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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177846
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】作業車
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/40 20071001AFI20231207BHJP
   B60K 6/50 20071001ALI20231207BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20231207BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20231207BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20231207BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20231207BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20231207BHJP
【FI】
B60K6/40 ZHV
B60K6/50
B60K6/48
B60L3/00 J
B60L50/60
B60L50/16
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090764
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】平瀬 裕司
(72)【発明者】
【氏名】柳生 壽美夫
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 一人
(72)【発明者】
【氏名】伊井 常泰
【テーマコード(参考)】
3D202
5H125
5H770
【Fターム(参考)】
3D202AA00
3D202AA08
3D202EE00
3D202EE02
3D202EE11
3D202EE12
3D202EE14
3D202EE23
3D202FF05
3D202FF09
3D202FF12
3D202FF13
5H125AA01
5H125AC08
5H125AC12
5H125CD06
5H125FF01
5H125FF22
5H125FF23
5H770AA21
5H770BA02
5H770CA06
5H770DA10
5H770PA12
5H770PA42
5H770PA43
5H770QA22
5H770QA28
(57)【要約】
【課題】走行装置に動力を供給するモータが設けられた作業車において、モータ及びインバータを効率よく冷却することができるように構成する。
【解決手段】バッテリ46と、走行装置に動力を供給するモータ21,22と、モータ21,22を作動させるインバータ45とが備えられる。第1冷媒を貯留する第1貯留部11と、第2冷媒を貯留する第2貯留部61と、第1ポンプ15と、第2ポンプ62とが備えられる。第1貯留部11の第1冷媒が、第1ポンプ15によりモータ21,22に供給されて、モータ21,22から第1貯留部11に戻る。第2貯留部61の第2冷媒が、第2ポンプ62によりインバータ45に供給されて、インバータ45から第2貯留部61に戻る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置と、バッテリと、前記走行装置に動力を供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、
第1冷媒を貯留する第1貯留部と、第2冷媒を貯留する第2貯留部と、第1ポンプと、第2ポンプとが備えられ、
前記第1貯留部の前記第1冷媒が、前記第1ポンプにより前記モータに供給され、前記モータから前記第1貯留部に戻り、
前記第2貯留部の前記第2冷媒が、前記第2ポンプにより前記インバータに供給され、前記インバータから前記第2貯留部に戻る作業車。
【請求項2】
前記第1冷媒が冷却油であり、
前記第2冷媒が冷却水である請求項1に記載の作業車。
【請求項3】
前記第1貯留部の前記冷却油が前記第1ポンプから前記モータに供給される第1供給系に、前記冷却油を冷却する冷却部が備えられ、
前記第2貯留部の前記冷却水が前記第2ポンプから前記インバータに供給される第2供給系に、前記冷却水を冷却するラジエータが備えられている請求項2に記載の作業車。
【請求項4】
前記冷却部は、
前記第1供給系と前記第2供給系とに亘って設けられ、前記冷却油と前記冷却水との間での熱交換を行う熱交換器を有している請求項3に記載の作業車。
【請求項5】
前記冷却部は、
前記冷却油を冷却するオイルクーラーを有している請求項3又は4に記載の作業車。
【請求項6】
前記モータを収容する電動ミッション部が備えられ、
前記第1貯留部が前記電動ミッション部であり、
