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特開2023-178794洗剤供給システム、洗剤供給方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178794
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】洗剤供給システム、洗剤供給方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/46 20060101AFI20231211BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231211BHJP
   A47L 15/44 20060101ALI20231211BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
A47L15/46 Z
G06Q50/10
A47L15/44
G05B23/02 302Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091701
(22)【出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000115429
【氏名又は名称】ライオンハイジーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153763
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 広之
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 哲美
(72)【発明者】
【氏名】水野 義隆
【テーマコード(参考)】
3B082
3C223
5L049
【Fターム(参考)】
3B082CC02
3B082CC04
3B082DB03
3B082DC06
3C223AA30
3C223BA03
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB05
3C223EB07
3C223FF02
3C223FF12
3C223FF13
3C223FF35
3C223FF42
3C223FF45
3C223FF52
3C223GG01
3C223HH00
3C223HH02
3C223HH29
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】洗剤供給装置における異常の原因について正確に判定することができる洗剤供給システムを提供する。
【解決手段】所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーと、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定部と、を備える洗剤供給システム。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーと、
前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定部と、
を備える洗剤供給システム。
【請求項2】
前記異常原因は、前記洗剤供給を行う機器に関する異常原因、前記洗剤供給を行う前記機器のオペレーションに関する異常原因、または、前記洗剤供給を行う前記機器の設備に関する異常原因のうちの1以上を含む、
請求項1に記載の洗剤供給システム。
【請求項3】
前記複数の前記センサーは、洗剤切れの有無を検出するためのセンサーと、洗剤切れ以外の事象に関して異常の有無を検出するためのセンサーと、を含み、
前記判定部は、洗剤切れという異常原因または他の異常原因を特定する判定を行う、
請求項1または請求項2に記載の洗剤供給システム。
【請求項4】
前記判定部は、前記複数の前記センサーのうちの1以上の前記センサーについて、検出結果に関する時系列の情報に基づいて、前記判定を行う、
請求項1または請求項2に記載の洗剤供給システム。
【請求項5】
前記複数の前記センサーは、洗剤切れの有無を検出するためのセンサーと、洗剤切れ以外の事象に関して異常の有無を検出するためのセンサーと、を含み、
前記判定部は、給水バルブの閉まりが不十分であるという異常原因を特定する判定を行う、
請求項4に記載の洗剤供給システム。
【請求項6】
前記判定部による判定の結果に関する情報の通知を行う通知部を備える、
請求項1または請求項2に記載の洗剤供給システム。
【請求項7】
前記洗剤供給を行う洗剤供給装置と、管理装置と、を含み、
前記洗剤供給装置と前記管理装置とは、直接または間接に通信を行い、
前記洗剤供給装置は、前記複数の前記センサーを備え、
前記管理装置は、前記判定部を備える、
請求項1または請求項2に記載の洗剤供給システム。
【請求項8】
複数の異なる機器タイプの前記洗剤供給装置を含み、
前記管理装置は、それぞれの前記洗剤供給装置について、それぞれの前記機器タイプ毎に対応した管理を行う、
請求項7に記載の洗剤供給システム。
【請求項9】
さらに、中継装置を含み、
前記洗剤供給装置と前記管理装置とは、前記中継装置を介して間接に通信を行う、
請求項7に記載の洗剤供給システム。
【請求項10】
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、
情報取得部が、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得し、
判定部が、前記情報取得部によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う、
洗剤供給方法。
【請求項11】
コンピューターに、
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得する情報取得機能と、
前記情報取得機能によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗剤供給システム、洗剤供給方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
洗剤供給装置のIoT(Internet of Things)化が行われている。
洗剤供給装置では、単一のセンサーによって、洗剤量などのように、単一の情報を取得することが行われている。
【0003】
特許文献1に記載された電子機器では、対象物を洗浄する洗浄機のタンク内の洗浄水の導電率を複数の時刻で計測するセンサーからの計測値を入力し、洗剤濃度と導電率とが関連付けられて記憶されている記憶部を参照して、複数の時刻の導電率のそれぞれに対応する洗剤濃度を少なくとも一つ用いて出力濃度を決定し、決定された出力濃度を情報処理装置へ送信することが行われている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-92975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、洗剤供給装置では、単体のセンサーによって取得された情報だけでは、異常の原因に関して、十分な判定を行うことができない場合があった。
【0006】
本開示は、このような事情を考慮してなされたもので、洗剤供給装置における異常の原因について正確に判定することができる洗剤供給システム、洗剤供給方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーと、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定部と、を備える洗剤供給システムである。
【0008】
本開示の一態様は、所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、情報取得部が、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得し、判定部が、前記情報取得部によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う、洗剤供給方法である。
【0009】
本開示の一態様は、コンピューターに、所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得する情報取得機能と、前記情報取得機能によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る洗剤供給システム、洗剤供給方法およびプログラムによれば、洗剤供給装置における異常の原因について正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る洗剤供給システムの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る洗剤供給装置の構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る管理装置の構成の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る洗剤供給システムにおいて行われる処理の手順の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る項目毎のセンシング内容の例を示す図である。
図6】実施形態に係る異常原因の判定規則の例を示す図である。
図7】実施形態に係る異常原因の判定の具体例を示す図である。
図8】実施形態の変形例に係る洗剤供給システムの構成の一例を示す図である。
図9】実施形態に係る洗剤供給装置の構成の他の一例を示す図である。
図10】実施形態に係る管理装置の構成の他の一例を示す図である。
図11】実施形態に係る中継装置の構成の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本開示の実施形態について説明する。
【0013】
[洗剤供給システム]
図1は、実施形態に係る洗剤供給システム1の構成の一例を示す図である。
洗剤供給システム1は、洗剤供給装置11と、管理装置12と、中継装置13と、を備える。
本実施形態では、洗剤供給システム1は、IoTのシステムとなっている。
洗剤供給システム1では、ローカルにある洗剤供給装置11において取得された情報をWEBブラウザなどで閲覧あるいは変更などすることが可能である。
【0014】
洗剤供給装置11は、洗剤の供給、および、洗剤供給の制御を行う。
洗剤供給装置11では、各種のセンサーにより各種の情報を取得する。
なお、洗剤供給の制御を行う機能部は、例えば、洗剤供給装置11と一体で構成されてもよく、あるいは、洗剤供給装置11とは別体で構成されてもよい。
【0015】
中継装置13は、例えば、IoTシステムなどのゲートウェイであってもよい。
洗剤供給装置11と中継装置13とは、通信を行う。当該通信は、例えば、シリアル通信であってもよく、あるいは、他の通信であってもよい。
中継装置13は、洗剤供給装置11から各種の情報を受信して収集し、当該情報を管理装置12に送信する。
中継装置13は、収集した情報の形式等の変更を行ってもよい。
【0016】
管理装置12と中継装置13とは、通信を行う。
管理装置12は、中継装置13から受信した情報に基づいて、各種の処理を行う。
管理装置12は、例えば、複数の装置を用いて構成されてもよく、一例として、中間処理を行う装置と、情報の保存およびサマリ処理(情報を要約する処理)を行う装置と、WEB上での入出力を行う装置を用いて構成されてもよい。
ここで、複数の装置は、複数のクラウドソフトであってもよい。この場合、それぞれのソフトウェア(クラウドソフト)を実行する装置があると捉えられてもよい。
管理装置12は、各種の情報をWEB上で閲覧可能にしてもよい。
管理装置12は、例えば、WEB上で入力された値を中継装置13に送信してもよい。
【0017】
ここで、洗剤供給装置11と中継装置13との通信、および、管理装置12と中継装置13との通信としては、それぞれ、例えば、有線の通信が用いられてもよく、無線の通信が用いられてもよく、あるいは、有線と無線を含む通信が用いられてもよい。
なお、管理装置12から洗剤供給装置11へのリンクの方向はダウンリンクと呼ばれてもよく、洗剤供給装置11から管理装置12へのリンクの方向はアップリンクと呼ばれてもよい。
【0018】
本実施形態では、説明を簡易化するために、1個の管理装置12が1個の洗剤供給装置11を管理する場合を示すが、他の構成例として、1個の管理装置12が複数の洗剤供給装置を管理する構成が用いられてもよい。
【0019】
<洗剤供給装置>
図2は、実施形態に係る洗剤供給装置11の構成の一例を示す図である。
洗剤供給装置11は、入力部111と、出力部112と、通信部113と、記憶部114と、センサー部115と、制御部116と、を備える。
制御部116は、洗剤供給制御部131を備える。
なお、制御部116は、図2に示される各部の機能に限られず、他の任意の機能を有していてもよい。
【0020】
入力部111は、情報を入力する機能を有する。
入力部111は、例えば、操作部を有しており、当該操作部が人(ユーザー)によって操作されることで、操作の内容に応じた情報を入力してもよい。当該情報は、所定の指示であってもよい。
【0021】
出力部112は、情報を出力する機能を有する。
出力部112は、例えば、表示部を有しており、当該表示部の画面に表示対象の情報を表示出力してもよい。
