IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図1
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図2
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図3
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図4
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図5
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図6
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図7
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図8
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図9
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図10
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図11
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図12
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図13
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図14
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図15
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図16
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図17
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図18
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図19
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図20
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図21
  • 特開-情報処理装置、及び制御方法 図22
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179160
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20231212BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20231212BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/01 570
G06F3/0346 422
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092285
(22)【出願日】2022-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】西山 勝
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 嘉則
(72)【発明者】
【氏名】▲曽▼根 悠一
【テーマコード(参考)】
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087AB08
5B087CC33
5B087DD03
5B087DE05
5E555AA04
5E555AA26
5E555AA63
5E555AA76
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC01
5E555CA10
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB01
5E555CB21
5E555CB64
5E555CB66
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB04
5E555DC05
5E555DD03
5E555DD06
5E555DD08
5E555EA09
5E555EA22
5E555EA23
5E555EA25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】複数の表示モードを容易に切り替えること。
【解決手段】情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、メモリに記憶された表示データをディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、を備えている。プロセッサは、ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、ディスプレイの使用形態に応じて、複数の表示モードのうち表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限する表示モード制限処理と、を行う。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードのうち前記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限する表示モード制限処理と、
を行う情報処理装置。
【請求項2】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記表示モード切替処理により前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を変更する表示モード順変更処理と、
を行う情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の表示モードは、前記画面領域制御と前記表示方向制御とに加え、さらに、複数の画面領域として表示を制御する際にいずれの画面領域をプライマリ画面とするかによって定まる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ディスプレイの使用形態は、少なくとも前記ディスプレイが折れ曲がった状態であるか否か及び前記ディスプレイの向きのいずれか一方又は両方に基づく、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの使用形態毎に、前記ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行い、
前記表示モード制限処理おいて、前記複数の表示モードのうち前記ディスプレイの使用形態毎に前記ユーザにより選択された頻度が低い表示モードを、前記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードから除外する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの使用形態毎に、前記ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行い、
前記表示モード順変更処理おいて、前記表示モード切替処理により前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を、前記複数の表示モードのうち前記ディスプレイの使用形態毎に前記ユーザにより選択された頻度が高い表示モードを優先した順序にする、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定の入力は、前記情報処理装置に接続されたキーボードにおける特定のショートカットキーに対する操作入力である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効または無効に制御する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記ディスプレイが折れ曲がっている状態である場合には前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効にし、前記ディスプレイが折れ曲がっていない状態である場合には前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にする、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記特定の入力は、前記情報処理装置に接続されたキーボードに備えられているタッチパッドに対する特定の操作入力である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記特定の操作入力は、前記ディスプレイに対する特定のタッチ操作である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効または無効に制御する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記情報処理装置がユーザに持たれている状態であるか否かを判定し、
前記情報処理装置がユーザに持たれている状態であると判定された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効にし、前記情報処理装置がユーザに持たれている状態ではないと判定された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にする、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
キーボードとの接続が検出された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にする、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記特定の操作入力は、特定のジェスチャであり、
前記プロセッサは、
撮像部により撮像された撮像画像から前記特定のジェスチャ画像を検出するジェスチャ画像検出処理をさらに行い、
前記ジェスチャ画像検出処理により前記特定のジェスチャ画像が検出される度に、前記表示モード切替処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記特定の入力は、特定の音声入力であり、
音声を収音する収音部をさらに備え、
前記プロセッサは、
音声を収音する収音部により収音された音声から前記特定の音声を検出する音声検出処理をさらに行い、
前記音声検出処理により前記特定の音声が検出される度に、前記表示モード切替処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項17】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードのうち切り替え可能な表示モードを制限するステップと、
を含む制御方法。
【請求項18】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法であって、
前記プロセッサが、
前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を変更するステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、折り畳み可能なフレキシブルディスプレイ(表示部)が第1筐体と第2筐体との回動に応じて屈曲可能に第1筐体と第2筐体に亘って設けられている情報処理装置も開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように第1筐体と第2筐体に亘って1つのディスプレイが設けられている場合、ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御するだけでなく、複数の画面領域(例えば、二つの画面領域)として表示を制御するなど複数の表示モードを有することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-13850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような複数の表示モードを有する情報処理装置は、その表示モードの切り替えが容易であることが望まれる。
