(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178841
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】釣り用ルアー
(51)【国際特許分類】
A01K 85/16 20060101AFI20231211BHJP
A01K 85/00 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K85/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091778
(22)【出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】598015095
【氏名又は名称】株式会社 デュオ
(74)【代理人】
【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
(74)【代理人】
【識別番号】100217168
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】安達 政弘
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307AA01
2B307BA42
2B307BA44
2B307BA46
2B307BA70
(57)【要約】
【課題】比重且つ常磁性の素材、例えばタングステン等のウェイトを適用した場合であっても、これを特殊仕様とせずに用いることができるようにすると共に、ウェイトの保持をシンプルな構成の下に適切なものとした釣り用ルアーを開発することを課題とした。
【解決手段】魚体を模したルアーボディ10内に、前後方向に移動自在のウェイト13を具えた釣り用ルアー1であって、前記ルアーボディ10におけるウェイト13の移動空間12に、前方移動したウェイト13を緩保持できる保持片Kを具えるものであり、この保持片Kは、磁石片15と、この磁石片15の前方と周胴部とを覆い、後方を開放した遮蔽キャップ14とを具え、一方、前記ウェイトは13、不可避的に強磁性体を含む、高比重且つ常磁性の素材によって形成され、前記保持片Kを構成する磁石片15にウェイト13が緩保持状態に磁着されることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚体を模したルアーボディ内に、前後方向に移動自在のウェイトを具えた釣り用ルアーであって、
前記ルアーボディ内におけるウェイトの移動空間に、前方移動したウェイトを緩保持できる保持片を具えるものであり、
この保持片は、磁石片と、
この磁石片の前方と周胴部とを覆い、後方を開放した遮蔽キャップとを具え、
一方、前記ウェイトは、不可避的に強磁性体を含む、高比重且つ常磁性の素材によって形成され、
前記保持片を構成する磁石片にウェイトが緩保持状態に磁着されることを特徴とする釣り用ルアー。
【請求項2】
前記ウェイトは、ウェイト芯孔を具え、
一方、ルアーボディの移動空間には、その長手方向に添ってガイド芯線が設けられ、
前記ウェイトは、ウェイト芯孔においてガイド芯線に移動自在に支持されていることを特徴とする請求項1記載の釣り用ルアー。
【請求項3】
前記磁石片は、ネオジム磁石が適用されていることを特徴とする請求項1または2いずれか記載の釣り用ルアー。
【請求項4】
前記ウェイトは、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金が適用されていることを特徴とする請求項1、2または3いずれか記載の釣り用ルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は釣り用のルアーに関するものであって、特にルアーを投げ込むキャスティング時と着水後のリトリービング時とにおいて、それぞれ異なるルアーの重心位置を設定できるようにした釣り用ルアーの改良に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般に魚体を模したルアーは、頭部付近にラインが接続されると共に、腹部下方や尾部近くに複数のフックが設けられており、更に潜行するタイプのものや、左右に小刻みに揺動するタイプのものにあっては、水流を受けてこれら動作を生起させるために、頭部下方に、前下がり状に張り出すリップが設けられている。
【0003】
このようなルアーは、潜行時には幾分前下がりの水中姿勢を取るため、その重心は、前方寄りに位置することが好ましい。
一方、キャスティング時には、姿勢を安定させて飛距離を稼ぐために、重心は後方寄り(尾部寄り)に位置することが好ましい。
【0004】
このためそれぞれ好ましい重心位置を設定できるよう、ウェイトをルアーボディ内で移動できるようにし、キャスト時にはウェイトを後方寄り(尾部寄り)に位置させるとともに、リトリーブ時にはウェイトを前方に保持できるような工夫が多く提案されている。
