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特開2023-178933環境広告の管理システム及び管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178933
(43)【公開日】2023-12-18
(54)【発明の名称】環境広告の管理システム及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20231211BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022182105
(22)【出願日】2022-11-14
(62)【分割の表示】P 2022091834の分割
【原出願日】2022-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】516132541
【氏名又は名称】es株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】522223992
【氏名又は名称】杉山 孔太
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(74)【代理人】
【識別番号】100225347
【弁理士】
【氏名又は名称】鬼澤 正徳
(72)【発明者】
【氏名】杉山 孔太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供すること。
【解決手段】本発明の環境広告の管理システムSは、環境問題の改善要望を受付可能な要望受付部111と、この改善要望の実現に関する見積りであって、その実現に要する環境技術の実施手段2、実現に要するコスト、及び実現における広告収入を含む見積りを提供可能な見積部112と、実施手段2に掲示される広告Aを少なくとも含む、前述の広告収入に対応する広告(群)を管理可能な広告管理部116と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境問題の改善要望を受付可能な要望受付部と、
前記改善要望の実現に関する見積りであって、前記実現に要する環境技術の実施手段、前記実現に要するコスト、及び前記実現における広告収入を含む見積りを提供可能な見積部と、
前記実施手段に掲示される広告を少なくとも含む、前記広告収入に対応する広告(群)を管理可能な広告管理部と、
を備える、
環境広告の管理システム。
【請求項2】
前記実施手段の稼働状況を取得可能な稼働状況取得部をさらに備え、
前記広告管理部は、前記稼働状況を用いて前記広告を管理可能である、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記実施手段による前記環境問題の改善を定量的に分析した分析結果を取得可能な分析結果取得部をさらに備え、
前記広告管理部は、前記稼働状況と前記分析結果とを用いて前記広告を管理可能である、
請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記広告の掲示手段に応じた前記広告の広告効果を推定可能な効果推定部をさらに備え、
前記広告管理部は、前記推定に基づいて前記広告を管理可能である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項5】
環境問題の改善要望を受け付ける要望受付ステップと、
前記改善要望の実現に関する見積りであって、前記実現に要する環境技術の実施手段、前記実現に要するコスト、及び前記実現における広告収入を含む見積りを提供する見積ステップと、
少なくとも前記実施手段に掲示される広告を含む、前記広告収入に対応する広告(群)を管理する広告管理ステップと、
を含み、
前記実施手段に掲示される広告は、前記実施手段による環境問題の改善に関する広告を含む、
環境広告の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境広告の管理システム及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
環境問題に対する社会的な関心が高まっている。環境問題に対する社会的な関心に関し、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、SDGs)」では、「目標14:海の豊かさを守ろう」等の環境問題に関する目標が掲げられている。
【0003】
環境問題に対する社会的な関心の高まりに伴い、環境問題を改善する要望がよりいっそう高まっている。これにより、環境問題を改善する環境技術に対する要望が、さらに高まりつつある。
【0004】
環境技術を用いて環境問題を改善することに関し、コスト等の負担に関する課題がある。このような課題に関し、政府及び/又は自治体等が環境問題の改善に要するコスト等を負担することが行われている。
【0005】
しかしながら、このような負担は、環境問題の改善を行うことの障害となり得る。よって、このような負担を低減できれば、環境問題のさらなる改善が可能となり得る。コスト等の負担を低減する手段として、環境問題の改善に関する広告の効果的な実施がある。環境問題の改善に関する広告を効果的に実施することにより、企業の広告宣伝費等を環境問題の改善に係るコスト等の負担を低減するために利用し得る。
【0006】
広告の効果的な実施に関し、特許文献1は、移動体を利用するユーザが所持する携帯端末から送られる当該ユーザの位置情報に基づいて、路線情報提供装置から移動体に関する路線情報を取得して移動体を特定し、移動体の路線情報に基づいて、広告情報提供装置からユーザ毎に個別の広告情報を取得して、携帯端末に提示することを特徴とする移動体広告の携帯端末配信システムを開示している。
【0007】
特許文献1の発明によると、移動体を運営する事業者は、移動体の路線沿線の広告提供業者から従来の不特定多数を対象とするマス向け広告と比べてよりユーザ個別に合わせた効果の高い広告手段を提案することで広告募集を容易に行い得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005-250081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、政府及び/又は自治体等がコスト等の少なくとも一部を負担する環境問題の改善は、公共的な性質を有する。環境問題の改善に要するコストの負担を低減するための広告では、単に効果的な広告を行うだけでなく、環境問題の改善に寄与するよう広告を管理することも求められ得る。
【0010】
しかしながら、特許文献1の技術では、移動体を運営する事業者が広告募集を容易に行い得るに留まる。よって、特許文献1の技術は、環境問題の改善に関するコストの負担を低減するための広告を管理する点において、さらなる改良の余地がある。
【0011】
本発明は、上述のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、環境問題の改善要望の実現に関する見積りを行い、この見積りのうち広告収入について、環境問題の改善に要する環境技術の実施手段に掲示される広告等の広告収入に対応する広告(群)を管理することによって上述の課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
【0013】
第1の特徴に係る発明は、環境問題の改善要望を受付可能な要望受付部と、前記改善要望の実現に関する見積りであって、前記実現に要する環境技術の実施手段、前記実現に要するコスト、及び前記実現における広告収入を含む見積りを提供可能な見積部と、前記実施手段に掲示される広告を少なくとも含む、前記広告収入に対応する広告(群)を管理可能な広告管理部と、を備える、環境広告の管理システムを提供する。
【0014】
第1の特徴に係る発明によれば、管理システムは、要望受付部で受け付けた環境問題の改善要望について、この改善要望の実現に関する見積りを、管理システムの見積部において行える。
【0015】
ところで、環境問題の改善は、環境技術の実施手段及びこの実施手段に関するコストの負担を要し得る。第1の特徴に係る発明によれば、見積りが実施手段及びコストに加えて広告収入をさらに含むことにより、環境問題の改善に関するコストの負担が低減され得る。
