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特開2023-179789物品回収システム、物品回収装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179789
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】物品回収システム、物品回収装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023182383
(22)【出願日】2023-10-24
(62)【分割の表示】P 2022172839の分割
【原出願日】2018-02-09
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】土井 健雄
(57)【要約】      (修正有)
【課題】物品回収装置により回収された物品についての品質を評価する物品回収システム、物品回収装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】物品回収システムであるペットボトル回収システムは、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段を備える。当該品質関連情報入力手段による品質関連情報の入力は、回収物品を物品回収装置から取り出すタイミングで行う。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段
を備える物品回収システム。
【請求項2】
前記品質関連情報入力手段による品質関連情報の入力は、回収物品を前記物品回収装置から取り出すタイミングで行われるように構成される
請求項1に記載の物品回収システム。
【請求項3】
前記品質関連情報入力手段による品質関連情報の入力が行わない状態では、前記品質関連情報の入力の次の手順に応じた処理が開始されないように構成される
請求項1または2に記載の物品回収システム。
【請求項4】
前記品質関連情報入力手段は、複数の品質関連情報の候補のうちから1つの品質関連情報を入力する
請求項1から3のいずれか一項に記載の物品回収システム。
【請求項5】
前記品質関連情報入力手段は、タッチパネルに対して行われる品質関連情報入力のための操作に応じて品質関連情報を入力する
請求項1から4のいずれか一項に記載の物品回収システム。
【請求項6】
前記物品回収装置に物品を回収させた利用者を示す利用者識別子を取得する利用者識別子取得手段と、
前記品質関連情報入力手段により入力された品質関連情報と、前記品質関連情報入力手段により入力された品質関連情報に対応する回収物品を投入した1以上の利用者の利用者識別子とを対応付けた利用者グループ対応情報を出力する利用者グループ対応情報出力部と、
1以上の前記利用者グループ対応情報に基づいて、利用者ごとに対応する品質関連情報を判定し、判定対象とされた利用者の利用者識別子と判定された品質関連情報とを対応付けた個別利用者対応情報を管理する個別利用者対応情報管理手段とをさらに備える
請求項1から5のいずれか一項に記載の物品回収システム。
【請求項7】
前記物品回収装置に対して利用者が物品を投入する際に、物品を投入する前記利用者の前記個別利用者対応情報が示す品質関連情報に対応する物品投入に関する案内を報知する報知手段をさらに備える
請求項6に記載の物品回収システム。
【請求項8】
前記個別利用者対応情報において所定の品質関連情報が対応付けられる利用者について、前記物品回収装置の利用が不可となるように制御する利用拒否手段をさらに備える
請求項6または7に記載の物品回収システム。
【請求項9】
物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段
を備える物品回収装置。
【請求項10】
物品回収システムにおいて備えられるコンピュータを、
物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品回収システム、物品回収装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空き瓶に収容を受け入れたことに応じて、収容された瓶に対する返却デポジットの支払いに対応するレシートを発行するようにされた空き瓶回収器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2000-515801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リサイクルが可能な物品の回収にあたっては、回収される物品について規定の品質が求められる場合がある。具体例として、ペットボトルの回収にあたっては、例えばペットボトルの中に残留物や異物が入っていないようにし(内部の洗浄が求められる場合もある)、キャップとラベルを除去することが求められる。
しかしながら、利用者の全てが規定の品質を保って物品の回収に協力するわけではないという実情がある。例えば利用者に規定の品質を保って物品の回収に協力してもらうにあたっては、まず、現状において回収される物品の品質を把握することが求められる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、物品回収装置により回収された物品についての品質を評価できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段を備える物品回収システムである。
また、本発明の一態様は、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段を備える物品回収装置である。
また、本発明の一態様は、物品回収システムに備えられるコンピュータを、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、物品回収装置により回収された物品についての品質を評価できるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態におけるペットボトル回収システムの構成例を示す図である。
図2】第1実施形態におけるペットボトル回収装置の正面図及び側面図である。
図3】第1実施形態における回収履歴情報テーブルの内容例を示す図である。
図4】第1実施形態における回収実績ウェブページの態様例を示す図である。
図5】第2実施形態において、店員が収容袋の交換に際してペットボトル回収装置に対して操作例を説明する図である。
図6】第2実施形態における会員グループランク情報テーブルの一例を示す図である。
図7】第2実施形態における個別会員ランク情報テーブルの一例を示す図である。
図8】第2実施形態における本実施形態における案内画面の表示態様の一例を示す図である。
図9】第2実施形態におけるペットボトル回収装置の機能構成例を示す図である。
図10】第2実施形態における回収管理サーバの構成例を示す図である。
図11】第2実施形態におけるペットボトル回収装置と回収管理サーバとが、1回の回収稼働に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図12】第2実施形態におけるペットボトル回収装置と回収管理サーバとが、1回の収容物品回収作業に対応して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図13】第3実施形態におけるペットボトル回収装置の装置本体部の態様例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるペット(PET)ボトル回収システム(物品回収装置の一例)の構成例を示している。
本実施形態においては、複数の店舗STごとにペットボトル回収装置100が設置される。ペットボトル回収装置100は、店舗STの建物内に設置されてもよいし、例えば店舗STの敷地内において、例えば軒下などのように屋外に面するような場所に設置されてもよい。
【0009】
同図の店舗STは、例えば同じ系列における系列店である。一具体例として、同図の店舗STは、同系列におけるコンビニエンスストアである。
【0010】
ペットボトル回収装置100は、リサイクル品としてのペットボトルの集積設備として機能する。店舗STに赴いた客Cは、例えば自分が飲料などを飲んで中身が空いたペットボトルをペットボトル回収装置100に投入する。本実施形態のペットボトル回収装置100は、投入されたペットボトルを減容したうえで収納する。
【0011】
また、ペットボトル回収装置100は、ネットワークNT経由で回収管理サーバ200と通信が可能なように接続される。ペットボトル回収装置100は、例えば携帯電話通信網などを経由してネットワークNTと通信するようにされてよい。これにより、ペットボトル回収装置100は無線により通信を行うことが可能となり、ネットワーク用のケーブルを接続する必要がないことから、例えば設置の自由度が高くなる。
なお、同図では、1つの店舗STにおいて1つのペットボトル回収装置100が設置された例が示されているが、1つの店舗STに設置されるペットボトル回収装置100の数は特に限定されない。
【0012】
回収管理サーバ200は、ペットボトル回収装置100によるペットボトルの回収に関する情報処理を行うサーバである。回収管理サーバ200は、例えばペットボトル回収装置100を提供する企業により運用される。
回収管理サーバ200は、具体的に、各店舗STのペットボトル回収装置100におけるペットボトルの回収に関する履歴を示す回収履歴情報を管理する。そのうえで、回収管理サーバ200は、ペットボトル回収装置100を利用してペットボトルの回収の協力に関する客Cの実績(回収実績)を導出し、導出された回収実績を客Cに報知する。客Cへの回収実績の報知は、回収実績に関する情報を客Cの客端末装置300に表示させることによって行われる。
【0013】
客端末装置300は、客Cが所有する端末装置である。客端末装置300は、例えば据え置き型あるいはノート型のパーソナルコンピュータであってもよいし、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の携帯端末であってもよい。
客端末装置300は、ネットワークNT経由で回収管理サーバ200と通信を行うことができる。
【0014】
また、同図の客Cは、店舗STの会員として登録されている。店舗STの会員である客Cは、会員カードCDを所有する。
会員カードCDに記録されるカード情報には、会員識別子が含まれる。会員識別子は、会員カードCDごとに固有となるように割り当てられたカード識別子でもある。会員カードCDは、会員としての客Cごとに1枚ずつ提供されるものであることから、会員カードCDごとに固有となるカード識別子は、会員カードCDの所有者である会員としての客Cを一意に示す会員識別子として扱われる。
【0015】
会員カードCDは、店舗STにて支払いの際にプリペイドカードとして利用することができる。また、会員カードCDは、ポイントカードとしても利用することができる。例えば、店舗STでの支払いの際に、会員である客は、会員カードCDを店員に提示する。
店員は、店舗STに設置されたPOSレジスタ400を操作して客の購入する商品に応じた会計を行う際に、会員カードCDに記録されたカード情報を、POSレジスタ400のカードリーダにより読み取らせる操作を行う。