前記冷却油が前記電動ミッション部に貯留される潤滑油である請求項5に記載の作業車。
【請求項7】
前記モータがモータジェネレータであり、
前記モータジェネレータとは別にエンジンが備えられて、
前記電動ミッション部と、ギヤ伝動機構が設けられたギヤミッション部とを有して、前記エンジンの動力を変速して前記走行装置に出力するハイブリッドミッションが備えられている請求項6に記載の作業車。
【請求項8】
前記電動ミッション部と前記ギヤミッション部とが仕切られ、
前記電動ミッション部に貯留される潤滑油と、前記ギヤミッション部に貯留される潤滑油とが、異なるものである請求項7に記載の作業車。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車における走行駆動系の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
作業車の一例であるトラクタでは、特許文献1に開示されているように、走行装置に動力を供給するモータ及びバッテリが設けられたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-65349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、走行装置に動力を供給するモータが設けられた場合、モータを冷却する必要があり、モータを作動させるインバータの冷却も必要になる。
本発明は、走行装置に動力を供給するモータが設けられた作業車において、モータ及びインバータを効率よく冷却することができるように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の作業車は、走行装置と、バッテリと、前記走行装置に動力を供給するモータと、前記モータを作動させるインバータと、第1冷媒を貯留する第1貯留部と、第2冷媒を貯留する第2貯留部と、第1ポンプと、第2ポンプとが備えられ、前記第1貯留部の前記第1冷媒が、前記第1ポンプにより前記モータに供給され、前記モータから前記第1貯留部に戻り、前記第2貯留部の前記第2冷媒が、前記第2ポンプにより前記インバータに供給され、前記インバータから前記第2貯留部に戻る。
【0006】
走行装置に動力を供給するモータは、走行負荷が掛かることにより一般にインバータよりも高温になり易いので、モータとインバータとにおいて比較的大きな温度差が生じる。
本発明によると、第1冷媒を貯留する第1貯留部と、第2冷媒を貯留する第2貯留部とが設けられており、第1貯留部の第1冷媒が、第1ポンプによりモータに供給されて第1貯留部に戻り、第2貯留部の第2冷媒が、第2ポンプによりインバータに供給されて第2貯留部に戻る。
【0007】
本発明によると、モータの冷却用の第1冷媒とインバータの冷却用の第2冷媒とが別々に設けられているので、比較的高温のモータに適した第1冷媒を設定することができ、モータに比べて低温のインバータに適した第2冷媒を設定することができる。
これにより、モータ(第1冷媒)とインバータ(第2冷媒)とが互いに影響を及ぼし合うことなく、モータの冷却及びインバータの冷却を効率よく行うことができる。
【0008】
本発明において、前記第1冷媒が冷却油であり、前記第2冷媒が冷却水であると好適である。
【0009】
本発明によると、第1冷媒として、比較的高温のモータに適した冷却油を設定し、第2冷媒として、モータに比べて低温のインバータに適した冷却水を設定することにより、モータの冷却及びインバータの冷却を効率よく行うという面で有利である。
【0010】
本発明において、前記第1貯留部の前記冷却油が前記第1ポンプから前記モータに供給される第1供給系に、前記冷却油を冷却する冷却部が備えられ、前記第2貯留部の前記冷却水が前記第2ポンプから前記インバータに供給される第2供給系に、前記冷却水を冷却するラジエータが備えられていると好適である。
【0011】
本発明によると、冷却部によって冷却油が冷却されることにより、低温の冷却油がモータに供給されるので、モータの冷却の面で有利である。
本発明によると、ラジエータにおいて冷却水が冷却されることにより、低温の冷却水がインバータに供給されるので、インバータの冷却の面で有利である。
【0012】
本発明において、前記冷却部は、前記第1供給系と前記第2供給系とに亘って設けられ、前記冷却油と前記冷却水との間での熱交換を行う熱交換器を有していると好適である。
【0013】
本発明によると、熱交換器において、第1供給系の冷却油と第2供給系の冷却水との間で熱交換が行われ、第1供給系の冷却油の熱が第2供給系の冷却水に奪われて、第1供給系の冷却油の温度が抑えられるので(又は、第2供給系の冷却水の熱が第1供給系の冷却油に奪われて、第2供給系の冷却水の温度が抑えられるので)、モータの冷却及びインバータの冷却を効率よく行うという面で有利である。
【0014】
冷却油を冷却するオイルクーラーを熱交換器とは別に設けた場合、熱交換器によって第1供給系の冷却油と第2供給系の冷却水との間で熱交換が行われることにより、オイルクーラーに掛かる負担が小さくなるので、オイルクーラーの小型化を図ることができる。