【0016】
環境問題の改善要望の実現は、環境技術の実施手段を含み得る。このような実施手段に広告を掲示することにより、広告主は、環境問題の改善に高い関心を有し、改善のために尽力しているとの好印象を与え得る。
【0017】
環境問題に対する関心が高い地域では、広告主は、よりいっそう高い広告効果を期待し得る。したがって、そのような地域では、実施手段に広告を掲示することにより、よりいっそう多くの広告収入を得ることを見込み得る。
【0018】
第1の特徴に係る発明によれば、広告管理部が広告収入に対応する広告(群)を管理可能であり、この広告(群)は、実施手段に掲示される広告を含む。これにより、管理システムは、実施手段に掲示される広告を管理して、この広告から得られる広告収入によって上述のコストを低減できる。
【0019】
環境問題の改善要望があり、この改善要望の実現が行われる地域は、環境問題に対する関心が改善要望等の無い地域より高いと考えられる。したがって、管理システムは、環境問題の改善要望の実現に係る環境技術の実施手段に掲示される広告を管理することにより、よりいっそう多くの広告収入を得て、環境問題の改善に関するコストの負担を低減することを見込み得る。
【0020】
よって、第1の特徴に係る発明によれば、管理システムは、環境問題の改善に関する環境広告を、環境広告の広告収入による環境技術の実施手段に係るコスト負担の低減等を介して、環境問題の改善に寄与するよう管理できる。
【0021】
したがって、第1の特徴に係る発明によれば、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【0022】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、前記実施手段の稼働状況を取得可能な稼働状況取得部をさらに備え、前記広告管理部は、前記稼働状況を用いて前記広告を管理可能である、管理システムを提供する。
【0023】
環境技術の実施手段に広告を掲載することに関し、稼働率が高い稼働状況の実施手段に広告を掲載する方が、稼働率が低い稼働状況の実施手段に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0024】
第2の特徴に係る発明によれば、管理システムは、取得した実施手段の稼働状況を用いて広告を管理できる。したがって、管理システムは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような稼働状況の実施手段に広告を掲載する等の管理を行い得る。
【0025】
また、第2の特徴に係る発明によれば、管理システムは、稼働状況に関する掲示を添えて広告を掲載する等の管理を行い得る。これにより、管理システムは、広告の効果を高め得る。
【0026】
したがって、第2の特徴に係る発明によれば、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【0027】
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、前記実施手段による前記環境問題の改善を定量的に分析した分析結果を取得可能な分析結果取得部をさらに備え、前記広告管理部は、前記稼働状況と前記分析結果とを用いて前記広告を管理可能である、管理システムを提供する。
【0028】
環境技術の実施手段に広告を掲載することに関し、定量的分析によって改善効果が高いと示された実施手段に広告を掲載する方が、定量的分析が行われておらず、具体的な改善効果が不明である実施手段に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0029】
また、環境技術の実施手段に広告を掲載することに関し、定量的分析によって改善効果がより高いと示された実施手段に広告を掲載する方が、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0030】
第3の特徴に係る発明によれば、管理システムは、実施手段による環境問題の改善を定量的に分析した分析結果を取得し、取得した分析結果を用いて広告を管理できる。したがって、管理システムは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような分析結果の実施手段に広告を掲載する等の管理を行い得る。
【0031】
また、第3の特徴に係る発明によれば、管理システムは、分析結果に関する掲示を添えて広告を掲載する等の管理を行い得る。これにより、管理システムは、広告の効果を高め得る。
【0032】
環境技術の実施手段においては、稼働状況に対する改善効果も重要である。より少ない稼働率及び/又は稼働量等で環境問題を改善可能な実施手段は、より少ないエネルギー消費量及び/又は資材消費量等で環境問題を改善し得る。したがって、そのような実施手段は、エネルギー消費量及び/又は資材消費量等が多い実施手段より環境問題の改善において優れた実施手段であると言える。
【0033】
したがって、稼働状況に対する改善効果が高いと示された実施手段に広告を掲載する方が、そうでない実施手段に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0034】
第3の特徴に係る発明によれば、管理システムは、稼働状況に対する分析結果を用いて広告を管理できる。したがって、管理システムは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような分析結果の実施手段に広告を掲載する等の管理を行い得る。
【0035】
また、第3の特徴に係る発明によれば、管理システムは、稼働状況に対する分析結果に関する掲示を添えて広告を掲載する等の管理を行い得る。これにより、管理システムは、広告の効果をよりいっそう高め得る。このような広告では、稼働状況に対する分析結果を用いた実施手段がもたらす効果の検証に基づいて、具体的な環境技術の導入を促す等のさらなる効果も見込み得る。
【0036】
したがって、第3の特徴に係る発明によれば、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【0037】
第4の特徴に係る発明は、第1の特徴から第3の特徴のいずれかに係る発明であって、前記広告の掲示手段に応じた前記広告の広告効果を推定可能な効果推定部をさらに備え、前記広告管理部は、前記推定に基づいて前記広告を管理可能である、管理システムを提供する。
【0038】
広告の掲示手段によって、広告の効果は、様々である。広告の掲示手段に応じた広告効果に基づいて広告を管理可能であれば、管理システムは、広告の効果をさらにいっそう高め得る。
【0039】
第4の特徴に係る発明によれば、管理システムは、効果推定部を備えることにより、広告の掲示手段に応じた広告効果を推定できる。そして、広告管理部は、この推定に基づいて広告を管理できる。したがって、第4の特徴に係る発明によれば、管理システムは、広告の効果をさらにいっそう高め得る。
【0040】
したがって、第4の特徴に係る発明によれば、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【0041】
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明のカテゴリ違いである。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、環境技術の実施手段に掲示される広告等、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、本実施形態の管理システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、要望リスト121の一例である。
図3図3は、実施手段リスト122の一例である。
図4図4は、広告リスト123の一例である。
図5図5は、管理装置1で実行される管理処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。
図6図6は、図5に続くフローチャートである。
