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特開2023-179756吸入装置、それとともに使用される医薬製剤、および製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179756
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】吸入装置、それとともに使用される医薬製剤、および製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】58
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023180813
(22)【出願日】2023-10-20
(62)【分割の表示】P 2022534644の分割
【原出願日】2020-12-09
(31)【優先権主張番号】62/945,748
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】エリアフ,アヴィ
(72)【発明者】
【氏名】アバクロンビー,スチュアート
(57)【要約】      (修正有)
【課題】喘息を処置するための乾燥粉末吸入装置を提供する。
【解決手段】乾燥粉末吸入装置1は、内部に薬剤カプセル凹部を有するハウジング本体と、それぞれが凹部に流体的に接続する一対の空気入口と、ハウジング本体に結合された出口本体とを含んでもよい。各入口は、1.17mm以下の幅を有してもよい。出口本体は、開口部に凹部を流体的に接続し且つユーザが開口部を通して空気を引き込むことを可能にするように構成されたチャネルを有してもよく、それによって空気流を空気入口を通してハウジング本体の凹部に引き込まれることを可能にし、ハウジング本体の凹部においてカプセルを回転させてその内容物を空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して物質を前記ユーザの肺に送達する。乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤、製剤の製造方法、および薬物/装置の組み合わせも提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気入口孔を有する下部吸入器本体であって、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部と、前記凹部と連通する上部マウスピースとをさらに画定する下部吸入器本体を備え、前記上部マウスピースが、下部フランジを有し、前記下部吸入器本体に回転可能に結合されることにより、前記上部マウスピースが吸入装置ユーザによって手動で回転されるときに、前記カプセル用の前記凹部にアクセスして新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、前記吸入装置マウスピースを動作させることができる閉鎖使用状態とを含む少なくとも2つの動作状態を提供し、前記吸入器装置が、前記吸入器本体に関連付けられ、前記カプセルの内容物が前記カプセル凹部に入ることを可能にするように前記カプセルを穿孔するように適合された少なくとも1つの穿孔針をさらに備え、それによって、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために、第1の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流を前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にし、前記第1の空気入口孔が、1.17mm以下の幅を有する、吸引動作式吸入装置。
【請求項2】
前記装置が、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために前記カプセル凹部内への空気が前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にするように、前記第1の空気入口孔と協働するように構成された第2の空気入口孔を備え、前記第2の空気入口孔が、1.17mm以下の幅を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項3】
前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、前記空気入口孔の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、請求項2に記載の吸入装置。
【請求項4】
前記空気入口孔の前記所定の長さが、約4.50mmである、請求項3に記載の吸入装置。
【請求項5】
前記一定の横断面が矩形である、請求項3に記載の吸入装置。
【請求項6】
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、請求項5に記載の吸入装置。
【請求項7】
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、請求項6に記載の吸入装置。
【請求項8】
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、請求項7に記載の吸入装置。
【請求項9】
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、請求項7に記載の吸入装置。
【請求項10】
前記第1の空気入口孔が、約1.60mmの外向き半径を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項11】
前記カプセル凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項12】
前記カプセル凹部の直径が、約19.00mmである、請求項11に記載の吸入装置。
【請求項13】
前記マウスピースが、約11.00mmの内径を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項14】
前記吸入装置が、前記上部マウスピースの前記下部フランジと前記下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項15】
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に等しい約0.128cmH0.5/LPMの空気流抵抗を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項16】
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、
を備える、乾燥粉末吸入装置。
【請求項17】
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項18】
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、請求項17に記載の吸入装置。
【請求項19】
前記一定の横断面が矩形である、請求項17に記載の吸入装置。
【請求項20】
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、請求項19に記載の吸入装置。
【請求項21】
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、請求項20に記載の吸入装置。
【請求項22】
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、請求項21に記載の吸入装置。
【請求項23】
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、請求項21に記載の吸入装置。
【請求項24】
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項25】
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項26】
前記凹部の直径が、約19.00mmである、請求項25に記載の吸入装置。
【請求項27】
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項28】
前記吸入装置は、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項29】
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に等しい約0.128cmH0.5/LPMの空気流抵抗を有する、請求項16に記載の吸入装置。
【請求項30】
空気入口孔を有する下部吸入器本体であって、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部と、前記凹部と連通する上部マウスピースとをさらに画定する下部吸入器本体を備え、前記上部マウスピースが、下部フランジを有し、前記下部吸入器本体に回転可能に結合されることにより、前記上部マウスピースが吸入装置ユーザによって手動で回転されるときに、前記カプセル用の前記凹部にアクセスして新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、前記吸入装置マウスピースを動作させることができる閉鎖使用状態とを含む少なくとも2つの動作状態を提供し、前記吸入器装置が、前記吸入器本体に関連付けられ、前記カプセルの内容物が前記カプセル凹部に入ることを可能にするように前記カプセルを穿孔するように適合された少なくとも1つの穿孔針をさらに備え、それによって、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために、第1の空気入口孔および第2の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流を前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にし、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、1.17mm以下の幅を有し、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、前記空気入口孔の所定の長さに沿った一定の矩形の横断面を有し、前記所定の長さが約4.50mmであり、各矩形の横断面の高さが約5.50mmであり、各矩形の横断面の幅が約1.02mm以上約1.12mm以下であり、前記第1の空気入口孔が、約1.60mmの外向き半径を有し、前記カプセル凹部が、約19.00mmの一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続しており、前記マウスピースが、約11.00mmの内径を有し、前記吸入装置が、前記上部マウスピースの前記下部フランジと前記下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下であり、前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH0.5/LPMの空気流抵抗を有する、吸引動作式吸入装置。
【請求項31】
前記装置が、第2の穿孔針をさらに備え、前記穿孔針のそれぞれが、それぞれのコイルばねの付勢に抗して横方向にスライドし、前記吸入器本体とともに剛性の当接要素と押しボタン空洞を有する対応して動作する中空押しボタンとの間で動作し、前記穿孔針のそれぞれが、各中空押しボタンの前記押しボタン空洞内に配置され、単一の傾斜先端部を含む皮下針の輪郭と同様の輪郭を有し、各コイルばねが、その非動作状態で前記中空押しボタン要素のうちの1つとそれぞれの穿孔針を実質的に完全に同軸に取り囲む、請求項30に記載の吸入装置。
【請求項32】
前記装置が、前記閉鎖使用状態において前記マウスピースをロックするように構成されたスナップロック機構をさらに備え、前記スナップロック機構が、前記マウスピースの前記下部フランジのフック部を備え、前記下部フランジが、前記吸入器本体の係止リッジと係合可能なフランジリッジを有し、前記フランジが、前記吸入器本体に形成される孔の長手方向スロットにスライド可能に係合可能な歯を有するペグを備え、前記孔が、前記歯がスライドすることができる下部環状凹部を備え、それによって、前記ペグが前記孔内で回転可能に係合することを可能にする、請求項30に記載の吸入装置。
【請求項33】
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤。
【請求項34】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項33に記載の製剤。
【請求項35】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項33に記載の製剤。
【請求項36】
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項33に記載の製剤。
【請求項37】
