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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178188
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】遮蔽容器
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/40 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
H05H1/40
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022204458
(22)【出願日】2022-12-21
(62)【分割の表示】P 2022090255の分割
【原出願日】2022-06-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】594109934
【氏名又は名称】高藤 恭胤
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】弁理士法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高藤 恭胤
(72)【発明者】
【氏名】志良堂 曉
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝明
【テーマコード(参考)】
2G084
【Fターム(参考)】
2G084AA12
2G084BB36
2G084CC02
2G084CC23
2G084DD12
2G084FF04
2G084FF21
2G084FF22
2G084FF23
2G084FF27
2G084FF28
2G084FF38
(57)【要約】
【課題】プラズマ発生装置による周囲への悪影響を抑制することを課題とする。
【解決手段】実施形態に係る遮蔽容器は、アーク放電によりプラズマを発生させる粒子加速ユニットを収容し、粒子加速ユニットから放出されるプラズマを遮蔽する遮蔽容器である。遮蔽容器の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーク放電によりプラズマを発生させる粒子加速ユニットを収容し、前記粒子加速ユニットから放出されるプラズマを遮蔽する遮蔽容器であって、
前記遮蔽容器の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている、
遮蔽容器。
【請求項2】
アーク放電によりプラズマを発生させる粒子加速ユニットを収容し、前記粒子加速ユニットから放出されるプラズマを遮蔽する遮蔽容器であって、
前記遮蔽容器は、マグネシウム、鉛、コバルトの少なくともいずれか一つを含有する遮蔽板とコンクリートで形成されている、
遮蔽容器。
【請求項3】
前記遮蔽容器の内壁に、酸化系磁性体で形成された吸収板が設けられている、
請求項1または2に記載の遮蔽容器。
【請求項4】
前記遮蔽容器の内壁に、一端がアースされ、他端が解放状態になっているコイルが配置されている、
請求項3に記載の遮蔽容器。
【請求項5】
前記遮蔽容器の内壁もしくは外壁に、放射線遮蔽ゴムシートが配置されている、
請求項3に記載の遮蔽容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、遮蔽容器に関する。
【背景技術】
【0002】
電極間に高電圧を印加して電極間にアーク放電を発生させることでプラズマを発生させる技術が開発されている。発生させたプラズマは、様々な用途で利用できる。例えば、発生させたプラズマは、医療関係に利用できる。また、発生させたプラズマを照射することで、物質を活性化することもできる。例えば、感冒薬のもととなる高麗ニンジンなどの素材にプラズマを照射することで、効能を高めることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6788078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物質にプラズマを照射する際には、プラズマ発生装置のプラズマ出力口を対象物に向けて、対象物にプラズマを照射する。対象物に照射されたプラズマは周囲に飛散する。また、プラズマ発生装置でプラズマを発生する際に電磁波が発生する。この飛散したプラズマおよび電磁波は、周囲に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
本発明は、プラズマ発生装置による周囲への悪影響を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、実施形態に係る遮蔽容器は、アーク放電によりプラズマを発生させる粒子加速ユニットを収容し、粒子加速ユニットから放出されるプラズマを遮蔽する遮蔽容器である。遮蔽容器の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る素粒子加速装置の斜視図である。
図2】実施形態に係る素粒子加速装置の断面図である。
