(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179381
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】コネクタ及びコネクタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20231212BHJP
H01R 13/74 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
H01R13/631
H01R13/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092167
(22)【出願日】2023-06-05
(31)【優先権主張番号】202221404349.8
(32)【優先日】2022-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】インチゥエン デヴィッド ワン
(72)【発明者】
【氏名】リチィアン ジーノ ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン クリス ワン
(72)【発明者】
【氏名】アイピン アラン ドォン
(72)【発明者】
【氏名】フゥア フゥー
(72)【発明者】
【氏名】ハイポォー ロバート ガァン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC07
5E021FC31
5E021HA05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コネクタの組み付け操作を容易にするコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタである第1のケースを第1の取り付けパネルに取り付けるための第1の取り付け部13を有し、第1の取り付け部には第1の取り付け穴が形成されている第1のケースと、第1のケースに取り付けられる第1の端子と、第1のスルーホールが形成されており且つ第1の取り付け穴に取り付けられる第1の筒状本体部を有する第1の取り付け具15と、第1のスルーホールを介して第1の取り付け具を通過して第1の取り付けパネルとネジ接続される第1のネジ16とを含む。第1の取り付け穴の穴径は、第1の筒状本体部の外径よりも大きく、且つ第1の筒状本体部の軸方向長さは、第1の取り付け穴の軸方向深さよりも大きくて、第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、第1の取り付けパネルに対して軸方向と径方向に浮動可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタであって、
第1のケース(10)であって、前記第1のケース(10)を第1の取り付けパネル(100)に取り付けるための第1の取り付け部(13)を有し、前記第1の取り付け部(13)には第1の取り付け穴(130)が形成されている第1のケース(10)と、
前記第1のケース(10)に取り付けられる第1の端子(14)と、
第1のスルーホール(150)が形成されており且つ前記第1の取り付け穴(130)に取り付けられる第1の筒状本体部(151)を有する第1の取り付け具(15)と、
前記第1のスルーホール(150)を介して前記第1の取り付け具(15)を通過して第1の取り付けパネル(100)とネジ接続されることで、前記第1の取り付け具(15)を第1の取り付けパネル(100)に締結する第1のネジ(16)とを含み、
前記第1の取り付け穴(130)の穴径(d1)は、前記第1の筒状本体部(151)の外径(d2)よりも大きく、且つ前記第1の筒状本体部(151)の軸方向長さ(h1)は、前記第1の取り付け穴(130)の軸方向深さ(h2)よりも大きくて、前記第1のケース(10)が第1の取り付けパネル(100)に取り付けられる際に、第1の取り付けパネル(100)に対して軸方向と径方向に浮動可能である、ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記第1の取り付け具(15)は、前記第1の筒状本体部(151)の一端に接続される第1の環状端部(152)をさらに有し、前記第1の環状端部(152)の外径は、前記第1の取り付け穴(130)の穴径(d1)よりも大きく、
前記第1のケース(10)が第1の取り付けパネル(100)に取り付けられる際に、前記第1の環状端部(152)と前記第1の取り付け部(13)との間に第1の軸方向隙間を有し、前記第1の筒状本体部(151)と前記第1の取り付け穴(130)との間に第1の径方向隙間を有し、
前記第1の軸方向隙間は、前記第1のケース(10)の前記軸方向における浮動量を限定するためのものであり、前記第1の径方向隙間は、前記第1のケース(10)の前記径方向における浮動量を限定するためのものである、ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第1の取り付け部(13)は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、前記第1の取り付け部(13)の各角部には、前記第1の取り付け穴(130)が形成されており、
前記コネクタ(1)は、複数の第1の取り付け穴(130)にそれぞれ取り付けられる複数の第1の取り付け具(15)と、複数の第1の取り付け具(15)をそれぞれ通過する複数の第1のネジ(16)とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1のケース(10)は、
前記第1の取り付け部(13)の前面から軸方向前方に延びる第1のフロントケース(11)と、
前記第1の取り付け部(13)の後面から軸方向後方に延びる第1のリアケース(12)とを含み、
前記第1のケース(10)が第1の取り付けパネル(100)に取り付けられる際に、前記第1のフロントケース(11)と前記第1のリアケース(12)は、それぞれ第1の取り付けパネル(100)の前後両側に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1のネジ(16)の緩みを防止するために、前記第1のネジ(16)の頭部(161)と前記第1の取り付け具(15)の第1の環状端部(152)との間に押し付けられる第1の緩み止めワッシャー(160)をさらに含み、
前記第1のケース(10)が第1の取り付けパネル(100)に取り付けられる際に、前記第1の筒状本体部(151)の端面は、第1の取り付けパネル(100)の表面に当接する、ことを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第1のリアケース(12)のポートに取り付けられる第1のリアエンドキャップ(17)をさらに含み、
