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特開2023-178195積層セラミックキャパシタおよび積層セラミックキャパシタ実装構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178195
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】積層セラミックキャパシタおよび積層セラミックキャパシタ実装構造
(51)【国際特許分類】
   H01G 2/06 20060101AFI20231207BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20231207BHJP
   H01G 4/228 20060101ALI20231207BHJP
   H01G 4/232 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
H01G2/06 500
H01G4/30 201F
H01G4/30 513
H01G4/228 A
H01G4/232 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023031208
(22)【出願日】2023-03-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0067437
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ソーファン
(72)【発明者】
【氏名】ビュン、マンス
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC09
5E001AE02
5E001AE03
5E001AF06
5E082AA01
5E082AB03
5E082EE23
5E082FF05
5E082FG26
5E082GG10
5E082GG12
5E082JJ03
5E082JJ13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アコースティックノイズが低減された積層セラミックキャパシタ実装構造とこれに適用される積層セラミックキャパシタを提供する。
【解決手段】回路基板110の上面に第1電極パッド121及び第2電極パッド122を通じて実装された積層セラミックキャパシタ10は、セラミック本体と、セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔し、少なくともセラミック本体の幅方向に対向する両側面に形成される第1外部電極13及び第2外部電極14と、セラミック本体内で誘電体層を間に置いて互いに離隔して交互に積層され、第1外部電極及び第2外部電極に夫々連結される複数の第1内部電極及び第2内部電極と、を含み、セラミック本体の長さ方向に沿った両端で、第1外部電極及び第2外部電極の縁は、第1外部電極及び2外部電極の外側縁と互いに整列するか又は少なくとも第1電極パッド及び第2電極パッドの外側縁よりも外側に配置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板の上面に第1電極パッドおよび第2電極パッドを通じて積層セラミックキャパシタが実装された積層セラミックキャパシタ実装構造であって、
前記積層セラミックキャパシタは、
複数の誘電体層が積層されて互いに直交する方向に沿って予め設定されたサイズの長さ、幅、および厚さを有するセラミック本体と、
前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔し、少なくとも前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面に形成される第1外部電極および第2外部電極と、
前記セラミック本体内で前記誘電体層を間に置いて互いに離隔して交互に積層され、前記第1外部電極および前記第2外部電極にそれぞれ連結される複数の第1内部電極および複数の第2内部電極と
を含み、
前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端で、前記第1外部電極および前記第2外部電極の縁は前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドの外側縁と互いに整列するか、または少なくとも前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドの外側縁よりも外側に配置される、積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項2】
前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドは、前記セラミック本体の長さ方向に沿った前記積層セラミックキャパシタの両端縁の外側には形成されない、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項3】
前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドのそれぞれは、前記セラミック本体の幅方向中心を基準として分離された一対のパッチを含む、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項4】
前記第1外部電極および前記第2外部電極のそれぞれは、前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面で導電性接合部材により前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドと接合される、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項5】
前記複数の第1内部電極および前記複数の第2内部電極は、前記セラミック本体の長さ方向に互いに外れるように配置されて両端部で交互に引き出され、
前記第1外部電極および前記第2外部電極は、前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端部面を覆う全面部と、前記全面部から前記セラミック本体の少なくとも側面に沿って延長されるバンド部とを含み、
前記導電性接合部材は、前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部と前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドとをそれぞれ接合させる、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項6】
