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特開2023-17785複数のコーディネータを有するワイヤレス光ネットワークのための干渉のないスケジューリング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023017785
(43)【公開日】2023-02-07
(54)【発明の名称】複数のコーディネータを有するワイヤレス光ネットワークのための干渉のないスケジューリング
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/16 20090101AFI20230131BHJP
   H04W 72/12 20230101ALI20230131BHJP
【FI】
H04W28/16
H04W72/12
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022167991
(22)【出願日】2022-10-19
(62)【分割の表示】P 2021528903の分割
【原出願日】2019-11-14
(31)【優先権主張番号】18208102.6
(32)【優先日】2018-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ヴァーヘニンゲン アンドリース
(57)【要約】      (修正有)
【課題】隣接するコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアに入るデバイスによって引き起こされる干渉を検出し、処理するためのソリューションを提供する。
【解決手段】複数のコーディネータ20、22を有するワイヤレス光ネットワークにおいて、コーディネータ間のカバレッジエリアのオーバーラップに起因する干渉について、各コーディネータが自身の予約タイムスロットをアドバタイズして自身の存在をカバレッジエリア内に報知し、カバレッジエリア内のデバイス30が、ネイバーコーディネータの存在を検出して干渉の可能性をレポートし、コーディネータの上位のグローバルコントローラ10が各コーディネータの干渉のないタイムスロットを自動割り当てし、複数のコーディネータを協働させることにより、干渉しないタイムスケジュールでの通信を可能にする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理するシステムであって、
前記少なくとも1つのデバイスは、メディアアクセスコントロールサイクルのタイムスロットにおけるアドバタイズメントの受信に基づいてネイバーアクセスポイントとして前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを検出する、及び、前記少なくとも1つのデバイスが関連付けられるローカルアクセスポイントにネイバー検出を報告するように構成され、
前記ローカルアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットに制限する、及び、ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告するように構成され、
前記ネイバーアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記ネイバーアクセスポイントの関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから前記少なくとも1つのデバイスの報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、システム。
【請求項2】
当該システムは、前記少なくとも2つのアクセスポイントと前記少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするために前記アクセスポイントの各々及び前記少なくとも1つのデバイスにメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを自動的に割り当てるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
当該システムは、バックボーンネットワークを介して前記少なくとも2つのアクセスポイントに接続される中央制御エンティティを含み、前記中央制御エンティティは、前記グローバル制御機能を有し、前記少なくとも2つのアクセスポイントと前記少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするために前記アクセスポイントの各々及び前記少なくとも1つのデバイスにメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つのタイムスロットを割り当てるように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
当該システムは、同じネイバーアクセスポイント又はいずれかのネイバーアクセスポイントの検出を報告していて、且つ前記ローカルアクセスポイントに関連付けられる複数のデバイスの予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記ローカルアクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、スケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットをネイバーコーディネータに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
当該システムは、あるアクセスポイントのすべての関連デバイスとの通信のために該アクセスポイントのために予約されるすべての予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記アクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットをネイバーコーディネータに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
当該システムは、すべての関連デバイスとの通信のためにアクセスポイントにメディアアクセスコントロールサイクルの複数のタイムスロットを含む連続的な期間を予約するように構成され、前記アクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために予約された前記期間をネイバーコーディネータに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
グローバルコントローラ機能は、前記少なくとも1つのアクセスポイントのトラフィック負荷に関する情報を取得する、及び、前記トラフィック負荷に基づいて、前記ネイバーアクセスポイントのカバレッジエリア内のデバイスとの通信をスケジューリングするために前記ローカルアクセスポイントへの割り当てのための予約タイムスロットの数を決定するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置であって、
当該装置は、前記少なくとも1つのデバイスからのネイバー検出レポートの受信に応じて、前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットに制限する、及び、ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告するように構成される、装置。
【請求項9】
当該装置は、前記少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートを示すタイムスタンプを備える、前記少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートから所定の期間が経過したという前記タイムスタンプに基づく判断に応じて、前記少なくとも1つのデバイスに対するスケジューリング制限を解除する、及び、予約タイムスロットに関する更新をネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能に報告するように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置であって、
前記装置は、ネイバーアクセスポイントから、又はグローバルコントローラ機能から、メディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信する、及び、関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、装置。
【請求項11】
当該装置は、ネイバーアクセスポイントから、又はグローバルコントローラ機能から、タイムスロットスケジューリングのためのメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットの割り当てに関する情報を受信するように構成される、請求項8又は10に記載の装置。
【請求項12】
当該装置は、報告された予約タイムスロットの除外を、ネイバーアクセスポイントから又はグローバルコントローラ機能から受信される更新レポートにこのタイムスロットがもはや現れない場合に解除するように構成される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
請求項8又は10に記載の装置を含む、ワイヤレス光ネットワークのアクセスポイント。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムの前記アクセスポイントの各々及び前記少なくとも1つのデバイスにメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを自動的に割り当てる、グローバルコントローラデバイス。
【請求項15】
当該グローバルコントローラデバイスは、前記ローカルアクセスポイントからネイバー検出レポートを受信する、及び、報告している前記デバイスの予約スロット及び識別情報を含むネイバー検出を当該グローバルコントローラデバイスのネイバーアクセスポイント機能に報告するためのローカルアクセスポイント機能を有する、請求項14に記載のグローバルコントローラデバイス。
【請求項16】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する方法であって、
前記少なくとも1つのデバイスからのネイバー検出レポートの受信に応じて、
前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットに制限することと、
ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告することと、
を含む、方法。
【請求項17】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する方法であって、
ネイバーアクセスポイントから、又はグローバルコントローラ機能から、報告しているデバイスのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信することと、
関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから前記報告しているデバイスの報告された前記予約タイムスロットを除外することと、
を含む、方法。
【請求項18】
当該方法は、グローバルコントローラ機能から、又は前記少なくとも2つのアクセスポイントの1つから、タイムスロットスケジューリングのためのメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットの割り当てに関する情報を受信することを含む、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
コンピュータデバイスで実行された場合、請求項16又は17に記載のステップを行うためのコード手段を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭、オフィス、小売、ホスピタリティ及び産業のための様々な異なるアプリケーションで使用するための、限定されないが、LiFiネットワーク等の光ワイヤレスネットワークにおいて送信をスケジューリングする分野に関する。
【背景技術】
【0002】
(Wi-Fiネットワークと名前が似ている)LiFiネットワーク等のワイヤレス光ネットワークは、ラップトップ、タブレット、スマートフォン等の電子機器がインターネットにワイヤレスで接続することを可能にする。Wi-Fiは無線周波数を使用してこれを実現するが、LiFiは、これまでにないデータ及び帯域幅を可能にし得る光スペクトルを使用してこれを実現する。ワイヤレスデータは、伝統的なコネクテッドデバイスのみではなくそれ以上のために必要とされていることを考慮することが重要である。今日、テレビ、スピーカ、ヘッドフォン、プリンタ、バーチャルリアリティ(VR)ゴーグル、さらには冷蔵庫さえ、ワイヤレスデータを使用して接続し、本質的な通信を実行する。Wi-Fi等の無線周波数技術は、このデジタル革命をサポートするためのスペクトルを使い果たしており、LiFiは、次世代の没入型コネクティビティ(immersive connectivity)を動かす(power)のに役立つことができる。
【0003】
