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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179385
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】化粧料用添加剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/46 20060101AFI20231212BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20231212BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A61K8/46
A61Q17/04
A61K8/81
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092845
(22)【出願日】2023-06-06
(31)【優先権主張番号】P 2022091947
(32)【優先日】2022-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
(71)【出願人】
【識別番号】000004628
【氏名又は名称】株式会社日本触媒
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 宏和
(72)【発明者】
【氏名】平内 達史
(72)【発明者】
【氏名】鳥羽 悠子
(72)【発明者】
【氏名】宇野 美沙恵
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB242
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC342
4C083AC372
4C083AC522
4C083AC532
4C083AC781
4C083AC782
4C083AC852
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD332
4C083AD352
4C083CC02
4C083CC19
4C083EE03
4C083EE06
4C083EE07
4C083EE17
4C083FF01
(57)【要約】
【課題】
本発明は、残存モノマー量の低減が可能であり、かつ化粧料用添加剤として用いた際の塗膜の均一性に優れ、かつ耐水性と洗浄性が両立できる化粧料用添加剤を提供することを目的とする。
【解決手段】
重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤とを含み、
該重合体は、該重合体100質量部あたり、(メタ)アクリル酸由来の構造単位を5質量部以上50質量部以下含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を50質量部以上95質量部以下含む、化粧料用添加剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤とを含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、(メタ)アクリル酸由来の構造単位を5質量部以上50質量部以下含み、
該重合体は、該重合体100質量部あたり、炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を50質量部以上95質量部以下含む、
化粧料用添加剤。
【請求項2】
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩を含む請求項1に記載の化粧料用添加剤。
【請求項3】
前記重合体100質量部における(メタ)アクリル酸由来の構造単位および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位の合計量が100質量部である請求項1または2に記載の化粧料用添加剤。
【請求項4】
化粧料用添加剤100質量部における(メタ)アクリル酸および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルの含有量が200質量ppm以下である請求項1または2に記載の化粧料用添加剤。
【請求項5】
前記重合体がエマルション粒子である請求項1または2に記載の化粧料用添加剤。
【請求項6】
水系分散体である請求項1または2に記載の化粧料用添加剤。
【請求項7】
被膜形成剤である請求項1または2に記載の化粧料用添加剤。
【請求項8】
請求項1または2化粧料用添加剤を含む化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料用添加剤に関する。より詳しくは(メタ)アクリル酸由来の構造単位と炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を有する重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤を含む化粧料用添加剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、皮膚や毛髪へ使用する化粧料において、クリームや液状物を塗布する剤型のものや、スプレー等の直接噴射する剤型のもの等が市販されている。
例えば特許文献1には、ジェランガム、未中和型アクリル酸アルキル共重合体エマルション、フッ素表面処理粉体、モノステアリン酸グリセリル、水を配合したメイクアップ化粧料が、化粧持ち効果(特に耐水性)に優れ、使用感においてはズルつく事無く密着感があり、指に適度な使用量が取れ、みずみずしい使用感が得られることが記載されている。
特許文献2には、ポリアクリル酸ナトリウムと、粉体を含有することを特徴とするムース状水性化粧料が、なめらかで軽い独特の使用感、清涼感、密着性に優れていることが記載されている。
特許文献3には、2種の自己乳化可能なアクリル系ポリマーエマルションを含有する水系マニキュア組成物が、爪に対する密着性に優れると共に、皮膜透明性、密着性、皮膜の強じん性、耐引っ掻き性などの耐久性に優れ、また、除去性が得られることが記載されており、具体的な自己乳化可能なアクリル系ポリマーとしては、メタクリル酸およびアクリル酸エステルをメチルエチルケトン中で重合させたポリマー溶液を、イオン交換水に加えて乳化した態様が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-209315号公報
【特許文献2】特開2008-044921号公報
【特許文献3】特開2004-224721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら特許文献1に記載の化粧料に使用される未中和型アクリル酸アルキル共重合体は、一般の石鹸やボディーソープ等の洗浄剤で簡単に落ちない(洗浄性が劣る)ことが判明した。また、特許文献2に記載されるようなポリアクリル酸は、耐水性に劣ることから、汗や水などで落ちてしまうという課題があった。
特許文献3に記載のメタクリル酸およびアクリル酸エステルを有機溶媒中で重合したポリマーは耐水性、洗浄性が改善されたものの重合時の残存モノマー量の低減が困難であることが判明した。
本発明は、残存モノマー量の低減が可能であり、かつ化粧料用添加剤として用いた際の塗膜の均一性に優れ、かつ耐水性と洗浄性が両立できる化粧料用添加剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記目的を達成する為に種々検討を行ない、本発明に想到した。
すなわち本発明は化粧料用添加剤であって、重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系性界面活性剤とを含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、(メタ)アクリル酸由来の構造単位を5質量部以上50質量部以下含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を50質量部以上95質量部以下含む、化粧料用添加剤である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、残存モノマー量の低減が可能であり、かつ化粧料用添加剤として用いた際の塗膜の均一性に優れ、かつ耐水性と洗浄性が両立できる化粧料用添加剤が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の化粧料用添加剤は、重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤とを含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、(メタ)アクリル酸由来の構造単位を5質量部以上50質量部以下含み、該重合体は、該重合体100質量部あたり、炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を50質量部以上95質量部以下含む、化粧料用添加剤であることを特徴とする。