前記積層セラミックキャパシタは、前記第1外部電極および前記第2外部電極の全面部外側を覆うように形成される絶縁層をさらに含む、請求項5に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項7】
前記絶縁層が形成される前記第1外部電極および前記第2外部電極の全面部外側には前記導電性接合部材が配置されない、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項8】
前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部は、前記全面部から前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面一部を覆うように形成され、
前記絶縁層は、前記セラミック本体の上下面に形成された前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部を覆うように延長された、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項9】
前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部は、前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面を露出させる、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項10】
前記絶縁層は、絶縁ガラス、エポキシ、および絶縁セラミックを含む群より選択された一つ以上の物質からなる、請求項6に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項11】
前記第1内部電極は、第1主面部と、前記第1主面部から前記セラミック本体の両側面に引き出されて前記第1外部電極に連結される第1リード部とを含み、前記第2内部電極は、第2主面部と、前記第2主面部から前記セラミック本体の両側面に引き出されて前記第2外部電極に連結される第2リード部とを含む、請求項4に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項12】
前記第1外部電極および前記第2外部電極は、前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面のうちの少なくとも下面と前記セラミック本体の両側面に形成される、請求項11に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項13】
前記セラミック本体の長さ方向に対向する両端部面の外側には前記第1外部電極および前記第2外部電極が形成されない、請求項11に記載の積層セラミックキャパシタ実装構造。
【請求項14】
複数の誘電体層が積層されて互いに直交する方向に沿って予め設定されたサイズの長さ、幅、および厚さを有するセラミック本体と、
前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔し、前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端部面を覆う全面部と、前記全面部から前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面一部と前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面一部を覆うように延長されるバンド部とをそれぞれ含む第1外部電極および第2外部電極と、
前記セラミック本体内で前記誘電体層を間に置いて互いに離隔して交互に積層され、前記セラミック本体の長さ方向に互いに外れるように配置されて両端部で交互に引き出され、前記第1外部電極および前記第2外部電極にそれぞれ連結される複数の第1内部電極および複数の第2内部電極と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の全面部外側を覆うように形成され、前記セラミック本体の上下面に形成された前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部を覆うように延長された絶縁層と
を含む積層セラミックキャパシタ。
【請求項15】
前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面を覆う前記第1外部電極および前記第2外部電極の前記バンド部は、前記絶縁層で覆われずに露出している、請求項14に記載の積層セラミックキャパシタ。
【請求項16】
前記絶縁層は、絶縁ガラス、エポキシ、および絶縁セラミックを含む群より選択された一つ以上の物質からなる、請求項14または15に記載の積層セラミックキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミックキャパシタおよび積層セラミックキャパシタが実装された構造に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミック材料を使用する電子部品としてキャパシタ、インダクタ、圧電素子、バリスタまたはサーミスタなどがある。このようなセラミック電子部品のうち、積層セラミックキャパシタ(Multi-Layered Ceramic Capacitor、MLCC)は、小型でありながら、高容量が保障され、実装が容易であるという長所により多様な電子装置に使用することができる。
【0003】
例えば、積層セラミックキャパシタは、液晶表示装置(liquid crystal displayay、LCD)、プラズマ表示装置パネル(plasma display panel、PDP)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの映像機器、コンピュータ、個人携帯用端末およびスマートフォンのような多様な電子製品の基板に装着されて電気を充電させたり放電させたりする役割を果たすチップ形態のコンデンサに使用することができる。
【0004】
積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層とこれら誘電体層の間に互いに異なる極性の内部電極が交互に配置された構造を有することができる。この時、誘電体層は圧電性を有するため、積層セラミックキャパシタに直流または交流電圧が印加される時、内部電極の間に圧電現象が発生して周波数に応じてセラミック本体の体積を膨張および収縮させながら周期的な振動を発生させることができる。
