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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178351
(43)【公開日】2023-12-14
(54)【発明の名称】操作装置及び車両用ドア
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20231207BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20231207BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20231207BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20231207BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
B60R16/02 630J
B60J5/04 F
G06F3/044
G06F3/02 F
G06F3/041 580
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023176021
(22)【出願日】2023-10-11
(62)【分割の表示】P 2019172943の分割
【原出願日】2019-09-24
(31)【優先権主張番号】P 2019154106
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 生佳
(72)【発明者】
【氏名】田邉 仁一
(72)【発明者】
【氏名】小林 章人
(72)【発明者】
【氏名】松本 昂大
(57)【要約】
【課題】 車両用ドアへの取り付けが容易な操作装置及び操作装置を備えた車両用ドアを提供する。
【解決手段】 操作装置20は、車両用ドア1に設けられた把持部40と、把持部の車内側面に設けられ、少なくとも1つの車載装置21を操作するための乗員による操作を受け付けるための操作入力部48と、車外側面に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサ45と、車内側面及び上面の少なくとも一方に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサ46と、操作入力部、第1センサ、第2センサ、及び車載装置に接続された制御装置40とを有する。制御装置は、第1センサ及び第2センサの両方が乗員を検出している場合に操作入力部からの信号に基づいて車載装置を制御し、第1センサ及び第2センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に操作入力部からの信号に基づく車載装置の制御を禁止する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドアの内側面に設けられ、車外側面、車内側面、前記車外側面及び前記車内側面の上端どうしを接続する上面を備え、前後に延びる把持部と、
前記把持部の前記車内側面に設けられ、車載装置を操作するための乗員による操作を受け付けるためのタッチパネルと、
前記車外側面の上端から車外側に突出した突出部に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサと、
前記車内側面又は前記上面に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサと、
前記タッチパネル、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記車載装置に接続された制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記タッチパネルからの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第1センサ及び前記第2センサの一方又は両方が乗員を検出していない場合に前記タッチパネルからの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止する操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び車両用ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアのアームレストに、パワーウインドウを操作するための操作スイッチを設けたものが公知である(例えば、特許文献1)。この車両用ドアは、操作スイッチの誤操作を防止するために、アームレストの取手部を構成するポケット内に設けられ、乗員の手指を検出する握りセンサと、ドアのヒンジ部に設けられ、ドアの開閉状態を検出するドアセンサを有する。車両用ドアの制御装置は、握りセンサが乗員の手指を検出し、かつドアセンサがドアの閉状態を検出した状態において、アームレストの車内側側面に設けられた操作スイッチが乗員に操作された場合に、窓を開閉する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-114382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に係る操作装置は、ドアのヒンジ部にドアセンサを設けているため、操作装置をユニットとして一体化させることが難しいという問題がある。そのため、ドアへの組付作業の作業工数が増加する。
【0005】
本発明は、以上の背景を鑑み、ドアへの取り付けが容易な操作装置を提供することを課題とする。また、取り付けが容易な操作装置を備えたドアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、車両のドア(1)の内側面に設けられ、車外側面(33)、車内側面(38)、前記車外側面及び前記車内側面の上端どうしを接続する上面(41)を備え、前後に延びる把持部(40)と、前記把持部の前記車内側面に設けられ、少なくとも1つの車載装置(21)を操作するための乗員による操作を受け付けるための操作入力部(48)と、前記車外側面に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサ(45)と、前記車内側面及び前記上面の少なくとも一方に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサ(46)と、前記操作入力部、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記車載装置に接続された制御装置(40)とを有し、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止する操作装置(20)を提供する。
【0007】
この態様によれば、把持部に第1センサ、第2センサ、操作入力部を設けたため、操作装置を比較的小型にユニット化することができる。これにより、ドアへの取り付けが容易な操作装置を提供することができる。第1センサ及び第2センサは把持部の互いに異なる面に設けられているため、第1センサ及び第2センサからの検出信号に基づいて乗員の手指の位置を比較的精度良く把握することができる。これにより、操作入力部への入力が乗員の意図によるものか、意図しない接触によるものかを精度良く判別することができる。
【0008】
上記の態様において、前記第2センサは、前記車外側面に設けられているとよい。
【0009】
この態様によれば、乗員は操作入力部を操作するためには、把持部を所定の把持態様で把持し、第1センサ及び第2センサの両方に手指を検出させる必要がある。これにより、乗員が把持部に指を引っ掛けてドアを閉じようとしている場合に、乗員が操作入力部に意図せず接触しても車載装置は操作されない。すなわち、乗員による誤操作を確実に防止することができる。
【0010】