【0008】
<重合体>
本開示の重合体は、(メタ)アクリル酸由来の構造単位およびアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を有する。
(メタ)アクリル酸由来の構造単位またはアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位とは、(メタ)アクリル酸またはアルキル(メタ)アクリル酸エステルが有する不飽和二重結合部分(C=C)が、単結合(-C-C-)となった構造を意味する。当該構造は、(メタ)アクリル酸またはアルキル(メタ)アクリル酸エステルを重合してなる重合体だけでなく、他の単量体を重合してなる重合体の後変性によって、(メタ)アクリル酸由来の構造単位またはアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位を形成しても良い。
【0009】
本開示の(メタ)アクリル酸としては、メタクリル酸、アクリル酸が挙げられ、重合時の安定性の観点からメタクリル酸を用いることが好ましい。本開示の(メタ)アクリル酸としては1種類を単独で使用してもよく、2種類を併用してもよい。
本開示の炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチルが挙げられ、重合中の安定性の観点から(メタ)アクリル酸エチルがより好ましく、アクリル酸エチルがさらに好ましい。
本開示の重合体としては、架橋剤由来の構造単位を有していても良い。
【0010】
本開示の架橋剤としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N´-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、トリメチロールプロパンジ(メタ)アリルエーテル、トリアリルアミン、テトラアリロキシエタン、グリセロールプロポキシトリアクリレート等の1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物が好ましく、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、などの1分子中にエチレン性不飽和基を2個有する化合物がさらに好ましい。
【0011】
本開示の重合体としては、(メタ)アクリル酸由来の構造単位および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位以外のその他単量体由来の構造単位を有していても良い。
本開示のその他単量体としては、炭素数1であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル、炭素数が5以上であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アミド基を有する単量体、芳香族ビニルなどが挙げられる。
本開示の炭素数1であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチルが挙げられる。
本開示の炭素数が5以上であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n-ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどが挙げられる。
【0012】
本開示の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチルなどのエステル基の炭素数が1~18の水酸基含有(メタ)アクリル酸などが挙げられる。
本開示のアルコキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル、(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパントリプロポキシなどが挙げられる。
本開示のアミド基を有する単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N-モノメチル(メタ)アクリルアミド、N-モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
【0013】
本開示の芳香族ビニルとしては、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレン、tert-メチルスチレン、o-tert-ブチルスチレン、m-tert-ブチルスチレン、p-tert-ブチルスチレンなどのアルキル基の炭素数が1~4であるアルキルキルスチレン、o-メトキシスチレン、m-メトキシスチレン、p-メトキシスチレン、o-エトキシスチレン、m-エトキシスチレン、p-エトキシスチレン、o-tert-ブトキシスチレン、m-tert-ブトキシスチレン、p-tert-ブトキシスチレンなどのアルコキシ基の炭素数が1~4であるアルコキシスチレン、o-フルオロスチレン、m-フルオロスチレン、p-フルオロスチレン、o-クロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロスチレン、o-ブロモスチレン、m-ブロモスチレン、p-ブロモスチレンなどのハロゲン原子含有スチレン、o-アセトキシスチレン、m-アセトキシスチレン、p-アセトキシスチレンなどのアセトキシスチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
【0014】
本開示の重合体100質量部あたりの(メタ)アクリル酸由来の構造単位の含有量としては、洗浄性の観点から5質量部以上が好ましく、8質量部以上がより好ましく、10質量部以上、20質量部以上、30質量部以上であっても良く、耐水性の観点から50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましく、40質量部以下、35質量部以下、30質量部以下、25質量部以下、20質量部以下、15質量部以下であっても良い。
本開示の重合体100質量部あたりの炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位の含有量としては、耐水性の観点から50質量部以上が好ましく、55質量以上がより好ましく、60質量部以上、65質量部以上、70質量部以上、75質量部以上、80質量部以上、85質量以上であってよく、洗浄性の観点から95質量部以下が好ましく、92質量部以下がより好ましく、90質量部以下、80質量部以下、70質量部以下であっても良い。
【0015】
本開示の重合体100質量部あたりの(メタ)アクリル酸由来の構造単位および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル由来の構造単位の合計量としては、共重合性の観点から80質量部以上が好ましく、90質量部以上がより好ましく、95質量部以上がさらに好ましく、100質量部であることが特に好ましい。
本開示の重合体100質量部あたりのその他単量体由来の構造単位の含有量としては、共重合性の観点から5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましく、1質量部以下がさらに好ましく、0質量部であることが特に好ましい。
本開示の重合体100質量部あたりの架橋剤の含有量は、単量体全体に対して、好ましくは0.001質量部~10質量部、より好ましくは0.01質量部から1質量部、さらに好ましくは0.03量部から0.3質量部の範囲内で適宜設定される。
本開示の重合体の製造方法としては、特に限定されず、乳化重合法や懸濁重合法、溶液重合法、バルク重合法等を用いる事が可能であるが、残存モノマー低減の観点から乳化重合法または懸濁重合法が好ましく、化粧料用添加剤として用いた際の使用感の観点から乳化重合法がより好ましい。
【0016】
<化粧料用添加剤>
本開示の化粧料用添加剤としては、重合体と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤を含む。
本開示の重合体としては、前述の通りである。
本開示のポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどのノニオン性界面活性剤、及び、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸及びその塩などのアニオン性界面活性剤が挙げられる。ポリオキシアルキレン基としては、炭素数2~4のアルキレンオキシドを1~30モル付加した態様が挙げられる。アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシドが好ましく、エチレンオキシドの付加モル数が1モルから30モルであることも好ましい態様である。塩の種類は、ナトリウム、カリウムなどの金属類、モノ・ジ・トリエタノールアミン、2-アミノー2ーメチルー1ープロパノールなどのアミン類が挙げられる。特に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩が好ましい。
【0017】