【0005】
このような振動は積層セラミックキャパシタの外部電極およびこの外部電極と基板を連結するソルダを通じて基板に伝達されて前記基板全体が音響反射面になって雑音となる振動音を発生させることがある。このような振動音は、人間に不快感を与える20から20,000Hz領域の可聴周波数に該当することがあり、このように人間に不快感を与える振動音をアコースティックノイズ(acoustic noise)という。
【0006】
なお、最近の電子機器は、器具部品の静粛化が進められており、上記のように積層セラミックキャパシタが発生させるアコースティックノイズがより顕著に現れることがある。このようなアコースティックノイズの障害は、機器の動作環境が静かな場合、使用者がアコースティックノイズを異常音と見なして機器の故障と把握することがある。また、音声回路を有する機器では音声出力にアコースティックノイズが重なりながら機器の品質が低下する問題点が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施形態の一側面は、アコースティックノイズが低減された積層セラミックキャパシタ実装構造とこれに適用される積層セラミックキャパシタを提供することに目的がある。
【0008】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は、前述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張され得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造は、回路基板の上面に第1および第2電極パッドを通じて積層セラミックキャパシタが実装された積層セラミックキャパシタ実装構造に関する。前記積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて互いに直交する方向に沿って予め設定されたサイズの長さ、幅、および厚さを有するセラミック本体と、前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔し、少なくとも前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面に形成される第1および第2外部電極と、前記セラミック本体内で前記誘電体層を間に置いて互いに離隔して交互に積層され、前記第1および第2外部電極にそれぞれ連結される複数の第1および第2内部電極と、を含み、前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端で、前記第1および第2外部電極の縁は前記第1および第2電極パッドの外側縁と互いに整列するか、または少なくとも前記第1および第2電極パッドの外側縁よりも外側に配置され得る。
【0010】
前記第1および第2電極パッドは、前記セラミック本体の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタの両端縁の外側には形成されなくてもよい。
【0011】
前記第1および第2電極パッドのそれぞれは、前記セラミック本体の幅方向中心を基準として分離された一対のパッチを含むことができる。
【0012】
前記第1および第2外部電極のそれぞれは、前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面で導電性接合部材により前記第1および第2電極パッドと接合され得る。
【0013】
前記複数の第1および第2内部電極は、前記セラミック本体の長さ方向に互いに外れるように配置されて両端部で交互に引き出され、前記第1および第2外部電極は、前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端部面を覆う全面部と、前記全面部から前記セラミック本体の少なくとも側面に沿って延長されるバンド部とを含み、前記導電性接合部材は、前記第1および第2外部電極のバンド部と前記第1および第2電極パッドとをそれぞれ接合させることができる。
【0014】
前記積層セラミックキャパシタは、前記第1および第2外部電極の全面部外側を覆うように形成される絶縁層をさらに含むことができる。
【0015】
前記絶縁層が形成される前記第1および第2外部電極の全面部外側には前記導電性接合部材が配置されなくてもよい。
【0016】
前記第1および第2外部電極のバンド部は、前記全面部から前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面一部を覆うように形成され、前記絶縁層は、前記セラミック本体の上下面に形成された前記第1および第2外部電極のバンド部を覆うように延長され得る。
【0017】
前記第1および第2外部電極のバンド部は、前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面を露出させることができる。
【0018】
前記絶縁層は、絶縁ガラス(glass)、エポキシ(epoxy)、および絶縁セラミックを含む群より選択された一つ以上の物質からなることができる。
【0019】
前記第1内部電極は、第1主面部と、前記第1主面部から前記セラミック本体の両側面に引き出されて前記第1外部電極に連結される第1リード部とを含み、前記第2内部電極は、第2主面部と、前記第2主面部から前記セラミック本体の両側面に引き出されて前記第2外部電極に連結される第2リード部とを含むことができる。
【0020】
前記第1および第2外部電極は、前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面のうちの少なくとも下面と前記セラミック本体の両側面に形成され得る。
【0021】
前記セラミック本体の長さ方向に対向する両端部面の外側には前記第1および第2外部電極が形成されなくてもよい。
【0022】
他の実施形態による積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層が積層されて互いに直交する方向に沿って予め設定されたサイズの長さ、幅、および厚さを有するセラミック本体と、前記セラミック本体の長さ方向に沿って互いに離隔し、前記セラミック本体の長さ方向に沿った両端部面を覆う全面部と、前記全面部から前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面一部と前記セラミック本体の厚さ方向に対向する上下面一部を覆うように延長されるバンド部とをそれぞれ含む第1および第2外部電極と、前記セラミック本体内で前記誘電体層を間に置いて互いに離隔して交互に積層され、前記セラミック本体の長さ方向に互いに外れるように配置されて両端部で交互に引き出され、前記第1および第2外部電極にそれぞれ連結される複数の第1および第2内部電極と、前記第1および第2外部電極の全面部外側を覆うように形成され、前記セラミック本体の上下面に形成された前記第1および第2外部電極のバンド部を覆うように延長された絶縁層と、を含むことができる。
