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特開2023-178057収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法
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  • 特開-収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法 図1
  • 特開-収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法 図2
  • 特開-収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法 図3
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  • 特開-収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法 図10
  • 特開-収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178057
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/256 20210101AFI20231207BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20231207BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231207BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20231207BHJP
   H01M 50/251 20210101ALI20231207BHJP
【FI】
H01M50/256 101
H05K5/00 C
H02J7/00 301B
H01M50/271 B
H01M50/251
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091104
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】上野 敬章
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 康宏
(72)【発明者】
【氏名】竹井 英俊
【テーマコード(参考)】
4E360
5G503
5H040
【Fターム(参考)】
4E360BA08
4E360BB22
4E360ED02
4E360FA02
4E360FA12
4E360GA54
4E360GB99
4E360GC02
4E360GC08
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5H040AA06
5H040AS01
5H040AY05
5H040CC05
5H040CC35
5H040GG21
5H040JJ03
5H040NN01
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】収容体の運搬を容易にする。
【解決手段】蓄電素子モジュール11の収容体15は、上方開口20Aを有する筐体本体20を含む。筐体本体20は、第1方向D1に互いに対向する第1側壁部21及び第2側壁部22を含む。第1側壁部21は、第2側壁部22へ向けて第1方向D1に突出した第1突出部41を含む。第1突出部41は、第1側壁部21の上縁21aに沿って延び下方を向く第1下面41aを含む。第2側壁部22は、第1側壁部21へ向けて第1方向D1に突出した第2突出部42を含む。第2突出部42は、第2側壁部22の上縁22aに沿って延び下方を向く第2下面42aを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方開口を有する筐体本体を備える蓄電素子モジュールの収容体であって、
前記筐体本体は、第1方向に互いに対向する第1側壁部及び第2側壁部を含み、
前記第1側壁部は、前記第2側壁部へ向けて前記第1方向に突出した突出部を含み、前記第1側壁部の前記突出部は、前記第1側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含み、
前記第2側壁部は、前記第1側壁部へ向けて前記第1方向に突出した突出部を含み、前記第2側壁部の前記突出部は、前記第2側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含む、収容体。
【請求項2】
前記下面には、前記筐体本体を運ぶ際に作業者の指が掛けられる、請求項1に記載の収容体。
【請求項3】
前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記第1側壁部の前記突出部は、前記第2方向に沿った前記第1側壁部の全幅に亘って延び、
前記第2側壁部の前記突出部は、前記第2方向に沿った前記第2側壁部の全幅に亘って延びている、請求項1に記載の収容体。
【請求項4】
前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記第3側壁部は、前記第4側壁部へ向けて前記第2方向に突出した突出部を含み、前記第3側壁部の前記突出部は、前記第3側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含み、
前記第4側壁部は、前記第3側壁部へ向けて前記第2方向に突出した突出部を含み、前記第4側壁部の前記突出部は、前記第4側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含む、請求項1に記載の収容体。
【請求項5】
前記第3側壁部の前記突出部は、前記第1方向に沿った前記第3側壁部の全幅に亘って延び、
前記第4側壁部の前記突出部は、前記第1方向に沿った前記第4側壁部の全幅に亘って延びている、請求項4に記載の収容体。
【請求項6】
前記第3側壁部の前記突出部は、前記第1方向における一方の端部において前記第1側壁部の前記突出部に接続し、前記第1方向における他方の端部において前記第2側壁部の前記突出部に接続し、
前記第4側壁部の前記突出部は、前記第1方向における一方の端部において前記第1側壁部の前記突出部に接続し、前記第1方向における他方の端部において前記第2側壁部の前記突出部に接続している、請求項4に記載の収容体。
【請求項7】
前記下面は、当該下面を含む前記突出部が含まれる側壁部の上縁から下方に100mm離れた位置よりも上方に位置している、請求項1に記載の収容体。
【請求項8】
前記下面の、当該下面を含む突出部が含まれる側壁部と対向する側壁部へ向けた突出長さは、5mm以上50mm以下である、請求項1に記載の収容体。
【請求項9】
前記筐体本体を上方から覆う蓋部をさらに備え、
前記突出部は、下方から前記蓋部を支持する支持面を含む、請求項1に記載の収容体。
【請求項10】
前記突出部は、前記下面及び前記下面よりも上方に位置する前記支持面を接続する接続面を含む、請求項9に記載の収容体。
【請求項11】
前記下面には、前記筐体本体を運ぶ際に作業者の指が掛けられる表面形状が設けられている、請求項1に記載の収容体。
【請求項12】
前記筐体本体は、前記上方開口を区画する上方フレームと、前記上方フレームより下方に位置する下方フレームと、前記上方フレーム及び前記下方フレームを連結する上下フレームと、を含み、
前記上方フレームは、前記突出部を含む、請求項1に記載の収容体。
【請求項13】
前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記上方フレームは、前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記第3側壁部、及び前記第4側壁部に沿って周状に延びている、請求項12に記載の収容体。
【請求項14】