前記第1のリアエンドキャップ(17)は、第1のエンドプレート(171)と前記第1のエンドプレート(171)の側辺に接続される第1のバックル(172)とを含み、
前記第1のリアケース(12)の外周面には、第1の径方向突起(12a)が形成されており、前記第1のバックル(172)には、第1の係止溝(17a)が形成されており、前記第1の径方向突起(12a)が前記第1の係止溝(17a)に係止されることにより、前記第1のリアエンドキャップ(17)を前記第1のリアケース(12)に固定する、ことを特徴とする請求項4に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1のリアエンドキャップ(17)の第1のエンドプレート(171)には、第1のケーブルの通過を許可する第1のケーブルスルーホール(17b)が形成されており、
前記コネクタ(1)は、第1のケーブルをさらに含み、前記第1のケーブルは、前記第1のケーブルスルーホール(17b)を介して前記第1のケース(10)に入って前記第1の端子(14)と電気的に接続される、ことを特徴とする請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1の取り付け具(15)の第1のスルーホール(150)は、雌ネジを有するネジ穴であり、前記第1のネジ(16)は、前記第1のスルーホール(150)とネジ接続される、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項9】
コネクタアセンブリであって、
請求項1から8のいずれか一項に記載のコネクタ(1)と、
前記コネクタ(1)との組み合わせに適する組み合わせコネクタ(2)とを含み、
前記組み合わせコネクタ(2)は、
前記コネクタ(1)の第1のケース(10)との組み合わせに適する第2のケース(20)と、
前記第2のケース(20)に取り付けられて前記コネクタ(1)の第1の端子(14)との組み合わせに適する第2の端子(24)とを含む、ことを特徴とするコネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記第2のケース(20)は、前記第2のケース(20)を第2の取り付けパネル(200)に取り付けるための第2の取り付け部(23)を有し、前記第2の取り付け部(23)には、第2の取り付け穴(230)が形成されており、
前記第2のケース(20)は、
前記第2の取り付け部(23)の前面から軸方向前方に延びる第2のフロントケース(21)と、
前記第2の取り付け部(23)の後面から軸方向後方に延びる第2のリアケース(22)とを含み、
前記第2のケース(20)が第2の取り付けパネル(200)に取り付けられる際に、前記第2のフロントケース(21)と前記第2のリアケース(22)は、それぞれ第2の取り付けパネル(200)の前後両側に位置する、ことを特徴とする請求項9に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記コネクタ(1)の第1のフロントケース(11)は、前記組み合わせコネクタ(2)の第2のフロントケース(21)との組み合わせに適し、
前記第1のフロントケース(11)には、軸方向に延びる案内特徴(11a)が形成されており、前記第2のフロントケース(21)には、軸方向に延びる組み合わせ案内特徴(21a)が形成されており、
前記案内特徴(11a)は、前記第1のフロントケース(11)と前記第2のフロントケース(21)との前記軸方向における組み合わせを案内するために、前記組み合わせ案内特徴(21a)と嵌合する、ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記コネクタ(1)は、メス型コネクタであり、前記組み合わせコネクタ(2)は、前記メス型コネクタとの組み合わせに適するオス型コネクタであり、
前記第1のフロントケース(11)は、軸方向に延びる柱体(110)を含み、前記第2のフロントケース(21)には、挿入キャビティ(201)が形成されており、
前記コネクタ(1)と前記組み合わせコネクタ(2)とが組み合わせられている際に、前記第2のフロントケース(21)の挿入キャビティ(201)に前記柱体(110)が挿入される、ことを特徴とする請求項11に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記柱体(110)には、軸方向に延びるジャック(101)が形成されており、前記第1の端子(14)は、前記ジャック(101)に収容される筒状端(141)を含み、前記第2の端子(24)は、前記挿入キャビティ(201)に収容される柱状端(241)を含み、
前記コネクタ(1)と前記組み合わせコネクタ(2)とが組み合わせられている際に、前記第1の端子(14)の筒状端(141)に前記第2の端子(24)の柱状端(241)が挿入される、ことを特徴とする請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記案内特徴(11a)と前記組み合わせ案内特徴(21a)とのうちの一方は案内リブであり、他方は案内溝であり、且つ、
前記案内特徴(11a)は、前記柱体(110)の外周面に形成され、前記組み合わせ案内特徴(21a)は、前記第2のフロントケース(21)の内面に形成される、ことを特徴とする請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記組み合わせコネクタ(2)は、前記第2の取り付け部(23)上の第2の取り付け穴(230)を通過して第2の取り付けパネル(200)とネジ接続されることで、前記第2の取り付け部(23)を第2の取り付けパネル(200)に締結する第2のネジ(26)をさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記組み合わせコネクタ(2)は、
第2のスルーホール(250)が形成されており且つ前記第2の取り付け穴(230)に取り付けられる第2の筒状本体部(251)を有する第2の取り付け具(25)と、
前記第2のスルーホール(250)を介して前記第2の取り付け具(25)を通過して第2の取り付けパネル(200)とネジ接続されることで、前記第2の取り付け具(25)を第2の取り付けパネル(200)に締結する第2のネジ(26)とをさらに含み、
前記第2の取り付け穴(230)の穴径(d1)は、前記第2の筒状本体部(251)の外径(d2)よりも大きく、且つ前記第2の筒状本体部(251)の軸方向長さ(h1)は、前記第2の取り付け穴(230)の軸方向深さ(h2)よりも大きくて、前記第2のケース(20)が第2の取り付けパネル(200)に取り付けられる際に、第2の取り付けパネル(200)に対して軸方向と径方向に浮動可能である、ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記第2の取り付け具(25)は、前記第2の筒状本体部(251)の一端に接続される第2の環状端部(252)をさらに含み、前記第2の環状端部(252)の外径は、前記第2の取り付け穴(230)の穴径(d1)よりも大きく、