また、出力部112は、例えば、スピーカを有しており、当該スピーカから出力対象の音(例えば、音声)を出力してもよい。
また、出力部112は、例えば、LED(Light Emitting Diode)などの光出力部を有しており、当該光出力部から出力対象の光を出力してもよい。
【0022】
通信部113は、他の装置と通信を行う。
本実施形態では、通信部113は、中継装置13と通信を行う機能を備える。
記憶部114は、情報を記憶する。
【0023】
センサー部115は、複数のセンサーを備えている。
それぞれのセンサーは、それぞれにおいて定められた情報(例えば、物理量)を検出する。
なお、それぞれのセンサーは、例えば、洗剤供給装置11に内蔵されていてもよく、あるいは、洗剤供給装置11に対して外付けで備えられてもよい。
【0024】
制御部116は、各種の処理を実行する。
制御部116は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
洗剤供給制御部131は、洗剤供給の制御を行う機能部であり、洗剤の供給に関する制御を行う。
【0025】
ここで、他の例として、洗剤供給装置11は、一部の機能を別装置として備えていてもよい。当該別装置は、PLC(Programmable Logic Controller)を用いて構成されていてもよい。
洗剤供給装置11は、例えば、洗剤を供給する機構を有する本体部と、当該本体部の制御等を行う別装置と、を含んで構成されていてもよい。
【0026】
なお、図2に示される洗剤供給装置11の構成例は、説明のための一例であり、例えば、図2に示される構成部のうちの一部の構成部が備えられなくてもよく、あるいは、図2に示されていない他の構成部が備えられてもよい。
【0027】
<管理装置>
図3は、実施形態に係る管理装置の構成の一例を示す図である。
管理装置12は、入力部211と、出力部212と、通信部213と、記憶部214と、制御部215と、を備える。
制御部215は、情報取得部231と、判定部232と、通知部233と、動作制御部234と、を備える。
なお、制御部215は、図3に示される各部の機能に限られず、他の任意の機能を有していてもよい。
【0028】
入力部211は、情報を入力する機能を有する。
入力部211は、例えば、操作部を有しており、当該操作部が人(オペレーター)によって操作されることで、操作の内容に応じた情報を入力してもよい。当該情報は、所定の指示であってもよい。
【0029】
出力部212は、情報を出力する機能を有する。
出力部212は、例えば、表示部を有しており、当該表示部の画面に表示対象の情報を表示出力してもよい。
また、出力部212は、例えば、スピーカを有しており、当該スピーカから出力対象の音(例えば、音声)を出力してもよい。
また、出力部212は、例えば、LEDなどの光出力部を有しており、当該光出力部から出力対象の光を出力してもよい。
なお、出力部212は、必ずしも情報の出力先の機器(例えば、表示部、スピーカ、光出力部)を備えていなくてもよく、当該機器は管理装置12の外部にあってもよい。例えば、管理装置12がクラウドソフト一体から構成される場合に、出力部212が出力先の機器を持たずにクラウド上での出力(例えば、表示など)を行ってもよい。
【0030】
通信部213は、他の装置と通信を行う。
本実施形態では、通信部213は、中継装置13と通信を行う機能を備える。
記憶部214は、情報を記憶する。
【0031】
制御部215は、各種の処理を実行する。
制御部215は、例えば、CPUなどのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
【0032】
情報取得部231は、所定の情報を取得する。
本実施形態では、情報取得部231は、洗剤供給装置11のセンサー部115のそれぞれのセンサーによって検出された情報、または、当該情報に基づく情報を取得する。また、本実施形態では、情報取得部231は、洗剤供給装置11の制御に関連する設定値なども取得する。
ここで、洗剤供給装置11では、それぞれのセンサー毎に、例えば、それぞれのセンサーによって検出された情報をそのまま管理装置12に対して送信してもよく、あるいは、それぞれのセンサーによって検出された情報に所定の処理を行い、当該処理後の情報(それぞれのセンサーによって検出された情報に基づく情報)を管理装置12に対して送信してもよい。当該所定の処理は、単体のセンサー(1個のセンサー)によって検出された情報に基づいて異常の有無(または、他の事象でもよい。)を判定する処理であってもよい。
【0033】
判定部232は、情報取得部231によって取得された情報に基づいて、洗剤供給装置11における所定の異常の原因(異常原因)の判定を行う。なお、原因は、要因などと呼ばれてもよい。
本実施形態では、当該所定の異常は、例えば、洗剤供給装置11における洗剤の供給に関する異常である。
本実施形態では、判定部232は、洗剤供給装置11における2個以上の異なるセンサーの検出結果(2個以上の異なる情報)に基づいて、所定の異常の原因の判定を行う。そして、本実施形態では、判定部232は、異常の原因を特定することが可能である。
【0034】
通知部233は、所定の通知を行う。
本実施形態では、当該所定の通知は、判定部232による判定結果に関する情報の通知を含む。
当該所定の通知は、例えば、出力部212によって表示、音、または、光などにより所定の出力を行うことで実現されてもよく、あるいは、通信部213によって所定の装置に所定の情報を送信することで実現されてもよい。当該所定の装置は、任意の装置であってもよく、例えば、洗剤供給装置11であってもよく、あるいは、所定の出力装置(図示を省略)であってもよい。
【0035】
例えば、通知部233は、洗剤供給装置11における各種のセンサーの検出結果、あるいは、判定部232による異常判定の結果などの情報をモニタリングしてもよく、モニタリングの結果の通知を行ってもよい。
当該通知は、モニタリング結果を含むレポートの通知であってもよく、あるいは、個々の異常判定の結果の通知であってもよい。当該レポートは、都度の情報のレポートであってもよく、あるいは、指定された期間の情報のレポートであってもよい。当該期間は、例えば、日毎、週毎、月毎、年毎などであってもよい。期間の指定としては、例えば、あらかじめ当該期間が設定されていてもよく、あるいは、任意のタイミングでユーザーなどにより設定(例えば、設定内容を変更するように設定)することが可能であってもよい。
当該通知は、出力部212により画面に情報を表示することによる通知であってもよく、あるいは、通信部213により所定の端末装置に電子メールを送信することによる通知であってもよい。当該端末装置は、ユーザーまたは他の者によって使用されるコンピューターまたはスマートフォンなどであってもよい。
【0036】
通知部233が外部装置(管理装置12以外の装置)に異常に関する情報(または、異常原因に関する情報)を通知する場合、当該外部装置としては、例えば、異常原因の種類毎に異なる装置が用いられてもよい。
具体例として、異常原因の種類として、洗剤供給装置11の機器に起因する異常原因、オペレーションに起因する異常原因、給水などの設備(例えば、洗剤供給装置11の周辺の設備)に起因する異常原因などがある場合に、それぞれの異常原因毎に、1または2以上の通知先の外部装置が設定されていてもよい。
例えば、オペレーションに起因する異常原因が発生したことが判定された場合に、当該オペレーションを担当するユーザーの装置が通知先の外部装置とされる構成が用いられてもよい。当該外部装置としては、例えば、当該ユーザーにより使用されるパーソナルコンピューター、または、当該ユーザーにより携帯されるスマートフォンなどのうちの1以上であってもよい。
【0037】
動作制御部234は、洗剤供給装置11の動作を制御する機能を有する。
本実施形態では、動作制御部234は、洗剤供給装置11に対して所定の指示(指示を表す情報)を送信することで、洗剤供給装置11の動作を制御する。つまり、洗剤供給装置11では、当該指示を受信した場合に、当該指示にしたがった動作を行う。
【0038】
ここで、制御部215は、例えば、洗剤供給に関する異常原因の判定以外に、洗剤供給に関する稼働状況などの判定を行う機能を備えていてもよく、また、このような判定の結果の情報の通知を行う機能を備えていてもよい。
【0039】
なお、図3に示される管理装置12の構成例は、説明のための一例であり、例えば、図3に示される構成部のうちの一部の構成部が備えられなくてもよく、あるいは、図3に示されていない他の構成部が備えられてもよい。
【0040】
例えば、1個の管理装置12が複数の洗剤供給装置を管理する構成では、管理装置12は、これら複数の洗剤供給装置のそれぞれの機器タイプを管理してもよい。
この場合、管理装置12では、例えば、それぞれの洗剤供給装置の機器タイプを識別する情報(識別情報)が記憶部214に記憶され、制御部215は、当該識別情報に基づいて、それぞれの洗剤供給装置の機器タイプを識別し、その識別結果(機器タイプ)に応じてそれぞれの洗剤供給装置毎に適した制御等を行う。
このように、管理装置12が、それぞれの洗剤供給装置について、それぞれの機器タイプ毎に対応した管理を行う構成が用いられてもよい。
【0041】
1個の管理装置12が複数の洗剤供給装置を管理する場合、一例として、これら複数の洗剤供給装置について、異常に関する情報(または、異常原因に関する情報)の通知先の装置として、共通の装置が用いられてもよい。
他の例として、1個の管理装置12が複数の洗剤供給装置を管理する場合、それぞれの洗剤供給装置毎に、異常に関する情報(または、異常原因に関する情報)の通知先の装置として、異なる装置が用いられてもよい。具体例として、複数の洗剤供給装置が2以上の異なる人(作業員)によって分担して担当される場合に、異常が発生した洗剤供給装置を担当する人に対応する装置が、通知先の装置として用いられてもよい。
【0042】
<中継装置>
中継装置13は、洗剤供給装置11と通信を行う機能と、管理装置12と通信を行う機能と、を備える。これにより、中継装置13は、洗剤供給装置11から受信した情報を管理装置12に送信する中継処理、および、管理装置12から受信した情報を洗剤供給装置11に送信する中継処理を行う。
また、中継装置13は、例えば、洗剤供給装置11から管理装置12への情報、および、管理装置12から洗剤供給装置11への情報を中継する際に、中継対象となる情報の形式等を変更する機能を備えていてもよい。
【0043】
なお、本実施形態では、洗剤供給装置11と管理装置12とが中継装置13を介して間接的に通信を行う場合を示すが、他の構成例として、洗剤供給装置11と管理装置12とが、直接、通信を行ってもよく、この場合、中継装置13は備えられなくてもよい。
この場合、洗剤供給装置11の通信部113は管理装置12と通信を行う機能を有し、管理装置12の通信部213は洗剤供給装置11と通信を行う機能を有する。
また、この場合、洗剤供給装置11と管理装置12との通信としては、例えば、有線の通信が用いられてもよく、無線の通信が用いられてもよく、あるいは、有線と無線を含む通信が用いられてもよい。
【0044】
<洗剤供給システムにおいて行われる処理の例>
図4は、実施形態に係る洗剤供給システム1において行われる処理の手順の一例を示す図である。
洗剤供給装置11では、必要に応じて、洗剤供給に関する設定値が設定されている。当該設定値は、例えば、あらかじめ設定されていてもよく、あるいは、稼働中に任意のタイミングで設定(例えば、設定値を変更するように設定)されてもよい。また、このような設定は、例えば、管理装置12によって行われてもよく、あるいは、ユーザーが洗剤供給装置11の操作部を操作することで行われてもよい。
【0045】
(ステップS1)
洗剤供給装置11では、洗剤の供給、および、洗剤供給制御部131による制御を開始する。そして、洗剤供給システム1では、ステップS2の処理へ移行する。
ここで、洗剤の供給の開始は、例えば、ユーザーによる操作に応じて行われてもよく、あるいは、あらかじめ定められた規則等に基づいて自動的に行われてもよい。
【0046】
(ステップS2)
洗剤供給装置11では、センサー部115のそれぞれのセンサーにより情報を検出することが行われる。そして、洗剤供給システム1では、ステップS3の処理へ移行する。
ここで、それぞれのセンサーにより情報を検出するタイミングとしては、それぞれのセンサーにおいて任意のタイミングが用いられてもよい。
【0047】
(ステップS3)
洗剤供給装置11では、制御部116により、洗剤供給装置11の動作の制御を行うか否かを判定する。
この判定の結果、洗剤供給システム1では、洗剤供給装置11の制御部116により、洗剤供給装置11の動作の制御を行うと判定した場合には(ステップS3:YES)、ステップS4の処理へ移行し、他の場合(ステップS3:NO)には、ステップS5の処理へ移行する。
【0048】
(ステップS4)
洗剤供給装置11では、洗剤供給制御部131により、洗剤供給装置11の動作の制御を行う。そして、洗剤供給システム1では、ステップS5の処理へ移行する。
【0049】
(ステップS5)
洗剤供給装置11では、制御部116により、洗剤の供給、および、洗剤供給制御部131による制御を終了するか否かを判定する。
この判定の結果、洗剤供給システム1では、洗剤供給装置11の制御部116により、洗剤の供給、および、洗剤供給制御部131による制御を終了すると判定した場合(ステップS5:YES)、ステップS6の処理へ移行し、他の場合(ステップS5:NO)には、ステップS2の処理へ移行する(戻る)。
