(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178217
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】電磁加熱コイル及び加熱アセンブリ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/465 20200101AFI20231207BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20231207BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20231207BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/40
A24F40/20
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079297
(22)【出願日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】202210620960.2
(32)【優先日】2022-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】羅 永杰
(72)【発明者】
【氏名】楊 保民
(72)【発明者】
【氏名】范 吉昌
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】 (修正有)
【解決手段】電磁加熱コイル20は、軸方向において複数ターンのサブコイル21を有し、電磁加熱コイル20は、軸方向において一端から他端まで、順に接続された第1の螺旋状セグメント22と第2の螺旋状セグメント23とを含み、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さい。
【効果】電磁加熱コイル、加熱アセンブリ及び電子霧化装置は、従来技術においてピッチが均一である電磁加熱コイルと比較すると、通電して磁場を発生させると、磁場中の発熱体が発熱し、第1の螺旋状セグメントに正対する発熱体の温度が上昇するので、エアロゾル発生基質のコアの、ユーザの吸入端に近い一端の昇温がより速く、それにより電子霧化装置の霧化が速くなり、ユーザ体験を向上させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子霧化装置に用いられる電磁加熱コイルであって、
前記電磁加熱コイルは、軸方向において複数ターンのサブコイルを有し、
前記電磁加熱コイルは、前記軸方向において一端から他端まで、順に接続された第1の螺旋状セグメントと第2の螺旋状セグメントとを含み、前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい
ことを特徴とする電磁加熱コイル。
【請求項2】
前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しく、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しい
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁加熱コイル。
【請求項3】
前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0mm~4mmであり、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0.5mm~8mmである
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁加熱コイル。
【請求項4】
前記第1の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数は、前記第2の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁加熱コイル。
【請求項5】
前記電磁加熱コイルは、第3の螺旋状セグメントを更に含み、前記第2の螺旋状セグメントは、前記第1の螺旋状セグメントと前記第3の螺旋状セグメントに接続され、
前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁加熱コイル。
【請求項6】
前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しい
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁加熱コイル。
【請求項7】
前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチ以下である
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁加熱コイル。
【請求項8】
前記第1の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数は、前記第3の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数以上である
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁加熱コイル。
【請求項9】
前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0mm~4mmである
ことを特徴とする請求項5に記載の電磁加熱コイル。
