(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023179811
(43)【公開日】2023-12-20
(54)【発明の名称】表示装置及び表示システム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20231213BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20231213BHJP
G09G 5/10 20060101ALI20231213BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231213BHJP
H04N 9/12 20060101ALI20231213BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20231213BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20231213BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G09G5/02 B
G09G5/10 B
G09F9/00 366G
H04N9/12 Z
H04N5/66 Z
G02F1/133 505
G09G3/20 680H
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022092609
(22)【出願日】2022-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】中井 康博
(72)【発明者】
【氏名】村上 光一
(72)【発明者】
【氏名】早野 康友
(72)【発明者】
【氏名】松尾 恵美子
(72)【発明者】
【氏名】高尾 愛実
(72)【発明者】
【氏名】佐枝 政夫
【テーマコード(参考)】
2H193
5C058
5C060
5C080
5C182
5G435
【Fターム(参考)】
2H193ZH07
5C058AA06
5C058BA05
5C058BA35
5C060DA00
5C060JA00
5C060JA11
5C060JA18
5C080AA06
5C080AA07
5C080AA10
5C080CC10
5C080DD01
5C080DD04
5C080EE28
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080JJ07
5C080KK25
5C080KK34
5C182AA02
5C182AA03
5C182AA27
5C182AA28
5C182AB11
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA45
5C182BA54
5C182BA72
5C182BC01
5C182BC14
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA21
5C182DA02
5C182DA44
5C182DA64
5G435AA01
5G435BB05
5G435BB12
5G435DD11
5G435EE49
5G435GG13
5G435LL12
(57)【要約】
【課題】画面が入射光の影響を受けて見にくくなることを抑制することができる表示装置及び表示システムを提供する。
【解決手段】表示装置は、第1の方向に向けて第1の画面を表示し、前記第1の方向と異なる第2の方向に向けて前記第1の画面と異なる第2の画面を表示する表示パネルと、前記表示パネルに入射光が入射する場合に、前記入射光の入射方向に基づいて前記第1の方向を調整し、前記第1の画面の表示色を暗色にする制御部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に向けて第1の画面を表示し、前記第1の方向と異なる第2の方向に向けて前記第1の画面と異なる第2の画面を表示する表示パネルと、
前記表示パネルに入射光が入射する場合に、前記入射光の入射方向に基づいて前記第1の方向を調整し、前記第1の画面の表示色を暗色にする制御部と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記入射光は、外光である
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルは、前記第1の画面を表示する領域を含み、
前記制御部は、前記領域に前記入射光が入射するように前記第1の方向を調整する
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記暗色は、黒色又は紺色である
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記入射方向は、前記表示装置が設置された位置及び向きに基づいて決定される
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、建物に対する前記表示装置の配置に基づいて前記第1の方向を調整する
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記表示装置が設置された位置の気象に基づいて前記第1の方向を調整する
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記表示装置の周辺を撮像して得られた画像に基づいて前記入射方向を決定する
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記画像に基づいて利用者の有無の判定を行い、前記判定の結果に基づいて前記第2の方向を調整する
請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第2の画面を操作画面にする
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
請求項1又は2に記載の表示装置と、
前記表示装置を管理する管理装置と、
