(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179796
(43)【公開日】2023-12-19
(54)【発明の名称】システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07C 5/00 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
G07C5/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183057
(22)【出願日】2023-10-25
(62)【分割の表示】P 2022209466の分割
【原出願日】2018-02-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載アドレス https://my.yupiteru.co.jp/upload/save_image/manual/pdf/S10_quickguide.pdf(掲載日 平成29年8月21日)https://www.yupiteru.co.jp/products/biz_dr/s10/(掲載日 平成29年9月4日)http://www2.yupiteru.co.jp/manual/pdf.php?pdfname=S10(掲載日 平成29年9月4日)その他 5
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】小川 智昭
(57)【要約】 (修正有)
【課題】使い勝手のよいシステム等を提供する。
【解決手段】車両の駐車中に当該車両において撮像した映像を録画する機能を備えるシステムであって、前記車両の利用者の前記車両への接近を検知する機能を備え、前記車両の利用者の前記車両への接近を検知した場合に、車両の駐車中の録画を解除する機能を備える。また車両の駐車中であっても、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離反するまでは、車両の駐車中の録画を開始しない機能を備える。このようにすれば、車両の利用者が映像に残ってしまうことを抑制できる。従来に比べよい使い勝手を得られるなど、従来に比べて優れたシステムやプログラム等を提供することができる。
【選択図】
図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライブレコーダの駐車監視中に前記ドライブレコーダから無線で送信された前記ドライブレコーダが接続された車両のバッテリ電圧の情報を受信して表示する機能を、
スマートフォンのコンピュータに実現させるためのスマートフォン用のプログラム。
【請求項2】
前記ドライブレコーダから当該ドライブレコーダが接続された前記車両のバッテリとは別のバッテリの電圧の情報を無線で受信して表示する機能を、
請求項1に記載のスマートフォンのコンピュータに実現させるためのスマートフォン用のプログラム。
【請求項3】
前記ドライブレコーダから前記ドライブレコーダのイベント記録件数の情報を無線で受信して表示する機能を、
請求項1または2に記載のスマートフォンのコンピュータに実現させるためのスマートフォン用のプログラム。
【請求項4】
駐車監視中にスマートフォンへ情報を送信する機能を備えるドライブレコーダであって、
前記スマートフォンへ前記ドライブレコーダが接続された車両のバッテリ電圧の情報を無線で送信する機能を備えたドライブレコーダ。
【請求項5】
当該ドライブレコーダが接続された前記車両のバッテリとは別のバッテリ電圧の情報を無線で送信する機能を備えた請求項4に記載のドライブレコーダ。
【請求項6】
前記スマートフォンへドライブレコーダのイベント記録件数の情報を無線で送信する機能を備えた請求項4または5に記載のドライブレコーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例えばシステムやプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、駐車時など車両からの給電が遮断された場合に、車両のバッテリまたは車両のバッテリとは別バッテリなどからドライブレコーダへ給電を継続して、駐車時の映像を録画する機能を備えるドライブレコーダが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車時の映像は記録できるものの、十分な使い勝手が得られるものではなかった。
そこで、例えば従来に比べよい使い勝手を得られるなど、従来に比べて優れたシステムやプログラム等を提供することを目的とする。
【0005】
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正または分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)車両の駐車中に当該車両において撮像した映像を録画する機能を備えるシステムであって、前記車両の利用者の前記車両への接近を検知する機能を備え、前記車両の利用者の前記車両への接近を検知した場合に、車両の駐車中の録画を解除する機能を備えるシステムとするとよい。
このようにすれば、従来よりも使い勝手がよいシステムを実現できる。利用者が駐車している車両に接近するだけで録画を解除することができる。
【0007】
例えば、車両への利用者の接近時に、駐車監視カメラで撮影した映像にその車の利用者が映ってしまうのは、無駄な映像を残すことになり、記録媒体など、映像の記録領域が無駄に使用されるが、このようにすれば、無駄を減らすことができる。例えば、接近としては、車に乗り込むのが分かる程度の接近とするとよい。このようにすれば、車に乗り込む時に、駐車監視カメラで撮影した映像に自分が映ってしまうのは、無駄な映像を残すことになり、記録媒体など、映像の記録領域が無駄に使用されるが、このようにすれば、無駄を減らすことができる。
【0008】
車両としては、例えば自転車やバイクとしてもよいが、自動車とするとよい。車両としてはバスやタクシーのような旅客車両としてもよいが、特に自家用車または社用車とするとよい。
【0009】
車両の駐車中としては、例えば、車両のエンジンや電気自動車の電源が切られた状態などとするとよく、車両のエンジンや電気自動車の電源が切られた状態であるか否かを検出するとよい。例えば、車のバッテリへの接続や車のバッテリとは別のバッテリなど別電源からの電源供給を受けシステムを動作させるようにするとともにシガーソケットからの電源供給を監視して、シガーソケットからの電源供給がない場合に、車両のエンジンや電気自動車の電源が切られた状態と判定するとよい。
【0010】
利用者としては、その車両の搭乗者の全部としてもよいが、少なくとも一部とするとよい。利用者としては、同乗者としてもよいが、特にその車両の運転者とするとよい。利用者であるか否かは例えば予め登録した利用者の映像に類似する映像が撮像されたか否かに基いて行なうとよい。
【0011】
例えば、車両の駐車中としては、特に、運転者がその車両にいない状態とするとよく、運転者がその車両にいない状態であるか否かを検出する機能を備えるとよい。運転者がその車両にいない状態であるか否かを検出する機能は、例えば、その車両において撮像した映像の中に、予め登録したその車両の運転者があるか否かに基いて判定するとよい。
【0012】
撮像は車両に設置したカメラで行うとよく、特に広角カメラが望ましい。より望ましくは、全天周カメラとするとよい。撮像の方向は、例えば、車両内または、車両内から車両外の方向とするとよい。特に車両内と車両外の双方を含む撮影が可能な構成とするとよい。このような構成としては、例えば、撮像を、2カメラで行い、1カメラを車内用、1カメラを車外用としたり、1カメラの半天球カメラを車室内の天井から下方を向けて設置する構成とするとよい。
【0013】
録画としては、例えば、撮影した映像を記録手段に記録するものでもよいが、特にデジタル化して記録手段に記録するものとするとよい。デジタル化した記録としては特に情報を圧縮して記録するものとするとよい。記録手段は、車両内に備えるようにしてもよいし、通信によって接続したサーバ等に備えるようにしてもよい。記録手段は、特に着脱可能な記録媒体とするとよい。記録手段は、不揮発性メモリとするとよい。記録手段は、特に半導体メモリとするとよい。記録手段は、カード状の記録媒体とすると特によい。記録手段はSDカードとすると特によい。
【0014】
録画は、例えば単に映像データを連続的に記録するようにしてもよいが、特に所定の単位ごとにファイルにして行なうとよい。所定の単位としては、特定の終了条件を満たした場合とするとよい。例えば、終了条件はファイルの記録開始から所定時間毎としてもよい。例えば1分ごとに1つのファイルを生成してもよい。
【0015】
システムは、一つの筺体で構成してもよいし、複数の筺体で構成しその複数の筺体を有線または無線により電気的に接続して構成してもよい。システムはその一部が車両の外にあってもよい。例えばシステムはその一部をサーバとして構成してもよいが、特にシステムは車両内にすべて備える構成とするとよい。
【0016】
解除としては録画を行わないこととするとよい。例えば、車両の利用者がその車両に接近した場合にその車両において撮像した映像の録画を行わないようにするとよい。解除は、例えば、録画の一時停止としてもよいが、特に録画の停止とするとよい。録画の停止としては、映像を記録中のファイルのクローズとするとよい。
【0017】
前記車両の利用者の前記車両への接近の検知は、例えば、車両のドアが利用者によって開けられたことを検知して行なうようにしてもよいが、特に(2)のようにするとよい。
【0018】
(2)前記車両の利用者の前記車両への接近の検知は、前記車両の利用者が当該車両のドアから、外側の所定の範囲内になったか否かに基いて行なうシステムとするとよい。
このようにすれば、車両の利用者は車両のドアの外側の所定の範囲内に接近するだけで、車両の駐車中の録画が解除される。
(3)前記車両の利用者の前記車両への接近の検知は、前記利用者の所持可能な端末との電波状態に基いて行なうシステムとするとよい。
【0019】
このようにすれば、より確実に接近を検知できる。例えば撮像している画像認識による利用者の認識に比べ、より確実に接近を検知できる。また、例えば、利用者は端末をバッグやポケット等の格納場所からいちいち取り出すことなく検知しうる。
