以下においては、図1に示す会員企業AのユーザA1から会員企業BのユーザB1へと電子ファイルを送信する場面を例示し、データベース14のうち企業Aでアクセス可能な記憶エリア14Aを送信側記憶エリア14Aとし、データベース14のうち企業Bでアクセス可能な記憶エリア14Bを受信側記憶エリア14Bとして説明する。
【0015】
具体的に、処理装置11は、まず、図2に示すような送信情報入力画面を表示することで、送信側のユーザA1に送信する電子ファイルを選択させる。なお、図2は、送信情報入力画面における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。ユーザA1は、操作端末20を用いて、送信する電子ファイルを選択することで、選択した電子ファイルがサーバー10にアップロードされる。
【0016】
また、処理装置11は、図3に示すように、送信情報入力画面において、送信側の会員ユーザA1に、電子ファイルに関する書類情報を入力させる。なお、図3は、送信情報入力画面における書類情報の入力方法を説明するための図である。書類情報としては、書類種別(納品書、請求書など)、取引先、取引日、取引金額、組織(たとえば担当部署など)、承認の要否、備考などが含まれる。また、書類情報として、電子ファイルのファイル名、ファイルサイズ、発行/受領区分なども含めることができ、これら情報は、処理装置11が、電子ファイルの送信処理においては自動で入力することができる。たとえば、処理装置11は、ユーザA1が選択した電子ファイルのファイル名およびファイルサイズを、書類情報のファイル名およびファイルサイズとして自動で設定し、また、発行/受領区分については、自社で発行する取引関係書類の電子ファイルを送信する送信処理のため「発行」を自動で入力することができる。さらに、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が書類情報として承認が必要である旨を入力した場合には、会員ユーザA1に、承認経路の情報も入力するように要求する。なお、承認経路については後述する。
【0017】
さらに、処理装置11は、電子ファイルの送信処理において、図4に示すように、送信情報入力画面を介して、送信側の会員ユーザA1に送信情報を入力させる。このような送信情報には、送信先の取引先担当者、送信先メールアドレス、メッセージタイトル、メッセージ本文などが含まれる。なお、メッセージタイトルやメッセージ本文は、処理装置11が、定型文を自動で入力する構成とすることができる。
【0018】
そして、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が、送信情報入力画面において、送信する電子ファイルを選択し、書類情報および送信情報を入力した後に、送信ボタンを押したことをトリガーとして、選択した電子ファイルを送信側記憶エリア14Aに保存するとともに、送信情報に基づいて受信側の会員ユーザB1に対してメッセージを送信する。具体的には、処理装置11は、ユーザA1に選択された電子ファイルと、ユーザA1に入力された書類情報とを関連付けて、データベース14の送信側記憶エリア14Aに記憶する。また、本実施形態において、データベース14に記憶される電子ファイルには、ステータス情報が付属して設定され、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルのステータスを「送信済み」に設定する。さらに、処理装置11は、送信情報に含まれる取引先担当者の情報を、電子ファイルに関連付けて、送信側記憶エリア14Aに記憶する。これにより、後述するように、受信側の会員ユーザB1が、操作端末30を介して、送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルを閲覧することを可能とする。なお、本実施形態では、送信側記憶エリア14Aにおいて、電子ファイル、書類情報、ステータス情報、および取引先担当者の情報は、図1に示すFA1,FA2・・・のように別々のデータファイルとして保存される。
【0019】
さらに、処理装置11は、選択した電子ファイルの送信側記憶エリア14Aへの保存とともに、ユーザA1により入力された送信情報に基づいて、受信側の会員ユーザB1に対するメッセージの送信を行う。具体的には、処理装置11は、送信情報に含まれる送信先メールアドレスに対し、メッセージタイトルおよびメッセージ本文からなるメッセージを電子メールで送信する。これにより、受信側の会員ユーザB1は、送信側の会員ユーザA1により電子ファイルの送信処理が行われたことを、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1のサービスの起動やログインを行うことなく、電子メールで把握することが可能となる。
【0020】
