(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179770
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】高度なオーディオ処理システム
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20231212BHJP
G10K 15/00 20060101ALN20231212BHJP
【FI】
H04R3/00 310
G10K15/00 L
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023181762
(22)【出願日】2023-10-23
(62)【分割の表示】P 2020533059の分割
【原出願日】2018-12-31
(31)【優先権主張番号】62/611,682
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】512168283
【氏名又は名称】ハーマン インターナショナル インダストリーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ マクシミリアン クレイチ
(72)【発明者】
【氏名】カダガター ゴピナータ スリニディ
(72)【発明者】
【氏名】トビアス ミュンヒ
(72)【発明者】
【氏名】ダービー ハドリー
(57)【要約】
【課題】高度なオーディオ処理システムを提供する。
【解決手段】オーディオ処理システムは、複数のオーディオ信号処理アルゴリズム及びオーディオコンポーネントを維持するように構成された少なくとも1つのメモリと、プロセッサを有するサーバとを含み得る。プロセッサは、信号処理アルゴリズムとオーディオコンポーネントの少なくとも一部を表示するインターフェイスを提示し、オーディオコンポーネントの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを提示し、少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用する信号処理アルゴリズムの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、少なくとも1つの選択したアルゴリズムを少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択したアルゴリズムと少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントの測定を提供するように構成できる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、その開示がその全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2017年12月29日に出願された米国仮出願第62/611,682号の利益を主張する。
【0002】
本明細書では、高度なオーディオ処理システムを開示する。
【背景技術】
【0003】
オーディオ製品の開発には、信号処理、設定の割り当て、パラメータなどの様々な適用が含まれ、新規及び既存の製品に適用され得る。オーディオコンポーネントを含む製品の多様性の数や度合いが増していることで、メーカーは、製品のライフサイクルの短縮、コストの増加、エクスペリエンスの向上に対する消費者の要求などの様々な制約に直面している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
オーディオ処理システムは、複数のオーディオ信号処理アルゴリズム及びオーディオコンポーネントを維持するように構成された少なくとも1つのメモリと、プロセッサを有するサーバとを含み得る。プロセッサは、信号処理アルゴリズムとオーディオコンポーネントの少なくとも一部を表示するインターフェイスを提示し、オーディオコンポーネントの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを提示し、少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用する信号処理アルゴリズムの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、少なくとも1つの選択したアルゴリズムを少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択したアルゴリズムと少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントの測定を提供するように構成できる。
【0005】
オーディオ処理システムのための方法は、複数の信号処理アルゴリズムとオーディオコンポーネントを表示するインターフェイスを提示し、オーディオコンポーネントの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを提示し、少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用する信号処理アルゴリズムの少なくとも1つの使用者の選択を受信し、少なくとも1つの選択したアルゴリズムを少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントに適用し、インターフェイスを介して少なくとも1つの選択したアルゴリズムと少なくとも1つの選択したオーディオコンポーネントの測定を提供することを含むことができる。本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
オーディオ処理システムであって、
複数のオーディオ信号処理アルゴリズム及びオーディオコンポーネントを維持するように構成された少なくとも1つのメモリと、