上記の態様において、前記第1センサと前記第2センサとは、車幅方向から見て互いに重なりを有する位置に配置されているとよい。
【0011】
この態様によれば、第1センサ及び第2センサからの検出信号によって、乗員が把持部を上方から把持したことを検出することができる。
【0012】
上記の態様において、前記車内側面は、その上部に上方に向けて車外側に傾斜した傾斜面部(43)を有し、前記第2センサは前記傾斜面部に設けられているとよい。
【0013】
この態様によれば、乗員が把持部を把持したときに乗員の手のひらは傾斜面部に接触し易くなる。これにより、第2センサは乗員による把持部の把持を適切に検出することができる。
【0014】
上記の態様において、前記操作入力部は、前記第2センサよりも下方に配置されているとよい。
【0015】
この態様によれば、乗員は、把持部を手のひら及び第2指~第5指で把持した状態で、第1指で操作入力部を操作することができる。
【0016】
上記の態様において、前記第2センサは前後に延び、前記第2センサの後端は前記操作入力部の後端よりも後方に配置されているとよい。また、前前記第2センサの後端は、前記把持部の後端よりも前方に配置されているとよい。また、前記第2センサの前端は、前記把持部の前端よりも後方に配置されているとよい。
【0017】
これらの態様によれば、乗員が把持部を把持したときに、第2センサは乗員の手のひらを確実に検出することができる。
【0018】
上記の態様において、前記車載装置は複数設けられ、前記把持部には、複数の前記車載装置から1つを選択するための選択入力部(52)が設けられ、前記操作入力部と前記選択入力部とは互いに対応する前後位置に配置され、前記第2センサの前端は前記選択入力部の後端よりも後方に配置されているとよい。
【0019】
この態様によれば、操作装置によって複数の車載装置を操作することができる。操作入力部と選択入力部とが互いに対応する前後位置に配置されているため、乗員は把持部を把持した状態で操作入力部及び選択入力部を操作することができる。
【0020】
本発明の他の態様は、車両のドア(1)の内側面に設けられ、前後に延び、前端及び後端において前記ドアに結合されたハンドル(70)と、前記ハンドルの車内側面(105)に設けられ、少なくとも1つの車載装置(21)を操作するための乗員による操作を受け付けるための第1操作入力部(111)と、前記ハンドルの車外側面(106)に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサ(113)と、前記ハンドルの前記車外側面と異なる面(105、17、108)に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサ(114)と、前記第1操作入力部、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記車載装置に接続された制御装置(55)とを有し、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記第1操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記第1操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止する操作装置(100)を提供する。
【0021】
この態様によれば、ハンドルに第1センサ、第2センサ、操作入力部を設けたため、操作装置を比較的小型にユニット化することができる。これにより、ドアへの取り付けが容易な操作装置を提供することができる。第1センサ及び第2センサはハンドルの互いに異なる面に設けられているため、第1センサ及び第2センサからの検出信号に基づいて乗員の手指の位置を比較的精度良く把握することができる。これにより、第1操作入力部への入力が乗員の意図によるものか、意図しない接触によるものかを精度良く判別することができる。
【0022】
上記の態様において、前記ハンドルの車内側面に設けられ、少なくとも1つの前記車載装置を操作するための乗員による操作を受け付けるための第2操作入力部(112)と、前記ハンドルの前記車外側面に設けられ、乗員の手指を検出するための第3センサ(115)と、前記ハンドルの前記車外側面と異なる面に設けられ、乗員の手指を検出するための第4センサ(116)とを有し、前記第2操作入力部、前記第3センサ、及び前記第4センサは、前記制御装置に接続され、前記制御装置は、前記第3センサ及び前記第4センサの両方が乗員を検出している場合に前記第2操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第3センサ及び前記第4センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記第2操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止するとよい。
【0023】
この態様によれば、乗員は、第3センサ及び第4センサに対応する部分を把持した場合、第2操作入力部の操作が可能になる。これにより、乗員は把持位置を変更させることによって、操作する操作入力部を選択することができる。
【0024】
上記の態様において、前記制御装置が前記第1操作入力部からの信号に基づいて実行する制御と、前記制御装置が前記第2操作入力部からの信号に基づいて実行する制御とが相違するとよい。
【0025】
この態様によれば、乗員は、第1操作入力部又は第2操作入力部を操作することによって、車載装置に異なる動作を実行させることができる。
【0026】
上記の態様において、前記第2操作入力部は、前記第1操作入力部よりも前方に配置され、前記第3センサは、前記第1センサよりも前方に配置され、前記第4センサは、前記第2センサよりも前方に配置されているとよい。
【0027】
この態様によれば、乗員はハンドルの把持位置を前後にずらすことによって、第1操作入力部又は第2操作入力部を操作することができる。
【0028】
上記の態様において、前記ハンドルの前記第1操作入力部の周囲に第1照明装置(131)が設けられ、前記ハンドルの前記第2操作入力部の周囲に第2照明装置(141)が設けられ、前記第1照明装置及び前記第2照明装置は前記制御装置に接続され、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記第1照明装置を発光させ、前記第3センサ及び前記第4センサの両方が乗員を検出している場合に前記第2照明装置を発光させるとよい。
【0029】
この態様によれば、乗員は操作可能な操作入力部を認識することができる。
【0030】
本発明の他の態様は、上記のいずれか1つの態様に記載の操作装置を備えた車両用ドアを提供する。
【0031】
この態様によれば、取り付けが容易な操作装置を備えたドアを提供することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一態様は、車両のドア(1)の内側面に設けられ、車外側面(33)、車内側面(38)、前記車外側面及び前記車内側面の上端どうしを接続する上面(41)を備え、前後に延びる把持部(40)と、前記把持部の前記車内側面に設けられ、少なくとも1つの車載装置(21)を操作するための乗員による操作を受け付けるための操作入力部(48)と、前記車外側面に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサ(45)と、前記車内側面及び前記上面の少なくとも一方に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサ(46)と、前記操作入力部、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記車載装置に接続された制御装置(40)とを有し、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止する操作装置を提供する。この態様によれば、乗員は操作入力部を操作するためには、把持部を所定の把持態様で把持し、第1センサ及び第2センサの両方に手指を検出させる必要がある。これにより、乗員が把持部に指を引っ掛けてドアを閉じようとしている場合に、乗員が操作入力部に意図せず接触しても車載装置は操作されない。すなわち、乗員による誤操作を確実に防止することができる。