なお、本実施形態では、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われた場合も、受信側記憶エリア14Bに電子ファイルは保存されない。本実施形態では、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われ、送信側記憶エリア14Aに電子ファイルが保存されると、当該電子ファイルに関連して取引先担当者の情報も保存されるため、取引先担当者である会員ユーザB1を認識可能となる。そのため、処理装置11は、受信側の会員ユーザB1に、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを閲覧可能とする。これにより、受信側の会員ユーザB1は、上記送信処理により、送信側の会員ユーザA1により送信された電子ファイルを確認することが可能となる。なお、本実施形態では、受信側の会員ユーザB1が、後述する受信処理において、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルの受信処理を行うことで、処理装置11により、送信側記憶エリア14Aに保存された電子ファイルが複製され、受信側記憶エリア14Bに保存されることとなる。
【0021】
また、電子ファイルの送信処理において、ユーザA1により、書類情報として承認者の承認が必要である旨が入力された場合、処理装置11は、送信側の会員ユーザA1が送信情報入力画面において送信ボタンを押した場合でも、電子ファイルの送信側記憶エリア14Aへの保存のみを行い、送信情報に基づくメッセージの送信を行わない。また、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶した電子ファイルのステータスを「承認待ち」に設定する。この場合、書類情報に設定された承認経路に沿った承認者の承認が行われるまで、処理装置11は、送信情報に基づくメッセージの送信を行わずに待機する。また、処理装置11は、承認経路に沿った承認者の承認が行われるまで、取引先担当者の情報も保存せず、受信側の会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを閲覧できない状態とする。そして、承認経路に沿った承認者の承認が行われると、処理装置11は、取引先担当者の情報の保存と、メッセージの送信とを自動で実行する。また、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存した「承認待ち」の電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更する。以下に、処理装置11の承認処理について説明する。
【0022】
(承認処理)
処理装置11は、承認者を設定するための承認者設定機能と、承認者設定機能により設定された承認者が承認を実行するための承認機能とを有する。たとえば、処理装置11は、所定の承認画面に、承認待ちの電子ファイルを表示し、承認者に、承認または否認を選択させることができる。承認画面において承認者が電子ファイルの承認を行うと、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存した「承認待ち」の電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更するとともに、自動で、送信情報に基づくメッセージの送信を行うとともに、取引先担当者の情報を保存し、受信側の会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを閲覧可能とする。
【0023】
また、本実施形態における処理装置11の承認者設定機能は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができる。ここで、図5は、承認経路を説明するための図である。たとえば、図5に示す見積発行時のルートAでは、営業一課の課長イまたはロの承認を得た後に、営業部部長の承認を受けるという承認経路を示している。また図5に示す見積発行時のルートBでは、営業一課の課長イの承認を得た後に、営業一課の課長ロの承認を得、さらにその後に、営業部部長の承認を受けるという承認経路を示している。さらに、図5に示す部署内の社内回覧(閲覧状況を確認)ルートでは、順番に関係なく、営業部部長、営業一課の課長イ、営業一課の課長ロ、営業一課のスタッフの全ての承認を受けるという承認経路が示されている。加えて、請求書受領時のルートでは、営業部部長の承認を得た後に、経理部経理課スタッフの承認を受けるという承認経路が示されている。たとえば、図5に示す見積発行時のルートAでは、申請者が送信機能において見積書を登録した場合に、営業一課の課長イまたはロが、図示しない承認画面を介して、電子ファイルの承認を行うことが可能となる。そして、課長イまたは課長ロが承認を実行すると、営業部部長が電子ファイルを承認することが可能となり、営業部部長が電子ファイルを承認することで、電子ファイルのステータスが「承認済み」の状態に変更されることとなる。
【0024】
ここで、取引関係書類である請求書の電子ファイルを、会員企業Aの会員ユーザA1から、会員企業Bの会員ユーザB1に発行する場面について説明する。また、この場合、営業担当である会員ユーザA1が請求書を作成するが、請求書の発行には、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3の順に承認を得る必要があるものとする。
