(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179712
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】経路案内装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01C 21/36 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
G01C21/36
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023178564
(22)【出願日】2023-10-17
(62)【分割の表示】P 2022179510の分割
【原出願日】2016-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(72)【発明者】
【氏名】堀井 和継
(57)【要約】 (修正有)
【課題】立寄るのが好ましい施設を好適に案内することが可能な経路案内装置を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置1のシステムコントローラ20は、目的地が設定された場合に、判定用テーブル32又は判定用テーブルを参照することで、目的地と所定の関連性を有する立寄り候補施設を検索する。そして、ナビゲーション装置1は、立寄り候補施設の検索結果に関する報知を、表示ユニット40又は音声出力ユニット50により行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に備わるまたは設置される経路案内装置において、
設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる地点を検索する検索部と、
ユーザに対して前記検索部の検索した結果に関する報知を行なう報知部と、
を備え、
前記検索部は、前記目的地との関連性に基づいて、検索する前記地点を決定することを
特徴とする経路案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立寄る施設を案内する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、目的地とは別に立寄る施設に関する案内を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、コンビニエンスストアやガソリンスタンド等のように代替可能な施設に関してユーザが所望のジャンルを指定し、当該指定されたジャンルをキーワードとして、該当する地点を誘導経路より所定距離の範囲内から検索し、検索された一の地点を経由地(立寄り地)として設定するナビゲーション装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ユーザが経由したい施設のジャンルやキーワードを予め設定しておく必要があった。また、ユーザが経由したい施設のジャンルやキーワードの設定がされていない場合に経由地を自動検索する場合には、全ての施設を対象として検索を行うため、処理時間が増大するといった問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、立寄るのが好ましい施設を好適に案内することが可能な経路案内装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
移動体に備わるまたは設置される経路案内装置において、
目的地として設定される施設の設備の各々の有無に関する属性情報を記憶する記憶部と、
設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる立寄候補地点を検索する検索部と、
ユーザに対して前記立寄候補地点に関する報知を行なう報知部と、
を備え、
前記検索部は、設定された目的地に対応する前記属性情報に基づいて、前記目的地において不足する設備に関する地点を検索し、
前記報知部は、前記立寄候補地点が目的地から所定距離以内である場合には前記立寄候補地点に関する報知を行わない
ことを特徴とする経路案内装置である。
【0007】
請求項8に記載の発明は、
移動体に備わるまたは設置される経路案内装置が実行する制御方法であって、
設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる立寄候補地点を検索する検索工程と、
ユーザに対して前記立寄候補地点に関する報知を行なう報知工程と、
を有し、
前記検索工程は、設定された目的地の設備の各々の有無に関する属性情報に基づいて、前記目的地において不足する設備に関する地点を検索し、
前記報知工程は、前記立寄候補地点が目的地から所定距離以内である場合には前記立寄候補地点に関する報知を行わない
ことを特徴とする制御方法である。
【0008】
請求項9に記載の発明は、
移動体に備わるまたは設置される経路案内装置のコンピュータが実行するプログラムであって、
設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる立寄候補地点を検索する検索部と、
ユーザに対して前記立寄候補地点に関する報知を行なう報知部と、
として前記コンピュータを機能させ、
前記検索部は、設定された目的地の設備の各々の有無に関する属性情報に基づいて、前記目的地において不足する設備に関する地点を検索し、
前記報知部は、前記立寄候補地点が目的地から所定距離以内である場合には前記立寄候補地点に関する報知を行わない
