(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178806
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】取引処理システム、取引処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20231211BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091719
(22)【出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】 クーポンを簡易に使用することを可能とする。
【解決手段】 実施形態の取引処理システムは、判定手段、登録手段、選出手段、第1の表示手段及び決定手段を備える。判定手段は、端末装置での利用者による操作に応じて商品を判定する。登録手段は、判定手段により判定された商品を取引の対象とする商品として登録する。選出手段は、登録手段による商品の登録により適用対象となるクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出する。第1の表示手段は、選出手段によりクーポンが選出された場合に、当該選出されたクーポンを利用者に通知する通知画面を端末装置で表示させる。決定手段は、クーポンの適用が利用者により指定されたことに応じて、選出手段により選出されたクーポンを取引に適用するクーポンとして決定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置での利用者による操作に応じて商品を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された商品を取引の対象とする商品として登録する登録手段と、
前記登録手段による商品の登録により適用対象となるクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出する選出手段と、
前記選出手段によりクーポンが選出された場合に、当該選出されたクーポンを利用者に通知する通知画面を前記端末装置で表示させる第1の表示手段と、
クーポンの適用が利用者により指定されたことに応じて、前記選出手段により選出されたクーポンを前記取引に適用するクーポンとして決定する決定手段と、
を具備した取引処理システム。
【請求項2】
前記第1の表示手段は、前記選出手段により複数のクーポンが選出された場合には、これら複数のクーポンを利用者に通知する通知画面を前記端末装置で表示させ、
前記決定手段は、前記選出手段により複数のクーポンが選出された場合には、これら複数のクーポンのうちで利用者により指定されたクーポンを前記取引に適用するクーポンとして決定する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
前記決定手段は、前記選出手段により複数のクーポンが選出された場合には、これら複数のクーポンのうちの1つを前記取引に適用するクーポンの候補とし、この候補としたクーポンとは別のクーポンが利用者により指定された場合にはその指定されたクーポンを前記取引に適用するクーポンに決定し、利用者によるクーポンの指定がなされることなく利用者によりクーポンの使用が指定されたならば候補としたクーポンを利用者により指定されたクーポンとする、
請求項2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記選出手段は、適用対象となる1つのクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出し、
前記決定手段は、前記選出手段により選出されたクーポンが自動適用の対象となる場合には、当該クーポンを前記取引に適用するクーポンとして利用者による指定無しに決定する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項5】
登録手段により取引の対象として登録済みの商品の取引に関して適用可能なクーポンを利用者が所有するクーポンから絞り込む第1の絞り込み手段と、
利用者による指定に応じて、前記第1の絞り込み手段により絞り込まれたクーポンの一覧を表す一覧画面を前記端末装置で表示させる第2の表示手段と、
前記第2の表示手段により表示された一覧画面に表されたクーポンの1つへの変更が利用者により指定されたことに応じて、当該の指定されたクーポンに前記取引に適用するクーポンを変更する第1の変更手段と、
をさらに備える請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項6】
登録手段により取引の対象として登録済みの商品のうちの1つに関して適用可能なクーポンを利用者が所有するクーポンから絞り込む第2の絞り込み手段と、
利用者による指定に応じて、前記第2の絞り込み手段により絞り込まれたクーポンの一覧を表す一覧画面を前記端末装置で表示させる第3の表示手段と、
前記第3の表示手段により表示された一覧画面に表されたクーポンの1つへの変更が利用者により指定されたことに応じて、当該の指定されたクーポンに前記取引に適用するクーポンを変更する第2の変更手段と、
をさらに備える請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項7】
端末装置での利用者による操作に応じて商品を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された商品を取引の対象とする商品として登録する登録手段と、
前記登録手段による商品の登録により適用対象となるクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出する選出手段と、
前記選出手段によりクーポンが選出された場合に、当該選出されたクーポンを利用者に通知する通知画面を前記端末装置で表示させる第1の表示手段と、
クーポンの適用が利用者により指定されたことに応じて、前記選出手段により選出されたクーポンを前記取引に適用するクーポンとして決定する決定手段と、
を具備した取引処理装置。
【請求項8】
コンピュータを、
端末装置での利用者による操作に応じて商品を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された商品を取引の対象とする商品として登録する登録手段と、
前記登録手段による商品の登録により適用対象となるクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出する選出手段と、
前記選出手段によりクーポンが選出された場合に、当該選出されたクーポンを利用者に通知する通知画面を前記端末装置で表示させる第1の表示手段と、
クーポンの適用が利用者により指定されたことに応じて、前記選出手段により選出されたクーポンを前記取引に適用するクーポンとして決定する決定手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取引処理システム、取引処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなどのような利用者が所有する情報通信端末、あるいは利用者に店舗等から貸し出される情報通信端末をユーザインタフェースとして用いて取引処理を行うシステムは、「スマホPOSシステム」などと称されて知られている。あるいは、店舗に備品として備えられたショッピングカートに取り付けられた情報通信端末をユーザインタフェースとして用いて取引処理を行うシステムは、「カートPOSシステム」などと称されて知られている。
一方、店舗等から利用者に対してクーポンが配布される場合がある。そしてクーポンには、取引の対象となる商品に応じて適用の可否が決まるものが知られている。例えば、予め定められた商品が取引の対象である場合に、当該の商品の販売価格から一定額を値割引するクーポンが知られている。