【0005】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、複数の表示モードを容易に切り替えることができる情報処理装置、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードのうち前記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限する表示モード制限処理と、を行う。
【0007】
また、本発明の第2態様に係る情報処理装置は、折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記表示モード切替処理により前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を変更する表示モード順変更処理と、を行う。
【0008】
上記情報処理装置において、前記複数の表示モードは、前記画面領域制御と前記表示方向制御とに加え、さらに、複数の画面領域として表示を制御する際にいずれの画面領域をプライマリ画面とするかによって定まってもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記ディスプレイの使用形態は、少なくとも前記ディスプレイが折れ曲がった状態であるか否か及び前記ディスプレイの向きのいずれか一方又は両方に基づいてもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ディスプレイの使用形態毎に、前記ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行い、前記表示モード制限処理おいて、前記複数の表示モードのうち前記ディスプレイの使用形態毎に前記ユーザにより選択された頻度が低い表示モードを、前記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードから除外してもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ディスプレイの使用形態毎に、前記ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行い、前記表示モード順変更処理おいて、前記表示モード切替処理により前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を、前記複数の表示モードのうち前記ディスプレイの使用形態毎に前記ユーザにより選択された頻度が高い表示モードを優先した順序にしてもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記特定の入力は、前記情報処理装置に接続されたキーボードにおける特定のショートカットキーに対する操作入力であってもよい。
【0013】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効または無効に制御してもよい。
【0014】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ディスプレイが折れ曲がっている状態である場合には前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効にし、前記ディスプレイが折れ曲がっていない状態である場合には前記キーボードに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0015】
上記情報処理装置において、前記特定の入力は、前記情報処理装置に接続されたキーボードに備えられているタッチパッドに対する特定の操作入力であってもよい。
【0016】
上記情報処理装置において、前記特定の操作入力は、前記ディスプレイに対する特定のタッチ操作であってもよい。
【0017】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効または無効に制御してもよい。
【0018】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、前記情報処理装置がユーザに持たれている状態であるか否かを判定し、前記情報処理装置がユーザに持たれている状態であると判定された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を有効にし、前記情報処理装置がユーザに持たれている状態ではないと判定された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0019】
上記情報処理装置において、前記プロセッサは、キーボードとの接続が検出された場合、前記ディスプレイに対する操作入力による前記表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0020】
上記情報処理装置において、前記特定の操作入力は、特定のジェスチャであり、前記プロセッサは、撮像部により撮像された撮像画像から前記特定のジェスチャ画像を検出するジェスチャ画像検出処理をさらに行い、前記ジェスチャ画像検出処理により前記特定のジェスチャ画像が検出される度に、前記表示モード切替処理を実行してもよい。
【0021】
上記情報処理装置において、前記特定の入力は、特定の音声入力であり、音声を収音する収音部をさらに備え、前記プロセッサは、音声を収音する収音部により収音された音声から前記特定の音声を検出する音声検出処理をさらに行い、前記音声検出処理により前記特定の音声が検出される度に、前記表示モード切替処理を実行してもよい。
【0022】
また、本発明の第3態様に係る、折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードのうち切り替え可能な表示モードを制限するステップと、を含む。
【0023】
また、本発明の第4態様に係る、折り畳み可能な1つのディスプレイと、前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサとを備える情報処理装置における制御方法は、前記プロセッサが、前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードを切り替える際の前記所定の順序を変更するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0024】
本発明の上記態様によれば、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置の外観を示す斜視図。
図2】第1の実施形態に係る折れ曲がった状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図3】第1の実施形態に係る平面の状態の情報処理装置の例を示す側面図。
図4】第1の実施形態に係る情報処理装置の各種の表示モードの具体例を示す図。
図5】第1の実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図。
図6】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第1例を示す図。
図7】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第2例を示す図。
図8】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第3例を示す図。
図9】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第4例を示す図。
図10】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第5例を示す図。
図11】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第6例を示す図。
図12】第1の実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第7例を示す図。
図13】第1の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図14】第1の実施形態に係る情報処理装置の表示モード切替処理に関する機能構成の一例を示すブロック図。
図15】第1の実施形態に係る表示モード切替処理の一例を示すフローチャート。
図16】第2の実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図。
図17】第3の実施形態に係るキーボードを用いた表示モード切替のオンオフ処理の一例を示すフローチャート。
図18】第4の実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図。
図19】第4の実施形態に係るディスプレイに対するタッチ操作による表示モード切替のオンオフ処理の第1例を示すフローチャート。
図20】第4の実施形態に係るディスプレイに対するタッチ操作による表示モード切替のオンオフ処理の第2例を示すフローチャート。
図21】第5の実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図。
図22】第6の実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の外観を示す斜視図である。本実施形態に係る情報処理装置10は、クラムシェル型(ノート型)のPC(パーソナルコンピュータ)である。情報処理装置10は、第1筐体101、第2筐体102、及びヒンジ機構103を備える。第1筐体101及び第2筐体102は、略四角形の板状(例えば、平板状)の筐体である。第1筐体101の側面の一つと第2筐体102の側面の一つとがヒンジ機構103を介して結合(連結)されており、ヒンジ機構103がなす回転軸の周りに第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動可能である。第1筐体101と第2筐体102との回転軸の周りの開き角θが略0°の状態が、第1筐体101と第2筐体102とが重なり合って閉じた状態である。第1筐体101と第2筐体102とが閉じた状態のことを「閉状態」(closed)と称する。閉状態において第1筐体101と第2筐体102との互いに対面する側の面を、それぞれの「内面」と呼び、内面に対して反対側の面を「外面」と称する。開き角θとは、第1筐体101の内面と第2筐体102の内面とがなす角とも言うことができる。閉状態に対して第1筐体101と第2筐体102とが開いた状態のことを「開状態」と称する。開状態とは、開き角θが予め設定された閾値(例えば、10°)より大きくなるまで、第1筐体101と第2筐体102とが相対的に回動された状態である。
【0027】
また、情報処理装置10は、カメラ16と、ディスプレイ150とを備える。カメラ16は、第1筐体101の内面に設けられている。ディスプレイ150は、第1筐体101の内面から第2筐体102の内面に亘って設けられている。カメラ16は、例えば第1筐体101の内面のディスプレイ150の画面領域の外側の部分に設けられ、ディスプレイ150に対面する側に存在するユーザなどを撮像することが可能である。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである(図2、3参照)。フレキシブルディスプレイとしては、有機ELディスプレイ等が用いられる。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして1画面構成として表示を制御することも、ディスプレイ150の画面領域の全体を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて2画面構成として表示を制御することも可能である。ここで、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とは、互いに重ならない画面領域である。ここでは、ディスプレイ150の画面領域のうち第1筐体101の内面側に対応する画面領域が第1画面領域DA1、第2筐体102の内面側に対応する画面領域が第2画面領域DA2であるとする。以下では、1画面構成で表示を制御する表示モードのことを「1画面モード」、2画面構成で表示を制御する表示モードのことを「2画面モード」と称する。