喘息を処置するために製造された小分子薬物を提供するステップであって、前記薬物が2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、提供するステップと、
ラクトース賦形剤を提供するステップと、
最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが10%超70%未満であるように、前記薬物を前記ラクトースとブレンドするステップと、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を製造する方法。
【請求項38】
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記方法が、前記最終ブレンドをカプセルに充填するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記ブレンドするステップが、前記薬物と前記ラクトースとの中間プレミックスを形成することを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
前記プレミックスが、50%超のラクトースによって形成される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記最終ブレンドが、50%超の前記プレミックスによって形成される、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記ラクトースから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20.00%の前記ラクトースから形成されて、約50%の前記薬物および約50%の前記ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
粗ラクトース成分と微細ラクトース成分とを組み合わせてプレブレンドを形成することをさらに含み、前記粗ラクトース成分が前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記プレミックスが、50%超の前記プレブレンドを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記プレブレンドが、約80%の前記粗ラクトースおよび約20%の前記微細ラクトースから形成され、前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記プレブレンドから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20%の前記プレブレンドから形成されて、約50%の前記薬物、約40%の前記粗ラクトースおよび約10%の前記微細ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記薬物の分子を結晶に合成するステップと、前記薬物結晶を粒子に微粉化するステップと、をさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項49】
前記薬物結晶を微粉化するステップが、ジェットミル法の使用を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
薬剤カプセルを受け入れるように構成された乾燥粉末吸入装置と、
乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を含有する少なくとも1つの薬剤カプセルと、を備え、
前記装置が、
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、を備え、
前記薬剤カプセルが、
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、を含む、
喘息処置製品。
【請求項51】
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項52】
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、請求項51に記載の喘息処置製品。
【請求項53】
前記一定の横断面が矩形である、請求項51に記載の喘息処置製品。
【請求項54】
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、請求項53に記載の喘息処置製品。
【請求項55】
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、請求項54に記載の喘息処置製品。
【請求項56】
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、請求項55に記載の喘息処置製品。
【請求項57】
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、請求項55に記載の喘息処置製品。
【請求項58】
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項59】
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項60】
前記凹部の直径が、約19.00mmである、請求項59に記載の喘息処置製品。
【請求項61】
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項62】
前記吸入装置が、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項63】
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH0.5/LPMの空気流抵抗を有する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項64】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項65】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項66】
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項67】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも75%の放出用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項68】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも80%の放出用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項69】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも85%の放出用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項70】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも6.0mgの微粒子用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項71】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも7.0mgの微粒子用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項72】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも8.0mgの微粒子用量を送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【請求項73】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から送達する、請求項50に記載の喘息処置製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月9日に出願された米国仮特許出願第62/945,748号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれることが具体的且つ個別に示されているのと同程度に、全ての意図および目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本開示の実施形態は、一般に、吸入装置に関する。具体的には、本開示のいくつかの実施態様は、乾燥粉末吸入装置、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤、製剤を製造する方法、および薬物/装置の組み合わせに関する。
【背景技術】
【0004】
本開示は、喘息を処置するための乾燥粉末医薬を吸入するためなどの吸入装置に関する。医療用途のカプセルの内容物を吸入するための吸入装置が既に知られている。しかしながら、利用可能な吸入器は、動作の観点から十分に満足のいくものではなく、改善の余地がある。
【0005】
2007年10月23日に発行された「INHALER DEVICE」と題するMauro Citterioによる米国特許第7,284,552号明細書は、本明細書で提供されるものと同様の従来技術の吸入装置の例を提供している。吸入装置は、吸入されるべき物質を保持する薬剤カプセルのための凹部を画定する吸入器本体と、カプセル凹部と連通するノーズピース/マウスピースとを含む。装置はまた、吸入器本体に結合され、外部空気流がカプセル内容物と混合されてノーズピース/マウスピースを通じて吸入されることを可能にするためにカプセルを穿孔するために設けられる少なくとも1つの穿孔要素を含む。
【0006】
2013年7月9日に発行された「INHALER DEVICE」と題するDominik Zieglerらによる米国特許第8,479,730号明細書は、従来技術の吸入装置の別の例を提供している。8,479,730特許の吸入装置は、7,284,552特許のものと構造および動作が同様であるが、吸入器本体の縁部に回動可能に取り付けられたマウスピースを有する。
【0007】
従来技術の吸入器および製剤によって必要とされ且つ提供されないものは、より効果的且つ反復的に薬物用量を送達する製品である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様によれば、改善された乾燥粉末吸入装置が提供される。乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤、製剤の製造方法および薬物/装置の組み合わせも提供される。
【0009】
いくつかの実施形態では、吸引動作式吸入装置は、下部吸入器本体と、上部マウスピースとを含む。これらの実施形態では、下部吸入器本体は、空気入口孔を有し、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部をさらに画定する。上部マウスピースは、凹部と連通し、下部吸入器本体に回転可能に結合される下部フランジを有する。上部マウスピースが吸入装置のユーザによって手動で回転されると、少なくとも2つの動作状態が提供される。2つの動作状態は、カプセル用の凹部がアクセスされて新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、吸入装置マウスピースが動作されることができる閉鎖使用状態とを含む。吸入装置は、吸入器本体と関連付けられる少なくとも1つの穿孔針をさらに含む。少なくとも1つの穿孔針は、カプセルの内容物がカプセル凹部に入ることを可能にするためにカプセルを穿孔するように適合される。これは、マウスピースを介して凹部内の内容物を吸入するために、第1の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流がカプセルの内容物と混合することを可能にする。これらの実施形態では、第1の空気入口孔は、1.17mm以下の幅を有する。
【0010】
いくつかの実施形態では、乾燥粉末吸入装置は、ハウジング本体と、一対の空気入口と、出口本体とを含む。これらの実施形態では、ハウジング本体は、その中に円筒形状の凹部を有する。凹部は、長手方向軸と、吸入される物質を含むカプセルの直径よりも大きい長手方向軸に沿った高さと、カプセルの長さよりも大きい長手方向軸を横断する直径とを有する。この構成は、カプセル室が概ねカプセルの横軸の周りに、および概ね凹部の長手方向軸の周りに凹部内で回転することを可能にする。一対の空気入口は、それぞれ、凹部をハウジング本体の外面の開口部に流体的に接続する。各入口は、凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有する。各入口は、凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する。出口本体は、ハウジング本体に結合され、凹部を開口部に流体的に接続するチャネルを有する。この構成は、ユーザが開口部を通して空気を引き込むことを可能にするように構成され、それによって空気流が空気入口を通してハウジング本体の凹部に引き込まれることを可能にし、ハウジング本体の凹部においてカプセルを回転させてその内容物を空気流に放出させる。空気流は、出口本体チャネルを通して且つ開口部を通してさらに引き込まれ、物質をユーザの肺に送達する。
