(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178124
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】遊技場システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
A63F7/02 328
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091202
(22)【出願日】2022-06-03
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也
(72)【発明者】
【氏名】金井 崇矩
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA27
2C088CA31
2C088CA35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】稼動の促進を実現できる遊技場システムを提供すること。
【解決手段】複数の遊技機2と、各遊技機2に付設され、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示装置3と、を備えた遊技場システム1は、空台となっている第1の遊技機2に付設された第1の遊技情報表示装置3にて、従業員の操作に応じて空台表示処理が実行されたとき、別の第2の遊技機2に付設された第2の遊技情報表示装置3において、第1の遊技機2を遊技者に通知するための空台通知表示処理を実行すべきか否かが判定され、第2の遊技情報表示装置3は、空台通知表示処理を実行すべき旨の判定がされた場合に、第1の遊技機2の識別情報と一緒に空台である旨を表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機と、各遊技機に付設され、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示装置と、を備えた遊技場システムにおいて、
遊技者がいない空台となっている第1の遊技機に付設された第1の遊技情報表示装置に対し、空台である旨を表示するための空台表示処理を従業員の操作に応じて実行させる空台表示指令手段と、
前記空台表示処理の対象となった前記第1の遊技機とは別の第2の遊技機に付設された第2の遊技情報表示装置において、前記第1の遊技機を遊技者に通知するための空台通知表示処理を実行すべきか否かを、所定の判定条件に基づいて判定する空台通知判定手段と、を備え、
前記第1の遊技情報表示装置は、前記空台表示指令手段からの指令に応じて前記第1の遊技機が空台である旨を表示し、
前記第2の遊技情報表示装置は、前記空台通知判定手段により前記空台通知表示処理を実行すべき旨の判定がされた場合に、前記第1の遊技機の識別情報と一緒に空台である旨を表示することを特徴とする遊技場システム。
【請求項2】
前記空台通知判定手段は、前記第2の遊技機が稼動状態であり且つ大当たり状態でないとの判定条件を満たす場合に、前記空台通知表示処理を実行すべき旨の判定をする請求項1に記載の遊技場システム。
【請求項3】
各遊技機に対し、遊技性に基づいて区分されたグループのグループIDを対応付けて記憶するグループ記憶手段を備え、
前記空台通知判定手段は、前記グループ記憶手段により前記第2の遊技機に対応付けられたグループIDと前記第1の遊技機に対応付けられたグループIDとが同一であるとの判定条件を満たす場合に、前記空台通知表示処理を実行すべき旨の判定をする請求項1に記載の遊技場システム。
【請求項4】
各遊技機に付設された遊技情報表示装置は、前記グループ記憶手段により当該遊技機のグループIDと同一のグループIDが対応付けられた他の遊技機を紹介するための遊技情報を定期的に表示する請求項3に記載の遊技場システム。
【請求項5】
各遊技機に付設された遊技情報表示装置は、前記第1の遊技機の識別情報と一緒に空台である旨を表示するときに、当該第1の遊技機で発生した大当たりに関する遊技情報も一緒に表示する請求項1~4のいずれか1項に記載の遊技場システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技場においては、例えば下記の特許文献1に記載されているように、空台であることを遊技者に報知することによって稼動を促進する取り組みがなされている。このような取り組みとして、例えば、各遊技機に付設された遊技情報表示装置にて、従業員のリモコン操作に応じて空台である旨を表示することが提案されている。このように遊技情報表示装置にて空台である旨を表示すれば、遊技者が空台であることを容易に認識できるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように遊技情報表示装置にて空台である旨の表示を行えば、ある程度の稼動向上は期待できるものの、その効果はいまだ十分とは言えない程度であった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑み、更なる稼動の促進を実現できる遊技場システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の遊技場システムは、複数の遊技機と、各種の遊技情報を表示可能なように各遊技機に付設された遊技情報表示装置と、を備えたシステムである。この遊技場システムでは、空台となっている第1の遊技機に付設された第1の遊技情報表示装置にて、従業員の操作に応じて空台表示処理が実行されたとき、別の第2の遊技機に付設された第2の遊技情報表示装置において、前記第1の遊技機を遊技者に通知するための空台通知表示処理を実行すべきか否かが判定される。第2の遊技情報表示装置は、空台通知表示処理を実行すべき旨の判定がされた場合に、前記第1の遊技機の識別情報と一緒に空台である旨を表示する。
