(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017775
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】リソグラフィ及び他の用途における極端紫外線放射で使用する材料、成分及び方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20230131BHJP
【FI】
G03F7/20 503
G03F7/20 521
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022165696
(22)【出願日】2022-10-14
(62)【分割の表示】P 2021110754の分割
【原出願日】2013-01-18
(31)【優先権主張番号】61/588,601
(32)【優先日】2012-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514181576
【氏名又は名称】ジャイスワル スプリヤ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャイスワル スプリヤ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】紫外線(UV)、極端紫外線(EUV)及び/又は軟X線波長で動作するデバイス及びシステムで使用するナノ構造化された材料及び関連する構成要素。
【解決手段】このような材料は、特定のUV、EUV、又は軟X線波長又は波長範囲のような選択された波長範囲に対して適合したナノスケール特徴により製造されてもよい。このような材料は、ミラー、レンズ又は他の光学系、パネル、光源、マスク、フォトレジスト、又はリソグラフィ、ウェーハパターニング、バイオメディカル用途又は他の用途のような用途で使用するための他の構成要素を製造するために用いられてもよい。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光システムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記露光システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、250nmから0.01nmの第1のサイズを有する複数の構造的な特徴を有する材料を備え、
前記複数の構造的な特徴は、0.1nmから250nmの波長に対して前記エレメントの反射率を70%を超えて向上させるように構成される、エレメント。
【請求項2】
露光システムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記露光システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、250nmから0.01nmの第1のサイズを有する複数の構造的な特徴を有する材料を備え、
前記複数の構造的な特徴は、0.1nmから250nmの波長に対して前記エレメントの透過率を4%を超えて向上させるように構成される、エレメント。
【請求項3】
露光システムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記露光システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、250nmから0.01nmの第1のサイズを有する複数の構造的な特徴を有する材料を備え、
前記複数の構造的な特徴は、0.1nmから250nmの波長に対して電磁放射吸収を制御するように構成される、エレメント。
【請求項4】
前記露光システムは、フォトリソグラフィツール、バイオテクノロジーシステム、スキャニング又はイメージングシステム、アストロノミカルシステム、材料処理システム、又は印刷システムを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項5】
前記複数の構造的な特徴は、第1のサイズを有し、前記第1のサイズは、前記波長と実質的に相関する、請求項1に記載のエレメント。
【請求項6】
前記複数の構造的な特徴は、1、2又は3次元である請求項1から3のいずれか一項に記載のエレメント。
【請求項7】
前記複数の構造的な特徴は、前記材料において周期性を有し、前記周期性は、1、2又は3次元である請求項1に記載のエレメント。
【請求項8】
前記複数の構造的な特徴は、半周期性、非周期性、擬似周期性、段階的、部分段階的、対称的、フラクタル、ジャイロイド、スイスロール、非平坦、セグメント、反復ユニット、パターン形成、又は材料のランダム又はセミランダムな順序の1つで配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレメント。
【請求項9】
前記複数の構造的な特徴は、金属、誘電体、気体、液体、化合物、半導体、ポリマー、有機材料、生体材料、単原子材料、空気、炭素、モリブデン、ベリリウム、ランタン、炭化ボロン、シリコン、SiO2、TiO2、ルテニウム、ニオビウム、ロジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、ゲルマニウム、DNA、プロテイン、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、MoS、O2、N2、He、H2、Ar、CO2の一又はそれ以上を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の露光システム。
【請求項10】
前記エレメントは、基板、ミラー、レンズ、表面、窓、ファセット、フィルタ、カバーエレメント、キャップ層、保護層、障壁層、薄膜、コーティング、内部表面領域、コレク
タ、液滴生成器、相互分散材料、パネル、ウェーブガイド、キャビティ、ファイバー、構造的要素、反射素子、透過素子、検出器、波長モニタ、帯域又はパワーモニタ、センサ、フォトマスク、フォトレジスト、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、構造的な構成、光学デバイス又は電子デバイスを備える請求項1に記載のエレメント。
【請求項11】
前記複数の構造的な特徴は、層、膜、球体、ブロック、ピラミッド型、リング型、多孔質構造、円筒形、リンク形状、貝殻形状、フリーフォーム形状、キラル構造、半球体又はセグメントを含む形状又は大きさを有する請求項1に記載のエレメント。
【請求項12】
前記材料又は構造的な特徴は、化学エッチング、レーザー放射又は加熱処理の1つにより洗浄、後処理、平滑化される請求項1に記載のエレメント。
【請求項13】
前記材料、前記材料のサブセット又は前記材料のアスペクトは、セルフアセンブリ、ダイレクトアセンブリ、ソフトテンプレーティング、電鋳、電気めっき、犠牲又は足場材料、ブロックコポリマー、ボトムアップ技術、EUV又はXUVリソグラフィ、集中電子又はイオンビーム、ナノインプリント、原子間力又は走査プローブ顕微鏡、2又はそれ以上のフォトンリソグラフィ、レーザー照射、脱合金、化学エッチング、化学的界面活性剤、表面処理の1つにより製造される請求項1に記載のエレメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2012年1月19日に提出され、発明の名称が“Materials, Components, and Methods for Use with Extreme Ultraviolet Radiation in Lithography & Other Applications,”である米国仮出願第61/588601号の非仮出願であり、その開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