【0050】
(ステップS6)
管理装置12では、洗剤供給装置11と通信を行うことで、洗剤供給装置11におけるセンサーの検出結果(検出された情報)を情報取得部231により取得する。そして、洗剤供給システム1では、ステップS7の処理へ移行する。
【0051】
(ステップS7)
管理装置12では、情報取得部231によって取得された情報に基づいて、判定部232により、所定の異常の原因の判定を行う。そして、洗剤供給システム1では、ステップS8の処理へ移行する。
【0052】
(ステップS8)
管理装置12では、制御部215により、所定の異常の原因の判定結果に関する通知を行うか否かを判定する。
この判定の結果、洗剤供給システム1では、管理装置12の制御部215により、所定の異常の原因の判定結果に関する通知を行うと判定した場合には(ステップS8:YES)、ステップS9の処理へ移行し、他の場合(ステップS8:NO)には、本フローの処理を終了する。
【0053】
(ステップS9)
管理装置12では、通知部233により、所定の異常の原因の判定結果に関する通知を行う。そして、洗剤供給システム1では、本フローの処理を終了する。
このように、本例の処理フローでは、洗剤供給装置11の1サイクルの稼働終了毎にその稼働データおよびセンサー検出データを管理装置12で取得して通知させている。他の例として、洗剤供給装置11の制御過程で管理装置12により情報を取得して判定する処理フローが用いられてもよい。
【0054】
<判定機能が備えられる箇所の他の例>
本実施形態では、説明を簡易化するために、洗剤供給装置11における所定の異常の原因(異常原因)の判定を行う機能(判定部232の機能)が管理装置12に備えられている場合を示すが、他の例として、判定機能の一部が、洗剤供給装置11または中継装置13に備えられていてもよく、あるいは、判定機能の一部が洗剤供給装置11に備えられていて、判定機能の他の一部が中継装置13に備えられていてもよい。
例えば、判定機能の一部が洗剤供給装置11に備えられる場合、洗剤供給装置11は、その判定結果を、中継装置13を介して、管理装置12に通知してもよい。
例えば、判定機能の一部が中継装置13に備えられる場合、中継装置13は、その判定結果を管理装置12に通知してもよい。
【0055】
<単一のセンサーの検出結果に基づく判定>
本実施形態に係る洗剤供給システム1では、単一のセンサー(つまり、1個のセンサー)の検出結果に基づいて異常の有無などの判定を行う機能が備えられていてもよい。当該判定は、例えば、稼働毎に行われてもよい。
当該機能は、例えば、洗剤供給装置11に備えられていてもよく、あるいは、中継装置13または管理装置12に備えられていてもよい。
他の例として、当該機能は、洗剤供給装置11と中継装置13と管理装置12とのうちの任意の2個の装置、または、これら3個の装置に、分散されて備えられていてもよい。
【0056】
なお、単一のセンサー(つまり、1個のセンサー)の検出結果に基づいて異常の有無などを判定する機能と、複数のセンサーの検出結果に基づいて異常原因を判定する機能とは、例えば、同一の装置(例えば、管理装置12)に備えられていてもよく、あるいは、異なる装置に備えられていてもよい。
【0057】
例えば、それぞれのセンサー毎に、洗剤供給装置11のセンサー部115のそれぞれのセンサーによって検出された情報は、そのまま管理装置12に伝えられてもよく、あるいは、他の情報に変換されて伝えられてもよい。当該他の情報として、単体のセンサー(1個のセンサー)によって検出された情報に基づいて異常の有無(または、他の事象でもよい。)が判定された結果の情報が用いられてもよい。
このような判定は、例えば、洗剤供給装置11の制御部116によって行われてもよい。
また、このような判定は、例えば、中継装置13の制御部(図示を省略)によって行われてもよく、この場合、洗剤供給装置11のセンサーによって検出された情報が中継装置13に伝えられ、中継装置13が当該情報に基づいて異常の有無などを判定し、中継装置13がその判定結果の情報を管理装置12に伝える。
【0058】
<洗剤供給システムの各装置の構成例>
一構成例として、異常原因の判定部の機能が洗剤供給装置に備えられていてもよい。
この場合における洗剤供給システムの構成例を示す。
図9は、実施形態に係る洗剤供給装置11aの構成の他の一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る管理装置12aの構成の他の一例を示す図である。
本例に係る洗剤供給システムでは、図1に示される洗剤供給システム1において、洗剤供給装置11の代わりに図9に示される洗剤供給装置11aが用いられ、管理装置12の代わりに図10に示される管理装置12aが用いられる。
【0059】
洗剤供給装置11aは、概略的には、図2に示される洗剤供給装置11と比べて、制御部116に、判定部232aを備えている。
判定部232aは、例えば、図3に示される判定部232と同様に、異常原因の判定を行う機能を有している。
そして、洗剤供給装置11aは、判定部232aの判定結果の情報を、中継装置13を介して、管理装置12aに送信する。
【0060】
管理装置12aは、概略的には、図3に示される管理装置12と比べて、制御部215に、判定部232の機能を備えていない。
管理装置12aでは、情報取得部231によって、洗剤供給装置11aにおける判定部232aによる判定結果の情報を取得する。
【0061】
このように、異常原因の判定は、洗剤供給装置11aで行われてもよい。
本例では、異常判定は洗剤供給装置11aで行われており、管理装置12a(例えば、クラウド)では異常判定を行わず、管理装置12aでは異常に関する情報を含めた取得情報を可視化している。
本例では、洗剤供給装置11aが異常原因の判定結果の情報などを管理装置12aに送信し、管理装置12aは当該情報を受信して可視化などを行う。
【0062】
また、管理装置12aでは、取得情報から自動判定を行わなくてもよく、例えば、管理装置12aが取得したエラー情報を人が分析することで異常原因の特定が行われてもよい。
【0063】
別の一構成例として、異常原因の判定部の機能が中継装置に備えられていてもよい。
この場合における洗剤供給システムの構成例を示す。
図11は、実施形態に係る中継装置13aの構成の他の一例を示す図である。
本例に係る洗剤供給システムでは、図1に示される洗剤供給システム1において、中継装置13の代わりに図11に示される中継装置13aが用いられ、管理装置12の代わりに図10に示される管理装置12aが用いられる。
【0064】
中継装置13aは、概略的には、図1に示される中継装置13と比べて、制御部411に、判定部232bを備えている。
判定部232bは、例えば、図3に示される判定部232と同様に、異常原因の判定を行う機能を有している。
そして、中継装置13aは、洗剤供給装置11から受信した情報(例えば、センサーの検出結果の情報)に基づいて判定部232bにより判定を行い、当該判定の結果の情報を管理装置12aに送信する。
【0065】
管理装置12aでは、情報取得部231によって、中継装置13aにおける判定部232bによる判定結果の情報を取得する。
【0066】
このように、異常原因の判定は、中継装置13aで行われてもよい。
本例では、異常判定は中継装置13a(例えば、ゲートウェイ)で行われており、管理装置12a(例えば、クラウド)では異常判定を行わず、管理装置12aでは異常に関する情報を含めた取得情報を可視化している。
本例では、中継装置13aが異常原因の判定結果の情報などを管理装置12aに送信し、管理装置12aは当該情報を受信して可視化などを行う。
【0067】
[具体例]
本実施形態に係る洗剤供給システム1について具体例を示す。
以下の具体例の一部または全部が洗剤供給システム1に適用されてもよい。
例えば、各種の機器タイプの洗剤供給装置が、図1および図2に示される洗剤供給装置11に適用されてもよく、また、各種のセンサーが、図2に示される洗剤供給装置11のセンサー部115のセンサーに適用されてもよい。
また、例えば、各種の異常判定が、図3に示される管理装置12の判定部232などにより行われてもよい。
【0068】
<洗剤供給装置の具体例>
本実施形態に係る洗剤供給装置11として用いられる洗剤供給装置の具体例を示す。
例えば、管理装置12は、複数のタイプの洗浄供給装置に対応していてもよく、洗浄供給装置のタイプ毎に応じて、取得する情報の項目、異常判定の内容、クラウドでの画面表示などを切り替えてもよい。
【0069】
<<第1例に係る洗剤供給装置>>
第1例に係る洗剤供給装置について説明する。
(1-1)第1例に係る洗剤供給装置の種類は、流量制御装置である。
(1-2)第1例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、流量連動洗剤希釈装置のポンプ式洗剤供給装置であり、ボタン等での自動制御を行う自動停止タイプ(ポンプ/自動)である。
(1-3)使用される洗剤は、機器用除菌剤(除菌洗浄剤)である。当該洗剤は、例えば、200~600倍で希釈される。
(1-4)使用される洗剤の剤型は、液体である。
(1-5)第1例に係る洗剤供給装置の用途は、シンク向けであり、調理器具および部品の洗浄に用いられる。つまり、洗浄剤が投入される設備がシンクであり、洗浄対象物が調理器具および部品である。
第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、シンクへ洗剤と水を合わせて投入する動作を行う。
(1-6)概略的には、第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、希釈倍率と給水量を設定し、スタートボタンが押されると設定給水量分給水を行い自動停止する。洗剤については、第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、給水5L毎に設定倍率量分の洗剤をポンプで供給する。スタートボタンの押下は、例えば、ユーザーによって行われる。
(1-7)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)の供給機構は、PLCでの給水電磁弁およびポンプ制御を用いる機構である。
【0070】
(1-8)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、濃度設定値、実濃度がある。濃度設定値や実濃度は導電率で換算されても良い。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は稼働毎の情報(説明の便宜上、稼働データとも呼ぶ。)であり、稼働データとしては各種のデータ(各種の情報)が用いられてもよい。
(1-9)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、洗剤切れ、洗剤濃度異常、洗剤供給異常、給水異常がある。
(1-10)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、供給機稼働回数、液切れ回数がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(1-11)管理装置12から第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)に指示される内容は、希釈倍率、給水流量(給水量)である。
【0071】
(1-12)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、使用日時、希釈濃度設定値(倍)の数値、実使用濃度(倍)の数値、給水量の数値、洗剤濃度異常か否か(異常/正常)、洗剤切れか否か(異常/正常)、洗剤供給異常か否か(異常/正常)、給水異常か否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0072】
(1-12a)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、フロートセンサーを備えており、当該フロートセンサーにより、洗剤の残量(洗剤の有無)を判定する。これにより、洗剤切れのエラー(異常)が発生しているか否かが把握される。
例えば、洗剤フロートセンサーがオンであるとき、洗剤タンクが渇水している。
【0073】
(1-12b)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)または洗剤濃度センサーを備えており、これらのうちの任意のセンサーにより、実濃度(実使用濃度)を算出し、濃度設定値(希釈濃度設定値)と実濃度との差が所定の閾値以上となる場合(または、当該所定の閾値を超える場合)には洗剤濃度異常と判定し、当該差が当該閾値未満となる場合(または、当該閾値以下となる場合)には洗剤濃度正常と判定する。一例として、実際の洗剤投入量が理論投入量に対して±10%以上乖離した場合に洗剤濃度異常と判定してもよく、この手法では希釈倍率での比較が用いられていない。
なお、液体洗剤の流量は、例えば、液体洗剤の送液量に基づいて検出されてもよい。
本実施形態では、洗剤流量センサーと給水流量センサーによって洗剤と水の量を取得し、これにより、実濃度を算出することが行われる。この算出(計算)は、流量連動装置の場合、洗剤供給装置11によって行われる。
【0074】