【0007】
本発明の遊技場システムでは、遊技情報表示装置に対して空台表示処理を実行させる操作が従業員により行われたとき、他の遊技情報表示装置においても、従業員の操作対象の遊技機に関する空台通知表示処理が実行される。この遊技場システムでは、一の遊技機に対する従業員の操作に応じて、その一の遊技機に対応する遊技情報表示装置のみならず、他の遊技情報表示装置においても空台通知表示処理が実行される可能性がある。本発明の遊技場システムによれば、複数の遊技情報表示装置で空台通知表示処理を実行することにより、稼動の促進を期待できる。
【0008】
以上の通り、本発明の遊技場システムは、複数の遊技機が設置された遊技場において、更なる稼動の促進を実現できる優れた特性のシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】パチンコ遊技機及び得点処理装置の電気的構成を示すブロック図。
【
図5】遊技情報表示装置の電気的構成を示すブロック図。
【
図6】管理装置が管理する遊技機別データの説明図。
【
図7】管理装置が管理する機種グループデータの説明図。
【
図8】遊技情報表示装置による空台表示画面の正面図。
【
図9】遊技情報表示装置によるおススメ空台情報表示画面の正面図。
【
図10】遊技情報表示装置によるおススメ機種情報表示画面の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、従業員による空台操作に応じて空台表示処理を実行する遊技情報表示装置3を含む遊技場システム1に関する例である。この内容について、
図1~
図10を用いて説明する。
【0011】
まず、本例の遊技場システム1を導入する遊技場について説明する。遊技場では、パチンコ遊技機21やパチスロ遊技機(図示略)等の遊技機2に対して、遊技に必要な遊技価値を付与する得点処理装置4および遊技情報表示装置3等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に、中継装置109が1台ずつ設置されている。
【0012】
遊技場内の管理スペースには、遊技場内の各種機器を管理するための管理装置10が設置されている。また、遊技場には、図示しない景品交換カウンタが設けられ、遊技者が獲得した遊技価値を景品に交換するための景品交換端末が設置されている。遊技場では、管理装置10を中心として、遊技場内に設置された機器(遊技機2、得点処理装置4、遊技情報表示装置3など)を含む遊技場システム1が構成されている。
【0013】
管理装置10は、遊技場内に設置された全ての機器の稼動状況を管理するコンピュータ装置である。管理装置10は、各機器の動作のために必要な各種の設定情報を、各機器に対して送信する。管理装置10は、各遊技機2の遊技状況を表す稼動データや、遊技者の遊技履歴データを収集して記憶・管理する機能を備えている。
【0014】
遊技履歴データには、遊技者が所有する入金残高や、遊技者が獲得した遊技価値を表す得点数等が含まれる。遊技場では、遊技カードに対応付けて各遊技者の所有価値が管理されている。管理装置10は、遊技カードの識別情報であるカードIDを対応付けた遊技者の所有価値の情報を、カード情報として記憶している。
【0015】
中継装置109は、得点処理装置4、遊技情報表示装置3、管理装置10間の通信を仲介する通信装置であり、データ送受信を中継する。上記の通り、中継装置109は、2台の遊技機2に対して1台の割合で設置されている。
【0016】
遊技情報表示装置3は、遊技機毎に1台ずつ、個別に設置される表示装置である。この遊技情報表示装置3の設置場所は、対応する遊技機2の上方である。遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2から出力される各種遊技情報に基づいて各種の表示用情報を作成し、表示する。なお、遊技情報表示装置3は、中継装置109経由で、対応する遊技機2の各種遊技情報を得点処理装置4から受信する。さらに、遊技情報表示装置3は、従業員が携帯する従業員リモコン101による遠隔操作が可能となっている。
【0017】
従業員リモコン101は、遊技場表示装置3に対して各種の指令信号を送信する携帯型のリモコン装置である。従業員リモコン101による操作としては、対応する遊技機2が空台である旨を表す空台操作等がある。従業員リモコン101は、遊技者がいない空台となっている遊技機2(第1の遊技機)に付設された遊技情報表示装置3(第1の遊技情報表示装置)に対し、空台である旨を表示するための空台表示処理を従業員の操作に応じて実行させる空台表示指令手段としての機能を有する。空台表示指令手段としての従業員リモコン101は、指令信号の一種である空台信号を送信する。
【0018】
