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特開2023-178090車載用ドリンクホルダー形成シート体及び車載用ドリンクホルダー
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  • 特開-車載用ドリンクホルダー形成シート体及び車載用ドリンクホルダー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178090
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】車載用ドリンクホルダー形成シート体及び車載用ドリンクホルダー
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/10 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
B60N3/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091153
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】522221460
【氏名又は名称】野口 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100090985
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100093388
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 喜三郎
(74)【代理人】
【識別番号】100206302
【弁理士】
【氏名又は名称】落志 雅美
(72)【発明者】
【氏名】野口 剛
【テーマコード(参考)】
3B088
【Fターム(参考)】
3B088LA03
3B088LB07
(57)【要約】
【課題】大口径容器の飲料を収納したいときにだけ使用でき、使用しない時には省スペースに保管ができる車載用ドリンクホルダーを形成できるシート体を提供する。
【解決手段】ドリンクホルダーのドリンク収納部の外径の拡張機能を備えた車載用ドリンクホルダーを形成するためのシート体であって、既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の内径と略等しい筒状の挿入部を形成する挿入部形成部材と、既存のドリンクホルダーの外径より大きい口径の筒状の大口径容器収納部を形成するための長さを有する大口径容器収納部材を備え、前記挿入部形成部材の上辺と、大口径容器収納部の下辺の一部が連結され、一枚の可撓性素材で一体に形成されてなる車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリンクホルダーのドリンク収納部の外径の拡張機能を備えた車載用ドリンクホルダーを形成するためのシート体であって、
既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の内径と略等しい口径の筒状の挿入部を形成するための長さを有する挿入部形成部材と、
既存のドリンクホルダーの外径より大きい口径の筒状の大口径容器収納部を形成するための長さを有する大口径容器収納部材を備え、
前記挿入部形成部材の上辺と、大口径容器収納部の下辺の一部が連結され、一枚の可撓性素材で一体に形成されてなることを特徴とする車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【請求項2】
前記挿入部形成部材及び大口径容器収納部形成部材の長手方向の一方短辺部に、嵌込用の嵌込片を備え、長手方向の他方短辺部に前記嵌込片を嵌め込むための嵌込口を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシート体で形成される車載用ドリンクホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用ドリンクホルダー形成シート体にかかり、既存のドリンクホルダーに挿入して大口径容器の飲料を収納する大口径容器飲料収納部を形成するための車載用ドリンクホルダーを形成するシート体及びこのシート体により形成される車載用ドリンクホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
車内で飲料が入った容器を保持するドリンクホルダーとしては、あらかじめ車内に備えられたもの(純正ドリンクホルダー)、エアコンの吹出口にクリップ等で取り付けるもの、粘着テープ等でダッシュボード等に貼着して固着するものなど様々な構造のものが利用されている。