(1-12c)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)を備えており、当該洗剤流量計により、洗剤供給時に当該洗剤流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には洗剤供給異常と判定し、パルスカウントがある場合には洗剤供給正常と判定する。一例として、洗剤供給時に洗剤流量計のパルスカウントが無い場合には、洗剤切れ、洗剤流量計の故障、エアー噛み、ホース破損、ポンプ故障のうちのいずれかであることを判定してもよい。
【0075】
(1-12d)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、給水流量計(給水流量センサー)を備えており、当該給水流量計により、給水開放時に当該給水流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には給水異常と判定し、パルスカウントがある場合には給水正常と判定する。例えば、給水電磁弁の開時に給水流量計のパルスカウントが無い場合には、給水されないことになる。
【0076】
(1-12e)第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、温度センサーを備えていなくてもよく、温度異常の判定を行わなくてもよい。
【0077】
<<第2例に係る洗剤供給装置>>
第2例に係る洗剤供給装置について説明する。
(2-1)第2例に係る洗剤供給装置の種類は、流量制御装置である。
(2-2)第2例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、流量連動洗剤希釈装置の水流式洗剤供給装置であり、ボタン等での自動制御を行う自動停止タイプ(水流式洗剤供給装置の機械/自動)である。水流式洗剤供給装置は、当該水流式洗剤供給装置に給水が行われると、アスピレーター機構のように給水圧で洗剤を吸い上げて、給水と混合して洗剤を供給する。
(2-3)使用される洗剤は、機器用除菌剤(除菌洗浄剤)である。当該洗剤は、例えば、200~600倍で希釈される。
(2-4)使用される洗剤の剤型は、液体である。
(2-5)第2例に係る洗剤供給装置の用途は、シンク向けであり、調理器具および部品の洗浄に用いられる。つまり、洗浄剤が投入される設備がシンクであり、洗浄対象物が調理器具および部品である。なお、用途は、複数のシンク向けであってもよい。
第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、シンクへ洗剤と水を合わせて投入する動作を行う。
(2-6)概略的には、第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、給水量を設定し、スタートボタンが押されると設定給水量分給水を行い自動停止する。洗剤は、水流式洗剤供給装置により供給される。スタートボタンの押下は、例えば、ユーザーによって行われる。
(2-7)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)の供給機構は、PLCでの給水電磁弁と水流式洗剤供給装置(給水量比例)を用いる機構である。
【0078】
(2-8)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、洗剤使用量、給水量、濃度設定値がある。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は、稼働毎の情報(稼働データ)である。
(2-9)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、洗剤切れ、洗剤供給異常、給水異常がある。
(2-10)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、供給機稼働回数、液切れ回数がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(2-11)管理装置12から第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)に指示される内容は、給水流量(給水量)である。
【0079】
(2-12)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、使用日時、希釈濃度設定値(倍)の数値、給水量の数値、洗剤供給異常か否か(異常/正常)、給水異常か否か(異常/正常)、洗剤切れか否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0080】
(2-12a)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、フロートセンサーを備えており、当該フロートセンサーにより、洗剤の残量(洗剤の有無)を判定する。これにより、洗剤切れのエラー(異常)が発生しているか否かが把握される。
例えば、洗剤フロートセンサーがオンであるとき、洗剤タンクが渇水している。
【0081】
(2-12b)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、洗剤量を実測することができないため、洗剤濃度の正常/異常についてはエラー判定が行われない。
【0082】
(2-12c)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)を備えており、当該洗剤流量計により、洗剤供給時に当該洗剤流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には洗剤供給異常と判定し、パルスカウントがある場合には洗剤供給正常と判定する。一例として、洗剤供給時に洗剤流量計のパルスカウントが無い場合には、洗剤切れ、洗剤流量計の故障、エアー噛み、ホース破損、ポンプ故障のうちのいずれかであることを判定してもよい。
【0083】
(2-12d)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、給水流量計(給水流量センサー)を備えており、当該給水流量計により、給水開放時に当該給水流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には給水異常と判定し、パルスカウントがある場合には給水正常と判定する。例えば、給水電磁弁の開時に給水流量計のパルスカウントが無い場合には、給水されないことになる。
【0084】
(2-12e)第2例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、温度センサーを備えていなくてもよく、温度異常の判定を行わなくてもよい。
【0085】
<<第3例に係る洗剤供給装置>>
第3例に係る洗剤供給装置について説明する。
(3-1)第3例に係る洗剤供給装置の種類は、流量制御装置である。
(3-2)第3例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、流量連動洗剤希釈装置の水流式洗剤供給装置であり、手動停止タイプ(水流式洗剤供給装置の機械/手動)である。水流式洗剤供給装置は、当該水流式洗剤供給装置に給水が行われると、アスピレーター機構のように給水圧で洗剤を吸い上げて、給水と混合して洗剤を供給する。
(3-3)使用される洗剤は、機器用除菌剤(除菌洗浄剤)である。当該洗剤は、例えば、200~600倍で希釈される。
(3-4)使用される洗剤の剤型は、液体である。
(3-5)第3例に係る洗剤供給装置の用途は、シンク向けであり、調理器具および部品の洗浄に用いられる。つまり、洗浄剤が投入される設備がシンクであり、洗浄対象物が調理器具および部品である。なお、用途は、複数のシンク向けであってもよい。
第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、シンクへ洗剤と水を合わせて投入する動作を行う。
(3-6)概略的には、第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、給水バルブが開けられると給水を開始し、洗剤はアスピレーター式供給装置で給水に合わせて供給する。
(3-7)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)の供給機構は、給水バルブの開閉と水流式洗剤供給装置(給水量比例)を用いる機構である。
【0086】
(3-8)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、洗剤使用量、給水量、濃度設定値がある。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は、稼働毎の情報(稼働データ)である。
(3-9)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、洗剤切れ、洗剤供給異常、給水異常がある。
(3-10)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、供給機稼働回数、液切れ回数がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(3-11)管理装置12から第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)に指示される内容は、給水流量(給水量)である。
【0087】
(3-12)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、使用日時、希釈濃度設定値(倍)の数値、給水量の数値、洗剤供給異常か否か(異常/正常)、給水異常か否か(異常/正常)、洗剤切れか否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0088】
(3-12a)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、フロートセンサーを備えており、当該フロートセンサーにより、洗剤の残量(洗剤の有無)を判定する。これにより、洗剤切れのエラー(異常)が発生しているか否かが把握される。
例えば、洗剤フロートセンサーがオンであるとき、洗剤タンクが渇水している。
【0089】
(3-12b)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、洗剤量を実測することができないため、洗剤濃度の正常/異常についてはエラー判定が行われない。
【0090】
(3-12c)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)を備えており、当該洗剤流量計により、洗剤供給時に当該洗剤流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には洗剤供給異常と判定し、パルスカウントがある場合には洗剤供給正常と判定する。一例として、洗剤供給時に洗剤流量計のパルスカウントが無い場合には、洗剤切れ、洗剤流量計の故障、エアー噛み、ホース破損、ポンプ故障のうちのいずれかであることを判定してもよい。
【0091】
(3-12d)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、手動式であり、給水異常または給水正常についてはエラー判定が行われない。
【0092】
(3-12e)第3例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、温度センサーを備えていなくてもよく、温度異常の判定を行わなくてもよい。
【0093】
<<第4例に係る洗剤供給装置>>
第4例に係る洗剤供給装置について説明する。
(4-1)第4例に係る洗剤供給装置の種類は、流量制御装置である。
(4-2)第4例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、流量連動洗剤希釈装置のポンプ式洗剤供給装置であり、手動停止タイプ(ポンプ/手動)である。
(4-3)使用される洗剤は、野菜用洗浄剤である。当該洗剤は、例えば、300~1000倍で希釈される。
(4-4)使用される洗剤の剤型は、液体である。
(4-5)第4例に係る洗剤供給装置の用途は、野菜洗浄機向けである。つまり、洗浄剤が投入される設備が野菜洗浄機であり、洗浄対象物が野菜である。
第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、野菜洗浄機へ洗剤と水を合わせて投入する動作を行う。
(4-6)概略的には、第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、希釈倍率を設定し、給水バルブが開けられると給水を開始する。洗剤については、第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)は、給水5L毎に設定倍率量分の洗剤をポンプで供給する。
(4-7)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)の供給機構は、PLCでのポンプ制御と給水バルブの開閉を用いる機構である。
【0094】
(4-8)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、濃度設定値、実濃度がある。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は、稼働毎の情報(稼働データ)である。