得点処理装置4は、遊技に必要な得点の付与処理や、得点を記録したカード(図示しない記録媒体の一例。)の発行処理など得点に関する処理を行う装置である。得点処理装置4は、1台の遊技機毎に1台ずつ個別に設置されている。この得点処理装置4は、遊技機2の側方、隣り合う遊技機2との間隙に配置される。なお、以下の説明では、計数済みの得点を「持点」、遊技に使用可能な状態にある得点を「遊技点」と称する。全得点数は、持点数と遊技点数との合計点数とする。
【0019】
遊技機2は、パチンコ遊技機21や図示しないパチスロ遊技機などの遊技機である。遊技場内には、複数の機種が設置されている。遊技機2は、遊技点を使用した遊技の実行に応じて各種の遊技情報を、得点処理装置4へ出力する。本例では、遊技価値である遊技点を消費して、遊技媒体である遊技球を発射して遊技される封入式のパチンコ遊技機21を、遊技機2の一例として例示する。パチンコ遊技機21では、いずれかの入賞口への遊技球の入賞に応じて、遊技価値をなす得点が付与され遊技点に加算される。
【0020】
遊技場では、各種機器が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク100が構築されている。遊技機2と通信可能に接続された得点処理装置4や遊技情報表示装置3等が、中継装置109を介して場内ネットワーク100に接続されている。場内ネットワーク100では、得点処理装置4や遊技情報表示装置3等の遊技機2の周辺装置と、管理装置10と、の間の各種の通信が中継装置109を介して実現されている。
【0021】
以下、(A)遊技機及び得点処理装置の構成及び基本動作、(B)遊技情報表示装置の構成、(C)管理装置の構成、(D)遊技情報表示装置による表示処理、について詳しく説明する。
【0022】
(A)遊技機及び得点処理装置の構成及び基本動作
遊技機2の一例であるパチンコ遊技機21(
図2)は、遊技価値である遊技点を消費(使用)して遊技媒体である遊技球を発射して遊技される遊技機である。例示するパチンコ遊技機21は、特図始動口221への入賞に応じて大当たり抽選が実行され、大当たりに当選したときに大当たり図柄が表示されて大当たり状態が発生する、いわゆるセブン機である。
【0023】
パチンコ遊技機21は、
図2に示すように、略円形状の遊技領域(遊技盤)210を有している。遊技領域210の上部、左右両側には装飾ランプ部242が設けられ、遊技領域210の下部、左側にはスピーカ241が配置されている。また、遊技領域210の下側には、情報表示部25が配設され、情報表示部25の右下には、操作ハンドル26が設けられている。
【0024】
情報表示部25は、液晶ディスプレイにより構成され、その表示画面には、大当たり回数や特図抽選回数など遊技に関する各種の遊技情報等、各種の情報が表示される。情報表示部25の表示画面は、シート状のタッチパネル251(
図3)が積層されたタッチ操作が可能な表示画面となっている。表示画面へのタッチ操作に応じて、情報表示部25による表示内容を切替可能である。
【0025】
情報表示部25の表示画面には、得点処理装置4から受信した遊技点や、入賞に応じて付与された得点に基づく遊技点、などの累計の遊技点数が表示される。遊技点数は、遊技球を1個発射する毎に1点ずつ減算される一方、入賞口への遊技球の入賞に応じて所定の遊技点(得点)が加算される。パチンコ遊技機21では、この遊技点数がゼロになると遊技球を発射できなくなる。
【0026】
遊技領域210は、遊技媒体である遊技球が流下する領域である。遊技領域210では、液晶表示部24を含む表示装置が中心近くに配置され、入賞することなく流下した遊技球を回収するためのアウト孔225が最下部に設けられている。特図始動口221は、液晶表示部24の下側に配置され、特図始動口221とアウト孔225の中間には、大入賞口222が設けられている。
【0027】
遊技者側から向かって液晶表示部24の左側には通過ゲート式の普図始動口223等が配置されている。普図始動口223は、遊技球の通過を検知するためのゲートである。遊技球を通過させるのみの普図始動口223には、遊技球の払い出し(賞球)が設定されていない。普図始動口223により遊技球が検知されると、普通図柄の当否判定(以下、普図抽選という。)用の抽選用乱数が抽出され、普図抽選が実行される。普図抽選の当否は、液晶表示部24によって表示される。
【0028】
特図始動口221は、電動チューリップ(電動役物)を備え、特別図柄の当否判定(以下、特図抽選という。)の契機となる可変入賞口である。電動チューリップは、普図抽選での当選を契機として開放し、特図始動口221の入賞率を格段に高くする。特図始動口221に遊技球が入賞(始動入賞)すると、特図抽選用の抽選用乱数が抽出され、特図抽選(大当たり抽選)が実行される。
【0029】
液晶表示部24は、液晶ディスプレイにより図柄を変動表示する表示部である。液晶表示部24は、特図抽選の当否(抽選結果)を図柄によって表示する機能と、普図抽選の当否(抽選結果)を表示する普図表示部としての機能と、を有している。特図抽選にて当選すると、特図表示部としての液晶表示部24によって当選が報知され、続いて大入賞口222の開放を含む大当たりが発生する。
【0030】
パチンコ遊技機21は、
図3のごとく主制御部20を中心として構成されている。主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、記憶素子であるROM(Read Only Memory)202・RAM(Random Access Memory)204、及び入出力インタフェースをなすI/O(Input/Output)205等を備えている。