図3】実施形態に係る粒子加速ユニットの斜視図である。
図4図3のケースを省略して示す斜視図である。
図5】実施形態に係る粒子加速ユニットの断面図である。
図6】実施形態に係る粒子加速ユニットのキャップの底面図である。
図7】実施形態に係る粒子加速ユニットの第2磁石の底面図である。
図8】実施形態に係る粒子加速ユニットの電気配線について説明するための図である。
図9】実施形態に係る粒子加速ユニットの寸法の一例について説明するための図である。
図10】実施形態に係る遮蔽容器の遮蔽板について説明するための図である。
図11】実施形態に係る遮蔽容器に設けられたコイルについて説明するための図である。
図12】実施形態に係る遮蔽容器に設けられたコイルについて説明するための図である。
図13】実施形態に係る素粒子加速装置の動作について説明するための図である。
図14】実施形態に係る素粒子加速装置の動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態を、図面を用いて説明する。説明には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなるXYZ座標系を用いる。
【0009】
図1は、実施形態に係る素粒子加速装置1の斜視図である。図2は、素粒子加速装置1の断面図である。素粒子加速装置1は、粒子加速ユニット2と粒子加速ユニット2を収容する遮蔽容器200とを備えている。
【0010】
図3は、実施形態に係る粒子加速ユニット2の斜視図である。粒子加速ユニット2は、プラズマ発生部10と高圧電源30を備えている。プラズマ発生部10は、円筒形状のケース20と、ケース20に収容される第1電極11を備えている。
【0011】
図4は、プラズマ発生部10を、ケース20を省略して示す斜視図である。図5は、図3のAA断面を示す断面図である。図4及び図5に示されるように、プラズマ発生部10は、第1電極11、第2電極15、第1磁石17、第2磁石18、及びこれらが収容されるケース20を有している。
【0012】
図5に示されるように、ケース20は、ケース本体21とキャップ22を有している。ケース本体21は、上端部が閉塞され、下端部が開放された、ケーシングである。ケース本体21の上面(-X側の面)の中央には、X軸方向に貫通する開口21bが形成されている。ケース本体21は、例えば、樹脂からなり、厚さが約4mm、X軸方向の寸法が約60mm、内径が約40mmである。また、開口21bの内径は、約5mmである。
【0013】
キャップ22は、円形板状の部材である。キャップ22は、外径がケース本体21の外形と同等となるように形成され、ケース本体21の+X側の端部に固定される。キャップ22は、例えば、樹脂からなる。図6は、キャップ22の底面図である。図6に示されるように、キャップ22は、中央部に開口22bが形成され、開口22bの周囲に複数の開口22cが形成されている。例えば、開口22bの内径は約5mmであり、開口22cの内径は3mmである。
【0014】
図5に戻り、第1電極11は、長手方向をX軸方向とし、第1放電部11a及び導電部11bの2部分を有する部材である。導電部11bは、下端部に雄ネジ部が形成されたM5サイズのボルトからなる。第1放電部11aは、直径が1mmで、長さが10mm程度の下端部が針のように鋭利な部材である。第1放電部11aは、その上端部が導電部11bの下端に溶接されることで、導電部11bと一体化されている。第1電極11を構成する第1放電部11a及び導電部11bは、鉄、ステンレス鋼、タングステン、チタンなどを素材とする。
【0015】
第1磁石17は、円形板状の部材である。第1磁石17の中央には、X軸方向に貫通する貫通孔17aが形成されている。第1磁石17は、例えば、ネオジウム磁石などの磁力の強い磁石である。第1磁石17は、厚さが約5mmで外径が約30mmである。また、貫通孔17aの内径は、約5mmである。第1磁石17は、上面側(-X側の面)がS極となり、下面側(+X側の面)がN極となるように着磁されている。
【0016】
図5に示されるように、上述の第1電極11は、ケース本体21の上方から、ワッシャ41を介して、開口21bに挿入される。ケース本体21の内部に突出する第1電極11を第1磁石17の貫通孔17aに挿入した状態で、導電部11bにワッシャ42及びナット43を嵌合することで、ケース本体21、第1電極11、及び第1磁石17が一体化される。
【0017】
第2電極15は、長手方向をX軸方向とし、第2放電部15a及び導電部15bの2部分を有する部材である。導電部15bは、上端部に雄ネジ部が形成されたM5サイズのボルトからなる。第2放電部15aは、直径が1mmで、長さが10mm程度の上端部が針のように鋭利な部材である。第2放電部15aは、その下端部が導電部15bの上端に溶接されることで、導電部15bと一体化されている。第2電極15を構成する第2放電部15a及び導電部15bは、鉄、ステンレス鋼、タングステン、チタンなどを素材とする。
【0018】
