IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッドの特許一覧

特開2023-179396オンライン会議を管理するための装置及び方法
<>
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図1
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図2
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図3
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図4A
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図4B
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図4C
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図5
  • 特開-オンライン会議を管理するための装置及び方法 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179396
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】オンライン会議を管理するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20231212BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20231212BHJP
【FI】
H04N7/15
H04L67/141
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023094169
(22)【出願日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】63/349,756
(32)【優先日】2022-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】スズキ ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】シェイク アタウラー
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164VA02S
5C164VA13S
5C164VA18P
5C164VA45P
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オンライン会議を管理するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】通信ネットワークを介して実行される双方向オーディオビジュアル通信において使用されるシステムアーキテクチャであって、通信装置107は、オンライン会議の制御機能を提供する会議制御装置103へアクセス要求を送信するS201ことと、アクセス要求に従って実行される認証プロセスを通過した後にクライアントIDを生成するS207ことと、クライアントIDを含む接続要求を会議制御装置へ送信するS208ことと、接続要求に基づいて通信装置と会議制御装置との間を接続した後に、会議制御装置によって提供される制御機能を使用してオンライン会議を制御するS210ことと、を実行する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンライン会議を制御するための通信装置であって、前記通信装置は、
1つ以上のプロセッサと、
命令を記憶する1つ以上のメモリと、を備え、
前記命令が実行された場合に、前記プロセッサは、
前記オンライン会議の制御機能を提供する会議制御装置へアクセス要求を送信することと、
前記アクセス要求に従って実行される認証処理を通過した後にクライアントIDを生成することと、
前記クライアントIDを含む接続要求を前記会議制御装置へ送信することと、
前記接続要求に基づいて前記通信装置と前記会議制御装置との間の接続を確立した後に、前記会議制御装置によって提供される制御機能を使用して前記オンライン会議を制御することと、
を行うように構成されていることを特徴とする、通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、前記命令が実行された場合に、前記プロセッサはさらに、
前記認証プロセスを通過した後に前記会議制御装置からアクセスコードを受信するように構成され、
前記接続要求は、前記アクセスコード及び前記クライアントIDを含む、通信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信装置であって、前記命令が実行された場合に、前記プロセッサはさらに、
前記クライアントIDとは異なるユーザIDを使用してサーバにログインするように構成され、
