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  • 特開-架台 図1
  • 特開-架台 図2
  • 特開-架台 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178710
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20231211BHJP
【FI】
G01G19/387 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091545
(22)【出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小森 春彦
(57)【要約】
【課題】水捌けが極めて良くなり、清掃作業の短縮化及び衛生環境の改善を図ること。
【解決手段】一実施形態に係る架台1は、計量装置100に隣接して設けられた作業エリア2と、作業エリア2の外周に沿って設けられたドレイン受け3と、ドレイン受け3に接続される排水経路4とを備え、計量装置100に施された洗浄液は、作業エリア2の外周縁からドレイン受け3に流れる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量装置を床から浮かせて設置する架台であって、
前記計量装置に隣接して設けられた作業エリアと、
前記作業エリアの外周に沿って設けられたドレイン受けと、
前記ドレイン受けに接続される排水経路と、を備え、
前記計量装置に施された洗浄液は、前記作業エリアの外周縁から前記ドレイン受けに流れる、架台。
【請求項2】
前記ドレイン受けは、前記架台に対し、着脱可能である、請求項1に記載の架台。
【請求項3】
前記作業エリアの外周には、カバーが取り付けられ、前記カバーの下端縁は、前記ドレイン受けから離反している、請求項1に記載の架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、架台の上段に組合せ計量装置を配置し、架台の下段に包装装置を配置する構成が知られている。
【0003】
かかる構成において、被計量物が食品である場合、計量装置に対して定期的な洗浄を行うために、架台上には、排水口が設けられている。かかる排水口は、架台下の排水パイプを経由して床の排水溝に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-8316
【特許文献2】実用新案登録第3161689号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の構成において、作業エリアの水捌けが悪いため、作業エリアにおいて排水口に向かう傾斜面を設けると、作業性が悪くなってしまうという問題点があった。
【0006】
また、上述の構成において、排水口に被せた蓋が外れたり洗浄時に蓋を外したりすると排水口につまずく危険性があるという問題点があった。
【0007】
また、上述の架台上に排水口を複数個所設けても、水捌けが悪く、排水口から離れた作業エリアでは、長時間水が溜りやすく、また、排水口が詰まり易いという問題点があった。
【0008】
さらに、上述の構成では、架台下の配管が配線用のラックや架台の構造物と交差し複雑になるという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、水捌けが極めて良くなり、清掃作業の短縮化及び衛生環境の改善を図ることができる架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態に係る架台は、計量装置を床から浮かせて設置する架台であって、 前記計量装置に隣接して設けられた作業エリアと、前記作業エリアの外周に沿って設けられたドレイン受けと、前記ドレイン受けに接続される排水経路と、を備え、前記計量装置に施された洗浄液は、前記作業エリアの外周縁から前記ドレイン受けに流れる構造であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、水捌けが極めて良くなり、清掃作業の短縮化及び衛生環境の改善を図ることができる架台を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態に係る架台1の斜視図の一例である。
図2図2は、一実施形態に係る架台1の作業エリアの外周の一例を示す図である。
図3図3は、図2のA-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
(第1実施形態)
以下、図1図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る架台1について説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る架台1は、計量装置100を床10から浮かせて設置することができるように構成されている。
【0016】
すなわち、架台1の上段に計量装置100を配置することができるように構成されている。なお、架台1の下段には包装装置等の装置を配置することができるように構成されている。
【0017】
例えば、計量装置100は、円形型、直線型、手投入型の任意の型の組合せ計量装置であってもよい。