可視光通信(VLC)は、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)等の強度変調光源によって、人間の目の持続性(persistence)よりも速くデータを送信する。VLCは、エリア照明、看板、街灯、車両、交通信号等のアプリケーションにおいて照明及びデータ通信を統合する。IEEE 802.15.7可視光通信パーソナルエリアネットワーク(VPAN:visible-light communication personal area network)規格は、対象のアプリケーションを4つのトポロジ(ピアツーピア、スター、ブロードキャスト、協調(coordinated))にマッピングする。光ワイヤレスPAN(OWPAN:Optical Wireless PAN)は、通信に不可視光を使用することも許容する、VPANよりも一般的な用語である。無線周波数(RF:radio frequency)通信とは対照的に、VLCは、典型的には、送信機と受信機との間に見通し線接続(line-of-sight connection)を必要とする。
【0004】
スタートポロジでは、通信は、デバイスとコーディネータと呼ばれる単一の中央コントローラとの間で確立される。ピアツーピアトポロジでは、アソシエーション内の2つのデバイスの1つがコーディネータの役割を果たす。協調トポロジでは、複数のデバイスが、グローバルコントローラによって監視される、複数のコーディネータと通信する。グローバルコントローラは、各コーディネータへの固定ネットワークリンクを有する。システムを1つのOWPANから2つ以上のOWPANにスケールアップするために、グローバルコントローラ機能が、オーバーラップするOWPAN間の干渉及びハンドオーバを処理するように提案されている。グローバルコントローラ又はネットワークコントローラ機能は、コーディネータを管理し、各コーディネータは、自身のOWPANを制御する。グローバルコントローラ機能は、別個のネットワークを介してコーディネータに接続されることができる。
【0005】
上記の集中型のアプローチは、システムが中央サービス又はサーバ、例えば、グローバルコントローラの可用性に依存するという不利な点を有する。グローバルコントローラが故障する、又は、グローバルコントローラとコーディネータとの間の接続に失敗する場合、コーディネータは制御を欠く。さらに、コーディネータの数が少ない小規模なシステムでは、このグローバルコントロールサービスを導入することが、システムの迅速且つ容易な導入のためのハードルにもなり得る。
【0006】
しかしながら、グローバルな制御機能を持たない非集中型の光ワイヤレスネットワーク(例えば、LiFiシステム又は可視スペクトルを超える波長の光をカバーする他の光通信システム)では、コーディネータは、コーディネータと、接続されるローカルのLiFiデバイスとの間の見通し線特性(line-of-sight character)に起因して互いを「見ない」ことが多い。それゆえ、コーディネータは、ネイバーコーディネータ(neighbor coordinator)によって引き起こされる重大な干渉を直接測定できない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、隣接するコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアに入るデバイスによって引き起こされる干渉を検出し、処理するためのソリューションを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1に記載のシステム、請求項8又は10に記載の装置、請求項13に記載のアクセスポイント、請求項14に記載のグローバルコントローラデバイス、請求項16又は17に記載の方法、及び請求項19に記載のコンピュータプログラムによって達成される。
【0009】
第1の態様によれば、少なくとも2つのアクセスポイント(例えば、LiFiネットワークのコーディネータ)と、アクセスポイントのそれぞれ(respective one)に見通し線接続(line-of-sight connection)を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイス(例えば、LiFiネットワークのローカル(モバイル)デバイス)とを含むワイヤレス光ネットワーク(wireless optical network)における干渉を処理する(handle)システムであって、
少なくとも1つのデバイスは、メディアアクセスコントロール(MAC:Medium Access Control)サイクルのタイムスロットにおけるアドバタイズメントの受信に基づいてネイバーアクセスポイント(neighbor access point)として少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを検出する、及び、少なくとも1つのデバイスが関連付けられるローカルアクセスポイント(local access point)にネイバー検出(neighbor detection)を報告するように構成され、
ローカルアクセスポイントは、報告されたネイバー検出の受信に応じて、少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロット(reserved time slot)に制限する、及び、ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットを報告するように構成され、
ネイバーアクセスポイントは、報告されたネイバー検出の受信に応じて、ネイバーアクセスポイントの関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから少なくとも1つのデバイスの報告された予約タイムスロットを除外するように構成される、システムが提供される。
【0010】
したがって、多くのタイムスロットを含む固定の予約期間に代えて、個別に予約されるタイムスロットが、排他的なスケジューリングのために使用される。MACサイクルの予約タイムスロットは、例えば、ネットワークのグローバル制御機能によってアクセスポイントに自動的に割り当てられることができる。これらのタイムスロットは、アクセスポイントが、干渉なく自身の存在をアドバタイズすることをサポートし、関連デバイスが、単一のMACサイクルでネイバーコーディネータ(neighbor coordinator)の存在を検出することを可能にする。報告されたネイバー検出に基づいて、隣接するアクセスポイントは、所定のスケジューリングルールに従って、報告しているデバイスの予約タイムスロットに関して、自身の通信のスケジューリングを修正する(すなわち、自身の通信を再スケジューリングする)ことができる。1又は数MACサイクル内の高速検出は、2つのコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアにデバイスが入る場合に干渉を防ぐためにワイヤレス光ネットワークにおけるタイムスロットの高速再スケジューリングを可能にする。ネイバー検出は、1MACサイクル内に報告される必要はない。例えば、2又は3MACサイクル以内に報告されてもよい。アドバタイズメントにビットエラーが発生し、デバイスが単一のサイクルでネイバー(neighbor)を検出し報告することができない可能性がある。
【0011】
第1の態様の第1のオプションによれば、システムは、少なくとも2つのアクセスポイントと少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするためにアクセスポイントの各々及び少なくとも1つのデバイスにMACサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを自動的に割り当てるように構成されてもよい。これにより、予約タイムスロットのグローバルな割り当てが、提案されている干渉のないスケジューリングのためのスターティング又はリセットポイントとして提供されることができる。上記の第1のオプションと組み合わされることができる、第1の態様の第2のオプションによれば、システムはさらに、バックボーンネットワークを介して少なくとも2つのアクセスポイントに接続される中央制御エンティティを含み、中央制御エンティティは、グローバル制御機能を有し、少なくとも2つのアクセスポイントと少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするためにアクセスポイントの各々及び少なくとも1つのデバイスにMACサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを割り当てるように構成されてもよい。これにより、中央制御エンティティ(例えば、グローバルコントローラ等)による中央スケジューリングアプローチが、スロット割り当ての効率及び信頼性を高め、さらに干渉の可能性を低減するために提供される。
【0012】
上記の第1又は第2のオプションと組み合わされることができる、第1の態様の第3のオプションによれば、システムは、同じネイバーアクセスポイント又はいずれかのネイバーアクセスポイントの検出を報告していて、且つローカルアクセスポイントに関連付けられる複数のデバイスの予約タイムスロットを、MACサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、ローカルアクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、スケジューリング除外(exclusion from scheduling)のために組み合わされた予約タイムスロットのセットをネイバーコーディネータに報告するように構成されてもよい。これにより、システムは簡略化されることができ、干渉しないスケジュールを計算するための処理能力が低減されることができる。斯くして、第1のセットは、同じネイバーの検出を報告するデバイスのための予約タイムスロットを組み合わせることによって得られてもよく、第2のセットは、いずれかのネイバーの検出を報告するデバイスのための予約タイムスロットを組み合わせることによって得られてもよい。上記の第1又は第2のオプションと組み合わされることができる、第1の態様の第4のオプションによれば、システムは、あるアクセスポイントのすべての関連デバイスとの通信のために該アクセスポイントのために予約されるすべてのタイムスロットを、MACサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、アクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために組み合わされた予約タイムスロットのセットをネイバーコーディネータに報告するように構成されてもよい。これにより、システムはより一層簡略化されることができ、干渉しないスケジュールを計算するための処理能力がさらに低減されることができる。
【0013】
上記の第1又は第2のオプションと組み合わされることができる、第1の態様の第5のオプションによれば、システムは、すべての関連デバイスとの通信のためにアクセスポイントにMACサイクルの複数のタイムスロットを含む任意の連続的な予約期間を割り当てるように構成され、アクセスポイント又はグローバルコントローラ機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために予約期間をネイバーコーディネータに報告するように構成されてもよい。これにより、MACサイクル内の期間の位置に関するある程度のフレキシビリティが維持されることができる一方、システムは、アクセスポイントのすべての関連デバイスのために一続きの(whole)予約期間を割り当てることによってより一層簡略化されることができ、ゆえに、干渉しないスケジュールを計算するための処理能力がさらに低減されることができる。
【0014】
上記の第1~第5のオプションと組み合わされることができる、第1の態様の第6のオプションによれば、グローバルコントローラ機能は、少なくとも1つのアクセスポイントのトラフィック負荷に関する情報を取得する、及び、トラフィック負荷に基づいて、ネイバーアクセスポイントのカバレッジエリア内のデバイスとの通信をスケジューリングするためにローカルアクセスポイントへの割り当てのための予約タイムスロットの数を決定するように構成されてもよい。これは、グローバルコントローラ機能が、アクセスポイントにおける個々の動作条件及び結果としてのトラフィック需要に基づいてタイムスロットの割り当てを最適化することを可能にする。
【0015】
ローカルアクセスポイント(例えば、LiFiネットワークのローカルコーディネータ(local coordinator))に関する第2の態様によれば、少なくとも2つのアクセスポイントと、アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置であって、
装置は、少なくとも1つのデバイスからのネイバー検出レポート(neighbor detection report)の受信に応じて、少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、少なくとも1つのデバイスのMACサイクルの割り当てられる予約タイムスロットに制限する、及び、ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットを報告するように構成される、装置が提供される。
【0016】
第2の態様の第1のオプションによれば、装置は、少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートを示すタイムスタンプを備える、及び、少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートから所定の期間が経過したというタイムスタンプに基づく判断に応じて、少なくとも1つのデバイスに対するスケジューリング制限を解除するように構成されてもよい。これにより、報告しているデバイスがネイバーアクセスポイント間のオーバーラップするカバレッジエリアを離れた可能性が非常に高い場合に、不要なスケジューリング制限が解除されることができる。