(4-9)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、洗剤切れ、洗剤濃度異常、洗剤供給異常がある。
(4-10)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、給水量、供給機稼働回数、液切れ回数がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(4-11)管理装置12から第1例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)に指示される内容は、希釈倍率である。
【0095】
(4-12)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、使用日時、希釈濃度設定値(倍)の数値、実使用濃度(倍)の数値、給水量の数値、洗剤濃度異常か否か(異常/正常)、洗剤切れか否か(異常/正常)、洗剤供給異常か否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0096】
(4-12a)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、フロートセンサーを備えており、当該フロートセンサーにより、洗剤の残量(洗剤の有無)を判定する。これにより、洗剤切れのエラー(異常)が発生しているか否かが把握される。
例えば、洗剤フロートセンサーがオンであるとき、洗剤タンクが渇水している。
【0097】
(4-12b)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)または洗剤濃度センサーを備えており、これらのうちの任意のセンサーにより、実濃度(実使用濃度)を算出し、濃度設定値(希釈濃度設定値)と実濃度との差が所定の閾値以上となる場合(または、当該所定の閾値を超える場合)には洗剤濃度異常と判定し、当該差が当該閾値未満となる場合(または、当該閾値以下となる場合)には洗剤濃度正常と判定する。一例として、実際の洗剤投入量が理論投入量に対して±10%以上乖離した場合に洗剤濃度異常と判定してもよく、この手法では希釈倍率での比較が用いられていない。
本実施形態では、洗剤流量センサーと給水流量センサーによって洗剤と水の量を取得し、これにより、実濃度を算出することが行われる。この算出(計算)は、流量連動装置の場合、洗剤供給装置11によって行われる。
【0098】
(4-12c)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、洗剤流量計(洗剤流量センサー)を備えており、当該洗剤流量計により、洗剤供給時に当該洗剤流量計のパルスカウントの有無を判定し、パルスカウントが無い場合には洗剤供給異常と判定し、パルスカウントがある場合には洗剤供給正常と判定する。一例として、洗剤供給時に洗剤流量計のパルスカウントが無い場合には、洗剤切れ、洗剤流量計の故障、エアー噛み、ホース破損、ポンプ故障のうちのいずれかであることを判定してもよい。
【0099】
(4-12d)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、手動式であり、給水異常または給水正常についてはエラー判定が行われない。
【0100】
(4-12e)第4例に係る洗剤供給装置(流量制御装置)では、例えば、温度センサーを備えていなくてもよく、温度異常の判定を行わなくてもよい。
【0101】
<<第5例に係る洗剤供給装置>>
第5例に係る洗剤供給装置について説明する。
(5-1)第5例に係る洗剤供給装置の種類は、容器洗浄機用供給装置である。
(5-2)第5例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、電磁弁(濃度式固形洗剤供給装置)である。濃度式固形洗剤供給装置では、固形洗剤の使用時、洗剤濃度が設定値以下になると、洗剤を溶かす水の電磁弁を開き、固形洗剤へ噴射して固形洗剤を溶かして洗剤を供給する。
(5-3)使用される洗剤は、洗浄機用洗浄剤(容器洗浄剤)である。当該洗剤は、例えば、300~1000倍で希釈される。
(5-4)使用される洗剤の剤型は、固形である。
(5-5)第5例に係る洗剤供給装置の用途は、容器洗浄機向けである。つまり、洗浄剤が投入される設備が容器洗浄機(容器用洗浄機)であり、洗浄対象物が容器である。容器としては、例えば、番重、ざるかご、などがある。
第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)は、容器洗浄機へ洗剤を投入する動作を行う。
(5-6)概略的には、第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)は、洗剤濃度を設定し、濃度センサーで洗剤の供給を管理する。
(5-7)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)の供給機構は、濃度センサー(電気導電率)で設定値以下となると洗剤を供給する機構である。
【0102】
(5-8)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、供給時間、温度(例えば、洗浄の温度)、濃度、濃度設定値、設定範囲外回数(上限を超えた回数、下限を下回った回数)がある。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は、稼働毎の情報(稼働データ)である。
(5-9)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、エラー回数、温度の異常、濃度の異常、洗剤切れ、通信の異常がある。通信の異常としては、例えば、UART通信の異常がある。
(5-10)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、設定範囲外回数(上限を超えた回数、下限を下回った回数)、エラー回数、温度(平均/最大/最小)、濃度(平均/最大/最小)がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(5-11)管理装置12から第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)に指示される内容は、装置設定値(装置に設定するための情報)である。
【0103】
(5-12)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、使用日時、濃度設定値の数値、濃度の数値、温度(℃)の数値、濃度判定の結果が異常か否か(異常/正常)、温度判定の結果が異常か否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0104】
(5-12a)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、固形洗剤が使用されており、洗剤切れの判定は行われない構成と、洗剤切れの判定が行われる構成があり得る。
固形洗剤の洗剤切れの判定は、例えば、カメラ等によって固形洗剤の画像を撮像し、撮像した画像に基づいて洗剤切れであるか否かを判定する機能などによって実現されてもよい。
【0105】
(5-12b)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、洗剤濃度センサーを備えており、当該洗剤濃度センサーにより、実濃度(実使用濃度)を取得し、実濃度が所定の閾値(上限の閾値)以上となる場合または所定の閾値(下限の閾値)以下となる場合に洗剤濃度異常と判定し、他の場合には洗剤濃度正常と判定する。
なお、上限の閾値以上であるという判定の代わりに、上限の閾値を超えるという判定が用いられてもよく、同様に、下限の閾値以下であるという判定の代わりに、下限の閾値未満であるという判定が用いられてもよい。
【0106】
(5-12c)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、洗剤供給異常の判定については、洗剤濃度異常の判定と同様であり、エラー対象外とされる。
【0107】
(5-12d)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、給水流量計を備えていなくてもよく、給水異常の判定を行わなくてもよい。
【0108】
(5-12e)第5例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、温度センサーを備えており、当該温度センサーにより、実温度を取得し、実温度が所定の閾値(上限の閾値)以上となる場合または所定の閾値(下限の閾値)以下となる場合に温度異常と判定し、他の場合には温度正常と判定する。
なお、上限の閾値以上であるという判定の代わりに、上限の閾値を超えるという判定が用いられてもよく、同様に、下限の閾値以下であるという判定の代わりに、下限の閾値未満であるという判定が用いられてもよい。
【0109】
<<第6例に係る洗剤供給装置>>
第6例に係る洗剤供給装置について説明する。
(6-1)第6例に係る洗剤供給装置の種類は、容器洗浄機用供給装置である。
(6-2)第6例に係る洗剤供給装置の機器のタイプは、ポンプ(濃度式液体洗剤供給装置)である。濃度式液体洗剤供給装置は、液体洗剤の使用時、洗剤濃度が設定値以下になると、チューブポンプで洗剤を吸上げて供給する。
(6-3)使用される洗剤は、洗浄機用洗浄剤(容器洗浄剤)である。当該洗剤は、例えば、300~1000倍で希釈される。
(6-4)使用される洗剤の剤型は、液体である。
(6-5)第6例に係る洗剤供給装置の用途は、容器洗浄機向けである。つまり、洗浄剤が投入される設備が容器洗浄機(容器用洗浄機)であり、洗浄対象物が容器である。容器としては、例えば、番重、ざるかご、などがある。
第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)は、容器洗浄機へ洗剤を投入する動作を行う。
(6-6)概略的には、第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)は、洗剤濃度を設定し、濃度センサーで洗剤の供給を管理する。
(6-7)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)の供給機構は、濃度センサー(電気導電率)で設定値以下となると洗剤を供給する機構である。
【0110】
(6-8)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得されるタイムリーな情報としては、稼働時間、供給時間、温度(例えば、洗浄の温度)、濃度、濃度設定値、設定範囲外回数(上限を超えた回数、下限を下回った回数)がある。なお、本実施形態では、このようなタイムリーな情報は、稼働毎の情報(稼働データ)である。
(6-9)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得されるタイムリーなエラー情報としては、エラー回数、温度の異常、濃度の異常、洗剤切れ、通信の異常がある。通信の異常としては、例えば、UART通信の異常がある。
(6-10)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)において取得される所定の期間の情報(サマリ情報)としては、稼働時間、供給時間、洗剤使用量、設定範囲外回数(上限を超えた回数、下限を下回った回数)、エラー回数、温度(平均/最大/最小)、濃度(平均/最大/最小)がある。当該所定の期間は、特に限定はなく、本実施形態では、1日の期間である。
(6-11)管理装置12から第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)に指示される内容は、装置設定値(装置に設定するための情報)である。
【0111】
(6-12)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)について、単一のセンサーによって検出される単一の情報に基づく異常判定の例を示す。
第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、使用日時、濃度設定値の数値、濃度の数値、温度の数値、濃度判定の結果が異常か否か(異常/正常)、温度判定の結果が異常か否か(異常/正常)、洗剤切れか否か(異常/正常)、が監視されて、その結果が記憶部(図2の例では、記憶部114)に記憶されてもよい。
【0112】
(6-12a)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、フロートセンサーを備えており、当該フロートセンサーにより、洗剤の残量(洗剤の有無)を判定する。これにより、洗剤切れのエラー(異常)が発生しているか否かが把握される。
例えば、洗剤フロートセンサーがオンであるとき、洗剤タンクが渇水している。
【0113】
(6-12b)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、洗剤濃度センサーを備えており、当該洗剤濃度センサーにより、実濃度(実使用濃度)を取得し、実濃度が所定の閾値(上限の閾値)以上となる場合または所定の閾値(下限の閾値)以下となる場合に洗剤濃度異常と判定し、他の場合には洗剤濃度正常と判定する。