第2磁石18は、円形板状の部材である。第2磁石18は、例えば、ネオジウム磁石などの磁力の強い磁石である。第2磁石18は、上面側(-X側の面)がS極となり、下面側(+X側の面)がN極となるように着磁されている。第2磁石18は、厚さが約5mmで外径が約40mmである。図7に示されるように、第2磁石18は、中央部にX軸方向に貫通する貫通孔18bが形成され、貫通孔18bの周囲に複数の開口18cが形成されている。例えば、貫通孔18bの内径は約5mmであり、開口18cの内径は3mmである。第2磁石18の貫通孔18b及び複数の開口18cは、キャップ22における開口22b及び開口22cと同じ位置に形成されている。
【0019】
図5に示されるように、上述の第2電極15は、キャップ22の下方から、ワッシャ45を介して、開口22bに挿入される。キャップ22の内部に突出する第2電極15を第2磁石18の貫通孔18bに挿入した状態で、導電部15bにワッシャ46及びナット47を嵌合することで、キャップ22、第2電極15、及び第2磁石18が一体化される。第2磁石18とキャップ22は、第2磁石18の開口18cとキャップ22の開口22cとが重なるように配置される。
【0020】
第1電極11が固定されたケース本体21と第2電極15が固定されたキャップ22を組み付けることで、第1電極11の第1放電部11aと第2電極15の第2放電部15aは、図5に示されるように、X軸に平行な直線S上に配置される。また、第1放電部11aの先端と第2放電部15aの先端とが、所定の距離離間して対向することで、放電ギャップが形成される。第1磁石17及び第2磁石18は、第1電極11と第2電極15とを挟んで相互に離間して配置され、相互に対向する第1電極11の先端から第2電極15の先端に向かう方向の磁界を形成する。
【0021】
図3に示されるように、高圧電源30は、ケース本体21に固定されている。高圧電源30は、例えば、DC/DCコンバータを備える直流電源である。高圧電源30は、例えば、3V乃至5V程度の直流電圧を入力し、5万Vから100万Vの直流電圧を出力する。
【0022】
図8は、粒子加速ユニット2の電気配線を示す図である。電源100は、商用電源からの交流電力を直流電力へ変換する電源である。電源100としては、出力電圧が3V乃至5V程度のものを使用することが考えられる。図8に示されるように、高圧電源30の出力の負極が第1電極11に接続され、正極が第2電極15に接続されている。高圧電源30は、5万Vから100万Vの直流電圧を第1電極11及び第2電極15に印加する。高圧電源30の出力電圧は、第1放電部11aと第2放電部15aの間の放電ギャップにアーク放電が発生するように調整される。高圧電源30の出力電圧は、第1放電部11aと第2放電部15aとの距離、第1放電部11aと第2放電部15aの先端の形状、気圧、湿度等の条件に応じて調整される。ここでは、高圧電源30の出力電圧は、約40万Vに調整されている。
【0023】
図9は、粒子加速ユニット2の寸法の一例をまとめて記載した図である。ケース本体21のX軸方向の長さL1は、約60mmである。ケース本体21の内径L2は、約40mmである。第1電極11の導電部11bの長さL11は、約20mmである。第1放電部11aの長さL12は、約10mmである。第2電極15の導電部15bの長さL14は、約20mmである。第2放電部15aの長さL13は、約10mmである。第1放電部11aの先端から第2放電部15aの先端までの距離Lgは、約1mmである。第1磁石17の外径L22は、例えば、30mm~40mmである。ただし、これらの数値は一例でありこれに限定されるものではない。
【0024】
図2に戻り、遮蔽容器200について説明する。遮蔽容器200の形状は、直方体である。遮蔽容器200は、例えば、X軸方向の長さが80cm、Y軸方向の長さが60cm、Z軸方向の長さが70cmである。遮蔽容器200は、遮蔽容器本体210と蓋220を有する。遮蔽容器本体210と蓋220は、遮蔽板230をコンクリート240で覆うようにして形成されている。遮蔽板230は、図10に示すように、マグネシウムで形成された遮蔽板231、鉛で形成された遮蔽板232、コバルトで形成された遮蔽板233を有している。マグネシウムで形成された遮蔽板231、鉛で形成された遮蔽板232、コバルトで形成された遮蔽板233のいずれを中央に配置するかは、また、いずれを遮蔽容器200の内側に配置するかは任意である。
【0025】
図2に戻り、遮蔽容器200の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている。図2に示す例では、蓋220の-Z側の面に、磁石251が配置されている。磁石251は、+Z側の面がS極となり-Z側の面がN極となるように着磁されている。蓋220の-Z側の面と対向する遮蔽容器本体210の+Z側の面(底面)に、磁石252が配置されている。磁石252は、+Z側の面がS極となり-Z側の面がN極となるように着磁されている。また、遮蔽容器本体210の-X側の内面に、磁石253が配置されている。磁石253は、+X側の面がN極となり-Z側の面がS極となるように着磁されている。遮蔽容器本体210の-X側の内面と対向する遮蔽容器本体210の+X側の内面に、磁石254が配置されている。磁石254は、+X側の面がN極となり-X側の面がS極となるように着磁されている。図示されていないが、遮蔽容器本体210の-Y側の内面に、+Y側の面がN極となり-Y側の面がS極となるように着磁された磁石が配置されている。遮蔽容器本体210の-Y側の内面と対向する遮蔽容器本体210の+Y側の内面に、+Y側の面がN極となり-Y側の面がS極となるように着磁された磁石が配置されている。