図7図7は、図5のステップS2で実行される見積処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0045】
<管理システムS>
図1は、本実施形態の管理システムSのハードウェア構成及びソフトウェア構成を示すブロック図である。以下、図1を用いて、本実施形態の管理システムSの好ましい構成の一例を説明する。
【0046】
環境広告の管理システムSは、少なくとも、環境広告の管理装置1と、環境広告を掲示可能な実施手段2と、を含んで構成される。
【0047】
必須の態様ではないが、管理システムSは、管理装置1とネットワークNを介して通信可能な端末Tを含んでもよい。これにより、環境問題の改善要望を行った者が利用する端末Tに見積りを送付できる。
【0048】
〔管理装置1〕
管理装置1は、制御部11と、記憶部12と、を少なくとも備える。管理装置1は、特に限定されず、例えば、各種のサーバ装置、互いに通信可能な複数のコンピュータを用いて構成されたクラウドサーバ、環境広告の管理を行う管理者等が利用する端末、等でよい。
【0049】
管理装置1は、ネットワークNを介して端末T等と通信することを可能とする通信部13をさらに備えることが好ましい。通信部13をさらに備えることにより、管理装置1は、ネットワークNを介して接続された端末Tとの間で、環境問題の改善要望の受信、見積りの送信、等を行える。また、通信部13をさらに備えることにより、管理装置1は、ネットワークNを介して接続された端末Tを用いた環境広告の管理を行える。
【0050】
管理装置1は、表示部(図示せず)及び入力部(図示せず)を備えてもよい。特に、管理装置1は、通信部13を備えない場合において、表示部及び入力部を備えることが好ましい。これにより、管理装置1は、環境問題の改善要望の取得、見積りの表示、等を、ネットワークNを介して接続された端末Tを用いることなく行える。
【0051】
[制御部11]
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を備える。
【0052】
制御部11は、必要に応じて記憶部12及び/又は通信部13等と協働し、管理装置1のソフトウェア構成要素である、要望受付部111、見積部112、稼働状況取得部113、分析結果取得部114、効果推定部115、広告管理部116、等を実現可能である。管理装置1のソフトウェア構成要素それぞれが提供する機能は、後述する管理処理の好ましい流れの説明において示される。
【0053】
[記憶部12]
記憶部12は、データ及び/又はファイルが記憶される装置であって、ハードディスク、半導体メモリ、記録媒体、及びメモリカード等によるデータのストレージ部を有する。
【0054】
記憶部12は、ネットワークNを介してNAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、クラウドストレージ、ファイルサーバ及び/又は分散ファイルシステム等の記憶装置又は記憶システムとの接続を可能にする仕組みを有してもよい。
【0055】
記憶部12には、マイクロコンピューターで実行される制御プログラム、要望リスト121、実施手段リスト122、広告リスト123、等が記憶されている。
【0056】
(要望リスト121)
要望リスト121には、環境問題の改善要望(要望)が格納される。これにより、管理装置1は、要望受付部111において受け付けられた環境問題の改善要望を格納し、見積部112、広告管理部116等において利用できる。
【0057】
要望リスト121は、要望に関する見積りを該要望と関連付けて格納可能であることが好ましい。これにより、管理装置1は、見積部112において見積もられた要望に関する見積りを要望と関連付けて格納し、必要に応じて端末T等に送信できる。また、管理装置1は、格納された見積りを広告管理部116等において利用できる。
【0058】
要望は、環境問題の改善要望であれば、特に限定されず、環境問題の種類、環境問題に関する場所、環境問題の現状、環境問題の改善目標、コスト要求等の1以上を含むものでよい。
【0059】
要望は、中でも、環境問題の種類を含むことが好ましい。これにより、環境問題の種類に応じた実施手段2の見積りが可能となる。
【0060】
要望は、中でも、環境問題に関する場所を含むことが好ましい。これにより、該場所までの移動、該場所までの実施手段2の輸送、該場所における広告効果、等を考慮した見積りが可能となる。該場所は、特に限定されず、日本国内の場所でもよく、海外の場所でもよい。
【0061】
要望は、中でも、環境問題の現状及び改善目標を含むことが好ましい。これにより、現状から改善目標までの改善に関する見積りが可能となる。
【0062】
要望は、中でも、コスト要求を含むことが好ましい。これにより、コスト要求を満たす改善に関する見積りが可能となる。
【0063】
要望は、要望を識別可能な要望IDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、管理装置1は、要望IDを用いて要望等を格納及び取得できる。
【0064】
図2は、要望リスト121の一例である。図2に示す要望リスト121は、要望ID「R0001」と関連付けられた以下の要望等を含む:
「○○湾」との場所、「水質浄化」との環境問題の種類、「1年間でBOD○以下」との改善目標を含む要望、及び、
該要望の実施に関する、
ID「M0001」、種類「水質浄化装置」、型式「○○」の実施手段を「2台」、「1年間貸与」することと、
コストが「○○○万円」であることと、
広告収入が「○万円/月」見込まれることと、
を含む見積り。
【0065】
図2に示す要望リスト121が上述の要望等を含むことにより、管理装置1は、受付けた要望を、該要望に関する見積りと関連付けて格納できる。これにより、管理装置1は、要望及び/又は見積りを、必要に応じて端末T等に送信する、広告管理部116等において利用する等できる。
【0066】
(実施手段リスト122)
実施手段リスト122には、環境技術の実施手段2に関する情報等が格納される。これにより、管理装置1は、見積部112において、格納された情報を用いて見積りを行える。実施手段2に関する情報は、特に限定されない。
【0067】
実施手段2に関する情報は、実施手段本体21の名称・画像等、実施手段本体21の識別に利用可能な情報を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、該情報を用いて実施手段本体21を識別し、見積りを行える。
【0068】
実施手段2に関する情報は、実施手段本体21の性能諸元の情報を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、実施手段本体21の性能諸元に基づく見積りを行える。
【0069】
実施手段2に関する情報は、実施手段本体21のコストの情報を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、実施手段本体21のコストに基づく見積りを行える。
【0070】
実施手段2に関する情報は、実施手段本体21の稼働状況の情報を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、実施手段本体21の稼働状況に基づく見積りを行える。また、広告管理部116は、実施手段本体21の稼働状況に基づく広告管理を行える。
【0071】
実施手段2に関する情報は、実施手段本体21の能力に関する分析結果の情報を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、実施手段本体21の能力に関する分析結果に基づく見積りを行える。また、広告管理部116は、実施手段本体21の能力に関する分析結果の情報に基づく広告管理を行える。
【0072】
実施手段2に関する情報は、該情報を識別可能な実施手段IDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、管理装置1は、実施手段IDを用いて実施手段2に関する情報を格納及び取得できる。
【0073】
図3は、実施手段リスト122の一例である。図3に示す実施手段リスト122は、実施手段ID「M0001」と関連付けられた以下の実施手段に関する各情報を含む:
実施手段の名称が「水質浄化装置「・・・」」で型式「○○」であること、
扉がついた箱状の外観を有する実施手段の画像、
「消費電力○.○kW」「処理量○万トン/月」「寸法・・・」等の性能諸元、
導入費用「○○○万円」、運用費用「○○万円/年」とのコスト、及び、
「稼働時間○○時間で水量○○の沼のBODを○→○に改善・・・」との能力の分析結果。
【0074】
図3に示す実施手段リスト122が上述の各情報を含むことにより、管理装置1は、見積部112等において、これらの情報を用いた見積りを行い、端末T等に送信し得る。また、管理装置1は、コスト改定等に応じて、コストを更新し得る。さらに、管理装置1は、能力測定等に応じて、能力の分析結果を格納・更新し得る。
【0075】
必須の態様ではないが、実施手段リスト122には、環境問題の改善要望を実現可能な非技術的手段に関する情報を格納可能であることが好ましい。該情報は、特に限定されず、例えば、環境問題に取り組む財団、海外での環境問題改善、組織運営手段、資金調達手段、人員動員手段、等の情報が挙げられる。
【0076】
(広告リスト123)
広告リスト123には、見積部112が提供した見積りに含まれる広告収入に対応する広告の情報が格納される。これにより、広告管理部116は、広告収入に対応する広告を管理できる。広告の情報は、特に限定されない。
【0077】
広告の情報は、広告の文面・意匠、広告の掲載期間等の広告内容を含むことが好ましい。これにより、広告管理部116は、広告掲示部22に掲示する広告A等の広告内容を管理できる。広告Aは、実施手段2による環境問題の改善に関する広告を含むことが好ましい。これにより、管理装置1は、実施手段2によって環境を綺麗にすることを広告にし得る。
【0078】
広告の情報は、広告の掲示手段を含むことが好ましい。これにより、広告管理部116は、複数の広告掲示部22のうち特定の広告掲示部22に掲示する掲示手段、ウェブサイトに掲示する掲示手段、等の広告(群)の掲示手段を管理できる。
【0079】
広告の情報は、広告収入を含むことが好ましい。これにより、広告管理部116は、広告(群)の広告収入を管理できる。
【0080】
広告の情報は、予想される広告効果、広告効果の実績等の広告効果に関する情報を含むことが好ましい。これにより、広告管理部116は、広告効果に基づいて広告(群)を管理できる。
【0081】
広告の情報は、該情報を識別可能な広告IDと関連付けられて格納されることが好ましい。これにより、管理装置1は、広告IDを用いて広告の情報を格納及び取得できる。
【0082】
図4は、広告リスト123の一例である。図4に示す広告リスト123は、広告ID「A0001」と関連付けられた以下の広告に関する各情報を含む:
「○○社ロゴ」を「○年○月~○年○月」の掲載期間で広告するとの広告内容、
「要望R0001のために設置した(実施)手段M0001の側面広告スペース」に広告を掲示するとの掲示手段、
「○万円/月」との広告収入、
「類似案件にて○○新聞社取材」があったことと「企業イメージ調査改善○pt」であったこととを含む広告効果の実績。
【0083】
図4に示す広告リスト123が上述の各情報を含むことにより、広告管理部116は、要望R0001のために設置した実施手段M0001の側面広告スペースに○○社ロゴを○年○月~○年○月の掲載期間で掲載し、○万円/月の広告収入を得る管理を行える。
【0084】
また、広告管理部116は、該広告によって、「類似案件にて○○新聞社取材」があったことと「企業イメージ調査改善○pt」であったこととを含む広告効果の実績があったことを広告主に報告する等の管理を行える。
【0085】
[通信部13]
通信部13は、管理装置1をネットワークNに接続して端末T等と通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、携帯電話ネットワークに対応した無線装置、IEEE802.11に準拠したWi-Fi(Wireless Fidelity)対応デバイス、Bluetooth(登録商標)規格等に対応した近距離無線装置、及びイーサネット規格に対応したネットワークカード等が挙げられる。
【0086】
〔実施手段2〕
実施手段2は、各種の環境問題に対する各種改善要望について、特定の改善要望の実現に要する各種環境技術のいずれかを実施する手段であれば、特に限定されない。実施手段2は、実施手段本体21と広告掲示部22とを少なくとも含む。
【0087】
[実施手段本体21]
実施手段本体21は、特定の改善要望の実現に要する各種環境技術のいずれかを実施する手段の本体である。実施手段2は、実施手段本体21を含むことにより、環境問題の改善要望を実現するための環境技術を実施できる。
【0088】
実施手段本体21は、特に限定されない。実施手段本体21は、例えば、水質汚染の改善要望を水質浄化技術によって実現する水質浄化装置、大気汚染の改善要望を大気浄化技術によって実現する大気浄化装置、土壌汚染の改善要望を土壌浄化技術によって実現する土壌浄化装置、等の1以上を含む。
【0089】
実施手段本体21は、中でも、水質浄化装置を含むことが好ましい。河川等の環境から得られる清浄な水は、生活に不可欠な資源である。環境における水に関し、海等の水域で蒸発した水が雲となり、この雲が山地等で雨となって降り注ぎ、降り注いだ雨が川等を経由して再び海等の水域に戻る水循環が知られている。水は、水循環において川を経由することにより、川の微生物によって浄化され、清浄な水となり得る。
【0090】
しかしながら、生活・工業等の排水、河川ゴミ等の各種要因により、水が川を経由するときの浄化が十分に行われず、水質汚染の環境問題を生じる場合があり得る。あるいは、川が上述の各種要因によって汚染されている場合、水が川を経由するときに、かえって汚染されてしまい、水質汚染の環境問題を生じる場合があり得る。
【0091】
実施手段本体21が水質浄化装置を含むことにより、水循環における水の浄化が十分に行われない場合等であっても、水質汚染の環境問題を改善し得る。したがって、水質汚染の環境問題の改善要望に対して、その改善要望が水質浄化技術によって実現され得る。
【0092】
水質浄化装置は、特に限定されない。水質浄化装置は、空気中の酸素をウルトラファインバブル(ナノバブル)を介して浄化対象の水に取り込み、水中の酸素濃度を高める装置を含むことが好ましい。これにより、浄化対象の水に元から含まれている微生物を活性化させ、活性化された微生物によってこの水の水質を改善し、浄化することが見込まれ得る。ウルトラファインバブルを介して水中の酸素濃度を高めることにより、酸素濃度が高い状態を長期間維持し、水質改善効果を高めることを期待し得る。
【0093】
[広告掲示部22]
広告掲示部22は、実施手段本体21及び/又は実施手段本体21の周辺に設けられ、広告Aを掲示可能である。実施手段2が広告掲示部22を備えることにより、管理システムSは、実施手段2の広告掲示部22に掲示される広告Aを管理して、この広告Aから得られる広告収入によって実施手段2の設置、運用等におけるコストを低減できる。
【0094】
広告掲示部22は、広告Aを掲示可能であれば、特に限定されない。広告掲示部22は、例えば、実施手段本体21の前面、側面、背面、上面、下面等によって例示される実施手段本体21の表面(ひょうめん)の全部又は一部、実施手段本体21の外部から視認可能な内部、実施手段本体21周辺に設けられた看板等の掲示手段、等の1以上でよい。
【0095】
広告掲示部22は、中でも、実施手段本体21の表面の全部又は一部を含むことが好ましい。これにより、実施手段本体21から離れた場所に広告Aを掲示する場合より、実施手段2と広告Aとの関連が明確に示される。したがって、広告Aの効果がよりいっそう高まり得る。また、実施手段本体21の表面に広告Aを掲示することにより、実施手段本体21を移動させる場合において、広告掲示部22を別に移動させる労力を費やすことなく、広告Aが掲示される場所を移動できる。
【0096】
広告掲示部22は、実施手段本体21の外部から視認可能な内部を含むことが好ましい。これにより、実施手段2と広告Aとの関連が明確に示される。したがって、広告Aの効果がよりいっそう高まり得る。また、実施手段本体21を移動させる場合において、広告掲示部22を別に移動させる労力を費やすことなく、広告Aが掲示される場所を移動できる。