このように取引の対象となる商品の登録状況に応じて適用の可否が変化するクーポンについては、上記のスマホPOSシステム及びカートPOSシステムでは、各クーポンの適用可否を確認した上で、適用可能であるクーポンについての使用を宣言する操作を利用者が行う必要があり、利用者の手間となっていた。
このような事情から、クーポンを簡易に使用できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、クーポンを簡易に使用することを可能とする取引処理システム、取引処理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の取引処理システムは、判定手段、登録手段、選出手段、第1の表示手段及び決定手段を備える。判定手段は、端末装置での利用者による操作に応じて商品を判定する。登録手段は、判定手段により判定された商品を取引の対象とする商品として登録する。選出手段は、登録手段による商品の登録により適用対象となるクーポンを、利用者が所持するクーポンから選出する。第1の表示手段は、選出手段によりクーポンが選出された場合に、当該選出されたクーポンを利用者に通知する通知画面を端末装置で表示させる。決定手段は、クーポンの適用が利用者により指定されたことに応じて、選出手段により選出されたクーポンを取引に適用するクーポンとして決定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態に係る取引処理システムの概略構成と、取引処理システムを構成する各装置の要部回路構成と、を表すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る取引処理システム100の概略構成と、取引処理システム100を構成する各装置の要部回路構成と、を表すブロック図である。
取引処理システム100は、取引処理装置1とユーザ端末2とを、通信ネットワーク200を介して通信可能として構成されている。なお、取引処理装置1及びユーザ端末2は、それぞれ任意の数が取引処理システム100に含まれてよいが、
図1では1台ずつのみを表している。
【0008】
取引処理装置1は、ユーザ端末2をユーザインタフェース端末として用いて店舗にて利用者により行われる操作に従って、当該利用者と店舗とでの商品の売買取引を処理するための情報処理を行う。取引処理装置1は、例えばクラウドサーバとして実現され、複数の店舗での取引を処理する。取引処理装置1は、例えばローカルサーバとして実現され、1つの店舗のみにおける取引を処理するのでもよい。
【0009】
ユーザ端末2は、利用者により所持される情報処理端末である。ユーザ端末2は、典型的には利用者により所有されていて、利用者によって店舗へと持ち込まれて使用される。ユーザ端末2は、利用者に店舗から貸し出される情報通信端末、あるいは店舗に備品として備えられたショッピングカートに取り付けられた情報通信端末などであってもよい。ユーザ端末2は、取引処理装置1での取引処理のための利用者による操作を受け付ける端末装置である。
【0010】
通信ネットワーク200は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク200としては、一例として、インターネット及び移動体通信網が組み合わせて用いられる。
【0011】
取引処理装置1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、通信ユニット14及び伝送路15等を備える。プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶ユニット13及び通信ユニット14とは、伝送路15を介して通信可能とされている。
【0012】
プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13を伝送路15で接続することによって、取引処理装置1を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどの情報処理プログラムに従って、取引処理装置1としての各種の機能を実現するべく各部を制御するための情報処理を実行する。
【0013】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ11によるワークエリアとして使用する。
【0014】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ11での処理によって生成されたデータとを記憶する。補助記憶ユニット13は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット13は、本実施形態では、情報処理プログラムの1つである取引処理プログラムPRAを記憶する。取引処理プログラムPRAは、後述する登録処理を含む取引処理の手順について記述されたアプリケーションプログラムである。補助記憶ユニット13の記憶領域の一部は、利用者データベースDBA及びクーポンデータベースDBBを記憶する領域として利用される。利用者データベースDBAは、後述するスマホPOSサービスの利用者を管理するためのデータベースである。利用者データベースDBAは、スマホPOSサービスの利用者が所持しているクーポンを管理するためのデータを含む。クーポンデータベースDBBは、スマホPOSサービスの提供店舗で使用が可能となるクーポンを管理するためのデータベースである。クーポンデータベースDBBは、複数のクーポンのそれぞれに関して、そのクーポンの適用条件及び提供する特典の内容などを表したデータを含む。
【0015】
通信ユニット14は、通信ネットワーク200を介したデータ通信を行うための通信処理を実行する。通信ユニット14は、例えばインターネット用の既存の通信デバイスを用いることができる。
伝送路15は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0016】
さて、取引処理装置1のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置を用いることができる。そして取引処理装置1の譲渡は一般に、補助記憶ユニット13に取引処理プログラムPRAが記憶され、利用者データベースDBA及びクーポンデータベースDBBが記憶されない状態にて行われる。しかし、取引処理プログラムPRAが補助記憶ユニット13に記憶されない状態、あるいは同種の別バージョンのアプリケーションプログラムが補助記憶ユニット13に記憶された状態のハードウェアと、取引処理プログラムPRAとが個別に譲渡されてもよい。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット13に取引処理プログラムPRAが書き込まれることによって、取引処理装置1が構成されてもよい。取引処理プログラムPRAの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。
【0017】
ユーザ端末2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、タッチパネル24、カメラ25、モバイル通信ユニット26及び伝送路27等を備える。プロセッサ21と、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、タッチパネル24、カメラ25及びモバイル通信ユニット26とは、伝送路27を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23が伝送路27により接続されていることによって、ユーザ端末2を制御するためのコンピュータが構成される。
【0018】
プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び伝送路27の機能の概略は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13及び伝送路15と同等であるので、その説明は省略する。ただし補助記憶ユニット23は、取引処理プログラムPRAに代えて、ユーザインタフェース処理プログラム(以下、UI処理プログラムと称する)PRBを記憶する。UI処理プログラムPRBは、ユーザ端末2を、取引処理装置1による取引処理のためのユーザインタフェースとして動作させるためのプロセッサ21の情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。
【0019】
タッチパネル24は、ユーザ端末2の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。
カメラ25は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
モバイル通信ユニット26は、通信ネットワーク200を介したデータ通信のインタフェースである。モバイル通信ユニット26としては、例えば移動体通信網を介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路27は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0020】
次に以上のように構成された取引処理システム100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理については記載を省略している。
以下の説明のように取引処理システム100により利用者に提供されるサービスがスマホPOSサービスである。なお、ユーザ端末2として、カートに取り付けられた情報通信端末を用いる場合には、当該のサービスはカートPOSサービスと称される場合もある。
【0021】
スマホPOSサービスを利用する利用者に対してクーポンを提供する提供者は、
図1には示されない任意の情報端末を用いて取引処理装置1へとアクセスし、提供するクーポンに関する諸情報を指定する。そしてこれに応じてプロセッサ11は、クーポンデータベースDBBを更新する。
クーポンに関する諸情報は、例えばクーポン識別子、クーポン名、利用期間、利用可能回数、適用条件及び特典などを表す。適用条件は、例えば、「商品コードが1234567890123である商品が3点、取引対象となっている」「商品コードが123456789023である商品及び1111222233334である商品がいずれも取引対象となっている」「先着100名」「任意の商品が1点、取引対象となっている」などとして定められることが想定される。また特典は、「対象商品100円引き」「総額から10%引き」などとして定められることが想定される。ただし、クーポンに関する諸情報として、どのような情報を含むかは、例えば取引処理装置1の設計者などによって任意に定められてよい。またクーポンに関する諸情報の内容は、クーポンの提供者などによって任意に定められてよい。
【0022】
利用者は、スマホPOSサービスを利用するためには、スマホPOSサービスの提供者に対して利用者登録を行う。この利用者登録により、利用者を識別するための識別子(以下、利用者コードと称する)が決定されるとともに、当該利用者がスマホPOSサービスを利用するに当たって必要となる各種の利用者情報を上記の利用者コードに関連付けて表すように利用者データベースDBAが更新される。利用者情報には、該当の利用者が取得済みのクーポンのクーポン識別子が含まれる。また利用者は、スマホPOSサービスを利用するためには、自らが所有するスマートフォン等にUI処理プログラムPRBをインストールして、ユーザ端末2として利用可能としておく。そして利用者は、UI処理プログラムPRBに基づく情報処理(以下、UI処理と称する)を起動した状態のユーザ端末2を持って、スマホPOSサービスの提供対象となっている店舗へと入る。
【0023】
利用者は、ユーザ端末2を操作して、予め定められたチェックイン処理をユーザ端末2と取引処理装置1との間で行わせる。そして利用者はチェックインを完了したならば、店舗内で取引の対象とする商品(以下、取引商品と称する)を選択し、その商品の商品コードをユーザ端末2に入力してゆく。
【0024】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、取引処理プログラムPRAに基づく情報処理によりチェックイン処理を完了すると、取引処理プログラムPRAに基づく登録処理を開始する。登録処理は、利用者により指定される商品を取引商品として登録するための情報処理である。
【0025】
図2、
図3及び
図4は登録処理のフローチャートである。
図2中のACT1としてプロセッサ11は、登録画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。登録画面は、取引商品として登録済みの商品の一覧などを含み、取引商品の登録状況を利用者に認識させるための画面である。プロセッサ11は例えば、取引商品の登録状況を反映した登録画面を表す画面データを生成し、当該画面データに基づく画面表示を行うようにユーザ端末2に対して指示するための指示データを、通信ユニット14からユーザ端末2に宛てて通信ネットワーク200に送出する。
【0026】
画面表示の指示のための指示データが通信ネットワーク200によりユーザ端末2に伝送されると、ユーザ端末2ではモバイル通信ユニット26が当該の指示データを受信する。モバイル通信ユニット26は、指示データを受信すると、その旨をプロセッサ21に通知する。プロセッサ21は、画面表示の指示のための指示データが受信されたならば、UI処理により、その指示データに含まれる画面データが表す画面をタッチパネル24に表示させる。
なお、以降に説明する各種の画面の表示指示の授受は、画面データの内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0027】
図5は登録画面SCAの一例を表す図である。
登録画面SCAは、表示エリアARAに、登録状況を表す画像が配置される。登録画面SCAは、ボタンBUA,BUB,BUCを表す。表示エリアARAに配置される画像は、
図5の例では、「AAAAA」及び「BBBBB」なる商品名で、単価がそれぞれ300円である商品が1つずつ、合計2点が登録済みであり、その参考価格が600円である状態を表している。なお、参考価格とは、全ての取引商品の単価の総和からクーポン適用による値引額を差し引いて求まる金額である。取引商品及び適用するクーポンが変更されないまま決済に進む場合には、この参考価格が決済額となる。また表示エリアARAに配置される画像は、
図5の例では、クーポンの適用による値引額が0円であることを表している。なお、表示エリアARAに配置される画像は、取引商品の登録状況に応じて逐次変化する。プロセッサ11が
図2中のACT1を最初に実行する際には、取引商品はまだ登録されていない。従って、プロセッサ11が
図2中のACT1を最初に実行することでユーザ端末2に送られる画面データが表す登録画面では、表示エリアARAに配置される画像は、各商品の情報を表さず、合計0点、参考価格0円であることを表す画像である。
【0028】
ボタンBUAは、利用者が所持するクーポンの一覧画面の表示指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBUBは、新たな商品のスキャンへの移行指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBUCは、会計開始の指示を受けるためのソフトキーである。なお、登録画面SCA及び後述する各種の画面は、主要な表示オブジェクトのみを図示しており、一部の表示オブジェクトの図示を省略している。