【0017】
報告されるネイバーアクセスポイント(例えば、LiFiネットワークのネイバーコーディネータ)に関する第3の態様によれば、少なくとも2つのアクセスポイントと、アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置であって、
装置は、ネイバーアクセスポイントから、又はグローバルコントローラ機能から、報告しているデバイスのMACサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信する、及び、関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから報告しているデバイスの報告された予約タイムスロットを除外するように構成される、装置が提供される。
【0018】
第2又は第3の態様の第1のオプションによれば、装置は、グローバルコントローラ機能から、タイムスロットスケジューリングのためのMACサイクルの少なくとも1つのタイムスロットの割り当てに関する情報を受信するように構成されてもよい。これにより、予約タイムスロットのグローバルな割り当てが、提案されている干渉のないスケジューリングのためのスターティング又はリセットポイントとして提供されることができる。
【0019】
第2又は第3の態様の第1のオプションと組み合わされてもよい、第2又は第3の態様の第2のオプションによれば、装置は、報告された予約タイムスロットの除外を、ネイバーアクセスポイントから又はグローバルコントローラ機能から受信される更新レポートにこのタイムスロットがもはや現れない場合に解除するように構成されてもよい。これにより、利用可能なタイムスロットの数が、オーバーラップするカバレッジエリアにおけるデバイスの実際の状況に基づいて最大化されることができる。
【0020】
第4の態様によれば、上記の第1の態様のシステムのアクセスポイントの各々及び少なくとも1つのデバイスにMACサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを自動的に割り当てる、グローバルコントローラデバイス(例えば、グローバルコントローラ又はグローバル制御機能を有するサーバ)が提供される。第4の態様の第1のオプションによれば、ローカルアクセスポイントからネイバー検出レポートを受信する、及び、報告しているデバイスの予約スロット及び識別情報を含むネイバー検出をグローバルコントローラデバイスのネイバーアクセスポイント機能に報告するためのローカルアクセスポイント機能(120)が設けられてもよい。斯くして、提案されている干渉のないスケジューリングの機能性は、グローバルコントローラデバイス上の異なる機能(例えば、ソフトウェアルーチン)として実装されることができる。機能は、物理的なアクセスポイントに分散されてもよく、又は、別個に実行されるタスク若しくはスレッドに分散されてもよく、又は、単一のタスク若しくはスレッドの異なるルーチンによって実行されてもよく、又は、単一のルーチンによって実行されてもよい。
【0021】
ローカルアクセスポイント(例えば、LiFiネットワークのローカルコーディネータ)におけるプロシージャに関する第5の態様によれば、少なくとも2つのアクセスポイントと、アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する方法であって、
少なくとも1つのデバイスからのネイバー検出レポートの受信に応じて、
少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、少なくとも1つのデバイスのMACサイクルの予約タイムスロットに制限することと、
ネイバーアクセスポイント又はグローバル制御機能にネイバー検出及び少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットを報告することと、
を含む、方法が提供される。
【0022】
報告されるネイバーアクセスポイント(例えば、LiFiネットワークのネイバーコーディネータ)におけるプロシージャに関する第6の態様によれば、少なくとも2つのアクセスポイントと、アクセスポイントのそれぞれに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する方法であって、
ネイバーアクセスポイントから、又はグローバルコントローラ機能から、報告しているデバイスのMACサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信することと、
関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから報告しているデバイスの報告された予約タイムスロットを除外することと、
を含む、方法が提供される。
【0023】
第5又は第6の態様の第1のオプションによれば、方法はさらに、グローバルコントローラ機能から、タイムスロットスケジューリングのためのMACサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットの割り当てに関する情報を受信することを含んでもよい。これにより、予約タイムスロットのグローバルな割り当てが、提案されている干渉のないスケジューリングのためのスターティング又はリセットポイントとして提供されることができる。
【0024】
第6の態様によれば、コンピュータデバイスで実行された場合、第4又は第5の態様による上記方法のステップを行うためのコード手段を含む、コンピュータプログラムプロダクトが提供されてもよい。
【0025】
上記の装置は、ディスクリートハードウェアコンポーネント、組み込みチップ若しくはチップモジュールの配列を備えたディスクリートハードウェア回路に基づいて、又はメモリに格納された、コンピュータ読み取り可能媒体に書き込まれた若しくはインターネット等のネットワークからダウンロードされたソフトウェアルーチン若しくはプログラムによって制御される信号処理デバイス若しくはチップに基づいて実装されてもよいことに留意されたい。
【0026】
請求項1に記載のシステム、請求項8又は10に記載の装置、請求項13に記載のアクセスポイント、請求項14に記載のグローバルコントローラデバイス、請求項16又は17に記載の方法、及び請求項19に記載のコンピュータプログラムは、同様及び/又は同一の好適な実施形態、とりわけ、従属請求項に記載されるような実施形態を有し得ることを理解されたい。
【0027】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることも理解されたい。
【0028】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、様々な実施形態が実現可能な、グローバル制御機能を有するワイヤレス光ネットワークの概略的なアーキテクチャを示す。
図2図2は、予約されたコーディネータのタイムスロットを含むMACサイクルの概略図を示す。
図3図3は、オーバーラップするエリアを含む隣接するコーディネータの2つのカバレッジエリアの概略図を示す。
図4図4は、ネイバーコーディネータ検出プロシージャのフロー図を示す。
図5図5は、干渉検出プロシージャのフロー図を示す。
図6図6は、第1の実施形態による予約タイムスロットを割り当てる分散プロセスのフロー図を示す。
図7図7は、第2の実施形態による干渉のないスケジューリングのための集中処理のフロー図を示す。
図8図8は、様々な実施形態が実現可能な、サーバベースのグローバル制御機能を有するワイヤレス光ネットワークの概略的なアーキテクチャを示す。
図9図9は、4つのコーディネータ及び8つのデバイスを含む例示的なネットワークアーキテクチャを示す。
図10A図10Aは、アドバタイズメント及びデータトラフィックのための予約タイムスロットを含む隣接するコーディネータのそれぞれのMACサイクルの概略図を示す。
図10B図10Bは、アドバタイズメント及びデータトラフィックのための予約タイムスロットを含む隣接するコーディネータのそれぞれのMACサイクルの概略図を示す。
図10C図10Cは、アドバタイズメント及びデータトラフィックのための予約タイムスロットを含む隣接するコーディネータのそれぞれのMACサイクルの概略図を示す。
図11A図11Aは、コーディネータ検出を説明するためのテーブルを示す。
図11B図11Bは、デバイス関連付けを説明するためのテーブルを示す。
図11C図11Cは、ネイバーコーディネータ検出を説明するためのテーブルを示す。
図12図12は、干渉のないスロット割り当ての例を説明するためのテーブルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで、本発明の実施形態が、オーバーラップするカバレッジエリアをコーディネータが有するLiFiネットワーク環境に基づいて述べられる。
【0031】
以下の実施形態は、予約タイムチャネル又は予約タイムスロットの割り当てに関する。
【0032】
図1は、協調トポロジに基づく干渉処理のための通信ファシリティを有する概略的なネットワークアーキテクチャを示している。ローカルコーディネータ(CL)20及び少なくとも1つのネイバーコーディネータ(CN)22は、光リンクLを介して、自身のアドバタイズメントA、Aを発する、及び、少なくとも1つの関連するエンドデバイス30との間でレポートRを受信するように構成される。さらに、コーディネータ20、22は、固定の有線バックボーンネットワーク100を介して接続される。任意選択的に、グローバルコントローラ(GCTL)10も、バックボーンネットワーク100に接続されてもよい、コーディネータ20、22と関連するエンドデバイスとの間の光リンクLは、ある方向性を持って実現される可能性があるので、コーディネータ20、22の間には見通し線接続がなく、斯くして、光リンクによるそれらの間の直接的な通信がない可能性が非常に高い。
【0033】
関連デバイスになるためには、デバイス30は、ネットワークディスカバリを行い、ネットワーク参加プロセスを開始する必要がある。これは通常、デバイス30が最初に起動され、どのネットワークにも関連付けられていない場合に行われる。ネットワークディスカバリが終了し、潜在的な親(例えば、ローカルコーディネータ20)が、例えばそのアドバタイズメントAに基づいてデバイス30によって選択されると、デバイス30は、ネットワーク参加要求を発行することによってネットワーク参加プロセスを開始する。ネットワーク参加要求は、MACの関連付けサービスを呼び出し、潜在的な親に対して関連付け要求を発行する。デバイス30は、ネットワーク参加応答を受信し、参加が成功した場合、ワイヤレス光ネットワークの新しいネットワークアドレスを含むように、自身のネットワーク及びMAC情報テーブルを更新し、また、自身の新しい親を指定するように、自身のネイバーテーブルを更新する。
【0034】
図1は、2つのコーディネータだけ及び1つのデバイスだけを有する簡略化されたネットワークアーキテクチャを示していることに留意されたい。
【0035】
図1の例で干渉を軽減するために、ローカルコーディネータ20は、ローカル(エンド)デバイス30がネイバーコーディネータ22のカバレッジエリアに入る場合、速く反応すべきである。それゆえ、ローカルデバイス30は、ネイバーコーディネータ22を高速で検出することが重要である。このような高速検出を可能にするために、コーディネータ20及びネイバーコーディネータ22は、グローバルにアラインされる(globally aligned)MAC(Medium Access Control)サイクルの異なるスロット上で自身のアドバタイズメントA、Aを送信してもよい。
【0036】
図2は、初めの共通フィールド(initial common field)(CM)210を含むコーディネータのためのMACサイクルの一例を示している。共通フィールド210は、コーディネータによって、隣接するコーディネータとのコンテンション(contention)が発生し得るタイムスロットにおける第1のタイプのアドバタイズメントのために使用されることができる。共通フィールドのための割り当てられる時間は、第1のタイプのアドバタイズメントを送信する頻度が増加される場合にアドバタイズメントが衝突する可能性を許容できる低さに保つためにコンフィギュレーションモードにおいて増加されることができる。様々な実施形態によれば、第1のスロット(A1)220は、コーディネータ20のために予約され、さらに後続のスロット(A2~A4)222は、そのネイバーコーディネータ、例えば図1のネイバーコーディネータ22のために予約される。
【0037】
コーディネータアドバタイズメントのためのこのような予約タイムチャネル又はタイムスロットは、中央アプローチ又は分散アプローチによって割り当てられることができ、分散アプローチは、コーディネータ20、22間の通信を含んでもよく、含まなくてもよい。
【0038】
それゆえ、様々な実施形態は、最小限の干渉でその存在をアドバタイズするためのコーディネータごとに少なくとも1つの予約タイムスロットの自動割り当てに焦点を当てていて、ここで、ローカルデバイス(例えば、図1のデバイス30)は、ローカルコーディネータ(例えば、図1のローカルコーディネータ20)に関連付けられるデバイスとして理解され、干渉デバイスは、ローカルコーディネータ及びネイバーコーディネータの存在を検出したデバイスとして理解され、ネイバーコーディネータ(例えば、図1のネイバーコーディネータ22)は、ローカルコーディネータのカバレッジエリアとオーバーラップするカバレッジエリアを持つコーディネータとして理解されたい。ローカルコーディネータ及びネイバーコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアは、ローカルデバイスが、ローカルコーディネータとの通信に加えて、ネイバーコーディネータからのアドバタイズメントを受信することができるエリアとして定義されることができる。