ことを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】第1実施例における判定用テーブルのデータ構造の具体例である。
【
図3】立寄り候補施設の検索及び案内に関するフローチャートである。
【
図5】第2実施例における判定用テーブルのデータ構造の具体例である。
【
図7】変形例に係る経路探索システムの概略構成である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態によれば、移動体に備わるまたは設置される経路案内装置において、設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる地点を検索する検索部と、ユーザに対して前記検索部の検索した結果に関する報知を行なう報知部と、を備え、前記検索部は、前記目的地との関連性に基づいて、検索する前記地点を決定する。
【0011】
上記経路案内装置は、検索部と、報知部とを備える。検索部は、設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる地点を検索する。報知部は、ユーザに対して検索部の検索した結果に関する報知を行なう。そして、検索部は、目的地との関連性に基づいて、検索する上述の地点を決定する。この態様によれば、経路案内装置は、目的地が設定された場合に、目的地との関連性に基づいて立寄る候補となる地点を検索し、検索結果を報知する。これにより、経路案内装置は、立寄る候補となる地点を好適に選定してユーザに報知することができる。
【0012】
上記経路案内装置の一態様では、経路案内装置は、目的地として設定される施設と当該施設への到着前に立寄ることが推奨される地点とを対応付けた対応情報を記憶する記憶部を備え、前記検索部は、設定された目的地と前記対応情報において対応付けられた地点を検索する。これにより、経路案内装置は、目的地に関連する地点を好適に検索してその検索結果をユーザに報知することができる。
【0013】
上記経路案内装置の他の一態様では、経路案内装置は、目的地として設定される施設の属性情報を記憶する記憶部を備え、前記検索部は、設定された目的地に対応する属性情報に基づき、検索する前記地点を決定する。この態様によっても、経路案内装置は、目的地に関連する地点を好適に検索してその検索結果をユーザに報知することができる。
【0014】
上記経路案内装置の他の一態様では、前記属性情報は、所定の設備の有無に関する情報であり、前記検索部は、前記属性情報に基づいて、前記目的地において不足する設備を有する地点を検索する。ここで、設備は、トイレ、日用品・食料品売り場、駐車場、飲食スペース、飲食店などの種々の設備が該当する。これにより、経路案内装置は、目的地において不足する設備を有する地点を検索し、ユーザに報知することができる。
【0015】
上記経路案内装置の他の一態様では、前記検索部は、前記目的地の予想到着時間に基づいて、前記地点を検索する。一般に、目的地の到着時間によって、ユーザにとって必要な設備であるか否かが異なる場合がある。よって、この態様により、経路案内装置は、好適に目的地において不足する設備を有する地点をユーザに報知することができる。
【0016】
上記経路案内装置の他の一態様では、経路案内装置は、前記目的地周辺の交通情報を取得する取得部を更に備え、前記検索部は、前記交通情報に基づき、前記地点を検索する。この態様により、経路案内装置は、渋滞が発生している場合などに、トイレ休憩に好適な地点などを検索してユーザに報知することができる。
【0017】
上記経路案内装置の他の一態様では、経路案内装置は、前記移動体の目的地が設定されたときの立寄り地に関する履歴情報を記録する履歴記録部をさらに備え、前記報知部は、前記履歴情報に基づき、設定された目的地が過去に目的地として設定されたときに前記検索部が検索した地点を立ち寄らなかったと判定した場合、前記検索部の検索した結果に関する報知を行なわない。この態様により、経路案内装置は、過去に同一の目的地へ向かう際に立寄らなかった地点について、不要にユーザに報知するのを好適に防ぐことができる。
【0018】
上記経路案内装置の他の一態様では、前記報知部は、前記目的地へ前記移動体が到着する前に、前記検索部の検索した結果に関する報知を行なう。この態様により、経路案内装置は、目的地に到着する前に立寄りに好適な地点をユーザに報知することができる。
【0019】
上記経路案内装置の他の一態様では、前記検索部は、前記目的地が指定されたことを契機として前記地点の検索を開始する。この態様により、経路案内装置は、目的地が指定されたときに自動で立寄る候補となる地点を検索し、検索結果をユーザに報知することができる。
【0020】
上記経路案内装置の他の一態様では、経路案内装置は、前記目的地が指定されたことを契機として前記施設の検索を開始するか否かを指定する入力を受け付ける入力受付部をさらに備える。この態様により、経路案内装置は、目的地が指定されたときに自動で立寄る候補となる地点を検索して報知する機能のオン及びオフをユーザ入力に基づき好適に切り替えることができる。
【0021】
本発明に係る他の好適な実施形態では、経路案内装置と通信を行うサーバ装置であって、前記経路案内装置から目的地に関する情報を受信する受信部と、前記目的地へ向かうときに立寄る候補となる地点を検索する検索部と、前記検索部の検索した結果に関する情報を前記経路案内装置へ送信する送信部と、を備え、前記検索部は、前記目的地との関連性に基づいて、検索する前記地点を決定する。この態様によれば、サーバ装置は、経路案内装置から目的地に関する情報を受信した場合に、目的地との関連性に基づいて立寄る候補となる地点を検索し、検索結果の情報を経路案内装置へ送信する。これにより、サーバ装置は、立寄る候補となる地点を好適に経路案内装置によりユーザに報知させることができる。
