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特開2023-178554積み込み順出力装置、積み込み順出力方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178554
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】積み込み順出力装置、積み込み順出力方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20231211BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20231211BHJP
   G06Q 10/083 20230101ALI20231211BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06K7/10 372
G06K7/10 428
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091302
(22)【出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】514174925
【氏名又は名称】ワム・システム・デザイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】上野 潔
【テーマコード(参考)】
3F522
5L049
【Fターム(参考)】
3F522BB01
3F522CC03
3F522DD04
3F522DD05
3F522DD06
3F522DD22
3F522DD32
3F522EE19
3F522GG13
3F522GG48
3F522LL32
3F522LL57
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】より効率のよい配送を実現できるようにするため、複数の配送対象物の配送手段への積み込みを支援する。
【解決手段】積み込み順出力装置1は、複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部11と、配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する積み込み順取得部13と、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する画像取得部15と、撮影画像を出力すると共に、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが撮影画像に含まれる場合に、撮影画像におけるコードの位置に、コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する出力部16と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部と、
前記配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する積み込み順取得部と、
コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影画像を出力すると共に、前記積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが前記撮影画像に含まれる場合に、前記撮影画像におけるコードの位置に、当該コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する出力部と、を備えた積み込み順出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順を、当該積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力する、請求項1記載の積み込み順出力装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順のうち、所定の個数の積み込み順を、当該積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力する、請求項1記載の積み込み順出力装置。
【請求項4】
配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数を取得する個数取得部と、
前記積み込み順取得部は、前記積み込み順情報によって配送順が示される配送対象のうち、前記個数取得部によって取得された個数の配送対象物について積み込み順情報を取得する、請求項1から請求項3のいずれか記載の積み込み順出力装置。
【請求項5】
複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部と、積み込み順取得部と、画像取得部と、出力部とを用いて処理される積み込み順出力方法であって、
前記積み込み順取得部が、前記配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得するステップと、
前記画像取得部が、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得するステップと、
前記出力部が、前記撮影画像を出力すると共に、前記積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが前記撮影画像に含まれる場合に、前記撮影画像におけるコードの位置に、当該コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力するステップと、を備えた積み込み順出力方法。
【請求項6】
複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、