前記第2のケース(20)が第2の取り付けパネル(200)に取り付けられる際に、前記第2の環状端部(252)と前記第2の取り付け部(23)との間には、第2の軸方向隙間を有し、前記第2の筒状本体部(251)と前記第2の取り付け穴(230)との間には、第2の径方向隙間を有し、
前記第2の軸方向隙間は、前記第2のケース(20)の前記軸方向における浮動量を限定するためのものであり、前記第2の径方向隙間は、前記第2のケース(20)の前記径方向における浮動量を限定するためのものである、ことを特徴とする請求項16に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記第2の取り付け部(23)は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、前記第2の取り付け部(23)の各角部には、前記第2の取り付け穴(230)が形成されており、
前記組み合わせコネクタ(2)は、複数の第2の取り付け穴(230)にそれぞれ取り付けられる複数の第2の取り付け具(25)と、複数の第2の取り付け具(25)をそれぞれ通過する複数の第2のネジ(26)とを含む、ことを特徴とする請求項17に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記組み合わせコネクタ(2)は、前記第2のネジ(26)の緩みを防止するために、前記第2のネジ(26)の頭部(261)と前記第2の取り付け具(25)の第2の環状端部(252)との間に押し付けられる第2の緩み止めワッシャー(260)をさらに含み、
前記第2のケース(20)が第2の取り付けパネル(200)に取り付けられる際に、前記第2の取り付け具(25)の第2の筒状本体部(251)の端面は、第2の取り付けパネル(200)の表面に当接する、ことを特徴とする請求項17に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項20】
前記第2の取り付け具(25)の第2のスルーホール(250)は、雌ネジを有するネジ穴であり、前記第2のネジ(26)は、前記第2のスルーホール(250)とネジ接続される、ことを特徴とする請求項16から19のいずれか一項に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項21】
前記組み合わせコネクタ(2)は、前記第2のリアケース(22)のポートに取り付けられる第2のリアエンドキャップ(27)をさらに含み、
前記第2のリアエンドキャップ(27)は、第2のエンドプレート(271)と、前記第2のエンドプレート(271)の側辺に接続される第2のバックル(272)とを含み、
前記第2のリアケース(22)の外周面には、第2の径方向突起(22a)が形成されており、前記第2のバックル(272)には、第2の係止溝(27a)が形成されており、前記第2の径方向突起(22a)が前記第2の係止溝(27a)に係止されることにより、前記第2のリアエンドキャップ(27)を前記第2のリアケース(22)に固定する、ことを特徴とする請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項22】
前記第2のリアエンドキャップ(27)の第2のエンドプレート(271)には、第2のケーブルの通過を許可する第2のケーブルスルーホール(27b)が形成されており、
前記組み合わせコネクタ(2)は、第2のケーブルをさらに含み、前記第2のケーブルは、前記第2のケーブルスルーホール(27b)を介して前記第2のケース(20)に入って前記第2の端子(24)と電気的に接続される、ことを特徴とする請求項21に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項23】
前記コネクタ(1)と前記組み合わせコネクタ(2)とは、組み合わせに適するヘビーデューティコネクタである、ことを特徴とする請求項9に記載のコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ及び当該コネクタを備えるコネクタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、コネクタと組み合わせコネクタとは、組み合わせの前に一般的にまず2つの取り付けパネル、例えば、2つの機器のケースにそれぞれ固定的に取り付けられることが多い。そのため、組み合わせの際に、コネクタと組み合わせコネクタとの取り付けパネルに対する位置は、一定である。コネクタ又は組み合わせコネクタの取り付け位置に誤差がある場合、コネクタ又は組み合わせコネクタの位置合わせができなくなり、コネクタと組み合わせコネクタの組み合わせの際に非常に大きな干渉力が発生し、コネクタと組み合わせコネクタの組み合わせ操作が非常に困難になり、そして端子の磨耗が増加し、コネクタと組み合わせコネクタの耐用年数が短くなる。コネクタと組み合わせコネクタがヘビーデューティコネクタである場合、前記の問題は、より深刻になる。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、従来技術における上記の問題と欠陥の少なくとも1つの面を解決することである。
【0004】
本発明の一態様によれば、コネクタを提供し、該コネクタは、第1のケースであって、前記第1のケースを第1の取り付けパネルに取り付けるための第1の取り付け部を有し、前記第1の取り付け部には第1の取り付け穴が形成されている第1のケースと、前記第1のケースに取り付けられる第1の端子と、第1のスルーホールが形成されており且つ前記第1の取り付け穴に取り付けられる第1の筒状本体部を有する第1の取り付け具と、前記第1のスルーホールを介して前記第1の取り付け具を通過して第1の取り付けパネルとネジ接続されることで、前記第1の取り付け具を第1の取り付けパネルに締結する第1のネジとを含み、前記第1の取り付け穴の穴径は、前記第1の筒状本体部の外径よりも大きく、且つ前記第1の筒状本体部の軸方向長さは、前記第1の取り付け穴の軸方向深さよりも大きくて、前記第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、第1の取り付けパネルに対して軸方向と径方向に浮動可能である。
【0005】