サーバであって、
前記信号処理アルゴリズムとオーディオコンポーネントの少なくとも一部を表示するインターフェイスを提示すること、
前記オーディオコンポーネントの少なくとも1つの使用者の選択を受信すること、
前記インターフェイスを介して前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを提示すること、
前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに適用するための信号処理アルゴリズムの少なくとも1つの使用者の選択を受信すること、
前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズムを前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに適用すること、及び
前記インターフェイスを介して、前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズムと前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントの測定を提供すること
のために構成されるプロセッサを有する前記サーバ
を含む前記システム。
(項目2)
前記プロセッサが、前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに基づいてオーディオシステムフレームワークを生成し、前記インターフェイスを介して前記オーディオシステムフレームワークの少なくとも一部の視覚的表現を提示するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記プロセッサが、ターゲットデバイスの選択を受信し、前記オーディオシステムフレームワークを前記選択されたターゲットデバイスに適用するようにさらに構成される、項目2に記載のシステム。
(項目4)
前記ターゲットデバイスは複数のターゲットデバイスを含み、前記測定は各ターゲットデバイスに対して同時に提供される、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記少なくとも1つの選択されたオーディオ処理アルゴリズムが仮想増幅器を含む、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記少なくとも1つのオーディオ処理アルゴリズムは、前記オーディオコンポーネントをチューニングするためのチューニングプロトコルを含む、項目1に記載のシステム。
(項目7)
前記プロセッサが、前記インターフェイスを介してカスタマイズされたインターフェイスを生成するためのオプションを提示するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目8)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを経る信号のフローを示す前記信号のフローの選択を受信するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目9)
前記プロセッサは、使用者の選択を受信して前記インターフェイスを提示する前に、使用者を認証するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目10)
前記プロセッサはさらに、前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズム及び前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントの前記測定に基づいてオーディオ出力をシミュレートし、前記インターフェイスを介して前記シミュレートされた出力を提示するように構成される、項目1に記載のシステム。
(項目11)
オーディオ処理システムのための方法であって、
複数の信号処理アルゴリズムとオーディオコンポーネントを表示するインターフェイスを提示すること、
前記オーディオコンポーネントの少なくとも1つの使用者の選択を受信すること、
前記インターフェイスを介して前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを提示すること、
前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに適用するための信号処理アルゴリズムの少なくとも1つの使用者の選択を受信すること、
前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズムを前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに適用すること、及び
前記インターフェイスを介して、前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズムと前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントの測定を提供すること
を含む前記方法。
(項目12)
前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントに基づいてオーディオシステムフレームワークを生成し、前記インターフェイスを介して前記オーディオシステムフレームワークの少なくとも一部の視覚的表現を提示する、項目11に記載の方法。
(項目13)
ターゲットデバイスの選択を受信し、前記オーディオシステムフレームワークを前記選択されたターゲットデバイスに適用する、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記ターゲットデバイスは複数のターゲットデバイスを含み、前記測定は各ターゲットデバイスに対して同時に提供される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記オーディオ処理アルゴリズムの少なくとも1つは、仮想増幅器を含む、項目11に記載の方法。