熱交換器によって第1供給系の冷却油と第2供給系の冷却水との間で熱交換が行われることにより、冷却油が十分に冷却されるのであれば、冷却油用のオイルクーラーを設けなくてもよくなる。
【0015】
本発明において、前記冷却部は、前記冷却油を冷却するオイルクーラーを有していると好適である。
【0016】
本発明によると、オイルクーラーにより冷却油が直接的に冷却され、低温の冷却油がモータに供給されるので、モータの冷却の面で有利である。
【0017】
本発明において、前記モータを収容する電動ミッション部が備えられ、前記第1貯留部が前記電動ミッション部であり、前記冷却油が前記電動ミッション部に貯留されると好適である。
【0018】
本発明によると、冷却油として潤滑油を使用しており、潤滑油をモータに供給することによって、モータの冷却に加えて、モータ用の軸受けや増減速ギヤの潤滑を行うことができる。
本発明によると、モータを収容する電動ミッション部が設けられた場合、電動ミッション部を潤滑油の第1貯留部としているので、潤滑油を貯留する為の専用のオイルタンク等が必要なくなり、構造の簡素化の面で有利である。
【0019】
本発明において、前記モータがモータジェネレータであり、前記モータジェネレータとは別にエンジンが備えられて、前記電動ミッション部と、ギヤ伝動機構が設けられたギヤミッション部とを有して、前記エンジンの動力を変速して前記走行装置に出力するハイブリッドミッションが備えられていると好適である。
【0020】
本発明によると、モータがモータジェネレータであり、モータジェネレータとは別にエンジンが設けられており、電動ミッション部とギヤミッション部とを有するハイブリッドミッションが設けられている。
これにより、ハイブリッド型の作業車において、モータジェネレータの冷却及びインバータの冷却を効率よく行うという面で有利である。
【0021】
本発明において、前記電動ミッション部と前記ギヤミッション部とが仕切られ、前記電動ミッション部に貯留される潤滑油と、前記ギヤミッション部に貯留される潤滑油とが、異なるものであると好適である。
【0022】
電動ミッション部では、モータジェネレータの抵抗にならず、モータジェネレータの冷却が行われ易いように、比較的粘性の低い潤滑油を使用することが好ましい。
ギヤミッション部では、冷却よりも潤滑が優先されるので、ギヤ伝動機構のギヤに潤滑油の油膜が残り易いように、比較的粘性の高い潤滑油を使用することが好ましい。
【0023】
本発明によると、電動ミッション部とギヤミッション部とが仕切られて、電動ミッション部に貯留される潤滑油と、ギヤミッション部に貯留される潤滑油とが、異なるものに設定されている。
これにより、電動ミッション部でのモータジェネレータの冷却に好ましい潤滑油と、ギヤミッション部でのギヤ伝動機構の潤滑に好ましい潤滑油とが設定されても、両方の潤滑油が混ざることがないので、モータジェネレータの冷却性及びギヤ伝動機構の潤滑性を容易に維持することができる。
【0024】
ギヤミッション部で発生した細かな屑が、モータジェネレータを冷却する潤滑油に混入すると、モータジェネレータにおいて絶縁部の破損に発展する可能性がある。
本発明によると、電動ミッション部とギヤミッション部とが仕切られていることによって、前述のようなコンタミネーションは発生し難いので、モータジェネレータの耐久性の向上の面でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】トラクタの左側面図である。
図2】ハイブリッドミッションの内部を示す概略図である。
図3】第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータの冷却及び潤滑の概略、並びに、インバータの冷却の概略を示す概略図である。
図4】インバータの平面図である。
図5】インバータの縦断左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1図5に、作業車の一例であるトラクタが示されている。図1図5において、Fは前方向を示し、Bは後方向を示し、Uは上方向を示し、Dは下方向を示し、Rは右方向を示し、Lは左方向を示している。
【0027】
(トラクタの全体構成)
図1に示すように、右及び左の前輪2(走行装置に相当)と右及び左の後輪3(走行装置に相当)により、機体1が支持されており、機体1の前部にボンネット6が設けられ、機体1の後部に運転部9が設けられている。
【0028】
機体1は、エンジン5、エンジン5の後部に連結されたクラッチハウジング11(電動ミッション部に相当)(第1貯留部に相当)、クラッチハウジング11の後部に連結されたミッションケース12(ギヤミッション部に相当)、エンジン5の前部に連結された前部フレーム14等を有している。クラッチハウジング11とミッションケース12とを有することにより、ハイブリッドミッション4が構成されている。
【0029】