本発明の一実例的な実施例によれば、前記第1の取り付け具は、前記第1の筒状本体部の一端に接続される第1の環状端部をさらに有し、前記第1の環状端部の外径は、前記第1の取り付け穴の穴径よりも大きく、前記第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第1の環状端部と前記第1の取り付け部との間に第1の軸方向隙間を有し、前記第1の筒状本体部と前記第1の取り付け穴との間に第1の径方向隙間を有し、前記第1の軸方向隙間は、前記第1のケースの前記軸方向における浮動量を限定するためのものであり、前記第1の径方向隙間は、前記第1のケースの前記径方向における浮動量を限定するためのものである。
【0006】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第1の取り付け部は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、前記第1の取り付け部の各角部には、前記第1の取り付け穴が形成されており、前記コネクタは、複数の第1の取り付け穴にそれぞれ取り付けられる複数の第1の取り付け具と、複数の第1の取り付け具をそれぞれ通過する複数の第1のネジとを含む。
【0007】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第1のケースは、前記第1の取り付け部の前面から軸方向前方に延びる第1のフロントケースと、前記第1の取り付け部の後面から軸方向後方に延びる第1のリアケースとを含み、前記第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第1のフロントケースと前記第1のリアケースは、それぞれ第1の取り付けパネルの前後両側に位置する。
【0008】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記コネクタは、前記第1のネジの緩みを防止するために、前記第1のネジの頭部と前記第1の取り付け具の第1の環状端部との間に押し付けられる第1の緩み止めワッシャーをさらに含み、前記第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第1の筒状本体部の端面は、第1の取り付けパネルの表面に当接する。
【0009】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記コネクタは、前記第1のリアケースのポートに取り付けられる第1のリアエンドキャップをさらに含み、前記第1のリアエンドキャップは、第1のエンドプレートと、前記第1のエンドプレートの側辺に接続される第1のバックルとを含み、前記第1のリアケースの外周面には、第1の径方向突起が形成されており、前記第1のバックルには、第1の係止溝が形成されており、前記第1の径方向突起が前記第1の係止溝に係止されることにより、前記第1のリアエンドキャップを前記第1のリアケースに固定する。
【0010】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第1のリアエンドキャップの第1のエンドプレートには、第1のケーブルの通過を許可する第1のケーブルスルーホールが形成されており、前記コネクタは、第1のケーブルをさらに含み、前記第1のケーブルは、前記第1のケーブルスルーホールを介して前記第1のケースに入って前記第1の端子と電気的に接続される。
【0011】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第1の取り付け具の第1のスルーホールは、雌ネジを有するネジ穴であり、前記第1のネジは、前記第1のスルーホールとネジ接続される。
【0012】
本発明の別の態様によれば、コネクタアセンブリを提供し、該コネクタアセンブリは、前記のコネクタと、前記コネクタとの組み合わせに適する組み合わせコネクタとを含む。前記組み合わせコネクタは、前記コネクタの第1のケースとの組み合わせに適する第2のケースと、前記第2のケースに取り付けられて前記コネクタの第1の端子との組み合わせに適する第2の端子とを含む。
【0013】
本発明の一実例的な実施例によれば、前記第2のケースは、前記第2のケースを第2の取り付けパネルに取り付けるための第2の取り付け部を有し、前記第2の取り付け部には、第2の取り付け穴が形成されており、前記第2のケースは、前記第2の取り付け部の前面から軸方向前方に延びる第2のフロントケースと、前記第2の取り付け部の後面から軸方向後方に延びる第2のリアケースとを含み、前記第2のケースが第2の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第2のフロントケースと前記第2のリアケースは、それぞれ第2の取り付けパネルの前後両側に位置する。
【0014】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記コネクタの第1のフロントケースは、前記組み合わせコネクタの第2のフロントケースとの組み合わせに適し、前記第1のフロントケースには、軸方向に延びる案内特徴が形成されており、前記第2のフロントケースには、軸方向に延びる組み合わせ案内特徴が形成されており、前記案内特徴は、前記第1のフロントケースと前記第2のフロントケースとの前記軸方向における組み合わせを案内するために、前記組み合わせ案内特徴と嵌合する。
【0015】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記コネクタは、メス型コネクタであり、前記組み合わせコネクタは、前記メス型コネクタとの組み合わせに適するオス型コネクタであり、前記第1のフロントケースは、軸方向に延びる柱体を含み、前記第2のフロントケースには、挿入キャビティが形成されており、前記コネクタと前記組み合わせコネクタとが組み合わせられている際に、前記第2のフロントケースの挿入キャビティに前記柱体が挿入される。
【0016】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記柱体には、軸方向に延びるジャックが形成されており、前記第1の端子は、前記ジャックに収容される筒状端を含み、前記第2の端子は、前記挿入キャビティに収容される柱状端を含み、前記コネクタと前記組み合わせコネクタとが組み合わせられている際に、前記第1の端子の筒状端に前記第2の端子の柱状端が挿入される。
【0017】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記案内特徴と前記組み合わせ案内特徴とのうちの一方は案内リブであり、他方は案内溝であり、且つ前記案内特徴は、前記柱体の外周面に形成され、前記組み合わせ案内特徴は、前記第2のフロントケースの内面に形成される。