【0026】
また、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石251乃至254等と遮蔽容器200の内壁との間に、フェライト等の磁性体で形成された吸収板260が設けられている。吸収板260は、大地にアースされる。また、図2では示されていないが、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石251乃至254等と遮蔽容器200の内壁との間に、コイル270が配置されている。コイル270は、吸収板260の上に実装されている。コイル270は、図11に示すように渦状に配置されていてもよいし、図12に示すように蛇行して配置されていてもよい。コイル270の一端は大地にアースされ、コイル270の他端は解放状態になっている。
【0027】
粒子加速ユニット2は、例えば図2に示すように、第1磁石17のN極から第2磁石18のS極に向かう磁力線が示す磁界の向きと、遮蔽容器200の内壁の対向する面に配置された磁石253のN極から磁石254のS極に向かう磁力線が示す磁界の向きとが、一致するように遮蔽容器200内に配置される。
【0028】
次に、素粒子加速装置1の動作について説明する。最初に、図13を参照しながら、粒子加速ユニット2の動作について説明する。粒子加速ユニット2内に形成される磁界について説明する。図13の矢印に示されるように、ケース本体21の内部には、第1磁石17のN極から第2磁石18のS極に向かう磁力線で示される磁界が形成される。第1磁石17が第1放電部11aよりも-X側に位置し、第2磁石18が第2放電部15aよりも+X側に位置している。第1磁石17と第2磁石18は、第1放電部11aと第2放電部15aとを挟んで相互に離間して配置されているので、第1放電部11a及び第2放電部15aの近傍には、開口22cへ向かう方向(+X方向)の磁界が形成される。
【0029】
電源100から直流電圧が出力されると、高圧電源30は、約40万Vの直流電圧を出力する。これによって、約40万Vの直流電圧が第1電極11と第2電極15の間に印加される。そして、第1放電部11aと第2放電部15aとの間でアーク放電が発生する。アーク放電が発生すると、第1放電部11a及び第2放電部15aの周囲の大気を構成する分子の一部がプラスイオン(荷電粒子である原子核)と電子とに分離され、プラズマが生成される。
【0030】
上述したように、ケース本体21の内部には、第1放電部11a及び第2放電部15aから開口22cに向かう方向の磁界が形成されている。プラズマは、磁力線が示す向きの磁界に沿って移動する性質がある。したがって、プラズマは、粒子加速ユニット2内で+X方向に加速され、開口22cからケース20の外に射出さる。
【0031】
遮蔽容器200の内部には、図14の矢印に示されるように、例えば、遮蔽容器200の遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石253のN極から遮蔽容器本体210の-X側の内面に配置された磁石254のS極に向かう磁界が形成される。また、遮蔽容器200の蓋220の-Z側の面に配置された磁石251のN極から遮蔽容器本体210の+Z側の内面(底面)に配置された磁石252のS極に向かう磁界が形成される。図14では記載されていないが、遮蔽容器200の遮蔽容器本体210の-Y側に内面に配置された磁石のN極から遮蔽容器本体210の+Y側の内面に配置された磁石のS極に向かう磁界が形成される。
【0032】
粒子加速ユニット2の開口22cからケース20の外に射出されたプラズマは、例えば、遮蔽容器200の遮蔽容器本体210の-X側の内面に配置された磁石253のN極から遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254のS極に向かう磁界により+X方向に加速され、遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。跳ね返ったプラズマは、例えば、遮蔽容器200の蓋220の-Z側の内面に配置された磁石251のN極から遮蔽容器本体210の+Z側の内面(底面)に配置された磁石252のS極に向かう磁界により-Z方向に加速され、遮蔽容器本体210の+Z側の内面(底面)に配置された磁石252に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。跳ね返ったプラズマは、例えば、遮蔽容器本体210の-Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)のN極から遮蔽容器本体210の+Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)のS極に向かう磁界により+Y方向に加速され、遮蔽容器本体210の+Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。このように、粒子加速ユニット2から射出されたプラズマは、遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返す。