これらは、いずれも飲料の入った缶やペットボトル、紙パックを収納する収納口を備え、前記収納口は、一般に広く普及している飲料の容器が保持でき、かつ運転中でも取り出しやすい大きさに形成される。
【0003】
ところで、飲料を入れる容器の形態は様々であり、また内容量によって大きさも異なっている。
そのため、車載用ドリンクホルダーも、大きさの異なる飲料容器を保持できるように、改良がなされてきた。
例えば、特許文献1には、ドリンク容器の太さに応じて開口部の大きさが可変に構成されたホルダに関し、「エアコンの吹き出し口のルーバーに装着可能なルーバー装着部と、ドリンク容器を載置する底部及びドリンク容器の側面を支持する胴部とを備えドリンク容器を上記吹き出し口からの冷風又は温風に接触可能に保持するホルダ本体とからなる」ドリンクホルダが開示されている。このホルダ本体の胴部には、少なくともその一部に、ホルダ本体内部に彎曲自在な可撓性部材からなるホルダ部材が設けられ、このホルダ部材の彎曲により、ホルダ本体の上面開口を制限し、大きさ(太さ)の異なる飲料容器が保持できる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-216765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記、特許文献1に開示されたドリンクホルダであれば、外径約53mmの細缶、外径約66mmの太缶のいずれも収納可能であり、また、500mlのペットボトルは、外径がおよそ65~66mmであり、これも収納可能となっていて、いろいろな大きさの飲料容器が保持できる。
【0006】
しかし、このように様々な大きさの飲料容器を保持できる構成であっても、せいぜい外径67mm程度、すなわち500~600mlのペットボトルの収納が上限であって、外径が約87~90mmとなる1.5リットル以上のペットボトルの収納はできない。
そのため、1.5リットル以上の大口径容器の飲料を選択したい場合でも、車載用ドリンクホルダーには収納できないことを理由に除外しなければならないということが生じている。
【0007】
一方、大口径容器を収納できる形状のドリンクホルダーを形成しようとすると、全体が大きなものとなり設置場所が限られたり、見栄えがよくない。
また、大口径容器を収納できる収納口を備えるドリンクホルダーに通常サイズの飲料容器を収納すると、収納口が大きすぎて安定して収納することができないという問題が生じる。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題を解決するべく、大口径容器の飲料を収納したいときにだけ使用でき、使用しない時には省スペースに保管ができる車載用ドリンクホルダーを形成できるシート体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明の車載用ドリンクホルダー形成シート体の代表的な構成を以下に記述する。なお、ここでは、本発明の理解を容易にするために、後述する実施例の図面に用いられる参照符号を付してあるが、本発明は、この参照符号で示される構成に限定されるものではない。
【0010】
〔1〕ドリンクホルダーのドリンク収納部の外径の拡張機能を備えた車載用ドリンクホルダーを形成するためのシート体(1)であって、
既存のドリンクホルダー(90)のドリンク収納部の内径(X1)と略等しい口径(Y)の筒状の挿入部(20)を形成するための長さを有する挿入部形成部材(2)と、
既存のドリンクホルダー(90)の外径(X2)より大きい口径(Z)の筒状の大口径容器収納部(30)を形成するための長さを有する大口径容器収納部材(3)を備え、
前記挿入部形成部材(2)の上辺(2’)と、大口径容器収納部(3)の下辺(3’)の一部が連結され、一枚の可撓性素材で一体に形成されてなることを特徴とする車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【0011】
〔2〕前記挿入部形成部材(2)及び大口径容器収納部形成部材(3)の長手方向の一方短辺部(2a、3a)に、嵌込用の嵌込片(2b、3b)を備え、長手方向の他方短辺部(2c、3c)に前記嵌込片(2b、3b)を嵌め込むための嵌込口(2d、3d)を備えてなることを特徴とする前記〔1〕に記載の車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【0012】
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の車載用ドリンクホルダー形成シート体(1)により形成される車載用ドリンクホルダー(10)。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体及び車載用ドリンクホルダーによれば以下の効果が発揮される。