【請求項10】
前記電磁加熱コイルは、少なくとも1束の導線束が前記軸方向に沿って螺旋状に延びて構成され、各前記導線束は、少なくとも2筋の導線を含み、
前記電磁加熱コイルに含まれた各ターンの前記サブコイルは、前記軸方向における第1の寸法と、径方向における第2の寸法と、を有し、前記第1の寸法は、前記第2の寸法よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁加熱コイル。
【請求項11】
内部に収容キャビティが設けられ、軸方向の上端に前記収容キャビティに連通する開口部が設けられている発熱体と、
前記発熱体に外嵌された請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電磁加熱コイルと、を備え、
前記軸方向において、前記発熱体の両端は、それぞれ前記電磁加熱コイルの中間位置の両側に位置し、前記軸方向において、前記第1の螺旋状セグメントは、前記第2の螺旋状セグメントの上部に位置する
ことを特徴とする加熱アセンブリ。
【請求項12】
前記電磁加熱コイルは、第3の螺旋状セグメントを更に含み、前記第2の螺旋状セグメントは、前記第1の螺旋状セグメントと前記第3の螺旋状セグメントに接続され、
前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい
ことを特徴とする請求項11に記載の加熱アセンブリ。
【請求項13】
前記加熱アセンブリは、取付フレームを更に備え、前記電磁加熱コイルは、前記取付フレームに外嵌され、前記発熱体は、前記取付フレーム内に設けられ、
前記取付フレームは、前記軸方向に沿って螺旋状に延びる位置決め溝を有し、前記電磁加熱コイルは、前記位置決め溝内に嵌設される
ことを特徴とする請求項11に記載の加熱アセンブリ。
【請求項14】
前記加熱アセンブリは、前記電磁加熱コイルに外嵌される磁気シールド部材を更に備える
ことを特徴とする請求項11に記載の加熱アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、霧化技術分野に関し、特に、電磁加熱コイル及び加熱アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾルは、固体又は液体の小さな粒子が気体媒体中に分散・浮遊して形成されるコロイド分散体であり、エアロゾルは呼吸器系から人体に吸収されるので、ユーザに新しい代替吸収手段を提供する。例えば、ハーブ又はペースト状のエアロゾル発生基質をベーク・加熱することでエアロゾルを生成する電子霧化装置は、様々な分野に適用され、従来の製品形態及び吸収手段の代わりに、ユーザに吸入可能なエアロゾルを供給する。
【0003】
電子霧化装置は、加熱アセンブリを利用してエアロゾル発生基質を加熱することにより、ユーザが吸うエアロゾルを発生させる。一方、電磁加熱方式を採用した電子霧化装置の場合、その加熱アセンブリは、電磁加熱コイルと発熱体とを含み、電磁加熱コイルが通電して磁場を発生させ、電磁加熱コイルによって発生した磁場中の発熱体が昇温し、エアロゾル発生基質が発熱体に接触し、発熱体がエアロゾル発生基質を加熱して霧化させる。
【0004】
しかしながら、電磁加熱方式を採用した従来の電子霧化装置は、霧化が遅い問題が存在し、ユーザに不快な使用体験を持たせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑みて、従来の電子霧化装置を採用した場合の霧化が遅い問題に対して、霧化速度を速めることができる電磁加熱コイル、及び加熱アセンブリを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電子霧化装置に用いられる電磁加熱コイルであって、前記電磁加熱コイルは、軸方向において複数ターンのサブコイルを有し、前記電磁加熱コイルは、前記軸方向において一端から他端まで、順に接続された第1の螺旋状セグメントと第2の螺旋状セグメントとを含み、前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい。
【0007】
一実施例において、前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しく、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しい。
【0008】
一実施例において、前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0mm~4mmであり、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0.5mm~8mmである。
【0009】
一実施例において、前記第1の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数は、前記第2の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数以上である。
【0010】
一実施例において、前記電磁加熱コイルは、第3の螺旋状セグメントを更に含み、前記第2の螺旋状セグメントは、前記第1の螺旋状セグメントと前記第3の螺旋状セグメントに接続され、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい。
【0011】
一実施例において、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは等しい。
【0012】
一実施例において、前記第1の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチ以下である。
