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  • 特開-洗浄ブラシ 図1
  • 特開-洗浄ブラシ 図2
  • 特開-洗浄ブラシ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179075
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】洗浄ブラシ
(51)【国際特許分類】
   A46B 11/06 20060101AFI20231212BHJP
   A47L 23/04 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A46B11/06
A47L23/04
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092133
(22)【出願日】2022-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】593118472
【氏名又は名称】株式会社坂本
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【弁理士】
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【弁理士】
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】坂本 宣正
(72)【発明者】
【氏名】坂本 文子
(72)【発明者】
【氏名】坂本 瑚杏
【テーマコード(参考)】
3B202
【Fターム(参考)】
3B202AA20
3B202AB15
3B202FA00
(57)【要約】
【課題】靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシをユーザがより使いやすくなるように改良する。
【解決手段】靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシであって、毛部と、前記毛部を植毛する側である内側および前記内側の反対側である外側を有するブラシ台と、前記ブラシ台に付設してなる柄と、前記ブラシ台の外側であって前記ブラシ台と前記柄との取合付近において洗浄水を供給する送水可撓管の端部が連結される送水可撓管連結部とを備えており、前記送水可撓管が前記柄に接することなく、前記送水可撓管連結部に直接連結していることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシであって、毛部と、前記毛部を植毛する側である内側および前記内側の反対側である外側を有するブラシ台と、前記ブラシ台に付設してなる柄と、前記ブラシ台の外側であって前記ブラシ台と前記柄との取合付近において洗浄水を供給する送水可撓管の端部が連結される送水可撓管連結部とを備えており、前記送水可撓管が前記柄に接することなく、前記送水可撓管連結部に直接連結していることを特徴とする洗浄ブラシ。
【請求項2】
前記送水可撓管は、前記送水可撓管連結部を介して前記ブラシ台に対してほぼ直角、いわゆるT型に連結していることを特徴とする請求項1に記載の洗浄ブラシ。
【請求項3】
前記送水可撓管は、伸縮自在なコイルを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄ブラシ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシに関し、特に、送水可撓管が洗浄ブラシのブラシ台と柄との取合付近においてT型に連結されている洗浄ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、少なくとも片面に多数の毛を植設したブラシ本体と、このブラシ本体に付設してなる柄とからなり、前記ブラシ本体にホースを挿着できる接続筒部を設けると共に、この接続筒部の出口をブラシ本体の植毛した面に臨ませ、更にホース先端を挿着挟持できるように、接続筒部の内部を狭く形成した構成であり、また前記柄の後部上側に、接続する前記ホースの一部を包み込むように保持できる溝を形成した構成の洗浄ブラシが開示されている。このようにホースをブラシ本体と柄との両方で挟持できるようにすることで、ホースが容易に接続箇所から外れることのないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-136020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシの場合、洗浄水を洗浄ブラシに供給する水栓は、ユーザが水栓にアクセスしやすいように、靴を洗うユーザの前面に位置するように、通常設けられている。この水栓の位置から洗浄ブラシの柄の先端を経由してホースをつなぐルートでは、靴洗浄中にホースがユーザの脚や腕に接触し、洗浄操作がスムーズに行えないばかりでなく、衣服に水がかかる場合もある。