光学リソグラフィシステムは、例えば、デバイスの製造用に共通に用いられる。このようなシステムの分解能は、露光波長に比例する。よって、短波長は、製造時の解像度を向上させることができる。極端紫外線リソグラフィ(Extreme ultraviolet lithography (EUVL))は、極端紫外線(extreme ultraviolet (EUV))波長(約120ナノメートルから0.1ナノメートル)での電磁放射を使用する。したがって、これらの波長のフォトンは、約10エレクトロンボルト(eV)から12.4keV(それぞれ、124nm及び0.1nmに対応)の範囲のエネルギーを有する。極端紫外線波長は、プラズマ及びシンクロトロン光源のようなデバイスにより人為的に生成されることができる。リソグラフィ用のEUV波長の使用は、ポリマーエレクトロニクス、太陽電池、バイオテック、医療技術のような他の用途と共に、半導体チップのようなデバイスの加工寸法を小さくすることの潜在的な利点を有する。EUV波長では、ミラー、レンズ、フォトレジスト等のようなリソグラフィの構成要素を形成するために用いられる材料が重要となる。しかし、多くの材料は、EUV波長での放射のために高い吸収率を有する。EUV波長でのこれらの材料の高い吸収性は、EUVリソグラフィシステムの性能を低下させる。例えば、EUVリソグラフィシステムは、この吸収性を克服するためにより大きな電源を必要とする。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、一般的に、紫外線(UV)、極端紫外線(EUV)及び軟X線で使用するリソグラフィ(EUVL)又は他の用途における材料、デバイス、装置及び方法に関する。より具体的には、本開示は、EUV放射を用いる装置、デバイス及びシステムにおけるこのような材料及び構成要素の製造及び使用方法と共に、UV、EUV及び軟X線用途で使用する材料及び構成要素に関するものである。
【0004】
特定の実施形態では、本開示は、露光システムで使用されることができるエレメントに関するものであり、システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信する光源を備える。エレメントは、複数の構造的な特徴(structural features)を有する材料を備えることができる。複数の構造的な特徴は、選択された波長に対してエレメントの反射率を70%を超えて向上させることができる。
【0005】
別の実施形態では、本開示は、露光システムで用いることができるエレメントに関するものである。システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信する光源を備えることができる。エレメントは、複数の構造的な特徴を有する材料を備えることができる。複数の構造的な特徴は、選択された波長に対してエレメントの透過率を4%を超えて向上させることができる。
【0006】
別の実施形態では、本開示は、露光システムで用いられることができるエレメントに関する。システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信する光源を備えることができる。エレメントは、複数の構造的な特徴を有する材料を備えることができる。複数の構造的な特徴は、選択された波長に対する電磁放射吸収を制御することができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、露光システムは、フォトリソフラフィツール、スキャニング又はイメージングシステム、天文システム、材料処理システム、又は印刷システムを含むことができる。
【0008】
一実施形態では、波長は、250nm以下である。複数の構造的な特徴は、波長と実質的に相関する第1のサイズを有することができる。一実施形態では、複数の構造的な特徴は、250nmから0.01nmの第1のサイズを有する複数の構造的な特徴は、1、2又は3次元であることができ、複数の構造的な特徴は、材料において周期性を有することができる。周期性は、1、2又は3次元であってもよい。複数の構造的な特徴は、半周期性、非周期性、擬似周期性、段階的、部分段階的、対称的、フラクタル、ジャイロイド、スイスロール、非平坦、セグメント、反復ユニット、パターン形成、又は材料のランダム又はセミランダムな順序の1つで配置されることができる。材料は、金属、誘電体、気体、液体、化合物、半導体、ポリマー、有機材料、生体材料、単原子材料、空気、炭素、モリブデン、ベリリウム、ランタン、炭化ボロン、シリコン、SiO2、TiO2、ルテニウム、ニオビウム、ロジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、ゲルマニウム、DNA、プロテイン、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、MoS、O2、N2、He、H2、Ar、CO2の一又はそれ以上を備えることができる。複数の構造的な特徴は、金属、誘電体、気体、液体、化合物、半導体、ポリマー、有機材料、生体材料、単原子材料、空気、炭素、モリブデン、ベリリウム、ランタン、炭化ボロン、シリコン、SiO2、TiO2、ルテニウム、ニオビウム、ロジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、ゲルマニウム、DNA、プロテイン、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、MoS、O2、N2、He、H2、Ar、CO2、真空又はボイドの一又はそれ以上を備えることができる。複数の構造的な特徴は、層、膜、球体、ブロック、ピラミッド型、リング型、多孔質構造、円筒形、リンク形状、貝殻形状、フリーフォーム形状、キラル構造、半球体又はセグメントを含む形状又は大きさを有することができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、エレメントは、基板、ミラー、レンズ、表面、窓、ファセット、フィルタ、カバーエレメント、キャップ層、保護層、障壁層、薄膜、コーティング、内部表面領域、コレクタ、液滴生成器、相互分散材料、パネル、ウェーブガイド、キャビティ、ファイバー、構造的要素、反射素子、透過素子、検出器、波長モニタ、帯域又はパワーモニタ、センサ、フォトマスク、フォトレジスト、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、構造的な構成、光学デバイス又は電子デバイスを備えることができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、材料又は構造的な特徴は、化学エッチング、レーザー照射又は加熱処理の1つにより洗浄又は後処理されることができる。
【0011】
一実施形態では、材料、前記材料のサブセット又は材料のアスペクトは、セルフアセンブリ、ダイレクトアセンブリ、ソフトテンプレーティング、電鋳、電気めっき、犠牲又は足場材料、ブロックコポリマー、ボトムアップ技術、EUV又はXUVリソグラフィ、集中電子又はイオンビーム、ナノインプリント、原子間力又は走査プローブ顕微鏡、2又はそれ以上のフォトンリソグラフィ、レーザー照射、脱合金、化学エッチング、化学的界面活性剤、表面処理の1つにより製造されることができる。
【0012】
特定の実施形態では、本開示は、波長の70%を超える反射率を有することができる材
料を製造する方法を提供する。方法は、ホスト層を研磨するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、さらに、ポリマー又は足場構造をアセンブリするステップを備えることができる。また、方法は、足場構造に亘ってメイン層を成長することを備えることができる。方法は、また、メイン層の表面を研磨することを備えることができる。さらに、方法は、材料の反射率が0.1nmから250nmの波長で70%を超えるように、ポリマー又は足場構造を除去するステップを備えることができる。いくつかの実施形態では、方法は、レーザー照射又は化学エッチングにより一又はそれ以上の層を平滑化するステップを備えることができる。ポリマー又は足場構造は、一又はそれ以上のブロックコポリマーであることができる。一実施形態では、方法は、さらに、キャッピング又は基板を適用するステップを備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本開示は、添付の図面と共に、以下の発明の詳細な説明に関して、より完全に理解されることができる。
【
図1】
図1は、本明細書に記載される材料の構造と比べたEUV波長におけるMo/Siマルチレイヤーの反射特性の詳細を示す。
【
図2】
図2は、構造的な特徴を含む三次元構造の実施形態及びEUV波長においてボイドを含む構造から反射率プロファイルの例を示す。
【
図3】
図3は、本明細書に記載される材料によるフォトリソグラフィマスクの実施形態を示す。
【
図4】
図4は、本明細書に記載される材料によるフォトレジストの実施形態を示す。
【
図5】