【0013】
一実施例において、前記第1の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数は、前記第3の螺旋状セグメントに含まれた前記サブコイルのターン数以上である。
【0014】
一実施例において、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、0mm~4mmである。
【0015】
一実施例において、前記電磁加熱コイルは、少なくとも1束の導線束が前記軸方向に沿って螺旋状に延びて構成され、各前記導線束は、少なくとも2筋の導線を含み、前記電磁加熱コイルに含まれた各ターンの前記サブコイルは、前記軸方向における第1の寸法と、径方向における第2の寸法と、を有し、前記第1の寸法は、前記第2の寸法よりも大きい。
【0016】
加熱アセンブリであって、内部に収容キャビティが設けられ、軸方向の上端に前記収容キャビティに連通する開口部が設けられている発熱体と、前記発熱体に外嵌された上記のいずれか1項に記載の電磁加熱コイルと、を備え、前記軸方向において、前記発熱体の両端は、それぞれ前記電磁加熱コイルの中間位置の両側に位置し、前記軸方向において、前記第1の螺旋状セグメントは、前記第2の螺旋状セグメントの上部に位置する。
【0017】
一実施例において、前記電磁加熱コイルは、第3の螺旋状セグメントを更に含み、前記第2の螺旋状セグメントは、前記第1の螺旋状セグメントと前記第3の螺旋状セグメントに接続され、前記第3の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチは、前記第2の螺旋状セグメントの任意の隣接する2ターンの前記サブコイル同士の間のピッチよりも小さい。
【0018】
一実施例において、前記加熱アセンブリは、取付フレームを更に備え、前記電磁加熱コイルは、前記取付フレームに外嵌され、前記発熱体は、前記取付フレーム内に設けられ、前記取付フレームは、前記軸方向に沿って螺旋状に延びる位置決め溝を有し、前記電磁加熱コイルは、前記位置決め溝内に嵌設される。
【0019】
一実施例において、前記加熱アセンブリは、前記電磁加熱コイルに外嵌される磁気シールド部材を更に備える。
【0020】
上記電磁加熱コイル及び加熱アセンブリは、従来技術においてピッチが均一である電磁加熱コイルと比較すると、通電して磁場を発生させると、磁場中の発熱体が発熱し、第1の螺旋状セグメントに正対する発熱体の温度が上昇するので、エアロゾル発生基質のコアの、ユーザの吸入端に近い一端の昇温がより速く、それにより電子霧化装置の霧化が速くなり、ユーザ体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例によって提供される電子霧化装置の軸測図である。
【
図3】
図1に示す電子霧化装置の発熱アセンブリの断面図である。
【
図4】
図1に示す電子霧化装置の局所構造の構造図である。
【
図5】
図1に示す電子霧化装置の電磁加熱コイルの軸測図である。
【
図7】本発明の他の一実施例によって提供される電子霧化装置の電磁加熱コイルの断面図である。
【
図8】本発明の他の一実施例によって提供される電子霧化装置の発熱体の温度場と従来技術の電子霧化装置の温度場との比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解するために、以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、本発明を十分に理解するために、多くの具体的な細部を説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明される実施形態とは異なる多くの他の形態で実施することができ、当業者であれば、本発明の趣旨から逸脱することなく類似の改善を行うことができる。したがって、本発明は以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0023】
本発明の説明において、理解すべきものとして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすく且つ説明を簡略化するためのものだけであり、言及される装置又は素子は特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作しなければならないことを意味又は示唆するものではなく、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0024】
なお、用語「第1」、「第2」は説明の目的だけであり、相対的な重要性を意味又は示唆し、又は説明された技術的特徴の数を示唆すると理解されるものではない。従って、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、特に明示的かつ具体的に制限されない限り、「複数」の意味は少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどである。
【0025】
本発明において、特に明確に規定及び限定されない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、着脱可能な接続であってもよいし、一体になってもよい。また、機械的接続であってもよいし、電気的に接続であってもよい。また、特に明確に限定されない限り、直接接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0026】
