(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178059
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】設定装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231207BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091106
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 真衣子
(72)【発明者】
【氏名】森下 真幸
(72)【発明者】
【氏名】合田 晶生
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】無線通信機器と無線端末との無線通信範囲を簡易に設定する設定装置を提供する。
【解決手段】決済システムにおいて、店舗機器20の通信範囲設定部23は、店舗機器20の位置を基準とし、店舗機器20と携帯端末10とが決済サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する。通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された複数の携帯端末10の相対的な位置を境界とする無線通信範囲を設定する。例えば、通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された8つの位置を破線で結んで構成される直方体の内部空間を、店舗機器20の無線通信範囲として設定する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器に対する、複数の位置に配置された無線端末の相対的な位置を、無線によって特定する位置特定部と、
前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記位置特定部により特定された複数の前記無線端末の相対的な位置を境界とする前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部と
を備えることを特徴とする設定装置。
【請求項2】
利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器の位置から空間を撮像したデータであって、当該位置からの深度を含むデータを取得する取得部と、
前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記データにおいて撮像された空間を含む前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部と
を備えることを特徴とする設定装置。
【請求項3】
利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器の位置から、複数の位置に配置された物体を含む空間を撮像したデータを取得する取得部と、
前記データに基づいて、前記無線通信機器に対する複数の前記物体の相対的な位置を特定する位置特定部と、
前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記位置特定部により特定された複数の前記物体の相対的な位置を境界とする前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部と
を備えることを特徴とする設定装置。
【請求項4】
前記通信範囲設定部は、複数の前記無線端末又は前記物体が配置された位置が2次元平面上の位置である場合には、前記位置特定部により特定された位置を3次元空間に拡張して前記無線通信範囲を設定する
ことを特徴とする請求項1又は3に記載の設定装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記データにおいて撮像された空間において指定された位置を取得し、
前記通信範囲設定部は、前記データにおいて撮像された空間において指定された前記位置を境界とする前記無線通信範囲を設定する
ことを特徴とする請求項2記載の設定装置。
【請求項6】
前記通信範囲設定部により設定された前記無線通信範囲を現実空間に重ね合わせて表示する表示部を備える
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の設定装置。
【請求項7】
前記通信範囲設定部は、前記表示部により表示された前記無線通信範囲を調整する操作に応じて、当該無線通信範囲を設定する
ことを特徴とする請求項6に記載の設定装置。
【請求項8】
複数の前記無線通信機器の各々に対する前記無線通信範囲が重複しているか否かを判断する判断部
を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の設定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機器による無線通信の範囲を設定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子的に決済を行うための技術として、例えば特許文献1には、顧客携帯端末が、店舗携帯端末から店舗識別情報及び商品情報を読み取り、店舗識別情報、商品情報及び顧客に対応する決済用識別情報を含む決済依頼情報を決済サーバに送ると、決済サーバはこの決済依頼情報に基づいて決済を行う仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年は、例えばUWB(Ultra Wide Band)と呼ばれるような、比較的精度が高い測距機能を備えた無線通信技術が普及しつつある。そこで、例えば店舗に設置されたレジスタ等の無線通信機器が、顧客が携帯するスマートホン等の無線端末と無線通信を行って電子決済のための情報を遣り取りするようなケースにおいて、レジスタの位置を基準とした或る空間の範囲に存在するスマートホンを顧客が所持しているものとみなして、このスマートホンとのみ無線通信を行う、というような仕組みが考えられる。
【0005】