〔1〕本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体は、
既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の内径と略等しい口径の筒状の挿入部を形成するための長さを有する挿入部形成部材と、
既存のドリンクホルダーの外径より大きい口径の筒状の大口径容器収納部を形成するための長さを有する大口径容器収納部材を備え、
前記挿入部形成部材の上辺と大口径容器収納部形成部材の下辺の一部が連結され一枚の可撓性素材で一体に形成されてなるので、
大口径容器の飲料を収納したい時に、前記挿入部形成部材で挿入部を形成し、大口径容器収納部形成部材で飲料容器収納部を形成し、前記挿入部を既存のドリンクホルダーの収納口に挿入して設置するだけで、既存のドリンクホルダーの上方に大口径容器が収納可能な飲料容器収納部ができ、安定して大口径容器の飲料を収納することができる。
【0014】
また、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体は、挿入部形成部材及び大口径容器収納部形成部材の長手方向の一方短辺部に、嵌込用の嵌込片を備え、長手方向の他方短辺部に前記嵌込片を嵌め込むための嵌込口を備えてなるので、嵌込片を嵌込口に嵌入するだけで、筒状の挿入部及び大口径容器収納部を形成することができ、複雑な組み立て等をする必要なく、簡単に車載用ドリンクホルダーを提供することができる。
また、嵌込片を嵌込口から引き出せば一枚のシート体に戻るので、不要時にはシートの状態にしておけば、どこにでも保管でき、保管のための大きなスペースは必要ない。
【0015】
そして、前記車載用ドリンクホルダー形成シート体で形成される車載用ドリンクホルダーは、上記車載用ドリンクホルダー形成シート体の効果に加えて、筒状の挿入部を既存のドリンクホルダーに挿入するだけでよく、クリップで保持したり、粘着テープで貼着する必要はなく、使用時に簡単に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体の説明用外観図。
図2】本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体を組み立てて形成した車載用ドリンクホルダーの外観斜視図。
図3】本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体を組み立てて形成した車載用ドリンクホルダーの径の大きさの説明用図面。
図4】本発明に係る車載用ドリンクホルダーの使用例を示す説明用図面。
図5】本発明に係る車載用ドリンクホルダーの他の使用例を示す説明用図面。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体及び車載用ドリンクホルダーの実施形態を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
【実施例0018】
図1は、本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体の説明用外観図、図2は、本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体を組み立てて形成した車載用ドリンクホルダーの外観斜視図、図3は本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体を組み立てて形成した車載用ドリンクホルダーの径の大きさの説明用図面である。
図中、1は車載用ドリンクホルダー形成シート体(シート体ともいう。)、2は挿入部形成部材、2’は挿入部形成部材の上辺、2aは挿入部形成部材の長手方向の一方短辺部、2bは挿入部形成部材の嵌込用の嵌込片、2cは挿入部形成部材の長手方向の他方短辺部、2dは挿入部形成部材の嵌込口、2eは挿入部形成部材の長辺部、3は大口径容器収納部形成部材、3’は大口径容器収納部形成部材の下辺、3aは大口径容器収納部形成部材の長手方向の一方短辺部、3bは大口径容器収納部形成部材の嵌込用の嵌込片、3cは大口径容器収納部形成部材の長手方向の他方短辺部、3dは大口径容器収納部形成部材の嵌込口、3eは大口径容器収納部形成部材の長辺部、10は車載用ドリンクホルダー、20は挿入部、30は大口径容器収納部、90は既存のドリンクホルダーである。
また、X1は既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の内径、X2は既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の外径、Yは挿入部の口径、Zは大口径容器収納部の口径である。
なお、以下、口径は直径又は外径の総称として表す。
【0019】