【0097】
広告掲示部22の種類は、特に限定されない。広告掲示部22の種類は、例えば、看板・ポスター・フィルム等を掲示可能とする部材、デジタルサイネージ、音声を用いた広告を再生可能なスピーカ、等でよい。
【0098】
(広告A)
広告Aは、特に限定されない。広告Aは、後述する管理処理において受信した広告依頼に基づく広告を含む。
【0099】
広告Aは、広告依頼に関する企業等の商標を含むことが好ましい。これにより、企業等は、商標のイメージを環境問題の改善努力と関連付け、高め得る。
【0100】
広告Aは、後述する稼働状況送信部23が取得した稼働状況を反映した掲示を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、実施手段2が環境問題の改善によりいっそう寄与するような稼働状況であることを示し得る。これにより、広告Aの効果が高められ得る。
【0101】
また、広告Aは、後述する定量的測定部24が測定した定量的測定の分析結果に関する掲示を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、実施手段2が定量的分析によって改善効果がより高いと示されたことを示し得る。これにより、広告Aの効果が高められ得る。
【0102】
広告Aは、環境意識を高めることを意図した意見広告を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、意見広告を用いて環境意識を高めることを介して、環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理し得る。
【0103】
[稼働状況送信部23]
実施手段2は、ネットワークNを介した通信によって実施手段2の稼働状況を管理装置1に送信可能な稼働状況送信部23をさらに備えることが好ましい。これにより、管理装置1は、送信された実施手段2の稼働状況を用いて広告Aを管理できる。
【0104】
環境技術の実施手段2に広告Aを掲載することに関し、稼働率が高い稼働状況の実施手段2に広告Aを掲載する方が、稼働率が低い稼働状況の実施手段2に広告Aを掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0105】
実施手段2が稼働状況送信部23をさらに備えることにより、管理システムSは、送信された実施手段2の稼働状況を用いて広告Aを管理できる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような稼働状況の実施手段2に広告Aを掲載する等の管理を行い得る。
【0106】
また、管理システムSは、稼働状況に関する掲示を添えて広告Aを掲載する等の管理を行い得る。これにより、管理システムSは、広告Aの効果を高め得る。
【0107】
稼働状況送信部23が送信する稼働状況は、特に限定されない。該稼働状況は、例えば、実施手段本体21の稼働時間、稼働率、実施手段本体21によって処理された気体・液体・固体等の処理量、実施手段本体21の消費電力、実施手段本体21の故障回数、実施手段本体21の故障率、等の1以上を含む稼働状況でよい。
【0108】
[定量的測定部24]
実施手段2は、実施手段2による環境問題の改善を定量的に測定し、ネットワークNを介した通信によってこの測定結果を管理装置1に送信可能な定量的測定部24をさらに備えることが好ましい。
【0109】
環境技術の実施手段2に広告を掲載することに関し、定量的分析によって改善効果が高いと示された実施手段2に広告Aを掲載する方が、定量的分析が行われておらず、具体的な改善効果が不明である実施手段2に広告Aを掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0110】
また、環境技術の実施手段2に広告Aを掲載することに関し、定量的分析によって改善効果がより高いと示された実施手段2に広告Aを掲載する方が、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。
【0111】
実施手段2が定量的測定部24をさらに備えることにより、管理システムSは、送信された実施手段2による環境問題の改善を定量的に分析した分析結果を用いて広告Aを管理できる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような分析結果の実施手段2に広告Aを掲載する等の管理を行い得る。
【0112】
定量的測定部24が送信する分析結果は、特に限定されない。該分析結果は、例えば、水の生物化学的酸素要求量(BOD)・化学的酸素要求量(COD)・透明度・全窒素・全リン、大気における粒子状物質・オゾン・二酸化窒素・二酸化硫黄・一酸化炭素・光化学オキシダント・非メタン炭化水素・ベンゼン・トリクロロエチレン・テトラクロロエチレン・ジクロロメタン・石綿等の濃度、空気質指数(AQI)、降水のpH、騒音・振動の強度、土壌から検出された特定有害物質の有無・量・濃度、漂着ごみ・漂流ごみ・海底ごみ等の量、等の各種分析結果の1以上でよい。
【0113】
実施手段本体21が水質浄化装置を含む場合、定量的測定部24が送信する分析結果は、水の生物化学的酸素要求量(BOD)・化学的酸素要求量(COD)・透明度・全窒素・全リンによって例示される水質に関する各種定量的測定の分析結果の1以上を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、水質汚染の環境問題の改善要望に対して、その改善要望を水質浄化装置によって実現した度合いを、水質に関する定量的測定の分析結果によって判別等し得る。
【0114】
定量的測定部24が送信する分析結果は、分析結果の時系列における変化を判別可能であることが好ましい。これにより、管理システムSは、実施手段2による環境問題の定量的測定の分析結果について、その時系列変化、すなわち環境問題の時系列における改善状況を、送信された分析結果から判別できる。
【0115】
〔ネットワークN〕
ネットワークNの種類は、端末T、稼働状況送信部23、及び/又は、定量的測定部24を管理装置1と通信可能にするものであれば特に限定されず、例えば、パーソナルエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、Wi-Fiネットワーク、携帯電話ネットワーク、移動体通信ネットワーク、あるいはこれらのネットワークを複数組み合わせたネットワーク等が挙げられる。
【0116】
〔端末T〕
端末Tは、環境問題の改善要望の入力・送信、広告募集情報の受信・表示、及び/又は広告依頼の入力・送信を行えるものであれば、特に限定されず、例えば、スマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等の据置型端末等によって例示される各種端末でよい。
【0117】
〔管理装置1で実行される管理処理のフローチャート〕
図5は、管理装置1で実行される管理処理の好ましい流れの一例を示すメインフローチャートである。図6は、図5に続くフローチャートである。以下、図5及び図6を用いて、管理装置1で実行される環境広告の管理処理(環境広告の管理方法)の好ましい流れの一例を説明する。
【0118】
[ステップS1:環境問題の改善要望を受け付けたか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して要望受付部111を実行し、環境問題の改善要望を受け付けたか判別する処理を実行する(ステップS1、要望受付ステップ)。受け付けたと判別したならば、制御部11は、受け付けた改善要望を要望リスト121に格納し、処理をステップS2に移す。受け付けたと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0119】
要望受付ステップで受け付ける改善要望は、特に限定されず、要望リスト121の説明において述べた要望と同様でよい。
【0120】