(項目16)
前記オーディオ処理アルゴリズムの前記少なくとも1つは、前記オーディオコンポーネントをチューニングするためのチューニングプロトコルを含む、項目11に記載の方法。
(項目17)
カスタマイズされたインターフェイスを生成するためのオプションを提示する、項目11に記載の方法。
(項目18)
前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントを経る信号のフローを示す前記信号の前記フローの選択を受信する、項目11に記載の方法。
(項目19)
使用者の選択を受信して前記インターフェイスを提示する前に、使用者を認証する、項目11に記載の方法。
(項目20)
前記少なくとも1つの選択されたアルゴリズム及び前記少なくとも1つの選択されたオーディオコンポーネントの前記測定に基づいてオーディオ出力をシミュレートし、前記インターフェイスを介して前記シミュレートされた出力を提示する、項目11に記載の方法。
【0006】
本開示の実施形態は、添付の特許請求の範囲で詳細に指摘されている。しかし、様々な実施形態の他の特徴は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって、より明らかになり、最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態による、オーディオ処理システムのブロック図を示す。
【
図2】例示的な拡張可能なオーディオフレームワーク(xAF)を示す。
【
図5】A及びBは、グローバルチューニングツール(GTT)の様々な態様のブロック図を示す。
【
図6-1】Aは、GTTの例示的なオーディオパネルを示す。Bは、GTTの別の例示的なオーディオパネルを示す。
【
図6-2】Cは、GTTの別の例示的なオーディオパネルを示す。Dは、GTTの別のカスタムのオーディオパネルを示す。
【
図6-3】Eは、GTTの例示的な信号フロー設計パネルを示す。
【
図6-4】Fは、アルゴリズムツールボックスを有するシステムの例示的なデータベースパネルを示す。Gは、システムの例示的なプロパティパネルを示す。
【
図6-5】Hは、選択されたオブジェクトの例示的なネイティブパネルを示している。Iは、例示的なシステムオンチップ(SoC)パネルを示す。
【
図6-6】Jは、例示的なシステム機能編集パネルを示す。Kは、編集パネルに応答して作成された例示的なネイティブパネルを示している。
【
図7】GTTの例示的なトランザクションプロセスを示している。
【
図8】全体のシステムの例示的なブロック図を示す。
【
図9】複数のデバイスが同時に構成されるGTTの例示的な構成を示す。
【
図10】測定ルーチンのプロセスの例示的なフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
必要に応じて、本発明の詳細な実施形態が本明細書中に開示されるが、開示された実施形態は、様々なかつ代替の形式で具現化され得る発明の単なる例であることが理解されよう。図は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化され得る。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的詳細は、限定するものではなく、単に当業者が本発明を様々に採用するのに教示するための代表的な基礎として解釈されたい。
【0009】
オーディオコンポーネントの製造元は、所与のアーキテクチャフレームワークに最適なオーディオ及びアクティブノイズ管理ソリューションを実現し、複数のプラットフォームに拡張できるようにすることを目指している。ただし、製品開発の需要により、合理化されたオーディオ開発と設計プロセスは有益である。
【0010】
本明細書に開示されているのは、企業間で、また企業が消費者に向けて利用する拡張システムであり、単一のオーディオフレームワークをプラットフォーム及びプロジェクト全体でグローバルに使用して、オーディオ機能の開発と使用のための単一のワークフローと構造を実現できる。オーディオ処理システムは、ハードウェアのアップグレードを必要とせずに、オーディオオブジェクトとチューニング戦略をシームレスに使用して、入門レベルから高度に複雑なシステムまでの様々なシステムレベルで、至極のサウンドを提供する能力と柔軟性を備えている。システムは更新を無線で後押しし、従量課金制の収益化を提供する。このシステムは、簡単にカスタマイズできるオーディオ製品のビルドメカニズムを有効なものにし、これにより、設計者は製品を見つけて選択して、様々なパラメータと処理をそれらの製品に適用し、ビルドを分析して製品開発のシームレスな最適化を促進することができるようになる。
【0011】
このシステムは、システムエンジニアが、複雑な信号とデータフローを1か所で構成、調整、及び測定できるようにするグラフィカルなSignal Flow Designerを提供する。システムはデバイスに依存せず、シミュレーションとラピッドプロトタイピング用の仮想増幅器が付属している。このシステムは、SoCの単一のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または1つ以上のコアで動作するように設計されている。システムは複数のデバイスで同時に動作するように設計されている(例えば、ヘッドユニットと増幅器の信号のフローはすべて、システムの1つのインスタンスを介して構成及び調整できる)。
【0012】