前記配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する積み込み順取得部、
コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する画像取得部、
前記撮影画像を出力すると共に、前記積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが前記撮影画像に含まれる場合に、前記撮影画像におけるコードの位置に、当該コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送対象物に付与されたコードを用いて、配送対象物の積み込み順を示す情報を出力する積み込み順出力装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コードの付与された対象物を撮影し、そのコードに対応する情報を取得することによって、対象物に関する情報を取得することが行われている(例えば、特許文献1参照)。そのような情報を用いることによって、例えば、配送対象物の配送先を知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-222371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、配送対象物の増加に応じて、効率的な配送が求められるようになってきている。そのため、例えば、配送対象物に付与されたコードに対応する配送先を用いて、トラックなどの配送手段に配送対象物を積み込む際に、配送先の近い配送対象物がまとまるように積み込むことが考えられるが、さらなる効率化も要求されている。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、より効率よく配送することができるように複数の配送対象物を配送手段に積み込むことができるようにするための積み込み順出力装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様による積み込み順出力装置は、複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部と、配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する積み込み順取得部と、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する画像取得部と、撮影画像を出力すると共に、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが撮影画像に含まれる場合に、撮影画像におけるコードの位置に、コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する出力部と、を備えたものである。
【0007】
このような構成により、配送対象物の撮影画像において、配送対象物のコードの位置に、配送順の逆順である積み込み順を表示することができる。そのため、積み込み順に応じて配送対象物をトラックなどの配送手段に積み込むことによって、配送先において、配送対象を短時間で配送手段から降ろすことができるようになり、効率的な配送を実現することができる。
【0008】
また、本発明の一態様による積み込み順出力装置では、出力部は、積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順を、積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力してもよい。
このような構成により、例えば、すべての積み込み順を一括して確認することができるようになる。
【0009】
また、本発明の一態様による積み込み順出力装置では、出力部は、積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順のうち、所定の個数の積み込み順を、積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力してもよい。
このような構成により、例えば、5個ずつなどのように積み込み順を確認することができ、次に配送手段に積み込む配送対象物をより容易に特定することができるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様による積み込み順出力装置では、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数を取得する個数取得部と、積み込み順取得部は、積み込み順情報によって配送順が示される配送対象のうち、個数取得部によって取得された個数の配送対象物について積み込み順情報を取得してもよい。
このような構成により、配送手段に積み込むことができる個数に応じて積み込み順が取得されることになり、例えば、倉庫などにおいて配送手段に1回で積み込めない量の配送対象物が保管されているような場合であっても、適切な積み込み順の取得を実現することができる。
【0011】
また、本発明の一態様による積み込み順出力方法は、複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部と、積み込み順取得部と、画像取得部と、出力部とを用いて処理される積み込み順出力方法であって、積み込み順取得部が、配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得するステップと、画像取得部が、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得するステップと、出力部が、撮影画像を出力すると共に、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが撮影画像に含まれる場合に、撮影画像におけるコードの位置に、コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力するステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様による積み込み順出力装置等によれば、積み込み順に応じて配送対象物をトラックなどの配送手段に積み込むことができるようになり、効率的な配送を実現することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態による積み込み順出力装置の構成を示すブロック図