【0031】
RAM204の記憶領域には、発射可能な遊技球の球数を表す遊技点や、遊技者が獲得した遊技価値の現在値である得点数、等の記憶エリアが設けられている。RAM204を含む主制御部20は、遊技価値記憶手段としての機能を備えている。
【0032】
主制御部20に対しては、情報表示部25、タッチパネル251、演出制御部291、入賞した遊技球のセンサ293~295、特図始動口(電チュー)221を開放する特図始動ソレノイド296、大入賞口222を開放させる大入賞口ソレノイド297、及び電力供給のための電源回路部298、設定操作部23等が電気的に接続されている。さらに、主制御部20には、得点処理装置4との通信窓口をなすI/F部200が電気的に接続されている。
【0033】
演出制御部291には、スピーカ241を駆動するアンプ241Aや装飾ランプ部242が電気的に接続されているほか、液晶表示部24の表示画面を制御する表示制御部292が通信可能に接続されている。
【0034】
入賞した遊技球の検出センサとしては、特図始動口221への入賞を検出する特図入賞センサ293、普図始動口223の入賞を検出する普図入賞センサ294、及び大入賞口222への入賞を検出する大入賞センサ295がある。
【0035】
設定操作部23は、各種の設定を行うための操作部である。設定操作部23は、遊技機本体の内部に設けられ、遊技盤面を前方へ開放すると操作可能になる。設定操作部23によれば、大当たり確率が異なる例えば6段階の設定値のうちのいずれかを設定する設定操作などを行うことができる。
【0036】
パチンコ遊技機21は、遊技点を消費する遊技の実行に応じて各種の遊技情報を得点処理装置4へ送信する。パチンコ遊技機21が出力する遊技情報は、機種によって異なる様々な情報がある。例えば、本例のパチンコ遊技機21は、以下の各遊技情報などを得点処理装置4へ送信する。パチンコ遊技機21が出力する遊技情報は、得点処理装置4経由にて、中継装置109、管理装置10、遊技情報表示装置3、等に送信される。
【0037】
・消費遊技点情報:遊技で消費された遊技点数を示す遊技情報。
・付与遊技点情報:入賞により付与された遊技点数を示す遊技情報。
・スタート情報:大当たり抽選が実行されたことを示す遊技情報。
・大当たり情報:大当たり状態であることを示す遊技情報。
・確変情報:確変状態であることを示す遊技情報。
【0038】
パチンコ遊技機21に個別に対応する得点処理装置4は、隣り合うパチンコ遊技機21との台間スペースに設置されている(
図1参照。)。この得点処理装置4は、遊技球を発射する権利となる遊技点(得点)の付与機能(貸出機能)を備えている。
【0039】
得点処理装置4の前面(
図2参照。)には、装置エラー等の作動状態を表示する状態ランプ41、紙幣挿入口420、液晶表示画面にタッチパネルが積層されタッチ操作可能な表示部43、代金引き落としに応じて遊技に必要な遊技点の貸出を受けるための貸出ボタン44、計数済みの得点である持点を遊技点に変換するための再遊技ボタン45、遊技カードの返却を求める返却ボタン46、カード挿入口470、等が配設されている。
【0040】
得点処理装置4は、
図3のごとく、CPU401、ROM402、RAM403、I/O404等を備える制御部40を中心として電気的に構成されている。制御部40に対しては、上記の構成のほか、紙幣処理部42、カード処理部47、I/F部400が電気的に接続されている。得点処理装置4は、I/F部400を介して中継装置109と通信可能であるほか、対応するパチンコ遊技機21と直接接続されている。
【0041】
続いて、パチンコ遊技機21及び得点処理装置4の基本動作を説明する。パチンコ遊技機21は、対応する得点処理装置4から遊技点(得点)を受信すると、その遊技点数分の遊技球を発射できるようになる。パチンコ遊技機21は、遊技球を発射する毎に1玉ずつ遊技点数を減算する一方、入賞が発生した場合には、入賞に応じた得点を遊技点数に加算する。パチンコ遊技機21では、この遊技点数がゼロになった時点で、遊技球の発射ができなくなり遊技を継続できなくなる。
【0042】
パチンコ遊技機21では、操作ハンドル26を操作することで遊技領域210の左上に配置された発射装置(図示略)から遊技球を発射できる。遊技球が特図始動口221へ入賞すると特図抽選(大当たり抽選)が実行され、液晶表示部24にて特図の図柄変動が開始される。
【0043】
特図抽選で当選した場合は、液晶表示部24にて、777などの大当たり図柄が停止表示されて大当たりが報知され、大当たり状態へ移行する。大当たり状態では、大入賞口222が規定回数開放されることにより、入賞率が大幅に向上する。
【0044】
なお、普図始動口223へ入賞すると普図抽選が実行され、普図の図柄変動が液晶表示部24で開始される。普図抽選に当選すると、液晶表示部24でその旨が報知されると共に、特図始動口221の電動チューリップが開放して特図始動口221への入賞が容易になる。
【0045】
パチンコ遊技機21の遊技状態としては、上記の大当たり状態のほか、通常状態、確変状態がある。確変状態は、通常状態よりも特図判定及び普図判定の当選確率が高まり、大当たりの期待度が高くなる熱い状態である。例示するパチンコ遊技機21では、大当たり状態の終了後、70%の確率で確変状態に移行し、30%の確率で通常状態に移行する。なお、パチンコ遊技機21の遊技中では、情報表示部25へのタッチ操作に応じて各種の遊技データ(大当たり回数、特図抽選回数など)の閲覧が可能である。