【0016】
POSレジスタ400は、客が買い上げた商品を登録する商品登録処理と、登録された商品に応じた精算処理とを含む会計処理を実行する。
POSレジスタ400は、会計処理において、会員カードCDからカード情報を読み取った場合には、読み取ったカード情報を店舗管理サーバ500に送信する。これにより、店舗管理サーバ500にて、例えばプリペイド残高からの支払いや、支払い金額等に応じたポイントの加算、ポイントのプリペイド残高への変換、プリペイド金額のチャージなどに対応する処理が行われる。
なお、同図では、1つの店舗STにおいて1つのPOSレジスタ400が設置された例が示されているが、1つの店舗STに設置されるPOSレジスタ400の数は特に限定されない。
【0017】
店舗管理サーバ500は、店舗STを統括して管理するサーバである。店舗管理サーバ500は、店舗STにより運用される。
店舗管理サーバ500は、具体的に、会員識別子ごとにプリペイド残高、ポイント残高などを管理する。また、店舗管理サーバ500は、例えば店舗STごとの商品に関する情報を管理するようにされてもよい。
【0018】
次に、図2を参照して、ペットボトル回収装置100の動作概要について説明する。図2(a)は、ペットボトル回収装置100を正面からみた正面図である。図2(b)は、ペットボトル回収装置100を側面からみた側面図である。
【0019】
ペットボトル回収装置100は、待機状態においては、物品投入部の外扉が閉状態であり、物品投入部と収容部の間に開閉自在に設けられた内扉が閉状態である。
一方、ペットボトル回収装置100は、物品回収に際しては、物品投入部の外扉が開状態となり、物品投入部の載置部へ載置された物品が回収可能であるか否かについて判定する。即ち、ペットボトル回収装置100は、投入された物品が、ペットボトル等の樹脂製の容器であって、容器が空き状態であるか否か等について判別する。回収可能であると判別された場合、外扉が閉状態となり、物品投入部と収容部の間に設けられた内扉が開状態となり、収容部により容器が回収される。
また、本実施形態のペットボトル回収装置100は、減容機構を備えている。ペットボトル回収装置100は、減容機構により容器を減容することで、規定容量の回収部にて多量の減容された空容器を回収することができる。
【0020】
図2に示されるように、ペットボトル回収装置100は、装置本体部100Bの上部に容器投入部110が設けられており、容器投入部110の開口部の外側には外扉111が設けられている。装置本体部100Bは、外扉111よりも上部付近の正面側に、タッチパネル表示部1400、カードリーダ1500が設けられている。また、装置本体部100Bの正面側には、荷物フック100fが設けられている。
容器投入部110においては、投入された物品が回収可能であるか否かを判別するための各種センサが設けられている。センサとしては、例えば、光センサ、金属センサ、計量器、撮像装置などを挙げることができる。ペットボトル回収装置100は、例えばこれらのセンサの出力を用いて、投入された物品が回収可能であるか否かについて判定する。回収可能であると判定されれば、投入されたペットボトルが減容機構により減容されたうえで収容される。一方、回収可能でないと判定された場合には、投入された物品についての減容及び収容は行われずに客に向けて報知が行われ、投入された物品についての容器投入部110からの取り出しが促される。
【0021】
また、容器投入部110の下方には、容器収容部140に連通する通路71が設けられる。また、通路71の容器投入部110の載置部116から容器収容部140に連通する位置に内扉112が設けられている。
【0022】
また、ペットボトル回収装置100は、内扉112と、容器収容部140の間に減容部120(減容機構)が設けられている。減容部120は、内扉112が開状態の場合、容器投入部110からの空容器Aを押し潰して減容し、減容された容器RAを、下方の容器収容部140に出力する。
また、ペットボトル回収装置100の装置本体部100Bは、容器収容部140を載置した引出し100Cを有し、正面側には引出用取手100eや、鍵孔100rが設けられており、鍵を鍵孔100rに差込み施解錠可能に構成されている。
【0023】
また、装置本体部100Bの正面側、詳細には、引出し100Cの正面側には、透光部100A(透光窓)が設けられており、外部から容器収容部140に収容されている空容器を視認可能に構成されている。
【0024】
また、装置本体部100Bの側面部には、搬送時に用いられる移動用取手100gが設けられている。
【0025】
また、装置本体部100Bは、正面側にキャップ投入部108を備え、キャップ投入部108から装置本体部内で下方に向かってキャップ用通路72が設けられ、キャップ投入部108に投入されたキャップがキャップ用通路72を介してキャップ収容部145に収容されるように構成されている。
【0026】
また、本実施形態のペットボトル回収装置100は、会員カードCDに記録されたカード情報を読み取り可能なカードリーダ1500が設けられている。
【0027】
会員である客は、ペットボトル回収装置100の利用を開始する際には、自分の会員カードCDをカードリーダ1500に読み取らせる操作を行う。会員カードCDがカードリーダ1500により読み取られたことに応じて、1回の回収稼働に応じたペットボトル回収装置100の動作が開始される。回収稼働は、客が持参した1本以上のペットボトルをペットボトル回収装置100に回収させることをいう。なお、会員カードCDを所持していない客の場合には、例えば、タッチパネル表示部1400に対する開始を指示する操作に応じて1回の回収稼働が開始されるようにしてよい。
客は、1回の回収稼働において、ペットボトル回収装置100の容器投入部110に1本のペットボトルを投入し、投入されたペットボトルが減容され、収容されると、次の1本のペットボトルを投入していく、というようにしてペットボトルを1本ずつペットボトル回収装置100に収容させていく。
そして、客は、今回持参した全てのペットボトルについてペットボトル回収装置100への収容を終えると、例えば終了のための操作をタッチパネル表示部1400に行えばよい。これにより、1回の回収稼働が終了される。
【0028】
上記のように1回の回収稼働が完了したことに応じて、ペットボトル回収装置100は、回収稼働の結果が反映された回収履歴情報を生成し、生成された回収履歴情報を回収管理サーバ200に送信する。つまり、ペットボトル回収装置100から回収管理サーバ200への回収履歴情報の送信は、1回の回収稼働ごとに対応して行われる。
回収管理サーバ200は、各ペットボトル回収装置100から受信した回収履歴情報を、例えば回収履歴情報テーブルに格納させるようにして記憶する。
【0029】
また、ペットボトル回収装置100は、回収稼働の完了ごとに生成された回収履歴情報を記憶する。これにより、ペットボトル回収装置100には、回収稼働が行われるごとに回収履歴情報が蓄積されていく。
そのうえで、ペットボトル回収装置100は、予め定められた回収履歴情報の送信タイミングで、前回の回収履歴情報の送信以降において蓄積された回収履歴情報を、店舗管理サーバ500に送信してよい。即ち、ペットボトル回収装置100から店舗管理サーバ500への回収履歴情報の送信は、回収稼働ごとに行われるのではなく、所定のタイミングごとに行われてよい。店舗管理サーバ500は、例えば店舗STのPOSレジスタ400とも頻繁に通信を行っていることから、時間帯や状況によっては、通信負荷が重くなる場合がある。そこで、ペットボトル回収装置100から店舗管理サーバ500への回収履歴情報の送信については、例えばPOSレジスタ400との通信量が比較的少ない時間帯などのタイミングで行うようにすることで、店舗管理サーバ500の通信負荷を平準化できる。
あるいは、ペットボトル回収装置100から店舗管理サーバ500への回収履歴情報の送信も回収稼働ごとに行われてよい。この場合、ペットボトル回収装置100は、回収稼働が行われたタイミングで、都度に回収履歴情報を取得できる。つまり、この場合には、ペットボトル回収装置100の回収履歴情報の取得に関してリアルタイム性を高めることができる。
【0030】
図3は、回収履歴情報テーブルの内容例を示している。同図の回収履歴情報テーブルにおける1レコード(1行)が1回の回収稼働に対応してペットボトル回収装置100から送信された回収履歴情報である。
1つの回収履歴情報は、装置識別子、店舗識別子、会員識別子、回収日時、回収本数(回収量の一例)、及び回収重量(回収量の一例)との各領域を含む。
【0031】
装置識別子の領域は、回収履歴情報の送信元のペットボトル回収装置100を一意に示す装置識別子を格納する。装置識別子は、ペットボトル回収装置100にて記憶されている情報である。
【0032】
店舗識別子の領域は、回収履歴情報の送信元のペットボトル回収装置100が設置された店舗STを一意に示す店舗識別子を格納する。装置識別子は、ペットボトル回収装置100にて記憶されている情報である。例えばペットボトル回収装置100を設置すべき店舗STが決定されたことに応じて、設置される店舗STを示す店舗識別子の書き込みがペットボトル回収装置100に対して行われる。
【0033】
会員識別子の領域は、対応の回収稼働の開始に際して、回収履歴情報の送信元のペットボトル回収装置100がカードリーダにより会員カードCDから読み取ったカード情報に含まれる会員識別子を格納する。
なお、会員ではない客により行われた回収稼働に対応する回収履歴情報の場合、会員識別子の領域には、例えば会員識別子としての有意な値を未格納であることを示す所定値(null値)が格納されてよい。
【0034】
回収日時の領域は、対応の回収稼働が行われた日時である回収日時を格納する。回収日時は、例えば回収稼働が開始された時刻であってもよいし、回収稼働が終了された時刻であってもよい。あるいは、回収日時は、回収稼働が開始された時刻と終了された時刻との双方を含んでもよい。回収日時は、例えばペットボトル回収装置100にて設定されたうえで、ペットボトル回収装置100が送信する回収履歴情報に含められればよい。
あるいは、例えば回収管理サーバ200が、回収履歴情報の受信に応じた日時を回収日時として設定するようにしてもよい。このように回収管理サーバ200が回収日時を設定する場合、ペットボトル回収装置100が送信する回収履歴情報には、回収日時は含まれなくともよい。
【0035】
回収本数の領域は、対応の回収稼働にてペットボトル回収装置100が回収したペットボトルの本数(回収本数)を格納する。回収本数は、回収稼働に際して、ペットボトル回収装置100が、減容、収容を行ったペットボトルの本数をカウントすることによって得られる。
回収重量の領域は、対応の回収稼働にてペットボトル回収装置100が回収したペットボトルの総重量(回収重量)を格納する。回収重量は、回収稼働に際して、ペットボトル回収装置100が、減容、収容を行ったペットボトルごとの重量を計測し、計測された重量を積算することによって得られる。
【0036】
なお、店舗管理サーバ500も、回収管理サーバ200と同様に、各ペットボトル回収装置100から受信した回収履歴情報を同図の回収履歴情報テーブルの構造により記憶してよい。
【0037】