本開示の化粧料用添加剤100質量部におけるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤の含有量は、添加剤の安定性の観点ら0.001質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上がさらに好ましく、過剰な泡立ちを防ぐ観点から5質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、1質量部以下がさらに好ましい。また、重合安定性の観点から、0.001質量部以上、0.01質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量以上、0.4質量部以上、0.8質量部以上、1.5質量部以上であっても良く、上限値としては5質量部以下、4質量部以下、3質量部以下であっても良い。
本開示のポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤は、重合安定性の観点から重合体100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.4質量部以上がさらに好ましく、0.5質量以上、1.0質量部以上、1.5質量部以上、3.0質量部以上であっても良く、上限値としては12質量部以下、10質量部以下、8質量部以下であっても良い。過剰な泡立ちを防ぐ観点から10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
【0018】
本開示の化粧料用添加剤100質量部におけるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系アニオン性界面活性剤の含有量は、添加剤の安定性の観点ら0.001質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上がさらに好ましく、過剰な泡立ちを防ぐ観点から5質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、1質量部以下がさらに好ましい。また、重合安定性の観点から、0.001質量部以上、0.01質量部以上、0.02質量部以上、0.05質量部以上、0.1質量部以上であっても良く、上限値としては5質量部以下、3質量部以下、2質量部以下、1質量部以下であっても良い。
本開示のポリオキシアルキレンアルキルエーテル系アニオン性界面活性剤は、重合安定性の観点から重合体100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.4質量部以上がさらに好ましく、上限値としては5質量部以下、4質量部以下、3質量部以下であっても良い。過剰な泡立ちを防ぐ観点から10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
【0019】
本開示の化粧料用添加剤100質量部におけるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤の含有量は、添加剤の安定性の観点ら0.001質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上がさらに好ましく、過剰な泡立ちを防ぐ観点から5質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、1質量部以下がさらに好ましい。また、重合安定性の観点から、0.001質量部以上、0.01質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.4質量部以上であっても良く、上限値としては4質量部以下、3質量部以下、2質量部以下であっても良い。

本開示のポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤は、重合安定性の観点から重合体100質量部に対して0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.4質量部以上がさらに好ましく、上限値としては10質量部以下、8質量部以下、6質量部以下であっても良い。過剰な泡立ちを防ぐ観点から10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下がさらに好ましい。
【0020】
本開示の化粧料用添加剤において、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤とポリオキシアルキレンアルキルエーテル系アニオン性界面活性剤を併用する事が好ましい。両者の質量比(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤の質量/ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系アニオン性界面活性剤の質量)としては、0.1/99.9~90/10が好ましく、1/99~80/20がより好ましく、5/95~70/30がさらに好ましい。
本開示の化粧料用添加剤しては、分散体であっても良い。分散体であることにより化粧料を作成する際の取り扱い性が向上する可能性がある。
本開示の化粧料用添加剤が分散体である際には、水性分散体であることが好ましく、水性媒体中に本発明の重合体を含むエマルション粒子が分散されていることが好ましい。
本開示の化粧料用添加剤が分散体である際のエマルション粒子の体積平均粒子径としては、分散安定性の観点から5nm以上1000nm以下が好ましく、10nm以上500nm以下がより好ましく、20nm以上300nm以下がさらに好ましい。
【0021】
本開示の化粧料用添加剤が分散体である際のエマルション粒子には、本開示の重合体に加えポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤が含まれていてもよく、さらにはポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩が含まれていても良い。
本開示の重合体を含むエマルション粒子としては、単層であってもよいし、複数層を有していてもよいが、製造効率の観点から単層であることが好ましい。
本開示の水性分散体としては水性媒体としては、特に限定されるものではないが、水のみを使用してもよいし、或いは、水と水溶性溶剤の混合溶液として使用してもよい。ここで用いる水溶性溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、N-メチルピロリドン等の極性溶剤が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。水と水溶性溶剤の混合物を使用する場合の水溶性溶剤の使用量は、重合時の安定性の点から任意に選択することができるが、得られる水性分散液の引火の危険性、安全衛生性の観点から水性媒体100質量部あたり5重量部以下にすることが好ましく、3質量部以下がより好ましく、0質量部以下(水単独)で使用することがさらに好ましい。
本開示の化粧料用添加剤100質量部における重合体の含有量としては、安定性と利便性の観点から5質量部以上80質量部以下が好ましく、10質量部以上60質量部以下がより好ましく、20質量部以上40質量部以下がさらに好ましい。
【0022】
本開示の化粧料用添加剤100質量部における不揮発分量としては、安定性と利便性の観点から10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。不揮発分量としては、化粧料用添加剤約1gを秤量し、熱風乾燥機で120℃の温度で20分乾燥させ、得られた残渣を不揮発分とし下式により求めた。
不揮発分(%)=(乾燥後の質量)/(乾燥前の質量)×100
に基づいて求められた値を意味する。
本開示の化粧料用添加剤100質量部における(メタ)アクリル酸および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルの含有量としては、安全性と臭気を低減する観点から200質量ppm以下であることが好ましく、150質量ppm以下がよりこのましく、100質量ppm以下であっても良い。
【0023】
<化粧料用添加剤の製造方法>
本開示の化粧料用添加剤の製造方法としては、特に限定されず、乳化重合法や懸濁重合法、溶液重合法、バルク重合法等を用いる事が可能であるが、残存モノマー低減の観点から乳化重合法または懸濁重合法が好ましく、化粧料用添加剤として用いた際の使用感の観点から乳化重合法がより好ましく、中でも安全性の観点から溶媒に水などの水性媒体を用いることがより好ましい。
本開示の化粧料用添加剤の製造方法としては、重合体を重合する工程を含む。
本開示の重合体の製造方法としても乳化重合法がより好ましく、中でも安全性の観点から溶媒に水などの水性媒体を用いることがより好ましい。