【0020】
利用者の所持可能な端末しては、電池駆動させる機器とするとよい。例えば、リモコン、キー、タグなどとしてもよいが、スマートフォンとするとよい。スマートフォンは車両の利用者も車外に持ち出す可能性が高いことを発明者は見出した。
【0021】
電波としては、例えばLTE等としてもよいが、特に数メートルから十数メートル程度の通信距離のものを用いるとよい。特にBluetooth(登録商標、以下同じ)を用いるとよい。特にビーコンを用いるとよく、Bluetoothビーコンを用いるとよい。
【0022】
電波状態に基いて行なう構成としては、例えば、端末からの電波が受信できる状態となったとき車両への接近を検知したとしてもよいが、例えば、端末との無線通信が可能な状態となったとき車両への接近を検知したとするとよい。さらに望ましくは、(4)のようにするとよい。
【0023】
(4)前記車両の利用者の前記車両への接近の検知は、前記車両の利用者の所持可能な端末との間の通信に用いる電波の強度に基いて行なうシステムとするとよい。
このようにすれば、通信に用いる電波の送信機や受信機とは別の距離検知用の電波の送信機や受信機を設けなくてもよくなる。
【0024】
車両への接近の検知については、例えば、利用者の所持可能な端末から発せられる電波の当該システムでの受信強度が所定の状態になった場合に車両への接近を検知したとしてもよいが、特に、当該システムの発する電波の受信強度を利用者が所持可能な端末で測定し、測定した受信強度を当該システムへ送信して、当該システムで受信した、その受信強度が所定の状態になった場合に車両への接近を検知したとするとよい。このようにすれば、利用者が所持可能な端末の電池の消費を抑えることができる。これらの所定の状態は、例えば所定の受信強度以上であるときとするとよい。
【0025】
(5)前記車両の利用者の前記車両への接近の検知は、当該システム側から所定周期で、前記車両の利用者の所持可能な端末でその強度を測定可能な電波を発し、前記車両の利用者の所持可能な端末にて当該システム側から所定周期で発信される電波の強度を測定して、その測定結果に関する情報を送信し、当該システムはその測定結果に関する情報に基いて行なうシステムとするとよい。
【0026】
このようにすれば、端末の電池消費を抑えることができる。車両に比して端末の電池容量は極めて小さくなることが多く、送信は受信よりも大幅に電力を消費することが多いが、電波の送信は車両側のシステムから行うため、端末側での送信に要する電力を削減できる。
【0027】
特に、前記車両の利用者の所持可能な端末にて当該システム側から所定周期で発信される電波の強度を測定して、その測定結果が所定の強度以上である場合に、その測定結果に関する情報を送信し、当該システムはその測定結果に関する情報に基いて行なうとよい。このようにすれば、大幅に端末の消費電力を削減でき、端末のバッテリ駆動時間をより長くできる。
【0028】
所定周期は、車両に利用者が徒歩で近づいていき、システム側から送信される電波の受信可能エリアに端末が入ってから、利用者が車両に到達するまでの時間の中で、少なくとも1回受信できる間隔が望ましく、特に少なくとも数回以上受信できる間隔が望ましい。所定周期は、特に人が数歩、歩くのに要する時間以下の時間とするとよい。所定周期は、例えば3秒以下とするとよい。一方で所定周期を短くしすぎると問題を生じる。所定時間は、端末のバッテリ消費を抑えられる時間以上の時間とするとよい。また、端末にアプリの実行機能がある場合などには、受信イベントが頻繁にあるとアプリの動作がスムーズに行かないという問題を発明者は見出した。そこで、アプリの動作に影響のない時間以上の時間とするとよい。これらを総合すると、所定周期は、約2秒程度がもっとも良い。このようにすれば、端末のバッテリの消耗をより軽減できるとともに、アプリ等の他のプログラムがスムーズに動作可能となりうるとともに、利用者が車両に近づいていったとき、適切な接近関係になったとき、録画を解除させることが可能となる。例えば、端末をスマホとし、システムをカメラとして構成した場合、ユーザが歩いてビーコンを搭載したカメラに近づいた場合、スマホにおいて頻繁に受信が発生してしまう為、スマホのバッテリの消耗を軽減することと、3、4歩前後の移動でエリア判定ができるようにするとよい。また、短い時間間隔でビーコンを送信してしまうと、スマホ側は、全てのビーコン信号を受信してしまうので、受信イベントが頻繁に発生してしまい、アプリがスムーズ動作できなくなるが、2秒程度とすればこのような問題を抑制できる。
【0029】
測定結果に関する情報は、受信のレベルとし、システムが受信した、この受信のレベルが所定値以上のときなど所定の条件を満たしたとき、録画を解除するようにしてもよいが、測定結果に関する情報は、特に録画の解除を要求する信号とするとよく、端末で測定した前記電波の強度が所定値以上のときなど所定の条件を満たしたとき録画の解除を要求する信号を端末から送信し、システムではこの信号を受信したとき録画を解除するとよい。このようにすれば、端末のバッテリの消耗をさらに抑制することができる。
電波は、ビーコン信号とするとよい。電波はアドバタイズする信号とするとよい。
【0030】
例えば、当該システムをビーコンを発信できる機能を搭載した駐車監視カメラとし、端末をそのカメラから送信したビーコン信号を受信できる機能を搭載したアプリを実行できるスマートフォン/タブレットとするとよい。例えば、カメラからBluetoothビーコン信号を定期的(製品は2秒毎)に送信しておき、専用アプリを入れたスマホを持った人が、駐車監視カメラに近づいたときに、スマホアプリでBluetoothビーコンを受信した時にカメラへBluetoothの接続を行い、カメラ側から定期監視通知メッセージを定期的に受信する度に、RSSI値を取得してカメラとの大凡の距離を検出する。RSSI値が、予め設定してあるRSSI値以上の値になった時に、カメラとBluetooth接続を行い、駐車監視モードを停止させることで、カメラの駐車監視動作を解除するとよい。
【0031】
Bluetoothビーコンは、カメラ側でアドバタイズするものとするとよく、ビーコン専用のUUID(Universally Unique IDentifier)を作って、周期的に送信するとよい。
【0032】
Bluetoothビーコンとしては、ビーコンからアドバタイズメント・パケットというIDの情報を発信するとよく、このID情報の中には、proximityUUIDと、Major、Minorの識別
【0033】
構成されたID情報を定期的に発信する構成とするとよい。proximityUUIDやMajor、Minorの識別子は、任意で決めることができるが、例えば、proximityUUIDは全てのシステムで共通のIDを使用し、MajorコードとMinorコードは、システムの個体毎に内容を変えるとよい。このようにすれば、システムが複数近くにあった時でも、特定のシステムに近づいた時にだけ、映像の記録の解除や後述する開始をすることができる。そして、このMajorコードとMinorコードをカメラとスマホアプリでペアリングをした時に、メッセージデータとしてもらう構成とするとよい。ユーザがペアリングのやり直したり、ペアリングを解除したことがアプリで分かると、このMajor、Minorコードは、更新したり、クリアするとよい。
【0034】
(6)前記車両の利用者が所持可能な端末の操作の信号を、無線通信を介して受信する機能を備え、前記端末の操作として前記車両の駐車中の録画を解除する操作を備え、前記車両の駐車中の録画を解除する操作を受信した場合に車両の駐車中の録画を解除する機能を備え、前記車両の利用者の前記車両への接近を検知した場合には、前記車両の駐車中の録画を解除する操作を受信しない場合であっても、車両の駐車中の録画を解除するシステムとするとよい。
【0035】
このようにすれば、車に接近したときにユーザが所持する端末を取り出すなどして、その端末で、駐車中の録画を解除する操作が必要なくなる。よって車に乗り込む時の操作の面倒がなくなる。
【0036】
(7)前記車両への接近の検知とする範囲である第二範囲よりも遠方を含む範囲であって当該車両の近傍である範囲である第一範囲において利用者の所持可能な端末と通信可能な通信機能を備え、前記第一範囲において当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を送信する機能を備えるシステムとするとよい。
【0037】
このようにすれば、利用者が所持可能な端末は第一範囲まで車両に接近したときに当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を取得できとともに、利用者は第一範囲よりも当該車両に接近した第二範囲において車両の駐車中の録画が解除される。特に利用者が所持可能な端末はシステムからこの車両の駐車中に検出した状況に関する情報を受信して報知する機能を備えるとよい。このようにすれば、利用者は、第一範囲まで車両に接近したときに当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を得ることができるととともに、第一範囲よりも当該車両に接近した第二範囲において車両の駐車中の録画が解除される。利用者は第一範囲まで近づくだけで第二範囲まで入らない状態とすれば、録画が解除されることなく単に駐車中に検出した状況に関する情報を得ることが可能である。例えば異常が報知されなければそれ以上近づかずに、また車から離れて所用を行なうといった使い方も可能となる上、異常があればそのまま第二範囲まで入れば録画を解除させることができる。
【0038】
当該車両の駐車中に検出した状況は、例えば撮像した画像に写り込んだ不審者の状態等の認識結果等としてもよいが、特にシステムは、車両の状態を取得する機能を備え、当該車両の駐車中に検出した状況は取得した車両の状態に関する情報とするとよい。車両の状態を取得する機能は、センサ等をシステムに備えても実現してもよいし、車両が元々有する車内LAN等から取得して実現してもよい。
【0039】
車両の駐車中に検出した状況に関する情報は、特に車両の異常に関する情報とするとよい。このようにすれば、駐車監視中の車両に近づいた時に、車両の異常があったかを直ぐに確認できる。
【0040】
車両の駐車中に検出した状況に関する情報は、バッテリ情報やタイヤ空気圧に関する情報とするとよい。このようにすれば、駐車中の車に近づいた時に、バッテリ情報やタイヤ空気圧などが毎回確認できる。
