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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179209
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   A01D 46/30 20060101AFI20231212BHJP
   A01D 46/24 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A01D46/30
A01D46/24 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092377
(22)【出願日】2022-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092794
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 正道
(72)【発明者】
【氏名】坂井 義明
(72)【発明者】
【氏名】山本 和彦
(72)【発明者】
【氏名】弓達 武志
(72)【発明者】
【氏名】土居 義典
(72)【発明者】
【氏名】岡田 英博
【テーマコード(参考)】
2B075
【Fターム(参考)】
2B075AA10
2B075JA08
2B075JA12
2B075JA15
2B075JD19
2B075JD20
2B075JD22
2B075JE01
2B075JE11
2B075JE15
2B075JE18
2B075JF01
2B075JF04
2B075JF07
2B075JF08
2B075JJ05
(57)【要約】
【課題】収容できるバケットを多数搭載できる栽培設備用の作業車両を提供する。
【解決手段】収穫アーム22で収穫物を収容するバケットA,A…を待機させる収穫物調整スペース23を備える収穫作業車3Aを設け、空のバケットA,A…を収容する空バケット収容室26と収穫物を収容したバケットA,A…を収容する収穫バケット収容室27を備える搬送作業車3Bを設け、搬送作業車3Bの空バケット収容室26から収穫作業車3Aの収穫物調整スペース23へ空のバケットAを繰出し移送する支持搬送機構30を設け、収穫作業車3Aの収穫物調整スペース23から搬送作業車3Bの収穫バケット収容室27に収穫物を収容したバケットAを回収移送する支持搬送機構31を設ける。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収穫アーム(22)で収穫物を収容するバケット(A,A…)を待機させる収穫物調整スペース(23)を備える収穫作業車(3A)を設け、空のバケット(A,A…)を収容する空バケット収容室(26)と収穫物を収容したバケット(A,A…)を収容する収穫バケット収容室(27)を備える搬送作業車(3B)を設け、搬送作業車(3B)の空バケット収容室(26)から収穫作業車(3A)の収穫物調整スペース(23)へ空のバケット(A)を繰出し移送する支持搬送機構(30)を設け、収穫作業車(3A)の収穫物調整スペース(23)から搬送作業車(3B)の収穫バケット収容室(27)に収穫物を収容したバケット(A)を回収移送する支持搬送機構(31)を設けたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
収穫作業車(3A)と搬送作業車(3B)は別個に走行可能とし、作業通路(9)を走行するときには収穫作業車(3A)と搬送作業車(3B)は所定の接近した位置で走行するよう構成し、移動通路(4)を走行するときには収穫作業車(3A)と搬送作業車(3B)は別個に走行するよう構成した請求項1に記載の作業車両。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培施設において、作物を収穫する収穫作業車と収穫作物を収納する収納バケットを運搬する搬送作業車等の作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
植物栽培施設において、作物を収穫する収穫部を積載し、かつ収穫した作物を収納するための収納バケットを複数収容可能な収容部が設けられた走行車体を備えた収穫用車両の構成がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-58281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によると、収穫された作物を同じ走行車体に装備された収容部に直ちに移すことができる利点があるが、一台の収穫用車両に収容できる収容部としてのバケットの数が制限されるため、作業中断の機会が多くなる。
【0005】
