(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179299
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】荷台傾動機構付き車両
(51)【国際特許分類】
B60P 1/16 20060101AFI20231212BHJP
B60P 1/04 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B60P1/16 E
B60P1/04 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092549
(22)【出願日】2022-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002192
【氏名又は名称】弁理士法人落合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武鑓 裕司
(57)【要約】
【課題】車体フレームに軸支されて傾動可能な荷台と、その荷台を強制傾動させるアクチュエータとを備えた荷台傾動機構付き車両において、多数の曲げ部を有するパネルを、側板となるサイドパネルだけとする一方、底板となるデッキパネルの全部又は大部分を平板で構成して、荷台全体として曲げ加工のための工数や手間を低減し、加工設備のコスト節減を図る。
【解決手段】荷台Bは、荷台Bの少なくとも底板Bbを構成するデッキプレートDPと、荷台Bの少なくとも左右の側板Bsをそれぞれ構成する左右のサイドパネルSPとを備え、サイドパネルSPは、前後方向に各々延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部b1~b5を有すると共に、その各曲げ部b1~b5の荷台B内方側での曲げ角θ1~θ5が180度より小さくなるように設定され、デッキパネルDPは、全部又は大部分が平板より構成される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレーム(1)に軸支されてその軸支部回りに傾動可能な荷台(B)と、その荷台(B)と前記車体フレーム(1)間に配設されて該荷台(B)を強制傾動させるアクチュエータ(A)とを備えた荷台傾動機構付き車両において、
前記荷台(B)は、該荷台(B)の少なくとも底板(Bb)を構成するデッキプレート(DP)と、該荷台(B)の少なくとも左右の側板(Bs)をそれぞれ構成する左右のサイドパネル(SP)とを備え、
前記サイドパネル(SP)は、前後方向に各々延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部(b1~b5)を有すると共に、その各曲げ部(b1~b5)の荷台(B)内方側での曲げ角(θ1~θ5)が180度より小さくなるように設定され、
前記デッキパネル(DP)は、全部又は大部分が平板より構成されることを特徴とする、荷台傾動機構付き車両。
【請求項2】
前記サイドパネル(SP)の前記側板(Bs)を構成する部分は、前記複数の曲げ部(b1~b5)を境に上下方向で隣り合う複数の側板分割要素(Bs1~Bs5)で分割構成され、前記サイドパネル(SP)は、前記複数の曲げ部(b1~b5)の曲げ角(θ1~θ5)、並びに前記複数の側板分割要素(Bs1~Bs5)の上下幅(t1~t5)がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となるように形成されることを特徴とする、請求項1に記載の荷台傾動機構付き車両。
【請求項3】
前記サイドパネル(SP)の下端部と前記デッキパネル(DP)とが上下に重なり合い且つ相互に一体的に結合され、前記荷台(B)が前記車体フレーム(1)上に伏倒した状態で、その荷台(B)の、前記サイドパネル(SP)及び前記デッキパネル(DP)相互が重なり合う部分(Bw)が前記車体フレーム(1)上に支持されることを特徴とする、請求項1に記載の荷台傾動機構付き車両。
【請求項4】
前記サイドパネル(SP)は、前記デッキパネル(DP)よりも低い硬度の材料で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の荷台傾動機構付き車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運搬車、特に車体フレームに軸支されてその軸支部回りに傾動可能な荷台と、その荷台と車体フレーム間に配設されて荷台を強制傾動させるアクチュエータとを備えた荷台傾動機構付き車両に関する。
【背景技術】
【0002】