を備え、
前記管理装置は、
前記表示装置が設置された位置及び向きに基づいて前記入射方向を決定する決定部
を備える
表示システム。
【請求項12】
請求項1又は2に記載の表示装置と、
前記表示装置の周辺を撮像して画像を得る撮像装置と、
を備え、
前記制御部は、前記画像に基づいて前記入射方向を決定する
表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置及び表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア等に設置されるマルチコピー機は、多くの場合、操作画面を表示する表示パネルを備える。
【0003】
特許文献1は、液晶表示装置を開示する。当該液晶表示装置においては、照明光を出射し液晶表示素子の前方から入射する外光を反射する光照射手段が液晶表示素子の背後に設置される。また、液晶表示装置の画面輝度が予め定められた輝度範囲となるように、照明光の輝度制御条件及び光照射手段の外光の反射率が外部環境の照度に応じて設定される(要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マルチコピー機が設置された設置場所、マルチコピー機が設置された向き、時間帯等によっては、マルチコピー機に備えられる表示パネルに外光が入射して操作画面が見にくくなることがある。この問題は、マルチコピー機が設置される際にサービスマンが表示パネルの輝度を調整することによりある程度は解消する。しかし、時間帯ごとに輝度を細かに調整することは困難である。
【0006】
この問題は、マルチコピー機以外の表示装置においても生じる。
【0007】
本開示は、この問題に鑑みてなされた。本開示の一態様は、例えば、画面が入射光の影響を受けて見にくくなることを抑制することができる表示装置及び表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様の表示装置は、第1の方向に向けて第1の画面を表示し、前記第1の方向と異なる第2の方向に向けて前記第1の画面と異なる第2の画面を表示する表示パネルと、前記表示パネルに入射光が入射する場合に、前記入射光の入射方向に基づいて前記第1の方向を調整し、前記第1の画面の表示色を暗色にする制御部と、を備える。
【0009】
本開示の他の一態様の表示システムは、本開示の一態様の表示装置と、前記表示装置を管理する管理装置と、を備え、前記管理装置は、前記表示装置が設置された位置及び向きに基づいて前記入射方向を決定する決定部を備える。
【0010】
本開示の他の一態様の表示システムは、本開示の一態様の表示装置と、前記表示装置の周辺を撮像して画像を得る撮像装置と、を備え、前記制御部は、前記画像に基づいて前記入射方向を決定する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態の表示システムのブロック図である。
【
図2】第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置を模式的に図示する斜視図である。
【
図3】第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置のブロック図である。
【
図4】第1実施形態の表示システムに備えられる表示パネルを模式的に図示する断面図である。
【
図5】第1実施形態の表示システムに備えられる端末のブロック図である。
【
図6】第1実施形態の表示システムに備えられる端末に表示される位置入力画面を模式的に図示する図である。
【
図7】第1実施形態の表示システムに備えられる端末に表示される向き/配置入力画面を模式的に図示する図である。
【
図8】第1実施形態の表示システムに備えられる管理サーバのブロック図である。
【
図9】第1実施形態の表示システムに備えられる管理サーバに記憶される情報管理表を示す図である。
【
図10】第1実施形態の表示システムにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図11】第1実施形態の表示システムにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、外光が遮蔽されない場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【
図13】第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、建物に対する画像形成装置の配置に起因して外光が遮蔽される場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【
図14】第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、気象に起因して外光が遮蔽される場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【
図15】第2実施形態の表示システムのブロック図である。
【
図16】第2実施形態の表示システムにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図17】第2実施形態の表示システムに備えられる表示パネルの視野角が向く方向が調整された状態を図示する図である。
【
図18】第2実施形態の表示システムに備えられる表示パネルの視野角が向く方向が調整されていない状態を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面については、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
1 第1実施形態
1.1 表示システム
図1は、第1実施形態の表示システムのブロック図である。
【0014】
図1に図示されるように、第1実施形態の表示システム1は、端末11、管理サーバ12及び画像形成装置13を備える。
【0015】
端末11、管理サーバ12及び画像形成装置13は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して互いに通信する。