このシステムは、複数の物理インターフェイスをサポートする仮想デバイスまたはターゲットデバイスと通信するためのホストサーバアプリケーション(AmpSrv2)を提供する。このシステムは、カスタムパネル、ネイティブパネル、及び両方のパネルタイプのハイブリッドを使用して、チューニングパネルの完全なカスタマイズをサポートするように設計されている。システムには、仮想デバイスまたはターゲットデバイスと効率的に双方向通信をするための独自のチューニングプロトコル(xTP)がある。このシステムは、様々な範囲のオーディオ測定ルーチンを簡単に効率的に自動化するために、ターゲットデバイスと直接通信できるように設計された測定モジュールを提供する。システムは、直感的なUX/UIのコンセプトの状態変数の連結メカニズムを提供する。
【0013】
図1は、オーディオ処理システム100のブロック図を示す。システム100は、DSPライブラリまたはDSPデータベース102を含むプロセッサ110、DSPフローデザイナ104及びDSPチューニングブロック106を含むグローバルチューニングツール(GTT)105、シミュレーションブロック108、及びコンパイルブロック112を含み得る。プロセッサ110は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などであってよい。プロセッサ110は、システム100に対してローカルであっても、システム100とリモートであってもよい。プロセッサ110は、コントローラ(図示せず)を含み得る。コントローラは、一般に、本明細書で説明される方程式及び方法を実行するための命令の動作のために、メモリに結合され得る。概して、コントローラは、本明細書に記載されているような様々な方法を実行するようにプログラムされている。
【0014】
DSPデータベース102は、利用可能なチューニングアルゴリズムのライブラリ、デジタルシグナル処理アプリケーション及びライブラリ、デバイスライブラリなどを含み得る。データベース102は、別個のメモリまたはコントローラと共有されるメモリを含み得る。
【0015】
データベース102は、標準化されたオーディオアルゴリズムの何百ものコンポーネントからなるオーディオアルゴリズムツールボックス(AAT)を含み得る。データベース102は、標準化されたDSPフレームワーク、迅速な設計、多様なハードウェアでの迅速な移植からなる拡張可能なオーディオフレームワーク(xAF)を含み得、市場における高度の柔軟性及び効率性を備える。データベース102はまた、オーディオアルゴリズムデータベース及びDSPフレームワークを構成し、様々なアルゴリズムを調整及び制御するためのGTT105を含み得る。追加または代替として、
図1の例に示すように、GTT105はデータベースから分離されていてもよい。
【0016】
オーディオ処理システム100は、オーディオ処理能力を有する任意のハードウェアに素早く適合できる包括的なオーディオ開発ソリューションを可能にする。標準化されたオーディオオブジェクトと第三者のオブジェクトの統合は、簡単に組み込み、現在の製品と組み合わせることができる。システム100は、標準化されたPCアーキテクチャのシミュレーション環境を提供し、これにより、迅速なプロトタイピングの手がかりのベンチマーク及び性能の評価が可能になる。システム100は、開発全体にわたる、品質、効率、及び市場投入までのより良質な時間を保証する。
【0017】
DSPデータベース102は、複数のビジネスユニットにわたる容易な適用のために、最新の効果的な信号処理アルゴリズムを維持する。データベース102は、すべてのビジネスユニット及び開発チームからの数百のオーディオアルゴリズムをカタログ化する。データベース102は、広範なスペクトルのカテゴリの製品及び設定を実現する。このシステム100は、プラグアンドプレイ型の適用を可能にするので、アルゴリズムは、複数の産業にわたる広範囲の製品のために容易にドロップ、適用、及び調整され得る。システム100は、いくつかのハードウェアプラットフォームのラップトップ、PC、またはタブレットを介して容易に適合可能であり得る。
【0018】
システム100は、使いやすさのために標準化される様々なユーザインターフェイスを備えることができる。システム100は、セットアップ、分析の間の包括的な試験を可能にし、設計プロセス中に詳細なドキュメントを提供することができる。
【0019】
DSP信号フローデザイナ104は、ユーザインターフェイスを介して選択される様々なオーディオシグナリングプロセスを可能にし得る。多くのタイプのフィルタ(無限インパルス応答(IIR)、有限インパルス応答(FIR)、トーンの制御、イコライゼーション(EQ)など)、ミキサ、ボリューム、ミュート、ルータ、マージ、スプリッタ、コンボルバー、リサンプル、高速フーリエ変換(FFT)などを含む基本的なアルゴリズムはすべて、フローデザイナ104に含まれて適用されてもよい。高度な処理も適用でき、コンプレッサ、リミッタ、ゲート、エキスパンダ、ACG、スピーカの保護、熱からの保護などの例が含まれる場合がある。使用者が選択可能な信号発生器、変調器、シンセサイザも含まれる場合がある。ノイズ、エコー、フィードバックコントローラだけでなく、信号分析器、マイク、音声、通信処理も必要になる場合がある。また、リバーブやエフェクトを適用することもできる。個々のサウンドゾーンや仮想の会場も適用できる。
【0020】
DSP調整ブロック106は、フローデザイナ104を介して選択する様々な製品及びアルゴリズムのカスタマイズ可能な調整を可能にし得る。これは、本明細書で説明するヒューマンマシンインターフェイス(HMI)に表示される画面を介して実現できる。
【0021】
上記のように、データベース102は、拡張可能なオーディオフレームワーク(xAF)を含み得る。
図2は、xAFフレームワーク120の例を示す。フレームワーク120は、モジュール式、スケーラブル、構成可能、及び移植可能であり、最先端の開発プロセスを可能にし得る。
【0022】