【0022】
本発明に係る他の好適な実施形態では、移動体に備わるまたは設置される経路案内装置が実行する制御方法であって、設定された目的地へ向かうときに立寄る候補となる地点を検索する検索工程と、ユーザに対して前記検索工程での検索結果に関する報知を行なう報知工程と、を備え、前記検索工程は、前記目的地との関連性に基づいて、検索する前記地点を決定する。経路案内装置は、この制御方法を実行することで、立寄る候補となる地点を好適に選定してユーザに報知することができる。
【0023】
本発明に係る他の好適な実施形態では、移動体に備わるまたは設置される、目的地までの経路案内を行なう経路案内装置のコンピュータが実行するプログラムであって、設定された目的地に到着する前に、当該目的地から所定の範囲内に存在する施設を検索する検索部と、ユーザに対して前記検索部の検索した結果に関する報知を行なう報知部として前記コンピュータを機能させ、前記報知部は、前記施設が存在しなければ、ユーザに対し前記施設が存在しない旨を報知する。経路案内装置は、このプログラムを実行することで、立寄る候補となる地点を好適に選定してユーザに報知することができる。好適には、上記プログラムは、記憶媒体に記憶される。
【実施例0024】
以下、図面を参照して本発明の好適な第1及び第2実施例について説明する。
【0025】
<第1実施例>
(1)
ナビゲーション装置の構成
図1は、本発明における経路案内装置が適用されたナビゲーション装置1の概略構成を示す。ナビゲーション装置1は、目的地が設定された際に、目的地と関連する施設を検索してその検索結果を自動的に報知する。
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、データ記憶ユニット31、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60を備える。
【0026】
自立測位装置10は、車両の加速度を検出する加速度センサ11、車両の方向変換時における車両の角速度を検出する振動ジャイロなどの角速度センサ12、及び車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する距離センサ13などを含む。
【0027】
GPS受信機18は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波19を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置を検出するために用いられる。
【0028】
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU22、ROM23及びRAM24を含んでおり、ナビゲーション装置1全体の制御を行う。例えば、システムコントローラ20は、ユーザが指定した目的地までの経路探索及び探索した経路を対象とした経路案内を実行する。また、本実施例では、システムコントローラ20は、目的地が設定されたことを契機として、立ち寄る候補となる施設(「立寄り候補施設」とも呼ぶ。)を自動検索し、立寄り候補施設に関する検索結果を表示ユニット40や音声出力ユニット50によりユーザに報知する。立寄り候補施設は、目的地と所定の関連性を有する施設であって、例えば目的地にはない設備を有する目的地の周辺施設等が該当する。システムコントローラ20は、本発明における「検索部」、「履歴記録部」、「取得部」、「入力受付部」、「報知部」及び本発明におけるプログラムを実行するコンピュータの一例である。また、立寄り候補施設は、本発明における「立寄る候補となる地点」の一例である。
【0029】
インタフェース21は、自立測位装置10及びGPS受信機18とのインタフェース動作を行う。そして、インタフェース21は、これらの出力データをシステムコントローラ20に入力する。CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
【0030】
システムコントローラ20、データ記憶ユニット31、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0031】
データ記憶ユニット31は、例えば、HDDやフラッシュメモリなどの記憶媒体などにより構成され、地図データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶する。地図データは、道路に相当するリンク及び道路の接続部分(交差点)に相当するノードにより表された道路データと、目的地として設定され得る各施設に関する施設情報とを含む。また、本実施例では、データ記憶ユニット31は、設定された目的地からユーザに報知すべき立寄り候補施設を判定する際にシステムコントローラ20が参照する判定用テーブル32を記憶する。判定用テーブル32のデータ構造の具体例については、
図2を参照して後述する。判定用テーブル32は、本発明における「対応情報」の一例である。
【0032】
通信装置38は、VICS(登録商標、Vehicle Information Communication System)センタから配信される渋滞情報や、図示しない渋滞情報を配信するサーバ装置から配信される渋滞情報などを受信する。なお、通信装置38は、システムコントローラ20の制御に基づき、地図データとしてデータ記憶ユニット31に記憶させる情報を、図示しないサーバ装置から受信してもよい。