【0039】
図3は、2つの隣接するコーディネータのカバレッジエリアを概略的に示している。これらのカバレッジエリアの境界線は、破線の円で示されている。これらのカバレッジエリアのオーバーラップする部分は、オーバーラップするカバレッジエリア40を示している。
【0040】
いわゆる協調的なスケジューリングアプローチによれば、事前コンフィギュレーションにおいて、図1のコーディネータ20、22の各々が、2つの隣接するコーディネータ20、22が常に異なるタイムチャネル(事前コンフィギュレーション)を有するようにMACサイクルにおけるタイムチャネルの所有権を割り当てられていることが想定される。ここで、コーディネータ20、22の各々は、自身の到達範囲内のデバイスと干渉のない通信を確立するために自身の所有するタイムチャネル内の基本期間(例えば、タイムスロット)を予約してもよい。コーディネータ20、22の各々は、自身の到達範囲内のデバイス、例えばローカルデバイス30に自身の存在をブロードキャストする基本予約タイムスロット内に入る専用のアドバタイズメント期間を適用する。ここで、2つ以上のコーディネータ20、22の到達範囲にあるデバイスは、MACサイクルの別個のタイムスロットにおいてそれぞれのアドバタイズメントA、Aを受信し、自身のレポートRの専用の期間において複数のコーディネータの検出を報告する。一例として、専用のスロットが、各コーディネータ20、22に対して、そのアドバタイズメントを送信するためにMACサイクルにおいて割り当てられてもよい。
【0041】
しかしながら、上記の協調的なスケジューリングアプローチに事前設定がない場合、又はネットワークが、例えば、新しいコーディネータを追加することにより、若しくは、2つのコーディネータ20、22間のスクリーンを取り除くことにより変化する場合、タイムチャネルの割り当てを確立又は修正するためのメカニズムが必要とされる。例えば、2つのコーディネータ20、22がスクリーンによって隠されている場合、これらは、同じタイムチャネルを割り当てられているかもしれず、したがって、同時にそれぞれのアドバタイズメントA、Aを送信するかもしれない。スクリーンが取り除かれる場合、これらは、処理(handling)のためのタイムチャネルの再割り当てを必要とするかもしれない。
【0042】
以下では、異なる干渉処理アプローチが、図1に示される概略的なネットワークアーキテクチャに基づいて説明される。
【0043】
ネイバー関係の収集を伴う中央アプローチでは、コーディネータ20、22の各々が、バックボーンネットワーク100を介してグローバルコントローラ10に自身のネイバーコーディネータ検出結果を通信及び更新する。グローバルコントローラ10は、コーディネータ20、22の各々のためのタイムチャネルを決定し、その結果をこれらのコーディネータに伝達する。グローバルコントローラ10は、すべてのコーディネータにタイムチャネルを提供した場合、通信されたタイムチャネルを動作させるためのトリガをブロードキャストする。その後、コーディネータ20、22は、例えば、自身のアドバタイズメントA、Aのために、対応するタイムチャネルの使用を開始する。
【0044】
さらに、通信(すなわち、バックボーンネットワーク100を介した情報交換)を伴う分散アプローチでは、コーディネータ20、22の各々が、先ず、ネイバー検出プロセスを用いてネイバー関係を収集する。これは、コーディネータ20、22の各々が、反復プロセスを同期的に実行し、各反復において以下の2つのステップをとることで実現されることができる。第1のステップにおいて、コーディネータは、チャネルが割り当てられていない自身及び自身のネイバーのための重み係数を計算する。最大の重みを持つ場合、コーディネータは、タイムチャネルを選択し、この割り当てをブロードキャストする。その後の第2のステップにおいて、コーディネータは、自身の近隣情報(neighborhood information)を更新し、重み係数を計算するための情報を含む更新メッセージをブロードキャストする。
【0045】
さらに、通信を伴わない分散アプローチは、干渉の検出に依存する。第1のステップにおいて、コーディネータ20、22の各々が、初期的に各タイムチャネルに等しい確率を割り当てる(例えば、1/c(ここでcはチャネルの数に対応する))。その後、第2のステップにおいて、コーディネータ20、22の1つが、重み付けされた確率でタイムチャネルを選択し、この選択が成功したかどうかを判断するために干渉レベルを測定する。成功した場合、コーディネータは、このタイムチャネルの確率を「1」に設定し、他のタイムチャネルの確率を「0」に設定する。成功しなかった場合、コーディネータは、このタイムチャネルの確率をある係数で減少させ、この重みの減少分を他のタイムチャネルに均等に再分配する。最後に、プロシージャは、第2のステップに戻る。
【0046】
上記の通信を伴う分散アプローチは、コーディネータ間で大量に時間を消費する及び負荷が増大する通信を必要とする可能性がある。通信を伴わない上記の分散アプローチは、この問題を克服するが、干渉レベルの決定に依存する。想定されているLiFiシステムでは、コーディネータは、コーディネータと、接続されるローカルのLiFiデバイスとの間の見通し線特性に起因して互いを「見ない」ことが多い。それゆえ、コーディネータは、ネイバーコーディネータによって引き起こされる重大な干渉を直接測定できない可能性がある。
【0047】
さらに、通信を伴わない上記の分散アプローチは、最終的な解決に到達するまでに多数の反復ステップを必要とする可能性がある。最悪のシナリオは、LiFiネットワークに多くのデバイスが割り当てられている状態でLiFiシステムがフル稼働し、その後、状況が変化し、2つのネイバーコーディネータに自身の近隣を検出させる場合である。このような変化は他のコーディネータに伝搬し、最終的なタイムチャネルのセットに到達するまで多くの反復につながる可能性がある。しかしながら、このようなタイムチャネルの反復的変更は、上記の協調的なスケジューリングアプローチに基づく干渉処理を妨げる可能性がある。
【0048】
様々な実施形態によれば、ネイバーコーディネータとのコンテンションが発生し得るタイムスロットにおいて送信される第1のタイプのアドバタイズメントを利用する、ネイバーコーディネータ検出プロセスが提案される。これらの第1のタイプのアドバタイズメントは、例えば、図2の共通期間210の間に時間的にランダムに送信され、これは、コーディネータのコンテンションアクセス(contention access)のみを対象とし、デバイスを対象としていない。様々な実施形態において、共通期間210においてコーディネータの存在及びアイデンティティをアドバタイズすることに第1のタイプのアドバタイズメントの使用を制限することは十分であるかもしれない。しかしながら、共通期間は一例に過ぎない。原理的には、MACサイクルの任意の部分が、コーディネータの排他的コンテンションアクセスのために割り当てられてもよい。
【0049】
任意選択的に、追加の干渉検出プロセスが、割り当てられた予約タイムスロットにおいて送信される第2のタイプのアドバタイズメントに対して提供されてもよい。コーディネータは、この目的のために少なくとも1つのタイムスロットを維持する。
【0050】
さらに、予約タイムスロットが、ネイバーコーディネータの通信からの干渉を最小限に抑えたコンテンションフリーであることを対象としている、予約タイムスロット割り当てプロセスが提案される。予約タイムスロット割り当てプロセスのために、中央及び分散アプローチが、各々の不利な点を克服し、各々の利点を利用するために組み合わされてもよい。
【0051】
前述のように、中央アプローチは、1箇所(例えば、図1のグローバルコントローラ10)ですべての必要な情報を収集しているため予約タイムスロットの最適な割り当てを決定できるという利点を有する。さらに、中央アプローチは、最終的な解決に到達するまで反復を隠しておくことができるので、この反復プロセス中に干渉処理プロセスを妨げることがない。さらに、中央アプローチは、各反復ステップの通信オーバーヘッドを減少させる。
【0052】
分散アプローチは、中央サーバ(例えば、図1のグローバルコントローラ10)に依存しないという利点を備える。中央サーバが故障する又はある時間コーディネータとの接続を失う場合、コーディネータは、動作を継続することができる。分散アルゴリズムは、それが割り当てる予約スロットが、中央サーバが再び利用可能になる場合にこれらの不足分を修復することができるので完全にコンテンションフリーである必要はないという意味で、緩和されることができる。
【0053】
さらに、分散プロセスが選択し得るタイムスロットの数は、ネイバーコーディネータのための非干渉タイムスロットを実現するために必要な最小のタイムスロットの数よりも多くてもよい。中央サーバは、追加的に最小量の干渉のないタイムスロットを割り当てる場合、分散割り当てプロセスのために予備のタイムスロットをフリー(free)にする。
【0054】
中央アプローチ及び分散アプローチの組み合わせは、分散アルゴリズムをシンプルにすること、及び、ある数の反復が、中央サービスが利用できないときのための許容可能な中間解を見つけることを可能にする。それゆえ、コーディネータのためのシンプルな分散アルゴリズム及びそれを中央アプローチと組み合わせるやり方が提供されることができる。
【0055】
図4は、様々な実施形態においてコーディネータに実装され得るネイバーコーディネータ検出プロセスのフロー図を示している。これは、ローカルデバイスがネイバーコーディネータのカバレッジエリア内にある場合にネイバーコーディネータの存在を検出するための自動連続実行プロセス(automatic continuously running process)である。
【0056】
このプロセスは、図1のネットワークアーキテクチャを参照して述べられる。
【0057】
コーディネータ20、22は、バックボーン100を介して互いに及びグローバルコントローラ10と通信する。さらに、コーディネータ20、22は、光リンクLを介してローカルデバイス30又は他のデバイスと通信する。
【0058】
コーディネータ20、22の各々は、第1のタイプのアドバタイズメントを時間的にランダムに送信する。ステップS402において、ネットワークが通常動作モードである(及びコンフィギュレーションモードではない)かどうかが判断される。ネットワークが通常動作中である場合、プロシージャはステップS402に続き、第1のタイプアドバタイズメントは、経時的に比較的余裕を持って、例えば、所定数NのMACサイクル毎に1回送信される。そうではなく、ネットワークがコンフィギュレーションモードにある(通常のデータトラフィックがない)場合、プロシージャはステップS403に分岐し、第1のタイプアドバタイズメントは、時間的に高い密度で、例えば、MACサイクル毎にM回送信される。
【0059】
ローカルデバイス30は、ネイバーコーディネータ22の第1のタイプのアドバタイズメントを検出する場合、この検出に関するレポートRをローカルコーディネータ20に送信する。
【0060】
ステップS404において、このようなレポートRが受信されたかどうかが判断される。そうでない場合、プロシージャは、ステップS401のスタートにジャンプバックする。レポートRが受信された場合、プロシージャはステップS405で継続し、ローカルコーディネータ20は、この検出をネイバーコーディネータ22に報告する。追加的に、グローバルコントローラ10が存在する(すなわち、集中型のコンフィギュレーションである)場合、コーディネータ20は、追加的に、ステップS405においてネイバーコーディネータ22の検出をグローバルコントローラ10に報告する。これらのレポートは、第1のタイプのレポートと分類される。
【0061】
最後に、ステップS406において、両方のコーディネータ20、22は、ネイバーコーディネータのリストを更新し、グローバルコントローラ10は、報告されたネイバーコーディネータ関係に従ってリポジトリ又はデータベースを更新してもよい。
【0062】
LiFiネットワークの設置(又は変更)のために、設置者は、すべてのコーディネータを(例えば、グローバルコントローラ10を介して)コンフィギュレーションモードに設定し、LiFiネットワークのカバレッジエリア内をデバイスとと共に歩くことにより、コーディネータがオーバーラップするカバレッジを有すると予想される場所を選択することができる。これは、コーディネータ又はグローバルコントローラが、ネイバーコーディネータ関係をすぐに学ぶことを可能にするであろう。
【0063】
図5は、様々な実施形態において実装され得る干渉検出プロセスのフロー図を示している。これは、予約タイムスロットにおけるデータ転送が、ネイバーコーディネータによって潜在的に干渉されるかどうかを検出するための自動連続実行プロセスである。ここでも、プロセスは、図1のネットワークアーキテクチャを参照して述べられる。
【0064】
コーディネータ20、22の各々は、予約タイムスロットにおいて第2のタイプのアドバタイズメントを送信する。ステップS501において、ローカルデバイスは、第2のタイプのアドバタイズメントを受信するまで待つ。第2のタイプのアドバタイズメントが受信された場合、プロシージャはステップS502に続き、受信された第2のタイプのアドバタイズメントが干渉を受けているかどうかがチェックされる。ローカルデバイス30は、第2のタイプのアドバタイズメントの劣化(degradation)に基づいて干渉を報告する決定を判断するように構成されてもよい。例えば、アドバタイズメントの信号対雑音(S/N)比がある閾値を下回ることであってもよく、及び/又は、ローカルデバイス30がN個のMACサイクル(例えば、Nは1~10の間の数である)でアドバタイズメントをデコードできなかったことであってもよい。