前記上方フレームは、折り曲げられた複数の板状部材を含む、請求項12に記載の収容体。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の収容体と、
前記収容体に収容された蓄電素子モジュールと、を備える、蓄電素子ユニット。
【請求項16】
前記蓄電素子モジュールは、平面視において前記上方開口内に位置する、請求項15に記載の蓄電素子ユニット。
【請求項17】
請求項15に記載の蓄電素子ユニットと、
前記蓄電素子ユニットが設置される建物と、を備える、蓄電素子ユニット付き建物。
【請求項18】
前記建物は、前記蓄電素子ユニットを収容した床下の収容スペースが形成された床を含み、
前記収容スペースは、前記蓄電素子ユニットの設置底壁と、前記設置面から立ち上がった収容壁と、を含み、
平面視における前記収容スペースの前記収容壁と前記蓄電素子ユニットとの間の隙間は、50mm以下である、請求項17に記載の蓄電素子ユニット付き建物。
【請求項19】
請求項15に記載された蓄電素子ユニットの設置方法であって、
前記下面から支持された前記筐体本体を前記蓄電素子ユニットの収容スペースに設置する工程と、
前記筐体本体に前記蓄電素子モジュールを収容する工程と、を備える、蓄電素子ユニットの設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容体、蓄電素子ユニット、蓄電素子ユニット付き建物、及び蓄電素子ユニットの設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されているように、建物内に設置される蓄電素子ユニットが知られている。蓄電素子ユニットは、蓄電素子モジュールと、蓄電素子モジュールを収容する収容体と、を含む。
【0003】
昨今、蓄電素子ユニットの蓄電容量の増加が要望され、この要望にともなって収容体も大型化している。収容体が大型化すると、設置作業等における収容体の運搬が困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-101584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、収容体の運搬を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態は、次の[1]~[19]に関する。
【0007】
[1] 上方開口を有する筐体本体を備える蓄電素子モジュールの収容体であって、
前記筐体本体は、第1方向に互いに対向する第1側壁部及び第2側壁部を含み、
前記第1側壁部は、前記第2側壁部へ向けて前記第1方向に突出した突出部を含み、前記第1側壁部の前記突出部は、前記第1側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含み、
前記第2側壁部は、前記第1側壁部へ向けて前記第1方向に突出した突出部を含み、前記第2側壁部の前記突出部は、前記第2側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含む、収容体。
【0008】
[2] 前記下面には、前記筐体本体を運ぶ際に作業者の指が掛けられる、[1]の収容体。
【0009】
[3] 前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記第1側壁部の前記突出部は、前記第2方向に沿った前記第1側壁部の全幅に亘って延び、
前記第2側壁部の前記突出部は、前記第2方向に沿った前記第2側壁部の全幅に亘って延びている、[1]又は[2]の収容体。
【0010】
[4] 前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記第3側壁部は、前記第4側壁部へ向けて前記第2方向に突出した突出部を含み、前記第3側壁部の前記突出部は、前記第3側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含み、
前記第4側壁部は、前記第3側壁部へ向けて前記第2方向に突出した突出部を含み、前記第4側壁部の前記突出部は、前記第4側壁部の上縁に沿って延び下方を向く下面を含む、[1]~[3]のいずれかの収容体。
【0011】
[5] 前記第3側壁部の前記突出部は、前記第1方向に沿った前記第3側壁部の全幅に亘って延び、
前記第4側壁部の前記突出部は、前記第1方向に沿った前記第4側壁部の全幅に亘って延びている、[1]~[4]のいずれかに記載の収容体。
【0012】
[6] 前記第3側壁部の前記突出部は、前記第1方向における一方の端部において前記第1側壁部の前記突出部に接続し、前記第1方向における他方の端部において前記第2側壁部の前記突出部に接続し、
前記第4側壁部の前記突出部は、前記第1方向における一方の端部において前記第1側壁部の前記突出部に接続し、前記第1方向における他方の端部において前記第2側壁部の前記突出部に接続している、[1]~[5]のいずれかに記載の収容体。
【0013】
[7] 前記下面は、当該下面を含む前記突出部が含まれる側壁部の上縁から下方に100mm離れた位置よりも上方に位置している、[1]~[6]のいずれかに記載の収容体。
【0014】
[8] 前記下面の、当該下面を含む突出部が含まれる側壁部と対向する側壁部へ向けた突出長さは、5mm以上50mm以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の収容体。
【0015】
[9] 前記筐体本体は、前記上方開口を上方から覆う蓋部を含み、
前記突出部は、下方から前記蓋部を支持する支持面を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の収容体。
【0016】
[10] 前記突出部は、前記下面及び前記下面よりも上方に位置する前記支持面を接続する接続面を含む、[9]の収容体。
【0017】
[11] 前記下面は、上方に凹んだ凹部を含む、[1]~[10]のいずれかに記載の収容体。
【0018】
[12] 前記筐体本体は、前記上方開口を区画する上方フレームと、前記上方フレームより下方に位置する下方フレームと、前記上方フレーム及び前記下方フレームを連結する上下フレームと、を含み、
前記上方フレームは、前記突出部を含む、[1]~[11]のいずれかに記載の収容体。
【0019】
[13] 前記筐体本体は、前記第1方向と非平行な第2方向に互いに対向する第3側壁部及び第4側壁部を含み、
前記上方フレームは、前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記第3側壁部、及び前記第4側壁部に沿って周状に延びている、[12]の収容体。
【0020】
[14] 前記上方フレームは、折り曲げられた複数の板状部材を含む、[12]又は[13]の収容体。
【0021】
[15] [1]~[14]のいずれかに記載の収容体と、
前記収容体に収容された蓄電素子モジュールと、を備える、蓄電素子ユニット。
【0022】
[16] 前記蓄電素子モジュールは、平面視において前記上方開口内に位置する、[15]の蓄電素子ユニット。
【0023】
[17] [15]又は[16]の蓄電素子ユニットと、
前記蓄電素子ユニットが設置される建物と、を備える、蓄電素子ユニット付き建物。
【0024】
[18] 前記建物は、前記蓄電素子ユニットを収容した床下の収容スペースが形成された床を含み、
前記収容スペースは、前記蓄電素子ユニットの設置底壁と、前記設置面から立ち上がり前記設置面と前記床とを接続する収容壁と、を含み、
平面視における前記収容スペースの前記収容壁と前記蓄電素子ユニットとの間の隙間は、50mm以下である、[17]の蓄電素子ユニット付き建物。
【0025】
[19][15]又は[16]の蓄電素子ユニットの設置方法であって、
前記下面から支持された前記筐体本体を前記蓄電素子ユニットの収容スペースに設置する工程と、
前記筐体本体に前記蓄電素子モジュールを収容する工程と、を備える、蓄電素子ユニットの設置方法。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、収容体の運搬を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、一実施の形態を説明するための図であって、蓄電素子ユニット付き建物を縦断面図である。