フレームワーク120は、ボリューム、バイカッド、リミッタなどの基本的なオーディオオブジェクトを含むDSPフレームワークを含み得る。このフレームワーク120は、マルチコアSoCを含むプロセッサ及びプラットフォームにわたって移植可能である。ハードウェア及びオペレーティングシステムの抽象化レイヤーにより、フレームワーク120は高い効率性を備えている。フレームワーク120は、PCの増幅器をリアルタイムでシミュレートする仮想増幅器アプローチをサポートする。仮想増幅器は、仮想スタジオ技術(VST)を可能にすることができ、外部の第三者のVSTホストまたはシステム100の内部に埋め込まれたVSTホストがVSTの直接的なデバッグを有効にすることを可能にし得る。フレームワーク内のグラフィカルデザイナにより、柔軟なオーディオパス定義が可能になる。フレームワーク120は、他のGTT及びAATと互換性があり、第三者のアルゴリズムをサポートする。システム100は、単一のDSPならびにシステムオンチップ(SoC)の複数のコアで機能することができる。GTT105は、新しいデバイス及び新しいデバイス用の選択されたコアの作成を可能にすることができる。これは、例として
図6Iに示されている。
【0023】
図3は、xAFフレームワーク120の例示的な流れを示す。まず、DSPデータベース102が生成される。説明したように、DSPデータベース102は、包括的で標準化されたアルゴリズムライブラリであり、中央で作成及び格納される。信号のフローは、様々なアルゴリズムなどを適用することによって動的に変更できる。GTT105はアルゴリズムライブラリを読み出して、使用者がユーザインターフェイスを介して信号フローデザイナ104でDSPのプロジェクトを作成できるようにする。GTT105のDSP調整ブロック106は、フローデザイナ104を介して選択する様々な製品及びアルゴリズムのカスタマイズ可能な調整を可能にし得る。
【0024】
GTT105は、データベースファイルを作成して、仮想増幅器をPC用に最適化されたプラグインとして作成し、ソースコードでコンパイルしてターゲット増幅器116にフラッシュすることができる。次に、GTT105は、構成される仮想増幅器114またはターゲット増幅器116からデータベースファイルを読み出すことができる。GTT105は、仮想増幅器及び/またはターゲット増幅器を制御して、PC上の増幅器をリアルタイムでシミュレートすることができる。
【0025】
図4は、例示的なGTT 105の開発キットの統合を示している。GTT105は、DSPフレームワーク122を確立することができる。DSPフレームワーク122は、CoC SW参照SDK(RSDK)の一部であり得、参照ハードウェア、GTT105、及びより重要なオーディオアルゴリズムと定期的に統合される。DSPフレームワーク122は、フローデザイナ104のための基本的な信号のフローを確立するための最小限の必須のオブジェクトを含む。DSPフレームワーク122は、ISZ、仮想の会場、Clari-Fi、オーディオレベライザ、Sound2Targetなどの様々なテクノロジーを組み込んで呼び出すことができる。これらのテクノロジーをDSPフレームワーク122に移植して、円滑な統合と高い質を保証することができる。RSDKは、パッケージ全体の高い質での統合、試験、及びドキュメント化を確実なものにする。DSPフレームワーク122は、仮想の会場を含み得る。
【0026】
図5A及び
図5Bは、グローバルチューニングツール(GTT)105の様々な態様のブロック図を示す。GTT105には、包括的なオーディオ及びチューニングツールスイートが含まれている。オーディオ及び音響の専門家の様々な測定、チューニング、シミュレーションがGTT105にバンドルされており、簡素なシステム設計から複雑なシステム設計まで、カスタマイズに独自の柔軟性をもたらす。GTT105は、リアルで完全な仮想のチューニングを補助する。使いやすいユーザインターフェイスまたはHMIとデータ処理により、チューニングの効率と質が向上する。1つの包括的なツールが、オーディオや、HALOsonic/NVHのチューニング用途などのいくつかの用途で使用される。
【0027】
オーディオ開発ツールの種類が増えるにつれ、既存のオーディオアルゴリズムの恒常的な概要を実現し、各製品に適したソリューションを見つけることが困難になる場合がある。顧客は、効率的また直感的に自分の製品にとって完璧なソリューションや組み合わせを見つけることを願い得る。GTT105は、知識やユーザエクスペリエンスをすべて1つにまとめることにより、最高のツールを統合する。このフレームワークには、自動車、高級オーディオ、コンシューマ由来の幅広いオーディオ用途とテクノロジーに対する現在及び将来の必要性に対応するために調整されたアーキテクチャが含まれる場合がある。GTT105は、新しい機能を拡張及び追加し、様々な適用の間につながりを作り出すことができる。
【0028】
図6Aは、GTT105の例示的なオーディオパネル602を示す。ユーザインターフェイスは、処理ブロックのプロパティに連結され、プロファイリングを支援する。各チャネルの遅延は調整できる。全体的な遅延は動的に更新され、状況に応じて表示され得る。
【0029】
図6Bは、GTTの別の例示的なオーディオパネル604を示す。ユーザインターフェイスは、各チャネルの重要な設定を表示する場合がある。利得、反転、ミュートなど、各チャネルのプロパティを調整できる。
【0030】
図6Cは、GTT105の別の例示的なオーディオパネル606を示す。ユーザインターフェイスは、増幅器からのモニタリングとデータストリーミングを容易にし、データ分析を容易にすることができる。各チャネルのプロパティは、例えば、利得、閾値、ホールド閾値、アタッチタイム、ホールドタイム、リリースタイムを含めて簡単に表示及び調整できる。
【0031】
図6Dは、GTT105の別の例示的なオーディオパネル608を示す。ユーザインターフェイスは、ISZ入力ミキサを介して利用できるネイティブと完全にカスタマイズされたパネルの組み合わせを表示できる。このミキサでは、主要な音源と副次的な音源をそれぞれ左右のチャネルで調整できるようにし得る。プリセットをミキサに適用し、各チャネルの供給源を選択できる。プリセットは、呼び出し、保存/記憶、及び削除できる。