前記接続要求は、前記サーバを介して前記会議制御装置へ送信される、通信装置。
【請求項4】
請求項3に記載の通信装置であって、前記通信装置の前記ユーザIDは、前記会議制御装置にアクセスする別の通信装置のユーザIDと同じである、通信装置。
【請求項5】
請求項4に記載の通信装置であって、前記通信装置の前記クライアントIDと前記別の通信装置のクライアントIDとは異なる、通信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の通信装置であって、前記会議制御装置が提供する前記オンライン会議のための前記制御機能は、(i)前記オンライン会議を開始及び/又は停止することと、(ii)前記オンライン会議の出席者を追加及び/又は削除することと、(iii)会議室内のカメラについてのズーム制御と、(iv)関心領域を追加、編集及び/又は削除することと、のうちの少なくとも1つを含む、通信装置。
【請求項7】
オンライン会議のための制御機能を提供する会議制御装置であって、前記会議制御装置は、
1つ以上のプロセッサと
命令を記憶する1つ以上のメモリと、を備え、
前記命令が実行された場合に、前記プロセッサは、
通信装置からアクセス要求を受信することと、
前記アクセス要求に応じて、前記通信装置について認証処理を実行することと、
前記通信装置が前記認証プロセスを通過した後に、前記通信装置から接続要求を受信することと、
前記接続要求に基づいて確立された前記会議制御装置と前記通信装置との間の接続を介して前記通信装置から受信された制御信号に基づいて前記オンライン会議を制御することと、
を行うように構成されていることを特徴とする、会議制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の会議制御装置であって、前記命令が実行された場合に、前記プロセッサはさらに、
前記会議制御装置と前記通信装置との間の前記接続を確立した後に別の通信装置からアクセス要求を受信したことに応じて、前記別の通信装置について前記認証プロセスを実行することと、
前記別の通信装置が前記認証プロセスを通過した場合に、前記会議制御装置と前記通信装置との間の前記接続を終了することと、
を行うように構成されている、会議制御装置。
【請求項9】
請求項8に記載の会議制御装置であって、前記命令が実行された場合に、前記プロセッサはさらに、
前記別の通信装置が前記認証プロセスを通過したならば、前記別の通信装置にアクセスコードを提供することと、
前記別の通信装置からの制御信号によって前記オンライン会議のための前記制御が実行されるように、前記別の通信装置から前記アクセスコードを含む接続要求を受信したことに応じて、前記会議制御装置と前記別の通信装置との間の接続を確立することと、
を行うように構成されている、会議制御装置。
【請求項10】
オンライン会議を制御するための通信方法であって、前記通信方法は、
前記オンライン会議の制御機能を提供する会議制御装置へアクセス要求を送信することと、
前記アクセス要求に従って実行される認証プロセスを通過した後にクライアントIDを生成することと、
前記クライアントIDを含む接続要求を前記会議制御装置へ送信することと、
前記接続要求に基づいて接続された前記会議制御装置によって提供される制御機能を使用して前記オンライン会議を制御することと、を含む、通信方法。
【請求項11】
請求項10に記載の通信方法であって、
前記認証プロセスを通過した後に前記会議制御装置からアクセスコードを受信することをさらに含み、
前記接続要求は、前記アクセスコード及び前記クライアントIDを含む、通信方法。
【請求項12】
請求項10に記載の通信方法であって、
前記クライアントIDとは異なるユーザIDを使用してサーバにログインすることをさらに含み、
前記接続要求は、前記サーバを介して前記会議制御装置へ送信される、通信方法。
【請求項13】
請求項12に記載の通信方法であって、前記通信装置の前記ユーザIDは、前記会議制御装置にアクセスする別の通信装置のユーザIDと同じである、通信方法。
【請求項14】
請求項13に記載の通信方法であって、前記通信装置の前記クライアントIDと前記別の通信装置のクライアントIDとは異なる、通信方法。
【請求項15】
請求項10に記載の通信方法であって、前記会議制御装置が提供する前記オンライン会議のための前記制御機能は、(i)前記オンライン会議を開始及び/又は停止することと、(ii)前記オンライン会議の出席者を追加及び/又は削除することと、(iii)会議室内のカメラについてのズーム制御と、(iv)関心領域を追加、編集及び/又は削除することと、のうちの少なくとも1つを含む、通信方法。
【請求項16】
オンライン会議を制御するための制御方法であって、前記方法は、
通信装置からアクセス要求を受信することと、
前記アクセス要求に応じて、前記通信装置について認証プロセスを実行することと、
前記通信装置が前記認証プロセスを通過した後に、前記通信装置から接続要求を受信することと、