【0029】
プロセッサ21は、登録画面SCAをタッチパネル24に表示させた状態で、登録画面SCAに対する利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、登録画面SCAに対する何らかの操作がなされたならば、その操作内容を通知するための通知データを、モバイル通信ユニット26から取引処理装置1に宛てて通信ネットワーク200へと送出する。なお、取引処理装置1からの指示に応じての各種の画面の表示及び各画面に基づく操作内容の通知は、後述する処理も含めいずれもUI処理にて実行される。
【0030】
操作内容を通知するための通知データが通信ネットワーク200により取引処理装置1に伝送されると、取引処理装置1では通信ユニット14が当該の通知データを受信する。通信ユニット14は、通知データを受信すると、その旨をプロセッサ11に通知する。
なお、以降に説明する各種の画面に関する操作内容の通知の授受は、操作の内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0031】
図2中のACT2としてプロセッサ11は、ユーザ端末2で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は例えば、上記のように操作内容を通知するための通知データを受信したことが通信ユニット14から通知されたならば、操作が行われたとしてYESと判定し、ACT3へと進む。
ACT3としてプロセッサ11は、行われた操作が、スキャンの開始を指定する操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT4へと進む。
ACT4としてプロセッサ11は、行われた操作が、クーポンの一覧画面の表示を指定する操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT5へと進む。
【0032】
ACT5としてプロセッサ11は、行われた操作が、登録画面SCA中のクーポンバッジを指定する操作であったか否かを確認する。なお、クーポンバッジについては後述する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。例えばプロセッサ11は、会計開始の開始を指定する操作がなされたことを確認し、取引商品の代金としての決済額を算出し、当該決済額を決済するための会計処理を起動した上で、登録処理を終了する。また例えばプロセッサ11は、取引中止を指定する操作がなされたことを確認し、取引を中止するための処理を実行後に登録処理を終了する。なお、他処理についての詳細の説明はここでは省略する。
【0033】
利用者は、商品を新たに取引商品として登録する場合は、例えば登録画面SCA上のボタンBUBをタップするなどの、スキャン開始を指定するための予め定められた操作を行う。そしてこの操作がユーザ端末2から取引処理装置1に通知されたならば、プロセッサ11はACT3にてYESと判定し、
図3中のACT11へと進む。
ACT11としてプロセッサ11は、スキャン画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0034】
図6はスキャン画面SCBの一例を表す図である。
スキャン画面SCBは、表示エリアARB及びボタンBUDを含む。表示エリアARBは、カメラ25で得られた画像を表示するためのエリアである。ボタンBUDは、商品コードのスキャンを中止することを利用者が宣言するためのソフトキーである。
【0035】
ユーザ端末2にてプロセッサ21は、スキャン画面SCBを表示するに当たっては、カメラ25を起動し、これによりカメラ25で得られた画像を表示エリアARB内に重畳表示する。プロセッサ21は、スキャン画面SCBに関する何らかの操作が利用者により行われたならば、その操作の内容を後述するように取引処理装置1に通知する。
【0036】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図3中のACT11としてスキャン画面の表示を指示し終えたならば、ACT12へと進む。
ACT12としてプロセッサ11は、ユーザ端末2で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は例えば、ユーザ端末2から操作内容が通知されたならば、操作が行われたとしてYESと判定し、ACT13へと進む。
ACT13としてプロセッサ11は、スキャンがなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT14へと進む。
【0037】
ACT14としてプロセッサ11は、スキャンの中止が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。例えばプロセッサ11は、クーポンの一覧の表示を指定する操作がなされたことを確認し、利用者が所持する全てのクーポンの一覧を表した一覧画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。なお他処理についての詳細の説明はここでは省略する。
【0038】
利用者は、今回のスキャンは行わずに登録画面SCAを表示する状態に戻ることを希望する場合には、ボタンBUDをタップするなどの予め定められた操作によりスキャン中止を指定する。この場合にユーザ端末2にてプロセッサ21は、中止が指定されたことを取引処理装置1に通知する。
このようにしてユーザ端末2から行われる通知に応じて、取引処理装置1にてプロセッサ11は、ACT14にてYESと判定し、
図2中のACT1へと戻り、ユーザ端末2のタッチパネル24の表示画面を登録画面SCAに戻す。
【0039】
利用者は、スキャン画面SCBがタッチパネル24に表示されたならば、取引商品として登録しようとする商品に表示されたバーコードが表示エリアARB内に映り込むようにカメラ25を商品に向ける。プロセッサ21は、カメラ25で得られる画像を解析し、バーコードの読み取りを試みる。そしてプロセッサ21は、バーコードが読み取れたならば、読み取ったバーコードが表すデータ(以下、バーコードデータと称する)の通知を伴って、スキャンが行われたことを取引処理装置1に通知する。
【0040】
このようにしてユーザ端末2から行われる通知に応じて、取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図3中のACT13にてYESと判定してACT15へと進む。
ACT15としてプロセッサ11は、通知されたバーコードデータに基づいて、取引商品とすべき商品を判定する。つまりプロセッサ11は例えば、バーコードデータに含まれる商品コードを抽出し、その商品コードで識別される商品を取引商品とすべき商品として判定する。なお、プロセッサ11は、例えば数値列として直接入力された商品コードのユーザ端末2からの通知を受けて、その商品コードで識別される商品を取引商品とすべき商品として判定するようにしてもよい。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは判定手段として機能する。
【0041】
ACT16としてプロセッサ11は、上記のように判定した商品を取引商品として登録する。プロセッサ11は例えば、メインメモリ12又は補助記憶ユニット13に記憶されている取引データを、ACT15で判定した商品コードを含むように更新する。つまり、取引データに含まれる商品コードにより識別される商品が取引商品となる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは登録手段として機能する。
【0042】