なお、上限の閾値以上であるという判定の代わりに、上限の閾値を超えるという判定が用いられてもよく、同様に、下限の閾値以下であるという判定の代わりに、下限の閾値未満であるという判定が用いられてもよい。
【0114】
(6-12c)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、洗剤供給異常の判定については、洗剤濃度異常の判定と同様であり、エラー対象外とされる。
【0115】
(6-12d)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、給水流量計を備えていなくてもよく、給水異常の判定を行わなくてもよい。
【0116】
(6-12e)第6例に係る洗剤供給装置(容器洗浄機用供給装置)では、例えば、温度センサーを備えており、当該温度センサーにより、実温度を取得し、実温度が所定の閾値(上限の閾値)以上となる場合または所定の閾値(下限の閾値)以下となる場合に温度異常と判定し、他の場合には温度正常と判定する。
なお、上限の閾値以上であるという判定の代わりに、上限の閾値を超えるという判定が用いられてもよく、同様に、下限の閾値以下であるという判定の代わりに、下限の閾値未満であるという判定が用いられてもよい。
【0117】
<既成の洗剤供給装置の利用>
洗剤供給装置11としては、例えば、既成の洗剤供給装置が利用されてもよい。
既成の洗剤供給装置が各種のセンサーを備えており、本実施形態に係る異常原因の判定を行うために、既に備えられているセンサーを利用すれば十分である場合には、既に備えられているセンサーが利用されればよい。
また、既成の洗剤供給装置が各種のセンサーを備えており、本実施形態に係る異常原因の判定を行うために、既に備えられているセンサーと他のセンサー(備えられていないセンサー)との両方が必要である場合には、当該洗剤供給装置(既成の洗剤供給装置)に当該他のセンサーを新たに備えてもよい。
【0118】
また、既成の洗剤供給装置または他の装置(例えば、既成の中継装置)に、単体のセンサー(1個のセンサー)の検出結果に基づいて異常の有無などの判定を行う機能が備えられている場合には、当該機能による判定結果の情報が、複数のセンサーの検出結果に基づく異常原因の判定(本実施形態では、管理装置12での判定)に利用されてもよい。
【0119】
[異常原因の判定規則の例]
図5および図6を参照して、異常原因の判定規則の例を示す。
図5は、実施形態に係る項目毎のセンシング内容の例を示す図である。
図6は、実施形態に係る異常原因の判定規則の例を示す図である。
【0120】
<項目毎のセンシング内容>
図5に示される項目毎のセンシング内容について説明する。
図5の例では、(項目A)~(項目G)のそれぞれについてセンシング内容を示してある。
【0121】
(項目A)の項目名は、稼働データ時系列であり、時系列の稼働データを表す。
本例では、(項目A)は、各種の稼働データを時系列で取得する場合の情報(データ)を表している。
稼働データとしては、各種のセンサーの検出結果などがあり、例えば、(項目B)~(項目G)の情報であってもよい。
【0122】
なお、本実施形態では、稼働データとして、時系列の情報(説明の便宜上、時系列データとも呼ぶ。)以外に、瞬時的な情報(説明の便宜上、瞬時データとも呼ぶ。)が用いられてもよい。
時系列データは、例えば、瞬時データが時系列で並べられたものであると捉えられてもよく、瞬時データに対して平均化など(例えば、移動平均など)が行われた結果が時系列データとされてもよい。
本実施形態では、各種のセンサーの検出結果の情報は、瞬時的な情報として判定に用いられてもよく、あるいは、時間的に継続的な情報として判定に用いられてもよく、または、一時的な情報として判定に用いられてもよい。
【0123】
なお、本例では、説明の便宜上、(項目A)を示したが、(項目A)の内容は、例えば、(項目B)~(項目G)のそれぞれに含められてもよい。
【0124】
(項目B)の項目名は、給水量である。
(項目B)の形式は、連続値である。
(項目B)の給水量は、水ラインの流量計(給水流量センサー)によって検出されて取得される。
【0125】
(項目C)の項目名は、洗剤供給異常である。
(項目C)の形式は、正常/異常である。
(項目C)の判定基準では、洗剤供給時に洗剤流量計のパルスカウントが所定時間(例えば、一定時間)無かった場合に洗剤供給異常と判定する。
(項目C)の洗剤流量は、洗剤流量計(洗剤流量センサー)によって検出されて取得される。
【0126】
(項目D)の項目名は、洗剤切れである。
(項目D)の形式は、正常/異常である。
(項目D)の判定基準では、洗剤の液面の位置が洗剤の液面を検出するセンサー(説明の便宜上、液切れ感知センサーとも呼ぶ。)の位置以下である場合に洗剤切れと判定する。
なお、洗剤の液面を検出するセンサー(液切れ感知センサー)としては、例えば、フロートセンサーが用いられてもよく、あるいは、電極式などのフロートレスセンサーが用いられてもよい。
(項目D)の洗剤切れの有無(あるいは、洗剤残量の有無)は、液切れ感知センサーによって検出されて取得される。
【0127】
(項目E)の項目名は、洗剤濃度異常である。
(項目E)の形式は、正常/異常である。
(項目E)の判定基準では、洗剤流量計または洗剤濃度センサーで実濃度を取得し、閾値を用いて実濃度と濃度設定値との関係に基づいて、洗剤濃度異常と判定する。
(項目E)の実濃度は、例えば、流量制御装置では洗剤量を検出する洗剤流量計(洗剤流量センサー)によって検出されて取得され、容器洗浄機用供給装置では電気伝導度を検出する洗剤濃度センサーによって検出して取得される。
【0128】
(項目F)の項目名は、給水異常である。
(項目F)の形式は、正常/異常である。
(項目F)の判定基準では、例えば、給水流量計を備えており、給水開放時に給水流量計のパルスカウントが所定時間(例えば、一定時間)無かった場合に給水異常と判定する。
(項目F)の給水量は、水ラインの流量計(給水流量センサー)によって検出されて取得される。
【0129】
(項目G)の項目名は、洗剤濃度である。
(項目G)の形式は、連続値である。
(項目G)の洗剤濃度は、容器洗浄機用供給装置では電気伝導度を検出する洗剤濃度センサーによって検出して取得される。
【0130】
<異常原因の判定規則>
図6に示される異常原因の判定規則について説明する。
図6には、判定規則の例として、(判定規則1)~(判定規則10)を示してある。
【0131】
(判定規則1)は、機器タイプとして、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置、または、ポンプ/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第3例に係る洗剤供給装置、および、第4例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則1)では、給水バルブの閉まりがやや不十分である(閉め忘れ)という異常原因の判定を行う。
(判定規則1)では、(項目A)の稼働データ時系列として、(項目B)の給水量が0であるという判定結果が連続的に所定の期間継続した場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則1)では、給水量を検出するセンサーが使用されている。
【0132】
(判定規則2)は、機器タイプとして、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置、および、ポンプ/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第3例に係る洗剤供給装置、および、第4例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則2)では、洗剤吸引がされていないという異常原因の判定を行う。
(判定規則2)では、(項目C)の洗剤供給異常であり、かつ、(項目D)の洗剤切れについては正常である(つまり、洗剤切れではない)場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則2)では、洗剤供給異常の有無を検出するセンサーと、洗剤切れの有無を検出するセンサーが使用されている。
【0133】
(判定規則3)は、機器タイプとして、ポンプ/自動の流量制御装置、ポンプ/手動の流量制御装置、水流式洗剤供給装置/自動の流量制御装置、および、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第1例に係る洗剤供給装置、第2例に係る洗剤供給装置、第3例に係る洗剤供給装置である。および、第4例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則3)では、洗剤切れという異常原因の判定を行う。
(判定規則3)では、(項目C)の洗剤供給異常であり、かつ、(項目D)の洗剤切れ(異常)である場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則3)では、洗剤供給異常の有無を検出するセンサーと、洗剤切れの有無を検出するセンサーが使用されている。
【0134】
(判定規則4)は、機器タイプとして、ポンプ/自動の流量制御装置、および、ポンプ/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第1例に係る洗剤供給装置、および、第4例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則4)では、チューブやホースの破損による洗剤供給不良という異常原因の判定を行う。
(判定規則4)では、(項目C)の洗剤供給異常であり、(項目D)の洗剤切れについては正常であり(つまり、洗剤切れではなく)、かつ、(項目E)の洗剤濃度異常である場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則4)では、洗剤供給異常の有無を検出するセンサーと、洗剤切れの有無を検出するセンサーと、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーが使用されている。
【0135】
(判定規則5)は、機器タイプとして、水流式洗剤供給装置/自動の流量制御装置、および、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第2例に係る洗剤供給装置、および、第3例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則5)では、水流式洗剤供給装置の洗剤吸引ができていないという異常原因の判定を行う。
(判定規則5)では、(項目A)の稼働データ時系列として、(項目C)の洗剤供給異常であり、かつ、(項目D)の洗剤切れについては正常である(つまり、洗剤切れではない)という判定結果が連続的に所定の期間継続した場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則5)では、時系列の情報を取得するために、例えば、時間を検出するセンサーが他のセンサーとともに使用されている。本例では、当該他のセンサーとして、洗剤供給異常の有無を検出するセンサーと、洗剤切れの有無を検出するセンサーが使用されている。
【0136】
(判定規則6)は、機器タイプとして、ポンプ/自動の流量制御装置、ポンプ/手動の流量制御装置、水流式洗剤供給装置/自動の流量制御装置、および、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第1例に係る洗剤供給装置、第2例に係る洗剤供給装置、第3例に係る洗剤供給装置である。および、第4例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則6)では、一時的な給水不良という異常原因の判定を行う。
(判定規則6)では、(項目A)の稼働データ時系列として、(項目F)の給水異常であるという判定結果が断続的に発生した場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則6)では、時系列の情報を取得するために、例えば、時間を検出するセンサーが他のセンサーとともに使用されている。本例では、当該他のセンサーとして、給水異常の有無を検出するセンサーが使用されている。
【0137】
(判定規則7)は、機器タイプとして、ポンプ/自動の流量制御装置に適用される。適用対象は、例えば、第1例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則7)では、洗剤供給装置のオペレーション(例えば、人による操作)の不良という異常原因の判定を行う。
(判定規則7)では、(項目C)の洗剤供給異常ではなく(つまり、正常であり)、(項目D)の洗剤切れについては正常であり(つまり、洗剤切れではなく)、かつ、(項目E)の洗剤濃度異常である場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則7)では、洗剤供給異常の有無を検出するセンサーと、洗剤切れの有無を検出するセンサーと、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーが使用されている。
【0138】