最も基本的には、ルアーボディ前方に、着水後ウェイトを位置させておくことができるような凹溝部を設けたり、ウェイトとして鋼球等の磁性体を用いて、これを前方寄りに磁力保持する磁石片を配することが行われている(例えば特許文献1、2参照)。
【0005】
このうちウェイトを磁力保持するものについては、その保持が確実になされる一方、ウェイト素材は鋼球等の強磁性体のものに限られてしまう。このため一定のおもり効果を得ようとすると、他の高比重金属(多くは磁着しない常磁性)を用いる場合に比べ、大径寸法とならざるを得ず、それに伴いルアー形状の設計にあたっても限界乃至は制約が生じていた。
【0006】
また、大径寸法とされた鋼球等の強磁性体を磁着するための磁石は、当然ながらより強い磁力が要求されるため、この磁石の磁力は広範に及ぶこととなり、更に鋼球等の強磁性体が磁石に磁着されると、この強磁性体も磁化するため、結果的に磁石の磁力は更に広範に及ぶこととなる。
このため磁石乃至鋼球等の強磁性体に、ルアーボディを介してフックが磁着されてしまうことがあり、この場合、ルアーは所望の水中姿勢を取ることができなくなり、釣果の低下を招いてしまうこととなる。
【0007】
もちろんこのような問題を認識して、タングステン等の高比重且つ常磁性の金属材料を適用しながらも、ウェイトの表面を磁性金属で被覆して、磁力によるウェイト保持を行うとい試みもあった(例えば特許文献3参照)。
しかしながらこのような特殊仕様のウェイトについては生産コストも高いうえ、そもそも製造自体生産設備等の関係で対応できない場合があった。
更にこの先行技術にあっては、磁力によるウェイトの保持を図る必要に応じてウェイトを後方に移動できるよう、その保持は緩保持状態としておかなければならず、そのため磁力による吸着力を制限するスペーサ等を別途必要としている。
【0008】
このように従来は、タングステン等、高比重且つ常磁性の素材から成るウェイトを磁着保持するにあたっては、ウェイトに別途金属を付加するという技術思想のもと、製品開発が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4472834号公報
【特許文献2】特許第3299184号公報
【特許文献3】特開2005-287359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、高比重且つ常磁性の素材、例えばタングステン等のウェイトを適用した場合であっても、これを特殊仕様とせずに用いることができるようにすると共に、ウェイトの保持をシンプルな構成の下に適切なものとした釣り用ルアーを開発することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち請求項1記載の釣り用ルアーは、魚体を模したルアーボディ内に、前後方向に移動自在のウェイトを具えた釣り用ルアーであって、前記ルアーボディ内におけるウェイトの移動空間に、前方移動したウェイトを緩保持できる保持片を具えるものであり、この保持片は、磁石片と、この磁石片の前方と周胴部とを覆い、後方を開放した遮蔽キャップとを具え、一方、前記ウェイトは、不可避的に強磁性体を含む、高比重且つ常磁性の素材によって形成され、 前記保持片を構成する磁石片にウェイトが緩保持状態に磁着されることを特徴として成るものである。
【0012】
また請求項2記載の釣り用ルアーは、前記要件に加え、前記ウェイトは、ウェイト芯孔を具え、一方、ルアーボディの移動空間には、その長手方向に添ってガイド芯線が設けられ、前記ウェイトは、ウェイト芯孔においてガイド芯線に移動自在に支持されていることを特徴として成るものである。
【0013】
また請求項3記載の釣り用ルアーは、前記要件に加え、前記磁石片は、ネオジム磁石が適用されていることを特徴として成るものである。
【0014】
また請求項4記載の釣り用ルアーは、前記要件に加え、前記ウェイトは、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金が適用されていることを特徴として成るものである。
そしてこれら各請求項記載の要件を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0015】
まず請求項1記載の発明によれば、ウェイトは、不可避的に強磁性体を含む、高比重且つ常磁性の素材によって形成されるため、僅かに含まれる強磁性体を磁着させることにより、ルアーの重心を、リップの作用による潜行や揺動を生起させるのに好適な位置に緩保持することができる。
またウェイトを緩保持する保持片は、磁石片と、この磁石片の前方と周胴部とを覆い、後方を開放した遮蔽キャップとを具えて成るものであり、このものがルアーボディにおける移動空間内に設置された状態では、磁力線がルアーボディ外に及ばないため、フックが磁着してしまう事態を回避することができる。
【0016】
また請求項2記載の発明によれば、ウェイトと、他部材との摺擦面積を極めて小さくすることができ、これら部材の耐久性を向上することができるとともに、ウェイトの移動を円滑に行うことができる。
【0017】
また請求項3載の発明によれば、磁石片の磁力を十分なものとし、不可避的に強磁性体が含まれるウェイトを磁着させることができる。