[ステップS2:見積処理]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して見積部112を実行し、ステップS1で受け付けた改善要望の実現に関する見積りを提供する見積処理を実行する(ステップS2、見積ステップ)。制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0121】
見積ステップで提供される見積りは、実現に要する環境技術の実施手段2、実現に要するコスト、及びこの実現における広告収入を少なくとも含む。見積ステップについては、後に図7を用いてより詳細に説明する。
【0122】
続いて、管理装置1は、見積ステップで見積もられた広告収入に対応する広告(群)を管理する広告管理ステップ(ステップS3からステップS8まで)を行う。これにより、広告管理部116は、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理できる。
【0123】
管理装置1は、ステップS3からステップS4の広告募集に関する処理を行う。これにより、広告管理部116は、上記見積りが含む広告収入(広告収入見積り)を得るための広告を募集するよう広告(群)を管理できる。
【0124】
[ステップS3:広告を募集するか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS2で提供された見積りが含む広告収入に関する広告を募集するか判別する処理を実行する(ステップS3、募集判別ステップ)。募集すると判別したならば、制御部11は、処理をステップS4に移す。募集すると判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0125】
広告を募集するか判別する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、広告収入見積りが依頼された広告からの広告収入(広告収入実績)より大きい場合に広告を募集すると判別する処理、依頼された広告の掲示期間が終了するまでの時間が所定範囲に含まれる場合に広告を募集すると判別する処理、広告を掲示可能な広告掲示部22の数が特定範囲に含まれる場合に広告を募集すると判別する処理、広告の募集に関する指令が行われた場合に広告を募集すると判別する処理、等でよい。
【0126】
[ステップS4:広告募集情報を送信]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS3において募集すると判別された広告の募集を行う広告募集情報を送信する処理を実行する(ステップS4、募集送信ステップ)。制御部11は、処理をステップS5に移す。
【0127】
広告募集情報は、広告の掲示手段を含む。該掲示手段は、実施手段2が備える広告掲示部22に掲示する掲示手段を含む1以上から選択される。これにより、環境問題の改善に高い関心を有し、改善のために尽力しているとの好印象を与えたい広告主からの募集への応募が見込まれ得る。
【0128】
環境問題に対する関心が高い地域では、広告主は、よりいっそう高い広告効果を期待し、実施手段2に広告Aを掲示することに対して、よりいっそう多くの広告料を支払い得る。
【0129】
したがって、管理システムSは、環境問題の改善要望の実現に係る環境技術の実施手段2に掲示される広告Aを募集することにより、よりいっそう多くの広告収入を得て、環境問題の改善に関するコストの負担を低減することを見込み得る。
【0130】
掲示手段が広告掲示部22に掲示する掲示手段を含む場合、広告募集情報は、実施手段2の稼働状況を含むことが好ましい。稼働率が高い実施手段2に広告を掲載する方が、稼働率が低い実施手段2に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。広告Aの募集が実施手段2の稼働状況を含むことにより、広告主は、稼働状況に基づいて募集に応募できる。これにより、より多くの応募が見込まれ得る。
【0131】
掲示手段が広告掲示部22に掲示する掲示手段を含む場合、広告募集情報は、実施手段2に関する定量的分析の分析結果を含むことが好ましい。定量的分析によって高い改善効果が示された実施手段2に広告を掲載する方が、高い改善効果が示されてない実施手段2に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。広告Aの募集が実施手段2に関する分析結果を含むことにより、広告主は、分析結果に基づいて募集に応募できる。これにより、より多くの応募が見込まれ得る。
【0132】
掲示手段が広告掲示部22に掲示する掲示手段を含む場合、広告募集情報は、上述の稼働状況と分析結果とを共に含むことが好ましい。稼働状況に対してより高い改善効果が示された実施手段2に広告を掲載する方が、稼働状況に対する高い改善効果が示されてない実施手段2に広告を掲載するより、広告主が環境問題の改善によりいっそう尽力しているとの好印象を与え得る。広告Aの募集が上述の稼働状況と分析結果とを共に含むことにより、広告主は、稼働状況に対する改善効果に基づいて募集に応募できる。これにより、より多くの応募が見込まれ得る。
【0133】
広告募集情報は、広告の掲示手段に応じた広告の広告効果を含むことが好ましい。これにより、広告主は、広告効果に基づいて募集に応募できる。これにより、より多くの応募が見込まれ得る。
【0134】
管理装置1は、ステップS5からステップS6の広告の掲示開始に関する処理を行う。これにより、広告管理部116は、広告募集に対応する広告を掲示するよう広告(群)を管理できる。
【0135】
[ステップS5:広告依頼を受信したか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS4で送信された広告募集情報に関する広告依頼を受信したか判別する処理を実行する(ステップS5、依頼受信判別ステップ)。受信したと判別したならば、制御部11は、受信した広告依頼と該広告依頼に関する広告募集情報とに基づく情報を広告リスト123に格納し、処理をステップS6に移す。受信したと判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0136】
[ステップS6:掲示開始指令を送信]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS5で受信した広告依頼に対応する広告の掲示開始を指令する掲示開始指令を送信する処理を実行する(ステップS6、掲示開始ステップ)。制御部11は、処理をステップS7に移す。
【0137】
掲示開始指令は、ステップS4の募集情報に含まれる掲示手段及びステップS5で受信した広告依頼において掲示を依頼された広告に関する情報を有する。
【0138】
掲示開始指令が有する掲示手段が広告掲示部22に掲示する掲示手段を含み、広告掲示部22がデジタルサイネージを含む場合、掲示開始指令は、ネットワークNを介して広告掲示部22が含むデジタルサイネージに広告の表示開始を指令することが好ましい。これにより、実施手段2が設置された場所に逐一赴いて広告を掲示する労力及び/又は時間が費やされることなく、広告が迅速に掲示される。
【0139】
管理装置1は、ステップS7からステップS8の広告の掲示終了に関する処理を行う。これにより、広告管理部116は、広告の掲示を終了させ、掲示が終了した広告の掲示手段を用いる新たな広告を募集するよう広告(群)を管理できる。
【0140】
[ステップS7:掲示を終了するか判別]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS6で掲示開始を指令した広告の掲示を終了するか判別する処理を実行する(ステップS7、終了判別ステップ)。終了すると判別したならば、制御部11は、処理をステップS8に移す。終了すると判別しなかったならば、制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS8の処理を繰り返す。
【0141】
掲示を終了するか判別する処理は、特に限定されない。該処理は、例えば、依頼された広告の掲示期間が過ぎた場合に掲示を終了すると判別する処理、掲示の終了に関する指令が行われた場合に掲示を終了すると判別する処理、等でよい。
【0142】