【0023】
前記セラミック本体の幅方向に対向する両側面を覆う前記第1および第2外部電極のバンド部は、前記絶縁層で覆われずに露出していることができる。
【0024】
前記絶縁層は、絶縁ガラス(glass)、エポキシ(epoxy)、および絶縁セラミックを含む群より選択された一つ以上の物質からなることができる。
【発明の効果】
【0025】
実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造によると、積層セラミックキャパシタを基板に実装する時、積層セラミックキャパシタの駆動によるセラミック本体の膨張および収縮方向を考慮して付着領域を設定することによってアコースティックノイズの発生源を除去することができる。
【0026】
このように積層セラミックキャパシタが基板に付着される領域を制限することによって積層セラミックキャパシタ実装構造のアコースティックノイズを低減させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図2図1のII-II'線による断面図である。
図3図1に示す積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
図4図3に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す側面図である。
図5図3に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す平面図である。
図6】他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
図7】また他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
図8】また他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
図9図8に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す平面図である。
図10】また他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
図11図10に示す積層セラミックキャパシタの内部電極構造を示す分解斜視図である。
図12図10に示す積層セラミックキャパシタの内部電極構造を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように本発明の実施形態を詳しく説明する。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。また、添付図面において一部の構成要素は誇張される、省略される、または概略的に図示されており、各構成要素の大きさは実際の大きさを全面的に反映するのではない。
【0029】
添付した図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付した図面により本明細書に開示された技術的な思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0030】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明することに使用され得るが、前記構成要素は前記用語により限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0031】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「上」に位置することを意味するのではない。
【0032】
明細書全体において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。したがって、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0033】
また、明細書全体において、「平面上」という時、これは対象部分を上方から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た時を意味する。
【0034】
また、明細書全体において、「連結される」という時、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることだけを意味するのではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結されること、物理的に連結されることだけでなく、電気的に連結されること、または位置や機能により相異なる名称で称されたが一体であることを意味し得る。
【0035】
図1は一実施形態による積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、図2図1のII-II'線による断面図である。
【0036】
図1および図2を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ10は、セラミック本体12、第1および第2外部電極13、14、そして複数の第1および第2内部電極21、22を含む。
【0037】
セラミック本体12は、複数の誘電体層124を厚さ方向Tに積層した後に焼成して形成され得る。ここで、セラミック本体12の互いに隣接する複数の誘電体層124のそれぞれは、互いに境界が不明確な状態で一体化することができる。セラミック本体12は、互いに交差する方向に沿って予め設定されたサイズの長さ、幅、および厚さを有するほぼ六面体形状からなることができるが、本発明がこれに限定されるのではない。
【0038】
本実施形態では、説明の便宜のために、セラミック本体12の誘電体層124が積層された厚さ方向Tの互いに向き合う面を上面と下面に定義し、前記上面と下面を連結するセラミック本体12の長さ方向Lの互いに向き合う面を第1および第2端部面に定義し、前記第1および第2端部面と垂直に交差する幅方向Wの互いに向き合う面を第1および第2側面に定義する。
【0039】