前記接続要求に基づいて確立された前記会議制御装置との接続を介して前記通信装置から受信された制御信号に基づいて前記オンライン会議を制御することと、を含む、制御方法。
【請求項17】
請求項16に記載の制御方法であって、
前記会議制御装置と前記通信装置との間の前記接続を確立した後に別の通信装置からアクセス要求を受信したことに応じて、前記別の通信装置について前記認証プロセスを実行することと、
前記別の通信装置が前記認証プロセスを通過した場合に、前記会議制御装置と前記通信装置との間の前記接続を終了することと、をさらに含む、制御方法。
【請求項18】
請求項17に記載の制御方法であって、
前記別の通信装置が前記認証プロセスを通過したならば、前記別の通信装置にアクセスコードを提供することと、
前記別の通信装置からの制御信号によって前記オンライン会議のための前記制御が実行されるように、前記別の通信装置から前記アクセスコードを含む接続要求を受信したことに応じて、前記会議制御装置と前記別の通信装置との間の接続を確立することと、をさらに含む、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
この出願は2022年6月7日に出願された米国仮特許出願第63/349756号からの優先権を主張し、その全体が参照により本書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は総括的に、通信ネットワークを介して実行される双方向オーディオビジュアル通信において使用される認証に関する。
【背景技術】
【0003】
チームズ、ズーム及びスカイプのようなオンライン会議サービスが知られている。典型的に、このようなサービスを使用するオンライン会議中に、各出席者は、会議に参加し、会議から退出し、オンライン会議サービスが提供するチャット機能又は別の機能を使用できる。
【0004】
オンライン会議において、オンライン会議の様相を制御するための制御権が特定のコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ又はスマートフォン)に割り当てられるならば便利である。このようにして、特定のコンピュータは、会議の開始、会議の停止、出席者の管理、及び/又は会議参加者の閲覧に利用可能なオブジェクト又はサーフェスに対応する関心領域の規定のような会議管理プロセスを実行できる。しかし、同じオンライン会議についての制御権を有する認可されたコンピュータが多く存在するならば、出席者が混乱するかもしれない。この結果として、異なる制御アクションが実行され、会議が分離され、意図されたように会議参加者間のコラボレーションセッションとして適切に機能しなくなるかもしれない。
【発明の概要】
【0005】
通信装置が提供され、上述の欠点を解決する。前記通信装置は、1つ以上のプロセッサと、命令を記憶する1つ以上のメモリと、を備え、前記命令が実行された場合に、前記プロセッサは、前記オンライン会議の制御機能を提供する会議制御装置へアクセス要求を送信することと、前記アクセス要求に従って実行される認証プロセスを通過した後にクライアントIDを生成することと、前記クライアントIDを含む接続要求を前記会議制御装置へ送信することと、前記接続要求に基づいて前記通信装置と前記会議制御装置との間を接続した後に、前記会議制御装置によって提供される制御機能を使用して前記オンライン会議を制御することと、を行うように構成されている。
【0006】
本開示のこれら及び他の目的、特徴及び利点は、添付の図面及び提供される特許請求の範囲と併せて受け取られた場合に、本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示のシステムアーキテクチャを説明するブロック図である。
【0008】
図2】本発明のプロセスを説明するシーケンス図である。
【0009】
図3】本発明のプロセスを説明するシーケンス図である。
【0010】
図4A】本開示のユーザインタフェース表示である。
図4B】本開示のユーザインタフェース表示である。
図4C】本開示のユーザインタフェース表示である。
図5】本開示のユーザインタフェース表示である。
【0011】
図6】本開示によるアルゴリズムを実行する装置のハードウェア構成要素を詳述するブロック図である。
【0012】
図面を通して、同じ参照符号及び文字は、別段の記載がない限り、説明される実施形態の同様の特徴、要素、構成要素又は部分を示すために使用される。さらに、主題の開示は図面を参照して詳細に説明されるが、説明的で例示的な実施形態に関連してそのように行われる。添付の特許請求の範囲によって規定される主題の開示の真の範囲及び趣旨から逸脱することなく、記載された例示的な実施形態に対して変更及び修正が行われうることが意図される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照して本開示の例示的な実施形態が以下に詳細に説明される。以下の例示的な実施形態は、本開示を実施するための一例に過ぎず、本開示が適用される装置の個々の構成及び様々な条件に依存して適宜修正又は変更されうることに留意されたい。よって、本開示は以下の例示的な実施形態に決して限定されるものではなく、以下に記載される図面及び実施形態に従って、記載される実施形態は、以下に例として記載される状況以外の状況において適用/実行されうる。