【0033】
プラズマは、プラスイオン(荷電粒子である原子核)と電子とが分離された状態にあるので不安定である。プラズマは、遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返す際、プラスイオンと電子とが衝突して結合することもある。遮蔽容器200内でプラズマが加速と衝突を繰り返すと、プラズマの速度が高くなる。プラズマの速度が高くなると、プラスイオンと電子とが衝突する際に、ガンマ線が放出されることもありうる。
【0034】
第1放電部11aと第2放電部15aとの間でのアーク放電、もしくは、高速に加速されたプラスイオン(大気中の窒素14Nの原子核)と電子との衝突により、窒素14Nの中性子が1個外に弾き飛ばされる可能性がある。光核反応と呼ばれるこのプロセスの結果、中性子が1個減った窒素の放射性同位体である窒素同位体13Nが生成される。また、弾き飛ばされた中性子と窒素14Nが結合して、中性子が1個増えた窒素同位体15Nが生成される。窒素同位体15Nが生成される際に、ガンマ線が放出される。このように、大気中の窒素14Nから窒素同位体13N及び窒素同位体15Nが生成されることは、原子核変換が生じたともいえる。
【0035】
プラズマが遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返す際、一部のプラズマは、磁石251乃至254等を通り抜けて遮蔽容器200側に進行する。遮蔽容器200側に進行したプラズマは、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石251乃至254等と遮蔽容器200の内壁との間に配置されたコイル270に向かう。コイル270の一端はアースされているので、コイル270は、荷電粒子であるプラズマを吸い寄せるアンテナとして機能する。コイル270で補足されたプラズマは、アースされる。また、コイル270は、プラズマの衝突等により発生した電磁波を遮蔽する機能を有する。
【0036】
吸収板260はフェライト等の酸化系磁性体で形成されている。吸収板260はアースされている。酸化系磁性体は、電磁波を吸収する性質を有するため、プラズマの衝突等により発生した電磁波は、吸収板260により遮蔽される。また、吸収板260はアースされているので、コイル270で補足できなかったプラズマを補足してアースする機能を有する。
【0037】
遮蔽容器200の遮蔽容器本体210と蓋220は、遮蔽板230をコンクリート240で覆うようにして形成されている。遮蔽板230及びコンクリート240は、コイル270及び吸収板260を通り抜けて遮蔽容器200側に進行したプラズマを遮蔽する。
【0038】
(使用例1)
次に、本実施形態に係る素粒子加速装置1の使用例について図14を参照して説明する。使用例1では、銅で形成されたコイルを対象物Tとした場合について説明する。素粒子加速装置1の遮蔽容器200の中に対象物Tとしてコイルを入れ、粒子加速ユニット2を動作させた状態で、所定時間放置する。素粒子加速装置1の中に入れる前のコイルの直流抵抗の値と、素粒子加速装置1の中に24時間放置した後のコイルの直流抵抗の値とを比較する。素粒子加速装置1の中に入れる前のコイルの直流抵抗の値は約2.1Ωであったが、素粒子加速装置1の中に24時間放置した後のコイルの直流抵抗の値は約0.9Ωに低減した。
【0039】
コイルの直流抵抗が低減した理由は、素粒子加速装置1内で高速に加速されたプラズマ(荷電粒子)が銅で形成されたコイルに衝突することで、銅を構成する原子が活性化されたためと思われる。素粒子加速装置1内でガンマ線が発生し、ガンマ線により銅を構成する原子が活性化されたためとも推定される。高速に加速されたプラズマが銅で形成されたコイルに衝突することで、運動エネルギーが高くなった銅の原子を構成する電子は自由電子となりやすくなる。その結果、コイルの直流抵抗の値が低減したものと推定される。
【0040】
この実験結果を応用すると、電子機器の消費電力を低減ことができる。素粒子加速装置1の中に対象物Tとして電子機器を入れ、所定の時間放置することにより、電子機器を構成する導体及び半導体の直流抵抗の値を低減することができる。これにより、電子機器の消費電力を低減ことができる。
【0041】
(使用例2)
使用例2では、漢方薬を対象物Tとした場合について説明する。素粒子加速装置1の中に対象物Tとして漢方薬を入れる。粒子加速ユニット2を動作させた状態で、素粒子加速装置1の中に漢方薬を入れて24時間放置する。素粒子加速装置1の中に24時間放置した後の漢方薬と素粒子加速装置1の中に入れない漢方薬とを比較すると、前者のほうが漢方薬の効能が高くなるという実験結果を得た。また、前者のほうが漢方薬の副作用が減った。
【0042】
素粒子加速装置1の中に放置したことで漢方薬の効能が高くなった理由は、素粒子加速装置1内で高速に加速されたプラズマ(荷電粒子)が漢方薬を構成する分子に衝突することで、漢方薬を構成する分子が活性化された状態になり、体内での吸収率が高くなったためと推定される。つまり、運動エネルギーが高くなった漢方薬を構成する分子(原子)を構成する電子は自由電子となりやすくなる。その結果、漢方薬が体内の消化酵素等の分子と反応しやすくなり、体内での吸収率が高くなったと推定される。
