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特開2023-177950算出方法、撮像方法、および撮像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177950
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】算出方法、撮像方法、および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20231207BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20231207BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
G02B21/00
G01N21/88 H
G02B21/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090926
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000115902
【氏名又は名称】レーザーテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100129953
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 康弘
(72)【発明者】
【氏名】西村 良浩
(72)【発明者】
【氏名】前川 裕之
(72)【発明者】
【氏名】藤木 翔太
【テーマコード(参考)】
2G051
2H052
【Fターム(参考)】
2G051AA51
2G051AB02
2G051BA10
2G051BA11
2G051BA20
2G051BB03
2G051CA03
2H052AA05
2H052AA08
2H052AB01
2H052AC04
2H052AC10
2H052AC15
2H052AC16
2H052AC18
2H052AC34
2H052AD20
2H052AD34
2H052AF14
2H052AF25
(57)【要約】
【課題】干渉光学系の光路に配置される所定の光学素子によって生じるシャー量を容易に算出できる算出方法、撮像方法、および撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る算出方法は、撮像光学系110の光路に配置された所定の光学素子によって生じるシャー量の算出方法である。算出方法は、分割された2つの光の間の位相差を変えながら、撮像光学系110により、物体表面に含まれる二次曲面の複数の干渉画像を撮像するステップと、複数の干渉画像から、位相シフト法により位相分布を求めるステップと、位相分布に基づいて、二次曲面による干渉縞の縞間隔を測定するステップと、二次曲面を表す式中の定数および縞間隔に基づいて光学素子のシャー量を算出するステップと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
干渉光学系の光路に配置される所定の光学素子によって生じるシャー量の算出方法であって、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の間の位相差を変えながら、前記干渉光学系により、物体表面に含まれる二次曲面の複数の干渉画像を撮像するステップと、
前記複数の干渉画像から、位相シフト法により位相分布を求めるステップと、
前記位相分布に基づいて、前記二次曲面による干渉縞の縞間隔を測定するステップと、
前記二次曲面を表す式中の定数および前記縞間隔に基づいて前記シャー量を算出するステップと、
を含む算出方法。
【請求項2】
前記干渉光学系は共焦点光学系であり、
前記共焦点光学系を用いて前記二次曲面の3次元形状を測定するステップと、
前記3次元形状に基づいて前記定数を推定するステップと、
をさらに含む請求項1に記載の算出方法。
【請求項3】
前記測定するステップは、シャー方向に沿った前記位相分布の勾配に基づいて、前記シャー量を算出する、
請求項1または2のいずれかに記載の算出方法。
【請求項4】
前記測定するステップは、シャー方向に沿った前記位相分布の周期に基づいて前記シャー量を算出する、
請求項1または2のいずれかに記載の算出方法。
【請求項5】
前記算出するステップは、シャー方向における前記二次曲面の傾きの変化を一次式で近似する、
請求項1に記載の算出方法。
【請求項6】
前記二次曲面は球体の表面であり、
前記定数は前記球体の半径である、
請求項1または2のいずれかに記載の算出方法。
【請求項7】
請求項1または2のいずれかに記載の算出方法と、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の行路差が所定の値になるように、前記シャー量に基づいて前記所定の光学素子の位置を調整するステップと、