説明を図1に戻す。本実施形態のペットボトル回収システムにおいては、会員である客Cによるペットボトル回収装置100の利用に対して、ペットボトルの回収に協力したことに対する特典を付与するとの趣旨で、会員カードのポイントを加算するサービス(ポイント加算サービス)を行う。このようなペットボトル回収装置100の利用に対するポイント加算サービスは、会員のポイントを管理する店舗管理サーバ500によって実現される。
店舗管理サーバ500は、ポイント加算サービスとして、1の会員に対応して以下のような処理を実行する。店舗管理サーバ500は、自己が記憶する回収履歴情報のうち、各ペットボトル回収装置100から送信された1の会員についての回収履歴情報を利用して、1の会員により回収されたペットボトルが所定本ずつ増えていくごとに、所定数のポイントを加算する(例えば、ペットボトル5本につき1ポイントを加算する)ように処理する。
このように、会員である客Cによるペットボトル回収装置100の利用に応じて、会員カードCDのポイント加算が行われるようにすることで、会員である客Cにとっては、実利的なメリットが得られることになるため、客によるペットボトル回収装置100の利用(回収稼働)の活発化が図られる。
【0038】
また、本実施形態のペットボトル回収システムは、ペットボトル回収装置100を利用した会員としての客Cを対象として、回収実績の報知を客Cに向けて行ことができる。回収実績の客Cへの報知の態様は、例えば以下のようにして行われる。
【0039】
ペットボトル回収装置100を利用している会員としての客Cは、例えば客端末装置300のネットワーク接続機能を利用して、回収実績報知のウェブページ(回収実績ウェブページ)に客端末装置300をアクセスさせる。
なお、以降の説明にあっては、回収管理サーバ200が回収実績ウェブページを提供するウェブサーバとしての機能を有するようにされている場合を例に挙げる。
【0040】
図4(a)は、客端末装置300を回収実績ウェブページにアクセスさせた際に、最初に客端末装置300にて表示される回収実績ウェブページの初期表示の態様例を示している。
同図のウェブページにおいては、会員識別子を入力する入力ボックスBXと検索ボタンBTとが配置されている。客Cは、入力ボックスBXに対して、自分の会員識別子を入力する操作を行う。本実施形態において会員識別子は、例えば所定の桁数による数字列である。客Cは、自分の会員識別子については、自分が所有する会員カードCDに記載されている会員識別子の数字列により確認できる。
【0041】
客Cは、入力ボックスBXに会員識別子を入力したうえで、検索ボタンBTに対する操作を行う。検索ボタンBTに対する操作に応じて、客端末装置300は、入力ボックスBXに入力された会員識別子を含む回収実績要求を回収管理サーバ200に送信する。
回収管理サーバ200は、回収実績要求の受信に応じて、回収履歴情報テーブルに格納される回収履歴情報を利用して、回収実績要求に含まれる会員識別子が示す会員についての回収実績を導出する。
この場合の回収実績は、例えば回収履歴情報テーブルに回収履歴情報が格納される会員識別子により示される会員についてのこれまでの回収本数の積算(累計回収本数)と、累計回収本数に基づく順位を含む。
回収管理サーバ200は、客Cについての回収実績を導出すると、導出された回収実績を示す回収実績情報を回収実績要求送信元の客端末装置300に送信する。
回収実績情報を受信した客端末装置300は、回収実績ウェブページの記述に従って、受信された回収実績情報の内容が反映されるように回収実績ウェブページを更新して表示させる。
【0042】
図4(b)は、客端末装置300にて客Cについての更新後のウェブページの表示態様例を示している。
同図のウェブページにおいては、累計回収本数エリアAR1にて、客Cの累計回収本数が示される。
また、ランキングエリアAR2にて、客Cの順位が示される。同図のランキングエリアAR2においては、順位に関して、ペットボトル回収装置100を利用した履歴のある全会員の数が分母により示され、客Cの順位が分子により示される態様となっている。つまり、ランキングエリアAR2においては、ペットボトル回収装置100を利用した履歴のある全会員のうちで客Cが何位であるのかが示される態様となっている。
同図のような態様で順位を表示するには、例えば回収実績情報に、客Cの順位とともに、ペットボトル回収装置100を利用した履歴のある会員の総数も含まれるようにされればよい。
【0043】
このように表示されたウェブページの画面を見ることで、客Cは、自分がこれまでに何本のペットボトルをペットボトル回収装置100に回収させたのかを把握できる。また、客Cは、ペットボトルの累積回収本数に基づく自分のランキングを把握できる。
このように、ペットボトル回収装置100を利用する会員としての客Cが、ペットボトルの回収に関する自分の実績を把握できるようにすることで、客Cとしては、ランキングを意識しながらペットボトル回収装置100を利用することができる。この場合、客Cは、ランキングを上げようという意識が働きやすくなることから、客Cがペットボトル回収装置100の利用にさらに積極的になることが期待される。
【0044】
上記の回収実績報知の態様では、客Cが客端末装置300のウェブブラウザなどを操作して回収実績ウェブページにアクセスのうえで、会員識別子を入力する操作を行うようにされている。客によっては、このような操作を面倒であると捉える可能性がある。このようなことを考慮すると、より手軽に客Cに向けて回収実績が報知されるようにすることが好ましい。
そこで、本実施形態においては、以下のような態様によっても客Cに回収実績が報知されるようにする。
【0045】
ペットボトル回収装置100は、例えば1回の回収稼働が完了したタイミングで、タッチパネル表示部1400に対して、回収実績ウェブページへのアクセスに用いる二次元コードを表示させる。表示される二次元コードには、回収実績ウェブページのURL(Uniform Resource Locator:報知場所の一例)と、回収稼働の開始に際して客Cがカードリーダ1500に読み取らせた会員カードCDの会員情報から取得した会員識別子とが含まれ
ている。会員カードCDの会員情報からの会員識別子の取得は、識別情報の特定の一例である。
【0046】
客は、その場でこれまでの自分の回収実績を確認したいと思った場合には、自分が所持している客端末装置300のコードリーダ機能により、タッチパネル表示部1400に表示された二次元コードを客端末装置300に読み取らせる。
二次元コードを読み取った客端末装置300は、読み取られた二次元コードを解析してURLと会員識別子を取得する。客端末装置300は、取得されたURLにアクセスする。アクセスされたウェブページは、例えば図4(a)に示される初期表示の回収実績ウェブページである。客端末装置300は、アクセスしたウェブページに対して、二次元コードから取得された会員識別子を入力し、検索ボタンBTに対する操作(クリック)を発生させる。
検索ボタンBTに対する操作の発生に応じて、客端末装置300から回収管理サーバ200に対して回収実績要求が送信される。回収管理サーバ200は、回収実績要求に応じて、回収実績の導出と、回収実績情報の送信を行う。客端末装置300は、受信された回収実績の内容が反映されるように回収実績ウェブページを更新し、更新後の回収実績ウェブページを表示させる。
この結果、客端末装置300においては、二次元コードの読み取りに応じて、図4(b)のように客Cのこれまでの回収実績が示された回収実績ウェブページを表示するという動作が得られる。
この場合、客Cは、回収稼働を行ったその場で、客端末装置300に対して二次元コードを読み取らせるという簡易な操作を行うだけで、回収実績を客端末装置300にて表示させ、確認することができる。
【0047】
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態について説明する。ペットボトルの回収にあたっては、回収が行われる物品(回収物品)としての一定の品質水準が求められる。具体的には、ペットボトルの中に残留物がなく、キャップとラベルとが取り除かれていることが求められる。
しかしながら、全ての客が上記のように品質水準を満たした状態のペットボトルを、ペットボトル回収装置100に投入してくれるとは限らない。品質水準が保たれていないペットボトルは、例えばリサイクルまでに手間がかかるなどの点で好ましくない。このため、できるだけ多くの客が品質水準を守ってくれるようにすることが求められる。
そこで、本実施形態においては、以下に説明するようにして、ペットボトルの品質水準を守ってペットボトル回収装置100にペットボトルを投入してくれる客の増加を図る。
【0048】
例えば、容器収容部140に収容されたペットボトルがほぼ一杯となった場合には、店員により、容器収容部140からペットボトルを取り出して容器収容部140を空の状態とする作業(収容物品回収作業)が行われる。
収容物品回収作業は、具体的には、例えば以下のようにして行われる。
ペットボトル回収装置100は、容器収容部140がペットボトルで一杯となった状態を検出すると、容器収容部140が一杯になったことの報知が行われるようにする。
ペットボトル回収装置100は、例えば、容器収容部140に収容された本数をカウントし、カウントされた本数が一定値に到達したことに応じて、容器収容部140がペットボトルで一杯となったと判定してよい。
あるいは、ペットボトル回収装置100は、例えば容器収容部140に対応して設けられたセンサの出力に基づいて、容器収容部140がペットボトルで一杯となった状態を検出してよい。センサは、例えば容器収容部140が一杯になった際ペットボトルが存在することとなる位置にて、ペットボトルの存在をフォトカプラにより検出する構成(ペットボトルが存在すれば、ペットボトルによる乱反射で受光量が減少する)であってもよい。あるいは、センサは、例えば容器収容部140が一杯になった状態に対応してペットボトルが存在する位置にて、ペットボトルと接触することを検出するスイッチのようなものであってもよい。
【0049】
なお、ペットボトル回収装置100は、容器収容部140が一杯に近づいたとされる所定の状態となったことを検出し、容器収容部140が一杯に近い状態にあることを報知するようにしてもよい。
【0050】
上記のように容器収容部140が一杯になったこと、あるいは容器収容部140が一杯に近づいた状態となったことを検出するにあたり、ペットボトル回収装置100は、投入されたペットボトルの容量(即ち、ペットボトルの大きさ)を検出可能に構成されてよい。このような構成を得るには、例えば投入されたペットボトルのサイズを検出可能なようにセンサを設ければよい。あるいは、ペットボトル回収装置100について、投入されたペットボトルの重量を測定可能に構成してよい。投入されたペットボトルの重量に基づいて、ペットボトルのサイズを推定できる。あるいは、ペットボトル回収装置100は、投入されたペットボトルを撮像装置により撮像して得られる画像に基づいて、サイズを検出してよい。ペットボトル回収装置100は、例えば容器収容部140に収容された本数と、ペットボトルのサイズの情報とを併せて利用することで、容器収容部140が一杯になったことについての検出精度を高めることができる。
【0051】