【0018】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記組み合わせコネクタは、前記第2の取り付け部上の第2の取り付け穴を通過して第2の取り付けパネルとネジ接続されることで、前記第2の取り付け部を第2の取り付けパネルに締結する第2のネジをさらに含む。
【0019】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記組み合わせコネクタは、第2のスルーホールが形成されており且つ前記第2の取り付け穴に取り付けられる第2の筒状本体部を有する第2の取り付け具と、前記第2のスルーホールを介して前記第2の取り付け具を通過して第2の取り付けパネルとネジ接続されることで、前記第2の取り付け具を第2の取り付けパネルに締結する第2のネジとをさらに含み、前記第2の取り付け穴の穴径は、前記第2の筒状本体部の外径よりも大きく、且つ前記第2の筒状本体部の軸方向長さは、前記第2の取り付け穴の軸方向深さよりも大きくて、前記第2のケースが第2の取り付けパネルに取り付けられる際に、第2の取り付けパネルに対して軸方向と径方向に浮動可能である。
【0020】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第2の取り付け具は、前記第2の筒状本体部の一端に接続される第2の環状端部をさらに含み、前記第2の環状端部の外径は、前記第2の取り付け穴の穴径よりも大きく、前記第2のケースが第2の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第2の環状端部と前記第2の取り付け部との間には、第2の軸方向隙間を有し、前記第2の筒状本体部と前記第2の取り付け穴との間には、第2の径方向隙間を有し、前記第2の軸方向隙間は、前記第2のケースの前記軸方向における浮動量を限定するためのものであり、前記第2の径方向隙間は、前記第2のケースの前記径方向における浮動量を限定するためのものである。
【0021】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第2の取り付け部は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、前記第2の取り付け部の各角部には、前記第2の取り付け穴が形成されており、前記組み合わせコネクタは、複数の第2の取り付け穴にそれぞれ取り付けられる複数の第2の取り付け具と、複数の第2の取り付け具をそれぞれ通過する複数の第2のネジとを含む。
【0022】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記組み合わせコネクタは、前記第2のネジの緩みを防止するために、前記第2のネジの頭部と前記第2の取り付け具の第2の環状端部との間に押し付けられる第2の緩み止めワッシャーをさらに含み、前記第2のケースが第2の取り付けパネルに取り付けられる際に、前記第2の取り付け具の第2の筒状本体部の端面は、第2の取り付けパネルの表面に当接する。
【0023】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第2の取り付け具の第2のスルーホールは、雌ネジを有するネジ穴であり、前記第2のネジは、前記第2のスルーホールとネジ接続される。
【0024】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記組み合わせコネクタは、前記第2のリアケースのポートに取り付けられる第2のリアエンドキャップをさらに含み、前記第2のリアエンドキャップは、第2のエンドプレートと、前記第2のエンドプレートの側辺に接続される第2のバックルとを含み、前記第2のリアケースの外周面には、第2の径方向突起が形成されており、前記第2のバックルには、第2の係止溝が形成されており、前記第2の径方向突起が前記第2の係止溝に係止されることにより、前記第2のリアエンドキャップを前記第2のリアケースに固定する。
【0025】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記第2のリアエンドキャップの第2のエンドプレートには、第2のケーブルの通過を許可する第2のケーブルスルーホールが形成されており、前記組み合わせコネクタは、前記第2のケーブルスルーホールを介して前記第2のケースに入って前記第2の端子と電気的に接続される第2のケーブルをさらに含む。
【0026】
本発明の別の実例的な実施例によれば、前記コネクタと前記組み合わせコネクタとは、組み合わせに適するヘビーデューティコネクタである。
【0027】
本発明による前記の各実例的な実施例では、取り付けパネルに取り付けられた後に、コネクタのケースは、取り付けパネルに対して軸方向と径方向に浮動可能であり、そのため、組み合わせコネクタと組み合わせる際に、コネクタのケースが組み合わせコネクタのケース軸方向と位置合わせるセンタリング位置に自動的に調整されることによって、コネクタと組み合わせコネクタとの間の組み合わせ操作が極めて容易になるとともに、端子の磨耗を低減し、コネクタと組み合わせコネクタの耐用年数を延長することができる。
【0028】
図面を参照した本発明の下記説明によって、本発明の他の目的とメリットは明らかになり、本発明を全面的に理解することに寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実例的な実施例によるコネクタの正面から見た斜視概略図を示す。
【
図2】本発明の一実例的な実施例によるコネクタの裏面から見た斜視概略図を示す。
【
図3】本発明の一実例的な実施例によるコネクタの斜視分解概略図を示す。
【
図4】本発明の一実例的な実施例によるコネクタが第1の取り付けパネルに取り付けられる局所拡大概略図を示す。
【
図5】本発明の一実例的な実施例によるコネクタの浮動取り付け構造の局所拡大概略図を示す。
【
図6】本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタの正面から見た斜視概略図を示す。
【
図7】本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタの裏面から見た斜視概略図を示す。
【
図8】本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタの斜視分解概略図を示す。
【
図9】本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタが第2の取り付けパネルに取り付けられる局所拡大概略図を示す。
【
図10】本発明の別の実例的な実施例による組み合わせコネクタが第2の取り付けパネルに取り付けられる局所拡大概略図を示す。
【