【0011】
いくつかの実施形態では、吸引動作式吸入装置は、下部吸入器本体と、上部マウスピースとを含む。これらの実施形態では、下部吸入器本体は、空気入口孔を有し、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部をさらに画定する。上部マウスピースは、凹部と連通し、下部吸入器本体に回転可能に結合される下部フランジを有する。上部マウスピースが吸入装置のユーザによって手動で回転されると、少なくとも2つの動作状態が提供される。2つの動作状態は、カプセル用の凹部がアクセスされて新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、吸入装置マウスピースが動作されることができる閉鎖使用状態とを含む。吸入装置は、吸入器本体と関連付けられる少なくとも1つの穿孔針をさらに含む。少なくとも1つの穿孔針は、カプセルの内容物がカプセル凹部に入ることを可能にするためにカプセルを穿孔するように適合される。これは、マウスピースを介して凹部内の内容物を吸入するために、第1の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流がカプセルの内容物と混合することを可能にする。これらの実施形態では、第1の空気入口孔は、1.17mm以下の幅を有する。第1の空気入口孔および第2の空気入口孔は、それぞれ、空気入口孔の所定の長さに沿って一定の矩形の横断面を有する。これらの実施形態では、所定の長さは、約4.50mmであり、各矩形断面の高さは、約5.50mmであり、各矩形断面の幅は、約1.02mmから約1.12mmである。第1の空気入口孔は、約1.60mmの外向き半径を有する。カプセル凹部は、約19.00mmの一定の直径を有する外壁を有し、外壁は、その中でエアポケットなしで連続している。マウスピースの内径は、約11.00mmである。吸入装置は、上部マウスピースの下部フランジと下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、内部バイパスギャップは、約0.1mm以下である。これらの実施形態では、装置は、約0.128cmH0.5/LPMの空気流抵抗を有し、これは、4kPaで50LPMの流量に相当する。
【0012】
いくつかの実施形態では、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤は、喘息を処置するために製造されたラクトース賦形剤および小分子薬物を含む。薬物は、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含むことができる。これらの実施形態では、製剤中の薬物重量のパーセンテージは、10%超70%未満である。
【0013】
いくつかの実施形態では、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を製造する方法は、小分子薬物およびラクトース賦形剤を提供することを含む。小分子薬物は、喘息を処置するために製造され、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む。薬物は、最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが10%超70%未満であるようにラクトースとブレンドされる。
【0014】
いくつかの実施形態では、喘息処置製品は、乾燥粉末吸入装置および少なくとも1つの薬剤カプセルを含む。吸入装置は、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を含む少なくとも1つの薬剤カプセルを受け入れるように構成される。これらの実施形態では、乾燥粉末吸入装置は、ハウジング本体と、一対の空気入口と、出口本体とを含む。ハウジング本体は、内部に円筒形状の凹部を有する。凹部は、長手方向軸と、吸入される物質を含むカプセルの直径よりも大きい長手方向軸に沿った高さと、カプセルの長さよりも大きい長手方向軸を横断する直径とを有する。この構成は、カプセル室が概ねカプセルの横軸の周りに、および概ね凹部の長手方向軸の周りに凹部内で回転することを可能にする。一対の空気入口は、それぞれ、凹部をハウジング本体の外面の開口部に流体的に接続する。各入口は、凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有する。各入口は、凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する。出口本体は、ハウジング本体に結合され、凹部を開口部に流体的に接続するチャネルを有する。この構成は、ユーザが開口部を通して空気を引き込むことを可能にするように構成され、それによって空気流が空気入口を通してハウジング本体の凹部に引き込まれることを可能にし、ハウジング本体の凹部においてカプセルを回転させてその内容物を空気流に放出させる。空気流は、出口本体チャネルを通して且つ開口部を通してさらに引き込まれ、物質をユーザの肺に送達する。これらの実施形態では、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤は、喘息を処置するために製造されたラクトース賦形剤および小分子薬物を含む。薬物は、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む。これらの実施形態では、製剤中の薬物重量のパーセンテージは、10%超70%未満である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の特徴および利点のより良い理解は、本開示の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、およびその添付の図面を参照することによって得られるであろう:
【0016】
図1】本開示にかかる吸入装置の例示的な実施形態の分解斜視図である。
【0017】
図2】その開放状態、すなわちそのカプセル装填位置にある例示的な吸入装置のさらなる斜視図である。
【0018】
図3図2と同様であるが、その使用時の本開示にかかる吸入装置を示す図である。
【0019】
図4】カプセルが内部に配置されているが非穿孔状態にある吸入装置の立面断面図である。
【0020】
図5】カプセル穿孔動作中の本開示にかかる吸入装置を示す図4と同様の図である。
【0021】
図6】本開示にかかる吸入装置の部分断面平面図である。
【0022】
図7】装置を通る空気流を示す吸入装置の斜視断面図である。
【0023】
図8】吸入口の特徴を示す吸入装置の平面図である。
【0024】
図9図8の円形領域によって示される部分図である。
【0025】
図10】従来技術の吸入装置における空気流抵抗と放出用量との間の関係を示すグラフである。
【0026】
図11】マウスピースIDおよびグリッド開口領域の変化を示す、4つの異なる吸入装置のマウスピースグリッドの平面図である。
【0027】
図12】本開示の態様にかかる、70%の薬物負荷を有する乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第1の方法を概略的に示す図である。
【0028】
図13】本開示の態様にかかる、50%の薬物負荷を有する乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第2の方法を概略的に示す図である。
【0029】
図14】本開示の態様にかかる、50%の薬物負荷を有する乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第3の方法を概略的に示す図である。
【0030】
図15図12図14に示される方法を使用して製造された6つの製剤をまとめた表である。
【0031】
図16図15にまとめられた6つの製剤に対して実施されたブレンド含量均一性(BCU)試験の結果を示す表である。
【0032】
図17図15および図16に示す4つの通過製剤のカプセル充填データを示す表である。
【0033】
図18図17に示す4つの製剤のカプセル含有量均一性データを示す表である。
【0034】
図19】従来技術の吸入装置と本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した、上記の4つの製剤についての放出用量結果を示す表である。
【0035】
図20】従来技術の吸入装置および本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した、上記の4つの製剤についての空気力学的粒径分布(APSD)試験結果を示す表である。
【0036】
図21】従来技術の吸入装置を使用した上記の4つの製剤についてのAPSDプロファイルを示すグラフである。
【0037】
図22】従来技術の吸入装置と本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した-003製剤についてのAPSDプロファイルを示すグラフである。
【0038】
図23】従来技術の吸入装置と本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した-004製剤についてのAPSDプロファイルを示すグラフである。
【0039】
図24】従来技術の吸入装置と本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した-006製剤についてのAPSDプロファイルを示すグラフである。
【0040】
図25】従来技術の吸入装置と本開示の態様に従って構成された吸入装置との双方を使用した-007製剤についてのAPSDプロファイルを示すグラフである。
【0041】
図26】設定環境条件下に置いた後の-004製剤についてのAPSDデータを示す表である。
【0042】
図27】設定環境条件下に置いた後の-007製剤についてのAPSDデータを示す表である。
【0043】
図28】設定環境条件下に置いた後の-004および-007製剤についての放出用量データを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
上述した図の参照符号を参照して、本開示の態様に従って構成された例示的な吸入装置1を以下に説明する。図1に最もよく見られるように、例示的な吸入装置1は、吸入器本体2に形成された対応する孔6に係合されることができるペグ5を有するフランジ4を含む吸入器マウスピース3を備える。本明細書では「マウスピース」という用語が使用されているが、いくつかの実施形態では、この特徴は、マウスピースおよび/またはノーズピースとして使用されてもよいことを理解されたい。
【0045】
孔6には、ペグ5の交差歯8と係合することができる長手方向スロット(図示せず)と、歯8がスライドすることができる具体的には図示しない下部リング状凹部とが設けられている。
【0046】
したがって、歯8をスロット7に通すことによってペグ5を孔に係合させることが可能であり、下部に到達すると、ペグ5をその孔6内で完全に回転させることが可能であり、それによって吸入器マウスピース3も吸入器本体2に対して回転する。
【0047】
吸入器マウスピース3は、吸入器本体2内に画定される係止凹部19内に形成される対応するリッジ20に係合するための図示しない小さいリッジを有するフランジ4のフック部18を含むスナップ式のロック手段によって、図3図6に示されるその閉鎖状態でロックされることができる。
【0048】
吸入器本体2には、カプセルのための凹部がさらに設けられ、凹部は、上方に開放され、フランジ4において吸入器マウスピース3に含まれ且つカプセル凹部9をマウスピースのダクト12から分離するように設計された有孔プレートまたはグリッド11を介して外部と連通する。
【0049】
カプセル13は、凹部9に係合されることができ、カプセルは、それ自体既知のタイプであり、内部に保持された薬物内容物に容易にアクセスできるように穿孔されるように適合され、穿孔操作は、任意の適切な穿孔手段によって実行される。
【0050】
開示された実施形態では、穿孔手段は、この実施形態ではコイルばね15を備える弾性要素によって逆方向に付勢されて横方向にスライドすることができる一対の穿孔針14を備える。各コイルばねは、穿孔針14を同軸に取り囲み、吸入器本体2とともに剛性のそれぞれの当接要素16と中空押しボタン要素17との間で動作する。穿孔針14は、中空皮下針と同様であってもよく、カプセル13のコーティングを穿孔する際に穿孔針14を容易にするために片側傾斜先端部を有してもよい。他の実施態様では、穿孔針14は、中実であってもよく、または他の先端構成を有してもよい。
【0051】