図2】同実施の形態による積み込み順出力装置の動作を示すフローチャート
図3】同実施の形態における配送順情報の一例を示す図
図4】同実施の形態における積み込み順情報の一例を示す図
図5】同実施の形態における複数の配送対象物の撮影状況の一例を示す図
図6】同実施の形態における撮影画像の出力の一例を示す図
図7】同実施の形態における撮影画像の出力の一例を示す図
図8】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明による積み込み順出力装置、及び積み込み順出力方法について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態による積み込み順出力装置は、配送順情報に基づいて積み込み順情報を取得し、その取得した積み込み順情報を用いて、コードの付与された配送対象物の撮影画像において、コードの位置に、コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力することによって、配送対象物の効率的な配送を支援するものである。
【0015】
図1は、本実施の形態による積み込み順出力装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による積み込み順出力装置1は、記憶部11と、個数取得部12と、積み込み順取得部13と、受付部14と、画像取得部15と、出力部16とを備える。積み込み順出力装置1は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等などの、撮影機能を有する携帯可能な情報処理端末であってもよく、撮影機能を有する装置から撮影画像を受け付けて処理を行う情報処理装置やサーバなどであってもよい。本実施の形態では、前者の場合、特に積み込み順出力装置1がスマートフォンである場合について主に説明する。積み込み順出力装置1は、配送対象物に付与されたコードの撮影画像を用いて、例えば、倉庫や物流拠点などにおいて、トラックなどの配送手段に積み込む対象となる配送対象物の積み込み順を知るために用いられるものである。
【0016】
配送対象物は、例えば、商品であってもよく、宅配便などの配送対象物であってもよく、物流における配送対象物であってもよく、その他の配送対象物であってもよい。配送対象物は、例えば、段ボール箱や折りたたみコンテナなどの箱状の配送対象物であってもよく、袋、ビン、缶などの配送対象物であってもよく、その他の配送対象物であってもよい。本実施の形態では、配送対象物が箱状のものである場合について主に説明する。
【0017】
配送対象物には、コードが付与されているものとする。コードは、例えば、カメレオンコード(登録商標)などのカラーコードであってもよく、QRコード(登録商標)であってもよく、バーコードであってもよく、ARマーカであってもよく、その他のコードであってもよい。例えば、複数のARマーカが、1個のコードとして用いられてもよい。より具体的には、隣接して並べられた2個のARマーカや、一列に並べられた3個のARマーカ、L字形状に並べられた3個のARマーカ、2×2となるように正方形状に並べられた4個のARマーカなどがコードとして用いられてもよい。撮影画像に複数のコードが含まれる場合には、複数のコードにそれぞれ対応する複数のコード識別子を一括して取得することができるコード、例えば、カラーコードやARコードなどが用いられることが好適である。本実施の形態では、コードがカラーコードである場合について主に説明する。
【0018】
配送対象物にコードが付与される方法は問わない。例えば、配送対象物にコードが貼着されてもよく、配送対象物の表面にコードが印刷されてもよく、配送対象物にコードを表示したタグ(札)が取り付けられてもよく、その他の方法によって配送対象物にコードが付与されてもよい。なお、配送対象物へのコードの付与は、コードが読み取りやすいように行われることが好適である。例えば、コードの付与された配送対象物の箇所を撮影した際に、その撮影画像において、コードが読み取れるようになっていることが好適である。
【0019】
記憶部11では、複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される。配送順情報は、結果として、配送対象物の配送順を知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。配送順情報は、例えば、配送対象物を識別する対象物識別子と、その配送対象物の配送の順番とを対応付ける情報であってもよく、配送順になるように並べられた対象物識別子であってもよく、配送対象物を識別する対象物識別子と、その配送対象物の配送時刻とを対応付ける情報であってもよい。このように、配送順情報は、対象物識別子によって、配送対象物の配送順を示す情報であってもよい。本実施の形態では、配送順情報が、配送順になるように並べられた対象物識別子である場合について主に説明する。
【0020】
コードを識別するコード識別子と、配送対象物を識別する対象物識別子とは、一対一の関係になっていることが好適である。例えば、両者を対応付ける対応情報によって、コード識別子と、対象物識別子との対応関係が示されてもよい。この場合には、例えば、記憶部11において、その対応情報が記憶されていてもよい。また、コード識別子が、対象物識別子そのものであってもよい。本実施の形態では、この場合について主に説明する。なお、コード識別子は、コードを識別できるものであれば、どのような識別子であってもよい。コード識別子は、例えば、コードによって示される情報(すなわち、コードを読み取ることによって得られる情報)そのものであってもよく、または、コードを読み取った情報に対応付けて管理されている情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。