【0005】
そこで、本発明は、靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシをユーザがより使いやすくなるように改良を加えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するために、本発明の洗浄ブラシは、靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシであって、毛部と、前記毛部を植毛する側である内側および前記内側の反対側である外側を有するブラシ台と、前記ブラシ台に付設してなる柄と、前記ブラシ台の外側であって前記ブラシ台と前記柄との取合付近において洗浄水を供給する送水可撓管が連結される送水可撓管連結部とを備えており、前記送水可撓管が前記柄に接することなく、前記送水可撓管連結部に直接連結していることを特徴とする。
【0007】
このような連結構成をとることにより、ユーザが洗浄ブラシの柄を掴んで靴を洗う際に、送水可撓管125がユーザの脚または腕に接触することがなくなる。
【0008】
(2)前記送水可撓管は、前記送水可撓管連結部を介して前記ブラシ台に対してほぼ直角、いわゆるT型に連結していることを特徴とする(1)に記載の洗浄ブラシ。
【0009】
(3)前記送水可撓管は、伸縮自在な送水コイルを備えていることを特徴とする(1)または(2)に記載の洗浄ブラシ。
【発明の効果】
【0010】
本発明のT型連結部を有する洗浄ブラシを使用することにより、ユーザが洗浄ブラシの柄を掴んで靴を洗う際に、送水可撓管がユーザの脚または腕に接触することがなくなる。さらに、送水可撓管の送水コイルが容易に伸び縮みすることで、従来のホースと洗浄ブラシの連結構成と比べて、洗浄操作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明のT型連結部を有する洗浄ブラシを備えた靴洗浄装置の全体図である。
図2】送水可撓管が連結されたT型連結部を有する洗浄ブラシの全体図である。
図3】従来の洗浄ブラシを備えた靴洗浄装置の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同様の部分には、同一符号を付している。
【0013】
図3は、従来の靴洗浄装置200の全体図である。この靴洗浄装置200は、靴を洗うための水洗台102、洗った靴を乾かすための乾燥台103、使用した水を払い出す排水受け104、靴を洗うための洗浄ブラシ137、靴を乾かすための送風具115を備えている。
【0014】
洗浄ブラシ137には、靴洗浄装置200の後壁107の内部に設けられた送水管122から送水分岐管123、水栓124、および洗浄ブラシ137の柄139の後端に取付けた送水ホース135を経由して洗浄水が供給される。
【0015】
送風具115には、靴洗浄装置200の後壁107の内部に設けられた送風管112から送風可撓管113、送風コイル114を経由して乾燥用エアーが供給される。
【0016】
ユーザは、水洗台102の足乗せ台105に靴を履いたままで片方の足を置き、一方の手で洗浄ブラシ137の柄139を掴み他方の手で水栓を開ける。洗浄ブラシ137のブラシ台138から水が流出していることを確認した後、靴の洗浄を開始する。
【0017】
靴の洗浄が終わったら、乾燥台103の格子状板106に両足または片足を乗せて、両方の靴または片方の靴を送風具115で乾燥させる。
【0018】
ここで、靴を洗うための洗浄ブラシ137は、柄139の後端にホース135が取り付けられて、このホースは、靴を洗っているユーザの前面に設けられた水栓に繋がっている。
【0019】
この状態で洗浄ブラシ137を操作すると、どうしてもホース135が脚または腕と接触しやすくなり、さらにホース135は水で満たされていて重量があるので、脚または腕と接触した際、洗浄ブラシ137の先端が揺れて、衣服を水で濡らしてしまう問題が生じている。
【0020】
本発明は、上記問題を解消するために洗浄ブラシへの水の供給位置を改良したものである。
【0021】
図1は、改良を加えたT型連結部を有する洗浄ブラシ127を備えた靴洗浄装置100の全体図である。水栓124から洗浄ブラシ127までの構成を除き、図3の従来の洗浄ブラシ137を備えた靴洗浄装置200と同じ構成である。
【0022】
図1では、従来のホース135に代えて送水可撓管125を使用している。送水可撓管125は、ABS樹脂、軟質塩化ビニール、天然ゴム等で製造されたチューブ状の管で、従来使用されているホース135より細く、柔軟性がある。さらに、中央部に伸縮自在なコイル形状の送水コイル126が形成されているため、ユーザが洗浄ブラシ127を使用する際に、容易に伸び縮みすることで、洗浄操作が楽になる。