【0025】
この場合、まず、処理装置11の承認者設定機能により、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3が承認者として設定されるとともに、課長である会員ユーザA2および部長である会員ユーザA3の順に承認を行う承認経路が設定される。なお、このような設定は、管理者が一元的に設定することができる。そして、営業担当である会員ユーザA1は、図2および図3に示すように、送信情報入力画面において、自身が作成した請求書の電子ファイルを選択するとともに、当該請求書の書類情報を入力する。なお、当該請求書は、会員ユーザA2および会員ユーザA3の承認が必要であるため、会員ユーザA1は、書類情報として、承認が必要である旨の情報と、課長である会員ユーザA2、部長である会員ユーザA3の順に承認を行う承認経路とを、書類情報として入力する。さらに、会員ユーザA1は、図4に示すように、送信情報入力画面において、送信情報を入力する。具体的には、会員ユーザA1は、送信先の取引先担当者として会員企業Bの会員ユーザB1の情報を入力し、送信先メールアドレスとして会員ユーザB1のメールアドレスを入力し、電子ファイルを送信した旨のメッセージタイトルとメッセージ本文とを入力する。
【0026】
そして、会員ユーザA1が、送信情報入力画面における送信ボタンを押すことで、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに電子ファイルを保存する。ただし、この段階において、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに記憶した電子ファイルのステータスを「承認待ち」に設定し、電子ファイルの受信側記憶エリア14Bへの保存と、送信情報に基づくメッセージの送信とは行わずに待機する。続いて、承認者による承認処理が行われる。具体的には、処理装置11は、設定された承認経路のうち最初の承認者である会員ユーザA2の承認画面に、請求書の電子ファイルを「未承認」のステータスで表示する。会員ユーザA2は、処理装置11の承認機能により、請求書の電子ファイルを承認または否認の指示を行うことで、請求書の電子ファイルのステータスを「承認」または「否認」に変更する。会員ユーザA2により電子ファイルが承認された場合は、処理装置11は、承認経路の次の承認者である会員ユーザA3の承認画面に、請求書の電子ファイルを表示する。会員ユーザA3も、処理装置11の承認機能により、請求書の電子ファイルを承認または否認の指示を行うことで、請求書の電子ファイルのステータスを「承認」または「否認」に変更する。そして、会員ユーザA3により、請求書の電子ファイルの承認が行われると、設定した承認経路の全ての承認者の承認が行われたため、処理装置11は、会員企業Aの記憶エリア14Aに保存した電子ファイルのステータスを「承認済み」に変更するとともに、請求書の電子ファイルに関連付けて会員ユーザB1の取引先担当者の情報を記憶し、会員ユーザB1が送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルを閲覧可能とする。また、処理装置11は、承認が行われると、自動で、送信情報として入力された会員ユーザB1のメールアドレスに、送信情報として入力されたメッセージタイトルおよびメッセージ本文の内容のメッセージを送信する。これにより、送信側の会員企業Aの記憶エリア14Aに、発行した請求書の電子ファイルが保存されるとともに、受信側の企業Bの会員ユーザB1に、請求書が発行されたことを知らせ、発行された請求書を確認させることができる。
【0027】
(受信処理)
また、処理装置11は、送信処理において送信された電子ファイルを受信する受信機能を有する。上述した送信処理においては送信側記憶エリア14Aのみに電子ファイルが保存され、受信処理を行うことで、受信側記憶エリア14Bにも、電子ファイルが保存されることとなる。以下においては、本実施形態に係る受信処理を、会員ユーザA1が送信した電子ファイルを、会員ユーザB1が受信する場面を例示して説明する。
【0028】
上述したように、送信側の会員ユーザA1により送信処理が行われると、受信側の会員ユーザB1において送信側記憶エリア14Aに記憶された電子ファイルが閲覧可能となる。本実施形態において、処理装置11は、受信側の会員ユーザB1が操作する操作端末30において、送信処理により送信された電子ファイルを表示する受信画面を表示する。受信側の会員ユーザB1は、操作端末30を介して、受信画面に表示された受信したい電子ファイルを選択し、受信画面における受信ボタンを押すことで、処理装置11に受信指示を行うことができる。会員ユーザB1により受信指示が行われると、処理装置11は、送信側記憶エリア14Aに保存され、会員ユーザB1に選択された電子ファイルを複製し、複製した電子ファイルを受信側記憶エリア14Bに保存する。このように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、受信側の会員ユーザB1が取引関係書類の電子ファイルを選択して受信するだけで、受信側の企業Bにおいても、電子ファイルが適切かつ簡易に保存されることとなる。