本発明において、特に明確に規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1及び第2の特徴が直接に接触してもよいし、第1及び第2の特徴が中間媒体を介して間接的に接触してもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上にあるか、あるいは第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも大きいことを示すだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下又は斜め下にあるか、あるいは第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも小さいことを示すだけであってもよい。
【0027】
説明すべきものとして、一方の素子が他方の素子に「固定される」又は「設けられる」と呼ばれる場合、他方の素子に直接存在してもよく、又は介在する要素が存在してもよい。一方の素子が他方の素子に「接続される」と考えられる場合、他方の素子に直接接続されてもよく、又は介在する要素が存在してもよい。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の表現は説明の目的だけであり、唯一の実施形態を示すものではない。
【0028】
背景技術で記載されたように、従来の電磁加熱方式を採用した電子霧化装置は、霧化が遅い問題が存在し、ユーザに不快な使用体験を持たせる。
【0029】
本発明者が検討したところ、上記問題の根本的な原因は、従来の電子霧化装置で採用した電磁加熱コイルは、軸方向における各箇所のピッチが等しいため、発熱体のうち電磁加熱コイルの軸方向における中間位置に正対する部分の温度がより高いことにあることを見出した。一方、エアロゾル発生基質は発熱体により加熱されて霧化され、発熱体の高温位置が相対的に中央部にあるため、エアロゾル発生基質のコアの上部が優先的に昇温して霧化されるメリットがなく、最初の霧化が遅くて霧化量が小さいという上記の問題がある。
【0030】
上記問題に基づいて、
図1を参照すると、本発明は、花蕾系、草本系、合成系の液体、個体又はペースト状のエアロゾル発生基質300を加熱して霧化するための電子霧化装置100を提供する。
【0031】
図2を参照すると、電子霧化装置100は、加熱アセンブリ200を備え、加熱アセンブリ200は、発熱体10と発熱体10に外嵌された電磁加熱コイル20とを備え、電磁加熱コイル20は、軸方向において螺旋状に延び、発熱体10は、径方向において電磁加熱コイル20の少なくとも一部に対向する。電磁加熱コイル20は、通電して磁場を発生させ、発熱体10は、電磁加熱コイル20によって発生した磁場中で発熱して、エアロゾル発生基質300を加熱する。具体的に、電磁加熱コイル20は、軸方向において中間位置を有し、発熱体10は、軸方向において中間位置の両側まで延びており、即ち、電磁加熱コイル20の中間位置の両側の部分にいずれも発熱体10が対応して設けられている。
【0032】
図2及び
図3を参照すると、発熱体10内には、収容キャビティ11が設けられ、発熱体10の軸方向における一端には、収容キャビティ11に連通する開口部12が設けられる。エアロゾル発生基質300は、ロッド301とロッド301内に設けられたコア302とを含み、エアロゾル発生基質300は、開口部12を通じて収容キャビティ11内に収容され得る。電磁加熱コイル20は、通電して磁場を発生させ、発熱体10は上記磁場中で発熱する。エアロゾル発生基質300のコア302が収容キャビティ11内に収容されるので、この場合、発熱体10が熱をエアロゾル発生基質300のコア302に伝達し、エアロゾル発生基質300のコア302の温度が上昇して霧化されてエアロゾルを形成する。
【0033】
一実施例において、電磁加熱コイル20の軸方向における各箇所にいずれも発熱体10が対応して設けられるように、軸方向において、発熱体10の両端はいずれも電磁加熱コイル20から突出し、これによりエネルギーの浪費を減らす。もちろん、他の実施例において、発熱体10の軸方向における長さが電磁加熱コイル20の軸方向における長さよりも小さくされてもよく、これにより発熱体10の軸方向における少なくとも一端面が電磁加熱コイル20内に位置する。
【0034】
エアロゾル発生基質300のコア302の軸方向における寸法は、収容キャビティ11の寸法よりも小さく、これにより、コア302全体が収容キャビティ11内に収容されて、コア302の各部がいずれも発熱体10に接触して発熱体10によって加熱されて霧化されることを確保する。
【0035】
具体的に、エアロゾル発生基質300が収容キャビティ11内に収容されると、コア302の開口部12に近い端面は電磁加熱コイル20内に位置する。理解すべきものとして、他の実施例において、エアロゾル発生基質300が収容キャビティ11内に収容されると、コア302の開口部12に近い端面は、電磁加熱コイル20と面一であってもよいが、ここでは限定されない。
【0036】
加熱アセンブリ200は、取付フレーム30を更に備え、電磁加熱コイル20は、取付フレーム30の外部に螺旋状に設けられ、発熱体10は、取付フレーム30内に設けられる。このように、発熱体10と電磁加熱コイル20との組み立てと固定が容易になる。
【0037】
図4を参照すると、取付フレーム30は、軸方向において螺旋状に延びる位置決め溝31を有し、電磁加熱コイル20は、位置決め溝31内に嵌設され、具体的には、位置決め溝31は、電磁加熱コイル20が取付フレーム30上に確実に固定されるように、電磁加熱コイル20の形状を模して製作された倣い溝である。
【0038】