【0033】
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイなどの表示装置に表示する。具体的には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット31から地図データを読み出す。表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット31から読み出された地図データに基づく画像を、ディスプレイなどの表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、ディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備える。
【0034】
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、RAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
【0035】
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式である場合には、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
【0036】
なお、本発明が適用可能なナビゲーション装置1の構成は、
図1に示す構成に限定されない。例えば、ナビゲーション装置1は、ディスプレイ44に代えて、又はこれに加えて、車両のウィンドウシールドやコンバイナを介して運転者に虚像を視認させるヘッドアップディスプレイを備えてもよい。
【0037】
(2)判定用テーブルのデータ構造例
次に、判定用テーブル32のデータ構造に関する具体例について説明する。
【0038】
図2(A)は、判定用テーブル32のデータ構造を示す第1具体例である。
図2(A)の例では、判定用テーブル32は、「目的地カテゴリ」及び「立寄り候補カテゴリ」の各項目を含む。ここで、「目的地カテゴリ」は、目的地として設定され得る施設を分類した場合の各カテゴリを示し、「立寄り候補カテゴリ」は、対応する目的地カテゴリに属する目的地が設定された場合に立寄り候補施設として設定されるべき施設のカテゴリを示す。
【0039】
ここで、
図2(A)に示す判定用テーブル32を参照する具体例について説明する。例えば、システムコントローラ20は、「キャンプ場」のカテゴリに属する施設が目的地として設定された場合、
図2(A)に示す判定用テーブル32の1番目のレコードを参照し、カテゴリが「スーパーマーケット」となる施設を立寄り候補施設として設定すべきと判断する。よって、この場合、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット31が記憶する地図データの施設情報を参照し、例えば、目的地から所定距離以内又は目的地までの設定された経路から所定距離以内となるスーパーマーケットを検索する。そして、システムコントローラ20は、検索した施設を立寄り候補施設とみなし、当該施設への立寄りを推奨する報知を行う。これにより、システムコントローラ20は、キャンプ場へ到達する前に、キャンプ場にてバーベキューなどを行うのに必要な物品を購入するのに好適なスーパーマーケットへの立寄りを促すことができる。
【0040】
同様に、システムコントローラ20は、旅館のカテゴリに属する施設が目的地として設定された場合に、判定用テーブル32の2番目のレコードを参照し、カテゴリがコンビニエンスストアとなる施設を立寄り候補施設として設定すべきと判断する。よって、システムコントローラ20は、目的地周辺又は経路周辺のコンビニエンスストアを検索し、探索したコンビニエンスストアへの立寄りを推奨する報知を行う。これにより、システムコントローラ20は、旅館へ到達する前に、旅館の館内において必要となる物品を購入するのに好適なコンビニエンスストアへの立寄りを促すことができる。
【0041】
このように、
図2(A)の例では、目的地カテゴリごとに、対応する目的地カテゴリに属する施設へ向かう際に立寄るのが好ましい施設のカテゴリである立寄り候補カテゴリが関連付けられている。なお、
図2(A)に示す判定用テーブル32は、例えば属人的な手法により予め作成され、データ記憶ユニット31に記憶される。また、好適には、
図2(A)には、「目的地カテゴリ」及び「立寄り候補カテゴリ」の組み合わせごとに、報知すべき内容を指定する情報が関連付けられていてもよい。報知内容の具体例については、
図4を参照して後述する。
【0042】
図2(B)は、判定用テーブル32のデータ構造を示す第2具体例である。
図2(B)の例では、判定用テーブル32は、「目的地」及び「立寄り候補施設」の各項目を含む。ここで、「目的地」には、目的地として設定され得る施設が登録されており、「立寄り候補施設」には、「目的地」が示す施設が目的地として設定された場合に立寄り候補施設として設定すべき施設が登録されている。
【0043】
ここで、