本開示の重合体に用いる単量体(モノマー)を乳化重合させる方法としては、特に制限されないが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤の存在下で(メタ)アクリル酸および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルを乳化重合することが好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤およびポリオキシアルキレンアルキルエーテル系アニオン性界面活性剤の存在下で、(メタ)アクリル酸および炭素数が2~4であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルを乳化重合することがより好ましい。
【0024】
本開示の重合体を乳化重合するにあたり、水性媒体中に界面活性剤を溶解させ、そこに撹拌下で単量体成分および重合開始剤を滴下させる方法、界面活性剤および水性媒体を用いてあらかじめ乳化させておいたプレエマルションを水性媒体中に滴下させる方法などが挙げられるが、かかる方法のみに限定されるものではない。中でも、製造効率の観点から、水性媒体中に界面活性剤を溶解させ、そこに撹拌下で単量体成分および重合開始剤を滴下させる方法が好ましく、具体的には界面活性剤全量を投入した反応釜に単量体成分および重合開始剤を滴下させる方法が好ましい。なお、水性媒体の量は、得られるエマルションに含まれる不揮発分量を考慮して適宜設定すればよい。水性媒体は、あらかじめ反応容器に仕込んでおいてもよく、あるいはプレエマルションとして使用してもよい。また、水性媒体は、必要により、単量体成分を乳化重合させ、エマルションを製造しているときに用いてもよい。
単量体成分を乳化重合させる際には、単量体成分、界面活性剤および媒体を混合した後に乳化重合を行なってもよく、単量体成分、界面活性剤および媒体を撹拌することによって乳化させ、プレエマルションを調製した後に乳化重合を行なってもよく、あるいは単量体成分、界面活性剤および媒体のうちの少なくとも1種類とその残部のプレエマルションとを混合して乳化重合を行なってもよい。単量体成分、界面活性剤および媒体は、それぞれ一括添加してもよく、分割添加してもよく、あるいは連続滴下してもよい。凝集物の生成抑制の観点から、単量体成分、界面活性剤および媒体を撹拌することによって乳化させ、プレエマルションを調製した後に乳化重合を行うことが好ましい。
本開示の重合体開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ニ塩酸塩、4,4-アゾビス(4-シアノ吉草酸)などのアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、過酸化アンモニウムなどの過酸化物;過酸化水素およびアスコルビン酸、t-ブチルハイドロパーオキサイドおよびロンガリット、過硫酸カリウムおよび金属塩、過硫酸アンモニウムおよび亜硫酸水素ナトリウム、等の組み合わせからなるレドックス系重合開始剤;等が挙げられるが特に限定されるものではない。本開示の重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
単量体成分100質量部あたりの重合開始剤の量は、重合速度を高め、未反応の単量体成分の残存量を低減させる観点から、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、化粧料用添加剤とし用いる観点から1質量部以下が好ましく、0.5質量部以下がより好ましい。
【0025】
重合開始剤の添加方法は、特に限定されない。その添加方法としては、例えば、一括仕込み、分割仕込み、連続滴下などが挙げられる。また、重合反応の終了時期を早める観点から、単量体成分を反応系内に添加する終了前またはその終了後に、重合開始剤の一部を添加してもよい。
本開示の化粧料用添加剤の製造方法としては、重合開始剤の分解を促進するために、例えば、亜硫酸水素ナトリウムなどの還元剤、硫酸第一鉄などの遷移金属塩などの重合開始剤の分解剤を反応系内に適量で添加してもよい。
また、エマルション粒子の重量平均分子量を調整するために、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、例えば、チオグリコール酸2-エチルヘキシル、tert-ドデシルメルカプタン、n-オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2-メルカプトエタノール、α-メチルスチレン、α-メチルスチレンダイマーなどが挙げられるが、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。単量体成分100質量部あたりの連鎖移動剤の量は、エマルション粒子の重量平均分子量を適切に調整する観点から、0.01~10質量部であっても良い。
本開示の化粧料用添加剤の製造方法としては、反応系内には、必要により、pH緩衝剤、キレート剤、造膜助剤などの添加剤を添加してもよい。添加剤の量は、その種類によって異なるので一概には決定することができないが、単量体成分100質量部あたりの添加剤の量は、0.01~5質量部であってよく、0.1~3質量部であっても良い。
本開示の化粧料用添加剤の製造方法としては、単量体成分を乳化重合させる際の雰囲気は、特に限定されないが、重合開始剤の効率を高める観点から、窒素ガスなどの不活性ガスであることが好ましい。
【0026】
単量体成分を乳化重合させる際の重合温度は、特に限定がないが、通常、好ましくは50~100℃、より好ましくは60~95℃である。重合温度は、一定であってもよく、重合反応の途中で変化させてもよい。
単量体成分を乳化重合させる重合時間は、特に限定がなく、重合反応の進行状況に応じて適宜設定すればよいが、通常、2~9時間程度である。
なお、単量体成分を乳化重合させるとき、得られる重合体成分が有するカルボン酸基の一部または全部が中和剤で中和されるようにしてもよいが、耐水性の観点から(メタ)アクリル酸100質量部に対する中和剤は30質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましく、中和剤を用いない事が特に好ましい。
中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸化物;アンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミノエタノールなどの有機アミンなどのアルカリ性物質が挙げられるが、かかる例示のみに限定されるものではない。
本開示の化粧料用添加剤としては、化粧料へ添加した際の耐水性、洗浄性に優れることから、被膜形成剤として用いることも好ましい態様であり、皮膚又は毛髪上に被膜を形成するための添加剤として用いることができる。
本開示の化粧料用添加剤は、化粧料として用いる際に、水など重合体が溶解しない成分を加えて分散体として用いてもよいが、被膜形成性の観点から溶解させて使用することが好ましい。用いる溶媒としては重合体が溶解する溶剤であれば特に限定されるものではないが、安全性の観点からアルコール類などを用いることが好ましい
【0027】
<化粧料>
本開示の化粧料用添加剤は、種々化合物を混合され化粧料として用いることができる。
本開示の化粧料としては、特に限定されるものではなく、スキンケア製品、制汗剤製品、脱臭剤製品、メイクアップ製品、紫外線防御製品などの皮膚用化粧料、睫毛化粧料製品、毛髪用洗浄剤製品、整髪料製品、毛髪用着色料製品、養毛料製品、ヘアリンス製品、ヘアコンディショナー製品、ヘアトリートメント製品等の頭髪用化粧料;浴用化粧料等の毛髪化粧料製品であってよい。また、その形態は特に限定されないが、溶液状、乳液状、クリーム状、固形状、半固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、油中水型或いは水中油型の乳化組成物(エマルジョン組成物)のいずれであってもよい。
ここで、外用剤は人体の皮膚、爪、毛髪等に適用されるものであり、例えば、医薬有効成分を配合して各種疾患の治療に使用することができる。化粧料も人体の皮膚、爪、毛髪等に適用されるものであるが、美容目的で使用されるものである。「外用剤」という用途であっても、実態的には化粧料と同じ用法や用量で使われることもある。そのため、本願における化粧料においては、そのような外用剤も化粧料として含むものとして記載している。その一例としては、制汗剤、皮膚洗浄剤、皮膚外用剤、毛髪洗浄剤、毛髪外用剤などがある。その外用剤の薬剤としての用途を例示すると、発毛剤、育毛剤、鎮痛剤、殺菌剤、抗炎症剤、清涼剤、皮膚老化防止剤が例示されるが、これらに限定されない。
【0028】
前記の皮膚用化粧料は、頭皮、顔面(口唇、眉毛、頬を含む)、手指、爪、全身のいずれの部位についても用いることができる。具体的には、クレンジングジェル、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、洗顔クリーム、アイメークアップリムーバー、洗顔フォーム、液体石鹸(ボディソープ)、ハンドソープ、ゲル状石鹸、シェービングクリーム、除光液、アクネ対策化粧料等の皮膚洗浄剤製品;肌用クリーム、頭皮用トリートメント、スキンミルク、ミルクローション、乳液、フェイシャルパック、ボディパウダー、エッセンス、シェービングローション、マッサージ料、等のスキンケア製品;ファンデーション、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、メイクアップベース、白粉、フェースパウダー、頬紅、リップクリーム、練紅、リップグロス、アイクリーム、マスカラ、眉墨、まつげ化粧料等のメイクアップ製品;デオドラント等の制汗剤;サンスクリーン剤、日焼け用薬剤(サンタン剤)等の紫外線防御製品が例示される。