図2図2は、図1の蓄電素子ユニット付き建物の上面図である。
図3図3は、蓄電素子ユニットの斜視図である。
図4図4は、図3の蓄電素子ユニットの筐体本体、及び筐体本体に収容された蓄電素子モジュールの上面図である。
図5図5は、図4の筐体本体の分解斜視図である。
図6図6は、下方フレーム等を取り除いた状態にて図5の筐体本体を示す下面図である。
図7図7は、下方から観察した上方フレームの分解斜視図である。
図8図8は、図6のA-A線による断面図であって、第1突出部を拡大して示す断面図である。
図9図9は、図6のB-B線による断面図であって、第3突出部を拡大して示す断面図である。
図10図10は、図3の蓄電素子ユニットの設置作業を説明する図であって、作業者によって保持された筐体本体を側方から示す図である。
図11図11は、図3の蓄電素子ユニットの設置作業を説明する図であって、作業者によって収容スペースに収容される筐体本体を側方から示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0029】
本明細書において、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば「直交」、「平行」等の用語については、厳密な意味に限定されることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈する。
【0030】
図面間における方向関係を明確化するため、建物を記載した図面には、X方向DX、Y方向DY、Z方向DZを図面間で共通する矢印として示している。また、蓄電素子ユニット、及び蓄電素子モジュールの収容体を記載した図面には、第1方向D1、第2方向D2、第3方向D3を図面間で共通する方向として示している。各方向において、矢印の先端側が第1側であり、第1側とは反対側が第2側である。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から奥に向かう矢印を、例えば図1に示すように、円の中に×を設けた記号により示した。図面の紙面に垂直な方向に沿って紙面から手前に向かう矢印を、例えば図2に示すように、円の中に点を設けた記号により示した。
【0031】
図1図10は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。図1及び図2は、蓄電素子ユニット付き建物100を示している。蓄電素子ユニット付き建物100は、建物1と、蓄電素子ユニット10と、を含む。図1は、蓄電素子ユニット付き建物100を示す縦断面図である。図2は、蓄電素子ユニット付き建物100を示す上面図である。
【0032】
蓄電素子ユニット10は、蓄電及び放電が可能な二次電池ユニットである。蓄電素子ユニット10は、蓄電素子モジュール11と、蓄電素子モジュール11を収容する収容体15と、を含んでいる。蓄電素子ユニット10は、収容体15として、上方開口20Aを有する筐体本体20を含んでいる。本実施の形態による蓄電素子ユニット10には、収容体15の運搬を容易にするための工夫がなされている。
【0033】
図1及び図2に示すように、蓄電素子ユニット10は、建物1内に設置されてもよい。図1図3に示すように、建物1は、例えば住宅である。建物1は、特に限定されない。建物1は、学校、公民館、ビル、病院、工場等でもよい。図示された例において、建物1は、床2を含む。図1に示すように、床2は、床下の収容スペース3を含んでいる。蓄電素子ユニット10は、収容スペース3に収容される。収容スペース3は、鉛直方向における上方に開口している。収容スペース3の上方開口3Aは、X方向DX、及びX方向DXに直交するY方向DYに広がっている。
【0034】
図1に示すように、収容スペース3は、蓄電素子ユニット10の設置底壁4と、X方向DX及びY方向DYの両方向に直交するZ方向DZに設置底壁4から立ち上がった収容壁5と、を含んでいる。蓄電素子ユニット10は、収容スペース3に収容される。一実施の形態を説明するための図示された具体例において、Z方向DZは鉛直方向であり、X方向DX及びY方向DYは水平な方向である。
【0035】
図1図3に示すように、蓄電素子ユニット10は、直方体状の形状を有してもよい。図示された一具体例において、蓄電素子ユニット10は、第1方向D1に対向する一対の面、第2方向D2に対向する一対の面、及び第3方向D3に対向する一対の面を含む。
【0036】
図2に示された具体例において、収容スペース3に収容された蓄電素子ユニット10は、図2に示された鉛直方向における上方からの観察において、収容スペース3の上方開口3A内に位置している。すなわち、蓄電素子ユニット10の外輪郭が、その全周に亘って、収容スペース3の内輪郭の内側に位置している。図1及び図2に示された例では、蓄電素子ユニット10が収容スペース3に設置された状態において、第1方向D1がX方向DXと平行になり、第2方向D2がY方向DYと平行になり、第3方向D3がZ方向DZと平行になっている。
【0037】
図示された例において、収容体15の持ち運び性が改善されている。図2に示された鉛直方向における上方から観察において、収容スペース3の収容壁5と蓄電素子ユニット10との間の隙間は、50mm以下となっている。図示された例において、X方向DXにおける蓄電素子ユニット10と収容壁5との隙間LX1,LX2は、50mm以下でもよいし、30mm以下でもよいし、5mm以下でもよい。また、Y方向DYにおける蓄電素子ユニット10と収容壁5との隙間LY1,LY2は、50mm以下でもよいし、30mm以下でもよいし、5mm以下でもよい。
【0038】
図3及び図4に示す例において、蓄電素子ユニット10は、蓄電素子モジュール11の収容体15と、収容体15に収容された蓄電素子モジュール11と、を含んでいる。図3では、収容体15の筐体本体20に収容された蓄電素子モジュール11が、部分的に観察される。蓄電素子モジュール11は、筐体本体20に複数収容されてもよい。図4に示すように、蓄電素子モジュール11は、筐体本体20において第1方向D1に2つ並べられている。筐体本体20に収容された蓄電素子モジュール11は、第3方向D3に複数重ねられている。
【0039】
蓄電素子モジュール11は、図示しない複数のセルを収容する機能を有する。セルは、蓄電素子として取り扱われる最小単位である。セルは、種々の形式を採用できる。セルは、例えばリチウムイオン二次電池でもよい。蓄電素子モジュール11は、図示しない建物1の配線と電気的に接続され得る。
【0040】
収容体15には、蓄電素子モジュール11以外の機器等が収容されてもよい。例えば、図3に示すように、収容体15の筐体本体20には、ストッパ12及び制御モジュール13が収容されてもよい。ストッパ12は、複数重ねられた蓄電素子モジュール11に上方から重ねられている。制御モジュール13は、ストッパ12に上方から重ねられている。制御モジュール13は、筐体本体20に収容された蓄電素子モジュール11に電気的に接続されてもよい。
【0041】
図3に示す例において、筐体本体20には、第1方向D1に並べられた2つのストッパ12が収容されている。ストッパ12は、後述する筐体本体20の第1側壁部21及び第2側壁部22に固定されている。ストッパ12は、蓄電素子モジュール11の筐体本体20に対する第3方向D3への相対移動を制限する。ストッパ12は、例えば金属製の板状の部材によって構成されてもよい。
【0042】
制御モジュール13は、複数の蓄電素子モジュール11の蓄電および放電を制御する機能、蓄電素子モジュール11の蓄電状態(例えば蓄電量)を監視する機能、蓄電素子モジュール11の異常の有無を監視する機能の一以上の機能を有する。制御モジュール13は、蓄電素子モジュール11の蓄電状態や異常の有無等に関する情報を、蓄電素子ユニット10の外部に設けられた制御装置(図示せず)に送信し得る。制御モジュール13は、蓄電素子モジュール11との電気的な接続状態および制御装置との電気的な接続状態を変更可能な開閉器を含んでもよい。
【0043】