本発明に係る車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、図1に示すように、挿入部形成部材2と大口径容器収納部形成部材3とが連結された一枚のシートで構成される。
連結は、挿入部形成部材2と大口径容器収納部形成部材3が分離しないように挿入部形成部材2の上辺2’と大口径容器収納部形成部材3の下辺3’の一部が連結される(図1のS部分)。
なお、車載用ドリンクホルダー形成シート体1の製造時には、挿入部形成部材2と大口径容器収納部形成部材3を一枚のシートで一体に型抜きし、挿入部形成部材2の上辺2’と大口径容器収納部形成部材3の下辺3’にあたる位置に一部を残して切れ込みをいれて製造するだけで、挿入部形成部材2と大口径容器収納部形成部材3の一部が連結した車載用ドリンクホルダー形成シート体1を製造することができる。
【0020】
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、可撓性を有する素材で形成される。本発明においては、前記シート体1の挿入部形成部材2と大口径容器収納部形成部材3を丸めて挿入部20及び大口径容器収納部30を形成するので、可撓性を有する樹脂板が好適である。例えば、樹脂板としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ナイロン等の板体が挙げられる。
また、上記シート体1の厚さは、1.0~5.0mm程度で、飲料が入った大口径容器を収納し、保持できる程度の強度を備える。
【0021】
前記挿入部形成部材2及び大口径容器収納部形成部材3は、長手方向の左右端部の短辺のうち、一方短辺部2a、3aに、嵌込用の嵌込片2b、3bを備える。そして、他方短辺部2c、3cに前記嵌込片2b、3bを嵌め込むための嵌込口2d、3dを備える。
そして、車載用ドリンクホルダー10を形成する場合には、挿入部形成部材2の前記挟込片2bを、挟込口2dに挟み込み、筒状の挿入部20を形成する。
また、大口径容器収納部30を形成する場合には、大口径容器収納部形成部材3の前記嵌込片3bを、嵌込口3dに嵌め込み、筒状の大口径容器収納部30を形成する。
なお、前記嵌込片2bを嵌込口2dに嵌み込んで筒状体を形成する方法は、もっとも組み立てやすく、製造コストを抑えることができ、保管時に引っかかりになるような部材がついていないため好適であるが、挿入部20及び大口径容器収納部30を筒状にするために短辺を留める方法は、これに限定されるものではなく、例えば、一方の短辺側に上辺から下辺に向かって、中央まで切り込みをいれ、他方の短辺側に下辺から上辺に向かって中央まで切り込みをいれ、両切り込みに短辺を挿入して筒状に形成する方法や、フックや面ファスナーで留める方法であってもよい。
【0022】
前記挿入部形成部材2の長手方向の長辺部2eの長さは、筒状の挿入部20を形成した際に、既存のドリンクホルダー90の内径(X1)よりわずかに小さい口径(外径)Yとなる長さで構成される。したがって、既存のドリンクホルダー90の大きさに合わせて挿入部形成部2の長辺部2eの長さは設定される。
同様に、挿入部形成部材2の短辺の長さは、既存のドリンクホルダー90の高さを基準に構成される。安定して既存のドリンクホルダー90に挿入部20を挿入して設置するため、既存のドリンクホルダー90の高さと同程度の長さが好ましい。
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、一枚のシートで構成されるので、筒状に形成する前に、大きさ(長さ)を調整して、その後車載用ドリンクホルダーに組み立てれば、様々な大きさ、形状の既存のドリンクホルダーに対応可能である。
【0023】
前記大口径容器収納部形成部材3の長手方向の長辺部3eの長さは、既存のドリンクホルダー(90)の外径(X2)より大きい口径(Z)で、収納する大口径容器8の外径(P)より大きい口径(Z)となる長さで設定される。
したがって、挿入する既存のドリンクホルダー90及び収納する大口径容器8の大きさを基準に構成される。
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、一枚のシートで構成されるので、筒状に形成する前に、大口径容器8の大きさ(直径及び高さ)を参照して調整して、その後車載用ドリンクホルダー10に組み立てれば、様々な大きさ、形状の大口径容器8の飲料に対応可能である。
【0024】
上記したように、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1のサイズ決めにあたっては、挿入部形成部材2については、挿入部20を挿入する既存のドリンクホルダー90のドリンク収容部の大きさを基準に算出される。
具体的には、挿入部形成部材の長辺部2eの長さは、