本開示にかかる吸入装置の動作は、以下の通りである。開放状態では、図2に示すように、カプセルがカプセル凹部9に係合され、マウスピース3が吸入器本体2にスナップ式に閉じられる。押しボタン要素17を押すことによって、穿孔針14は、カプセル13を穿孔し、それによってその内容物、通常は微粉末がカプセル凹部と連通される。マウスピース3に吸引力を加えることによって、外部から入口10を通してカプセル凹部に入る空気流が生成され、それによってカプセル内容物と混合する。カプセル凹部9に対する入口10の接線方向の配向は、流入空気に旋回空気流を発生させる。この旋回空気流は、カプセル13を上方に(図7の矢印Aによって示されている)、カプセルポケット30からカプセル凹部9のより大きな上部に持ち上げる。旋回空気流は、さらに、カプセル13を、矢印Bによって示されるように、概ねカプセルの横軸の周りに、および概ね凹部9の長手方向軸(すなわち、図7の略垂直軸)の周りに、凹部9内で回転させる。しかしながら、凹部9の直径は、カプセル13の長さよりも大きいため、カプセルは、単一の固定軸の周りを回転するのではなく、回転するときに凹部9の周りを移動することができる。回転するカプセル13からの遠心力は、その内容物がカプセルの穿孔された端部から出るのを助け、そこで旋回空気流によってエアロゾル化され、マウスピースグリッド11およびダクト12を通過し、ユーザによって吸入される。いくつかの実施形態では、乾燥粉末解凝集は、以下によって達成される:1)カプセル内の穿孔された孔を通る剪断;2)カプセルチャンバ内の旋回空気流からの乱流;3)(装置の壁との、マウスピースグリッドとの、および他の粒子との)粒子衝突。
【0052】
吸入装置1は、非常に簡単な構造を有する。吸入装置1のさらなる利点は、上述したように皮下針に同化させることができる穿孔針の特別に設計された構成である。このタイプの針は、穿孔に対する抵抗が非常に小さく、非常に正確な操作を提供するため、カプセルを損傷することなく、比較的大きな直径を有する針を使用することが可能であり、それによって非常に簡単な穿孔操作を提供する。いくつかの実施形態では2つのみである少数の穿孔針の使用は、針とカプセルとの間の接触面を減少させることを可能にし(穿孔断面は同じである)、結果として摩擦の減少および従来の吸入器に影響を及ぼす問題の減少をもたらす。
【0053】
図8および図9を参照すると、本開示の態様にかかる空気入口10のさらなる詳細が示されている。図8に最もよく見られるように、例示的な吸入装置1は、装置1の両側に位置する2つの空気入口10を備える。各入口10は、図示のように、装置10の長手方向中心線32に対して20度の角度で配向される。各入口10はまた、カプセル凹部9の外面36の接線と位置合わせされた外面34を有する。各入口10には、外面34とともに、ネックダウンされて入口10全体よりも短い内側入口チャネル40を画定する仕切り38が設けられることができる。各仕切り38には、図示のように、その遠位の外向きの端部に湾曲部分42が設けられることができる。各仕切り38はまた、図示のように、湾曲部分42を含まない長さLを有する。いくつかの実施形態では、入口仕切り38の長さLは、約4.50mmであり、同じ長さのネックダウン部分40を画定する。仕切り38は、空気がほとんどまたは全く循環しない外部エアポケット44を形成するが、吸入装置1の仕切り構成は、望ましくない乱流を生じさせる可能性があり且つまたはカプセルの内容物の一部を収集させる可能性があるカプセル凹部9内のいかなるデッドエアポケットも形成しないことに留意されたい。
【0054】
図9を参照すると、図8の拡大部分が提供されており、装置1のさらなる寸法を示している。図示のように、入口10のネックダウン領域40は幅Wを有する。いくつかの実施形態では、幅Wは、図示のように、プラスマイナス0.05mm(すなわち、1.02mm以上1.12mm以下である)の公差で公称1.07mmである。いくつかの実施形態では、幅Wは、約1.10mmである。いくつかの実施形態では、幅Wは、0.97mm以上1.17mm以下である。いくつかの実施形態では、幅Wは、1.17mm未満、1.10mm未満、1.07mm未満、または0.97mm未満である。いくつかの実施形態では、各入口は、1.15mm以下の幅Wを有することができる。いくつかの実施形態では、カプセル凹部9は、約19.00mmの直径を有する。
【0055】
仕切り38の遠位端に位置する湾曲部分42は、図示のように、一定の外半径Rを有することができる。いくつかの実施形態では、半径Rは、約1.6mmである。
【0056】
再び図5を参照すると、この例示的な実施形態における各入口は、図示のように同じ高さHを有する。この実施形態では、より大きい外側入口部分10とネックダウンされた内側入口部分40の双方が同じ高さHを有する。いくつかの実施形態では、高さHは、凹部9の高さ以下である(すなわち、カプセルが回転する外面36によって画定された凹部9の上部)。この例示的な実施形態では、入口10は、約5.50mmの高さHを有する。この実施形態では、入口10は、矩形の一定の横断面を有するネックダウン部分40を有する。この矩形断面の高さHは、その幅Wよりも大きい。具体的には、この実施形態では、断面の高さHは、約5.50mmであり、幅Wは、約1.07mmであり、約5.89mmの断面積を形成する。この実施形態では、矩形断面積は、長さL(図8に示す)に沿って(製造公差内で)一定のままである。いくつかの実施形態では、マウスピース/出口3の内部ダクト12は、約11.00mmの内径を有する。
【0057】
吸入装置1のいくつかの実施形態では、プラスチック成形公差は、吸入器本体2とマウスピースフランジ4との間の内部バイパスギャップを0.1mmに制限するようにより厳密に制御される。いくつかの従来技術の装置では、内部バイパスギャップは、0.2mmである。
【0058】
装置1の多くの特徴を有する吸入装置は、既に知られている。さらに、これらの装置の変形例が開発され、現在市販されている。しかしながら、特に新たな製剤が開発されている場合に、高放出薬物用量をもたらす装置パラメータの特定の組み合わせを決定するために、出願人によって多くの分析および実験が行われてきた。空気流抵抗の選択は、この装置開発の一部である。従来技術の装置は、0.013から0.185cmH0.5/LPMの抵抗範囲である。比較的高い抵抗を有することの利点は、より大きな粉末分散電位を含む。特に、一部の吸入器におけるより高い抵抗は、所与の圧力降下でカプセルチャンバ内の空気速度を増加させる。これは、以下によって粒子解凝集により多くのエネルギーを提供する。1)用量の排出を改善するためのカプセル回転速度およびカプセル穿孔孔を通る剪断による解凝集の増加;2)用量の解凝集を改善するためのカプセルチャンバ内の乱流の増加;3)用量の解凝集を改善するためのカプセルチャンバ内の粒子衝突の粒子速度/頻度の増加。乾燥粉末吸入器(DPI)のユーザは、DPIがより高い空気流抵抗を有する場合、より高い圧力降下を生成することができる。これは、DPIにおいてより大きな空気速度をもたらす。最大吸気努力は、喘息重症度に影響されないようである。流量は、より高い抵抗があるとき、吸気努力(圧力降下)の変動に対する感受性が低く、これは、ひいては送達される用量の変動性を低下させる。これは、関係Q=√P/Rにしたがう。所与の吸気努力(P)について、より高い抵抗(R)は、より低い流量(Q)をもたらし、より低い流量は、より低い出口速度(V)をもたらし、これは、圧入の確率がV*Dに比例するため、中咽頭圧入の確率を低下させる。このより低い流量はまた、肺をよりゆっくりと満たし、より長い吸入持続時間を可能にし、薬物カプセルが完全に排出されることを確実にするのに役立つ。より高い空気流抵抗はまた、喉および上気道の開放を促進する。
【0059】
より高い空気流抵抗の欠点は、より低い出口速度を含み、これは、マウスピース内の微粒子の装置保持を増加させる可能性がある。しかしながら、より大きな担体粒子を含むラクトース系製剤は、マウスピース壁に対する磨き効果を有することができ、この効果を低減することができる。より高い抵抗はまた、前述の内部バイパスギャップを通るようなケースワーク漏れの影響を増加させる可能性がある。高抵抗DPIはまた、患者が使用するのに僅かに快適でないと認識される場合がある。
【0060】
上記の考慮事項に照らして、いくつかの実施形態では、吸入装置1は、本開示の態様に従って0.128cmH0.5/LPM(4kPaで50LPMの流量に相当する)の抵抗で動作するように構成される。しかしながら、DPI抵抗は、DPI設計中に考慮すべき重要な因子の1つにすぎない。粉末との空気流の相互作用はまた、DPIパフォーマンスに非常に大きな影響を及ぼす可能性があり、空気流抵抗とは無関係に変化する可能性がある。例えば、図10に示すように、高薬物負荷(例えば50% API)製剤の試験は、放出された用量が装置抵抗の増加とともに減少することを示した。
【0061】
装置パフォーマンスに大きな影響を及ぼす可能性がある他の装置パラメータは、空気入口の高さ、幅、長さおよび半径、入口および/またはカプセルチャンバ内のエアポケットの存在、分岐入口、マウスピースの長さおよび直径、ならびにカプセルチャンバとマウスピースとの間のグリッドに関連するパラメータ(例えば、図4図7に示すグリッド11など)を含む。
【0062】
図11を参照すると、出願人によって調査されたグリッド充填およびマウスピース直径の変形例のいくつかが示されている。図11のパネルa)は、従来技術に見られるベースライン中間抵抗装置を示している。それは、10.9mmのマウスピースID、32.2mmのグリッド開口面積を有する。図11のパネルb)は、従来技術に見られるベースライン高抵抗装置を示している。それはまた、10.9mmのマウスピースID、32.2mmのグリッド開口面積を有する。図11のパネルc)は、9.5mmのマウスピースIDおよび25.4mmのグリッド開口面積を有する新たな装置を示している。この設計は、マウスピースを通る速度を増加させることによってカプセルチャンバ内の旋回加速度を改善することを意図している。9.5mmのIDが選択されて、パネルa)のRS01中間装置と同じマウスピース速度を生成した。図11のパネルd)は、10.9mmのマウスピースIDおよび25.4mmのグリッド開口面積を有する別の新たな装置を示している。それは、パネルa~c)の装置と同様のグリッドを有するが、グリッドの周囲の一部が埋められている。その設計は、マウスピースグリッドを通る速度を増加させることによってカプセルチャンバ内の旋回加速度を改善することを意図している。装置1のいくつかの実施形態では、マウスピースIDおよびグリッド開口面積は、パネルa)およびb)に示される従来技術の装置と同じままである。
【0063】
上記の議論から理解できるように、相互に関連する多くのDPIパラメータが存在する。1つのパラメータを最適化しようとすると、他のパラメータが悪影響を受けることが多い。したがって、より高い放出薬物用量などの利点を提供する装置パラメータの組み合わせに到達することは些細なことではない。さらに、1つの特定の製剤によってうまく機能する装置パラメータのセットは、別の製剤ではうまく機能しない場合がある。したがって、本出願の出願人らは、重要な計算流体力学(CFD)および他の分析を行い、本明細書で提供される本発明の装置、製剤および薬物/装置の組み合わせに到達するための装置パラメータの様々な置換を調査した。
【0064】
図12図14を参照すると、本開示の態様によれば、本明細書に開示される吸入装置とともに使用するための乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドおよびそれらを製剤化する方法が提供される。いくつかの実施形態では、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤は、喘息を処置するために製造された小分子薬物を含む。薬物は、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含むことができる。いくつかの実施形態では、薬物は親水性である。いくつかの実施形態では、薬物はチャネル水和物であると考えられる。微粉化結晶粒子は、ラクトース賦形剤とブレンドされてもよい。いくつかの実施形態では、製剤中の薬物重量のパーセンテージは、10%を超える。
【0065】
乾燥粉末吸入器用の従来技術の薬物製剤では、活性医薬成分(API)のパーセンテージは、典型的には5%未満であった。これらの低いパーセンテージは、一部には、薬物が自分自身にくっつき、十分に吸入されて吸収されない塊を形成する傾向があり、過去には必要とされていなかった薬物のより高い投与量に起因する。現在、患者が大量の賦形剤を吸入することを必要とせずに、より大量のより新たな薬物を導入する必要がある。
【0066】
図12を参照すると、第1の乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第1の方法110が提供される。この例示的な実施形態では、微粉化薬物112が提供される。方法110のいくつかの変形例では、微粉化薬物112は、最初に薬物分子を結晶に合成することによって形成される。次いで、ジェットミル法を使用することなどによって、薬物結晶が微粉化されることができる。粗ラクトース賦形剤114も提供される。プレミックス116は、微粉化薬物112および粗ラクトース賦形剤114をブレンドすることによって形成される。この実施形態では、プレミックス116は、81.62%の微粉化薬物112および18.57%のラクトース114を含む。次いで、プレミックス116を微粉化薬物112およびラクトース114とブレンドすることによって、最終ブレンド118が形成される。この実施形態では、最終ブレンド118は、25.56%の微粉化薬物112、54.44%のプレミックス116および20.00%のラクトース114を含む。この第1の製造スキームにより、最終ブレンド118は、70%の微粉化薬物112または活性医薬成分(API)および30%のラクトース賦形剤114を含む。