【0029】
(保存処理)
さらに、処理装置11は、他のユーザとのやり取りなく、自社で作成した電子ファイルや、他社から本実施形態に係る送信処理以外の方法で受領した電子ファイル、あるいは、紙の取引関係書類をスキャンなどにより電子化した電子ファイルを、電子帳簿保存法に準拠して電子的に保存する保存機能を有する。以下において、本実施形態に係る保存処理を、企業Aの会員ユーザA1が電子ファイルを保存する場面を例示して説明する。
【0030】
たとえば、処理装置11は、図6に示すような保存画面を表示することで、会員ユーザA1に、保存する電子ファイルを選択させる。図6は、保存画面における電子ファイルの選択方法を説明するための図である。会員ユーザA1が電子ファイルを選択すると、処理装置11は、企業Aの記憶エリア14Aに、選択された電子ファイルを保存する。また、処理装置11は、電子ファイルを保存する際に、図7に示すように、会員ユーザA1に、保存する電子ファイルに関する書類情報を入力させ、会員ユーザA1が入力した書類情報を電子ファイルと関連付けて記憶エリア14Aに記憶する。なお、図7は、保存画面における電子ファイルの書類情報の入力方法を説明するための図である。図7に示すように、保存画面では、書類情報の受領/発行区分が選択可能となっており、処理装置11は、書類情報として、受領/発行区分の情報も、会員ユーザA1に入力させる構成となっている。たとえば、会員ユーザA1は、自社が取引先に対して発行した取引関係書類の電子ファイルを保存する場合は受領/発行区分として「発行」を入力し、取引先から受領した取引関係書類の電子ファイルを保存する場合は受領/発行区分として「受領」を入力することで、保存した電子ファイルが、自社が取引先に対して発行した取引関係書類の電子ファイルであるのか、取引先から受領した取引関係書類の電子ファイルであるのかを明確にすることができる。
【0031】
また、処理装置11は、電子ファイルおよび書類情報を関連付けて会員企業Aの記憶エリア14Aに保存する際に、電子ファイルのステータスを「未処理」として保存する。「未処理」のステータスで保存された電子ファイルは、権限のある会員ユーザA4により「処理済み」へと変更可能となっている。これにより、たとえば営業担当である会員ユーザA1が入力した取引関係書類の電子ファイルを、経理担当である会員ユーザA4が「処理済み」に変更することで、取引関係書類の処理状況を把握することが可能となる。また、処理装置11は、書類情報として承認が必要との情報が入力されている場合、承認者の承認が行われるまで、電子ファイルが「未承認」のステータスで保存され、「処理済み」への変更が行えないようになる。この場合、承認者による承認が行われることで、電子ファイルのステータスは「承認済み」に設定され、権限あるユーザによる「処理済み」への変更が可能となる。
【0032】
このように、本実施形態に係る保存処理は、上述した送信処理や受信処理と異なり、会員企業の会員ユーザ同士の電子ファイルのやり取りは行われないため、送信情報の入力は要求されない。また、会員企業の会員ユーザ同士の電子ファイルのやり取りが行わないため、保存処理を、非会員企業との間の取引関係書類の電子ファイルの保存に用いることができる。以下において、会員企業AのユーザA1が、非会員企業CのユーザC1との取引関係書類(請求書)の電子ファイルを保存する場面を例示する。
【0033】
たとえば、会員企業Aから非会員企業Cへと請求書を発行する場合、会員ユーザA1は、図6および図7に示す保存画面を介して、自身で作成した請求書の電子ファイルを選択し、書類情報を入力する。この場合、請求書の発行であるため、会員ユーザA1は、書類情報の発行/受領区分を「発行」として入力する。これにより、処理装置11は、会員ユーザA1が作成した電子ファイルを、書類情報と関連付けて、企業Aの記憶エリア14Aに保存することができる。また、会員ユーザA1は、非会員企業Cに取引関係書類の電子データを受領してもらうため、別メニューの登録画面から、非会員ユーザC1の送信情報を入力する。たとえば、会員ユーザA1は、送信先の取引先担当者として非会員ユーザC1の情報を、送信先メールアドレスとして非会員ユーザC1のメールアドレスを、メッセージタイトルおよびメッセージ本文として、会員ユーザA1が電子ファイルをアップロードした旨のメッセージを入力する。なお、処理装置11は、登録した請求書の電子ファイルを非会員ユーザC1にダウンロードさせるための画面のURLを作成し、作成したURLをメッセージ本文に自動で追記することができる。そして、処理装置11は、送信情報の入力が行われると、自動で、非会員ユーザC1にメッセージを送信する。これにより、会員企業Aは請求書をデータベース14に保存することができ、電子帳簿保存法の要求を満たすことができるとともに、企業Cの非会員ユーザC1は、メールアドレスに送信されたメールのメッセージに含まれるURLにアクセスすることで、請求書をダウンロードして受領することができる。なお、会員ユーザA1は、企業Aの記憶エリア14Aに保存した、企業Cとの別の取引関係書類の電子ファイルについても、上記URLの画面から、非会員ユーザC1にダウンロードさせることもできる。
