(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023177993
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】整髪料組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/87 20060101AFI20231207BHJP
A61Q 5/00 20060101ALI20231207BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20231207BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20231207BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
A61K8/87
A61Q5/00
A61K8/81
A61K8/37
A61K8/31
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022090995
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】山元 博明
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA032
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AC011
4C083AC012
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC331
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC371
4C083AC372
4C083AC422
4C083AC442
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC842
4C083AC852
4C083AD071
4C083AD072
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD282
4C083CC32
4C083DD23
4C083DD27
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物を提供する。
【解決手段】(A)疎水変性ポリエーテルウレタン、(B)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体またはアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体から選ばれる1種以上、(C)ヒドロキシ酸エステル、(D)25℃で液状の炭化水素油を含有し、前記(A)成分の含有量が0.3~5質量%、前記(B)成分の含有量が0.05~1質量%である整髪料組成物により、弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)疎水変性ポリエーテルウレタン
(B)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体またはアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体から選ばれる1種以上
(C)ヒドロキシ酸エステル
(D)25℃で液状の炭化水素油
を含有し、前記(A)成分の含有量が0.3~5質量%、前記(B)成分の含有量が0.05~1質量%である整髪料組成物。
【請求項2】
前記(A)成分が(ステアレス-100/PEG-136/HDI)コポリマーまたは(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマーから選ばれる1種以上である請求項1に記載の整髪料組成物。
【請求項3】
前記(B)成分が(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマーまたは(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマーから選ばれる1種以上である請求項1に記載の整髪料組成物。
【請求項4】
前記(C)成分の含有量が0.5~10質量%である請求項1に記載の整髪料組成物。
【請求項5】
前記(C)成分がリンゴ酸ジイソステアリルまたは乳酸オクチルドデシルから選ばれる1種以上である請求項1または請求項4に記載の整髪料組成物。
【請求項6】
前記(D)成分が重質流動イソパラフィンおよび、軽質流動イソパラフィンまたは流動イソパラフィンから選ばれる1種以上を併用することを特徴とする請求項1に記載の整髪料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は整髪料組成物に関し、特に弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、整髪料組成物にはジェル状、液状、クリーム状、バーム状、スプレー状等の様々な剤型があり、消費者はなりたいヘアスタイルに応じて好みの剤型の整髪料組成物を選択して使用する。近年ではしっとり感があり、自然なまとまりがあるヘアスタイルが人気であることから、しっとり感や適度な整髪力を付与することができるジェル状の整髪料組成物が消費者に需要がある。このようなジェル状の整髪料組成物は、ジェル状の剤型を形成するためにカルボマー等のアクリル酸系増粘剤やキサンタンガム等の多糖類増粘剤が配合されている。しかしながら、これらの増粘剤は配合量を増やすとのびが悪くなり、配合量を減らすと剤型が緩くなることにより液だれして掬いにくくなるという課題がある。また、ジェル状の整髪料組成物の整髪力を向上させるために増粘剤の配合量を増やすとごわつきを与えるだけでなく、自然なまとまりがあるヘアスタイルを作ることができないという課題がある。
【0003】
一方、消費者は趣向性の多様化により、整髪料組成物の使用感だけでなく、整髪料組成物の外観や感触も重要視しており、近年では弾力感がある整髪料組成物が消費者に需要がある。
【0004】
弾力感を持つ組成物として、従来のアクリル酸系増粘剤や多糖類増粘剤にはない独特の弾力感を付与する疎水変性ポリエーテルウレタンを配合する組成物が提案されている(特許文献1)。