前輪2が前部フレーム14に支持され、後輪3がミッションケース12の後部に支持されている。ボンネット6により、エンジン5が覆われている。運転部9はキャビン10により覆われており、運転座席7と前輪2を操向操作する操縦ハンドル8とが、運転部9に設けられている。
【0030】
(クラッチハウジングの構成)
図2に示すように、クラッチハウジング11の内部において、クラッチ13、油圧ポンプ15(第1ポンプに相当)、第1モータジェネレータ21(モータジェネレータに相当)(モータに相当)、第2モータジェネレータ22(モータジェネレータに相当)(モータに相当)が設けられている。
【0031】
クラッチ13がエンジン5の出力軸5aに接続されており、伝動軸16が、クラッチ13に接続され、クラッチハウジング11の内部からミッションケース12の内部の後部に延出されている。円筒軸17が、伝動軸16に回転可能に取り付けられて、クラッチハウジング11の内部からミッションケース12の内部の前部に延出されている。油圧ポンプ15及び第1モータジェネレータ21が、伝動軸16に取り付けられ、第2モータジェネレータ22が、円筒軸17に取り付けられている。
【0032】
(ミッションケースの構成)
図2に示すように、ミッションケース12の内部において、遊星装置18(ギヤ伝動機構に相当)、前後進切換装置19(ギヤ伝動機構に相当)、副変速装置20(ギヤ伝動機構に相当)、後輪デフ装置23(ギヤ伝動機構に相当)、前輪変速装置24(ギヤ伝動機構に相当)、PTOクラッチ30、PTO変速装置25(ギヤ伝動機構に相当)及びPTO軸26が設けられている。
【0033】
エンジン5の動力(又は第1モータジェネレータ21の動力)が、遊星装置18に伝達されて変速され、前後進切換装置19から副変速装置20に伝達され、後輪デフ装置23を介して後輪3に伝達される。後輪デフ装置23の直前から分岐した動力が、前輪変速装置24に伝達され、伝動軸28から前輪デフ装置29に伝達され、前輪デフ装置29を介して前輪2に伝達される。
【0034】
エンジン5の動力(又は第1モータジェネレータ21の動力)が、伝動軸16及びPTOクラッチ30を介してPTO変速装置25に伝達されて変速され、ミッションケース12の後部に設けられたPTO軸26に伝達される。
【0035】
クラッチハウジング11の後部の壁部11aと、ミッションケース12の前部の壁部12aとにより、クラッチハウジング11の内部とミッションケース12の内部とが仕切られている。伝動軸16及び円筒軸17が、クラッチハウジング11の壁部11a及びミッションケース12の壁部12aを貫通している。
【0036】
(遊星装置の構成)
図2に示すように、遊星装置18は、太陽ギヤ18a、複数の遊星ギヤ18b及びキャリア18c、リングギヤ18d等を有している。
【0037】
遊星装置18において、太陽ギヤ18aが円筒軸17に連結されている。キャリア18cが伝動軸16に連結され、遊星ギヤ18bがキャリア18cに回転可能に支持されており、太陽ギヤ18aと遊星ギヤ18bとが咬合している。円筒軸27が伝動軸16に回転可能に取り付けられている。リングギヤ18dが円筒軸27に連結されて、遊星ギヤ18bとリングギヤ18dとが咬合している。
【0038】
エンジン5の動力(又は第1モータジェネレータ21の動力)が、遊星装置18のキャリア18cに伝達され、第2モータジェネレータ22の動力が遊星装置18の太陽ギヤ18aに伝達される。遊星装置18において、エンジン5の動力(又は第1モータジェネレータ21の動力)と第2モータジェネレータ22の動力とが合成され変速されて、この動力が遊星装置18のリングギヤ18dから円筒軸27に伝達される。
【0039】
(前後進切換装置の構成)
図2に示すように、前後進切換装置19は、前進クラッチ31、後進クラッチ32、伝動軸33、中継ギヤ34等を有している。
【0040】
前進クラッチ31及び後進クラッチ32が、円筒軸27に取り付けられている。伝動軸33が円筒軸27と平行に設けられ、伝動軸33に伝動ギヤ33a,33bが連結されている。前進クラッチ31の出力ギヤと伝動軸33の伝動ギヤ33aとが咬合している。後進クラッチ32の出力ギヤが中継ギヤ34と咬合しており、中継ギヤ34が伝動軸33の伝動ギヤ33bと咬合している。
【0041】
前後進切換装置19において、前進クラッチ31が伝動状態に操作されると、円筒軸27の動力が、前進クラッチ31を介して前進状態で伝動軸33に伝達される。後進クラッチ32が伝動状態に操作されると、円筒軸27の動力が、後進クラッチ32及び中継ギヤ34を介して後進状態で伝動軸33に伝達される。
【0042】
(副変速装置の構成)
図2に示すように、副変速装置20は、高速ギヤ35、低速ギヤ36、円筒軸37、伝動軸38及びシフト部材39等を有している。
【0043】
高速ギヤ35が、伝動軸33に連結されている。円筒軸37が伝動軸16に回転可能に取り付けられて、円筒軸37に伝動ギヤ37a,37bが連結されており、高速ギヤ35と円筒軸37の伝動ギヤ37aとが咬合している。
【0044】