一方、セラミック本体12は、最上部の内部電極の上部に所定厚さの上部カバー層123が形成され、最下部の内部電極の下部には下部カバー層125が形成され得る。この時、上部カバー層123および下部カバー層125は誘電体層124と同一の組成からなることができ、内部電極を含まない誘電体層をセラミック本体12の最上部の内部電極の上部と最下部の内部電極の下部にそれぞれ少なくとも1個以上積層して形成され得る。
【0040】
誘電体層124は、高誘電率のセラミック材料を含むことができ、例えばBaTiO(チタン酸バリウム)系セラミック粉末などを含むことができるが、本発明がこれに限定されるのではない。BaTiO系セラミック粉末は、例えばBaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)などが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO、Ba(Ti1-yCa)O、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)OまたはBa(Ti1-yZr)Oなどがあるが、本発明がこれに限定されるのではない。
【0041】
また誘電体層124にはセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤および分散剤のうちの少なくとも一つ以上がさらに含まれ得る。セラミック添加剤は、例えば遷移金属酸化物または炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)またはアルミニウム(Al)などを使用することができる。
【0042】
第1および第2外部電極13、14は、セラミック本体12の長さ方向Lの両端部に配置され、第1および第2全面部133、143と第1および第2バンド部135、145をそれぞれ含む。第1および第2全面部133、143は、セラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面をそれぞれ覆い、第1および第2内部電極21、22の露出した端部とそれぞれ接続されて電気的に連結される部分である。第1および第2バンド部135、145は、第1および第2全面部133、143からセラミック本体12の周り面(上下面と第1、2側面)の一部を覆うようにそれぞれ延長されるように形成される部分である。
【0043】
本実施形態で第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143には絶縁層61、62が配置され得る。絶縁層61、62は、第1および第2全面部133、143の外側を部分的にまたは全体的に覆うように形成され得、第1および第2全面部133、143面積の70%から101%の面積を有することができる。絶縁層61、62は、第1および第2全面部133、143の形状を沿って形成され得、一例として四角形からなることができる。絶縁層61、62は、絶縁性物質からなり、一例として絶縁ガラス(glass)、エポキシ(epoxy)、および絶縁セラミックを含む群より選択された一つ以上の物質からなることができる。
【0044】
複数の第1および第2内部電極21、22は、誘電体層124を介して交互に積層される。第1および第2内部電極21、22は、誘電体層124を形成するセラミックシート上に形成されて積層された後、焼成により一つの誘電体層124を間に置いてセラミック本体12内部に厚さ方向に交互に配置され得る。このような第1および第2内部電極21、22は互いに異なる極性を有する電極であり、誘電体層124の積層方向に沿って互いに対向するように配置され、中間に配置された誘電体層124により互いに電気的に絶縁され得る。
【0045】
第1および第2内部電極21、22は、誘電体層124を間に置いて互いに長さ方向に外れるように配置され、その一端がセラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面を通じてそれぞれ露出している。このようにセラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面を通じて交互に露出している第1および第2内部電極21、22の端部は、セラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面で第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143とそれぞれ接続されて電気的に連結され得る。また、第1および第2内部電極21、22は、導電性金属から形成され、例えばニッケル(Ni)またはニッケル(Ni)合金などの材料を使用することができるが、本発明がこれに限定されるのではない。
【0046】
上記のような構成により、第1および第2外部電極13、14に所定の電圧を印可すると互いに対向する第1および第2内部電極21、22の間に電荷が蓄積される。この時、積層セラミックキャパシタ10の静電容量は誘電体層124の積層方向に沿って互いにオーバーラップされる第1および第2内部電極21、22のオーバーラップ(overlap)された面積に比例する。
【0047】
図3図1に示す積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図であり、図4図3に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す側面図であり、図5図3に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す平面図である。
【0048】
図3から図5を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造101は、積層セラミックキャパシタ10が実装される回路基板110と、その上面に形成される第1および第2電極パッド121、122とを含む。積層セラミックキャパシタ10は、回路基板110上で第1および第2電極パッド121、122を通じて実装され得る。積層セラミックキャパシタ10は、図1および2を参照して説明した構造からなることができる。
【0049】
第1および第2電極パッド121、122は、回路基板110の上面で互いに離隔して配置され、積層セラミックキャパシタ10の第1および第2外部電極13、14の第1および第2バンド部135、145が互いに離隔した距離だけ離れて配置され得る。積層セラミックキャパシタ10の第1および第2バンド部135、145は、第1および第2電極パッド121、122と接触するように配置された状態で導電性接合部材131を利用して回路基板110に固定することができ、これにより積層セラミックキャパシタ10は回路基板110の第1および第2電極パッド121、122に電気的に接続され得る。導電性接合部材131は、一例としてソルダ(solder)を含むことができる。