図5は、本明細書に記載される材料による光学素子又は表面の実施形態を示す。
【
図6】
図6は、ポリマーテンプレートを用いて、本明細書に記載される材料を製造するための製造プロセスの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
極端紫外線照射を用いるリソグラフィは、より小さい加工寸法によるデバイスの製造を可能にすることができる。しかし、多くの材料は、EUVスペクトルにおける電磁放射に対して高い吸収性を有している。EUVスペクトルにおいて低吸収率を有する天然素材の選択肢は限られている。したがって、多くの材料の高い吸収性は、EUVリソグラフィ(EUVL)システムの性能に影響を与える。例えば、EUVLシステムの動作のために高レベルの光強度が要求される。システムは、増加した光強度のために、高額な熱管理システムも必要とする。
【0015】
本開示は、EUVLシステムの性能を向上させることができる材料について説明する。本開示は、さらに、これらの材料及びこれらの材料を用いたEUVLシステムの構成要素、装置及びデバイスの製造について説明する。本明細書で説明される材料、方法及びシステムは、電磁放射が極端紫外線及び軟X線波長で行われるシステムでも使用可能である。
【0016】
材料は、さらに、UV、EUV又は軟X線波長を使用する非リソグラフィシステムでも性能を向上させることができる。例えば、ランプ及び光源、生物学的なもの(例えば、バイオアッセイ及びアレイ開発)、植物学的システム、イメージング及び顕微鏡システム、センサアクティベーション、蛍光物質、量子ドット、アストロノミカルシステム(astronomical system)、材料処理システム及び原子、核粒子放出照射、加速システム、スペースシステム。
【0017】
本明細書で使用されるように、UV照射は、約400ナノメートルから120ナノメートルの波長範囲での電磁照射であり、EUV照射は、約120ナノメートルから1ナノメ
ートルの波長範囲の電磁照射であり、軟X線照射は、約1ナノメートル0.01ナノメートルの波長範囲の電磁照射である。選択された波長範囲は、UV、EUV又はX線範囲の励起と同等である2又はそれ以上のフォトンプロセスの一部であってもよい。一般的な文献との定義のいくつかの差異が存在するが、意図する領域は、ほぼ同一である。また、意図する範囲は、XUV照射として定義される照射を拡張することを意図する。
【0018】
本開示は、また、生体材料開発、印刷及びパターニング、顕微鏡、材料処理、天文学的システム、露光、イメージング及びスキャニングシステムの用途のためのUV、EUV、XUV、軟X線照射を用いるシステム、装置及び方法について説明する。より具体的には、用途は、3D印刷、選択的生体材料パターニング、バイオセンサアクティベーション、DNA/ペプチドパターニング、量子ドットアクティベーション、蛍光顕微鏡、選択的生体材料アクティベーションを含むことができる。
【0019】
本開示は、極端紫外線波長用途で使用されることができる材料について説明する。材料は、一又はそれ以上の電磁波長範囲での動作を要求する用途で使用できる特徴を含んでもよい。一実施形態では、構造的な特徴の大きさは、極端紫外線用途で使用される波長とほぼ同一の大きさである。例えば、構造的な特徴は、約13.5nmの大きさを有することができる。いくつかの実施形態では、特徴は、10から20nmのオーダーの大きさを有する構造的な特徴であってもよい。別の実施形態では、材料は、0.001nmから10nmの範囲の構造的な特徴を有することができる。さらに別の実施形態では、材料は、10nmから250nmの範囲の構造的な特徴を有することができる。これらの特徴は、ナノメートルの特徴として示されることができる。ナノメートルの特徴は、1次元、2次元又は3次元であってもよい。構造的な特徴は、材料のバルク電磁吸収を低減することができる。例えば、いくつかの用途では、ナノメートルの特徴は、当該用途で使用される照射の波長とほぼ相関することができる。材料は、サブ波長特徴を有してもよい。
【0020】
材料は、また、極端紫外線(UV)波長範囲を使用する用途での吸収を低減するように設計されることができる。例えば、構造的な特徴の大きさは、UV波長に相関することができる。別の実施形態では、構造的な特徴の大きさは、軟X線波長範囲と相関することができる。選択された波長範囲は、UV、EUV又はX線範囲を置き換える2又はそれ以上のフォトン(マルチフォトン)の一部であってもよい。
【0021】
ナノメートルの特徴は、例えば、周期的、半周期的、擬似周期的、又は非周期的構造又は繰り返し又は繰り返された要素を含んでもよい。周期的な構造は、1、2又は3次元構造であってもよい。構造は、積層構造又は基板の一部であってもよい。基板は、平坦、非平坦又はフリーフォームであってもよい。周期的な構造の例は、ナノ粒子の2D又は3Dアレイ、ジャイロイド構造、スイスロール構造を含む。ナノメートルの特徴は、任意の大きさの任意の形状であることができ、例えば、層、膜、球体、ブロック、ピラミッド型、リング状、多孔質構造、円筒形、リンクされた形状、貝殻状、フリーフォーム形状、キラル構造、半球体、セグメント又はそれらの任意の組合せであってもよいが、これらに限定されない。
【0022】
材料は、例えば、段階的な構造を含んでもよい。例えば、材料内にいくつかの層がある任意の大きさの積層構造は、前の層から増加又は減少する、長さ、深さ、厚さ、周期又は繰り返しユニットを有する。一実施形態では、層が段階的な屈折率を生成するためにこのような態様で配置される場合には、カスタマイズされた光学応答は、波長又は角度のより広い範囲に対して生成される。構造は、積層構造又は基板の一部であってもよい。基板は、平坦、非平坦、又はフリーフォームであってもよい。
【0023】
図2は、ボイドを有する3Dアレイの実施形態を示す。材料は、任意の形状のギャップ
又はボイド220を含んでもよい。ギャップ又はボイドは、任意の大きさで材料全体に分布してもよく、0.01nmからミクロンサイズの範囲のサイズを有することができる。ギャップ又はボイドは、流体、液体ガス、単原子材料、有機材料、ポリマー又は真空で充填されてもよい。材料は、メンブレン、独立構造又は素子、又は部分的に支持された構造又は特徴又は支持構造を含んでもよい。特徴は、構造又は構成要素により支持されても良い。ギャップは、周期的又はランダムな分布であってもよい。ギャップは、O
2、H
2、He、N
2、Ar、CO
2又は非活性ガスを含む他の気体を含んでもよい。1つの例は、エアギャップを有する金属球体の3D周期アレイである。システムが真空下にある場合、ボイドも真空を含んでもよい。
図2は、また、ボイドを含んでもよい材料からの反射率プロファイルを示す。
図2に示されるように、反射率は、約13.5nmの波長で70%を超える。
【0024】
材料は、さらに、単原子材料のマイクロ又はナノ構造を含んでもよい。単原子材料のいくつかの例は、グラフェン、グラファイト、硫化モリブデン、及びカーボンナノチューブを含む。単原子材料は、光学素子、熱管理又は冷却機構要素として機能してもよい。単原子材料は、例えば、金属、誘電体、半導体のような他の材料との組み合わせで用いられてもよい。積層構造、周期的構造、マルチディメンショナル又はフリーフォーム構造の一部を形成してもよく、又は基板であってもよい。
【0025】
材料は、有機材料又は生体材料であってもよい。材料は、さらに、有機材料又は生体材料のマイクロ又はナノ構造特徴を備えてもよい。有機材料又は生体材料の例は、DNA、プロテイン、又は波長において低吸収性を有する他の分子又はゲノム材料を含む。有機材料又は生体材料は、また、犠牲材料、ソフトテンプレーティング材料又は足場構造であってもよい。有機材料又は生体材料は、他の材料でカプセル化されてもよく、他の材料は、ポリマー、誘電体又は半導体を含むが、排他的なものではない。有機材料又は生体材料は、光学素子、熱管理又は冷却機構要素として機能してもよい。有機材料又は生体材料は、例えば、金属、誘電体、半導体のような他の材料との組み合わせで用いられてもよい。積層構造、周期的構造、マルチディメンショナル又はフリーフォーム構造の一部を形成してもよく、又は基板であってもよい。
【0026】