図3及び図4に示すように、収容体15は、上方開口20Aを有する筐体本体20を含んでいる。筐体本体20は、第1方向D1に互いに対向する第1側壁部21及び第2側壁部22と、第2方向D2に互いに対向する第3側壁部23及び第4側壁部24と、を含んでいる。第1側壁部21及び第2側壁部22は、それぞれ、第1方向D1に直交するパネル状の壁部である。第1側壁部21及び第2側壁部22は、それぞれ、第2方向D2及び第3方向D3に広がっている。第1側壁部21及び第2側壁部22は、第1方向D1において収容体15の収容空間15Sを区画する。第3側壁部23及び第4側壁部24は、それぞれ、第2方向D2に直交するパネル状の壁部である。第3側壁部23及び第4側壁部24は、それぞれ、第1方向D1及び第3方向D3に広がっている。第3側壁部23及び第4側壁部24は、第2方向D2において収容体15の収容空間15Sを区画する。
【0044】
第1側壁部21は、第2方向D2における縁部において、第3側壁部23又は第4側壁部24に接続している。第2側壁部22は、第2方向D2における縁部において、第3側壁部23又は第4側壁部24に接続している。第3側壁部23は、第1方向D1における縁部において、第1側壁部21又は第2側壁部22に接続している。第4側壁部24は、第1方向D1における縁部において、第1側壁部21又は第2側壁部22に接続している。第1~第4側壁部21~24の組合せにより、収容空間15Sを区画する筒状部が形成される。この筒状部は、第3方向D3における両側に開口する。このうち、鉛直方向における上側に該当する第3方向D3における第1側への開口が、上方開口20Aを構成する。すなわち、上方開口20Aは、収容空間15Sを第3方向D3における第1側に開口する。
【0045】
筐体本体20は、底壁部26を更に含んでいる。底壁部26は、第3方向D3に直交するパネル状の壁部である。底壁部26は、第3方向D3から第1~第4側壁部21~24に接続する。底壁部26は、第1~第4側壁部21~24によって構成される筒状部の一方の開口を塞ぐ。すなわち、底壁部26は、鉛直方向における下側に該当する第3方向D3における第2側への開口を塞ぐ。底壁部26は、第3方向D3における第2側から収容空間15Sを区画する。上方開口20Aは、第3方向D3において底壁部26に対面する。
【0046】
図3に示すように、収容体15は、筐体本体20を上方から覆う蓋部28を含んでもよい。蓋部28は、パネル状の部材である。蓋部28は、上方から収容体15の収容空間15Sを区画している。図示された例において、筐体本体20が蓋部28によって上方から覆われるとき、上方開口20Aは、蓋部28によって塞がれる。蓋部28は、例えばねじ止めによって筐体本体20に固定されてもよい。蓋部28は、樹脂製でもよいし、金属製でもよい。
【0047】
第3方向D3に重ねられた複数の蓄電素子モジュール11のうち、最も下方に位置する蓄電素子モジュール11(図示せず)は、底壁部26に接触する。すなわち、複数の蓄電素子モジュール11は、底壁部26によって第3方向D3から支持されている。底壁部26には、蓄電素子ユニット10を設置底壁4にねじ止めするねじが通過可能な下方フレーム貫通穴(図示せず)が設けられてもよい。
【0048】
第1側壁部21は、第2側壁部22へ向けて第1方向D1に突出した突出部40を含む。図3図6に示す例において、第1側壁部21は、突出部40として、第2側壁部22に向けて第1方向D1に突出する第1突出部41を含んでいる。第1突出部41は、第1側壁部21の上縁21aに沿って延びている。すなわち、第1突出部41は、上縁21aの近傍に位置し、上縁21aと略平行に延びている。第1突出部41は、第2方向D2に延びている。図示された例において、第1突出部41は、第2方向D2に沿った第1側壁部21の全幅に亘って延びている。すなわち、第1突出部41は、第3側壁部23及び第4側壁部24に接続している。なお、第1突出部41は、「第1側壁部の突出部」と呼称されてもよい。
【0049】
第2側壁部22は、第1側壁部21へ向けて第1方向D1に突出した突出部40を含む。図3図6に示す例において、第2側壁部22は、突出部40として、第1側壁部21に向けて第1方向D1に突出する第2突出部42を含んでいる。第2突出部42は、第2側壁部22の上縁22aに沿って延びている。すなわち、第2突出部42は、上縁22aの近傍に位置し、上縁22aと略平行に延びている。第2突出部42は、第2方向D2に延びている。すなわち、第2突出部42は、第3側壁部23及び第4側壁部24に接続している。図示された例において、第2突出部42は、第2方向D2に沿った第2側壁部22の全幅に亘って延びている。なお、第2突出部42は、「第2側壁部の突出部」と称呼されてもよい。
【0050】
第1突出部41は下面40aを含む。下面40aは、第1側壁部21の上縁21aに沿って延びている。すなわち、下面40aは、上縁21aの近傍に位置し、上縁21aと略平行に延びている。下面40aは、蓄電素子ユニット10が設置された状態において、鉛直方向における下方を向く。図6図8に示す例において、第1突出部41は、下面40aとして、第1側壁部21の上縁21aに沿って第2方向D2に延びる第1下面41aを含んでいる。第1下面41aは、第2側壁部22に向けて第1方向D1に突出している。第1下面41aは、蓄電素子ユニット10が設置された状態において、鉛直方向に直交する第1下面41aは、蓄電素子ユニット10が設置された状態において、鉛直方向における下方を向いている。ただし、この例に限られず、第1突出部41の第1下面41aは、第1方向D1や第3方向D3に傾斜していてもよい。
【0051】
第2突出部42は下面40aを含む。下面40aは、第2側壁部22の上縁22aに沿って延びている。すなわち、下面40aは、上縁22aの近傍に位置し、上縁22aと略平行に延びている。下面40aは、蓄電素子ユニット10が設置された状態において、鉛直方向における下方を向く。図6及び図7に示す例において、第2突出部42は、下面40aとして、第2側壁部22の上縁22aに沿って第2方向D2に延びる第2下面42aを含んでいる。第2下面42aは、第1側壁部21に向けて第1方向D1に突出している。第2下面42aは、下方を向いている。ただし、この例に限られず、第2突出部42の第2下面42aは、第1方向D1や第3方向D3に傾斜していてもよい。
【0052】
下面40aについて、図8に示された第1突出部41の拡大断面図における第1下面41aを参照して詳述する。第1下面41aに関する以下の説明内容は、特に言及しない限り、第2下面42aについても、同様に当てはまる。
【0053】
突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に100mm離れた位置よりも上方に位置してもよい。突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に5mm離れた位置よりも下方に位置してもよい。すなわち、下面40aと、当該下面40aを含む側壁部の上縁との間の鉛直方向に沿った距離41Hは、100mm以下でもよく、5mm以上でもよい。距離41Hは、50mm以下でもよい。距離41Hは、10mm以上でもよい。図8に示された例において、距離41Hは、第1下面41aと、第1下面41aを含む第1突出部41が含まれた第1側壁部21の上縁21aと、の間の鉛直方向に沿った距離(mm)である。側壁部の上縁から当該側壁部に含まれる突出部40の下面40aまでの鉛直方向に沿った距離41Hをこのように調節することによって、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。
【0054】
突出部40の下面40aの、当該下面40aを含む突出部40が含まれた側壁部と対向する側壁部へ向けた突出長さ41Wは、5mm以上50mm以下でもよい。下面40aの突出長さ41Wは、15mm以上30mm以下でもよい。図8に示された例において、突出長さ41Wは、第1突出部41の第1下面41aの、第1突出部41が含まれる第1側壁部21と対向する第2側壁部22へ向けた長さである。図8に示すように、下面40aの突出長さ41Wは、下面40aの幅である。下面40aの突出長さ41Wをこのように調節することによって、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。