前記調整するステップの後、前記干渉光学系により試料の干渉画像を撮像するステップと、
を含む撮像方法。
【請求項8】
前記試料は透明基板または透明ウェハである、
請求項7に記載の撮像方法。
【請求項9】
干渉光学系と、
前記干渉光学系の光路に配置された所定の光学素子と、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の間の位相差を変えながら撮像された、物体表面に含まれる二次曲面の複数の干渉画像から、位相シフト法により位相分布を生成した後、前記位相分布から測定された、前記二次曲面による干渉縞の縞間隔、および前記二次曲面を表す式中の定数に基づいて、前記光学素子のシャー量を算出する処理を実行する処理部と、
を備えた撮像装置。
【請求項10】
前記干渉光学系は共焦点光学系であり、
前記処理部は、前記共焦点光学系により測定された前記二次曲面の3次元形状に基づいて前記定数を推定する処理をさらに実行する、
請求項9に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、算出方法、撮像方法、および撮像装置に関し、特にシャー量を算出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
化合物半導体ウェハやガラス基板などの欠陥検査・分類を高速で行う技術は、デバイスや製品の品質管理や改善のために必要不可欠である。特許文献1には、微分干渉顕微鏡を用いた欠陥検査装置が記載されている。微分干渉顕微鏡は、微分干渉プリズム(例えば、ノマルスキープリズム)により照明光を正常光と異常光に分離する。正常光と異常光の位置のずれ量はシャー量と言われる。
【0003】
図1を参照しながら正常光と異常光の行路差について説明する。図1の縦方向(Z方向)は高さ方向を表している。図1の横方向(S方向)は、照明光が正常光と異常光に分離する方向、つまりシャー方向を表している。正常光および異常光は、それぞれS方向に振動する直線偏光およびS方向と垂直な方向に振動する直線偏光となっている。
【0004】
図1は、シャー量がΔSのときの正常光および異常光と、シャー量がΔSのときの正常光および異常光とを含んでいる。ΔSはΔSよりも大きい。試料50の上面は、水平方向に対して角度Φで傾斜している。dは、シャー量がΔSの場合に、正常光と異常光が試料50上で反射したときの高さの差分を表している。dは、シャー量がΔSの場合に、正常光と異常光が試料上で反射したときの高さの差分を表している。dはdよりも大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9-061370号公報
【特許文献2】特開2004-037429号公報
【特許文献3】特開平1-219605号公報
【特許文献4】特開平1-069933号公報
【特許文献5】特許第2527176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
微分干渉画像を用いて検査や分類を行う際、精度を維持するためには、欠陥のない平面部の受光信号の強度を一定にすることが好ましい。これにより、同じ閾値を用いて検査を行うことができる。受光信号の強度を一定にするためには、ノマルスキープリズムによって生じる、正常光と異常光の間の行路差を一定にする必要がある。
【0007】
正常光と異常光の間の行路差は、微分干渉プリズムのシャー量と、微分干渉プリズムの位置調整によって定まる。したがって、微分干渉プリズムのシャー量を算出できた場合、算出結果に応じて微分干渉プリズムの位置調整を行うことで、受光信号の強度を一定に維持できる。また、微分干渉プリズムのシャー量を算出できた場合、適切なシャー量を有する微分干渉プリズムを使用することで、受光信号の強度を一定に維持できる。受光信号の強度を一定にすることで、同一の装置を使って様々な試料を検査する際の検査条件を一定にすることができる。また、同一設計の異なる装置間における機差を低減できる。
同一の装置を使って様々な試料を検査する場合の課題について説明する。微分干渉プリズム(例:ノマルスキープリズム)の行路差自体は、水平に設置した段差を用いて調整できる。なお、微分干渉プリズムの行路差とは、試料によらない正常光と異常光の行路差を表している。ところが、実際の試料(例:ウェハ)は傾斜を含んでいる。特に、試料の欠陥部分は、試料自体が水平であったとしても傾斜を含んでいる。したがって、微分干渉プリズムの行路差が同じであり、かつ、同じ欠陥部分を観察した場合であっても、シャー量ΔSが異なると正常光と異常光の間の行路差は同じにならず、同じ明るさにならない。欠陥のない部分も傾斜を含むため、微分干渉プリズムの行路差が同じになるように調整しても、シャー量ΔSが異なると同じ明るさにならない。この場合、欠陥検査を所定の明るさの閾値で実施することが困難である。