材料は、また、ポリマーを含むこともできる。材料は、さらに、ポリマーのマイクロ又はナノ構造の特徴を備えてもよい。ポリマーは、また、犠牲材料、ソフトテンプレーティング又は足場構造であってもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーは、材料のギャップ又はボイドを残し、除去されてもよい。これらのギャップ又はボイドは、材料の構造的な特徴を形成してもよい。他の実施形態では、ポリマーは、材料に残っていてもよい。ポリマーは、フォトレジストであってもよい。ポリマーは、また、1つのレーザー又は2又はそれ以上のフォトンレーザープロセスにより照射又は露出されてもよい。
【0027】
材料は、金属、半導体、合金、誘電体、化合物、気体、液体又はこれらの組み合わせを用いて製造されるナノスケール特徴(nanoscale features)を含んでもよい。これらのナノスケール構造は、波長の一又はそれ以上の帯域で材料による吸収を低減するように設計されることができる。金属は、例えば、金、銀、白金、モリブデン、ベリリウム、ルテニウム、ロジウム、ニオビウム、パラジウム、銅、ランタンを含んでもよい。合成された材料は、例えば、シリコン、二酸化シリコン、炭化ボロン、炭素、有機物、生体材料、ゲルマニウム、ポリマー、又は単原子材料、液体、気体、又は他の要素、合金又は化合物、又は真空を含んでもよい。この場合、いずれかの材料は、屈折率の虚数部により記述されるような少量の吸収性を有することができ、ここで一方の材料は、他方の材料以上の吸収性を有する。
【0028】
材料は、アレイを形成する、又は1、2又は3次元の周期性があるナノサイズ化された
構造及び特徴を有してもよく、例えば、フォトニック結晶、プラズモニック結晶、メタ材料、キラル構造又はサブ波長構造であってもよいが、これらに限定されない。アレイの特徴は、波長、スペクトル帯域、フォトニックバンドギャップ受け入れ角度、(スペクトル範囲で平均化された)平均反射率を含む反射率、透過率、吸収率、散乱及び電磁促進係数、共振又はインタラクションモードを最適化するようにチューニングされてもよい。構造は、電磁相互作用を増大するために光の群速度を低下するキャビティを提供してもよく、又は特定の電磁ノードが促進され、かつ特定のノードが禁止されるウェーブガイド又はキャビティを形成してもよい。禁止モードの伝搬の場合には、これは、チューニング可能なピーク波長及びスペクトル帯域特性を有する選択的又は全方向ミラーを形成するために用いられてもよい。キャビティは、また、2又はそれ以上のフォトンプロセス又は赤外線励起からEUV照射を放出する光源が必要な場合、赤外からEUVへの光の変換を促進するために用いられることもできる。
【0029】
材料のナノスケール特徴(nanoscale features)は、例えば、3Dの六角形にパックされたアレイとして構成されてもよい。3Dの六角形にパックされたアレイは、金属を含む。金属は、例えば、金、銀、ルテニウム、モリブデン、シリコン、ゲルマニウム、又は白金、パラジウム、又は他の帰属であってもよい。
図2を参照。
【0030】
材料のナノスケール特徴は、例えば、ジャイロイド構造を含んでもよい。ジャイロイド構造は、金属、例えば、金、銀、ルテニウム、モリブデン、シリコン、ゲルマニウム又は白金であってもよい。
【0031】
材料のナノスケール特徴は、例えば、グラフェン又はモリブデングラフェン(Mo-Graphene)であってもよい。ナノスケール特徴は、グラフェンダブルジャイロイド構造を含んでもよい。
【0032】
ナノフォトニック材料は、UV、EUV又は軟X線波長のような選択された波長での電磁照射の低バルク吸収性を有するように設計された周期的な1、2又は3次元構造を含んでもよい。
【0033】
本開示は、さらに、材料を製造するために使用される方法、装置及び技術についても説明する。EUV材料は、トップダウン型製造工程を用いて製造されることができ、ここで、材料は、制御された真空環境において電着(electrodeposition)により平坦な基板に堆積される。堆積された材料は、約5nm以下の厚さ及びλ/20以下の粗さ係数を有することができる。低い粗さ係数は、材料の全体の反射率及び透過率を低減する異常からのミー散乱によって好ましい場合もある。十分に粗さが低い超平坦な材料を堆積することは困難となりうる。複数の材料又は積層構造が使用されるとき、各材料及び層は、個別に平滑化又は研磨されることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、EUV材料は、ボトムアップアプローチを用いて製造されることができる。ボトムアップ製造のアプローチでは、バルク材料は、構造のボトムエンドから物質を挿入することにより段階的に成長されることができ、それにより、平滑化のために1つの表面(最外上面層)のみを要求する。ボトムアップアプローチは、波長のUV、EUV及び軟X線範囲での使用のために、リソグラフィベースの材料を製造するために用いられることができる。
【0035】
一実施形態では、特定波長用に最適化された材料は、ソフトテンプレーティングアプローチを用いて製造されることができる。ソフトテンプレーティングアプローチでは、特定のポリマー、犠牲材料、又は一時的な材料は、電着及び他の材料堆積技術と共に一時的に使用されてもよいが、他を排除するものではない。犠牲材料又はポリマーは、ソフトテン
プレート又は足場構造を形成し、これは、実際の材料が適切な位置に配置された後に除去されてもよい。犠牲材料又は一時的な材料は、化学エッチング又は他の方法により除去されてもよい。犠牲材料の一例は、フォトレジストであってもよい。一時的な材料の別の例は、ナノ球体である。ソフトテンプレーティングアプローチは、UV、EUV及び軟X線の波長の一又はそれ以上又は波長範囲用の吸収率を低減するように最適化されたリソグラフィベースの材料を製造するために用いられることができる。これらのEUV材料は、さらに、リソグラフィシステム用のエレメントを製造するために用いられることができる。
図6は、ポリマーベースのソフトテンプレーティングアプローチを用いて本明細書に記載される材料の製造のための方法の実施形態を示す。方法500は、ホスト層を研磨するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、さらに、ポリマー又は足場構造をアセンブリするステップを含むことができる。また、方法は、足場構造に亘って主要層を成長することを含むことができる。方法は、また、主要層の表面を研磨することを含むことができる。さらに、方法は、材料の反射率が0.1nmから250nmの波長で70%を超えるようにポリマー又は足場構造を除去するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は、レーザー照射又は化学エッチングにより一又はそれ以上の層を平滑化するステップを含むことができる。ポリマー又は足場構造は、一又はそれ以上のブロックコポリマーでありうる。一実施形態では、方法は、キャッピング又は基板を適用するステップをさらに含むことができる。
【0036】
EUV材料は、また、電鋳又は他の同様のプロセスを用いて製造されることができる。電鋳では、材料、例えば、金属は、化学、電気又は磁気手段により別の材料により成長される。この方法は、金属のモリブデン及びルテニウムの電鋳で用いられることができ、これは、通常の電鋳された金属ではない。電鋳プロセスは、UV、EUV及び軟X線範囲でリソグラフィベースの材料の製造に用いられることができる。
【0037】
EUV材料は、さらに、セルフアセンブリ又は他の同様のプロセスを用いて製造されることができる。セルフアセンブリでは、材料の特定の態様、例えば、ナノスケール特徴は、全体のバルク構造を形成するために共にアセンブリされる。アセンブリ形成は、セルフアセンブリ又はダイレクトアセンブリのいずれかであってもよい。一実施形態では、特徴は、化学、電気又は磁気手段により与えられたリジッド構造を保持してもよい。この一例は、化学的に分極された材料である。別の実施形態では、材料の基板は、好ましい構造又はその上部に配置されるバルク材料の実施形態を確実にするために、予めパターンニングされてもよい。別の実施形態では、基板は、好ましい又は選択的構造又はその上部に配置されるバルク材料の実施形態を確実にするために、有機又は生体材料で表面処理されてもよく、又は化学的に処理されてもよい。セルフアセンブリアプローチは、波長のUV、EUV及び軟X線範囲での使用のためにリソグラフィベースの材料を製造するために用いられることができる。
【0038】
材料は、また、折り曲げプロセスを用いて製造されてもよい。折り曲げプロセスでは、材料又は材料のサブセットは、より大きな寸法を材料構造全体に追加するために折り曲げ、曲げ又はヒンジで動かされてもよい。例えば、メタロ誘電体2Dアレイ(metallo-dielectric 2D array)は、バルク材料全体が、元の材料の複数のユニットの積層構造を明らかにする3Dの階層物を形成するために折り曲げられてもよいが、これに限定されない。