【0028】
なお、ディスプレイ150の画面領域の上にはタッチセンサが設けられている。情報処理装置10は、ディスプレイ150の画面領域に対するタッチ操作を検出することが可能である。ユーザは、情報処理装置10を開状態にすることにより、第1筐体101と第2筐体102のそれぞれの内面に設けられたディスプレイ150の表示を視認することやディスプレイ150へのタッチ操作が可能となり、情報処理装置10の使用が可能となる。
【0029】
次に、情報処理装置10の使用形態と画面モードについて詳しく説明する。まず、情報処理装置10の使用形態としては、第1筐体101と第2筐体102との開き角θによって、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)と、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)とに分けられる。以下では、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がった状態(Bent form)のことを単に「折れ曲がった状態(Bent form)」、第1筐体101と第2筐体102とが折れ曲がっていない平面の状態(Flat form)のことを単に「平面の状態(Flat form)」と称する。折れ曲がった状態(Bent form)では、第1筐体101と第2筐体102とに亘って設けられているディスプレイ150も折れ曲がった状態になる。平面の状態(Flat form)では、ディスプレイ150も平面の状態になる。
【0030】
図2は、折れ曲がった状態(Bent form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。ディスプレイ150が第1筐体101と第2筐体102とに亘って(またがって)配置されている。ディスプレイ150の画面領域(図1に示す画面領域DA)は、ヒンジ機構103に対応する部分を折り目として折り曲げ(屈曲)が可能であり、この折り目を境に第1筐体101側の画面領域を第1画面領域DA1、第2筐体102側の画面領域を第2画面領域DA2として示している。ディスプレイ150は、第1筐体101と第2筐体102との回動(開き角θ)に応じて屈曲する。情報処理装置10は、開き角θに応じて折れ曲がった状態(Bent form)であるか否かを判別する。一例として10°<θ<170°である場合に、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)であると判別する。この状態は、所謂クラムシェルモードやブックモードという使用形態に相当する。
【0031】
図3は、平面の状態(Flat form)の情報処理装置10の一例を示す側面図である。情報処理装置10は、典型的には開き角θが180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別するが、一例として、170°≦θ≦180°である場合に平面の状態(Flat form)であると判別してもよい。例えば、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが180°の場合、ディスプレイ150も平面の状態となる。この状態は、所謂タブレットモードという使用形態に相当する。
【0032】
次に、図4を参照して、情報処理装置10の各種の使用形態による表示モードについて詳しく説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理装置10の各種の表示モードの具体例を示す図である。情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θ、情報処理装置10の姿勢(向き)、1画面モードであるか2画面モードであるかなどによって分類される使用形態で表示モードが異なる。なお、1画面のことはシングルスクリーン、2画面のことはスプリットスクリーンまたはデュアルスクリーンなどともいわれる。
【0033】
表示モード(a)は、使用形態として第1筐体101と第2筐体102とが閉状態(Closed)であるときの表示モードである。例えば、この閉状態では、情報処理装置10は、例えばスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態となり、ディスプレイ150が表示オフの状態である。このスリープや休止状態(ハイバネーション)などの待機状態は、例えばACPI(Advanced Configuration and Power Interface)で規定されているシステムの電源状態のS3またはS4に相当する。
【0034】
なお、閉状態では、情報処理装置10は、停止状態であることもある。停止状態は、システムをシャットダウンして電源をオフにした状態であり、例えばACPIで規定されているS5に相当する状態である。待機状態及び停止状態は、通常動作状態に対してシステムによる処理の一部または全部が制限された状態である。通常動作状態とは、システムが起動してログインした後の動作状態であり、特に制限なくてシステムによる処理の実行が可能な動作状態である。通常動作状態は、例えばACPIで規定されているS0状態に相当する。続いて、第1筐体101と第2筐体102とが開状態であるときの表示モードについて説明する。
【0035】
表示モード(b)は、使用形態としては折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードである。また、情報処理装置10の向きは、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが縦向きで左右に横に並ぶ向きである。画面領域が縦向きとは、長方形の画面領域の4辺のうちの長辺が縦方向、短辺が横方向になる向きである。画面領域が縦向きの場合は表示の向きも縦向きであり、長辺に沿う方向が上下方向に対応し短辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態は、本を開いたときの左右の頁が左右の画面に相当するような使用形態であり、所謂ブックモードに相当する。この使用形態は、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが横並びで2つを合わせた画面領域が横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。
【0036】
この表示モード(b)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、左側の第1画面領域DA1がプライマリ画面として、右側の第2画面領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(b)において、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0037】
表示モード(c-1)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つディスプレイ150の画面領域を第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分けて表示を制御する2画面モードであるときの表示モードであるが、情報処理装置10の向きが異なる使用形態である。情報処理装置10の向きは、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2とが横向きで上下に縦に並ぶ向きである。画面領域が横向きとは、長方形の画面領域の4辺のうちの長辺が横方向、短辺が縦方向になる向きである。画面領域が横向きの場合は表示の向きも横向きであり、短辺に沿う方向が上下方向に対応し長辺に沿う方向が左右方向になる向きで表示される。この使用形態はクラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態の一つである。
【0038】
この表示モード(c-1)では、情報処理装置10は、例えば通常の動作状態で、第1画面領域DA1がプライマリ画面として、第2画面領域DA2がセカンダリ画面として、2画面の表示モードとなる。なお、表示モード(c-1)において、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2とプライマリ画面及びセカンダリ画面との対応関係は、逆としてもよい。
【0039】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(b)から表示モード(c-1)または表示モード(c-1)から表示モード(b)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(b)に対して表示モード(c-1)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(b)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(c-1)へ切り替える。また、表示モード(c-1)に対して表示モード(b)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(b)へ切り替える。
【0040】
表示モード(c-2)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で情報処理装置10の向きも同じであるが、情報処理装置10に接続可能な外付けのキーボード30(Dockable mini KBD:KeyBord)が接続されていることが異なる。この使用形態は、クラムシェル(Clamshell)型のPCの一般的な使用形態に物理的なキーボード30が接続されている状態である。例えば、キーボード30は、第2画面領域DA2のサイズとほぼ同等であり、第2画面領域DA2の上に載置可能に構成されている。一例として、キーボード30は、底面の内部(端部)にはマグネットが設けられており、第2画面領域DA2の上に載置すると、第2筐体102の内面端部の金属部分と吸着されて固定される。これにより、元々物理的なキーボードが設けられている旧来からのクラムシェル型のPCと同様の使用形態となる。また、情報処理装置10とキーボード30とは、例えば、Bluetooth(登録商標)で接続される。この表示モード(c-2)では、情報処理装置10は、第2画面領域DA2はキーボード30で視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2)は、ディスプレイ150の画面領域のうち表示に有効なのは半分の1画面の画面領域のみとなる表示モード(以下、「ハーフ画面モード」と称する)であり、第1画面領域DA1のみを使用した1画面モードとなる。即ち、ハーフ画面モードは、ディスプレイ150の画面領域(画面領域DA)のうちキーボード30が載置される側の画面領域(第2画面領域DA2)を除く一部の画面領域(第1画面領域DA1)を画面領域として表示を制御する表示モードである。
【0041】
例えば、情報処理装置10は、表示モード(c-1)の状態で、外付けのキーボードとの接続を検出すると、表示モード(c-1)から表示モード(c-2)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。
【0042】
表示モード(d)は、表示モード(b)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(b)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)で、且つ画面領域DAが横長であることから、「Fold Landscape」とも称する。画面領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0043】
ここで、折れ曲がった状態(Bent form)における1画面モードと2画面モードとの切り替えは、例えば、ユーザの操作により行われる。例えば、情報処理装置10は、1画面モードと2画面モードとを切り替え可能なUI(User Interface)としての操作子を画面上のいずれかの場所に表示させ、当該操作子に対する操作に基づいて、表示モード(b)から表示モード(d)へ切り替える(Switch by UI)。この表示モードの切り替え操作の具体例については後述する。
【0044】