本発明は、上記に鑑み、収容できるバケットを多数搭載できる栽培設備用の作業車両を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、請求項1記載の発明は、収穫アーム22で収穫物を収容するバケットA,A…を待機させる収穫物調整スペース23を備える収穫作業車3Aを設け、空のバケットA,A…を収容する空バケット収容室26と収穫物を収容したバケットA,A…を収容する収穫バケット収容室27を備える搬送作業車3Bを設け、搬送作業車3Bの空バケット収容室26から収穫作業車3Aの収穫物調整スペース23へ空のバケットAを繰出し移送する支持搬送機構30を設け、収穫作業車3Aの収穫物調整スペース23から搬送作業車3Bの収穫バケット収容室27に収穫物を収容したバケットAを回収移送する支持搬送機構31を設けた。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは別個に走行可能とし、作業通路9を走行するときには収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは所定の接近した位置で走行するよう構成し、移動通路4を走行するときには収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは別個に走行するよう構成した。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明によると、搬送作業車3Bに専用の空バケット収容室26と収穫バケット収容室27を独立して設けることができ、いずれの収容室にバケットAを多数収容でき、作業効率を向上する。
【0009】
請求項2に記載の発明によると、請求項1に記載の効果に加え、移動通路4が狭くても隣接する作業通路9への移動が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明における実施の形態の植物栽培設備の概要図である。
図2】本発明における実施の形態の収穫作業車及び搬送作業車の側面図である。
図3】本発明における実施の形態の収穫作業車の正面図である。
図4】(A)、(B)本発明における実施の形態の支持搬送機構一部を示す正面図である。
図5】(A)、(B)本発明における実施の形態の作業通路における収穫作業車と搬送作業車の平面図である。
図6】(A)、(B)、(C)本発明における実施の形態の移動通路における収穫作業車と搬送作業車の平面図である。
図7】本発明における実施の形態の移動通路内複数の搬送作業車を示す平面図である。
図8】本発明における実施の形態の作業車の走行手段及びその周辺を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態の温室設備について以下説明する。
【0012】
図1は栽培施設の一例を示すものであり、この栽培施設は、暖房機や加湿機等により温度及び湿度等の室内環境が管理される温室である栽培室1と、該栽培室1に隣接する出荷室2とを備えている。前記栽培室1内の中央には作業者又は移動作業車(作業台車)3あるいは防除作業車等が通過できるメイン通路4を設けており、このメイン通路4は、路面がコンクリートで構成されたコンクリート通路である。メイン通路4の両側の側方位置には、栽培ユニットとなる栽培ベッド5を多数列配置した作物を栽培するための栽培スペース6を構成している。尚、前記栽培ベッド5は培地となるロックウールで形成された栽培床部であり、出荷室2内の養液供給装置7から各栽培ベッド5へ養液が供給される構成となっている。
【0013】
また、メイン通路4の両端には開閉扉を備える栽培室1への出入り口8を設け、一方の出入り口8を介して隣接する出荷室2へ行き来できる構成となっている。尚、他方の出入り口8は、栽培施設の屋外から出入りできる構成となっている。そして、移動作業車3をメイン通路4から各々の栽培ベッド5の間のサブ通路9に移動させ、該サブ通路9で栽培ベッド5に沿って移動作業車3を移動させながら栽培する植物に対する各種作業を行うことができる。サブ通路9は、各々の栽培ベッド5の左右間で前後方向に形成される通路となる。尚、移動作業車3は、サブ通路9上に敷設された温室全体を暖房する左右の暖房用管を走行用のレール13として走行する。
【0014】
前記出荷室2内には、前述した養液供給装置7と、収穫されたトマト等の収穫物(果実)を重量や大きさあるいは等級別に選別する選別装置10とを備えている。尚、該選別装置10が、栽培された作物を出荷前に処理する前処理装置となる。選別装置10は、収穫物を搬送して選別する選別コンベア11と、該選別コンベア11の両側の側方に設けられた階級毎の収穫物収容部12とを備えて構成され、選別コンベア11から各収穫物収容部12へ収穫物を供給して各階級に選別する構成となっている。尚、前記選別コンベア11は、平面視でL字状に屈曲した構成となっている。また、各々の収穫物収容部12には収穫物を収容する収容箱を設けて、この収容箱ごとに収穫物を出荷すればよい。
【0015】
栽培ベッド5の上側には、該栽培条に沿う誘引ワイヤ15を設け、栽培される植物Pの栽培株は、誘引ワイヤ15から誘引フック16を介して垂れ下がる誘引部材としての誘引紐17により誘引される。尚、誘引フック16は、誘引ワイヤ15に吊り下げられる構成であり、巻き付けた誘引紐17を適宜繰り出して下方に垂れ下がらせる周知の構成となっている。また、植物が所定の高さ(誘引フック16の近く)まで成長した以降は、誘引フック16から誘引紐17を繰り出しながら、順次誘引紐17を前記複数の栽培株の配列方向、すなわち栽培ベッド5の長手方向にずらせて植物の高さを低下させ、植物を継続的に栽培する。従って、例えばトマトfを栽培する場合、トマトの茎cが栽培ベッド5から誘引紐17を伝って伸長することになる(図3)。