【0055】
突出部40は、下方から蓋部28を支持する支持面40bを含んでもよい。図8に示されて例において、第1突出部41は、支持面40bとして、下方から蓋部28を支持する第1支持面41bを含んでいる。支持面40bは、下面40aよりも上方に位置している。支持面40bは、当該支持面40bを含む突出部40を含んだ側壁部の上縁に沿って延びてもよい。支持面40bは、当該支持面40bが含まれる側壁部に対向する側壁部に向けて突出してもよい。支持面40bは、鉛直方向における上方を向いてもよい。支持面40bは、鉛直方向に直交する面でもよい。支持面40bによって蓋部28を下方から支持することで、蓋部28を安定して筐体本体20に固定できる。
【0056】
突出部40は、下面40a及び下面40aよりも上方に位置する支持面40bを接続する接続面40cを含んでもよい。図8に示された例において、第1突出部41は、接続面40cとして、第1接続面41cを含んでいる。接続面40cは、当該接続面40cを含む突出部40を含んだ側壁部の上縁に沿って延びてもよい。接続面40cは、第3方向D3に沿って延びてもよい。接続面40cは、その上縁において支持面40bに接続してもよい。接続面40cは、その下縁において下面40aに接続してもよい。接続面40cを介して下面40a及び支持面40bを接続することによって、突出部40の剛性が向上する。これにより、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。接続面40cは、支持面40bを構成する金属製の板材を折り曲げることによって、当該支持面40bと一体的に形成されてもよい。接続面40cは、下面40aを構成する金属製の板材を折り曲げることによって、当該下面40aと一体的に形成されてもよい。
【0057】
第3側壁部23は、第4側壁部24へ向けて第2方向D2に突出した突出部40を含んでもよい。図3図6に示す例において、第3側壁部23は、突出部40として、第4側壁部24へ向けて第2方向D2に突出した第3突出部43を含んでいる。第3突出部43は、第3側壁部23の上縁23aに沿って延びている。すなわち、第3突出部43は、上縁23aの近傍に位置し、上縁23aと略平行に延びている。第3突出部43は、第1方向D1に沿って延びている。図示された例において、第3突出部43は、第1方向D1に沿った第3側壁部23の全幅に亘って延びている。第3突出部43は、第1方向D1における一方の端部において、第1突出部41と接続してもよい。第3突出部43は、第1方向D1における他方の端部において、第2突出部42と接続してもよい。なお、第3突出部43は、「第3側壁部の突出部」と呼称されてもよい。
【0058】
第4側壁部24は、第3側壁部23へ向けて第2方向D2に突出した突出部40を含んでもよい。図3図6に示す例において、第4側壁部24は、突出部40として、第3側壁部23へ向けて第2方向D2へ突出した第4突出部44を含んでいる。第4突出部44は、第4側壁部24の上縁24aに沿って延びている。すなわち、第4突出部44は、上縁24aの近傍に位置し、上縁24aと略平行に延びている。第4突出部44は、第1方向D1に沿って延びている。図示された例において、第4突出部44は、第1方向D1に沿った第4側壁部24の全幅に亘って延びている。第4突出部44は、第1方向D1における一方の端部において、第1突出部41と接続されてもよい。第4突出部44は、第1方向D1における他方の端部において、第2突出部42と接続されてもよい。なお、第4突出部44は、「第4側壁部の突出部」と呼称されてもよい。
【0059】
下面40aについて、図9に示された第3突出部43の拡大断面図における第3下面43aを参照して詳述する。第3下面43aに関する以下の説明内容は、特に言及しない限り、第4下面44aについても、同様に当てはまる。
【0060】
突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に100mm離れた位置よりも上方に位置してもよい。突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に5mm離れた位置よりも下方に位置してもよい。すなわち、下面40aと、当該下面40aを含む側壁部の上縁との間の鉛直方向に沿った距離43Hは、100mm以下でもよく、5mm以上でもよい。距離43Hは、50mm以下でもよい。距離43Hは、10mm以上でもよい。図9に示された例において、距離43Hは、第3下面43aと、第3下面43aを含む第3突出部43が含まれた第3側壁部23の上縁23aと、の間の鉛直方向に沿った距離(mm)である。側壁部の上縁から当該側壁部に含まれる突出部40の下面40aまでの鉛直方向に沿った距離43Hをこのように調節することによって、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。
【0061】
突出部40の下面40aの、当該下面40aを含む突出部40が含まれた側壁部と対向する側壁部へ向けた突出長さ43Wは、5mm以上50mm以下でもよい。下面40aの突出長さ43Wは、15mm以上30mm以下でもよい。図9には、第3下面43aの第1方向D1への突出長さ43Wとして、第3突出部43の第3下面43aの、第3突出部43が含まれる第3側壁部23と対向する第4側壁部24へ向けた長さが示されている。図9に示すように、下面40aの突出長さは、下面40aの幅である。下面40aの突出長さこのように調節することによって、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。
【0062】
突出部40は、下方から蓋部28を支持する支持面40bを含んでもよい。上述した第1突出部41や第2突出部42と同様に、第3突出部43は、図9に示すように、下方から蓋部28を支持する第3支持面43bを含んでもよい。第4突出部44は、下方から蓋部28を支持する第4支持面44bを含んでもよい。第3支持面43b及び第4支持面44bは、上述した第1突出部41及び第2突出部42の支持面40bと同様に構成されてもよい。第3支持面43b又は第4支持面44bによれば、蓋部28を安定して筐体本体20に固定できる。
【0063】
突出部40は、下面40a及び下面40aよりも上方に位置する支持面40bを接続する接続面40cを含んでもよい。図9に示された例において、第3突出部43は、接続面40cとして、第3接続面43cを含んでいる。接続面40cは、当該接続面40cを含む突出部40を含んだ側壁部の上縁に沿って延びてもよい。接続面40cは、第3方向D3に沿って延びてもよい。接続面40cは、その上縁において支持面40bに接続してもよい。接続面40cは、その下縁において下面40aに接続してもよい。接続面40cを介して下面40a及び支持面40bを接続することによって、突出部40の剛性が向上する。これにより、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。接続面40cは、支持面40bを構成する金属製の板材を折り曲げることによって、当該支持面40bと一体的に形成されてもよい。接続面40cは、下面40aを構成する金属製の板材を折り曲げることによって、当該下面40aと一体的に形成されてもよい。
【0064】
第4突出部44は、第3突出部43と同様に、第4下面44a及び第4支持面44bを接続する第4接続面44cを含んでもよい。第3接続面43c及び第4接続面44cは、上述した第1突出部41及び第2突出部42の接続面40cと同様に構成されてもよい。接続面40cを介して下面40a及び支持面40bを接続することによって、突出部40の剛性が向上する。これにより、下面40aを利用して収容体15を安定して保持することができる。
【0065】