しかし、このようなレジスタの位置を基準とした無線通信範囲を設定する作業は容易ではなく、例えばメジャーや分度器等の器具を用いて手作業で行う必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、無線通信機器と無線端末との無線通信範囲を簡易に設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器に対する、複数の位置に配置された無線端末の相対的な位置を、無線によって特定する位置特定部と、前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記位置特定部により特定された複数の前記無線端末の相対的な位置を境界とする前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部とを備えることを特徴とする設定装置を提供する。
【0008】
また、本発明は、利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器の位置から空間を撮像したデータであって、当該位置からの深度を含むデータを取得する取得部と、前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記データにおいて撮像された空間を含む前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部とを備えることを特徴とする設定装置を提供する。
【0009】
また、本発明は、利用者によって所持された状態でサービスに利用される無線端末と無線通信を行う無線通信機器の位置から、複数の位置に配置された物体を含む空間を撮像したデータを取得する取得部と、前記データに基づいて、前記無線通信機器に対する複数の前記物体の相対的な位置を特定する位置特定部と、前記無線通信機器の位置を基準とし、前記無線通信機器と前記無線端末とが前記サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する通信範囲設定部であって、前記位置特定部により特定された複数の前記物体の相対的な位置を境界とする前記無線通信範囲を設定する通信範囲設定部とを備えることを特徴とする設定装置を提供する。
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無線通信機器と無線端末との無線通信範囲を簡易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る決済システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る携帯端末10のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係るサーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る決済システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態において店舗機器20による無線通信範囲を設定するための作業を説明するための模式図である。
【
図7】第1実施形態に係る決済システム1の動作例を示すシーケンス図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。
【
図9】第2実施形態に係る決済システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図10】本発明の第3実施形態に係る店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。
【
図11】第3実施形態に係る決済システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図12】第3実施形態において店舗機器20による無線通信範囲を設定するための作業を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の決済システム1の一例を示す図である。決済システム1は、ユーザが携帯する携帯端末10と、商業店舗等に設置された店舗機器20と、決済に関する各種データを保持して電子的な決済処理を行うサーバ装置30と、無線通信網又は有線通信網を含む通信網2とを備えている。
図1には、携帯端末10、店舗機器20及びサーバ装置30を1つずつ示しているが、これらはそれぞれ複数であってもよい。この第1実施形態において、携帯端末10は、利用者(顧客)によって所持された状態で決済サービスに利用される「無線端末」に相当し、店舗機器20は、携帯端末10と無線通信を行う「無線通信機器」に相当する。
【0013】
現在普及している決済システムにおいては、例えばユーザが自身の携帯端末を店舗機器に近づける(つまり、携帯端末を店舗機器にかざす)という行為を行うことで、そのユーザが決済を行うことを意図しているユーザであることを明示し、そしてNFC(Near field communication)等による非接触通信を介した電子決済を行っている。これに対し、この第1実施形態では、ユーザが携帯端末を店舗機器にかざすという行為を行わなくても、例えば携帯端末を自身の衣類のポケットや鞄の中に入れたままで電子決済を行い得るようになっている。このようにユーザが携帯端末を店舗機器にかざす必要のない決済をタッチレス決済という。
【0014】
図2は、携帯端末10のハードウェア構成を示す図である。携帯端末10は、例えばスマートホン、ウェアラブル端末又はタブレット端末などの、ユーザが携帯可能なコンピュータである。携帯端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、ネットワーク無線通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、スマートカード1007、UWB(Ultra Wide Band)通信装置1008、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。これらの各装置は図示せぬ電池から供給される電力によって動作する。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。携帯端末10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、携帯端末10を構成してもよい。
【0015】
携帯端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、ネットワーク無線通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0016】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0017】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及びネットワーク無線通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。携帯端末10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介して通信網2から携帯端末10に送信されてもよい。