なお、ペットボトル回収装置100は、1回の回収稼働において、ペットボトルの大量投入に対応する一定以上の本数のペットボトルが投入されたことを検出した場合にも報知を行うようにされてよい。このように多数のペットボトルが一度にペットボトル回収装置100に投入された場合にも、ペットボトルが一杯の状態となる可能性がある。
また、ペットボトルが大量投入されたことの報知は、例えばペットボトル回収装置100のタッチパネル表示部1400にて行われてよい。
あるいは、ペットボトルが大量投入されたことの報知は、ペットボトル回収装置100に備えられる照明や点灯装置が所定のパターンによって点灯するようにされてもよい。
あるいは、ペットボトルが大量投入されたことの報知は、ペットボトル回収装置100と店舗STに設置されるPOSレジスタ400や上位装置との通信により、POSレジスタ400にて店員に向けて行われるようにされてよい。あるいは、ペットボトルが大量投入されたことの報知は、ペットボトル回収装置100と店員が所持する端末との通信により、店員が所持する端末にて行われるようにされてよい。POSレジスタ400や店員が所持する端末にて報知が行われれば、店員は、ペットボトル回収装置100にまで赴かなくとも、収容物品回収作業を行うべきタイミングを把握できる。
【0052】
店舗STの店員は、上記のように行われる報知を受けたことに応じて、容器収容部140からペットボトルの入った収容袋を取り出し、新たに空の収容袋を容器収容部140にセットするという作業を行う。このような作業が収容物品回収作業となる。取り出された収容袋に入れられたペットボトルについては、回収業者(リサイクル業者)が、例えば定期的に運搬用車両で店舗STにまで赴いて、引き取りにくる。
このように、店舗STの店員は、収容物品回収作業を業務として適宜行っている。このため、店員は、収容物品回収作業の際に、収容袋に入っているペットボトルの品質を、自分で見て確認することができる。
そこで、本実施形態のペットボトル回収装置100は、店員による収容物品回収作業に際して、ペットボトルの品質のランク(品質関連情報の一例)を入力する操作を店員に要求するようにされている。品質のランクの入力は、品質について分類することに相当する。
【0053】
図5を参照して、収容袋の交換に際して店員がペットボトル回収装置100に対して行う操作例について説明する。
収容袋を交換しようとする店員は、ペットボトル回収装置100のタッチパネル表示部1400に対して所定の操作を行うことで、図5(A)に示されるように作業開始確認画面を表示させる。
同図の作業開始確認画面においては、収容物品回収作業をこれから開始するのか否かを店員に確認するダイアログメッセージが表示されるとともに、「はい」ボタンBT11と「いいえ」ボタンBT12とが配置されている。
店員は、これより収容物品回収作業を行おうとする場合には、「はい」ボタンBT11を操作する。なお、例えば収容物品回収作業を行うつもりはなかったのに、操作の間違いなどで、意図せずに作業開始確認画面させてしまったような場合には、店員は「いいえ」ボタンBT12を操作すればよい。
【0054】
作業開始確認画面における「はい」ボタンBT11が操作されたことに応じて、タッチパネル表示部1400における表示は、図5(A)の作業開始確認画面の表示から、図5(B)の開閉操作画面に遷移する。店員は、開閉操作画面に対する操作によって、容器収容部140の扉(引き出し100C)を開かせることができる。なお、図2においては、鍵孔100rに対して鍵を差し込んで、引出し100Cの施解錠が行われるようにされた例を示していた。同図のように開閉操作画面に対する操作によりロックを解除して引き出し100Cを開かせる構成では、例えば鍵孔100rによる施解錠の機構は省略されてよい。
【0055】
開閉操作画面に対する操作により容器収容部140の扉が開いた状態となったことに応じて、タッチパネル表示部1400における表示は、図5(B)の開閉操作画面から、図5(C)のランク入力画面に遷移する。
同図のランク入力画面においては、Aランク選択ボタンBT21-1、Bランク選択ボタンBT21-2、及びCランク選択ボタンBT22-3が配置される。以降の説明において、Aランク選択ボタンBT21-1、Bランク選択ボタンBT21-2、及びCランク選択ボタンBT22-3について特に区別しない場合には、ランク選択ボタンBT21と記載する。
本実施形態では、ペットボトルの品質として、Aランク、Bランク、Cランクの3段階が設定されている場合を例に挙げる。Aランクは、収容袋に入っている全てのペットボトルの品質として、例えば品質水準が守られた状態が該当する。Bランクは、例えば、収容袋に入っているペットボトルのうちの少なくとも一部についてラベル、キャップ等が除かれていない状態が該当する。Cランクは、例えば、収容袋に入っているペットボトルのうちの少なくとも一部について、例えば、飲み残しの液体、たばこの吸い殻、その他ゴミ等の残留物があるような状態が該当する。なお、このような3段階によるランクは一例であり、ランクの段階数は特に限定されない。
店員は、ペットボトル回収装置100の引き出し100Cを開け、容器収容部140から収容袋を取り出して、収容袋に入っているペットボトルの状態を確認し、Aランク、Bランク、Cランクのいずれに該当するのか判断する。店員は、判断したランクに応じたランク選択ボタンBT21を操作する。
【0056】
ランク選択ボタンBT21に対する操作が行われたことに応じて、タッチパネル表示部1400における表示は、図5(C)のランク入力画面から、図5(D)の作業終了確認画面に遷移する。
同図の作業終了確認画面においては、収容物品回収作業を終了してよいか否かを店員に確認するダイアログメッセージが表示されるとともに、「はい」ボタンBT31と「いいえ」ボタンBT32とが配置されている。
店員は、収容物品回収作業を終了させてよい場合には、「はい」ボタンBT31を操作する。これにより、ペットボトル回収装置100は、例えばこれまでの収容物品回収に対応するメンテナンスモードから、通常の動作モードに復帰する。
なお、例えば新しい収容袋を入れ忘れたなどして収容物品回収作業を終わらせるべきでない場合には店員は「いいえ」ボタンBT12を操作して、メンテナンスモードを維持させたうえで、必要な作業を行えばよい。
【0057】
上記のように収容物品回収作業が終了されたペットボトル回収装置100は、今回の収容物品回収作業に対応する会員グループランク情報(利用者グループ対応情報の一例)を生成し、生成した会員グループランク情報を、回収管理サーバ200に送信する。
会員グループランク情報は、今回の収容物品回収作業により容器収容部140から取り出された収容袋に入っていた回収物品としてのペットボトルを投入した会員の会員識別子と、今回の収容物品回収作業においてランク入力画面に対する操作によって入力されたランクを示す情報とを含む。
【0058】
回収管理サーバ200は、各店舗STのペットボトル回収装置100から送信される会員グループランク情報を受信すると、受信された会員グループランク情報を、会員グループランク情報テーブルに追加するようにして記憶する。
【0059】
図6は、回収管理サーバ200が記憶する会員グループランク情報テーブルの一例を示している。会員グループランク情報テーブルにおける1レコードが1回の収容物品回収作業に対応する会員グループランク情報である。
1つの会員グループランク情報は、装置識別子、店舗識別子、作業日時、グループ内会員リスト、及びランクの各領域を含む。
【0060】
装置識別子の領域は、会員グループランク情報の送信元のペットボトル回収装置100を一意に示す装置識別子を格納する。
店舗識別子の領域は、会員グループランク情報の送信元のペットボトル回収装置100が設置された店舗STを一意に示す店舗識別子を格納する。
【0061】
作業日時の領域は、今回の収容物品回収作業が行われた日時(作業日時)を格納する。作業日時は、例えば作業開始確認画面(図5(A))における「はい」ボタンBT11に対する操作に応じて、ペットボトル回収装置100がメンテナンスモードに遷移した日時であってもよい。あるいは、作業日時は、今回の収容物品回収作業に際してランク入力画面(図5(C))におけるランク選択ボタンBT21に対する操作に応じて、ペットボトル回収装置100がランクを入力した日時であってもよい。
【0062】
グループ内会員リストの領域は、利用会員グループに属する会員ごとの会員識別子(会員リスト)を格納する。本実施形態においては、今回の収容物品回収作業に対応して容器収容部140から取り出された収容袋に入っていたペットボトルを投入した会員(即ち、ペットボトル回収装置100を利用した会員)の集合を、1つの利用会員グループとして扱う。
ペットボトル回収装置100は、前回の収容物品回収作業が終了してから、今回の収容物品回収作業が開始されるまでの期間において、ペットボトル回収装置100が行った回収稼働ごとに会員カードCDから読み取った会員識別子を、利用会員情報として記憶しておくようにされる。ペットボトル回収装置100は、今回の収容物品回収作業が行われたことに応じて、前回の収容物品回収作業の終了時から記憶していた会員識別子によりグループ内会員リストを生成する。
【0063】
ランクの領域は、今回の収容物品回収作業においてランク入力画面(図5(C))におけるランク選択ボタンBT21に対する操作により入力されたランクを示す。
【0064】
このような会員グループランク情報は、利用会員グループに対して、今回の収容物品回収作業により取り出された収容袋に入っていたペットボトルの状態のランクを対応付けた情報である。
また、このような会員グループランク情報は、ペットボトル回収装置100を利用した会員について、回収対象とされた1つの収容袋に応じた集合単位としてみた場合に、当該集合単位が、どのランクに対応する状態のペットボトルを投入する傾向にある会員の集まりであるのかも示す。つまり、会員グループランク情報は、回収対象とされた1つの収容袋に応じた会員の集合単位の、ペットボトル回収装置100の利用者としての優良性を評価した結果も示している。
【0065】
回収管理サーバ200には、各店舗STのペットボトル回収装置100にて収容物品回収作業が行われるごとに、収容物品回収作業にて取り出された収容袋に対応する会員グループランク情報が蓄積されていく。
そこで、回収管理サーバ200は、蓄積された会員グループランク情報に基づき、会員ごとに対応するランクを判定する。このために、回収管理サーバ200は、蓄積された会員グループランク情報から、同じ1つの会員識別子に対応付けられたランクを抽出する。回収管理サーバ200は、抽出されたランクに基づいて、3段階のランクのうちから1つのランクを、対応の会員識別子が示す会員のランクとして判定する。ランクの判定にあたっては、例えば抽出されたランクについて所定の統計手法に従って統計した結果を用いてよい。
【0066】
なお、ペットボトル回収装置100にて、1つの収容袋に対応して、同じ1の会員が複数回ペットボトルを投入する場合がある。このような場合、会員グループランク情報のグループ内会員リストにおいて、同じ会員識別子が複数含まれていることになる。このような場合、回収管理サーバ200は、会員のランクの判定にあたり、1つの会員グループランク情報から、グループ内会員リストに含まれていた会員識別子と同じ数のランクを抽出してもよい。