【0018】
また請求項4記載の発明によれば、ウェイトを、一定のおもり効果が得られながらも大型化を招いてしまうことなく、且つ保持片に磁着することができるものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の釣り用ルアーを一部破断して示す側面図並びに正面図である。
【
図2】保持片及びウェイトとその周辺部材を示す斜視図(a)、保持片を示す背面図(b)及び縦断側面図(c)、及び磁石片単体での磁力線の様子を示す縦断側面図(d)である。
【
図3】ウェイトの移動の様子を段階的に示す側面図である。
【
図4】キャストされた釣り用ルアーの飛翔痔の状態を一部破断して示す側面図(a)、着水時の状態を一部破断して示す側面図(b)、リトリーブ開始時の状態を一部破断して示す側面図(c)、リトリーブ定常時の状態を一部破断して示す側面図(e)である。
【
図5】移動空間の形態を異ならせた釣り用ルアーを一部破断して示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態は以下述べる実施例を好ましい実施の形態の一例とすると共に、本発明の技術思想の中において種々の改変例をも含むものである。
【実施例0021】
以下本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
図中符号1は本発明の釣り用ルアーであって、このものは小魚を模した外形形状を具え、一例として腹部及び尾部近くに設けられたフックアイ18にフックHを取付けて構成されている。
更に具体的には、釣り用ルアー1は
図1に示すように、その構成部材として樹脂製のルアーボディ10を具えるものであり、このものは多くは
図1(b)に示すように、正面視で左右に分割されたボディ要素10a、ボディ要素10bをいわゆる最中合わせ状に組合わせて構成されるものである。
【0022】
またこの実施例で示すルアーボディ10の頭部には、ラインアイ19が設けられるとともに、リップ11が下方前方に斜めに向かうように前下がり状に張り出すように形成されている。なお釣り用ルアー1の仕様によっては、リップ11が形成されていないルアーボディ10の形態を採るようにしてもよい。
ここで前方乃至は後方とは、魚体を模したルアーボディ10の頭部側を前方、尾部側を後方とする。
【0023】
更にルアーボディ10の内部には、空洞状の移動空間12が形成されるものであり、この移動空間12内をウェイト13がルアーボディ10の長手方向に添って移動できるように構成されている。
そしてこの移動空間12の前方側、一例としてルアーボディ10の胸鰭乃至腹鰭に相当する部位の内部には、前方移動したウェイト13を緩保持できる保持片Kが具えられるものであり、この保持片Kは、詳しくは後述するが、磁石片15と遮蔽キャップ14とを具えて構成されるものである。
【0024】
また
図1、
図4に示す実施例では、前記移動空間12内にガイド芯線12Aが長手方向に添うに設けられ、ウェイト13の芯部に設けられたウェイト芯孔13Aがガイド芯線12Aに貫かれるように支持され、このガイド芯線12Aを案内として、ウェイト13が滑走自在に移動できるように構成されている。
勿論ウェイト13の移動にあたっては、必ずしもガイド芯線12Aとウェイト芯孔13Aとの組み合わせ構造に限定されるものではなく、
図5に示すように単なるトンネル状の移動空間12としても元より差し支えない。
なおガイド芯線12Aもしくは移動空間12の後端部には、適宜のゴム素材等の弾性体から成るクッションCが具えられる。
またルアーボディ10への保持片K、ガイド芯線12A及びクッションCの組み付けは、一例として移動空間12にリブを設け、このリブによってこれらの部材の位置決めと保持を行うようにした。
【0025】
またこの実施例では、前記磁石片15を、一例として軟磁性素材で形成された遮
蔽キャップ14に内包させることにより、いわゆるキャップ磁石を構成するようにした。この遮蔽キャップ14の形状は
図2に示すように、磁石片15の前方側と周胴部とを覆い、後方側を開放した状態とするものであり、その内側に磁石片15の前方側を磁着させて内包状態とするものである。そしてこの状態で
図2(b)に示すように、遮蔽キャップ14の内周部と、磁石片15の外周部との間に僅かな間隙Pが形成されるように寸法設定される。そしてこのような構成が採られることにより、
図2(c)に示すように、露出した磁石片15の後端面と、遮蔽キャップ14の後端面との間の狭い範囲に、磁力線(N極からS極に向かう)が集中するため、
図2(d)に示すに単体時時の磁石片15と比べて3~4倍の吸着力が得られるものである。なお磁石片15の中心部には磁石片芯孔15Aが形成される。
【0026】
ここで本発明の釣り用ルアー1の主要部材の素材について説明する。
まず前記磁石片15としては、一例として、フェライト磁石の10倍以上の磁力を持つ希土類磁石が適用されるものであり、特に比較的安価で磁力が強いネオジム磁石が採用される。なお、価格面等での制限が無ければ、ネオジム磁石の次に強い磁力のサマリウムコバルト磁石等、他の希土類磁石を採用してもよい。