【0005】
疎水変性ポリエーテルウレタンを配合する組成物は、適度な硬さを持つことに加え、組成物を指で押して負荷をかけたときに組成物の形状変化を伴って当該負荷に抗する適度な反発力を感じ、指を離すと形状が元通りに回復し、減衰振動を経て静止する特性を持つ。一方、負荷の大きさが限界を超えると形状が大きく変化して組成物が一気に崩れるような感触を持つ。
【0006】
このような疎水変性ポリエーテルウレタンを配合した毛髪化粧料として、特許文献2では、疎水変性ポリエーテルウレタン、ワックス、イオン性ビニルポリマー、アルコールを含有し、粘度が20,000~100,000mPa・sであることを特徴とする毛髪化粧料により弾力感、掬いやすさ、整髪力を改善することができることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016-88868号公報
【特許文献2】特開2006-62996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2では弾力感、掬いやすさ、整髪力についての検討はなされているが、ジェル状の整髪料組成物において消費者に求められるしっとり感、のびについての検討はなされていない。
【0009】
したがって、本発明は、弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意検討した結果、(A)疎水変性ポリエーテルウレタン、(B)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体またはアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体から選ばれる1種以上、(C)ヒドロキシ酸エステル、(D)25℃で液状の炭化水素油を含有し、前記(A)成分の含有量が0.3~5質量%、前記(B)成分の含有量が0.05~1質量%である整髪料組成物を提供することにより、弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、弾力感およびしっとり感を付与し、掬いやすさ、のびおよび整髪力が良好な整髪料組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、含有量を示す単位は、特に明記しない限り全て質量%である。
【0013】
本発明における「弾力感」とは、整髪料組成物を指で押して負荷をかけたときに整髪料組成物の形状変化を伴って当該負荷に抗する適度な反発力のことを指す。
【0014】
本発明における「掬いやすさ」とは、整髪料組成物を指で掬うときに過度な力をかけることなく掬うことができること、および整髪料組成物が液だれすることなく指で掬うことができることを指す。
【0015】
本発明は、弾力感および整髪力の観点から、(A)疎水変性ポリエーテルウレタンを含有する。
【0016】
本発明で用いられる前記(A)成分としては、特に限定されないが、例えば、(ステアレス-100/PEG-136/HDI)コポリマー、(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー、ビスステアリルPEG/PPG-8/6(SMDI/PEG-400)コポリマー、(PEG-150/デシルアルコール/SMDI)コポリマー、(PEG-150/ステアリルアルコール/SMDI)コポリマー、ビスラウリル(コカミノプロピルアミン/HDI/PEG-100)コポリマー、ビス(C16-20)イソアルコキシ(TMHDI/PEG-90)コポリマー等が挙げられる。これら1種以上を含有することができる。
【0017】
本発明に用いられる前記(A)成分のうち、弾力感および整髪力の観点から、(ステアレス-100/PEG-136/HDI)コポリマー、(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマーが好ましい。
【0018】
本発明で用いられる前記(A)成分の含有量は、0.3~5%、好ましくは0.5~4%、より好ましくは0.8~3%がよい。前記(A)成分が0.3%未満の場合、弾力感が得られなくなり、整髪力が悪くなる。前記(A)成分が5%を超える場合、掬いやすさおよびのびが悪くなる。
【0019】
本発明は、弾力感、掬いやすさおよびのびの良さの観点から、(B)アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体またはアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体から選ばれる1種以上を含有する。
【0020】
本発明で用いられる前記(B)成分のアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体としては、特に限定されないが、例えば、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが挙げられる。
【0021】
本発明で用いられる前記(B)成分のアクリロイルジメチルタウリン塩共重合体としては、特に限定されないが、例えば、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、(HEA/アクリロイルジメチルタウリンNa/メタクリル酸ステアレス-20)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa/アクリル酸)コポリマー、(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa/アクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンNa/ジアクリル酸PEG-8)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンNa/メタクリルアミドラウリン酸)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/アクリル酸カルボキシエチルアンモニウム)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-8)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ラウレス-7)コポリマー、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、ポリアクリロイルジメチルタウリンNa、ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、ポリアクリレートクロスポリマー-6、ポリアクリレートクロスポリマー-11、ポリアクリレート-13等が挙げられる。