【0046】
パチンコ遊技機21での遊技を終了する際などでは、パチンコ遊技機21が記憶している遊技点数の計数を受ける必要がある。遊技点数の計数のためには、情報表示部25に表示される図示しない計数ボタンをタッチ操作(計数操作)すれば良い。計数操作に応じて遊技点が、得点処理装置4に送信され、遊技点数が減算される。短タッチの計数操作により遊技点が1点ずつ送信され、長タッチ(連続タッチ)の計数操作により遊技点が全点一括して送信される。得点処理装置4は、パチンコ遊技機21から受信した遊技点を持点に変換する。パチンコ遊技機21が記憶している遊技点数は、得点処理装置4への送信完了に応じてゼロになる。
【0047】
得点処理装置4は、対応するパチンコ遊技機21から各種の遊技情報を受信して稼動データを集計し記憶すると共に、中継装置109経由にて随時、管理装置10及び遊技情報表示装置3へ稼動データを送信する。また、得点処理装置4は、遊技者の入金残高や持点数などの得点数等、遊技者の所有価値の情報についても随時、管理装置10へ送信する。なお、得点処理装置4は、管理装置10から受信する各種設定情報(遊技機番号、機種名、得点単価など)を記憶している。
【0048】
得点処理装置4が集計する稼動データとしては、例えば、以下のデータがある。
(1)大当たり回数:大当たり状態の発生回数(連荘回数)。
(2)大当たり間スタート:直前の大当たり状態が終了してからの大当たり抽選回数であるスタート回数(只今スタート回数)。
(3)本日累計スタート:当日、開店後の累計スタート回数。
(4)持点数:遊技者が獲得した得点のうち、計数済みの得点である持点の点数。
(5)差点数:営業開始時点からの付与点数から消費点数を差し引いた点数。
【0049】
得点処理装置4は、紙幣を受け付けると、その紙幣の額を入金残高(例えば上限10000円。)に加算して記憶する。遊技カードを受け付けたときは、その遊技カードの識別情報であるカードIDを対応付けて管理装置10が記憶しているカード情報と照合する。そして、得点処理装置4は、照合結果がOKのとき、そのカード情報に係る入金残高及び持点数を表示する。
【0050】
得点処理装置4は、貸出ボタン44の操作など遊技者の求めに応じて遊技者の入金残高、貯玉、持点を遊技点に変換し、対応するパチンコ遊技機21へ送信する。例えば貸出ボタン44が操作されたときには、一定金額(例えば1000円)ずつ遊技点(250点)に変換し、パチンコ遊技機21へ送信する。例えば再遊技ボタン45が操作されたときには、持点を250点ずつ遊技点に変換し、パチンコ遊技機21へ送信して持点による再プレイを可能にする(再プレイ処理)。
【0051】
得点処理装置4は、持点数、遊技点数、及び持点数と遊技点数との合計点数である全得点数、などを記憶し表示する。得点処理装置4は、対応するパチンコ遊技機21から得点の加算情報及び減算情報を受信し、記憶している得点数を更新する。そして、得点数の更新に応じて、得点数情報を中継装置109へ送信する。
【0052】
得点処理装置4は、入金残高及び持点の少なくとも何れか一方が存在する状態で返却ボタン46が操作されたときは、その入金残高及び持点数を遊技カードに記録して発行する。但し、パチンコ遊技機21が記憶する遊技点数については、遊技カードには記録されず、遊技機側に記憶されたまま残る。なお、得点処理装置4は、カードストッカーを内蔵し、最大10枚の遊技カードをストック可能である。
【0053】
(B)遊技情報表示装置の構成
遊技情報表示装置3(
図1及び
図4)は、対応する遊技機2に関する各種の情報を表示する装置である。遊技情報表示装置3は、管理装置10から各種の設定情報や対応する遊技機2に関する情報を受信すると共に、対応する遊技機2に関する各種の遊技情報を得点処理装置4から受信する。そして、遊技情報表示装置3は、受信した設定情報や遊技情報等に基づいて各種の表示用情報を作成して表示する。なお、遊技情報表示装置3は、中継装置109経由で、設定情報や遊技情報などを受信する。
【0054】
管理装置10から受信する設定情報としては、例えば、対応する遊技機2の機種名、対応する遊技機2のグループNo.(グループナンバー)、識別情報となる台番号、大当たり確率や大当たり出玉数などの遊技性能、等の情報がある。得点処理装置4から受信する遊技情報としては、例えば、対応する遊技機2の大当たり抽選回数(スタート回数)、大当たりの発生回数、遊技点数及び持点数、各種メッセージ、等がある。なお、遊技機2のグループNo.は、遊技性に基づいて区分された遊技機グループのグループIDの一例である。
【0055】
遊技情報表示装置3は、大型の液晶ディスプレイよりなる液晶表示部33を備えている。液晶表示部33の画面330の下側には、呼出ボタン341、リモコン受光部347、各種の操作ボタン群345、などが配置され、上半分を取り囲むようにランプ部32が配設されている。
【0056】
遊技情報表示装置3は、
図5のごとく、制御部30を中心として電気的に構成されている。制御部30は、ソフトウェアを実行して各種演算を実施するCPU301、メモリ手段としてのROM302・RAM304、信号の入出力を行うI/O部305を含んでいる。制御部30に対しては、外部と信号の送受信を実行するI/F部308、液晶表示部33、従業員の呼出機能を有するランプ部32、呼出ボタン341、操作ボタン群345、及びリモコン受光部347、等が電気的に接続されている。