【0043】
素粒子加速装置1内におけるガンマ線の発生の有無については、市販のガンマ線計測装置で確認することができる。図14の対象物Tの位置に市販のガンマ線計測装置を置き、素粒子加速装置1内のガンマ線放射線量を計測する。例えば、粒子加速ユニット2を5分間動作させ、素粒子加速装置1内のガンマ線放射線量を計測したところ、ガンマ線放射線量は11μSv/hであった。自然界におけるガンマ線放射線量の値は約0.045μSv/hであるので、素粒子加速装置1内でガンマ線が発生していることを確認できたといえる。
【0044】
以上説明したように、実施形態に係る素粒子加速装置1の粒子加速ユニット2は、相互に離間して配置され、相互に対向する第1電極11の先端から第2電極15の先端に向かう方向の磁界を形成する第1磁石17と第2磁石18を有する。第1電極11と第2電極15との間に発生したアークにより生成されたプラズマは、第1磁石17と第2磁石18により形成される磁界によって加速され、粒子加速ユニット2から射出される。実施形態に係る素粒子加速装置1は、この構成により、プラズマ(荷電粒子)を加速することができる。
【0045】
また、実施形態に係る素粒子加速装置1の遮蔽容器200の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている。粒子加速ユニット2から射出されたプラズマ(荷電粒子)は、磁石が形成する磁界によって加速される。加速されたプラズマは、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石に衝突して反射し、さらに遮蔽容器200の内壁に配置された磁石が形成する磁界によって加速される。このように、プラズマは、遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返すことでさらに加速される。実施形態に係る素粒子加速装置1は、この構成により、プラズマ(荷電粒子)を加速することができる。素粒子加速装置1は、荷電粒子を加速させるために使用する装置として、ダクト内を真空にするための装置や、電磁石を形成するコイルを冷却するための冷却装置等を必要としない。よって、素粒子加速装置1は、小型化することができる。
【0046】
実施形態に係る素粒子加速装置1の遮蔽容器200は、マグネシウム、鉛、コバルトの少なくともいずれか一つを含有する遮蔽板230とコンクリート240で形成されている。実施形態に係る素粒子加速装置1は、この構成により、プラズマが装置外に飛散することを抑制できる。
【0047】
また、実施形態に係る素粒子加速装置1は、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石と遮蔽容器200の内壁との間に、フェライトで形成された吸収板260を有する。実施形態に係る素粒子加速装置1は、この構成により、電磁波が装置外に放出されることを抑制するとともに、プラズマが装置外に飛散することを抑制できる。
【0048】
また、実施形態に係る素粒子加速装置1は、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石と遮蔽容器200の内壁との間に、一端がアースされ、他端が解放状態になっているコイル270を有する。実施形態に係る素粒子加速装置1は、この構成により、電磁波が装置外に放出されることを抑制するとともに、プラズマが装置外に飛散することを抑制できる。
【0049】
なお、図2を用いた説明では、遮蔽容器本体210と蓋220は、遮蔽板230をコンクリート240で覆うように形成されている場合について説明したが、これに限定されない。例えば、遮蔽板230をコンクリート240の表面(容器200の外側の面)もしくはコンクリート240の裏面(容器200の内側の面)に設けてもよい。
【0050】
また、上記の説明では、遮蔽板230が、マグネシウムで形成された遮蔽板231、鉛で形成された遮蔽板232、コバルトで形成された遮蔽板233を有している場合について説明した。しかし、遮蔽板230の構成はこれに限定されない。例えば、遮蔽板230は、マグネシウムで形成された遮蔽板231、鉛で形成された遮蔽板232、コバルトで形成された遮蔽板233の少なくともいずれか一つを有していればよい。また、遮蔽板230は、マグネシウム、鉛、コバルトの少なくともいずれか一つを含有して形成された合金であってもよい。
【0051】
また、上記の説明では、フェライトで形成された吸収板260を遮蔽容器200の内壁に配置された磁石と遮蔽容器200の内壁との間に設ける場合について説明したがこれに限定されない。例えば、吸収板260をコンクリート240で覆うように設けてもよい。同様に、コイル270をコンクリート240で覆うように設けてもよい。この場合、吸収板260とコイル270は、遮蔽板230よりも遮蔽容器200の内側に設けることが望ましい。
【0052】