前記の頭髪用化粧料は、シャンプー、リンスインシャプー等の毛髪用洗浄剤;ヘアワックス、髪用カール保持剤、セット剤、ヘアクリーム、へアスプレー、ヘアリキッド等の整髪料製品;染毛料、ヘアカラースプレー、ヘアカラーリンス、ヘアカラースティック等の毛髪用着色料製品;ヘアトニック、ヘアトリートメントエッセンス、ヘアパック等の養毛料製品;オイルリンス、クリームリンス、トリートメントリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等のヘアリンス又はヘアコンディショニング製品が例示される。また、前記の浴用化粧料は、フォームバスが例示される。
【0029】
本発明の化粧料の形態は特に限定されないが、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、エアゾール剤、パウダー剤、スプレー剤、不織布等のシートに本発明の組成物を含浸させたシート剤、スティック剤等の形態により、公知の方法で製剤化することができる。
本開示の化粧料100質量部における、重合体の含有量としては、使用感および皮膜形成性の観点から0.1質量部以上が好ましく、0.2質量部以上がより好ましく、0.3質量部以上がさらに好ましく、5.0質量部以下が好ましく、3.0質量部以下がより好ましく、2.0以下質量部がさらに好ましい。
本開示の化粧料100質量部における、化粧料用添加剤の含有量としては、配合性の観点から0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上がさらに好ましく、また30質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。
【0030】
本開示の化粧料としては、本開示の化粧料用添加剤以外の化合物としては特に限定されないが、皮膚用化粧料として用いた際には、保湿剤、水系増粘剤、油系増粘剤、紫外線防御剤、油剤、他の被膜形成剤、粉末成分、色材、界面活性剤、水溶性高分子、香料、殺菌剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、抗炎症剤、清涼剤、生薬抽出物やビタミン類等の添加物を適時配合することができる。
保湿剤の具体例としては、低級アルコール類;エタノール、イソプロパノール等、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、
ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2,4-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール等の多価アルコール類、ヒアルロン酸等が挙げられる。
水系増粘剤の具体例としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子のいずれも用いることができる。天然高分子としては、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸が挙げられる。半合成高分子としては、例えば、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カチオン化セルロース等の変性多糖類が挙げられる。合成高分子としては、例えば、架橋ポリアクリル酸(カルボマー、カルボキシビニルポリマー)、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
油系増粘剤の具体例としては、デキストリン脂肪酸エステル;パルミチン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン等、ショ糖脂肪酸エステル;ショ糖カプリル酸エステル、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等、及び脂肪酸及びその塩、有機変性粘土鉱物;ジメチルジステアルアンモニウムヘクトライト、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等、脂肪酸塩;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸(ベヘン酸)、オレイン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸等のナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等の金属塩等が挙げられる。
【0031】
紫外線防御剤の具体例としては、紫外線吸収剤;メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、ポリシリコン-15、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、オキシベンゾン-3、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ホモサレート、サリチル酸エチルへキシル等、紫外線散乱剤;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化タングステン等が挙げられる。
油剤の具体例としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル等の液状油脂;オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;ポリオキシブチレンポリオキシプロピレングリコール等;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
【0032】
他の被膜形成剤の具体例としては、PVP/ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体、PVP/エイコセン共重合体、PVP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、PVP/ヘキサデセン共重合体、PVP/VA共重合体、PVP/ビニルアセテート/イタコン酸共重合体、スチレン/PVP共重合体等のPVP系被膜剤;アクリル酸エチル/アクリル酸アミド/アクリル酸共重合体、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エチル/メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸オクチル/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸オクチル/スチレン共重合体、アクリル酸ブチル/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ブチル/ヒドロキシメタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸メトキシエチル/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ラウリル/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリスチレンアクリル酸樹脂等のアクリル酸系被膜剤;ポリ酢酸ビニル等の酢酸ビニル系被膜剤;ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸オクチル酸、ジエチル硫酸ビニルピロリドン/N,N’-ジメチルアミノメタクリル酸共重合体等のメタクリル酸系被膜剤;ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル共重合体等のビニルメチルエーテル系被膜剤;スチレン/メチルスチレン/インデン共重合体等のスチレン系被膜剤;シクロヘキサン系アルキッド樹脂等のアルキッド樹脂系被膜剤;トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン樹脂系被膜剤等、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
粉末成分の具体例としては、タルク、マイカ、カオリン等の体質顔料、シリカ、ヒドロキシアパタイト、シリコーン粉末、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ナイロン粉末等のポリマー粉末等が挙げられる。
【0033】