既存のドリンクホルダー90のドリンク収容部の円周(内径×3.14)+重なり部分(10~50mm)
で算出される。
また、挿入部形成部材の短辺部2a=既存のドリンクホルダー90のドリンク収容部の高さ
で算出される。
【0025】
そして、大口径容器形成部材3のサイズは、収納する大口径容器のドリンク8及び既存のドリンクホルダー90のドリンク収容部の大きさを基準に算出される。なお、大口径容器のドリンク8の直径は、紙パックの場合は最も長い辺の長さで算出する。
具体的には、大口径容器収納部形成部材3の長辺部3eの長さは、
既存のドリンクホルダー90の外周(外径×3.14)+重なり部分(10~50mm)及び、
大口径容器のドリンク8の外周(外径×3.14)+重なり部分(10~50mm)より
で算出され、算出された長さよりわずかに長く設定される。大口径容器のドリンク8の収納しやすさにもよるが、およそ5~20mm長く設定される。
また、大口径容器収納形成部材3の短辺部3aは、筒状にした際に、大口径容器のドリンク8が安定して収容できる程度の高さとなる程度の長さを備える。
【0026】
図1に示す実施例の場合、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、以下構成となっている。
挿入部形成部材2
長辺部2eの長さ 265~280mm
短辺部2aの長さ 45~55mm
(車載用ドリンクホルダーに組み立てた状態で)
挿入部20の直径 およそ70mm
挿入部20の高さ およそ50mm
大口径容器収納部形成部材3
長辺部3eの長さ 355~365mm
短辺部3aの長さ 85~95mm
(車載用ドリンクホルダーに組み立てた状態で)
大口径容器収納部30の直径 およそ100mm
大口径容器収納部30の高さ およそ90mm
【0027】
この大きさで車載用ドリンクホルダー形成シート体1を構成した場合、車載用ドリンクホルダー10に組み立てると、挿入部20の口径Yは70mm、大口径容器収納部の口径Zは100mmとなり、このサイズであれば、一般的な既存のドリンクホルダー90に挿入しやすく、また、大口径容器のドリンク8を収納しやすく好適である。
なお、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、収納するものの大きさを基準として、いかようにも大きさを設定できる構成となっているので、上記サイズに限定されるものではない。
【0028】
図4及び図5は、本発明に係る車載用ドリンクホルダーの使用例を示す説明用図面である。
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、図4(b)のように組み立てて使用する。図4は、大口径容器のドリンクとして2リットルのペットボトルを例としている(図4(a))。また、既存のドリンクホルダー90は粘着テープ等で固定して使用される一般的な大きさのものを例としている(図4(c))。
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1は、図4(b)のように組み立てて車載用ドリンクホルダー10を形成した後、既存のドリンクホルダー90に挿入部20を挿入する(図4(1))。
そうすると、既存のドリンクホルダー90の外径X2より大きい口径の大口径容器収納部30の下端部が既存のドリンクホルダー90の上端部に載置されたような状態で設置できる。そして、大口径容器のドリンク8を収容した際には、大口径容器のドリンク8の底面が、挿入部20の上端及び、既存のドリンクホルダー90の上端に支持されるように収納される(図4(2))。
したがって、大口径容器のドリンク8を安定して車載用ドリンクホルダー10に収納できる。
【0029】
なお、図5(a)に示すように、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1で形成される車載用ドリンクホルダー10に収納される大口径容器のドリンクは、紙パックのドリンク8aであってもよい。
この場合には、当該紙パックの大きさに合わせて、大口径容器収納部形成部材3の大きさを調整すればよい。
また、図5(b)に示すように、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1で形成された車載用ドリンクホルダー10を既存のドリンクホルダー90に収納した状態で、小口径容器のドリンク8bを収納することもできる。
【0030】
本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1で形成される車載用ドリンクホルダー10は、挿入部20が筒状に形成され、前記筒状の口径は、既存のドリンクホルダー90の内径X1よりわずかに小さい口径(Y)で形成されている。