図2(B)に示す判定用テーブル32を参照する具体例について説明する、例えば、システムコントローラ20は、駐車場渋滞が高頻度で発生する大型アミューズメント施設である「Aランド」が目的地として設定された場合に、判定用テーブル32の1番目のレコードを参照し、トイレ休憩が可能な施設である「道の駅B」を立寄り候補施設とみなし、「道の駅B」を立寄り地とすべき旨の報知を行う。これにより、システムコントローラ20は、「Aランド」での駐車場渋滞の発生を勘案し、「道の駅B」でのトイレ休憩を好適に促すことができる。同様に、システムコントローラ20は、駐車場が存在しない施設である「E農園」が目的地として設定された場合に、判定用テーブル32の3番目のレコードを参照し、E農園までの送迎バスの出発地点であって駐車場が存在する「F工場」を立寄り候補施設とみなし、「F工場」を立寄り地とすべき旨の報知を行う。これにより、システムコントローラ20は、「E農園」が駐車場を有しない施設であることを勘案し、送迎バスの出発地であって駐車場が存在する「F工場」への立寄りを好適に促すことができる。
【0044】
このように、
図2(B)の例では、目的地として設定され得る特定の施設ごとに、当該施設へ向かう際に立寄ることが推奨される施設である立寄り候補施設が関連付けられている。なお、
図2(B)に示す判定用テーブル32は、例えば属人的な手法により予め作成され、データ記憶ユニット31に記憶される。また、好適には、
図2(B)には、「目的地」及び「立寄り候補施設」の組み合わせごとに、報知すべき内容を指定する情報が関連付けられていてもよい。
【0045】
なお、データ記憶ユニット31は、
図2(A)に示すデータ構造を有する判定用テーブル32と、
図2(B)に示すデータ構造を有する判定用テーブル32との両方を記憶してもよい。この場合、システムコントローラ20は、例えば、
図2(B)の判定用テーブル32を優先的に参照して立寄り候補施設を検索する。そして、システムコントローラ20は、設定された目的地が
図2(B)に示す判定用テーブル32に登録されていなかった場合に、設定された目的地のカテゴリに基づき、
図2(A)に示す判定用テーブル32を参照する。この場合、システムコントローラ20は、
図2(A)に示す判定用テーブル32を参照することで、立寄り候補施設として設定すべき施設のカテゴリを認識し、目的地周辺又は目的地への経路周辺の該当する施設を立寄り候補施設とみなす。
【0046】
(3)
処理フロー
図3は、立寄り候補施設の案内処理の概要を示すフローチャートである。システムコントローラ20は、
図3に示すフローチャートの処理を、目的地が設定されたことを検知する度に実行する。
【0047】
まず、システムコントローラ20は、目的地を指定する入力があった場合に、ユーザが指定した目的地への経路探索を行う(ステップS101)。そして、システムコントローラ20は、判定用テーブル32を参照し、目的地に基づき、立寄り候補施設を検索する(ステップS102)。ここで、システムコントローラ20は、
図2(A)の判定用テーブル32を参照する場合には、データ記憶ユニット31の地図データに含まれる施設情報に基づき目的地のカテゴリを認識し、当該カテゴリから
図2(A)の判定用テーブル32を参照して立寄り候補施設のカテゴリを特定する。そして、システムコントローラ20は、特定したカテゴリに属する施設を目的地又は経路周辺を検索範囲として検索する。また、システムコントローラ20は、
図2(B)の判定用テーブル32を参照する場合には、設定された目的地と判定用テーブル32において対応付けられた施設を、データ記憶ユニット31の地図データに含まれる施設情報から検索する。
【0048】
そして、システムコントローラ20は、該当する立寄り候補施設がステップS102の検索により特定できたか否か判定する(ステップS103)。そして、システムコントローラ20は、該当する立寄り候補施設がステップS102の検索により特定できた場合(ステップS103;Yes)、当該立寄り候補施設の案内を行う(ステップS104)。この場合、システムコントローラ20は、例えば、検索した立寄り候補施設の存在を報知する表示又は/及び音声出力を行うと共に、検索した立寄り候補施設を立寄り地として設定する入力を受け付ける。なお、システムコントローラ20は、検索した立寄り候補施設の存在を報知する表示又は/及び音声出力のみを行い、検索した立寄り候補施設を立寄り地として設定する入力を受け付けなくともよい。
【0049】
一方、システムコントローラ20は、該当する立寄り候補施設がステップS102の検索により特定できなかった場合(ステップS103;No)、フローチャートの処理を終了する。
【0050】
(4)
表示例
図4は、
図3のステップS104において立寄り候補施設を案内する際にディスプレイ44に表示させる表示例を示す。
【0051】
図4の例では、システムコントローラ20は、目的地への経路が設定された後、
図2(B)の判定用テーブル32を参照し、目的地「Aランド」から立寄り候補施設「道の駅B」を決定する。そして、システムコントローラ20は、現在位置、目的地「Aランド」の位置、目的地への経路及び立寄り候補施設「道の駅B」の位置をそれぞれ地図上に表示すると共に、立寄り候補施設「道の駅B」を立寄り地として設定することを促すポップアップウィンドウ70を表示させている。
【0052】
ここで、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ70において、目的地「Aランド」は駐車場渋滞が予想される旨、及び、立寄り候補施設「道の駅B」でトイレ休憩を行うのがお薦めである旨を表示している。この場合、システムコントローラ20は、例えば判定用テーブル32の各レコードに登録された報知すべき内容を示す情報を参照することで、ポップアップウィンドウ70上での表示内容を決定する。また、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ70において、立寄り候補施設「道の駅B」を立寄り地として設定するか否かを入力するためのボタンを表示させている。そして、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ70の「YES」のボタンが選択された場合、「道の駅B」を立寄り地とする経路探索を行い、当該経路の案内を開始する。一方、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ70の「NO」のボタンが選択された場合、ポップアップウィンドウ70の表示を消去し、目的地への経路案内を行う。