上記した荷台傾動機構付き車両は、例えば特許文献1に開示されるように従来公知であり、この公知のものでは、荷台の底板11が複数箇所で曲げ加工され、更にその曲げ部よりも多数の箇所で荷台の左右側板12が曲げ加工され、これにより、荷台が全体として横断面U字状に形成されて積載土砂等を容易に排出できるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の荷台傾動機構付き車両では、荷台の底板11及び側板12の何れにも曲げ加工を別々に施す必要があるため、曲げ加工のための工数増や手間増、更には加工設備のコスト増を来たす虞れがある。
【0005】
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来構造の問題を解決可能とした荷台傾動機構付き車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は、車体フレームに軸支されてその軸支部回りに傾動可能な荷台と、その荷台と前記車体フレーム間に配設されて該荷台を強制傾動させるアクチュエータとを備えた荷台傾動機構付き車両において、前記荷台は、該荷台の少なくとも底板を構成するデッキプレートと、該荷台の少なくとも左右の側板をそれぞれ構成する左右のサイドパネルとを備え、前記サイドパネルは、前後方向に各々延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部を有すると共に、その各曲げ部の荷台内方側での曲げ角が180度より小さくなるように設定され、前記デッキパネルは、全部又は大部分が平板より構成されることを第1の特徴とする。
【0007】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記サイドパネルの前記側板を構成する部分は、前記複数の曲げ部を境に上下方向で隣り合う複数の側板分割要素で分割構成され、前記サイドパネルは、前記複数の曲げ部の曲げ角、並びに前記複数の側板分割要素の上下幅がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となるように形成されることを第2の特徴とする。
【0008】
尚、この第2の特徴において、「複数の曲げ部の曲げ角、並びに複数の側板分割要素の上下幅がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となる」とは、複数の曲げ部の曲げ角、並びに複数の側板分割要素の上下幅がそれぞれ下方側に向かうにつれて徐々に減少するものが含まれることは元より、基本的には複数の曲げ部の曲げ角、並びに複数の側板分割要素の上下幅がそれぞれ下方側に向かって減少傾向ではあるが、上下に隣り合う2個の曲げ部の曲げ角、並びに上下に隣り合う2個の側板分割要素の上下幅が一定のものも含まれる。
【0009】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記サイドパネルの下端部と前記デッキパネルとが上下に重なり合い且つ相互に一体的に結合され、前記荷台が前記車体フレーム上に伏倒した状態で、その荷台の、前記サイドパネル及び前記デッキパネル相互が重なり合う部分が前記車体フレーム上に支持されることを第3の特徴とする。
【0010】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記サイドパネルは、前記デッキパネルよりも低い硬度の材料で構成されることを第4の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
第1の特徴によれば、傾動可能な荷台が、少なくとも底板を構成するデッキプレートと、少なくとも左右の側板をそれぞれ構成する左右のサイドパネルとを備え、サイドパネルは、前後方向に各々延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部を有すると共に、その各曲げ部の荷台内方側での曲げ角が180度より小さくなるように設定され、デッキパネルは、全部又は大部分が平板より構成される。これにより、多数の曲げ部を有するパネルは、側板となるサイドパネルだけとなる一方、底板となるデッキパネルの全部又は大部分を平板で構成できることから、加工工程が複雑化する多段の曲げ加工はサイドパネル側に集中でき、従って、全体として曲げ加工のための工数や手間を低減でき、加工設備のコスト節減にも寄与することができる。
【0012】
また第2の特徴によれば、サイドパネルの荷台側板を構成する部分は、複数の曲げ部を境に上下方向で隣り合う複数の側板分割要素で分割構成され、サイドパネルは、複数の曲げ部の曲げ角、並びに複数の側板分割要素の上下幅がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となるように形成されるので、荷台の下半部においても左右側板を極力外方側に張り出させることができ、これにより、荷台の容量アップを図り且つ重量物積載時の荷台全体の重心位置を下げる上で有利となる。