伝動軸38が、伝動軸33及び高速ギヤ35と同芯状に設けられており、シフト部材39が伝動軸38に設けられている。低速ギヤ36が伝動軸38に回転可能に取り付けられており、低速ギヤ36と円筒軸37の伝動ギヤ37bとが咬合している。
【0045】
副変速装置20において、シフト部材39がスライド操作されて高速ギヤ35と咬合すると、伝動軸33と伝動軸38とが連結されて、伝動軸33の動力が高速状態で伝動軸38に伝達される。シフト部材39がスライド操作されて低速ギヤ36と咬合すると、伝動軸33の動力が、高速ギヤ35、円筒軸37及び低速ギヤ36を介して、低速状態で伝動軸38に伝達される。
伝動軸38に伝達された動力は、後輪出力軸40から後輪デフ装置23に伝達され、後輪デフ装置23から後輪3に伝達される。
【0046】
(前輪変速装置の構成)
図2に示すように、前輪変速装置24は、標準クラッチ41、増速クラッチ42、伝動軸43、前輪出力軸44等を有している。
【0047】
標準クラッチ41及び増速クラッチ42が伝動軸43に取り付けられており、後輪出力軸40の動力が伝動軸43に伝達されている。前輪出力軸44が伝動軸43と平行に設けられており、前輪出力軸44に伝動ギヤ44a,44bが連結されている。標準クラッチ41の出力ギヤと前輪出力軸44の伝動ギヤ44aとが咬合し、増速クラッチ42の出力ギヤと前輪出力軸44の伝動ギヤ44bとが咬合している。
【0048】
前輪2が直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に操作されていると、前輪変速装置24において、標準クラッチ41が伝動状態に操作される。
後輪出力軸40の動力が、伝動軸43及び標準クラッチ41を介して前輪出力軸44に伝達され、伝動軸28及び前輪デフ装置29を介して前輪2に伝達されるのであり、前輪2及び後輪3が同じ速度で駆動される。
【0049】
前輪2が右及び左の設定角度を越えて右又は左に操向操作されると、前輪変速装置24において、増速クラッチ42が伝動状態に操作される。
後輪出力軸40の動力が、伝動軸43及び増速クラッチ42を介して前輪出力軸44に伝達され、伝動軸28及び前輪デフ装置29を介して前輪2に伝達されるのであり、前輪2が後輪3よりも高速で駆動される。
【0050】
(第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータに関する構成)
図2及び図3に示すように、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22に対して、インバータ45及びバッテリ46が設けられている。
【0051】
第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)がモータとして作動して動力を伝動軸16(円筒軸17)に与える場合、バッテリ46の直流電力がインバータ45により交流電力に変換され、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)に供給されて、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)がモータとして作動する(駆動モード)。
【0052】
第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)が駆動されて発電機として作動する場合、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)で発電された交流電力が、インバータ45により直流電力に変換されてバッテリ46に充電される(充電モード)。尚、バッテリ46として、コンデンサ(図示せず)を用いてもよい。
【0053】
機体1に取り付けられる作業装置(図示せず)の状態や、機体1の走行状態等に基づいて、制御装置(図示せず)により、第1モータジェネレータ21の充電モード及び駆動モード、第2モータジェネレータ22の充電モード及び駆動モードが設定される。
【0054】
この場合、第1モータジェネレータ21が充電モードに設定され、第2モータジェネレータ22が駆動モードに設定される状態が、基本的な走行状態である。
基本的な走行状態において、エンジン5の動力が遊星装置18のキャリア18cに伝達され、第2モータジェネレータ22の動力が遊星装置18の太陽ギヤ18aに伝達され、遊星装置18において、エンジン5の動力と第2モータジェネレータ22の動力とが合成され変速されて、この動力が遊星装置18のリングギヤ18dから円筒軸27に伝達される。
【0055】
クラッチ13が遮断状態に操作されることにより、エンジン5を停止させて、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22の駆動モードによる走行も可能である。
【0056】
(クラッチハウジングの潤滑油及びミッションケースの潤滑油)
図3に示すように、クラッチハウジング11の底部に、比較的粘性の低い潤滑油(第1冷媒に相当)(冷却油に相当)が貯留されている。クラッチハウジング11に貯留された潤滑油のオイルレベルL1が、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22に接触しない程度の低い位置となるように、潤滑油の量が設定されている。