【0039】
材料は、また、ビルディングブロックプロセスを用いて製造されてもよい。ビルディングブロックプロセスでは、材料又は材料のサブセットは、バルク材料構造全体を形成するためにアセンブリ又は積層されてもよい。例えば、金属半導体の3Dアレイは、バルク材料全体が、元の材料の複数のユニットの積層構造を明らかにする3Dバルク材料物を形成するために、任意の構成で積層されてもよいが、これに限定されない。
【0040】
材料は、例えば、化学エッチングプロセスにより製造されてもよい。化学エッチャント(例えば、酸性)は、また、半導体、ポリマー又は金属の材料を選択的に除去するために用いられてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、材料は、脱合金化プロセスを用いて製造されてもよい。この方法では、材料は、金属を含んでもよい。金属は、インゴットを形成するために、例えば、加熱/溶融プロセスにより別の補助的な金属と混合されてもよい。腐食性となりうる酸は、元の材料の多孔質構造を残し、例えば、金又は銀のような補助的な金属を選択的に除去するために用いられることができる。残る構造は、原子レベルで均一かつ平坦な表面を形成してもよい。
【0042】
EUV材料又は材料のサブセット又はエレメントは、さらに、レーザーを用いて研磨又は平滑化されることができる。レーザーは、フェムト秒又はピコ秒レンジのパルス持続時間を有してもよい。レーザーは、製造の前、製造中又は製造後に使用されてもよい。レーザーは、また、欠陥、異常又は非均一物を削除、除去、清浄又は除去するために、製造後の材料を照射するために用いられることもできる。これは、製造プロセスに直接的には含まれない欠陥の除去を含む。例えば、フォトマスクの材料の実施形態が挙げられる。フォトマスクは、その製造プロセスの別のパートからの欠陥粒子、又はリソグラフィ又は光源系の漂遊イオン/エレメントからの欠陥粒子を受け付ける。フォトマスクは、続いて、レーザー照射プロセスにより浄化されることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ナノスケール構造特徴又はビルディングブロック又は材料のエレメントは、さらに、レーザーにより製造されてもよい。レーザーは、製造前、製造中又は製造後に用いられてもよい。レーザーのアプローチは、2又はそれ以上のフォトンプロセスアプローチの一部であってもよい。
【0044】
材料又は任意のサブセット又は材料のエレメントは、さらに、制御された濃度による化学エッチャントを用いて研磨又は平滑化されてもよい。一実施形態では、材料又は任意のサブセット又は材料のエレメントは、材料の形成中に、界面活性剤又は化学処理された表面を用いてさらに平滑化されることができる。界面活性剤は、後に除去されてもよい。化学的な界面活性剤のアプローチは、UV、EUV及び軟X線の範囲で使用するフォトニック構造形成物を製造するために用いられることができる。
【0045】
材料又は任意のサブセット又は材料のエレメント又はナノスケール特徴は、また、リソグラフィ又は印刷又はパターニングプロセスにより製造されてもよい。リソグラフィ又は印刷プロセスは、例えば、電子ビームリソグラフィ、ナノインプリントリソグラフィ、UV、EUV又はX線リソグラフィ、2D又は3Dリソグラフィ、ステレオリソグラフィ、集中電子又はイオンビーム、走査トンネル顕微鏡、走査プローブリソグラフィ、原子間力顕微鏡、ソル-ゲルナノファブリケーション、2又はそれ以上のフォトンリソグラフィ、ディップペンリソグラフィ、近接場リソグラフィ、レーザーアシストインプリンティング、温度ベースのパターニング、レーザーベースのパターニングを含んでもよい。また、エッチング又はデポジション又は温度プロセスは、リソグラフィ又は印刷プロセスと組み合わせて用いられてもよい。リソグラフィ又は印刷のアプローチは、UV、EUV及び軟X線範囲でのリソグラフィベースの材料を製造するために用いられることができ、リソグラフィデバイス、システム又は装置で用いられることができる。
【0046】
別の態様では、本開示は、選択された電磁波長範囲で使用するナノスケール特徴を含む材料を製造する方法に関する。材料は、リソグラフィ又は他の光学用途で用いられるエレメント又はデバイスのための本明細書で説明されるような材料であってもよい。材料は、
また、ブロックコポリマー足場プロセスを用いて製造されることもできる。方法は、例えば、少なくとも第1のブロック及び第2のブロックを有するブロックコポリマー構造を製造することを含んでもよい。方法は、さらに、第1のブロックを除去し、第1のブロックにより占有された構造の体積の少なくとも一部を、金属、半導体、ポリマー、誘電体又は単原子材料で置き換えることを含んでもよい。ブロックコポリマーのアプローチは、波長のUV、EUV及び軟X線範囲で使用するリソグラフィベースの材料を製造するために用いられることができる。
【0047】
第1のブロックは、例えば、選択的に分解可能なブロックであってもよい。方法は、さらに、第2のブロックを除去すること、及び/又は全体又は部分的に別のブロックを除去することを含んでもよい。第2のブロック及び別のブロックは、プラズマエッチングのようなプロセスを用いて除去されてもよい。
【0048】
体積の少なくとも一部分の置換えは、例えば、金属又は半導体を電気化学的に堆積することを含んでもよい。体積の少なくとも一部分の置換えは、金属又は半導体の電着又は電鋳を含んでもよい。
【0049】
別の実施形態では、材料は、スイスロール又はラミネートプロセスを用いて製造されることもできる。スイスロールプロセスでは、材料又は材料のサブセットは、全体の材料構造に、より高い大きさを加えるために一端からロールされ、全体材料の断面は、材料の複数の形成物として見える。例えば、メタロ-誘電体(metallo- dielectric)2Dアレイは、3D円筒状物を形成するために一端からロールされてもよく、軸に直交する、円筒状物の断面が、元の材料の複数のユニットの積層構造を示すことができるが、これに限定されない。
【0050】
別の態様では、本開示は、システム又はサブシステムのエレメントに関する。エレメントは、選択された電磁波長範囲での電磁放射又は電磁相互エンハンスメントに対して少なくとも部分的に反射又は透過するように設計されたナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。材料は、本明細書で前述又は後述するような材料であってもよい。材料は、選択された波長範囲において、エレメント上に配置されてもよく、エレメント内に埋め込まれてもよく、照射放出システム内又は照射放出システム又は照射モニタシステムのエレメント内に埋め込まれてもよい。
【0051】
一実施形態では、システム又はサブシステムは、リソグラフィシステムである。エレメントは、リソグラフィシステムの構成要素の1つであってもよい。例えば、エレメントは、フォトマスク、検出器、波長モニタ、帯域幅又はパワーモニタ、センサ、フォトレジスト、基板、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、構造的な構成要素、電子デバイス、光学デバイス又はシステム内に含まれる他の構成要素を含むことができるが、これらに限定されない。システム又はサブシステムは、また、半導体製造デバイス又は装置を含んでもよい。
図3は、材料316を含むことができるエレメント300(この例ではフォトマスク)を示す。マスク300は、選択された波長の照射320を受け付けることができる。一実施形態では、材料316は、
図2に対して記載されるような3Dアレイでありうる。他の実施形態では、材料316は、エレメント300の反射性を増加させることができる本明細書に記載された材料のいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、エレメント300の反射率は、選択された波長に対して70%を超えて増加することができる。波長は、0.1nmから250nmの間であることができる。材料316は、
図3に示されるようにマスク300に集積されることができる。一実施形態では、材料は、マスク300の上層と下層との間に挟まれる。材料316を取り付ける他の方法が用いられることもできる。
【0052】