【0050】
本実施形態のセラミック本体12の長さ方向Lに沿った両端で、第1および第2外部電極13、14の縁は第1および第2電極パッド121、122の外側縁と互いに整列することができ、少なくとも第1および第2電極パッド121、122の外側縁よりも外側に配置され得る。つまり、第1および第2電極パッド121、122は、積層セラミックキャパシタ10のセラミック本体12の長さ方向Lに沿った両端縁の間に設定される領域に含まれるように位置することができる。この時、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体12の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタ10の両端縁の外側には形成されなくてもよい。反面、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体12の幅方向Wに沿った積層セラミックキャパシタ10の両端縁の外側に延長されるように形成され得る。
【0051】
ここで「外側」は、回路基板110でセラミック本体12が配置される領域の中心から前記領域の外側に向かう側を意味し、以下、他の実施形態でも同様である。
【0052】
本実施形態で積層セラミックキャパシタ10の第1および第2外部電極13、14のそれぞれは、セラミック本体12の幅方向Wに対向する両側面で導電性接合部材131により第1および第2電極パッド121、122に固定されることによって回路基板110に実装される。この時、第1および第2電極パッド121、122は、第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143と対向する部分がないため、セラミック本体12の長さ方向Lに対向する両端部面では導電性接合部材131が形成されなくてもよい。
【0053】
また、積層セラミックキャパシタ10は、第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143外側を覆うように配置された絶縁層61、62を含む。この絶縁層61、62は、積層セラミックキャパシタ10を回路基板110に実装する時、導電性接合部材131が第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143に形成されることを防止するようになる。
【0054】
したがって、第1および第2電極パッド121、122は、導電性接合部材131を利用して第1および第2外部電極13、14の第1および第2バンド部135、145と接合され得、反面、第1および第2電極パッド121、122と第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143との間には導電性接合部材131が介されず、第1および第2全面部133、143は第1および第2電極パッド121、122に接続されなくてもよい。
【0055】
積層セラミックキャパシタ10が回路基板110に実装された状態で電圧が印加されるとアコースティックノイズが発生することがある。第1および第2電極パッド121、122のサイズと形状は、積層セラミックキャパシタ10の第1および第2外部電極13、14と第1および第2電極パッド121、122を連結する導電性接合部材131の量と位置を制御することができ、そのためにアコースティックノイズの大きさが調節され得る。
【0056】
積層セラミックキャパシタ10が回路基板110に実装された状態でセラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面に形成された第1および第2外部電極13、14に極性が異なる電圧が印加されると、誘電体層124の逆圧電性効果(Inverse piezoelectric effect)によりセラミック本体12は厚さ方向に膨張および収縮するようになる。この時、第1および第2外部電極13、14が形成されたセラミック本体12の長さ方向の第1および第2端部面は、ポアソン効果(Poisson effect)によりセラミック本体12の厚さ方向の膨張および収縮とは反対に収縮および膨張するようになる。
【0057】
したがって、積層セラミックキャパシタ10に電圧が印加されてセラミック本体12が厚さ方向に膨張および収縮を繰り返してもセラミック本体12の第1および第2端部面は回路基板110に固定されていないため、アコースティックノイズ発生を低減させることができる。
【0058】
図6は他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
【0059】
図6を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造102に適用される積層セラミックキャパシタ20は、セラミック本体12の長さ方向の両端に配置される第1および第2外部電極13、14を含み、このような第1および第2外部電極13、14は、第1および第2全面部133、143と第1および第2バンド部135、145をそれぞれ含む。
【0060】
また、積層セラミックキャパシタ実装構造102は、積層セラミックキャパシタ20が実装される回路基板110と、その上面に形成される第1および第2電極パッド121、122とを含む。積層セラミックキャパシタ20は、回路基板110上で第1および第2電極パッド121、122を通じて実装され得る。
【0061】
本実施形態で積層セラミックキャパシタ20は、第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143外側を覆うように配置された絶縁層63、64を含む。また絶縁層63、64は、セラミック本体12の厚さ方向Tに対向する上下面に形成された第1および第2バンド部135、145を覆うように上下に延長され得る。この絶縁層63、64は、積層セラミックキャパシタ20を回路基板110に実装する時、導電性接合部材131が第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143に形成されることを防止するようになる。この時、セラミック本体12の幅方向に対向する両側面を覆う第1および第2外部電極13、14のバンド部135、145は絶縁層63、64で覆われずに露出され得る。
【0062】