【0013】
また第3の特徴によれば、サイドパネルの下端部とデッキパネルとが上下に重なり合い且つ相互に一体的に結合され、荷台が車体フレーム上に伏倒した状態で、その荷台の、サイドパネル及びデッキパネル相互が重なり合う部分が車体フレーム上に支持されるので、荷台の、サイドパネル及びデッキパネル相互が重なり合う高剛性部分を車体フレーム上に当接支持させることができ、伏倒時の荷台支持の安定化に寄与することができる。
【0014】
また第4の特徴によれば、サイドパネルは、デッキパネルよりも低い硬度の材料で構成されるので、多数の曲げ部を有するサイドパネルは、これを比較的柔軟材料としたことで、曲げ加工の作業性向上や金型コストの節減に寄与することができ、その一方でデッキパネルは、これの剛性強度が十分に確保可能となって、伏倒時の荷台をデッキパネルを介して車体フレーム上に強固に支持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】荷台傾動機構付き車両の第1実施形態であるダンプトレーラの全体側面図であって、荷台が伏倒した状態を示す
【
図2】ダンプトレーラの荷台を後上方に傾動させた状態を示す
図1対応側面図
【
図3】荷台の前部を左下方から見た斜視図(
図1の3X矢視図)
【
図4】ダンプトレーラの後部を示す左側面図(
図1の4X矢視部の拡大側面図)
【
図5】ダンプトレーラの後部を示す底面図(
図4の5X矢視図)
【
図7】
図4の7X-7X線断面図(荷台前端の保護枠Bcの図示は省略)
【
図8】
図4の8X-8X線断面図(荷台前端の保護枠Bcの図示は省略)
【
図9】後柱からヒンジに至る荷重伝達経路を、荷台本体を省略して示す斜視図
【
図10】左側板を構成する左サイドパネルの曲げ加工例を示すために、左サイドパネル単品を後方から見た後面図
【
図11】第2実施形態に係るダンプトレーラの後部を示す
図4対応側面図
【
図13】第3実施形態に係るダンプトレーラの後部を示す
図11対応側面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を、添付図面により以下に具体的に説明する。
【0017】
先ず、
図1~
図10を参照して、第1実施形態について説明すると、荷台傾動機構付き車両としてのダンプトレーラVの車体フレーム、即ちトレーラシャーシ1は、前後に並ぶ複数対の車輪Wを懸架して前後方向に延び且つ横断面I字状に形成される左右一対のメインフレーム1L,1Rと、その両メインフレーム1L,1R間を結合(例えば溶接)し且つ前後に間隔をおいて並ぶ複数の横フレーム1Cとを有して、梯子状をなす枠組体で構成される。
【0018】
トレーラシャーシ1の前部にはトレーラヒッチVpが配設され、またトレーラヒッチVpより後方側でトレーラシャーシ1の中間部には、接地可能な左右一対のジャッキJが少なくとも一対配設される。トレーラヒッチVpは、ダンプトレーラVを牽引走行可能なトラクタ車両T(
図1,2鎖線で例示)の車体後部に設けた従来周知の連結装置Tpに着脱可能に連結され、その連結部を介してダンプトレーラVがトラクタ車両Tに対し左右に旋回揺動できるようになっている。
【0019】
またトレーラシャーシ1(具体的にはメインフレーム1L,1R)の後端部には、荷台Bの傾動支点となるダンプ軸15を嵌合支持する軸受孔1h(
図7を参照)が設けられている。
【0020】
またダンプトレーラVは、トレーラシャーシ1に前記ダンプ軸15を介して軸支されて軸支部、即ちダンプ軸15回りに後上方へ傾動可能な荷台Bと、その荷台Bの前部とトレーラシャーシ1間に設けられて荷台Bを強制傾動させるアクチュエータとして傾動シリンダAとを備える。傾動シリンダAは、実施形態ではテレスコピック式シリンダで構成されていて、これの最大径シリンダ部Acの下端部が荷台Bの前部に第1枢軸29を介して枢支連結され、また最小径のピストンロッド部Apの下端部がトレーラシャーシ1の前部に第2枢軸19を介して枢支連結される。そして、傾動シリンダA及びダンプ軸15は、互いに協働して荷台傾動機構を構成する。
【0021】
荷台Bは、水平な矩形平板状をなす底板Bbと、その底板Bbの左右両側端に連なり且つそこから徐々に起立して上方に延びる左右一対の側板Bsとを有して横断面U字状に形成される。荷台Bの前端壁は、荷台Bの横断面U字状形態と略一致するU字形平板状に形成される前板Bfで構成され、その前板Bfの底部及び左右側部が、荷台Bの底板Bb及び左右側板Bsの各前端に固着(例えば溶接)される。かくして、前板Bfにより荷台Bの前側が常時閉塞される。また荷台Bの前端部には、荷台B内の積載物がトラクタ車両Tのキャビンや傾動シリンダA側に飛散するのを防護すべく上方に起立する防護枠Bcの下部が固着される。