【0018】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0019】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0020】
ネットワーク無線通信装置1004は、例えばLTE(Long Time Evolution)等の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。ネットワーク無線通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどは、ネットワーク無線通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0021】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、カメラなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0022】
スマートカード1007は、電子決済を行うためのデータを記憶する記憶媒体である。スマートカード1007は、例えばこのスマートカード1007の識別子や店舗機器20との間で認証を行うための認証情報等を記憶している。本実施形態では、携帯端末10とスマートカード1007とが1対1に対応している。よって、スマートカード1007の識別子は、携帯端末10の識別子として用いることができる。
【0023】
UWB通信装置1008は、UWB(Ultra Wide Band)の通信規格に従ってコンピュータ間の無線通信(以下、UWB通信という)を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。UWBでは、測位、レーダー、無線通信の3つの機能が実現可能であり、特に本実施形態では、測位及び無線通信の機能を利用する。UWBによる測位の精度は比較的高いことが知られている。また、UWBによる無線通信は、例えばNFCによる無線通信に比べて、その通信距離が長いことが知られている。このため、ユーザが携帯端末10を自身の衣類のポケットや鞄の中に入れた状態であっても、携帯端末10と店舗機器20との間でUWBによる無線通信が実現可能になっている。
【0024】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0025】
携帯端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0026】
図3は、店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。店舗機器20は、店舗において操作される情報処理装置である。店舗機器20は、例えばPOS(Point of Sales)レジスタと一体に構成されたコンピュータ又はPOSレジスタに接続されたコンピュータであってもよいし、いわゆる決済端末と呼ばれるコンピュータであってもよい。店舗機器20のハードウェア構成は、
図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、店舗機器20を構成してもよい。
【0027】
店舗機器20は、物理的には、プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、ネットワーク通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006、UWB通信装置2007及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。店舗機器20のプロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、UWB通信装置2007は、本発明に係る「設定装置」として機能する。
【0028】
店舗機器20における各機能は、プロセッサ2001、メモリ2002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ2001が演算を行い、ネットワーク通信装置2004又はUWB通信装置2007による通信を制御したり、メモリ2002及びストレージ2003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、ネットワーク通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006、UWB通信装置2007及びこれらを接続するバスは、携帯端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、ネットワーク無線通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、UWB通信装置1008及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様である。ただし、ネットワーク通信装置2004は、携帯端末10のネットワーク無線通信装置1004のような無線通信の通信規格に従って通信を行うためのハードウェアである必要はなく、任意の有線通信の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であってもよい。
【0029】
図4は、サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置30のハードウェア構成は、
図4に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、サーバ装置30を構成してもよい。
【0030】
サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、ネットワーク通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、ネットワーク通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、ネットワーク通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006、及びこれらを接続するバスは、店舗機器20について説明したプロセッサ2001、メモリ2002、ストレージ2003、ネットワーク通信装置2004、入力装置2005、出力装置2006及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様である。
