(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023178982
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】充電システム及び充電履歴データ管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231212BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20231212BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022091925
(22)【出願日】2022-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】722006359
【氏名又は名称】安場 翼
(72)【発明者】
【氏名】安場 翼
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】充電器によってモバイル端末へ提供された充電サービスの充電情報を安価に管理するシステムを提供する。
【解決手段】充電履歴データ管理システムは、充電器111~11n、モバイル端末121、充電器備え付け家具131及びデータベースシステム141を有しており、前記充電器はモバイル端末に対して充電サービスを提供するとともにモバイル端末に対して充電器識別子を送信し、モバイル端末121は自身のモバイル端末識別子、充電器から受信した充電器識別子及び充電に係る情報を紐づけて作成した充電履歴データをデータベースシステム141に記録することで充電履歴データを充電システム外部のデータベース上で管理するものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル端末の充電を行う充電機能とモバイル端末に充電器識別子を送信する通信機能を有する充電器と、充電に係る情報、受信した充電器識別子及びモバイル端末識別子を紐づけた充電履歴データを作成及び記録する機能を端末自身もしくは内部アプリケーションに有するモバイル端末と、充電履歴データ、充電器データ及びモバイル端末データを管理するデータベースシステムからなる、充電履歴を管理するシステム。
【請求項2】
前記充電器は、充電器本体に充電器識別子を内蔵し、接触・非接触問わず、モバイル端末に充電及び識別子情報送信を行う機能を有した請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モバイル端末は、接触・非接触問わず、前記充電器にて充電を行う機能、充電器識別子情報を受信する機能及び充電速度・充電時間・充電量などの充電に係る情報を編集・記録する機能を有した請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記データベースシステムは、情報の保存方法を問わず、前記モバイル端末から受信した充電履歴データ、充電器識別子に紐づく充電器データ、モバイル端末識別子に紐づくモバイル端末データ等を管理する機能を有した請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
充電サービスを提供するものは、前記充電履歴データ管理システムによって、自らの前記充電器を介して提供された充電に係る情報を取得することができ、サービス提供者に対して充電履歴データに基づいた費用請求等を可能にするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電システム及び充電履歴データの管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バッテリー式モバイル端末の普及により、外出先でもモバイル端末の充電ができるよう様々な場所で充電器及び充電機能が提供されており、同時に充電履歴を管理することで使用者に対してサービスに係る費用を請求するためのシステムが開発されている。
【0003】
例えば特許文献1では、携帯端末の充電を行う充電装置と、充電装置を介して携帯端末に給電する給電アダプタと、充電に使用した電気料金を精算する精算装置とを有する充電システムであって、携帯端末が接続された場合に給電アダプタが携帯端末の接続をロックし、精算装置が電気料金を計算して携帯端末に精算を指示し、料金の支払いが完了した場合にロックを解除する充電システムが開示されている。
【0004】
また鉄道車両における給電システムに関する選考文献2では、充電器側でモバイル端末の識別子を受信して給電可否の判定を行うと共に、モバイル端末の識別子と充電量を紐づけて記録するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-127741
【特許文献2】特開2021-182824
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これらの充電システムは充電器側で情報を管理が必要であり、充電のみを行う一般的な充電器と比べて初期費用が高くなるため普及が難しい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明に係る充電システム及び充電履歴データ管理システムは、充電機能と充電器識別子の通信機能を有した充電器と、充電に係る情報、充電器識別子及びモバイル端末識別子を紐づけた充電履歴データを作成及び記録する機能を端末自身もしくは内部アプリケーションに有するモバイル端末と、充電履歴データ、充電器データ及びモバイル端末データを管理するデータベースシステムを有する充電システムであって、充電履歴データを充電器側のシステムではなくモバイル端末及びデータベースシステム側で編集・管理できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