【0065】
ステップS502において干渉が決定されない場合、プロシージャはステップS501にジャンプバックし、次の第2のタイプのアドバタイズメントを待つ。そうではなく、ステップS502において十分な程度の干渉が判断された場合、プロシージャはステップS503に続き、ローカルデバイス30は、ローカルコーディネータ20にレポートRを介してこの干渉を報告する。これらのレポートRは、第2のタイプのレポートと分類される。
【0066】
図6は、図4及び図5の上記プロシージャのいずれかと組み合わされることができる第1の実施形態による予約タイムスロットを割り当てる分散プロセスのフロー図を示す。ここでも、プロセスは、図1のネットワークアーキテクチャを参照して述べられる。
【0067】
コーディネータ20、22の各々は、どのネイバーコーディネータがどの予約タイムスロットを割り当てているかを追跡(keep track)する。この情報に基づいて、各タイムスロットについて、ネイバー占有レベル(neighbor occupancy level)を決定する。任意選択的に、(例えば、図5の第2のタイプのレポートに基づいて)タイムスロットが未知のネイバーコーディネータから高い干渉を受けていることを検出する場合占有レベルを増加してもよい。
【0068】
より具体的には、初期ステップS601において、ローカルコーディネータ20は、MACサイクルの(所定のタイムスロットのセットの)すべてのタイムスロットが占有されていないとマークし、予約タイムスロットをランダムに割り当てる。
【0069】
その後、ステップS602において、コーディネータ20は、ローカルデバイス又は他のローカルデバイスからのレポートRの受信を待つ。任意選択的に、第2のタイプのレポートの受信の際、コーディネータ20は、ステップS603において、予約タイムスロットの占有率を一時的に増加し、予約タイムスロットの割り当て更新(reserved time slot allocation update)を開始し、ステップS604に進む。
【0070】
ステップS602においてローカルコーディネータが第1のタイプのレポートを受信した場合、ローカルコーディネータ20及びネイバーコーディネータ22は、ステップS603において現在割り当てられているタイムチャネルを交換することによりネイバー関係を更新する。
【0071】
その後、ステップS604において、両コーディネータ20、22は、同じ予約タイムスロット(すなわち、同じ予約タイムチャネル)を割り当てられているかどうかを判断する。そうである場合、プロシージャはステップS605に進み、コーディネータ20、22のうちの任意の1つが予約タイムスロットの割り当て更新を行い、他の1つは新たなレポートの受信を待つ(すなわち、ステップS602に戻る)。
【0072】
より具体的には、ステップS605において、コーディネータ20、22のうちの任意の1つは、どのスロットが最も占有されていないかを判断し、そのうちの1つをランダムに予約する。コーディネータ20、22のうちの任意の1つが、予約タイムスロットの割り当てを変更する場合、この変更についてネイバーコーディネータに通知する。その後、プロシージャはステップS602に戻り、コーディネータ20、22のうちの任意の1つは、新たなレポートの受信を待つ。
【0073】
単一の反復(single iteration)だけが各レポートに適用されてもよいことに留意されたい。
【0074】
第1の実施形態の変形例として、図6の上記プロシージャが、ステップS604において総占有レベルが考慮され得る点で変更されてもよい。例えば、ステップS602における第1のタイプのレポートの受信の際、ローカルコーディネータ20及びネイバーコーディネータ22は、現在割り当てられているタイムチャネルを交換することによりネイバー関係を更新してもよい。ステップS604において、ローカルコーディネータ20及びネイバーコーディネータ22が同じ予約タイムチャネルを割り当てられていると判断される場合、総占有レベルが最も低い方(等しい場合には、これらのうちの任意の1つ)がステップS605において予約タイムスロットの割り当て更新を行い、他方は直接ステップS602に進み、新たなレポートの受信を待つ。
【0075】
追加的に、第1の実施形態の別の変形例では、以下のように、図6の上記プロシージャが中央アプローチと組み合わされてもよい。
【0076】
コーディネータ20、22は、図6に関連して上述したように分散プロセスを実行する。さらに、コーディネータ20、22の各々は、ローカルデバイス30又は他のローカルデバイスから受けるレポートRをグローバルコントローラ10に転送する。グローバルコントローラ10が、予約タイムスロットの割り当ての更新を応答した場合、コーディネータ20、22の対応するものは、ステップS605においてこの更新を適用する。グローバルコントローラ10への接続が失敗する(例えば、タイムアウトが発生する)場合、コーディネータ20、22の対応するもの自身が、ステップS605において予約タイムスロットの割り当ての更新を決定する。
【0077】
グローバルコントローラ10は、ステップS603及び/又はS605において、コーディネータ20、22の各々を、そのネイバーコーディネータの予約タイムスロットの割り当てについて最新の状態に保ってもよい。
【0078】
代替例として、グローバルコントローラ10は、ステップS603及び/又はS605において、コーディネータ20、22の各々を、そのネイバーコーディネータの予約タイムスロットの割り当て及び総占有レベルについて最新の状態に保ってもよい。
【0079】
さらなる代替例として、グローバルコントローラ10は、初期的に、コーディネータ20、22の各々について予約タイムスロット及びネイバーの占有(neighbor occupation)を決定し、その結果をコーディネータ20、22の各々に伝達してもよい。その後、コーディネータ20、22は、図6の分散プロセスを実行してもよい。コーディネータ20、22の1つが、(その予め定義されたセットの)全てのタイムスロットが占有されていることを検出する場合、グローバルコントローラ10からの更新を要求する。
【0080】
さらに別の代替例として、グローバルコントローラ10は、予約タイムスロットの割り当てを、図6の分散プロセスよりも小さいセットに限定してもよい。例えば、グローバルコントローラ10は、例えば4つのタイムスロットのセットに自ら限定してもよく、一方、コーディネータ20、22は、例えば6つのタイムスロットのセットから選択してもよい。
【0081】
以下では、第2の実施形態が、オーバーラップするカバレッジエリア内のデバイスからの干渉レポートにコーディネータが依存する干渉しないタイムスケジュールを決定するためにグローバルコントローラによって監視されるコーディネータの協働に基づいて述べられる。
【0082】
第2の実施形態では、図1のグローバルコントローラ10は、予約タイムスロットをコーディネータ20、22に割り当てるように構成される。コーディネータ20、22によるアドバタイズメントA、Aのブロードキャストは、MACサイクルの予約タイムスロットで行われる。(デバイスのレポーティング又は他のデータトラフィック等)他の管理通信はMACサイクル内のどこで行われるかは未決定のままである。第2の実施形態は、バックボーンネットワーク100を介したコーディネータ20、22間の通信に依存し、これは、デバイス30が、その光アップリンクを介して、関連するローカルコーディネータ20にしか報告せず、ネイバーコーディネータ22等のネイバーコーディネータに報告する必要がないことを意味する。ネイバーコーディネータ22の検出の通信に加えて、予約タイムスロットに関する情報もバックボーンネットワーク100を介して通信されることができる。
【0083】
コーディネータ20、22に対してネイバー関係が確立されていること、グローバルコントローラ10がコーディネータ20、22のネイバー関係を知っていること、コーディネータ20、22の各々がネイバーコーディネータを知っていることが想定される。さらに、コーディネータ20、22がMACサイクルをアラインしていることが想定され、これは、各MACサイクルの開始時間及び継続時間がコーディネータ20、22の各々で(ほぼ)等しいことを意味する。
【0084】
第2の実施形態は、ローカルコーディネータ(例えば、図1のローカルコーディネータ20)及び少なくとも1つのネイバーコーディネータ(例えば、図1のネイバーコーディネータ22)に曝されるデバイス(例えば、図1のデバイス30)の対処に焦点を当てている。より具体的には、デバイスがローカルコーディネータ及びネイバーコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアにあることを検出するための高速プロセスが提案され、これは、デバイスがオーバーラップするカバレッジエリアに移動する場合にタイムスロットの高速再スケジューリングを可能にする。この高速検出及び再スケジューリングプロセスは、干渉のないスケジュールを実現するためにコーディネータがローカルに決定することを可能にするいくつかのルールに基づく。
【0085】
これを達成するために、以下のスロットが、第2の実施形態において定義され、使用される
・ A-スロット:アドバタイジングのための予約スロット、
・ D-スロット:ローカルデバイスのための予約スロット、
・ D-スロットのサブセット:1つ又は複数のD-スロットの選択。
【0086】
以下では、第2の実施形態によるコーディネータにおける干渉のないスケジューリングのためのプロセスが、図1のネットワークアーキテクチャを参照して図7に示されるフロー図に基づいて述べられる。
【0087】
最初に、ステップS700において、グローバルコントローラ10は、少なくとも1つのA-スロット及びD-スロットのセットをコーディネータ20、22の各々に割り当て、それにより、コーディネータ20、22のネイバー関係に関する想定された確立された知識を使用する。
【0088】
その後、ステップS701において、コーディネータ20、22の各々は、割り当てられたA-スロットにおいて識別インディケーションを含む自身の存在をアドバタイズする。
【0089】
さらに、ステップS702において、コーディネータ20、22の各々は、グローバルコントローラ10から又はネイバーコーディネータから受ける対応する情報に基づいてスケジューリングに利用可能なタイムスロットから隣接するコーディネータのすべてのA-スロットを除外する。
【0090】
その後のステップS703において、コーディネータ20は、自身の関連デバイスの1つ(例えば、デバイス30)から、検出されたネイバーコーディネータ(例えば、ネイバーコーディネータ22)に関するレポートを受信したかどうかチェックする。
【0091】
ローカルコーディネータ20に関連付けられるデバイス30は、ネイバーコーディネータ22又は他のネイバーコーディネータのアドバタイズメントを受信する場合、ローカルコーディネータ20によってスケジューリングされたタイムスロットにおいてローカルコーディネータ20にネイバーコーディネータ22の識別子を報告する。
【0092】
ステップS703において、レポートは受信されていないと判断される場合、プロシージャはステップS701にジャンプバックし、コーディネータ20は、グローバルコントローラ10から受ける最新の情報に基づいてアドバタイジング及びスケジューリングを続ける。
【0093】
そうではなく、ステップS703において、新たなネイバーコーディネータに関するレポートが、例えばネイバーコーディネータ22の検出の際にデバイス30から受信されたと判断される場合、ローカルコーディネータ20は、ステップS704において、報告しているデバイス30のためのタイムスロットのスケジューリングをD-スロットのサブセットに制限し、このサブセットをネイバーコーディネータ22に報告することを決定する。新たなデバイスが、デバイス30と同じネイバーコーディネータを報告することもあり得ることに留意されたい。斯くして、報告されるのは必ずしも新たなネイバーコーディネータである必要はない。
【0094】
最後に、ステップS705において、ネイバーコーディネータ22は、報告しているデバイス30に対してネイバーコーディネータ20によって報告されたD-スロットのサブセットを除外することにより自身のすべての登録デバイスに対してスケジューリングを制限する。
【0095】
その後、ステップS705の後、プロシージャはステップS701にジャンプバックし、コーディネータ20及び22は、現在の状況と、グローバルコントローラ10から又はネイバーコーディネータから受ける対応する情報とに基づいてアドバタイジング及びスケジューリングを続ける。
【0096】
要約すると、以下のスケジューリングルールが、第2の実施形態においてコーディネータ20、22によって適用される。
1. ネットワーク内の(関連する)デバイスの位置に関係なく、A-スロットにおけるアドバタイズメントの干渉のないスケジューリングのために、
a. ローカルコーディネータ20は、割り当てられたA-スロットにおいてアドバタイズメントをスケジューリングする(図7のステップS701参照)、及び
b. ネイバーコーディネータは、ローカルコーディネータ20に割り当てられたA-スロットにおいてスケジューリングすることを除外する(図7のステップS702参照)。