表示モード(e)は、表示モード(c-1)と同様に、折れ曲がった状態(Bent form)で、情報処理装置10の向きも同じであるが、ディスプレイ150の画面領域の全体を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードであることが異なる。この使用形態は、表示モード(c-1)に対して、1画面モードであることが異なるが、折れ曲がった状態(Bent form)と情報処理装置10の向きから、クラムシェル(Clamshell)型のPCの使用形態に相当する。画面領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0045】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d)から表示モード(e)へ、または表示モード(e)から表示モード(d)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d)に対して表示モード(e)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e)へ切り替える。また、表示モード(e)に対して表示モード(d)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d)へ切り替える。
【0046】
表示モード(d´)は、表示モード(d)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも画面領域DAが横長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。平面の状態(Flat form)とは、第1筐体101と第2筐体102との開き角θが略180°の状態である。この使用形態は、図3を参照して説明した所謂タブレットモードに対応するものであり、平面の状態(Flat form)で、且つ画面領域DAが横長であることから、「Flat Landscape」とも称する。この表示モード(d´)は、表示モード(d)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(d)と同様に、画面領域DAは横向きであり、表示の向きも横向きである。
【0047】
表示モード(e´)は、表示モード(e)と同様に、1画面モードで、情報処理装置10の向きも画面領域DAが縦長となる向きであるが、平面の状態(Flat form)であることが異なる。この使用形態は、平面の状態(Flat form)で、且つ画面領域DAが縦長であることから、「Flat Portrait」とも称する。この表示モード(e´)は、表示モード(e)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。表示モード(e)と同様に、画面領域DAは縦向きであり、表示の向きも縦向きである。
【0048】
例えば、情報処理装置10は、情報処理装置10の姿勢(向き)の変化を検出することで、表示モード(d´)から表示モード(e´)へ、または表示モード(e´)から表示モード(d´)へ自動的に切り替える(Switch by Rotation)。例えば、表示モード(d´)に対して表示モード(e´)は図示でディスプレイ150が右方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(d´)の状態から右方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(e´)へ切り替える。また、表示モード(e´)に対して表示モード(d´)は図示でディスプレイ150が左方向へ90度回転した状態であるため、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態から左方向へ所定の角度(例えば45度)以上回転したことを検出すると、表示モード(d´)へ切り替える。
【0049】
なお、表示モード(d´)及び表示モード(e´)において、前述したUI(操作子)に対してユーザが操作を行うことにより、平面の状態(Flat form)のまま2画面モードに切り替えることも可能である。例えば、表示モード(d´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(b)と同様になる。また、表示モード(e´)の状態から2画面モードに切り替えると、平面の状態(Flat form)で表示状態は表示モード(c-1)と同様になる。
【0050】
また、情報処理装置10は、表示モード(e´)の状態でキーボード30との接続を検出すると、表示モード(e´)から表示モード(c-2´)へ自動的に切り替える(Switch by Dock)。表示モード(c-2´)は、平面の状態(Flat form)であり、表示モード(c-2)に対して第1筐体101と第2筐体102との開き角θが異なるだけである。この表示モード(c-2´)では、情報処理装置10は、第2画面領域DA2はキーボード30で視認できなくなるため、黒表示または表示オフに制御する。つまり、この表示モード(c-2´)は、表示モード(c-2)と同様に、ディスプレイ150の画面領域のうち表示に有効なのは半分の1画面の画面領域のみとなるハーフ画面モードである。
【0051】
また、情報処理装置10は、平面の状態(Flat form)から折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、1画面モードから2画面モードに切り替えるようにすることもできる。例えば、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(d´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(d´)から表示モード(b)へ自動的に切り替える。また、情報処理装置10は、第1筐体101と第2筐体102との開き角θに基づいて、表示モード(e´)の状態において折れ曲がった状態(Bent form)への変化を検出した場合、表示モード(e´)から表示モード(c-1)へ自動的に切り替える。
【0052】
なお、表示モード(b)、(d)、(d´)の使用形態を、いずれもディスプレイ150の画面領域DAが横長となる使用形態であることから「Landscape」と称するのに対して、表示モード(c-1)、(e)、(e´)の使用形態を、いずれもディスプレイ150の画面領域DAが縦長となる使用形態であることから「Portrait」とも称する。また、情報処理装置10の使用形態は、ディスプレイ150の画面モード(1画面モードまたは2画面モード)、及びディスプレイ150の向き(LandscapeまたはPortrait)などによって定まるため、ディスプレイ150の使用形態ということもできる。
【0053】
(表示モードの切り替え操作)
次に、ユーザの操作入力により表示モードを切り替える際の操作仕様について説明する。前述したように、情報処理装置10は、左右方向への回転や平面の状態と折れ曲がった状態との変化などのような使用形態の変化に応じて表示モードを切り替える他に、ユーザの操作によって表示モードを切り替えることもできる。
【0054】
例えば、情報処理装置10は、切り替え対象となる表示モードの選択肢が並んで表示される選択メニュー画面をポップアップ画面として表示させ、当該選択メニュー画面に対するユーザの操作により選択された表示モードへ切り替える。また、情報処理装置10は、この選択メニュー画面を表示させる操作アイコンをタスクバーに表示させる。これにより、ユーザは、タスクバーに表示されている操作アイコンに対して操作をすることにより選択メニュー画面を表示させ、次に選択メニュー画面に表示されている表示モードの選択肢の中から切り替えたい表示モードを選択する操作を行うことで、所望の表示モードに切り替えることができる。
【0055】
しかしながら、この選択メニュー画面を用いた表示モードの切り替え方法では、少なくとも2回の操作が必要である。また、OSによっては、OSの仕様としてタスクバーに操作アイコンを追加することが許可されていない場合がある。その場合、選択メニュー画面を表示させる操作アイコンは、例えばタスクバーの所定のアイコンへ操作することでポップアップ表示されるオーバフロー領域に移動されるため、表示モードの切り替えに少なくとも3回の操作が必要となる。また、オーバフロー領域には、複数のアイコンが並んでいるため、所望のアイコンを見つけにくい場合がある。このように、選択メニュー画面を用いた表示モードの切り替え方法では、切り替える際の操作が煩わしく容易でないことがある。
【0056】
そこで、本実施形態に係る情報処理装置10は、ユーザの操作入力により表示モードを切り替える際の操作仕様として、選択メニュー画面を用いる方法以外に、1回の操作入力の度にトグル式に表示モードを切り替える方法を有する。このトグル式に表示モードを切り替える際のトリガとなる操作入力としては、例えば図5に示すようにキーボードのショートカットキーを用いることができる。
【0057】
図5は、本実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図である。図示するように、予め設定された特定のショートカットキー(一例として、F5+Ctrl)を、トグル式に表示モードを切り替える際のトリガとなる操作入力としてもよい。例えば、情報処理装置10は、接続されているキーボード30に対して、ユーザにより特定のショートカットキー(一例として、F5+Ctrl)の操作入力が行われる度に、トグル式に表示モードを切り替える。
【0058】
なお、表示モードの切り替えに用いるショートカットキーは、他のショートカットキーを考慮しつつ任意に決めることができる。なお、キーボード30に限らず、他の外付けキーボードが情報処理装置10に接続されている場合には、情報処理装置10は、その接続されているキーボードを用いても同様に、ショートカットキーによる表示モードの切り替えを行うことができる。
【0059】
また、情報処理装置10は、表示モードをトグル式に切り替える際には、例えば図6及び図7に示すように、ショートカットキーの操作入力が行われる度に、所定の順序に従って切り替える。
【0060】
図6は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第1例を示す図である。図6に示す例は、使用形態が「Landscape」のときに切り替え可能な表示モードとその順序を示している。なお、図中の2画面モードの「1」はプライマリ画面であることを示し、「2」はセカンダリ画面であることを示している。使用形態が「Landscape」の場合には、切り替え可能な表示モードは、使用形態が「Landscape」の場合の表示モード(表示モード(b)、表示モード(d)、表示モード(d´))に制限される。
【0061】
(LA)は、2画面モードの表示モード(b)であって、第1画面領域DA1がプライマリ画面、第2画面領域DA2がセカンダリ画面となる表示モードであり、以下では、表示モードLAと称する。(LB)は、2画面モードの表示モード(b)であって、第2画面領域DA2がプライマリ画面、第1画面領域DA1がセカンダリ画面となる表示モードであり、以下では、表示モードLBと称する。(LC)は、1画面モードの表示モード(d)または表示モード(d´)であり、以下では、表示モードLCと称する。図示する例では、表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードLA、表示モードLB、表示モードLC、表示モードLA、・・・(以降同順)の順となる。
【0062】
図7は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第2例を示す図である。図7に示す例は、使用形態が「Portrait」のときに切り替え可能な表示モードとその順序を示している。使用形態が「Portrait」の場合には、切り替え可能な表示モードは、使用形態が「Portrait」の場合の表示モード(表示モード(c-1)、表示モード(e)、表示モード(e´))に制限される。
【0063】
(PA)は、2画面モードの表示モード(c-1)であって、第1画面領域DA1がプライマリ画面、第2画面領域DA2がセカンダリ画面となる表示モードであり、以下では、表示モードPAと称する。(PB)は、2画面モードの表示モード(c-1)であって、第2画面領域DA2がプライマリ画面、第1画面領域DA1がセカンダリ画面となる表示モードであり、以下では、表示モードPBと称する。(PC)は、1画面モードの表示モード(e)または表示モード(e´)であり、以下では、表示モードPCと称する。図示する例では、表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードPA、表示モードPB、表示モードPC、表示モードPA、・・・(以降同順)の順となる。
【0064】