【0016】
端末11は、画像形成装置13が設置された位置31、画像形成装置13が設置された向き32及び建物に対する画像形成装置13の配置33を入力する操作を受け付け、入力された位置31、向き32及び配置33を管理サーバ12へ送信する。管理サーバ12が、当該操作を受け付けてもよい。画像形成装置13が、当該操作を受け付け、位置31、向き32及び配置33を管理サーバ12へ送信してもよい。本実施形態においては、端末11は、パーソナルコンピュータ(PC)である。端末11が、PC以外の端末であってもよい。例えば、端末11が、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット等であってもよい。
【0017】
管理サーバ12は、画像形成装置13を管理する管理装置である。管理サーバ12は、位置31、向き32及び配置33を端末11から受信し、受信した位置31及び向き32に基づいて画像形成装置13への入射光の入射方向34を決定し、決定した入射方向34、配置33及び位置31の気象35を画像形成装置13へ送信する。本実施形態においては、管理サーバ12は、サーバコンピュータである。本実施形態においては、入射光は、太陽光に由来する外光である。
【0018】
画像形成装置13は、記録紙上に画像を形成する。画像形成装置13は、画面を表示する表示パネルを備える。このため、画像形成装置13は、画面を表示する表示装置でもある。画像形成装置13は、入射方向34、配置33及び気象35を管理サーバ12から受信し、受信した入射方向34、配置33及び気象35に基づいて表示パネルを制御する。これにより、画像形成装置13は、サービスマンによる調整に頼らずに、表示パネルが入射光の影響を受けにくくする。本実施形態においては、画像形成装置13は、コンビニエンスストアに設置されるマルチコピー機である。画像形成装置13が、コンビニエンスストア以外の設置場所に設置されてもよい。例えば、画像形成装置13が、コンビニエンスストア以外の事業所、公共機関、住宅等に設置されてもよい。画像形成装置13が、マルチコピー機以外の画像形成装置であってもよい。例えば、画像形成装置13が、複合機(MFP)、プリンタ、ファクシミリ等であってもよい。画像形成装置13が、記録紙上に画像を形成しない表示装置に置き換えられてもよい。例えば、画像形成装置13が、デジタルサイネージに置き換えられてもよい。
【0019】
1.2 画像形成装置
図2は、第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置を模式的に図示する斜視図である。
図3は、第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置のブロック図である。
【0020】
図2及び
図3に図示されるように、画像形成装置13は、原稿読み取り部41、記録媒体読み取り/書き込み部42、第1の画像形成部43、第2の画像形成部44、表示パネル45、操作部46、通信部47及び制御部48を備える。
【0021】
原稿読み取り部41は、原稿を読み取って画像データを得る。本実施形態においては、原稿読み取り部41は、原稿台上に置かれた原稿を読み取るフラットベッドスキャナである。原稿読み取り部41が、原稿セット台にセットされた原稿を送り出し、送り出した原稿を読み取る自動原稿送り(ADF)スキャナであってもよい。
【0022】
記録媒体読み取り/書き込み部42は、画像データを記録媒体から読み取り、画像データを記録媒体に書き込む。記録媒体は、メモリカード、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリ、光ディスク、スマートフォン等である。
【0023】
第1の画像形成部43は、画像データに応じた画像を記録紙上に形成する。本実施形態においては、第1の画像形成部43は、電子写真方式により画像を普通紙上に形成する。第1の画像形成部43が、電子写真方式以外の方式により画像を形成してもよい。第1の画像形成部43が、画像を普通紙以外の記録紙上に形成してもよい。
【0024】
第2の画像形成部44は、画像データに応じた画像を記録紙上に形成する。本実施形態においては、第2の画像形成部44は、昇華型熱転写方式により画像を写真紙上に形成する。第2の画像形成部44が、昇華型熱転写方式以外の方式により画像を形成してもよい。第2の画像形成部44が、画像を写真紙以外の記録紙上に形成してもよい。
【0025】
表示パネル45は、画面を表示する。本実施形態においては、表示パネル45は、液晶表示(LCD)パネルである。表示パネル45が、LCDパネル以外の表示パネルであってもよい。例えば、表示パネル45が、有機発光ダイオード(OLED)表示パネル、量子ドット発光ダイオード(QLED)表示パネル等であってもよい。
【0026】
操作部46は、操作を受け付ける。本実施形態においては、操作部46は、表示パネル45に重ねられるタッチパネルである。表示パネル45及びそれに重ねられるタッチパネルは、タッチディスプレイを構成する。操作部46が、当該タッチパネル以外の操作部であってもよい。例えば、操作部46が、ボタン、ダイヤル、スライダ、タッチパッド等であってもよい。
【0027】
通信部47は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して端末11及び管理サーバ12と通信する。通信部47は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等によりネットワーク21に接続される。また、通信部47は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNを介してファクシミリ端末と通信する。通信部47は、電子回路である。
【0028】