【0021】
記憶部11では、配送順情報以外の情報が記憶されてもよい。例えば、積み込み順情報などが記憶部11で記憶されてもよい。記憶部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報が記憶部11で記憶されるようになってもよい。また、積み込み順出力装置1が有する構成要素、例えば積み込み順取得部13等によって情報が記憶部11に蓄積されてもよい。記憶部11は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスクなどであってもよい。
【0022】
個数取得部12は、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数を取得する。すなわち、配送手段に積み込み可能な配送対象物の総数が取得されることになる。配送手段は、配送対象物を配送するための手段であり、配送対象物の積み込み先となる領域を有するものである。配送手段は、例えば、トラックなどのように、自らが移動可能なものであってもよく、カゴ車などのように、他の移動手段や人によって運搬されるものであってもよい。配送手段は特に限定されないが、例えば、トラック、配送ロボット、船、ドローン、カゴ車、コンテナ、リヤカーなどであってもよい。本実施の形態では、配送手段がトラックである場合について主に説明する。
【0023】
例えば、配送対象物の大きさ、及び配送手段における配送対象物を積み込む領域がすべて同じである場合には、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数はあらかじめ決まっていることになるため、個数取得部12は、あらかじめ決まっている個数を取得してもよい。この場合には、個数取得部12は、記憶部11などで記憶されている個数を読み出すことによって取得してもよい。また、個数取得部12は、例えば、配送対象物ごとのサイズ、及び配送手段における配送対象物を積み込む領域のサイズがわかっている場合には、両サイズを用いて、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数を取得してもよい。この場合には、例えば、配送手段にまだ積み込まれていない配送対象物のうち、配送の順番の若い方から順次、配送手段に積み込んだ際に、何番目まで積み込むことができるのかを算出してもよい。なお、ここでは、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数は、積み込み順に依存しないことを前提としている。一方、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数が積み込み順に依存する場合には、個数取得部12は、例えば、配送の順番の若い方から順次、配送手段に積み込んだ際に、何番目まで積み込むことができるのかに応じて仮の個数を算出し、その仮の個数の配送対象物を、配送順の逆順である積み込み順に配送手段に積み込むことができるかどうかを確認してもよい。そして、積み込めない場合には、仮の個数を1個減らして同様の処理を行ってもよい。また、仮の個数の配送対象物を配送順の逆順に積み込んでもまだ積み込む余裕がある場合には、仮の個数を1個増やして同様の処理を行ってもよい。このようにして、配送対象物を配送順の逆順に配送手段に積み込むことができる最大の個数を、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数としてもよい。また、個数の取得に配送対象物のサイズや配送手段における配送対象物を積み込む領域のサイズを用いる場合には、対象物識別子とサイズとを対応付ける情報や、配送手段における配送対象物を積み込む領域のサイズなどが、記憶部11で記憶されていてもよい。この算出は、例えば、シミュレーションによって行われてもよく、また、他のアルゴリズム等によって行われてもよい。
【0024】
積み込み順取得部13は、配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する。積み込み順情報は、通常、配送順情報によって示される配送順の逆の順序を示す情報である。なお、積み込み順情報も、配送順情報と同様に、結果として、配送対象物の積み込み順を知ることができる情報であれば、どのような情報であってもよい。積み込み順情報は、例えば、配送対象物を識別する対象物識別子と、その配送対象物の積み込みの順番とを対応付ける情報であってもよく、積み込み順になるように並べられた対象物識別子であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。なお、後者の場合であっても、対象物識別子は積み込み順に並んでいるため、各対象物識別子に対応する積み込みの順番は、容易に特定することができる。
【0025】
積み込み順取得部13は、積み込み順情報によって配送順が示される配送対象のうち、個数取得部12によって取得された個数の配送対象物について積み込み順情報を取得する。例えば、個数取得部によって取得された個数がN(個)であり、配送順情報によって示される最も若い順番がAである場合には、配送順情報によって示されるA番目から、A+N-1番目までのN個の配送対象物について、積み込み順情報が取得されることになり、配送順番がM番目である配送対象物の積み込み順はA+N-M番目となる。なお、N、Aは1以上の整数であり、MはA以上、A+N-1以下の整数である。また、配送順情報及び積み込み順情報が共に、配送順や積み込み順になるように並べられた対象物識別子である場合には、積み込み順取得部13は、例えば、個数取得部12によって取得された個数に応じて、配送順情報において、順番の若い方からその個数に応じた対象物識別子を特定し、その特定した対象物識別子の順番を逆にすることによって、積み込み順情報を取得してもよい。また、積み込み順情報が、配送対象物を識別する対象物識別子と、その配送対象物の積み込みの順番とを対応付ける情報である場合には、積み込み順取得部13は、例えば、配送順情報を用いて、積み込み順になるように並べられた対象物識別子を取得し、そのように並べられた複数の対象物識別子に、積み込み順の若い方から順番に「1」「2」などの積み込み順を対応付けてもよい。また、例えば、積み込み順情報が、配送対象物を識別する対象物識別子と、その配送対象物の配送時刻とを対応付ける情報である場合には、積み込み順取得部13は、配送時刻を配送順に変換し、その変換された配送順を用いて、積み込み順情報を取得してもよい。