なお、情報処理装置10は、使用形態に応じて、さらに切り替え可能な表示モードを制限してもよい。例えば、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)である場合には、切り替え可能な表示モードを2画面モードのみに制限してもよい。
【0065】
図8は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第3例を示す図であり、折れ曲がった状態(Bent form)かつ「Landscape」の場合の例を示している。図示する例では、図6に示す例に対して、1画面モードの表示モードLCが切り替え可能な表示モードから除外されている。表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードLA、表示モードLB、表示モードLA、・・・(以降同順)の順となる。
【0066】
図9は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第4例を示す図であり、折れ曲がった状態(Bent form)かつ「Portrait」の場合の例を示している。図示する例では、図7に示す例に対して、1画面モードの表示モードPCが切り替え可能な表示モードから除外されている。表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードPA、表示モードPB、表示モードPA、・・・(以降同順)の順となる。
【0067】
また、情報処理装置10は、使用形態毎に、ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶しておき、ユーザにより選択された頻度が低い表示モードを除外することにより、切り替え可能な表示モードを制限してもよい。
【0068】
図10は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第5例を示す図である。例えば、情報処理装置10は、2画面モードで「Landscape」の場合に、ユーザにより表示モードLAが多く選択され、表示モードLBが選択される頻度が低い場合には、図6に示す例に対して、選択される頻度が低い表示モードLBが切り替え可能な表示モードから除外される。表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードLA、表示モードLC、表示モードLA、・・・(以降同順)の順となる。
【0069】
なお、図10は「Landscape」の場合の例を示しているが、2画面モードで「Portrait」の場合も同様にしてもよい。つまり、ユーザにより表示モードPAが多く選択され、表示モードPBが選択される頻度が低い場合には、図7に示す例に対して、選択される頻度が低い表示モードPBが切り替え可能な表示モードから除外されてもよい。即ち、表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードPA、表示モードPC、表示モードPA、・・・(以降同順)の順としてもよい。
【0070】
また、情報処理装置10は、使用形態に応じて、トグル式に表示モードを切り替える際の順序を変更してもよい。例えば、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)では2画面モードの表示モードを優先して図6及び図7に示す順序で切り替え、平面の状態(Flat form)では1画面モードの表示モードを優先した順序で切り替えてもよい。
【0071】
図11は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第6例を示す図であり、平面の状態(Flat form)かつ「Landscape」の場合の例を示している。図示する例では、図6に示す例に対して、1画面モードの表示モードLCが優先された順序となっている。図示する例では、表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードLC、表示モードLA、表示モードLB、表示モードLC、・・・(以降同順)の順となる。
【0072】
なお、平面の状態(Flat form)かつ「Portrait」の場合も同様に、図7に示す例に対して1画面モードの表示モードPCを優先し、表示モードをトグル式に切り替える際の順序を、表示モードPC、表示モードPA、表示モードPB、表示モードPC、・・・(以降同順)の順としてもよい。
【0073】
また、情報処理装置10は、使用形態毎に、ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶しておき、トグル式に表示モードを切り替える際の順序を、ユーザにより選択された頻度が高い表示モードを優先した順序にしてもよい。換言すると、情報処理装置10は、トグル式に表示モードを切り替える際の順序を、ユーザにより選択された頻度が低い表示モードの優先度を下げた順序にしてもよい。
【0074】
図12は、本実施形態に係るトグル式に切り替え可能な表示モードとその順序の第7例を示す図である。例えば、2画面モードで「Landscape」の場合に、ユーザにより表示モードLAが多く選択され、表示モードLBが選択される頻度が低かったとする。この場合、情報処理装置10は、図6に示す例に対して、トグル式に表示モードを切り替える際の順序を、ユーザにより選択された頻度が高い表示モードLAを優先し、表示モードLBの優先度を下げた順序とする。例えば、表示モードをトグル式に切り替える際の順序は、表示モードLA、表示モードLC、表示モードLB、表示モードLA、・・・(以降同順)の順となる。
【0075】
(情報処理装置10の構成)
以下、情報処理装置10の具体的な構成について説明する。
図13は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、通信部11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、ホールセンサ14と、表示部15と、カメラ16と、第1加速度センサ161と、第2加速度センサ162と、スピーカ17と、マイク18と、制御部19とを備えている。これらの各部は、バスなどを介して通信可能に接続されている。
【0076】
通信部11は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の無線通信を行う通信デバイス等を含んで構成される。例えば、通信部11は、Bluetooth(登録商標)を用いて、前述の外付けのキーボード30などと通信することが可能である。
【0077】
RAM12には、制御部19により実行される処理のプログラムやデータが展開され、適宜、各種データの保存または消去が行われる。例えば、RAM12は、ディスプレイ150に表示させる表示データを一時的に記憶するビデオメモリ(V-RAM)としても機能する。一例として、RAM12は、ディスプレイ150を1画面モードで制御する際の画面領域DAに表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12は、ディスプレイ150を2画面モードで制御する際の第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2に表示されるデータのビデオメモリとして機能する。また、RAM12は、ディスプレイ150をハーフ画面モードで制御する際の第1画面領域DA1に表示されるデータのビデオメモリとして機能する。なお、RAM12は、揮発性メモリであるため、RAM12への給電が停止されるとデータを保持しない。RAM12への給電が停止される際に保持が必要なデータは、記憶部13に移される。
【0078】
記憶部13は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Resad Only Memory)、Flash-ROMなどのいずれか一つ又は複数を含んで構成される。例えば、記憶部13には、BIOS(Basic Input Output System)のプログラムや設定データ、OS(Operating System)やOS上で動作するアプリのプログラム、及びアプリで使用される各種のデータなどが保存される。
【0079】
ホールセンサ14は、キーボード30の接続を検出するために設けられている。例えば、第2筐体102の第2画面領域DA2の上にキーボード30が載置されると、キーボード30の底面の内部に設けられたマグネットが接近することにより磁界が変化し、ホールセンサ14の検出値(出力値)が変化する。つまり、ホールセンサ14は、キーボード30が載置されているか否かによって異なる検出結果を出力する。
【0080】
表示部15は、ディスプレイ150とタッチセンサ155とを備えている。ディスプレイ150は、前述したように、第1筐体101と第2筐体102との相対的な回動による開き角θに合わせて屈曲可能なフレキシブルディスプレイである。ディスプレイ150は、制御部19の制御に応じて、図4を参照して説明した各表示モードに対応する表示を行う。タッチセンサ155は、ディスプレイ150の画面上に設けられており、画面に対するタッチ操作を検出する。例えば、タッチセンサ155は、1画面モードの際には、画面領域DAに対するタッチ操作を検出する。また、タッチセンサ155は、2画面モードの際には、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2の一方または両方に対するタッチ操作を検出する。タッチ操作には、タップ操作、スライド操作、フリック操作、スワイプ操作、ピンチ操作などが含まれる。タッチセンサ155は、タッチ操作を検出し、検出した操作に基づく操作情報を制御部19へ出力する。
【0081】
カメラ16は、レンズ及び撮像素子などを含んで構成されている。カメラ16は、制御部19の制御に応じて、画像(静止画や動画)を撮像し、撮像した画像のデータを出力する。
【0082】
第1加速度センサ161は、第1筐体101の内部に設けられており、第1筐体101の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第1画面領域DA1の長手方向に平行な方向をX1方向、短手方向に平行な方向をY1方向、X1方向及びY1方向に垂直な方向をZ1方向とすると、第1加速度センサ161は、X1方向、Y1方向、及びZ1方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部19へ出力する。
【0083】
第2加速度センサ162は、第2筐体102の内部に設けられており、第2筐体102の向き及び向きの変化を検出する。例えば、第2画面領域DA2の長手方向に平行な方向をX2方向、短手方向に平行な方向をY2方向、X2方向及びY2方向に垂直な方向をZ2方向とすると、第2加速度センサ162は、X2方向、Y2方向、及びZ2方向のそれぞれの加速度を検出し、検出結果を制御部19へ出力する。
【0084】
スピーカ17は、電子音や音声などを出力する。
マイク18は、周囲の音声を収音するマイクロフォン(収音部)である。
【0085】
制御部19は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロコンピュータ(Microcomputer)等のプロセッサ等を含んで構成されており、それらが記憶部13等に記憶されたプログラム(BIOSや、OS、OS上で動作するアプリなどの各種プログラム)を実行することにより各種の機能を実現する。
【0086】
例えば、制御部19は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、情報処理装置10の姿勢(向き)を検出する。また、制御部19は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、開状態であるか又は閉状態であるか、開状態の場合に折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかなどを判定する。また、制御部19は、キーボード30との接続の有無を検出する。制御部19は、これらの検出結果、或いはユーザの操作入力などに応じて、表示モードを制御する。
【0087】
(制御部19の機能構成)
次に、制御部19が、ショートカットキーの操作入力に応じて表示モードを切り替える表示モード切替処理に関する機能構成について説明する。
図14は、本実施形態に係る表示モード切替処理に関する機能構成の一例を示すブロック図である。制御部19は、例えばOS上で動作するプログラムに基づいてCPUが処理を実行する機能構成として、使用形態判定部191と、キーボード接続検出部192と、トリガ検出部193と、表示モード制御部194とを備えている。