制御部48は、原稿読み取り部41、記録媒体読み取り/書き込み部42、第1の画像形成部43、第2の画像形成部44、表示パネル45、操作部46及び通信部47を制御する。本実施形態においては、制御部48は、マイクロコントローラ及び周辺回路を備える。マイクロコントローラは、プロセッサ及びメモリを備える。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを実行してマイクロコントローラ及び周辺回路を制御部48として動作させる。制御の全部又は一部が専用の電子回路により行われてもよい。
【0029】
制御部48は、表示パネル45に、操作画面を表示させる。利用者は、表示された操作画面を見ながら操作を行う。操作部46は、行われた操作を受け付ける。制御部48は、受け付けられた操作に応じた処理を行う。
【0030】
制御部48は、操作部46によりコピーを指示する操作が受け付けられた場合は、原稿読み取り部41に、原稿を読み取らせ、第1の画像形成部43又は第2の画像形成部44に、原稿読み取り部41により得られた画像データに応じた画像を記録紙上に形成させる。
【0031】
また、制御部48は、操作部46によりプリントを指示する操作が受け付けられた場合は、記録媒体読み取り/書き込み部42に、画像データを記録媒体から読み取らせ、第1の画像形成部43又は第2の画像形成部44に、読み取られた画像データに応じた画像を記録紙上に形成させる。
【0032】
また、制御部48は、操作部46によりスキャンを指示する操作が受け付けられた場合は、原稿読み取り部41に、原稿を読み取らせ、記録媒体読み取り/書き込み部42に、原稿読み取り部41により得られた画像データを記録媒体に書き込ませる。
【0033】
また、制御部48は、操作部46によりファクシミリ送信を指示する操作が受け付けられた場合は、原稿読み取り部41に、原稿を読み取らせ、通信部47に、原稿読み取り部41により得られた画像データに応じた信号をファクシミリ送信させる。
【0034】
1.3 表示パネル
図4は、第1実施形態の表示システムに備えられる表示パネルを模式的に図示する断面図である。
【0035】
図2、
図3及び
図4に図示される表示パネル45は、デュアルビューLCDパネルである。このため、
図4に図示されるように、表示パネル45は、第1の方向D1に向けて第1の画面を表示し、第1の方向D1と異なる第2の方向D2に向けて第1の画面と異なる第2の画面を表示する。第1の方向D1及び第2の方向D2は、表示パネル45の視野角が向くふたつの方向である。
【0036】
図4に図示されるように、表示パネル45は、表示パネル本体51、視差バリア52及びアクチュエータ53を備える。
【0037】
表示パネル本体51は、表示面51Sを有する。表示面51Sは、第1の領域61及び第2の領域62を含む。第1の領域61及び第2の領域62は、交互に配置される。第1の領域61は、第1の画面を表示する。第2の領域62は、第2の画面を表示する。
【0038】
視差バリア52は、板状の形状を有する。視差バリア52は、表示面51S上に配置される。視差バリア52は、表示面51Sと平行に配置される。視差バリア52は、遮光部71を備える。視差バリア52には、開口52Aが形成される。開口52Aは、遮光部71に囲まれる。開口52Aは、第1の領域61から見て第1の方向D1に配置され、第2の領域62から見て第2の方向D2に配置される。これにより、第1の領域61により表示される第1の画面は、第1の方向D1と反対の方向から見ることができ、第2の領域62により表示される第2の画面は、第2の方向D2と反対の方向から見ることができる。遮光部71は、第1の領域61から見て第2の方向D2に配置され、第2の領域62から見て第1の方向D1に配置される。これにより、第1の領域61により表示される第1の画面は、第2の方向D2と反対の方向から見ることができず、第2の領域62により表示される第2の画面は、第1の方向D1と反対の方向から見ることができない。
【0039】
アクチュエータ53は、視差バリア52を表示面51Sと平行な方向に動かす。これにより、アクチュエータ53は、視野角が向く方向D1及びD2を変化させる。
【0040】
1.4 表示パネルの制御
制御部48は、表示パネル45に入射光81が入射する場合に、入射光81の入射方向34に基づいて第1の方向D1を調整し、第1の画面の表示色を暗色にする。制御部48は、第1の領域61に入射光81が入射するように第1の方向D1を調整する。これにより、入射光81を第1の領域61に効果的に吸収させることができ、第1の領域61により反射される反射光の強度を弱くすることができる。また、第1の領域61により反射された反射光は、遮光部71により遮光されて第2の方向D2と反対の方向から見ることができない。これらにより、第2の方向D2に向けて表示される第2の画面が入射光81の影響を受けて利用者82から見にくくなることを抑制することができる。
【0041】
また、制御部48は、第2の画面を操作画面にする。これにより、操作画面が入射光81の影響を受けて利用者82から見にくくなることを抑制することができる。
【0042】
暗色は、例えば、入射光81に対する第1の領域61の反射率が10%以下となる色であり、望ましくは、黒色である。これにより、入射光81を第1の領域61により効果的に吸収させることができる。
【0043】
1.5 端末
図5は、第1実施形態の表示システムに備えられる端末のブロック図である。
【0044】
図5に図示されるように、端末11は、通信部101、表示部102、操作部103、プロセッサ104、メモリ105及びストレージ106を備える。ストレージ106には、プログラム111がインストールされる。
【0045】
通信部101は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して管理サーバ12及び画像形成装置13と通信する。通信部101は、イーサネット、Wi-Fi、Bluetooth等によりネットワーク21に接続される。通信部101は、電子回路である。
【0046】
表示部102は、画面を表示する。表示部102は、LCD、OLEDディスプレイ、QLEDディスプレイ等である。
【0047】
操作部103は、操作を受け付ける。操作部103は、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパネル、タッチパッド、ボタン、ダイヤル、スライダ等である。