【0041】
第一範囲は、通信機能の備える通信範囲とするとよく、特に十数メートル程度の範囲とするとよい。第二範囲は、例えば6m程度とするとよい。人の歩く速さはさまざまなため、あまり距離を短くすると駐車監視映像にドライバーなどが映り込んでしまうため、この程度にすれば映り込まない様にできる可能性が高まることを発明者は見出した。また、例えば、ドライバが車に近づいた時にBluetooth接続し、2秒周期でRSSIをチェックするように構成すると、この2秒以内に人が歩く歩数(4,5歩)以上の距離より少し多めというところで、6m程度が望ましい。
(8)前記第二範囲を利用者の操作によって調整する調整機能を備えるとよい。
【0042】
このようにすれば、利用者自らがどのくらい車両に近づいたら映像の記録が解除されるかを設定できる。例えば接近を電波の強度で検出する構成とし、第二範囲とする強度を利用者の操作によって設定する機能を備えるとよい。例えばRSSIのレベルの設定機能を備えるとよい。予め設定するRSSI値を調整することで、駐車監視を開始/停止させるカメラとの位置を調整できる為、ドライバが監視中の映像に映り込まないような位置で、駐車監視の開始/停止を制御することが可能となる。
【0043】
(9)前記車両の駐車中であっても、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離反するまでは、車両の駐車中の録画を開始しない機能を備えるシステムとするとよい。
このようにすれば、車両の利用者が映像に残ってしまうことを抑制できる。
【0044】
前記車両の駐車中であっても、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離れたら、録画を開始する機能を備えるとよい。車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離れたか否かを検出して、離れたと検出されたときに録画を開始するとよい。録画の開始は、録画の一時停止の解除としてもよいが、新たな録画の開始とするとよく、ファイルに映像データを記録する構成としたときは新たなファイルを生成して録画を開始するとよい。
【0045】
(10)車両の走行中に当該車両において撮像した映像を録画する機能を備え、車両の走行中に当該車両において撮像した映像を録画するモードである走行記録モードと、前記車両の駐車中に当該車両において撮像した映像を録画するモードである駐車監視モードとを備え、前記車両が走行中から駐車中となったことを検出したとき前記走行記録モードでの記録を停止し、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離反するまでは、車両の駐車監視モードでの記録を開始しない機能を備えるシステムとするとよい。このようにすれば、駐車監視モードにはいる時に、運転者や同乗者の映像に残ってしまうのを防ぎやすくなる。
【0046】
(11)当該車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていないかを検知してその旨を示す情報を送信する機能を備え、前記車両からの離反の検知とする範囲である第四範囲よりも遠方を含む範囲であって当該車両の近傍である範囲である第三範囲において利用者の所持可能な端末と通信可能な通信機能を備え、当該車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていることが検知された場合には、その旨を示す情報を前記通信機能によって送信する機能を備えるシステムとするとよい。
【0047】
このようにすれば、利用者の所持可能な端末は、当該車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていることがシステムにて検知された場合には、その旨を示す情報を受け取ることができる。特に、利用者の所持可能な端末はその旨を示す情報を受信したときに、その旨を報知するとよい。
【0048】
当該車両の駐車時に行なうべき事項としては、例えば、イルミOFF、ドアロック、ハザードランプ消灯などがあげられる。その旨を示す情報としては、例えば、車両の駐車時に行なうべき事項の状態としてもよいが、し忘れを示す情報とすると特によい。例えば、イルミ状態、ドアロック状態、ハザードランプ点滅状態などの情報としてもよいが、イルミOFFのし忘れ、ドアロックし忘れ、ハザードランプ消し忘れを示す情報とするとよい。これらのし忘れがドライバに自動で通知される構成とすると特にと便利である。
【0049】
例えばシステムはBluetooth通信機能を備える監視カメラとするとよく、監視カメラがスマホとBluetooth 接続可能範囲内(エリアイン)にある場合は、Bluetooth接続を保持して置き、カメラ側より定期的に定期監視通知メッセージなどを送信しておき、スマホ側でこのメッセージを受信する契機で、受信時のRSSI値を取得、予め設定してあるRSSI値以下になった時にエリアアウトとして、カメラへ駐車監視実施を行う様に指示メッセージを送信する構成とするとよい。端末をスマホで構成したとき、アプリがバックグラウンドにいると、アプリ自ら定期的に動作することができないとともに、何かメッセージを受信した時にRSSI値を読まないと正しいRSSI値が取り出せずカメラとの正しい距離が分らないが、カメラ側から定期メッセージを送信する構成とするとこのような問題を解決しうる。エリアイン中は、カメラとの接続を保持しておくことで、カメラの状態が変わった時や、録画件数や、車両情報などをカメラから送信する構成とするとよい。ここでも、定期監視通信メッセージの送信周期は、2秒である。2秒の理由は、ビーコン送信周期の理由と同じである。特に、短い周期で送信されると、アプリがスムーズに起動できなくなり、アプリが頻繁に動作することになり、バッテリの消耗にもなるが、このような問題も解決しうる。この様に駐車監視カメラとスマホとの距離を認識することで、ユーザは車に乗り込む時に、スマホを持っているだけで、何も操作せず、駐車監視を自動で停止させ、車に乗り込むことができる。ユーザが車を駐車して、スマホを持ってその場を離れるだけで、自動でカメラの駐車監視を開始することができる。駐車監視カメラに近づいたときに、カメラと自動でBluetooth接続を行う構成とするとよく、カメラが保持している情報をBluetooth接続中であれば、必要な時に読み出すことが可能に構成するとよい。
定期監視通知メッセージは、ビーコンではなく、また、アドバタイズメントでもない、信号とするとよい。
(12)前記第四範囲を利用者の操作によって調整する調整機能を備えるとよい。
【0050】
このようにすれば、利用者自らがどのくらい車両に離れた映像の記録が開始されるかを設定できる。例えば離反を電波の強度で検出する構成とし、第四範囲とする強度を利用者の操作によって設定する機能を備えるとよい。例えばRSSIのレベルの設定機能を備えるとよい。予め設定するRSSI値を調整することで、駐車監視を開始/停止させるカメラとの位置を調整できる為、ドライバが監視中の映像に映り込まないような位置で、駐車監視の開始/停止を制御することが可能となる。
【0051】
特に(11)の構成と(7)の構成の双方を備えるとよく、第一範囲と第三範囲、第二範囲と第四範囲はそれぞれ同一の範囲とするとよい。また(8)と(12)の機能を双方備えるとよい。
【0052】
駐車している車両に、関わる犯罪行為を抑止したり、車両周辺で起きたことを映像に残せると便利であるが、さらに、車両監視モードをユーザが自ら操作することなく、ON/OFF出来る構成とすると、さらに便利である。
【0053】
また、例えば、時間の経過または車両に取り付けられた各種センサが検出した情報を基に、車両の駐車中の録画を解除・開始する機能を備えるようにしてもよい。例えば駐車監視モードに入って所定時間経過するまでは記録を行い、所定時間経過したら記録を停止するようにしてもよい。盗賊は利用者が車から離れたことを確認して車に近づく可能性が高いがこのような場面を的確に記録できるとともに記録容量の削減も図ることができる。また、またセンサで利用者の端末を所持しない人の接近が検知された場合には記録を開始するようにしてもよい。このように駐車監視映像を記録できるようになると、犯罪行為などの証拠をより的確に残すことができるとともに、利用者自身の映り込みを排除できるか可能性が高まり、無駄な記録を行なうことなく記録容量の増大を軽減することができ、記録内容も適切な内容とすることができる。
なおエリアイン/エリアアウトを検出する構成は、Bluetoothビーコンを利用する場合にかぎらず、例えばGPSを利用する構成としてもよい。
(13)例えば上記(1)から(11)に記載の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。
【0054】
上述した(1)から(12)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全てまたは一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成としてもよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(12)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【発明の効果】
【0055】
従来に比べよい使い勝手を得られるなど、従来に比べて優れたシステムやプログラム等を提供することができる。
【0056】
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書および図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所などは奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】実施形態のドライブレコーダの外観構成等を示す図であり、(a)は正面側、(b)は下面側、(c)は背面側を主として示す図である。
【
図2】ドライブレコーダの車両への取付に関する説明する図である。
【
図3】ドライブレコーダの車両への取付方法等を説明する図である。
【
図4】ドライブレコーダの車両への取付方法等を説明する図である。
【