同一設計の異なる装置間における機差を低減する方法の一例を説明する。装置Aにおいて、微分干渉プリズムの調整、つまり微分干渉プリズムの行路差を定め、同じ条件で装置Bにおいて検査を行うものとする。微分干渉プリズムのシャー量を測定できる場合、装置Aが備える微分干渉プリズムのシャー量と装置Bが備える微分干渉プリズムのシャー量とが互いに異なることを判定できる。シャー量が異なる場合、装置Bが備える微分干渉プリズムを、シャー量が許容範囲に含まれる微分干渉プリズムに交換したり、シャー量の違いで生じた、欠陥部分等の明るさの変化を補償するように微分干渉プリズムの位置を微調整したりすることができる。
【0008】
そこで微分干渉プリズムのシャー量を算出することが望まれている。しかし、段差のある試料や平面の傾斜角度に基づいて、微分干渉プリズムのシャー量を算出することは難しい。シャー量が異なる微分干渉プリズムで段差試料を撮像しても、微分干渉画像の間には十分な差異が見られない場合がある。一般にノマルスキープリズムのシャー量は顕微鏡観察画像の1~2画素程度であり、干渉強度プロファイルの幅測定などから測定することは困難である。また、平面の傾斜角度を変えることは手間がかかり、傾斜角度による反射光強度の変化を考慮しなければならないという問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、干渉光学系の光路に配置される所定の光学素子によって生じるシャー量を容易に算出できる算出方法、撮像方法、および撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る算出方法は、
干渉光学系の光路に配置される所定の光学素子によって生じるシャー量の算出方法であって、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の間の位相差を変えながら、前記干渉光学系により、物体表面に含まれる二次曲面の複数の干渉画像を撮像するステップと、
前記複数の干渉画像から、位相シフト法により位相分布を求めるステップと、
前記位相分布に基づいて、前記二次曲面による干渉縞の縞間隔を測定するステップと、
前記二次曲面を表す式中の定数および前記縞間隔に基づいて前記シャー量を算出するステップと、
を含む。
【0011】
また、本発明に係る撮像方法は、
上記算出方法と、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の行路差が所定の値になるように、前記シャー量に基づいて前記所定の光学素子の位置を調整するステップと、
前記調整するステップの後、前記干渉光学系により試料の干渉画像を撮像するステップと、
を含む。
【0012】
また、本発明に係る撮像装置は、
干渉光学系と、
前記干渉光学系の光路に配置された所定の光学素子と、
前記干渉光学系によって分割された2つの光の間の位相差を変えながら撮像された、物体表面に含まれる二次曲面の複数の干渉画像から、位相シフト法により位相分布を生成した後、前記位相分布から測定された、前記二次曲面による干渉縞の縞間隔、および前記二次曲面を表す式中の定数に基づいて、前記光学素子のシャー量を算出する処理を実行する処理部と、
を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、干渉光学系の光路に配置される所定の光学素子によって生じるシャー量を容易に算出できる算出方法、撮像方法、および撮像装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】シャー量と行路差の関係を説明するための図である。
図2】実施形態1にかかる算出方法で用いられる撮像装置の構成を示す。
図3】実施形態1にかかる算出方法および撮像方法の流れを示すフローチャートである。
図4】球体表面の3次元形状の測定結果を示す。
図5】球体の半径を推定する方法を説明するための図である。
図6】白色光を用いた場合の球体表面の微分干渉画像を示す。
図7】単色光を用いた場合の球体表面の微分干渉画像を示す。
図8】単色光を用いた場合の微分干渉画像の全焦点画像を示す。
図9】球体表面の位相分布を示す。
図10】シャー方向に沿った位相分布のプロファイルを示す。
図11】縞間隔を測定する方法を説明するための図である。
図12】縞間隔を測定する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施形態の具体的構成について図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施の形態を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施の形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものは実質的に同様の内容を示している。
【0016】
(実施形態1)