【0048】
プロセッサ104は、ストレージ106からメモリ105にロードされたプログラム111を実行して、プロセッサ104に下述する処理を行わせる。プロセッサ104は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)等である。メモリ105は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)等である。ストレージ106は、ソリッドステートドライブ(SSD)、ハードディスクドライブ(HDD)等である。
【0049】
1.6 位置入力画面
図6は、第1実施形態の表示システムに備えられる端末に表示される位置入力画面を模式的に図示する図である。
【0050】
プロセッサ104は、画像形成装置13が設置された位置31を利用者82に入力させる場合に、表示部102に、
図6に図示される位置入力画面121を表示させる。利用者82は、表示された位置入力画面121を見ながら位置31を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、通信部101に、入力された位置31を管理サーバ12へ送信させる。
【0051】
図6に図示されるように、位置入力画面121は、テキストボックス131及びボタン132を備える。本実施形態においては、位置31を入力する操作は、画像形成装置13が設置されたコンビニエンスストアの住所をテキストボックス131に入力した後にボタン132を押下するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)操作である。位置31を入力する操作が、当該GUI操作以外の操作であってもよい。
【0052】
1.7 向き/配置入力画面
図7は、第1実施形態の表示システムに備えられる端末に表示される向き/配置入力画面を模式的に図示する図である。
【0053】
プロセッサ104は、画像形成装置13が設置された向き32及び建物に対する画像形成装置13の配置33を利用者82に入力させる場合に、表示部102に、
図7に図示される向き/配置入力画面141を表示させる。利用者82は、表示された向き/配置入力画面141を見ながら向き32及び配置33を入力する操作を操作部103に行う。これにより、操作部103は、当該操作を受け付ける。プロセッサ104は、通信部101に、入力された向き32及び配置33を管理サーバ12へ送信させる。
【0054】
図7に図示されるように、向き/配置入力画面141は、レイアウト
図151及びボタン152を備える。レイアウト
図151は、画像形成装置13が設置された位置31にあるコンビニエンスストアのレイアウト図である。本実施形態においては、向き32及び配置33を入力する操作は、画像形成装置13が設置された場所をレイアウト
図151上にポインティングした後にボタン152を押下するGUI操作である。向き32及び配置33を入力する操作が、当該GUI操作以外の操作であってもよい。
【0055】
レイアウト
図151は、東西南北等の方位を示す情報及び窓、出入口等の外光の入射口が配置された位置を示す情報を含む。レイアウト
図151が、照明が配置された位置を示す情報を含んでもよい。
【0056】
本実施形態においては、配置33は、画像形成装置13が設置されたコンビニエンスストアを構える建物に対する画像形成装置13の配置である。配置33が、画像形成装置13が当該建物の付近の建物に対する画像形成装置13の配置であってもよい。
【0057】
1.8 管理サーバ
図8は、第1実施形態の表示システムに備えられる管理サーバのブロック図である。
【0058】
図8に図示されるように、管理サーバ12は、通信部171、プロセッサ172、メモリ173及びストレージ174を備える。ストレージ174には、プログラム181がインストールされる。ストレージ174には、情報管理表182が記憶される。
【0059】
通信部171は、ネットワーク21に接続され、ネットワーク21を介して端末11及び画像形成装置13と通信する。通信部171は、イーサネット等によりネットワーク21に接続される。通信部171は、電子回路である。
【0060】
プロセッサ172は、ストレージ174からメモリ173にロードされたプログラム181を実行して、プロセッサ172に下述する処理を行わせる。プロセッサ172は、CPU、GPU等である。メモリ173は、RAM、ROM等である。ストレージ174は、SSD、HDD等である。
【0061】
1.9 情報管理表
図9は、第1実施形態の表示システムに備えられる管理サーバに記憶される情報管理表を示す図である。
【0062】
図9に示されるように、情報管理表182は、画像形成装置13を識別する識別子191、画像形成装置13が設置された位置31、画像形成装置13が設置された向き32、建物に対する画像形成装置13の配置33、位置31の経度192、位置31の緯度193、位置31における暦日ごとの日の出時刻、日の入り時刻及び日照時間を示す第1の情報194、並びに位置31における暦日ごとの日射角度を示す第2の情報195を含む。識別子191、位置31、向き32、配置33、経度192、緯度193、第1の情報194及び第2の情報195は、画像形成装置13がコンビニエンスストアに設置される際に情報管理表182に登録され、互いに紐づけられる。
【0063】
プロセッサ172は、識別子191を情報管理表182に登録する。本実施形態においては、登録される識別子191は、シリアルナンバーである。
【0064】
また、プロセッサ172は、通信部171により受信された位置31を情報管理表182に登録する。本実施形態においては、登録される位置31は、住所である。
【0065】
また、プロセッサ172は、通信部171により受信された向き32を情報管理表182に登録する。本実施形態においては、書き込まれる向き32は、表示パネル45の表示面45Sが向く方位である。
【0066】
また、プロセッサ172は、通信部171により受信された配置33を情報管理表182に登録する。本実施形態においては、登録される配置33は、窓、出入口等の外光の入射口と画像形成装置13との位置関係である。