【0026】
積み込み順取得部13によって取得された積み込み順情報は、例えば、記憶部11等で記憶されてもよい。また、積み込み順取得部13は、配送順情報において、積み込み順情報の取得に用いた対象物識別子について、例えば、積み込み順情報の取得に用いた旨を示すフラグ等の情報を設定してもよく、または、配送順情報から削除してもよい。前者の場合には、積み込み順取得部13は、配送順情報において、積み込み順情報の取得に用いた旨を示すフラグ等の情報が設定されていない対象物識別子を用いて積み込み順情報を取得してもよい。
【0027】
受付部14は、処理を開始する指示や、処理を終了する指示を受け付けてもよく、複数段階の処理が行われる場合に、次の処理に進む旨の指示を受け付けてもよく、その他の入力を受け付けてもよい。受付部14は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよく、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよい。本実施の形態では、受付部14がタッチパネルからの入力を受け付ける場合について主に説明する。なお、受付部14は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、タッチパネルやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受付部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0028】
画像取得部15は、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する。画像取得部15は、例えば、配送対象物を撮影するカメラ等の光学機器であってもよく、カメラ等の光学機器によって撮影された配送対象物の撮影画像を受け付けるものであってもよい。撮影画像には、複数の配送対象物に付与された複数のコードの画像が含まれていることが好適である。この撮影は、配送手段への配送対象物を積み込む際の積み込み順を知るために行われる。画像取得部15は、例えば、撮影画像を1回だけ取得してもよく、または、撮影画像の取得を継続してリアルタイムで行ってもよい。本実施の形態では、後者の場合について主に説明する。したがって、本実施の形態では、撮影画像は動画像である場合について主に説明する。例えば、撮影画像は、ユーザが複数の配送対象物を走査しながら撮影した動画像であってもよい。また、撮影画像に含まれるコードからコード識別子を取得するため、撮影画像は、コード識別子を取得できる程度の解像度であることが好適である。また、撮影対象のコードがカラーコードである場合には、撮影画像は、カラーの画像であることが好適である。
【0029】
出力部16は、画像取得部15によって取得された撮影画像を出力する。出力部16は、例えば、動画像である撮影画像を、リアルタイムで表示するために出力してもよい。本実施の形態では、この場合について主に説明する。また、出力部16は、積み込み順取得部13によって取得された積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが撮影画像に含まれる場合に、撮影画像におけるコードの位置に、そのコードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する。撮影画像が動画像である場合には、この処理は各フレームについて行われてもよい。積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子は、積み込み順が示される配送対象物を識別する対象物識別子に対応付けられているコード識別子であってもよい。このコード識別子は、例えば、両識別子が上述の対応情報によって対応付けられている場合には、積み込み順が示される配送対象物を識別する対象物識別子に対応情報によって対応付けられるコード識別子であってもよく、両識別子が同じである場合には、積み込み順が示される配送対象物を識別する対象物識別子そのものであってもよい。
【0030】
出力部16は、例えば、撮影画像におけるコードの位置と、そのコードのコード識別子との組を取得してもよい。そして、出力部16は、例えば、その取得した各コード識別子について、コード識別子に対応する対象物識別子を特定してもよい。なお、コード識別子と対象物識別子とが同じである場合には、コード識別子に対応する対象識別子は、そのコード識別子そのものであるため、この処理は不要である。そして、出力部16は、その対象物識別子によって識別される配送対象物の積み込み順が積み込み順情報によって示される場合には、その対象物識別子に対応する積み込み順を取得し、その積み込み順を示す画像を、その対象物識別子に対応するコード識別子で識別されるコードの位置、すなわちそのコード識別子と組になっているコードの位置に配置してもよい。一方、コード識別子に対応する対象物識別子によって識別される配送対象物の積み込み順が積み込み順情報によって示されていない場合には、出力部16は、そのコード識別子については、画像を配置する処理を行わなくてもよい。このような処理が、撮影画像に含まれる各コードのコード識別子について行われることによって、撮影画像におけるコードの位置に、そのコードに対応する積み込み順を表示する画像が生成されてもよい。