なお、リソグラフィシステムに加えて、上述した材料は、バイオテックシステム、2D又は3D印刷又はパターニングシステム、又は材料処理システムで使用されることもできる。これらのシステムは、性能を向上させるために、EUV材料を使用することができる材料を含むこともできる。エレメントは、例えば、フォトマスク、検出器、波長モニタ、帯域幅又はパワーモニタ、センサ、フォトレジスト、基板、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、構造的な構成要素、システム内に含まれる他のエレメント又は構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、EUV材料は、投射レンズシステムで使用されることができる。例えば、このシステムでは、器具は、選択された波長範囲において複数の光学素子、例えば、望遠鏡又は衛星を含んでもよい。
【0053】
EUV材料が使用されうるシステムの別の例は、選択された電磁波長範囲での例えば、X線検出、イメージング及びスキャニングシステム、核粒子からの放射、加速度計システム及びバイオテクノロジーシステムを含む検出を含むシステムである。EUV材料は、スキャニング及びイメージングシステムで使用されることもできる。EUV材料は、動作波長の一又はそれ以上の範囲で低減された吸収性を必要とするシステムで使用されることもできる。
【0054】
一実施形態では、エレメントは、光学素子である。光学素子は、光学基板、ミラー、レンズ、表面、ウィンドウ、ファセット、フィルタ、カバーエレメント、キャッピング層、障壁層、薄膜、コーティング、内部表面領域、コレクタ、液滴生成器、相互分散材料、パネル、ウェーブガイド、キャビティ、ファイバー、構造的要素、反射素子、透過素子、検出器、波長モニタ、帯域幅又はパワーモニタ、センサ、フォトマスク、フォトレジスト、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、構造的な構成、電子装置又は光学装置、又は上述したシステムで使用されうる任意の他の光学素子を含んでもよい。光学基板は、溶融シリカ、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムであることができる。光学素子は、また、透過性又は反射性のいずれかであってもよいが、特定領域で電磁相互作用を増加するように機能する。例えば、放射、キャビティを形成する、又は相互作用のために利用可能な内部表面積を増加させるために、特定の電磁モードを向上させる。
図5は、材料510が光学素子500の表面上に配置される光学素子500の実施形態を示す。材料は、本明細書に示されない他の方法を用いて光学素子500に取り付けられることができる。光学素子500は、選択された波長の放射530を受け付けることができる。一実施形態では、材料510は、
図2について説明されたような3Dアレイであることができる。別の実施形態では、材料510は、光学素子500の反射率を増大させることができる本明細書で説明される材料のいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、光学素子500の反射率は、選択された波長の70%以上に増大させることができる。波長は、0.1nmから250nmの間であることができる。光学素子は、本明細書で記載されるシステムのいずれかで使用されることができる。
【0055】
図4は、材料-フォトレジスト複合物400の実施形態を示す。材料410は、ホスト材料、例えば、フォトレジスト420に埋め込まれる又は相互分散されることができる。材料は、ホスト材料420の性能を向上させることができる。フォトレジストの場合には、電磁相互作用の増大、つまり、ポリマー又は有機材料による散乱及び吸収は、フォトレジストの感度を増大させることができる。
【0056】
別の態様では、本開示は、反射素子に関する。反射素子は、選択された電磁波長範囲での電磁放射に対して少なくとも部分的に反射するように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。材料は、本明細書で前述又は後述するような材料であってもよい。
【0057】
反射素子は、例えば、光学部品又は光学部品の構成要素であってもよい。光学部品は、例えば、ミラー、レンズ、光学窓、フィルタ又はコーティング、薄膜、メンブレン又は基板又は他の光学素子であってもよい。それに替えて、反射素子は、マスクの構成要素、コーティング又はマスクの材料の層であってもよい。マスクは、フォトリソグラフィマスクであってもよい。それに替えて、反射素子は、フォトレジスト又はフォトレジストの要素であってもよい。フォトレジストは、フォトリソグラフィフォトレジストであってもよい。反射素子は、例えば、EUVLシステム又は軟X線システムのようなリソグラフィデバイス又はシステムの構成要素又は要素であってもよい。
【0058】
反射素子は、例えば、光学部品、フォトレジスト、マスク又は他の構成要素又はデバイス上、又はその内部に配置されるコーティング又は材料の層であってもよい。光学部品は、溶融シリカ又はフッ化カルシウム光学部品であってもよい。
【0059】
反射素子は、例えば、フォトリソグラフィデバイスの構成要素として構成されてもよい。反射素子は、電磁放射源デバイスの構成要素として構成されてもよい。反射素子は、UV、EUV又は軟X線電磁放射を用いる半導体製造装置又は他の装置として構成されてもよい。反射素子は、UV、EUV又はX線光源の構成要素であってもよい。
【0060】
反射素子は、選択された電磁波長範囲で部分的に反射するように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。それに替えて、又は加えて、反射素子は、選択された電磁波長範囲でほぼ全てを反射するように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、反射素子は、70%以上の反射率を有するように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。
【0061】
反射素子は、材料が、70%以上の反射率を有するように一貫して製造されることができる選択された電磁波長範囲で反射されるように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。
【0062】
反射素子は、電磁波長範囲でのスペクトル帯域幅を増大させるように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。この例は、段階的な構造でありうる。
【0063】
反射素子は、電磁波長範囲での角度許容(angular acceptance)を増大させるように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。この例は、2D又は3Dの対称的な構造でありうる。
【0064】
反射素子は、電磁波長範囲での(スペクトル範囲にわたって統合又は平均化された)平均反射率を増大させるように構成されるナノスケールフィーチャーを有する材料を含んでもよい。
【0065】
別の態様では、本開示は、透過性/透過素子に関する。透過素子は、選択された電磁波長範囲で少なくとも部分的に透過(4%以上)するように構成されるナノスケール特徴を有する材料を含んでもよい。材料は、本明細書で前述又は後述するような材料であってもよい。透過素子は、例えば、EUVLシステム又は軟X線システム又はバイオテクノロジー又は材料処理システムのようなリソグラフィデバイス又はシステムの構成要素又は要素であってもよい。
【0066】
透過素子は、例えば、光学部品又は光学部品の構成要素であってもよい。光学部品は、例えば、ミラー、レンズ、光学窓、又は他の光学素子であってもよい。それに替えて、透過素子は、マスクの構成要素、又はマスクの材料のコーティング又は層であってもよい。
マスクは、フォトリソグラフィマスクであってもよい。それに替えて、透過素子は、フォトレジスト又はフォトレジストの要素であってもよい。フォトレジストは、フォトリソグラフィフォトレジストであってもよい。
【0067】
透過素子は、例えば、光学部品、フォトレジスト、マスク又は他の構成要素又はデバイス上、又はその内部に配置されるコーティング又は材料の層であってもよい。光学部品は、溶融シリカ又はフッ化カルシウム光学部品であってもよい。
【0068】