【0057】
遊技情報表示装置3は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)空台通知判定手段:空台表示処理の対象となった第1の遊技機とは別の第2の遊技機に付設された第2の遊技情報表示装置3に該当したとき、前記第1の遊技機を遊技者に通知するための空台通知表示処理を実行すべきか否かを所定の判定条件に基づいて判定する手段。なお、判定条件の内容については、後で詳しく説明する。
(2)設定情報記憶手段:管理装置10から受信した上記の設定情報を記憶する手段。設定情報には、対応する遊技機2のグループNo.(グループIDの一例。識別情報)等の情報が含まれる。
【0058】
遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2の各種の遊技情報を表示可能であるのに加えて、遊技場内の遊技機2の稼動を促進するための各種の表示処理を実行可能である。詳しくは、
図8~
図10を参照して後述するが、遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2が空台である旨の空台表示処理、おススメ空台情報の表示処理(空台通知表示処理)、おススメ機種情報の表示処理、等を実行可能である。
【0059】
(C)管理装置の構成
管理装置10は、遊技場内の全ての機器の稼動状況を管理する装置である。管理装置10は、CPUを含む処理基板や、ハードディスクやソリッドステートドライブ等の記憶装置を備える本体に、液晶モニタやキーボードやマウス等のユーザーインターフェースを組み合わせて構成されている。遊技場の管理者等は、ユーザーインターフェースを利用し、遊技機2等に関する各種の設定情報を入力可能である。設定情報としては、例えば、遊技性に基づいて区分された各遊技機2のグループNo.等がある。
【0060】
管理装置10は、以下の各手段としての機能を有している。
(1)稼動データ記憶手段:台番別に、各遊技機2の稼動状況を表す各種データを記憶する手段。
(2)グループ記憶手段:遊技性に基づいて区分されたグループのグループNo.を、各遊技機2に対応付けて記憶する手段。
(3)おススメ情報配信手段:各遊技機2に対応する遊技情報表示装置3に対し、各種のおススメ情報を配信する手段。おススメ情報としては、例えば、おススメ空台情報、おススメ機種情報、等がある。
【0061】
おススメ情報配信手段としての管理装置10は、おススメ空台情報の配信処理や、おススメ機種の配信処理、等を実行可能である。管理装置10は、遊技情報表示装置3から空台情報を受信したときに「おススメ空台情報」を作成し、各遊技情報表示装置3へ一斉送信する。管理装置10は、他にも、例えば5分などの所定時間間隔で「おススメ機種情報」を作成し、各遊技情報表示装置3へ定期的に一斉送信する。
【0062】
稼動データ記憶手段としての管理装置10は、遊技機別の稼動データである遊技機別データ(
図6)等を記憶し管理している。また、グループ記憶手段としての管理装置10は、各遊技機2に対応付けられたグループNo.のリストである機種グループデータ(
図7)等を記憶し管理している。
【0063】
図6に例示する遊技機別データは、台番別の各遊技機2の稼動データである。同図中の各データ項目は、以下の通りである。
・機種ID=機種を特定するためのID
・消費点数=遊技で消費した点数。発射した玉数に等しい。
・付与点数=入賞により付与された点数。
・スタート=通常状態における特図の変動回数(大当たりの抽選回数)。
・大当たり=大当たりの発生回数。
・空台F=空台であることを示すフラグ。空台情報の受信時に記憶される。
【0064】
図7の機種グループデータは、各機種に割り当てられたグループNo.のリストデータである。グループNo.は、グループ種別を特定するためのIDであり、遊技場側が任意のグループを設定し、各機種に割り当てたものである。例えば、大当たり当選確率の値により複数のグループを設定することが可能である。例えば、1/300以下の大当たり確率をグループ1、1/200~1/299の大当たり確率をグループ2、1/100~1/199の大当たり確率をグループ3、1/99以上の大当たり確率をグループ4、とすることも良い。その他、大当たり1回当たりの平均出玉数や平均連チャン数などによりグループ分けすることも可能である。
【0065】
(D)遊技情報表示装置による表示処理
遊技情報表示装置3による表示処理の内容について、
図8~
図10の各表示画面を参照しながら説明する。
図8は、空台表示画面の例示である。
図9は、おススメ空台情報表示画面の例示である。
図10は、おススメ機種情報表示画面の例示である。
図8~
図10の各表示画面は、画面仕様が共通である。
【0066】
各表示画面の左端には、上から、本日大当たり回数表示欄361、前日大当たり回数表示欄362、前々日大当たり回数表示欄363、只今スタート表示欄364、累計スタート表示欄365が配置されている。そして、これらの表示欄の右側、上部には、いわゆるスランプグラフである差点数推移グラフを表示するグラフ表示欄360が配置され、その下側には、メッセージ表示欄368が配置されている。
【0067】
只今スタート表示欄364は、只今スタートの表示欄である。只今スタートは、営業開始時点からのスタート回数であって、大当たり終了毎にゼロリセットされ積算が再開されるスタート回数である。累計スタート表示欄365は、営業開始時点からのスタート回数の累計の表示欄である。