【0088】
使用形態判定部191は、情報処理装置10(ディスプレイ150)の使用形態を判定する。この使用形態は、情報処理装置10(ディスプレイ150)の各種の状態であって、少なくとも情報処理装置10(ディスプレイ150)が折れ曲がった状態であるか否か及び情報処理装置10(ディスプレイ150)の向きのいずれか一方又は両方に基づく。
【0089】
例えば、使用形態判定部191は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、折れ曲がった状態(Bent form)であるか或いは平面の状態(Flat form)を判定する。また、使用形態判定部191は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて、ディスプレイ150の向きが「Landscape」であるか或いは「Portrait」であるかを判定する。なお、使用形態判定部191は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果に基づいて情報処理装置10が開状態であるか或いは閉状態であるかを判定してもよい。
【0090】
キーボード接続検出部192は、キーボード30との接続を検出する。例えば、キーボード接続検出部192は、ホールセンサ14の検出結果に基づいて、第2画面領域DA2の上へキーボード30が載置されたか否かを検出することにより、キーボード30との接続の有無を検出する。なお、キーボード接続検出部192は、通信部11を介してキーボード30と通信接続されているか否かによってキーボード30との接続を検出してもよい。また、キーボード接続検出部192は、キーボード30以外の他の外付けキーボードとの接続を、通信部11を介して通信接続されているか否かによって検出してもよい。
【0091】
トリガ検出部193は、トグル式で表示モードを切り替えるトリガを検出する。例えば、トリガ検出部193は、通信部11を介してキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力による操作信号を取得し、取得した操作信号に基づいて、ショートカットキーの操作入力を上記トリガとして検出する。トリガ検出部193は、ショートカットキーの操作入力を検出する度に、その旨を表示モード制御部194へ送信する。
【0092】
表示モード制御部194は、複数の表示モードのそれぞれに従った表示の制御及び表示モードの切り替えに関する制御などを行う。複数の表示モードは、図4に示すように、ディスプレイ150の画面領域を一つの画面領域DAとして表示を制御または複数の画面領域(例えば、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2)として表示を制御する画面領域制御と、ディスプレイ150の画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせなどによって定まる。また、複数の表示モードは、上記画面領域制御と上記表示方向制御とに加え、さらに、複数の画面領域として表示を制御する際にいずれの画面領域をプライマリ画面とするかによって定まる。
【0093】
例えば、表示モード制御部194は、各表示モードに従って、ディスプレイ150の画面領域を一つの画面領域DAとして表示を制御または複数の画面領域(例えば、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2)として表示を制御する画面領域制御を行う。また、表示モード制御部194は、各表示モードに従って、ディスプレイ150の画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御を行う。また、表示モード制御部194は、各表示モードに従って、複数の画面領域として表示を制御する際にいずれの画面領域をプライマリ画面とするかを制御する。
【0094】
また、表示モード制御部194は、表示モードの切り替えに関する制御を行う構成として、表示モード切替部1941と、切替仕様制御部1942とを備えている。表示モード切替部1941は、トリガ検出部193によりショートカットキーの操作入力が検出される度に、ディスプレイ150の表示モードを所定の順序に従って切り替える表示モード切替処理を行う。
【0095】
切替仕様制御部1942は、使用形態判定部191により判定された使用形態に応じて、複数の表示モードのうち切り替え可能な表示モードを制限する。ここで、複数の表示モードのうち切り替え可能な表示モードを制限するとは、換言すると、複数の表示モードのうち一部の表示モードのみを切り替え可能とすることを意味する。
【0096】
例えば、切替仕様制御部1942は、ディスプレイ150の向きに応じて、切り替え可能な表示モードを制限する。具体的には一例として、切替仕様制御部1942は、図6を参照して説明したように、使用形態が「Landscape」である場合には、切り替え可能な表示モードを「Landscape」の場合の表示モードに制限する。また、別の例として、切替仕様制御部1942は、図7を参照して説明したように、使用形態が「Portrait」である場合には、切り替え可能な表示モードを「Portrait」の場合の表示モードに制限する。
【0097】
また、切替仕様制御部1942は、折れ曲がった状態(Bent form)である場合には、切り替え可能な表示モードを2画面モードのみに制限してもよい(図8、9参照)。
【0098】
また、切替仕様制御部1942は、使用形態毎に、ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行ってもよい。そして、切替仕様制御部1942は、使用形態毎にユーザにより選択された頻度が低い表示モードを、切り替え可能な表示モードから除外することにより、切り替え可能な表示モードを制限してもよい(図10参照)。
【0099】
また、切替仕様制御部1942は、使用形態判定部191により判定された使用形態に応じて、複数の表示モードを切り替える際の所定の順序を変更する。例えば、切替仕様制御部1942は、折れ曲がった状態(Bent form)では、表示モードを切り替える際の所定の順序を2画面モードの表示モードを優先した順序とする(図6,7参照)。一方、切替仕様制御部1942は、平面の状態(Flat form)では、表示モードを切り替える際の所定の順序を1画面モードの表示モードを優先した順序とする(図11参照)。
【0100】
また、切替仕様制御部1942は、表示モードを切り替える際の所定の順序を、複数の表示モードのうち使用形態毎にユーザにより選択された頻度が高い表示モードを優先した順序としてもよい(図12参照)。
【0101】
(表示モード制御処理の動作)
次に、制御部19がユーザの操作に応じてトグル式に表示モードを切り替える表示モード切替処理の動作について説明する。
図15は、本実施形態に係る表示モード切替処理の一例を示すフローチャートである。
【0102】
(ステップS101)制御部19は、情報処理装置10(ディスプレイ150)の使用形態を判定する。例えば、制御部19は、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかを判定する。また、制御部19は、ディスプレイ150の向きが「Landscape」であるか或いは「Portrait」であるかを判定する。そして、ステップS103へ進む。
【0103】
(ステップS103)制御部19は、使用形態判定部191により判定された使用形態に応じて、表示モードの切り替え仕様を決定する。具体的には、制御部19は、図6図12に例示したように、複数の表示モードのうち切り替え可能な表示モードの制限及び切り替えの順序などを決定する。そして、ステップS105へ進む。
【0104】
(ステップS105)制御部19は、トグル式で表示モードを切り替える表示モード切り替えトリガを検出したか否かを判定する。例えば、表示モード切り替えトリガとは、特定のショートカットキー(一例として、F5+Ctrl)に対する操作入力である。制御部19は、表示モード切り替えトリガを検出していないと判定した場合(NO)、ステップS101へ戻る。一方、制御部19は、表示モード切り替えトリガを検出したと判定した場合(YES)、ステップS107へ進む。
【0105】
(ステップS107)制御部19は、ステップS103で決定した表示モードの切り替え仕様に従って、表示モードを切り替える。そして、ステップS101へ戻る。制御部19は、この表示モード切替処理を繰り返すことにより、表示モード切り替えトリガを検出する度に、ステップS103で決定した表示モードの切り替え仕様に従って、トグル式に表示モードを切り替える。
【0106】
なお、特定のショートカットキーに対する操作入力を表示モード切り替えトリガとする場合は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と接続されていることが前提である。キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と非接続の場合には、この特定のショートカットキーに対する操作入力はできないため、表示モード切替処理は無効となる。
【0107】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置10は、折り畳み可能な1つのディスプレイ150と、ディスプレイ150に表示させる表示データを一時的に記憶するRMA12(メモリの一例)と、RMA12に記憶された表示データをディスプレイ150に表示させる際の制御を行う制御部19(プロセッサの一例)とを備えている。制御部19は、ディスプレイ150の画面領域を一つの画面領域DAとして表示を制御または複数の画面領域(例えば、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2)として表示を制御する画面領域制御と、ディスプレイ150の画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力(例えば、表示モード切り替えトリガの入力)が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理を行う。また、制御部19は、ディスプレイ150の使用形態に応じて、複数の表示モードのうち上記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限する表示モード制限処理を行う。
【0108】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードのうち使用形態に応じた表示モードのみを操作の度にトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0109】
また、制御部19は、ディスプレイ150の使用形態に応じて、上記表示モード切替処理により複数の表示モードを切り替える際の所定の順序を変更する表示モード順変更処理を行う。
【0110】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードを使用形態に応じた順序で操作の度にトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0111】
なお、複数の表示モードは、上記画面領域制御と上記表示方向制御とに加え、さらに、複数の画面領域として表示を制御する際にいずれの画面領域をプライマリ画面とするかによっても定まる。
【0112】
これにより、情報処理装置10は、プライマリ画面とする画面領域を容易に切り替えることができる。
【0113】
また、ディスプレイ150の使用形態は、少なくともディスプレイ150が折れ曲がった状態であるか否か及びディスプレイ150の向き、のいずれか一方又は両方に基づく。
【0114】
これにより、情報処理装置10は、ディスプレイ150が折れ曲がった状態であるか否か又はディスプレイ150の向きに応じて、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0115】
また、制御部19は、ディスプレイ150の使用形態毎に、ユーザが選択した表示モードの履歴を記憶させる履歴記憶処理をさらに行う。そして、制御部19は、上記表示モード制限処理おいて、複数の表示モードのうちディスプレイ150の使用形態毎にユーザにより選択された頻度が低い表示モードを、上記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードから除外してもよい。