【0022】
本発明に用いられる前記(B)成分のうち、弾力感、掬いやすさおよびのびの良さの観点から、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマーが好ましく、中でも(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーがより好ましい。
【0023】
本発明で用いられる前記(B)成分の含有量は、0.05~1%、好ましくは0.1~0.7%、より好ましくは0.15~0.5%がよい。前記(B)成分が0.05%未満の場合、弾力感が得られなくなり、掬いやすさおよびのびが悪くなる。前記(B)成分が1%を超える場合、掬いやすさおよびのびが悪くなる。
【0024】
本発明は、しっとり感および整髪力の観点から、(C)ヒドロキシ酸エステルを含有する。
【0025】
本発明で用いられる前記(C)成分としては、特に限定されないが、例えば、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジエチルヘキシル、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル等が挙げられる。これら1種以上を含有することができる。
【0026】
本発明に用いられる前記(C)成分のうち、しっとり感および整髪力の観点から、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシルが好ましく、中でもリンゴ酸ジイソステアリルがより好ましい。
【0027】
本発明で用いられる前記(C)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.5~10%、より好ましくは1~8%、さらに好ましくは2~6%がよい。前記(C)成分が0.5%未満の場合、しっとり感が得られない恐れや、整髪力が悪くなる恐れがある。前記(C)成分が10%を超える場合、のびが悪くなる恐れがある。
【0028】
本発明は、しっとり感、掬いやすさおよびのびの良さの観点から、(D)25℃で液状の炭化水素油を含有する。
【0029】
本発明で用いられる前記(D)成分としては、特に限定されないが、例えば、重質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、シクロパラフィン、α-オレフィンオリゴマー等が挙げられる。これら1種以上を含有することができる。
【0030】
本発明に用いられる前記(D)成分のうち、しっとり感、掬いやすさおよびのびの良さの観点から、重質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワランが好ましい。
【0031】
本発明に用いられる前記(D)成分のうち、しっとり感およびのびの良さを向上させる観点から、重質流動イソパラフィンおよび、軽質流動イソパラフィンまたは流動イソパラフィンから選ばれる1種以上を併用することが好ましい。
【0032】
本発明で用いられる前記(D)成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.5~15%、より好ましくは1.2~10%、さらに好ましくは2.5~7.5%がよい。前記(D)成分が0.5%未満の場合、しっとり感が得られない恐れや、掬いやすさやのびが悪くなる恐れがある。前記(D)成分が15%を超える場合、のびが悪くなる恐れがある。
【0033】
本発明における整髪料組成物の硬度は、20℃の条件下において10~150gであることが好ましい。
【0034】
本発明における整髪料組成物の20℃の条件下における硬度は、常法にて調製して得られた整髪料組成物を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃で1日間静置し調温した後に、クリープメータ(モデル:RE3305S、株式会社山電製)により、300mm/分の速度で直径20mmのアダプターを20mm挿入したときの応力のピーク値(単位:g)を測定したものである。
【0035】
本発明における整髪料組成物のpHは、20℃の条件下において4~9であることが好ましい。
【0036】
本発明における整髪料組成物の20℃の条件下におけるpHは、常法にて調製して得られた整髪料組成物を20℃で1日間静置し調温した後に、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、株式会社堀場製作所製)にて測定したものである。
【0037】
本発明の整髪料組成物は前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、前記(A)成分および前記(B)成分以外の高分子、前記(C)成分および前記(D)成分以外の油性成分、保湿剤、界面活性剤、キレート剤、蛋白誘導体、加水分解蛋白、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を効果を損なわない範囲で含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものではない。
【0038】
本発明における整髪料組成物は、掬いやすさの観点から、整髪料組成物がジャー容器に充填されていることが好ましい。
【0039】
本発明における整髪料組成物は、指やスプーン等で掬って使用される。
【実施例0040】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0041】
本明細書に示す評価試験において、整髪料組成物に含まれる成分およびその含有量を種々変更しながら実施した。各成分の含有量を示す単位は全て質量%であり、これを常法にて調製した。
【0042】
本明細書に示す評価試験方法において、「弾力感」、「しっとり感」、「掬いやすさ」、「のびの良さ」および「整髪力」について下記の方法で評価した。
【0043】
「弾力感」