【0033】
上記の態様において、前記第1センサと前記第2センサとは、車幅方向から見て互いに重なりを有する位置に配置されているとよい。この態様によれば、第1センサ及び第2センサからの検出信号によって、乗員が把持部を上方から把持したことを検出することができる。
【0034】
上記の態様において、前記車内側面は、その上部に上方に向けて車外側に傾斜した傾斜面部(43)を有し、前記第2センサは前記傾斜面部に設けられているとよい。この態様によれば、乗員が把持部を把持したときに乗員の手のひらは傾斜面部に接触し易くなる。これにより、第2センサは乗員による把持部の把持を適切に検出することができる。
【0035】
上記の態様において、前記操作入力部は、前記第2センサよりも下方に配置されているとよい。この態様によれば、乗員は、把持部を手のひら及び第2指~第5指で把持した状態で、第1指で操作入力部を操作することができる。
【0036】
上記の態様において、前記第2センサは前後に延び、前記第2センサの後端は前記操作入力部の後端よりも後方に配置されているとよい。また、前前記第2センサの後端は、前記把持部の後端よりも前方に配置されているとよい。また、前記第2センサの前端は、前記把持部の前端よりも後方に配置されているとよい。これらの態様によれば、乗員が把持部を把持したときに、第2センサは乗員の手のひらを確実に検出することができる。
【0037】
上記の態様において、前記車載装置は複数設けられ、前記把持部には、複数の前記車載装置から1つを選択するための選択入力部(52)が設けられ、前記操作入力部と前記選択入力部とは互いに対応する前後位置に配置され、前記第2センサの前端は前記選択入力部の後端よりも後方に配置されているとよい。この態様によれば、操作装置によって複数の車載装置を操作することができる。操作入力部と選択入力部とが互いに対応する前後位置に配置されているため、乗員は把持部を把持した状態で操作入力部及び選択入力部を操作することができる。
【0038】
本発明の他の態様は、車両のドア(1)の内側面に設けられ、前後に延び、前端及び後端において前記ドアに結合されたハンドル(70)と、前記ハンドルの車内側面(105)に設けられ、少なくとも1つの車載装置(21)を操作するための乗員による操作を受け付けるための第1操作入力部(111)と、前記ハンドルの車外側面(106)に設けられ、乗員の手指を検出するための第1センサ(113)と、前記ハンドルの前記車外側面と異なる面(105、17、108)に設けられ、乗員の手指を検出するための第2センサ(114)と、前記第1操作入力部、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記車載装置に接続された制御装置(55)とを有し、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記第1操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第1センサ及び前記第2センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記第1操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止する操作装置(100)を提供する。この態様によれば、ハンドルに第1センサ、第2センサ、操作入力部を設けたため、操作装置を比較的小型にユニット化することができる。これにより、ドアへの取り付けが容易な操作装置を提供することができる。第1センサ及び第2センサはハンドルの互いに異なる面に設けられているため、第1センサ及び第2センサからの検出信号に基づいて乗員の手指の位置を比較的精度良く把握することができる。これにより、第1操作入力部への入力が乗員の意図によるものか、意図しない接触によるものかを精度良く判別することができる。
【0039】
上記の態様において、前記ハンドルの車内側面に設けられ、少なくとも1つの前記車載装置を操作するための乗員による操作を受け付けるための第2操作入力部(112)と、前記ハンドルの前記車外側面に設けられ、乗員の手指を検出するための第3センサ(115)と、前記ハンドルの前記車外側面と異なる面に設けられ、乗員の手指を検出するための第4センサ(116)とを有し、前記第2操作入力部、前記第3センサ、及び前記第4センサは、前記制御装置に接続され、前記制御装置は、前記第3センサ及び前記第4センサの両方が乗員を検出している場合に前記第2操作入力部からの信号に基づいて前記車載装置を制御し、前記第3センサ及び前記第4センサの少なくとも一方が乗員を検出していない場合に前記第2操作入力部からの信号に基づく前記車載装置の制御を禁止するとよい。この態様によれば、乗員は、第3センサ及び第4センサに対応する部分を把持した場合、第2操作入力部の操作が可能になる。これにより、乗員は把持位置を変更させることによって、操作する操作入力部を選択することができる。
【0040】
上記の態様において、前記制御装置が前記第1操作入力部からの信号に基づいて実行する制御と、前記制御装置が前記第2操作入力部からの信号に基づいて実行する制御とが相違するとよい。この態様によれば、乗員は、第1操作入力部又は第2操作入力部を操作することによって、車載装置に異なる動作を実行させることができる。
【0041】
上記の態様において、前記第2操作入力部は、前記第1操作入力部よりも前方に配置され、前記第3センサは、前記第1センサよりも前方に配置され、前記第4センサは、前記第2センサよりも前方に配置されているとよい。この態様によれば、乗員はハンドルの把持位置を前後にずらすことによって、第1操作入力部又は第2操作入力部を操作することができる。
【0042】
上記の態様において、前記ハンドルの前記第1操作入力部の周囲に第1照明装置(131)が設けられ、前記ハンドルの前記第2操作入力部の周囲に第2照明装置(141)が設けられ、前記第1照明装置及び前記第2照明装置は前記制御装置に接続され、前記制御装置は、前記第1センサ及び前記第2センサの両方が乗員を検出している場合に前記第1照明装置を発光させ、前記第3センサ及び前記第4センサの両方が乗員を検出している場合に前記第2照明装置を発光させるとよい。この態様によれば、乗員は操作可能な操作入力部を認識することができる。
【0043】
本発明の他の態様は、上記のいずれか1つの態様に記載の操作装置を備えた車両用ドアを提供する。この態様によれば、取り付けが容易な操作装置を備えたドアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】第1実施形態に係る車両用ドアの側面図
図2】操作装置の斜視図
図3】操作装置、車載装置及びディスプレイを示すブロック図
図4図2のIV-IV断面図
図5】(A)、(B)操作入力部の表面形状の例を示す説明図
図6】上部プレートが収納位置にあるときの操作装置の斜視図
図7】操作入力部を操作するときの乗員の手指の位置を示す説明図
図8】選択入力部を操作するときの乗員の手指の位置を示す説明図
図9】凹部に指を掛けて車両用ドアを開閉操作するときの乗員の手指の位置を示す説明図
図10】乗員が操作入力部をアームレストとして使用するときの乗員の手指の位置を示す説明図
図11】第2実施形態に係る車両用ドアの側面図
図12】第3実施形態に係る操作装置の構成を示すブロック図
図13】第4実施形態に係る操作装置の斜視図
図14】第5実施形態に係る操作装置の斜視図
図15】第6実施形態に係る車両用ドアの側面図
図16】操作装置の斜視図
図17】ハンドルの横断面図
図18】第1操作領域(第2操作領域)の側面図
図19】ハンドルの車内側面部を示す断面図(図18のXIX-XIX断面図)