【0116】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードのうちユーザが良く使用する表示モードのみが、操作の度にトグル式に切り替わるため、ユーザが所望の表示モードに容易に切り替えることができる。
【0117】
また、制御部19は、上記表示モード順変更処理おいて、上記表示モード切替処理により複数の表示モードを切り替える際の所定の順序を、複数の表示モードのうちディスプレイ150の使用形態毎にユーザにより選択された頻度が高い表示モードを優先した順序にしてもよい。
【0118】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードのうちユーザが良く使用する表示モードの順に、操作の度にトグル式に切り替わるため、ユーザが所望の表示モードに容易に切り替えることができる。
【0119】
ここで、ユーザによる特定の入力(例えば、表示モード切り替えトリガの入力)は、情報処理装置10に接続されたキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)における特定のショートカットキー(一例として、F5+Ctrl)に対する操作入力である。
【0120】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがショートカットキーによる1回の操作をする度に、表示モードをトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0121】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部19が、ディスプレイ150の画面領域を一つの画面領域DAとして表示を制御または複数の画面領域(例えば、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2)として表示を制御する画面領域制御と、ディスプレイ150の画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力(例えば、表示モード切り替えトリガの入力)が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、ディスプレイ150の使用形態に応じて、複数の表示モードのうち上記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限するステップと、を含む。
【0122】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードのうち使用形態に応じた表示モードのみを操作の度にトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0123】
また、本実施形態に係る情報処理装置10における制御方法は、制御部19が、ディスプレイ150の画面領域を一つの画面領域DAとして表示を制御または複数の画面領域(例えば、第1画面領域DA1及び第2画面領域DA2)として表示を制御する画面領域制御と、ディスプレイ150の画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力(例えば、表示モード切り替えトリガの入力)が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替えるステップと、ディスプレイ150の使用形態に応じて、上記表示モード切替処理により複数の表示モードを切り替える際の所定の順序を変更するステップと、を含む。
【0124】
これにより、情報処理装置10は、複数の表示モードを使用形態に応じた順序で操作の度にトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0125】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態において、情報処理装置10に接続されたキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)において特定のショートカットキー(一例として、F5+Ctrl)に対する操作入力の度にトグル式に表示モードを切り替える例を説明したが、ショートカットキーに代えて、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に備えられているタッチパッドに対する特定の操作入力の度に表示モードを切り替えてもよい。
【0126】
図16は、本実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図である。図示するように、キーボード30に備えられているタッチパッド35に対する特定の操作入力を、トグル式に表示モードを切り替える際のトリガとなる操作入力としてもよい。タッチパッド35に対する特定の操作入力とは、一例として2本の指でのスワイプ操作などである。なお、タッチパッド35に対する特定の操作入力は、他の操作を考慮しつつ任意に決めることができる。なお、キーボード30に限らず、タッチパッドを備えた他の外付けキーボードが情報処理装置10に接続されている場合には、情報処理装置10は、その接続されているキーボードに備えられているタッチパッドを用いても同様に、表示モードの切り替えを行うことができる。
【0127】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、トグル式に表示モードを切り替える際の特定の入力(表示モード切り替えトリガの入力)は、情報処理装置10に接続されたキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)におけるタッチパッドに対する特定の操作入力である。
【0128】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがタッチパッドに対する1回の操作をする度に、表示モードをトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0129】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
第1及び第2の実施形態において、情報処理装置10に接続されたキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力(ショートカットキーまたはタッチパッドに対する操作入力)を行う度にトグル式に表示モードを切り替える表示モード切替処理の例を説明したが、使用形態に応じて、このキーボードに対する操作入力による表示モード切替処理を有効または無効に制御してもよい。
【0130】
例えば、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)のみ、ショートカットキーに対する操作入力による表示モード切替処理を有効にし、平面の状態(Flat form)では、ショートカットキーによる表示モード切替処理を無効にしてもよい。なお、同様に、情報処理装置10は、折れ曲がった状態(Bent form)のみ、タッチパッドに対する操作入力による表示モード切替処理を有効にし、平面の状態(Flat form)では、タッチパッドに対する操作入力による表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0131】
以下、図17を参照して、制御部19が使用形態に応じて、キーボードに対する操作入力による表示モード切替処理を有効(オン)または無効(オフ)に制御する処理の動作について説明する。
図17は、本実施形態に係るキーボードを用いた表示モード切替のオンオフ処理の一例を示すフローチャートである。
【0132】
(ステップS201)制御部19は、情報処理装置10(ディスプレイ150)の使用形態を判定する。例えば、制御部19は、折れ曲がった状態(Bent form)であるか又は平面の状態(Flat form)であるかを判定する。そして、ステップS203へ進む。
【0133】
(ステップS203)制御部19は、折れ曲がった状態(Bent form)であると判定した場合(YES)、ステップS205へ進む。一方、制御部19は、折れ曲がった状態(Bent form)では無いと判定した場合(NO)、ステップS207へ進む。
【0134】
(ステップS205)制御部19は、キーボードに対する操作入力(ショートカットキーまたはタッチパッドに対する操作入力による表示モード切替処理を有効にする。
【0135】
(ステップS207)制御部19は、キーボードに対する操作入力(ショートカットキーまたはタッチパッドに対する操作入力による表示モード切替処理を無効にする。
【0136】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、制御部19は、ディスプレイ150の使用形態に応じて、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力による表示モード切替処理を有効または無効に制御する。
【0137】
これにより、情報処理装置10は、使用形態に応じて、表示モード切替処理の操作方法を適切に制御することができる。
【0138】
例えば、制御部19は、ディスプレイ150が折れ曲がっている状態(Bent form)である場合には、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力による表示モード切替処理を有効にする。一方、ディスプレイ150が折れ曲がっていない状態(即ち、平面の状態(Flat form))である場合には、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力による表示モード切替処理を無効にする。
【0139】
これにより、情報処理装置10は、平面の状態(Flat form)ではキーボードが使用される可能性が低いため、キーボードに対する操作入力による表示モード切替処理を無効にし、折れ曲がっている状態(Bent form)のみキーボードに対する操作入力による表示モード切替処理を有効にすることができる。よって、情報処理装置10は、使用形態に応じて、表示モード切替処理の操作方法を適切に制御することができる。
【0140】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
第1及び第2の実施形態において、情報処理装置10に接続されたキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)に対する操作入力(ショートカットキーまたはタッチパッドに対する操作入力)を行う度にトグル式に表示モードを切り替える表示モード切替処理の例を説明したが、キーボードに代えて、ディスプレイ150に対する特定の操作入力の度に表示モードを切り替えてもよい。
【0141】
図18は、本実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図である。図示するように、ディスプレイ150の画面領域DAに対する特定のタッチ操作(タッチジェスチャ)入力を、トグル式に表示モードを切り替える際のトリガとなる操作入力としてもよい。ディスプレイ150に対する特定のタッチ操作(タッチジェスチャ)入力とは、一例として4本の指でのスワイプ操作などである。なお、ディスプレイ150に対する特定のタッチ操作(タッチジェスチャ)入力は、他の操作を考慮しつつ任意に決めることができる。
【0142】
このように、本実施形態に係る情報処理装置10において、トグル式に表示モードを切り替える際の特定の入力(表示モード切り替えトリガの入力)は、ディスプレイ150に対する特定のタッチ操作(タッチジェスチャ)入力である。
【0143】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがディスプレイ150に対する1回の操作をする度に、表示モードをトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0144】
なお、情報処理装置10は、使用形態に応じて、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効または無効に制御してもよい。例えば、情報処理装置10は、ユーザに持たれている状態であると推定される場合には、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効にしてもよい。一方、情報処理装置10は、ユーザに持たれている状態ではない場合(例えば、机の上などに置かれている場合)には、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0145】