図3を参照すると、加熱アセンブリ200は、電磁加熱コイル20の外部に設けられる磁気シールド部材40を更に備える。磁気シールド部材40は、電磁加熱コイル20を固定することができる一方、磁気シールド部材40は、電磁加熱コイル20から外部に電磁波が放射されることを回避することができる。具体的に、磁気シールド部材40は、電磁加熱コイル20に接着されて固定される。
【0039】
図5を参照すると、電磁加熱コイル20は、軸方向に複数ターンのサブコイル21を有し、具体的に、電磁加熱コイル20は、少なくとも1束の導線束が軸方向に沿って螺旋状に延びて構成され、各導線束は、少なくとも2筋の導線を含み、即ち、各導線束は、少なくとも2本の導線を含み、各導線束は、少なくとも2筋(2本)の導線を撚ることによって構成される。
【0040】
図6を参照すると、各ターンのサブコイル21は、軸方向における第1の寸法Hと、径方向における第2の寸法Wとを有し、第1の寸法Hは第2の寸法Wよりも大きい。
【0041】
上記電磁加熱コイル20は、各ターンのサブコイル21の径方向における寸法が軸方向における寸法よりも小さく、従来技術の電磁加熱コイル20の各ターンのサブコイル21の断面が円形である(電磁加熱コイル20の断面が円形であると、各ターンのサブコイル21の径方向の寸法と軸方向の寸法が等しい)場合と比較すると、以下のようなメリットがある。
1、電磁加熱コイル20の径方向における寸法を小さくすることにより、電子霧化装置100の径方向(横方向における空間)における寸法を小さくし、電子霧化装置100の小型化に有利である。
2、電磁加熱コイル20全体の直径が同一である場合、外周の周長がより大きいと、電磁加熱コイル20の放熱により有利であり、電磁加熱コイル20の温度及び電磁加熱コイル20の損失を低減し、電磁加熱コイル20の使用寿命を向上させる。
3、電磁加熱コイル20全体の直径が同一である場合、発熱体10が位置する平面への電磁加熱コイル20の正投影の投影面積はより大きいと、加熱面積を増加させ、磁場の均一性を向上させることができる。
【0042】
それと同時に、本実施例によって提供される電磁加熱コイル20は、少なくとも1束の導線束が上記軸方向に沿って螺旋状に延びて構成され、且つ、各導線束は、少なくとも2筋の導線を含むので、従来技術の電磁加熱コイル20が扁平状の金属帯材で螺旋状に延びて構成される場合と比較すると、電磁加熱コイル20の高周波電流での交流抵抗を小さくすることができ、電子霧化装置100自体のエネルギーの損失を低減することができる。
【0043】
一実施例において、各ターンのサブコイル21の断面形状は、長方形である。長方形の1組の辺の長さが他の組の辺の長さよりも長いので、各ターンのサブコイル21の断面形状が長方形である場合、長方形の1組の長辺を軸方向に配置し、1組の短辺を径方向に配置することにより、各ターンのサブコイル21の軸方向における寸法が径方向における寸法よりも大きくなるように保証することができ、即ち、第1の寸法Hが第2の寸法Wよりも大きくなるように保証することができる。
【0044】
他の実施例において、各ターンのサブコイル21の断面形状は、楕円形である。楕円形が1つの長軸と1つの短軸とを有するので、各ターンのサブコイル21の断面形状が楕円形である場合、長軸を軸方向に配置し、短軸を径方向に配置することにより、各ターンのサブコイル21の軸方向における寸法が径方向における寸法よりも大きくなるように保証することができ、即ち、第1の寸法Hが第2の寸法Wよりも大きくなるように保証することができる。
【0045】
理解できるものとして、また他の実施例において、各ターンのサブコイル21の断面形状は、上記の長方形及び楕円形に限定されず、必要に応じて設定することができる。
【0046】
一実施例において、電磁加熱コイル20は、1束の導線束が軸方向に沿って螺旋状に延びて構成され、各導線束に含まれた導線の数は、15筋~300筋であり、各筋の導線の直径は、0.02mm~0.5mmである。具体的に、各導線束は、100筋の導線を含み、各筋の導線の直径は、0.1mmである。電磁加熱コイル20を製作する際には、まず直径が0.1mmである100筋の導線を撚り合わせて1束の導線束を形成し、次に専用の設備で導線束を所望の形状にプレスし、最後に当該導線束を軸方向において螺旋状に延びて電磁加熱コイル20を形成する。
【0047】
他の実施例において、電磁加熱コイル20は、複数束の導線束が軸方向において螺旋状に延びて構成され、各導線束に含まれた導線の数は、15筋~300筋であり、各筋の導線の直径は、0.02mm~0.5mmである。具体的に、電磁加熱コイル20は、3束の導線束が軸方向において螺旋状に延びて構成され、各導線束は、100筋の導線を含み、各筋の導線の直径は、0.1mmである。電磁加熱コイル20を製作する際には、まず直径が0.1mmである100筋の導線を撚り合わせて1束の導線束を形成し、次に3束の導線を撚り合わせ、専用の設備で撚り合わせた導線束を所望の形状にプレスし、最後に特定の形状にプレスされた3束の導線束を軸方向において螺旋状に延びて電磁加熱コイル20を形成する。
【0048】
もちろん、他の実施例において、電磁加熱コイル20に含まれた導線束の数や各導線束に含まれた導線の筋数、各筋の導線の直径は、特に限定されない。例えば、一部の実施例において、電磁加熱コイル20は、2束の導線束が軸方向において螺旋状に延びて構成され、各導線束は、150筋の導線を含み、各筋の導線の直径は、0.05mmである。
【0049】
引き続き
図6を参照すると、電磁加熱コイル20は、軸方向において一端から他端まで順に接続された第1の螺旋状セグメント22と第2の螺旋状セグメント23とを含む。第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さい。