【0031】
コードに対応する積み込み順は、通常、「1」や「8」などの数字によって表示されることが好適であるが、他の情報(例えば、「1」や「8」などを所定の図形の個数によって示す情報など)によって表示されてもよい。積み込み順をコードの位置に表示するとは、例えば、積み込み順を示す画像を、コードに重ねて表示することであってもよく、積み込み順を示す画像を、コードに対してあらかじめ決められた所定の位置に表示することであってもよい。いずれの場合であっても、コードの付与された配送対象物と、そのコードに対応する積み込み順との対応が分かるように表示されることが好適である。
【0032】
出力部16は、例えば、積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順を、その積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力してもよい。例えば、積み込み順が1番目から20番目である20個の配送対象物が配送手段への積み込みの対象になっている場合に、20個の積み込み順のうち、撮影画像に含まれるコードに対応する積み込み順はすべて、撮影画像のコードの位置に表示されてもよい。この場合には、出力された画像を見るユーザは、すべての積み込み順に対応する配送対象物の位置をまとめて知ることができるようになる。
【0033】
一方、出力部16は、例えば、積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順のうち、所定の個数の積み込み順を、その積み込み順に対応するコードの位置に表示する画像を出力してもよい。所定の個数は、通常、積み込み順情報によって積み込み順が示されている配送対象物の個数よりも少ないものとする。また、この場合でも、所定の個数の連続した順番の積み込み順が、その積み込み順に対応するコードの位置に表示されることが好適である。例えば、積み込み順が1番目から20番目である20個の配送対象物が配送手段への積み込みの対象になっている場合に、まず、1番目から5番目までの積み込み順のうち、撮影画像に含まれるコードに対応する積み込み順が撮影画像のコードの位置に表示され、その後(例えば、1番目から5番目までの配送対象物を積み込んだ後)に、6番目から10番目までの積み込み順のうち、撮影画像に含まれるコードに対応する積み込み順が撮影画像のコードの位置に表示されることが11番目以降の積み込み順についても順次、繰り返されてもよい。この場合には、表示される積み込み順の個数が絞られることになり、次に配送手段に積み込む配送対象物をより容易に特定することができるようになる。
【0034】
出力部16による出力は、例えば、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。いずれの場合であっても、最終的には、出力対象の画像が積み込み順出力装置1または他の装置において表示されることが好適である。なお、出力部16は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0035】
なお、取得された撮影画像に応じて積み込み順が表示されるため、例えば、ある積み込み順番に対応する配送対象物が撮影画像に含まれない場合には、その順番が撮影画像において表示されないことになる。この場合には、撮影を行うユーザは、撮影方向を変更したり、撮影領域を変えたりすることによって、その積み込み順番に対応する配送対象物を探すことができる。
【0036】
次に、積み込み順出力装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。例えば、積み込み順の出力を開始する旨の指示が受付部14で受け付けられた際に、ステップS101からの処理が開始されてもよい。
【0037】
(ステップS101)個数取得部12は、配送手段に積み込むことができる配送対象物の個数を取得する。
【0038】
(ステップS102)積み込み順取得部13は、ステップS101で取得された個数と、記憶部11で記憶されている配送順情報とを用いて、積み込み順情報を取得する。この積み込み順情報は、例えば、記憶部11に蓄積されてもよい。
【0039】
(ステップS103)画像取得部15は、撮影画像を取得するかどうか判断する。そして、撮影画像を取得する場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS108に進む。なお、画像取得部15は、例えば、撮影画像を取得すると定期的に判断してもよい。
【0040】
(ステップS104)画像取得部15は、撮影画像を取得する。
【0041】
(ステップS105)出力部16は、ステップS104で取得された撮影画像を出力する。
【0042】
(ステップS106)出力部16は、ステップS102で取得された積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコードが、撮影画像に含まれるかどうか判断する。そして、そのコードが撮影画像に含まれる場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS103に戻る。
【0043】
(ステップS107)出力部16は、撮影画像における、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコードの位置に、そのコードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する。なお、出力部16は、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応する複数のコードが撮影画像に含まれる場合には、その複数のコードの各位置に、それぞれ積み込み順を表示する画像を生成して出力してもよい。そして、ステップS103に戻る。
【0044】