一具体例として、或る1の会員の会員識別子が、ランクの領域に「B」を格納する会員グループランク情報のグループ内会員リストにおいて3つ含まれていた場合、回収管理サーバ200は、この会員グループランク情報からは、1の会員識別子に対応して3つのBランクを抽出する。
あるいは、会員グループランク情報のグループ内会員リストにおいて含まれる同じ複数の会員識別子については1つとして扱い、会員グループランク情報から1つのランクを抽出してもよい。
このように、会員グループランク情報のグループ内会員リストにおいて同じ複数の会員識別子が含まれる場合において、会員識別子の数に応じた複数のランクを抽出するのか、あるいは1つのランクを抽出するのかは、会員のランクの判定精度や処理負荷等を考慮して決定されてよい。
【0067】
なお、会員グループランク情報において、回収本数に関する情報が含まれてよい。例えば、会員グループランク情報は、対応の収容物品回収作業により回収されたペットボトルの総数を示す情報が含まれてよい。また、会員グループランク情報は、例えば対応の収容物品回収作業により回収されたペットボトルについての会員別の本数を示す情報が含まれてよい。
【0068】
回収管理サーバ200は、会員ごとに対応するランクの判定結果に基づき、会員識別子ごとに対し、判定されたランクを対応付けた個別会員ランク情報(個別利用者対応情報の一例)を管理する。回収管理サーバ200は、会員ごとの個別会員ランク情報を1以上含む個別会員ランク情報テーブルの構造により、個別会員ランク情報を記憶する。
【0069】
図7は、回収管理サーバ200が記憶する個別会員ランク情報テーブルの一例を示している。同図に示されるように、1つの個別会員ランク情報は、会員識別子ごとにランクを対応付けた情報である。
また、同図のように、ランクについては、Aランク、Bランク、Cランクのほかに、「未設定」となる場合があってもよい。例えば、ペットボトル回収装置100の利用回数が一定未満である会員の場合には、抽出されるランクの数も少ないことから、適切なランクの判定結果を得ることが難しい場合がある。そこで、抽出されるランクの数が一定未満の会員の場合には、ランク判定の処理を行わずに、個別会員ランク情報におけるランクを「未設定」とする。
【0070】
回収管理サーバ200は、個別会員ランク情報テーブルについて所定のタイミングで更新を行う。例えば、回収管理サーバ200は、或る店舗STのペットボトル回収装置100から会員グループランク情報が受信されるごとに、現時点において蓄積している会員グループランク情報を利用して、個別会員ランク情報を更新してよい。更新により、或る会員の個別会員ランク情報におけるランクが変更される。また、更新により、はじめてペットボトル回収装置100を利用したことに対応して、新たな会員に対応する個別会員ランク情報が新規に生成され、個別会員ランク情報テーブルに追加される。
【0071】
このように回収管理サーバ200が管理する個別会員ランク情報は、会員ごとのペットボトル回収装置100の利用者としての優良性を示す。
つまり、個別会員ランク情報によりAランクであることが示される場合、対応の会員は、品質水準を満たしたペットボトルをペットボトル回収装置100に投入する、最も優良な利用者である。
また、個別会員ランク情報によりBランクであることが示される場合、対応の会員は、例えばキャップやラベルを除かない傾向にあるような、優良性としては中間となる利用者である。
また、個別会員ランク情報によりCランクであることが示される場合、対応の会員は、例えば、ペットボトルの内部に残留物を入れたまま投入するような、優良でない利用者である。
【0072】
本実施形態のペットボトル回収システムは、上記のように回収管理サーバ200にて管理される個別会員ランク情報を利用して、以下のように、ペットボトル回収装置100を利用する会員に優良な利用者となってもらうように(即ち、できるだけ品質水準を満たしたペットボトルを投入してもらうように)施策を図る。
前述のように、会員がペットボトル回収装置100の利用を開始する際には、自分の会員カードCDをカードリーダ1500に読み取らせる操作を行うことで、ペットボトル回収装置100に会員識別子を取得させる。
そこで、会員識別子を取得したペットボトル回収装置100は、会員カードCDから取得された会員識別子に対応付けられたランクについての問い合わせを、回収管理サーバ200に対して送信する。ペットボトル回収装置100が送信する問い合わせには、会員カードCDから取得された会員識別子が含まれている。回収管理サーバ200は、受信された問い合わせに含まれる会員識別子に対応付けられたランクを、個別会員ランク情報から取得し、取得されたランクを示すランク通知をペットボトル回収装置100に送信する。
【0073】
本実施形態のペットボトル回収装置100は、回収稼働の開始に際して、会員に向けて利用手順を案内する案内画面をタッチパネル表示部1400に表示させる。そのうえで、ペットボトル回収装置100は、受信されたランク通知が示すランクに応じて、タッチパネル表示部1400に表示する案内画面の内容を変更する。
【0074】
図8を参照して、本実施形態における案内画面の表示態様の一例について説明する。
ペットボトル回収装置100は、会員カードCDから会員識別子を読み取ったことに応じて回収稼働が開始となるタイミングで、図8(A)に示すように第1案内画面を表示する。第1案内画面は、ペットボトル回収装置100の利用者である会員に向けて最初に表示される初期案内画面である。
今回の回収稼働に対応して受信したランク通知により示されるランクがAランクであった場合、今回の回収稼働に対応してペットボトル回収装置100を利用する会員は、最も優良な会員であるということになる。このような会員は、特にペットボトルの品質水準を確認させるようなことをしなくとも、自発的に品質水準を満たしたペットボトルを投入してくれると推定される。そこで、この場合のペットボトル回収装置100は、次に説明する図8(B)、図8(C)の案内画面に遷移することなく、外扉111を開かせて、容器投入部110にペットボトルを投入可能な状態とする。
【0075】
また、今回の回収稼働に対応して受信したランク通知により示されるランクがBランクであった場合、今回の回収稼働に対応してペットボトル回収装置100を利用する会員は、ラベルやキャップを除かずにペットボトルを投入する傾向にある会員である。そこで、この場合のペットボトル回収装置100は、図8(A)の第1案内画面を一定時間表示させた後に、図8(B)に示すように品質水準を満たしてもらうことを促すメッセージを含む第2案内画面を表示させる。
同図の第2案内画面には「次へ」ボタンBT41が配置されている。第2案内画面が表示された場合、「次へ」ボタンBT41の操作が行われなければ、第2案内画面の消去と、外扉111が開かないようになっている。このため、会員は、ペットボトルを投入するためには、「次へ」ボタンBT41の操作を行うことになる。「次へ」ボタンBT41の操作を行う際には、会員は、第2案内画面に表示されたメッセージを見ることになる。これにより、会員は、品質水準を満たしたペットボトルを投入すべきことを意識するようになり、ペットボトル回収装置100の利用者としての優良性が高められることが期待される。
【0076】
また、今回の回収稼働に対応して受信したランク通知により示されるランクがCランクであった場合、今回の回収稼働に対応してペットボトル回収装置100を利用する会員は、残留物が入った状態のペットボトルを投入するような、優良でない会員である。そこで、この場合のペットボトル回収装置100は、図8(A)の第1案内画面を一定時間表示させた後に、図8(C)に示すように、品質水準を満たすペットボトルとするための具体的な指示を行うメッセージを含む第3案内画面を表示させる。
同図の第3案内画面には「次へ」ボタンBT42が配置されている。第3案内画面が表示された場合も、「次へ」ボタンBT42の操作が行われなければ、第3案内画面が消去されず、外扉111も開かないようになっている。
従って、会員は、ペットボトルを投入するためには、「次へ」ボタンBT42の操作を行うことになるので、第3案内画面に表示されたメッセージを見ることになる。これにより、会員に対して、ペットボトルの品質水準を満たすためにどのようなことが求められるのかが提示されることとなるので、ペットボトル回収装置100の利用者としての優良性が高められることが期待される。
【0077】
図9を参照して、本実施形態のペットボトル回収装置100の機能構成例について説明する。同図のペットボトル回収装置100は、CPU(Central Processing Unit)1100、記憶部1200、RAM(Random Access Memory)1300、タッチパネル表示部1400、カードリーダ1500、通信部1600、及び回収機構部1700を備える。これらの部位は、内部バスを介してそれぞれ接続されている。
【0078】
CPU1100は、プログラムを実行することにより、ペットボトル回収装置100における各種の処理を実行する。CPU1100の処理によってペットボトル回収装置100としての各種機能が実現される。
【0079】
記憶部1200は、CPU1100が利用する各種データを記憶する補助記憶装置である。記憶部1200は、例えば、CPU1100に実行させるプログラムやタッチパネル表示部1400に表示させる画像データ等を記憶する。
【0080】
RAM1300は、記憶部1200から読み出されたプログラムやデータが展開される主記憶装置である。
【0081】
タッチパネル表示部1400は、図2に示されるように装置本体部100Bに表示面が表出して設けられている。タッチパネル表示部1400は、CPU1100の制御に応じて画像を表示する。タッチパネル表示部1400は、例えば指などの操作体により表示面に対して行われた操作を受け付ける。
【0082】
カードリーダ1500は、図2に示されるように装置本体部100Bにて設けられている。カードリーダ1500は、例えば非接触による所定の通信方式により、通信範囲の会員カードCDと通信を行い、通信先の会員カードCDから会員情報を読み出す。
【0083】
通信部1600は、ネットワークNT経由で通信を行う。前述のように、本実施形態の通信部1600は、無線によりネットワークNTと接続されるように通信を行う。
【0084】
回収機構部1700は、ペットボトルの回収としてのペットボトルの減容、収容等に関連した動作をCPU1100の制御に応じて行う機構部である。図2との対応では、回収機構部1700には、容器投入部110、外扉111、内扉112、減容部120、容器収容部140等が含まれる。
【0085】
図10を参照して、回収管理サーバ200の構成例について説明する。同図の回収管理サーバ200は、通信部201、制御部202、及び記憶部203を備える。
【0086】
通信部201は、ネットワークNT経由で通信を行う。
制御部202は、回収管理サーバ200における各種の制御を実行する。制御部202としての機能は、回収管理サーバ200が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
【0087】
記憶部203は、制御部202が利用する各種の情報を記憶する。同図の記憶部203は、回収履歴情報テーブル231、会員グループランク情報テーブル232、及び個別会員ランク情報テーブル233を記憶する。