【0014】
図1は、例示的な実施形態に従うシステムアーキテクチャを説明する。システムは、カメラ102と、会議制御装置103と、サーバ104と、クライアントコンピュータA105と、クライアントコンピュータB106と、通信装置107~109とを含む。通信装置107~109は、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン又は別のタイプのコンピュータであってもよく、通信装置107~109のそれぞれは出席者110~112のそれぞれによって操作されてもよい。
【0015】
図1に示されるように、クライアントA105及びクライアントB106は、通信ネットワークを介して、会議室101で開催されるオンライン会議に出席する。この実施形態では、カメラ102と、会議制御装置103と、通信装置107~109と、出席者110~112と、発表者113と、ホワイトボード114~115とが会議室101内に存在してもよいが、これは限定的であるとはみなされない。例えば、会議制御装置103は、クラウド内に位置しうる。
【0016】
図2は、例示的な実施形態に従う会議制御装置103、サーバ104及び通信装置107~108によって実行される処理を説明するシーケンス図である。例示的な実施形態の処理が図1及び図2を参照して以下に詳細に記載される。この実施形態において、図2を参照して記載されるプロセスは、通信装置107によって検出されたトリガーイベントに応じて開始されてもよく、それによって、ユーザ操作が検出され、会議制御装置103によって提供される1つ以上のオンライン会議制御機能の使用を要求する。例示的な実施形態において、通信装置107のブラウザが所定のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスし、ウェブページ上の特定の画像要素が選択された(例えば、クリック又はタップされる)場合に、図2のプロセスが開始される。
【0017】
しかし、これは限定的であるとはみなされない。例えば、図2を参照する動作は、通信装置107のユーザによる所定のハンドジェスチャ、音声制御又はキーボード操作によって開始されてもよい。また、図2を参照して記載される各ステップは、会議制御装置103、サーバ104、通信装置107及び108のうちの1つによって実行される。これらの構成要素のそれぞれは、1つ以上のメモリ(ROM603)に記憶された所定のプログラムのような命令の集合を読み出して実行する個別の処理部(例えば、図6のハードウェアブロック図に示されるもののような1つ以上のCPU601)を含む。会議制御装置103は、S200によって示されるように、この実施形態における図2のプロセスを開始する前にサーバ104にログインしていることに留意されたい。
【0018】
S201において、通信装置107は、オンライン会議のための制御機能を提供するように構成されている会議制御装置103へアクセス要求を送信する。S202において、会議制御装置103は、通信装置107が会議制御装置103へのアクセスを認可されているかどうかを通信装置107が判定するための認証プロセスを実行する。例示的な実施形態において、会議制御装置103は、アクセス要求を送信した通信装置107のユーザが会議室101内に存在するかどうかを、カメラ102を使用することによって判定し、ユーザが会議室101内に存在すると会議制御装置107が判定したならば、会議制御装置103による認証が成功したと判定される。しかし、認証方法は限定的であるとはみなされない。
【0019】
例えば、会議制御装置103は、会議室101内の表示画面にパスワードを表示してもよく、通信装置107に正しくパスワードが入力されたならば、認証プロセスが成功と判定されてもよい。認証プロセスが成功した場合に、プロセスは次のステップに進む。S203において、会議制御装置103は、通信装置107についてアクセスコード:XXXを生成する。S204において、アクセスコード:XXXが通信装置107に提供される。このアクセスコード:XXXは、会議制御装置103との接続を確立するために通信装置107によって使用される。
【0020】
S205において、通信装置107は、アクセスコード:XXXを受信すると、オンライン会議を制御するための所定のユーザインタフェース(以下、これは「ウェブUI」と呼ばれる)を開く。S206において、通信装置107は、ユーザID:WebClient_{AccessCode:XXX}を使用してサーバ104にログインし、S207において、通信装置107は、クライアントID:AAAを生成する。言い換えると、通信装置107は、S202において会議制御装置103によって実行された認証プロセスを通過した後にクライアントIDを生成する。
【0021】