図20】操作装置及び車載装置を示すブロック図
図21】第1操作入力部又は第2操作入力部を操作するときの乗員の手指の位置を示す説明図
図22】第6実施形態の変形例に係るハンドルの車内側面部を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、図面を参照して、本発明に係る操作装置及び操作装置を備えた車両用ドアの実施形態を説明する。
【0046】
図1に示すように、第1実施形態に係る車両用ドア1は、骨格部材としてのドアパネル2と、ドアパネル2の車内側面を覆うように設けられたドアトリム3とを有する。ドアパネル2は、鋼板から形成されたインナパネル及びアウタパネルを有する。インナパネル及びアウタパネルは、上縁を除く、前縁、下縁、及び後縁においてアウタパネルに結合され、中央部に空間を形成している。
【0047】
ドアトリム3は、樹脂材料から形成されている。ドアトリム3は、面が左右を向き、ドアパネル2の車内側に配置されたトリム本体部3Aと、トリム本体部3Aの周縁からドアパネル2側に突出し、ドアパネル2の車内側面における縁部に当接するトリム縁壁部3Bとを有する。トリム縁壁部3Bは、トリム本体部3Aの周縁に沿って延びている。
【0048】
トリム本体部3Aの上部には、ドアを開閉するためのドアハンドル11が設けられている。トリム本体部3Aの前下部には、スピーカ12が設けられてもよい。また、トリム本体部3Aの下部においてスピーカ12の後方に位置する部分には、車内側に膨出したポケット部が設けられてもよい。
【0049】
図1及び図2に示すように、トリム本体部3Aの車内側面の上下方向における中間部には、操作装置20が設けられている。操作装置20は、少なくとも1つの車載装置21を操作するために、乗員による入力操作を受け付ける装置である。図3に示すように、車載装置21は、例えば、パワーウインドウ装置22、電動シート装置23、カーナビゲーション装置24、オーディオ装置25、空調装置26等を含む。
【0050】
電動シート装置23は、例えば、車体に対してシートを前後方向に移動させる前後調節機構23Aと、車体に対するシートの高さを変更する高さ調節機構23Bと、シートクッションに対するシートバックの角度を変化させるリクライニング機構23Cと、シートに設けられたシートヒータ24Dの温度を変化させるシートヒータ24Dとの少なくとも1つを含むとよい。前後調節機構23A、高さ調節機構23B、及びリクライニング機構23Cのそれぞれは、電動モータを含み、電動モータによって駆動される。シートヒータ24Dは、電熱線を含み、供給される電流に応じて温度を変化させる。
【0051】
図2に示すように、操作装置20は、外殻をなす本体部31を有する。本体部31は、樹脂材料によって形成されている。本体部31は、トリム本体部3Aの車内側面の上下方向における中央部に取り付けられ、前後に延びている。本体部31は、トリム本体部3Aにねじ等によって結合されているとよい。また、本体部31は、トリム本体部3Aと一体に形成されてもよい。
【0052】
操作装置20の本体部31は、トリム本体部3Aに対して車内側に突出し、その上部に上方を向く本体部上面32を有し、その突出端に車内側を向く本体部側面33を有する。本体部上面32は乗員の前腕部を支持することができ、本体部31はアームレストとして機能する。
【0053】
図2及び図4に示すように、操作装置20の本体部31の上面には、下方に向けて凹んだ凹部35(ポケット)が形成されている。凹部35は、略直方体に形成され、前後に延びている。凹部35は、凹部底壁36と、凹部底壁36から上面に延びる筒形の凹部側壁37とによって画定されている。凹部側壁37の内で、車幅方向において車内側に位置し、車幅方向外方を向く部分を第1側面部38とする。第1側面部38は、略上下に延びている。第1側面部38の上端には、車外側に突出した突出部39が設けられている。本体部上面32において、第1側面部38の上端と本体部側面33の上端との間に位置する部分を第1上面部41とする。第1上面部41は、第1側面部38及び本体部側面33の上端どうしを接続する。第1側面部38、第1上面部41、本体部側面33は、把持部40を構成する。把持部40は、上方に突出し、かつ前後に延びる壁部であり、乗員が手指によって把持することができる。乗員は、把持部40を把持して車両用ドア1を開閉することができる。
【0054】
本体部側面33の上端には、上方に向けて車幅方向における車外側に傾斜した傾斜面部43が設けられている。傾斜面部43の上端と第1上面部41とは滑らかに接続しているとよい。傾斜面部43は必須の構成ではなく、他の実施形態では省略してもよい。傾斜面部43が設けられることによって、第1上面部41の車幅方向における幅は微小となってもよい。
【0055】
第1側面部38(把持部40の車外側面)には、乗員の手指を検出するための第1センサ45が設けられている。本体部側面33(把持部40の車内側面)には乗員の手指を検出するための第2センサ46が設けられている。第1センサ45及び第2センサ46は、乗員の手指の接触、又は接近を検出可能なセンサであり、例えば静電容量センサ、圧電センサ、メンブレンスイッチ、赤外線ビームスイッチ等であってよい。
【0056】
第1センサ45は、第1側面部38において前後に延びている。第1センサ45は、第1側面部38の上端部に設けられているとよい。本実施形態では、第1センサ45は、突出部39に設けられている。第1センサ45の表面50Aが第1側面部38の表面50Aと面一となるように、第1センサ45は第1側面部38に埋没されているとよい。
【0057】
第2センサ46は、本体部側面33において前後に延びている。第2センサ46は、本体部側面33の上端部に設けられているとよい。本実施形態では、第2センサ46は、傾斜面部43に設けられている。第2センサ46の表面50Aが本体部側面33の表面50Aと面一となるように、第2センサ46は本体部側面33に埋没されているとよい。第1センサ45と第2センサ46とは、車幅方向から見て互いに重なりを有する位置に配置されている。すなわち、第1センサ45と第2センサ46とは、高さ方向に互いに対応する位置に配置されている。第1センサ45は把持部40の上端よりも車外側に配置され、第2センサ46は把持部40の上端よりも車内側に配置されている。第1センサ45の主面と第2センサ46の主面とは互いに傾斜していてもよい。
【0058】
第2センサ46の後端は、把持部40の後端(第1側面部38の後端)よりも前方に配置されている。また、第2センサ46の前端は、把持部40の前端(第1側面部38の前端)よりも後方に配置されている。
【0059】
図2に示すように、本体部側面33(把持部40の車内側面)には、操作入力部48が設けられている。操作入力部48は、少なくとも1つの車載装置21を操作するために、乗員による操作を受け付ける。操作入力部48は、乗員の指によって操作されるスイッチであり、例えば静電容量センサ、圧電センサ、メンブレンスイッチ等によって形成されている。本実施形態では、操作入力部48は、静電容量型のタッチパネルであり、乗員の指によるスワイプ操作及びタッチ操作を受け付ける。
【0060】
操作入力部48は、本体部側面33において、第2センサ46よりも下方に配置されている。また、第2センサ46の後端は操作入力部48の後端よりも後方に配置されている。操作入力部48の前端は、第2センサ46の前端よりも前方に配置されている。図7に示すように、操作入力部48は乗員が把持部40を手のひら及び第2~第5指で把持した状態において、乗員が第1指で操作可能な位置に配置されていることが好ましい。
【0061】
操作入力部48の表面50Aが本体部側面33の表面50Aと面一となるように、操作入力部48は本体部側面33に埋没されているとよい。操作入力部48の表面50Aは、本体部側面33の表面50Aと異なる表面50A形状を有するとよい。操作入力部48の表面50Aは、例えば凹凸形状を有するとよい。凹凸形状は、例えば図5(A)及び(B)に示すように、多角形の平面を規則的に配置したものであってよい。図示例は、四角形の平面のみによって構成されているが、三角形や五角形等の他の多角形の平面を含んでもよい。