2. ローカルデバイスがネイバーコーディネータのカバレッジエリア内にあると判断される場合、以下のスケジューリングルールが、他のデータの干渉のないスケジューリングのためにコーディネータ20、22によって適用される
a. ローカルコーディネータ20は、このローカルデバイスに対するスケジュールを、デバイスに割り当てられるD-スロットのサブセットに制限する(図7のステップS704参照)、
b. ネイバーコーディネータ22は、このD-スロットのサブセットを除外することにより自身のすべての登録デバイスに対するスケジュールを制限する(図7のステップS705参照)。
【0097】
斯くして、スケジューリングルールは、もはや完全な期間に適用されるものではなく、個別に予約タイムスロットに適用されるように制限される。これにより、使用されずにタイムスロットが割り当てられる可能性を減らす柔軟性を高めることができる。グローバルコントローラ10は、個々の予約タイムスロットをコーディネータ20、22に割り当てる際により多くの制御を行うことができるので、コーディネータに対してより詳細に影響を与えることができる。これは、ネイバーコーディネータに同じタイムスロットをより多く再利用させることによりMACサイクルにおけるタイムスロットのより良好な利用を実現することができる。したがって、全体的なネットワークパフォーマンスが、とりわけ、データトラフィックがコーディネータの変更に影響され、グローバルコントローラ10がそのような変更に反応して利用可能なネットワークリソースの再バランスをとる場合に向上されることができる。さらに、複雑さを軽減するために予約タイムスロットのバンドルをコーディネータに割り当てる自由度も残っており、これにより、簡素化された実装が可能になる。
【0098】
グローバルコントローラ10は、コーディネータ20、22のネイバー関係に関する情報を記憶し、斯くして、各コーディネータについて、ネイバーコーディネータのオーバーラップするエリアを知っている。この知識に基づいて、グローバルコントローラ10は、バックボーンネットワーク100を介してコーディネータ20、22にアドバタイズメントのためのA-スロットを割り当てることができる。
【0099】
コーディネータ20、22の各々は、光リンクLoを用いて光媒体の光ダウンリンク上で割り当てられた(複数の)A-スロットにおいて識別情報を含む自身の存在をアドバタイズする。識別情報は、ネイバーコーディネータ(例えば、中でもネイバーコーディネータ22)にコーディネータ20を識別させることを可能にする。
【0100】
ローカルコーディネータ20に関連付けられる(及びこのローカルコーディネータ20と通信する)デバイス(例えば、図1のデバイス30)は、光媒体の光ダウンリンク上で例えばネイバーコーディネータ22のアドバタイズメントを受信する場合、光媒体の光アップリンク上でローカルコーディネータ20にネイバーコーディネータ検出を報告する。これに応答して、ローカルコーディネータ20は、デバイスのネイバー検出を、自身の識別情報及び当該デバイスに割り当てられた予約D-スロットを含めて、ネイバーコーディネータ22に報告する。代替的に、ローカルコーディネータ20は、グローバルコントローラ10に報告し、グローバルコントローラ10が、レポートをネイバーコーディネータ22に転送してもよい。
【0101】
任意選択的に、ローカルコーディネータ20は、例えば、デバイスの最新のレポートを示すタイムスタンプを加えることによって、ネイバーコーディネータ検出を最近報告した各デバイスを追跡してもよい。最新のレポートから所定の期間が満了した場合、ローカルコーディネータは、もはやデバイスが報告されたネイバーコーディネータに曝されているとは見なさず、したがって、このデバイスに対するスケジューリング制限を解除する。ローカルコーディネータ20は、ネイバーコーディネータ22を、ネイバーコーディネータ22に関連する実際の予約D-スロットについて最新の状態に保つ。ネイバーコーディネータ22は、もはや関連しないこれらのD-スロットについて自身の関連デバイスに対する制限を解除する。
【0102】
グローバルコントローラ10は、ローカルコーディネータ20及びネイバーコーディネータ22のトラフィック負荷に関する追加情報を取得する場合、ローカルコーディネータ20がネイバーコーディネータ22のカバレッジエリア内のデバイスとの通信を排他的にスケジューリングするために使用し得るD-スロットの数を決定することができる。例えば、ネイバーコーディネータ22は、低いデータトラフィック需要を有する場合、少数のD-スロットのみをスケジューリングすることによりうまく動作する可能性がある。この場合、グローバルコントローラ10は、ネイバーコーディネータ22のカバレッジエリア内のローカルデバイスのために予約されるべき、比較的多くの数のD-スロットをローカルコーディネータ20に割り当てることができる。
【0103】
しかしながら、非干渉スケジュールを算出するための処理能力がコーディネータ20、22又はグローバルコントローラ10において限定される場合、上記スケジューリングルールの以下の簡素化が適用されることができる。
【0104】
第1の簡素化は、ネイバーコーディネータのカバレッジエリア内にあるローカルデバイスに対するD-スロットのサブセットを、これらすべてのデバイス適用されることになる組み合わされたD-スロットのセットに組み合わせることにより実現されることができる。この場合、ローカルコントローラは、組み合わされたD-スロットのセットをネイバーコーディネータに伝え、ネイバーコーディネータは、自身の関連デバイスとの通信のスケジューリングから当該組み合わされたセットを除外する。
【0105】
第2の簡素化は、ネイバーコーディネータのカバレッジエリア内にあるローカルデバイスに対するD-スロットのサブセットを、これらすべてのデバイスに適用されることになる拡張された組み合わされたD-スロットのセット(enhanced combined set of D-slots)に組み合わせることにより実現されることができる。この場合、ローカルコントローラは、拡張された組み合わされたD-スロットのセットをネイバーコーディネータに伝え、ネイバーコーディネータは、自身の関連するデバイスとの通信のスケジューリングから当該拡張された組み合わされたセットを除外する。
【0106】
第3の簡素化は、コーディネータに割り当てられるD-スロットのセット全体を使用することにより実現されることができる。この場合、ローカルコントローラは、D-スロットのセット全体をネイバーコーディネータに伝え、ネイバーコーディネータは、自身の関連デバイスとの通信のスケジューリングから当該D-スロットのセット全体を除外する。
【0107】
第4の簡素化は、コーディネータに割り当てられるD-スロットのセット全体を含む、MACサイクルにおける単一の期間を割り当てることにより実現されることができる。MACサイクルの完全な期間がスケジュールされるが、MACサイクルにおけるこの期間の位置についてある程度の自由度が提供される。この場合、ローカルコントローラは、この期間をネイバーコーディネータに伝え、ネイバーコーディネータは、自身の関連デバイスとの通信のスケジューリングからこの期間を除外する。
【0108】
干渉のないスケジューリングを実現するための上記干渉ルールに関するコーディネータ毎の機能性は、コーディネータの物理的な部分であるプロセッサ上で実行されるソフトウェアで実装されることができる。
【0109】
代替的なアーキテクチャでは、干渉のないスケジューリングを実現するための上記干渉ルールに関するコーディネータ毎の機能性のソフトウェアは、サーバ上で実行されてもよく、これにより、例えば、タスク又はスレッドは、コーディネータの機能性を表してもよい。さらに、分散アルゴリズムを適用することも可能であり、これにより、上記機能性は、各コーディネータに対して別個のソフトウェアタスク/スレッドを実行することにより実現されることができる。コーディネータへのA-スロット及びD-スロットの割り当てに関するグローバルコントローラの機能は、サーバ上で実行されるソフトウェア機能で実装されることができるが、コーディネータ上で実行される分散機能として実装されてもよい。
【0110】
図8は、様々な実施形態が実現可能な、サーバベースの干渉処理機能を有するワイヤレス光ネットワークの概略的なアーキテクチャを示している。
【0111】
図8のシステムは、図1のシステムと同様のシンプルなシステムにおける干渉処理のための通信ファシリティを示している。図1の要素に対応する図8の要素はここでは説明されない。本システムは、複数のコーディネータ20、22(図示のため2つのみが示されている)及び複数のデバイス30(図示のため1つのみが示されている)のための、コーディネータ20、22へのA-スロット及びD-スロットの割り当てのためのグローバルコントローラ機能、並びに、干渉のないスケジューリングを実現するための上記干渉ルールのためのコーディネータ毎の機能性が実装される、サーバ12を含む。
【0112】
図1のシステムとは異なり、スケジューリング機能は、サーバ内部のソフトウェア又はハードウェアベースの通信構造200を介した通信によって干渉のないスケジューリングを実現するためにサーバ12上のそれぞれのタスク110、120及び122によって実装される。グローバルコントローラタスク110は、以前に確立されたコントローラネイバー関係に基づいてコントローラタスク120及び122に対する予約タイムスロット(A-スロット及びD-スロット)を割り当てる。ローカルコーディネータ20は、デバイスのネイバー検出を、サーバ上のローカルコントローラタスク120に報告する。ローカルコントローラタスク120は、識別情報及び報告しているデバイス(例えば、図8のデバイス30)に割り当てられた予約スロットを含むデバイスのネイバー検出を、ネイバーコーディネータタスク122に報告する。代替的に、ローカルコーディネータ20は、グローバルコントローラタスク110に報告し、グローバルコントローラタスク110が、レポートをネイバーコーディネータタスク122に転送する。
【0113】
図9は、4つのコーディネータC1~C4及び8つのデバイスD1~D8を含む例示的なネットワークアーキテクチャを示している。各破線の円は、カバレッジエリアの中心に位置するコーディネータのカバレッジエリアを示している。図9では、デバイスD1、D2、D3、D5は、コーディネータC1~C4のオーバーラップするカバレッジエリア内にあり、他のデバイスD4、D6、D7、D8は、オーバーラップしないカバレッジエリア内にある。
【0114】
図10A図10Cは、それぞれ、アドバタイズメント及びデータトラフィックのための予約タイムスロットを含むネイバーコーディネータC1及びC3のそれぞれのMACサイクルの概略図を示している。図10A図10Cでは、それぞれのコーディネータの自身の予約スロットは白色に色付けられ、それぞれのコーディネータによって使用できない制限されたスロットは灰色に色付けられている。
【0115】
図10Aは、アドバタイズメントスロット(A-スロット)A1~A4を含む、それぞれ、コーディネータC1及びC3に対するMACサイクルの例を示している。この例では、1つのA-スロットが、排他的使用のためにコーディネータC1~C4の各々に割り当てられており、すなわち、第1のA-スロットA1は、コーディネータC1に割り当てられ、第2のA-スロットA2は、コーディネータC2に割り当てられ、第3のA-スロットA3は、コーディネータC3に割り当てられ、第4のA-スロットA4は、コーディネータC4に割り当てられている。
【0116】
図10Aの上側のMACサイクルは、自身の存在をアドバタイズするために(図10Aで白色に色付けられている)第1のA-スロットA1を使用し、(図10Aで灰色に色付けられている)他のA-スロットA2~A4でスケジューリングすることを避ける、コーディネータC1に属している。図10Aの下側のMACサイクルは、自身の存在をアドバタイズするために(図10Aで白色に色付けられている)第3のA-スロットA3を使用し、(図10Aで灰色に色付けられている)他のA-スロットA1、A2及びA4でスケジューリングすることを避ける、コーディネータC3に属している。コーディネータC2及びC4についても同様である。しかしながら、これらのMACサイクルは、図10A図10Cでは示されていない。
【0117】
グローバルコントローラ(機能)は、A-スロットをコーディネータC1~C4に割り当てる。代替的に、コーディネータC1~C4は、それぞれのネイバーコーディネータに関する知識を有してもよく、分散アルゴリズムを用いて自らA-スロットを決定してもよい。
【0118】
図10Bは、コーディネータC1のためのデータトラフィックスロット(D-スロット)も含む、それぞれ、コーディネータC1及びC3に対するMACサイクルの例を示している。
【0119】
デバイスD2及びD5は、デバイスD2及びD5のローカルコーディネータであるコーディネータC1に関連付けられることが想定される。さらに、図9からわかるように、デバイスD2及びD5は、オーバーラップするエリアに位置している。すなわち、デバイスD2は、ネイバーコーディネータC3のカバレッジエリアにも位置し、デバイスD5は、ネイバーコーディネータC2のカバレッジエリアにも位置している。そのため、D-スロットに対する対応するスケジューリングルールが適用される必要がある。
【0120】
デバイスD2は、ネイバーコーディネータC3からのアドバタイズメントを受信し、ネイバーコーディネータC3のカバレッジエリアにあることをローカルコーディネータC1に報告する。これに応答して、ローカルコーディネータC1は、報告しているデバイスD2に対する予約スロットをネイバーコーディネータC3に報告し、デバイスD2に対するスケジュールを当該予約スロットに制限する。ネイバーコーディネータC3は、デバイスD2に対する予約スロットを除外することにより(デバイスD1、D3及びD4であることが想定される)自身の関連デバイスに対するスケジュールを制限する。したがって、(ローカルコーディネータC1に属する)図10Bの上側のMACサイクルでは、D-スロットは、その関連デバイスD2のために排他的に予約され、したがって白色に色付けられている。