回収履歴情報テーブル231は、図3に例示した構造を有する。会員グループランク情報テーブル232は、図6に例示した構造を有する。個別会員ランク情報テーブル233は、図7に例示した構造を有する。
【0088】
図11のフローチャートを参照して、本実施形態のペットボトル回収装置100と回収管理サーバ200とが、1回の回収稼働に対応して実行する処理手順例について説明する。
まず、ペットボトル回収装置100が実行する処理手順例について説明する。
ステップS101:ペットボトル回収装置100は、回収稼働指示操作が行われるのを待機する。回収稼働指示操作は、回収稼働の開始にあたって、会員が、会員カードCDに記録されている会員識別子をカードリーダ1500に読み取らせる操作である。
【0089】
ステップS102:回収稼働指示操作が行われたことに応じて、ペットボトル回収装置100は、カードリーダ1500により会員カードCDから読み取られた会員識別子を取得する。
【0090】
ステップS103:ペットボトル回収装置100は、ステップS102により取得された会員識別子を含むランク問い合わせを回収管理サーバ200に対して送信する。
ステップS104:ペットボトル回収装置100は、ステップS103によるランク問い合わせの送信に対する応答として回収管理サーバ200から送信されたランク通知を受信する。ペットボトル回収装置100は、図8にて説明したように、受信されたランク通知が示すランクに応じた案内画面の表示を行う。
【0091】
ステップS105:ペットボトル回収装置100は、前述のように、Aランクに応じて第1案内画面を表示させた場合には、例えば第1案内画面の表示とともに所定のタイミングで外扉111を開状態とする。外扉111を開状態とすることにより、ペットボトル回収装置100は、今回の回収稼働に対応する動作を開始する。
また、ペットボトル回収装置100は、BランクまたはCランクに応じて第2案内画面または第3案内画面を表示させた場合には、第2案内画面の「次へ」ボタンBT41または第3案内画面の「次へ」ボタンBT42に対する操作を待機する、「次へ」ボタンBT41または「次へ」ボタンBT42に対する操作が行われたことに応じて、ペットボトル回収装置100は、外扉111を開状態として、今回の回収稼働に対応する動作を開始する。
【0092】
ステップS106:ペットボトル回収装置100は、ステップS105により開始された回収稼働に対応の動作が終了されるのを待機している。例えば、客は、持参した全てのペットボトルをペットボトル回収装置100に収容させると、タッチパネル表示部1400に表示される、以降の案内画面が示す案内に従って、タッチパネル表示部1400にて表示されている終了ボタンに対する操作を行う。終了ボタンに対する操作が行われたことに応じて、これまでに行われた1回の回収稼働に対応の動作が終了される。
【0093】
ステップS107:ペットボトル回収装置100は、回収稼働に対応の動作が終了されたことに応じて、記憶部1200に記憶される利用会員情報に、ステップS102にて取得された会員識別子を追加する。利用会員情報は、最後の収容物品回収作業が終了してから、次の収容物品回収作業が開始されるまでにおいて、ペットボトル回収装置100が行った回収稼働ごとに会員カードCDから読み取った会員識別子を示す情報である。
【0094】
なお、同図においては図示を省略しているが、第1実施形態との対応で、回収稼働に対応の動作が終了されたことに応じて、ペットボトル回収装置100は、読み取られたカード情報から取得した会員識別子を含む回収履歴情報を回収管理サーバ200に対して送信してもよい。前述のように、回収履歴情報は回収稼働の結果が反映された内容を有するものであって、会員識別子のほかに、装置識別子、店舗識別子、回収日時、回収本数、及び回収重量等の情報が含まれる。
また、ペットボトル回収装置100は、第1実施形態との対応で、読み取られたカード情報から取得した会員識別子と、回収実績ウェブページのURLとをコード化した二次元コードをタッチパネル表示部1400に表示させてもよい。
【0095】
続いて、同図を参照して、回収管理サーバ200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS201:回収管理サーバ200は、ペットボトル回収装置100から送信されたランク問い合わせを受信すると、受信されたランク問い合わせに含まれる会員識別子と対応付けられたランクを、個別会員ランク情報テーブル233から検索する。
ステップS202:回収管理サーバ200は、ステップS201により検索されたランクを示すランク通知を、ランク問い合わせの送信元のペットボトル回収装置100に送信する。
【0096】
図12のフローチャートを参照して、ペットボトル回収装置100と回収管理サーバ200とが、1回の収容物品回収作業に対応して実行する処理手順例について説明する。
まず、ペットボトル回収装置100が実行する処理手順例から説明する。
ステップS301:ペットボトル回収装置100は、収容物品回収宣言操作が行われるのを待機する。収容物品回収宣言操作は、例えば図5(A)にて説明した作業開始確認画面(図5(A))における「はい」ボタンBT11に対する操作である。
【0097】
ステップS302:ペットボトル回収装置100は、収容物品回収宣言操作が行われたことに応じて、タッチパネル表示部1400に開閉操作画面(図5(B))を表示させる。開閉操作画面に対する操作に応じて、ペットボトル回収装置100は容器収容部140の扉(引き出し100C)を開く制御を行う。
【0098】
ステップS303:ペットボトル回収装置100は、ステップS302の処理の後、タッチパネル表示部1400にランク入力画面(図5(C))を表示させる。
ステップS304:ペットボトル回収装置100は、ランク入力画面に対して行われるランク入力操作を受け付け、操作されたランク選択ボタンBT21に応じたランクを入力する。
【0099】
ステップS305:ランク入力操作が行われたことに応じて、ペットボトル回収装置100は、タッチパネル表示部1400に作業終了確認画面(図5(D))を表示させる。
ステップS306:ペットボトル回収装置100は、作業終了確認画面に対して行われ
る作業終了宣言の操作(「はい」ボタンBT31に対する操作)を受け付ける。
ステップS307:作業終了確認画面に対する作業終了宣言の操作が行われたことに応じて、ペットボトル回収装置100は、今回の収容物品回収に応じた会員グループランク情報を回収管理サーバ200に送信する。会員グループランク情報は、今回の収容物品回収作業が開始される段階でペットボトル回収装置100が記憶していた利用会員情報に対して、ステップS304により入力したランクを対応付けた情報である。
ステップS308:ペットボトル回収装置100は、これまで記憶していた利用会員情報をクリアする。なお、これまで記憶していた利用会員情報についてはクリアせずに、ペットボトル回収装置100の利用者の履歴として記憶しておくようにしてもよい。
ステップS308の後は、例えば、収容物品回収に対応するメンテナンスモードから、通常の動作モードに復帰する。
【0100】
続いて、同図を参照して回収管理サーバ200が実行する処理手順例について説明する。
ステップS401:回収管理サーバ200は、ペットボトル回収装置100から送信された会員グループランク情報を受信すると、受信された会員グループランク情報を、会員グループランク情報テーブル232に追加するように記憶させる。
【0101】
ステップS402:回収管理サーバ200は、ステップS401にて追加された会員グループランク情報を含む会員グループランク情報テーブル232を利用して、個別会員ランク情報テーブル233に記憶される個別会員ランク情報を更新する。
【0102】
同図の処理は、ペットボトル回収装置100から送信された会員グループランク情報が受信されるごとに、即ち、ペットボトル回収装置100にて収容物品回収作業が行われるごとに、個別会員ランク情報を更新するようにされている。
しかしながら、回収管理サーバ200は、一定期間ごとに個別会員ランク情報を更新するようにされてよい。この場合の回収管理サーバ200は、前回の個別会員ランク情報の更新から一定期間が経過したタイミングに到達するのを待機する間に会員グループランク情報が受信された場合には、受信された会員グループランク情報を会員グループランク情報テーブル232に記憶させる。そして、回収管理サーバ200は、一定期間が経過したタイミングで、その際に会員グループランク情報テーブル232に記憶されていた会員グループランク情報を利用して、個別会員ランク情報を更新する。
あるいは、回収管理サーバ200は、会員グループランク情報テーブル232に追加された会員グループランク情報が所定数に達するごとに、個別会員ランク情報を更新するようにしてもよい。
【0103】
<第3実施形態>
続いて、第3実施形態について説明する。
例えばペットボトルの中に飲み残しや異物が入っているような品質の低いペットボトルは、再利用の大きな妨げになる。ランクの低い会員は、このような品質の低いペットボトルを投入する可能性が高い。
このような観点からすると、ランクが一定以下の会員に対しては、ペットボトル回収装置100の利用を拒否するようにしてもよいとの考え方を採ることができる。
【0104】
そこで、本実施形態のペットボトル回収装置100は、ランクが一定以下の会員については利用を拒否するように構成される。
具体例として、本実施形態のペットボトル回収装置100は、図11のステップS104として、以下のように処理を実行する。つまり、ペットボトル回収装置100は、受信されたランク通知により示されるランクがAランクまたはBランクである場合には、それぞれのランクに応じた案内画面を表示する。これに対して、受信されたランク通知により示されるランクがCランクである場合、例えばペットボトルの投入が受け付け不可である旨のメッセージを含む案内画面を表示し、会員によりペットボトルの投入が行われないようにする。この場合、ステップS105以降の回収稼働に応じた動作は実行されない。
上記第2実施形態においては、収容物品回収作業に際しての店員によるランク入力操作は、タッチパネル表示部1400に表示されるランク入力画面(図5(C))に配置されるランク選択ボタンBT21に対する操作とされていた。
これに対して、本実施形態としてのランク入力操作は、例えばタッチパネル表示部1400に表示されるボタンに対する操作ではなく、ペットボトル回収装置100に物理的に設けられた所定のキー(ボタン)に対する操作として行われる。
【0105】
図13は、本実施形態に対応するペットボトル回収装置100の装置本体部100Bの態様例を示している。同図においては、装置本体部100Bの前面における引出し100Cや引出用取手100e等が配置された位置の上側において、ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3と確定キーKY2が配置された例が示されている。
ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3は、それぞれ、Aランク、Bランク、Cランクを選択する操作が行われるキーである。ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3自体、もしくはランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3に対応する位置にて、例えば、それぞれ対応のランクに応じて割り当てられた所定の色が配置されてよい。
ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3について特に区別しない場合には、ランク入力キーKY1と記載する。
確定キーKY2は、ランク入力キーKY1に対する操作により選択されたランクを確定させる操作が行われるキーである。
【0106】
この場合、店員は、まず収容袋の中のペットボトルの状態を確認してランクを判断し、判断したランクに対応するランク入力キーKY1を操作することで、ランクの選択を行う。次に、店員は、確定キーKY2を操作することで、ランクの選択を確定させる。確定キーKY2が操作されるまでは、ランク入力操作KYは何度でも操作が可能とされており、ランクの選択を変更することができる。
このような操作の場合、最初にランク入力キーKY1のいずれかの操作によりランクが確定されてから、確定キーKY2の操作によりランクの選択が確定されるまでにおいて、現在においていずれのランクが選択中にあるのかが所定の態様で示されるようにすることが好ましい。例えば、操作されたランク入力キーKY1自体、もしくはランク入力キーKY1に対応して配置された発行部が発光することで、選択中のランクを示すようにしてよい。あるいは、タッチパネル表示部1400にて、選択中のランクが何であるのかを示す表示が行われてよい。
【0107】
このように、ランク入力操作に関連するキーが物理的に設けられる場合、収容物品回収作業を行っている店員がランク入力操作を忘れる可能性がある。そこで、本実施形態の場合には、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ、収容物品回収に対応するメンテナンスモードを終了させないようにしてよい。この際、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ容器収容部140の扉(引き出し100C)を閉じることができないように制御可能な構成を有してよい。
【0108】
なお、先の第2実施形態のようにタッチパネル表示部1400に表示される画面に対する操作としてランク入力操作が行われる場合にも、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ容器収容部140の扉(引き出し100C)を閉じることができないように制御してよい。
【0109】
<第4実施形態>
先の第2実施形態においては、収容物品回収作業に際しての店員によるランク入力操作は、タッチパネル表示部1400に表示されるランク入力画面(図5(C))に配置されるランク選択ボタンBT21に対する操作とされていた。
【0110】
これに対して、本実施形態におけるランク入力操作は、例えばタッチパネル表示部1400に表示されるボタンに対する操作ではなく、ペットボトル回収装置100に物理的に設けられた所定のキー(ボタン)に対する操作として行われる。
【0111】
図13は、本実施形態に対応するペットボトル回収装置100の装置本体部100Bの態様例を示している。同図においては、装置本体部100Bの前面における引出し100Cや引出用取手100e等が配置された位置の上側において、ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3と確定キーKY2が配置された例が示されている。
ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3は、それぞれ、Aランク、Bランク、Cランクを選択する操作が行われるキーである。ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3自体、もしくはランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3に対応する位置にて、例えば、それぞれ対応のランクに応じて割り当てられた所定の色が配置されてよい。
ランク入力キーKY1-1、KY1-2、KY1-3について特に区別しない場合には、ランク入力キーKY1と記載する。
確定キーKY2は、ランク入力キーKY1に対する操作により選択されたランクを確定させる操作が行われるキーである。
【0112】
この場合、店員は、まず収容袋の中のペットボトルの状態を確認してランクを判断し、判断したランクに対応するランク入力キーKY1を操作することで、ランクの選択を行う。次に、店員は、確定キーKY2を操作することで、ランクの選択を確定させる。確定キーKY2が操作されるまでは、ランク入力操作KYは何度でも操作が可能とされており、ランクの選択を変更することができる。
【0113】
このような操作の場合、最初にランク入力キーKY1のいずれかの操作によりランクが確定されてから、確定キーKY2の操作によりランクの選択が確定されるまでにおいて、現在においていずれのランクが選択中にあるのかが所定の態様で示されるようにすることが好ましい。例えば、操作されたランク入力キーKY1自体、もしくはランク入力キーKY1に対応して配置された発行部が発光することで、選択中のランクを示すようにしてよい。あるいは、タッチパネル表示部1400にて、選択中のランクが何であるのかを示す表示が行われてよい。
【0114】
このように、ランク入力操作に関連するキーが物理的に設けられる場合、収容物品回収作業を行っている店員がランク入力操作を忘れる可能性がある。そこで、本実施形態の場合には、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ、収容物品回収に対応するメンテナンスモードを終了させないようにしてよい。この際、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ容器収容部140の扉(引き出し100C)を閉じることができないように制御可能な構成を有してよい。
【0115】
なお、第2実施形態のようにタッチパネル表示部1400に表示される画面に対する操作としてランク入力操作が行われる場合にも、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われなければ容器収容部140の扉(引き出し100C)を閉じることができないように制御してよい。
即ち、当該第4実施形態と第2実施形態とのいずれにおいても、ランク入力操作の行われない状態では、ランク入力操作の次の手順に応じた処理が開始されないようにしてよい。
【0116】
<変形例>
続いて、本実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
上記の第2実施形態の例では、店員によるランク入力操作は、収容物品回収作業に際して行うようにされている。本変形例では、店員によるランク入力操作は、収容物品回収作業の場合に限定されない。ペットボトル回収装置100は、例えば任意のタイミングで行われるランク入力操作を受け付けてよい。ペットボトル回収装置100の引出し100Cの正面側には透光部100A(透光窓)が設けられているので、引き出し100Cを開けなくとも、収容袋に入っているペットボトルの状態を外部から視認可能なようになっている。
また、ペットボトル回収装置100は、1回の回収稼働において、ペットボトルの大量投入として扱われるような一定以上の本数の投入の行われたことが検出された場合に、店員に向けて報知を行うことができる。店員は、このようなペットボトルの大量投入についての報知を受けたことに応じて、ペットボトルの大量投入に対応する回収稼働の終了後において、ランク入力操作を行うことができる(この場合、容器収容部140に余裕があれば収容物品回収作業は行わなくともよい)。
このようなタイミングでランク入力が行われる場合、回収されるペットボトルの相当の割合を、1の会員によって大量投入されたペットボトルが占めることになり、店員のランクの判断も、大量投入されたペットボトルの品質が反映されやすい。これにより、会員グループに対するランク設定の精度を高くすることができる。
【0117】
本変形例の場合、ペットボトル回収装置100は、ランク入力操作が行われたタイミングで、前回のランク入力操作が行われてから現時点までにおいてペットボトル回収装置100を利用した会員を示す利用会員情報に基づく会員グループランク情報を、回収管理サーバ200に送信する。
このような構成のもとでは、例えばペットボトル回収装置100を会員が利用して回収稼働が行われるごとに、ランク入力操作を行う運用とすることも可能である。
【0118】
なお、任意のタイミングでランク入力が可能なようにした場合、会員グループランク情報の送受信回数が必要以上に多くなり、通信網のトラフィックの増加や、ペットボトル回収装置100及び回収管理サーバ200等の処理負荷の増加等を招く可能性がある。そこで、ペットボトル回収装置100は、例えば、容器収容部140が一杯になったことに応じて収容物品回収作業が行われるときと、ペットボトルの大量投入が行われたときなどの、所定の状況に限定してランク入力操作を受け付けるようにされてもよい。
【0119】
[第2変形例]
上記実施形態では、収容物品回収作業に際して、店員が収容袋に入っているペットボトルを目視してランク入力操作を行うことによりランクの入力が行われていた。
本変形例としては、容器収容部140における収容袋を対象に撮像する撮像装置によるセンサや臭いを感知するセンサ等のうち少なくとも1つを設ける。そのうえで、ペットボトル回収装置100は、例えば収容物品回収作業に対応するメンテナンスモードに際して、容器収容部140から収容袋が取り出される前の段階にて、センサの出力に基づいて収容袋に入っているペットボトルの品質を判定し、判定した品質に応じたランク入力の処理を行うようにされてよい。この場合には、店員によるランク入力操作を省くことができる。
【0120】
[第3変形例]
本変形例では、ペットボトル回収装置100において、容器投入部110に投入されるペットボトルを対象に撮像する撮像装置によるセンサや臭いを感知するセンサ等のうち少なくとも1つを設ける。ペットボトル回収装置100は、センサの出力に基づいて容器投入部110に投入されたペットボトルの品質を判定し、品質が一定以下であると判定されたペットボトルについては回収しないようにする。
そのうえで、本変形例のペットボトル回収装置100は、会員のランクに応じてペットボトルの回収稼働に際しての案内画面の表示等を併せて行うようにされてよい。上記のように、ペットボトルの品質が一定以下であると判定された場合、ペットボトル回収装置100は、例えば、今回はペットボトルの品質がよくないためにペットボトルの回収ができない旨のメッセージを含む案内画面を、タッチパネル表示部1400に表示させる。
【0121】
[第4変形例]
例えば、ペットボトル回収装置100の利用を開始した客がCランクであった場合に、ペットボトル回収装置100の近くに店員がいれば、タッチパネル表示部1400にて表示される案内画面により、店員は、会員がCランクであることを把握できる。この場合、店員は、自分の手が空いていれば、品質水準を満たしたペットボトルを投入してもらうように会員を指導できる。