【0053】
このように、
図4の表示例では、システムコントローラ20は、目的地の情報(即ち駐車場渋滞が発生しやすい旨の情報)に基づいて判定用テーブル32において関連付けられたトイレ付施設である立寄り候補施設を案内する。これにより、システムコントローラ20は、ユーザにとって立ち寄るのが好ましい施設を好適に立寄り候補施設として案内することができる。
【0054】
<第2実施例>
第2実施例では、ナビゲーション装置1は、
図2(A)、(B)に例示する判定用テーブル32に代えて、目的地として設定され得る施設ごとに特定設備の有無等に関する属性を記録した判定用テーブル32Aを有する。そして、ナビゲーション装置1は、判定用テーブル32Aを参照して認識した目的地の属性を勘案し、立寄り候補施設として検索すべき施設を決定する。
【0055】
図5は、第2実施例においてデータ記憶ユニット31が記憶する判定用テーブル32Aのデータ構造の一例である。判定用テーブル32Aは、「目的地」、「区分」、「日用品・食品の取扱い」、「日用品・食品を取扱う周辺施設」、「トイレ」、「トイレがある周辺施設」、「飲食店」、「駐車場」、「持込可能な飲食スペース」、「駐車場渋滞」の各項目を有する。
【0056】
「目的地」には、目的地として設定され得る施設が記録され、「区分」には、「目的地」に記録された施設のカテゴリが記録される。また、「日用品・食品の取扱い」には、「目的地」に記録された施設の日用品・食品の取扱いの有無が記録され、「日用品・食品を取扱う周辺施設」には、「目的地」に記録された施設周辺での日用品・食品の取扱う施設の有無が記録される。また、「トイレ」には、「目的地」に記録された施設のトイレの有無が記録され、「トイレがある周辺施設」には、「目的地」に記録された施設周辺でのトイレ付施設の有無が記録される。また、「飲食店」、「駐車場」、「持込可能な飲食スペース」には、それぞれ、「目的地」に記録された施設に付属する飲食店の有無、駐車場の有無、及び持込可能な飲食スペースの有無がそれぞれ記録される。また、「駐車場渋滞」には、「目的地」に記録された施設に付属する駐車場において統計的に渋滞が発生しやすいか否かが記録される。
【0057】
このように、判定用テーブル32Aには、「目的地」に記録された施設における各設備(即ち、日用品の取扱い設備、トイレ設備、飲食店、駐車場等)の有無に関する属性情報に加えて、対象の施設周辺における各設備を有する代替施設の有無及び駐車場渋滞の有無などの属性情報が記録されている。
【0058】
ここで、
図5に示す判定用テーブル32Aでは、「目的地」及び「区分」以外の各項目は、上述した各項目の特徴により3つの区分に分けられている。具体的には、「日用品・食品の取扱い」、「トイレ」、「飲食店」、「駐車場」、「持込可能な飲食スペース」は「特徴設備1」に区分され、「駐車場渋滞」は「特徴設備2」に区分され、「日用品・食品を取扱う周辺施設」及び「トイレがある周辺施設」は「代替施設の有無」に区分されている。
【0059】
なお、判定用テーブル32Aに相当する情報は、データ記憶ユニット31が記憶する地図データに含まれる施設ごとの施設情報の一部として予め組み込まれていてもよい。第2実施例に係る判定用テーブル32Aは、本発明における「属性情報」の一例である。
【0060】
次に、第2実施例においてナビゲーション装置1が実行する処理について説明する。第2実施例では、システムコントローラ20は、第1実施例と同様に、
図3のフローチャートを実行する。このとき、システムコントローラ20は、ステップS102で立寄り候補施設を検索する際に、判定用テーブル32Aを参照して立寄り候補施設を検索する。
【0061】
第1の例では、システムコントローラ20は、判定用テーブル32Aを参照し、目的地に設定した施設に所定の特徴設備1がない場合であって、当該特徴設備1に対応する「代替施設の有無」の項目が「○」のときには、当該特徴設備1を有する周辺施設を立寄り候補施設として検索する。また、システムコントローラ20は、目的地の施設に所定の特徴設備1が無い場合であって、当該特徴設備1に対応する「代替施設の有無」の項目が判定用テーブル32Aに無い場合には、当該特徴設備1を有する周辺施設を立寄り候補施設として検索する。
【0062】
ここで、目的地に設定した施設に所定の特徴設備1が無い場合であって、当該特徴設備1に対応する「代替施設の有無」の項目が「○」のときについて例示する。例えば、判定用テーブル32Aにおいて「日用品・食品の取扱い」が「×」であって「日用品・食品を取扱う周辺施設」が「○」の施設(例えば「Jキャンプ場」)が目的地に設定された場合には、立寄り候補施設として検索する対象を、日用品・食品を取扱う周辺施設(例えばスーパーマーケット等)に設定する。同様に、システムコントローラ20は、判定用テーブル32Aにおいて「トイレ」が「×」であって「トイレがある周辺施設」が「○」の施設(例えば「Kの滝」)が目的地に設定された場合には、立寄り候補施設として検索する対象を、トイレ付施設のカテゴリに属する周辺施設に設定する。
【0063】