図5に示すように、筐体本体20は、上方開口20Aを区画する上方フレーム51と、上方フレーム51の下方に位置する下方フレーム52と、上方フレーム51及び下方フレーム52を連結する複数の上下フレーム53と、を含んでもよい。上方フレーム51、下方フレーム52及び上下フレーム53によって構成されるフレーム構造体50が、筐体本体20の主たる構造部として、筐体本体20に実質的な剛性を付与してもよい。
【0066】
筐体本体20は、フレーム構造体50と、フレーム構造体50によって支持されるパネル31,32,33,34,54を含んでもよい。筐体本体20の各側壁部21,22,23,24や底壁部26が、フレーム51,52,53及びパネル31,32,33,34,54によって構成されてもよい。図示された例において、上方フレーム51、下方フレーム52及び上下フレーム53によって構成されるフレーム構造体50に、第1方向D1及び第2方向D2における外方から、第1側壁パネル31、第2側壁パネル32、第3側壁パネル33、第4側壁パネル34が取り付けられている。第1側壁パネル31、第2側壁パネル32、第3側壁パネル33、第4側壁パネル34は、外装パネルとなる。第1側壁パネル31、第2側壁パネル32、第3側壁パネル33、第4側壁パネル34は、例えば樹脂製の板材でもよい。図示された例において、フレーム構造体50に、第1方向D1及び第2方向D2の内方から、側パネル54が取り付けられている。側パネル54は、第1側パネル541、第2側パネル542、第3側パネル543、第4側パネル544を含んでいる。側パネル54は、例えば金属製板材でもよい。
【0067】
第1側壁パネル31は、フレーム構造体50に第1方向D1における第1側から取り付けられている。第1側壁パネル31に対面して第1側パネル541がフレーム構造体50に取り付けられている。第1側壁パネル31、第1側パネル541、及びフレーム構造体50のうちのこれらのパネルに挟まれた部分が、第1側壁部21を構成してもよい。
【0068】
第2側壁パネル32は、フレーム構造体50に第1方向D1における第2側から取り付けられている。第2側壁パネル32に対面して第2側パネル542がフレーム構造体50に取り付けられている。第2側壁パネル32、第2側パネル542、及びフレーム構造体50のうちのこれらのパネルに挟まれた部分が、第2側壁部22を構成してもよい。
【0069】
第3側壁パネル33は、フレーム構造体50に第2方向D2における第1側から取り付けられている。第3側壁パネル33に対面して第3側パネル543がフレーム構造体50に取り付けられている。第3側壁パネル33、第3側パネル543、及びフレーム構造体50のうちのこれらのパネルに挟まれた部分が、第3側壁部23を構成してもよい。
【0070】
第4側壁パネル34は、フレーム構造体50に第2方向D2における第2側から取り付けられている。第4側壁パネル34に対面して第4側パネル544がフレーム構造体50に取り付けられている。第4側壁パネル34、第4側パネル544、及びフレーム構造体50のうちのこれらのパネルに挟まれた部分が、第4側壁部24を構成してもよい。
【0071】
上方フレーム51は、上方における筐体本体20の変形を抑制する。上方フレーム51によって、筐体本体20は、上縁部における剛性を確保できる。上方フレーム51は、上方開口20Aを一定の形状に維持する。
【0072】
図6及び図7に示す例において、上方フレーム51は、突出部40を含んでいる。すなわち、上方フレーム51が突出部40を構成している。上方フレーム51は、第1方向D1に対向して第2方向D2に延びる一対の部分と、第2方向D2に対向して第1方向D1に延びる一対の部分と、を含んでいる。第1方向D1における第1側に位置して第2方向D2に延びる部分が、第1突出部41を構成する。第1方向D1における第2側に位置して第2方向D2に延びる部分が、第2突出部42を構成する。第2方向D2における第1側に位置して第1方向D1に延びる部分が、第3突出部43を構成する。第2方向D2における第2側に位置して第1方向D1に延びる部分が、第4突出部44を構成する。上方フレーム51に突出部40が含まれることによって、突出部40の変形等を抑制しつつ、突出部40を利用して筐体本体20を安定して保持できる。
【0073】
図6に示す例において、上方フレーム51は、周状の部材である。上方フレーム51は、第1側壁部21、第2側壁部22、第3側壁部23、及び第4側壁部24に沿って周状に延びている。周状の上方フレーム51によれば、第1側壁部21、第2側壁部22、第3側壁部23、及び第4側壁部24の上方における収容空間15Sへの変形を抑制できる。
【0074】
上方フレーム51は、折り曲げられた複数の板状部材を含んでもよい。図7図9に示す例において、上方フレーム51は、第1板状部材511、一対の第2板状部材512、一対の第3板状部材513、及び一対の第4板状部材514を含む。
【0075】
第1板状部材511は、上方開口20Aに沿って周状に延びる。第1板状部材511は、単一の継ぎ目無しの部材でもよいし、溶着や接着等によって接合された複数の部品を含んでもよい。一対の第2板状部材512は、上方開口20Aの周縁に沿って配置される。第2板状部材512は、単一の継ぎ目無しの部材でもよいし、溶着や接着等によって接合された複数の部品を含んでもよい。図8及び図9に示すように、第1板状部材511及び第2板状部材512は、第3方向D3に沿った断面において、L字となるアングル形状を有してもよい。すなわち、第1板状部材511及び第2板状部材512は折り曲げられた板状部材でもよい。第1板状部材511及び第2板状部材512は、例えば金属製の板材でもよい。図8及び図9に示すように、板状部材である第1板状部材511及び一対の第2板状部材512が、例えばリベット等の固定具を用いて、重ねられた状態で互いに固定されてもよい。図8及び図9に示された例において、一対の第2板状部材512の各々は、第1板状部材511に内方から固定されている。
【0076】
一対の第3板状部材513及び一対の第4板状部材514は、上方開口20Aの周縁に沿って周状に配置される。一対の第3板状部材513及び一対の第4板状部材514は、互いに接続していてもよいし、互いから離れていてもよい。図7に示された例において、一対の第3板状部材513は、第1方向D1に対向して配置されている。各第3板状部材513は、第2方向D2に延びている。図7に示された例において、一対の第4板状部材514は、第2方向D2に対向して配置されている。各第4板状部材514は、第1方向D1に延びている。
【0077】
図8及び図9に示すように、第3板状部材513及び第4板状部材514は、折り曲げられた板状部材でもよい。第1板状部材511及び第2板状部材512は、例えば金属製の板材でもよい。図8及び図9に示すように、板状部材である第3板状部材513及び第4板状部材514は、第2板状部材512と重ねられ、例えばリベット等の固定具を用いて第2板状部材512に固定されてもよい。図8に示すように、第3板状部材513は、第1方向D1における内方から、第2板状部材512に固定されている。第2板状部材512は、第1方向D1において第1板状部材511と第3板状部材513との間に位置する。図9に示すように、第4板状部材514は、第2方向D2における内方から、第2板状部材512に固定されている。第2板状部材512は、第2方向D2において第1板状部材511と第4板状部材514との間に位置する。
【0078】
図7図9に示す例において、第1板状部材511は、第1支持面41b、第2支持面42b、第3支持面43b、及び第4支持面44bを形成している。第3板状部材513は、第1下面41a及び第2下面42aを形成している。第3板状部材5133は、第1接続面41c及び第2接続面42cを形成している。第4板状部材514は、第3下面43a及び第4下面44aを形成している。第4板状部材514は、第3突出部43の接続面43c及び第4接続面44cを形成している。
【0079】
下方フレーム52は、長方形形状を有する板状の部材でもよい。板状の部材としての下方フレーム52が、底壁部26を構成してもよい。下方フレーム52は、矩形状に沿って延びるフレーム材でもよく、このフレーム材に固定されるパネルとともに底壁部26を構成してもよい。底壁部26を構成する下方フレーム52は、収容体15(筐体本体20)に収容された蓄電素子モジュール11等の機器を支持する。下方フレーム52は、例えば金属製の板状部材を折り曲げることによって製造されてもよい。