【0050】
図2を参照すると、
図2における方向を例にとると、電磁加熱コイル20の軸方向は、
図2における上下方向であり、径方向は、
図2における左右方向である。
【0051】
開口部12は、発熱体10の上端に設けられ、エアロゾル発生基質300は、上から下へ収容キャビティ11内に挿入され、この場合、エアロゾル発生基質300のコア302は収容キャビティ11内に収容される。第1の螺旋状セグメント22は、第2の螺旋状セグメント23の上端に設けられる。
【0052】
このように、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチが、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さいので、従来技術において同一のピッチに設けられた電磁加熱コイル20と比較すると、通電すると電磁加熱コイル20の磁気誘導強度が変化するため、電磁加熱コイル20の上部に正対する発熱体10の温度が上昇し、収容キャビティ11内に収容されたコア302の上部の昇温速度が速くなり、それにより電子霧化装置100の最初の霧化速度及び霧化量が増加し、吸入食感が向上される。
【0053】
ここで説明すべきものとして、上記の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、隣接する2つのサブコイル21同士の間の軸方向における距離である。
【0054】
更に、
図5及び
図6を参照すると、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは等しく、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは等しい。このように、電磁加熱コイル20の製作が容易になる。理解すべきものとして、他の実施例において、第1の螺旋状セグメント22に含まれた隣接する各2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、等しくないか、又は、一部のみが等しく、第2の螺旋状セグメント23に含まれた隣接する各2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、等しくないか、又は、一部のみが等しくてもよい。
【0055】
一実施例において、発熱体10の軸方向における上部の温度を更に上昇させるために、第1の螺旋状セグメント22に含まれたサブコイル21のターン数は、第2の螺旋状セグメント23に含まれたサブコイル21のターン数以上である。もちろん、他の実施例において、第1の螺旋状セグメント22に含まれたサブコイル21のターン数は、第2の螺旋状セグメント23に含まれたサブコイル21のターン数よりも小さくてもよい。
【0056】
第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、0mm~4mmであり、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、0.5mm~8mmである。ここで説明すべきものとして、第1の螺旋状セグメント22の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチ及び第2の螺旋状セグメント23の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、特に限定されず、必要に応じて選択することができる。
【0057】
一実施例において、
図7を参照すると、電磁加熱コイル20は、第3の螺旋状セグメント24を更に含み、第2の螺旋状セグメント23は、第1の螺旋状セグメント22と第3の螺旋状セグメント24に接続される。第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さい。
【0058】
このように、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチ、及び第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、いずれも、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さいので、従来技術において同一のピッチに設けられた電磁加熱コイル20と比較すると、通電すると電磁加熱コイル20の磁気誘導強度が変化するため、電磁加熱コイル20の上部に正対する発熱体10の温度が上昇し、且つ、発熱体10の軸方向における上部と中部と下部の温度差が小さくなり、吸入過程で霧化量の減衰がより遅くなり、吸入過程での霧化量の均一性を向上させる。
【0059】
第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチが等しいため、電磁加熱コイル20の製作が容易になる。理解すべきものとして、他の実施例において、第3の螺旋状セグメント24に含まれた隣接する各2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、等しくないか、又は、一部のみが等しくてもよい。
【0060】
更に、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチ以下である。もちろん、他の実施例において、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも大きくてもよいし、又は、第1の螺旋状セグメント22の隣接する一部の2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第3の螺旋状セグメント24の隣接する一部の2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも大きくてよい。