これにより、挿入部20は、既存のドリンクホルダー90に安定して挿入できるとともに、前記筒状の挿入部20内にもドリンクを収納可能となるように構成される(図5(b))。
すなわち、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体1で形成される車載用ドリンクホルダー10は、全体として、既存のドリンクホルダー90より高さがあるので、図のような高さのある小口径のドリンク8bも安定して収納できる。
したがって、大口径容器のドリンク8に使用しない時でも既存のドリンクホルダー90に挿入して使用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本実施例は、既存のドリンクホルダーを車載用とした例で説明しているが、デスク脇に置かれるドリンクホルダーや、飛行機や電車等の移動手段の椅子の脇に備えられているドリンクホルダーにも、本発明にかかる車載用ドリンクホルダー形成シート体を利用することができる。不使用時にはシート体として保管場所を問わず保管でき、使用時には嵌込片を嵌込口に嵌め込むだけでよいので、安定してドリンクを置く必要がある場所であれば、いずれにも利用可能である。
【符号の説明】
【0032】
1 車載用ドリンクホルダー形成シート体
2 挿入部形成部材
2’ 挿入部形成部材の上辺
2a 挿入部形成部材の長手方向の一方短辺部
2b 挿入部形成部材の嵌込用の嵌込片
2c 挿入部形成部材の長手方向の他方短辺部
2d 挿入部形成部材の嵌込口
2e 挿入部形成部材の長辺部
3 大口径容器収納部形成部材
3’ 大口径容器収納部形成部材の下辺
3a 大口径容器収納部形成部材の長手方向の一方短辺部
3b 大口径容器収納部形成部材の嵌込用の嵌込片
3c 大口径容器収納部形成部材の長手方向の他方短辺部
3d 大口径容器収納部形成部材の嵌込口
3e 大口径容器収納部形成部材の長辺部
8 大口径容器のドリンク
8a 紙パックのドリンク
8b 小口径のドリンク
10 車載用ドリンクホルダー
20 挿入部
30 大口径容器収納部
90 既存のドリンクホルダー
X1 既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の内径
X2 既存のドリンクホルダーのドリンク収納部の外径
Y 挿入部形成部材の口径
Z 大口径容器収納部の口径
P 大口径容器のドリンクの外径
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリンクホルダーのドリンク収納部の外径の拡張機能を備えた車載用ドリンクホルダー
を形成するためのシート体であって、
既存のドリンクホルダーのドリンク収納部に安定して挿入できる既存のドリンクホルダーの内径よりわずかに小さい口径の筒状の挿入部を形成するための長さを有する挿入部形成部材と、
既存のドリンクホルダーの外径より大きい口径の筒状の大口径容器収納部を形成するための長さを有する大口径容器収納部材を備え、
前記挿入部形成部材の上辺と、大口径容器収納部の下辺の一部が連結され、前記挿入部形成部材と前記大口径容器収納部材を丸めることで筒状の挿入部及び大口径容器収納部を形成する可撓性を有する一枚の可撓性素材で一体に形成されてなることを特徴とする車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【請求項2】
前記挿入部形成部材及び大口径容器収納部形成部材の長手方向の一方短辺部に、嵌込用の嵌込片を備え、長手方向の他方短辺部に前記嵌込片を嵌め込むための嵌込口を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の車載用ドリンクホルダー形成シート体。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシート体で形成される車載用ドリンクホルダー。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
〔1〕ドリンクホルダーのドリンク収納部の外径の拡張機能を備えた車載用ドリンクホル
ダーを形成するためのシート体(1)であって、
既存のドリンクホルダー(90)のドリンク収納部に安定して挿入できる既存のドリンクホルダーの内径よりわずかに小さい口径の筒状の挿入部(20)を形成するための長さを有する挿入部形成部材(2)と、
既存のドリンクホルダー(90)の外径(X2)より大きい口径(Z)の筒状の大口径容器収納部(30)を形成するための長さを有する大口径容器収納部材(3)を備え、
前記挿入部形成部材(2)の上辺(2’)と、大口径容器収納部(3)の下辺(3’)の一部が連結され、前記挿入部形成部材と前記大口径容器収納部材を丸めることで筒状の挿入部及び大口径容器収納部を形成する可撓性を有する一枚の可撓性素材で一体に形成されてなることを特徴とする車載用ドリンクホルダー形成シート体。