[ステップS8:掲示終了指令を送信]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して広告管理部116を実行し、ステップS7で掲示を終了すると判別された広告の掲示終了を指令する掲示終了指令を送信する処理を実行する(ステップS8、掲示終了ステップ)。制御部11は、処理をステップS1に移し、ステップS1からステップS8の処理を繰り返す。
【0143】
掲示を終了する広告が広告掲示部22に掲示する掲示手段で掲示され、広告掲示部22がデジタルサイネージを含む場合、掲示終了指令は、ネットワークNを介して広告掲示部22が含むデジタルサイネージに広告の表示終了を指令することが好ましい。これにより、実施手段2が設置された場所に逐一赴いて広告の掲示を終える労力及び/又は時間が費やされることなく、広告の掲示終了が迅速に行われる。
【0144】
[管理処理の効果]
上述の管理処理を行うことにより、管理システムSは、要望受付部111で受け付けた環境問題の改善要望について、この改善要望の実現に関する見積りを、管理システムSの見積部112において行える。
【0145】
ところで、環境問題の改善は、環境技術の実施手段2及びこの実施手段2に関するコストの負担を要し得る。上述の管理処理では、見積りが実施手段2及びコストに加えて広告収入をさらに含むことにより、環境問題の改善に関するコストの負担が低減され得る。
【0146】
環境問題の改善要望の実現は、環境技術の実施手段2を含み得る。このような実施手段2に広告Aを掲示することにより、広告主は、環境問題の改善に高い関心を有し、改善のために尽力しているとの好印象を与え得る。
【0147】
環境問題に対する関心が高い地域では、広告主は、よりいっそう高い広告効果を期待し得る。したがって、そのような地域では、実施手段2に広告Aを掲示することにより、よりいっそう多くの広告収入を得ることを見込み得る。
【0148】
上述の管理処理を行うことにより、広告管理部116が広告収入に対応する広告(群)を管理可能であり、この広告(群)は、実施手段2に掲示される広告Aを含む。これにより、管理システムSは、実施手段2に掲示される広告Aを管理して、この広告Aから得られる広告収入によって上述のコストを低減できる。
【0149】
環境問題の改善要望があり、この改善要望の実現が行われる地域は、環境問題に対する関心が改善要望等の無い地域より高いと考えられる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善要望の実現に係る環境技術の実施手段2に掲示される広告Aを管理することにより、よりいっそう多くの広告収入を得て、環境問題の改善に関するコストの負担を低減することを見込み得る。
【0150】
よって、管理システムSは、環境問題の改善に関する環境広告を、環境広告の広告収入による環境技術の実施手段2に係るコストの低減等を介して、環境問題の改善に寄与するよう管理できる。
【0151】
したがって、本実施形態の管理装置1は、上述の管理処理を行うことにより、環境技術の実施手段2に掲示される広告A等の、環境問題の改善に関する環境広告を、環境問題の改善に寄与するよう管理可能な手段を提供できる。
【0152】
[稼働状況取得ステップ]
実施手段2が稼働状況送信部23を含む場合、管理処理は、稼働状況取得ステップ(図示せず)を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、取得した実施手段2の稼働状況を用いて広告Aを管理できる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような稼働状況の実施手段2に広告Aを掲載する等の管理を行い得る。
【0153】
稼働状況取得ステップにおいて、制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して稼働状況取得部113を実行し、稼働状況送信部23が送信した、実施手段2の稼働状況を取得し、実施手段リスト122に格納する処理を行う。
【0154】
[分析結果取得ステップ]
実施手段2が定量的測定部24を含む場合、管理処理は、分析結果取得ステップ(図示せず)を含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、実施手段2による環境問題の改善を定量的に分析した分析結果を取得し、取得した分析結果を用いて広告Aを管理できる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような分析結果の実施手段2に広告を掲載する等の管理を行い得る。
【0155】
管理処理が稼働状況取得ステップと分析結果取得ステップとを共に含む場合、管理システムSは、稼働状況に対する分析結果を用いて広告Aを管理できる。したがって、管理システムSは、環境問題の改善によりいっそう寄与するような稼働状況に対する分析結果の実施手段2に広告を掲載する等の管理を行い得る。
【0156】
分析結果取得ステップにおいて、制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して分析結果取得部114を実行し、定量的測定部24が送信した、実施手段2による改善を定量的に分析した分析結果を取得し、実施手段リスト122に格納する処理を行う。
【0157】
[報告ステップ]
必須の態様ではないが、管理処理は、広告に関する報告を生成し、広告主に提供する報告ステップを含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、広告代理店等を介して広告を募集する場合であっても、広告代理店等における広告主に提示する報告を作成するコストを低減できる。
【0158】
[技術開発ステップ]
必須の態様ではないが、管理処理は、環境技術に関する研究及び/又は開発を管理する技術開発ステップを含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、既存の環境技術を研究及び/又は開発によって発展させ、環境問題の改善によりいっそう寄与し得る。
【0159】
〔見積処理のフローチャート〕
図7は、図5のステップS2で実行される見積処理のフローチャートである。以下、図7を用いて、見積処理の好ましい流れの一例を説明する。
【0160】
見積処理は、少なくとも、ステップS11、ステップS12、ステップS14、及びステップS15で実行される、環境技術の実施手段2、コスト、及び広告収入の見積りを格納し、これらの見積りを提供する一連の処理を含む。
【0161】
[ステップS11:環境技術の実施手段の見積を格納]
制御部11は、記憶部12と協働して見積部112を実行し、実施手段リスト122等に基づいて、ステップS1で受け付けた改善要望の実現に関する環境技術の実施手段2の見積りを要望リスト121に格納する処理を行う(ステップS11、実施手段見積ステップ)。制御部11は、処理をステップS12に移す。
【0162】
実施手段見積ステップは、実施手段リスト122に格納された情報に基づいて、改善要望の実現に関する環境技術の実施手段2を見積もる手順を含むことが好ましい。これにより、管理装置1は、実施手段リスト122に格納された実施手段2の情報に基づいて、ステップS1で受け付けた改善要望の実現に対して適切な実施手段2を見積もれる。
【0163】
該手順は、特に限定されず、例えば、実施手段リスト122に格納された情報と改善要望との対応に基づいて見積もる手段、実施手段リスト122に格納された情報の一部又は全部を外部に送信し、見積りの提示を依頼する手段、機械学習によって見積りを行う手段、等でよい。
【0164】
該手順は、実施手段リスト122に格納された性能諸元に基づいて実施手段2を見積もる方法を含むことが好ましい。該手順が性能諸元に基づいて実施手段2を見積もる方法を含むことにより、見積部112は、性能諸元に基づいて改善要望を実現可能な手段を見積もれる。
【0165】
該手順は、実施手段リスト122に格納されたコストに基づいて実施手段2を見積もる方法を含むことが好ましい。該手順がコストに基づいて実施手段2を見積もる方法を含むことにより、見積部112は、改善要望が含むコスト要求を実現可能な手段を見積もれる。
【0166】