図5】ドライブレコーダの車両への取付方法等を説明する図である。
【
図6】ドライブレコーダへの車両からの電源供給方法とACCオン・オフの検出方法等を説明する図である。
【
図7】ドライブレコーダのACCオン時の録画動作を説明する図である。
【
図8】ドライブレコーダのACCオフ時の録画動作を説明する図であり、下段は録画モードが「常時」の場合等を説明する図ある。
【
図9】ドライブレコーダのACCオフ時の録画動作を説明する図であり、録画モードが「イベントのみ」の場合等を説明する図ある。
【
図10】ドライブレコーダのACCオフ時に記録するイベント記録について説明する図である。
【
図11】ドライブレコーダのACCオフ時の録画動作を説明する図であり、動作トリガによって駐車監視モードへ移行し、駐車監視を開始する動作を説明する図であり、下段は動作トリガが「マニュアル」の場合に動作を説明する図である。
【
図12】上段は、動作トリガが「ACCのオフ連動」の場合、下段は動作トリガが「エリアAUTO」の場合の動作を説明する図である。
【
図13】ドライブレコーダとスマートフォンとのBluetoothペアリングの操作を説明する図でありドライブレコーダ側の操作と動作を説明する図である。
【
図14】ドライブレコーダとスマートフォンとのBluetoothペアリングの操作を説明する続きの図である。
【
図15】ドライブレコーダとスマートフォンとのBluetoothペアリングの操作を説明する図でありスマートフォン側の操作と動作を説明する図である。
【
図16】スマートフォンのアプリの操作画面等を説明する図である。
【
図17】
図16のスマートフォンのアプリの操作画面の表示内容等を説明する図である。
【
図18】スマートフォンのアプリでの録画モードの変更、駐車監視の手動での開始等の操作と動作を説明する図である。
【
図19】スマートフォンのアプリでの駐車監視の手動での停止等の操作と動作を説明する図である。
【
図20】スマートフォンのアプリでのエリアAUTOのエリア感度の設定操作と動作を説明する図である。
【
図21】スマートフォンのアプリでのエリアAUTOのエリア感度の設定の操作と動作を説明する図である。
【
図22】利用者が車両から降りて離れていくときのドライブレコーダとスマートフォンの動作を説明する図である。
【
図23】利用者が車両に近づいていくときのドライブレコーダとスマートフォンの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下、本発明の一実施例として本システムの構成を車両に設置可能なドライブレコーダで実現した例について述べる。
【0059】
本実施形態のドライブレコーダは、カメラ部にカメラ、暗所撮影用LED、録画ランプを備え、本体部にマイク、スピーカ、microSDカードインターフェース、RECボタン、記録ボタン、Bluetooth通信モジュール、WiFi通信モジュール、衝撃センサ、傾斜センサ、ドア開センサ等を備え、これらが制御部であるマイコンに接続されており、マイコンに記憶されたプログラムをマイコンに内蔵するCPUが実行することで、これらを制御し、以下に述べるドライブレコーダの機能を実現する。
【0060】
ドライブレコーダは、Bluetoothモジュール及びWiFiモジュールを介して、これらの通信機能を備えるスマートフォンやパソコンと無線接続し、情報をやりとりする機能を備える。
【0061】
図1に示すように、本実施例のドライブレコーダの本体は、略円筒形の本体部と略円筒形の本体部の円筒の表面に斜め傾斜状に配置し板状のブラケットとを備え、円筒の軸を中心に本体部を回転可能として構成されている。さらに、本体部の下面側には、下面からみて正方形であり各側面から見て左右方向を長手方向とする長方形の略直方体状の突出部であるカメラ部を備え、カメラ部は本体の円筒の軸回りに本体の切り欠き範囲内で人の指の操作にて角度範囲を調整可能に構成されている。カメラ部にはその下面にレンズを備えるカメラを有する。カメラ部の調整可能な角度範囲は、例えば真下を向く姿勢を基準とし、片側に30度、前後方向であわせて60度の範囲としている。カメラ部に実装したカメラの画角は、本体を車両1に正しく取り付けた状態で、垂直面内で220度としている。これにより、下方を中心軸として半天球より広い範囲を撮影できるため、鉛直方向を軸とした360度の範囲が撮影できる。
【0062】
カメラ部の正面側の側面と背面側の側面にはそれぞれその中央部に録画ランプを備え、録画ランプの左右に同一間隔をおいて一対の暗所撮影用LEDを備える。暗所撮影用LEDは後述する接近監視モード中に周囲が暗い場所でイベントが発生した場合に点灯させる。録画ランプは、本体の動作状態をランプの点灯・消灯・点滅で報知するものである。取付位置に応じて設定が必要となる。
【0063】
取付位置は、
図2(a)に示すように、例えば、車両のフロントガラスの上部であって、左右方向中央のルームミラーを挟んで運転席側に取り付けることと、助手席側に取り付けることができる。ブラケットの方向は、
図2(b)に示すように好みの向きに取り付けることができるが、ブラケット側の側面は内蔵するマイクロ波センサの検出エリアが狭いため、
図2(c)に示すように、運転席側に取り付ける場合にはブラケットが右側になるようにする一方、助手席側に取り付ける場合には、ブラケットが右側になるようして取り付ける。フロントガラスへのブラケットの取付は両面テープによる貼付けで行なう。取付方向の設定は、
図2(d)に示すように、パソコン上で動作する専用ビューアソフトまたは、スマートフォン上で動作する専用アプリから、取付位置が右側であるか左側であるかを選択可能に構成されている。専用ビューアソフトまたは専用アプリで設定した取付位置の情報は、Bluetooth接続によって本体のメモリへ転送する機能を備える。転送された取付位置の情報に基いてカメラ部の正面側の側面の録画ランプとカメラ部の背面側の側面の録画ランプのいずれの録画ランプを点灯させるかを制御する。右側に設定されている場合には、
図1の正面側の録画ランプの点灯を行なう一方、背面側の録画ランプの点灯は行わない。左側に設定されている場合には、
図1の背面側の録画ランプの点灯を行なう一方、正面側の録画ランプの点灯は行わない。走行中に車外側の録画ランプが点灯している場合、道路交通法違反となりうるがこれを防止することができる。
【0064】
ブラケットのフロントガラスへの取付は、
図3に示すようにブラケットの取付面に両面テープを貼り、本体部の一方側面に設けたナットを取り外し、ブラケットのリング部を、本体部の一方側面側から差込、ナットを締めることでブラケットと本体との角度を固定する。このリングのブラケットへの取付構造は公知の構造である。このとき、本体部の他方側面にある水平ラインが水平になるようにブラケットと本体の角度を調整してナットを締め付けて仮固定した後、
図4に示すように、フロントガラス側となる両面テープの保護フィルムを剥がして本体と地面が水平になるようにブラケットと本体との角度を調整し、ナットを締めて完全に固定する。その後、
図5に示すように、カメラ部を稼働させ角度を調整する。
【0065】
本体部の下面側には、
図2に示したように、本体部に内蔵したマイクを備え、周囲の音を収集して記録する機能を備える。本体部の上面側には、スピーカを備え操作音を出力する。
【0066】
本体部の一方の側面側は円形の略平面であり、この面にはmicroSDカードの挿入口、電源コネクタ、RECボタン、記録ボタンを
図2(c)に示す位置関係で配置している。
【0067】
microSDカードの挿入口には、microSDカードを挿入することができる。挿入されたmicroSDカードにカメラで撮像した映像とマイクで収集した音声などを録画し記録する機能を備える。本体の電源投入時に、microSDカードのルートディレクトリに、「NORMAL」フォルダと「EVGS」フォルダと「EVSW」フォルダがないときには、「NORMAL」フォルダと「EVGS」フォルダと「EVSW」フォルダを作成する。
【0068】
電源コネクタは、
図6に示す電源ケープルのプラグを接続するコネクタである。電源ケーブルのプラグの差し込み方向と直交する方向から電源ケーブルは引き出されている。電源ケーブルのプラグには、車両のアクセサリー電源線と、車両のバッテリー電源線と、車両のグランド線とに、エレクトロタップ等を用いて接続される電源線を備えており、これらの電源線は途中までは1つの被覆内に格納されている。バッテリー電源線については、ヒューズホルダに格納されたヒューズを介して車両のバッテリー電源に接続される構成としている。
【0069】
図7に示すように、車両のエンジンがオンのときなどACCがオンのときはDVRモードでの記録を行なう。DVRモードでの記録には、常時録画とイベント記録がある。常時録画は、ACCがオンになったとき記録を開始し、オフになったときに記録を終了する。ACCがオンの状態の間、記録を続けるものである。常時記録は、「NORMAL」フォルダ内に、3分毎にファイルを作成し、記録容量がいっぱいになるときに、古い録画ファイルから上書きして録画を続ける。RECボタンは、利用者の手動による常時記録の停止・再開指示を入力するボタンであり、常時記録がされているときにRECボタンの押下が検出された場合には常時録画を停止し、常時録画が停止されているときにRECボタンの押下が検出された場合には、常時記録を再開する。
【0070】
イベント記録は、Gセンサー記録とワンタッチ記録とがある。Gセンサー記録は、本体部に内蔵するGセンサーによって検出された加速度が衝突に相当する衝撃レベルなどの設定されたレベルを超えたとき(加速度イベント発生時)記録する機能であり、「EVGS」フォルダ内に、イベント発生前10秒、イベント発生後20秒の合計30秒の録画ファイルを生成する。ワンタッチ記録は、記録ボタンが押されたことを検知したとき記録する機能であり、「EVSW」フォルダ内に、イベント発生前10秒、イベント発生後20秒の合計30秒の録画ファイルを生成する。
【0071】
図8から
図12に示すように、車両のACCがオフとなったとき、動作トリガに応じて接近監視モードへ移行し、駐車監視を開始する。駐車監視の記録方法は駐車記録とイベント記録がある。
図8に示すように、録画モードは2つあり、「常時」と「イベントのみ」とがあり、いずれのモードにするかを設定する機能を備える。「常時」は常に記録を行い、衝撃センサーによる衝撃の検知、傾斜センサーによる傾斜の変化の検知、ドア開センサーのドア開の検知のいずれかがあると、イベント記録を行なう。「イベントのみ」は、