以下、実施形態1にかかる算出方法、撮像方法、および撮像装置について、図面を参照しながら説明する。実施形態1にかかる算出方法(以下、本算出方法と言う)は、撮像光学系(例えば、共焦点光学系)の光路に配置された所定の光学素子(例:微分干渉プリズム)によって生じるシャー量を算出する。撮像光学系は干渉光学系である。以下では、撮像光学系が共焦点光学系である場合を中心に説明する。また、以下では、撮像光学系が微分干渉光学系である場合を中心に説明するが、撮像光学系は他の干渉光学系(例:シアリング干渉光学系)であってもよい。
【0017】
まず、図2を参照しながら、本算出方法で用いられる撮像装置100について説明する。撮像装置100は、共焦点光学系を介して、試料(不図示)で反射した反射光を検出する。撮像装置100は、反射光の検出結果に基づいて試料表面を撮像する。試料は、SiCやGaN等の化合物半導体や、圧電体結晶のウェハ等であってもよい。試料は、透明ウェハや透明基板であってもよい。
【0018】
また、共焦点光学系の光路には、微分干渉プリズム(例えば、ノマルスキープリズム)などの所定の光学素子が配置される。所定の光学素子は、干渉光学系によって分割される2つの光に相対的な横ずれ変位を与える。以下では、所定の光学素子が微分干渉プリズムである場合を中心に説明するが、所定の光学素子はプリズムに限定されず、レンズや回折格子であってもよい。撮像装置100は、微分干渉プリズムを評価するために、物体表面に含まれる二次曲面(例:球面)の微分干渉画像を撮像する。二次曲面が球面である場合、球面は、例えば、ボールベアリング用の鋼球の表面であってもよく、ガラスビーズの表面であってもよい。以下では、二次曲面が球面である場合を中心に説明するが、二次曲面は放物面や円柱であってもよい。
【0019】
撮像装置100は、光源11、撮像光学系110、ステージ31、光検出器43、及び処理部60を備えている。撮像装置100は、共焦点光学系である撮像光学系110を有する共焦点顕微鏡である。撮像光学系110は、干渉光学系とも言う。
【0020】
光源11は、球体30を照明する照明光L1を発生する。光源11は、例えば、レーザ光源、ランプ光源などである。撮像光学系110は、照明光L1を球体30まで導く。撮像光学系110は、例えば、ライン共焦点光学系であり、球体30上にライン状の照明領域を形成する。
【0021】
撮像光学系110は、フィルタ12、ポラライザ13、レンズ15、スリット16、ハーフミラー21、スキャナ22、レンズ23、ノマルスキープリズム24、対物レンズ25、レンズ41、1/4波長板44、およびアナライザ42を備えている。
【0022】
光源11からの照明光L1は、フィルタ12に入射する。フィルタ12は、例えば、バンドパスフィルタであり、所定の波長のみを透過する。フィルタ12からの照明光L1は、ポラライザ13により直線偏光となる。照明光L1は、レンズ15で集光されてスリット16に入射する。スリット16は、対物レンズ25の焦点面と共役な位置に配置されている。スリット16は照明光をライン状にする。
【0023】
直線偏光の照明光L1はハーフミラー21を介して、スキャナ22に入射する。ハーフミラー21は、照明光L1と球体30からの反射光L2の光路を分岐するビームスプリッタである。ハーフミラー21は、入射光の半分を透過して、残り半分を反射する。
【0024】
スキャナ22は、振動ミラー、ガルバノミラー、回転ミラーなどであり、照明光L1を偏向する。例えば、球体30上において、ライン状の照明領域の長手方向と直交する方向に照明光L1が走査される。
【0025】
スキャナ22で反射された照明光L1は、レンズ23を介して、ノマルスキープリズム24に入射する。ノマルスキープリズム24は、微分干渉プリズムであり、直線偏光の照明光L1を2本の光ビームに分岐する。つまり、照明光L1は、ノマルスキープリズム24を透過することで、所定のシャー量だけ横方向にずれた2本の交差する光ビームとなる。なお、微分干渉プリズムは、ノマルスキープリズム24に限らず、ウォラストンプリズムを用いてもよい。
【0026】
ノマルスキープリズム24で分岐された2本の光ビームは直交する直線偏光となっている。つまり、2本の光ビームの一方が正常光となり、他方が異常光となる。ノマルスキープリズム24で分岐された2本の光ビームは、対物レンズ25で集光され、球体30を照明する。2本の光ビームは、球体30の異なる点を照明する。対物レンズ25を通ったところで、正常光と異常光は互いに横ずれした平行光となる。横ずれ量はシャー量と言われる。横ずれの方向(シャー方向)は、例えば、XY平面において、X軸に対して-45[deg]の方向であってもよい。
【0027】
対物レンズ25による合焦点位置は、球体30の表面となっている。また、スリット16と対物レンズ25の焦点とが共役な結像関係となっているため、球体30上において、スリット方向に対応するライン状の照明領域が形成される。例えば、球体30上におけるライン状の照明領域の長手方向はX方向、スキャナ22の走査方向はY方向である。