素粒子加速装置1内で発生したプラズマや放射線が装置外に漏洩することを抑制する方法として、放射線遮蔽ゴムシートを利用することもできる。例えば、素粒子加速装置1の内壁に放射線遮蔽ゴムシートを張り付ける、もしくは、素粒子加速装置1の外壁に放射線遮蔽ゴムシートを張り付けることにより、素粒子加速装置1内で発生したプラズマや放射線が装置外に漏洩することを抑制することができる。
【0053】
また、上記の説明では、高圧電源30には、商用電源からの電力を直流電力へ変換する電源100から電力が供給されることとした。これに限らず、高圧電源30には、乾電池やバッテリーなどから、電力が供給されることとしてもよい。また、高圧電源30への入力電圧は、3V乃至5Vに限定されるものではない。例えば、高圧電源30への入力電圧は、DC9VでもDC12V等であってもよい。高圧電源30は、入力電圧にかかわらずアーク放電に必要な電圧(例えば、約40万V)を出力するように構成されていればよい。高圧電源30の駆動にアルカリ乾電池を用いると、商用電源と電源100を接続するケーブルを必要としないので、粒子加速ユニット2の操作性が向上する。また、高圧電源30は、商用電力を入力としアーク放電に必要な電圧を出力するAC/DCコンバータであってもよい。
【0054】
また、上記の説明では、図6に示されるように、開口22bの周囲に複数の開口22cが形成されている場合について説明した。しかし、開口22cはこれに限定されることはない。例えば、開口22cの内径を大きくしてもよいし、開口22cを開口22bの周りにランダムに配置してもよい。同様に、図7に示す開口18cの配置と大きさは任意でよい。開口18cと開口22cが重なり、開口が形成されていればよい。
【0055】
上記の説明では、遮蔽容器200の内壁のそれぞれの対向する面の一方の面から他方の面に向かう磁力線が示す向きの磁界に沿ってプラズマ(荷電粒子)が加速される場合について説明した。しかし、遮蔽容器200内では、例えば、蓋220の-Z側の面に配置された磁石251(N極)から遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254(S極)に向かう磁界や、遮蔽容器本体210の-X側の内面に配置された磁石254(N極)から遮蔽容器本体210の+Z側の面(底面)に配置された磁石252(S極)等に向かう磁界も形成されている。粒子加速ユニット2から射出されたプラズマは、これらの磁界に沿っても加速される。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1…素粒子加速装置
2…粒子加速ユニット
10…プラズマ発生部
11…第1電極
11a…第1放電部
11b…導電部
15…第2電極
15a…第2放電部
15b…導電部
17…第1磁石
17a…貫通孔
18…第2磁石
18b…貫通孔
18c…開口
20…ケース
21…ケース本体
21b、22b、22c…開口
22…キャップ
30…高圧電源
41、42、45、46…ワッシャ
43、44、47…ナット
100…電源
200…遮蔽容器
210…遮蔽容器本体
220…蓋
230、231、232、233…遮蔽板
240…コンクリート
251、252、253、254…磁石
260…吸収板
270…コイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
粒子加速ユニット2の開口22cからケース20の外に射出されたプラズマは、例えば、遮蔽容器200の遮蔽容器本体210の-X側の内面に配置された磁石253のN極から遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254のS極に向かう磁界により+X方向に移動し、遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。跳ね返ったプラズマは、例えば、遮蔽容器200の蓋220の-Z側の内面に配置された磁石251のN極から遮蔽容器本体210の+Z側の内面(底面)に配置された磁石252のS極に向かう磁界により-Z方向に移動し、遮蔽容器本体210の+Z側の内面(底面)に配置された磁石252に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。跳ね返ったプラズマは、例えば、遮蔽容器本体210の-Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)のN極から遮蔽容器本体210の+Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)のS極に向かう磁界により+Y方向に移動し、遮蔽容器本体210の+Y側の内面に配置された磁石(図示されていない)に衝突し、ランダムな方向に跳ね返る。このように、粒子加速ユニット2から射出されたプラズマは、遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
プラズマは、プラスイオン(荷電粒子である原子核)と電子とが分離された状態にあるので不安定である。プラズマは、遮蔽容器200内で加速と衝突を繰り返す際、プラスイオンと電子とが衝突して結合することもある。遮蔽容器200内でプラズマが衝突を繰り返すと、プラスイオンと電子とが衝突する際に、ガンマ線が放出されることもありうる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