図11】本発明の別の実例的な実施例による組み合わせコネクタの浮動取り付け構造の局所拡大概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、実施例を通じて、図面を参照しながら本発明の技術の解決手段について更に具体的に説明する。明細書では、同じ又は類似する図面符号は、同じ又は類似する部材を指す。図面を参照した本発明の実施形態の下記説明は、本発明の全体的な発明思想を解釈するためのものであり、本発明を制限するものとして理解すべきではない。
【0031】
なお、以下の詳しい説明では、解釈しやすく本発明の実施例を全面的に理解するように、多くの具体的な細部が述べられている。しかしながら、1つ又は複数の実施例は、これらの具体的な細部がなくても実施可能であることが明らかである。場合によって、図面を簡略化するために、公知の構造および装置は図示の形で表されている。
【0032】
本発明の全体的な技術思想によれば、コネクタを提供し、該コネクタは、第1のケースであって、前記第1のケースを第1の取り付けパネルに取り付けるための第1の取り付け部を有し、前記第1の取り付け部には第1の取り付け穴が形成されている第1のケースと、前記第1のケースに取り付けられる第1の端子と、第1のスルーホールが形成されており且つ前記第1の取り付け穴に取り付けられる第1の筒状本体部を有する第1の取り付け具と、前記第1のスルーホールを介して前記第1の取り付け具を通過して第1の取り付けパネルとネジ接続されることで、前記第1の取り付け具を第1の取り付けパネルに締結する第1のネジとを含む。前記第1の取り付け穴の穴径は、前記第1の筒状本体部の外径よりも大きく、且つ前記第1の筒状本体部の軸方向長さは、前記第1の取り付け穴の軸方向深さよりも大きくて、前記第1のケースが第1の取り付けパネルに取り付けられる際に、第1の取り付けパネルに対して軸方向と径方向に浮動可能である。
【0033】
本発明のもう1つの一般的な技術思想によれば、コネクタアセンブリを提供し、該コネクタアセンブリは、前記のコネクタと、前記コネクタとの組み合わせに適する組み合わせコネクタとを含む。前記組み合わせコネクタは、前記コネクタの第1のケースとの組み合わせに適する第2のケースと、前記第2のケースに取り付けられて前記コネクタの第1の端子との組み合わせに適する第2の端子とを含む。
【0034】
図1は、本発明の一実例的な実施例によるコネクタ1の正面から見た斜視概略図を示し、
図2は、本発明の一実例的な実施例によるコネクタ1の裏面から見た斜視概略図を示し、
図3は、本発明の一実例的な実施例によるコネクタ1の斜視分解概略図を示し、
図4は、本発明の一実例的な実施例によるコネクタ1が第1の取り付けパネル100に取り付けられる局所拡大概略図を示し、
図5は、本発明の一実例的な実施例によるコネクタ1の浮動取り付け構造の局所拡大概略図を示す。
【0035】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、該コネクタ1は、第1のケース10と、第1の端子14と、第1の取り付け具15と、第1のネジ16とを含む。第1のケース10は、第1のケース10を第1の取り付けパネル100に取り付けるための第1の取り付け部13を有し、第1の取り付け部13には、第1の取り付け穴130が形成されている。第1の端子14は、第1のケース10に取り付けられる。第1の取り付け具15には、第1のスルーホール150が形成されており且つ第1の取り付け穴130に取り付けられる第1の筒状本体部151を有する。第1のネジ16は、第1のスルーホール150を介して第1の取り付け具15を通過して第1の取り付けパネル100とネジ接続されることで、第1の取り付け具15を第1の取り付けパネル100に締結する。
【0036】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1の取り付け穴130の穴径d1は、第1の筒状本体部151の外径d2よりも大きく、且つ第1の筒状本体部151の軸方向長さh1は、第1の取り付け穴130の軸方向深さh2よりも大きくて、第1のケース10が第1の取り付けパネル100に取り付けられる際に、第1の取り付けパネル100に対して軸方向と径方向に浮動可能である。前記の軸方向は、コネクタ1と組み合わせコネクタ2(
図6参照)との組み合わせ方向に平行であり、前記の径方向は、コネクタ1と組み合わせコネクタ2との組み合わせ方向に垂直である。
【0037】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1の取り付け具15は、第1の筒状本体部151の一端に接続される第1の環状端部152をさらに有し、第1の環状端部152の外径は、第1の取り付け穴130の穴径d1よりも大きい。第1のケース10が第1の取り付けパネル100に取り付けられる際に、第1の環状端部152と第1の取り付け部13との間には、第1の軸方向隙間を有し、第1の筒状本体部151と第1の取り付け穴130との間には、第1の径方向隙間を有する。第1の環状端部152と第1の取り付け部13との間の第1の軸方向隙間は、第1のケース10の軸方向における浮動量を限定するためのものであり、第1の筒状本体部151と第1の取り付け穴130との間の第1の径方向隙間は、第1のケース10の径方向における浮動量を限定するためのものである。
【0038】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1の取り付け部13は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、第1の取り付け部13の各角部には、第1の取り付け穴130が形成されており、コネクタ1は、複数の第1の取り付け穴130にそれぞれ取り付けられる複数の第1の取り付け具15と、複数の第1の取り付け具15をそれぞれ通過する複数の第1のネジ16とを含む。
【0039】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1のケース10は、第1のフロントケース11と、第1のリアケース12とを含む。第1のフロントケース11は、第1の取り付け部13の前面から軸方向前方に延びる。第1のリアケース12は、第1の取り付け部13の後面から軸方向後方に延びる。第1のケース10が第1の取り付けパネル100に取り付けられる際に、第1のフロントケース11と第1のリアケース12は、それぞれ第1の取り付けパネル100の前後両側に位置する。
【0040】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、コネクタ1は、第1の緩み止めワッシャー160をさらに含む。第1の緩み止めワッシャー160は、第1のネジ16の緩みを防止するために、第1のネジ16の頭部161と第1の取り付け具15の第1の環状端部152との間に押し付けられる。第1のケース10が第1の取り付けパネル100に取り付けられる際に、第1の筒状本体部151の端面は、第1の取り付けパネル100の表面に当接する。