【0031】
図5は、決済システム1の機能構成の一例を示す図である。店舗機器20において、無線通信部21は携帯端末10とUWB通信を行う。
【0032】
店舗機器20において、位置特定部22は、店舗機器20に対して複数の位置に配置された携帯端末10の相対的な位置をUWB通信の測位機能を用いて特定する。ここでいう携帯端末10とは、店舗において決済の意図がある利用者によって携帯される携帯端末ではなく、店舗機器20による無線通信範囲を設定する作業者が利用する携帯端末のことである。
【0033】
ここで、
図6は、店舗機器20の無線通信範囲を設定するための作業を説明するための模式図である。店舗機器20の無線通信範囲を設定する作業者は、その無線通信範囲の内/外を区切る境界に相当する位置に携帯端末10を配置した状態で店舗機器20を操作し、携帯端末10の相対的な位置をUWB通信の測位機能により特定させる。
図6では、ほぼ直方体に相当する無線通信範囲を設定するべく、その直方体の頂点に相当する8つの位置に携帯端末10を配置し、その各位置を特定するときの様子を例示している。このとき、作業者は、8つの携帯端末10を用意しておき、これらを直方体の頂点に相当する8つの位置に配置して、その各位置を一斉に特定するようにしてもよい。また、例えば1つの携帯端末10を直方体の頂点に相当する8つの位置のいずれかに配置してその位置を特定するという作業を8回繰り返すことで、その頂点に相当する8つの位置を順次特定するようにしてもよい。
【0034】
図5の説明に戻り、店舗機器20において、通信範囲設定部23は、店舗機器20の位置を基準とし、店舗機器20と携帯端末10とが決済サービスを行うために無線通信する無線通信範囲を設定する。具体的には、通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された複数の携帯端末10の相対的な位置を境界とする無線通信範囲を設定する。例えば
図6の例では、通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された8つの位置を破線で結んで構成される直方体の内部空間を、店舗機器20の無線通信範囲として設定する。
【0035】
一般に利用者がPOSレジスタ等の店舗機器20において決済行為を行うときは、例えば購入したい商品を持って店舗機器20まで運んでいき、その店舗機器20の前で決済が完了するまで待機する。つまり、決済の意図がある利用者は店舗機器20の前で待機することになるから、店舗機器20のUWB通信装置2007と上記利用者の身体とがおおよそ決められた位置関係となる。一例を挙げると、例えば店舗機器20のUWB通信装置2007の正面において、そのUWB通信装置2007から30~100センチ離れた位置に利用者がUWB通信装置2007に対面した状態で立つという位置関係になる。
【0036】
通信範囲設定部23によって設定される無線通信範囲は、上記のように決済の意図がある利用者が決済を行うために、店舗機器20に対しておおよそ決められた位置に立っているときに、その利用者が手に持ったり鞄に入れたりしている携帯端末10が存在しているであろうと予想される空間の範囲に相当する。店舗機器20の位置から見て、店舗に来店した利用者(顧客)が携帯する携帯端末10の位置がこの無線通信範囲に属するときに、店舗機器20は、その携帯端末10との間で、スマートカード1007に記憶された情報を用いた決済のためのUWB通信を行う。一方、店舗機器20の位置から見て、店舗に来店した利用者(顧客)が携帯する携帯端末10の位置がこの無線通信範囲に属しないときに、店舗機器20はその携帯端末10と上記のようなUWB通信を行わない。
【0037】
店舗機器20において、決済データ通信部24は、サーバ装置30との間で、周知の手順に従い、決済に関するデータ通信を行う。この決済に関するデータ通信には、例えば携帯端末10のスマートカード1007に記憶された識別子を用いた認証や決済金額の通知等が含まれる。そして、サーバ装置30は、上記端末識別子に対応する銀行口座やクレジットカードを用いて決済金額をユーザから徴収するために、銀行やクレジットカード会社等の金融機関に対して決済金額等を通知する処理を行う。なお、サーバ装置30そのものが金融機関の管理下にある場合や、サーバ装置30がユーザによりプリペイドされた残高を管理している場合や、サーバ装置30がユーザに付与するポイントと呼ばれる価値情報で決済する場合は、サーバ装置30自身が上記の端末識別子に対応付けて決済金額等を登録する等の処理を行えばよい。
【0038】
[動作]
次に、
図7を参照して、店舗機器20が携帯端末10との無線通信範囲を設定する動作について説明する。
図7において、店舗機器20による無線通信範囲を設定する作業者は、その無線通信範囲の境界に相当する位置に携帯端末10を配置した状態で、店舗機器20を操作して、携帯端末10の位置を特定することを指示する。店舗機器20の位置特定部22は、この操作を受け付けると(ステップS11)、携帯端末10とUWB通信を行い(ステップS12)、携帯端末10の相対的な位置をUWB通信の測位機能により特定する(ステップS13)。このような位置特定処理が、店舗機器20の無線通信範囲を設定するために十分となる回数、繰り返し行われる。この後、通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された複数の携帯端末10の相対的な位置を境界とする無線通信範囲を設定し、記憶する(ステップS14)。店舗機器20は、店舗に来店した利用者が携帯する携帯端末10の位置をUWB通信の測位機能により測位し、その位置がこの無線通信範囲に属するときには、その携帯端末10との間で、スマートカード1007に記憶された情報を用いた決済のためのUWB通信を行うことになる。
【0039】
以上説明した第1実施形態によれば、無線通信機器に相当する店舗機器20と無線端末に相当する携帯端末10との無線通信範囲を、例えばメジャーや分度器等の器具を用いて行う場合に比べて、簡易に設定することが可能となる。
【0040】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、店舗機器20の無線通信範囲を設定する方法が第1実施形態と異なる。