また前記遮蔽キャップ14は、保磁力が小さく透磁率の値が大きい軟磁性体を素材として形成されるものであり、一例として鉄や、主成分を鉄とする合金(ケイ素鋼、パーマロイ、センダスト、パーメンジュール等)が採用される。
【0027】
更に前記ウェイト13は、不可避的に強磁性体を含む、高比重の素材によって形成されるものであり、一例として、タングステンが採用される。
なおタングステンは、高純度(99.999%以上)のものは磁石片15を近づけると僅かに磁性を示すものの、磁着されることはない常磁性を呈するものである。
しかしながら、工業的に得られる通常のタングステンの純度は99.95~99.99%であり、強磁性体(軟磁性体)である鉄や、アルカリ金属、放射性元素等が不可避的に含まれるため、磁力が強い希土類磁石等には磁着されるものである。
なお前記ウェイト13の素材としては、不可避的に強磁性体を含むものの他、タングステンを主成分とし、ニッケル、銅、鉄等をバインダとしたタングステン基焼結合金を用いることもできる。
【0028】
そしてこれら部材をこの様な素材により構成することにより、ウェイト13は保持片Kに磁着され、このものに緩保持されることとなる。
なおここで「緩保持」と表現したのは、詳しくは後述するが、キャスト時には保持片Kによるウェイト13の保持を解き、ウェイト13を移動空間12内の後方寄り(尾部寄り)に位置させるための操作を、僅かなロッドアクションで、あるいは一連のキャスティング動作の中で行うことができるように、強固な保持状態とすることなく、緩やかな保持状態が採られるためである。
【0029】
本発明の釣り用ルアー1は以上述べたような構成を有するものであり、ラインLの先端に結び付けられたスイベルSをラインアイ19に係止して用いられるものであり、次のように作用してキャスティング時あるいはリトリービング時のそれぞれに適した重心Gの位置を得ることができる。
【0030】
まずアングラーがキャスティング動作に入る前の段階においては、ウェイト13が
図3(a)に示すように移動空間12の後端に位置した状態、あるいは
図3(c)に示すように中心寄りの保持片Kに緩保持されている状態いずれの状態であっても構わない。
そしてウェイト13が保持片Kに緩保持されている状態であっても、続くキャスティング動作による遠心作用により、あるいはラインアイ19側を上にしてラインLによって宙吊り状態の釣り用ルアー1に僅かなロッドアクションにより振動を与えることにより、ウェイト13が移動空間12の後端に位置した状態が得られる。
【0031】
このようにしてキャストされた釣り用ルアー1は、
図4(a)に示すように、尾部側を前方に向けながら飛翔するものであり、この際、重心Gが尾部側に位置しているため、飛翔姿勢が安定し、所望の十分な飛翔距離が得られることとなる。
【0032】
やがて釣り用ルアー1は
図4(b)に示すように着水することとなるが、このとき重心Gが尾部側に位置しているため、尾部側を水中に没した状態で浮かぶこととなる。もちろん仕様によっては浮かぶことなく、ゆっくりと水中に没入するものもあるが、いずれにせよこの時点での釣り用ルアー1は尾部側を下方に向けた状態となっている、
【0033】
次いでアングラーはリトリービング動作を開始するものであり、リールを巻くことによりラインLが巻かれ、釣り用ルアー1は引き寄せられる。このとき
図4(c)に示すように、リップ11の作用により釣り用ルアー1は前下がり状態の姿勢を取るようになる。その結果、尾部側に存在していたウェイト13は移動空間12内を移動して、
図3(b)に示すように保持片K側に移動してゆく。
【0034】
やがて
図4(d)、
図3(c)に示すように、ウェイト13が保持片Kに近づくと、ウェイト13に含まれる強磁性体(軟磁性体)が強い磁力のネオジム磁石に励磁される。この結果、ウェイト13は保持片Kに磁着、緩保持されるものであり、釣り用ルアー1の重心Gが、ルアーボディ10の長手方向中央から頭部寄りの部位に位置しているため、幾分か前下がり状態の姿勢を維持することとなる。
【0035】
その後、アングラ―はリトリーブと併せてトゥイッチ、ジャーク等のロッドアクションを加えるものであり、釣り用ルアー1は急激な方向転換や速度変化を繰り返すこととなるが、ウェイト13の保持片Kへの緩保持状態が維持され、重心Gの位置も保たれる。
因みに想定外の速度変化が生じる等して、保持片Kによるウェイト13の緩保持状態が解除されてしまったとしても、アングラ―のロッドアクションに伴うリップ11の作用により、釣り用ルアー1は潜行して前下がり状態の姿勢を取るため、すぐに保持片Kによるウェイト13の緩保持状態が回復されることとなる。
【0036】
なお前記保持片Kは、露出した磁石片15の後端面と、遮蔽キャップ14の後端面との間の狭い範囲に磁力線(N極からS極に向かう)が集中しているため、このものがルアーボディ10における移動空間12内に設置された状態では、磁力線がルアーボディ10外に及ばないため、フックHがルアーボディ10を介して保持片Kに磁着してしまう事態を回避することができ、より良い釣果が期待されるものである。