【0041】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、コネクタ1は、第1の緩み止めワッシャー160をさらに含む。コネクタ1は、第1のリアケース12のポートに取り付けられる第1のリアエンドキャップ17をさらに含む。第1のリアエンドキャップ17は、第1のエンドプレート171と、第1のエンドプレート171の側辺に接続される第1のバックル172とを含む。第1のリアケース12の外周面には、第1の径方向突起12aが形成されており、第1のバックル172には、第1の係止溝17aが形成されており、第1の径方向突起12aが第1の係止溝17aに係止されることで、第1のリアエンドキャップ17を第1のリアケース12に固定する。
【0042】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1のリアエンドキャップ17の第1のエンドプレート171には、第1のケーブルの通過を許可する第1のケーブルスルーホール17bが形成されている。コネクタ1は、第1のケーブル(図示されていない)をさらに含み、第1のケーブルは、第1のケーブルスルーホール17bを介して第1のケース10に入って第1の端子14と電気的に接続される。例えば、第1の端子14は、第1のケーブルに圧着されてもよい。
【0043】
図1~
図5に示すように、図示した実施例では、第1の取り付け具15の第1のスルーホール150は、雌ネジを有するネジ穴であり、第1のネジ16は、第1のスルーホール150とネジ接続される。つまり、図示した実施例では、第1の取り付け具15は、ナットであってもよい。しかしながら、本発明は、図示した実施例に限定されず、第1の取り付け具15の第1のスルーホール150は、雌ネジのない通常のスルーホールであってもよい。
【0044】
図6は、本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタ2の正面から見た斜視概略図を示し、
図7は、本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタ2の裏面から見た斜視概略図を示し、
図8は、本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタ2の斜視分解概略図を示し、
図9は、本発明の一実例的な実施例による組み合わせコネクタ2が第2の取り付けパネル200に取り付けられる局所拡大概略図を示す。
【0045】
図1~
図9に示すように、本発明の一実例的な実施例では、コネクタアセンブリをさらに開示する。該コネクタアセンブリは、コネクタ1と、組み合わせコネクタ2とを含む。組み合わせコネクタ2は、コネクタ1との組み合わせに適する。組み合わせコネクタ2は、第2のケース20と、第2の端子24とを含む。第2のケース20は、コネクタ1の第1のケース10との組み合わせに適する。第2の端子24は、第2のケース20に取り付けられ、且つコネクタ1の第1の端子14との組み合わせに適する。
【0046】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、第2のケース20は、第2のケース20を第2の取り付けパネル200に取り付けるための第2の取り付け部23を有し、第2の取り付け部23には、第2の取り付け穴230が形成されている。第2のケース20は、第2のフロントケース21と、第2のリアケース22とを含む。第2のフロントケース21は、第2の取り付け部23の前面から軸方向前方に延びる。第2のリアケース22は、第2の取り付け部23の後面から軸方向後方に延びる。第2のケース20が第2の取り付けパネル200に取り付けられる際に、第2のフロントケース21と第2のリアケース22は、それぞれ第2の取り付けパネル200の前後両側に位置する。
【0047】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、コネクタ1の第1のフロントケース11は、組み合わせコネクタ2の第2のフロントケース21との組み合わせに適する。第1のフロントケース11には、軸方向に延びる案内特徴11aが形成されており、第2のフロントケース21には、軸方向に延びる組み合わせ案内特徴21aが形成されている。案内特徴11aは、第1のフロントケース11と第2のフロントケース21との軸方向における組み合わせを案内するために、組み合わせ案内特徴21aと嵌合する。
【0048】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、コネクタ1は、メス型コネクタであり、組み合わせコネクタ2は、メス型コネクタとの組み合わせに適するオス型コネクタである。しかしながら、本発明は、図示した実施例に限定されず、例えば、コネクタ1は、オス型コネクタであってもよく、組み合わせコネクタ2は、オス型コネクタとの組み合わせに適するメス型コネクタであってもよい。
【0049】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、第1のフロントケース11は、軸方向に延びる柱体110を含み、第2のフロントケース21には、挿入キャビティ201が形成されている。コネクタ1と組み合わせコネクタ2とが組み合わせられている際に、第2のフロントケース21の挿入キャビティ201に柱体110が挿入される。
【0050】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、柱体110には、軸方向に延びるジャック101が形成されており、第1の端子14は、ジャック101に収容される筒状端141を含み、第2の端子24は、挿入キャビティ201に収容される柱状端241を含む。コネクタ1と組み合わせコネクタ2とが組み合わせられている際に、第1の端子14の筒状端141に第2の端子24の柱状端241が挿入される。
【0051】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、案内特徴11aと組み合わせ案内特徴21aとのうちの一方は案内リブであり、他方は案内溝である。案内特徴11aは、柱体110の外周面に形成され、組み合わせ案内特徴21aは、第2のフロントケース21の内面に形成される。
【0052】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、組み合わせコネクタ2は、第2のリアケース22のポートに取り付けられる第2のリアエンドキャップ27をさらに含む。第2のリアエンドキャップ27は、第2のエンドプレート271と、第2のエンドプレート271の側辺に接続される第2のバックル272とを含む。第2のリアケース22の外周面には、第2の径方向突起22aが形成されており、第2のバックル272には、第2の係止溝27aが形成されており、第2の径方向突起22aが第2の係止溝27aに係止されることで、第2のリアエンドキャップ27を第2のリアケース22に固定する。