【0022】
尚、左右の側板Bs及び底板Bbの前後中間部には、必要に応じて補強枠28が側板Bsの上端から底板Bbの両側部に亘り固着される。
【0023】
一方、荷台Bの開放後端は、横断面U字状をなすテールゲートBgで開閉される。このテールゲートBgは、これの左右両側部の上端部と、荷台Bの左右側板Bsの後部上端とにそれぞれ一体的に立設したブラケット16,17、及びその両ブラケット16,17間を枢支連結する連結軸18を介して開閉揺動可能に連結される。
【0024】
テールゲートBgと荷台B間には、任意選択的にロック・ロック解除可能なロック機構(図示せず)が介装され、このロック機構で通常(例えば走行時)はテールゲートBgを閉じ位置にロック可能である。またロック機構をロック解除すれば、例えば荷台Bを
図2に示す如く後上方に傾動したときに、テールゲートBgは自重で開放動作して、荷台B内から積載物をスムーズに排出可能である。尚、上記ロック機構は、従来周知であり、これのロック・ロック解除切替えを手動操作できるようにしてもよいし、或いはアクチュエータを用いて遠隔操作できるようにしてもよい。
【0025】
ところで荷台Bは、これの構成要素中に、少なくとも底板Bbを構成するデッキプレートDPと、荷台Bの少なくとも左右の側板Bsをそれぞれ構成する左右のサイドパネルSPとを含む。
【0026】
サイドパネルSPは、前後方向に各々直線状に延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部b1~b5を有すると共に、その各曲げ部b1~b5の、荷台B内方側での曲げ角θ1~θ5が180度より小さくなるように設定されている。一方、デッキパネルDPは、実施形態では全部が平板より構成されるが、大部分が平板より構成してもよい。
【0027】
尚、曲げ部b1~b5は、サイドパネルSPを実施形態のように折曲部に横断面V字状のエッジが生じるような折曲加工(即ちV曲げ加工)で成形してもよいし、或いは、折曲部に多少のアールが生じるような折曲加工(即ちR曲げ加工)で成形してもよい。
【0028】
サイドパネルSPの、側板Bsを構成する部分は、複数の曲げ部b1~b5を境に上下方向で隣り合う複数の側板分割要素Bs1~Bs5で分割構成され、サイドパネルSPは、複数の曲げ部b1~b5の曲げ角θ1~θ5、並びに複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅t1~t5がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となるように形成される。尚、実施形態では
図10で明らかなように、側板分割要素Bs1~Bs5及びこれらの上下幅t1~t5、並びに曲げ部b1~b5及びそれらの曲げ角θ1~θ5の参照符号の添え数字は、上から下へ数が1つ宛順に増えるように割り振られている。
【0029】
而して、複数の曲げ部b1~b5の曲げ角θ1~θ5が下方側に向かって減少傾向となるように、実施形態の曲げ角は、例えば、θ1>θ2>θ3>θ4=θ5と設定される。また複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅t1~t5が下方側に向かって減少傾向となるように、実施形態の上下幅は、例えば、t1>t2=t3>t4=t5と設定される。
【0030】
即ち、実施形態のサイドパネルSPにおいて、複数の曲げ部b1~b5の曲げ角θ1~θ5、並びに複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅t1~t5が、基本的にはそれぞれ下方側に向かって減少傾向ではあるが、上下に隣り合う特定2個の曲げ部b4,b5の曲げ角θ4,θ5、並びに上下に隣り合う特定2個の側板分割要素Bs2,Bs3;Bs4,Bs5の上下幅t2,t3;t4,t5が一定(即ちθ4=θ5,t2=t3,t4=t5)である設定例が示される。
【0031】
尚、上記とは別の設定例も実施可能であり、例えば複数の曲げ部b1~b5の曲げ角θ1~θ5、及び/又は複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅t1~t5を下方に向かうにつれて徐々に(即ち段階的に)減少させてもよい。例えば、複数の曲げ部b1~b5の曲げ角に関しては、上記設定例に代えて、θ1>θ2>θ3>θ4>θ5と設定してもよく、また複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅に関しては、上記設定例に代えて、t1>t2>t3>t4>t5と設定してもよい。