【0023】
図2は、送水可撓管125が連結された洗浄ブラシ127の全体図である。洗浄ブラシ127は、毛材が植毛されている毛部140と、この毛部140を植毛する側である内側および内側の反対側である外側を有するブラシ台128と、このブラシ台128に付設してなる柄129と、ブラシ台128の外側であってブラシ台128と柄129との取合付近において洗浄水を供給する送水可撓管125の端部が連結される送水可撓管連結部130とを備えており、この送水可撓管125が柄129に接することなく、送水可撓管連結部130に直接連結している。ブラシ台128は、内部に中空部131を有し、送水可撓管連結部130から注入された洗浄水を内部に一旦貯めて、当該貯めた洗浄水をブラシ台128の内側に設けた図示略の複数の小さな放水口から放出する。
【0024】
このような連結構成をとることにより、ユーザが洗浄ブラシ127の柄129を掴んで靴を洗う際に、送水可撓管125がユーザの脚または腕に接触することがなくなる。さらに、送水可撓管125の送水コイル126が容易に伸び縮みすることで、従来のホース135と洗浄ブラシ137の連結構成と比べて、洗浄操作が容易になる。
【0025】
さらに図2に示すように、ブラシ台128と柄129との取合付近に連結する送水可撓管125は、送水可撓管連結部130を介して洗浄ブラシ127に対してほぼ直角、いわゆるT型に連結している。この角度は、送水可撓管125の洗浄ブラシ127に対する連結角度を種々変更した結果、ほぼ直角、いわゆるT型に連結する場合が洗浄操作を最もスムーズに行うことができたことによる。
【符号の説明】
【0026】
100 靴洗浄装置
102 水洗台
103 乾燥台
104 排水受け
105 足置台
106 格子状板
107 後壁
112 送風管
113 送風可撓管
114 送風コイル
115 送風具
122 送水管
123 送水分岐管
124 水栓
125 送水可撓管
126 送水コイル
127 洗浄ブラシ
128 ブラシ台
129 柄
130 送水可撓管連結部
131 中空部
135 送水ホース
137 洗浄ブラシ
138 ブラシ台
139 柄
140 毛部
200 従来の靴洗浄装置
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-08-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗台および前記水洗台で靴を洗うユーザの前面に送水可撓管が連結される水栓を備え、前記ユーザが前記靴を洗うために前記水洗台の足乗せ台に片方の足を置いた姿勢で、片手で前記水栓を操作することができる靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシであって、毛部と、前記毛部を植毛する側である内側および前記内側の反対側である外側を有するブラシ台と、前記ブラシ台に付設してなる柄と、前記ブラシ台の外側であって前記ブラシ台と前記柄との取合に近接して洗浄水を供給する前記送水可撓管の端部が連結される送水可撓管連結部とを備えており、前記送水可撓管が前記柄に接することなく、前記送水可撓管連結部に直接連結していることを特徴とする靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシ。
【請求項2】
前記送水可撓管は、前記送水可撓管連結部を介して前記ブラシ台に対して直角、いわゆるT型に連結していることを特徴とする請求項1に記載の靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシ。
【請求項3】
前記送水可撓管は、伸縮自在なコイルを備えていることを特徴とする請求項2に記載の靴洗浄装置に用いる洗浄ブラシ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
図2は、送水可撓管125が連結された洗浄ブラシ127の全体図である。洗浄ブラシ127は、毛材が植毛されている毛部140と、この毛部140を植毛する側である内側および内側の反対側である外側を有するブラシ台128と、このブラシ台128に付設してなる柄129と、ブラシ台128の外側であってブラシ台128と柄129との取合に近接して洗浄水を供給する送水可撓管125の端部が連結される送水可撓管連結部130とを備えており、この送水可撓管125が柄129に接することなく、送水可撓管連結部130に直接連結している。ブラシ台128は、内部に中空部131を有し、送水可撓管連結部130から注入された洗浄水を内部に一旦貯めて、当該貯めた洗浄水をブラシ台128の内側に設けた図示略の複数の小さな放水口から放出する。