【0067】
図13を参照すると、第2の乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第2の方法110が提供される。この例示的な実施形態では、微粉化薬物112および粗ラクトース賦形剤114が前述のように提供される。プレミックス122は、微粉化薬物112および粗ラクトース賦形剤114をブレンドすることによって形成される。この実施形態では、プレミックス122は、44.89%の微粉化薬物112および55.11%のラクトース114を含む。次いで、プレミックス122を微粉化薬物112およびラクトース114とブレンドすることによって、最終ブレンド124が形成される。この実施形態では、最終ブレンド124は、25.56%の微粉化薬物112、54.44%のプレミックス122および20.00%の粗ラクトース114を含む。この第2の製造スキームにより、最終ブレンド124は、50%の微粉化薬物112または活性医薬成分(API)および50%のラクトース賦形剤114を含む。
【0068】
図14を参照すると、第3の乾燥粉末呼吸用薬物ブレンドを製剤化する第3の方法110が提供される。この例示的な実施形態では、微粉化薬物112および粗ラクトース賦形剤114が、微細ラクトース賦形剤132とともに前述のように提供される。プレブレンド134は、粗ラクトース賦形剤114を微細ラクトース賦形剤132とブレンドすることによって形成される。この実施形態では、プレブレンド134は、80%の粗ラクトース114および20%の微細ラクトース132を含む。プレミックス136は、微粉化薬物112とプレブレンド134とをブレンドすることによって形成される。この実施形態では、プレミックス136は、44.89%の微粉化薬物112および55.11%のプレブレンド134を含む。次いで、プレミックス136を微粉化薬物112およびプレブレンド134とブレンドすることによって、最終ブレンド138が形成される。この実施形態では、最終ブレンド138は、25.56%の微粉化薬物112、54.44%のプレミックス136および20.00%のプレブレンド134を含む。この第3の製造スキームでは、最終ブレンド138は、50%の微粉化薬物112または活性医薬成分(API)および50%のラクトース賦形剤(40%の粗ラクトース114および10%の微細ラクトース132)を含む。これまでに行われたいくつかの試験では、使用された粗ラクトース賦形剤114は、Respitose(登録商標) ML001またはRespitose(登録商標) SV003であり、微細ラクトース賦形剤132は、LH300であり、全てドイツ、ゴッホに本社を置くDFE Pharma製であった。
【0069】
図15および図16を参照すると、上述した3つの製剤のそれぞれは、米国薬局方(USP)<905>用量単位の均一性を使用して製造され、ブレンド均一性について分析されている。組成が図15にまとめられ、試験の結果が図16に示されている。図16に示すように、001および002製剤の双方についてのブレンド含量均一性(BCU)は、BCUについての出願人の仕様を満たさなかった。製剤は、高い薬物負荷のために分離しているようであった。SV003およびML001を含む50%薬物負荷製剤は、BCUの仕様に合格した。これらのデータは、SV003およびML001の双方で50%の薬物負荷を有する均質な製剤が達成されたことを示唆している。
【0070】
図17および図18を参照すると、全ての製剤が、Harro Hoffliger OmniDose TT充填システムを使用してカプセルに充填された。30mgの目標充填重量を+/-5%の範囲で使用した。50:50の薬物と賦形剤とのブレンドの場合、これは、カプセルあたり15mgの薬物に相当する。これらの充填試行からの結果が図17および図18に示されている。製剤003、004および006のカプセル充填質量の相対標準偏差(RSD)は、5%未満であった。対照的に、製剤007のカプセル充填質量のRSDは、8%未満であった。これらのデータは、Omnidose TTを使用したこれらの製剤の充填における良好な制御を示唆している。さらに、全ての製剤のカプセル含有量の均一性は、USP<905>基準を満たし、カプセル充填プロセスの制御をさらに実証した。
【0071】
図19を参照すると、次に、従来技術の吸入装置および本明細書で前述した本開示の態様に従って構成された吸入装置1(本明細書では、GNE-RS01装置とも呼ばれる)の双方を用いて、上述した充填カプセルを使用して試験を行った。試験に使用された従来技術の吸入装置は、イタリアのロンバルディにあるPlastiape Groupによって製造された高抵抗モデルRS01であった。従来技術の装置および吸入装置1を使用して単一作動内容物測定から決定される放出用量が図19に示されている。投与単位サンプリング装置(DUSA)を使用して試験を行った。高抵抗RS01試験は、試験した全ての製剤について10mgの平均放出用量、したがって約70%の放出画分をもたらした。放出用量の均一性は、十分に15%以内であった。改善された吸入装置1の使用は、放出される画分の約10~14%の増加をもたらした。全ての製剤の平均放出用量は、12mgであり、放出用量の均一性は、十分に15%以内であった。
【0072】
図20を参照すると、次世代インパクタ(NGI)を使用して、空気力学的粒径分布(APSD)試験を行った。分析は、従来技術のRS01装置を使用して60L/分で最初に行われた。次いで、この分析は、比較のために改良された装置1を使用して再現された。これらの試験の流量は、4kPaの圧力降下で実行され、改良された装置1の50L/分の流量をもたらした。これらの結果は、図21図25によって提供される段階ごとの堆積差を示すグラフとともに、図20に示されている。
【0073】
製剤ラクトースブレンドに微粒子を導入することは、図21に示すように、事前分離器内の堆積を顕著に減少させる。全ての製剤の段階堆積プロファイルは、段階2および3において堆積の増加を示す製剤004、ならびに段階4、5および6において堆積の増加を示す製剤006を除いて、非常に類似している。
【0074】
改良された装置1を使用すると、放出線量の増加は、主に、高抵抗RS01装置を使用するパフォーマンスプロファイルのものと比較して、段階2の後のより低い段階での堆積の増加として現れる。
【0075】
図26および図27を参照すると、予備薬物ブレンド安定性試験の要約が提供されている。2週間および4週間、設定された環境条件下で、ブリスターおよびオープンディッシュに置いた後、2つのリード製剤がAPSDパフォーマンスについて分析された。これらの結果は、図26および図27に見ることができる。これらの図において、MBは質量バランスであり、空気力学的質量中央径(MMAD)は、質量で粒子の50%がより大きく、50%がより小さい直径として定義される。これらのデータは、製剤004および007の双方のAPSDパフォーマンス内の変化が4週間にわたって最小であったことを示唆している。製剤004に関して、放出用量の僅かな増加および5μm未満の微粒子質量(FPM)が、ブリスター化したディッシュ状態と開いたディッシュ状態の双方について、より多くはブリスター化したカプセルについて観察されることができる。しかしながら、2から4週間の時点の007製剤では、5μm未満のFPMの僅かな減少が観察されることができる。
【0076】
図28を参照すると、DUSAによる放出用量安定性試験のさらなる結果が提供されている。放出線量は、高抵抗RS01装置を使用した単一作動内容物測定から決定される。データには、時間が2週間から4週間に進むにつれてEDの増加を示す顕著な傾向がある。最も高いEDを有する製剤は、ブリスター化し、40°/75%RHに4週間置いたときの007である。この製剤は、T=0から4週間でEDのほぼ5.5%の増加を示す。
【0077】
他の実施形態では、ブレンド製剤は、20から60%の薬物重量を含むことができる。
【0078】
特徴または要素が本明細書で別の特徴または要素「上」にあると言及される場合、それは、他の特徴または要素上に直接存在することができ、または介在する特徴および/または要素も存在してもよい。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接」あると言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。特徴または要素が別の特徴または要素に「接続され」、「取り付けられ」または「結合され」と言及される場合、それは他の特徴または要素に直接接続され、取り付けられ、または結合されることも可能であり、または介在する特徴または要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、特徴または要素が別の特徴または要素に「直接接続されている」、「直接接続されている」、または「直接結合されている」と言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。一実施形態に関して説明または示されているが、そのように説明または示されている特徴および要素は、他の実施形態に適用することができる。別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴への言及は、隣接する特徴と重複するか、またはその下にある部分を有することができることも当業者には理解されるであろう。
【0079】
本明細書に使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を限定することは意図されていない。例えば、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」および/または「備える(comprising)」という用語は、記載された特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではないことがさらに理解される。本明細書で使用される場合、「および/または」という用語は、関連するリストされた項目の1つ以上のありとあらゆる組み合わせを含み、「/」と省略されることができる。
【0080】
「下(under)」、「下(below)」、「下(lower)」、「上(over)」、「上(upper)」などのような空間的に相対的な用語は、説明を容易にするために、ある要素または特徴と別の要素または図に示されている特徴との関係を説明するために本明細書において使用されることができる。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中または動作中の装置の異なる方向を包含することを意図していることが理解されよう。例えば、図の装置が裏返されている場合、他の要素または特徴の「下(under)」または「下方(beneath)」として記述されている要素は、他の要素または特徴の「上方(over)」になる。したがって、「下(under)」という例示的な用語は、上と下の双方の方向を包含することができる。装置は、他の方法で方向付けられてもよく(例えば、90度回転または他の方向に)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子がそれに応じて解釈されてもよい。同様に、「上向き(upwardly)」、「下向き(downwardly)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」などの用語は、特に明記しない限り、説明の目的でのみ本明細書で使用される。
【0081】
「第1」および「第2」という用語は、本明細書では様々な特徴/要素(ステップを含む)を説明するために使用されることができるが、文脈が別段の指示をしない限り、これらの特徴/要素はこれらの用語によって制限されるべきではない。これらの用語は、ある特徴/要素を別の特徴/要素から区別するために使用される場合がある。したがって、以下に記載される第1の特徴/要素は、第2の特徴/要素と呼ぶことができ、同様に、以下に記載される第2の特徴/要素は、本開示の教示から逸脱することなく、第1の特徴/要素と呼ぶことができる。
【0082】
本明細書および以下の特許請求の範囲を通じて、文脈上別段の定めがない限り、「備える(comprise)」という単語、および「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などの変形は、様々な構成要素が方法および物品(例えば、組成物ならびに装置および方法を含む装置)において共同で使用されることができることを意味する。例えば、用語「備える(comprising)」は、ここに記されるいずれの要素またはステップを含むことを暗示するが、いずれの他の要素またはステップを除外することを含まない、と理解される。
【0083】