【0032】
ところでサイドパネルSPの下端部SPh(即ち最下部の曲げ部b5より内方側に水平に延びる平坦部)と、デッキパネルDPの左右両側部DPsとは、
図7,8で明らかなように、上下に重なり合い且つ相互に一体的に結合(例えば複数箇所で溶接)される。
【0033】
そして、この荷台Bの、サイドパネルSP及びデッキパネルDP相互が重なり合う部分Bwは、荷台Bがトレーラシャーシ1上に伏倒した状態で載置板14を介してトレーラシャーシ1上に載置、支持される。載置板14は、上下に扁平且つ前後方向に延びる帯板状に形成されていて、トレーラシャーシ1(特に縦フレーム1L,1R)の上端面に接合(例えば溶接、ビス止め等)される。
【0034】
またサイドパネルSP及びデッキパネルDPの構成材料は、各々の用途機能に応じて適宜選択されるが、好ましくは剛性強度が高い材料(例えばスウェーデン鋼、耐摩耗性鋼板、高張力鋼板等)が選定される。但し、曲げ加工部位が多いサイドパネルSPを、基本的に平坦な(従って曲げ加工部位がゼロ又は殆どない)デッキパネルDPよりも低い硬度の材料で構成すれば、サイドパネルSPに対する曲げ加工の作業性向上や金型コストの節減が図られ、その一方でデッキパネルDPは、これの剛性強度が十分に確保可能となって、伏倒時の荷台BをデッキパネルDPを介してトレーラシャーシ1上に強固に支持させることができる。
【0035】
また荷台Bは、荷台Bの前部に固定されて上下方向に延びる左右の前柱21と、前柱21の上端及び前板Bfの上端縁に固定される前部横フレーム22と、荷台Bの後部(より具体的には左右側板Bsの後端部)に固定され且つ左右側板Bsに沿って上下方向に延びる左右の後柱24と、荷台Bの上部(より具体的には左右側板Bsの上端部)に固定されて荷台Bの前後長一杯に亘り直線状に長く延びる左右の上部縦フレーム23と、荷台Bの下部に固定されてダンプ軸15を相対回動可能に支持する左右のヒンジHと、ヒンジH及び後柱24の下端部24a間を一体的に接続する剛体枠としての左右の縦連結枠25と、左右の縦連結枠25の後端25rの相互間を一体的に接続すべく左右方向に延びる第1横連結枠31と、左右の縦連結枠25の中間部25mの相互間を一体的に接続すべく左右方向に延びる第2横連結枠32とを備える。
【0036】
特に左右の前柱21は、荷台Bの前壁となる前板Bfの前面に左右に間隔をおいて平行且つ鉛直に延びている。そして、各前柱21の下半部前端面には、前側に張出すヒンジブラケット21bの基部が固着(例えば溶接)され、その両ヒンジブラケット21bは、傾動シリンダAに対する荷台B側の取付部を構成する。即ち、両ヒンジブラケット21bには、その間を横架して左右方向に延びる第1枢軸29を介して傾動シリンダAの最大径シリンダ部Acが相対回動可能に連結される。
【0037】
また前部横フレーム22は、前板Bfの上端部に固着(例えば溶接)されて前板Bfとの間で頑丈な閉断面構造を構築しており、その前部横フレーム22の中間部の下端面には左右の前柱21の上端がそれぞれ固着(例えば溶接)される。また前部横フレーム22の左右両端部の後端面には、左右の上部縦フレーム23の前端がそれぞれ固着(例えば溶接)される。
【0038】
また上部縦フレーム23は、横断面コ字状のチャンネル枠で構成され且つ左右のサイドパネルSPの上端部外面及び内面に固着(例えば溶接)されていて、サイドパネルSPとの間で頑丈な閉断面構造を構築している。左右の上部縦フレーム23の後端部の下端面には、左右の後柱24の上端部が固着(例えば溶接)される。
【0039】
その左右の後柱24は、横断面コ字状のチャンネル枠で構成され、しかもこれの、荷台B側を向く内端縁24iが、荷台Bの左右側板Bs及び底板Bbの外側面に沿うように形成され且つ固着(例えば溶接)される。また後柱24の後側壁24srの外面は、
図4でも明らかなように、左右側板Bs及び底板Bbの後端縁に対し前後方向で同一又は略同一の位置に配置される。而して、荷台Bの後端より所定量前側に偏在するヒンジHは、
図9でも明らかなように、後柱24の下端部24aよりも前側に位置する。
【0040】
更に左右の後柱24の後側壁24srの内面は、前記第1横連結枠31の左右両端部の後面に重合し且つ固着(例えば溶接)される。また後柱24の後側壁24srの外面は、荷台Bの後端面(即ちテールゲートBgとの当たり面)と前後方向位置が一致、又は略一致する。
【0041】
また左右のヒンジHは、各々が軸受ボスを一体に有して左右方向に互いに並列する一対のヒンジブラケット26で構成される。そして、荷台Bの底板Bb下面には、各ヒンジブラケット26の上端26uと、第1横連結枠31の上端31uと、ヒンジHを左右方向に横切るように延びる第2横連結枠32の上端32uと、対をなすヒンジブラケット26の間を通り且つ第2横連結枠32を前後方向に横切るように延びる左右の縦連結枠25の上端25uとが、底板Bbに固定の連結プレート27を挟んでそれぞれ固着(例えば溶接)される。