図9に示すように、マイクロ波センサにより人の接近が検知された場合にカメラを起動し、その後、近接近、衝撃、傾斜、ドア開を検知するとイベント記録を行なう。初期値はイベントのみに設定している。これにより消費電力を抑えることができる。設定されている記録時間経過後(初期値は30分)は録画モードをイベントのみに自動的に切り替え、駐車監視を継続して行なう。駐車記録は、初期値5コマ/秒とACCオン時の常時記録の初期値30コマ/秒よりもコマ数を落として行なう。イベント記録中は録画ランプを赤点滅させる。傾斜とドア開の検出時のみ「ビュイビュイ・・・」という警報音を20秒間スピーカから鳴らす。
【0072】
図10,
図11に示すように、駐車監視モードでの動作トリガには、初期値であるマニュアル、ACCOFF連動、エリアAUTOの三種類があり、前述した取付位置の設定と同様の方法でいずれかを設定する機能を備える。
【0073】
動作トリガがマニュアルに設定されているとき、
図11の下段に示すように、車両のエンジンがオフされ、ACCがOFFとなると、「RECボタンを押すと接近監視モードへ移行します。」とスピーカーから音声を出力する。この音声の出力が完了してから15秒を経過すると、電源がオフされる一方、この15秒以内にRECボタンの押下が検出された場合には、「接近監視モードへ移行します」という音声をスピーカから出力し、設定されている接近監視モードへの移行時間(初期値は3分)経過後に接近監視モードでの駐車監視記録を開始する。
【0074】
動作トリガが、ACCOFF連動に設定されているとき、
図12の上段に示すように、車両のエンジンがオフされ、ACCがOFFとなると、「接近監視モードへ移行します。」という音声をスピーカから出力し、設定されている接近監視モードへの移行時間(初期値は3分)経過後に接近監視モードでの駐車監視記録を開始する。
【0075】
動作トリガが、エリアAUTOに設定されている場合、
図12の下段に示すように、Bluetoothペアリングされたスマートフォンがあるか否かを判定し、ない場合には、ACCOFF連動の動作を行ない、ある場合には、「接近監視モードへ移行します。」という音声をスピーカから出力し、Bluetoothペアリングされたスマートフォンを運転者が持って車両を降り、本体から離れていき、設定されたエリア感度外になると、接近監視モードでの駐車監視記録を開始する。
Bluetoothペアリングは、
図13から
図15に示すように行なう。
【0076】
Bluetoothペアリングは、
図13及び
図14に示すように、ドライブレコーダの設定モード内で行なう。設定モードには、車両のエンジンをオンにし、常時録画が開始された状態で、RECボタンの押下を検出後、RECボタンと記録ボタンの同時押下が検出されたときに入る。設定モードに入ると、「設定モードです、RECボタンを押してください」という音声をスピーカから出力する。この音声の出力完了後15秒以内にRECボタンの押下が検出された場合に「SDカードフォーマット、RECボタンを押してください」と音声をスピーカから出力する。この出力が完了後、15秒以内にRECボタンの押下が検出された場合には、microSDカードをフォーマットする。一方、15秒以内に記録ボタンの押下が検出された場合、「Bluetoothペアリング。RECボタンを押してください」という音声をスピーカから出力する。この出力が完了後15秒以内にRECボタンの押下が検出された場合には「Bluetoothのペアリングを開始します。もう一度RECボタンを押してください」と音声をスピーカから出力する。この音声の出力完了後15秒以内にRECボタンの押下が検出された場合には、Bluetoothベアリングを開始する。
【0077】
スマートフォンでは
図15に示すような利用者の操作及びアプリにおける処理を行なう。まずスマートフォンのBluetoothをオンにする。スマートフォンのランチャーからアプリ「SQ Remote」を起動する。起動すると、スマートフォンの画面に「再接続」ボタンを表示する。「再接続」ボタンのタップが検出されると、Bluetoothペアリングの要求ダイアログを表示する。このダイアログには、ドライブレコーダのデバイス名と、ペアリングボタンと、戻るボタンを表示する。ペアリングボタンのタップが検出されると、表示したデバイス名のドライブレコーダとのペアリングを行なう。ペアリングが成功すると「ペアリングに成功しました」の音声をスマートフォンのスピーカから出力し、操作画面を表示する。
【0078】
接近監視モード操作画面は、
図16に示す画面構成であり、
図17に示す機能を備える。
図16に示すように、接近監視モード操作画面には、画面上部から下部に向けて順に、動作状態表示領域、車両バッテリー電圧表示領域、エリア感度レベル表示領域、イベント記録件数表示領域、録画モード切り替え領域及び停止ボタン、エリア感度設定ボタン、バージョン情報ボタン、レコーダ接続ボタン及びスマホ内映像表示ボタンを備える。
【0079】
動作状態表示領域には、動作トリガ、録画中・イベント監視中・監視中・停止中、キャンセルエリア、イベント記録NG等の表示を行なう。車両バッテリー電圧表示領域には、車両のバッテリー電圧を表示する。エリア感度レベル表示領域には、エリアAUTOのエリア感度を表示する。イベント記録件数表示領域には、接近監視モード時のイベント記録の件数を表示する。録画モード切り替え領域には、常時ボタンとイベントのみボタンとを備え、
図18に示すように利用者の操作に応じて、録画モードを切替える機能を備える。停止ボタンは
図19に示すような利用者の操作があったとき駐車監視を停止する。エリア感度設定ボタンは、エリアAUTOのエリア感度を設定する。
図20に示すように、エリア感度設定ボタンへのタッチが検出されると、エリア感度設定画面を表示する。エリア感度設定画面は
図20(b)に示すように、上から下へ順にタイトル領域、感度レベル表示領域、感度レベルイメージ表示領域、感度レベルスライダー領域、決定ボタンを備える。タイトル領域には「エリア感度」というタイトルを表示する。感度レベル表示領域には現在の感度レベルスライダー領域に表示したスライダーバーのスライダーが示す感度の値を「感度レベル」という文字の右側に表示する。感度レベルスライダー領域に表示したスライダーバーのスライダーの位置によって感度レベルを左端の1から右端の10の範囲で移動させて設定することができる。
図20(b)の例では感度レベルが「7」の状態を示している。感度レベルイメージ表示領域には、車の上面からの画像を表示し、車の上面からの画像の中央を中心として、車の左右方向の長さを超える直径の円を半透過の水色で表示している。この直径は、現在のスライダーの感度レベルの値に応じて変化させて表示している。
図20(b)の例では感度レベルが「7」の状態を示しており、
図21の例では左から右へ順に、感度レベルが2,感度レベルが6、感度レベルが10の状態を示している。決定ボタンのタッチが検出されたとき、スライダーによって設定されている感度レベルを設定値として保存するとともに、感度レベルが1につき半径1mに相当するRSSI値をRSSI設定値として、接近監視モード操作画面に戻る。例えば感度レベルが10であれば半径10mに相当するRSSI値をRSSI設定値とする。なお、感度レベルスライダーのデフォルト値は、感度レベルを6としており半径6mに相当するRSSI設定値としている。感度レベル毎にRSSI値は予め1mごとに測定した値を記憶しており、これを用いてRSSI設定値としている。
【0080】
ドライブレコーダは、スマートフォンとBluetooth接続範囲にある場合(ここではエリアインという)には、Bluetooth接続を保持し、ドライブレコーダから定期的に定期監視メッセージを送信する。スマートフォンでは、このメッセージを受信したとき、受信時のRSSI値を取得し、RSSI設定値以下となったときにエリアアウトとして、ドライブレコーダへ駐車監視実施を行なうよう指示メッセージを送信する。ドライブレコーダは、この指示メッセージを受信すると、駐車監視モードに入り駐車監視記録を開始する。
【0081】
このようにカメラ側から定期監視メッセージを送信することで、スマートフォンのこのアプリがバックグランドにいる状態であるときであっても、この定期監視メッセージによってOSからこのアプリ呼び出され動作することができる。またメッセージを受信したときにRSSI値を読むことで正しいRSSI値を得ることができ、ドライブレコーダとの正しい距離を得ることが可能となる。
【0082】
エリアイン中は、ドライブレコーダとスマートフォンとの接続を保持しておき、ドライブレコーダの状態が変わったときに、
図17に示して説明した項目の値をドライブレコーダからスマートフォンへ送信して、スマートフォンではその項目の値を受信して
図16のスマートフォンの画面表示を更新する。
【0083】
図22は、スマートフォンを持った利用者が車両から降りて遠ざかっていくとき(離反時)の、スマートフォンのアプリとドライブレコーダの動作を模式的に示す図である。Bluetoothの接続可能範囲が外側の円であり、接続可能範囲は十数メートル程度である。内側の円の内部がRSSI設定値を超えるRSSI値となる範囲である。ACCがオフになった後、
図22の離反時の処理を行なう。定期監視メッセージのRSSI値の監視処理を開始する。RSSI値の監視処理では、定期監視メッセージのRSSI値がRSSI設定値を超えるRSSI値のときには「監視待ち」状態とする。定期監視メッセージのRSSI値がRSSI設定値を超えるRSSI値のときにはドライブレコーダは録画をしない状態とする。内側の円内の範囲では、スマートフォンのアプリの接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示を、
図22の下段右側に示すように、「監視待ち」とする処理を行なう。
【0084】
そして利用者が車両からさらに遠ざかり定期監視メッセージのRSSI値がRSSI設定値以下のRSSI値となると、スマートフォンはドライブレコーダに対して、駐車監視記録開始指示信号をBluetoothにより送信する。駐車監視記録開始指示を受信したドライブレコーダは駐車監視モードでの駐車監視を開始し、録画を開始する。定期監視メッセージのRSSI値がRSSI設定値以下のRSSI値であってBluetooth接続可能範囲である