透過素子は、フォトリソグラフィデバイスの構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、透過素子は、電磁放射源デバイスの構成要素であってもよい。透過素子は、また、UV、EUV又は軟X線電磁放射を用いる半導体製造装置又は他の装置の構成要素として構成されてもよい。透過素子は、UV、EUV又は軟X線光源の構成要素であってもよい。透過素子は、光学窓の構成要素、又は光学窓上に配置される又はその内部に配置される材料のコーティング又は層であってもよい。
【0069】
別の態様では、本開示は、上述したナノフォトニクス材料及び関連する方法の全部又は一部を製造及び使用する手段に関する。
【0070】
別の態様では、本開示は、極端紫外線リソグラフィ(EUVL)又は軟X線リソグラフィのようなシステム又は他のシステムでのナノフォトニック材料を用いる方法に関する。
【0071】
別の態様では、本開示は、上述したナノフォトニクス材料の全部又は一部を含む構成要素、デバイスシステムに関する。
【0072】
様々な追加の態様、特徴及び機能は、添付の図面とともに以下に、より詳細に説明される。
【0073】
本明細書に記載される例示的な実施形態は、パイプ、コンジット及び他のボイドの内部を検査する装置、方法及びシステムの様々な態様、詳細及び機能の例を示すことを目的として提供されるが、説明された実施形態は、如何なる限定を意図するものではない。様々な態様が本開示の趣旨及び範囲内の別の実施形態に実施されてもよいことが当業者にとって明らかである。
【0074】
なお、本明細書で用いられるように、用語“例示的(exemplary)”は、“一実施例、例又実例として提供する”ことを意味する。“例示”として本明細書で説明される任意の態様、詳細、機能、実施及び/又は実施形態は、他の態様及び/又は実施形態に亘って好ましい又は有利であるとして構築される必要はない。
【0075】
極端紫外線リソグラフィは、今日、通常に使用される深紫外線リソグラフィ技術のような他の紫外線(UV)リソグラフィとは大きく逸脱している。EUV照射は、すべての材料により非常に吸収され、よって、EUVリソグラフィは、通常、真空中で行われる。このようなシステムでの光学素子は、EUV、照射の吸収を最小化するように構成されるべきであるが、これは、実装することが困難である。例えば、ミラーのような構成要素は、通常、入射光の35-40%を吸収する。
【0076】
典型的な量産試作EUVLシステムは、現在、少なくとも2つのコンデンサマルチレイヤーミラー、6つの投影マルチレイヤーミラー、及び1つのマルチレイヤーオブジェクト(マスク)を含むように構築する。光学部品が既に使用可能なEUV光の約96%を吸収しているため、適切なEUV光源は、この照射損失を解消するために、十分な明るさを必要とする。EUV源開発は、レーザー又は放電パルスにより生成されるプラズマに集中し
ている。光を収集することを担当するミラーは、プラズマに直接的に晒され、したがって、熱のダメージ、高エネルギーイオンからダメージ及び他のデブリに対して脆弱である。EUV照射を生成する高エネルギープロセスと関連付けられるこのダメージは、リソグラフィ用のEUV光源の実装を制限する。
【0077】
したがって、光学部品、ミラー、光学窓、マスク、フォトレジスト、及び他のエレメント又は構成要素のようなエレメントのための従来の材料を用いるEUVリソグラフィのこれらの吸収特性のため、既存のEUVリソグラフィスキャナーユニットは、効率が良くない。
【0078】
一次元構造は、いくつかの潜在的な利点を示すが、これらもまた、制限を含む。例えば、モリブデン/シリコンマルチレイヤー積層構成の初期シミュレーション分析は、50層で90ナノメートルの周期性の1次元モリブデン/シリコンマルチレイヤースタックから得ることが可能な最大反射率が、
図1に示されるようなゼロ度の入射角度で70.6%の理論最大値であることを示す。実際には、反射率は、製造プロセス及びミー散乱での欠陥によって低くなる。
【0079】
したがって、いくつかの実施形態では、約13.5nmの波長範囲で動作し、約80%以上の反射率を有する、2又は3次元ナノメートル構造を有するEUV反射素子(及び関連するデバイス)は、本明細書で記載されるような技術を用いてEUVLのような用途で製造及び使用されてもよい。また、同様の透過特性を有する材料(例えば、EUV透過材料及び関連する構成要素及びデバイス)は、本明細書で記載されるような技術を用いて同様に製造されてもよい。
【0080】
別の態様では、本明細書で説明される又は類似又は均等な材料のようなナノ構造化された(ナノフォトニクス)2又は3次元材料は、例えば、レーザー及びレーザーシステム、光源、スキャナー、マスク、レジスト材料、又は半導体又は他のデバイスの製造に使用する他のデバイス又はシステムのような構成要素及びデバイスで用いられてもよい。
【0081】
他の用途は、プラズマ源、シンクロトロン放射源又は他の電磁放射源を含んでもよい。さらに別の用途は、産業用レーザーのようなエキシマ又は他のレーザーと共に、X線電磁放射デバイス又は赤外線、可視光、UV、EUV又はX線波長での電磁放射を生成又は用いる他のデバイスを含んでもよい。ナノフォトニック材料を用いる構成要素及びデバイスは、また、バイオメディカルデバイス又は他のデバイス又はシステムのような別の用途で使用されてもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、3次元グラフェンフォトニック結晶は、UV、EUV及びX線波長で動作するデバイス及びシステム用のナノフォトニクスとして用いられてもよい。グラフェンは、高い熱伝導率を有し、透過性となるように構成されることができ、積層、層状にする又は他の複合的な構成の使用を通じて、反射性又は吸収性となる近年開発された材料である。同様に、いくつかの実施形態では、グラフェンと同様の特性を有するカーボンナノチューブは、透過又は反射性ナノフォトニクス材料を製造するために用いられてもよい。例えば、グラフェン又はカーボンナノチューブ材料は、例えば、コーティング又は層状材料としてリソグラフィデバイスで使用されてもよい。これらの材料の高い熱伝導性は、熱を生成する高い伝導性を必要とする(例えば、光スキャニングツール、ウェーハパターニング用のマシーン、ツーフォトン(two-photon)デバイス、又はフォトレジストをパターンニングするようなUV、EUV及び/又は軟X線が用いられる他の装置又はシステムのようなデバイスの高い熱発散)と共に、透過性又は反射性が必要とされる用途(例えば、UV、EUV及び/又は軟X線波長)に有利となる。
【0083】
別実施形態では、ナノ構造化された材料は、ダブルジャイロイド構造で製造されてもよい。ダブルジャイロイド構造は、例えば、金(Au)及び/又はモリブデン(Mo)を含んでもよい。ダブルジャイロイド構造は、本明細書で前述したようなブロックコポリマー技術を用いて製造されてもよい。このような材料は、間隔内の周囲空気によって低金属密度を有してもよい。例えば、金属の密度は、例えば、10又はそれ以上の因数により対応するバルク材料以下であってもよい。
【0084】
この開示の他の実施形態及び変形例は、これらの教示を考慮した当業者にとって容易に想起することができる。したがって、この開示に与えられる保護は、以下の特許請求の範囲によってのみ制限され、これは、上記の発明の詳細な説明及び添付の図面と共に閲覧されたときにこのような実施形態及び変形例のすべてを含む。
【0085】
理解される。本明細書で開示されるプロセス及び方法のステップ及びステージの特定の順序又はヒエラルキーは、例示的なアプローチの例である。デザインの嗜好に基づいて、本開示の範囲内を維持する一方で、プロセス及び方法のステップ及びステージの特定の順序又はヒエラルキーは、特に言及しない限り、再配置されてもよいことが理解される。
【0086】
開示された実施形態の前述した説明は、当業者が本開示を行う又は使用することができるように提供される。これらの態様への様々な変更は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で定義される包括的な原理は、本開示の趣旨又は範囲を逸脱しない他の態様に適用されてもよい。よって、本開示は、本明細書で示された態様に限定されることを意図するものではないが、本明細書で開示された原理及び新規な特徴と整合する最も広い範囲を与えることを意図するものである。
【0087】