【0042】
第1横連結枠31は、鉛直方向に起立した矩形平板状に形成されて荷台Bの後端又はその近傍に位置しており、これの前方を向く内側面の左右両端部には、
図5,9で明らかなように、左右の縦連結枠25の後端25rがそれぞれ固着(例えば溶接)される。第1横連結枠31の下端縁には、前側且つ水平に張出す帯板状のフランジ31fが、第1横連結枠31の左右方向全長に亘り一体に連設される。
【0043】
一方、第2横連結枠32は、横断面コ字状のチャンネル枠で構成されて、底板Bbとの間で頑丈な閉断面構造を構築する。
【0044】
また縦連結枠25は、同じく横断面コ字状のチャンネル枠で構成されて、底板Bbとの間で頑丈な閉断面構造を構築する。尚、実施形態の縦連結枠25には、これの左右側壁及び底壁の相互間を一体的に結合する複数の補強板c,c′が結合される。さらに縦連結枠25と第2横連結枠32とは、両者の交差部において互いに結合(例えば溶接)されている。
【0045】
各々のヒンジブラケット26は、
図4,7,9で明らかなように、第2横連結枠32を嵌合させる切欠き状凹部26kを上面に有しており、その凹部26kの内面が第2横連結枠32の前後面及び下面にそれぞれ固着(例えば溶接)される。
【0046】
ヒンジHは、前述のように荷台Bの後端よりも前側に離れた位置に配置されるが、荷台側板Bsの後端部に位置する後柱24の下端部24aは、左右方向内方側を向いていて縦連結枠25の後部側面に突き当てられ且つ固着(例えば溶接)される。これにより、ヒンジHと後柱24の下端部24aとの間が、荷台B下面に固着されて前後方向に延びる縦連結枠25を介して結合される。その結合部の結合強度は、後柱24の下端部24aと縦連結枠25と第1横連結枠31との三者相互が固着されることで更に強化されている。
【0047】
次に第1実施形態の作用を説明する。
【0048】
ダンプトレーラVは、これの荷台Bに重量物(例えば水を含んだ土砂等)がある程度積載されると、トラクタ車両Tに牽引されて移動走行する。目的地に着いたダンプトレーラVは、トラクタ車両Tに対し接続された状態のまま、或いは切り離された状態で、傾動シリンダAを伸長作動させ、これにより、荷台Bを
図2に示すようにダンプ軸15回りに傾動(ダンプ上昇)させて、荷台B内の重量積載物を自重で排出流動させる。このとき、ジャッキJは、予め接地状態に置かれて、排出作業時においてダンプトレーラVを安定姿勢に保つ。
【0049】
ところで実施形態の荷台Bは、アクチュエータとしての傾動シリンダAに対する取付部たるヒンジブラケット21bを有して荷台Bの前板Bfに固設される前柱21と、前板Bfの上端縁部に沿設、固定される前部横フレーム22と、前部横フレーム22を介して前柱21に前端部が固着され且つ側板Bsの上端縁部に沿設、固定されて前後方向に延びる上部縦フレーム23と、上部縦フレーム23の後端部に上端部が固着され且つ側板Bsの後端縁部に沿設、固定されて上下方向に延びる後柱24と、荷台Bの下部に固定の縦連結枠25を介して後柱24の下端部24aに結合されるダンプ軸支持用のヒンジHとを備えている。
【0050】
そのため、傾動シリンダAが荷台B前部を押し上げて傾動させる際に、その押し上げ力は、前柱21、前部横フレーム22、上部縦フレーム23、後柱24及び縦連結枠25を順次経由してヒンジHに伝達され、その伝達過程で荷台Bの前部、上部及び後部において応力が適度に分散される。これにより、従来、荷台B下面に突設されていた補強用の主桁を省略するか或いは十分に小型化できるため、それだけ荷台Bの底面、即ち積載面の高さを低くできて、重量積載物を含む荷台B全体の重心位置を効果的に低くでき、荷台Bを安定化する上で有利となる。
【0051】
しかもヒンジHは、荷台B後端から前方寄りに配置されるため、荷台Bの傾動に要する傾動シリンダAの伸び代を抑えながら荷台Bを傾動可能となる。
【0052】
また後柱24が荷台Bの側部(側板Bs)の後端部に固設されるので、荷台B側部の後端縁部を後柱24で補強可能となる反面、後柱24の下端部24aとヒンジHとの間が前後方向に離れるが、後柱24の下端部24aとヒンジHとの間は、荷台B下面に固着されて前後方向に延びる剛体枠としての縦連結枠25を介して接続される。これにより、後柱24の下端部24aから縦連結枠25を介してヒンジH側に強固に荷重伝達が行われるため、後柱24とヒンジHとが前後に離れていても後柱24からヒンジHに至るまで前述の応力分散効果が支障なく達成可能となる。
【0053】