色材の具体例としては、無機白色系顔料(二酸化チタン、酸化亜鉛)、無機赤色系顔料(酸化鉄(べンガラ)、チタン酸鉄)、無機褐色系顔料(γ-酸化鉄)、無機黄色系顔料(黄酸化鉄、黄土)、無機黒色系顔料(黒酸化鉄、カーボン、低次酸化チタン)、無機紫色系顔料(マンゴバイオレット、コバルトバイオレット)、無機緑色系顔料(酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト)、無機青色系顔料(群青、紺青)、パール顔料(酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔)、金属粉末顔料(アルミニウムパウダー、カッパーパウダー)、有機顔料(赤色202号、赤色205号、赤色220号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号)、ジルコニウム、バリウム、アルミニウムレーキの有機顔料(赤色3号、赤色104号、赤色227号、赤色401号、橙色205号、黄色4号、黄色202号、緑色3号、青色1号)、天然色素(クロロフィル、カルチノイド系(β-カロチン)、カルサミン、コチニール、カルコン、クルクミン、ベタニン、フラボノール、フラボン、アントシアニジン、アントラキノン、ナフトキノン)、機能性顔料(窒化ホウ素、フォトクロミック顔料、合成フッ素金雲母、鉄含有合成フッ素金雲母、微粒子複合粉体(ハイブリッドファインパウダー))等が挙げられる。
【0034】
他の界面活性剤の具体例としては、シリコーン系界面活性剤、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE-ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE-グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2-オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2-デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル(ステアリン酸ポリグリセリル-2、オレイン酸ポリグリセリル-2、ジオレイン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸ポリグリセリル-4、オレイン酸ポリグリセリル-4、トリステアリン酸ポリグリセリル-4、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-4、ラウリン酸ポリグリセリル-6、ミリスチン酸ポリグリセリル-6、ステアリン酸ポリグリセリル-6、オレイン酸ポリグリセリル-6、トリステアリン酸ポリグリセリル-6、テトラベヘン酸ポリグリセリル-6、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-6、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-6、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、リノール酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、トリオレイン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ペンタオレイン酸ポリグリセリル-10、ヘプタステアリン酸ポリグリセリル-10、ヘプタオレイン酸ポリグリセリル-10、デカステアリン酸ポリグリセリル-10、デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10、デカオレイン酸ポリグリセリル-10、デカマデミアナッツ脂肪酸ポリグリセリル-10、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-10等)、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類が挙げられる。
【0035】
水溶性高分子の具体例としては、ポリアクリルアミド、アクリルアミド系コポリマー;(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、及び(アクリル酸/アクリロイルジメチルタウリン/ジメチルアクリルアミド)クロスポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー、アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスコポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ステアレス-25)クロスポリマー等、疎水変性ポリエーテルポリウレタン;(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー等が挙げられる。
殺菌剤および防腐剤の具体例としては、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノール等の抗菌剤(防腐剤)が挙げられる。
酸化防止剤の具体例としては、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類、ジブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸等が挙げられる。
pH調整剤の具体例としては、例えば、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸など)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、プロピオン酸、アスパラギン酸、イプシロンアミノカプロン酸、グルタミン酸、アミノエチルスルホン酸など)、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム、無機塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど)、並びに有機塩基(モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、リジン、トリイソプロパノールアミンなど)などが挙げられる。
【0036】
キレート剤の具体例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸(EDDS)およびその塩、三ナトリウムNTA(ニトリロ三酢酸)、エチドロン酸およびその塩、ペンテト酸およびその塩、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸およびその塩、グルタミン酸ジ酢酸およびその塩、メチルグリシン二酢酸およびその塩、ジヒドロキシエチルグリシン酸ナトリウム、フィチン酸、ポリリン酸、メタリン酸、3ヒドロキシ-2,2’イミノジコハク酸またはその塩(例えば、四ナトリウム塩)等が挙げられる。
抗炎症剤の具体例としては、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等の消炎剤、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン、クラリノン、グラブリジン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸等の抗炎症剤等が挙げられる。
また、頭髪用化粧料として用いた際には、上記以外に、パール光沢付与剤、カチオン性ポリマー等を適時配合することができる。
パール光沢付与剤の具体例としては、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール等が挙げられる。
カチオン性ポリマーの具体例としては、カチオン化グアガム;カチオン化タラガム;カチオン化ローカストビーンガム;カチオン化ポリビニルアルコール;カチオン化セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース等の、カチオン化ヒドロキシアルキルセルロース;カチオン性澱粉;ビニルピロリドン/N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩共重合体;N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩/N,N-ジメチルアクリルアミド/ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体;ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体;ヒドロキシエチルセルロース/ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体;ビニルイミダゾリウムトリクロリド/ビニルピロリドン共重合体;ビニルピロリドン/アルキルアミノ(メタ)アクリレート共重合体;ビニルピロリドン/アルキルアミノ(メタ)アクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体;ビニルピロリドン/(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド共重合体;アルキルアクリルアミド/(メタ)アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体;並びに特開昭53-139734号公報及び特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられる。