次に、目的地の施設に特徴設備1が無い場合であって、当該特徴設備1に対応する「代替施設の有無」の項目が判定用テーブル32Aに無い場合について例示する。例えば、システムコントローラ20は、判定用テーブル32Aにおいて「駐車場」が「×」の施設(例えば「Jキャンプ場」)が目的地に設定された場合には、立寄り候補施設として検索する対象を、周辺の駐車場又は駐車場を有する周辺施設を立寄り候補施設の対象に定める。
【0064】
第2の例では、システムコントローラ20は、判定用テーブル32Aにおいて「飲食店」及び「持込可能な飲食スペース」がともに「×」である施設(例えば「Kの滝」)が目的地に設定された場合には、立寄り候補施設として検索する対象を、飲食店のカテゴリに属する周辺施設に設定する。
【0065】
このとき、好適には、システムコントローラ20は、目的地への到着予想時間が所定の時間帯(例えば一般的な昼食又は夕食の時間帯)に該当する場合に限り、立寄り候補施設として検索する対象を、飲食店のカテゴリに属する周辺施設に設定するとよい。そして、システムコントローラ20は、目的地への到着予想時間が所定の時間帯以外の場合には、例えば第1の例又は後述する第3の例に従い、立寄り候補施設として検索する対象を決定する。このように、システムコントローラ20は、目的地への到着予想時間を勘案し、立寄り候補施設として検索する対象を決定してもよい。
【0066】
同様に、システムコントローラ20は、「飲食店」及び「日用品・食品の取扱い」が「×」、「持込可能な飲食スペース」が「○」である施設(例えば「Jキャンプ場」)が目的地に設定された場合であって、目的地への到着予想時間が所定の時間帯である場合には、立寄り候補施設として検索する対象を、食品を取扱う周辺施設(例えばスーパーマーケット等)に設定する。
【0067】
第3の例では、システムコントローラ20は、判定用テーブル32Aにおいて「駐車場渋滞」が「○」である施設(例えば「ショッピングセンターN」)が目的地に設定された場合には、トイレ付施設のカテゴリに属する周辺施設を、立寄り候補施設として検索する対象に定める。
【0068】
なお、システムコントローラ20は、第1~第3の例のいずれかに基づき立寄り候補施設を決定してもよく、第1~第3の例の全てに基づき立寄り候補施設を決定してもよい。このとき、システムコントローラ20は、複数の立寄り候補施設をステップS102で検索した場合には、検索した立寄り候補施設の全てを案内してもよく、所定の規則に基づき選択した1つの立寄り候補施設を案内してもよい。また、
図5に示す判定用テーブル32Aは、目的地と設定され得る個別の施設ごとにレコードが生成されていたが、これに代えて、又はこれに加えて、
図2(A)に示す判定用テーブル32と同様に、目的地と設定され得る施設のカテゴリごとにレコードが生成されていてもよい。
【0069】
図6は、第2実施例において立寄り候補施設を案内する際にディスプレイ44に表示させる表示例を示す。
【0070】
図6の例では、システムコントローラ20は、「Kの滝」が目的地として設定されたことから、判定用テーブル32Aの4番目のレコードに基づき、立寄り候補施設としてトイレ付施設「Pマート」を立寄り地として推奨する表示を行っている。具体的には、システムコントローラ20は、「Kの滝」は「トイレ」が「×」であって「トイレがある周辺施設」が「○」の施設に該当することから、上述の第1の例に基づき、トイレ付施設のカテゴリに属する周辺施設を検索し、トイレ付施設「Pマート」を立寄り候補施設として定めている。そして、システムコントローラ20は、現在位置、目的地である「Kの滝」の位置、立寄り候補施設である「Pマート」の位置、及び設定された経路をそれぞれ地図上に表示すると共に、ポップアップウィンドウ71を地図に重ねて表示させている。また、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ71において、目的地「Kの滝」にはトイレがない旨を表示すると共に、「Pマート」を立寄り地として設定するか否かを指定するためのボタンを表示させている。そして、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ71の「YES」のボタンが選択された場合、「Pマート」を立寄り地とする経路探索を行い、当該経路の案内を開始する。一方、システムコントローラ20は、ポップアップウィンドウ71の「NO」のボタンが選択された場合、ポップアップウィンドウ71の表示を消去し、目的地への経路案内を行う。
【0071】
以上説明したように、第1及び第2実施例に係るナビゲーション装置1のシステムコントローラ20は、目的地が設定された場合に、判定用テーブル32又は判定用テーブル32Aを参照することで、目的地と所定の関連性を有する立寄り候補施設を検索する。そして、ナビゲーション装置1は、立寄り候補施設の検索結果に関する報知を、表示ユニット40又は音声出力ユニット50により行う。これにより、ナビゲーション装置1は、目的地と関連性を有する立寄り候補施設を好適に報知することができる。
【0072】
<変形例>
以下、第1及び第2実施例に好適な変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、組み合わせて上述の実施例に適用してもよい。
【0073】
(変形例1)
第1及び第2実施例においてナビゲーション装置1が実行する処理の一部を、ナビゲーション装置1とネットワークを介して通信を行うサーバ装置が実行してもよい。
【0074】
図7は、変形例に係る経路案内システムの構成を示す。