ところで実施形態の荷台Bは、これの少なくとも底板Bbを構成するデッキプレートDPと、少なくとも左右の側板Bsをそれぞれ構成する左右のサイドパネルSPとを備え、サイドパネルSPは、前後方向に各々延び且つ上下方向に互いに間隔をおいて並列する複数の曲げ部b1~b5を有すると共に、その各曲げ部b1~b5の荷台B内方側での曲げ角θ1~θ5が180度より小さくなるように設定され、デッキパネルDPは、全部又は大部分が平板より構成される。
【0054】
これにより、荷台Bの構成パネル中、多数の曲げ部b1~b5を有するパネルは、荷台Bの側板BsとなるサイドパネルSPだけとなる一方、荷台Bの底板BbとなるデッキパネルDPの全部又は大部分を平板で構成できることから、加工工程が複雑化する多段の曲げ加工はサイドパネルSP側に集中する。従って、全体として曲げ加工のための工数や手間を低減でき、加工設備のコスト節減にも寄与することができる。
【0055】
また実施形態のサイドパネルSPの、荷台側板Bsを構成する部分は、複数の曲げ部b1~b5を境に上下方向で隣り合う複数の側板分割要素Bs1~Bs5で分割構成され、サイドパネルSPは、複数の曲げ部b1~b5の曲げ角θ1~θ5、並びに複数の側板分割要素Bs1~Bs5の上下幅t1~t5がそれぞれ下方側に向かって減少傾向となるように形成されるので、荷台Bの下半部においても左右側板Bsを極力外方側に張り出させることができる。これにより、荷台Bの容量アップを図り且つ重量物積載時の荷台B全体の重心位置を下げる上で有利となる。
【0056】
しかも実施形態では、サイドパネルSPの水平な下端部SPhとデッキパネルDPの左右両側部DPsとが上下に重なり合い且つ相互に一体的に接合され、荷台Bがトレーラシャーシ1上に伏倒した状態で、荷台Bの、サイドパネルSP及びデッキパネルDP相互が重なり合う高1剛性部分Bwがトレーラシャーシ1上に支持される。これにより、荷台Bの上記高剛性部分Bwをトレーラシャーシ1上に当接支持させることができ、伏倒時の荷台Bの支持安定化に寄与することができる。
【0057】
また実施形態のサイドパネルSPは、デッキパネルDPよりも低い硬度の材料で構成されるので、多数の曲げ部を有するサイドパネルSPは、これを比較的柔軟材料とすることで、曲げ加工の作業性向上や金型コストの節減に寄与することができる。その一方でデッキパネルDPは、これの剛性強度が十分に確保可能となって、伏倒時の荷台BをデッキパネルDPを介してトレーラシャーシ1上に強固に支持させることができる。
【0058】
ところで
図11,
図12には第2実施形態の要部が示され、また
図13には第3実施形態の要部が示される。
【0059】
第2,第3実施形態は、ヒンジHが荷台Bの後端よりも前側に離れた位置に配置される点では第1実施形態と同様であるが、後柱24′,24″の形態・配置ならびにヒンジHとの間の結合構造が第1実施形態とは異なる。
【0060】
即ち、
図11,
図12に示す第2実施形態では、第1実施形態と同じく後柱24′が荷台Bの、後端寄りの側部(側板Bs)に固定(例えば溶接)されて、その後柱24′の下端部24aとヒンジHとが結合されるが、特に第2実施形態の後柱24′は、これの下端部24aを含む全体がヒンジHと略同一の前後方向位置となるように且つ側面視で鉛直方向に直線状に延びるように配置、構成される。
【0061】
この場合、後柱24′の下端部24aとヒンジH間の結合手段は、荷台Bの底板Bb下面に固着(例えば溶接)されて左右方向に直線状に延びる横断面U字状の横連結枠33を主要部とし、
図12で明らかなように、横連結枠33の下面の左右両端部に各一対のヒンジブラケット26の上端部がそれぞれ固着(例えば溶接)される。またその両ヒンジブラケット26間は、その間に配置されて横連結枠33の下面に固着(例えば溶接)されたスペーサ34を介しても固着(例えば溶接)される。
【0062】
また
図13に示す第3実施形態では、第2実施形態と同じく後柱24″が荷台Bの、後端寄りの側部(側板Bs)に固定(例えば溶接)されていて、その後柱24″の下端部24aとヒンジHとが結合されるが、特に第3実施形態の後柱24″は、側面視で荷台B後端に位置する上端部から、下端部24aに向かって前下がりに傾斜して延びている。即ち、第3実施形態は、後柱24″のうち、特に下端部24aのみがヒンジHと略同一の前後方向位置となる点で第2実施形態と相違しているが、後柱24の下端部24aとヒンジH間が横連結枠33を介して結合される点は、第2実施形態と同様である。
【0063】
第2,第3実施形態のその他の構成は、第1実施形態と基本的に同様であるので、第2,第3実施形態の各構成要素には、第1実施形態の対応する構成要素と同じ参照符号を付すにとどめ、これ以上の具体的な説明は省略する。
【0064】
而して、第2,第3実施形態では、第1実施形態の前記効果と基本的に同等の効果を達成可能である。
【0065】