【0057】
図2に示すように、ミッションケース12において、クラッチハウジング11の潤滑油よりも粘性の高い潤滑油が貯留されている。ミッションケース12に貯留された潤滑油のオイルレベルが、クラッチハウジング11の潤滑油のオイルレベルL1よりも高い位置になるように、十分な量の潤滑油がミッションケース12に貯留されており、ミッションケース12はオイルバス化されている。
【0058】
以上の構成により、クラッチハウジング11に貯留される潤滑油(第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22の冷却を行う為の潤滑油)と、ミッションケース12に貯留される潤滑油とが、異なるものに設定されている。
【0059】
クラッチハウジング11の後部の壁部11aと、ミッションケース12の前部の壁部12aとにより、クラッチハウジング11の内部とミッションケース12の内部とが仕切られている。これにより、クラッチハウジング11に貯留される潤滑油(第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22の冷却を行う為の潤滑油)と、ミッションケース12に貯留される潤滑油とが混ざることはない。
【0060】
(第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータの冷却及び潤滑に関する構成)
図3に示すように、油圧ポンプ15、オイルクーラー48(冷却部に相当)、噴射ポンプ49及び噴射ノズル50が、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22に対して設けられている。熱交換器60(冷却部に相当)が、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22とインバータ45とに対して設けられている。
【0061】
伝動軸16により油圧ポンプ15が駆動されており、クラッチハウジング11の潤滑油が、比較的目の細かいフィルタ47を通って油圧ポンプ15に吸引される。油圧ポンプ15に吸引された潤滑油は、油圧ポンプ15から経路51(第1供給系に相当)を通って熱交換器60に供給され、熱交換器60から経路52(第1供給系に相当)を通って、オイルクーラー48に供給されて冷却される。
【0062】
オイルクーラー48で冷却された潤滑油は、経路53(第1供給系に相当)を通って、噴射ポンプ49に供給される。クラッチハウジング11に内部において、複数の噴射ノズル50が、第1モータジェネレータ21の各部及び第2モータジェネレータ22の各部に対向するように設けられている。
【0063】
噴射ポンプ49からの潤滑油が、経路54を通って噴射ノズル50に供給される。潤滑油が、噴射ノズル50から第1モータジェネレータ21の各部及び第2モータジェネレータ22の各部に供給されて、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22の冷却及び潤滑が行われる。
【0064】
第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22の冷却及び潤滑を行った潤滑油は、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22から自然落下して、クラッチハウジング11の底部に戻る。
【0065】
以上の構成により、クラッチハウジング11(第1貯留部)の潤滑油(第1冷媒)(冷却油)が、油圧ポンプ15(第1ポンプ)により第1モータジェネレータ21(モータ)及び第2モータジェネレータ22(モータ)に供給され、第1モータジェネレータ21(モータ)及び第2モータジェネレータ22(モータ)からクラッチハウジング11(第1貯留部)に戻る。
【0066】
クラッチハウジング11(第1貯留部)の潤滑油(第1冷媒)(冷却油)が油圧ポンプ15(第1ポンプ)から第1モータジェネレータ21(モータ)及び第2モータジェネレータ22(モータ)に供給される経路51,52,53(第1供給系)に、潤滑油(第1冷媒)(冷却油)を冷却するオイルクーラー48が備えられている。
【0067】
(インバータの冷却に関する構成)
図3に示すように、冷却水タンク61(第2貯留部に相当)、ウォーターポンプ62(第2ポンプに相当)及びラジエータ63が、インバータ45に対して設けられている。冷却水(第2冷媒に相当)が、冷却水タンク61に貯留されており、エンジン5の動力により、ウォーターポンプ62が駆動される。
【0068】
冷却水タンク61の冷却水が、ウォーターポンプ62により吸引されて、ウォーターポンプ62から経路64(第2供給系に相当)を通って熱交換器60に供給され、熱交換器60から経路65(第2供給系に相当)を通って、ラジエータ63に供給されて冷却される。
【0069】