実施例で使用されるものを含め、本明細書で本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、特に明示的に指定されない限り、全ての数は、その用語が明示的に表示されない場合でも、「約(about)」または「およそ(approximately)」という語で始まるかのように読むことができる。「約(about)」、「およそ(approximately)」または「概ね(generally)」という句は、大きさおよび/または位置を説明するときに使用されて、説明される値および/または位置が値および/または位置の合理的な予想範囲内にあることを示すことができる。例えば、数値は、記載された値(または値の範囲)の+/-0.1%、記載された値(または値の範囲)の+/-1%、記載された値(または値の範囲)の+/-2%の値、記載された値(または値の範囲)の+/-5%、記載された値(または値の範囲)の+/-10%などを有することができる。本明細書で与えられる数値はまた、文脈が別段の指示をしない限り、約その値またはおよそその値を含むと理解されるべきである。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。本明細書に記載されている任意の数値範囲は、そこに含まれる全てのサブ範囲を含むことを意図している。また、当業者が適切に理解するように、値が「以下」であると開示される場合、「値以上」および値間の可能な範囲も開示されることも理解される。例えば、値「X」が開示される場合、「X以下」ならびに「X以上」(例えば、Xは数値である)も開示される。また、本特許出願全体で、データは多くの様々な形式で提供され、このデータは、終了点と開始点、およびデータポイントの任意の組み合わせの範囲を表すことも理解される。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示される場合、10および15よりも大きい、それ以上、それよりも小さい、それ以下、およびそれに等しいことが、10から15の間とともに開示されていると見なされることが理解される。2つの特定のユニット間の各ユニットもまた開示されていることも理解される。例えば、10および15が開示される場合、11、12、13、および14もまた開示される。
【0084】
様々な実例となる実施形態を先に説明したが、様々な実施形態に対して、特許請求の範囲に記載される、本開示の範囲を逸脱することなく、いずれの多数の変更が行われてよい。例えば、記載された様々な方法ステップが実行される順序は、代替の実施形態ではしばしば変更されることがあり、他の代替の実施形態では、1つ以上の方法ステップが完全にスキップされることがある。様々な装置およびシステムの実施形態の任意の特徴は、いくつかの実施形態には含めてもよく、他の実施形態には含めなくてもよい。したがって、前述の説明は、主に例示的な目的で提供されており、特許請求の範囲に記載されているように、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0085】
本明細書に含まれる例および図は、限定ではなく例示として、主題が実施されることができる特定の実施形態を示している。前述のように、他の実施形態を利用してそこから導き出すことができ、その結果、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行うことができる。本発明の主題のそのような実施形態は、複数のものが実際に開示されている場合、単に便宜のために、そして本特許出願の範囲を任意の単一の発明または発明の概念に自発的に限定することを意図することなく、本明細書において個別にまたは集合的に「発明」という用語によって言及されることができる。したがって、特定の実施形態が本明細書で例示および説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成は、示された特定の実施形態の代わりに使用されることができる。本開示は、様々な実施形態のありとあらゆる適応または変形をカバーすることを意図している。上記の実施形態、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を検討すると、当業者にとって明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
【手続補正書】
【提出日】2023-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、
を備える、乾燥粉末吸入装置。
【請求項2】
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項3】
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、請求項2に記載の吸入装置。
【請求項4】
前記一定の横断面が矩形である、請求項2に記載の吸入装置。
【請求項5】
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、請求項4に記載の吸入装置。
【請求項6】
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、請求項5に記載の吸入装置。
【請求項7】
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、請求項6に記載の吸入装置。
【請求項8】
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、請求項6に記載の吸入装置。
【請求項9】
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項10】
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項11】
前記凹部の直径が、約19.00mmである、請求項10に記載の吸入装置。
【請求項12】
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項13】
前記吸入装置は、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項14】
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に等しい約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、請求項1に記載の吸入装置。
【請求項15】
空気入口孔を有する下部吸入器本体であって、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部と、前記凹部と連通する上部マウスピースとをさらに画定する下部吸入器本体を備え、前記上部マウスピースが、下部フランジを有し、前記下部吸入器本体に回転可能に結合されることにより、前記上部マウスピースが吸入装置ユーザによって手動で回転されるときに、前記カプセル用の前記凹部にアクセスして新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、前記吸入装置マウスピースを動作させることができる閉鎖使用状態とを含む少なくとも2つの動作状態を提供し、前記吸入器装置が、前記吸入器本体に関連付けられ、前記カプセルの内容物が前記カプセル凹部に入ることを可能にするように前記カプセルを穿孔するように適合された少なくとも1つの穿孔針をさらに備え、それによって、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために、第1の空気入口孔および第2の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流を前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にし、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、1.17mm以下の幅を有し、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、前記空気入口孔の所定の長さに沿った一定の矩形の横断面を有し、前記所定の長さが約4.50mmであり、各矩形の横断面の高さが約5.50mmであり、各矩形の横断面の幅が約1.02mm以上約1.12mm以下であり、前記第1の空気入口孔が、約1.60mmの外向き半径を有し、前記カプセル凹部が、約19.00mmの一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続しており、前記マウスピースが、約11.00mmの内径を有し、前記吸入装置が、前記上部マウスピースの前記下部フランジと前記下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下であり、前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、吸引動作式吸入装置。
【請求項16】
前記装置が、第2の穿孔針をさらに備え、前記穿孔針のそれぞれが、それぞれのコイルばねの付勢に抗して横方向にスライドし、前記吸入器本体とともに剛性の当接要素と押しボタン空洞を有する対応して動作する中空押しボタンとの間で動作し、前記穿孔針のそれぞれが、各中空押しボタンの前記押しボタン空洞内に配置され、単一の傾斜先端部を含む皮下針の輪郭と同様の輪郭を有し、各コイルばねが、その非動作状態で前記中空押しボタン要素のうちの1つとそれぞれの穿孔針を実質的に完全に同軸に取り囲む、請求項15に記載の吸入装置。
【請求項17】
前記装置が、前記閉鎖使用状態において前記マウスピースをロックするように構成されたスナップロック機構をさらに備え、前記スナップロック機構が、前記マウスピースの前記下部フランジのフック部を備え、前記下部フランジが、前記吸入器本体の係止リッジと係合可能なフランジリッジを有し、前記フランジが、前記吸入器本体に形成される孔の長手方向スロットにスライド可能に係合可能な歯を有するペグを備え、前記孔が、前記歯がスライドすることができる下部環状凹部を備え、それによって、前記ペグが前記孔内で回転可能に係合することを可能にする、請求項15に記載の吸入装置。
【請求項18】
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤。
【請求項19】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項18に記載の製剤。
【請求項20】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項18に記載の製剤。
【請求項21】
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項18に記載の製剤。
【請求項22】
喘息を処置するために製造された小分子薬物を提供するステップであって、前記薬物が2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、提供するステップと、
ラクトース賦形剤を提供するステップと、
最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが10%超70%未満であるように、前記薬物を前記ラクトースとブレンドするステップと、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を製造する方法。
【請求項23】
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、前記最終ブレンドをカプセルに充填するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記ブレンドするステップが、前記薬物と前記ラクトースとの中間プレミックスを形成することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記プレミックスが、50%超のラクトースによって形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記最終ブレンドが、50%超の前記プレミックスによって形成される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記ラクトースから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20.00%の前記ラクトースから形成されて、約50%の前記薬物および約50%の前記ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
粗ラクトース成分と微細ラクトース成分とを組み合わせてプレブレンドを形成することをさらに含み、前記粗ラクトース成分が前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記プレミックスが、50%超の前記プレブレンドを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記プレブレンドが、約80%の前記粗ラクトースおよび約20%の前記微細ラクトースから形成され、前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記プレブレンドから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20%の前記プレブレンドから形成されて、約50%の前記薬物、約40%の前記粗ラクトースおよび約10%の前記微細ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記薬物の分子を結晶に合成するステップと、前記薬物結晶を粒子に微粉化するステップと、をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