【0121】
さらに、(ネイバーコーディネータC3に属する)図10Bの下側のMACサイクルでは、デバイスD2に予約されたD-スロットは、スケジューリングから除外され、したがって灰色に色付けられている。
【0122】
ローカルコーディネータC1の他の関連デバイスD5は、ネイバーコーディネータC2からのアドバタイズメントを受信し、ネイバーコーディネータC2のカバレッジエリアにあることをローカルコーディネータC1に報告する。これに応答して、ローカルコーディネータC1は、報告しているデバイスD5に対する予約スロットをネイバーコーディネータC2に報告し、報告しているデバイスD5に対するスケジュールを当該予約スロットに制限する。図10Bの上側のMACサイクルから分かるように、ローカルコーディネータC1は、オーバーラップするカバレッジエリアにおける自身の他の関連デバイスD5のために4つのD-スロットを排他的に予約している。ネイバーコーディネータC2は、関連デバイスを有していないので、グローバルコントローラは、デバイスD5に比較的大きな予約D-スロットのセットを割り当てることができる。
【0123】
図10Bの下側のMACサイクルには示されていないが、任意選択的に、他のネイバーコーディネータC3は、デバイスD5に予約されたD-スロットを除外することにより関連する可能性のあるデバイス(potential to be associated device)に対するスケジュールを制限してもよい。
【0124】
図10Cは、コーディネータC3のためのD-スロットも含む、それぞれ、コーディネータC1及びC3に対するMACサイクルの例を示している。
【0125】
デバイスD1、D3及びD4は、コーディネータC3に関連付けられ、デバイスD1は、コーディネータC1及びC3のカバレッジエリア内にあり、デバイスD3は、コーディネータC3及びC4のカバレッジエリア内にあることが想定される。
【0126】
デバイスD1は、ネイバーコーディネータC1からのアドバタイズメントを受信し、ネイバーコーディネータC1のカバレッジエリアにあることをローカルコーディネータC3に報告する。これに応答して、ローカルコーディネータC3は、報告しているデバイスD1に対する予約スロットをネイバーコーディネータC1に報告する。斯くして、ローカルコーディネータC3は、自身の関連デバイスD1に対するスケジュールを当該予約スロットに制限する。したがって、(ローカルコーディネータC3に属する)図10Cの下側のMACサイクルでは、D-スロットは、その関連デバイスD1のために排他的に予約され、したがって白色に色付けられている。
【0127】
ネイバーコーディネータC1は、デバイスD1に対する予約スロットを除外することにより(デバイスD2、D5及びD6であることが想定される)自身の関連デバイスに対するスケジュールを制限する。さらに、(ネイバーコーディネータC1に属する)図10Cの上側のMACサイクルでは、デバイスD1に予約されたD-スロットは、スケジューリングから除外され、したがって灰色に色付けられている。
【0128】
さらに、関連デバイスD3は、他のネイバーコーディネータC4からのアドバタイズメントを受信し、ネイバーコーディネータC4のカバレッジエリアにあることをローカルコーディネータC3に報告する。これに応答して、ローカルコーディネータC3は、報告しているデバイスD3に対する予約スロットをネイバーコーディネータC4に報告し、報告しているデバイスD3に対するスケジュールを当該スロットに制限する。したがって、(ローカルコーディネータC3に属する)図10Cの下側のMACサイクルでは、D-スロットは、その関連デバイスD3のために排他的に予約され、したがって白色に色付けられている。
【0129】
さらに、ネイバーコーディネータC4は、デバイスD3の予約スロットを除外することにより(デバイスD7及びD8であることが想定される)自身の関連デバイスに対するスケジュールを制限する。
【0130】
上記の例では、デバイスD5及びD3は、異なるオーバーラップするエリアに位置しているため、干渉を生じることなく同じタイムスロットでスケジュールされることができることに留意されたい。
【0131】
図11A図11Cは、コーディネータ検出(coordinator detection)、デバイス関連付け(device association)、及びネイバーコーディネータ検出(neighbor coordinator detection)を説明するためのそれぞれのテーブルを示している。
【0132】
図11Aのテーブルは、デバイスD1~D8による図9のコーディネータC1~C4の検出を示しており、マーク「O」が、それぞれのデバイスがそれぞれのコーディネータを検出している場合にテーブルのコーディネータの行及びデバイスの列の交差部分に置かれている。斯くして、図11Aのテーブルに示されるように、デバイスD1、D2、D5、D6は、コーディネータC1を検出し、デバイスD5は、コーディネータC2を検出し、デバイスD1~D4は、コーディネータC3を検出し、デバイスD1、D3、D7、D8は、コーディネータC4を検出している。
【0133】
図11Aのテーブルに加えて、図11Bのテーブルは、図9のコーディネータC1~C4とデバイスD1~D8との関連付けを示しており、マーク「X」が、それぞれのデバイスがそれぞれのコーディネータに関連付けられる場合にテーブルのコーディネータの行及びデバイスの列の交差部分に置かれている。斯くして、図11Bのテーブルに示されるように、デバイスD2、D5、D6は、コーディネータC1に関連付けられ、どのデバイスも、コーディネータC2に関連付けられておらず、デバイスD1、D3、D4は、コーディネータC3に関連付けられ、デバイスD7、D8は、コーディネータC4に関連付けられている。
【0134】
図11Bのテーブルに加えて、図11Cのテーブルは、ローカル関連デバイスによるネイバーコーディネータ検出を示しており、マーク「I」が、それぞれのデバイスがネイバーコーディネータとしてそれぞれのコーディネータを検出している場合にテーブルのコーディネータの行及びデバイスの列の交差部分に置かれている。斯くして、図11Cのテーブルに示されるように、デバイスD2、D5は、ネイバーコーディネータとしてコーディネータC1を検出し、どのデバイスも、ネイバーコーディネータとしてコーディネータC2を検出しておらず、デバイスD1、D3は、ネイバーコーディネータとしてコーディネータC3を検出し、どのデバイスも、ネイバーコーディネータとしてコーディネータC4を検出していない。
【0135】
図12は、干渉のないスロット割り当ての例を説明するためのテーブルを示している。
【0136】
より具体的には、図12のテーブルは、(テーブルの第1の列により示され、テーブルのそれぞれの行に対応する)図9のコーディネータC1~C4の各々に対する第2の実施形態のスケジューリングルールを示している。この例では、(テーブルの第の1行により示され、テーブルのそれぞれの列に対応する)16個のスロットが、MACサイクルにおいて利用可能であることが想定される。コーディネータの存在をアドバタイズするためのA-スロットは、文字「A」が記されており、文字の後の数字は、それぞれのスロットが予約されているコーディネータ(すなわち、A1~A4)に対応している。ネイバーコーディネータのカバレッジエリアにあるデバイスとの通信又はデータトラフィックをスケジューリングするためD-スロットは、文字「D」が記されており、文字の後の数字は、スケジューリングされたデバイス(すなわち、D1~D8)に対応している。
【0137】
テーブル本体内のセルが記号を含み、セルが白色に色付けられている場合、これは、セルの列のスロットが、セルの行のコーディネータに割り当てられていることを示している。
【0138】
テーブル本体内のセルが記号を含み、セルが灰色に色付けられている場合、これは、セルの列のスロットが、セルの行のコーディネータではなく、他の行のコーディネータに割り当てられていることを示している。
【0139】
テーブル本体内のセルが記号を含まない場合、これは、当該セルの列のスロットが、ネイバーコーディネータのカバレッジエリアにないデバイスへの通信をスケジューリングするために空いていることを示している。
【0140】
アドバタイズメントの干渉のないスケジューリングのためのスケジューリングルールによれば、図12の例は、以下のような結果になる。
【0141】
コーディネータC1は、スロット0でアドバタイズし、他のコーディネータC2~C4は、スロット0を除外する。
【0142】
コーディネータC2は、スロット4でアドバタイズし、他のコーディネータC1、C3、C4は、スロット4を除外する。
【0143】
コーディネータC3は、スロット8でアドバタイズし、他のコーディネータC1、C2、C4は、スロット8を除外する。
【0144】
コーディネータC4は、スロット12でアドバタイズし、他のコーディネータC1~C3は、スロット12を除外する。
【0145】
他のデータの干渉のないスケジューリングのためのスケジューリングルールによれば、図12の例は、以下のような結果になる。
【0146】
コーディネータC1は、デバイスD2に対するスケジューリングをスロット1に制限し、ネイバーコーディネータC3は、スロット1を除外する。
【0147】
コーディネータC1は、デバイスD5に対するスケジューリングをスロット2、5、6、10に制限し、ネイバーコーディネータC2は、スロット2、5、6、10を除外する。
【0148】
コーディネータC3は、デバイスD1に対するスケジューリングをスロット9に制限し、ネイバーコーディネータC1及びC4は、スロット9を除外する。
【0149】
コーディネータC3は、デバイスD3に対するスケジューリングをスロット10に制限し、ネイバーコーディネータC4は、スロット10を除外する。
【0150】
要約すると、複数のコーディネータ又は他のアクセスポイントを有するワイヤレス光ネットワーク(例えば、LiFiネットワーク)では、コーディネータのカバレッジエリアがオーバーラップする可能性がある。これらのオーバーラップするカバレッジエリアでは、コーディネータ及びデバイス間の通信に干渉が生じる可能性がある。様々な実施形態は、コーディネータに対する予約タイムスロットの自動割り当てを提案する。これらのタイムスロットは、コーディネータが、干渉なく自身の存在をアドバタイズすることをサポートし、デバイスが、単一のMACサイクルでネイバーコーディネータの存在を検出することを可能にする。オーバーラップするカバレッジエリア内のデバイスからの干渉レポートにコーディネータが依存する干渉しないタイムスケジュールを決定するためにグローバルコントローラによって監視されるコーディネータの協働が可能である。高速検出は、2つのコーディネータのオーバーラップするカバレッジエリアにデバイスが入る場合に干渉を防ぐためにワイヤレス光ネットワークにおけるタイムスロットの高速再スケジューリングを可能にする。
【0151】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されてきたが、そのような例示及び説明は、図的又は例示的であって、限定的なものではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。提案された干渉検出及び処理プロシージャは、他のタイプのワイヤレスネットワークに、並びに、他のタイプのタイムフレーム及び制御フィールドと共に、適用されることができ、可能であれば標準化されることができる。さらに、本発明は、それぞれ、コーディネータの役割又は関連付けられた役割を実施する任意のタイプのネットワークデバイスに適用されることができる。
【0152】
完全に分散型のアプローチ又は部分的若しくは完全に集中型のアプローチが、スケジューリング及び干渉処理のために使用されてもよい。完全に集中型のアプローチでは、中央制御エンティティ(例えば、グローバルコントローラ)は、各アクセスポイント(例えば、コーディネータ)に対するローカルスケジュールを決定してもよく、各アクセスポイントは、中央制御エンティティから得られるスケジュールに単純に従ってもよい。代替例として、特定のローカルのスケジューリング判断は、アクセスポイントに維持されてもよい。提案されたスケジューリング機能性の初期テストは、仮想アクセスポイントを導入することにより行われてもよい。アイデアは、アクセスポイントに使用されるのと同じハードウェア上でアクセスポイントのスケジューリング及び干渉処理機能性を表すソフトウェアを実行することである。
【0153】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。上記の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述している。しかしながら、上記がテキストにどのように詳細に現れようとも、本発明は多くの方法で実施されることができ、したがって、開示された実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明のある特徴又は態様を説明する際のある用語法(terminology)の使用は、用語法が、当該用語法が関連付けられている本発明の特徴又は態様の特定の特性を含むことに制限されるように本明細書において再定義されていることを意味すると解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0154】
単一のユニット又はデバイスが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0155】