【0067】
また、プロセッサ172は、通信部171により受信された位置31の緯度193及び経度192を決定し、決定した緯度193及び経度192を情報管理表182に登録する。
【0068】
また、プロセッサ172は、決定した緯度193及び経度192における暦日ごとの日の出時刻、日の入り時刻及び日照時間を決定し、決定した暦日ごとの日の出時刻、日の入り時刻及び日照時間を示す第1の情報194を情報管理表182に登録する。
【0069】
また、プロセッサ172は、決定した緯度193及び経度192における暦日ごとの日射角度を決定し、決定した暦日ごとの日射角度を示す第2の情報195を情報管理表182に登録する。
【0070】
また、プロセッサ172は、登録した向き32、第1の情報194及び第2の情報195に基づいて、現在の暦月及び時刻における表示パネル45の表示面45Sへの入射光81の入射方向34を決定し、通信部171に、決定した入射方向34を画像形成装置13へ送信させる。これにより、プロセッサ172は、位置31及び向き32に基づいて入射方向34を決定する決定部として動作する。
【0071】
1.10 表示システムにより行われる処理
図10及び
図11は、第1実施形態の表示システムにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0072】
表示システム1は、
図10及び
図11に示されるステップS101からS113までを実行する。
【0073】
ステップS101においては、端末11のプロセッサ104が、端末11の表示部102に、位置入力画面121を表示させる。
【0074】
続くステップS102においては、端末11の操作部103が、画像形成装置13が設置された位置31を入力する操作を受け付ける。端末11のプロセッサ104は、端末11の通信部101に、入力された位置31を管理サーバ12へ送信させる。管理サーバ12の通信部171は、送信された位置31を受信する。管理サーバ12のプロセッサ104は、管理サーバ12の通信部171に、受信された位置31に紐づけられたレイアウト
図151を端末11へ送信させる。端末11の通信部101は、送信されたレイアウト
図151を受信する。端末11のプロセッサ104は、端末11の表示部102に、受信されたレイアウト
図151を備える向き/配置入力画面141を表示させる。これにより、利用者82は、位置31を端末11に入力することにより、位置31にあるコンビニエンスストアのレイアウト
図151を端末11に呼び出すことができる。
【0075】
続くステップS103においては、端末11の操作部103が、画像形成装置13が設置された向き32及び建物に対する画像形成装置13の配置33を入力する操作を受け付ける。端末11のプロセッサ104は、端末11の通信部101に、入力された向き32及び配置33を管理サーバ12へ送信させる。管理サーバ12の通信部171は、送信された向き32及び配置33を受信する。
【0076】
続くステップS104においては、管理サーバ12のプロセッサ172が、受信された位置31及び向き32に基づいて、現在の暦月及び時刻における表示パネル45の表示面45Sへの入射光81の入射方向34を決定し、管理サーバ12の通信部171に、決定した入射方向34を画像形成装置13へ送信させる。画像形成装置13の通信部47は、送信された入射方向34を受信する。
【0077】
続くステップS105においては、画像形成装置13の制御部48が、受信された入射方向34に基づいて視野角が向く方向D1及びD2を調整する。画像形成装置13の制御部48は、第1の方向D1を入射方向34と反対の方向にし、第2の方向D2を第1の方向D1と異なる方向にする。
【0078】
続くステップS106においては、管理サーバ12のプロセッサ172が、管理サーバ12の通信部171に、受信された配置33を送信させる。画像形成装置13の通信部47は、送信された配置33を受信する。
【0079】
続くステップS107においては、画像形成装置13の制御部48が、受信された配置33に起因して外光が遮蔽されるか否かを判定する。外光が遮蔽されると判定された場合は、ステップS108が実行される。外光が遮蔽されないと判定された場合は、ステップS109が実行される。
【0080】
ステップS108においては、画像形成装置13の制御部48が、視野角が向く方向D1及びD2の調整を変更しない。これにより、外光が遮蔽される場合は、ステップS105において入射方向34に基づいて視野角が向く方向D1及びD2が調整された状態が維持される。
【0081】
ステップS109においては、画像形成装置13の制御部48が、外光の状態に合わせて視野角が向く方向D1及びD2を調整する。画像形成装置13の制御部48は、受信された、外光の状態を左右する配置33に基づいて視野角が向く方向D1及びD2を調整する。
【0082】
ステップS108又はS109に続くステップS110においては、管理サーバ12のプロセッサ172が、管理サーバ12の通信部171に、気象35を送信させる。気象35は、例えば、天候が晴れ、曇り及び雨のいずれであるのかを示す。画像形成装置13の通信部47は、送信された気象35を受信する。
【0083】
続くステップS111においては、画像形成装置13の制御部48が、受信された気象35に起因して外光が遮蔽されるか否かを判定する。外光が遮蔽されると判定された場合は、ステップS112が実行される。外光が遮蔽されないと判定された場合は、ステップS113が実行される。
【0084】
ステップS112においては、画像形成装置13の制御部48が、視野角が向く方向D1及びD2の調整を変更しない。これにより、外光が遮蔽される場合は、ステップS105において入射方向34に基づいて視野角が向く方向D1及びD2が調整された状態又はステップS109において外光の状態に合わせて視野角が向く方向D1及びD2が調整された状態が維持される。
【0085】
ステップS113においては、画像形成装置13の制御部48が、外光の状態に合わせて視野角が向く方向D1及びD2を調整する。画像形成装置13の制御部48は、受信された、外光の状態を左右する気象35に基づいて視野角が向く方向D1及びD2を調整する。