前記薬物結晶を微粉化するステップが、ジェットミル法の使用を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
薬剤カプセルを受け入れるように構成された乾燥粉末吸入装置と、
乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を含有する少なくとも1つの薬剤カプセルと、を備え、
前記装置が、
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、を備え、
前記薬剤カプセルが、
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、を含む、
喘息処置製品。
【請求項36】
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項37】
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、請求項36に記載の喘息処置製品。
【請求項38】
前記一定の横断面が矩形である、請求項36に記載の喘息処置製品。
【請求項39】
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、請求項38に記載の喘息処置製品。
【請求項40】
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、請求項39に記載の喘息処置製品。
【請求項41】
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、請求項40に記載の喘息処置製品。
【請求項42】
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、請求項40に記載の喘息処置製品。
【請求項43】
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項44】
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項45】
前記凹部の直径が、約19.00mmである、請求項44に記載の喘息処置製品。
【請求項46】
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項47】
前記吸入装置が、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項48】
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項49】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項50】
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項51】
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項52】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも75%の放出用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項53】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも80%の放出用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項54】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも85%の放出用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項55】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも6.0mgの微粒子用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項56】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも7.0mgの微粒子用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項57】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも8.0mgの微粒子用量を送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【請求項58】
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から送達する、請求項35に記載の喘息処置製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
本明細書に含まれる例および図は、限定ではなく例示として、主題が実施されることができる特定の実施形態を示している。前述のように、他の実施形態を利用してそこから導き出すことができ、その結果、本開示の範囲から逸脱することなく、構造的および論理的な置換および変更を行うことができる。本発明の主題のそのような実施形態は、複数のものが実際に開示されている場合、単に便宜のために、そして本特許出願の範囲を任意の単一の発明または発明の概念に自発的に限定することを意図することなく、本明細書において個別にまたは集合的に「発明」という用語によって言及されることができる。したがって、特定の実施形態が本明細書で例示および説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成は、示された特定の実施形態の代わりに使用されることができる。本開示は、様々な実施形態のありとあらゆる適応または変形をカバーすることを意図している。上記の実施形態、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態の組み合わせは、上記の説明を検討すると、当業者にとって明らかであろう。
〔付記1〕
空気入口孔を有する下部吸入器本体であって、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部と、前記凹部と連通する上部マウスピースとをさらに画定する下部吸入器本体を備え、前記上部マウスピースが、下部フランジを有し、前記下部吸入器本体に回転可能に結合されることにより、前記上部マウスピースが吸入装置ユーザによって手動で回転されるときに、前記カプセル用の前記凹部にアクセスして新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、前記吸入装置マウスピースを動作させることができる閉鎖使用状態とを含む少なくとも2つの動作状態を提供し、前記吸入器装置が、前記吸入器本体に関連付けられ、前記カプセルの内容物が前記カプセル凹部に入ることを可能にするように前記カプセルを穿孔するように適合された少なくとも1つの穿孔針をさらに備え、それによって、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために、第1の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流を前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にし、前記第1の空気入口孔が、1.17mm以下の幅を有する、吸引動作式吸入装置。
〔付記2〕
前記装置が、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために前記カプセル凹部内への空気が前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にするように、前記第1の空気入口孔と協働するように構成された第2の空気入口孔を備え、前記第2の空気入口孔が、1.17mm以下の幅を有する、付記1に記載の吸入装置。
〔付記3〕
前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、前記空気入口孔の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、付記2に記載の吸入装置。
〔付記4〕
前記空気入口孔の前記所定の長さが、約4.50mmである、付記3に記載の吸入装置。
〔付記5〕
前記一定の横断面が矩形である、付記3に記載の吸入装置。
〔付記6〕
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、付記5に記載の吸入装置。
〔付記7〕
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、付記6に記載の吸入装置。
〔付記8〕
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、付記7に記載の吸入装置。
〔付記9〕
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、付記7に記載の吸入装置。
〔付記10〕
前記第1の空気入口孔が、約1.60mmの外向き半径を有する、付記1に記載の吸入装置。
〔付記11〕
前記カプセル凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、付記1に記載の吸入装置。
〔付記12〕
前記カプセル凹部の直径が、約19.00mmである、付記11に記載の吸入装置。
〔付記13〕
前記マウスピースが、約11.00mmの内径を有する、付記1に記載の吸入装置。
〔付記14〕
前記吸入装置が、前記上部マウスピースの前記下部フランジと前記下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、付記1に記載の吸入装置。
〔付記15〕
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に等しい約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、付記1に記載の吸入装置。
〔付記16〕
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、
を備える、乾燥粉末吸入装置。
〔付記17〕
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、付記16に記載の吸入装置。
〔付記18〕
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、付記17に記載の吸入装置。
〔付記19〕
前記一定の横断面が矩形である、付記17に記載の吸入装置。
〔付記20〕
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、付記19に記載の吸入装置。
〔付記21〕
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、付記20に記載の吸入装置。
〔付記22〕
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、付記21に記載の吸入装置。
〔付記23〕
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、付記21に記載の吸入装置。
〔付記24〕
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、付記16に記載の吸入装置。
〔付記25〕
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、付記16に記載の吸入装置。
〔付記26〕
前記凹部の直径が、約19.00mmである、付記25に記載の吸入装置。
〔付記27〕
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、付記16に記載の吸入装置。
〔付記28〕
前記吸入装置は、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、付記16に記載の吸入装置。
〔付記29〕
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に等しい約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、付記16に記載の吸入装置。
〔付記30〕