【0034】
また、会員企業Aが、非会員企業Cが発行した請求書を受領する場合、会員ユーザA1は、非会員企業Cが請求書の電子ファイルをアップロードするための画面のURLを作成し、作成したURLを非会員企業CのユーザC1のメールアドレスにメッセージとともに送信する。そして、非会員企業CのユーザC1は、送信されたメッセージに含まれるURLにアクセスし、発行した請求書の電子ファイルをアップロードする。この際、処理装置11は、保存処理を実行し、上記URLの画面において、電子ファイルの書類情報を非会員ユーザC1に登録してもらう構成とすることができる。これにより、会員企業Aは、非会員企業Cが発行した請求書を自身で登録することなく、企業Aのデータベース14に請求書の電子ファイルを保存することができ、電子帳簿保存法の要求を満たすことができるとともに、企業Cの非会員ユーザC1は、請求書を会員企業Aに送信することができる。なお、非会員企業Cの非会員ユーザC1が電子ファイルをアップロードする場合、書類情報の受領/発行区分は「受領」に設定される。また、上記構成に代えて、処理装置11による送信処理を利用して、非会員企業CのユーザC1が、取引関係書類の電子ファイルを送信し、会員企業Aの記憶エリア14Aに保存する構成とすることができる。この場合、最初は非会員ユーザC1にゲストアカウントを作成してもらい、その後は、図2~4に示す画面を通じて、非会員ユーザC1に送信処理を利用させる構成とすることもできる。この場合、処理装置11は、非会員ユーザC1に、送信する電子ファイルの選択と、書類情報および送信情報の入力とをさせ、送信ボタンが押されると、企業Aの記憶エリア14Aに電子ファイルが書類情報とが関連付けて保存されるとともに、会員ユーザA1にメッセージが送信される構成とすることができる。ただし、この場合、非会員企業C1は記憶エリアを有しないため、非会員企業C1は電子ファイルを保存することができない。
【0035】
(訂正・削除処理)
処理装置11は、データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルを訂正する機能を有する。具体的には、処理装置11は、電子ファイルの書類情報を訂正するための画面を有しており、ユーザに書類情報を訂正させることができる。ユーザが訂正した書類情報は、処理装置11により、データベース14に保存される。また、本実施形態では、処理装置11が書類情報を訂正した場合には、訂正の履歴情報として訂正内容が保存される。たとえば、処理装置11は、訂正前の書類情報をそのまま履歴情報として保存し、または、訂正箇所の情報を保存する構成とすることができる。これにより、権限あるユーザが、訂正の内容を確認でき、データの真実性を担保することができる。
【0036】
さらに、処理装置11は、データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルを削除する機能を有する。具体的には、処理装置11は、電子ファイルを削除するための画面を有しており、ユーザが選択した電子ファイルを削除することができる。また、処理装置11は、電子ファイルを削除する場合、削除した電子ファイルまたはその書類情報を削除の履歴情報として保存する。たとえば、処理装置11は、削除前の書類情報をそのまま履歴情報として保存する構成とできる。これにより、権限あるユーザが電子ファイルの削除の内容を確認でき、データの真実性を担保することができる。
【0037】
(検索処理)
処理装置11は、データベース14の記憶エリア14A,14Bに保存された電子ファイルを検索する機能を有する。本実施形態において、処理装置11は、電子ファイルの書類情報を検索するための検索画面を有しており、ユーザが書類情報に含まれるキーワードを検索キーワードとして入力することで、ユーザに、所望する電子ファイルを検索させることができる。
【0038】
以上のように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、送信処理において、送信者に、送信する電子ファイルを選択させるとともに、電子ファイルの書類情報および送信情報を入力させることで、電子ファイルを書類情報と関連付けて送信側記憶エリア14Aに保存し、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づいて、受信者に対するメッセージを送信する。これにより、送信側のユーザによる、電子ファイルの送信と、電子ファイルの保存と、メッセージの送信とが同時に行えるため、たとえば、送信側のユーザが、メッセージ付きの電子メールに添付して取引関係書類の電子ファイルを送付するとともに、送付した取引関係書類の電子ファイルを別途、所定の記憶エリア14Aに保存するといった二度手間を軽減することが可能となる。また、本実施形態では、受信者側でも、受信するだけで、受信側記憶エリア14Bに電子ファイルが適切に保存されるため、受信側の手間も大きく削減することができる。さらに、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1では、送信処理において、電子ファイルの保存と同時に電子メールなどによりメッセージが送信されるため、受信者は、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1のサービスにログインなどせずに、電子メールなどにより、電子ファイルが受信側記憶エリア14Bに保存されたことを適切に把握することができる。