本実施形態のセラミック本体12の長さ方向Lに沿った両端で、第1および第2外部電極13、14の縁は第1および第2電極パッド121、122の外側縁と互いに整列することができ、少なくとも第1および第2電極パッド121、122の外側縁よりも外側に配置され得る。つまり、第1および第2電極パッド121、122は、積層セラミックキャパシタ20のセラミック本体12の長さ方向に沿った両端縁の間に設定される領域に含まれるように位置することができる。この時、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体12の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタ20の両端縁の外側には形成されなくてもよい。反面、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体12の幅方向Wに沿った積層セラミックキャパシタ20の両端縁の外側に延長されるように形成され得る。
【0063】
したがって、第1および第2電極パッド121、122は、導電性接合部材131を利用してセラミック本体12の幅方向による両側面で第1および第2外部電極13、14の第1および第2バンド部135、145と接合され得る。反面、第1および第2電極パッド121、122と第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143との間には導電性接合部材131が介されず、第1および第2全面部133、143は第1および第2電極パッド121、122に接続されなくてもよい。
【0064】
図7は他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図である。
【0065】
図7を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造103に適用される積層セラミックキャパシタ30は、セラミック本体32の長さ方向Lの両端に配置される第1および第2外部電極15、16を含み、このような第1および第2外部電極15、16は、第1および第2全面部153、163と第1および第2バンド部155、165をそれぞれ含む。
【0066】
また積層セラミックキャパシタ実装構造103は、積層セラミックキャパシタ30が実装される回路基板110と、その上面に形成される第1および第2電極パッド121、122とを含む。積層セラミックキャパシタ30は、回路基板110上で第1および第2電極パッド121、122を通じて実装され得る。
【0067】
本実施形態で第1および第2バンド部155、165は、セラミック本体32の幅方向Wに対向する両側面一部を覆うように延長される反面、セラミック本体32の厚さ方向Tに対向する上下面を露出させるように形成される。したがって、第1および第2バンド部155、165はセラミック本体32の上下面には形成されず、両側面には形成され得る。
【0068】
本実施形態のセラミック本体32の長さ方向Lに沿った両端で、第1および第2外部電極15、16の縁は第1および第2電極パッド121、122の外側縁と互いに整列することができ、少なくとも第1および第2電極パッド121、122の外側縁よりも外側に配置され得る。つまり、第1および第2電極パッド121、122は、積層セラミックキャパシタ30のセラミック本体32の長さ方向に沿った両端縁の間に設定される領域に含まれるように位置することができる。この時、第1および第2電極パッド121、122はセラミック本体32の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタ30の両端縁の外側には形成されなくてもよい。反面、第1および第2電極パッド121、122はセラミック本体32の幅方向Wに沿った積層セラミックキャパシタ30の両端縁の外側に延長されるように形成され得る。
【0069】
一方、積層セラミックキャパシタ30は、第1および第2外部電極15、16の第1および第2全面部153、163外側を覆うように配置された絶縁層61、62を含む。この絶縁層61、62は、積層セラミックキャパシタ30を回路基板110に実装する時、導電性接合部材131が第1および第2外部電極15、16の第1および第2全面部153、163に形成されることを防止するようになる。
【0070】
したがって、第1および第2電極パッド121、122は、導電性接合部材131を利用して第1および第2外部電極15、16の第1および第2バンド部155、165と接合され得、反面、第1および第2電極パッド121、122と第1および第2外部電極15、16の第1および第2全面部153、163との間には導電性接合部材131が介されず、第1および第2全面部153、163は第1および第2電極パッド121、122に接続されなくてもよい。
【0071】
図8はまた他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図であり、図9図8に示す積層セラミックキャパシタ実装構造を示す平面図である。
【0072】
図8および図9を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造104に適用される積層セラミックキャパシタ10は、セラミック本体12の長さ方向の両端に配置される第1および第2外部電極13、14を含み、このような第1および第2外部電極13、14は、第1および第2全面部133、143と第1および第2バンド部135、145をそれぞれ含む。
【0073】
また積層セラミックキャパシタ実装構造104は、積層セラミックキャパシタ10が実装される回路基板110と、その上面にそれぞれ一対のパッチで形成される第1および第2電極パッド221、222とを含む。積層セラミックキャパシタ10は、回路基板110上で第1および第2電極パッド221、222を通じて実装され得る。
【0074】
第1および第2電極パッド221、222は、積層セラミックキャパシタ10の第1および第2バンド部135、145が互いに離隔した距離だけ離れて配置され、第1および第2電極パッド221、222のそれぞれを構成する一対のパッチ221a、221b、222a、222bはセラミック本体12の幅方向中心を基準として分離され得る。つまり、第1および第2電極パッド221、222を構成するパッチ221a、221b、222a、222bは、積層セラミックキャパシタ10の下面の4つの角にそれぞれ対応するように配置されて積層セラミックキャパシタ10の第1および第2バンド部135、145と接触することができる。
【0075】