第1放電部11aと第2放電部15aとの間でのアーク放電、もしくは、プラスイオン(大気中の窒素14Nの原子核)と電子との衝突により、窒素14Nの中性子が1個外に弾き飛ばされる可能性がある。光核反応と呼ばれるこのプロセスの結果、中性子が1個減った窒素の放射性同位体である窒素同位体13Nが生成される。また、弾き飛ばされた中性子と窒素14Nが結合して、中性子が1個増えた窒素同位体15Nが生成される。窒素同位体15Nが生成される際に、ガンマ線が放出される。このように、大気中の窒素14Nから窒素同位体13N及び窒素同位体15Nが生成されることは、原子核変換が生じたともいえる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
プラズマが遮蔽容器200内で衝突を繰り返す際、一部のプラズマは、磁石251乃至254等を通り抜けて遮蔽容器200側に進行する。遮蔽容器200側に進行したプラズマは、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石251乃至254等と遮蔽容器200の内壁との間に配置されたコイル270に向かう。コイル270の一端はアースされているので、コイル270は、荷電粒子であるプラズマを吸い寄せるアンテナとして機能する。コイル270で補足されたプラズマは、アースされる。また、コイル270は、プラズマの衝突等により発生した電磁波を遮蔽する機能を有する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
コイルの直流抵抗が低減した理由は、素粒子加速装置1内でプラズマ(荷電粒子)が銅で形成されたコイルに衝突することで、銅を構成する原子が活性化されたためと思われる。素粒子加速装置1内でガンマ線が発生し、ガンマ線により銅を構成する原子が活性化されたためとも推定される。プラズマが銅で形成されたコイルに衝突することで、運動エネルギーが高くなった銅の原子を構成する電子は自由電子となりやすくなる。その結果、コイルの直流抵抗の値が低減したものと推定される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
素粒子加速装置1の中に放置したことで漢方薬の効能が高くなった理由は、素粒子加速装置1内でプラズマ(荷電粒子)が漢方薬を構成する分子に衝突することで、漢方薬を構成する分子が活性化された状態になり、体内での吸収率が高くなったためと推定される。つまり、運動エネルギーが高くなった漢方薬を構成する分子(原子)を構成する電子は自由電子となりやすくなる。その結果、漢方薬が体内の消化酵素等の分子と反応しやすくなり、体内での吸収率が高くなったと推定される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
また、実施形態に係る素粒子加速装置1の遮蔽容器200の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている。粒子加速ユニット2から射出されたプラズマ(荷電粒子)は、磁石が形成する磁界に沿って移動する。プラズマは、遮蔽容器200の内壁に配置された磁石に衝突して反射し、さらに遮蔽容器200の内壁に配置された磁石が形成する磁界に沿って移動する。このように、プラズマは、遮蔽容器200内で衝突を繰り返すことで、プラズマは、周囲に飛散することなく、対象物に照射される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
上記の説明では、遮蔽容器200の内壁のそれぞれの対向する面の一方の面から他方の面に向かう磁力線が示す向きの磁界に沿ってプラズマ(荷電粒子)が移動する場合について説明した。しかし、遮蔽容器200内では、例えば、蓋220の-Z側の面に配置された磁石251(N極)から遮蔽容器本体210の+X側の内面に配置された磁石254(S極)に向かう磁界や、遮蔽容器本体210の-X側の内面に配置された磁石254(N極)から遮蔽容器本体210の+Z側の面(底面)に配置された磁石252(S極)等に向かう磁界も形成されている。粒子加速ユニット2から射出されたプラズマは、これらの磁界に沿っても移動する
【手続補正書】
【提出日】2023-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーク放電によりプラズマを発生させる粒子加速ユニットを収容し、前記粒子加速ユニットから放出されるプラズマを遮蔽する遮蔽容器であって、
前記遮蔽容器の内壁には、それぞれの対向する面の一方の面にN極、他方の面にS極が現れるように着磁された磁石が配置されている、
遮蔽容器。
【請求項2】
前記遮蔽容器の内壁に、酸化系磁性体で形成された吸収板が設けられている、
請求項1に記載の遮蔽容器。
【請求項3】
前記遮蔽容器の内壁に、一端がアースされ、他端が解放状態になっているコイルが配置されている、
請求項に記載の遮蔽容器。
【請求項4】
前記遮蔽容器の内壁もしくは外壁に、放射線遮蔽ゴムシートが配置されている、
請求項に記載の遮蔽容器。