図22の内側の円と外側の円との間の範囲では、スマートフォンのアプリは、接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示を、
図22の下段中央に示すように、「イベント監視中」とする処理を行なう。
【0085】
さらに利用者が車両から遠ざかり、Bluetooth接続可能範囲外となると、スマートフォンのアプリは、接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示を、
図22の下段左側に示すように、「-」とする処理を行なう。ドライブレコーダは、スマートフォンがBluetooth接続可能範囲外となり、Bluetooth通信が切断されると、Bluetoothビーコン信号を定期的に送信する処理を開始する。
【0086】
次に、スマートフォンを所持した利用者が車に戻ってくるときの動作について
図23を参照して説明する。
図23は
図22の説明と同様の模式図であり、
図22とは逆に利用者は車に向かってくるときの動作を示している。Bluetooth接続可能範囲外ではドライブレコーダは、Bluetoothビーコン信号を定期的に送信している。Bluetooth接続可能範囲外では、接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示は、
図23の下段左側に示すように、「-」と表示されたままである。
【0087】
Bluetooth接続可能範囲に入り、スマートフォンはBluetoothビーコン信号を受信すると、ドライブレコーダとの間でBluetoothのコネクションを確立し、ドライブレコーダは定期監視通知メッセージを定期的に送信する処理を開始し、ドライブレコーダはこの定期監視通知メッセージのRSSI値が設定値を越えたかの監視処理を開始する。
【0088】
そして利用者が車両に近づき、スマートフォンは、定期監視メッセージのRSSI値がRSSI設定値を超えるRSSI値となると、ドライブレコーダに対して、駐車監視記録停止指示信号をBluetoothにより送信する。駐車監視記録停止指示を受信したドライブレコーダは駐車監視モードでの駐車監視を停止し、録画を停止する。
【0089】
RSSI設定値以下のRSSI値であってBluetooth接続可能範囲である
図23の内側の円と外側の円との間の範囲では、接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示を、
図22の下段中央に示すように、「イベント監視中」とする処理を行なう。内側の円内の範囲では、スマートフォンのアプリの接近監視モード操作画面の動作状態表示領域の表示を、
図22の下段右側に示すように、「監視待ち」とする処理を行なう。ドライブレコーダとスマートフォンとの接続中は、接続を保持しており、ドライブレコーダの状態が変わったときに、
図17に示して説明した項目の値をドライブレコーダからスマートフォンへ送信して、スマートフォンではその項目の値を受信して
図16のスマートフォンの画面表示を更新するので、
図22の下段中央と下段右側を対比して分かるように、表示が更新されている。例えば、イベント記録件数表示領域は、下段中央では0、下段右側では録画停止によってファイルが生成され1と表示することになる。
【0090】
なお、定期監視メッセージ及びBluetoothビーコンの送信周期は2秒としている。このようにすることで、スマートフォンのバッテリーの消費を抑えることができるとともに、スマートフォンを所持した利用者が、ドライブレコーダから遠ざかっていくときに、3,4歩程度の移動でエリア判定ができる。また特に短い周期で定期監視メッセージを送信すると、スマートフォンのアプリがスムーズに起動できなくなり、アプリも頻繁に動作することになってバッテリーの消費が激しくなるが、これも抑制できる。
【0091】
以上説明した本実施形態のドライブレコーダは、車両の駐車中にその車両において撮像した映像を録画する機能を備えるシステムの一例であって、車両の利用者の車両への接近を検知する機能を備え、車両の利用者の車両への接近を検知した場合に、車両の駐車中の録画を解除する機能を備えている。そのため、利用者が駐車している車両に接近するだけで録画を解除することができ、従来よりも使い勝手がよいシステムを実現できる。例えば、車両への利用者の接近時に、駐車監視カメラで撮影した映像にその車の利用者が映ってしまうのは、無駄な映像を残すことになり、microSDカードの記録領域が無駄に使用されるが、このようにすれば、無駄を減らすことができる。例えば、接近としては、車に乗り込むのが分かる程度の接近としている。車に乗り込む時に、ドライブレコーダの駐車監視映像に自分が映ってしまうのは、無駄な映像を残すことになり、microSDカードなど、映像の記録領域が無駄に使用されるが、このようにすれば、無駄を減らすことができる。
【0092】
車両としては、本実施形態では、4輪の自動車で説明したが、例えば自転車やバイクとしてもよい。また、本実施形態では車両は自家用車を想定したが、社用車としてもよいし、バスやタクシーのような旅客車両としてもよい。
【0093】
本実施形態では、車両の駐車中として、車両のエンジンや電気自動車の電源が切られた状態を検出するため、
図6に示した接続を行い、ACCがオフであることを検出することとしたが他の方法で検出するようにしてもよい。例えばドライブレコーダのカメラで映る車室内の映像を画像認識し、人がいない状態が検出されたら駐車中であるとしてもよい。また例えば、車のバッテリへの接続や車のバッテリとは別のバッテリなど別電源からの電源供給を受けシステムを動作させるようにするとともにシガーソケットからの電源供給を監視して、シガーソケットからの電源供給がない場合に、車両のエンジンや電気自動車の電源が切られた状態と判定するようにしてもよい。
【0094】
利用者としては、本実施形態では、主として運転者(ドライバ)を想定したが、同乗者としてもよい。利用者であるか否かは例えば予め登録した利用者の映像に類似する映像が撮像されたか否かに基いて行なうようにしてもよい。
【0095】
本実施形態では、車両の駐車中としては、特に、運転者がその車両にいない状態を想定したが、運転者がその車両にいない状態であるか否かを検出する機能を備えるようにしてもよい。運転者がその車両にいない状態であるか否かを検出する機能は、本実施形態では運転者の所持するスマートフォンで受信したドライブレコーダが発する電波のRSSIレベルによって検出するようにしたが、例えば、その車両において撮像した映像の中に、予め登録したその車両の運転者があるか否かに基いて判定するとよい。
【0096】
本実施形態では、撮像は車両の車室内に設置したドライブレコーダのカメラで行うこととし、略半天球カメラとしたが、より望ましくは、全天周カメラとするとよい。また広角カメラとしてもよい。撮像の方向は、例えば、車両内または、車両内から車両外の方向とするとよい。特に車両内と車両外の双方を含む撮影が可能な構成とするとよい。このような構成としては、例えば、撮像を、2カメラで行い、1カメラを車内用、1カメラを車外用としたり、1カメラの半天球カメラを車室内の天井から下方を向けて設置する構成とするとよい。
【0097】
本実施形態ではカメラで撮影した映像の映像信号を圧縮してmicroSDカードに、デジタル情報として記録しているが、アナログ的に記録するようにしてもよい。
【0098】
本実施形態では、ドライブレコーダの本体にmicroSDカードを挿入して記録する構成としたが、ドライブレコーダのカメラ部とは別体の記録部を設け、両者を有線または無線で接続し、記録するようにしてもよい。記録部は、車両内に備えるようにしてもよいし、通信によって接続したサーバ等に備えるようにしてもよい。記録部は、特に着脱可能な記録媒体とするとよい。記録部は、不揮発性メモリとするとよい。記録部は、特に半導体メモリとするとよい。記録手段は、カード状の記録媒体とすると特によい。記録部はカード状の媒体とすると特によい。
【0099】
本実施形態では、録画は、所定の時間単位ごとにファイルにして行なうこととしたが、例えば単に映像データを連続的に記録するようにしてもよい。また、時間単位ではなく特定の終了条件を満たした場合に記録を終了するようにしてもよい。
【0100】
ドライブレコーダは、一つの筺体で構成してもよいし、複数の筺体で構成しその複数の筺体を有線または無線により電気的に接続して構成してもよい。本実施形態のドライブレコーダの機能はその一部が車両の外にあってもよい。例えばシステムはその一部をサーバとして構成してもよいが、特に本実施形態のようにドライブレコーダの機能は、車両内にすべて備える構成とするとよい。
【0101】
本実施形態では、車両の利用者がその車両に接近した場合にその車両において撮像した映像の録画を停止し、映像を記録中のファイルのクローズすることとしているが、例えば、録画の一時停止としてもよい。
【0102】
車両の利用者の車両への接近の検知は、例えば、車両のドアが利用者によって開けられたことを検知して行なうようにしてもよいが、本実施形態のように、車両の利用者の前記車両への接近の検知は、前記車両の利用者が当該車両のドアから、外側の所定の範囲内になったか否かに基いて行なうとよい。このようにすれば、車両の利用者は車両のドアの外側の所定の範囲内に接近するだけで、車両の駐車中の録画が停止される。
【0103】
本実施形態では、車両の利用者の前記車両への接近の検知は、利用者の所持可能な端末であるスマートフォンでの電波状態に基いて行なうこととした。これにより、より確実に接近を検知できる。例えば撮像している画像認識による利用者の認識に比べ、より確実に接近を検知できる。また、例えば、利用者は端末をバッグやポケット等の格納場所からいちいち取り出すことなく検知することができる。
【0104】
利用者の所持可能なスマートフォンは、電池駆動される。本実施形態では、端末は、スマートフォンとしたが、例えば、リモコン、キー、タグなどとしてもよい。しかし、スマートフォンとすると最もよい。スマートフォンは車両の利用者も車外に持ち出す可能性が高いからである。
【0105】
電波としては、本実施形態ではBluetoothを用いたが、他の電波を用いても良い。例えばLTE等としてもよいが、特に数メートルから十数メートル程度の通信距離のものを用いるとよい。特にビーコンを用いるとよく、本実施形態のようにBluetoothビーコンを用いると特によい。
【0106】