【0032】
図6Eは、信号フロー設計者104用のGTT105の例示的な設計パネル610を示す。信号フロー設計者104は、様々なブロック611を含む簡素及び複雑な単一のフローの作成を可能にする。DSPデータベース102からのオーディオコンポーネント/ブロック611は、ドラッグアンドドロップ機能によってフローに追加され得る。ブロック611は、増幅器、スピーカ、フィルタ、オーディオレベライザ、帯域分割、行列などのオーディオコンポーネントを表すことができる。フレームワークは、使用者がフロー設計を容易に見ることができるように審美的に配置することができる。
【0033】
図示されていないが、チューニングのビューについても同様のビューが表示され得る。使用者は、設計のビューからチューニングのビューに切り替えることができる。チューニングのパラメータを制御するパネルは、調整されたプロパティに基づいて自動的に入力され得る。また、オーディオパイプラインの構成は、拡大されたチューニングプロトコルを介して増幅器に送信することもできる。ブロック611によって表される特定のオブジェクトは、ブロック611をクリックまたはタッチすることによって選択され得る。選択に応答して、選択されたオブジェクトに関連する画面が提示され得る。このような画面の例を
図6Hに示す。
【0034】
図6Fは、システム100の例示的なデータベースパネル612を示す。DSPデータベース102は、様々なアルゴリズムを含み得る。ターゲットデバイスまたは増幅器に応じて、データベース105の中に格納されたアルゴリズムの形のオーディオ処理は、事前に選択及び事前にフィルタリングされ得る。そのようなアルゴリズムが自動的にターゲットデバイスに適用されるかどうかは、オーディオオブジェクトのライセンスと可用性次第である。
【0035】
図6Gは、システム100の例示的なプロパティパネル614を示す。各オーディオオブジェクトのプロパティは、ターゲットデバイスの様々なユースケースに合わせて調整及びカスタマイズできる。
図6Gに示すこの例では、オブジェクトは2つのチャネルと10個の要素またはバイカッドで構成されている。信号オーディオオブジェクトには、同様にSFDで調整できる様々な構成モードがある場合がある。
【0036】
図6Hは選択されたオブジェクトのネイティブパネル616の例を示している。チューニングに加えて、パネル611は、拡張された設計の機能で作成することもできる。具体的には示されていないが、システム100はまた、オーディオパイプラインの任意の位置にプローブポイントを含み得る。プローブポイントは、プロセッサ110が様々なオーディオオブジェクト間の処理された信号を分析することを可能にし得る。これは、xTPチューニングプロトコルの一部であるストリーミング及びモニタリングのコマンドを介して管理できる。
【0037】
図6Iは、例示的なSoCパネル618を示す。GTT105は、新しいデバイス及び新しいデバイス用の選択されたコアの作出を可能にすることができる。本明細書に示す例は、マルチコアSoCの基本構成を示している。
【0038】
図6Jは、
図6Jのカスタムパネルを作成するための例示的なシステム機能編集パネル622を示す。使用者が「ネイティブパネルを起動する」ことを選択することに応答して、使用者はカスタムパネルを作成できる。
【0039】
図6Kは、編集パネル622に応答して作成された例示的なネイティブパネル624を示している。この例示的なネイティブパネル624は、新しいUX/UIスタイリングと顧客及び使用者の要件に基づいてプログラムできるが、GTT105にネイティブである。
【0040】
ネイティブパネルとカスタムパネルの両方を組み合わせたパネルを作成できる。パネルには、使用者/顧客の要件に合わせてカスタマイズされたネイティブ機能が含まれている場合がある。
【0041】
図6A~
図6Kは例示的なユーザインターフェイスであり、システムは、使用者がオーディオオブジェクトを構築することができる様々な他のユーザインターフェイスを含み得ることに留意されたい。
【0042】
図7は、GTT105の例示的なトランザクションプロセス702を示している。統合されたDSPデータベース102は、簡単で安全なデータの処理を可能にする。トランザクションプロセス702は、プロセッサ110がデバイスの選択を受信するブロック704で開始することができる。デバイスの選択は、プログラム/シミュレーションされるターゲットデバイスの選択を含み得る。例えば、ターゲットデバイスには、増幅器、スピーカ、マイクなどが含まれ得る。ターゲットデバイスには、ホームオーディオ用のスピーカ、車載オーディオ用のスピーカ、業務用のオーディオ、ならびにスマートフォン、タブレット、パソコンなどの特定の適用があり得る。
【0043】
ブロック706で、プロセッサ110は、プロジェクトの選択を受信することができる。プロジェクトは、ターゲットデバイスのプログラミングの選択である場合がある。
【0044】
ブロック708で、プロセッサ110は、信号のフローの選択を受信することができる。これは、HMIでの様々な使用者の入力に基づいて、フローデザイナ104によって確立される。さらに、プロジェクトには複数の信号のフローがある場合がある。
【0045】
ブロック710で、プロセッサ110は、チューニングのデータを受信することができる。これは、GTT105のチューニングブロック106の一部として確立されてもよい。
【0046】
ブロック712で、プロセッサ110は、チューニングごとに、様々な測定を処理し、測定データを格納することができる。この測定データは、使用されるチューニング、デバイス、アルゴリズムなどを調整するために使用者が使用できる。測定データは、様々な範囲のオーディオ測定ルーチンを簡単かつ効率的に自動化するために、ターゲットデバイスに直接通信できる。測定データは、同じPCで、またはネットワーク経由でアクセスできる。接続は、特にAsioまたはMMEサウンドカードを介して行われる。