【0028】
球体30や試料は、ステージ31上に載置される。ステージ31は、駆動ステージであり、XYZ方向に球体30を移動させる。ステージ31によりZスキャンが行われる。ステージ31がZ方向に移動することで、球体30の表面に照明光L1の集光位置を合わせることができる。もちろん、ステージ31の代わりに対物レンズ25を光軸に沿って移動することで、集光位置を球体30の表面に一致させてもよい。Zスキャンを行うことで、球体30の合焦点画像と高さ像を得ることができる。また、表面凹凸が小さい場合は、Zスキャンをせずに、表面に焦点を合わせた状態で球体30を撮像してもよい。
【0029】
球体30で反射した反射光L2は、2本の光ビームを含んでいる。球体30で反射した反射光L2は、対物レンズ25を介して、ノマルスキープリズム24に入射する。ノマルスキープリズム24は、2本の光ビームを合成する。反射光L2は、レンズ23で屈折されてスキャナ22に入射する。反射光L2は、スキャナ22でデスキャンされてハーフミラー21に入射する。ハーフミラー21は、反射光L2の半分をレンズ41の方向に反射する。
【0030】
レンズ41は、ハーフミラー21からの反射光L2を光検出器43の受光面に集光する。光検出器43は、例えば、複数の画素が1列に配列されたラインセンサである。光検出器43の画素は、ライン状の照明領域に対応する方向に沿って配列されている。光検出器43の受光面と、対物レンズ25の焦点面とが共役な位置に配置されている。光検出器43は、撮像光学系110を介して、球体30からの反射光を検出する。
【0031】
もちろん、光検出器43は、ラインセンサに限らず、0次元センサであってもよい。0次元センサを用いる場合、ピンホールや点光源と組み合わせることで共焦点光学系を構成することができる。このような場合、スリット16は不要となる。
【0032】
球体30の表面が照明光L1の集光位置となるように、ステージ31が球体30の高さを変えている。
【0033】
撮像光学系110では、球体30の表面が照明光L1の焦点位置となっている場合、光検出器43の検出光量が最も高くなる。つまり、対物レンズ25の焦点面から外れた面からの反射光は、光検出器43で検出されない。
【0034】
上記のように、スキャナ22が照明光L1により球体30上を走査している。このため、撮像装置100は、球体30や試料の表面の共焦点画像を取得することができる。光検出器43が、球体30の表面が合焦点位置となっている共焦点画像を撮像する。共焦点画像は、XY方向の2次元画像となる。なお、撮像光学系110で反射光を撮像する場合は、Zスキャンを行わずに、普通に撮像する場合と、Zスキャン(フォーカススキャン)によって視野全体に焦点の合った画像(全焦点画像)を撮像する場合とがある。凹凸が大きな表面は後者の全焦点画像を使う。Zスキャンを行うことで、反射像と表面の凹凸の測定も同時にできるため、高さ画像を取得することができる。
【0035】
レンズ41と、光検出器43との間には、1/4波長板44およびアナライザ42が配置されている。反射光L2が1/4波長板44を通過することで、偏光状態が変化する。そして、1/4波長板44を透過した反射光L2が、アナライザ42を介して、光検出器43に入射する。つまり、光検出器43は、1/4波長板44およびアナライザ42を透過した反射光L2を検出する。1/4波長板44の光学軸は、ポラライザ13から出射する直線偏光の向きに対して0度に設定される。これにより、ノマルスキープリズム24を通過した正常光および異常光はそれぞれ反対向きの円偏光に変換される。
【0036】
アナライザ42は、反射光L2の光路中に回転可能に配置されている。アナライザ42の回転軸は、光軸と平行になっている。アナライザ42は、所定の直線偏光成分のみを透過する偏光子である。つまり、アナライザ42の透過軸と平行な直線偏光が光検出器43で検出される。また、アナライザ42を回転することで、光検出器43で検出される直線偏光の向きを変えることができる。
【0037】
位相シフト法による測定を行うため、アナライザ42の回転角度θが変えられる。回転角度θを45°毎に変えていき、反射光の検出光が行われる。例えば、初期の回転角度θを基準角度の0°として、0°、45°、90°、135°の4つの回転角度で反射光L2が検出される。つまり、アナライザ42の回転角度を変えることで、4つの共焦点画像が撮像される。アナライザの回転角度がθであるとき、正常光と異常光の間の位相差は2θになる。
【0038】