【実施例0037】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
実施例、比較例で得られた熱可塑性樹脂は下記の方法で分析、評価した。
【0038】
<不揮発分測定>
アルミ皿に反応液を約1g秤量し、120℃の熱風乾燥機中で20分乾燥し、乾燥前後の重量から下記式により求めた。
不揮発分(%)=(乾燥後の質量)/(乾燥前の質量)×100
<(メタ)アクリル酸およびアルキル(メタ)アクリル酸エステルの定量>
-ガスクロマトグラフィー分析の条件-
測定装置:Nexis GC-2030(株式会社島津製作所製)
分析カラム:SH-WAX(株式会社島津製作所製)、長さ30m、内径0.53mm、膜厚1.0μm
昇温条件:50℃で10分間保持した後、10℃/分で50℃から240℃まで昇温し、240℃/分で6分保持した。
試料導入温度:250℃、注入量0.2μL、全量注入
キャリアガス:ヘリウム
カラムのガス流量:10mL/分
検出器及び検出温度:水素炎イオン化検出器(FID)、250℃
測定サンプル:アセトンを用いて不揮発分0.5質量%に希釈。内部標準として2ーピロリドンを使用した。
定量:市販試薬または使用原料を用いて検量線を作成し定量を行った。希釈溶媒としてアセトン、内部標準として2ーピロリドンを使用した。
【0039】
<化粧料用添加剤の耐水性と洗浄性の評価>
被膜付きガラス板の作成:重合液をエタノールで希釈し、不揮発分を5質量%とした試験液を調整した。この試験液をガラス板(幅26mm、長さ76mm、厚さ約1.5mm)の片面に0.1g滴下し、下端から高さ40mmの全幅にできるだけ均一に塗り広げた。その後、ガラス板を80℃の熱風乾燥機で1時間乾燥し被膜付きガラス板を作成した。
被膜の耐水性の評価:水を入れた容器に、被膜の半分が水に浸漬するように被膜付きガラス板を浸し、15分間静置した。その後、被膜付きガラス板を取り出して静置乾燥し状態を観察した。水に浸漬しても変化しない試料は耐水性に優れている。
○:変化なし
×:50%以上が溶解または膨潤
被膜の洗浄性の評価:耐水性の評価において、水を洗浄液(1.0重量% ドデシル硫酸ナトリウム水溶液)に変えた以外は同様に行った。洗浄液への浸漬により被膜が膨潤又は溶解する試料は洗浄性に優れている。
○:50%以上が溶解または膨潤
×:変化なし
【0040】
(化粧料の使用感評価)
専門パネラー5名で、実施例および比較例について、「塗布時のきしみ感のなさ」、「塗布後のべたつき感のなさ」、について、好ましい場合を5、好ましくない場合を1として、0.1刻みで評価し、5名の平均点を求めた。以下の評価基準及び判定基準に基づき、評価と判定を行った。
-評価基準-
5点:良い
4点:やや良い
3点:どちらとも言えない
2点:やや悪い
1点:悪い
-判定基準-
◎:平均点が4.5点以上
○:平均点が3.5点以上4.5点未満
△:平均点が2.5点以上3.5点未満
×:平均点が1.5点以上2.5点未満
××:平均点が1.5点未満
【0041】
(化粧料の耐水性評価)
実施例および比較例を適量腕に塗布して乾かした後に流水で軽く洗い流したときの耐水性を、熟練の評価者が以下の基準で4段階評価した。
◎:優れている
○:良好
△:あまり良くない
×:不良
【0042】
[実施例1]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)2.9部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)0.5部、イオン交換水161.6部とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸24部と、アクリル酸エチル36部とを混合し、滴下モノマー液を調整した。次いで、フラスコ内の水溶液に滴下モノマー液3部を一括投入し、80℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての1.5%過硫酸アンモニウム水溶液1部をフラスコに投入し、80℃で20分間攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から残りの滴下モノマー液57部を2時間かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は、25.7%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤1とした。メタクリル酸は40質量ppm、アクリル酸エチルは70質量ppm、合計110ppmであった。
【0043】
[実施例2]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)2.9部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)0.5部、イオン交換水161.6部とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸12部と、アクリル酸エチル48部とを混合し、滴下モノマー液を調整した。次いで、フラスコ内の水溶液に滴下モノマー液3部を一括投入し、80℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての1.5%過硫酸アンモニウム水溶液1部をフラスコに投入し、80℃で20分間攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から残りの滴下モノマー液57部を2時間かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は25.9%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤2とした。メタクリル酸は20質量ppm、アクリル酸エチルは90質量ppm、合計110ppmであった。
【0044】
[実施例3]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)1.2部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)1.2部、イオン交換水203.6部とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸30部と、アクリル酸エチル45部、エチレングリコールジメタクリレート0.04部とを混合し、滴下モノマー液を調整した。反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から滴下モノマー液を1時間50分かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液12.5部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに1時間反応を継続した後、10質量%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を1.5g投入し、さらに2時間反応を継続した。その後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は25.0%であり、化粧料用添加剤3とした。メタクリル酸は13質量ppm、アクリル酸エチルは4質量ppm、合計17ppmであった。
【0045】
[実施例4]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)6.0部、イオン交換水200部とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸15部と、アクリル酸エチル60部とを混合し、滴下モノマー液を調整した。反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から滴下モノマー液を1時間50分かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液12.5部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに1時間反応を継続した後、10質量%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を1.5g投入し、さらに2時間反応を継続した。その後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は26.0%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤4とした。メタクリル酸は15質量ppm、アクリル酸エチルは5質量ppm、合計20ppmであった。
【0046】