【0086】
1.11 外光が遮蔽されない場合の視野角が向く方向の調整の例
図12は、第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、外光が遮蔽されない場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【0087】
画像形成装置13は、外光211の入射方向34に基づいて、仰角方向について視野角が向く方向D1及びD2を調整することにより、仰角方向について視野角が向く方向D1及びD2を最適な方向にする。
【0088】
例えば、画像形成装置13は、
図12に図示されるように外光211の入射方向34が水平方向の付近である場合は、第1の方向D1を水平方向の付近にし、
図12に図示されるように第2の方向D2を鉛直方向上方の付近にする。一方、画像形成装置13は、
図12に図示されるように外光211の入射方向34が鉛直方向下方向の付近である場合は、第1の方向D1を鉛直方向上方向の付近にし、
図12に図示されるように第2の方向D2を水平方向の付近にする。これにより、第2の方向D2が外光211の入射方向34からずらされる。これにより、操作画面が外光211の影響を受けて利用者82から見にくくなることを抑制することができる。例えば、画像形成装置13が窓際に設置され、表示パネル45の表示面45Sが西を向く場合は、操作画面が外光211の影響を受けやすくなるが、操作画面が外光211の影響を受けてコンビニエンスストアの内外の利用者82から見にくくなることを抑制することができる。
【0089】
1.12 外光が遮蔽される場合の視野角が向く方向の調整の例
図13は、第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、建物に対する画像形成装置の配置に起因して外光が遮蔽される場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【0090】
建物に対する画像形成装置13の配置33に起因して外光211が遮蔽される場合は、ステップS108により、視野角が向く方向D1及びD2の調整が変更されない。例えば、
図13に図示されるように、外光211の入射方向34が水平方向の付近である時に外光211が建物221により遮蔽される場合は、外光211の入射方向34が水平方向の付近である時に、第1の方向D1を水平方向の付近に調整し第2の方向D2を鉛直方向上方の付近に調整することが行われない。
【0091】
図14は、第1実施形態の表示システムに備えられる画像形成装置により行われる、気象に起因して外光が遮蔽される場合の視野角が向く方向の調整の例を図示する図である。
【0092】
気象35に起因して外光211が遮蔽される場合は、ステップS112により、視野角が向く方向D1及びD2の調整が変更されない。例えば、
図14に図示されるように、外光211の入射方向34が水平方向の付近から鉛直方向下方向の付近まで変化する間、外光211が雲222により遮蔽される場合は、外光211の入射方向34が水平方向の付近から鉛直方向下方向の付近まで変化する間、第1の方向D1及び第2の方向D2を調整することが行われない。
【0093】
1.13 輝度の調整
表示システム1において、表示パネル45への外光211の影響に基づいて表示パネル45の輝度が調整されてもよい。
【0094】
この場合は、管理サーバ12のプロセッサ172が、管理サーバ12の通信部171により受信された位置31、向き32及び配置33から、各時間帯における表示パネル45への外光211の影響を決定する。また、画像形成装置13の制御部48が、決定された、現在の時刻が属する時間帯における影響に基づいて表示パネル45の輝度を調整する。これにより、例えば、画像形成装置13の制御部48は、画像形成装置13が窓際に配置され、表示パネル45の表示面45Sが西を向く場合は、現在の時刻が夜間の時間帯に属するときは、表示パネル45の輝度を最大輝度の50%の輝度に調整し、現在の時刻が午前中の時間帯に属するときは、表示パネル45の輝度を最大輝度の70%の輝度に調整し、現在の時刻が西日が差す夕方の時間帯に属するときは、表示パネル45の輝度を最大輝度の100%の輝度に調整する。これにより、表示パネル45の輝度を、位置31、向き32及び配置33に応じた最適な輝度にすることができる。
【0095】
画像形成装置13の制御部48が、画像形成装置13の通信部47により受信された気象35に基づいて表示パネル45の輝度を調整してもよい。例えば、画像形成装置13の制御部48は、天候が雨又は曇りである場合は、現在の時刻が日中の時間帯に属するときであっても、表示パネル45の輝度を最大輝度の50%の輝度に調整する。
【0096】
2 第2実施形態
以下では、第2実施形態が第1実施形態と相違する点が説明される。説明されない点については、第1実施形態において採用される構成と同様の構成が第2実施形態においても採用される。
【0097】
図15は、第2実施形態の表示システムのブロック図である。
【0098】
図15に図示されるように、第2実施形態の表示システム2は、画像形成装置13及び撮像装置241を備える。
【0099】
撮像装置241は、画像形成装置13の周辺を撮像して画像251を得、得た画像251を画像形成装置13へ送信する。撮像装置241は、ビルに囲まれているコンビニエンスストアに画像形成装置13が設置された場合は、周辺施設を撮像することにより、画像形成装置13の周辺を撮像する。本実施形態においては、撮像装置241は、コンビニエンスストアに設置された防犯カメラである。撮像装置241が、防犯カメラ以外のカメラであってもよい。撮像装置241が、画像形成装置13に備えられてもよい。撮像装置241が画像形成装置13に備えられる場合は、撮像装置241は、例えば、表示パネル45に隣接して配置され、表示パネル45の表示面45Sが向く方向と同じ方向を撮像する。
【0100】