【0039】
また、上述した実施形態では、送信処理において、送信者に書類情報として承認者の承認の要否を入力させ、承認者の承認が必要であると入力された場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、電子ファイルを受信側記憶エリア14Bに保存するとともに、送信情報に基づくメッセージの送信が行われる。これにより、承認者による承認後に、再度担当者が操作を行うことがなく、自動で、メッセージの送信が行われるため、送信者の手間を省くことができる。
【0040】
さらに、上述した実施形態では、非会員ユーザに、会員ユーザが発行した電子ファイルのダウンロードまたは、会員ユーザが受領する電子ファイルのアップロードを実行させることができ、会員ユーザが非会員ユーザに対して発行した電子ファイル、および、会員ユーザが非会員ユーザから受領した電子ファイルも、会員ユーザの記憶エリアに適切に保存することができる。このように、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1を用いた場合でも、非会員ユーザとの電子ファイルのやり取りが可能であり、非会員ユーザとやり取りした電子ファイルを会員ユーザの記憶エリアに適切に保存することができる。
【0041】
また、取引関係書類の電子ファイルは、専用システムで作成した電子ファイルだけではなく、文書ソフトウェアで作成した文書ファイル、表計算ソフトウェアで作成した表計算ファイル、紙の取引関係書類をスキャンして電子化した画像ファイルやPDFファイルなどの形式があり、これら電子ファイルを一元的に管理できるシステムが希求されていた。本実施形態では、送信処理、受信処理および保存処理を併用することで、本実施形態に係る電子ファイル保存システム1で送受信した取引関係書類の電子ファイルも、メールで受信した電子ファイルも、FAXや郵送あるいは手渡しで受領した紙の取引関係書類をスキャンした電子ファイルも、データベース14の同一の記憶エリア14A,14Bに集約して検索可能に保存することができる。
【0042】
加えて、実務上は、発注書・請書等の取引が成立したことを確認する書類だけではなく、取引の経緯を確認することができる情報についても保管しておくことが必要であるところ、本実施形態では、保存処理により各種書類の電子ファイルを保存することができるため、取引の経緯情報についても一括して電子的に保存することができる。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0044】
たとえば、上述した実施形態では、送信処理において、送信者が書類情報として承認者の承認が必要であると入力した場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づくメッセージの送信を行う構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、送信者が承認者の承認が必要であると入力した場合には、承認者により電子ファイルの承認が行われた後に、送信者が別途指示することで、送信側記憶エリア14Aに保存した電子ファイルを受信者に閲覧可能とするとともに、送信情報に基づくメッセージの送信を行う構成とすることもできる。
【0045】
また、上述した実施形態では、サーバー10のデータベース14に、企業Aの記憶エリア14Aと、企業Bの記憶エリア14Bとが構築される構成を例示したが、この構成に限定されず、異なるサーバーのデータベースに、企業Aの記憶エリア14Aと、企業Bの記憶エリア14Bとがそれぞれ設定される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…電子ファイル保存システム
10…サーバー
11…処理装置
12…記憶装置
13…通信装置
14…データベース
14A,14B…記憶エリア
20,30,40…操作端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する電子ファイル保存処理装置であって、
一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信手段と、
前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信手段と、
承認者を設定する承認者設定手段と、
前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、を有し、
前記送信手段は、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信し、
前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、
承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、または、