【0068】
グラフ表示欄360に表示される差点数推移グラフは、営業開始時点からの差点数(付与点数-消費点数)の推移を折れ線のグラフ形式で表すものである。
メッセージ表示欄368には、管理装置10から受信した各種のメッセージを表示可能である。管理装置10では、各種のメッセージを任意に入力可能である。
【0069】
図8の空台表示画面は、従業員リモコン101あるいは管理装置10から空台信号を受信したときに表示される画面である。遊技情報表示装置3は、従業員リモコン101あるいは管理装置10から空台信号を受信すると、空台表示処理を実行し空台である旨のメッセージを表示する。同図は、「ただいま空台です!」というテキスト表示による空台表示の例である。
【0070】
なお、管理装置10は、対応する遊技機2の稼動がないことや、対応する得点処理装置4による遊技カードの返却、等により空台状態を検出し、空台状態の検出に応じて遊技情報表示装置3に向けて空台信号を送信する。遊技情報表示装置3は、従業員リモコン101から空台信号を受信した場合には、管理装置10へ空台情報を送信する。
【0071】
図9のおススメ空台情報表示画面は、管理装置10から受信した、おススメ空台情報を表示する画面であり、空台通知表示処理によって表示される。管理装置10のおススメ空台情報は、空台である遊技機2のグループNo.(グループIDの一例。)、機種名、台番、大当たり回数、等を含む情報である。遊技情報表示装置3は、管理装置10からおススメ空台情報を受信すると、空台通知表示処理を実行すべきか否かを所定の判定条件に基づいて判定する。
【0072】
所定の判定条件は、以下の2つの条件である。
(1)対応する遊技機2のグループNo.と、おススメ空台情報に含まれるグループNo.と、が一致するか否か。
(2)対応する遊技機2の現在の遊技状態が稼動中(稼動状態)であり且つ通常状態であるか否か。
【0073】
遊技情報表示装置3は、上記の2つの判定条件のいずれにも合致したとき、
図9のおススメ空台情報表示画面を表示する。したがって、対応する遊技機2が大当たり状態の発生中であったり非稼動中であったりする場合には、遊技情報表示装置3は、管理装置10からおススメ空台情報を受信しても、空台通知表示処理を実行せず、同図のおススメ空台情報表示画面を表示することがない。同図のおススメ空台情報表示画面では、空台である遊技機2(第1の遊技機)の台番(識別情報)及びその遊技機2で発生した大当たりに関する遊技情報である大当たり回数と一緒に、その遊技機2が空台である旨が表示される。
【0074】
図10のおススメ機種情報表示画面は、管理装置10から受信するおススメ機種情報に基づく表示画面である。管理装置10によるおススメ機種情報には、グループNo.(グループIDの一例。)、機種名、おススメ機種の全台数、おススメ機種の空台数、が含まれている。遊技情報表示装置3は、管理装置10からおススメ機種情報を受信すると、グループNo.が一致するか否かを判定すると共に、対応する遊技機2の現在の遊技状態が稼動中であり且つ通常状態であるか否かを判定する。遊技情報表示装置3は、グループNo.が一致し、稼動中であり且つ通常状態である場合に、
図10のおススメ機種情報表示画面を表示する。
【0075】
なお、上記のごとく、管理装置10は、例えば5分などの所定時間間隔で「おススメ機種情報」を作成し、各遊技情報表示装置3へ定期的に一斉送信する。そのため、遊技情報表示装置3では、対応する遊技機2のグループNo.と同一のグループNo.が対応付けられた他の遊技機2を紹介するための遊技情報の一例であるおススメ機種情報が定期的に表示されることになる。
【0076】
図10のおススメ機種情報表示画面にて表示されるおススメ機種情報は、対応する遊技機2と遊技性に基づく区分が同じである他の機種に関する情報である。おススメ機種情報の表示内容は、各機種の全台数、全台数のうちの空台数が、空台数/全台数なる形式にて表示される。
【0077】
以上のように構成された遊技場システム1は、複数の遊技機2と、各遊技機2に付設され、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示装置3と、を備えたシステムである。この遊技場システム1では、空台となっている遊技機2(第1の遊技機)に対応する遊技情報表示装置(第1の遊技情報表示装置)3にて、従業員の操作に応じて空台表示処理が実行されたとき、他の遊技機2(第2の遊技機)に対応する遊技情報表示装置(第2の遊技情報表示装置)3において、上記空台となった遊技機2を遊技者に通知するための空台通知表示処理を実行すべきか否かが判定される。上記他の遊技機2に対応する遊技情報表示装置3は、空台通知表示処理を実行すべき旨の判定がされた場合に、上記空台となった遊技機2の識別情報の一例である台番と一緒に空台である旨を表示する。
【0078】
遊技場システム1では、上記空台となった遊技機2に対応する遊技情報表示装置3に対して空台表示処理を実行させるリモコン操作が従業員により行われたとき、上記他の遊技機2に対応する遊技情報表示装置3においても、従業員の操作対象の遊技機2(上記空台となった遊技機、第1の遊技機。)に関する空台通知表示処理が実行される。この遊技場システム1では、一の遊技機2に対する従業員の操作に応じて、その一の遊技機2に対応する遊技情報表示装置3のみならず、他の遊技情報表示装置3においても空台通知表示処理が実行される可能性がある。この遊技場システム1によれば、複数の遊技情報表示装置3で空台通知表示処理を実行することにより、稼動の促進を期待できる。