【0062】
図2に示すように、操作装置20の本体部31の前端には、上部プレート50が設けられている。上部プレート50は、基端から遊端に延びる板状部材であり、表面50A及び背面50Bを有する。上部プレート50の基端は、左右に延びる回転軸線Xを中心として本体部31の前端に回転可能に支持されている。本実施形態では、上部プレート50の基端は、凹部35内に配置され、左右の凹部側壁37部に支持されている。
【0063】
上部プレート50は、回転軸線Xを中心として使用位置(図2参照)と収納位置(図6参照)との間で回転する。上部プレート50が使用位置にあるとき、遊端が基端に対して前方かつ上方に位置し、表面50Aが背面50Bに対して上方に位置する。このとき、上部プレート50の遊端は、本体部31の前端よりも前方かつ上方に位置する。上部プレート50が収納位置にあるとき、遊端が基端に対して後方に位置し、表面50Aが背面50Bに対して下方に位置する。このとき、上部プレート50は、凹部35の開口端を閉じる。すなわち、上部プレート50は、凹部35を閉じる蓋として機能する。
【0064】
上部プレート50と本体部31との間には、付勢部材(不図示)が設けられている。付勢部材はばねを含む。上部プレート50が使用位置と収納位置との中間位置から使用位置の間に位置するとき、付勢部材は上部プレート50を使用位置に付勢し、上部プレート50が中間位置から収納位置の間に位置するとき、付勢部材は上部プレート50を収納位置に付勢する。
【0065】
図2に示すように、上部プレート50の表面50Aには、ディスプレイ51と、選択入力部52とが設けられている。ディスプレイ51は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイである。選択入力部52は、複数の車載装置21の内から少なくとも1つの車載装置21を操作するために、乗員による操作を受け付ける。操作入力部48は、乗員の指によって操作されるスイッチであり、例えば静電容量センサ、圧電センサ、メンブレンスイッチ等によって形成されている。本実施形態では、操作入力部48は、静電容量型のタッチパネルであり、乗員の指によるスワイプ操作及びタッチ操作を受け付ける。また、ディスプレイ51と選択入力部52とは、一体に形成さてもよい。例えば、ディスプレイ51はタッチパネルディスプレイであり、ディスプレイ51の一部が選択入力部52を構成してもよい。選択入力部52は、上部プレート50の表面50Aの基端に設けられている。ディスプレイ51は、上部プレート50の表面50Aにおいて選択入力部52の遊端側に配置されている。
【0066】
選択入力部52は、操作入力部48と異なる面に設けられている。操作入力部48と選択入力部52とは互いに対応する前後位置に配置されている。また、選択入力部52は、把持部40よりも前方に配置されている。また、第2センサ46の前端は選択入力部52の後端よりも後方に配置されている。図8に示すように、選択入力部52は乗員が把持部40を手のひら及び第3~第5指で把持した状態において、乗員が第2指で操作可能な位置に配置されていることが好ましい。選択入力部52は、後方に向けて下方に傾斜しているとよい。
【0067】
第1センサ45、第2センサ46、操作入力部48、選択入力部52、ディスプレイ51、及び車載装置21は、制御装置55に接続されている。制御装置55は、CPU等のハードウェアプロセッサを含む電子制御装置である。制御装置55は、本体部31の内部に配置されている。他の実施形態では、制御装置55は、ドアパネル2とドアトリム3との間に配置されてもよく、車体に設けられてもよい。
【0068】
制御装置55は、選択入力部52からの信号に基づいて、複数の車載装置21の内から操作すべき車載装置21を選択すると共に、ディスプレイ51に表示する車載装置21を選択する。制御装置55は、例えば選択入力部52からの信号に基づいて左方向又は右方向へのスワイプ操作を検出し、スワイプ操作に応じて操作すべき車載装置21を変更する。また、制御装置55は、選択した車載装置21に対応した装置操作画像をディスプレイ51に表示する。装置操作画像には、例えば車載装置21に対応したアイコン又は文字と、車載装置21の操作方向とが含まれているとよい。例えば、車載装置21が電動シート装置23の前後調節機構23Aである場合、装置操作画像は前後調節機構23Aのアイコンと、前後方向に対応した矢印とを含むとよい。制御装置55は、同種の車載装置21が複数存在する場合、その内の1つを選択できるように構成されているとよい。例えば、電動シート装置23が前右席及び前左席に設けられている場合、制御装置55は前右席の電動シート装置23及び前左席の電動シート装置23を独立して選択できるように構成されている。
【0069】
制御装置55は、第1センサ45からの信号に基づいて第1センサ45に乗員の手指が接触しているか、或いは第1センサ45の付近に乗員の手指が存在するか否かを検出する。また、制御装置55は、第2センサ46からの信号に基づいて第2センサ46に乗員の手指が接触しているか、或いは第2センサ46の付近に乗員の手指が存在するか否かを検出する。制御装置55は、第1センサ45及び第2センサ46の両方が乗員を検出している場合に、操作入力部48からの信号に基づいて、選択されている車載装置21を制御する。すなわち、第1センサ45からの信号に基づいて乗員の手指を検出し、かつ第2センサ46からの信号に基づいて乗員の手指を検出している場合に、操作入力部48からの信号に基づいて、選択されている車載装置21を制御する。一方、制御装置55は、第1センサ45及び第2センサ46の少なくとも一方が乗員を検出していない場合に操作入力部48からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。すなわち、制御装置55は、第1センサ45からの信号に基づいて乗員の手指が検出されていない場合、及び第2センサ46からの信号に基づいて乗員の手指を検出されていない場合の少なくとも一方である場合に、操作入力部48からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。
【0070】
図7に示すように、本実施形態では、操作入力部48は、上、下、前、及び後方向を含む各方向へのスワイプ操作を受け付ける。制御装置55は、操作入力部48からの信号に基づいてスワイプ操作の方向と、ストローク長とを検出する。制御装置55は、操作入力部48に入力されたスワイプ操作の方向とストローク長とに基づいて、選択された車載装置21を制御する。
【0071】
制御装置55は、例えば前右席の電動シート装置23の前後調節機構23Aが選択されている場合において、操作入力部48からの信号に基づいて、前方向へスワイプ操作を検出した場合に、前後調節機構23Aを制御して電動シート装置23を前方に移動させるとよい。制御装置55は、電動シート装置23の前方への移動量をスワイプ操作のストローク量に基づいて決定するとよい。
【0072】
制御装置55は、例えば左前席の電動シート装置23の高さ調節機構23Bが選択されている場合において、操作入力部48からの信号に基づいて、上方向へスワイプ操作を検出した場合に高さ調節機構23Bを制御して電動シート装置23の高さを高くするとよい。制御装置55は、電動シート装置23の高さをスワイプ操作のストローク量に基づいて決定するとよい。
【0073】
操作入力部48に対する乗員の操作と、乗員の操作に対する車載装置21の制御態様は任意に設定してよい。
【0074】