S208において、通信装置107は、サーバ104を介して、会議制御装置103との接続を確立するための接続要求を会議制御装置103へ送信する。接続要求は、アクセスコード:XXX及びクライアントID:AAAを含む。S209において、会議制御装置103は、サーバ104を介して、通信装置107へ応答を送信し、このステップにおいて、会議制御装置103と通信装置107との間の接続が確立されてもよい。
【0022】
通信装置107は、会議装置103と通信装置107との間の接続を確立した後に、S210において、オンライン会議を制御するために、会議制御装置103上のユーザ操作に基づく制御信号を、サーバ104を介して送信してもよい。
【0023】
S211において、会議制御装置103は、通信装置107からの制御信号に従う制御プロセスを実行する。例示的な実施形態において、会議制御装置103は、(i)オンライン会議の開始及び/又は停止と、(ii)オンライン会議の出席者の追加及び/又は削除と、(iii)会議室101内のカメラ102についてのズーム制御と、(iv)ROI(関心領域)の追加、編集及び/又は削除と、のうちの少なくとも1つを含む制御機能を提供する。
【0024】
図4Aは、S208において通信装置107が表示する表示画面400を説明する。表示画面400は開始ボタン401を含み、出席者110が開始ボタン401をクリックした場合に、通信装置107は、オンライン会議を開始するための制御信号を会議制御装置103へ送信する。制御信号を受信した会議制御装置103は、オンライン会議を開始するためのプロセスを実行する。より具体的に、会議制御装置103は、カメラ102によって撮影された画像から人物を検出してもよい。図4Bに示されるように、通信装置107は、オンライン会議を開始する際のステータスを提供するステータス情報402を含む表示画面400を表示する。通信装置107は、オンライン会議を開始した後に、図4Cに示されるように、オンライン会議を停止するための停止ボタンを含む表示画面400を表示する。図4B及び図4Cによって説明される表示画面400は、S212においてサーバ104を介して提供される会議制御装置103からのフィードバック信号に従って表示される。
【0025】
S213において、別の通信装置108が会議制御装置103へアクセス要求を送信し、S214において、会議制御装置103は、通信装置108についての認証プロセスを開始する。通信装置108が認証プロセスを通過したと会議制御装置103が判定したならば、S215において、会議制御装置103は、確立された接続数が閾値Nに到達したかどうかを判定する。例示的な実施形態において、閾値Nは1であり、会議制御装置103は、通信装置107との接続を現在有しており、それゆえ、会議制御装置103は、S215において、接続数が閾値Nに到達したと判定し、会議制御装置103は、S216において、会議制御装置103と通信装置107との間の接続を終了するための終了メッセージを送信する。
【0026】
しかし、上記のS214~S216は、限定的であるとはみなされない。例えば、会議制御装置103は、会議制御装置103が別の通信装置とのN個の接続を有しているならば、S213で受信されたアクセス要求を拒否できてもよい。
【0027】
S217において、会議制御装置103は、通信装置107について、アクセスコード:XXXとは異なるアクセスコード:YYYを生成する。S218において、アクセスコード:YYYは、通信装置108に提供される。アクセスコード:XXXはもはや有効ではなく、通信装置107は、S217の後に、会議制御装置103を介してオンライン会議を制御できなくてもよい。
【0028】
S215において、接続数が閾値Nに到達していないと会議制御装置103が判定したならば、会議制御装置103は、S216及びS217をスキップしてもよく、S218において、必要に応じて会議制御装置103が同じアクセスコードを使用して通信装置107及び108の両方に情報を提供できるように、アクセスコード:XXXが通信装置108へ送信されてもよい。219において、通信装置108は、アクセスコード:YYYを受信すると、オンライン会議を制御するための所定のユーザインタフェース(ウェブUI)を開く。S220において、通信装置108は、ユーザID:WebClient_{AccessCode:YYY}を使用してサーバ104にログインする。
【0029】
S221において、通信装置108は、クライアントID:BBBを生成する。言い換えると、通信装置108は、通信装置107のクライアントID:AAAとは異なるクライアントIDを生成する。
【0030】
S222において、通信装置108は、サーバ104を介して、会議制御装置103との接続を確立するための接続要求を会議制御装置103へ送信する。接続要求は、アクセスコード:YYY及びクライアントID:BBBを含む。S223において、会議制御装置103は、サーバ104を介して、通信装置108へ応答を送信し、このステップにおいて、会議制御装置103と通信装置108との間の接続が確立されてもよい。