ラジエータ63で冷却された冷却水は、経路66(第2供給系に相当)を通って、インバータ45に供給されて、インバータ45を冷却する。インバータ45を冷却した冷却水は、経路67を通って冷却水タンク61に戻る。
【0070】
クラッチハウジング11の潤滑油が油圧ポンプ15及び経路51を介して熱交換器60に供給され、冷却水タンク61の冷却水がウォーターポンプ62及び経路64を介して熱交換器60に供給されている。
【0071】
熱交換器60において、クラッチハウジング11の潤滑油と、冷却水タンク61の冷却水との間で、熱交換が行われる(クラッチハウジング11の潤滑油の熱が、冷却水タンク61の冷却水に奪われる。又は、冷却水タンク61の冷却水の熱が、クラッチハウジング11の潤滑油に奪われる)。
【0072】
以上の構成により、冷却水タンク61(第2貯留部)の冷却水(第2冷媒)が、ウォーターポンプ62(第2ポンプ)によりインバータ45に供給され、インバータ45から冷却水タンク61(第2貯留部)に戻る。
【0073】
冷却水タンク61(第2貯留部)の冷却水(第2冷媒)がウォーターポンプ62(第2ポンプ)からインバータ45に供給される経路64,65,66(第2供給系)に、冷却水(第2冷媒)を冷却するラジエータ63が備えられている。
【0074】
経路51,52,53(第1供給系)と経路64,65,66(第2供給系)とに亘って、潤滑油(第1冷媒)(冷却油)と冷却水(第2冷媒)との間での熱交換を行う熱交換器60が備えられている。
潤滑油(第1冷媒)(冷却油)を冷却する構成として、オイルクーラー48と熱交換器60とを有する冷却部が備えられている。
【0075】
熱交換器60によってクラッチハウジング11の潤滑油と冷却水タンク61の冷却水との間で熱交換が行われる構成(クラッチハウジング11の潤滑油の熱が、冷却水タンク61の冷却水に奪われる構成)を用いた場合、オイルクーラー48を小型化することができる。前述の熱交換が十分に行われるのであれば、オイルクーラー48を設けなくてもよくなる。
【0076】
(インバータの構成)
図4及び図5に示すように、インバータ45は、コンデンサ55、パワートランジスタの一例であるIGBT56及び抵抗57等を有しており、コンデンサ55、IGBT56及び抵抗57等が、ケース58に収容されて構成されている。
【0077】
ケース58は、基板部58aと蓋部58bとを有している。ケース58の基板部58aの内部に、潤滑油が通る冷却経路59が設けられており、冷却経路59は、第1部分59a、第2部分59b及び第3部分59cを有している。
【0078】
冷却経路59の第1部分59aは、ケース58の基板部58aの前部から、後方に向けて前後方向に沿って形成されており、経路66(図3参照)が冷却経路59の第1部分59aの前部に接続されている。
【0079】
冷却経路59の第2部分59bは、冷却経路59の第1部分59aの後部から、180度向きを変えて前方に向けて前後方向に沿って形成されている。冷却経路59の第3部分59cは、冷却経路59の第2部分59bの前部から、180度向きを変えて後方に向けて前後方向に沿って形成されており、経路67(図3参照)が冷却経路59の第3部分59cの後部に接続されている。
【0080】
ケース58の基板部58aにおいて、冷却経路59の第1部分59a及び第2部分59bの上部に対応する部分に、コンデンサ55が取り付けられている。ケース58の基板部58aにおいて、冷却経路59の第3部分59cの上部に対応する部分に、IGBT56及び抵抗57が取り付けられている。
【0081】
図5に示すように、冷却経路59の第3部分59cの上部に開口部59dが開口されており、IGBT56が冷却経路59の開口部59dに設けられている。ヒートシンクとしての多数のピンフィン56aが、IGBT56の下部に設けられて下方に向いており、IGBT59のピンフィン56aが、冷却経路59の開口部59dから第3部分59cに入り込んでいる。冷却経路59の第3部分59cの下部において、冷却経路59の開口部59dに対向する部分に、上方に向けて突出する突出部59eが設けられている。
【0082】
以上の構成により、図3,4,5に示すように、冷却水が、ラジエータ63から経路66を通って、冷却経路59の第1部分59aに供給される。冷却水が冷却経路59の第1部分59aから第2部分59bを通過することにより、コンデンサ55が冷却される。
【0083】
冷却水は、冷却経路59の第2部分59bから第3部分59cに入るのであり、冷却経路59の突出部59eにより、IGBT56のピンフィン56aに接近させられて、IGBT56の冷却が十分に行われる。
【0084】
冷却経路59の突出部59eを通過した冷却水が抵抗57の位置に達して、抵抗57が冷却される。冷却経路59の第3部分59cから出た冷却水は、経路67を通って冷却水タンク61に戻る。
【0085】
(発明の実施の第1別形態)
第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22を設けるのではなく、1個のモータジェネレータ(図示せず)をクラッチハウジング11に設けるように構成してもよい。この構成によると、モータジェネレータを伝動軸16に設ければよい。