制御装置55は、操作入力部48への乗員の操作に基づいて車載装置21を制御している間、ディスプレイ51に選択された車載装置21が制御中であることを示す画像を表示するとよい。例えば、制御装置55は、前後調節機構23Aを制御して電動シート装置23を前方に移動させている場合には、ディスプレイ51にシートが前方に移動していることを示す画像や文字情報を表示するとよい。また、制御装置55は、操作入力部48への乗員の操作に基づいて車載装置21を制御している間、選択された車載装置21が制御中であることを報知するための音声をスピーカ12によって出力してもよい。これらにより、乗員は車載装置21が制御中であることを認識することができる。車載装置21が制御されていることを報知するための画像や音声は、車載装置21のそれぞれに対して異なることが好ましい。これにより、乗員は制御されている車載装置21を特定することができる。
【0075】
実施形態に係る操作装置20によれば、把持部40に第1センサ45、第2センサ46、操作入力部48を設けたため、操作装置20を比較的小型にユニット化することができる。これにより、車両用ドア1への取り付けが容易な操作装置20を提供することができる。第1センサ45及び第2センサ46は把持部40の互いに異なる面に設けられているため、第1センサ45及び第2センサ46からの検出信号に基づいて乗員の手指の位置を比較的精度良く把握することができる。これにより、操作入力部48への入力が乗員の意図によるものか、意図しない接触によるものかを精度良く判別することができる。
【0076】
乗員は操作入力部48を操作するためには、図7に示すように、把持部40を所定の把持態様で把持し、第1センサ45及び第2センサ46の両方に手指を検出させる必要がある。これにより、図9に示すように、乗員が把持部40に指を引っ掛けてドアを閉じようとしている場合に、乗員が操作入力部48に意図せず接触しても車載装置21は操作されない。乗員が把持部40に指を引っ掛けてドアを閉じようとしている場合には、第1センサ45によって乗員の手指が検出されるが、第2センサ46は乗員の手指を検出しない。また、図10に示すように、乗員が操作装置20をアームレストとして使用し、把持部40に手を乗せている場合には、第2センサ46によって乗員の手指が検出されるが、第1センサ45は乗員の手指を検出しない。これらにより、乗員による誤操作が確実に防止される。
【0077】
本体部側面33が傾斜面部43を有し、傾斜面部43に第2センサ46が配置されているため、乗員が手指によって把持部40を上方から把持したときに手のひらと第2センサ46が接触し易くなる。これにより、第2センサ46は乗員による把持部40の把持を適切に検出することができる。
【0078】
操作入力部48が第2センサ46よりも下方に配置されているため、乗員は、把持部40を手のひら及び第2指~第5指で把持した状態で、第1指で操作入力部48を操作することができる。
【0079】
他の実施形態では、例えば、乗員の上部プレート50の回動操作に応じて、制御装置55は車載装置21を制御してもよい。この場合、上部プレート50は、使用位置において回転軸線Xを中心として一側(下側)及び他側(上側)に所定量回転可能に本体部31に支持される。また、上部プレート50は使用位置に向けて付勢装置によって付勢されている。本体部31と上部プレート50との間には上部プレート50の回転角を検出する回転角センサが設けられ、制御装置55は回転角センサからの信号に基づいて車載装置21を制御するとよい。この場合、制御装置55は、第1センサ45及び第2センサ46からの信号に関わらず、回転角センサからの信号に基づいて車載装置21を制御するとよい。
【0080】
上記の実施形態では、把持部40が凹部35を画定する凹部側壁37の1つを含む構成としたが、他の実施形態では把持部40は任意に変更してもよい。例えば、把持部40は、図11に示す第2実施形態のように、トリム本体部3Aに結合された棒状のハンドル70であってもよい。ハンドル70は、例えば、前後に延び、トリム本体部3Aに結合された前端及び後端を有する。ハンドル70の中間部は、トリム本体部3Aとの間に空間を形成する。第1センサ45、第2センサ46、及び操作入力部48はハンドル70の中間部に設けられるとよい。この場合、ハンドル70が操作装置を構成する。ハンドル70は、トリム本体部3Aと一体に形成されるとよい。また、ハンドル70は、トリム本体部3Aに対して独立した構成として形成され、トリム本体部3Aにねじ等によって結合されてもよい。ハンドル70の後端には、後方に延びるアームレスト部71が接続していてもよい。アームレスト部71は、トリム本体部3Aに対して車内側に突出している。
【0081】
ハンドル70は、後端から前端に向けて上方に傾斜していてもよい。第1センサ45はハンドル70の車外側面に設けられ、第2センサ46はハンドル70の車内側面に設けられるとよい。第1センサ45及び第2センサ46は、同じ高さに配置されるとよい。操作入力部48は、ハンドル70の車内側面において第2センサ46より前方に設けられる。操作入力部48は、ハンドル70の車内側面において第2センサ46より上方に設けられてもよい。選択入力部52は、ハンドル70の上面に設けられる。選択入力部52は操作入力部48よりも前方に設けられるとよい。詳細には、選択入力部52の後端は操作入力部48の前端よりも前方に設けられるとよい。乗員がハンドル70を手のひら及び第3~第5指で把持したときに、第1指の先端が到達可能な領域に操作入力部48が配置され、第2指の先端が到達可能な領域に選択入力部52が配置されていることが好ましい。
【0082】
図12に示す第3実施形態のように、制御装置55はドア開閉センサ80に接続されてもよい。ドア開閉センサ80は、車両用ドア1と車体との間に設けられ、車両用ドア1の開閉状態に基づいた信号を制御装置55に出力する。例えば、ドア開閉センサ80はプッシュスイッチであり、車両用ドア1が閉状態のときに車両用ドア1に押されてオン状態になり(オン信号を出力し)、車両用ドア1が開状態のときに車両用ドア1から離れてオフ状態になる(オフ信号を出力する)。ドア開閉センサ80は、例えば車両用ドア1を車体に対して回転可能に支持するヒンジ部や、車両用ドア1の遊端に設けられるとよい。
【0083】
制御装置55は、第1センサ45及び第2センサ46の両方が乗員を検出しており、かつドア開閉センサ80からの信号に基づいて車両用ドア1が閉状態である場合に、操作入力部48からの信号に基づいて、選択されている車載装置21を制御してもよい。
【0084】
上記実施形態では、上部プレート50が回転軸線Xを中心として本体部31に対して使用位置及び収納位置の間で回転する構成としたが、図13に示す第4実施形態のように、上部プレート50は使用位置及び収納位置の間でスライド移動可能に本体部31に設けられてもよい。この場合、凹部側壁37にガイドレール(不図示)が設けられ、上部プレート50の側部にガイドレールに係合する係合部が設けられるとよい。収納位置において、ディスプレイ51及び選択入力部52が設けられた上部プレート50の表面50Aが上方を向く。上部プレート50は、使用位置(図2参照)から後方にスライド移動して収納位置(図13参照)に至る。上部プレート50が後方にスライド移動するとき、上部プレート50の表面50Aの角度が水平になるように角度が変化する。この態様では、上部プレート50が収納位置にあるときにも、ディスプレイ51及び選択入力部52を利用することができる。
【0085】
操作入力部48には、操作方向を乗員に認識させるためのガイド形状90が設けられてもよい。ガイド形状90は、例えば、複数の凸部又は凹部が断続的に形成された構造や、連続した凸部又は凹部が形成された構造であってよい。図14に示す第5実施形態のように、ガイド形状90は例えば操作方向に沿って延びる凸条(リブ)であるとよい。ガイド形状90は、前後方向に延び、更に前端が上下方向に延びているとよい。乗員は、第1指でガイド形状90をさすることによって入力操作を行うことができる。他の例では、ガイド形状90は十字形であってもよい。
【0086】
操作入力部48には、操作方向を乗員に認識させるための照明装置91が設けられてもよい。照明装置91は、例えば、複数のLEDや、LEDと導光体との組み合せによって形成されるとよい。図14に示すように、照明装置91は例えば操作方向に沿って配列されるとよい。照明装置91は、前後方向に延び、更に前端が上下方向に延びているとよい。乗員は、照明装置91の光を確認し、第1指で光の延在方向に操作入力部48をさすることによって入力操作を行うことができる。