【0047】
ブロック714において、プロセッサ110は、それがデバイス及び適用されたアルゴリズムに関連するので、測定後のデータを格納及び/または表示することができる。これには、フレームワークをシミュレーションした後の入力信号に基づいて、また測定データに基づいて、出力信号を出力することが含まれ得る。
【0048】
図8は、全体のシステム100の例示的なブロック図を示す。システム100は、少なくとも1つのビジネスユニット130を含むことができる。
図8に示す例では、第1のビジネスユニット130a及び第2のビジネスユニット130bが示されている。各ビジネスユニット130は、システム100にアクセスして利用することができる。1つまたは複数のビジネスユニット130は、
図1のDSPデータベース102と同様に、ビジネスデータベース132に関連付けることができる。例えば、第1のビジネスユニット130aは、第1のビジネスデータベース132aに関連付けることができ、第2のビジネスユニット130bは、第2のビジネスデータベース132bに関連付けられ得る。ビジネスユニット130は、様々なDSPアルゴリズムをシステムに提供することができる。これらのデータベース102は、DSPデータベース102に追加され得る。追加または代替として、第三者の製品及びアルゴリズムもまた、DSPデータベース102に提供され得る。
【0049】
ビジネスデータベース132がDSPデータベース102にアップロードできるようにすることで、DSPデータベース102は、様々なアルゴリズムの最新版を含むように継続的に更新され得る。xAF、AAT、及びGTTを含むシステム100は、DSPデータベース102にアクセスして、データベース102に格納されたアルゴリズム及び製品を使用して、様々な製品の構築を促進することができる。
【0050】
様々な第三者134は、ビジネスユニット130に加えて、DSPデータベースにアクセスすることができる。第三者134は、DSPデータベース102からアルゴリズムを受信し、そのアルゴリズムをそのローカルの第三者データベース136に保存することができる。いくつかの例では、第三者134は、DSPデータベース102にアップロードすることもできる。
【0051】
様々なビジネスユニット130、ならびに第三者134は、HMI122を介して、様々なアルゴリズム及び製品を引き出し、適用し、調整することができる。HMI122は、使いやすいツールを提供することができ、システム100及びデータベース102は、様々なオーディオ製品を構築するために、容易に構成可能で更新可能な製品のライブラリを使用できる。HMI122は、本明細書で図示及び説明されるものと同様の画面を提示することができる。
【0052】
ビジネスユニット130及び第三者134は、システム100を使用する前に認証され得る。認証は、使用者の検証に応じて許可され得る。使用者の確認は、システム100への加入次第であり得る。検証は、第三者の契約関係またはビジネスユニット次第であり得る。例えば、一部の第三者の供給元は、他者とは異なるアクセスレベルである場合がある。
【0053】
図9は、複数のデバイスが同時に構成されるGTT105の例示的な構成を示す。デバイスは、一度に構成及び調整できる。第1のデバイス124aは、ヘッドユニットであり得る。第2のデバイス124bは、SoCを備える増幅器であり得る。デバイス124は、消費者または業務用のオーディオの用途いずれかで、複数の部屋の構成で使用される増幅器であってもよい。また、デバイス124は、テーブル、電話、ラップトップ、またはPCであってもよい。プロセッサ110を介するシステム110は、両方のデバイス124を調整及び較正することができる。システム100は、複数のコア、プロセッサ、デバイスなどを取り扱うことができる。プロセッサ110は、オブジェクト611及びそれに適用されるパラメータに基づいて様々な出力信号をシミュレートすることができる。各デバイス124への通信は、AmpSrv2のアプリケーションを介して実行され得る。各デバイス124は、新しい顧客として扱うことができる。GTT105は、チューニング及びフローのパラメータへの調整を促進することができる。
【0054】
AmpSrv2のアプリケーションは、複数の物理的なインターフェイスによってサポートされる仮想デバイスとターゲットデバイスの間の通信を可能にできる。データは、グローバルに標準化され合意されたプロトコルを介して送受信できる。一例では、プロトコルは、xTP(拡張チューニングプロトコル)であり得る。これにより、データをデバイスにフラッシュし、オーディオフレームワークからメタデータを読み取ることができる。AmpSrv2のアプリケーションは、RS232、MOST、CAN、イーサネット(登録商標)(ソケット)、イーサネット(登録商標)(UDPメッセージ)などの様々なインターフェイスをサポートできる。アプリケーションは、接続されたデバイスへの進行中の通信を表示、分析、及び記録できる。プログラムとデータは更新される場合がある。ヘッドユニットと他の車両データのシミュレーションには、ボリューム、低音、高音、フェーダ、ならびに速度、スロットル位置、rpmなどの車両データが含まれ得る。また、アプリケーションは、スピーカのチェック、読み取りエラー ログ、マイクの較正などの診断機能も実行し得る。
【0055】
図10は、測定ルーチンのプロセス1000の例示的なフローチャートを示す。この測定ルーチンは、
図7に関してブロック712で論じられた測定データ調達の一部であり得る。説明したように、この測定データは、使用されるチューニング、デバイス、アルゴリズムなどを調整するために使用者が使用できる。測定データは、様々な範囲のオーディオ測定ルーチンを簡単かつ効率的に自動化するために、ターゲットデバイスに直接通信できる。測定データは、同じPCで、またはネットワーク経由でアクセスできる。接続は、特にAsioまたはMMEサウンドカードを介して行われ得る。