該手順は、実施手段リスト122に格納された分析結果に基づいて実施手段2を見積もる方法を含むことが好ましい。該手順が分析結果に基づいて、実施手段2を見積もる方法を含むことにより、見積部112は、分析結果すなわち実績に基づいて改善要望を実現可能な手段を見積もれる。
【0167】
[ステップS12:コストの見積を格納]
制御部11は、記憶部12と協働して見積部112を実行し、ステップS11で見積もった実施手段2及び実施手段リスト122等に基づいて、ステップS1で受け付けた改善要望の実現に関するコストの見積りを要望リスト121に格納する処理を行う(ステップS12、コスト見積ステップ)。制御部11は、処理をステップS13に移す。
【0168】
該手順は、実施手段リスト122に格納されたコストに基づいてコストを見積もる方法を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、コストのうち実施手段リスト122に格納されたコストを逐一見積もる労力を低減できる。
【0169】
見積処理は、ステップS13の広告効果推定ステップを含むことが好ましい。これにより、管理システムSは、広告の掲示手段に応じた広告効果を推定できる。そして、広告管理部116は、この推定に基づいて広告を管理できる。したがって、見積処理がステップS15の広告効果推定ステップを含むことにより、管理システムSは、広告Aの効果をさらにいっそう高め得る。
【0170】
[ステップS13:広告効果を推定]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して効果推定部115を実行し、広告の掲示手段に応じた広告の広告効果を推定する処理を行う(ステップS13、効果推定ステップ)。制御部11は、処理をステップS14に移す。
【0171】
該手順は、広告リスト123に格納された広告の実績に関する情報に基づいて広告効果を推定する方法を含むことが好ましい。これにより、効果推定部115は、実績に基づく確かな推定を提供し得る。
【0172】
[ステップS14:広告収入の見積を格納]
制御部11は、記憶部12と協働して見積部112を実行し、ステップS1で受け付けた改善要望の実現に関する広告収入の見積りを要望リスト121に格納する処理を行う(ステップS14、広告収入見積ステップ)。制御部11は、処理をステップS15に移す。
【0173】
該手順は、広告リスト123に格納された広告の実績に関する情報に基づいて広告収入を見積もる方法を含むことが好ましい。これにより、見積部112は、実績に基づく確かな見積りを提供し得る。
【0174】
[ステップS15:見積を提供]
制御部11は、記憶部12及び通信部13と協働して見積部112を実行し、ステップS11、ステップS12、及びステップS14で要望リスト121に格納した見積りを端末T等の外部に提供する処理を行う(ステップS15、見積提供ステップ)。制御部11は、処理をステップS3に移す。
【0175】
<管理システムSの使用例>
〔環境問題の改善要望を提出〕
管理システムSによって環境問題を改善したい依頼人は、該環境問題の改善要望を管理装置1に送信することにより、該改善要望を管理システムSに提出する。管理装置1は、要望受付部111において該改善要望を受け付けて、要望リスト121に格納する。
【0176】
〔改善要望を精査・査定〕
見積部112は、要望リスト121に格納された環境問題の改善要望について、該改善要望を精査、査定する。具体的に、見積部112は、該改善要望を実現可能な環境技術の実施手段2及びそのコストの評価と、該改善要望の実現に関する広告収入の見積りと、を行う。
【0177】
[環境技術の実施手段・コストを評価]
見積部112は、実施手段リスト122に格納された実施手段2に関する情報を参照する等して、該環境技術の実施手段2を見積もる。実施手段2の見積りは、例えば、該改善要望を実現可能な環境技術の検証、該環境技術の確認等を含む。
【0178】
また、見積部112は、実施手段リスト122に格納された実施手段2に関する情報を参照する等して、該改善要望の実現に関するコストを見積もる。コストの見積りは、例えば、実現に要する実施手段2の調達、設置、運用等に関する金額査定等を含む。
【0179】
[広告収入を見積り]
見積部112は、広告リスト123に格納された過去の広告実績を参照する等して、該改善要望の実現に関する広告収入を見積もる。広告収入の見積りは、例えば、上述の実施手段2の広告掲示部22に広告Aを掲示する等して、該改善要望の実現(環境案件)を広告枠化した場合の広告収入の見積り等を含む。
【0180】
〔環境技術の実施手段の運用を開始〕
依頼人及び/又は依頼人に環境案件を委託された被委託者等は、上述の見積りに基づいて実施手段2の運用を開始する。これにより、環境問題の改善要望の実現が進められる。実施手段2の運用は、例えば、実施手段2の調達、実施手段2の輸送、実施手段2の設置、実施手段2の保守、実施手段2の管理、等を含む。
【0181】
[環境技術の実施手段の稼働状況を取得]
稼働状況取得部113は、実施手段2の稼働状況を取得し、実施手段リスト122に格納する。これにより、広告管理部116は、稼働状況に基づく広告の管理を行える。
【0182】
[環境案件の定量的分析の分析結果を取得]
分析結果取得部114は、実施手段2による環境案件の定量的分析の分析結果を取得し、実施手段リスト122に格納する。これにより、広告管理部116は、分析結果に基づく広告の管理を行える。また、これにより、広告管理部116は、稼働状況に対する分析結果に基づく広告の管理を行える。
【0183】
〔実施手段等に掲示する広告を募集〕
広告管理部116は、実施手段2の広告掲示部22等に掲示する広告を募集する。この募集により、例えば、広告掲示部22に広告を掲示する広告枠が広告代理店を介して募集される。広告管理部116は、上述の稼働状況、分析結果等に基づいて、実施手段2の広告掲示部22等に掲示する広告を募集可能である。
【0184】
〔募集に対して広告を応募〕
環境問題の改善を介してイメージアップを図りたい企業等の広告主は、必要に応じて上述の稼働状況、分析結果を参照し、該募集に対して広告を応募する。応募を行う広告主は、広告の内容、掲示期間、広告料等を含む広告依頼を管理装置1に送信する。管理装置1は、広告依頼を受信し、広告リスト123に格納する。
【0185】
〔応募された広告の掲示を開始〕
広告管理部116は、広告掲示部22等への広告の掲示を開始する。広告掲示部22がデジタルサイネージを含む場合、広告管理部116は、ネットワークNを介した通信によって該デジタルサイネージへの広告の掲示開始を指令可能である。
【0186】
〔応募された広告の掲示を終了〕
掲載期間の終了等に応じて、広告管理部116は、広告掲示部22等への広告の掲示を終了する。広告掲示部22がデジタルサイネージを含む場合、広告管理部116は、ネットワークNを介した通信によって該デジタルサイネージへの広告の掲示終了を指令可能である。
【0187】
政府及び/又は自治体等が環境問題の改善に要するコスト等を負担することが行われている。しかしながら、該負担に利用可能な政府及び/又は自治体等の予算は、十分でない場合がある。
【0188】
管理システムSは、上述の使用例に示すように環境問題の改善に関する環境広告を管理することにより、企業の宣伝広告費等から支払われる広告の掲示に伴う広告料を環境問題の改善に利用できる。これにより、上述の予算が十分でない場合であっても、環境問題の改善を行い得る。したがって、本実施形態の管理システムSは、環境問題の改善に関する環境広告を環境問題の改善に寄与するよう管理できる。
【0189】
なお、本発明の思想の範疇において、当業者であれば各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0190】
S 管理システム
1 管理装置
11 制御部
111 要望受付部
112 見積部
113 稼働状況取得部
114 分析結果取得部
115 効果推定部
116 広告管理部
12 記憶部
121 要望リスト
122 実施手段リスト
123 広告リスト
13 通信部
2 実施手段
21 実施手段本体
22 広告掲示部
A 広告
23 稼働状況送信部
24 定量的測定部
N ネットワーク
T 端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7