【0016】
移動作業車3は、図2に示すように収穫作用車とも呼ばれる収穫作業車3Aとこれに付随して走行しうる搬送作業車3Bとされる。収穫作業車3Aの前後左右の走行装置とも呼ばれる走行車輪20で走行可能に支持された走行車体21には収穫アーム22を備えるとともに、収穫アーム22で収穫したトマト等の収穫物を収容する、収穫物収容バケットまたは収穫物バケットとも呼ばれるバケットAを搭載する収穫物調整スペース23を備えている。一方、搬送作業車3Bの前後左右の走行車輪24で走行可能に支持された走行車体25には空のバケットA,A…を多段に収容できる空バケット収容室26と収穫物を収容したバケットA,A…を多段に収容できる収穫物バケット収容室とも呼ばれる収穫バケット収容室27を備えている。
【0017】
収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは前後に接近位置して、収穫作業車3Aは、前記収穫物調整スペース23後部側に搬送作業車3Bから空のバケットAを導入でき、収穫物調整スペース23前部側に所定位置に繰り出された空のバケットAに収穫アーム22で収穫された収穫物を受け入れる構成としている。収穫物調整スペース23前部にて収穫物を満杯に収容されたバケットAは、一旦下方に移動され、空のバケットAの移動と干渉しない状態で収穫物調整スペース23の後部側、更には待機する搬送作業車3Bへと送り出される構成としている。搬送作業車3B内に送られた収穫物収容のバケットAは、前記空バケット収容室26の後方に構成される収穫バケット収容室27にて順次段積される構成としている。
【0018】
したがって、搬送作業車3Bの空バケット収容室26と収穫バケット収容室27には、空のバケットA,A…やバケットA,A…を多段に段積したり段ばらしする狭持リフト機構28,29を備えている。
【0019】
また、空バケット収容室26から収穫物調整スペース23へ空のバケットAを繰出し移送する支持搬送機構30を上位に、収穫物調整スペース23から収穫バケット収容室27に収穫物を収容したバケットAを回収移送する支持搬送機構31を下位にそれぞれ配置構成している。
【0020】
さらに、収穫物調整スペース23の前部において、支持搬送機構30の前側部において、上位側で待機する空のバケットAに収穫アーム22の作動によって収穫物が順次収容され満杯に収容されると、バケットAの支持を解除し、下位の支持搬送機構31にてバケットAは支持され移送される構成としている。
【0021】
ここで、支持搬送機構30について、概要を説明すると、図4に示すように、バケットAの上縁部に外向きに一体形成されるリブ部材を左右の多数の突起状ローラ30a,30a…で支持し、突起状ローラ30a,30a…の自転でバケットAを移動させることができる構成としている。すなわち突起状ローラ30a,30a…を水平状態に横支持軸30b,30b…によって支持し、この横支持軸30b,30b…をチェン30cによる連動によって自転する構成とするもので、突起状ローラ30a,30a…自体の前後移動は伴わずともその自転によってバケットAは所定に移送される構成である。支持搬送機構31についても同様の構成である。
【0022】
そして、収穫物調整スペース23の前部における支持搬送機構30の突起状ローラ30a,30a…は左右共に下方に回動可能に設けられて(図4(B))、バケットAの係合を解き、バケットAは下方に落下できる構成である。したがって、支持搬送機構30に支持されて収穫物を収容したバケットAは、落下して下方の支持搬送機構31に支持されることとなる。
【0023】
なお、支持搬送機構30,31とはそれぞれ前後分割状態に構成されていて、収穫作業車3Aと搬送作業車3Bに支持され、両作業車、すなわち、収穫作業車3A,および搬送作業車3Bの前後接近状態をもって繰出されるバケットAが受継がれて搬送可能に構成されるものである。そして、収穫アーム22や上下狭持リフト機構28,29、支持搬送機構30,31は設定信号や図外撮像装置等各種センサからの入力信号を受ける制御装置Cによって演算処理されて出力される指令信号によって制御モータ等のアクチュエータが作動し自動的に果実収穫やバケットAへの果実収容作業、支持搬送が実行される構成としている。
【0024】
空バケット収容室26に多段で持上げ支持されるバケットA,A…のうち、最下段の空のバケットAは、搬送作業車3Bの支持搬送機構30に落下され、前方に移送されて収穫作業車3Aの支持搬送機構30に移行して搬送され、この収穫作業車3Aの支持搬送機構30の前部に達して待機状態とされる。この待機する空のバケットAに、収穫アーム22で収穫されたトマト等の収穫物を順次載置して収容できる。
【0025】
収穫物で満杯とされたバケットAは、支持搬送機構30の突起状ローラ30a,30aの転回で係合を解かれて落下し下方の支持搬送機構31に支持される。そして突起状ローラ31a,31aの駆動によって収穫物を収容したバケットAは、後方の搬送作業車3Bに向けて移送される。搬送作業車3B側の支持搬送機構31によって収穫バケット収容室27に達すると狭持リフト機構29の作用によって持ち上げられる。収穫バケット収容室27においては、狭持リフト機構29で複数のバケットA,A…を段積みできる構成としている。