【0079】
遊技情報表示装置3(空台通知判定手段)は、上記他の遊技機2(第2の遊技機)が稼動状態であり且つ大当たり状態でないとの判定条件を満たす場合に、空台通知表示処理を実行すべき旨の判定をする。上記他の遊技機2に対応する遊技情報表示装置3は、当該他の遊技機2が稼動中であり且つ大当たり状態でないときに、上記空台となった遊技機2(第1の遊技機)に関する空台通知表示処理を実行する。このような判定条件によれば、非稼動中であったり大当たりであったり、空台となった遊技機2の通知が不要な状況での空台通知表示処理を未然に回避できる。
【0080】
また、遊技情報表示装置3(空台通知判定手段)は、上記他の遊技機2(第2の遊技機)に対応付けられたグループNo.(グループID)と、上記空台となった遊技機(第1の遊技機)に対応付けられたグループNo.とが同一であるとの判定条件を満たす場合に、上記空台となった遊技機2に関する空台通知表示処理を実行すべき旨の判定をする。ここで、グループNo.は、遊技性の類似度が高い機種のグループを表すグループIDの一例である。それ故、上記の判定条件によれば、遊技者が遊技中の遊技機2の機種と遊技性の類似度が高い機種の空台情報を遊技者に提示できる。遊技中の機種と遊技性の類似度が高い機種の空台情報であれば、遊技者が興味を示す可能性が高く、稼動の促進に役立つ。
【0081】
また、各遊技機2に付設された遊技情報表示装置3は、対応する遊技機2のグループNo.(グループID)と同一のグループNo.が対応付けられた他の遊技機2を紹介するための遊技情報を定期的に表示する。このような遊技情報は、いずれかの遊技機2での遊技を終了しようと考える遊技者に対して非常に有効であり、他の遊技機2での遊技開始を促進できる。特に、グループNo.が同一の機種であれば、遊技者の好みにマッチする可能性が高い。
【0082】
上記他の遊技機2に対応する遊技情報表示装置3は、上記空台となった遊技機2の台番(識別情報)と一緒に空台である旨を表示するとき、当該空台となった遊技機2で発生した大当たり回数等、大当たりに関する遊技情報を一緒に表示する。大当たり回数等の情報は、遊技者が台移動するか否かを決定するための極めて重要な遊技情報である。このような遊技情報を空台である旨と一緒に表示することは、遊技者の台移動の促進に有効である。
【0083】
本実施形態の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、各遊技情報表示装置3が空台通知判定手段を備える構成を例示したが、これに代えて、管理装置10や中継装置109が空台通知判定手段を備えており、その判定結果を各遊技情報表示装置3へ送信するようにしても良い。
【0084】
本例では、遊技場側が各機種に対して任意にグループNo.を割り当てるようにしたが、各遊技者の遊技実績に基づいて各遊技者が好んで遊技する機種の組み合わせを分析し、その分析結果に応じてグループNo.を割り当てるようにしても良い。
【0085】
本例では、従業員が従業員リモコン101を操作して空台表示を実行させる構成を例示したが、管理装置10において入力用のキーボードを操作することで特定の遊技情報表示装置3を指定し、空台表示を実行させることも良い。
【0086】
本例では、遊技情報表示装置3において、おススメ空台情報を表示するか否かを判定するための判定条件として、対応する遊技機2が稼動中であり且つ通常状態であることという条件を設定しているが、判定条件はこの条件に限定されない。例えば、大当たり状態の終了が接近した状態であることを判定条件として設定することも良い。また、非稼動中であることを判定条件として設定し、まだ遊技を開始していない遊技者に対しておススメ空台情報を通知するようにしても良い。
【0087】
遊技情報表示装置3が表示可能な遊技情報の種類は本例に限定されず様々な種類の遊技情報を表示することができる。例えば、大当たりの発生確率、大当たりの初当たり回数、大当たりの連チャン回数、直近1ヵ月の打止発生回数などを表示することも良い。
【0088】
遊技情報表示装置3が表示可能な遊技情報の種類は本例に限定されない。遊技情報表示装置3は、様々な種類の遊技情報を表示できる。例えば、大当たりの発生確率、大当たりの初当たり回数、大当たりの連荘回数、直近1ヵ月の打止発生回数などを表示しても良い。
【0089】
本例では、入賞に応じて遊技点を付与する封入式のパチンコ遊技機21を、遊技機の一例として例示したが、遊技機はこれに限定されない。入賞に応じて遊技玉を払い出す方式のパチンコ遊技機であっても良い。また、パチスロ遊技機やジャン球遊技機などであっても良い。遊技に使用される遊技価値は、電子的な得点の他、実体のある玉、メダルなどが相当する。
【0090】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
【符号の説明】
【0091】
1 遊技場システム
10 管理装置(稼動データ記憶手段、グループ記憶手段、おススメ情報配信手段)
100 場内ネットワーク
101 従業員リモコン(空台表示指令手段)
109 中継装置
2 遊技機
20 主制御部
21 パチンコ遊技機
3 遊技情報表示装置(空台通知判定手段、設定情報記憶手段)
33 液晶表示部
330 画面
368 メッセージ表示欄
4 得点処理装置