【0080】
図示された上下フレーム53は、第3方向D3に直交する断面L字となる板状の部材である。図5に示す例において、上下フレーム53は、筐体本体20の隅部に設けられている。上下フレーム53は、上縁において上方フレーム51に固定されている。上下フレーム53は、下縁において下方フレーム52に固定されている。上下フレーム53は、金属製の板状の部材を折り曲げることによって製造されてもよい。
【0081】
図示された収容体15の作用について説明する。具体的には、図10図11を参照して、本実施の形態による蓄電素子ユニット10の設置方法の一例について説明する。
【0082】
まず、蓄電素子ユニット10に含まれる構成要素、部材、部品等を準備する。具体的には、蓄電素子モジュール11、及び収容体15が、蓄電素子ユニット10を準備する。
【0083】
次に、図10及び図11に示すように、収容体15の筐体本体20を、建物1の床2に形成された床下の収容スペース3に設置する。設置底壁4上に底壁部26が位置するように、収容スペース3内に筐体本体20を配置する。筐体本体20を収容スペース3内に固定するため、ねじ等の締結具を用いて底壁部26を設置底壁4に取り付けてもよい。
【0084】
その後、収容スペース3に設置された筐体本体20の内部に、蓄電素子モジュール11等を配置する。蓄電素子モジュール11等は、上方開口20Aを介して、筐体本体20内に収容される。ここで、蓄電素子モジュール11は、平面視において上方開口20A内に位置するようにしてもよい。蓄電素子モジュール11が平面視において上方開口20A内に位置するとは、筐体本体20が設置されるべき位置に設置された状態において、筐体本体20内に収容された蓄電素子モジュール11が鉛直方向への投影において上方開口20Aの内側に位置すること意味する。したがって、蓄電素子モジュール11を鉛直方向における下方に移動させることによって、蓄電素子モジュール11は上方開口20Aを通過して筐体本体20内に収容され得る。すなわち、蓄電素子モジュール11を容易かつ安定して筐体本体20内に配置することができる。
【0085】
筐体本体20には、蓄電素子モジュール11に加えて、ストッパ12及び制御モジュール13が収容されてもよい。図3に示すように、制御モジュール13は、筐体本体20の内部において、ストッパ12を介して蓄電素子モジュール11に第3方向D3から重ねられてもよい。
【0086】
次に、筐体本体20に上方から蓋部28を取り付ける。筐体本体20の上方開口20Aは、蓋部28によって上方から覆われる。蓋部28は、突出部40の支持面40bにねじ止めされることで、筐体本体20に取り付けられてもよい。上述したように、突出部40は、下方から蓋部28を支持する支持面40bを含んでいる。したがって、筐体本体20によって蓋部28を安定して支持することができる。これにより、蓋部28を筐体本体20へ容易に取り付けることができる。また、蓋部28が筐体本体20上に固定された状態を、安定して維持できる。
【0087】
以上のようにして、収容スペース3に蓄電素子ユニット10を設置することができる。以上の設置方法では、まず筐体本体20を収容スペース3に設置し、次に筐体本体20内に蓄電素子モジュール11を配置している。昨今では、蓄電素子ユニット10に対する高容量化への要求から、蓄電素子ユニット10の構成要素が大型重量化している。このため、上述した設置方法によれば、組み上がった蓄電素子ユニット10を収容スペース3に設置することと比較して、蓄電素子ユニット10を容易かつ安定して収容スペース3に設置することができる。
【0088】
更に、上述した収容体15においては、筐体本体20の運搬を容易にするための手段として、下面40aを有した突出部40が筐体本体20に含まれている。具体的には、筐体本体20は、第1方向D1に互いに対向する第1側壁部21及び第2側壁部22を含んでいる。第1側壁部21及び第2側壁部22は、それぞれ、互いに向けて第1方向D1に突出した突出部40を含んでいる。突出部40は、当該突出部40を含んだ側壁の上縁に沿って延びる下面40aを含んでいる。第1側壁部21の突出部40である第1突出部41は第1下面41aを含んでいる。第2側壁部22の突出部40である第2突出部42は第2下面42aを含んでいる。
【0089】
この具体例によれば、第1下面41a、及び、第2下面42aを下方から支持することによって、筐体本体20を安定して保持できる。筐体本体20を安定して保持することによって、筐体本体20を安定して運ぶことができる。したがって、設置作業等における収容体15の運搬を容易にすることができる。
【0090】
また、この具体例によれば、突出部40が、側壁部から収容空間15Sに向けて突出する。すなわち、下面40aを含む突出部40は、収容空間15S内に配置されている。したがって、筐体本体20の運搬時に作業者Pは筐体本体20の外部に手を当てて筐体本体20を保持する必要がない。結果として、図10及び図11に示された床下の収容スペース3に、突出部40の下面40aを利用して、筐体本体20を容易かつ安定して配置することができる。
【0091】
さらに、この具体例によれば、筐体本体20を収容する収容スペース3を省スペース化することができる。収容スペース3は、蓄電素子ユニット10の設置底壁4と、設置底壁4から立ち上がった収容壁5と、を含んでいる。平面視における収容スペース3の収容壁5と蓄電素子ユニット10との間の隙間は、50mm以下でもよく、30mm以下でもよく、5mm以下でもよい。ここで、平面視における収容スペース3の収容壁5と蓄電素子ユニット10との間の隙間とは、収容体15が設置されるべき位置に設置された状態での鉛直方向に投影における収容スペース3の収容壁5と蓄電素子ユニット10との間の隙間を意味している。このように収容壁5と蓄電素子ユニット10との間に充分な隙間を確保できない場合であっても、筐体本体20を収容スペース3に設置できる。
【0092】
以上のようにして、蓄電素子ユニット10が建物1内に設置される。本実施の形態による蓄電素子ユニット付き建物100の一具体例において、建物1は、蓄電素子ユニット10を収容した床下の収容スペース3が形成された床2を含んでいる。収容スペース3は、蓄電素子ユニット10の設置底壁4と、設置底壁4から立ち上がった収容壁5と、を含んでいる。平面視における収容スペース3の収容壁5と蓄電素子ユニット10との間の隙間は、50mm以下となっている。この具体例によれば、収容スペース3と筐体本体20との間に十分な隙間を確保できない場合であっても、収容空間15Sに位置する下面40aから筐体本体20を支持することで、収容壁5と蓄電素子ユニット10との間に充分な隙間を確保できない場合であっても、筐体本体20を設置底壁4に容易に設置できる。したがって、この具体例によれば、蓄電素子ユニット10を収容スペース3に容易に収容できる。
【0093】
図10及び図11に示された例においては、作業者Pが、手で筐体本体20を把持して、筐体本体20を運搬している。作業者Pが筐体本体20を運搬する場合、作業者Pは、突出部40の下面40aに指を掛けることができる。これにより、作業者Pは、筐体本体20を容易かつ安定して持ち上げることができ、筐体本体20の運搬を容易にすることができる。
【0094】
なお、図10及び図11に示された例において、筐体本体20は、2名の作業者P1,P2によって保持されている。2名の作業者のうちの一方の作業者P1は、第1側壁部21の第1突出部41の第1下面41aに指を掛けて、第1側壁部21の第1突出部41を含む部分を把持している。2名の作業者のうちの他方の作業者P2は、第2側壁部22の第2突出部42の第2下面42aに指を掛けて、第2側壁部22の第2突出部42を含む部分を把持している。
【0095】
図示された例に限られず、筐体本体20は、1名の作業者によって保持されてもよい。この例において、1名の作業者は、一方の手で第1突出部41を利用して筐体本体20を保持し、他方の手で第2突出部42を利用して筐体本体20を保持してもよい。
【0096】