【0026】
前記のように、収穫アーム22で収穫物を収容するバケットA,A…を待機させる収穫物調整スペース23を備える収穫作業車3Aを設け、空のバケットA,A…を収容する空バケット収容室26と収穫物を収容したバケットA,A…を収容する収穫バケット収容室27を備える搬送作業車3Bを設けるものであるから、搬送作業車3Bに専用の空バケット収容室26と収穫バケット収容室27を独立して設けることができ、いずれの収容室にバケットAを多数収容でき、作業効率を向上する。
【0027】
次いで、収穫作業車3Aと搬送作業車3Bの走行制御について説明する。
【0028】
前記サブ通路9(以下、作業通路9という)に収穫作業車3Aと搬送作業車3Bが対となって接近状態で収穫作業及びバケット収容作業を行う。収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは一の作業通路9に後述の要領で進入し、搬送作業車3Bは収穫作業車3Aに追随して進行するよう(図5(A))、搬送作業車3Bには第1距離センサ33を配置している。そして、収穫作業及び収容作業を終えると、収穫作業車3Aの後退移動に付随して搬送作業車3Bは所定の距離を保ちつつ後退移動するように構成している(同図(B))。
【0029】
作業通路9の搬送作業車3B及び収穫作業車3Aは、一旦メイン通路4(以下、移動通路4という)に出て隣接する作業通路9に移動するが、その際作業通路9から出て移動通路4に戻る搬送作業車3B及び遅れて移動通路4に戻る収穫作業車3Aは、移動通路4に沿って敷設された磁気テープ35を検知しながら移動できる構成としている。具体的には、収穫作業車3Aの走行車体21に設ける磁気テープ検知手段36、搬送作業車3Bの走行車体25に設ける磁気テープ検知手段37によって共通の磁気テープ35に沿って移動しうる構成である(図6(A))。そして、各作業通路9,9…の入口には進入位置検知手段38の被検知体として磁気部材39,39…を床面に配置している。収穫作業車3Aの検知手段38A及び搬送作業車3Bの検知手段38Bの磁気部材39検知に基づいて進路を作業通路9側に転じて移動する(図6(C))。なお、移動通路4移動中、搬送作業車3Bは、収穫作業車3Aとの距離L2を所定以上に確保すべく第2距離センサ40を設けている。なお、距離L2以下になると搬送作業車3Bの移動速度を増すか、収穫作業車3Aの速度を低下し又は一時停止するなどの手段を講じて距離L2を確保する構成である(図6(B))。
【0030】
なお、前記移動通路4における搬送作業車3Bについては、図7に示すように、複数台(図では2台)を備え、搬送作業車3B同士の間隔を所定距離L3に確保するよう構成することにより、複数の搬送作業車3B,3Bの設定が可能となって作業効率を向上できる。
【0031】
次いで、収穫作業車3A及び搬送作業車3Bの走行機構およびその周辺構成について説明する。両作業車は共通の走行機構である。収穫作業車3Aについて、図8に示すように、前後左右一対の走行車輪20は、車輪軸42に支持される径大のゴム車輪20aと同軸に支持される径小の軌道輪20bとからなり、車輪軸42は各別に走行駆動モータ41をもって駆動される構成である。したがって、ゴム車輪20aで栽培室1内の移動通路4を走行し、軌道輪20bによって作業通路9のレール13に沿い走行できる構成である。また、各車輪軸42には車輪転回手段Mを備え、車輪軸42を縦軸芯回りに回動可能に構成し、これらゴム車輪20aと軌道輪20bは、走行車体21を固定状態のまま一体的に角度を0度と90度に変更できる構成とされ、例えば角度0度方向ではゴム車輪20aにて移動通路4を走行し、角度90度方向に変更するとレール13に沿い軌道輪20bにて作業通路9を走行できる。このため走行車体21を方向変換する必要がない。なお、前後左右の各走行車輪20に設けられる車輪転回手段Mの具体例としては、前記縦軸芯に設けたモータ軸の下端には車輪軸42を連結し、上端には正逆転可能な転回駆動モータを設けてなる。この転回駆動モータの正転、逆転に伴って車輪軸42を縦軸芯回りに回動し、同時にゴム車輪20aと軌道輪20bとを回転させる構成としている。上記構成は搬送作業車3Bの走行車輪24も共通の構成である。
【0032】
前記のように、収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは別個に走行可能とし、作業通路9を走行するときには収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは接近した位置で走行するよう構成し、移動通路4を走行するときには収穫作業車3Aと搬送作業車3Bは別個に走行するよう構成したから、移動通路4が狭くても隣接する作業通路9への移動が容易である。
【符号の説明】
【0033】
3A 収穫作業車
3B 搬送作業車
4 移動通路
9 作業通路
22 収穫アーム
23 収穫物調整スペース
26 空バケット収容室
27 収穫バケット収容室
30 支持搬送機構
31 支持搬送機構
A バケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8