【0087】
第6実施形態に係る操作装置100について説明する。操作装置100が設けられる車両用ドア1の構成は、大部分において第1実施形態に係る車両用ドア1の構成と同様であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0088】
図15及び図16に示すように、ドアトリム3のトリム本体部3Aの上下の方向における中央部には、車内側に突出し、かつ前後に延びたアームレスト部71が設けられている。トリム本体部3Aの車内側には、棒状のハンドル101が設けられている。ハンドル101は、前後に延び、前端及び後端においてトリム本体部3Aに結合されている。本実施形態では、ハンドル101の後端は、アームレスト部71に結合され、アームレスト部71を介してトリム本体部3Aに結合されている。ハンドル101の前端は後端に対して上方に配置され、ハンドル101は前方に向けて上方に傾斜している。ハンドル101の長手方向における中間部は、トリム本体部3Aとの間に空間を形成している。これにより、乗員は、ハンドル101の全周を把持することができる。ハンドル101の横断面は、円形や楕円、長方形等の任意の形状であってよい。
【0089】
図17に示すように、ハンドル101は、例えば、車内側部分を構成する部品と、車外側を構成する部品とを組み合せて形成されている。ハンドル101の中央には、各部品によって画定された空間が形成されている。すなわち、ハンドル101は、中空に形成されている。ハンドル101は、樹脂材料から形成されているとよい。
【0090】
ハンドル101は、車内側を向く車内側面105と、車外側(トリム本体部3A側)を向く車外側面106と、下方かつ前方を向く下側面107と、上方且つ後方を向く上側面108とを有する。車内側面105は下側面107及び上側面108と接続しており、車外側面106は下側面107及び上側面108と接続している。車内側面105と下側面107及び上側面108とは、滑らかな曲面によって接続してもよい。同様に車外側面106と下側面107及び上側面108とは、滑らかな曲面によって接続してもよい。車内側面105、車外側面106、下側面107、及び上側面108のそれぞれは、平面に形成されてもよく、曲面に形成されてもよい。車内側面105、車外側面106、下側面107、及び上側面108は、互いに向く方向が異なっている。
【0091】
図16に示すように、ハンドル101には、第1操作入力部111、第2操作入力部112、第1センサ113、第2センサ114、第3センサ115、及び第4センサ116が設けられている。第1操作入力部111及び第2操作入力部112は、第1実施形態の操作入力部48と同様の構成を適用することができる。本実施形態では、第1操作入力部111及び第2操作入力部112は、静電容量型のタッチパネルである。第1~第4センサ113~116は、乗員の手指を検出するためのセンサであり、第1実施形態の第1及び第2センサ45、46と同様の構成を適用することができる。本実施形態では、第1~第4センサ113~116は、静電容量センサである。図20に示すように、第1及び第2操作入力部111、112、第1~第4センサ113~116のそれぞれは、制御装置55に接続されている。
【0092】
図16及び図17に示すように、第1センサ113は、ハンドル101の車外側面106の後部に設けられている。第2センサ114は、ハンドル101の車外側面106と異なる面である、車内側面105、下側面107、及び上側面108の1つに設けられている。本実施形態では、第2センサ114は、下側面107の後部に設けられている。第1センサ113と第2センサ114とは、ハンドル101の長手方向において互いに対応する位置に配置されている。第1センサ113及び第2センサ114のそれぞれは、乗員がハンドル101の後部を把持したときに、乗員の手を検出可能な位置に配置されている。
【0093】
第3センサ115は、ハンドル101の車外側面106の前部に設けられている。すなわち、第3センサ115は、第1センサ113よりも前方に設けられている。第4センサ116は、ハンドル101の車外側面106と異なる面である、車内側面105、下側面107、及び上側面108の1つに設けられている。本実施形態では、第4センサ116は、下側面107の前部に設けられている。すなわち、第4センサ116は、第2センサ114よりも前方に設けられている。第2センサ115と第4センサ116とは、ハンドル101の長手方向において互いに対応する位置に配置されている。第3センサ115及び第4センサ116のそれぞれは、乗員がハンドル101の後部を把持したときに、乗員の手を検出可能な位置に配置されている。
【0094】
図16に示すように、車内側面105には、板状の表面部材120が設けられている。表面部材120は、車内側面105の表面を覆うように設けられている。表面部材120は、車内側面105に沿って前後に延びている。表面部材120は、透光性又は半透光性の部材である。表面部材120は、例えば樹脂又はガラスから形成されているとよい。
【0095】
図16図18、及び図19に示すように、表面部材120の表面120Aには、凹凸形状121が形成されている。凹凸形状121は、複数の稜線部122と、複数の稜線部122によって画定される複数の凹部123とを有する。複数の稜線部122のそれぞれは直線状に延び、互いに協働して複数の四角形の格子124を形成する。複数の凹部123のそれぞれは格子124に画定され、稜線部122を周縁とする凹面に形成されている。
【0096】
表面部材120の後部には、複数の凹部123を含む第1操作領域125が配置されている。表面部材120の前部には、複数の凹部123を含む第2操作領域126が配置されている。本実施形態では、第1操作領域125及び第2操作領域126のそれぞれは、四角形に配置された4つの格子124を含む。乗員が手のひら及び第2~第5指でハンドル101の後部を把持した状態で、第1指の先端に対応する位置に第1操作領域125が設定されているとよい。また、乗員が手のひら及び第2~第5指でハンドル101の前部を把持した状態で、第1指の先端に対応する位置に第2操作領域126が設定されているとよい。
【0097】
表面部材120の裏面120Bにおける第1操作領域125と対応する部分には第1操作入力部111が設けられている。本実施形態では、第1操作入力部111は、4つの凹部123に対応して4分割されており、それぞれ凹部123に対応して配置されている。他の実施形態では、第1操作入力部111は、4つの凹部123に対応した単一の部材であってもよい。第1操作入力部111は、表面部材120の裏面120Bの裏面に凹設された収容部128に配置されているとよい。
【0098】
ハンドル101の表面部材120の第1操作入力部111の周囲には第1照明装置131が設けられている。第1照明装置131は、第1光源132と、第1光源132からの光を伝達する導光部材133とを有する。導光部材133は、第1操作領域125に含まれる稜線部122に沿って延び、格子状に配置されている。導光部材133は、表面部材120の裏面120Bの裏面に凹設された収容部1134に配置されているとよい。第1光源132は、例えばLEDである。第1光源132は、導光部材133に接して配置されている。第1光源132は制御装置55に接続されている。第1光源132は、制御装置55から電力の供給を受けて発光する。図19に示すように、第1光源132が発光すると、導光部材133が発光し、第1操作領域125に含まれる稜線部122が照明される。
【0099】
第1操作領域125に含まれる各凹部123には、操作対象を示すマーク137が設けられている。マーク137は、例えばリクライニング機構23Cを操作してシートバックを後方に傾ける操作であることを示すアイコン等であってよい。第1照明装置131が消灯しているとき、マーク137は表面部材120と同化して乗員が視認し難くなる。一方、第1照明装置131が点灯しているとき、マーク137は導光部材133から光によって照らされ、乗員が視認し易くなる。マーク137は、表面部材120に刻印されてよく、表面部材120の表面120Aに蛍光塗料によって描画されてもよい。