ACT17としてプロセッサ11は、ユーザ端末2の利用者が所有しているクーポンのうちの1つを対象クーポンとして選出する。まずプロセッサ11は例えば、クーポンデータベースDBBに基づき、ユーザ端末2の利用者が所有しているクーポンを判定する。そしてプロセッサ11は例えば、該当のクーポンの中に、ACT16にて取引商品として登録した商品が取引商品に含まれることで適用条件が成立するクーポンが存在するか否かを確認する。プロセッサ11は例えば、該当のクーポンが1つのみ存在するならば、そのクーポンを対象クーポンとして選出する。プロセッサ11は例えば、該当のクーポンが複数存在するならば、それら複数のクーポンのうちで値引額が最大となる1つのクーポンを対象クーポンとして選出する。プロセッサ11は例えば、該当のクーポンが1つも存在しないならば、対象クーポンを選出しない。ただし、ここでの対象クーポンの選出のルールは、例えば取引処理装置1の設計者などにより適宜に定められてよい。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは選出手段として機能する。
【0043】
ACT18としてプロセッサ11は、ACT17で選出した対象クーポンがあるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、ACT17にて対象クーポンを選出できている場合にはYESと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ11は、対象クーポンが手動適用及び自動適用のいずれの対象であるかを確認する。プロセッサ11は例えば、対象クーポンの適用条件に基づいて、予め定められたルールに従って手動適用及び自動適用のいずれの対象であるかを確認する。プロセッサ11は例えば、対象クーポンに関して利用回数制限がある場合には手動適用の対象と判定する。あるいはプロセッサ11は例えば、対象クーポンの適用条件に「先着100名」のような条件が含まれる場合には自動適用の対象と判定する。なお、ここでの確認のためにプロセッサ11が用いるルールは、例えば取引処理装置1の設計者などにより適宜に定められてよい。そしてプロセッサ11は、対象クーポンが手動適用の対象であると判定したならばYESとしてACT20へと進む。
ACT20としてプロセッサ11は、第1の通知画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0044】
図7は第1の通知画面SCCの一例を表す図である。
第1の通知画面SCCは、スキャン画面SCBの前にユーザ端末2にて表示されていた登録画面SCAに重畳してウィンドウWIAを表した画面である。ウィンドウWIAは、表示エリアARCに、対象クーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表す。また第1の通知画面SCCは、ACT16にて取引商品として登録した商品が取引商品に含まれることで適用条件が成立するクーポンが2つ存在している場合の例であって、該当のクーポンのうちの対象クーポンではないクーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を、表示エリアARDに文字列により表している。ACT16にて取引商品として登録した商品が取引商品に含まれることで適用条件が成立するクーポンが3つ以上である場合には、表示エリアARDの上側に別の1つ又は複数の表示エリアが追加され、それぞれ別々のクーポンに関する情報が表される。つまり
図7に表す第1の通知画面SCCは、「100円引きクーポン」なる名称のクーポンが対象クーポンとして選出され、かつ別に「5%引きクーポン」なる名称のクーポンが存在する場合の一例である。ACT16にて取引商品として登録した商品が取引商品に含まれることで適用条件が成立するクーポンが対象クーポンのみである場合は、表示エリアARDは第1の通知画面SCCには含まれない。
ウィンドウWIAには、ボタンBUE,BUFが表される。ボタンBUEは、第1の通知画面SCCの表示を終了することの指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUFは、選択中のクーポンを使用することの指定を受けるためのソフトキーである。
【0045】
利用者は、対象クーポンを使用するならば、そのままボタンBUFをタップするなどの予め定められた操作によってクーポンの使用を指定する。この場合にプロセッサ21は、対象クーポンを指定クーポンとし、当該指定クーポンの使用が指定されたことを取引処理装置1に通知する。利用者は、対象クーポンとは別のクーポンを使用するならば、そのクーポンに関する情報が表されている表示エリアをタップした上で、ボタンBUFをタップするなどの予め定められた操作によってクーポンの使用を指定する。例えば第1の通知画面SCCが
図7に表す状態であるときに、利用者は、「5%引きクーポン」の使用を決定したならば、表示エリアARDをタップしてから、ボタンBUFをタップする。この場合にプロセッサ21は、利用者によりタップされた表示エリアに表された情報に関するクーポンを指定クーポンとし、当該指定クーポンの適用が指定されたことを取引処理装置1に通知する。利用者は、クーポンを適用しないならば、ボタンBUEをタップするなどの予め定められた操作によって不使用を指定する。この場合にプロセッサ21は、不使用が指定されたことを取引処理装置1に通知する。
かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第1の表示手段として機能する。
【0046】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図3中のACT20としての第1の通知画面の表示の指示を終えたならば、ACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ11は、クーポンの使用が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11はクーポンの使用が指定されたことがユーザ端末2から通知されたならばYESと判定し、ACT22へと進む。
【0047】
ACT22としてプロセッサ11は、処理中の取引に関して適用するクーポン(以下、適用クーポンと称する)を設定する。プロセッサ11は例えば、クーポンの使用が指定されたことの通知に際して通知された指定クーポンを識別するクーポン識別子を、メインメモリ12又は補助記憶ユニット13に記憶されている取引データに追加する。これによりプロセッサ11は、取引データに含まれるクーポン識別子で識別されるクーポンを適用クーポンとして管理する。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは決定手段として機能する。
【0048】
一方、プロセッサ11は、ACT19にて対象クーポンが自動適用の対象であると判定したならば、NOとしてACT23へと進む。
ACT23としてプロセッサ11は、第2の通知画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0049】
図8は第2の通知画面SCDの一例を表す図である。
第2の通知画面SCDは、スキャン画面SCBの前にユーザ端末2にて表示されていた登録画面SCAに重畳してウィンドウWIBを表した画面である。ウィンドウWIBは、表示エリアARCに、対象クーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表す。
ウィンドウWIBには、ボタンBUGが表される。ボタンBUGは、第2の通知画面SCDによる通知を確認したことを利用者が宣言するためのソフトキーである。
【0050】
利用者は、対象クーポンが適用されることを確認したならば、ボタンBUGをタップするなどの予め定められた操作によって確認を宣言する。この場合にプロセッサ21は、確認が宣言されたことを取引処理装置1に通知する。