【0031】
通信装置108は、会議装置103と通信装置108との間の接続を確立した後に、S210~S212を参照する説明と同様にして、オンライン会議を制御するために、会議制御装置103上のユーザ操作に基づいて制御信号を送信してもよい。
【0032】
閾値Nが2以上の値である場合に、S215における判定は「No」であってもよく、会議制御装置103は、S223において、通信装置107との接続と通信装置108との接続とを同時に有してもよい。この場合に、会議制御装置103が通信装置107及び108の両方にメッセージを送信しようとするならば、会議制御装置103は、ターゲット「ユーザID=WebClient_{AccessCode:XXX}」でメッセージを送信する。通信装置107及び108のユーザIDが同じであるため、メッセージは、通信装置107及び108の両方に提供される。
【0033】
一方、会議制御装置103が、接続された通信装置107及び108のうちの特定の通信装置107へメッセージを送信しようとするならば、会議装置103は、ターゲット「クライアントID:AAA」でメッセージを送信する。通信装置107及び108のクライアントIDが互いに異なるため、会議装置103は、クライアントIDを使用して特定の通信装置へメッセージを送信できる。
【0034】
閾値Nが2以上の値であり、かつ、S215において、接続数が閾値Nに到達したと会議制御装置103が判定した場合に、会議制御装置103は、既存のすべての接続を終了するために、既存のアクセスコードとは異なる別のアクセスコードを生成してもよい。より具体的に、会議制御装置103は、閾値Nが2である状況において、以下のように実行する。
(i)会議制御装置103は、第1の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(ii)会議制御装置103は、第2の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(iii)会議制御装置103は、第3の通信装置との接続を確立し、第1及び第2の通信装置との接続を終了するために、アクセスコード:YYYを発行する。
【0035】
しかし、これは限定的であるとはみなされない。例えば、会議制御装置103は、最も古い通信装置との接続を終了し、既存のアクセスコードを維持できてもよい。この例において、会議制御装置103は、閾値Nが2である状況において、以下のように実行する。
(i)会議制御装置103は、第1の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(ii)会議制御装置103は、第2の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(iii)会議制御装置103は、第3の通信装置との接続を確立し、第1の通信装置へ終了メッセージを送信することによって、第1の通信装置との接続を終了する。
会議制御装置103は、第2の通信装置が会議制御装置103を介してオンライン会議を制御し続けられるように、既存のアクセスコード:XXXを維持する。
【0036】
別の代替として、会議制御装置103は、S215において接続数が閾値Nに到達したと会議制御装置103が判定したならば、新たな通信装置からのアクセス要求を拒否できてもよい。この例において、会議制御装置103は、閾値Nが2である状況において、以下のように行う。
(i)会議制御装置103は、第1の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(ii)会議制御装置103は、第2の通信装置との接続を確立し、アクセスコード:XXXを発行する。
(iii)会議制御装置103は、第3の通信装置との接続を確立することを拒否し、既存のアクセスコード:XXXを維持する。
【0037】
図3は、例示的な実施形態による会議制御装置103、サーバ104並びにクライアントA105及びB106のプロセスを説明するシーケンス図である。図1に示されるように、クライアントA105及びクライアントB106は、会議室101の外に位置し、通信ネットワークを介してオンライン会議に出席する。例示的な実施形態において、図3を参照して記載されるプロセスは、図4Aにおける開始ボタン401をクリックすることによってオンライン会議を開始するための命令に応じて開始されてもよい。S300によって示されるように、この実施形態において図3のプロセスを開始する前に、会議制御装置103はサーバ104にログインしていることに留意されたい。
【0038】
S301において、会議制御装置103は、オンライン会議に招待されるユーザ(例えば、ユーザ名)を識別する。例示的な実施形態において、(i)会議制御装置103のオペレータが会議制御装置103にユーザ名を入力すること、(ii)会議制御装置103との接続を確立した通信装置107のユーザが通信装置107にユーザ名を入力し、会議制御装置103にユーザ名を提供すること、及び/又は(iii)会議制御装置103が、会議室101内に位置するユーザ名を識別するために、カメラ102によって撮影された画像から検出された顔に顔認識プロセスを実行すること、のように、オンライン会議に招待されるユーザを識別するためのいくつかのオプションが存在する。