開示の充電システム及び充電履歴データ管理システムは、充電に係る情報をモバイル端末及びデータベースシステムで管理するため、充電サービスを提供する者は充電器識別子をモバイル端末に送信する機能のみを追加された比較的安価な充電器を導入するだけでシステムの導入が可能であり、充電器側の初期費用を小さくすることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、充電履歴データ管理システムの構成例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、非接触充電装置を用いた充電システムの説明図である。
【
図3】
図3は、接触充電装置を用いた充電システムの説明図である。
【
図4】
図4は、データベースシステムで管理される充電履歴データの構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例0011】
[実施例1に係る充電履歴データ管理システムの構成]
図1を用いて、充電履歴データ管理システム100の構成を説明する。
図1は、実施例1に係る充電履歴データ管理システムの構成の一例を説明するための図である。
図1に示すように、充電履歴データ管理システムは、充電器111~11n、モバイル端末121、充電器備え付け家具131及びデータベースシステム141を有する。なお、ここで説明する構成はあくまで一例であり、他のさまざまな形態でも実施が可能である。
【0012】
充電履歴データ管理システム100は、充電器備え付け家具131に備え付けられた充電器111~11nにてモバイル端末121への充電が行われ、モバイル端末121は充電を行った充電器の充電器識別子を受信し、自身のモバイル端末識別子及び充電に係る情報を紐づけて作成した充電履歴データをデータベースシステム141に記録することで充電履歴データを充電システム外部のデータベース上で管理するものである。
【0013】
充電器111は、モバイル端末121の充電を行う充電装置である。充電器111は、基本的にモバイル端末121の保有者とは異なる者が保有するものであり、モバイル端末121の保有者が外出先にてモバイル端末の充電ができるように、第三者が充電サービスを提供するために設置されたものである。充電器111は、充電器識別子を保有し、充電が実施された際にその充電器識別子をモバイル端末121に送信できる機能を有するものである。
【0014】
モバイル端末121は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、PDA(Personal Digital Assistant)、イヤホンやスマートグラス等の携帯型のバッテリー機器である。モバイル端末121はモバイル端末識別子を有し、また、充電器111から充電器識別子を受信する機能、充電に係る情報を編集する機能及びこれらを紐づけた充電履歴データをデータベースシステム141に記録する機能を有するものである。
【0015】
充電器備え付け家具131は、基本的に充電器111~11nと同じ所有者が所有するものであり、モバイル端末121の所有者に対して充電サービスを提供するために充電器111~11nを新規または既存の家具に備え付けたものである。
【0016】
データベースシステム141は、基本的に充電器111~11nの所有者とは異なる第三者が提供する、充電履歴データを管理するデータベースシステムである。データベースシステムに登録することで、充電履歴データを管理し、充電履歴に基づいて充電料金の請求・支払いを行うことができるプラットフォームを構築するものである。
【0017】
[実施例1にかかる充電システムの構成]
図2を用いて、充電システム200の構成を説明する。
図2は、実施例1に係る充電システムの構成の一例を説明するための図である。
図2に示すように、充電システムは、充電器211とモバイル端末221を有するものである。なお、ここで説明する構成はあくまで一例であり、他のさまざまな形態でも実施が可能である。
【0018】
充電器211は、モバイル端末221に電気を供給する充電部212と充電器識別子を送信する通信部213を有するものである。
図2では非接触型で充電及び通信を行う実施例を示している。
【0019】
図3を用いて、充電システム300の構成を説明する。
図3は、実施例1に係る充電システムの構成の一例を説明するための図である。
図3に示すように、充電システムは、充電器311とモバイル端末321を有するものである。なお、ここで説明する構成はあくまで一例であり、他のさまざまな形態でも実施が可能である。
【0020】
充電器311は、モバイル端末321に電気を供給し、充電器識別子を送信する充電通信部312を有するものである。
図3ではケーブルなどを用いた接触型で充電及び通信を行う実施例を示している。
【0021】
[実施例1にかかる充電履歴データの構成]
図4を用いて、充電履歴データ400の構成を説明する。
図4は、実施例1に係る充電履歴データの構成の一例を説明するための図である。
図4に示すように、充電履歴データ411は、モバイル端末識別子421、充電器識別子422及び充電に関する情報423等の情報を有するものである。なお、ここで説明する構成はあくまで一例であり、他のさまざまな形態でも実施が可能である。
【0022】
充電履歴データ411は、データベースシステムで管理されるものであり、充電を行ったモバイル端末によって作成されるものである。モバイル端末は自身のモバイル端末識別子421及び充電を行った充電器の充電器識別子422と、充電に関する情報(充電速度・充電時間・消費電力等)423等を紐づけて充電履歴データ411を作成し、充電完了をもってデータベースシステムに充電履歴データを記録するものである。