【0086】
(発明の実施の第2別形態)
潤滑油をクラッチハウジング11の底部に貯留するのではなく、クラッチハウジング11とは別に、潤滑油を貯留するオイルタンク(図示せず)(第1貯留部に相当)を設けてもよい。
【0087】
(発明の実施の第3別形態)
噴射ポンプ49を廃止して、噴射ノズル50から第1モータジェネレータ21の各部及び第2モータジェネレータ22の各部に潤滑油が供給されるように構成してもよい。
【0088】
(発明の実施の第4別形態)
油圧ポンプ15及び噴射ポンプ49を廃止して、電動オイルポンプ(図示せず)(第1ポンプに相当)を、経路53,54に設けてもよい。
この構成によると、噴射ポンプ49が設けられなくても、噴射ノズル50から第1モータジェネレータ21の各部及び第2モータジェネレータ22の各部に、潤滑油が無理なく供給される。
【0089】
(発明の実施の第5別形態)
熱交換器60が、経路53と経路66とに亘って設けられるように構成してもよい。
この構成によると、熱交換器60が、オイルクーラー48と噴射ポンプ49との間に設けられ、ラジエータ63とインバータ45との間に設けられる。
【0090】
熱交換器60が、経路54と経路67とに亘って設けられるように構成してもよい。
この構成によると、熱交換器60が、噴射ポンプ49と噴射ノズル50との間に設けられ、インバータ45と冷却水タンク61との間に設けられる。
【0091】
熱交換器60が、経路51,52と経路66とに亘って設けられるように構成してもよく、経路51,52と経路67とに亘って設けられるように構成してもよい。
熱交換器60が、経路53と経路64,65とに亘って設けられるように構成してもよく、経路53と経路67とに亘って設けられるように構成してもよい。
熱交換器60が、経路54と経路64,65とに亘って設けられるように構成してもよく、経路54と経路66とに亘って設けられるように構成してもよい。
【0092】
(発明の実施の第6別形態)
第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)を覆うケース(図示せず)を、クラッチハウジング11とは別に設けて、ケースの内部に第1冷媒を通すことにより、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)の冷却を行うように構成してもよい。
【0093】
この構成によると、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)を冷却する第1冷媒として、冷却水を使用することができる。
第1冷媒として冷却水を使用した場合、熱交換器60を経路51~54のうちのいずれか一つと経路67とに亘って設けることが好ましい。
【0094】
前述のように、第1モータジェネレータ21(第2モータジェネレータ22)を冷却する第1冷媒として冷却水を使用した場合、インバータ45を冷却する第2冷媒として、第1冷媒とは異なる添加剤が配合された冷却水を使用してもよく、これにより第1冷媒(冷却水)と第2冷媒(冷却水)とが異なるものとなる。
この構成において、第2冷媒として、冷却水ではなく冷却油を使用してもよい。
【0095】
(発明の実施の第7別形態)
エンジン5を廃止し、第1モータジェネレータ21及び第2モータジェネレータ22に代えて、1個又は複数個のモータ(図示せず)を設けることにより、電動型のトラクタに構成してもよい。
この構成によると、ミッションケース12において、遊星装置18及び前後進切換装置19を設けないように構成することも可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、トラクタばかりではなく、荷物を積載して運搬する作業車や台車等を牽引する作業車、ホイルローダ等の建設用の作業車にも適用でき、前輪及び後輪に代えてクローラ式の走行装置を装備した作業車にも適用できる。
【符号の説明】
【0097】
2 前輪(走行装置)
3 後輪(走行装置)
4 ハイブリッドミッション
5 エンジン
11 クラッチハウジング(電動ミッション部)(第1貯留部)
12 ミッションケース(ギヤミッション部)
15 油圧ポンプ(第1ポンプ)
18 遊星装置(ギヤ伝動機構)
19 前後進切換装置(ギヤ伝動機構)
20 副変速装置(ギヤ伝動機構)
21 第1モータジェネレータ(モータジェネレータ)(モータ)
22 第2モータジェネレータ(モータジェネレータ)(モータ)
23 後輪デフ装置(ギヤ伝動機構)
24 前輪変速装置(ギヤ伝動機構)
25 PTO変速装置(ギヤ伝動機構)
45 インバータ
48 オイルクーラー(冷却部)
51 経路(第1供給系)
52 経路(第1供給系)
53 経路(第1供給系)
60 熱交換器(冷却部)
61 冷却水タンク(第2貯留部)
62 ウォーターポンプ(第2ポンプ)
63 ラジエータ
64 経路(第2供給系)
65 経路(第2供給系)
66 経路(第2供給系)
図1
図2
図3
図4
図5