処理部60は、光検出器43で撮像された共焦点画像を取得する。処理部60は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。処理部60は、共焦点画像を記憶するメモリなどを有している。処理部60は、光検出器43の検出光量をXYZ座標と対応付けて記憶する。処理部60は、例えば、XYZ座標と検出光量とを対応付けて全焦点画像を構築する。具体的には、全焦点画像は、2次元の反射強度(明視野)の画像となる。また、処理部60は、球体30の高さ像を取得する。高さ像は3次元(高さはグレースケールで表現)になるように、処理部60内で再構成される。
【0039】
また、処理部60は、位相シフト法による計算(位相シフト計算)を行うためのプロセッサなどを備えている。処理部60は、アナライザ42を回転させるためのモータを制御してもよい。さらに、処理部60は、ステージ31の駆動を制御してもよい。
【0040】
次に、図3を参照しながら、本算出方法および実施形態1にかかる撮像方法(本撮像方法と言う)について説明する。本算出方法はステップS101からステップS109を含む。本撮像方法はステップS101からステップS111を含む。
【0041】
まず、共焦点光学系である撮像光学系110を用いて、球体30の表面の3次元形状を測定する(ステップS101)。このとき、ポラライザ13、ノマルスキープリズム24、およびアナライザ42は、撮像光学系110の光路から取り外されていてもよい。なお、ポラライザ13とアナライザ42のみが取り外されてもよい。ステップS101で使用される対物レンズ25は、微分干渉観察で使用される対物レンズ25と異なっていてもよい。
【0042】
図4は、撮像装置100により測定された球体30の3次元形状の一例を示している。球体30の表面の高さがグレースケールで表されている。A-B線はシャー方向に沿った線を表している。
【0043】
図3に戻り説明を続ける。次に、球体30の表面の3次元形状に基づいて、球体30の半径Rを推定する(ステップS102)。
【0044】
図5を参照して、半径Rの算出方法について具体的に説明する。図5は、図4のA-B線に沿った高さのプロファイルを示している。半径R(例:4126.033μm)は、高さのプロファイルを円によって最小二乗フィッティングすることで算出されている。
【0045】
図3に戻り説明を続ける。次に、微分干渉観察への切り替えを行う(ステップS103)。ノマルスキープリズム24が配置され、シャー量を算出したい対物レンズ25が選択される。一例として、NA(Numerical Aperture)が0.15、倍率が5倍の対物レンズ25を選択する場合について説明する。光軸から見た、反射光を受光できる限界の角度θが、NAから定まる。θは8.6度であり、視野内に見える部分円の半径rは600μmである。NA=0.15の場合の対物レンズの視野(3mm)は、反射観察できる領域の全体を含んでいる。R=4000μmの場合、仮にシャー量が1~10μmとしても、部分円内の行路差は照明波長λ(例:546nm)より十分大きい。このように、部分円内の行路差がλの数倍になるように、半径RとNAと視野を設定する必要がある。
【0046】
図6は白色光を用いた場合の微分干渉画像を示しており、図7は単色光(例えば、波長546nm)を用いた場合の微分干渉画像を示している。なお、白色光を用いた場合にはカラー干渉縞が得られるが、図6はカラー干渉縞をグレースケールに変換したものを示している。中央の黒縞(Black Fringe)が0次の干渉縞を表している。視野内に見える部分円の直径φは1170μmとなっている。図7に示すs方向(干渉縞が並んでいる方向)は、ノマルスキープリズム24のシャー方向を表している。
【0047】
図3に戻り説明を続ける。次に、処理部60がアナライザ42を回転する(ステップS104)。アナライザ42の回転角度が0°、45°、90°、135°として、それぞれj=1、2、3、4とする。
【0048】
処理部60がステージ31を上下に駆動して、Zスキャンを行う(ステップS105)。これにより、処理部60が微分干渉画像Dを取得する。ここでは、j=1であるため、微分干渉画像Dが取得される。図8は、微分干渉画像Dの一例を示している。図8には、球体30の表面による干渉縞が含まれている。後述するように、微分干渉画像Dに含まれる干渉縞は1本以下であってもよい。なお、Zスキャンを行わずに微分干渉画像Dを取得してもよい。
【0049】
次に、処理部60は、j=4であるか否かを判定する(ステップS106)。j=4ではない場合(ステップS106のNO)、j=4となるまでステップS104およびステップS105の処理を繰り返す。アナライザ42の回転角度が0°である場合、j=1であるため、回転角度45°にして、j=2とする。そして、処理部60がステップS105のZスキャンを行う。これにより、回転角度45°の微分干渉画像Dを取得できる。
【0050】