(ステップS108)積み込み順取得部13は、積み込み順を表示する画像の出力を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、一連の処理は終了となり、そうでない場合には、ステップS103に戻る。積み込み順取得部13は、例えば、積み込み順を表示する画像の出力を終了する旨の指示が受付部14で受け付けられた場合に、積み込み順を表示する画像の出力を終了すると判断してもよい。
【0045】
なお、図2のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。例えば、図2のフローチャートにおいて、ステップS104からステップS106に進み、ステップS106において、積み込み順が示される配送対象物に対応するコードが撮影画像に含まれると判断された場合に、ステップS107の処理を行ってステップS103に戻り、ステップS106において、積み込み順が示される配送対象物に対応するコードが撮影画像に含まれないと判断された場合に、ステップS105の処理を行ってステップS103に戻ってもよい。
【0046】
次に、本実施の形態による積み込み順出力装置1の動作について、具体例を用いて説明する。本具体例では、積み込み順出力装置1はスマートフォンであるとする。また、本具体例では、記憶部11において、図3で示される配送順情報が記憶されているものとする。図3の配送順情報は、対象物識別子の順番によって配送順を示す情報である。例えば、対象物識別子「ID0001」によって識別される配送対象物の配送順が1番であり、対象物識別子「ID0002」によって識別される配送対象物の配送順が2番であるとする。また、本具体例では、コード識別子と対象物識別子とは同じであるとする。すなわち、各配送対象物には、その配送対象物を識別する対象物識別子(すなわち、コード識別子)によって識別されるコードが付与されているものとする。
【0047】
まず、ユーザが、積み込み順を出力する旨の指示を、スマートフォンである積み込み順取得部13に入力すると、その指示は受付部14で受け付けられ、個数取得部12に渡される。そして、個数取得部12は、その指示に応じて、配送対象に積み込むことができる配送対象物の個数を取得する(ステップS101)。この個数はあらかじめ「20個」と決まっていたとする。すると、個数取得部12は、そのあらかじめ決まっている個数である「20個」を記憶部11から読み出して、積み込み順取得部13に渡す。個数を受け取ると、積み込み順取得部13は、図3で示される配送順情報における1番目に対応する対象物識別子「ID0001」から、20番目に対応する対象物識別子までを読み出し、その順序を逆にすると共に、1番目から20番目までの積み込み順を各対象物識別子に対応付けた、図4で示される積み込み順情報を生成して記憶部11に蓄積する(ステップS102)。なお、積み込み順取得部13は、積み込み順情報の取得に用いた対象物識別子を、配送順情報から削除してもよい。
【0048】
その後、ユーザは、図5で示されるように、倉庫において積み重ねられている配送対象物3を積み込み順出力装置1によって撮影する。なお、すべての配送対象物3を一括して撮影することは困難であるため、ユーザは、積み込み順出力装置1を左右方向にパンさせたり、上下方向にチルトさせたりしながら配送対象物3を撮影することになる。配送対象物3の正面側、すなわちユーザが撮影を行っている側にカラーコードであるコード5が貼着されているため、配送対象物3が撮影されることによって、コード5の撮影画像が取得される。なお、撮影は、所定のフレームレートによって行われるものとする。
【0049】
撮影画像を取得するタイミングになると、画像取得部15は、撮影画像を取得し、出力部16に渡す(ステップS103、S104)。撮影画像を受け取ると、出力部16は、その撮影画像をタッチパネルに表示する(ステップS105)。また、撮影画像を受け取ると、出力部16は、撮影画像に含まれる各コードの位置を認識し、コードによって示される情報、すなわち、コードを読み取ることによって得られるコード識別子をそれぞれ取得することによって、撮影画像におけるコードの位置と、コード識別子との組を取得する。その後、出力部16は、積み込み順情報によって示される各対象物識別子(すなわち、各コード識別子)が、その取得したコード識別子に含まれるかどうか判断する。そして、含まれる場合には、出力部16は、そのコード識別子で識別されるコードの位置に、積み込み順情報によってそのコード識別子に対応付けられている積み込み順を示す画像を配置し、撮影画像と積み込み順を示す画像とを合成した画像を生成して表示する(ステップS106、S107)。その結果、図6で示されるように、配送対象物のコードの位置に、積み込み順「1」「2」「3」などが表示されることになる。ユーザは、この表示に応じて、積み込み順「1」から順番に配送対象物をトラックなどの配送手段に積み込むことができる。このようにして、積み込み順に応じた配送対象の積み込みが行われることによって、配送先に移動した際に、その配送先で降ろす配送対象物が手前側に位置することになり、すばやく配送対象物を降ろすことができ、より効率のよい配送を実現することができるようになる。
【0050】
なお、例えば、図6では、積み込み順が4番目である配送対象物がどれであるのかが分からないため、ユーザは、上下方向や左右方向に積み込み順出力装置1の撮影方向を変更することによって、4番目の配送対象物を探してもよい。
【0051】
また、図6では、積み込み順情報によって示されるすべての積み込み順が表示される場合について示しているが、そうでなくてもよい。例えば、5個ずつ、積み込み順が表示される場合には、図7で示されるように、1番目から5番目までの積み込み順が表示されてもよい。そして、5番目までの積み込みが終了した後に、ユーザが、次の出力を行う旨の指示を入力すると、その指示が受付部14で受け付けられ、出力部16に渡されてもよい。その指示を受け取ると、出力部16は、6番目から10番目までの積み込み順を表示するようにしてもよい。
【0052】