画像形成装置13の制御部48は、画像形成装置13の通信部47により受信された画像251に基づいて、入射方向34を決定し、利用者82の有無の判定を行う。画像形成装置13の制御部48は、決定した入射方向34に基づいて仰角方向について第1の方向D1を調整し、第1の領域61に入射光81が入射するように第1の方向D1を調整する。本実施形態においては、入射光は、外光211、照明光等である。
【0101】
また、画像形成装置13の制御部48は、判定の結果に基づいて方位角方向について第2の方向D2を調整し、第2の方向D2を利用者82がいる方向にする。これにより、第2の方向D2に向けて表示される操作画面を利用者82に見やすくすることができる。画像251に基づく入射方向34の決定により、外光211、照明光等の影響をリアルタイムで検知して入射方向34を決定することができる。これにより、時間帯によっては周辺施設により外光211が遮蔽されること等も考慮して視野角が向く方向D1及びD2を調整することができる。
【0102】
画像形成装置13の制御部48が、受信した画像251に基づいて表示パネル45への外光211の影響を決定し、決定した影響に基づいて表示パネル45の輝度を調整してもよい。
【0103】
図16は、第2実施形態の表示システムにより行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0104】
表示システム2は、
図16に示されるステップS121からS125までを実行する。
【0105】
ステップS121においては、画像形成装置13の制御部48が、表示パネル45を点灯させる。
【0106】
続くステップS122においては、画像形成装置13の制御部48が、画像形成装置13の通信部47により受信された画像251に利用者82が写っているか否かを判定する。利用者82が写っていると判定された場合は、ステップS123が実行される。利用者82が写っていないと判定された場合は、ステップS125が実行される。
【0107】
ステップS123においては、画像形成装置13の制御部48が、受信された画像251に外光211が写っているか否かを判定する。外光211が写っていると判定された場合は、ステップS124が実行される。外光211が写っていないと判定された場合は、ステップS125が実行される。
【0108】
ステップS124においては、画像形成装置13の制御部48が、視野角が向く方向D1及びD2を調整する。
【0109】
ステップS125においては、画像形成装置13の制御部48が、視野角が向く方向D1及びD2の変更を調整しない。
【0110】
ステップS121からS125までにより、画像形成装置13の制御部48は、受信した画像251に利用者82及び外光211が写るまで、視野角が向く方向D1及びD2を調整せず、受信した画像251に利用者82及び外光211が写るのに連動して、視野角が向く方向D1及びD2を調整する。これにより、画像形成装置13の制御部48は、利用者82が見る操作画面に外光211が入射する場合に、視野角が向く方向D1及びD2を調整し、そうでない場合に、視野角が向く方向D1及びD2を調整しない。これにより、視野角が向く方向D1及びD2を調整する必要がある場合にのみ、視野角が向く方向D1及びD2を調整することができる。
【0111】
図17は、第2実施形態の表示システムに備えられる表示パネルの視野角が向く方向が調整された状態を図示する図である。
【0112】
図17に図示されるように、画像形成装置13の制御部48は、画像251に利用者82及び外光211が写っていると判定し、表示パネル45の表示面45Sの視野角が向く方向D1及びD2を調整する場合は、表示パネル45の表示面45Sに、第1の方向D1を、外光211が入射する方向と反対の方向にさせ、外光211が入射する方向と反対の方向に向けて、暗色を呈する第1の画面261を表示させる。また、画像形成装置13の制御部48は、表示パネル45の表示面45Sに、第2の方向D2を、利用者82がいる方向にさせ、利用者82がいる方向に向けて、操作画面とする第2の画面262を表示させる。画像形成装置13の制御部48は、表示パネル45の表示面45Sに、軌道271上を移動する太陽272の位置に応じて、第1の方向D1を調整する。
【0113】
図18は、第2実施形態の表示システムに備えられる表示パネルの視野角が向く方向が調整されていない状態を図示する図である。
【0114】
図18に図示されるように、画像形成装置13の制御部48は、画像251に利用者82及び外光211のいずれかが写っていないと判定し、表示パネル45の表示面45Sの視野角が向く方向D1及びD2を調整しない場合は、表示パネル45の表示面45Sに、第1の方向D1及び第2の方向D2をデフォルトの方向にさせる。
【0115】
本開示は、上記実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えてもよい。
【符号の説明】
【0116】
1 表示システム、2 表示システム、11 端末、12 管理サーバ、13 画像形成装置、21 ネットワーク、31 位置、32 向き、33 配置、34 入射方向、35 気象、41 原稿読み取り部、42 記録媒体読み取り/書き込み部、43 第1の画像形成部、44 第2の画像形成部、45 表示パネル、45S 表示面、46 操作部、47 通信部、48 制御部、51 表示パネル本体、51S 表示面、52 視差バリア、52A 開口、53 アクチュエータ、61 第1の領域、62 第2の領域、71 遮光部、81 入射光、82 利用者、101 通信部、102 表示部、103 操作部、104 プロセッサ、105 メモリ、106 ストレージ、111 プログラム、121 位置入力画面、131 テキストボックス、132 ボタン、141 向き/配置入力画面、151 レイアウト図、152 ボタン、171 通信部、172 プロセッサ、173 メモリ、174 ストレージ、181 プログラム、182 情報管理表、191 識別子、192 経度、193 緯度、194 第1の情報、195 第2の情報、211 外光、221 建物、222 雲、241 撮像装置、251 画像、261 第1の画面、262 第2の画面、271 軌道、272 太陽、D1 第1の方向(視野角が向く方向)、D2 第2の方向(視野角が向く方向)。