【0039】
S302において、会議制御装置103は、S301においてクライアントA105に対応するユーザ名Aが識別されたならば、クライアントA105へオンライン会議招待を送信する。オンライン会議招待は、会議制御装置103との接続を確立するためにクライアントA105によって使用されてもよい特定の識別情報(以下、これは「会議ID」と呼ばれる)を含む。会議IDのフォーマットは、アクセスコードのフォーマットと同じであってもよいことに留意されたい。
【0040】
S303において、オンライン会議招待を受信するクライアントA105は、オンライン会議に参加するための所定の情報(例えば、URL又は参加ボタン)を含む新たなウィンドウを表示してもよい。クライアントA105のユーザが所定の情報をクリック(又はタップ)したならば、S304において、クライアントA105は、ユーザIDを使用してサーバ104にログインしてもよい。ログイン後に、クライアントA105は、S305において、クライアントID:CCCを生成する。
【0041】
S306において、クライアントA105は、サーバ104を介して、会議制御装置103との接続を確立するための接続要求を送信する。例示的な実施形態において、接続要求は、会議ID及びクライアントIDを含む。
【0042】
S307において、会議制御装置103は、接続要求に含まれる会議ID及びクライアントID:CCCに基づいて、クライアントA105との接続を確立するかどうかを判定する。接続を確立すると会議制御装置103が判定したならば、S307において、会議制御装置103は、サーバ104を介して、接続を確立することをクライアントA105に通知するための通知を送信する。通知はトークンを含み、クライアントA105は、S308において、オンライン会議の1つ以上のビデオストリームの受信を開始するためにビデオサーバへ送信されたビデオ要求にトークンを含める。
【0043】
図5は、例示的な実施形態のS308において表示されるオンライン会議ウィンドウ500を説明する。図5が説明するように、オンライン会議ウィンドウ500は、シングルビューインジケータ501と、ツービューインジケータ502と、スリービューインジケータ503と、ビデオアイコン504~508と、退出ボタン509とを含む。
【0044】
シングルビューインジケータ501がユーザによって選択された場合に、表示領域511は、図5に示すように1つのビデオを表示してもよい。現在の例示的な実施形態において、ツービューインジケータ502が選択されたならば、表示領域511に2つのビデオが表示されてもよく、スリービューインジケータ503が選択されたならば、表示領域511に3つのビデオが表示されてもよい。クライアントA105のユーザは、オンライン会議ウィンドウ500をレイアウトするために、インジケータ501~503から任意のインジケータを選んでもよい。
【0045】
また、クライアント105のユーザは、メニュー領域510に位置するROIアイコン504、ホワイトボードアイコンA505、ホワイトボードアイコンB506、発表者アイコン507及び会議室アイコン508のうちから1つ以上のビデオアイコンを選べてもよい。現在の例示的な実施形態において、メニュー領域510から表示領域511へのビデオアイコンのドラッグアンドドロップ操作によって選択が実行される。
【0046】
S309において、会議制御装置103は、オンライン会議に招待するための新たな出席者を識別すると、オンライン会議招待をクライアントB106へ送信する。オンライン会議招待は、S302で説明された会議IDと同じ会議IDを含む。オンライン会議招待へのユーザ操作に従って、クライアントB106は、S311においてサーバ104にログインし、クライアントB106は、S312においてクライアントID:DDDを生成する。
【0047】
S313において、クライアントB106は、サーバ104を介して、会議制御装置103との接続を確立するための接続要求を送信する。接続要求は、会議ID及びクライアントID:DDDを含む。S314において、会議制御装置103は、接続要求に含まれる会議ID及びクライアントID:DDDに基づいて、クライアントB106との接続を確立するかどうかを判定する。接続を確立すると会議制御装置103が判定したならば、S314において、会議制御装置103は、サーバ104を介して、接続を確立することをクライアントB106に通知する通知を送信する。通知はトークンを含み、クライアントB106は、S315においてオンライン会議の1つ以上のビデオストリームの受信を開始するために、ビデオサーバへ送信されたビデオ要求にトークンを含める。
【0048】