【0041】
図8は、第2実施形態に係る店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。第1実施形態と異なる点は、店舗機器20の入力装置2005が、撮像装置及び深度センサを含む点である。撮像装置によって撮像された画像データは、深度センサによって検出された撮像装置の位置からの深度(乃至距離)を含んでいる。
【0042】
図9は、第2実施形態に係る決済システム1の機能構成を示す図である。店舗機器20の無線通信範囲を設定する作業者は、店舗機器20を操作して、設定したい無線通信範囲に相当する空間を撮像させる。店舗機器20の取得部25は、店舗機器20の位置から空間を撮像した画像データであって、その店舗機器20の位置から撮像された画像の各位置までの深度を含むデータを取得する。
【0043】
通信範囲設定部26は、上記画像データにおいて撮像された空間の全範囲を含むような無線通信範囲を設定する。上述したように、店舗機器20の位置から空間を撮像した画像データは、その店舗機器20の位置から撮像された画像の各位置までの深度を含んでいるから、店舗機器20に対する、撮像された空間の各位置を特定可能である。よって、通信範囲設定部26は、撮像された空間の各位置の集合を、店舗機器20の無線通信範囲として設定する。例えば画像データにおける撮像領域が矩形である場合、撮像された空間においてその矩形の頂点に相当する位置を特定し、店舗機器20の位置からこれらの各頂点に相当する位置を結ぶ線分、及び、これら各頂点に相当する位置を線分で結んだ面によって囲まれた空間が、店舗機器20の無線通信範囲として設定される。このように第2実施形態では、撮像した空間の各位置を深度センサで特定することで、無線通信範囲を設定する。
【0044】
以上説明した第2実施形態によれば、無線通信機器に相当する店舗機器20と無線端末に相当する携帯端末10との無線通信範囲を、例えばメジャーや分度器等の器具を用いて行う場合に比べて、簡易に設定することが可能となる。また、第2実施形態では、第1実施形態で必要とされていた、無線通信範囲を設定するための携帯端末10が不要である。
【0045】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、店舗機器20の無線通信範囲を設定する方法が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
【0046】
図10は、第3実施形態に係る店舗機器20のハードウェア構成を示す図である。第1実施形態と異なる点は、店舗機器20の入力装置2005が、撮像装置を含む点である。
【0047】
図11は、第3実施形態に係る決済システム1の機能構成を示す図である。店舗機器20の無線通信範囲を設定する作業者は、その無線通信範囲の内/外を区切る境界に相当する位置に、例えば所定のQRコード(登録商標)が記されたカード等の物体を配置し、その状態で店舗機器20を操作して、設定したい無線通信範囲に相当する空間を撮像させる。例えば前述した
図6における携帯端末10の位置に上記の物体を配置するといった具合である。このとき、作業者は、8つの物体を用意しておき、これらを直方体の頂点に相当する8つの位置に配置して、その各位置を一斉に特定するようにしてもよい。また、例えば1つの物体を直方体の頂点に相当する8つの位置のいずれかに配置してその位置を特定するという作業を8回繰り返すことで、その頂点に相当する8つの位置を順次特定するようにしてもよい。
【0048】
取得部27は、店舗機器20の位置から、複数の位置に配置された物体を含む空間を撮像した画像データを取得する。
【0049】
位置特定部28は、取得部27により取得された画像データに基づいて、店舗機器20に対する複数の物体の相対的な位置を特定する。具体的には、位置特定部28は、取得部27により取得された画像データにおいて、例えば撮像装置の位置を原点とした3次元の座標軸を設定するとともに、QRコード(登録商標)に基づいて各物体を認識して、各物体の3次元の座標値を特定する。
【0050】
通信範囲設定部29は、位置特定部28により特定された複数の物体の相対的な位置を境界とする無線通信範囲を設定する。例えば
図6の例では、通信範囲設定部23は、位置特定部22により特定された8つの位置を破線で結んで構成される直方体の内部空間を、店舗機器20の無線通信範囲として設定する。このように第3実施形態では、無線通信範囲の境界に相当する位置に配置した物体の位置を特定して無線通信範囲を設定する。
【0051】
以上説明した第3実施形態によれば、無線通信機器に相当する店舗機器20と無線端末に相当する携帯端末10との無線通信範囲を、例えばメジャーや分度器等の器具を用いて行う場合に比べて、簡易に設定することが可能となる。
【0052】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
[変形例1]
上述した第1実施形態において、作業者は携帯端末10を、無線通信範囲に相当する床面にのみ配置するようにしてもよい。そして、通信範囲設定部23は、床面に配置された携帯端末10の各位置から上方に対して所定の範囲(
図12に例示するように、例えば床面に配置された携帯端末10の各位置から上方に対して、50センチ以上120センチ以内の範囲)を無線通信範囲に設定する。第3実施形態においても同様に、通信範囲設定部29は、床面に配置された物体の各位置から上方に対して所定の範囲を無線通信範囲に設定するようにしてもよい。
【0053】
このように、店舗機器20において、通信範囲設定部は、複数の無線端末又は物体が置かれた位置が2次元平面上の位置である場合には、位置特定部により特定された位置を3次元空間に拡張して無線通信範囲を設定するようにしてもよい。これにより、複数の無線端末又は物体を配置する手間を削減することができる。
【0054】
[変形例2]
上述した第2実施形態において、通信範囲設定部26は、画像データにおいて撮像された空間の全範囲を含むような無線通信範囲を設定していたが、この空間の一部の範囲のみを無線通信範囲として設定するようにしてもよい。具体的には、店舗機器20の撮像装置によって撮像された画像を店舗機器20において表示し、作業者が表示されている画像の任意の位置を、無線通信範囲の境界に相当する位置として指定することができるようにしてもよい。この場合、店舗機器20は画像表示とタッチ操作が可能なタッチスクリーンを備えることが望ましい。そして、店舗機器20において、取得部25は、画像データにおいて撮像された空間において指定された位置を取得し、通信範囲設定部26は、画像データにおいて撮像された空間において指定された位置を境界とする無線通信範囲を設定する。これにより、作業者が望むような空間を無線通信範囲に設定することが可能となる。