(判定規則8)は、機器タイプとして、濃度式液体洗剤供給装置を用いた容器洗浄機用供給装置に適用される。適用対象は、例えば、第6例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則8)では、洗剤切れという異常原因の判定を行う。
(判定規則8)では、(項目D)の洗剤切れ(異常)であり、かつ、(項目E)の洗剤濃度異常である場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則8)では、洗剤切れの有無を検出するセンサーと、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーが使用されている。
【0139】
(判定規則9)は、機器タイプとして、濃度式固形洗剤供給装置を用いた容器洗浄機用供給装置、および、濃度式液体洗剤供給装置を用いた容器洗浄機用供給装置に適用される。適用対象は、例えば、第5例に係る洗剤供給装置、および、第6例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則9)では、一時的な洗浄槽渇水による洗剤過剰供給という異常原因の判定を行う。
(判定規則9)では、(項目A)の稼働データ時系列として、(項目E)の洗剤濃度異常であり、かつ、(項目G)の洗剤濃度が上限の閾値を超えているという判定結果(他の例として、上限の閾値以上であるという判定結果)が一時的に発生した場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則9)では、時系列の情報を取得するために、例えば、時間を検出するセンサーが他のセンサーとともに使用されている。本例では、当該他のセンサーとして、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーと、洗剤濃度を検出するセンサーが使用されている。なお、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーと、洗剤濃度を検出するセンサーとしては、例えば、共通のセンサーが利用されてもよい。
【0140】
(判定規則10)は、機器タイプとして、濃度式液体洗剤供給装置を用いた容器洗浄機用供給装置に適用される。適用対象は、例えば、第6例に係る洗剤供給装置である。
(判定規則10)では、洗剤濃度センサー汚れ付着または断線という異常原因の判定を行う。
(判定規則10)では、(項目D)の洗剤切れについて正常であり(つまり、洗剤切れではなく)、(項目E)の洗剤濃度異常であり、かつ、(項目G)の洗剤濃度が下限の閾値未満であるという判定結果(他の例として、下限の閾値以下であるという判定結果)が一時的に発生した場合に、当該異常原因が発生したと判定する。
(判定規則10)では、時系列の情報を取得するために、例えば、時間を検出するセンサーが他のセンサーとともに使用されている。本例では、当該他のセンサーとして、洗剤切れの有無を検出するセンサーと、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーと、洗剤濃度を検出するセンサーが使用されている。なお、洗剤濃度異常の有無を検出するセンサーと、洗剤濃度を検出するセンサーとしては、例えば、共通のセンサーが利用されてもよい。
【0141】
<異常原因の判定の具体例>
図7は、実施形態に係る異常原因の判定の具体例を示す図である。
図7には、異常原因の判定の具体例として、(例a)~(例d)を示してある。
これらの具体例は、複数のセンサ-の検出結果に基づく異常原因の判定の例であり、例えば、複数のセンサーの検出結果に基づいてオペレーション不良の判定または故障予測などが可能である。各センサーの検出結果としては、例えば、時系列の情報が用いられる場合もある。
【0142】
(例a)は、図6に示される(判定規則1)の具体例である。
(例a)では、使用日時(時系列)と給水量が使用される。
(例a)では、機器タイプは、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置である。
(例a)では、該当エラー通知項目は、無い。
(例a)では、確認方法は、稼働レポートである。
(例a)では、時系列の使用日時に対して、給水量(L)が推移している情報が用いられる。(例a)では、稼働データとして、給水量が数分刻みで取得されている。図7の例では、12分程度にわたって、給水量(L)が連続的に0となっている。
(例a)では、異常原因の特定が可能である。
(例a)では、給水バルブの閉まりがやや不十分である(閉め忘れ)という異常原因の判定が行われる。
(例a)では、想定される状況は、オペレーション不良である。
【0143】
ここで、(例a)の特定根拠を説明する。
使用日時は、水流式洗剤供給装置における1サイクル稼働の終了時刻である。
(例a)に係る水流式洗剤供給装置では、給水バルブが開けられて水圧がかかると洗剤を供給する。そして、当該水流式洗剤供給装置では、手動で給水バルブを開閉することが行われ、給水量と洗剤供給量を制御する。
水流式洗剤供給装置において、給水が完全に止まっていれば、センサーの検出結果の取得が為されないため、給水量(L)が0であるという情報も取得されない。
(例a)では、給水量(L)が0であるという情報が取得されているため、給水バルブが閉まりきっていないことが想定される。
なお、給水バルブが閉まりきっていない状態では、実際には給水量が数mLとなるが、本例では、1Lに満たないことから0Lの稼働データが取得されている場合を示してある。
【0144】
(例b)は、図6に示される(判定規則5)の具体例である。
(例b)では、使用日時(時系列)と、洗剤供給異常(異常である場合)と、洗剤切れ(正常である場合)が使用される。
(例b)では、機器タイプは、水流式洗剤供給装置/自動の流量制御装置、および、水流式洗剤供給装置/手動の流量制御装置である。
(例b)では、該当エラー通知項目は、洗剤供給異常である。
(例b)では、確認方法は、稼働レポートである。
(例b)では、時系列の使用日時に対して、洗剤供給異常の有無、および、洗剤切れの有無が推移している情報が用いられる。(例b)では、洗剤供給異常の発生頻度が増加した場合、および、洗剤供給異常が1日以上連続して発生した場合を示してある。
(例b)では、異常原因の特定が可能である。
(例b)では、水流式洗剤供給装置の洗剤吸引ができていないという異常原因の判定が行われる。
(例b)では、想定される状況は、機器故障である。
【0145】
ここで、(例b)の特定根拠を説明する。
使用日時は、水流式洗剤供給装置における1サイクル稼働の終了時刻である。
エラーである洗剤供給異常では、水流式洗剤供給装置の稼働終了タイミングにおいて、洗剤流量計で一定時間流量パルスカウントしない場合には異常を表す情報が表示される。この異常の表示は、洗剤が供給されていないことを表す。
洗剤切れの状態が「正常」であり、かつ、洗剤供給異常の状態が「異常」である場合には、水流式洗剤供給装置の故障、または、洗剤流量計の故障が想定される。
【0146】
(例c)は、図6に示される(判定規則3)の具体例である。
(例c)では、洗剤切れ(異常である場合)と洗剤濃度異常が使用される。
(例c)では、機器タイプは、ポンプ/自動の流量制御装置、および、ポンプ/手動の流量制御装置である。
(例c)では、該当エラー通知項目は、洗剤切れ、洗剤濃度異常である。
(例c)では、確認方法は、稼働レポートである。
(例c)では、洗剤切れ(異常)、および、洗剤濃度異常(異常)が用いられる。
(例c)では、異常原因の特定が可能である。
(例c)では、洗剤切れによる洗剤濃度異常という異常原因の判定が行われる。
(例c)では、想定される状況は、洗剤切れである。
なお、(例c)では、現場の操作状況は不明である。
【0147】
(例d)は、図6に示される(判定規則4)の具体例である。
(例d)では、洗剤切れ(正常である場合)と洗剤供給異常と洗剤濃度異常が使用される。
(例d)では、機器タイプは、ポンプ/自動の流量制御装置、および、ポンプ/手動の流量制御装置である。
(例d)では、該当エラー通知項目は、洗剤供給異常、洗剤濃度異常である。
(例d)では、確認方法は、稼働レポートである。
(例d)では、洗剤切れ(正常)、洗剤供給異常(異常)、および、洗剤濃度異常(異常)が用いられる。
(例d)では、異常原因の特定が可能である。
(例d)では、チューブやホースの破損による洗剤供給不良という異常原因の判定が行われる。
(例d)では、想定される状況は、部品破損である。
なお、(例d)では、現場の操作状況は不明である。
【0148】
<情報不足時の比較例>
図7に示される(例b)について、情報不足時の比較例を示す。
例えば、洗剤切れの正常/異常の情報が取得されない場合、異常原因の特定は不可となる。
異常原因の候補としては、水流式洗剤供給装置の洗剤吸引ができていないという異常原因と、洗剤切れであるという異常原因がある。
想定される状況としては、機器故障と、洗剤切れがある。
このように、比較例では、例えば、洗剤切れが想定されるため、機器の故障であるか否かを特定することができない。
【0149】
図7に示される(例c)について、情報不足時の比較例を示す。
例えば、洗剤切れの正常/異常の情報が取得されない場合、異常原因の特定は不可となる。
異常原因の候補としては、洗剤切れによる洗剤濃度異常という異常原因と、洗剤濃度センサーの異常という異常原因がある。
想定される状況としては、洗剤切れと、洗剤濃度センサーの感知異常がある。
このように、比較例では、洗剤濃度センサーの感知異常も想定される異常原因となり、洗剤切れであるか、または、洗剤濃度センサーの感知異常であるかを特定することができない。
【0150】
図7に示される(例d)について、情報不足時の比較例を示す。
例えば、洗剤切れの正常/異常の情報が取得されない場合、異常原因の特定は不可となる。
異常原因の候補としては、チューブやホースの破損による洗剤供給不良という異常原因と、洗剤切れという異常原因がある。
想定される状況としては、部品破損と、洗剤切れがある。
このように、比較例では、洗剤切れも想定されるため、機器の故障であるか否かを特定することができない。
【0151】
図7に示される(例d)について、情報不足時の比較例を示す。
例えば、洗剤供給異常の正常/異常の情報が取得されない場合、異常原因の特定は不可となる。
異常原因の候補としては、チューブやホースの破損による洗剤供給不良という異常原因と、洗剤濃度センサーの感知異常という異常原因がある。
想定される状況としては、部品破損と、洗剤濃度センサーの感知異常がある。
このように、比較例では、洗剤濃度センサーの感知異常も想定されるため、機器の故障であるか否かを特定することができない。
【0152】
以上のように、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、洗剤供給装置11における異常の原因について正確に判定することができる。
【0153】
本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、複数種類の稼働データを取得し、これら複数種類の稼働データの状態と時系列傾向での分析を行うことで、実際の稼働状態の把握、および、異常要因(例えば、機器、オペレーション、または、設備等に関する原因)の特定を行うことが可能である。
【0154】
例えば、従来では、各種の洗剤供給装置の使用方法を考慮した異常原因の把握が難しい場合があった。
従来では、洗剤供給装置が使用される際に発生する稼働状況および異常は、洗剤供給装置(機器自体)に起因するものだけでなく、作業者(ユーザー)のオペレーションあるいは設備(例えば、給水圧に関する給水設備など)の状態に起因するものがあり、洗剤供給装置の単体のセンサーによる取得情報(単体情報)のみでは把握が困難な場合があった。
【0155】
これに対して、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、食品工場などにおいて除菌剤、野菜洗浄剤、あるいは、容器洗浄機用洗浄剤を供給している洗剤供給装置から稼働データ(例えば、各種のセンサーの検出結果)を取得し、取得した稼働データを分析することが行われる。これにより、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、各種のセンサーの検出結果(センサー値)に基づく異常判定が可能なだけでなく、洗剤供給不良あるいは機器故障などが発生した場合に、異常の原因(例えば、オペレーション、関連機器、洗剤供給などのどこに原因があるか)を特定することが可能である。
【0156】
また、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、管理装置12によって、複数種類の洗剤供給装置を一括管理することができ、それぞれの種類毎の洗剤供給装置において発生する異常の原因の判定を行うことができる。これにより、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、異常の発生または異常の原因に関する各種の通知を行うことが可能であり、また、必要に応じて、異常が発生した洗剤供給装置の動作を制御することなどが可能である。
【0157】
また、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、稼働都度の情報(例えば、洗剤による洗浄に関する情報)がクラウド(例えば、管理装置12)に連携されるため、作業者が洗剤供給装置11の現場を訪問しなくても、洗剤による洗浄状態などをモニタリングすることが可能である。