同様に、処理部60が、回転角度を90°として、j=3のときの微分干渉画像Dを取得する。処理部60が、j=4として、j=4のときの微分干渉画像Dを取得する。もちろん、微分干渉画像D、D、D、Dの取得順は特に限定されるものではない。球体30の表面の複数の微分干渉画像D、D、D、Dは、正常光と異常光の間の位相差を変えながら、撮像光学系110およびノマルスキープリズム24により撮像されている。なお、正常光と異常光の間の位相差を変える方法は、アナライザ42の回転角度を変える方法には限定されない。ノマルスキープリズム24の位置を物理的にスライドさせることで位相差を変えてもよい。ノマルスキープリズム24は、例えば、撮像光学系110の光軸を横切る方向にスライドされる。
【0051】
j=4となると(ステップS106のYES)、処理部60が、複数の微分干渉画像D、D、D、およびDから、位相シフト法により位相分布を求める(ステップS107)。処理部60は、例えば、以下の式(1)を用いて、位相αを算出する。位相αの計算は、画素ごとに行われてもよい。
【数1】
【0052】
図9は、位相シフト法により求めた位相分布の一例を示している。図8図9を比較すると、図9では明るさムラがキャンセルされている。これにより、本算出方法は、ノマルスキープリズム24のシャー量をより正確に算出できる。換言すると、本算出方法は、反射光の強度変化による影響を排除することができる。
【0053】
図3に戻って説明を続ける。次に、ステップS107で生成された位相分布に基づいて、球体30の表面による干渉縞の縞間隔を測定する(ステップS108)。図10を参照しながら、干渉縞の縞間隔を求める方法について説明する。図10の横軸は、ノマルスキープリズム24のシャー方向を表している。縦軸は、正常光と異常光の干渉輝度、または位相α[rad]を表している。図10は、干渉輝度分布のシャー方向に沿ったプロファイルと、位相分布のシャー方向に沿ったプロファイルとを含んでいる。干渉輝度のプロファイルはベースライン補正を行っていないため、干渉輝度分布の周期と位相分布の周期にずれが生じている。ベースライン補正を行うことで干渉輝度分布の周期を補正できる可能性があるが、撮像光学系110の特性によっては最適なベースライン補正を行うことが困難な場合がある。ステップS108では、位相分布の周期または勾配に基づいて干渉縞の縞間隔を測定する。
【0054】
まず、シャー方向に沿った位相分布の周期について、図11を参照して説明する。図11はシャー方向に沿った位相分布のプロファイルを示しており、水平方向に延びる線分71が位相分布の周期に対応している。位相分布のプロファイルは鋸状の形状を有しており、干渉輝度を用いた場合よりも正確に干渉縞の間隔を測定できる。これにより、シャー量をより高精度に算出できる。
【0055】
次に、シャー方向に沿った位相分布の勾配に基づき干渉縞の縞間隔を求める方法について、図12を参照しながら説明する。図12の横軸は、ノマルスキープリズム24のシャー方向を表している。縦軸は干渉輝度または位相を表している。図12には、シャー方向に沿った位相分布のプロファイルφと干渉輝度のプロファイルI_dihcとが含まれている。位相分布のプロファイルφは、直線72に近似できる部分φ1を含んでいる。干渉縞の縞間隔は、直線72の傾きの逆数に2πを掛けることで算出できる。この方法は、微分干渉画像に含まれる干渉縞が1本以下の場合にも適用され得る。
【0056】
図3に戻り説明を続ける。次に、ステップS102で推定した半径Rと、ステップS108で測定した縞間隔に基づいて、式(2):Δs=(λ・R)/(2w)を用いて微分干渉プリズムのシャー量を算出する(ステップS109)。ここで、Δsはノマルスキープリズム24のシャー量を表している。λは、微分干渉画像の撮像に用いた単色光の波長を表している。Rは、球体の半径を表している。wは、ステップS108で測定された縞間隔を表している。
【0057】
次に、式(2)が成立する理由について説明する。まず、sをシャー方向とした場合、球体の表面の高さzのプロファイルz(s)は、-r≦s≦rの範囲において、十分な精度で2次関数に近似できる。z(s)を2次関数に近似した場合、dz/ds=-s/Rと表される。ノマルスキープリズム24のシャー方向における球体30の表面の傾きの変化は、一次式で近似されている。
【0058】
したがって、ノマルスキープリズム24によって分離される正常光と異常光の間の行路差L(x)=2*(dz/ds)*Δs=2*(-s/R)*Δsとなる。行路差L(s)を位相差δ(s)に変換すると、δ(s)=(2π/λ)*2*(-s/R)*Δsとなる。s=wのとき位相差は2πとなるので、式(2):Δs=(λ・R)/(2w)が成立する。
【0059】
図3に戻り説明を続ける。次に、ステップS109で算出したシャー量に基づいて、ノマルスキープリズム24の位置を調整する(ステップS110)。具体的には、撮像光学系110の光軸を横切る方向にノマルスキープリズム24を移動させ、正常光と異常光の行路差を調整する。例えば、ノマルスキープリズム24の移動量と行路差の変化量との関係が分かっている場合、シャー量に基づいて正常光と異常光の行路差を算出した後、行路差が所定の値になるようにノマルスキープリズム24の移動量を決定してもよい。ここで、ノマルスキープリズム24の位置調整に加えて、明るさやコントラストの調整を行ってもよい。また、シャー量が基準範囲に含まれない場合、ノマルスキープリズム24を交換してもよい。