[比較例1]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エタノール60部、メタクリル酸24部、アクリル酸エチル16部、とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、Vー601(油溶性アゾ重合開始剤、富士フィルム和光純薬株式会社製)1部をエタノール20部に溶解し重合開始剤溶液を調整し、また、Vー601の1部をエタノール2部に溶解し追加開始剤液を調整した。反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から重合開始剤液を3時間かけて滴下した後、追加開始剤液を一括して投入し、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は34%であり、これを化粧料用添加剤5とした。メタクリル酸は100質量ppm、アクリル酸エチルは400質量ppm、合計500質量ppmであった。
得られた化粧料用添加剤に対し、耐水性と洗浄性を評価した。
【0047】
[実施例5]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、イオン交換水122.8部を仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸24部と、アクリル酸エチル36部、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)0.9部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)2.0部、エチレングリコールジメタクリレート0.04部、イオン交換水39.3部とを混合し、滴下プレエマルション液を調整した。次いで、フラスコ内の水溶液に滴下プレエマルション液5.1部を一括投入し、80℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての1.5%過硫酸アンモニウム水溶液1部をフラスコに投入し、80℃で20分間攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から残りの滴下プレエマルション液97.1部を2時間かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は、26.6%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤6とした。メタクリル酸は3質量ppm、アクリル酸エチルは1質量ppm、合計4ppmであった。実施例1-4に比べてフラスコ内の凝集物量の低減効果がみられた。
【0048】
[実施例6]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)5.4部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)0.7部、イオン交換水157.8部とを仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸24部と、アクリル酸エチル36部、エマルゲン106 1.1部、エチレングリコールジメタクリレート0.04部とを混合し、滴下モノマー液を調整した。次いで、フラスコ内の水溶液に滴下モノマー液3部を一括投入し、80℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての1.5%過硫酸アンモニウム水溶液1部をフラスコに投入し、80℃で20分間攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から残りの滴下モノマー液57部を2時間かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は、26.6%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤7とした。メタクリル酸は50質量ppm、アクリル酸エチルは8質量ppm、合計58ppmであった。実施例1-4に比べてフラスコ内の凝集物量の低減効果がみられた。
【0049】
[実施例7]
滴下装置、攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、イオン交換水125部を仕込んだ。次いで、80℃まで攪拌しながら昇温しつつ、フラスコ内を窒素ガスで置換した。一方、メタクリル酸22部と、アクリル酸エチル38部、エマール20C(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、花王株式会社製、有効成分25%)4.8部、エマルゲン106(ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、花王株式会社製、有効成分100%)4.8部、イオン交換水30.4部とを混合し、滴下プレエマルション液を調整した。次いで、フラスコ内の水溶液に滴下プレエマルション液5.0部を一括投入し、80℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての1.5%過硫酸アンモニウム水溶液1部をフラスコに投入し、80℃で20分間攪拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を80℃に保ちながら、滴下装置から残りの滴下プレエマルション液95部を2時間かけて滴下し、同時に、1.5%過硫酸アンモニウム水溶液9部を2時間かけて滴下した。滴下終了後、すみやかに滴下装置からイオン交換水5gをフラスコに流す事により装置洗浄を行った。滴下終了後から、さらに2時間反応を継続した後、反応液を冷却して重合反応を終了した。得られた反応液の不揮発分は、27.9%であり、イオン交換水を加えて不揮発分を25%に調整して化粧料用添加剤8とした。メタクリル酸は23質量ppm、アクリル酸エチルは20質量ppm、合計43ppmであった。実施例1-4に比べてフラスコ内の凝集物量の低減効果がみられた。
【0050】
【表1】
【0051】
[化粧料1]日焼け止め化粧料
精製水48.1質量部、EDTA―2Naを0.05質量部、1,3-ブチレングリコール6.0質量部を均一に溶解した。その後、SIMULGEL EG QD 1.5質量部を加えて均一に混合し、80℃に加温した(中間混合物1)。別に、Uvinul A Plus Granular 2.0質量部、Tinosorb S 1.0質量部、Eusolex 2292 7.0質量部、Eusolex OCR 1.0質量部、を90℃で加熱溶解後、さらに、FineNeo-iPSE 8.0質量部、ジメチルポリシロキサン 2.0質量部を加え均一に混合した(中間混合物2)。また別に、ケルトロールCG-BTの1%水溶液3.0質量部、HA-LQ の1%水溶液2.0質量部、DIS-AB-10W 6.0質量部を均一に混合した(中間混合物3)。ホモジナイザーで中間混合物1を2500RPMで攪拌しながら中間混合物2をゆっくり添加した後、回転数を5000RPMに変更して5分間攪拌を継続し乳化を行った。攪拌終了後40℃まで冷却し、フェノキシエタノール―S 0.3質量部を加えて均一に混合した後、中間混合物3をゆっくり加え均一に混合した。さらに、化粧品用添加剤1 2.0質量部をエタノール(99.5) 10質量部に溶解したものを加えて均一に混合し、日焼け止め用化粧料1を得た。
【0052】
[化粧料2~12、比較化粧料1]
表2、表3、表4に示す組成に変更した以外は、日焼け止め化粧料1と同様に混合し、日焼け止め用化粧料2から12、比較化粧料1に関する組成物を得た。
得られた化粧料に対し、使用感と耐水性の評価を行った。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】














【0056】

【0057】
使用した製品の製造者と化粧品表示名称を以下に示す。
*1 キレスト2B-SD(キレスト株式会社製):EDTA―2Na
*2 SIMULGEL EG QD(SEPPIC製):(アクリルサンNa/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、イソヘキサデカン、ポリソルベート80、水
*3 Ubinul A Plus Granular(BASF製):ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
*4 Tinosorb S(BASF製):ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
*5 Eusolex 2292(メルク製):メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
*6 Eusolex OCR(メルク製):オクトクリレン
*7 FineNeo-iPSE(日本精化株式会社製):セバシン酸ジイソプロピル
*8 KF-96A-6CS(信越化学工業株式会社製):ジメチコン
*9 DIS-AB-10W(堺化学工業株式会社製):酸化チタン、他
*10 1,3-ブチレングリコール(KHネオケム株式会社製):BG
*11 フェノキシエタノール―S(四日市合成株式会社製):フェノキシエタノール
*12 ケルトロールCG-BT(三晶株式会社製): キサンタンガム
*13 HA-LQ(キューピー株式会社製):ヒアルロンサンNa
*14 エタノール(99.5)(富士フィルム和光純薬株式会社製):エタノール