【0051】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図3中のACT23としての第2の通知画面の表示の指示を終えたならば、ACT24へと進む。
ACT24としてプロセッサ11は、確認が宣言されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上述のように確認が宣言されたことが通知されたならばYESと判定してACT22へと進む。そしてプロセッサ11はACT22としては、対象クーポンを適用クーポンに設定する。
【0052】
プロセッサ11は、ACT22を終えたならば、
図1中のACT1に戻る。プロセッサ11は、第1の通知画面SCCに関する操作により不使用が指定されたことがユーザ端末2より前述のように通知されたならば、
図3中のACT21にてNOと判定し、ACT22を実行することなしに、つまり適用クーポンを設定することなしに、
図1中のACT1に戻る。この場合は、今回の取引商品の追加に応じたクーポンの適用は設定されない。
【0053】
プロセッサ11は、
図3中のACT17で対象クーポンを選出することができなかった場合には、ACT18にてNOと判定し、ACT19~ACT24を実行することなしに、
図1中のACT1に戻る。この場合は、今回の取引商品の追加に応じたクーポンの適用は設定されない。
プロセッサ11は、ACT18、ACT21及びACT22のいずれからACT1へと戻った場合にも、新たに表示させる登録画面SCAは、表示エリアARAにその時点での登録状況を表す画像を表すようにする。つまり登録画面SCAは更新される。
【0054】
図9は登録画面SCAの一例を表す図である。
図9に表される登録画面SCAは、
図5に表される登録画面SCAが表示されている状態から「CCCCC」なる商品名で、単価が300円である商品が取引商品として登録され、かつこの取引商品に関して100円引きとなるクーポンが適用クーポンとして設定されたのちにプロセッサ11が
図2中のACT1を実行した場合の一例である。このため、表示エリアARAに表される画像は、
図5に対して「CCCCC」なる商品名の商品に関する情報が追加されていて、合計点数、値引額及び参考価格は、
図5における2点、0円、600円から
図9のように3点、-100円、800円に更新されている。クーポンバッジBAAは、
図9の例では「CCCCC」なる商品名の商品に関連付けられており、当該の商品に関して適用クーポンが設定されていることを利用者に通知するための表示オブジェクトである。
【0055】
図10は登録画面SCAの一例を表す図である。
図10に表される登録画面SCAは、
図9に表される登録画面SCAが表示されている状態から、さらに「DDDDD」なる商品名で、単価が300円である商品と、「EEEEE」なる商品名で、単価が300円である商品とが取引商品としてそれぞれ登録されたのちにプロセッサ11が
図2中のACT1を実行した場合の一例である。このため、表示エリアARAに表される画像は、
図9に対して「DDDDD」なる商品名の商品と、「EEEEE」なる商品名の商品とに関する情報が追加されていて、合計点数、値引額及び参考価格は、
図9における3点、-100円、800円から
図10のように5点、-100円、1400円に更新されている。また
図10の例は、「DDDDD」なる商品名の商品に関して適用可能なクーポンがあるものの、そのクーポンが適用クーポンには設定されていない場合である。このため、「DDDDD」なる商品名の商品に関連付けて、未適用のクーポンがあることを通知するためのクーポンバッジBABが表されている。
【0056】
利用者は、前述の第1の通知画面SCCの表示中にはクーポンの適用を見送ったものの、改めてクーポンの適用を検討したい場合には、登録画面SCA中のボタンBUAをタップするなどの予め定められた操作により一覧表示を指定する。この場合にプロセッサ21は、一覧表示が指定されたことを取引処理装置1に通知する。
【0057】
当該の通知を取引処理装置1が受けるとき、プロセッサ11は
図2中のACT2の待ち受け状態にある。そしてプロセッサ11は、ACT2にてYES、ACT3にてNO、ACT4にてYESとそれぞれ判定し、
図4中のACT31へと進む。
ACT31としてプロセッサ11は、利用者が所持しているクーポンの中から、現状での取引商品の登録状況において適用可能なクーポン(以下、適用可能クーポンと称する)を選出する。まずプロセッサ11は例えば、クーポンデータベースDBBに基づき、ユーザ端末2の利用者が所有しているクーポンを判定する。そしてプロセッサ11は例えば、該当のクーポンのそれぞれに関して、現状の登録状況で適用条件が満たされるか否かを確認し、満たされるならば適用可能クーポンとする。プロセッサ11は例えば、クーポンが、特定の対象商品の買い上げを適用条件とし、かつ対象商品が取引商品に含まれるならば、当該のクーポンを適用可能クーポンとする。プロセッサ11は例えば、クーポンが、複数の対象商品の双方の買い上げを適用条件とし、かつそれら複数の対象商品がいずれも取引商品に含まれるならば、当該のクーポンを適用可能クーポンとする。プロセッサ11は例えば、適用条件が満たされるクーポンが1つも存在しないならば、適用可能クーポンを選出しない。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第1の絞り込み手段として機能する。
ACT32としてプロセッサ11は、一覧画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0058】
図11は一覧画面SCEの一例を表す図である。
一覧画面SCEは、適用可能クーポンのそれぞれに関する情報を、それぞれ個別の表示エリアAREに表す。また一覧画面SCEは、ボタンBUHを表す。一覧画面SCEは、各表示エリアARE内に、ボタンBUI又はボタンBUJを表す。ボタンBUIは、適用クーポンに設定済みとなっているクーポンに関する情報を表した表示エリアAREに表される。ボタンBUIは、同じ表示エリアAREに表された情報に関するクーポンが適用クーポンに設定済みであることを利用者に通知するための表示オブジェクトである。ボタンBUIは、同じ表示エリアAREに表された情報に関するクーポンを適用クーポンから除外することを利用者が指定するためのソフトキーである。ボタンBUJは、適用クーポンとして設定されていないクーポンに関する情報を表した表示エリアAREに表される。ボタンBUJは、同じ表示エリアAREに表された情報に関するクーポンが適用クーポンとして設定されていないことを利用者に通知するための表示オブジェクトである。ボタンBUJは、同じ表示エリアAREに表された情報に関するクーポンを適用クーポンに設定することを利用者が指定するためのソフトキーである。ボタンBUHは、一覧画面SCEの表示を終了することを利用者が指定するためのソフトキーである。
かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第2の表示手段として機能する。
【0059】
ユーザ端末2にてプロセッサ21は、上記の指示に応じて一覧画面SCEをタッチパネル24に表示させる。そしてプロセッサ21は、一覧画面SCEに関する何らかの操作が利用者により行われたならば、その操作の内容を後述するように取引処理装置1に通知する。
【0060】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図4中のACT32として一覧画面の表示を指示し終えたならば、ACT33へと進む。
ACT33としてプロセッサ11は、ユーザ端末2で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は例えば、ユーザ端末2から操作内容が通知されたならば、操作が行われたとしてYESと判定し、ACT34へと進む。