【0055】
[変形例3]
上述した第1実施形態、第2実施形態又は第3実施形態において、いったん設定した無線通信範囲をいわゆるAR(Augmented Reality)によって表示することで、作業者がその無線通信範囲の位置又は大きさを視覚的に容易に確認することができるようにしてもよい。つまり、店舗機器20は、通信範囲設定部により設定された無線通信範囲を現実空間に重ね合わせて表示する表示部を備えるようにしてもよい。
【0056】
[変形例4]
上記変形例3において、ARによって表示した無線通信範囲の位置又は大きさを作業者による操作で調整可能とするすることができるようにしてもよい。この場合、店舗機器20は画像表示とタッチ操作が可能なタッチスクリーンを備えることが望ましい。そして、店舗機器20において、通信範囲設定部は、表示部により表示された無線通信範囲を調整する操作に応じて、その無線通信範囲を設定するようにしてもよい。これにより、いったん設定した無線通信範囲の位置又は大きさを容易且つ適切に変更することが可能となる。
【0057】
[変形例5]
店舗においては、複数の店舗機器20が隣り合う位置に設置されている場合がある。この場合において、各店舗機器20について設定した無線通信範囲が重複すると、いずれかの店舗機器20が予期せぬ携帯端末10と無線通信を行ってしまう可能性がある。そこで、上述した第1実施形態、第2実施形態又は第3実施形態において、複数の店舗機器20について設定した無線通信範囲が重なっていないかどうかを判断することができるようにしてもよい。具体的には、店舗機器20は、各店舗機器20間の相対位置と、各店舗機器20に対応する各無線通信範囲の相対位置とに基づいて、各無線通信範囲の絶対位置を算出し、その絶対位置に基づいて、複数の店舗機器20の各々に対する無線通信範囲が重複しているか否かを判断する判断部を備える。これにより、いずれかの店舗機器20が予期せぬ携帯端末10と無線通信を行ってしまう可能性を低減することが可能となる。
【0058】
[変形例6]
本発明に係る無線通信機器は、実施形態で例示したPOSレジスタ等の店舗機器以外の機器であってもよい。例えば、本発明に係る無線通信機器は、公共交通機関等の設備を利用する交通サービスを提供するためのゲートに備えられた機器であってもよい。この場合、ゲートに備えられた無線通信機器は、ゲートに近づいてくる利用者が携帯する携帯端末10の位置が、設定された無線通信範囲に属するときに、その携帯端末10との間で無線通信を行ってゲートを開くなどを行う。これにより、利用者が設備内に入場可能となる。
【0059】
[変形例7]
上記実施形態で用いた無線通信の規格は、必ずしもUWBに限定されない。例えば上記第1実施形態では、店舗機器20の無線通信範囲を設定するときに用いる無線通信の通信規格と、店舗機器20が携帯端末10と決済のために無線通信を行うときの通信規格として、いずれも共通のUWBを用いていた。これを例えば店舗機器20の無線通信範囲を設定するときに用いる無線通信の通信規格をUWBとし、店舗機器20が携帯端末10と決済のために無線通信を行うときの通信規格をブルートゥース(登録商標)としてもよい。つまり、前者と後者の通信規格は異なっていてもよい。
【0060】
[その他の変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0061】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信制御部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0062】
例えば、本開示の一実施の形態における店舗機器などは、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0063】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0064】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0065】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0066】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0067】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0068】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0069】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0070】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0071】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0072】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0073】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0074】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0075】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0076】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1:決済システム、2:通信網、10:携帯端末、1001:プロセッサ、1002:メモリ、1003:ストレージ、1004:ネットワーク無線通信装置、1005:入力装置、1006:出力装置、1007:スマートカード、1008:UWB通信装置、20:店舗機器、21:無線通信部、22:位置特定部、23:通信範囲設定部、24:決済データ通信部、25:取得部、26:通信範囲設定部、27:取得部、28:位置特定部、29:通信範囲設定部、2001:プロセッサ、2002:メモリ、2003:ストレージ、2004:ネットワーク通信装置、2005:入力装置、2006:出力装置、2007:UWB通信装置、30:サーバ装置、3001:プロセッサ、3002:メモリ、3003:ストレージ、3004:ネットワーク通信装置、3005:入力装置、3006:出力装置。