電波状態に基いて行なう構成としては、例えば、ドライブレコーダでスマートフォンからの電波が受信できる状態となったとき車両への接近を検知したとしてもよいが、例えば、ドライブレコーダとの無線通信が可能な状態となったとき車両への接近を検知したとするとよい。
【0107】
しかし本実施形態のようにすると特に良い。本実施形態では、車両の利用者の車両への接近の検知は、車両の利用者の所持可能な端末であるスマートフォンとの間の通信に用いる電波の強度に基いて行なっているので、通信に用いる電波の送信機や受信機とは別の距離検知用の電波の送信機や受信機を設けなくてもよくなる。
【0108】
車両への接近の検知については、ドライブレコーダの発する電波の受信強度を利用者が所持可能な端末であるスマートフォンで測定し、測定した受信強度をドライブレコーダへ送信して、ドライブレコーダで受信した、その受信強度が所定の強度を越えた場合車両への接近を検知したとしてもよい。このようにすれば、利用者が所持可能な端末の電池の消費を抑えることができる。これらの所定の状態は、例えば所定の受信強度以上であるときとするとよい。
【0109】
車両の利用者の車両への接近の検知は、ドライブレコーダから所定周期で、車両の利用者の所持可能な端末であるスマートフォンでその強度を測定可能な電波を発し、車両の利用者の所持可能な端末であるスマートフォンにてドライブレコーダ側から所定周期で発信される電波の強度を測定して、その測定結果に関する情報をドライブレコーダへ送信しドライブレコーダはその測定結果に関する情報に基いて接近の検知をするようにしてもよい。このようにすれば、スマートフォンの電池消費を抑えることができる。車両に比してスマートフォンの電池容量は極めて小さく、また送信は受信よりも大幅に電力を消費することが多いが、電波の送信は車両側のドライブレコーダから行うため、端末側での送信に要する電力を削減できる。
【0110】
もっともよいのは、本実施形態のように、車両の利用者の所持可能な端末であるスマートフォンにてドライブレコーダ側から所定周期で発信される電波の強度を測定して、その測定結果が所定の強度以上である場合に、その測定結果に関する情報を送信し、ドライブレコーダはその測定結果に関する情報を受信して接近したと判定するとよい。このようにすれば、大幅に端末の消費電力を削減でき、端末のバッテリ駆動時間をより長くできる。
【0111】
所定周期は、車両に利用者が徒歩で近づいていき、システム側から送信される電波の受信可能エリアに端末が入ってから、利用者が車両に到達するまでの時間の中で、少なくとも1回受信できる間隔が望ましく、特に少なくとも数回以上受信できる間隔が望ましい。所定周期は、特に人が数歩、歩くのに要する時間以下の時間とするとよい。所定周期は、例えば3秒以下とするとよい。一方で所定周期を短くしすぎると問題を生じる。所定時間は、端末のバッテリ消費を抑えられる時間以上の時間とするとよい。また、端末にアプリの実行機能がある場合などには、受信イベントが頻繁にあるとアプリの動作がスムーズに行かないという問題を発明者は見出した。そこで、アプリの動作に影響のない時間以上の時間とするとよい。これらを総合すると、所定周期は、本実施形態のように約2秒程度がもっとも良い。このようにすれば、端末のバッテリの消耗をより軽減できるとともに、アプリ等の他のプログラムがスムーズに動作可能となりうるとともに、利用者が車両に近づいていったとき、適切な接近関係になったとき、録画を解除させることが可能となる。例えば、端末をスマホとし、システムをカメラとして構成した場合、ユーザが歩いてビーコンを搭載したカメラに近づいた場合、スマホにおいて頻繁に受信が発生してしまう為、スマホのバッテリの消耗を軽減することと、3、4歩前後の移動でエリア判定ができるようにするとよい。また、短い時間間隔でビーコンを送信してしまうと、スマホ側は、全てのビーコン信号を受信してしまうので、受信イベントが頻繁に発生してしまい、アプリがスムーズ動作できなくなるが、2秒程度とすればこのような問題を抑制できる。
【0112】
測定結果に関する情報は、受信のレベルとし、ドライブレコーダが受信した、この受信のレベルが所定値以上のときなど所定の条件を満たしたとき、録画を解除するようにするとよいが、測定結果に関する情報は、本実施形態のように、特に録画の停止を要求する信号とするとよく、スマートフォン側で測定した電波の強度が所定値以上のとき録画の停止を要求する信号をスマートフォンから送信し、ドライブレコーダではこの信号を受信したとき録画を停止するとよい。このようにすれば、端末のバッテリの消耗をさらに抑制することができる。
電波は、本実施形態のようにビーコン信号とするとよい。電波は特に本実施形態のBluetoothビーコンのように、アドバタイズする信号とするとよい。
【0113】
本実施形態では利用者が所持する端末の例として、スマートフォンとして説明したが、タブレット、その他の端末としても良い。しかしながら特にスマートフォンがよい。
【0114】
本実施形態のドライブレコーダは、ビーコンを発信できる機能を搭載した駐車監視カメラの例であり、端末は、そのカメラから送信したビーコン信号を受信できる機能を搭載したアプリを実行できるスマートフォンとしている。例えば、カメラからBluetoothビーコン信号を定期的(製品は2秒毎)に送信しておき、専用アプリを入れたスマホを持った人が、駐車監視カメラに近づいたときに、スマホアプリでBluetoothビーコンを受信した時にカメラへBluetoothの接続を行い、カメラ側から定期監視通知メッセージを定期的に受信する度に、RSSI値を取得してカメラとの大凡の距離を検出する。RSSI値が、予め設定してあるRSSI値以上の値になった時に、カメラとBluetooth接続を行い、駐車監視モードを停止させることで、カメラの駐車監視動作を解除することができる。
【0115】
Bluetoothビーコンは、カメラ側でアドバタイズするものとするとよく、ビーコン専用のUUID(Universally Unique IDentifier)を作って、周期的に送信するとよい。
【0116】
Bluetoothビーコンとしては、ビーコンからアドバタイズメント・パケットというIDの情報を発信するとよく、このID情報の中には、proximityUUIDと、Major、Minorの識別
【0117】
構成されたID情報を定期的に発信する構成とするとよい。proximityUUIDやMajor、Minorの識別子は、任意で決めることができるが、例えば、proximityUUIDは全てのシステムで共通のIDを使用し、MajorコードとMinorコードは、システムの個体毎に内容を変えるとよい。このようにすれば、システムが複数近くにあった時でも、特定のシステムに近づいた時にだけ、映像の記録の解除や後述する開始をすることができる。そして、このMajorコードとMinorコードをカメラとスマホアプリでペアリングをした時に、メッセージデータとしてもらう構成とするとよい。ユーザがペアリングのやり直したり、ペアリングを解除したことがアプリで分かると、このMajor、Minorコードは、更新したり、クリアするとよい。
【0118】
また、本実施形態では、車両の利用者が所持可能な端末であるスマートフォンの操作の信号を、無線通信を介して受信する機能を備え、スマートフォンの操作として車両の駐車中の録画を停止する操作を備え、ドライブレコーダは、車両の駐車中の録画を停止する操作を受信した場合に車両の駐車中の録画を停止する機能を備え、車両の利用者の車両への接近を検知した場合には、車両の駐車中の録画を停止する操作を受信しない場合であっても、車両の駐車中の録画を停止するドライブレコーダとしている。
【0119】
このようにすれば、車に接近したときにユーザが所持するスマートフォンを取り出すなどして、そのスマートフォンで、駐車中の録画を停止する操作が必要なくなる。よって車に乗り込む時の操作の面倒がなくなる。
【0120】
本実施形態では、車両への接近の検知とする範囲である第二範囲よりも遠方を含む範囲であって当該車両の近傍である範囲である第一範囲において利用者の所持可能な端末と通信可能な通信機能を備え、第一範囲において当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を送信する機能を備えている。そのため、利用者が所持可能な端末は第一範囲まで車両に接近したときに当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を取得できるとともに、利用者は第一範囲よりも当該車両に接近した第二範囲において車両の駐車中の録画が停止される。特に利用者が所持可能な端末はシステムからこの車両の駐車中に検出した状況に関する情報を受信して報知する機能を備えているため、利用者は、第一範囲まで車両に接近したときに当該車両の駐車中に検出した状況に関する情報を得ることができるととともに、第一範囲よりも当該車両に接近した第二範囲において車両の駐車中の録画が停止される。利用者は第一範囲まで近づくだけで第二範囲まで入らない状態とすれば、録画が解除されることなく単に駐車中に検出した状況に関する情報を得ることが可能である。例えば異常が報知されなければそれ以上近づかずに、また車から離れて所用を行なうといった使い方も可能となる上、異常があればそのまま第二範囲まで入れば録画を解除させることができる。
【0121】
当該車両の駐車中に検出した状況は、例えば撮像した画像に写り込んだ不審者の状態等の認識結果等としてもよいが、特に本実施形態のドライブレコーダは、車両の状態を取得する機能を備え、当該車両の駐車中に検出した状況は取得した車両の状態に関する情報としている。車両の状態を取得する機能は、センサ等をシステムに備えても実現してもよいし、車両が元々有する車内LAN等から取得して実現してもよい。車両の駐車中に検出した状況に関する情報は、特に車両の異常に関する情報とするとよい。このようにすれば、駐車監視中の車両に近づいた時に、車両の異常があったかを直ぐに確認できる。
【0122】
車両の駐車中に検出した状況に関する情報としては、バッテリ情報やタイヤ空気圧に関する情報を備えるとするとよい。このようにすれば、駐車中の車に近づいた時に、バッテリ情報やタイヤ空気圧などが毎回確認できる。
【0123】