ACT34としてプロセッサ11は、クーポン適用に関する変更が指定されたことが通知されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT35へと進む。
ACT35としてプロセッサ11は、一覧画面SCEの表示の終了が指定されたか否かを確認する。
【0061】
利用者は、一覧画面SCEの表示を終了して登録画面SCAを表示する状態に戻ることを希望する場合には、ボタンBUHをタップするなどの予め定められた操作により表示の終了を指定する。これに応じて、ユーザ端末2にてプロセッサ21は、表示の終了が指定されたことを取引処理装置1に通知する。この通知を受けてプロセッサ11は、
図4中のACT35にてYESと判定し、
図2中のACT1へと戻り、ユーザ端末2のタッチパネル24の表示画面を登録画面SCAに戻す。
【0062】
プロセッサ11は、ユーザ端末2からの通知が表示の終了ではない場合には、ACT35にてNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。例えばプロセッサ11は、一覧画面SCEに表すクーポンに関する絞込条件の変更を指定する操作がなされたことを確認し、新たな絞込条件の指定を受けて、一覧画面SCEを更新する。なお他処理についての詳細の説明はここでは省略する。
【0063】
利用者は、一覧画面SCEに表された適用可能クーポンのいずれかについての使用/不使用を変更したいならば、該当の適用可能クーポンに関する情報が表されている表示エリアARE内に表されたボタンBUI又はボタンBUJをタップする。つまり、例えば一覧画面SCEが
図11に表される状態である場合に利用者は、「100円引きクーポン」の適用を取り止めたいと考えるならば、
図11に表されているボタンBUIをタップする。また利用者は、「10%引きクーポン」を適用したいと考えるならば、
図11に表されているボタンBUJをタップする。
【0064】
このような操作がユーザ端末2のプロセッサ21により取引処理装置1へと通知されたならば、取引処理装置1にてプロセッサ11は
図4中のACT33にてYESと判定したのち、変更の指定がなされたとしてACT34にてYESと判定し、ACT36へと進む。
ACT36としてプロセッサ11は、適用可能クーポンの適用が指定されたのか否かを確認する。プロセッサ11は、ボタンBUJがタップされたことが通知されたのならば適用の指定であるとしてYESと判定し、ACT37へと進む。
【0065】
ACT37としてプロセッサ11は、指定された適用可能クーポンの適用により適用クーポンの解除が必要となるか否かを確認する。プロセッサ11は例えば、既に適用クーポンとされているクーポンのうちに、指定された適用可能クーポンを適用することに応じて適用を解除する必要のあるクーポンが有るか否かを確認する。例えば、同じ商品の買い上げを適用条件とする「100円引きクーポン」及び「5%引きクーポン」を利用者がいずれも所持しており、これら「100円引きクーポン」及び「5%引きクーポン」が併用不可とされている場合に、「100円引きクーポン」が適用クーポンとなっている状況で「5%引きクーポン」を適用するならば、「100円引きクーポン」を適用クーポンから解除する必要がある。プロセッサ11は、このように適用クーポンの解除が必要な状況であるならばYESと判定し、ACT38へと進む。
ACT38としてプロセッサ11は、第1の変更画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0066】
図12は第1の変更画面SCFの一例を表す図である。
第1の変更画面SCFは、ユーザ端末2にて直前に表示されていた一覧画面SCEに重畳してウィンドウWICを表した画面である。ウィンドウWICは、表示エリアARFに、新たに適用が指定された適用可能クーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表す。ウィンドウWICは、表示エリアARGに、指定されたクーポンを適用することにより適用されなくなるクーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表す。
ウィンドウWICには、ボタンBUI,BUJが表される。ボタンBUIは、クーポンを変更することの指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBUJは、クーポンを変更しないことの指定を受けるためのソフトキーである。
【0067】
利用者は、新たに適用されるクーポンの内容と、そのクーポンの適用により解除されるクーポンの内容とを第1の変更画面SCFから確認した上で、適用するクーポンを変更するか否かを決定し、ボタンBUI,BUJのいずれかをタップするなどの予め定められた操作によって変更するか否かを指定する。
【0068】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図4中のACT38としての第1の変更画面の表示の指示を終えたならば、ACT39へと進む。
ACT39としてプロセッサ11は、変更が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、上記のように変更することを指定するべく行われた操作がユーザ端末2のプロセッサ21により取引処理装置1へと通知されたならば、YESと判定してACT40へと進む。
【0069】
ACT40としてプロセッサは、指定に応じて適用クーポンを更新する。プロセッサ11は例えば、指定された適用可能クーポンを適用クーポンに設定するとともに、ACT37にて適用クーポンから解除する必要があると判定した適用クーポンを解除する。そしてプロセッサ11はこののち、
図2中のACT1に戻り、適用クーポンの更新結果を反映するべく更新した登録画面SCAをユーザ端末2に表示させる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第1の変更手段として機能する。
【0070】
なお、プロセッサ11は、上記のように変更しないことを指定するべく行われた操作がユーザ端末2のプロセッサ21により取引処理装置1へと通知されたならば、
図4中のACT39にてNOと判定し、ACT40を行うことなしに
図2中のACT1に戻る。この場合にプロセッサ11は、ACT1においては、一覧画面の表示前に表示させていた登録画面をユーザ端末2に再度表示させることになる。
【0071】
さてプロセッサ11は、指定された適用可能クーポンの適用により適用クーポンの解除が必要とならないならば、
図4中のACT37にてNOと判定し、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ11は、指定された適用可能クーポンを適用クーポンとして設定する。
ACT42としてプロセッサ11は、第2の変更画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。
【0072】
図13は第2の変更画面SCGの一例を表す図である。
第2の変更画面SCGは、ユーザ端末2にて直前に表示されていた一覧画面SCEに重畳してウィンドウWIDを表した画面である。ウィンドウWIDは、表示エリアARHに、新たに適用が指定された適用可能クーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表す。
ウィンドウWIDには、ボタンBUKが表される。ボタンBUKは、表示エリアARHに表されたクーポンが適用クーポンに設定されたことを確認した旨を利用者が宣言するためのソフトキーである。
利用者は、第2の変更画面SCGを確認した上で、ボタンBUKをタップするなどの予め定められた操作によって確認を宣言する。
【0073】
さてプロセッサ11は、一覧画面SCEにおけるボタンBUIが利用者によりタップされたことがユーザ端末2から通知されたのならば、