図示された収容体15において、第1突出部41は、第2方向D2に沿った第1側壁部21の全幅に亘って延びている。第2突出部42は、第2方向D2に沿った第2側壁部22の全幅に亘って延びている。この例によれば、第1突出部41及び第2突出部42が、或る程度の長さを有する。したがって、筐体本体20の運搬状況に応じて、各突出部40の適切な位置を利用し、筐体本体20を安定して保持することができる。また、図10及び図11に示された例では、各作業者Pが、一つの突出部40に両手を掛けることもできる。
【0097】
図示された収容体15において、第3側壁部23は、第4側壁部24に向けて第2方向D2に突出した第3突出部43を含んでいる。第4側壁部24は、第3側壁部23に向けて第2方向D2に突出した第4突出部44を含んでいる。この例によれば、筐体本体20を保持するために、第2方向D2に互いに対向する第3下面43a及び第4下面44aを利用することができる。したがって、筐体本体20の運搬状況や作業者Pの人数等に応じて、第1下面41a、第2下面42a、第3下面43a、及び第4下面44aから、保持に適した一以上の下面40aを選択することができる。これにより、筐体本体20の運搬が更に容易となる。
【0098】
図10及び図11に示す例において、作業者は、第3突出部43及び第4突出部44を把持することで、筐体本体20を保持してもよい。作業者は、第3下面43aに指を掛けることによって、第3側壁部23の第3突出部43を含む部分を把持してもよい。作業者は、第4下面44aに指を掛けることによって、第4側壁部24の第4突出部44を含む部分を把持してもよい。
【0099】
第3突出部43は、第1方向D1に沿った第3側壁部23の全幅に亘って延びていてもよい。第4突出部44は、第1方向D1に沿った第4側壁部24の全幅に亘って延びていてもよい。この例によれば、第3突出部43及び第4突出部44が、或る程度の長さを有する。したがって、筐体本体20の運搬状況に応じて、各突出部40の適切な位置を利用し、筐体本体20を安定して保持することができる。1名の作業者Pが、一つの突出部40に両手を掛けることもできる。
【0100】
図4図7に示すように、第3突出部43及び第4突出部44の各々は、第1方向D1における一方の端部において第1突出部41に接続している。第3突出部43及び第4突出部44の各々は、第1方向D1における他方の端部において第2突出部42に接続している。第1側壁部21と第2側壁部22とが、第3突出部43及び第4突出部44の各々によって互いに接続される。また、第3側壁部23と第4側壁部24とが、第1突出部41及び第2突出部42の各々によって互いに接続される。第1~4突出部41~44によって構成される突出部40が周状となり、突出部40の剛性が向上する。剛性が向上した突出部40を利用することによって、筐体本体20をより安定して保持することができる。
【0101】
上述したように、突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に100mm離れた位置よりも上方に位置していてもよい。また、突出部40の下面40aは、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部の上縁から下方に50mm離れた位置よりも上方に位置していてもよい。この具体例によれば、下面40aが上方開口20Aの近傍に位置する。したがって、作業者Pは、側壁部の突出部40及び上縁を含む部分を把持することができ、筐体本体20をより安定して保持することができる。また、筐体本体20を把持した作業者Pの腕の大部分が、収容空間15Sの外部に位置するようになり、腕が側壁部に干渉すること、とりわけ肘が側壁部によって広げられなくなることを効果的に回避することができる。
【0102】
上述したように、突出部40の下面40aの、当該下面40aを含む突出部40が含まれる側壁部と対向する側壁部へ向けた突出長さは、5mm以上50mm以下でもよく、15mm以上30mm以下でもよい。このように突出長さを調節することによって、下面40aを下方から安定して支持することができる。これによれば、下面40aを用いて筐体本体20をより安定して保持できる。
【0103】
以上に説明してきた一実施の形態において、収容体15は、上方開口20Aを有する筐体本体20を含む。筐体本体20は、第1方向D1に互いに対向する第1側壁部21及び第2側壁部22を含む。第1側壁部21は、第2側壁部22へ向けて第1方向D1に突出した第1突出部41を含む。第1突出部41は、第1側壁部21の上縁21aに沿って延び下方を向く第1下面41aを含む。第2側壁部22は、第1側壁部21へ向けて第1方向D1に突出した第2突出部42を含む。第2突出部42は、第2側壁部22の上縁22aに沿って延び下方を向く第2下面42aを含む。この具体例によれば、第1突出部41に設けられた第1下面41a、及び、第2突出部42に設けられた第2下面42aを下方から支持することによって、筐体本体20を安定して保持できる。筐体本体20を安定して保持することによって、筐体本体20を安定して運ぶことができる。また、この具体例によれば、収容空間15Sに位置する突出部40及び下面40aを利用して筐体本体20を保持することにより、狭い収容スペースに筐体本体20を配置することができる。したがって、収容体15の運搬を容易にすることができる。
【0104】
具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述の具体例が一実施の形態を限定しない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施でき、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。
【0105】
上述した一具体例において、突出部40の下面40aに作業者P1,P2の指が掛けられることによって、筐体本体20は保持されていたが、これに限られない。筐体本体20は、突出部40の下面40aにフックが掛けられることで保持されてもよい。
【0106】
上述した収容体15の一具体例において、下面40aは平板状の形状を有していたが、これに限られない。下面40aには、作業者Pの指が掛けられる表面形状が設けられてもよい。一例として、下面40aは、上方に凹んだ凹部40sを含んでもよい。また、他の例として、下面40aには、滑り止めが設けられてもよい。滑り止めは、凹凸形状を含んでもよい。これらの具体例によれば、下方から下面40aをより安定して支持できる。これにより、筐体本体20をより安定して保持できる。
【符号の説明】
【0107】
100:蓄電素子ユニット付き建物、1:建物、2:床、3:収容スペース、3A:上方開口、4:設置底壁、5:収容壁、10:蓄電素子ユニット、11:蓄電素子モジュール、12:ストッパ、13:制御モジュール、15:収容体、15S:収容空間、20:筐体本体、20A:上方開口、21:第1側壁部、21a:上縁、22:第2側壁部、22a:上縁、23:第3側壁部、23a:上縁、24:第4側壁部、25:蓋部、30A:側壁パネル貫通穴、31:第1側壁パネル、32:第2側壁パネル、33:第3側壁パネル、34:第4側壁パネル、40:突出部、40a:下面、40b:支持面、40c:接続面、40s:凹部、41:第1突出部、41a:第1下面、41b:第1支持面、41c:第1接続面、41D:距離、41H:距離、42:第2突出部、42a:第2下面、42b:第2支持面、42c:第2接続面、43:第3突出部、43a:第3下面、43b:第3支持面、43c:第3接続面、43D:距離、43H:距離、44:第4突出部、44a:第4下面、44b:第4支持面、44c:第4接続面、51:上方フレーム、52:下方フレーム、53:上下フレーム、54:側パネル、54A:側パネル貫通穴、541:第1側パネル、542:第2側パネル、543:第3側パネル、544:第4側パネル、D1:第1方向、D2:第2方向、D3:第3方向、DX:X方向、DY:Y方向、DZ:Z方向、LX1:隙間、LX2:隙間、LY1:隙間、LY2:隙間、P:作業者、P1:作業者、P2:作業者
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11