本実施形態のセラミック本体12の長さ方向Lに沿った両端で、第1および第2外部電極13、14の縁は第1および第2電極パッド221、222のそれぞれを構成する一対のパッチ221a、221b、222a、222bの外側縁と互いに整列することができ、少なくともこれらパッチ221a、221b、222a、222bの外側縁よりも外側に配置され得る。つまり、第1および第2電極パッド221、222は、積層セラミックキャパシタ10のセラミック本体12の長さ方向に沿った両端縁の間に設定される領域に含まれるように位置することができる。この時、第1および第2電極パッド221、222は、セラミック本体12の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタ10の両端縁の外側には形成されなくてもよい。反面、第1および第2電極パッド221、222は、セラミック本体12の幅方向Wに沿った積層セラミックキャパシタ10の両端縁の外側に延長されるように形成され得る。
【0076】
一方、積層セラミックキャパシタ10は、第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143外側を覆うように配置された絶縁層61、62を含む。この絶縁層61、62は、積層セラミックキャパシタ10を回路基板110に実装する時、導電性接合部材131が第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143に形成されることを防止するようになる。
【0077】
したがって、第1および第2電極パッド221、222は、導電性接合部材131を利用して第1および第2外部電極13、14の第1および第2バンド部135、145と接合され得、反面、第1および第2電極パッド221、222と第1および第2外部電極13、14の第1および第2全面部133、143との間には導電性接合部材131が介されず、第1および第2全面部133、143は第1および第2電極パッド221、222に接続されなくてもよい。
【0078】
図10はまた他の実施形態による積層セラミックキャパシタが基板に実装された形態を示す斜視図であり、図11および図12図10に示す積層セラミックキャパシタの内部電極構造を示す分解斜視図である。
【0079】
図10から図12を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造105に適用される積層セラミックキャパシタ50は、セラミック本体52の長さ方向の両端に配置される第1および第2外部電極53、54を含み、セラミック本体52内部には第1および第2外部電極53、54にそれぞれ連結される第1および第2内部電極41、42を含む。
【0080】
複数の第1および第2内部電極41、42は、誘電体層524を介して交互に積層される。第1および第2内部電極41、42は、誘電体層524を形成するセラミックシート上に形成されて積層された後、焼成により一つの誘電体層524を間に置いてセラミック本体52内部に厚さ方向に交互に配置され得る。このような第1および第2内部電極41、42は、互いに異なる極性を有する電極であり、誘電体層524の積層方向に沿って互いに対向するように配置され、中間に配置された誘電体層524により互いに電気的に絶縁され得る。
【0081】
本実施形態で第1内部電極41は、第1主面部413と、セラミック本体52の幅方向Wに対向する両側面に引き出されて第1外部電極53に連結される第1リード部415とを含むことができる。また第2内部電極42は、第2主面部423と、セラミック本体52の幅方向に沿って対向する両側面に引き出されて第2外部電極54に連結される第2リード部425とを含むことができる。
【0082】
第1および第2外部電極53、54は、セラミック本体52の長さ方向に沿った両端部に配置され、それぞれセラミック本体52の幅方向に対向する両側面とセラミック本体52の厚さ方向に対向する上下面に形成され得る。したがって、セラミック本体52の両端部面の外側には第1および第2外部電極53、54が形成されなくてもよい。
【0083】
本実施形態のセラミック本体52の長さ方向Lに沿った両端で、第1および第2外部電極53、54の縁は第1および第2電極パッド121、122の外側縁と互いに整列することができ、少なくとも第1および第2電極パッド121、122の外側縁よりも外側に配置され得る。つまり、第1および第2電極パッド121、122は、積層セラミックキャパシタ50のセラミック本体52の長さ方向Lに沿った両端縁の間に設定される領域に含まれるように位置することができる。この時、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体52の長さ方向に沿った積層セラミックキャパシタ50の両端縁の外側には形成されなくてもよい。反面、第1および第2電極パッド121、122は、セラミック本体52の幅方向Wに沿った積層セラミックキャパシタ50の両端縁の外側に延長されるように形成され得る。
【0084】
したがって、第1および第2電極パッド121、122は、導電性接合部材131を利用してセラミック本体52の幅方向に対向する両側面で第1および第2外部電極53、54と接合され得る。反面、セラミック本体52の長さ方向Lに対向する両端部面では第1および第2外部電極53、54が形成されなくてもよく、導電性接合部材131が介されず、第1および第2電極パッド121、122と接続されなくてもよい。
【0085】
また他の実施形態による積層セラミックキャパシタ実装構造は、前記図10から図12を参照して説明した構造からなる積層セラミックキャパシタと、図8および図9を参照して説明した構造からなる第1および第2電極パッドとの組み合わせからなることができ、これも本発明の範囲に属する。
【0086】
一方、前記実施形態では、回路基板に積層セラミックキャパシタが実装された実装構造を例に上げて図示して説明したが、本発明の積層セラミックキャパシタ実装構造は、これに限定される必要はなく、適用可能な多様な部品または機器などに応用され得る。
【0087】
以上を通じて本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0088】
10、20、30、50:積層セラミックキャパシタ
12、32、52:セラミック本体
13、14、15、16、53、54:外部電極
21、22、41、42:内部電極
61、62、63、64:絶縁層
101、102、103、104、105:積層セラミックキャパシタ実装構造
110:回路基板
121、122、221、222:電極パッド
131:導電性接合部材
133、143、153、163:全面部
135、145、155、165:バンド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12