図4中のACT36にて適用の指定ではないとしてNOと判定し、ACT43へと進む。
ACT43としてプロセッサ11は、指定された適用可能クーポンを適用クーポンから除外する。プロセッサ11は例えば、該当のクーポンを識別するクーポン識別子を取引データから削除する。
【0074】
ACT44としてプロセッサ11は、第3の変更画面の表示をユーザ端末2に対して指示する。第3の変更画面は、例えば第2の変更画面SCGと同様なレイアウトの画面であり、クーポンが適用されなくなったことを利用者に認識させるように一部変更した画面である。
利用者は、第3の変更画面を確認した上で、ボタンBUKに相当するボタンをタップするなどの予め定められた操作によって確認したことを宣言する。
【0075】
取引処理装置1にてプロセッサ11は、
図4中のACT42としての第2の変更画面SCGの表示の指示、またはACT44としての第3の変更画面の表示の指示を終えたならば、いずれの場合もACT45へと進む。
ACT45としてプロセッサ11は、確認操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上記のように確認を宣言する操作が行われたことがユーザ端末2から通知されたならばYESと判定する。そしてこの場合にプロセッサ11は、
図2中のACT1に戻り、適用クーポンの変更結果を反映するべく更新した登録画面SCAをユーザ端末2に表示させる。
【0076】
図14は登録画面SCAの一例を表す図である。
図14に表される登録画面SCAは、
図10に表される登録画面SCAが表示されている状態から、「CCCCC」なる商品名の商品に関する適用クーポンが、「100円引きクーポン」から「5%引きクーポン」に変更されたのちにプロセッサ11が
図2中のACT1を実行した場合の一例である。このため、表示エリアARAに表される画像は、
図10に対して「CCCCC」なる商品名の商品に関する値引額及び価格が-15円及び285円に変更され、これに伴ってトータルの値引額及び参考価格が5点、-15円、1485円に更新されている。
【0077】
図15は登録画面SCAの一例を表す図である。
図15に表される登録画面SCAは、
図10に表される登録画面SCAが表示されている状態から、「DDDDD」なる商品名の商品に関する「10%引きクーポン」が適用クーポンに追加されたのちにプロセッサ11が
図2中のACT1を実行した場合の一例である。このため、表示エリアARAに表される画像は、
図10に対して「DDDDD」なる商品名の商品に関する値引額及び価格が-30円及び270円に変更され、これに伴ってトータルの値引額及び参考価格が5点、-130円、1370円に更新されている。そして「DDDDD」なる商品名の商品に関連付けて表されていたクーポンバッジBABはクーポンバッジBAAに置き換えられている。
【0078】
利用者は、取引商品として登録済みの商品のいずれかに関するクーポンの適用に関する設定を変更したい場合には、該当の取引商品に関連付けて表されているクーポンバッジBAA,BABのいずれかをタップする。このような操作に応じてユーザ端末2にてプロセッサ21は、クーポンバッジBAA,BABが指定されたことを取引処理装置1に通知する。プロセッサ21は、この通知のための通知データには、タップされたクーポンバッジBAA,BABが関連付けられている商品の商品コードを含める。
【0079】
当該の通知を取引処理装置1が受けるとき、プロセッサ11は
図2中のACT2の待ち受け状態にある。そしてプロセッサ11は、ACT2にてYES、ACT3にてNO、ACT4にてNO、ACT5にてYESとそれぞれ判定し、ACT6へと進む。
ACT6としてプロセッサ11は、ユーザ端末2の利用者が所有しているクーポンの中から、通知された商品コードの商品が取引商品に含まれていることを適用条件とする全てのクーポンを対象クーポンとして選出する。そしてプロセッサ11はこののち、
図3中のACT20へと進む。そしてプロセッサ11は、ACT20以降の処理を前述と同様に実行する。つまりプロセッサ11はACT20では、ACT6で選出した1つ又は複数の対象クーポンがどのようなクーポンであるかを利用者に認識させるための情報を文字列により表した1つ又は複数の表示エリアを並べて表したウィンドウWICを含んだ第1の変更画面SCFの表示をユーザ端末2に指示する。かくしてこの指示に応じてユーザ端末2で表示される第1の変更画面SCFには、タップされたクーポンバッジBAA,BABが関連付けられている商品に関するものに絞り込んだクーポンの一覧が表されることになる。さらに、ACT21を経てACT22が実行されれば、適用クーポンが変更されることになる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは第2の絞り込み手段、第3の表示手段及び第2の変更手段として機能する。
【0080】
以上のような取引処理システム100により、次のような種々の効果が達成される。
利用者は、第1の通知画面SCCに基づき、新たな取引商品の追加により使用が可能となるクーポンがあることを容易に認識できる。そして利用者は、該当のクーポンを使用するか否かを、第1の通知画面SCCに関する操作により容易に指定できる。かくして利用者は、クーポンを簡易に使用することが可能となる。
【0081】
利用者は、第1の通知画面SCCに基づき、新たな取引商品の追加により複数のクーポンの使用が可能となることを容易に認識できる。そして利用者は、該当の複数のクーポンのうちのいずれかを使用する場合には、使用するクーポンを第1の通知画面SCCに関する操作により容易に指定できる。なお、複数のクーポンを表した第1の通知画面SCCが表示されるとき、初期状態としては、複数のクーポンのうちで最も値引額が大きくなるクーポンが使用するクーポンの候補として定められる。従って、該当のクーポンの使用を利用者が決定する場合には、利用者は複数のクーポンのうちの1つを指定する操作を行う必要がない。
【0082】
利用者は、第2の通知画面SCDに基づき、新たな取引商品の追加により使用が可能となるクーポンが自動的に適用されたことを容易に認識できる。
【0083】
利用者は、一覧の表示を指定することで、現状の取引商品の登録状況において使用可能なクーポンのみに絞り込んで表した一覧画面SCEに基づいて、第1の通知画面SCCに関する指定により設定されたクーポンの適用/不適用の変更を行うことができる。
【0084】
利用者は、取引商品のうちの1つに関連付けられたクーポンバッジBAA,BABをタップすることで、該当の1つの取引商品を含むことを条件として使用可能となるクーポンに絞り込んで表した一覧画面SCEに基づいて、第1の通知画面SCCに関する指定により設定されたクーポンの適用/不適用の変更を行うことができる。
【0085】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
全てのクーポンを手動適用の対象とし、プロセッサ11は
図3中のACT18でYESと判定したならばACT20へと進み、ACT19、ACT23及びACT24を行わないようにしてもよい。
【0086】
取引処理装置1にてプロセッサ11が行っている処理の一部を、ユーザ端末2にてプロセッサ21が実行してもよい。例えば取引データは、メインメモリ22又は補助記憶ユニット23に保存し、その更新はプロセッサ21が行ってもよい。この場合、登録手段は、プロセッサ21による情報処理により実現されることになる。
【0087】
情報処理によりプロセッサ11が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1…取引処理装置、2…ユーザ端末、11,21…プロセッサ、12,22…メインメモリ、13,23…補助記憶ユニット、14…通信ユニット、15,27…伝送路、24…タッチパネル、25…カメラ、26…モバイル通信ユニット、100…取引処理システム、200…通信ネットワーク。