図6は、上述の開示を実施する際に使用されうるカメラ102、会議制御装置103、サーバ104及び通信装置107~109のいずれかを表すハードウェアを説明する。装置は、CPU601と、RAM602と、ROM603と、入力部と、外部インタフェースと、出力部とを含む。CPU601は、コンピュータプログラム(CPU601によって実行可能な記憶された命令の1つ以上のシリーズ)と、RAM602又はROM603に記憶されたデータを使用することによって装置を制御する。ここで、装置、はCPU601とは異なる1つ以上の専用ハードウェア又はグラフィック処理ユニット(GPU)を含んでもよく、GPU又は専用ハードウェアはCPU601によるプロセスの一部を実行してもよい。専用ハードウェアの例として、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)などが存在する。RAM602は、ROM603から読み出されたコンピュータプログラム又はデータ、外部から外部インタフェースを介して供給されたデータなどを一時的に記憶する。ROM603は、変更される必要がなく、装置の基本動作を制御できるコンピュータプログラム及びデータを記憶する。入力部は例えば、ジョイスティック、ジョグダイヤル、タッチパネル、キーボード、マウスなどからなり、ユーザの操作を受け付け、CPU601へ様々な命令を入力する。外部インタフェースは、PC、スマートフォン、カメラなどのような外部装置と通信する。外部機器との通信は、ローカルエリアネットワーク(LAN)ケーブル、シリアルデジタルインタフェース(SDI)ケーブル、WiFi接続などによって実行されてもよいし、アンテナを介して無線で実行されてもよい。出力部は例えば、ディスプレイのような表示部と、スピーカのような音声出力部とからなり、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示し、ユーザが必要に応じて装置を操作できるように案内音を出力する。
【0049】
本開示の範囲は、1つ以上のプロセッサによって実行された場合に、1つ以上のプロセッサに、本書に記載される発明の1つ以上の実施形態を実行させる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体の例は、ハードディスク、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD‐ROM)、コンパクトディスクレコーダブル(CD‐R)、CDリライタブル(CD‐RW)、デジタル多目的ディスクROM(DVD‐ROM)、DVD‐RAM、DVD‐RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性メモリカード、及びROMを含む。コンピュータ実行可能命令はまた、ネットワークを介してダウンロードされることによって、コンピュータ可読記憶媒体に供給されうる。
【0050】
本開示の1つ以上の態様を記載するこの開示の文脈における「a」及び「an」及び「the」との用語並びに同様の指示対象の(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)使用は、本書で別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方をカバーすると解釈されるべきである。「備える」、「有する」、「含む」及び「包含する」との用語は、別段の記載がない限り、オープンエンドターム(すなわち、「~を含むが限定しない」を意味する)として解釈されるべきである。本書中の値範囲の記述は、本書で別段の指示がない限り、その範囲内に収まる各個別の値を個々に言及する略記方法としての役割を果たすことだけを意図しており、各個別の値は本書で個々に記述されるかのように、明細書に組み込まれる。本書に記載されるすべての方法は、本書に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行されうる。本書で提供される任意の及びすべての例、又は例示的な言葉(例えば、「のような」)の使用は、本書で開示される主題をよりよく明らかにすることのみを意図し、別段の請求がない限り、本開示から導出される任意の開示の範囲に対する限定を提示しない。明細書中のいかなる言語も、請求されていない要素を必須であると示すものと解釈されるべきではない。
【0051】
本開示は様々な実施形態の形式に組み込まれることができ、そのうちの少数のみが本書に開示されていることが理解されよう。これらの実施形態の変形は、前述の記載を読めば当業者には明らかになるだろう。したがって、この開示及びそれから導出される任意の発明は、適用可能な法律によって許可されるように、本書に添付される特許請求の範囲に記述される主題のすべての修正及び均等物を含む。さらに、本書に別段の指示がない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、そのすべての取りうる変形における上記の要素の任意の組合せが、本開示によって包含される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
【外国語明細書】