【0100】
表面部材120の裏面120Bにおける第2操作領域126と対応する部分には第2操作入力部112が設けられている。本実施形態では、第2操作入力部112は、第1操作入力部111と同様の構成であってよい。
【0101】
ハンドル101の表面部材120の第2操作入力部112の周囲には第2照明装置141が設けられている。第2照明装置141は、第1照明装置131と同様に、第2光源142と、第2光源142からの光を伝達する導光部材133とを有する。
【0102】
第2操作領域126に含まれる各凹部123には、操作対象を示すマーク137が設けられている。第2操作領域126のマーク137は、第1操作領域125のマーク137と同様の構成であってよい。
【0103】
第1操作入力部111は、第1操作領域125の4つの凹部123に対応した4つのスイッチを構成する。同様に、第2操作入力部112は、第2操作領域126の4つの凹部123に対応した4つのスイッチを構成する。乗員が各スイッチに対応した凹部123に接触すると、制御装置55は第1操作入力部111又は第2操作入力部112からの信号に基づいて、乗員が各スイッチを操作したことを検出する。本実施形態では、第1操作入力部111及び第2操作入力部112が静電容量センサであるため、乗員が第1操作領域125又は第2操作領域126内の凹部123に接触すると第1操作入力部111又は第2操作入力部112の静電容量が変化する。制御装置55は、第1操作入力部111又は第2操作入力部112からの静電容量の変化に対応した信号に基づいて第1操作入力部111又は第2操作入力部112への乗員の操作を検出する。
【0104】
制御装置55は、第1~第4センサ113~116からの信号に基づいて各センサ113~116に乗員の手指が接触しているか、或いは各センサ113~116の付近に乗員の手指が存在するか否かを検出する。
【0105】
制御装置55は、第1センサ113及び第2センサ114の両方が乗員を検出している場合、第1照明装置131の第1光源132に電力を供給する。これにより、第1操作領域125内の稜線部122が格子状に光ると共に、マーク137が光り、乗員が第1操作領域125を視認することができる。第1センサ113及び第2センサ114の両方が乗員を検出している場合、図21に示すように、乗員がハンドル101の後部を把持していると推定することができる。第1操作領域125が照明されることによって、乗員は第1操作入力部111が操作可能であることを認識することができる。
【0106】
また、制御装置55は、第1センサ113及び第2センサ114の両方が乗員を検出している場合、第1操作入力部111からの信号に基づいて、対応する車載装置21を制御する。すなわち、第1センサ113からの信号に基づいて乗員の手指を検出し、かつ第2センサ114からの信号に基づいて乗員の手指を検出している場合に、第1操作入力部111からの信号に基づいて、対応する車載装置21を制御する。一方、制御装置55は、第1センサ113及び第2センサ114の少なくとも一方が乗員を検出していない場合に第1操作入力部111からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。すなわち、制御装置55は、第1センサ113からの信号に基づいて乗員の手指が検出されていない場合、及び第2センサ114からの信号に基づいて乗員の手指を検出されていない場合の少なくとも一方である場合に、第1操作入力部111からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。
【0107】
制御装置55は、第3センサ115及び第4センサ116の両方が乗員を検出している場合、第2照明装置141の第2光源142に電力を供給する。これにより、第2操作領域126内の稜線部122が格子状に光ると共に、マークが光り、乗員が第2操作領域126を視認することができる。第3センサ115及び第4センサ116の両方が乗員を検出している場合、図21に示すように、乗員がハンドル101の前部を把持していると推定することができる。
【0108】
また、制御装置55は、第3センサ115及び第4センサ116の両方が乗員を検出している場合、第2操作入力部112からの信号に基づいて、対応する車載装置21を制御する。すなわち、第3センサ115からの信号に基づいて乗員の手指を検出し、かつ第4センサ116からの信号に基づいて乗員の手指を検出している場合に、第2操作入力部112からの信号に基づいて、対応する車載装置21を制御する。一方、制御装置55は、第3センサ115及び第4センサ116の少なくとも一方が乗員を検出していない場合に第2操作入力部112からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。すなわち、制御装置55は、第3センサ115からの信号に基づいて乗員の手指が検出されていない場合、及び第4センサ116からの信号に基づいて乗員の手指を検出されていない場合の少なくとも一方である場合に、第2操作入力部112からの信号に基づく車載装置21の制御を禁止する。
【0109】
制御装置55が第1操作入力部111からの信号に基づいて実行する制御と、制御装置55が第2操作入力部112からの信号に基づいて実行する制御とは互いに相違するとよい。例えば、制御装置55は、第1操作入力部111からの信号に対して前後調節機構23Aやリクライニング機構23Cを制御し、第2操作入力部112からの信号に対して高さ調節機構23Bやシートヒータ23Dを制御するとよい。また、制御装置55は、第2操作入力部112からの信号に基づいて操作対象となる車載装置21を選択し、第1操作入力部111からの信号に基づいて、選択された車載装置21の操作方向及び操作量を決定してもよい。
【0110】
第6実施形態に係る操作装置100の変形例として、図22に示すように第1操作入力部111と第1照明装置131とをタッチパネルディスプレイ150によって実現してもよい。タッチパネルディスプレイ150は、乗員の接触操作を検出すると共に、発光することによって第1操作領域125を照明する。タッチパネルディスプレイ150は、表面部材120の裏面120Bに設けられる。タッチパネルディスプレイ150は、第1操作領域125内の各凹部123に対応した位置に乗員の接触操作(接近操作)を検出するスイッチを形成することによって、第1操作入力部111として機能することができる。また、タッチパネルディスプレイ150は、第1操作領域125内の各稜線部122に対応した位置を発光させることによって、第1照明装置131として機能することができる。同様に、第2操作入力部112及び第2照明装置141もタッチパネルディスプレイ150によって実現することができる。
【符号の説明】
【0111】
1 :車両用ドア
3 :ドアトリム
11 :ドアハンドル
20 :操作装置
21 :車載装置
31 :本体部
32 :本体部上面
33 :本体部側面
35 :凹部
38 :第1側面部
39 :突出部
40 :把持部
41 :第1上面部
43 :傾斜面部
45 :第1センサ
46 :第2センサ
48 :操作入力部
50 :上部プレート
51 :ディスプレイ
52 :選択入力部
55 :制御装置
70 :ハンドル
100 :操作装置
101 :ハンドル
105 :車内側面
106 :車外側面
111 :第1操作入力部
112 :第2操作入力部
113 :第1センサ
114 :第2センサ
115 :第3センサ
116 :第4センサ
131 :第1照明装置
141 :第2照明装置
X :回転軸線
図1
図2
図3
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図5
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