以下、図19を参照して、制御部19が、使用形態に応じてディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効(オン)または無効(オフ)に制御する処理の動作について説明する。
図19は、本実施形態に係るディスプレイ150に対するタッチ操作による表示モード切替のオンオフ処理の第1例を示すフローチャートである。
【0146】
(ステップS301)制御部19は、第1加速度センサ161及び第2加速度センサ162の検出結果を取得し、取得した検出結果に基づいて情報処理装置10の揺れを検出する。そして、ステップS303へ進む。
【0147】
(ステップS303)制御部19は、ステップS301で検出された情報処理装置10の揺れに基づいて、情報処理装置10がユーザに持たれている状態であるか否かを判定する。例えば、制御部19は、揺れが所定値以上ある場合にはユーザに持たれている状態であると判定し、揺れが所定値未満である場合にはユーザに持たれている状態ではない(例えば、机の上などに置かれている状態)と判定する。制御部19は、ユーザに持たれている状態であると判定した場合(YES)、ステップS305へ進む。一方、制御部19は、ユーザに持たれている状態ではないと判定した場合(NO)、ステップS307へ進む。
【0148】
(ステップS305)制御部19は、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効にする。
【0149】
(ステップS307)制御部19は、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を、無効にする。
【0150】
なお、制御部19は、情報処理装置10がユーザに持たれている状態であるか否かを判定する際に、情報処理装置10の揺れの有無に基づいて判定するのに代えて、または加えて、開き角θが変化しているか否か(変化中か否か)に基づいて判定してもよい。即ち、開き角θが変化中のときは、情報処理装置10がユーザに持たれている状態と判定されてもよい。
【0151】
このように、制御部19は、ディスプレイ150の使用形態に応じて、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効または無効に制御する。
【0152】
これにより、情報処理装置10は、使用形態に応じて、表示モード切替処理の操作方法を適切に制御することができる。
【0153】
例えば、制御部19は、情報処理装置10がユーザに持たれている状態であるか否かを判定し、情報処理装置10がユーザに持たれている状態であると判定された場合、ディスプレイ150に対する操作入力による表示モード切替処理を有効にする。一方、制御部19は、情報処理装置10がユーザに持たれている状態ではないと判定された場合、ディスプレイ150に対する操作入力による表示モード切替処理を無効にする。
【0154】
これにより、情報処理装置10は、情報処理装置10がユーザに持たれている状態ではキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)を使用していないと考えられるため、ディスプレイ150に対する操作入力による表示モード切替処理を有効にすることで、ユーザが容易に表示モードを切り替えることができる。
【0155】
また、情報処理装置10は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)との接続の有無に応じて、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効または無効に制御してもよい。例えば、情報処理装置10はキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と接続されていない場合には、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効にし、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)との接続が検出された場合、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を無効にしてもよい。
【0156】
以下、図20を参照して、制御部19が、キーボードとの接続の有無に応じて、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効(オン)または無効(オフ)に制御する処理の動作について説明する。
図20は、本実施形態に係るディスプレイ150に対するタッチ操作による表示モード切替のオンオフ処理の第2例を示すフローチャートである。
【0157】
(ステップS401)制御部19は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)との接続を検出する。例えば、制御部19は、キーボード30との接続の有無を検出る場合、ホールセンサ14の検出結果に基づいて第2画面領域DA2の上へキーボード30が載置されたか否かを検出することにより検出する。なお、制御部19は、通信部11を介してキーボード30と通信接続されているか否かによってキーボード30との接続を検出してもよい。また、制御部19は、キーボード30以外の他の外付けキーボードとの接続を検出する場合、通信部11を介して通信接続されているか否かによって検出する。そして、ステップS403へ進む。
【0158】
(ステップS403)制御部19は、ステップS401の検出結果に基づいて、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と接続されている状態であるか否かを判定する。制御部19は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と接続されている状態であると判定した場合(YES)、ステップS405へ進む。一方、制御部19は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)と接続されていない状態であると判定した場合(NO)、ステップS407へ進む。
【0159】
(ステップS405)制御部19は、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を無効にする。
【0160】
(ステップS407)制御部19は、ディスプレイ150に対する操作入力(タッチジェスチャ)による表示モード切替処理を有効にする。
【0161】
このように、制御部19は、キーボード30(或いは、他の外付けキーボード)の接続が検出された場合、ディスプレイ150に対する操作入力による表示モード切替処理を無効にする。
【0162】
これにより、情報処理装置10は、ユーザがキーボード30(或いは、他の外付けキーボード)を使用している場合には、第1~3の実施形態で説明したショートカットキーまたはタッチパッドを用いて容易に表示モードを切り替えることができるため、ディスプレイ150に対する操作入力による表示モード切替処理を無効にすることで処理負荷の軽減や誤操作を防止することができる。
【0163】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、ユーザがカメラ16に対して特定のジェスチャを行うことをトリガ入力として、トグル式に表示モードを切り替える例を説明する。
【0164】
図21は、本実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図である。図示するように、カメラ16に対して特定のジェスチャを行うことを、トグル式に表示モードを切り替える際のトリガとしてもよい。特定のジェスチャとは、一例として、特定のハンドサインなどである。なお、ハンドサインなどによる特定のジェスチャは、他のジェスチャ(操作入力)を考慮しつつ任意に決めることができる。
【0165】
例えば、制御部19は、カメラ16(撮像部の一例)により撮像された撮像画像から特定のジェスチャ画像を検出するジェスチャ画像検出処理を行う。そして、制御部19は、このジェスチャ画像検出処理により特定のジェスチャ画像が検出される度に、トグル式に表示モードを切り替える表示モード切替処理を実行する。
【0166】
これにより、情報処理装置10は、ユーザが特定のジェスチャを1回行う度に、表示モードをトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0167】
<第6の実施形態>
次に、第6の実施形態について説明する。
本実施形態では、ユーザが特定の音声入力を行うことをトリガ入力として、トグル式に表示モードを切り替える例を説明する。
【0168】
図22は、本実施形態に係る表示モードの切り替えのトリガの一例を示す図である。図示するように、ユーザの発話により特定の音声入力を行うことを、トグル式に表示モードを切り替える際のトリガとしてもよい。特定の音声とは、一例として、「表示モード」、「表示モードを変えて」などである。なお、特定の音声は、他の音声を用いたコマンドを考慮しつつ任意に決めることができる。
【0169】
例えば、制御部19は、マイク18により収音された音声から特定の音声を検出する音声検出処理を行う。そして、制御部19は、この音声検出処理により特定の音声が検出される度に、グル式に表示モードを切り替える表示モード切替処理を実行する。
【0170】
これにより、情報処理装置10は、ユーザが特定の音声入力を1回行う度に、表示モードをトグル式に切り替えることができるため、複数の表示モードを容易に切り替えることができる。
【0171】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。例えば、上記の各実施形態で説明した構成は、任意に組み合わせてもよい。
【0172】
また、上述した実施形態では、ディスプレイ150の画面領域を1つの画面領域DAとして表示を制御する1画面モードと、第1画面領域DA1と第2画面領域DA2との2つの画面領域に分割して表示を制御する2画面モードとの例を説明したが、ディスプレイ150の画面領域を分割する場合、2つの画面領域に分割するのみに限られるものではなく、3以上の画面領域に分割してもよい。
【0173】
なお、上述した情報処理装置10は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置10が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置10が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0174】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置10が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0175】
また、上述した実施形態における情報処理装置10が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0176】
10 情報処理装置、101 第1筐体、102 第2筐体、103 ヒンジ機構、11 通信部、12 RAM、13 記憶部、14 ホールセンサ、15 表示部、150 ディスプレイ、155 タッチセンサ、16 カメラ、161 第1加速度センサ、162 第2加速度センサ、17スピーカ、18 マイク、19 制御部、191 使用形態判定部、192 キーボード接続検出部、193 トリガ検出部、194 表示モード制御部、1941 表示モード切替部、1942 切替仕様制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な1つのディスプレイと、
前記ディスプレイに表示させる表示データを一時的に記憶するメモリと、
前記メモリに記憶された前記表示データを前記ディスプレイに表示させる際の制御を行うプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記ディスプレイの画面領域を一つの画面領域として表示を制御または複数の画面領域として表示を制御する画面領域制御と、前記ディスプレイの画面領域への表示の向きを制御する表示方向制御との組み合わせにより定まる複数の表示モードを、ユーザにより特定の入力が行われる度に、所定の順序にしたがってトグル式に切り替える表示モード切替処理と、
前記ディスプレイの使用形態に応じて、前記複数の表示モードのうち前記表示モード切替処理により切り替え可能な表示モードを制限する表示モード制限処理と、
を行う情報処理装置。