【0060】
次に、ステージ31に試料を載置し、撮像光学系110およびノマルスキープリズム24により試料の微分干渉画像を撮像する(ステップS111)。ステージ31に試料を載置する前に、球体30をステージ31から取り除いてもよい。ステップS110で正常光と異常光の行路差を調整しているため、検査条件を揃えて検査を行うことができる。
【0061】
上述した試料は透明基板や透明ウェハであってもよい。透明基板や透明ウェハは、裏面反射光を除去することが欠陥の検出精度を高める上で重要である。したがって、共焦点光学系を用いて微分干渉画像を撮像することで、欠陥の検出精度を向上できる。
【0062】
なお、ステップS101~S102で球体の半径を推定することと、ステップS103~S108で干渉縞の縞間隔を測定することの順序は任意である。また、球体30の半径Rが既知である場合、ステップS101~ステップS102を行わなくてもよい。半径Rが既知である場合とは、例えば、球体30が精度よく製造されている場合や、共焦点光学系以外の手段により予め半径Rを測定している場合である。このような場合、撮像光学系110は共焦点光学系でなくてもよい。
【0063】
次に、図2および図3を参照して、実施形態1にかかる撮像装置について説明する。実施形態1にかかる撮像装置の処理部60は、図3に示すステップS109を実行する機能を備える。また、処理部60は、図3に示すステップS102を実行する機能をさらに備えていてもよい。
【0064】
実施形態1にかかる算出方法、撮像方法、および撮像装置によると、球体の微分干渉画像に含まれる干渉縞の縞間隔から、微分干渉プリズムのシャー量を容易に算出できる。
【0065】
また、球体の表面形状の測定と、球体による干渉縞の撮像の両方は、試料を撮像するための共焦点光学系により実行できる。したがって、共焦点顕微鏡に加えて、他の装置を用意する必要はない。また、検査に使用する共焦点光学系を用いて測定を行うことで、有意義な算出結果を取得できる。
【0066】
上述した説明では、微分干渉光学系のシャー量を算出する場合を例に挙げたが、微分干渉光学系以外の干渉光学系(例:シアリング干渉光学系)のシャー量を算出することもできる。干渉光学系の光路に、分割された2つの光に相対的な横ずれ変位を与える所定の光学素子が配置されているものとする。所定の光学素子は、プリズム型の素子には限定されず、くさび型や平板型の素子であってもよい。
【0067】
上述した説明では、干渉画像を撮像する二次曲面として球面を例に挙げたが、円柱や放物面などの干渉画像を撮像してもよい。円柱の径方向がシャー方向と一致する場合、円柱の半径をRとすると、球面と同様にシャー量を算出できる。そして、上述した説明では球面の高さのプロファイルを2次関数で近似することで式(2)を導出したため、高さのプロファイルが2次関数で表現される場合も、式(2)と同様の式が導出される。例えば、z(s)=asと表される場合、dz/ds=2asとなり、式(1)に対応する式:Δs=(λ/2a)/(2w)が導出される。一般化すると、二次曲面を表現する式中の定数(例:2次の係数aや半径R)と縞間隔に基づいてシャー量を算出できる。なお、球面はx+y+z=R等と表され、半径Rは球面を表す式中の定数である。
【0068】
一般化すると、図3のステップS101では、干渉光学系により、物体表面に含まれる二次曲面の3次元形状を測定する。ステップS102では、二次曲面を表す式中の定数を推定する。ステップS105では、二次曲面の干渉画像を撮像する。ステップS109では、二次曲面を表す式中の定数および縞間隔に基づいてシャー量を算出する。ステップS110では、干渉光学系によって分割された2つの光の行路差が所定の値になるように光学素子の位置を調整する。
【0069】
二次曲面が球面である場合、シャー量だけでなく、シャー方向も判定可能である。シャー方向が未知である場合、干渉画像に含まれる干渉縞が並ぶ方向を判定し、S軸の向きを決めるところから評価を開始してもよい。
【0070】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。
【符号の説明】
【0071】
100 撮像装置
11 光源
110 撮像光学系
12 フィルタ
13 ポラライザ
15 レンズ
16 スリット
21 ハーフミラー
22 スキャナ
23 レンズ
24 ノマルスキープリズム
25 対物レンズ
41 レンズ
42 アナライザ
43 光検出器
30 球体
31 ステージ
50 試料
60 処理部
71 線分
72 直線
L1 照明光
L2 反射光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12