以上のように、本実施の形態による積み込み順出力装置1によれば、配送対象物の撮影画像において、配送対象物のコードの位置に、配送順の逆順である積み込み順を表示することができる。そのため、積み込み順に応じて配送対象物をトラックなどの配送手段に積み込むことによって、配送先において、配送対象を短時間で配送手段から降ろすことができるようになり、効率的な配送を実現することができる。また、個数取得部12によって取得された個数に応じて積み込み順情報を取得することによって、1つの配送順情報から複数の積み込み順情報が取得される場合であっても、適切な積み込み順情報の取得を実現することができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、個数取得部12によって取得された個数に応じて積み込み順情報が取得される場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。例えば、1つの配送順情報から1つの積み込み順情報が取得されるような場合には、個数取得部12によって取得された個数に応じた積み込み順情報の取得が行われなくてもよい。この場合には、積み込み順出力装置1は、個数取得部12を備えていなくてもよい。
【0054】
また、上記実施の形態では、積み込み順出力装置1がスタンドアロンの装置である場合について主に説明したが、上記したように、積み込み順出力装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、受付部や出力部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を出力したりしてもよい。
【0055】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0056】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0057】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0058】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0059】
また、上記実施の形態において、積み込み順出力装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0060】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における積み込み順出力装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、複数の配送対象物の配送順を示す配送順情報が記憶される記憶部にアクセス可能なコンピュータを、配送順情報を用いて、配送手段に配送対象物を積み込む際の積み込み順を示す積み込み順情報を取得する積み込み順取得部、コードの付与された複数の配送対象物の撮影画像を取得する画像取得部、撮影画像を出力すると共に、積み込み順情報によって積み込み順が示される配送対象物に対応するコード識別子で識別されるコードが撮影画像に含まれる場合に、撮影画像におけるコードの位置に、コードに対応する積み込み順を表示する画像を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0061】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を取得する取得部、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0062】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0063】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0064】
図8は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による積み込み順出力装置1を実現するコンピュータシステム900の一例を示す図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0065】
図8において、コンピュータシステム900は、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムや、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータが記憶されるフラッシュメモリ等のROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、タッチパネル914と、無線通信モジュール915と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス916とを備える。なお、無線通信モジュール915に代えて、有線通信モジュールを備えていてもよい。また、タッチパネル914に代えて、ディスプレイと、マウスやキーボード等の入力デバイスとを備えていてもよい。
【0066】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による積み込み順出力装置1の機能を実行させるプログラムは、無線通信モジュール915を介してROM912に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0067】
プログラムは、コンピュータシステム900に、上記実施の形態による積み込み順出力装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0068】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0069】
1 積み込み順出力装置
11 記憶部
12 個数取得部
13 積み込み順取得部
14 受付部
15 画像取得部
16 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8