承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、電子ファイル保存処理装置。
【請求項2】
前記送信側記憶エリアおよび/または前記受信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルおよび/または前記書類情報入力欄へ入力された情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段をさらに有する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記電子ファイルを、前記送信先情報入力欄に入力された受信者情報に関連付けて前記送信側記憶エリアに記憶することで、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを受信者に閲覧可能とする、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項4】
前記承認者設定手段は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができ、
前記承認手段は、前記承認経路の順番に応じて、承認者による前記電子ファイルの承認を可能とする、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項5】
前記端末に電子ファイル入力欄および書類情報入力欄を表示する保存情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄および前記書類情報入力欄が入力され、電子ファイル保存指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存する保存手段をさらに有する、請求項1に記載の電子ファイル保存処理装置。
【請求項6】
ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する処理をコンピューターに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、
一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信処理と、
前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信処理と、
承認者を設定する承認者設定処理と、
前記承認者設定処理により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認処理と、を行い、
前記送信処理において、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信し、
前記送信処理において、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、
承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、または、
承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、電子ファイル保存処理プログラム。
【請求項7】
請求項に記載の電子ファイル保存処理装置を用いた電子ファイル保存処理方法であって、
前記電子ファイル保存処理装置が提供する電子ファイル保存処理サービスを利用できるユーザを会員ユーザ、利用できないユーザを非会員ユーザとした場合に、
会員ユーザ間の取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記送信手段および前記受信手段により、送信側の会員ユーザの前記送信側記憶エリアおよび受信側の会員ユーザの前記受信側記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能であり、
会員ユーザと非会員ユーザとの取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記保存手段により、会員ユーザの記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能である、電子ファイル保存処理方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明に係る電子ファイル保存処理装置は、ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する電子ファイル保存処理装置であって、一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信手段と、前記他のユーザIDから出された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記他のユーザID宛ての電子ファイルを前記受信側記憶エリアに複製保存する受信手段と、承認者を設定する承認者設定手段と、前記承認者設定手段により