また、上記のように店員の指導が行われた結果、本来であればCランクに応じたペットボトルが投入されてしまうところを、Aランクに応じたペットボトルが投入されたことになる。このような状況に対応して収容物品回収作業が行われた場合、会員はCランクであるのに、例えばAランクなど、Cランクよりも高いランクが入力される可能性がある。
例えばCランクの会員が、たまたま店員から指導を受けたことで、以降においてAランクの会員となる可能性は低い、この点で、ペットボトルを投入した会員の優良性と、会員グループランク情報にて管理されるランクとが整合しない状態となる。
そこで、例えばこのような場合には、ペットボトル回収装置100に対する操作によって、店員が会員グループランク情報のランクを、例えばCランクあるいはBランクに修正するなどの操作が行えるようにされてよい。
つまり、なんらかの要因で、収容袋に入れられたペットボトルの品質と、ペットボトルを投入した会員の優良性とについて不整合が生じたことが明らかである場合に対応して、店員の操作により会員グループランク情報におけるランクの修正を行えるようにしてよい。このような会員グループランク情報におけるランクの修正は、例えば店舗STにおけるPOSレジスタ400、上位装置、店員が所持する端末等に対する店員の操作によっても行えるようにされてよい。
【0122】
[第5変形例]
本変形例のペットボトル回収装置100は、会員の利用ごとに回収稼働に要した所要時間を計測し、利用会員情報としては、会員識別子と所要時間とを含めて記憶するようにしてよい。回収管理サーバ200は、受信した利用会員情報に含まれる所要時間に基づいて、利用者のペットボトル回収装置100の操作の習熟性のレベルを判定し、判定した習熟性レベルも会員の個別会員ランク情報に含める。
ペットボトル回収装置100は、回収稼働に際して、会員のランクに応じた内容の案内画面の提示を行うとともに、習熟性レベルに応じて異なる案内画面を表示するようにしてよい。例えば習熟性のレベルの低い会員の場合には、ペットボトル回収装置100に対する操作を詳しく説明するような内容の案内画面を表示させてよい。
【0123】
[第6変形例]
第1実施形態にて説明したように、ペットボトル回収装置100を利用して回収させたペットボトルの本数等に応じて会員に対してポイントを加算するポイント加算サービスが行われる。
本変形例としては、このようなポイント加算サービスにおいて、第2実施形態において個別会員ランク情報にて示される会員のランクをポイント加算に反映させる。
具体例として、通常であれば回収されたペットボトル5本につき1ポイントを加算する場合に、ランクが一定以上のユーザには、例えば3本につき1ポイントを加算するというように、ポイント加算が行われる条件を緩くしてよい。
あるいは、通常であれば回収されたペットボトル5本につき1ポイントを加算する場合に、ランクが一定以上のユーザには、例えば5本につき2ポイントを加算するというようにして、ポイント加算が行われる条件を緩くしてよい。
また、ランクが一定以下のユーザには、ペットボトル回収装置100の利用に応じたポイント加算の条件を厳しくして、ポイントが加算されにくい(あるいは加算されない)ようにしてもよい。
【0124】
[第7変形例]
先の第2実施形態の構成では、会員ごとのランクの設定と、設定されたランクを示す個別会員ランク情報の管理は、回収管理サーバ200が行うようにされていた。しかしながら、第2実施形態の構成は、会員ごとのランクの設定と、設定されたランクを示す個別会員ランク情報の管理を含め、1つのペットボトル回収装置100にて完結するように構成されてよい。あるいは、第2実施形態の構成は、例えば1店舗(あるいは、例えば一定地域内の複数の店舗ごと)に設置される複数のペットボトル回収装置100間の通信により、複数のペットボトル回収装置100で完結するようにされてもよい。
【0125】
[第8変形例]
本実施形態の構成は、例えば瓶類、缶類、プラスチック製(発泡スチロール製)の食品用トレイ、牛乳パック等の紙製容器などのように、回収物品として品質向上が求められる物品を回収するシステム、装置等に適用されてよい。
【0126】
<実施形態の総括>
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、物品(例えば、ペットボトル)を回収する物品回収装置(例えば、ペットボトル回収装置100)に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報(例えばランク、分類等を示す情報)を入力する品質関連情報入力手段を備える物品回収システムである。
上記構成によれば、本実施形態のペットボトル回収装置100により回収され、ペットボトル回収装置100にて収容袋に入れられたペットボトルに対応して、品質についてのランクを設定することができる。即ち、ペットボトル回収装置100により回収されたペットボトルについての品質を評価できるようになる。そして、このような評価の結果を有効に用いることで、例えばランクの設定結果を用いて、ペットボトル回収装置100により回収されるペットボトルの品質向上を図ることができる。
【0127】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の物品回収システムであって、前記品質関連情報入力手段による品質関連情報の入力は、回収物品を前記物品回収装置から取り出すタイミングで行われるように構成される。
上記構成によれば、例えばペットボトル回収装置100の収容袋に収容されたペットボトルが一杯の状態となったことに応じて、ペットボトル回収装置100からペットボトルを取り出す作業を行うタイミングに合わせて、効率的にランクの入力を行うことが可能になる。
【0128】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の物品回収システムであって、前記品質関連情報入力手段による品質関連情報の入力が行わない状態では、前記品質関連情報の入力の次の手順に応じた処理が開始されないように構成される。
上記構成によれば、ランク入力操作が行われない限り、次の手順に進めないようにできる。これにより、店員がランク入力操作を忘れることが防止される。
【0129】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載の物品回収システムであって、前記品質関連情報手段は、複数の品質関連情報の候補のうちから1つの品質関連情報を入力する。
上記構成によれば、例えばランクを入力する操作を行う場合において、店員は、予め定められた複数段階のレベルのうちから1つのレベルを選択して操作を行えばよく、簡易に操作を行える。
【0130】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載の物品回収システムであって、前記品質関連情報入力手段は、タッチパネルに対して行われる品質関連情報入力のための操作に応じて品質関連情報を入力する。
上記構成によれば、タッチパネルにおける表示に対する操作によりランクの入力が行われるようにされることから、ランクの入力に関する操作性を向上させることができる。また、例えば収容袋の収容物品回収作業の案内表示の流れの中で、ランクの入力に応じた操作画面を表示できるので、例えば収容物品回収作業の手順に応じて適切にランク入力の操作を案内できる。
【0131】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載の物品回収システムであって、前記物品回収装置に物品を回収させた利用者を示す利用者識別子(例えば、会員識別子)を取得する利用者識別子取得手段と、前記品質関連情報入力手段により入力された品質関連情報と、前記品質関連情報入力手段により入力された品質関連情報に対応する回収物品を投入した1以上の利用者の利用者識別子とを対応付けた利用者グループ対応情報を出力する利用者グループ対応情報出力部と、1以上の前記利用者グループ対応情報に基づいて、利用者ごとに対応する品質関連情報を判定し、判定対象とされた利用者の利用者識別子と判定された品質関連情報とを対応付けた個別利用者対応情報を管理する個別利用者対応情報管理手段とをさらに備える。
上記構成によれば、ペットボトル回収装置100により回収されたペットボトルの品質に応じたランクの入力結果に基づいて、ペットボトル回収装置100の利用者である会員ごとの個人の優良性を示すランクを設定することができる。
【0132】
(7)本実施形態の一態様は、(6)に記載の物品回収システムであって、前記物品回収装置に対して利用者が物品を投入する際に、物品を投入する前記利用者の前記個別利用者対応情報が示す品質関連情報に対応する物品投入に関する案内を報知する報知手段をさらに備える。
上記構成によれば、会員のランクに応じて、ペットボトル回収装置100へのペットボトルの投入に関して適切な案内を行うことが可能になる。この結果、ペットボトル回収装置100により回収されるペットボトルの品質の向上を期待できる。
【0133】
(8)本実施形態の一態様は、(6)または(7)に記載の物品回収システムであって、前記個別利用者対応情報において所定の品質関連情報対応付けられる利用者について、前記物品回収装置の利用が不可となるように制御する利用拒否手段をさらに備える。
上記構成によれば、ペットボトル回収装置100の利用者としての優良性が一定以下の会員にはペットボトル回収装置100を利用できないようにして、ペットボトル回収装置100により回収されるペットボトルの品質の向上を図ることができる。
【0134】
(9)本実施形態の一態様は、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段を備える物品回収装置である。
【0135】
(10)本実施形態の一態様は、物品回収システムにおいて備えられるコンピュータを、物品を回収する物品回収装置に収容された回収物品としての品質に応じた品質関連情報を入力する品質関連情報入力手段として機能させるためのプログラムである。
【0136】
なお、上述のペットボトル回収装置100、回収管理サーバ200、客端末装置300、POSレジスタ400、店舗管理サーバ500等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のペットボトル回収装置100、回収管理サーバ200、客端末装置300、POSレジスタ400、店舗管理サーバ500等としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプロ
グラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0137】
100 ペットボトル回収装置、110 容器投入部、111 外扉、112 内扉、116 載置部、120 減容部、140 容器収容部、145 キャップ収容部、200 回収管理サーバ、231 回収履歴情報テーブル、232 会員グループランク情報テーブル、233 個別会員ランク情報テーブル、300 客端末装置、301 CPU、302 記憶部、303 RAM、304 表示部、305 操作部、306 撮像部、307 通信部、400 POSレジスタ、500 店舗管理サーバ、1100 CPU、1200 記憶部、1300 RAM、1400 タッチパネル表示部、1500 カードリーダ、1600 通信部、1700 回収機構部
図1
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図13