図7の例では、経路案内システムは、ナビゲーション装置1と、判定用テーブル32を記憶するサーバ装置3とを有する。そして、サーバ装置3は、地図データを有し、ナビゲーション装置1から現在位置及び目的地等の情報を含む経路探索要求があった場合に、目的地への経路を探索し、探索結果の情報をナビゲーション装置1へ供給する。
【0075】
図7の構成例では、例えば、ナビゲーション装置1は、現在位置と目的地の情報等を含む経路探索要求をサーバ装置3へ送信する。そして、サーバ装置3は、受信した経路探索要求に基づき、
図3のフローチャートを実行する。このとき、サーバ装置3は、ステップS103において該当する立寄り候補施設が存在すると判定した場合、当該立寄り候補施設を案内するための情報(例えば立寄り候補施設に関する施設情報)をナビゲーション装置1へ送信する。
【0076】
なお、サーバ装置3は、判定用テーブル32に代えて、判定用テーブル32Aを記憶してもよい。この場合、サーバ装置3は、第2実施例で説明した判定用テーブル32Aに基づく立寄り候補施設の検索処理を実行する。本変形例では、サーバ装置3のCPUなどは、本発明における「受信部」、「検索部」及び「送信部」の一例である。
【0077】
また、
図7の構成例において、サーバ装置3は、道路上を走行するナビゲーション装置1などの複数の車載機から、車両の状態に関する情報(「プローブ情報」とも呼ぶ。)を受信し、受信したプローブ情報を解析することで、判定用テーブル32を自動生成してもよい。例えば、サーバ装置3は、プローブ情報に基づき、ある車両が最初に設定した目的地(「当初目的地」とも呼ぶ。)に到着後、他の施設を目的地に設定して当該施設へ向かい、再び当初目的地へ到着したと判定した場合、当初目的地に滞在するには上述の他の施設へ立寄るのが好ましいと判断する。よって、この場合、サーバ装置3は、
図2(B)の判定用テーブル32において、当初目的地を「目的地」、上述の他の施設を「立寄り候補施設」とする新たなレコードを追加する。この場合、ナビゲーション装置1から受信するプローブ情報には、目的地の設定履歴の情報などが含まれていてもよい。このようにすることで、サーバ装置3は、好適に判定用テーブル32を自動生成することができる。
【0078】
(変形例2)
図3のフローチャートでは、ナビゲーション装置1は、目的地への経路探索と同時に立寄り候補施設の検索及び案内を実行した。これに代えて、ナビゲーション装置1は、目的地への経路探索が終了し、目的地への経路案内を開始した後、遅くとも目的地へ到着する前に、立寄り候補施設の検索及び案内に関する処理を実行してもよい。
【0079】
(変形例3)
図3のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置1は、車両の移動履歴に基づき、ステップS104において立寄り候補施設の案内を行うか否か決定してもよい。
【0080】
この場合、システムコントローラ20は、例えば、
図3のフローチャートにより立寄り候補施設の案内を行った場合に、当該立寄り候補施設をユーザが実際に立寄ったか否か判定し、当該判定結果を目的地及び立寄り候補施設と共に関連付けて履歴情報としてデータ記憶ユニット31に記憶する。このとき、システムコントローラ20は、例えば、GPS受信機18の出力等に基づく位置情報に基づき、地図データに記憶された立寄り候補施設の位置情報が示す位置に所定時間以上停車したと判断した場合に、立寄り候補施設を立ち寄ったと判定する。そして、システムコントローラ20は、再び
図3のフローチャートを実行する場合、ステップS104の実行前に、上述の履歴情報を参照する。そして、システムコントローラ20は、案内する立寄り候補施設が過去に同一目的地に対する立寄り候補施設として報知したがユーザが立ち寄らなかった施設であると判断した場合、ステップS104での立寄り候補施設の案内を行うことなくフローチャートの処理を終了する。このようにすることで、ナビゲーション装置1は、ユーザが必要としない立寄り候補施設の不要な報知を好適に抑制することができる。
【0081】
(変形例4)
ナビゲーション装置1は、
図3のステップS102~S104に相当する立寄り候補施設の案内機能のオン及びオフの設定の入力を入力装置60により受け付け、当該設定の情報をデータ記憶ユニット31に記憶させてもよい。
【0082】
この場合、ナビゲーション装置1は、
図3のフローチャートを実行する際に、データ記憶ユニット31に記憶させた設定情報を参照し、立寄り候補施設の案内機能がオンに設定されていた場合に限りステップS102~S104の処理を実行する。一方、ナビゲーション装置1は、立寄り候補施設の案内機能がオフに設定されていた場合にはステップS102~S104の処理を実行しない。
【0083】
(変形例5)
第2実施例において、ナビゲーション装置1は、立寄り候補施設として検索した施設が目的地から徒歩圏内(例えば500m以内)である場合には、当該立寄り候補施設に関する案内を行わなくともよい。これにより、ナビゲーション装置1は、不要な立寄り候補施設に関する案内を行うのを好適に抑制することができる。
【0084】
(変形例6)
ナビゲーション装置1は、目的地までの経路に関する交通情報に基づいて、検索すべき立寄り候補施設を決定してもよい。
【0085】
例えば、ナビゲーション装置1は、VICSセンタなどから通信装置38が受信した交通情報に基づき、目的地までの経路上に渋滞があると判断した場合には、目的地におけるトイレの有無に関わらず、経路周辺のトイレ付施設を立寄り候補施設として検索する。そして、ナビゲーション装置1は、検索した立寄り候補施設を立寄り地としてユーザに薦める報知を行う。これによっても、ナビゲーション装置1は、ユーザにとって有用となる立寄り候補施設を好適に報知することができる。