本開示は、本明細書で示された態様に限定されることを意図するものではないが、発明の詳細な説明及び図面と整合する全ての範囲に与えられることを意図するものであり、ここで、単一の要素に対する参照番号は、特に言及しない限り、“一又はそれ以上の”ではなく、“1つかつ1つのみ”(“one and only one”)を意味するのではない。特に言及しない限り、文言“いくつか(some)”は、一又はそれ以上を示す。アイテムのリストの少なくとも1つを示すフレーズは、単一の部材を含むこれらのアイテムの任意の組み合わせを示す。一例として、“a、b又はcの少なくとも1つ”は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、a、b及びcに及ぶことを意味する。
【0088】
開示された態様の前記の説明は、当業者が本開示を行う又は使用することが可能となるように提供される。これらの態様への様々な変更は、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書で定義される包括的な原理は、本開示の趣旨又は範囲を逸脱しない他の態様に適用されてもよい。よって、本開示は、本明細書で示された態様に限定されることを意図するものではないが、本明細書で開示された原理及び新規な特徴と整合する最も広い範囲を与えることを意図するものである。
【0089】
本明細書で用いられる“can” “might”、“may”、“e.g.,”等条件付きの文言(conditional language)は、特に言及しない限り、特定の実施形態が含むが、他の実施形態が特定の特徴、要素及び/又は状態を含まないことを伝えるために意図されるように通常用いられる文脈内で理解される。よって、このような文言は、特徴、エレメント及び/又は状態が、一又はそれ以上の実施形態に必要とされる任意の手法、又は一又はそれ以上の実施形態が、創作者が入力又は促したかそうでないか、これらの特徴、要素及び/又は状態が特定の実施形態に含まれる又は行われるかどうかを決定するためのロジックを必然的に含むことを伝えるように通常意図されるものではない。文言“備える”、“含む”、“有する”(“comprising”、“including” “having”)等は、同じ意味を表し、オープン・エンド型で全て
を含んで使用され、追加の要素、特徴、動作、操作等を除外するものではない。また、文言“又は”(“or”)は、例えば、要素のリストを結合するために使用されたとき、文言“又は”が、リストの要素の1つ、いくつか又は全てを意味するように、その全てを含む意味で用いられる(かつその排他的な意味では用いられない)。また、冠詞1つ(“a”及び“an”)は、特に指定しない限り、“一又はそれ以上の”又は“少なくとも1つ”を意味するように解釈される。
【0090】
特に言及しない限り、“X、Y及びZの少なくとも1つ”のような接続的な文言(conjunctive language)は、アイテム、ターム等がX、Y又はZのいずれかであることを伝えるために通常用いられるような文脈で理解される。よって、このような接続的な文言は、通常、特定の実施形態がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ及びZの少なくとも1つがそれぞれ存在することを必要とすることを意図するものではない。
【0091】
上記で詳述した記載は、様々な実施形態に適用されるような新規な特徴を示し、記載し、かつ指摘したが、説明されたデバイス又はアルゴリズムの形態及び詳細に様々な省略、代用及び変更が、本開示の趣旨から逸脱しない範囲でなされることが理解されるであろう。よって、前述した記載は、任意の特性の特徴、特性、ステップ、モジュール又はブロックが必要又は不可欠であることを意味するものではない。理解されるように、本明細書で記載されたプロセスは、本明細書で説明する特徴及び利益の全てを提供するものではない形態に埋め込まれることができる。本発明の保護は、前述した説明ではなく添付の特許請求の範囲により規定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光システムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記露光システム又はサブシステムは、波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、250nmから0.01nmの第1のサイズを有する複数の構造的な特徴を有する材料を備え、
前記複数の構造的な特徴は、0.1nmから250nmの波長に対して前記エレメントの反射率を70%を超えて向上させるように構成される、エレメント。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムは、ある波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、ある材料を含む反射性コーティングを含み、前記材料は、複数の内部ボイドが前記材料内に散在され、前記内部ボイドは、10nmより大きく20nm未満のサイズを有し、前記内部ボイドの前記サイズは、ターゲット波長と実質的に相関し、
前記内部ボイドは、約13.5nmの前記ターゲット波長に対して入射光について前記エレメントの反射率を72%を超えて向上させるように構成される、エレメント。
【請求項2】
フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムは、ある波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、ある材料を含む反射性コーティングを含み、前記材料は、複数の内部ボイドが前記材料内に散在され、前記内部ボイドは、10nmより大きく250nm未満のサイズを有し、
前記内部ボイドは、約13.5nmのターゲット波長に対して入射光について前記エレメントの反射率を72%を超えて向上させるように構成される、エレメント。
【請求項3】
フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムで用いられるように構成されるエレメントであって、前記フォトリソグラフィ、スキャニング又はイメージングシステムは、ある波長を有する光を送信するように構成される光源を備え、
前記エレメントは、ある材料を含む反射性コーティングを含み、前記材料は、複数の内部ボイドが前記材料内に散在され、前記内部ボイドは、1nmより大きく120nm未満のサイズを有し、前記内部ボイドの前記サイズは、ターゲット波長と実質的に相関し、
前記内部ボイドは、1nm~120nmの範囲から選択されるターゲット波長で、前記エレメントの反射率を向上させるように構成される、エレメント。
【請求項4】
前記材料は、1、2又は3次元において周期性を有する、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のエレメント。
【請求項5】
前記材料又は前記内部ボイドは、金属、誘電体、気体、液体、化合物、半導体、空気、炭素、モリブデン、炭化ボロン、シリコン、SiO
2
、ルテニウム、ニオビウム、ロジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、ポリマー、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、MoS、O
2
、N
2
、He、H
2
、Ar、CO
2
の一又はそれ以上を備える、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のエレメント。
【請求項6】
前記エレメントは、基板、ミラー、レンズ、表面、窓、ファセット、フィルタ、カバーエレメント、キャップ層、保護層、障壁層、薄膜、コーティング、内部表面領域、コレクタ、液滴生成器、相互分散材料、パネル、ウェーブガイド、キャビティ、ファイバー、反射素子、透過素子、検出器、波長モニタ、帯域又はパワーモニタ、センサ、フォトマスク、フォトレジスト、冷却機構、熱管理機構、光源、ランプ、レーザー、光学素子、マスクアライナー、インテグレータ、光学デバイス又は電子デバイスを備える、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のエレメント。
【請求項7】
前記材料又は前記内部ボイドは、球体、ブロック、ピラミッド型、リング型、ジャイロイド、円筒形、キラル構造、半球体又はセグメントを含む形状を有する、請求項1、2または3のいずれか一項に記載のエレメント。
【外国語明細書】