空気入口孔を有する下部吸入器本体であって、吸入されるべき物質を含有するカプセルを内部に保持するように構成された凹部と、前記凹部と連通する上部マウスピースとをさらに画定する下部吸入器本体を備え、前記上部マウスピースが、下部フランジを有し、前記下部吸入器本体に回転可能に結合されることにより、前記上部マウスピースが吸入装置ユーザによって手動で回転されるときに、前記カプセル用の前記凹部にアクセスして新たなカプセルをその中に係合させるか、または使用済みカプセルをそこから取り出すことができる開放状態と、前記吸入装置マウスピースを動作させることができる閉鎖使用状態とを含む少なくとも2つの動作状態を提供し、前記吸入器装置が、前記吸入器本体に関連付けられ、前記カプセルの内容物が前記カプセル凹部に入ることを可能にするように前記カプセルを穿孔するように適合された少なくとも1つの穿孔針をさらに備え、それによって、前記マウスピースを介して前記凹部内の前記内容物を吸入するために、第1の空気入口孔および第2の空気入口孔を通過する吸入吸引発生空気流を前記カプセルの前記内容物と混合することを可能にし、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、1.17mm以下の幅を有し、前記第1の空気入口孔および前記第2の空気入口孔が、それぞれ、前記空気入口孔の所定の長さに沿った一定の矩形の横断面を有し、前記所定の長さが約4.50mmであり、各矩形の横断面の高さが約5.50mmであり、各矩形の横断面の幅が約1.02mm以上約1.12mm以下であり、前記第1の空気入口孔が、約1.60mmの外向き半径を有し、前記カプセル凹部が、約19.00mmの一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続しており、前記マウスピースが、約11.00mmの内径を有し、前記吸入装置が、前記上部マウスピースの前記下部フランジと前記下部吸入器本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下であり、前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、吸引動作式吸入装置。
〔付記31〕
前記装置が、第2の穿孔針をさらに備え、前記穿孔針のそれぞれが、それぞれのコイルばねの付勢に抗して横方向にスライドし、前記吸入器本体とともに剛性の当接要素と押しボタン空洞を有する対応して動作する中空押しボタンとの間で動作し、前記穿孔針のそれぞれが、各中空押しボタンの前記押しボタン空洞内に配置され、単一の傾斜先端部を含む皮下針の輪郭と同様の輪郭を有し、各コイルばねが、その非動作状態で前記中空押しボタン要素のうちの1つとそれぞれの穿孔針を実質的に完全に同軸に取り囲む、付記30に記載の吸入装置。
〔付記32〕
前記装置が、前記閉鎖使用状態において前記マウスピースをロックするように構成されたスナップロック機構をさらに備え、前記スナップロック機構が、前記マウスピースの前記下部フランジのフック部を備え、前記下部フランジが、前記吸入器本体の係止リッジと係合可能なフランジリッジを有し、前記フランジが、前記吸入器本体に形成される孔の長手方向スロットにスライド可能に係合可能な歯を有するペグを備え、前記孔が、前記歯がスライドすることができる下部環状凹部を備え、それによって、前記ペグが前記孔内で回転可能に係合することを可能にする、付記30に記載の吸入装置。
〔付記33〕
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤。
〔付記34〕
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、付記33に記載の製剤。
〔付記35〕
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、付記33に記載の製剤。
〔付記36〕
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、付記33に記載の製剤。
〔付記37〕
喘息を処置するために製造された小分子薬物を提供するステップであって、前記薬物が2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、提供するステップと、
ラクトース賦形剤を提供するステップと、
最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが10%超70%未満であるように、前記薬物を前記ラクトースとブレンドするステップと、
を含む、乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を製造する方法。
〔付記38〕
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、付記37に記載の方法。
〔付記39〕
前記最終ブレンド中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、付記37に記載の方法。
〔付記40〕
前記方法が、前記最終ブレンドをカプセルに充填するステップをさらに含む、付記37に記載の方法。
〔付記41〕
前記ブレンドするステップが、前記薬物と前記ラクトースとの中間プレミックスを形成することを含む、付記37に記載の方法。
〔付記42〕
前記プレミックスが、50%超のラクトースによって形成される、付記41に記載の方法。
〔付記43〕
前記最終ブレンドが、50%超の前記プレミックスによって形成される、付記41に記載の方法。
〔付記44〕
前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記ラクトースから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20.00%の前記ラクトースから形成されて、約50%の前記薬物および約50%の前記ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、付記41に記載の方法。
〔付記45〕
粗ラクトース成分と微細ラクトース成分とを組み合わせてプレブレンドを形成することをさらに含み、前記粗ラクトース成分が前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、付記41に記載の方法。
〔付記46〕
前記プレミックスが、50%超の前記プレブレンドを含む、付記45に記載の方法。
〔付記47〕
前記プレブレンドが、約80%の前記粗ラクトースおよび約20%の前記微細ラクトースから形成され、前記プレミックスが、約45%の前記薬物および約55%の前記プレブレンドから形成され、前記最終ブレンドが、約26%の前記薬物、約54%の前記プレミックス、および約20%の前記プレブレンドから形成されて、約50%の前記薬物、約40%の前記粗ラクトースおよび約10%の前記微細ラクトースを含む最終ブレンドを生成する、付記46に記載の方法。
〔付記48〕
前記薬物の分子を結晶に合成するステップと、前記薬物結晶を粒子に微粉化するステップと、をさらに含む、付記37に記載の方法。
〔付記49〕
前記薬物結晶を微粉化するステップが、ジェットミル法の使用を含む、付記48に記載の方法。
〔付記50〕
薬剤カプセルを受け入れるように構成された乾燥粉末吸入装置と、
乾燥粉末呼吸用薬物ブレンド製剤を含有する少なくとも1つの薬剤カプセルと、を備え、
前記装置が、
内部に円筒形状の凹部を有するハウジング本体であって、前記凹部が、長手方向軸を有し、前記長手方向軸に沿った高さが、吸入されるべき物質を含有するカプセルの直径よりも大きく、前記長手方向軸を横切る直径が、前記カプセルの長さよりも大きく、それによってカプセル室が前記カプセルの横軸の概して周りに、および前記凹部の前記長手方向軸の概して周りに前記凹部内で回転することを可能にする、ハウジング本体と、
前記凹部を前記ハウジング本体の外面の開口部にそれぞれ流体的に接続する一対の空気入口であって、各入口が、前記凹部の外面の接線と位置合わせされた表面を有し、各入口が、前記凹部の高さ以下の高さおよび1.17mm以下の幅を有する、一対の空気入口と、
前記ハウジング本体に結合され、ユーザが空気を引き込むことを可能にするように構成された開口部に前記凹部を流体的に接続するチャネルを有し、それによって空気流を前記空気入口を通して前記ハウジング本体の前記凹部に引き込まれることを可能にし、前記ハウジング本体の前記凹部において前記カプセルを回転させてその内容物を前記空気流に放出させ、出口本体チャネルおよび開口部を通して前記物質を前記ユーザの肺に送達する、出口本体と、を備え、
前記薬剤カプセルが、
喘息を処置するために製造された小分子薬物であって、2から4ミクロンのメジアン径を有する微粉化結晶粒子を含む、小分子薬物と、
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、10%超70%未満である、ラクトース賦形剤と、を含む、
喘息処置製品。
〔付記51〕
前記一対の空気入口が、それぞれ、前記空気入口の所定の長さに沿って一定の横断面を有する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記52〕
前記空気入口の前記所定の長さが、約4.50mmである、付記51に記載の喘息処置製品。
〔付記53〕
前記一定の横断面が矩形である、付記51に記載の喘息処置製品。
〔付記54〕
各矩形断面が、前記断面の幅よりも大きい高さを有する、付記53に記載の喘息処置製品。
〔付記55〕
各矩形断面の高さが、約5.50mmである、付記54に記載の喘息処置製品。
〔付記56〕
各矩形断面の幅が、約0.97mm以上約1.17mm以下である、付記55に記載の喘息処置製品。
〔付記57〕
各矩形断面の幅が、約1.02mm以上約1.12mm以下である、付記55に記載の喘息処置製品。
〔付記58〕
前記一対の空気入口のそれぞれが、約1.60mmの外向き半径を有する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記59〕
前記凹部が、一定の直径を有する外壁を有し、前記外壁が、その中でエアポケットなしで連続している、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記60〕
前記凹部の直径が、約19.00mmである、付記59に記載の喘息処置製品。
〔付記61〕
前記出口本体チャネルが、約11.00mmの内径を有する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記62〕
前記吸入装置が、前記出口本体と前記ハウジング本体との間に位置する内部バイパスギャップを有し、前記内部バイパスギャップが、約0.1mm以下である、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記63〕
前記装置が、4kPaで約50LPMの流量に相当する約0.128cmH 0.5 /LPMの空気流抵抗を有する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記64〕
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、20%以上60%以下である、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記65〕
前記製剤中の薬物重量のパーセンテージが、約50%である、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記66〕
前記ラクトース賦形剤が粗成分および微細成分を含み、前記粗成分が、前記微細成分の平均ラクトース粒径よりも大きい平均ラクトース粒径を有する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記67〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも75%の放出用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記68〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも80%の放出用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記69〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、少なくとも85%の放出用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記70〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも6.0mgの微粒子用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記71〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも7.0mgの微粒子用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記72〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から少なくとも8.0mgの微粒子用量を送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
〔付記73〕
前記記載された乾燥粉末吸入装置と前記少なくとも1つの記載された薬剤カプセルとの組み合わせが協働して、15mgの元の薬物用量から送達する、付記50に記載の喘息処置製品。
【外国語明細書】