また特に第2,第3実施形態に特有の効果としては、次の効果が達成可能である。即ち、ヒンジHが荷台B後端より前側に偏位していても、そのヒンジHと後柱24の下端部24aとが略同一の前後方向位置に配置されることで、ヒンジHと後柱24間の結合構造を前後方向に小型化することが可能となり、例えば、第1実施形態でヒンジHと後柱24間の結合のために必要な前後方向に長い縦連結枠25(剛体枠)も不要となる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態を実施可能である。
【0067】
例えば、前記実施形態では、荷台傾動機構付き車両の一例として、車体フレームとしてのトレーラシャーシ1上に荷台Bを傾動可能に搭載したダンプトレーラVを示したが、本発明は、車体フレーム上に荷台を傾動可能に搭載した自走可能なダンプ車両(例えばダンプカー、或いは傾動可能な荷台を有した荷役車両、或いは傾動可能なコンテナ型荷台を有した荷役車両等)に適用してもよい。これらの場合、自走可能なダンプ車両のシャシフレーム上にはサブフレームが結合され、そのサブフレーム上に荷台が傾動可能に搭載される構造となるが、サブフレームは、シャシフレームと共にダンプ車両の車体フレームとして機能する。
【0068】
また前記実施形態では、上面が常時開放した荷台Bを例示したが、その荷台の開放上面を随時に開閉可能な開閉蓋を荷台上部に設けてもよい。
【0069】
また前記実施形態では、荷台Bの前柱21及び後柱24間を接続すべく前後方向に延びる上部縦フレーム23を、荷台側板Bsにそれの上端縁部に沿って配置、固定したものを示したが、上部縦フレーム23は、実施形態の配置に限定されず、例えば、荷台側板Bsの上半部(即ち上下方向中央位置より上側の荷台側板Bs)であれば何処に配置、固定されてもよい。
【0070】
また前記実施形態では、荷台Bの前柱21上端と上部縦フレーム23の前端との間を、前板Bfの上端縁に固定されて左右方向に延びる前部横フレーム22を介して結合したものを示したが、前柱21の上端部と上部縦フレーム23の前端部とが近接配置される場合(例えば前柱21が前板Bfの左右両側端又はその近傍に固定される場合や、前柱21が上方に向かって左右外側方に傾斜した場合等)には、前柱21の上端部と上部縦フレーム23の前端部とを直接結合するようにしてもよい。
【0071】
また前記実施形態では、荷台Bを強制傾動させるアクチュエータとしての傾動シリンダAとして、テレスコピック式シリンダを用いたものを示したが、荷台の傾動ストロークが小さい場合は、テレスコピック式シリンダ以外のシリンダを用いてもよい。
【0072】
また前記実施形態では、荷台Bの前端部とトレーラシャーシ1(車体フレーム)間に、荷台Bを強制傾動させる駆動装置(傾動シリンダA)を介設したものを示したが、駆動装置の配置は実施形態に限定されない。例えば、特開2019-81542号公報に示されるように、車体フレームに搭載された駆動装置(ホイスト機構50)にスライドフレームをダンプ可能に連結し、そのスライドフレーム上に荷台の底部を支持させてもよい。
【0073】
また前記実施形態では、サイドパネルSPの下端部とデッキパネルDPとが各々の水平部分で上下に重なり合い且つ相互に一体的に結合され、荷台Bがトレーラシャーシ1(車体フレーム)上に伏倒した状態で、その荷台Bの、サイドパネルSP及びデッキパネルDP相互の重なり部分Bwがトレーラシャーシ1上に支持されるものを示したが、荷台Bの構造は実施形態に限定されない。例えば、
図14に示したように荷台Bの、サイドパネルSP及びデッキパネルDP相互の重なり部分Bwを荷台B中央に向かって下側に傾斜させ、且つその傾斜した重なり部分Bw(直接的にはデッキパネルDPの傾斜部)をトレーラシャーシ1上に支持させるようにしてもよく、この構造では、デッキパネルDPの左右両端部に傾斜部を特設したことで、デッキパネルDPの底面レベル(従って積載面の高さ)をトレーラシャーシ1の上端よりも下げることができるため、前記実施形態(
図8参照)と比べて、重量積載物を含む荷台B全体の重心位置を更に低くして、荷台Bの支持をより安定させることができる。
【符号の説明】
【0074】
A・・・・・・アクチュエータとしての傾動シリンダ
B・・・・・・荷台
Bb,Bs・・荷台の底板,側板
Bs1~Bs5・・複数の側板分割要素としての第1~第5側板分割要素
DP・・・・・デッキプレート
SP・・・・・サイドパネル
V・・・・・・荷台傾動機構付き車両としてのダンプトレーラ
b1~b5・・複数の曲げ部としての第1~第5曲げ部
t1~t5・・複数の側板分割要素としての第1~第5側板分割要素の上下幅
θ1~θ5・・複数の曲げ部の曲げ角
1・・・・・・車体フレームとしてのトレーラシャーシ
15・・・・・軸支部としてのダンプ軸