【0053】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、第2のリアエンドキャップ27の第2のエンドプレート271には、第2のケーブル(図示されていない)の通過を許可する第2のケーブルスルーホール27bが形成されている。組み合わせコネクタ2は、第2のケーブルをさらに含み、第2のケーブルは、第2のケーブルスルーホール27bを介して第2のケース20に入って第2の端子24と電気的に接続される。例えば、第2の端子24は、第2のケーブルに圧着されてもよい。
【0054】
図1~
図9に示すように、図示した実施例では、組み合わせコネクタ2は、第2のネジ26をさらに含み、第2のネジ26が第2の取り付け部23上の第2の取り付け穴230を通過して第2の取り付けパネル200とネジ接続されることで、第2の取り付け部23を第2の取り付けパネル200に締結する。該実施例では、組み合わせコネクタ2の第2のケース20が第2の取り付けパネル200に取り付けられると、第2のケース20は、第2の取り付けパネル200に対して浮動不能である。しかしながら、本発明の組み合わせコネクタ2は、
図6-9に示す実施例に限定されず、例えば、本発明の組み合わせコネクタ2は、コネクタ1と類似した浮動取り付け構造を有してもよい。
【0055】
図10は、本発明の別の実例的な実施例による組み合わせコネクタ2が第2の取り付けパネル200に取り付けられる局所拡大概略図を示し、
図11は、本発明の別の実例的な実施例による組み合わせコネクタ2の浮動取り付け構造の局所拡大概略図を示す。
【0056】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、組み合わせコネクタ2は、第2の取り付け具25と、第2のネジ26とをさらに含む。第2の取り付け具25には、第2のスルーホール250が形成されており且つ第2の取り付け穴230に取り付けられる第2の筒状本体部251を有する。第2のネジ26は、第2のスルーホール250を介して第2の取り付け具25を通過して第2の取り付けパネル200とネジ接続されることで、第2の取り付け具25を第2の取り付けパネル200に締結する。
【0057】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、第2の取り付け穴230の穴径d1は、第2の筒状本体部251の外径d2よりも大きく、且つ第2の筒状本体部251の軸方向長さh1は、第2の取り付け穴230の軸方向深さh2よりも大きくて、第2のケース20が第2の取り付けパネル200に取り付けられる際に、第2の取り付けパネル200に対して軸方向と径方向に浮動可能である。
【0058】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、第2の取り付け具25は、第2の筒状本体部251の一端に接続される第2の環状端部252をさらに含み、第2の環状端部252の外径は、第2の取り付け穴230の穴径d1よりも大きい。第2のケース20が第2の取り付けパネル200に取り付けられる際に、第2の環状端部252と第2の取り付け部23との間には、第2の軸方向隙間を有し、第2の筒状本体部251と第2の取り付け穴230との間には、第2の径方向隙間を有する。第2の環状端部252と第2の取り付け部23との間の第2の軸方向隙間は、第2のケース20の軸方向における浮動量を限定するためのものであり、第2の筒状本体部251と第2の取り付け穴230との間の第2の径方向隙間は、第2のケース20の径方向における浮動量を限定するためのものである。
【0059】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、第2の取り付け部23は、フランジ状を呈して複数の角部を有し、第2の取り付け部23の各角部には、第2の取り付け穴230が形成されている。組み合わせコネクタ2は、複数の第2の取り付け穴230にそれぞれ取り付けられる複数の第2の取り付け具25と、複数の第2の取り付け具25をそれぞれ通過する複数の第2のネジ26とを含む。
【0060】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、組み合わせコネクタ2は、第2のネジ26の緩みを防止するために、第2のネジ26の頭部261と第2の取り付け具25の第2の環状端部252との間に押し付けられる第2の緩み止めワッシャー260をさらに含む。第2のケース20が第2の取り付けパネル200に取り付けられる際に、第2の取り付け具25の第2の筒状本体部251の端面は、第2の取り付けパネル200の表面に当接する。
【0061】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、第2の取り付け具25の第2のスルーホール250は、雌ネジを有するネジ穴であり、第2のネジ26は、第2のスルーホール250とネジ接続される。しかしながら、本発明は、図示した実施例に限定されず、例えば、第2のスルーホール250は、雌ネジのない通常のスルーホールであってもよい。
【0062】
図10と
図11に示すように、図示した実施例では、前記のコネクタ1と組み合わせコネクタ2は、組み合わせに適するヘビーデューティコネクタであってもよい。
【0063】
当業者であれば理解できるように、以上に述べられた実施例は全て例示的なものであり、当業者がそれを改善することができ、各種の実施例において述べられた構造は、構造又は原理の面の衝突がない限り、自由に組み合わせることができ、これらの変化は本発明の保護範囲内に含まれることが当然である。
【0064】
図面を参照しながら本発明を説明したが、図面に開示された実施例は、本発明の好ましい実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明を制限するものとして理解することができない。
【0065】
本発明の全体的な思想のいくつかの実施例を示して説明したが、当業者に理解されるように、本発明の全体的な思想の原則と精神から逸脱することなく、これらの実施例を変更することができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれらの同等物によって限定される。
【0066】
用語「含む」は、他の素子又はステップを除外するものではなく、用語「1つ」又は「1つの」は、複数のものを除外するものではないことに留意されたい。なお、特許請求の範囲における如何なる素子の符号も、本発明の範囲を制限するものとして理解すべきではない。