第一範囲は、通信機能の備える通信範囲とするとよく、特に十数メートル程度の範囲とするとよい。第二範囲は、例えば6m程度とするとよい。人の歩く速さはさまざまなため、あまり距離を短くすると駐車監視映像にドライバーなどが映り込んでしまうため、この程度にすれば映り込まない様にできる可能性が高まる。また、例えば、ドライバが車に近づいた時にBluetooth接続し、2秒周期でRSSIをチェックするように構成すると、この2秒以内に人が歩く歩数(4,5歩)以上の距離より少し多めというところで、6m程度が望ましい。
【0124】
本実施形態のように前記第二範囲を利用者の操作によって調整する調整機能を備えるとよい。このようにすれば、利用者自らがどのくらい車両に近づいたら映像の記録が解除されるかを設定できる。例えば接近を電波の強度で検出する構成とし、第二範囲とする強度を利用者の操作によって設定する機能を備えるとよい。例えばRSSIのレベルの設定機能を備えるとよい。予め設定するRSSI値を調整することで、駐車監視を開始/停止させるカメラとの位置を調整できる為、ドライバが監視中の映像に映り込まないような位置で、駐車監視の開始/停止を制御することが可能となる。
【0125】
本実施形態のように、車両の駐車中であっても、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離反するまでは、車両の駐車中の録画を開始しない機能を備えるドライブレコーダとするとよい。このようにすれば、車両の利用者が映像に残ってしまうことを抑制できる。
【0126】
また、本実施形態のように、車両の駐車中であっても、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離れたら、録画を開始する機能を備えるとよい。車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離れたか否かを検出して、離れたと検出されたときに録画を開始するとよい。録画の開始は、録画の一時停止の解除としてもよいが、新たな録画の開始とするとよく、ファイルに映像データを記録する構成としたときは新たなファイルを生成して録画を開始するとよい。
【0127】
本実施形態のように、車両の走行中に当該車両において撮像した映像を録画する機能を備え、車両の走行中に当該車両において撮像した映像を録画するモードである走行記録モードと、前記車両の駐車中に当該車両において撮像した映像を録画するモードである駐車監視モードとを備え、前記車両が走行中から駐車中となったことを検出したとき前記走行記録モードでの記録を停止し、当該車両の利用者が車両から所定の範囲よりも離反するまでは、車両の駐車監視モードでの記録を開始しない機能を備えるドライブレコーダとするとよい。このようにすれば、駐車監視モードにはいる時に、運転者や同乗者の映像に残ってしまうのを防ぎやすくなる。
【0128】
特に本実施形態のように、スマートフォンを持った運転者が車から所定の範囲を超えるまで離れるまで駐車監視録画を開始せず、所定の範囲を超えたら駐車監視録画を開始し、スマートフォンを持った運転者が車に近づいたら駐車監視録画を停止するとよい。
【0129】
また、ドライブレコーダには、車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていないかを検知してその旨を示す情報を送信する機能を備え、前記車両からの離反の検知とする範囲である第四範囲よりも遠方を含む範囲であって当該車両の近傍である範囲である第三範囲において利用者の所持可能な端末と通信可能な通信機能を備え、当該車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていることが検知された場合には、その旨を示す情報を前記通信機能によって送信する機能を備えるとよい。このようにすれば、利用者の所持可能なスマートフォン等は、当該車両の駐車時に行なうべき事項をし忘れていることがドライブレコーダにて検知された場合には、その旨を示す情報を受け取ることができる。特に、利用者の所持可能なスマートフォンはその旨を示す情報を受信したときに、その旨を報知するとよい。
【0130】
当該車両の駐車時に行なうべき事項としては、例えば、イルミOFF、ドアロック、ハザードランプ消灯などがあげられる。その旨を示す情報としては、例えば、車両の駐車時に行なうべき事項の状態としてもよいが、し忘れを示す情報とすると特によい。例えば、イルミ状態、ドアロック状態、ハザードランプ点滅状態などの情報としてもよいが、イルミOFFのし忘れ、ドアロックし忘れ、ハザードランプ消し忘れを示す情報とするとよい。これらの情報を車両のOBDコネクタ等から取得したり、直接センサー等で取得し、し忘れをドライバに自動で通知する構成とすると特に便利である。
【0131】
例えばシステムはBluetooth通信機能を備える監視カメラとするとよく、監視カメラがスマホとBluetooth 接続可能範囲内(エリアイン)にある場合は、Bluetooth接続を保持して置き、カメラ側より定期的に定期監視通知メッセージなどを送信しておき、スマホ側でこのメッセージを受信する契機で、受信時のRSSI値を取得、予め設定してあるRSSI値以下になった時にエリアアウトとして、カメラへ駐車監視実施を行う様に指示メッセージを送信する構成とするとよい。端末をスマホで構成したとき、アプリがバックグラウンドにいると、アプリ自ら定期的に動作することができないとともに、何かメッセージを受信した時にRSSI値を読まないと正しいRSSI値が取り出せずカメラとの正しい距離が分らないが、カメラ側から定期メッセージを送信する構成とするとこのような問題を解決しうる。エリアイン中は、カメラとの接続を保持しておくことで、カメラの状態が変わった時や、録画件数や、車両情報などをカメラから送信する構成とするとよい。ここでも、定期監視通信メッセージの送信周期は、2秒である。2秒の理由は、ビーコン送信周期の理由と同じである。特に、短い周期で送信されると、アプリがスムーズに起動できなくなり、アプリが頻繁に動作することになり、バッテリの消耗にもなるが、このような問題も解決しうる。この様に駐車監視カメラとスマホとの距離を認識することで、ユーザは車に乗り込む時に、スマホを持っているだけで、何も操作せず、駐車監視を自動で停止させ、車に乗り込むことができる。ユーザが車を駐車して、スマホを持ってその場を離れるだけで、自動でカメラの駐車監視を開始することができる。駐車監視カメラに近づいたときに、カメラと自動でBluetooth接続を行う構成とするとよく、カメラが保持している情報をBluetooth接続中であれば、必要な時に読み出すことが可能に構成するとよい。定期監視通知メッセージは、ビーコンではなく、また、アドバタイズメントでもない、信号とするとよい。また、本実施形態のように前記第四範囲を利用者の操作によって調整する調整機能を備えるとよい。このようにすれば、利用者自らがどのくらい車両に離れた映像の記録が開始されるかを設定できる。例えば離反を電波の強度で検出する構成とし、第四範囲とする強度を利用者の操作によって設定する機能を備えるとよい。例えばRSSIのレベルの設定機能を備えるとよい。予め設定するRSSI値を調整することで、駐車監視を開始/停止させるカメラとの位置を調整できる為、ドライバが監視中の映像に映り込まないような位置で、駐車監視の開始/停止を制御することが可能となる。本実施形態は第一範囲と第三範囲、第二範囲と第四範囲はそれぞれ同一の範囲としているが、異なる範囲としてもよい。
【0132】
駐車している車両に、関わる犯罪行為を抑止したり、車両周辺で起きたことを映像に残せると便利であるが、本実施形態のように、さらに、車両監視モードをユーザが自ら操作することなく、ON/OFF出来る構成とすると、さらに便利である。
【0133】
また、例えば、時間の経過または車両に取り付けられた各種センサが検出した情報を基に、車両の駐車中の録画を解除・開始する機能を備えるようにしてもよい。例えば駐車監視モードに入って所定時間経過するまでは記録を行い、所定時間経過したら記録を停止するようにしてもよい。盗賊は利用者が車から離れたことを確認して車に近づく可能性が高いがこのような場面を的確に記録できるとともに記録容量の削減も図ることができる。また、またセンサで利用者の端末を所持しない人の接近が検知された場合には記録を開始するようにしてもよい。このように駐車監視映像を記録できるようになると、犯罪行為などの証拠をより的確に残すことができるとともに、利用者自身の映り込みを排除できるか可能性が高まり、無駄な記録を行なうことなく記録容量の増大を軽減することができ、記録内容も適切な内容とすることができる。
なおエリアイン/エリアアウトを検出する構成は、Bluetoothビーコンを利用する場合にかぎらず、例えばGPSを利用する構成としてもよい。
【0134】
本発明の範囲は,明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく,本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも,その範囲に含むものである。本発明のうち,特許を受けようとする構成を,添付の特許請求の範囲に特定したが,現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても,本明細書に開示される構成を,将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
【0135】
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と,発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。た「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0136】
また,意匠出願への変更出願により,全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが,全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと,部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては,装置の一部の部材としても良いし,その部材の部分としても良い。全体意匠はもちろんのこと,図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を,権利化する意思を有する。