また、本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、クラウド上などに、稼働毎あるいは日毎などの各種の情報を出力することが可能である。
本実施形態に係る洗剤供給システム1では、例えば、洗剤量、給水量、異常に関する情報などをクラウドでモニタリングすることで、タイムリーな異常判定(異常検知)が可能であり、稼働毎または日毎などのレポート出力が可能であり、作業者の現場訪問よりも前に洗剤供給などの状態を確認することが可能である。
なお、作業者が洗剤供給装置11の現場を訪問して、洗剤供給装置11などに記憶された情報(例えば、各センサーの検出結果など)を取得することが行われてもよい。
【0158】
具体例として、流量連動洗剤希釈装置を有する洗剤供給システムでは、洗剤切れセンサー(フロートセンサー)、洗剤流量センサー、給水流量センサー、電磁弁、洗剤供給機構(ポンプ、または、アスピレーター)、PLCを備え、洗剤供給機の稼働時間、洗剤供給時間、洗剤使用量、給水量、設定希釈濃度、実使用濃度、洗剤切れ、洗剤濃度異常、給水異常といった情報を取得してもよい。
このような洗剤供給システムでは、例えば、ポンプ式の洗剤供給機構において、PLCの制御により、給水量に応じて、希釈倍率の設定値に対する洗剤量(洗剤流量計のパルスカウント数)を算出し、洗剤流量計(パルスカウント)を用いて設定量まで洗剤供給を行う。そして、当該洗剤供給システムでは、洗剤供給の完了時に、洗剤流量計で取得した洗剤量を取得してもよい。当該洗剤供給システムでは、例えば、稼働時間、洗剤量(流量計の値)、給水量(流量計の値)、洗剤切れ(フロートセンサーの値)、洗剤濃度異常(PLC処理)、洗剤供給異常(PLC処理)を判定することが可能である。当該洗剤供給システムでは、例えば、クラウドにおいて、モニタリング、期間を指定したレポートの出力、電子メールによる異常の通知などが行われてもよい。
なお、シンク向けあるいは野菜洗浄機向けの機器では、PLCのソフトウェアにより所定の演算処理を行うことで、異常の判定などの処理(例えば、一部の処理)が実現されてもよい。
【0159】
具体例として、容器洗浄機用洗剤供給装置を有する洗剤供給システムでは、洗剤切れセンサー(例えば、フロートセンサーなど)、既成の洗剤供給装置を備え、既成の洗剤供給装置の保持情報(洗剤供給機の稼働時間、洗剤供給時間、温度、洗剤濃度、濃度設定値)、ゲートウェイの取得情報および判定情報(例えば、温度設定範囲外の回数の上下限、エラー回数、温度異常、濃度異常、洗剤切れ、通信異常)を取得してもよい。
このような洗剤供給システムでは、例えば、洗剤濃度(導電率)だけでなく、温度、稼働時間、洗剤切れ(フロートセンサーの値)、濃度異常、温度異常といった情報を取得する。ここで、導電率と温度は、それぞれ、通信モジュール(例えば、ゲートウェイ)によって設定された上下限の閾値から逸脱した場合に異常と判定されてもよい。当該洗剤供給システムでは、例えば、クラウドにおいて、モニタリング、期間を指定したレポートの出力、電子メールによる異常の通知などが行われてもよい。
なお、容器洗浄機向けの機器では、ゲートウェイのソフトウェアにより所定の演算処理を行うことで、異常の判定などの処理(例えば、一部の処理)が実現されてもよい。
【0160】
[変形例:一体化された洗剤供給システム]
図8は、実施形態の変形例に係る洗剤供給システム301の構成の一例を示す図である。
変形例に係る洗剤供給システム301は、概略的には、図1に示される洗剤供給システム1の機能を1個の装置に一体化した構成を有している。
変形例に係る洗剤供給システム301では、図1に示される洗剤供給装置11と中継装置13との間で通信を行う機能、および、管理装置12と中継装置13との間で通信を行う機能については、備えられなくてよい。
なお、変形例に係る洗剤供給システム301は、例えば、洗剤供給装置などと呼ばれてもよい。
【0161】
変形例に係る洗剤供給システム301は、入力部311と、出力部312と、通信部313と、記憶部314と、センサー部315と、制御部316と、を備える。
制御部316は、洗剤供給制御部331と、情報取得部332と、判定部333と、通知部334と、を備える。
【0162】
入力部311は、例えば、図2に示される入力部111と同様に、情報を入力する。
出力部312は、例えば、図2に示される出力部112と同様に、情報を出力する。
通信部313は、外部の装置と通信を行う機能を有する。なお、外部の装置と通信を行う必要がない場合には、通信部313は備えられなくてもよい。
記憶部314は、例えば、図2に示される記憶部114と同様に、情報を記憶する。
センサー部315は、例えば、図2に示されるセンサー部115と同様に、複数のセンサーを備える。
【0163】
制御部316は、各種の処理を実行する。
制御部316は、例えば、CPUなどのプロセッサーを備えており、当該プロセッサーにより所定のプログラム(制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を実行する。
【0164】
洗剤供給制御部331は、例えば、図2に示される洗剤供給制御部331と同様に、洗剤の供給に関する制御を行う。
情報取得部332は、例えば、図3に示される情報取得部231と同様に、所定の情報を取得する。
判定部333は、例えば、図3に示される判定部232と同様に、所定の判定を行う。
通知部334は、例えば、図3に示される通知部233と同様に、所定の通知を行う。
なお、制御部316は、これらの制御に限られず、洗剤供給システム301における他の動作を制御してもよい。
【0165】
以上のように、変形例に係る洗剤供給システム301においても、洗剤供給に関する異常原因の判定に関して、図1に示される洗剤供給システム1と同様な効果を得ることができる。
【0166】
[以上の実施形態について]
なお、以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、オペレーティングシステムあるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーあるいはクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。当該揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)であってもよい。記録媒体は、例えば、非一時的記録媒体であってもよい。
【0167】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
【0168】
また、以上に説明した任意の装置における任意の構成部の機能は、プロセッサーにより実現されてもよい。例えば、実施形態における各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するコンピューター読み取り可能な記録媒体により実現されてもよい。ここで、プロセッサーは、例えば、各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよく、あるいは、各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサーはハードウェアを含み、当該ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路およびアナログ信号を処理する回路のうちの少なくとも一方を含んでもよい。例えば、プロセッサーは、回路基板に実装された1または複数の回路装置、あるいは、1または複数の回路素子のうちの一方または両方を用いて、構成されてもよい。回路装置としてはIC(Integrated Circuit)などが用いられてもよく、回路素子としては抵抗あるいはキャパシターなどが用いられてもよい。
【0169】
ここで、プロセッサーは、例えば、CPUであってもよい。ただし、プロセッサーは、CPUに限定されるものではなく、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等のような、各種のプロセッサーが用いられてもよい。また、プロセッサーは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェア回路であってもよい。また、プロセッサーは、例えば、複数のCPUにより構成されていてもよく、あるいは、複数のASICによるハードウェア回路により構成されていてもよい。また、プロセッサーは、例えば、複数のCPUと、複数のASICによるハードウェア回路と、の組み合わせにより構成されていてもよい。また、プロセッサーは、例えば、アナログ信号を処理するアンプ回路あるいはフィルター回路等のうちの1以上を含んでもよい。
【0170】
以上、この開示の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0171】
[付記]
以下で、構成例として、(構成例1)~(構成例11)を示す。
【0172】
(構成例1)
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーと、
前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定部と、
を備える洗剤供給システム。
【0173】
(構成例2)
前記異常原因は、前記洗剤供給を行う機器に関する異常原因、前記洗剤供給を行う前記機器のオペレーションに関する異常原因、または、前記洗剤供給を行う前記機器の設備に関する異常原因のうちの1以上を含む、
(構成例1)に記載の洗剤供給システム。
【0174】
(構成例3)
前記複数の前記センサーは、洗剤切れの有無を検出するためのセンサーと、洗剤切れ以外の事象に関して異常の有無を検出するためのセンサーと、を含み、
前記判定部は、洗剤切れという異常原因または他の異常原因を特定する判定を行う、
(構成例1)または(構成例2)に記載の洗剤供給システム。
【0175】
(構成例4)
前記判定部は、前記複数の前記センサーのうちの1以上の前記センサーについて、検出結果に関する時系列の情報に基づいて、前記判定を行う、
(構成例1)から(構成例3)のいずれか1つに記載の洗剤供給システム。
【0176】
(構成例5)
前記複数の前記センサーは、洗剤切れの有無を検出するためのセンサーと、洗剤切れ以外の事象に関して異常の有無を検出するためのセンサーと、を含み、
前記判定部は、給水バルブの閉まりが不十分であるという異常原因を特定する判定を行う、
(構成例4)に記載の洗剤供給システム。
【0177】
(構成例6)
前記判定部による判定の結果に関する情報の通知を行う通知部を備える、
(構成例1)から(構成例5)のいずれか1つに記載の洗剤供給システム。
【0178】
(構成例7)
前記洗剤供給を行う洗剤供給装置と、管理装置と、を含み、
前記洗剤供給装置と前記管理装置とは、直接または間接に通信を行い、
前記洗剤供給装置は、前記複数の前記センサーを備え、
前記管理装置は、前記判定部を備える、
(構成例1)から(構成例6)のいずれか1つに記載の洗剤供給システム。
【0179】
(構成例8)
複数の異なる機器タイプの前記洗剤供給装置を含み、
前記管理装置は、それぞれの前記洗剤供給装置について、それぞれの前記機器タイプ毎に対応した管理を行う、
(構成例7)に記載の洗剤供給システム。
【0180】
(構成例9)
さらに、中継装置を含み、
前記洗剤供給装置と前記管理装置とは、前記中継装置を介して間接に通信を行う、
(構成例7)または(構成例8)に記載の洗剤供給システム。
【0181】
ここで、洗剤供給システムにおいて行われる処理の方法を実施することも可能である。
例えば、下記の構成例がある。
(構成例10)
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、
情報取得部が、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得し、
判定部が、前記情報取得部によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う、
洗剤供給方法。
【0182】
ここで、洗剤供給システムを構成するコンピューター(例えば、管理装置を構成するコンピューターなど)のプロセッサーによって実行されるプログラムを実施することも可能である。
例えば、下記の構成例がある。
(構成例11)
コンピューターに、
所定対象に対する洗剤供給に関してそれぞれ異なる情報を検出する複数のセンサーを備える洗剤供給装置について、前記複数の前記センサーの検出結果に関する情報を取得する情報取得機能と、
前記情報取得機能によって取得された前記情報に基づいて、前記洗剤供給に関する異常原因の判定を行う判定機能と、
を実現させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0183】
1、301…洗剤供給システム、11、11a…洗剤供給装置、12、12a…管理装置、13、13a…中継装置、111、211、311…入力部、112、212、312…出力部、113、213、313…通信部、114、214、314…記憶部、115…センサー部、116、215、316、411…制御部、131、331…洗剤供給制御部、231、332…情報取得部、232、232a、232b、333…判定部、233、334…通知部、234…動作制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11