【0061】
一実施例において、発熱体10の軸方向における上部の温度を更に上昇させるために、第1の螺旋状セグメント22に含まれたサブコイル21のターン数は、第3の螺旋状セグメント24に含まれたサブコイル21のターン数以上である。もちろん、他の実施例において、第1の螺旋状セグメント22に含まれたサブコイル21のターン数は、第3の螺旋状セグメント24に含まれたサブコイル21のターン数よりも小さくてもよい。
【0062】
第3の螺旋状セグメント24の任意の隣接する2ターンのコイルとの間のピッチは、0mm~4mmである。ここで説明すべきものとして、第3の螺旋状セグメント24の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、特に限定されず、必要に応じて選択することができる。
【0063】
本発明をより明確に理解するために、以下、実施例と比較例を比較して説明する。
【0064】
実施例及び比較例において、いずれも以下のような設定がある。
即ち、電磁加熱コイル20の軸方向における寸法は18mmであり、コア302の長さは20mmであり、コア302は発熱体10の収容キャビティ11内に完全に収容され、コア302の上端面は電磁加熱コイル20の上端面よりも3mmだけ高い。各ターンのサブコイル21の軸方向における寸法は1.6mmである。
【0065】
図8を参照すると、
図8における3つの円は、上から下へ順に、発熱体20において理論的に形成された高温場、中温場及び低温場を表している。
【0066】
比較例において、電磁加熱コイル20は、均一に巻回されたコイルであり、即ち、電磁加熱コイル20の隣接する2つのサブコイル21の間のピッチは等しい。
【0067】
図8から分かるように、比較例において、発熱体10の理論的な高温場の中心は、電磁加熱コイル20の軸方向における中心位置、即ち、コア302の上端面から6mm下の位置である。
【0068】
実施例において、電磁加熱コイル20は、第1の螺旋状セグメント22と第2の螺旋状セグメント23とを含み、第1の螺旋状セグメント22の軸方向における寸法は8mmであり、第2の螺旋状セグメント23の軸方向における寸法は10mmである。第1の螺旋状セグメント22は、5ターンのサブコイル21を含み、第1の螺旋状セグメント22の隣接する2ターンのサブコイル21同士の軸方向におけるピッチは0である。第2の螺旋状セグメント23は、3ターンのサブコイル21を含み、第2の螺旋状セグメント23の隣接する2ターンのサブコイル21同士の軸方向におけるピッチは等しく、且つ、いずれも2mmに近い。
【0069】
図8から分かるように、実施例において、発熱体10の理論的な高温場の中心は、電磁加熱コイル20の軸方向における中心位置より上、即ちコア302の上端面から3mm下にある。
【0070】
上記の比較の結果、本発明の実施例によって提供される電磁加熱コイル20を採用することにより、発熱体10の上部の温度を上昇させることができるため、電子霧化装置100の最初の霧化が速く、良好な吸入体験を有することを確保することができることが判明された。
【0071】
本発明の他の実施例は、上記電子霧化装置100に含まれる加熱アセンブリ200を更に提供する。
【0072】
本発明のまた他の一実施例は、上記加熱アセンブリ200に含まれる電磁加熱コイル20を更に提供する。電磁加熱コイル20は、軸方向に複数ターンのサブコイル21を有し、且つ、軸方向において一端から他端まで順に接続された第1の螺旋状セグメント22と第2の螺旋状セグメント23とを含み、第1の螺旋状セグメント22の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチは、第2の螺旋状セグメント23の任意の隣接する2ターンのサブコイル21同士の間のピッチよりも小さい。このように、従来技術においてピッチが均一である電磁加熱コイル20と比較すると、通電して磁場を発生させると、磁場中の発熱体10が発熱し、第1の螺旋状セグメント22に正対する発熱体10の温度が上昇するので、エアロゾル発生基質300のコア302の、ユーザの吸入端に近い一端の昇温がより速く、それにより電子霧化装置100の霧化が速くなり、ユーザ体験を向上させる。
【0073】
以上説明した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、本明細書に記載される範囲内であると考えられるべきである。
【0074】
上記の実施例は、本願のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、その叙述は具体的かつ詳細であるが、本願の発明の範囲を限定するものとして理解されるべきではない。当業者であれば、本願の思想から逸脱することなく、本願の範囲に含まれるいくつかの変形および改善を行うことができることに留意されたい。したがって、本願の特許の範囲は、添付の特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0075】
100 電子霧化装置
200 加熱アセンブリ
10 発熱体
11 収容キャビティ
12 開口部
20 電磁加熱コイル
21 サブコイル
22 第1の螺旋状セグメント
23 第2の螺旋状セグメント
24 第3の螺旋状セグメント
30 取付フレーム
31 位置決め溝
40 磁気シールド部材
H 第1の寸法
W 第2の寸法
300 エアロゾル発生基質
301 ロッド
302 コア