実施例および比較例で得られた整髪料組成物に関し、専門のパネラー15人で弾力感の評価試験を行った。評価試験は、実施例および比較例で得られた整髪料組成物を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、室温20℃の条件下で1日間保存し、整髪料組成物を指で押すことにより評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が弾力感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が弾力感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が弾力感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が弾力感があると感じた。
1:15人中3人以下が弾力感があると感じた。
【0044】
「しっとり感」
実施例および比較例で得られた整髪料組成物に関し、専門のパネラー15人でしっとり感の評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた整髪料組成物2gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布後にしっとり感を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がしっとり感があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下がしっとり感があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下がしっとり感があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下がしっとり感があると感じた。
1:15人中3人以下がしっとり感があると感じた。
【0045】
「掬いやすさ」
実施例および比較例で得られた整髪料組成物に関し、専門のパネラー15人で掬いやすさの評価試験を行った。評価試験は、実施例および比較例で得られた整髪料組成物を140g容量のサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、室温20℃の条件下で1日間保存し、整髪料組成物を指で掬うことにより評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が掬いやすいと感じた。
4:15人中10人以上12人以下が掬いやすいと感じた。
3:15人中7人以上9人以下が掬いやすいと感じた。
2:15人中4人以上6人以下が掬いやすいと感じた。
1:15人中3人以下が掬いやすいと感じた。
【0046】
「整髪力」
実施例および比較例で得られた整髪料組成物に関し、専門のパネラー15人で整髪力の評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた整髪料組成物2gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、塗布後に整髪力を官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上が整髪力があると感じた。
4:15人中10人以上12人以下が整髪力があると感じた。
3:15人中7人以上9人以下が整髪力があると感じた。
2:15人中4人以上6人以下が整髪力があると感じた。
1:15人中3人以下が整髪力があると感じた。
【0047】
「のびの良さ」
実施例および比較例で得られた整髪料組成物に関し、専門のパネラー15人でのびの良さの評価試験を行った。評価試験は、20℃に調温した実施例および比較例で得られた整髪料組成物2gを室温20℃、湿度60%の条件下で毛髪全体に均一に塗布し、のびの良さを官能にて評価した。
<評価基準>
5:15人中13人以上がのびが良いと感じた。
4:15人中10人以上12人以下がのびが良いと感じた。
3:15人中7人以上9人以下がのびが良いと感じた。
2:15人中4人以上6人以下がのびが良いと感じた。
1:15人中3人以下がのびが良いと感じた。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
表1~表4に示す実施例1~34より、弾力感、しっとり感、掬いやすさ、のびの良さおよび整髪力に関して良好な結果が得られた。
【0053】
以下に整髪料組成物の実施例35を記載する。
【0054】
実施例35により得られた整髪料組成物は、弾力感、しっとり感、掬いやすさ、のびの良さおよび整髪力に関して良好な結果が得られた。
【0055】
<実施例35>
成 分 含有量(質量%)
(A)(ステアレス-100/PEG-136
/HDI)コポリマー※1 1.800
(B)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))
クロスポリマー※3 0.300
(C)リンゴ酸ジイソステアリル※4 4.000
(D)重質流動イソパラフィン※5 3.000
(D)流動イソパラフィン※6 2.000
エデト酸二ナトリウム 0.100
1,3-ブチレングリコール 5.000
パラオキシ安息香酸メチル 0.150
ヒドロキシエチルセルロース 0.300
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(60E.O.) 0.200
メチルポリシロキサン 2.000
フェノキシエタノール 0.300
パルミチン酸2-エチルヘキシル 3.000
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 0.001
γ-ドコサラクトン 0.001
モモ核油 0.010
香料 0.150
水酸化カリウム 0.110
モモ果実エキス 0.001
モモ果実水 0.001
モモ葉エキス 0.001
シロキクラゲエキス 0.001
赤106 0.001
黄203 0.001
精製水 77.572
合計 100.000
※1:RHEOLUXE 811(ELEMENTIS社製)
※3:PEMULEN TR-2(Lubrizol社製)
※4:コスモール 222(S)(日清オイリオグループ株式会社製)
※5:パールリーム 18(日油株式会社製)
※6:パールリーム EX(日油株式会社製)