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認手段と、を有し、前記送信手段は、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信し、前記送信手段は、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、または、承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記送信側記憶エリアおよび/または前記受信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルおよび/または前記書類情報入力欄へ入力された情報の訂正または削除の履歴を保存する履歴保存手段をさらに有する構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記送信手段は、前記電子ファイルを、前記送信先情報入力欄に入力された受信者情報に関連付けて前記送信側記憶エリアに記憶することで、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを受信者に閲覧可能とする構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記承認者設定手段は、複数の承認者が順番に承認を行う承認経路を設定することができ、前記承認手段は、前記承認経路の順番に応じて、承認者による前記電子ファイルの承認を可能とする構成とすることができる。
上記電子ファイル保存処理装置において、前記端末に電子ファイル入力欄および書類情報入力欄を表示する保存情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄および前記書類情報入力欄が入力され、電子ファイル保存指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存する保存手段をさらに有する構成とすることができる。
本発明に係る電子ファイル保存処理プログラムは、ユーザ間で送信した電子ファイルを、記憶装置の送信側記憶エリアおよび受信側記憶エリアに保存する処理をコンピューターに実行させる電子ファイル保存処理プログラムであって、一のユーザIDから出された他のユーザIDへの電子ファイル送信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに前記他のユーザID宛ての電子ファイルを電子的に保存する送信処理と、受信者により受信操作端末から出力された受信指示に基づいて、前記送信側記憶エリアに記憶された前記電子ファイルを複製し、前記受信操作端末からアクセス可能な受信側記憶エリアに保存する受信処理と、承認者を設定する承認者設定処理と、前記承認者設定処理により承認された承認者が前記電子ファイルを承認するための承認処理と、を行い、前記送信処理において、任意のユーザIDによりログインした端末に電子ファイル入力欄、書類情報入力欄、送信先情報入力欄およびメッセージ入力欄を表示する送信情報入力画面を表示し、前記端末を介して、前記電子ファイル入力欄、前記書類情報入力欄および送信先情報入力欄が入力され、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記電子ファイル入力欄から入力された電子ファイルを前記書類情報入力欄へ入力された情報と関連付けて前記送信側記憶エリアに保存し、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信し、前記送信処理において、前記書類情報入力欄において前記承認者の承認が必要である旨が入力された場合には、承認者により前記電子ファイルの承認が行われた後に、前記電子ファイル送信指示が行われると、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する、または、承認者により前記電子ファイルの承認が行われたことをトリガーとして、自動で、前記送信先情報入力欄に入力された情報に基づいて、前記送信側記憶エリアに保存した前記電子ファイルを前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに閲覧可能とし、前記メッセージ入力欄に入力された情報を前記送信先情報入力欄へ入力されたユーザIDに送信する
本発明に係る電子ファイル保存処理方法は、上記電子ファイル保存処理装置が提供する電子ファイル保存処理サービスを利用できるユーザを会員ユーザ、利用できないユーザを非会員ユーザとした場合に、会員ユーザ間の取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記送信手段および前記受信手段により、送信側の会員ユーザの前記送信側記憶エリアおよび受信側の会員ユーザの前記受信側記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能であり、会員ユーザと非会員ユーザとの取引関係書類の前記電子ファイルを保存する場合には、前記保存手段により、会員ユーザの記憶エリアに前記電子ファイルを保存することが可能である。