【0056】
プロセス1000は、クライアント測定ブロック1002及びチューニングブロック1004を含み得る。クライアント測定ブロック1002は、クライアントによって提供されるフロントエンド測定を含み得る。チューニングブロック1004は、EQパネルなどからの測定などの他の測定を含み得る。クライアント測定ブロック1002及びチューニングブロック1004は、互いに通信し得る。チューニングブロック1004は、プレゼント、リコールなどを送受信し得る。測定の選択、トリガーイベント、測定の構成、結果なども、クライアント測定ブロック1002とチューニングブロック1004との間で送信され得る。
【0057】
プロセス1000は、バックエンド1010と通信するように構成されたミドルウェアインターフェイス1008を含み得る。測定結果、プリセットなどは、GTT105からバックエンド1010に送信され得る。バックエンド1010は、プロセッサ110によって実行される処理であってよい。例えば、利用可能な測定リスト1012と、使用者によって開始され得る作成された測定インスタンス1014とが組み合わされて、ブロック1020において測定を選択し得る。測定インターフェイス1022は、測定結果を使用者に提示することができる。
【0058】
図11は、例示的な測定パネル1102を示す。
図11の測定パネル1102は、6つのマイクロフォンを有する自動車のオーディオ測定用の例示的なパネルを示している。パイプライン内及び信号のフローに沿ってオーディオオブジェクトのパラメータを直接制御することにより、測定を自動化できる。
【0059】
図12は、例示的なリンクパネル1202を示している。リンクパネルでは、直感的なUX/UIコンセプトの状態変数を連結できる。
【0060】
したがって、複雑なシステムにおけるオーディオ機能の相互運用性は、上記のシステムを介して促進され得る。このスマートでシームレスで直感的なソリューションにより、オーディオアルゴリズムデータベースとDSPフレームワークを簡単に構成できるだけでなく、様々なアルゴリズムを調整及び制御することができる。このシステムを介して、最高レベルの柔軟性を備え、市場で有効な良質のオーディオ製品を作成できる。このシステムは、迅速な設計、多様なハードウェアでの迅速なプロトタイピングを可能にし、市場投入までの時間の短縮を確実にする。
【0061】
システムは、第三者の要求に合わせて調整され、幅広いビジネスモデルを可能にし得る。HaloSonicは、第三者のソリューションを含むサウンド管理の統合を可能にする。これには、排気音の生成、排気のキャンセル、アクティブノイズ振動マウントアルゴリズム、及び一般的な主要なチューニングツールの機能が含まれ得る。NVHとオーディオのフローは円滑に連携して、各ドメインのパフォーマンスを最大化する。
【0062】
ハードウェアとオペレーティングシステム(OS)のアブストラクションレイヤーにより、任意のハードウェアをどこにでもすばやく適応及び最適化できる。このシステムは、ヘッドユニットまたは増幅器だけでなく、スマートフォンの強力なプロセッサに対応するレガシーハードウェアでも実行できる。このツールは、PC、スマートフォン、タブレットで実行でき、マルチインスタンス、マルチコア、マルチプロセッサ、マルチデバイスをサポートし、すべて1つの単一のGTTインスタンスで実行できる。
【0063】
すべてのアルゴリズムとオブジェクトは標準化されたインターフェイスを使用し、認証プロセスによって管理され、一貫した質と相互運用性を保証することができる。第三者のアルゴリズムは簡単に統合できる。認定プロセスにより、第三者のアルゴリズムが事前定義/調整された質の基準に準拠することが保証される。
【0064】
完成したサウンドのチューニングは、マルチフィジックスシミュレーション、仮想の音響、聴覚化、及び仮想の増幅器のソリューションに基づいて仮想的に実行できる。これにより、物理的な製品や増幅器がまだ存在していない開発サイクルの非常に早い段階でサウンドのチューニングをすることが可能になる。
【0065】
このシステムは、プロセッサMIPSとメモリのライブプロファイリングを使用した迅速なプロトタイピングを可能にする。新たな設計は、プロジェクトの開発フェーズの非常に早い段階で試験、デモ、及びベンチマークを行うことができる。
【0066】
本明細書で説明されるコンピューティングデバイスは、一般に、コンピュータ実行可能命令を含み、命令は、上に列挙されたものなどの1つまたは複数のコンピューティングデバイスまたはハードウェアデバイスによって実行可能であり得る。コンピュータ実行可能命令は、Java(登録商標)、C、C++、Visual Basic、Java(登録商標) Script、Perlを含む、またはこれらに限定されない、また単独または組み合わされて、様々なプログラミング言語及び/またはテクノロジーを使用して作成されたコンピュータプログラムからコンパイルまたは解釈できる。一般に、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)は、例えばメモリ、コンピュータ可読媒体などから命令を受信し、これらの命令を実行し、それによって、本明細書で説明するプロセスの1つまたは複数を含む1つまたは複数のプロセスを実行する。そのような命令及び他のデータは、様々なコンピュータ可読媒体を使用して格納及び送信され得る。
【0067】
例示的な実施形態を上述したが、これらの実施形態が発明のあらゆる可能な形式を記載するとは意図されない。むしろ、明細書で用いられた単語は限定ではなく説明のための単語であり、発明の範囲及び範囲から逸脱することなく多様な変更が成され得ることが理解される。さらに、様々な実装実施形態の特徴は組み合わされて発明のさらなる実施形態を形成し得る。
【外国語明細書】