図4~6及び8に示された動作等の上述の動作は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又はそれぞれ、コミッショニングデバイス若しくは照明器具デバイスの専用ハードウェアとして実装されることができる。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体等の、好適な媒体において記憶/頒布されてもよいが、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システム等を介して、他の形態で頒布されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理するシステムであって、
前記少なくとも1つのデバイスは、メディアアクセスコントロールサイクルのタイムスロットにおけるアドバタイズメントの受信に基づいてネイバーアクセスポイントとして前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを検出する、及び、前記少なくとも1つのデバイスが関連付けられる、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちのローカルアクセスポイントにネイバー検出を報告するように構成され、
前記ローカルアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットに制限する、及び、ネイバーアクセスポイントネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告するように構成され、
前記ネイバーアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記ネイバーアクセスポイントの関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから前記少なくとも1つのデバイスの報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、システム。
【請求項2】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理するシステムであって、
前記少なくとも1つのデバイスは、メディアアクセスコントロールサイクルのタイムスロットにおけるアドバタイズメントの受信に基づいてネイバーアクセスポイントとして前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つを検出する、及び、前記少なくとも1つのデバイスが関連付けられる、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちのローカルアクセスポイントにネイバー検出を報告するように構成され、
前記ローカルアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスの予約タイムスロットに制限する、及び、グローバル制御機能にネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告するように構成され、
前記グローバル制御機能は、報告された前記ネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成され、
前記ネイバーアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記ネイバーアクセスポイントの関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから前記少なくとも1つのデバイスの報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、システム。
【請求項3】
当該システムは、前記少なくとも2つのアクセスポイントと前記少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするために前記アクセスポイントの各々及び前記少なくとも1つのデバイスにメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットを自動的に割り当てるように構成される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
当該システムは、同じネイバーアクセスポイント又はいずれかのネイバーアクセスポイントの検出を報告していて、且つ前記ローカルアクセスポイントに関連付けられる複数のデバイスの予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記ローカルアクセスポイント、スケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットを前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
当該システムは、同じネイバーアクセスポイント又はいずれかのネイバーアクセスポイントの検出を報告していて、且つ前記ローカルアクセスポイントに関連付けられる複数のデバイスの予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記グローバル制御機能は、スケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットを前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
当該システムは、あるアクセスポイントのすべての関連デバイスとの通信のために該アクセスポイントのために予約されるすべての予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記アクセスポイント、タイムスロットスケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットを前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
当該システムは、あるアクセスポイントのすべての関連デバイスとの通信のために該アクセスポイントのために予約されるすべての予約タイムスロットを、メディアアクセスコントロールサイクルの組み合わされた予約タイムスロットのセットに組み合わせるように構成され、前記グローバル制御機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために前記組み合わされた予約タイムスロットのセットを前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
当該システムは、すべての関連デバイスとの通信のためにアクセスポイントにメディアアクセスコントロールサイクルの複数のタイムスロットを含む連続的な期間を予約するように構成され、前記アクセスポイント、タイムスロットスケジューリング除外のために予約された前記期間を前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
当該システムは、すべての関連デバイスとの通信のためにアクセスポイントにメディアアクセスコントロールサイクルの複数のタイムスロットを含む連続的な期間を予約するように構成され、前記グローバル制御機能は、タイムスロットスケジューリング除外のために予約された前記期間を前記ネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
アクセスポイントであって、ネイバーアクセスポイントと、当該アクセスポイントに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置を含むアクセスポイントであって、
前記装置は、前記ネイバーアクセスポイントを検出したことを報告する前記少なくとも1つのデバイスからのネイバー検出レポートの受信に応じて、前記少なくとも1つのデバイスのためのタイムスロットスケジューリングを、前記少なくとも1つのデバイスのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットに制限する、及び、前記ネイバーアクセスポイントにネイバー検出及び前記少なくとも1つのデバイスの前記予約タイムスロットを報告するように構成され、
前記ネイバーアクセスポイントは、報告された前記ネイバー検出の受信に応じて、前記ネイバーアクセスポイントの関連デバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから前記少なくとも1つのデバイスの報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、アクセスポイント。
【請求項11】
前記装置は、前記少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートを示すタイムスタンプを備える、前記少なくとも1つのデバイスの最新のネイバー検出レポートから所定の期間が経過したという前記タイムスタンプに基づく判断に応じて、前記少なくとも1つのデバイスに対するスケジューリング制限を解除する、及び、予約タイムスロットに関する更新をネイバーアクセスポイントに報告するように構成される、請求項10に記載のアクセスポイント。
【請求項12】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置を含むグローバルコントローラデバイスであって、
前記グローバルコントローラデバイスは、バックボーンネットワークを介して前記少なくとも2つのアクセスポイントに接続され、前記装置は、グローバル制御機能を含み、前記グローバル制御機能は、
前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの前記1つのアクセスポイントのネイバー検出及び予約タイムスロットのレポートを受信し、前記レポートは、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの他のアクセスポイントのアドバタイズメントの前記少なくとも1つのデバイスによる受信を前記グローバル制御機能に通知する、
前記少なくとも2つのアクセスポイントと前記少なくとも1つのデバイスとの間の通信をスケジューリングするために前記アクセスポイントの各々及び前記少なくとも1つのデバイスにメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つのタイムスロットを割り当てる、及び
前記1つのアクセスポイントの報告された前記ネイバー検出及び前記予約タイムスロットを前記他のアクセスポイントに報告する、
ように構成される、グローバルコントローラデバイス。
【請求項13】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置を含むアクセスポイントであって、
前記装置は、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちのネイバーアクセスポイントから、前記ネイバーアクセスポイントに関連付けられる前記少なくとも1つのデバイスのためのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信する、及び、当該アクセスポイントに関連付けられるデバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、アクセスポイント。
【請求項14】
前記装置は、前記ネイバーアクセスポイントから、タイムスロットスケジューリングのためのメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットの割り当てに関する情報を受信するように構成され、前記装置は、報告された予約タイムスロットの除外を、前記ネイバーアクセスポイントから受信される更新レポートにこのタイムスロットがもはや現れない場合に解除するように構成される、請求項13に記載のアクセスポイント。
【請求項15】
少なくとも2つのアクセスポイントと、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちの1つに見通し線接続を介して選択的に関連付けられる少なくとも1つのデバイスと、中央制御エンティティとを含むワイヤレス光ネットワークにおける干渉を処理する装置を含むアクセスポイントであって、前記中央制御エンティティは、バックボーンネットワークを介して前記少なくとも2つのアクセスポイントに接続され、前記中央制御エンティティは、グローバル制御機能を有し、
前記装置は、前記グローバル制御機能から、前記少なくとも2つのアクセスポイントのうちのネイバーアクセスポイントに関連付けられる前記少なくとも1つのデバイスのためのメディアアクセスコントロールサイクルの予約タイムスロットを含むネイバー検出レポートを受信する、及び、当該アクセスポイントに関連付けられるデバイスとの通信のタイムスロットスケジューリングから報告された前記予約タイムスロットを除外するように構成される、アクセスポイント。
【請求項16】
前記装置は、前記グローバル制御機能から、タイムスロットスケジューリングのためのメディアアクセスコントロールサイクルの少なくとも1つの予約タイムスロットの割り当てに関する情報を受信するように構成され、前記装置は、報告された予約タイムスロットの除外を、前記グローバル制御機能から受信される更新レポートにこのタイムスロットがもはや現れない場合に解除するように構成される、請求項15に記載のアクセスポイント。
【外国語明細書】