【0018】
また、本実施形態では、被計量物が食品等であり、計量装置100に対して定期的な洗浄を行うことが想定されるケースについて説明する。
【0019】
図1に示すように、架台1は、載置部1Aと、脚部1Bと、ドレイン受け(ドレインパン)3と、排水経路4とを備える。
【0020】
載置部1Aは、計量装置100を載置するための部材である。例えば、図1に示すように、載置部1Aは、板状の部材によって構成されている。載置部1Aは、平面視において、正方形や長方形や円形等の任意の形状であってもよい。
【0021】
載置部1Aのうち、計量装置100に隣接して設けられた部分が、作業エリア2である。作業者は、作業エリア2から、計量装置100にアクセスして所定作業を行うことができる。
【0022】
なお、載置部1Aの中央部に計量装置100が設置される場合は、作業エリア2は、計量装置100の全周に渡って設けられる。
【0023】
脚部1Bは、図1に示すように、載置部1Aの下面から延びるように構成されている。例えば、脚部1Bは、高さ調整可能なアジャスターボルトを介して床10に固定されるように構成されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、ドレイン受け3は、作業エリア2の外周に沿って設けられている。したがって、計量装置100に施された洗浄液は、作業エリア2の外周縁2Eからドレイン受け3に流れるように構成されている(図2及び図3参照)。なお、ドレイン受け3は、架台1に対し、着脱可能であってもよい。
【0025】
また、ドレイン受け3は、階段20が設けられている部分を除く載置部1A(作業エリア2)の全周に沿って設けられていてもよいし、載置部1A(作業エリア2)の外周の一部に沿って設けられていてもよい。
【0026】
排水経路4は、ドレイン受け3に接続されている。例えば、図1に示すように、排水経路4は、ドレイン受け3の端部から下方向に延びる排水パイプによって構成されていてもよい。なお、排水経路4は、1つだけ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。ここで、排水経路4は、床10の排水溝に接続される。
【0027】
また、図1に示すように、作業エリア2(載置部1A)の外周には、カバー5が取り付けられていてもよい。図1に示すように、カバー5は、手摺部分5Aと、パネル部分5Bとを有している。
【0028】
例えば、パネル部分5Bは、透明或いは半透明な部材によって構成されていてもよい。かかる構成によれば、架台1の外側から計量装置100の様子を見ることができる。
【0029】
上述のように、カバー5を設けることによって、計量装置100に施された洗浄液の飛散を防止することができる。
【0030】
なお、図3に示すように、カバー5の下端縁は、ドレイン受け3内に位置し、かつドレイン受け3の底から浮かすように設けられていてもよい。
【0031】
また、カバー5は、階段20が設けられている部分を除く作業エリア2(載置部1A)の全周に沿って設けられていてもよいし、作業エリア2(載置部1A)の外周の一部に沿って設けられていてもよい。
【0032】
さらに、カバー5は、計量装置100の開閉扉に対応する箇所には設けられなくてもよい。
【0033】
図2及び図3に示すように、カバー5は、載置部1A(作業エリア2)の外周壁に設けられている固定部材6に取り付けられているように構成されていてもよい。かかる構成によれば、カバー5と載置部1A(作業エリア2)の外周との間に隙間Sを形成することができる。
【0034】
なお、載置部1Aには、計量装置100から架台1の下段に配置されている装置に繋がる孔が設けられている。また、この孔の全周には、載置部1Aから鉛直方向に立ち上がる「立ち上げ」が設けられている。この「立ち上げ」により、孔から洗浄液が滴下するのを防止している。
【0035】
本実施形態によれば、架台1の載置部1A(作業エリア2)の外周縁2Eが排水口としての役割を果たすため、水捌けが極めて良くなり、清掃作業の短縮化及び衛生環境の改善を図ることができる。
【0036】
また、本実施形態によれば、作業エリア2において排水口を無くすことができるため、作業性が改善されるだけでなく、排水口の蓋が外れたり、排水口が詰まったりする問題を無くすことができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、床10上の排水口への接続は、ドレイン受け3の最適な箇所から下ろすことができるから、架台1の下の複雑な配管を解消することができる。
【0038】
さらに、水捌けを良くするために、作業エリア2を傾斜させるよりは、ドレイン受け3を傾斜させる方が簡単であるから、本実施形態によれば、コスト面でも、導入しやすい構造を実現することができる。
【0039】
本実施形態によれば、ドレイン受けを着脱式にすることで、清掃がし易く、衛生的な環境を保つことができる。
【0040】
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0041】
1…架台
1A…載置部
1B…脚部
2…作業エリア
3…ドレイン受け
4…排水経路
5…カバー
5A…手摺部分
5B…パネル部分
6…固定部材
10…床
100…計量装置
図1
図2
図3